薄くされた厚み部分をもつ溝を有するタイヤ及びその製造装置
タイヤは、薄くされた厚みの部分をもつ溝を有する。溝の側壁は、タイヤのラジアル方向および横方向の両方に延びる起伏を有してもよく、薄くされた厚みの部分は、起伏のピーク間の重なりまたは谷間の重なりの間で見出される。タイヤのラジアル方向における起伏の振幅の値の2倍は、それらの起伏のハーフピッチの値の95%を超える。溝の厚い領域の部分に対する薄くされた厚みがある溝の領域の部分の比率は、最小閾値を満たしてもよい。装置は、また、タイヤを成形またはトレッドを付け直すための硬化部材から延びる溝ブレードを含んでもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、薄くされた厚み部分を有する1つ以上の溝を有するタイヤおよびこのようなタイヤの作成装置に関し、より具体的には、タイヤのラジアル方向および横方向に起伏を有する薄くされた厚み部分をもつ溝を有するタイヤ、および、タイヤにこのような溝を形成することができるサイプブレードに関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤのトレッド材において見出される薄いスリットである溝は、タイヤの総合性能を向上させるために慣例的に用いられる。それらは、タイヤの周辺方向および/または横方向において見出される轍によって形成されるブロックおよび/またはリブなどのトレッドエレメント内で頻繁に見出される。あるいは、トレッド材上の他の角度または方向で見出される他の轍は、これらのトレッドエレメントを形成することができる。それらがタイヤの周囲と交差する溝によって与えられる優位性は、湿潤状態の下でハンドリングしブレーキをかけることに適している道などの表面にタイヤが密着する能力を高めることが知られている。これらの優位性は、粘性プレーニング(viscoplaning)を低減し、湿潤牽引力を向上させることにおいて、特に有用である。また、溝は、トレッドブロック(それは雪牽引力を向上させる)などのトレッド要素に対して表面優位性および柔軟性を与える。さらに、溝は、タイヤの接地面(タイヤが道と接触するところ)に進入し抜け出すにつれて、トレッドエレメントまたはトレッドブロックの柔軟性を高め、熱の発生を低減するのと同様、より一層の摩耗性能のためにストレスを低減し、それによって転がり抵抗を低下させ、燃料効率を高める。したがって、タイヤの湿潤牽引力、雪牽引力、転がり抵抗および摩耗性能は、溝を追加することにより、ある程度まで向上させることができる。但し、これらのすべての性能を一斉に向上させるために溝を用いることは困難である。
【0003】
さらに、過度の溝、または溝の不十分な使用は、トレッドエレメントまたはブロック内のヒステリシスの損失を高め、転がり抵抗を高め、燃料効率を低下させる可能性があることも、また知られている。溝は、一旦トレッドエレメントが接地面に密着すれば、乾燥牽引力および摩耗寿命を下げる可能性があるトレッドブロック剛性を低下させる。したがって、接地面に進入するまたは抜け出す場合は、トレッドエレメントまたはトレッドブロックがトレッドの柔軟性を高めるために、溝が多いことが望ましい。但し、トレッドエレメントまたはトレッドブロックが道に接している場合は、トレッドエレメントが可能な限り硬質であるように、溝を可能な限り少なくすることが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、牽引力、ハンドリング特性、タイヤの摩耗性能および転がり抵抗を一斉に向上させるために、トレッドエレメントが接地面に進入するまたは抜け出す場合にはトレッドエレメントが可能な限り柔軟であることを可能にする溝の構成、および、トレッドエレメントが接地面にある場合にはトレッドエレメントが可能な限り硬質であることを可能にする溝の構成の必要性がなお存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つの態様による、ラジアル方向をもつタイヤは、トレッドエレメントをもつトレッド材と、第1の対向側壁と第2の対向側壁とを有するトレッドエレメント内に配置された溝とを含む。第1の側壁は、ハーフピッチと振幅を有するタイヤのラジアル方向における起伏の第1のセットを有し、振幅の値の2倍は、ハーフピッチの値の95%を超える。溝は、第1の所定距離の間を置いて配置される前記対向側壁をもつ厚い領域と、第2の所定距離の間を置いて配置される対向側壁をもつ薄くされた厚みを有する領域とを有する。第2の所定距離は、第1の所定距離未満であり、薄くされた厚みをもつ領域の側壁は、溝の厚い領域の側壁の表面部分の少なくとも25%で、かつ85%未満である表面部分を有する。
【0006】
ある実施形態において、ラジアル方向における起伏のハーフピッチは、約0.7ミリメートルから1.25mmに変動してもよい。また、振幅は、常に、ハーフピッチの値の95%を超える振幅の値の2倍の約0.4ミリメートルから0.625ミリメートルまで変動してもよい。他の実施形態において、トレッドエレメントは、上面を有してもよいし、溝は、溝がトレッドエレメントの上面に直面するところの斜角面があってもよい。
【0007】
タイヤの溝は、互いに無料で形成される側壁を有していてもよいし、薄くされた厚みを有する領域は、側壁上で見出される第1の突部および第2突部突部によって形成することができる。ある実施形態において、溝は、さらに、タイヤのラジアル方向に対して実質的に垂直である方向に起伏の第2のセットを含む。起伏のいずれかのセットのハーフピッチおよび振幅は、溝とともに変化してもよい。
【0008】
他の実施形態において、タイヤのラジアル方向における第1の側壁の起伏は、中央面を有し、タイヤのラジアル方向に対して実質的に垂直な方向の第1の側壁の起伏も、中央面を有し、起伏の両方のセットの中央面は、同一平面上にある。その上、タイヤのラジアル方向における第1の側壁の起伏の第1のセットは、0振幅のスタートポイントをもつ周期波と同様の方式で変化してもよく、タイヤのラジアル方向に対して実質的に垂直な方向である第1の側壁の起伏の第2のセットは、また、ハーフピッチと振幅とをもち、かつ0振幅のスタートポイントをも有する周期波と同様の方式で変化してもよい。両方のスタートポイントは、ラジアル方向に対して実質的に垂直であるタイヤの方向に一直線に並んでもよい。
【0009】
ある用途において、タイヤのラジアル方向およびタイヤのラジアル方向に対して実質的に垂直な方向の両方の起伏は、互いに周期的に重なり合うピークおよび谷を有してもよい。起伏の1つのセットのピークは、起伏の他方のセットのピークと周期的に重なり合ってもよいし、起伏の1つのセットの谷は、起伏の他方のセットの谷と周期的に重なり合ってもよい。いくつかの状況において、薄くされた厚みを有する溝の領域は、少なくとも1つのピークまたは谷を含む。他の状況において、薄くされた厚みを有する溝の領域は、ピーク間の重なりまたは谷間の重なりを含まない。
【0010】
本発明の態様によるトレッドエレメントをもつタイヤは、タイヤのラジアル方向に対して実質的に垂直な方向の起伏のハーフピッチおよび振幅とは異なる、タイヤのラジアル方向における起伏のハーフピッチと振幅とを有する溝を有してもよい。このようなケースにおいて、ラジアル方向に対して実質的に垂直であるタイヤの方向の起伏に対して、ハーフピッチは約3.7ミリメートルであり、振幅は、約0.75ミリメートルである。また、ラジアル方向またはラジアル方向に対して実質的に垂直な方向のいずれかの起伏のハーフピッチおよび振幅は、溝とともに変化してもよい。
【0011】
本発明の別の態様による、トレッドおよびラジアル方向を有するタイヤを成型またはトレッドを付け直すための装置は、タイヤのトレッドと接触する硬化させる表面と、ハーフピッチと振幅とをもつラジアル方向の起伏の第1のセットを有する溝ブレードとを有する硬化部材を含み、振幅の値の2倍は、ハーフピッチの値の95%を超える。起伏の第2のセットは、タイヤのラジアル方向に対して実質的に垂直な方向にある。起伏の第1のセットまたは第2のセットは、少なくとも1つのピークまたは谷、および少なくとも1つのピーク間の重なりまたは谷間の重なりを形成してもよい。溝ブレードは、硬化部材から延びる厚い部分と、少なくとも1つのピークまたは谷を含む薄くされた厚みを有する部分とを有してもよい。
【0012】
ラジアル方向およびラジアル方向に対して実質的に垂直である方向における溝ブレードの起伏の両方のセットは、周期的な方式において変化し、少なくとも1つのピーク間の重なりまたは谷間の重なりによって互いに周期的に重なり合うピークおよび谷を有してもよい。薄くされた厚みを有する溝ブレードの部分は、ピーク間の重なりまたは谷間の重なりを含まなくてもよい。その上、溝ブレードは、ブレードのピーク間の重なりまたは谷間の重なりの各々の間で見られる、薄くされた厚みを有する一連の部分を含んでもよい。起伏の1つのセットは、起伏の他方のセットと比較して、異なるハーフピッチおよび異なる振幅を有してもよい。
【0013】
装置の溝ブレードは、約0.5ミリメートルであるラジアル方向における起伏に対する振幅および0.9ミリメートルのハーフピッチを有していてもよい。一方で、ラジアル方向に対して実質的に垂直なタイヤの方向の起伏に対する振幅が、約0.75ミリメートルであってもよいし、ハーフピッチは、約3.7ミリメートルであってもよい。
【発明の効果】
【0014】
添付の図面において例証されるように、本発明の前述の目的および他の目的、特徴、および有利性は、本発明の特定の実施形態の以下の詳細な説明から明らかになり、同種類の参考番号は、本発明の同種類のパーツを表わす。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1A】ラジアル状の起伏が溝の全体の幅にわたって存在することを示すトレッドブロックの外側面から溝が抜け出るように、溝にジグザグ形を有する場合の、本発明の第1の実施形態によるトレッドブロックに溝をもつタイヤの透視図である。
【図2B】ラジアル状の起伏がトレッドブロック内に隠れていることを示す、溝がトレッドブロックの外側面を抜け出るように溝が直線の構成を有する場合の本発明の第2の実施形態によるトレッドブロックに溝をもつタイヤの透視図である。
【図2】明瞭さのために純然たる横方向に配置された溝を有する図1Bのタイヤの平面図である。
【図3】溝の左側において見出される溝の山部分における溝のより厚い領域の断面図を示す、図2の線3−3に沿って得られたタイヤの断面図である。
【図4】溝の右側において見出される溝の山部分における溝のより厚い領域の断面図を示す、図2の線4−4に沿って得られたタイヤの断面図である。
【図5】薄くされた厚みを有する溝の領域の断面図を示す、図2の線5−5に沿って得られたタイヤの断面図である。
【図6】より明確に薄くされた厚みを有する溝の部分を形成するための溝と突部の側壁を示す、図1Bのタイヤから取り除かれたトレッドブロックの切欠き図である。
【図7】ラジアル方向における起伏と、薄くされた厚みを有する溝の部分を形成するための突部と、タイヤの横方向における起伏をよりはっきり理解することができるように取り除かれた溝の底部とをもつ図6のタイヤの平面図である。
【図8】隠れた横の起伏をもつ図6の線8−8に沿って得られたトレッドブロックの断面図である。
【図9】明瞭さのために取り除かれたタイヤのトレッドブロックを明らかにする轍を形成するための突部をもつ図1Bのタイヤの溝を形成する装置の透視図である。
【図10】図9の装置の溝ブレードの透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1Aおよび図1Bを見ると、本発明の2つの実施形態が示される。それらは、部分的に、タイヤの周辺方向および横方向のタイヤのトレッド材に沿って見出される周辺および横の轍104a、104b、106a、106bによって明らかにされるトレッドブロック102a、102bの形式の一連のトレッドエレメントを有するタイヤ100a、100bを含む。用語「トレッド材(tread stock)」は、環状体の型に形成されたタイヤのトレッドを指してもよいし、またはタイヤにトレッドを付け直すことに使用される調達されたトレッドを同等に指してもよい。参考までに、円周方向Cは、タイヤロールの方向であり、タイヤの中心線CLと平行である。横方向Tは、タイヤの円周方向に対して垂直であり、タイヤの回転軸線(図示せず)に平行である。トレッドブロック102a、102bを見ると、それらは、道などの表面と接触する場合にトレッドブロックの牽引力および柔軟性を高めるが、トレッドブロックが道と最大限に接触している場合に溝がロックすることを可能にし、トレッドブロックの剛性を向上させてタイヤの転がり抵抗の量を低減する、本発明の態様による特定の構成を有するそれらの中において見出される一連の溝108a、108bを有する。第1の実施形態において、図1Aによって示されるように、溝108aは、トレッドブロック102aの上部および外側面110a、112aとともにジグザグ形を形成する。一方、図1Bによって示されるような第2の実施形態において、溝は、トレッドブロックを抜け出るように、トレッドブロックの上面110bとともにジグザグ形を形成し、トレッドブロック102bの外側面112bとともに直線形を形成する。もちろん、溝がトレッドブロックの上面とともに直線形を形成し、側面上部とともにジグザグ形を形成するという逆の状況も用いることができることは想定される。したがって、これらの図は、溝が外面的に見えるとう点は本発明にとって本質ではなく、重要なのは内部形態であることを示すことのみを目的とする。同様に、トレッドエレメントの形状は、横方向および円周方向に限定されないことを含む、任意の方向において配置された轍によって形成された任意の好適な周囲によるリブまたはブロックなどの任意の所望の形状もありえる。また、溝はタイヤの上背部においても見出されることもありうることが想定される。
【0017】
図2〜図8に焦点を当てると、図1Bのタイヤにおいて示される溝108の特徴および構造が、はっきり理解されるかもしれない(簡潔さのために、図1Bにおいて示されるタイヤの溝の特徴に対して特にこれらのすべての参照符号が関係することが理解されるべきであるように、サフィックスbが、これらの図とその後のいずれかの参照符号から省略されるだろう)。それは、部分的に、トレッドの上面110より下において見出される底面118で終わる対向側壁(114と116)を含む(図2〜図6を参照)。各側壁114、116は、タイヤの横方向に延びて、その方向に切り込みを作る起伏の第1のセットを有する。起伏が純然たる横方向に示されている一方、これらの起伏が延びる方向および「横」方向の全体像は、純然たる横方向に配置される溝に関連するノイズなどの問題を最小限にするために、タイヤにおいて一般的な角度に任意のわずかな偏差を含むことは理解されるべきである。また、これらの起伏は、純然たる横方向に加えて、ラジアル方向に対して実質的に垂直な任意の方向に延びてもよい。
【0018】
図7において明確に理解できるように、ラジアル方向Rの起伏および薄くされた厚みを有する溝の領域を形成するための突部内が取り除かれたので、これらの起伏は、谷124(それは、次にピーク126を形成する別のラジアル部に通じる、別の傾斜部122に順番に通じる)を形成し、移行するトレッドブロックの第1の外側面112からラジアル状に融合する第1の傾斜部122に延びるストレート部120から開始する。したがって、起伏の第1のセットは、正弦波(しかし必ずしも正確な同一の形状(のこぎり歯または同様のプロファイルを用いることができるかもしれない)を有していない)と同様の、繰り返しの波状のパターンを有する。このパターンは、トレッドブロック102の第2の外側面112に通じる別のストレート部120で終了する。起伏が最大振幅に対して段階的に構築されることを可能にするように意図されるように、トレッドブロック102のいずれかの外側面112から測定されるように第1の谷124は、十分な深さや突部を有していない。したがって、トレッドブロック102の外側面112のいずれかから測定されるように第1のピーク126から始めて、円周方向Cにおけるピークまたは谷(側壁114、116の表面)からこれらの起伏の中央面MTまで測定されるように、これらの起伏の振幅ATは、0.75mm(1インチの約0.030)である。同様に、タイヤの横方向Tにおいてピーク126から谷124まで測定されるように、ハーフピッチHPTは、3.7mm(1インチの約0.147)である。トレッドブロックの外側面のいずれかの手前で横の起伏が止まることが示されている一方、外側面のいずれかまたは両方にそれらが延びることができるかもしれないことも可能である。さらに、これらの起伏のハーフピッチおよび振幅を変動させることができるかもしれないし、なお、本発明の範囲内にありうることも可能である。例えば、振幅ATは、1.0mm(1インチの約0.04)であるかもしれないし、ハーフピッチHPTは、5mm(1インチの約0.198)であるかもしれないし、またはATとHPTの値は、溝とともに変更することができるかもしれないし、または、この方向の全部に起伏がないかもしれない。
【0019】
図8において最もよく理解されるように、溝108は、また、タイヤのラジアル方向Rに切り込みを作り、タイヤのラジアル方向Rに延び、起伏の第1のセットと同様の構成を有する、起伏の第2のセットを含む。起伏が純然たるラジアル方向に示されている一方、これらの起伏が延びる方向および「ラジアル」方向の全体像が、タイヤ設計における一般的な角度、かつ成功裏に成型し離型することができる角度における任意のわずかな偏差を含むことは、理解されるべきである。起伏の第2のセットは、ストレート部128を追従するトレッドブロック102の上面110より下の所定距離をスタートし、ピーク132および谷134を形成するために、中央面MRあたりで互い違いになる一連の傾斜部130および半径部を含む。起伏は、溝の底において見出されるストレート部128において終了する。タイヤのラジアル方向Rにおいて、ピーク132から隣接する谷134まで測定されるように、起伏の第2のセットのハーフピッチHPRは、典型的には、0.7mm〜1.25mm(1インチの約0.028〜0.049)まで変動する。同時に、中央面MRに対する垂直な方向において、ピーク132または谷134(側壁114、116の表面)からこれらの起伏の中央面MRまで測定されるように、振幅ARは、典型的には、0.4〜0.625mm(1インチの約0.016〜0.025)まで及ぶ。薄くされた溝の領域とともに、後に論じられる実験結果によって実証されるような、以前の溝より著しく優れた性能をもつ溝を提供する溝の相互鎖錠およびブロックの剛性を高めるのを支援するハーフピッチの値の95%を超える振幅の値の2倍である限り、ハーフピッチまたは振幅の任意の値の範囲を用いることができるかもしれないことは、注目されるべきである。
【0020】
また、この起伏のセットのハーフピッチおよび振幅は変更することができ、溝の上部および下部におけるストレート部は長さにおいて調整またはすべて省くことができると想定される。あるいは、トレッドブロックの上面の近くに斜角面を形成するために傾斜部を備えることもできるかもしれない。この実施形態にとって、起伏の両方のセットの中央面MT、MRは、同一平面であるが、但し、それらは必ずしも同一平面である必要がないと想定される。また、起伏の両方のセットが互いに同相であるように、起伏の各々のセットのスタートポイントは、タイヤの横方向Tにおいて一直線である。したがって、図6に示されるように、起伏の他方のセット上の起伏の1つのセットの重ね合せは、起伏の各々のセットのピークおよび谷が互いに周期的に重なり合い、ピーク間の重なり136または谷間の重なり138が時折存在する部分により、溝上に卵保存枠型式パターンを作成する。これは、必ずしも本発明のすべての実施形態に対するケースである必要はない。
【0021】
図2〜図6に転じると、示される溝の別の特徴は、1つの側壁114上において見出される突部144による溝108の中の、140、142とそれぞれラベル付けされた、より厚い領域とより薄い領域の存在である。薄い領域142は、側壁114上の起伏のピーク間の重なり136または谷間の重なり138の間で見出される溝の大多数の表面部分をカバーし、トレッドブロックの上面110および溝108の底部118から所定距離内に延びる、長い垂直に配置された突部144によって形成される。溝の厚い領域の厚さTTHICKは、その表面に対して垂直な方向に対向側壁間の隔たりによって規定されるように、1ミリメートルの10分の4(1インチの約0.157)であり、一方、薄い領域の厚さTTHINは、法線方向における他の側壁116に対する1つの側壁114の突部144間の隔たりによって規定されるように、1ミリメートルの10分の2(1インチの約0.079)であるが、但し、これらの値を変更することができるかもしれない。トレッドブロック102を可能な限り硬質に作成するように、対向側壁114と116との間の十分な接触部分をもつトレッドブロック102が接地面に進入する場合に、溝が効果的に可能な限り迅速に閉じるように、溝108の厚い領域140を形成する側壁114の部分の表面部分に対する側壁114の上の突部144の表面部分の比率(少なくとも25%であるように)を有することが好ましい。また、接地面にある場合にトレッドブロック102が硬質であることを保証するのを支援するために、薄くされた厚みを有する部分が溝108の高さの70%まで延びることが好ましい。
【0022】
したがって、突部144は、後に論じられるような溝ブレードの製造を支援する、任意のピーク間の重なり136または谷間の重なり138を含まずに、薄くされた厚みを有する溝108の領域142の表面部分を最大限にするために、起伏のピーク126、132および谷124、134を含む。この特定の実施形態において示されるように、突部144の表面部分は、溝108の厚い領域140を形成する側壁114の表面部分の少なくとも25%であるが、それより多くにもなりうる。また、第2の側壁116は、第1の側壁114に対して無料で形成されるが、溝108の薄い領域142を形成するためにその上に突部144を有していない。第2の側壁116全体は、第1の側壁114に対して無料で形成される必要はないことは想定される。
【0023】
もちろん、本発明の溝108は、変更されることができるかもしれない。例えば、起伏は、中央面あたりで互い違いになることが示されるが、この特性がない構成もありえる。したがって、起伏は、タイヤのラジアル方向または非ラジアル方向における切り込みをもたらす変化をする任意の形状を含むことができる。また、起伏は、半径の遷移をもつ必要はないが、方向の急激な変化がありえる。また、図によって示された薄い領域は、1つの側壁のみの上で見出される突部によって形成されるが、両方の側壁の上で見出される突部によっても形成されることができる。但し、少なくとも25%の厚い面積に対する薄い面積の所望の表面面積比を有する薄い領域と厚い領域をもつ(溝を間引きするための図において突部が示されないことを除いて、図7に示されるものと同様に)ラジアル方向だけに延びる起伏による溝が、用いられることができる可能性もある。また、溝は、横方向ではなく、タイヤのラジアル方向に対して実質的に垂直な方向にいっそう延びることができる。また、示されるようなラジアル方向Rと横方向Tの溝の全体的なパスは、中央面MR、MTに沿って実質的に線形であるが、しかし、これらのパスは、曲線状のような他のものでありえることも想定される。例えば、米国特許出願公報第2008/0029193号の図5を参照されたい。この刊行物の内容全体は、その全体における参考文献として本明細書に援用される。さらに、変化する方式を含む任意の好適な方式において、または厚さが厚い領域から薄い領域にスムーズに移行することができる方式において、溝の厚い領域と薄い領域の厚さを変更することができるかもしれない。
【0024】
ここで表1から判断すると、薄くされた厚み部分を有する横方向とラジアル方向の両方における起伏による溝をもつタイヤと、減少された厚さの部分を欠く溝で同様に構成されたタイヤとのハンドリング特性間の比較が示され、それら双方は、ハーフピッチと振幅の値の比率に関して前に論じられたデザインルールに従う。第1に、薄くされた厚み部分が追加される場合、転がり抵抗に3%の大幅な改善がある。これは、転がり中に現われる圧縮的な減退を低減して、それらがより迅速に閉じてかみ合うので、溝によって作成された追加された剛性に帰することができる。第2に、増加されたトレッドブロック剛性の結果を方向づける摩耗寿命性能において7%の増加がある。第3に、乾式制動において2%の改善がある。これら3つの改善された評価は、すべて統計的に有意である。第4に、湿式制動性能に観察された劣化はない。見て分かるように、薄くされた厚みの面積に関連する振幅の適切な比率およびラジアル状の起伏のハーフピッチは、望ましくかつ思いもよらない結果である転がり抵抗と摩耗寿命、乾式制動および湿式制動の間で従来の妥協を打ち破るための必要な手段を備える。
【表1】
【0025】
図9および図10に転じると、このような溝でタイヤを作ることができる装置が示される。それは、溝ブレード148が延びるところからの硬化部材146を部分的に含むタイヤを成型またはトレッドを付け直すための装置を含む。トレッドを付け直す用途におけるケースになるように、フラットである硬化部材が示されている一方、それは、成形用途において用いられる湾曲され形成された型セクタでありえる。(また、溝ブレード148が普通に延びるトレッドブロック102を規定する轍を形成するための硬化部材146の突部が、明瞭さのために省略されており、装置が溝108を形成するために逆さまであること留意されたい。)
【0026】
溝ブレード148は、ロックピンを用いて、または鋳物によってなど、当該技術分野において一般に知られている任意の手段によって、硬化部材146に取り付けられている。溝ブレード148は、鋳造することによりそれに取り付けられる場合に硬化部材146に対してブレード148を保持するための孔または切り込み(図示せず)をもつ第1の部分150と、タイヤの溝108を形成する第2の部分152とを有している。この用途のための、溝ブレード148の第1の部分150は、溝を成型する場合に十分な保持強度を提供するために硬化部材156に対して8mm延ばす。溝ブレード148の第2の部分152の形状は、それらの起伏と突部のすべてをもつ溝108の側壁114、116を形成する、その側壁156をもつ溝108のネガ像である。その結果、ブレード148は、薄い領域142または溝108の薄くされた厚み部分を作成し、溝108の1つの側壁114上で見出される関連する突部144を形成する側壁の1つの上の複数のくぼみ154を有する。溝ブレード148の第2の部分152の厚い領域140と同様に、溝ブレード148の両方の第1の部分150の厚さは、1ミリメートルの10分の4である。一方、ブレードのくぼみ部分154の厚さは、1ミリメートルの10分の2である。但し、任意の所望の形状で溝を作成するために、これらの厚さを変動させることができるかもしれない。ブレード148の第1の部分150と、硬化部材146から延びるところに十分な強度および耐久性をもつブレード148を提供するように厚いブレード148の第1の部分150のすぐ隣りにあるブレード148の第2の部分152の一部とを有することは、有用である。したがって、溝を製造するにつれて、ストレスと繰り返し疲労に耐えることができ、長持ちすることを可能にする。
【0027】
溝ブレードは、主としてステンレス鋼から作られるが、所望性状を有する他の材料から作られてもよい。その上、溝ブレード148の形状および構成は、変更されてもよく、以上に論じられた溝108のネガ像である限り、なお、本発明の範囲内にあってもよい。溝ブレード148は、以下のような当該技術分野において知られている任意の手段によって作られてもよい。まず、薄くされた厚み部分が所望の位置において生成されるように、厚さが1ミリメートルの10分の4であるシート材のプレートが圧延機にかけられる。最後に、薄くされた厚み部分を含むブランクが、シート材から打ち抜かれ、次に、順送り型プロセスを用いて、型に収められる。見て分かるように、溝ブレード148を製造するために必要な時間量を低減するシート材の一面のみの上でくぼみが圧延機にかけられることをそれが可能にするので、1つの側壁のみの上に突部144をもつ溝108を有していることは有用である。また、形成の間、曲げストレスおよび変形は、ピーク間の重なり136または谷間の重なり138があるところで最も大きくなるので、このような重なりがないところに溝ブレード148のくぼみが戦略的に配置され、その結果、薄くされた部分におけるブレード148の任意の欠陥は回避される。あるいは、溝ブレード148は、溝108の薄い領域142を形成するための溝ブレード148の両面上でくぼみが形成されることを可能にするレーザ焼結(選択的レーザ溶解プロセス)または(マイクロ鋳造のような)他のラピッドプロトタイピング技術を用いて、このようなブレード148を製造するための時間を増加させずに、作られてもよい。このような技術を用いる場合、曲げ加工がないため、これらの部分において曲げることによる欠陥は問題ではないので、ブレードのくぼみおよび溝の関連する薄くされた部分は、ピーク間の重なりまたは谷間の重なり上で見出されることができる可能性がある。特に、米国特許第5,252,264号において開示された技術は、ブレードのこの実施形態を製造するために用いることができる。この特許の内容は、その全体において参考文献として本明細書に援用される。
【0028】
本明細書で論じられた溝108および溝ブレード148の実施形態は、起伏のみを有するが、他の特徴を追加することができるし、それはなお本発明の範囲内でありえる。例えば、溝108または溝ブレード148は、その底部分において見出されるY分岐または涙滴状の特徴を有することができる。同様に、他の特徴が、斜角面を含む溝108または溝ブレード148の側面または蓋部上において見出されることができるかもしれない。同様の方式において、以上に記載された実施形態は、トレッドブロック102とともに具体的には用いられる。しかし、リブのような他のトレッドエレメントととともにそれらを用いることができる可能性がある。同様に、本発明は、空気式タイヤおよび非空気式タイヤで同様に用いることができる。したがって、これらの変更は、また、本発明の範囲内である。
【0029】
見て分かるように、溝ブレードと硬化部材を含む溝を形成するための溝および装置は、トレッドブロックが道との接触に最初に進入するまたは抜け出す場合に可能な限り柔軟な(但し、トレッドブロックが道に接している場合、可能な限り硬質である)溝をもつトレッドブロックを作るための手段を提供する。これは、主として、薄くされた厚み部分を有するラジアル方向における緊密に傾斜した起伏を、溝に提供することにより達成され、トレッドブロックが接地面にある場合に溝が可能な限り迅速に閉じることを可能にする。したがって、この溝と溝ブレードは、接地面に進入するか抜け出る場合に可能な限り柔軟であり、接地面にある場合に可能な限り硬質であるトレッドブロックを提供する前述の必要性を満たす。また、この溝の構成は、有用で予期しない結果も提供し、異なるタイヤ性能の間で主として見出される妥協を打ち破る。
【0030】
用語「備える(comprising)」「含む(including)」「有する(having)」は、特許請求の範囲および本明細書において用いられるように、明示されない他の構成要素を含んでもよい開放グループ(open group)を示すように見なされるべきである。用語「本質的に構成される(consisting essentially of)」は、特許請求の範囲および本明細書において用いられるように、明示されない他の構成要素を含んでもよい(但し、それらの他の構成要素が、請求された発明の基本的かつ新規性のある特性を実質的に変更しない限り)部分的開放グループを示すように見なされるべきである。用語「1つの(a)」「1つの(an)」および単語の単数形は、その用語が何かの1つ以上が提供されることを意味するように、同じ単語の複数形を含めるために採用されるべきである。用語「少なくとも1つの(at least one)」「1つ以上の(one or more)」は、区別なく用いられる。用語「好ましくは(preferably)」「好適な(preferred)」「好ましい(prefer)」「状況に応じて(optionally)」「してよい、できる、かもしれない(may)」および類似の用語は、参照されているアイテム、状態、またはステップが、本発明の任意の(必須ではない)特徴であることを示すために用いられる。「aとbとの間(between a and b)」のように記載される範囲は、「a」の値も「b」の値も含んでいる。
【0031】
様々な変形および変更がその精神から逸脱せずに本発明の実施形態に対してなされてもよいことは、前述の説明から理解されるべきである。前述の説明は、具体例だけの目的で提供されており、限定的な意味に解釈されるべきでない。以下の特許請求の範囲の言葉のみが、本発明の範囲を限定するべきである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、薄くされた厚み部分を有する1つ以上の溝を有するタイヤおよびこのようなタイヤの作成装置に関し、より具体的には、タイヤのラジアル方向および横方向に起伏を有する薄くされた厚み部分をもつ溝を有するタイヤ、および、タイヤにこのような溝を形成することができるサイプブレードに関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤのトレッド材において見出される薄いスリットである溝は、タイヤの総合性能を向上させるために慣例的に用いられる。それらは、タイヤの周辺方向および/または横方向において見出される轍によって形成されるブロックおよび/またはリブなどのトレッドエレメント内で頻繁に見出される。あるいは、トレッド材上の他の角度または方向で見出される他の轍は、これらのトレッドエレメントを形成することができる。それらがタイヤの周囲と交差する溝によって与えられる優位性は、湿潤状態の下でハンドリングしブレーキをかけることに適している道などの表面にタイヤが密着する能力を高めることが知られている。これらの優位性は、粘性プレーニング(viscoplaning)を低減し、湿潤牽引力を向上させることにおいて、特に有用である。また、溝は、トレッドブロック(それは雪牽引力を向上させる)などのトレッド要素に対して表面優位性および柔軟性を与える。さらに、溝は、タイヤの接地面(タイヤが道と接触するところ)に進入し抜け出すにつれて、トレッドエレメントまたはトレッドブロックの柔軟性を高め、熱の発生を低減するのと同様、より一層の摩耗性能のためにストレスを低減し、それによって転がり抵抗を低下させ、燃料効率を高める。したがって、タイヤの湿潤牽引力、雪牽引力、転がり抵抗および摩耗性能は、溝を追加することにより、ある程度まで向上させることができる。但し、これらのすべての性能を一斉に向上させるために溝を用いることは困難である。
【0003】
さらに、過度の溝、または溝の不十分な使用は、トレッドエレメントまたはブロック内のヒステリシスの損失を高め、転がり抵抗を高め、燃料効率を低下させる可能性があることも、また知られている。溝は、一旦トレッドエレメントが接地面に密着すれば、乾燥牽引力および摩耗寿命を下げる可能性があるトレッドブロック剛性を低下させる。したがって、接地面に進入するまたは抜け出す場合は、トレッドエレメントまたはトレッドブロックがトレッドの柔軟性を高めるために、溝が多いことが望ましい。但し、トレッドエレメントまたはトレッドブロックが道に接している場合は、トレッドエレメントが可能な限り硬質であるように、溝を可能な限り少なくすることが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、牽引力、ハンドリング特性、タイヤの摩耗性能および転がり抵抗を一斉に向上させるために、トレッドエレメントが接地面に進入するまたは抜け出す場合にはトレッドエレメントが可能な限り柔軟であることを可能にする溝の構成、および、トレッドエレメントが接地面にある場合にはトレッドエレメントが可能な限り硬質であることを可能にする溝の構成の必要性がなお存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つの態様による、ラジアル方向をもつタイヤは、トレッドエレメントをもつトレッド材と、第1の対向側壁と第2の対向側壁とを有するトレッドエレメント内に配置された溝とを含む。第1の側壁は、ハーフピッチと振幅を有するタイヤのラジアル方向における起伏の第1のセットを有し、振幅の値の2倍は、ハーフピッチの値の95%を超える。溝は、第1の所定距離の間を置いて配置される前記対向側壁をもつ厚い領域と、第2の所定距離の間を置いて配置される対向側壁をもつ薄くされた厚みを有する領域とを有する。第2の所定距離は、第1の所定距離未満であり、薄くされた厚みをもつ領域の側壁は、溝の厚い領域の側壁の表面部分の少なくとも25%で、かつ85%未満である表面部分を有する。
【0006】
ある実施形態において、ラジアル方向における起伏のハーフピッチは、約0.7ミリメートルから1.25mmに変動してもよい。また、振幅は、常に、ハーフピッチの値の95%を超える振幅の値の2倍の約0.4ミリメートルから0.625ミリメートルまで変動してもよい。他の実施形態において、トレッドエレメントは、上面を有してもよいし、溝は、溝がトレッドエレメントの上面に直面するところの斜角面があってもよい。
【0007】
タイヤの溝は、互いに無料で形成される側壁を有していてもよいし、薄くされた厚みを有する領域は、側壁上で見出される第1の突部および第2突部突部によって形成することができる。ある実施形態において、溝は、さらに、タイヤのラジアル方向に対して実質的に垂直である方向に起伏の第2のセットを含む。起伏のいずれかのセットのハーフピッチおよび振幅は、溝とともに変化してもよい。
【0008】
他の実施形態において、タイヤのラジアル方向における第1の側壁の起伏は、中央面を有し、タイヤのラジアル方向に対して実質的に垂直な方向の第1の側壁の起伏も、中央面を有し、起伏の両方のセットの中央面は、同一平面上にある。その上、タイヤのラジアル方向における第1の側壁の起伏の第1のセットは、0振幅のスタートポイントをもつ周期波と同様の方式で変化してもよく、タイヤのラジアル方向に対して実質的に垂直な方向である第1の側壁の起伏の第2のセットは、また、ハーフピッチと振幅とをもち、かつ0振幅のスタートポイントをも有する周期波と同様の方式で変化してもよい。両方のスタートポイントは、ラジアル方向に対して実質的に垂直であるタイヤの方向に一直線に並んでもよい。
【0009】
ある用途において、タイヤのラジアル方向およびタイヤのラジアル方向に対して実質的に垂直な方向の両方の起伏は、互いに周期的に重なり合うピークおよび谷を有してもよい。起伏の1つのセットのピークは、起伏の他方のセットのピークと周期的に重なり合ってもよいし、起伏の1つのセットの谷は、起伏の他方のセットの谷と周期的に重なり合ってもよい。いくつかの状況において、薄くされた厚みを有する溝の領域は、少なくとも1つのピークまたは谷を含む。他の状況において、薄くされた厚みを有する溝の領域は、ピーク間の重なりまたは谷間の重なりを含まない。
【0010】
本発明の態様によるトレッドエレメントをもつタイヤは、タイヤのラジアル方向に対して実質的に垂直な方向の起伏のハーフピッチおよび振幅とは異なる、タイヤのラジアル方向における起伏のハーフピッチと振幅とを有する溝を有してもよい。このようなケースにおいて、ラジアル方向に対して実質的に垂直であるタイヤの方向の起伏に対して、ハーフピッチは約3.7ミリメートルであり、振幅は、約0.75ミリメートルである。また、ラジアル方向またはラジアル方向に対して実質的に垂直な方向のいずれかの起伏のハーフピッチおよび振幅は、溝とともに変化してもよい。
【0011】
本発明の別の態様による、トレッドおよびラジアル方向を有するタイヤを成型またはトレッドを付け直すための装置は、タイヤのトレッドと接触する硬化させる表面と、ハーフピッチと振幅とをもつラジアル方向の起伏の第1のセットを有する溝ブレードとを有する硬化部材を含み、振幅の値の2倍は、ハーフピッチの値の95%を超える。起伏の第2のセットは、タイヤのラジアル方向に対して実質的に垂直な方向にある。起伏の第1のセットまたは第2のセットは、少なくとも1つのピークまたは谷、および少なくとも1つのピーク間の重なりまたは谷間の重なりを形成してもよい。溝ブレードは、硬化部材から延びる厚い部分と、少なくとも1つのピークまたは谷を含む薄くされた厚みを有する部分とを有してもよい。
【0012】
ラジアル方向およびラジアル方向に対して実質的に垂直である方向における溝ブレードの起伏の両方のセットは、周期的な方式において変化し、少なくとも1つのピーク間の重なりまたは谷間の重なりによって互いに周期的に重なり合うピークおよび谷を有してもよい。薄くされた厚みを有する溝ブレードの部分は、ピーク間の重なりまたは谷間の重なりを含まなくてもよい。その上、溝ブレードは、ブレードのピーク間の重なりまたは谷間の重なりの各々の間で見られる、薄くされた厚みを有する一連の部分を含んでもよい。起伏の1つのセットは、起伏の他方のセットと比較して、異なるハーフピッチおよび異なる振幅を有してもよい。
【0013】
装置の溝ブレードは、約0.5ミリメートルであるラジアル方向における起伏に対する振幅および0.9ミリメートルのハーフピッチを有していてもよい。一方で、ラジアル方向に対して実質的に垂直なタイヤの方向の起伏に対する振幅が、約0.75ミリメートルであってもよいし、ハーフピッチは、約3.7ミリメートルであってもよい。
【発明の効果】
【0014】
添付の図面において例証されるように、本発明の前述の目的および他の目的、特徴、および有利性は、本発明の特定の実施形態の以下の詳細な説明から明らかになり、同種類の参考番号は、本発明の同種類のパーツを表わす。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1A】ラジアル状の起伏が溝の全体の幅にわたって存在することを示すトレッドブロックの外側面から溝が抜け出るように、溝にジグザグ形を有する場合の、本発明の第1の実施形態によるトレッドブロックに溝をもつタイヤの透視図である。
【図2B】ラジアル状の起伏がトレッドブロック内に隠れていることを示す、溝がトレッドブロックの外側面を抜け出るように溝が直線の構成を有する場合の本発明の第2の実施形態によるトレッドブロックに溝をもつタイヤの透視図である。
【図2】明瞭さのために純然たる横方向に配置された溝を有する図1Bのタイヤの平面図である。
【図3】溝の左側において見出される溝の山部分における溝のより厚い領域の断面図を示す、図2の線3−3に沿って得られたタイヤの断面図である。
【図4】溝の右側において見出される溝の山部分における溝のより厚い領域の断面図を示す、図2の線4−4に沿って得られたタイヤの断面図である。
【図5】薄くされた厚みを有する溝の領域の断面図を示す、図2の線5−5に沿って得られたタイヤの断面図である。
【図6】より明確に薄くされた厚みを有する溝の部分を形成するための溝と突部の側壁を示す、図1Bのタイヤから取り除かれたトレッドブロックの切欠き図である。
【図7】ラジアル方向における起伏と、薄くされた厚みを有する溝の部分を形成するための突部と、タイヤの横方向における起伏をよりはっきり理解することができるように取り除かれた溝の底部とをもつ図6のタイヤの平面図である。
【図8】隠れた横の起伏をもつ図6の線8−8に沿って得られたトレッドブロックの断面図である。
【図9】明瞭さのために取り除かれたタイヤのトレッドブロックを明らかにする轍を形成するための突部をもつ図1Bのタイヤの溝を形成する装置の透視図である。
【図10】図9の装置の溝ブレードの透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1Aおよび図1Bを見ると、本発明の2つの実施形態が示される。それらは、部分的に、タイヤの周辺方向および横方向のタイヤのトレッド材に沿って見出される周辺および横の轍104a、104b、106a、106bによって明らかにされるトレッドブロック102a、102bの形式の一連のトレッドエレメントを有するタイヤ100a、100bを含む。用語「トレッド材(tread stock)」は、環状体の型に形成されたタイヤのトレッドを指してもよいし、またはタイヤにトレッドを付け直すことに使用される調達されたトレッドを同等に指してもよい。参考までに、円周方向Cは、タイヤロールの方向であり、タイヤの中心線CLと平行である。横方向Tは、タイヤの円周方向に対して垂直であり、タイヤの回転軸線(図示せず)に平行である。トレッドブロック102a、102bを見ると、それらは、道などの表面と接触する場合にトレッドブロックの牽引力および柔軟性を高めるが、トレッドブロックが道と最大限に接触している場合に溝がロックすることを可能にし、トレッドブロックの剛性を向上させてタイヤの転がり抵抗の量を低減する、本発明の態様による特定の構成を有するそれらの中において見出される一連の溝108a、108bを有する。第1の実施形態において、図1Aによって示されるように、溝108aは、トレッドブロック102aの上部および外側面110a、112aとともにジグザグ形を形成する。一方、図1Bによって示されるような第2の実施形態において、溝は、トレッドブロックを抜け出るように、トレッドブロックの上面110bとともにジグザグ形を形成し、トレッドブロック102bの外側面112bとともに直線形を形成する。もちろん、溝がトレッドブロックの上面とともに直線形を形成し、側面上部とともにジグザグ形を形成するという逆の状況も用いることができることは想定される。したがって、これらの図は、溝が外面的に見えるとう点は本発明にとって本質ではなく、重要なのは内部形態であることを示すことのみを目的とする。同様に、トレッドエレメントの形状は、横方向および円周方向に限定されないことを含む、任意の方向において配置された轍によって形成された任意の好適な周囲によるリブまたはブロックなどの任意の所望の形状もありえる。また、溝はタイヤの上背部においても見出されることもありうることが想定される。
【0017】
図2〜図8に焦点を当てると、図1Bのタイヤにおいて示される溝108の特徴および構造が、はっきり理解されるかもしれない(簡潔さのために、図1Bにおいて示されるタイヤの溝の特徴に対して特にこれらのすべての参照符号が関係することが理解されるべきであるように、サフィックスbが、これらの図とその後のいずれかの参照符号から省略されるだろう)。それは、部分的に、トレッドの上面110より下において見出される底面118で終わる対向側壁(114と116)を含む(図2〜図6を参照)。各側壁114、116は、タイヤの横方向に延びて、その方向に切り込みを作る起伏の第1のセットを有する。起伏が純然たる横方向に示されている一方、これらの起伏が延びる方向および「横」方向の全体像は、純然たる横方向に配置される溝に関連するノイズなどの問題を最小限にするために、タイヤにおいて一般的な角度に任意のわずかな偏差を含むことは理解されるべきである。また、これらの起伏は、純然たる横方向に加えて、ラジアル方向に対して実質的に垂直な任意の方向に延びてもよい。
【0018】
図7において明確に理解できるように、ラジアル方向Rの起伏および薄くされた厚みを有する溝の領域を形成するための突部内が取り除かれたので、これらの起伏は、谷124(それは、次にピーク126を形成する別のラジアル部に通じる、別の傾斜部122に順番に通じる)を形成し、移行するトレッドブロックの第1の外側面112からラジアル状に融合する第1の傾斜部122に延びるストレート部120から開始する。したがって、起伏の第1のセットは、正弦波(しかし必ずしも正確な同一の形状(のこぎり歯または同様のプロファイルを用いることができるかもしれない)を有していない)と同様の、繰り返しの波状のパターンを有する。このパターンは、トレッドブロック102の第2の外側面112に通じる別のストレート部120で終了する。起伏が最大振幅に対して段階的に構築されることを可能にするように意図されるように、トレッドブロック102のいずれかの外側面112から測定されるように第1の谷124は、十分な深さや突部を有していない。したがって、トレッドブロック102の外側面112のいずれかから測定されるように第1のピーク126から始めて、円周方向Cにおけるピークまたは谷(側壁114、116の表面)からこれらの起伏の中央面MTまで測定されるように、これらの起伏の振幅ATは、0.75mm(1インチの約0.030)である。同様に、タイヤの横方向Tにおいてピーク126から谷124まで測定されるように、ハーフピッチHPTは、3.7mm(1インチの約0.147)である。トレッドブロックの外側面のいずれかの手前で横の起伏が止まることが示されている一方、外側面のいずれかまたは両方にそれらが延びることができるかもしれないことも可能である。さらに、これらの起伏のハーフピッチおよび振幅を変動させることができるかもしれないし、なお、本発明の範囲内にありうることも可能である。例えば、振幅ATは、1.0mm(1インチの約0.04)であるかもしれないし、ハーフピッチHPTは、5mm(1インチの約0.198)であるかもしれないし、またはATとHPTの値は、溝とともに変更することができるかもしれないし、または、この方向の全部に起伏がないかもしれない。
【0019】
図8において最もよく理解されるように、溝108は、また、タイヤのラジアル方向Rに切り込みを作り、タイヤのラジアル方向Rに延び、起伏の第1のセットと同様の構成を有する、起伏の第2のセットを含む。起伏が純然たるラジアル方向に示されている一方、これらの起伏が延びる方向および「ラジアル」方向の全体像が、タイヤ設計における一般的な角度、かつ成功裏に成型し離型することができる角度における任意のわずかな偏差を含むことは、理解されるべきである。起伏の第2のセットは、ストレート部128を追従するトレッドブロック102の上面110より下の所定距離をスタートし、ピーク132および谷134を形成するために、中央面MRあたりで互い違いになる一連の傾斜部130および半径部を含む。起伏は、溝の底において見出されるストレート部128において終了する。タイヤのラジアル方向Rにおいて、ピーク132から隣接する谷134まで測定されるように、起伏の第2のセットのハーフピッチHPRは、典型的には、0.7mm〜1.25mm(1インチの約0.028〜0.049)まで変動する。同時に、中央面MRに対する垂直な方向において、ピーク132または谷134(側壁114、116の表面)からこれらの起伏の中央面MRまで測定されるように、振幅ARは、典型的には、0.4〜0.625mm(1インチの約0.016〜0.025)まで及ぶ。薄くされた溝の領域とともに、後に論じられる実験結果によって実証されるような、以前の溝より著しく優れた性能をもつ溝を提供する溝の相互鎖錠およびブロックの剛性を高めるのを支援するハーフピッチの値の95%を超える振幅の値の2倍である限り、ハーフピッチまたは振幅の任意の値の範囲を用いることができるかもしれないことは、注目されるべきである。
【0020】
また、この起伏のセットのハーフピッチおよび振幅は変更することができ、溝の上部および下部におけるストレート部は長さにおいて調整またはすべて省くことができると想定される。あるいは、トレッドブロックの上面の近くに斜角面を形成するために傾斜部を備えることもできるかもしれない。この実施形態にとって、起伏の両方のセットの中央面MT、MRは、同一平面であるが、但し、それらは必ずしも同一平面である必要がないと想定される。また、起伏の両方のセットが互いに同相であるように、起伏の各々のセットのスタートポイントは、タイヤの横方向Tにおいて一直線である。したがって、図6に示されるように、起伏の他方のセット上の起伏の1つのセットの重ね合せは、起伏の各々のセットのピークおよび谷が互いに周期的に重なり合い、ピーク間の重なり136または谷間の重なり138が時折存在する部分により、溝上に卵保存枠型式パターンを作成する。これは、必ずしも本発明のすべての実施形態に対するケースである必要はない。
【0021】
図2〜図6に転じると、示される溝の別の特徴は、1つの側壁114上において見出される突部144による溝108の中の、140、142とそれぞれラベル付けされた、より厚い領域とより薄い領域の存在である。薄い領域142は、側壁114上の起伏のピーク間の重なり136または谷間の重なり138の間で見出される溝の大多数の表面部分をカバーし、トレッドブロックの上面110および溝108の底部118から所定距離内に延びる、長い垂直に配置された突部144によって形成される。溝の厚い領域の厚さTTHICKは、その表面に対して垂直な方向に対向側壁間の隔たりによって規定されるように、1ミリメートルの10分の4(1インチの約0.157)であり、一方、薄い領域の厚さTTHINは、法線方向における他の側壁116に対する1つの側壁114の突部144間の隔たりによって規定されるように、1ミリメートルの10分の2(1インチの約0.079)であるが、但し、これらの値を変更することができるかもしれない。トレッドブロック102を可能な限り硬質に作成するように、対向側壁114と116との間の十分な接触部分をもつトレッドブロック102が接地面に進入する場合に、溝が効果的に可能な限り迅速に閉じるように、溝108の厚い領域140を形成する側壁114の部分の表面部分に対する側壁114の上の突部144の表面部分の比率(少なくとも25%であるように)を有することが好ましい。また、接地面にある場合にトレッドブロック102が硬質であることを保証するのを支援するために、薄くされた厚みを有する部分が溝108の高さの70%まで延びることが好ましい。
【0022】
したがって、突部144は、後に論じられるような溝ブレードの製造を支援する、任意のピーク間の重なり136または谷間の重なり138を含まずに、薄くされた厚みを有する溝108の領域142の表面部分を最大限にするために、起伏のピーク126、132および谷124、134を含む。この特定の実施形態において示されるように、突部144の表面部分は、溝108の厚い領域140を形成する側壁114の表面部分の少なくとも25%であるが、それより多くにもなりうる。また、第2の側壁116は、第1の側壁114に対して無料で形成されるが、溝108の薄い領域142を形成するためにその上に突部144を有していない。第2の側壁116全体は、第1の側壁114に対して無料で形成される必要はないことは想定される。
【0023】
もちろん、本発明の溝108は、変更されることができるかもしれない。例えば、起伏は、中央面あたりで互い違いになることが示されるが、この特性がない構成もありえる。したがって、起伏は、タイヤのラジアル方向または非ラジアル方向における切り込みをもたらす変化をする任意の形状を含むことができる。また、起伏は、半径の遷移をもつ必要はないが、方向の急激な変化がありえる。また、図によって示された薄い領域は、1つの側壁のみの上で見出される突部によって形成されるが、両方の側壁の上で見出される突部によっても形成されることができる。但し、少なくとも25%の厚い面積に対する薄い面積の所望の表面面積比を有する薄い領域と厚い領域をもつ(溝を間引きするための図において突部が示されないことを除いて、図7に示されるものと同様に)ラジアル方向だけに延びる起伏による溝が、用いられることができる可能性もある。また、溝は、横方向ではなく、タイヤのラジアル方向に対して実質的に垂直な方向にいっそう延びることができる。また、示されるようなラジアル方向Rと横方向Tの溝の全体的なパスは、中央面MR、MTに沿って実質的に線形であるが、しかし、これらのパスは、曲線状のような他のものでありえることも想定される。例えば、米国特許出願公報第2008/0029193号の図5を参照されたい。この刊行物の内容全体は、その全体における参考文献として本明細書に援用される。さらに、変化する方式を含む任意の好適な方式において、または厚さが厚い領域から薄い領域にスムーズに移行することができる方式において、溝の厚い領域と薄い領域の厚さを変更することができるかもしれない。
【0024】
ここで表1から判断すると、薄くされた厚み部分を有する横方向とラジアル方向の両方における起伏による溝をもつタイヤと、減少された厚さの部分を欠く溝で同様に構成されたタイヤとのハンドリング特性間の比較が示され、それら双方は、ハーフピッチと振幅の値の比率に関して前に論じられたデザインルールに従う。第1に、薄くされた厚み部分が追加される場合、転がり抵抗に3%の大幅な改善がある。これは、転がり中に現われる圧縮的な減退を低減して、それらがより迅速に閉じてかみ合うので、溝によって作成された追加された剛性に帰することができる。第2に、増加されたトレッドブロック剛性の結果を方向づける摩耗寿命性能において7%の増加がある。第3に、乾式制動において2%の改善がある。これら3つの改善された評価は、すべて統計的に有意である。第4に、湿式制動性能に観察された劣化はない。見て分かるように、薄くされた厚みの面積に関連する振幅の適切な比率およびラジアル状の起伏のハーフピッチは、望ましくかつ思いもよらない結果である転がり抵抗と摩耗寿命、乾式制動および湿式制動の間で従来の妥協を打ち破るための必要な手段を備える。
【表1】
【0025】
図9および図10に転じると、このような溝でタイヤを作ることができる装置が示される。それは、溝ブレード148が延びるところからの硬化部材146を部分的に含むタイヤを成型またはトレッドを付け直すための装置を含む。トレッドを付け直す用途におけるケースになるように、フラットである硬化部材が示されている一方、それは、成形用途において用いられる湾曲され形成された型セクタでありえる。(また、溝ブレード148が普通に延びるトレッドブロック102を規定する轍を形成するための硬化部材146の突部が、明瞭さのために省略されており、装置が溝108を形成するために逆さまであること留意されたい。)
【0026】
溝ブレード148は、ロックピンを用いて、または鋳物によってなど、当該技術分野において一般に知られている任意の手段によって、硬化部材146に取り付けられている。溝ブレード148は、鋳造することによりそれに取り付けられる場合に硬化部材146に対してブレード148を保持するための孔または切り込み(図示せず)をもつ第1の部分150と、タイヤの溝108を形成する第2の部分152とを有している。この用途のための、溝ブレード148の第1の部分150は、溝を成型する場合に十分な保持強度を提供するために硬化部材156に対して8mm延ばす。溝ブレード148の第2の部分152の形状は、それらの起伏と突部のすべてをもつ溝108の側壁114、116を形成する、その側壁156をもつ溝108のネガ像である。その結果、ブレード148は、薄い領域142または溝108の薄くされた厚み部分を作成し、溝108の1つの側壁114上で見出される関連する突部144を形成する側壁の1つの上の複数のくぼみ154を有する。溝ブレード148の第2の部分152の厚い領域140と同様に、溝ブレード148の両方の第1の部分150の厚さは、1ミリメートルの10分の4である。一方、ブレードのくぼみ部分154の厚さは、1ミリメートルの10分の2である。但し、任意の所望の形状で溝を作成するために、これらの厚さを変動させることができるかもしれない。ブレード148の第1の部分150と、硬化部材146から延びるところに十分な強度および耐久性をもつブレード148を提供するように厚いブレード148の第1の部分150のすぐ隣りにあるブレード148の第2の部分152の一部とを有することは、有用である。したがって、溝を製造するにつれて、ストレスと繰り返し疲労に耐えることができ、長持ちすることを可能にする。
【0027】
溝ブレードは、主としてステンレス鋼から作られるが、所望性状を有する他の材料から作られてもよい。その上、溝ブレード148の形状および構成は、変更されてもよく、以上に論じられた溝108のネガ像である限り、なお、本発明の範囲内にあってもよい。溝ブレード148は、以下のような当該技術分野において知られている任意の手段によって作られてもよい。まず、薄くされた厚み部分が所望の位置において生成されるように、厚さが1ミリメートルの10分の4であるシート材のプレートが圧延機にかけられる。最後に、薄くされた厚み部分を含むブランクが、シート材から打ち抜かれ、次に、順送り型プロセスを用いて、型に収められる。見て分かるように、溝ブレード148を製造するために必要な時間量を低減するシート材の一面のみの上でくぼみが圧延機にかけられることをそれが可能にするので、1つの側壁のみの上に突部144をもつ溝108を有していることは有用である。また、形成の間、曲げストレスおよび変形は、ピーク間の重なり136または谷間の重なり138があるところで最も大きくなるので、このような重なりがないところに溝ブレード148のくぼみが戦略的に配置され、その結果、薄くされた部分におけるブレード148の任意の欠陥は回避される。あるいは、溝ブレード148は、溝108の薄い領域142を形成するための溝ブレード148の両面上でくぼみが形成されることを可能にするレーザ焼結(選択的レーザ溶解プロセス)または(マイクロ鋳造のような)他のラピッドプロトタイピング技術を用いて、このようなブレード148を製造するための時間を増加させずに、作られてもよい。このような技術を用いる場合、曲げ加工がないため、これらの部分において曲げることによる欠陥は問題ではないので、ブレードのくぼみおよび溝の関連する薄くされた部分は、ピーク間の重なりまたは谷間の重なり上で見出されることができる可能性がある。特に、米国特許第5,252,264号において開示された技術は、ブレードのこの実施形態を製造するために用いることができる。この特許の内容は、その全体において参考文献として本明細書に援用される。
【0028】
本明細書で論じられた溝108および溝ブレード148の実施形態は、起伏のみを有するが、他の特徴を追加することができるし、それはなお本発明の範囲内でありえる。例えば、溝108または溝ブレード148は、その底部分において見出されるY分岐または涙滴状の特徴を有することができる。同様に、他の特徴が、斜角面を含む溝108または溝ブレード148の側面または蓋部上において見出されることができるかもしれない。同様の方式において、以上に記載された実施形態は、トレッドブロック102とともに具体的には用いられる。しかし、リブのような他のトレッドエレメントととともにそれらを用いることができる可能性がある。同様に、本発明は、空気式タイヤおよび非空気式タイヤで同様に用いることができる。したがって、これらの変更は、また、本発明の範囲内である。
【0029】
見て分かるように、溝ブレードと硬化部材を含む溝を形成するための溝および装置は、トレッドブロックが道との接触に最初に進入するまたは抜け出す場合に可能な限り柔軟な(但し、トレッドブロックが道に接している場合、可能な限り硬質である)溝をもつトレッドブロックを作るための手段を提供する。これは、主として、薄くされた厚み部分を有するラジアル方向における緊密に傾斜した起伏を、溝に提供することにより達成され、トレッドブロックが接地面にある場合に溝が可能な限り迅速に閉じることを可能にする。したがって、この溝と溝ブレードは、接地面に進入するか抜け出る場合に可能な限り柔軟であり、接地面にある場合に可能な限り硬質であるトレッドブロックを提供する前述の必要性を満たす。また、この溝の構成は、有用で予期しない結果も提供し、異なるタイヤ性能の間で主として見出される妥協を打ち破る。
【0030】
用語「備える(comprising)」「含む(including)」「有する(having)」は、特許請求の範囲および本明細書において用いられるように、明示されない他の構成要素を含んでもよい開放グループ(open group)を示すように見なされるべきである。用語「本質的に構成される(consisting essentially of)」は、特許請求の範囲および本明細書において用いられるように、明示されない他の構成要素を含んでもよい(但し、それらの他の構成要素が、請求された発明の基本的かつ新規性のある特性を実質的に変更しない限り)部分的開放グループを示すように見なされるべきである。用語「1つの(a)」「1つの(an)」および単語の単数形は、その用語が何かの1つ以上が提供されることを意味するように、同じ単語の複数形を含めるために採用されるべきである。用語「少なくとも1つの(at least one)」「1つ以上の(one or more)」は、区別なく用いられる。用語「好ましくは(preferably)」「好適な(preferred)」「好ましい(prefer)」「状況に応じて(optionally)」「してよい、できる、かもしれない(may)」および類似の用語は、参照されているアイテム、状態、またはステップが、本発明の任意の(必須ではない)特徴であることを示すために用いられる。「aとbとの間(between a and b)」のように記載される範囲は、「a」の値も「b」の値も含んでいる。
【0031】
様々な変形および変更がその精神から逸脱せずに本発明の実施形態に対してなされてもよいことは、前述の説明から理解されるべきである。前述の説明は、具体例だけの目的で提供されており、限定的な意味に解釈されるべきでない。以下の特許請求の範囲の言葉のみが、本発明の範囲を限定するべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレッド材とラジアル方向とをもつタイヤであって、
トレッドエレメントと、
第1対向側壁と第2対向側壁とを有する前記トレッドエレメント内に配置された溝であって、前記第1の側壁は、ハーフピッチと振幅を有するタイヤのラジアル方向における起伏の第1のセットを有し、前記振幅の値の2倍は、ハーフピッチの値の95%を超え、前記溝は、第1の所定距離を離れて間を置いて配置された前記対向側壁をもつ厚い領域を有し、前記溝は、さらに、第2の所定距離を離れて間を置いて配置されている前記対向側壁をもつ薄くされた厚みを有する領域を含み、前記第2の所定距離は、前記第1所定距離未満であり、薄くされた厚みをもつ領域の第1の側壁は、前記溝の前記厚い領域の前記側壁の表面部分の少なくとも25%であり、かつ85%未満である表面部分を有する、前記溝と、
を有することを特徴とするタイヤ。
【請求項2】
前記側壁は、互いに無料の型を有していることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
【請求項3】
薄くされた厚みを有する前記領域は、第1の側壁上で見出される第1の突部および第2の突部によって形成されることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
【請求項4】
前記溝は、さらに、前記タイヤの前記ラジアル方向に対して実質的に垂直の方向の起伏の第2のセットを備え、前記起伏の前記第1のセットの前記ハーフピッチは、約0.7ミリメートルから1.25ミリメートルまで変動し、前記振幅は、常にハーフピッチの値の95%を超える振幅の値の2倍の0.4ミリメートルから0.625ミリメートルまで変動することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
【請求項5】
前記タイヤのラジアル方向における前記第1の側壁の前記起伏は、中央面を有し、前記タイヤの前記ラジアル方向に対して実質的に垂直な方向の前記第1の側壁の前記起伏も、また、中央面を有し、前記中央面は、同一平面上であることを特徴とする請求項4に記載のタイヤ。
【請求項6】
前記タイヤの前記ラジアル方向における前記第1の側壁の前記起伏の第1のセットは、0振幅のスタートポイントをもつ周期波と同様の方式で変化し、前記タイヤの前記ラジアル方向に対して実質的に垂直な方向である前記第1の側壁の前記起伏の第2のセットは、また、ハーフピッチと振幅をもち、かつ0振幅のスタートポイントを有する周期波と同様の方式で変化し、両方のスタートポイントは、前記ラジアル方向に対して実質的に垂直である前記タイヤの前記方向に一直線に並ぶことを特徴とする請求項5に記載のタイヤ。
【請求項7】
前記タイヤの両方の前記ラジアル方向および前記タイヤの前記ラジアル方向に対して実質的に垂直である方向の前記起伏は、互いに周期的に重なり合うピークおよび谷を有し、起伏の1方のセットのピークは、起伏の他方のセットのピークと周期的に重なり合い、起伏の1方のセットの谷は、起伏の他方のセットの谷と周期的に重なり合うことを特徴とする請求項6に記載のタイヤ。
【請求項8】
溝の薄くされた厚みを有する前記領域は、少なくとも1つのピークまたは谷を含むことを特徴とする請求項7に記載のタイヤ。
【請求項9】
溝の薄くされた厚みを有する前記領域は、ピーク間の重なりまたは谷間の重なりを含まないことを特徴とする請求項7に記載のタイヤ。
【請求項10】
前記タイヤの前記ラジアル方向における前記起伏の前記ハーフピッチおよび前記振幅は、前記タイヤの前記ラジアル方向に対して実質的に垂直である方向の前記起伏の前記ハーフピッチおよび前記振幅に同一ではないことを特徴とする請求項9に記載のタイヤ。
【請求項11】
前記ラジアル方向に対して実質的に垂直である前記タイヤの前記方向の前記起伏に対して、前記ハーフピッチは、約3.7ミリメートルであり、前記振幅は、約0.75ミリメートルであることを特徴とする請求項10に記載のタイヤ。
【請求項12】
トレッドおよびラジアル方向を有するタイヤを成型またはトレッドを付け直すための装置であって、
前記タイヤの前記トレッドと接触する、硬化させる表面を有する硬化部材と、
ハーフピッチおよび振幅をもつラジアル方向の起伏の第1のセットと、タイヤの前記ラジアル方向に対して実質的に垂直である方向の起伏の第2のセットとを有する溝ブレードであって、前記振幅の値の2倍は、前記ハーフピッチの値の95%を超え、前記起伏の前記第1のセットまたは第2のセットは、少なくとも1つのピークまたは谷および少なくとも1つのピーク間の重なりまたは谷間の重なりを形成し、前記溝ブレードは、硬化部材から延びる厚い部分と、少なくとも1つのピークまたは谷を含む薄くされた厚みを有する部分とを有する、前記溝ブレードと、
を有することを特徴とする装置。
【請求項13】
両方の前記ラジアル方向および前記ラジアル方向に対して実質的に垂直である方向における前記溝ブレードの起伏の両方のセットは、周期的な方式において変化し、少なくとも1つのピーク間の重なりまたは谷間の重なりにより互いに周期的に重なり合うピークおよび谷を有しており、前記薄くされた厚みを有する前記溝ブレードの前記部分は、ピーク間の重なりまたは谷間の重なりを含まないことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記溝ブレードは、前記ブレードの前記ピーク間の重なりまたは谷間の重なりの各々の間で見出される、薄くされた厚みを有する一連の部分を含むことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記起伏の1つのセットは、前記起伏の他方のセットと比較して、異なるハーフピッチおよび異なる振幅を有することを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記ラジアル方向における前記起伏に対する前記振幅は、約0.5ミリメートルであり、前記ハーフピッチは、0.9ミリメートルであり、前記ラジアル方向に対して実質的に垂直である前記タイヤの前記方向の前記起伏に対する前記振幅は、約.75ミリメートルであり、前記ハーフピッチは、約3.7ミリメートルであることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記起伏の前記振幅または前記ハーフピッチは、変化することを特徴とする請求項1または請求項4に記載のタイヤ。
【請求項18】
前記トレッドエレメントは、上面を有し、前記溝は、前記溝が前記トレッドエレメントの上面に直面するところの斜角面を有することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
【請求項1】
トレッド材とラジアル方向とをもつタイヤであって、
トレッドエレメントと、
第1対向側壁と第2対向側壁とを有する前記トレッドエレメント内に配置された溝であって、前記第1の側壁は、ハーフピッチと振幅を有するタイヤのラジアル方向における起伏の第1のセットを有し、前記振幅の値の2倍は、ハーフピッチの値の95%を超え、前記溝は、第1の所定距離を離れて間を置いて配置された前記対向側壁をもつ厚い領域を有し、前記溝は、さらに、第2の所定距離を離れて間を置いて配置されている前記対向側壁をもつ薄くされた厚みを有する領域を含み、前記第2の所定距離は、前記第1所定距離未満であり、薄くされた厚みをもつ領域の第1の側壁は、前記溝の前記厚い領域の前記側壁の表面部分の少なくとも25%であり、かつ85%未満である表面部分を有する、前記溝と、
を有することを特徴とするタイヤ。
【請求項2】
前記側壁は、互いに無料の型を有していることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
【請求項3】
薄くされた厚みを有する前記領域は、第1の側壁上で見出される第1の突部および第2の突部によって形成されることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
【請求項4】
前記溝は、さらに、前記タイヤの前記ラジアル方向に対して実質的に垂直の方向の起伏の第2のセットを備え、前記起伏の前記第1のセットの前記ハーフピッチは、約0.7ミリメートルから1.25ミリメートルまで変動し、前記振幅は、常にハーフピッチの値の95%を超える振幅の値の2倍の0.4ミリメートルから0.625ミリメートルまで変動することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
【請求項5】
前記タイヤのラジアル方向における前記第1の側壁の前記起伏は、中央面を有し、前記タイヤの前記ラジアル方向に対して実質的に垂直な方向の前記第1の側壁の前記起伏も、また、中央面を有し、前記中央面は、同一平面上であることを特徴とする請求項4に記載のタイヤ。
【請求項6】
前記タイヤの前記ラジアル方向における前記第1の側壁の前記起伏の第1のセットは、0振幅のスタートポイントをもつ周期波と同様の方式で変化し、前記タイヤの前記ラジアル方向に対して実質的に垂直な方向である前記第1の側壁の前記起伏の第2のセットは、また、ハーフピッチと振幅をもち、かつ0振幅のスタートポイントを有する周期波と同様の方式で変化し、両方のスタートポイントは、前記ラジアル方向に対して実質的に垂直である前記タイヤの前記方向に一直線に並ぶことを特徴とする請求項5に記載のタイヤ。
【請求項7】
前記タイヤの両方の前記ラジアル方向および前記タイヤの前記ラジアル方向に対して実質的に垂直である方向の前記起伏は、互いに周期的に重なり合うピークおよび谷を有し、起伏の1方のセットのピークは、起伏の他方のセットのピークと周期的に重なり合い、起伏の1方のセットの谷は、起伏の他方のセットの谷と周期的に重なり合うことを特徴とする請求項6に記載のタイヤ。
【請求項8】
溝の薄くされた厚みを有する前記領域は、少なくとも1つのピークまたは谷を含むことを特徴とする請求項7に記載のタイヤ。
【請求項9】
溝の薄くされた厚みを有する前記領域は、ピーク間の重なりまたは谷間の重なりを含まないことを特徴とする請求項7に記載のタイヤ。
【請求項10】
前記タイヤの前記ラジアル方向における前記起伏の前記ハーフピッチおよび前記振幅は、前記タイヤの前記ラジアル方向に対して実質的に垂直である方向の前記起伏の前記ハーフピッチおよび前記振幅に同一ではないことを特徴とする請求項9に記載のタイヤ。
【請求項11】
前記ラジアル方向に対して実質的に垂直である前記タイヤの前記方向の前記起伏に対して、前記ハーフピッチは、約3.7ミリメートルであり、前記振幅は、約0.75ミリメートルであることを特徴とする請求項10に記載のタイヤ。
【請求項12】
トレッドおよびラジアル方向を有するタイヤを成型またはトレッドを付け直すための装置であって、
前記タイヤの前記トレッドと接触する、硬化させる表面を有する硬化部材と、
ハーフピッチおよび振幅をもつラジアル方向の起伏の第1のセットと、タイヤの前記ラジアル方向に対して実質的に垂直である方向の起伏の第2のセットとを有する溝ブレードであって、前記振幅の値の2倍は、前記ハーフピッチの値の95%を超え、前記起伏の前記第1のセットまたは第2のセットは、少なくとも1つのピークまたは谷および少なくとも1つのピーク間の重なりまたは谷間の重なりを形成し、前記溝ブレードは、硬化部材から延びる厚い部分と、少なくとも1つのピークまたは谷を含む薄くされた厚みを有する部分とを有する、前記溝ブレードと、
を有することを特徴とする装置。
【請求項13】
両方の前記ラジアル方向および前記ラジアル方向に対して実質的に垂直である方向における前記溝ブレードの起伏の両方のセットは、周期的な方式において変化し、少なくとも1つのピーク間の重なりまたは谷間の重なりにより互いに周期的に重なり合うピークおよび谷を有しており、前記薄くされた厚みを有する前記溝ブレードの前記部分は、ピーク間の重なりまたは谷間の重なりを含まないことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記溝ブレードは、前記ブレードの前記ピーク間の重なりまたは谷間の重なりの各々の間で見出される、薄くされた厚みを有する一連の部分を含むことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記起伏の1つのセットは、前記起伏の他方のセットと比較して、異なるハーフピッチおよび異なる振幅を有することを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記ラジアル方向における前記起伏に対する前記振幅は、約0.5ミリメートルであり、前記ハーフピッチは、0.9ミリメートルであり、前記ラジアル方向に対して実質的に垂直である前記タイヤの前記方向の前記起伏に対する前記振幅は、約.75ミリメートルであり、前記ハーフピッチは、約3.7ミリメートルであることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記起伏の前記振幅または前記ハーフピッチは、変化することを特徴とする請求項1または請求項4に記載のタイヤ。
【請求項18】
前記トレッドエレメントは、上面を有し、前記溝は、前記溝が前記トレッドエレメントの上面に直面するところの斜角面を有することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2012−526704(P2012−526704A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510784(P2012−510784)
【出願日】平成21年5月13日(2009.5.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/043772
【国際公開番号】WO2010/132052
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(512068547)コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン (169)
【出願人】(508032479)ミシュラン ルシェルシュ エ テクニーク ソシエテ アノニム (499)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月13日(2009.5.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/043772
【国際公開番号】WO2010/132052
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(512068547)コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン (169)
【出願人】(508032479)ミシュラン ルシェルシュ エ テクニーク ソシエテ アノニム (499)
【Fターム(参考)】
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