蒸気乾燥器
【課題】 波板とこれに取り付けられる補助板とからなる液膜排出流路の開口部製作精度が高く、設計要求値の出口湿分を確保可能な蒸気乾燥器を提供する。
【解決手段】 蒸気乾燥器内に、幅方向に複数段の屈曲部が形成された複数枚の波板6と、各波板6の表裏両面に取り付けられた複数枚の補助板21とからなる液膜排出流路を備える。補助板21は、その長辺側の面に開口22が設けられており、その開口22を蒸気流の上流側に向けて、幅方向の両端部が波板6の屈曲部に固定される。これにより、波板6と補助板21との間に、開口22と連通する液膜排出流路7を形成する。蒸気乾燥器に求められるブレークスルー特性を確保できる。組立時の作業効率を改善できる。
【解決手段】 蒸気乾燥器内に、幅方向に複数段の屈曲部が形成された複数枚の波板6と、各波板6の表裏両面に取り付けられた複数枚の補助板21とからなる液膜排出流路を備える。補助板21は、その長辺側の面に開口22が設けられており、その開口22を蒸気流の上流側に向けて、幅方向の両端部が波板6の屈曲部に固定される。これにより、波板6と補助板21との間に、開口22と連通する液膜排出流路7を形成する。蒸気乾燥器に求められるブレークスルー特性を確保できる。組立時の作業効率を改善できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、沸騰水型原子炉に備えられる蒸気乾燥器に係り、特に、湿り蒸気流路及び液膜排出流路を構成する波板及び補助板の構成に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、沸騰水型原子炉の気水分離システムは、図9に示すように、原子炉炉心1で発生した水−蒸気混合流から蒸気と水を分離する気水分離器2と、気水分離器2を出た液滴等の水分を含んだ湿り蒸気から液滴を除去する蒸気乾燥器3とからなり、これらの気水分離器2及び蒸気乾燥器3は、原子炉圧力容器16内に収納されている。
【0003】
蒸気乾燥器3は、図8に示すように、複数の蒸気乾燥器ユニット15の組合せをもって構成されている。各蒸気乾燥器ユニット15は、図9に示すように、気水分離器2から放出された液滴を含む湿り蒸気を導入するフードプレート4と、フードプレート4内に導入された湿り蒸気の流量を配分する多孔板5と、多孔板5に対して垂直方向に配列された複数の波板6とを有しており、隣接して配置された2枚の波板6の間の間隙が、湿り蒸気流路17になっている。
【0004】
波板6の表裏両面には、図10及び図11に示すように、端面形状が波形に形成された複数枚の補助板30が、波板6の各屈曲部6aごとに取り付けられており、波板6と、隣接して配置された2枚の補助板30とによって、湿り蒸気流路17内を流れる湿り蒸気から分離された液膜を排出するための液膜排出流路7と、補助板30上の液膜を液膜排出流路7内に導入するスリット20とが形成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
気水分離器2から放出された液滴を含む湿り蒸気は、フードプレート4により、湿り蒸気の流量を配分する多孔板5を介して波板6へと導かれ、遠心力を利用して、質量の大きい液滴を波板6の両面の補助板30に衝突させて液滴が蒸気流から分離される。分離された液滴は、補助板30上で液膜状となり、重力と蒸気からのせん断力によって斜め下方向に流れ、スリット20を通って液膜排出流路7内に入る。この液膜は、図9に示すドレンとい8によって収集され、図9に示すドレンダクト9を介して、図7に示すダウンカマ10へと導かれる。
【0006】
上述の気水分離システムで水分を除去された蒸気は、管路を通して輸送され、蒸気タービンやその他の装置において利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−205302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
蒸気乾燥器3は、気水分離システムの最終段階となる構造物であり、蒸気タービンから要求される湿分条件を満たす十分に乾いた蒸気を発生するものである。このことから、波板6と補助板30とからなる液膜排出流路7は、液膜を蒸気流から隔離し、液膜から液滴が蒸気へ再飛散すること防ぐために、重要な役割を果たしている。
【0009】
蒸気乾燥器3の出口湿分は、主に蒸気乾燥器ユニット15の入口湿分と入口蒸気流速とに支配される。したがって、出力向上型の沸騰水型原子炉に従来構造の蒸気乾燥器3を適用すると、蒸気乾燥器3内の蒸気流量が増大するため、入口面積が一定である場合には、定格運転条件においても、蒸気流速が増加し、蒸気からのせん断力が増加するため、補助板30上の液膜から液滴が蒸気中に飛散しやすくなり、出口湿分が増加することが予想される。出口湿分がタービンからの要求値を満たさなくなると、タービンブレードにエロージョンが発生するなど、蒸気タービンの健全性を維持することが困難になる。本明細書では、蒸気乾燥器3の出口湿分がタービンからの要求値以上になることを、ブレークスルーと呼ぶ。
【0010】
したがって、蒸気乾燥器3には、蒸気タービンの健全性を維持するため、原子炉の運転状況に拘わらず、蒸気乾燥器3の出口湿分がブレークスルーを超えない液滴分離効率が要求される。また、発電効率を維持するため、圧力損失が小さいものほど好ましい。
【0011】
しかしながら、本願発明者らの研究によると、図10及び図11に示した従来の波板6及び補助板30を備えた蒸気乾燥器3は、隣接して配置された2枚の補助板30によって、液膜を液膜排出流路7内に導入するためのスリット20を形成しているので、一方の補助板30の先端部とこれに対向する他方の補助板30の先端部とを配置させることが難しく、両者の間に段差を生じた場合、その段差の大きさ(これを本明細書では、「突き出し高さ」という。)に応じて、ブレークスルー特性が悪化することや圧力損失が増加することが明らかとなった。
【0012】
即ち、実機の波板6及び補助板30の製作図面においては、スリット部20の幅よりも、突出し高さhの寸法公差を厳しく設定しており、図12に示すように、突き出し高さを生じないように2枚の補助板30の先端部が正対するように指示している。しかしながら、実際には、スリット20を構成する2枚の補助板30の一方は、曲げ代が小さいために正確な加工が困難であり、図13に示すように、一方の補助板30の先端部と他方の補助板30の先端部との間に、突出し高さhを生じることが想定され、補助板30の屈曲形状を模擬した専用の治具を製作、使用して突き出し高さhのばらつきを小さくしている。
【0013】
蒸気乾燥器3のブレークスルー特性は、一般に、図14に示すように、蒸気乾燥器3の入口蒸気流速と入口湿分の関係から把握することができる。このグラフは、蒸気乾燥器3の入口蒸気流速と入口湿分とを変化させたときのタービン要求値をプロットしたものである。ブレークスルー曲線14に対して左下の領域が運転可能領域12であり、ブレークスルー曲線14に対して右上の領域が運転不可能領域13である。例えば、入口流速が低い時は高い入口湿分まで運転可能領域12が広がるが、入口流速が高い時には運転可能領域12の入口湿分は低くなる。
【0014】
ところが、スリット20を形成する2枚の補助板30の先端部に段差を生じると、図15及び図16に示すように、その突き出し高さhに応じて、ブレークスルー特性が悪化し、圧力損失が増加する。
【0015】
即ち、図15に示すように、突出し高さが0mmからhmmになると、ブレークスルー曲線も突出し高さ0mmのブレークスルー曲線18から突出し高さhmmのブレークスルー曲線19まで下がるため、入口蒸気流速Vが同一である場合にも、運転可能領域の入口湿分がA2%からA1%に低下し、ブレークスルー特性が悪化する。また、図16に示すように、突出し高さが0mmからhmmに高くなると、圧力損失係数はK1からK2に大きくなる。
【0016】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、波板とこれに取り付けられる補助板とからなる液膜排出流路の開口部製作精度が高く、設計要求値の出口湿分を確保可能な蒸気乾燥器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、前記目的を達成するため、第1に、幅方向に複数段の屈曲部が形成された波板と、この波板を厚さ方向に所要の間隙を隔てて複数枚配列することにより形成される湿り蒸気流路と、前記波板の両面に取り付けられ、前記複数段の屈曲部との間に、前記湿り蒸気流路内を流れる湿り蒸気中の液滴、あるいは液滴が前記湿り蒸気流路の壁面に付着することによって生じる液膜を排出するための液膜排出流路を形成する補助板とを備えた沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器において、前記補助板は、前記波板の表裏両面にそれぞれ複数枚取り付けられ、前記補助板の両端部を前記波板の表面に取り付けると共に、前記補助板を前記波板に取り付けない両端部以外の部分に、前記液膜排出流路に連通する開口を形成するという構成にした。
【0018】
本構成によると、補助板の両端部を波板の表面に取り付けるので、波板に対する補助板の取付位置を高精度化することができる。また、補助板自体に液膜排出流路に連通する開口を形成するので、2枚の補助板を対向させることにより液膜排出流路に連通するスリットを形成する場合とは異なり、開口を介してその両側に段差が生じるということが事実上あり得ない。したがって、波板及び補助板とからなる液膜排出流路の開口部製作精度不足に起因するブレークスルー特性の悪化を防止でき、設計要求値の出口湿分を確保することができる。
【0019】
本発明は第2に、前記第1の蒸気乾燥器において、前記波板及び前記補助板の対応する部分に、フックと、このフックを嵌合するためのフック嵌合孔とを形成し、前記フック嵌合孔に前記フックを嵌合することにより、前記波板と前記補助板とを密着させ固定するという構成にした。
【0020】
本構成によると、波板及び補助板をフックとフック嵌合孔との嵌合によって密着させ固定するので、溶接作業時において、補助板を波板の定位置に保持する労力を低減することができ、作業効率の改善を図ることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の蒸気乾燥器は、補助板の両端部を波板の表面に取り付けると共に、補助板を波板に取り付けない両端部以外の部分に液膜排出流路に連通する開口を形成するので、開口を介してその両側に段差を生じるということなく、波板及び補助板とからなる液膜排出流路の開口部製作精度不足に起因するブレークスルー特性の悪化を防止できて、設計要求値の出口湿分を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の平面図である。
【図2】第1実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の要部斜視図である。
【図3】第1実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる補助板の各種の形状を示す要部斜視図である。
【図4】第2実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の平面図である。
【図5】第2実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の要部斜視図である。
【図6】第2実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板と補助板の取付構造を示す要部斜視図である。
【図7】沸騰水型原子炉の原子炉炉内構造を示す図である。
【図8】蒸気乾燥器の構成を示す一部断面表示した斜視図である。
【図9】蒸気乾燥器ユニットの構成を示す一部断面表示した斜視図である。
【図10】従来例に係る波板と補助板の組立状態を示す要部斜視図である。
【図11】従来例に係る波板と補助板の組立状態を示す平面図である。
【図12】従来例に係る補助板に突出し高さがない場合を示す要部平面図である。
【図13】従来例に係る補助板に突出し高さがある場合を示す要部平面図である。
【図14】蒸気乾燥器のブレークスルー曲線と運転可能/不可能領域の関係を示すグラフ図である。
【図15】突出し高さによるブレークスルー特性の変化を示すグラフ図である。
【図16】突出し高さと圧力損失係数の関係を示すグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る蒸気乾燥器の第1実施形態を、図1乃至図3を参照しながら説明する。図1は第1実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の平面図、図2は第1実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の要部斜視図、図3は第1実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる補助板の各種の形状を示す要部斜視図である。
【0024】
図1及び図2に示すように、第1実施形態に係る蒸気乾燥器も、基本的構造に関しては公知例に係る蒸気乾燥器3と同じであり、幅方向に複数段の屈曲部が形成された複数枚の波板6と、この波板6の表裏両面に取り付けられた複数枚の補助板21とが備えられている。
【0025】
第1実施形態に係る補助板21は、端面形状が略ヘの字形に形成されており、その長辺側の面には、開口22が設けられている。なお、図2の例では、四角形の開口22が補助板21の高さ方向に等間隔に設けられているが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、他の任意の形状の開口22を、任意の配列で設けることができる。図3は開口22の他の例を例示する図であって、図3(a)は円形の開口22を補助板21の高さ方向に等間隔に設けた例、図3(b)は長円形の開口22を補助板21の高さ方向及び幅方向に分散して設けた例、図3(c)は補助板21の上端近傍から下端近傍まで延びる1条の長円形の開口22を設けた例、図3(d)は長円形の開口22の一端を補助板21の上端及び下端まで延長し、開口22によって補助板21の上端及び下端を切断した例である。これら開口22の形状及び配列が異なる各種の補助板21を、波板6の部位に応じて使い分けることも可能である。
【0026】
補助板21は、図1及び図2に示すように、開口22を蒸気流の上流側に向けて、幅方向の両端部が波板6の屈曲部に固定される。これにより、波板6と補助板21との間には、開口22と連通する液膜排出流路7が形成される。なお、波板6に対する補助板21の固定方法としては、溶接を適用することができる。
【0027】
本例の蒸気乾燥器は、例えばプレス加工により所定形状の波板6と補助板21とを製作した後、波板6の両面の所定部位に補助板21を位置決めし、その両端部を波板6に溶接することにより、製造される。図10及び図11に示した従来構造では、波板6に補助板30を取り付けながら、スリット20の突出し高さ及びスリット幅などの寸法を調整、管理していたが、本実施形態の場合、補助板21自身に開口22を設けたので、スリット20の突出し高さ及びスリット幅の調整、管理が不要となり、作業効率を格段に向上することができる。また、スリット20の突出し高さを常に0mmにできるので、設計値通りの出口湿分を実現することができ、蒸気乾燥器に必要なブレークスルー特性を確保することができる。さらに、蒸気タービンから要求される湿分条件に応じて、適宜の寸法及び形状の開口22を設けることができるので、汎用性に優れる。
【0028】
次に、本発明に係る蒸気乾燥器の第2実施形態を、図4乃至図6を参照しながら説明する。図4は第2実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の平面図、図5は第2実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の要部斜視図、図6は第2実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板と補助板の取付構造を示す要部斜視図である。
【0029】
本実施形態に係る蒸気乾燥器は、図4及び図5に示すように、複数の屈曲部を有する波板6の表裏両面に、波形に屈曲形成された補助板23を1枚ずつ取り付け、これら波板6と各補助板23との間に、波板6に形成された屈曲部の数と同数の液膜排出流路7を形成したこと、即ち、波板6と補助板23とをほぼ同一幅に形成したことを特徴とする。開口22は、波形に屈曲形成された補助板23の蒸気流が衝突する面に設けられる。開口22の形状及び配列については、第1実施形態に係る蒸気乾燥器と同様である。
【0030】
図6に示すように、本実施形態に係る波板6には、その表面から上向きL字形に突出するフック24が形成されており、本実施形態に係る補助板23には、前記フック24を着脱可能に嵌合するためのフック嵌合孔25が設けられている。これらの波板6と補助板23は、波板6に形成されたフック24を補助板23に設けられたフック嵌合孔25の縦孔25aに挿入した後、波板6と補助板23とを相対的に幅方向にずらし、フック24をフック嵌合孔25の横孔25b内に挿入することにより、密着させ固定される。また、しかる後に、波板6と補助板23の両端部を溶接することにより、一体化される。
【0031】
本実施形態に係る蒸気乾燥器は、前記第1実施形態に係る蒸気乾燥器3と同一の効果を奏するほか、補助板23が1枚板で構成されているため、波板6への補助板23の取り付け作業時間を大幅に短縮でき、作業効率の向上を図ることができる。また、フック24とフック嵌合孔25とを用いて、波板6と補助板23とを密着させ固定することができるので、溶接作業時において、補助板23を波板6の定位置に保持する労力を低減することができ、作業効率の改善を図ることができる。
【0032】
なお、前記第2実施形態においては、波板6にフック24を形成し、補助板23にフック嵌合孔25を設けたが、これとは逆に、補助板23にフック24を形成し、波板6にフック嵌合孔25を設けることもできる。
【0033】
また、フック24とフック嵌合孔25とを用いた波板6と補助板23との密着固定構造は、第1実施形態に係る蒸気乾燥器3にも応用することができる。
【符号の説明】
【0034】
1・・・原子炉炉心
2・・・気水分離器
3・・・蒸気乾燥器
4・・・フードプレート
5・・・多孔板
6・・・波板
6a・・・屈曲部
7・・・液膜排出流路
8・・・ドレンとい
9・・・ドレンダクト
10・・・ダウンカマ
11・・・突出し高さ
12・・・蒸気乾燥器に対する運転可能領域
13・・・蒸気乾燥器に対する運転不可能領域
14・・・蒸気乾燥器のブレークスルー曲線
15・・・蒸気乾燥器ユニット
16・・・原子炉圧力容器
17・・・蒸気流路
18・・・突出し高さ0mmのブレークスルー曲線
19・・・突出し高さhmmのブレークスルー曲線
20・・・スリット
21,23・・・補助板
22・・・開口
24・・・フック
25・・・フック嵌合孔
25a・・・縦孔
25b・・・横孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、沸騰水型原子炉に備えられる蒸気乾燥器に係り、特に、湿り蒸気流路及び液膜排出流路を構成する波板及び補助板の構成に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、沸騰水型原子炉の気水分離システムは、図9に示すように、原子炉炉心1で発生した水−蒸気混合流から蒸気と水を分離する気水分離器2と、気水分離器2を出た液滴等の水分を含んだ湿り蒸気から液滴を除去する蒸気乾燥器3とからなり、これらの気水分離器2及び蒸気乾燥器3は、原子炉圧力容器16内に収納されている。
【0003】
蒸気乾燥器3は、図8に示すように、複数の蒸気乾燥器ユニット15の組合せをもって構成されている。各蒸気乾燥器ユニット15は、図9に示すように、気水分離器2から放出された液滴を含む湿り蒸気を導入するフードプレート4と、フードプレート4内に導入された湿り蒸気の流量を配分する多孔板5と、多孔板5に対して垂直方向に配列された複数の波板6とを有しており、隣接して配置された2枚の波板6の間の間隙が、湿り蒸気流路17になっている。
【0004】
波板6の表裏両面には、図10及び図11に示すように、端面形状が波形に形成された複数枚の補助板30が、波板6の各屈曲部6aごとに取り付けられており、波板6と、隣接して配置された2枚の補助板30とによって、湿り蒸気流路17内を流れる湿り蒸気から分離された液膜を排出するための液膜排出流路7と、補助板30上の液膜を液膜排出流路7内に導入するスリット20とが形成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
気水分離器2から放出された液滴を含む湿り蒸気は、フードプレート4により、湿り蒸気の流量を配分する多孔板5を介して波板6へと導かれ、遠心力を利用して、質量の大きい液滴を波板6の両面の補助板30に衝突させて液滴が蒸気流から分離される。分離された液滴は、補助板30上で液膜状となり、重力と蒸気からのせん断力によって斜め下方向に流れ、スリット20を通って液膜排出流路7内に入る。この液膜は、図9に示すドレンとい8によって収集され、図9に示すドレンダクト9を介して、図7に示すダウンカマ10へと導かれる。
【0006】
上述の気水分離システムで水分を除去された蒸気は、管路を通して輸送され、蒸気タービンやその他の装置において利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−205302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
蒸気乾燥器3は、気水分離システムの最終段階となる構造物であり、蒸気タービンから要求される湿分条件を満たす十分に乾いた蒸気を発生するものである。このことから、波板6と補助板30とからなる液膜排出流路7は、液膜を蒸気流から隔離し、液膜から液滴が蒸気へ再飛散すること防ぐために、重要な役割を果たしている。
【0009】
蒸気乾燥器3の出口湿分は、主に蒸気乾燥器ユニット15の入口湿分と入口蒸気流速とに支配される。したがって、出力向上型の沸騰水型原子炉に従来構造の蒸気乾燥器3を適用すると、蒸気乾燥器3内の蒸気流量が増大するため、入口面積が一定である場合には、定格運転条件においても、蒸気流速が増加し、蒸気からのせん断力が増加するため、補助板30上の液膜から液滴が蒸気中に飛散しやすくなり、出口湿分が増加することが予想される。出口湿分がタービンからの要求値を満たさなくなると、タービンブレードにエロージョンが発生するなど、蒸気タービンの健全性を維持することが困難になる。本明細書では、蒸気乾燥器3の出口湿分がタービンからの要求値以上になることを、ブレークスルーと呼ぶ。
【0010】
したがって、蒸気乾燥器3には、蒸気タービンの健全性を維持するため、原子炉の運転状況に拘わらず、蒸気乾燥器3の出口湿分がブレークスルーを超えない液滴分離効率が要求される。また、発電効率を維持するため、圧力損失が小さいものほど好ましい。
【0011】
しかしながら、本願発明者らの研究によると、図10及び図11に示した従来の波板6及び補助板30を備えた蒸気乾燥器3は、隣接して配置された2枚の補助板30によって、液膜を液膜排出流路7内に導入するためのスリット20を形成しているので、一方の補助板30の先端部とこれに対向する他方の補助板30の先端部とを配置させることが難しく、両者の間に段差を生じた場合、その段差の大きさ(これを本明細書では、「突き出し高さ」という。)に応じて、ブレークスルー特性が悪化することや圧力損失が増加することが明らかとなった。
【0012】
即ち、実機の波板6及び補助板30の製作図面においては、スリット部20の幅よりも、突出し高さhの寸法公差を厳しく設定しており、図12に示すように、突き出し高さを生じないように2枚の補助板30の先端部が正対するように指示している。しかしながら、実際には、スリット20を構成する2枚の補助板30の一方は、曲げ代が小さいために正確な加工が困難であり、図13に示すように、一方の補助板30の先端部と他方の補助板30の先端部との間に、突出し高さhを生じることが想定され、補助板30の屈曲形状を模擬した専用の治具を製作、使用して突き出し高さhのばらつきを小さくしている。
【0013】
蒸気乾燥器3のブレークスルー特性は、一般に、図14に示すように、蒸気乾燥器3の入口蒸気流速と入口湿分の関係から把握することができる。このグラフは、蒸気乾燥器3の入口蒸気流速と入口湿分とを変化させたときのタービン要求値をプロットしたものである。ブレークスルー曲線14に対して左下の領域が運転可能領域12であり、ブレークスルー曲線14に対して右上の領域が運転不可能領域13である。例えば、入口流速が低い時は高い入口湿分まで運転可能領域12が広がるが、入口流速が高い時には運転可能領域12の入口湿分は低くなる。
【0014】
ところが、スリット20を形成する2枚の補助板30の先端部に段差を生じると、図15及び図16に示すように、その突き出し高さhに応じて、ブレークスルー特性が悪化し、圧力損失が増加する。
【0015】
即ち、図15に示すように、突出し高さが0mmからhmmになると、ブレークスルー曲線も突出し高さ0mmのブレークスルー曲線18から突出し高さhmmのブレークスルー曲線19まで下がるため、入口蒸気流速Vが同一である場合にも、運転可能領域の入口湿分がA2%からA1%に低下し、ブレークスルー特性が悪化する。また、図16に示すように、突出し高さが0mmからhmmに高くなると、圧力損失係数はK1からK2に大きくなる。
【0016】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、波板とこれに取り付けられる補助板とからなる液膜排出流路の開口部製作精度が高く、設計要求値の出口湿分を確保可能な蒸気乾燥器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、前記目的を達成するため、第1に、幅方向に複数段の屈曲部が形成された波板と、この波板を厚さ方向に所要の間隙を隔てて複数枚配列することにより形成される湿り蒸気流路と、前記波板の両面に取り付けられ、前記複数段の屈曲部との間に、前記湿り蒸気流路内を流れる湿り蒸気中の液滴、あるいは液滴が前記湿り蒸気流路の壁面に付着することによって生じる液膜を排出するための液膜排出流路を形成する補助板とを備えた沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器において、前記補助板は、前記波板の表裏両面にそれぞれ複数枚取り付けられ、前記補助板の両端部を前記波板の表面に取り付けると共に、前記補助板を前記波板に取り付けない両端部以外の部分に、前記液膜排出流路に連通する開口を形成するという構成にした。
【0018】
本構成によると、補助板の両端部を波板の表面に取り付けるので、波板に対する補助板の取付位置を高精度化することができる。また、補助板自体に液膜排出流路に連通する開口を形成するので、2枚の補助板を対向させることにより液膜排出流路に連通するスリットを形成する場合とは異なり、開口を介してその両側に段差が生じるということが事実上あり得ない。したがって、波板及び補助板とからなる液膜排出流路の開口部製作精度不足に起因するブレークスルー特性の悪化を防止でき、設計要求値の出口湿分を確保することができる。
【0019】
本発明は第2に、前記第1の蒸気乾燥器において、前記波板及び前記補助板の対応する部分に、フックと、このフックを嵌合するためのフック嵌合孔とを形成し、前記フック嵌合孔に前記フックを嵌合することにより、前記波板と前記補助板とを密着させ固定するという構成にした。
【0020】
本構成によると、波板及び補助板をフックとフック嵌合孔との嵌合によって密着させ固定するので、溶接作業時において、補助板を波板の定位置に保持する労力を低減することができ、作業効率の改善を図ることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の蒸気乾燥器は、補助板の両端部を波板の表面に取り付けると共に、補助板を波板に取り付けない両端部以外の部分に液膜排出流路に連通する開口を形成するので、開口を介してその両側に段差を生じるということなく、波板及び補助板とからなる液膜排出流路の開口部製作精度不足に起因するブレークスルー特性の悪化を防止できて、設計要求値の出口湿分を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の平面図である。
【図2】第1実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の要部斜視図である。
【図3】第1実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる補助板の各種の形状を示す要部斜視図である。
【図4】第2実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の平面図である。
【図5】第2実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の要部斜視図である。
【図6】第2実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板と補助板の取付構造を示す要部斜視図である。
【図7】沸騰水型原子炉の原子炉炉内構造を示す図である。
【図8】蒸気乾燥器の構成を示す一部断面表示した斜視図である。
【図9】蒸気乾燥器ユニットの構成を示す一部断面表示した斜視図である。
【図10】従来例に係る波板と補助板の組立状態を示す要部斜視図である。
【図11】従来例に係る波板と補助板の組立状態を示す平面図である。
【図12】従来例に係る補助板に突出し高さがない場合を示す要部平面図である。
【図13】従来例に係る補助板に突出し高さがある場合を示す要部平面図である。
【図14】蒸気乾燥器のブレークスルー曲線と運転可能/不可能領域の関係を示すグラフ図である。
【図15】突出し高さによるブレークスルー特性の変化を示すグラフ図である。
【図16】突出し高さと圧力損失係数の関係を示すグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る蒸気乾燥器の第1実施形態を、図1乃至図3を参照しながら説明する。図1は第1実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の平面図、図2は第1実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の要部斜視図、図3は第1実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる補助板の各種の形状を示す要部斜視図である。
【0024】
図1及び図2に示すように、第1実施形態に係る蒸気乾燥器も、基本的構造に関しては公知例に係る蒸気乾燥器3と同じであり、幅方向に複数段の屈曲部が形成された複数枚の波板6と、この波板6の表裏両面に取り付けられた複数枚の補助板21とが備えられている。
【0025】
第1実施形態に係る補助板21は、端面形状が略ヘの字形に形成されており、その長辺側の面には、開口22が設けられている。なお、図2の例では、四角形の開口22が補助板21の高さ方向に等間隔に設けられているが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、他の任意の形状の開口22を、任意の配列で設けることができる。図3は開口22の他の例を例示する図であって、図3(a)は円形の開口22を補助板21の高さ方向に等間隔に設けた例、図3(b)は長円形の開口22を補助板21の高さ方向及び幅方向に分散して設けた例、図3(c)は補助板21の上端近傍から下端近傍まで延びる1条の長円形の開口22を設けた例、図3(d)は長円形の開口22の一端を補助板21の上端及び下端まで延長し、開口22によって補助板21の上端及び下端を切断した例である。これら開口22の形状及び配列が異なる各種の補助板21を、波板6の部位に応じて使い分けることも可能である。
【0026】
補助板21は、図1及び図2に示すように、開口22を蒸気流の上流側に向けて、幅方向の両端部が波板6の屈曲部に固定される。これにより、波板6と補助板21との間には、開口22と連通する液膜排出流路7が形成される。なお、波板6に対する補助板21の固定方法としては、溶接を適用することができる。
【0027】
本例の蒸気乾燥器は、例えばプレス加工により所定形状の波板6と補助板21とを製作した後、波板6の両面の所定部位に補助板21を位置決めし、その両端部を波板6に溶接することにより、製造される。図10及び図11に示した従来構造では、波板6に補助板30を取り付けながら、スリット20の突出し高さ及びスリット幅などの寸法を調整、管理していたが、本実施形態の場合、補助板21自身に開口22を設けたので、スリット20の突出し高さ及びスリット幅の調整、管理が不要となり、作業効率を格段に向上することができる。また、スリット20の突出し高さを常に0mmにできるので、設計値通りの出口湿分を実現することができ、蒸気乾燥器に必要なブレークスルー特性を確保することができる。さらに、蒸気タービンから要求される湿分条件に応じて、適宜の寸法及び形状の開口22を設けることができるので、汎用性に優れる。
【0028】
次に、本発明に係る蒸気乾燥器の第2実施形態を、図4乃至図6を参照しながら説明する。図4は第2実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の平面図、図5は第2実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板及び補助板の組み立て状態の要部斜視図、図6は第2実施形態に係る蒸気乾燥器に備えられる波板と補助板の取付構造を示す要部斜視図である。
【0029】
本実施形態に係る蒸気乾燥器は、図4及び図5に示すように、複数の屈曲部を有する波板6の表裏両面に、波形に屈曲形成された補助板23を1枚ずつ取り付け、これら波板6と各補助板23との間に、波板6に形成された屈曲部の数と同数の液膜排出流路7を形成したこと、即ち、波板6と補助板23とをほぼ同一幅に形成したことを特徴とする。開口22は、波形に屈曲形成された補助板23の蒸気流が衝突する面に設けられる。開口22の形状及び配列については、第1実施形態に係る蒸気乾燥器と同様である。
【0030】
図6に示すように、本実施形態に係る波板6には、その表面から上向きL字形に突出するフック24が形成されており、本実施形態に係る補助板23には、前記フック24を着脱可能に嵌合するためのフック嵌合孔25が設けられている。これらの波板6と補助板23は、波板6に形成されたフック24を補助板23に設けられたフック嵌合孔25の縦孔25aに挿入した後、波板6と補助板23とを相対的に幅方向にずらし、フック24をフック嵌合孔25の横孔25b内に挿入することにより、密着させ固定される。また、しかる後に、波板6と補助板23の両端部を溶接することにより、一体化される。
【0031】
本実施形態に係る蒸気乾燥器は、前記第1実施形態に係る蒸気乾燥器3と同一の効果を奏するほか、補助板23が1枚板で構成されているため、波板6への補助板23の取り付け作業時間を大幅に短縮でき、作業効率の向上を図ることができる。また、フック24とフック嵌合孔25とを用いて、波板6と補助板23とを密着させ固定することができるので、溶接作業時において、補助板23を波板6の定位置に保持する労力を低減することができ、作業効率の改善を図ることができる。
【0032】
なお、前記第2実施形態においては、波板6にフック24を形成し、補助板23にフック嵌合孔25を設けたが、これとは逆に、補助板23にフック24を形成し、波板6にフック嵌合孔25を設けることもできる。
【0033】
また、フック24とフック嵌合孔25とを用いた波板6と補助板23との密着固定構造は、第1実施形態に係る蒸気乾燥器3にも応用することができる。
【符号の説明】
【0034】
1・・・原子炉炉心
2・・・気水分離器
3・・・蒸気乾燥器
4・・・フードプレート
5・・・多孔板
6・・・波板
6a・・・屈曲部
7・・・液膜排出流路
8・・・ドレンとい
9・・・ドレンダクト
10・・・ダウンカマ
11・・・突出し高さ
12・・・蒸気乾燥器に対する運転可能領域
13・・・蒸気乾燥器に対する運転不可能領域
14・・・蒸気乾燥器のブレークスルー曲線
15・・・蒸気乾燥器ユニット
16・・・原子炉圧力容器
17・・・蒸気流路
18・・・突出し高さ0mmのブレークスルー曲線
19・・・突出し高さhmmのブレークスルー曲線
20・・・スリット
21,23・・・補助板
22・・・開口
24・・・フック
25・・・フック嵌合孔
25a・・・縦孔
25b・・・横孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅方向に複数段の屈曲部が形成された波板と、この波板を厚さ方向に所要の間隙を隔てて複数枚配列することにより形成される湿り蒸気流路と、前記波板の両面に取り付けられ、前記複数段の屈曲部との間に、前記湿り蒸気流路内を流れる湿り蒸気中の液滴、あるいは液滴が前記湿り蒸気流路の壁面に付着することによって生じる液膜を排出するための液膜排出流路を形成する補助板とを備えた沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器において、
前記補助板は、前記波板の表裏両面にそれぞれ複数枚取り付けられ、前記補助板の両端部を前記波板の表面に取り付けると共に、前記補助板を前記波板に取り付けない両端部以外の部分に、前記液膜排出流路に連通する開口を形成したことを特徴とする蒸気乾燥器。
【請求項2】
前記波板及び前記補助板の対応する部分に、フックと、このフックを嵌合するためのフック嵌合孔とを形成し、前記フック嵌合孔に前記フックを嵌合することにより、前記波板と前記補助板とを密着させ固定したことを特徴とする請求項1に記載の蒸気乾燥器。
【請求項1】
幅方向に複数段の屈曲部が形成された波板と、この波板を厚さ方向に所要の間隙を隔てて複数枚配列することにより形成される湿り蒸気流路と、前記波板の両面に取り付けられ、前記複数段の屈曲部との間に、前記湿り蒸気流路内を流れる湿り蒸気中の液滴、あるいは液滴が前記湿り蒸気流路の壁面に付着することによって生じる液膜を排出するための液膜排出流路を形成する補助板とを備えた沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器において、
前記補助板は、前記波板の表裏両面にそれぞれ複数枚取り付けられ、前記補助板の両端部を前記波板の表面に取り付けると共に、前記補助板を前記波板に取り付けない両端部以外の部分に、前記液膜排出流路に連通する開口を形成したことを特徴とする蒸気乾燥器。
【請求項2】
前記波板及び前記補助板の対応する部分に、フックと、このフックを嵌合するためのフック嵌合孔とを形成し、前記フック嵌合孔に前記フックを嵌合することにより、前記波板と前記補助板とを密着させ固定したことを特徴とする請求項1に記載の蒸気乾燥器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2012−112977(P2012−112977A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−51566(P2012−51566)
【出願日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【分割の表示】特願2008−198050(P2008−198050)の分割
【原出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(507250427)日立GEニュークリア・エナジー株式会社 (858)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【分割の表示】特願2008−198050(P2008−198050)の分割
【原出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(507250427)日立GEニュークリア・エナジー株式会社 (858)
【Fターム(参考)】
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