説明

蒸散ルーバー

【課題】吸水性を有する多孔質材料からなるブロック体に対して効率よく水を浸透させ、ブロック体の広い範囲で均一な蒸散を可能する蒸散ルーバーを提供することを目的とする。
【解決手段】長手方向を上下にした状態で起立状に配置された長尺状の支持管材7と、吸水性を有する多孔質材料により形成されて支持管材7に支持される蒸散ブロック8とを備え、蒸散ブロック8と支持管材7との間には、水の通水路となる隙間Sが設けられており、その隙間Sには、支持管材7に蒸散ブロック8を支持させる面ファスナー13が配置され、その面ファスナー13には、水を保持する保水部19と、その保水部19の水を蒸散ブロック8に向けて供給する給水部21とが設けられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水の気化を利用して周囲を冷却する蒸散部を備えたルーバーに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、保水性または透水性を有する材料からなるルーバー(蒸散部)の内部に水路を形成し、ルーバー内を通過する水の気化によって周囲を冷却する構造についての開示がある。また、特許文献2には、冷却壁体用ブロックが多段に積み重ねられた壁本体と、該壁本体に灌水する灌水手段とを有する冷却壁体が開示されている。冷却壁体用ブロック(蒸散部)は多孔質材よりなり、冷却壁体用ブロックには、前面から後面に貫通する通風孔と、上面から下面に貫通する通水用の貫通孔とが形成されている。この冷却壁体では、貫通孔内を流下する水の気化を利用して周囲の冷却を図る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−116741号公報
【特許文献2】特開2000−144963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に係る冷却構造は、横置き、つまり、水平方向に沿って延在するルーバー内に水を流すことを前提とする技術である。そして、このルーバーを縦置きにすると、ルーバー内の水路を通過する水が下方に集まってしまい、蒸散が不均一になる可能性があって実用的では無い。
【0005】
一方、特許文献2に係る冷却壁体は、縦方向に並ぶ冷却壁体用ブロックに沿って水が落下しながら気化する構造である。しかしながら、この冷却壁体では、気化に供する水が重力による落下速度で冷却壁体用ブロックの貫通孔を通過するため、短時間で冷却壁体内を通過してしまい、蒸散が不均一になり易い。従って、冷却壁体の上端部から下端部に亘って全体に可及的均等に水を染み込ませるためには多量の水が必要になるなどの非効率が生じる。
【0006】
本発明は、以上の課題を解決することを目的としており、吸水性を有する多孔質材料からなるブロック体に対して効率よく水を浸透させ、ブロック体の広い範囲で均一な蒸散を可能する蒸散ルーバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る蒸散ルーバーは、長手方向を上下にした状態で起立状に配置された長尺状の支持材と、吸水性を有する多孔質材料により形成されて支持材に支持されるブロック体とを備え、ブロック体と支持材との間には、水の通水路となる隙間が設けられており、その隙間には、支持材にブロック体を支持させる取付け手段が配置され、その取付け手段には、水を保持する保水部と、その保水部の水をブロック体に向けて供給する給水部とが設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、起立状に配置された支持材とブロック体との間に形成される隙間に水の通水路が形成される。この隙間には、保水部と給水部とが設けられた取付け手段が配置されている。従って、通水路を通過する水は保水部で保持され、さらに、給水部を通じてブロック体に向けて供給される。つまり、通水路に沿って重力により支持材の上端部から下端部に向けて落下する水は、通水路の下端に到達する前に保水部で捕捉され、給水部を介してブロック体に供給されるので、少量の水でブロック体に供給できる。また、ブロック体の上端部付近の隙間にも保水部や給水部が設けられるため、水がブロック体の下部に偏って集まってしまうことを防ぐことができる。その結果として、ブロック体の上下端部に亘って広い範囲で均一な蒸散を可能する。
【0009】
さらに、ブロック体は、支持材を挿通可能な挿通孔を備えた筒状を呈しており、支持材は、挿通孔に挿通された状態で全周に亘って隙間を介してブロック体の挿通孔の周面と対向していると好適である。この構成によれば、支持材をブロック体で覆うことができ、外観の意匠性も向上する。また、支持材の全周に隙間及び取付け手段を設けてブロック体への給水量の増加を図ることができ、さらに、ブロック体の外面の面積も増大して蒸散効果の増大が図れる。
【0010】
さらに、取付け手段の保水部は、挿通孔の長手方向に亘って螺旋状に設けられていると好適である。この構成によれば、上述の隙間の通水路は、螺旋状の保水部及び給水部により形成されて水を保持する螺旋状の保持部と、該螺旋状の保持部の形成により付随的に螺旋状に形成される螺旋状の重力落下部の2系統を互いに隣り合って備えることとなる。これによって、重力落下部により支持材の長尺方向に速やかに水を供給しつつ、保持部では重力落下部からの水を一時的に保持してブロック体に送り込むことが可能となり、ブロック体の上下端部に亘って水を円滑に、且つ偏り無く供給できるので、蒸散の均一化に有利である。
【0011】
さらに、取付け手段は、支持材に取り付けられる支持材側係止部と、ブロック体に取り付けられ、且つ支持材側係止部に係合するブロック体側係止部とを有する面ファスナーであり、支持材側係止部は、支持材に当接して固定される面状の固定部と、固定部に立設される多数の係合突起部とを有し、ブロック体側係止部は、ブロック体に当接して固定され、且つ透水性を有するシート部と、シート部に立設される多数の係合突起部とを有し、保水部は、支持材側係止部、及びブロック体側係止部の係合突起部同士の係り合いによって形成され、給水部は、透水性を有するシート部によって形成されると好適である。
【0012】
取付け手段が面ファスナーからなる上記の構成では、互いに係り合う支持材側係止部の係合突起部とブロック体側係止部の係合突起部同士の間に水滴が付着することで水が保持される。さらに、当該水は、ブロック体側係止部の透水性を有するシート部を通過してブロック体に供給される。つまり、取付け手段を面ファスナーにて構成することで、保水部、及び給水部を簡単に、且つ確実に形成できる。さらに、面ファスナーでは、水を粒状、あるいは滴状に保持しており、ブロック体からの蒸散度合いに応じて面ファスナーからブロック体に適宜に水が供給されることになり効率が良い。また、面ファスナーの多数の係合突起部によって水を拡散保持できるので、広い範囲で均一にブロック体に染み込ませる上で有利である。さらに、面ファスナーは、衝撃に強く剥離を生じ難い利点を有するので、外部からの衝撃でブロック体が割れても面ファスナーを介してブロック体の破片は支持材に固定された状態を保持され、割れた破片の落下や飛散を防止できる。さらに、ブロック体は、面ファスナーを介して支持材から着脱自在であるため、必要に応じて交換も容易である。
【0013】
さらに、上記のブロック体は、支持材の長手方向に亘って複数体が連続して設けられており、隣接するブロック体同士の端部を包囲する継手管材を備えると好適である。蒸散機能を有する部分が複数のブロック体によって構成されるので、一部のブロック体が破損した際に、支持材を外すことなく破損したブロック体のみを簡単に交換できる。
【0014】
さらに、ブロック体は、一方の端部から他方の端部に亘る溝部が形成された一対のブロック片からなり、一対のブロック片同士は、支持材を挟み、且つ溝部を対向させた状態で配置され、挿通孔は、対向配置された溝部によって形成されると好適である。一対のブロック片によって支持材を挟み付けるように設置できるので、支持材に対するブロック体の取り付けが非常に容易になる。
【0015】
さらに、支持材は筒状であると好適である。この構成によれば、熱を回収、又は放熱するための空気や液体の媒体を流す管として支持材を利用できるので、蒸散だけではなく、媒体の効果によりブロック体の温度を制御する事ができる。また、支持材に媒体を通すことによって、ブロック体に発生したカビなどに触れない清浄な空気や液体が得られ、冷暖房に使える。
【0016】
さらに、支持材の下端部には、隙間を覆い、且つブロック体を受ける受け部材が設けられていると好適である。余分な水が下方に抜けた場合でも、余分な水によって下方に配置された部材などを濡らさなくてすむ。
【0017】
さらに、受け部材に受け入れられた水の有無を検出する検出器を備えると好適である。受け部材に受け入れられた余分な水を検出することができるので、注水量の制御が可能になる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、吸水性を有する多孔質材料からなるブロック体に対して効率よく水を浸透させ、ブロック体の広い範囲で均一な蒸散を可能する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る蒸散ルーバーを模式的に示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る蒸散ルーバーの一本の蒸散モジュールを示す斜視図である。
【図3】第1実施形態に係る蒸散モジュールの一部を破断して示す拡大斜視図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】面ファスナーで形成される保水部を拡大して示す断面図である。
【図6】第1の実施形態に係る蒸散ルーバーの蒸散作用を模式的に示す縦断面図である。
【図7】蒸散モジュールの変形例を示す横断面図であり、(a)は第1の変形例を示す断面図、(b)は第2の変形例を示す断面図、(c)は第3の変形例を示す断面図、(d)は第4の変形例を示す断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る蒸散ルーバーにおいて、蒸散モジュールの一部を拡大して示す縦断面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る蒸散ルーバーにおいて、蒸散モジュールの一部を拡大して示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0021】
図1に示されるように、蒸散ルーバー1Aは、複数の蒸散モジュール3Aを備えている。各蒸散モジュール3Aは、長尺状に形成されると共に長尺軸を縦向きとして横方向、すなわち水平方向に均等間隔で並んでいる。また、複数の蒸散モジュール3Aは、サッシなどが設置される開口部、建物の外壁面、あるいはベランダなどに取り付けられた固定金具5に、上部、及び下部が取り付けられている。蒸散ルーバー1Aは、水の気化を利用して周囲を冷却する設備であり、蒸散モジュール3Aには、上方から蒸散用の水が注水される。
【0022】
図2、図3、及び図4に示されるように、蒸散モジュール3Aは、長尺状の支持管材(支持材)7と、支持管材7によって支持された蒸散ブロック(ブロック体)8とを備えている。支持管材7は樹脂製であり、長手方向が鉛直方向に沿った状態で起立状に配置されている。以下の説明では、支持管材7が起立する方向である上下方向を縦方向Paとして説明する。なお、本実施形態では、支持管材7が鉛直方向に沿って配置されている態様を起立状の一例として説明するが、支持管材7の長手方向の両端が上下に配置されていれば、多少、傾いていても起立状の配置に含まれる。
【0023】
蒸散ブロック8は、支持管材7を左右から挟むように配置される一対のブロック片9,9によって形成されている。ブロック片9は、吸水性を有する多孔質材料であればよく、本実施の形態では軽量気泡コンクリート(ALC)製のブロック片9を例示する。なお、吸水性を有する多孔質材料としてセラミックや陶器などでもよいが、軽量気泡コンクリート(ALC)製の方が、製造等が容易で、また所定の形状に加工し易いという利点がある。
【0024】
ブロック片9は、横断面が略矩形の直方体形状をなし、他のブロック片9、及び支持管材7に対向する側の面には、長手方向の一方の端部から他方の端部に亘る直線状の溝部11が凹設されている。溝部11は、外形断面が円形の支持管材7に対応して断面半円状をなす。また、一対のブロック片9,9は溝部11,11同士が重なり合って支持管材7が挿通される断面略円形状の挿通孔Hを形成する。挿通孔Hの内径は、支持管材7の外径に比べて僅かに大きくなっており、蒸散ブロック8と支持管材7との間には縦方向Paに延在する僅かな隙間Sが形成される。この隙間Sは、蒸散用の水の通水路となる。
【0025】
隙間S内には、支持管材7に蒸散ブロック8を支持させる面ファスナー(取付け手段)13が配置されている。面ファスナー13は、支持管材7に固定される帯状係止部(支持材側係止部)15と、蒸散ブロック8に固定されるシ−ト状係止部(ブロック体側係止部)17と、を備えている。帯状係止部15は、支持管材7の長手方向、すなわち、蒸散ブロック8の挿通孔Hの長手方向に沿って間隔を有しつつ螺旋状に巻かれ、接着されている。一方で、シ−ト状係止部17は、蒸散ブロック8の挿通孔Hの内周面全面を覆うように蒸散ブロック8に取り付けられている。
【0026】
帯状係止部15は、支持管材7の外周面に当接して固定される長尺面状の固定部15aと、固定部15aに立設される多数のフック部(係合突起部)15bとを有する。また、シ−ト状係止部17は、蒸散ブロック8の内周面に当接して固定され、且つ透水性を有するシート部17aと、シート部17aに立設される多数のフック部(係合突起部)17bとを有する。帯状係止部15のフック部15bとシ−ト状係止部17のフック部17bとはキノコ状の同一形状からなり、互いの頭部同士が引っ掛かるようにして係り合う。なお、本実施形態では、係合突起部同士の係り合いについて、フック部15b,17b同士の係り合いを例に説明したが、一方の係合突起部をフック状、他方の係合突起部をループ状とし、フック状の係合突起部とループ状の係合突起部とが係り合う態様であってもよい。
【0027】
支持管材7に固定された帯状係止部15と、蒸散ブロック8に固定されたシ−ト状係止部17とが係り合うことにより、蒸散ブロック8は、支持管材7に取り付けられる。また、帯状係止部15とシ−ト状係止部17との係り合いを解くことで、蒸散ブロック8の各ブロック片9を支持管材7から簡単に取り外すことができる。
【0028】
帯状係止部15は支持管材7の外周面に螺旋状の固着されており、シ−ト状係止部17との係り合う領域は螺旋状の領域となる。この螺旋状の領域は、隙間Sに注水された水の保水部19となる。また、シ−ト状係止部17のシート部17aは、透水性を有しており、保水部19にて保持された水は、徐々にではあるがシート部17aを通過して蒸散ブロック8に供給される。つまり、透水性を有するシート部17aは、蒸散ブロック8への水の給水部21になる。
【0029】
保水部19では、水を粒状、あるいは滴状に保持している。そして、保水部19に保持された水は、蒸散ブロック8での蒸散度合いに応じ、給水部21を介して蒸散ブロック8に適宜に水が供給されることになり効率が良い。また、保水部19では、多数のフック部15b,17bによって水を拡散保持できるので、広い範囲にわたって均一に蒸散ブロック8に染み込ませるという点で有利である。
【0030】
なお、本実施形態では、帯状係止部15の固定部15aは、水の透過を防ぐために略全面が支持管材7に接着されているが、シ−ト状係止部17のシート部17aは透水性を確保するために部分的に蒸散ブロック8に接着されている。なお、シート部17aは、透水性を増すために多数の孔を形成したり、網状にしたりすることも可能である。
【0031】
一対のブロック片9,9が当接する端面同士の間には、支持管材7を挟むようにして一対のパッキン部材23が挟持されている。パッキン部材23は、隙間Sに沿うように縦方向Paに延在している。また、一対のブロック片9,9からなる蒸散ブロック8の外周には、撥水処理が施されてコーティング膜27が形成されている。コーティング膜27は、内から外に向けての気体、例えば、気化された水は通すが、外から内に向けて液体、例えば雨滴などの侵入は防ぐ。なお、本実施形態では、コーティング膜27を形成した態様を例示しているが、コーティング膜27は必須ではなく、撥水処理を省略することも可能である。
【0032】
縦長の蒸散モジュール3Aは、縦方向Paに連続して配置された複数体の蒸散ブロック8によって形成されている。上下に隣接する蒸散ブロック8,8同士の端部は、継手管材29によって包囲されており、上下の蒸散ブロック8,8同士は継手管材29によって連結されている。なお、上下の蒸散ブロック8,8同士の間には、水漏れを防ぐために環状のパッキン(図示省略)が挟持されている。
【0033】
継手管材29は、蒸散ブロック8の三面に対面する略コ字状の継手本体29aと、継手本体29aに開閉自在に取り付けられた開閉片29bとを備えており、継手本体29a側の爪部29cに開閉片29bの爪部29dを引っ掛かるように留めることで、継手管材29は閉じ、蒸散ブロック8を包囲する。
【0034】
図1、及び図2に示されるように、蒸散モジュール3Aの支持管材7の上端は、最上段の蒸散ブロック8の上端から突き出しており、蒸散モジュール3Aの上方のヘッダ管31に接続されている。また、支持管材7の下端は、最下段の蒸散ブロック8の下端から突き出しており、蒸散モジュール3Aの下方の合流管32に接続されている。支持管材7の内部には、ヘッダ管31を通じて熱媒体となる気体や液体が供給される。熱媒体は蒸散モジュール3Aにおいて熱交換される。さらに、熱交換された後の熱媒体は、合流管32に流出する。そして、熱交換後の熱媒体を室内に引き込んで循環させる配管構成にすることで、夏場の冷房補助、または冬場の暖房補助に利用できる。
【0035】
蒸散モジュール3Aの上端部には、蒸散モジュール3Aに注水された水を一時的に蓄える貯水キャップ部33が設けられている。貯水キャップ部33の上端は開放されており、貯水キャップ部33の上方には蒸散用の水を移送する注水ライン35の注入口35aが配置されている。注水ライン35は、水の貯留槽36に接続され、水の落差圧によって水を移送する移送管35b、及び管路を開閉するバルブ35c、などを備えている。注水ライン35では、バルブ35cを閉じることで、適宜に管路を遮断して、注水を停止することができる。
【0036】
支持管材7の下端部、つまり、蒸散モジュール3Aの下端部には、支持管材7と蒸散ブロック8との間の隙間Sを覆い、蒸散ブロック8を受ける受け部材38が設けられている。受け部材38は、仮に、余分な水が下方に抜けた場合であっても、余分な水によって下方の部材などが濡れなくて済むようにするための容器である。また、蒸散モジュール3Aの下部には、受け部材38に受け入れられた水の有無を検出する検出器39が設置されている。
【0037】
検出器39は、例えば、リード線式の漏水センサなどであり、全ての蒸散モジュール3Aでの余分な水の流出を検出できるように構成されている。検出器39は、検出信号をバルブ35cの制御ユニットに送信可能に接続されており、例えば、検出器39によって余分な水が検出された場合には、バルブ35cを閉じたり、または開度を調整したりするなどして注水量を制御することができる。
【0038】
次に、図1、及び図6を参照して蒸散ルーバー1Aの作用、及び効果について説明する。夏場などの外気温が高い場合には、基本的にバルブ35cが開かれ、複数の蒸散モジュール3Aに対して注水が行われる。蒸散モジュール3Aの上端に供給された水は、隙間(通水路)Sを通って落下する。隙間S内には、面ファスナー13による保水部19が螺旋状に配置されており、通水路を通過する水は、保水部19となる螺旋領域に沿って落下し、また、通水路の下端に到達する前に保水部19に徐々に捕捉される。
【0039】
保水部19で保持された水は、給水部21を介して蒸散ブロック8に供給される。蒸散ブロック8は、吸水性を有する多孔質材料からなり、給水部21から供給された水を蓄え、気化させて外部に放出する。この時の蒸散作用により、蒸散ブロック8、及び蒸散モジュール3Aの周囲は冷却される。なお、蒸散ブロック8の外表面には、撥水処理が施されており、内から外への気体の通過は許容されるが、外から内への雨滴などの侵入は抑止される。
【0040】
以上、本実施形態に係る蒸散ルーバー1Aでは、支持管材7と蒸散ブロック8との間の僅かな隙間Sに注水して蒸散させる構成なので、少量の水であっても蒸散ブロック8に効率よく供給できる。特に、通水路となる隙間Sに沿って重力により支持管材7の上端部から下端部に向けて落下する水は、通水路の下端に到達する前に保水部19で捕捉され、給水部21を介して蒸散ブロック8に供給されるので、蒸散ブロック8に供給する水の少量化に有効である。また、蒸散ブロック8の上端部付近の隙間Sにも保水部19や給水部21が設けられるため、水が蒸散ブロック8の下部に偏って集まってしまうなどの状態が生じるのを防ぐことができる。その結果として、蒸散ブロック8の上下端部に亘って広い範囲で均一な蒸散を可能する。さらに、支持管材7と蒸散ブロック8との間の隙間Sの距離を水が表面張力にて留まり易い距離にすることで、蒸散ブロック8への浸透のために要する時間を確保し易くなる。
【0041】
さらに、蒸散ブロック8は、上端部から下端部に亘る溝部11が形成された一対のブロック片9,9からなり、一対のブロック片9,9同士は、支持管材7を挟み、且つ溝部11を対向させた状態で配置される。その結果、蒸散ブロック8には、対向配置された一対の溝部11によって支持管材7を挿通可能な挿通孔Hが形成された状態になり、従って、筒状の形態を呈することになる。そして支持管材7は、挿通孔Hに挿通された状態で全周に亘って隙間Sを介して蒸散ブロック8の挿通孔Hの周面と対向することになる。
【0042】
つまり、本実施形態によれば、支持管材7を蒸散ブロック8で覆うことができ、外観の意匠性も向上する。また、支持管材7の全周に隙間S及び面ファスナー13を設けて蒸散ブロック8への給水量の増加を図ることができ、さらに、蒸散ブロック8の外面の面積も増大して蒸散効果の増大が図れる。また、蒸散ブロック8は、一対のブロック片9,9によって支持管材7を挟み付けるように設置できるので、支持管材7に対する蒸散ブロック8の取り付けが非常に容易になる。
【0043】
また、本実施形態では、蒸散ブロック8を支持管材7に支持させるための手段として面ファスナー13を利用している。面ファスナー13は、衝撃に強く剥離を生じ難い利点を有するので、外部からの衝撃で蒸散ブロック8が割れても面ファスナー13を介して蒸散ブロック8の破片は支持管材7に固定された状態を保持され、割れた破片の落下や飛散を防止できる。さらに、蒸散ブロック8は、面ファスナー13を介して支持管材7から着脱自在であるため、必要に応じて交換も容易である。
【0044】
さらに、面ファスナー13は、支持管材7に取り付けられる帯状係止部15と、蒸散ブロック8に取り付けられるシ−ト状係止部17とを有し、帯状係止部15、及びシ−ト状係止部17には、互いに係り合う多数のフック部15b,17bが形成されている。そして、本実施形態では、面ファスナー13の互いに係り合うフック部15b,17b同士の間に水滴W(図5参照)が付着することで水が保持され、その水は、シ−ト状係止部17の透水性を有するシート部17aを通過して蒸散ブロック8に供給される。つまり、蒸散ブロック8を面ファスナー13によって支持管材7に取り付けることで、保水部19、及び給水部21を簡単に、且つ確実に形成できる。
【0045】
さらに、面ファスナー13では、水を粒状、あるいは滴状に保持しており、蒸散ブロック8からの蒸散度合いに応じて面ファスナー13から蒸散ブロック8に適宜に水が供給されることになり効率が良い。また、面ファスナー13の多数のフック部15b,17bによって水を拡散保持できるので、広い範囲で均一に蒸散ブロック8に染み込ませる上で有利である。
【0046】
さらに、面ファスナー13の保水部19は、挿通孔Hの長手方向に亘って螺旋状に設けられている。つまり、本実施形態によれば、隙間Sの通水路は、螺旋状の保水部19及び給水部21により形成されて水を保持する螺旋状の保持部Fa(図3、図5、及び図6参照)と、螺旋状の保持部Faの形成により付随的に螺旋状に形成される螺旋状の重力落下部Fbの2系統を互いに隣り合って備えることとなる。つまり、通水路へ注水された水が重力落下部Fbに沿って落下する以外に螺旋状の保持部Faにて保持されるため、蒸散ブロック8のいずれの高さ位置でも水が保持されることになる。その結果、重力落下部Fbにより支持管材7の長尺方向で速やかに水を供給しつつ、保持部Faでは重力落下部Fbからの水を一時的に保持して蒸散ブロック8に送り込むことが可能となり、蒸散ブロック8の上下端部に亘って水を円滑に、且つ偏り無く供給できるので、蒸散の均一化に有利である。
【0047】
また、本実施形態では、蒸散モジュール3Aを構成する蒸散ブロック8は、支持管材7の長手方向に亘って複数体が連続して設けられており、隣接する蒸散ブロック8,8同士は、継手管材29によって固定されている。つまり、実質的に蒸散機能を有する部分が複数の蒸散ブロック8によって構成されるので、一部の蒸散ブロック8が破損した際に、支持管材7を外すことなく破損した蒸散ブロック8のみを簡単に交換できる。
【0048】
また、本実施形態では、蒸散ブロック8を支持する部材として筒状である支持管材7を用いており、さらに、熱を回収、又は放熱するための空気や液体などの熱媒体を流す管として支持管材7を利用している。したがって、蒸散だけではなく、熱媒体の効果により蒸散ブロック8の温度を制御する事ができる。また、支持管材7に熱媒体を通すことによって、蒸散ブロック8に発生したカビなどに触れない清浄な空気や液体が得られ、冷暖房に使うことも可能である。
【0049】
また、本実施形態では、衝撃を受けた場合に撓む樹脂製の支持管材7を用いており、また、ALC製またはセラミック製等の硬い材質からなる複数の蒸散ブロック8を継手管材29によって連結することで蒸散モジュール3Aを形成している。その結果、外部からの衝撃に対しても強い構造を実現できる。
【0050】
また、本実施形態では、蒸散ブロック8の外周面に撥水材を塗布してコーティング膜27を形成している。従って、雨滴を撥水させ、内部から供給された水(処理水)だけを蒸散に使用することができ、冬季の雨天などの蒸散が不要な時の雨水での蒸散をとめることができ、蒸散ブロック8の汚染も防止できる。
【0051】
なお、本実施形態では、蒸散ブロック8の外周には撥水処理のみが施されているが、例えば、日差しが当たる側に配置される片方のブロック片9の表面に遮熱材を設置してもよい。遮熱材を用いることで、蒸散冷却効果と遮熱効果とを両立できる。
【0052】
また、面ファスナー13によって螺旋状の保水部19を形成する蒸散モジュール3Aについては、上記の実施形態の他に様々な変形例を適用することができる。例えば、図7(a)に示されるように、支持管材7は断面円形であるが、蒸散ブロック8の内部に形成される挿通孔Haは支持管材7が挿通可能となるような矩形断面であってもよい。
【0053】
また、図7(b)、図7(c)、及び図7(d)に示されるように、支持管材(支持材)7Aが断面矩形であり、蒸散ブロック8の内部に形成される挿通孔Hb,Hcも支持管材7が挿通可能となるような矩形断面であってもよい。また、蒸散ブロック8は、上述同様に一対のブロック片9,9から形成されてもいいし(図7(c)参照)、矩形の支持管材7の各面に対応して四分割されたブロック片9A,9A,9A,9Aを備えた構成であってもよい(図7(b)参照)。また、図7(d)に示されるように、断面L字状の一対のブロック片9B,9Bを組み合わせて矩形断面の挿通孔Hcを形成するようにしてもよい。
(第2の実施形態)
【0054】
次に、図8を参照して、本発明の第2の実施形態に係る蒸散ルーバー1Bの蒸散モジュール3Bについて説明する。図8は、蒸散モジュール3Bの一部分を拡大して示す模式的な縦断面図である。なお、以下の説明では、第2の実施形態に係る蒸散モジュール3Bについて、第1実施形態に係る蒸散モジュール3Aとの相違点を中心に説明し、同様の要素や部材については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0055】
蒸散ブロック8は支持管材7が挿通される挿通孔Hが形成された筒状である。支持管材7が挿通孔Hに挿通された状態で、蒸散ブロック8と支持管材7との間には、通水路となる隙間Sが形成される。隙間S内には、支持管材7に蒸散ブロック8を支持させる面ファスナー(取付け手段)41が配置されている。
【0056】
面ファスナー41は、支持管材7に固定される帯状係止部(支持材側係止部)43と、蒸散ブロック8に固定されるシート状係止部(ブロック体側係止部)45と、を備えている。帯状係止部43は、端部が離間した状態で支持管材7に巻きつけられて接着されているテープ片44を複数備えており、複数のテープ片44は、支持管材7の長手方向に沿って多段に配置されている。また、テープ片44の端部同士の離間部分Saは水の通路となり、この離間部分Saは、隙間Sを落下する水が蛇行するように支持管材7の周方向にズレて配置されている。
【0057】
帯状係止部43の各テープ片44には、支持管材7の外周面に当接して固定される面状の固定部と、固定部に立設される多数の係合突起部とを有する。また、シート状係止部45は、蒸散ブロック8の内周面に当接して固定され、且つ透水性を有するシート部と、シート部に立設される多数の係合突起部とを有する。帯状係止部43の各テープ片44のフック部とシート状係止部45のフック部とは互いに係り合って保水部47を形成する。また、シート状係止部45の透水性を有するシート部によって水の給水部49が形成される。
【0058】
本実施形態に係る蒸散ルーバー1Bでは、支持管材7と蒸散ブロック8との間の僅かな隙間Sに注水して蒸散させる構成なので、少量の水であっても蒸散ブロック8に効率よく供給できる。また、通水路となる隙間Sに沿って落下する水は、通水路の下端に到達する前に保水部47で捕捉され、給水部49を介して蒸散ブロック8に供給される。従って、水が蒸散ブロック8の下部に偏って集まってしまうことを防ぐことができる。その結果として、蒸散ブロック8の縦方向Paにおける広い範囲で均一な蒸散を可能する。さらに、支持管材7と蒸散ブロック8との間の隙間Sの距離を水が表面張力にて留まり易い距離にすることで、蒸散ブロック8への浸透のために要する時間を確保し易くなる。
【0059】
なお、本実施形態に係る蒸散ルーバー1Bでは、第1実施形態に係る蒸散ルーバー1Aと同様の要素や部材を備えており、係る同様の要素や部材によって奏される作用や効果については、第1実施形態に係る蒸散ルーバー1Aと同様である。
(第3の実施形態)
【0060】
次に、図9を参照して、本発明の第3の実施形態に係る蒸散ルーバー1Cの蒸散モジュール3Cについて説明する。図9は、蒸散モジュール3Cの模式的な横断面図である。なお、以下の説明では、第3の実施形態に係る蒸散モジュール3Cについて、第1、及び第2実施形態に係る蒸散モジュール3A,3Bとの相違点を中心に説明し、同様の要素や部材については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0061】
支持材51は、対向配置された一対のフランジ部53,53と、一対のフランジ部53,53を連結し、且つ対向配置された一対のウェブ部55,55とを備えており、ウェブ部55,55、及びフランジ部53,53で囲まれた空間に熱媒体が流動する空間になる。
【0062】
支持材51は、起立状に配置されており、ウェブ部55の外側には、一対のフランジ部53,53に挟まれるようにして直方体状のブロック片57が配置されている。一対のブロック片57によって蒸散ブロック(ブロック体)59が形成される。蒸散ブロック59は、吸水性を有する多孔質材料からなり、特に、本実施形態ではALC製である。
【0063】
ブロック片57とウェブ部55との間には、通水路となる隙間Sが形成されている。隙間Sには、取付け手段としての面ファスナー61が配置されている。面ファスナー61は、支持材51のウェブ部55に固定される帯状係止部(支持材側係止部)63と、ブロック片57に固定されるシート状係止部(ブロック体側係止部)65と、を備えている。帯状係止部63は、ウェブ部55に接着されているテープ片64を複数備えており、複数のテープ片64は、支持材51の長手方向に沿って多段に配置されている。テープ片64は、一部が切り欠かれるようにして縦方向の水の通路が形成されている。この通路は、隙間Sを落下する水が蛇行するように左右にズレて配置されている。
【0064】
帯状係止部63の各テープ片64には、支持材51のウェブ部55の外周面に当接して固定される面状の固定部と、固定部に立設される多数の係合突起部とを有する。また、シート状係止部65は、蒸散ブロック59の内周面に当接して固定され、且つ透水性を有するシート部と、シート部に立設される多数の係合突起部とを有する。帯状係止部63の係合突起部とシート状係止部65の係合突起部とは互いに係り合って保水部67を形成する。また、シート状係止部65の透水性を有するシート部65bによって水の給水部69が形成される。
【0065】
本実施形態に係る蒸散ルーバー1Cでは、支持材51と蒸散ブロック59との間の僅かな隙間Sに注水して蒸散させる構成なので、少量の水であっても蒸散ブロック59に効率よく供給できる。また、通水路となる隙間Sに沿って落下する水は、通水路の下端に到達する前に保水部67で捕捉され、給水部69を介して蒸散ブロック59に供給される。従って、水が蒸散ブロック59の下部に偏って集まってしまうことを防ぐことができる。その結果として、蒸散ブロック59の縦方向Paにおける広い範囲で均一な蒸散を可能する。さらに、支持材51と蒸散ブロック59との間の隙間Sの距離を水が表面張力にて留まり易い距離にすることで、蒸散ブロック59への浸透のために要する時間を確保し易くなる。
【0066】
なお、本実施形態に係る蒸散ルーバー1Cでは、上述の各蒸散ルーバー1A,1Bと同様の要素や部材を備えており、係る同様の要素や部材によって奏される作用や効果については、第1実施形態に係る蒸散ルーバー1A,1Bと同様である。
【符号の説明】
【0067】
1A,1B,1C…蒸散ルーバー、7、7A…支持管材(支持材)、51…支持材、8…蒸散ブロック(ブロック体)、9、9A、57…ブロック片、11…溝部、13,41,61…面ファスナー(取付け手段)、15,43,63…帯状係止部(支持材側係止部)、15a…固定部、15b…フック部(係合突起部)、17,45,65…シート状係止部(ブロック体側係止部)、17a…シート部、17b…フック部(係合突起部)、19,47,67…保水部、21,49,69…給水部、29…継手管材、38…受け部材、39…検出器、H,Ha,Hb,Hc…挿通孔、S…隙間。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向を上下にした状態で起立状に配置された長尺状の支持材と、
吸水性を有する多孔質材料により形成されて前記支持材に支持されるブロック体とを備え、
前記ブロック体と前記支持材との間には、水の通水路となる隙間が設けられており、
該隙間には、当該支持材にブロック体を支持させる取付け手段が配置され、
該取付け手段には、前記水を保持する保水部と、該保水部の水をブロック体に向けて供給する給水部とが設けられていることを特徴とする蒸散ルーバー。
【請求項2】
前記ブロック体は、前記支持材を挿通可能な挿通孔を備えた筒状を呈しており、前記支持材は、前記挿通孔に挿通された状態で全周に亘って前記隙間を介して前記ブロック体の挿通孔の周面と対向していることを特徴とする請求項1に記載の蒸散ルーバー。
【請求項3】
前記取付け手段の保水部は、前記挿通孔の長手方向に亘って螺旋状に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の蒸散ルーバー。
【請求項4】
前記取付け手段は、前記支持材に取り付けられる支持材側係止部と、前記ブロック体に取り付けられ、且つ前記支持材側係止部に係合するブロック体側係止部とを有する面ファスナーであり、
前記支持材側係止部は、前記支持材に当接して固定される面状の固定部と、前記固定部に立設される多数の係合突起部とを有し、
前記ブロック体側係止部は、前記ブロック体に当接して固定され、且つ透水性を有するシート部と、前記シート部に立設される多数の係合突起部とを有し、
前記保水部は、前記支持材側係止部、及び前記ブロック体側係止部の前記係合突起部同士の係り合いによって形成され、
前記給水部は、透水性を有する前記シート部によって形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の蒸散ルーバー。
【請求項5】
前記ブロック体は、前記支持材の長手方向に亘って複数体が連続して設けられており、
隣接する前記ブロック体同士の端部を包囲する継手管材を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の蒸散ルーバー。
【請求項6】
前記ブロック体は、一方の端部から他方の端部に亘る溝部が形成された一対のブロック片からなり、
前記一対のブロック片同士は、前記支持材を挟み、且つ前記溝部を対向させた状態で配置され、
前記挿通孔は、対向配置された前記溝部によって形成されることを特徴とする請求項2記載の蒸散ルーバー。
【請求項7】
前記支持材は筒状であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の蒸散ルーバー。
【請求項8】
前記支持材の下端部には、前記隙間を覆い、且つ前記ブロック体を受ける受け部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載の蒸散ルーバー。
【請求項9】
前記受け部材に受け入れられた水の有無を検出する検出器を更に備えることを特徴とする請求項8に記載の蒸散ルーバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−225020(P2012−225020A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−92171(P2011−92171)
【出願日】平成23年4月18日(2011.4.18)
【出願人】(303046244)旭化成ホームズ株式会社 (703)
【Fターム(参考)】