説明

薬剤拡散装置

【課題】装飾用の表示を容易に更新できるようにして、装飾性を高め、商品価値の向上を図ることができる薬剤拡散装置を提供する。
【解決手段】薬剤を保持する薬剤保持手段101と、薬剤保持手段101を収容する器体102と、薬剤保持手段101内の薬剤を拡散させるための拡散手段103と、を備え、器体102の目視可能な位置に、表示更新手段104,105が設けられている薬剤拡散装置100。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤保持手段に保持されている殺虫剤や芳香剤等の薬剤を拡散するのに用いる薬剤拡散装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、香りを放つ器具として、例えば、特許文献1に記載された「香りディスプレイ」と呼ばれる、特定の芳香を放つ展示ディスプレイが知られている。この香りディスプレイは、食パン等の商品の外形を模して形作られた中空の擬似商品に吸気口と排気口とを形成するとともに、その擬似商品の中空部内に、真の商品特有の香りを発生する香料と、その香料が発する香りを排気口より放出する送風ファンと、が設けられたものである。
【0003】
この香りディスプレイによれば、食パン等の商品を模した外形と匂いにより、視覚と嗅覚との同時に訴えながら真の商品の購買意欲等を刺激することができるとされる。
【0004】
【特許文献1】特開昭58−30437号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、芳香剤を収容するケースで、この芳香剤の香りに対応した疑似商品をデザインした場合には、そのケース内部に入れる芳香剤の種類を変更したからといって、これに応じて装飾の種類を容易に変更する(取り替える)ことはできなかった。例えば上記特許文献1では特定の商品価値しか演出できず、即ち、その装飾された真の商品のみしか対応できず、その装飾性において改善の余地があった。
【0006】
また、家庭内等で薬液を雰囲気中に効果的に揮散させるものとして、加熱蒸散器が知られている。この蒸散器は、一般的に、蒸散器本体の内部に設けられた発熱体により、薬液を収納する容器から突出して設けられた吸液芯を加熱することにより、吸液芯に吸い上げられた薬液を蒸散させるものである。そして、その用途として芳香、消臭、殺虫、忌避等が挙げられ、近年では、様々な種類の薬液(芳香の種類)が用いられて多種多様なシーンで用いられるようになってきている。
【0007】
加えて、芳香剤をケース内部に収納する、例えば前述の加熱蒸散器のみならず、収納された薬剤を雰囲気中に拡散させる、例えば害虫防除装置等においても、商品価値を高めるため、使用シーンに応じて、その装飾性を向上させる必要があった。
【0008】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、装飾用の表示を容易に更新できるようにして、装飾性を高め、商品価値の向上を図ることができる薬剤拡散装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の前述した目的は、以下の構成により達成される。
(1) 薬剤を保持するための薬剤保持手段と、
当該薬剤保持手段を収容するための器体と、
前記薬剤保持手段に保持された前記薬剤を拡散させるための拡散手段と、
を備えた薬剤拡散装置であって、
前記器体の目視可能な位置に、表示更新手段が設けられている
ことを特徴とする薬剤拡散装置。
(2) 前記表示更新手段が、前記器体に、一体的に又は着脱自在に、設けられている
ことを特徴とする上記(1)の薬剤拡散装置。
(3) 前記表示更新手段が、表示ボードと、当該表示ボードを収容し且つ前記表示ボードを表示するための窓を有するボードケースと、を有している
ことを特徴とする上記(1)又は(2)の薬剤拡散装置。
(4) 前記表示ボードが、複数枚よりなり、
当該表示ボートの表面又は裏面が前記ボードケースの前記窓を通じて表示される
ことを特徴とする上記(3)の薬剤拡散装置。
(5) 前記表示更新手段が、有機ELディスプレイ又は液晶ディスプレイである
ことを特徴とする上記(3)の薬剤拡散装置。
(6) 前記表示ボードが、巻回された長尺形状によりなり、巻回により更新表示される
ことを特徴とする上記(3)の薬剤拡散装置。
(7) 前記ボードケースが、前記表示ボードを収容するケース本体と、当該表示ボードを表示するための窓を有する窓体と、を有し、
これにより、用時に、当該ケース本体に当該窓体が連結されて前記表示ボードの更新が行われる
ことを特徴とする上記(3)又は(4)の薬剤拡散装置。
【0010】
上記(1)の構成によれば、器体の正面や側面等の目視可能な位置に、表示更新手段が設けられているので、使用者の好み、又は使用シーンに応じて表示更新手段を更新することができる。これにより、装飾用の表示を容易に更新できるようにして、装飾性を高め、商品価値の向上を図ることができる。
上記(2)の構成によれば、表示更新手段が、器体に一体に設けられている場合には、器体を製造する際に、表示更新手段を同時に成形することができるため、部品点数の削減を図ることができる。一方、表示更新手段が、器体に着脱自在に設けられている場合には、器体の表面或いは裏面等の任意の場所を選んで、この場所に表示更新手段を配置することができる。このため、取り付け位置のバリエーションを高めることができる。
上記(3)の構成によれば、表示更新手段において、ボードケースに収容されている表示ボードを、ボードケースの窓から表示することで、フレームを有する絵画的な表現を行うことができて、商品価値を一層向上させることができる。
上記(4)の構成によれば、複数の表示ボードを表面又は裏面にしてボードケースに収容することで、使用者の好み又は使用シーンに応じて、ボードケースの窓を通じて種々の演出をすることができる。
上記(5)の構成によれば、表示更新手段が、有機ELディスプレイ又は液晶ディスプレイであるので、種々の表示を電気的に更新して行うことができ、効果的な演出更新を行うことができる。
上記(6)の構成によれば、表示ボードが、巻回された長尺形状であって、巻回することにより更新されるようにすれば、引き抜いて差し替える取換え動作を行うことなく、単一の表示ボードでもって種々の演出更新を容易に行うことができる。
上記(7)の構成によれば、表示ボードの表示を変更するに際し、ケース本体を窓体に連結して、ケース本体に収容されている表示ボードを窓体に移すことで表示ボードの更新を容易に行うことができる。
【0011】
ここで、表示ボードの意匠部における絵柄は、絵画(風景画、人物画等)、アニメーションキャラクターの画像や写真やカレンダー等を適用することができ、種々のイラストを適宜採用することができる。
【0012】
また、本発明の薬剤拡散装置としては、熱、風、振動等の物理現象を利用して薬剤を雰囲気中に拡散させるものが例示でき、例えば拡散手段として熱を利用したものの場合には、正特性サーミスタ(PTCサーミスタ)又はニクロム線を発熱素子として用いたものが好適である。そして、この熱を利用したものについて、薬剤保持手段として吸液芯を用いた場合には、加熱温度制御手段により、特に限定されないが、発熱素子の表面温度が約40〜200℃、且つこの吸液芯の表面温度が30〜185℃となるように設定するとよい。
そして、薬剤保持手段としてマットを用いたものについては、このマットに与える熱源としては60〜120℃程度の熱を与えることができるものであればよく、抵抗ヒーター(ニクロム線等)、半導体(PTC)を用いた発熱板や加熱ヒーター等の電気的なものが、汎用性があり、安全性の点からも好ましく、また、アルコール、ガス等燃焼熱を用いたもの、触媒による酸化反応を用いたもの、さらには空気及び/又は水と接触して発熱する鉄等の物質を用いる場合等、その拡散手段に特に制限されるものではない。
【0013】
一方、風を利用するものについては、その拡散手段としてプロペラファン、シロッコファン等が挙げられ、そして振動を利用するものについては、その拡散手段として圧電素子、超音波振動素子等が挙げられる。
【0014】
また、本発明に係る薬剤を保持する薬剤保持手段としては、吸液芯、マット、送風用担体等が挙げられ、また、このような薬剤保持担体のみならず、薬剤をそのまま内部に収納する容器も含むことができる。
【0015】
吸液芯としては、フェルト、木綿、パルプ、不織布、石綿、無機質成形物質等からなるものが挙げられるが、フェルト芯(ポリアクリル等の樹脂からなる焼結芯を含む)、素焼芯(セラミック芯)、パルプ芯又は無機質成形芯が好適である。また、このとき、吸液芯が装着される容器としては、例えば、有底筒状の大径筒部の上部に小径筒部を備え、その小径筒部からこの吸液芯の先端部を露出させたものが好適である。
【0016】
そして、マットとしては、薬剤を保持させるための基材を有したものを用いるとよい。この基材としては有機繊維を用いるとよく、この有機繊維としてリンター、パルプ等の天然繊維:羊毛、綿、絹等の動植物性繊維:レーヨン等の再生繊維:アクリル、ポリエステル等の合成繊維が挙げられ、またガラス繊維、石綿等の無機繊維等から得られる紙、不織布、黒鉛、CaCO、SiO、Al等の無機質粉:焼結金属:ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のプラスチック発泡体が示される。これら基材の厚みは1〜7mm、好ましくは1.5〜4mmがよく、この基材の大きさは、通常1〜100cm程度であるが特に制限されるものではない。また、その形状も、板状、円形状、多角形状、不定形状、筒状等適宜好ましい形状とすることができる。そして形態的には、蒸散面及び/又は被加熱面にアルミ等の金属薄膜を設けたものでもよい。
【0017】
送風用担体としては、薄型で薬剤の揮散を妨げない構造のものを使用するのがよい。このような送風用担体は、その容積が小さくても揮散性に優れるので、薬剤が効率よく揮散し、その結果、揮散効果を発揮すると共に、これらの効果を維持することができる。
このような送風用担体としては、例えば、紙、糸(撚り糸等)、不織布、木材、パルプ、無機高分子物質、無機多孔質物質(ケイ酸塩、シリカ、ゼオライト等)、有機高分子物質(セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等)、昇華性物質(アダマンタン、シクロドデカン、パラジクロロベンゼン、ナフタリン、樟脳等)、樹脂類などが挙げられ、これらの1種以上を組み合わせて使用することができる。また、自重の数倍以上を保持できる担体、例えば、高吸液性ポリマー、綿、海綿体、連続気泡の発泡体などを用い、より小型化をしてもよい。さらに、紙等を使用する場合には、多数の連続的な空隙を有した、例えば、ハニカム構造、ネット構造等の担体とするのが好ましい。
また、送風用担体として薬剤が含浸された複数の粒状体(パルプ粒、シリカ等の多孔体等)を用意し、この複数の粒状体を、通気性を有したケース内に収納して送風用保持体として構成することもできる。さらに、例えば、前述の複数の粒状体又は不織布等のシート状の送風用担体を、ファン(シロッコファン等)内部又は外部に収納又は直接連結させて、ファンの回転と共に担体が協動するように構成することもできる。
薬剤用担体に前述したような薬剤(化合物)を保持させる方法として、例えば、滴下塗布、浸漬塗布、スプレー塗布、含浸、担体への練り込み等の方法が挙げられる。薬剤の保持量は、害虫の防除に有効な量を持続的に放出できる量であり、具体的には担体の単位面積当りの薬剤量が0.1〜10mg/cm2程度になる量である。
【0018】
前述したような、吸液芯、マット、送風用担体等の薬剤保持担体の材質としては、紙が最も好適である。紙を採用した場合には、漂白、未漂白いずれでも可能で安価である。他に合成繊維、不織布等でも良い。また、その形状については、積層ダンボール、渦巻状ダンボール等の固定型のものや切り込み板紙を十字に合わせた井型等の折りたたみ式のものも良い。
【0019】
また、本発明に係る薬剤としては、殺虫剤、殺菌剤、殺ダニ剤、或は忌避剤、医薬品、芳香剤、消臭剤、化粧品等の薬剤が使用される。例えば、殺虫剤、芳香剤、消臭剤としては、それぞれ以下に示す薬剤を例示することができる。
殺虫剤としては、ピレスロイド系化合物が挙げられる。
芳香剤としては、食品関連の香料を例として挙げることができる。例えば、食品であれは、ホットケーキ、ショートケーキ、クロワッサン、ワッフル、フランスパン、焼肉、ラーメン等の香料、飲料であれば、コーヒー、レモンティー、カフェラテ、ワイン、お茶等の香料を挙げることができる。また、これら香料の溶剤としては、ジプロピレングリコール等のグリコール類、3−メトキシー3−メチル−1−ブタノール等のアルコール類、等を挙げることができ、特に香料を溶解しやすい3−メトキシー3−メチル−1−ブタノールとジプロピレングリコールとを用いてこの2種混合を行うことでその持続時間を調整することが可能になる。
消臭剤としてはラウリル酸メタクリレート(LMA)等を用いることができる。
また、前述のもの以外にも通常用いられている香料等の薬剤や効力増強剤、揮散率向上剤、溶剤等も任意に配合することができる。
香料としてはシトラール、シトロネラール等を用いることができる。
効力増強剤としては、ピペロニルブトキサイド、N−プロピルイゾーム、MGK−264、サイネピリン222、サイネピリン500、リーセン384、IBTA、S421等を用いることができる。
揮散率向上剤としては、フエネチルイソチオシアネート、ハイミックス酸ジメチル等を用いることができる。揮散速度を調節する薬剤、例えば可塑剤に用いられる二塩基酸ジエステルや液状高沸点アルコール・エステルを用いることができる。
溶媒としては、例えば、飽和脂肪族炭化水素及び不飽和脂肪族炭化水素等の溶媒を用いることができる。
その他、アルコール類、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル類、グリコール類、イソプロピルミリステートやブチルステアレート等のエステル類、等の溶媒をそれぞれ例示できる。
【0020】
なお、殺虫剤の種類によって異なるが、吸液芯を用いる場合には、薬剤(薬液)中の薬剤濃度は、0.3〜20%とすることができる。蚊を駆除する目安として、プラレトリンなら30日用の薬剤が収納された容器で0.66%、60日用で1.33%、90日用で1.99%が、容器(45cc)における標準的な濃度である。また、別の目安として、有効成分の気中濃度を1mg/1畳となるように揮散させることが挙げられる。
【0021】
マットを用いる場合、対象となる、蚊、ブヨ、ハエ等を防除できる所望の空間での有効成分の濃度を意味し、例えば、蚊を対象とした場合では、ピナミン・フォルテでは1.5mg/時間以上、バイオアレスリンでは1.2mg/時間以上、エキスリンでは0.7mg/時間以上、プラレトリンでは0.4mg/時間以上の蒸散が得られればよく、前述の有効量を充足する目安として示される。
【0022】
送風用担体として用いる場合、蚊を駆除する目安として、プラレトリンの場合には、有効成分の気中濃度を1mg/1畳となるように揮散させることが挙げられる。
【0023】
そして害虫防除が要求される害虫として、例えばゴキブリ、ハエ、蚊、ヌカカ、アブ、ノミ、ナンキンムシ等の衛生害虫ないし吸血害虫、イガ、コイガ等の衣類害虫、コクヌストモドキ、コクゾウムシ等の貯穀害虫、イエダニ、ツメダニ、コナダニ等のダニ類、アリ、シロアリ、ナメクジ等を例示することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る薬剤拡散装置によれば、装飾用の表示を容易に更新できるようにして、装飾性を高め、商品価値の向上を図ることができる薬剤拡散装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る好適な複数の実施形態について、図を参照しながら説明する。
【0026】
(第1実施形態)
まず、本発明に係る第1実施形態について説明する。
図1〜図5は本発明に係る薬剤拡散装置の第1実施形態を示すもので、図1は本発明の第1実施形態に係る薬剤拡散装置の一部破断右側面図、図2は図1の薬剤拡散装置の平面図、図3、図4、図5は図1の薬剤拡散装置における表示ボードの更新を説明するそれぞれ正面図である。
なお、今回開示される実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、下記の説明に限定されず、特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0027】
図1に示すように、薬剤拡散装置100は、加熱蒸散タイプの装置であり、容器101と、後述する吸液芯107が取り付けられた容器101を収容する器体102と、容器101内の薬剤を拡散させるための拡散手段である発熱体103と、表示更新手段であるボードケース104及び表示ボード105と、を主に備えて構成される。
【0028】
容器101は、殺虫剤、殺菌剤、殺ダニ剤、忌避剤、芳香剤、医薬品又は化粧品等の薬剤(薬液)を収容しており、上部外周面に雄ねじ部106が形成されている。
【0029】
容器101には、薬剤を保持する薬剤保持手段である吸液芯107が組み付けられている。吸液芯107は、容器101の中央部にほぼ垂直な状態で配置されており、下部のほぼ半分を容器101内の薬剤に浸漬されていると共に、上部が容器101の上方に突出して配置されている。
【0030】
吸液芯107の素材としては、フェルト、木綿、パルプ、不織布、石綿、無機質成形物等が挙げられるが、ポリアクリル等の樹脂材からなる焼結芯を含むフェルト芯、セラミック芯等の素焼芯、パルプ芯又は無機質成形芯が好適に用いられる。
【0031】
器体102は、樹脂製であって、容器101を覆うようナドム形状に形成されており、内周部に、容器101の雄ねじ部106がねじ込まれる雌ねじ部108を有し、上部に、丸孔に形成された蒸散孔109を有する。また、器体102は、背面の下部にプラグ110を有する。
【0032】
発熱体103は、器体102の雌ねじ孔108の上部に組み付けられており、プラグ110に電気的に接続されている。発熱体103には、吸液芯107が差し込まれている。
【0033】
ボードケース104は、器体102において目視可能な正面に一体成形されており、複数の例えば5枚の表示ボード105を収容する内形のボード収容部111と、ボード収容部111の正面側に形成された窓112と、上部の開口113と、を有する。ボードケース104は、正面に代えて、器体102の目視可能な側面等に配置されても良い。
また、窓112を覆うように透明フィルムをボードケース104の正面から貼り付けてもよいし、或いは窓112を設けずにボードケース104全体を透明樹脂等で形成してもよい。
【0034】
表示ボード105は、例えば紙製や木製の板形状に形成されており、上部にタブ114を有する。タブ114は、ボードケース104の上方に突出して配列される。
【0035】
図2に示すように、5枚の表示ボード105は、ボードケース104のボード収容部111内に収められる。このとき、タブ114は、5枚の表示ボード105が重ね合わされた際に、重ならないように互い違いに配置されるようになっている。
【0036】
図3に示すように、表示ボード105は、表面に、例えばキキョウの絵柄である第1の意匠部115が描かれている。そのため、ボードケース104のボード収容部111内に表面を窓112に向けて表示ボード105を収めることで、窓112を通じて第1の意匠部115を表示することができる。
【0037】
図4に示すように、表示ボード105は、裏面に、例えば山の絵柄である第2の意匠部116が描かれている。そのため、表面に代えて裏面を窓112に向けてボードケース104を収めることで、窓112を通じて第2の意匠部116を表示して更新することができる。
【0038】
図5に示すように、第1の意匠部115を表面に有する表示ボード105に代えて、残りの4枚のうちの1枚の表面を窓112に向けてボードケース104に入れ替えることで、表面を窓112に向けた表示ボード105の表面に描かれている、例えば菊の絵柄である第3の意匠部117を、窓112から表示して更新することができる。
【0039】
このような薬剤拡散装置100は、プラグ110が室内等の不図示のコンセントに差し込まれると、プラグ110を通じて発熱体103に所定の電流が供給されることで、発熱体103が発熱して、吸液芯107の上部を加熱させる。そして、容器101内の薬剤を吸芯している吸液芯107の上部において、その薬剤が、気化されて蒸散口109を通じて室内空間に蒸散されることとなる。このとき、容器101及び器体102と、ボードケース104と、の間に所定の隙間空間が形成されるので、この隙間空間内で、上昇気流を効率よく案内できて、室内空間への蒸散の効果を高めることができる。
なお、ここで、ボードケース104の下端面と容器101の下端面との水平位置が一致するように構成するとよい。この場合には、プラグ101に延長ケーブルを差し込み、所定の箇所の設置面に対し、安定して薬剤拡散装置100を設置することができて好適である。
【0040】
そして、このような用時において、5枚の表示ボード105を、表裏を含めて入れ替えて更新することで、季節や気分及び好みに応じて、薬剤拡散装置100の正面において、種々の意匠部115,116,117・・・による演出が行われる。
【0041】
(第1変形例)
次に、図6を参照して、本発明に係る薬剤拡散装置の第1変形例について説明する。図6は第1変形例の一部破断側面図である。
【0042】
本変形例では、ボードケース104が器体102とは別体に形成されており、そのボードケース104が連結具120を介して器体102に着脱自在に取り付けられている。
【0043】
連結具120は、例えば樹脂製であって、中央部の腕部121の一端部に、ボードケース104を挟み込むようなコ字形状のボードケース把持部122を有し、腕部121の他端部に、器体102の蒸散孔109にスナップアクション的に係止される係止突起123が形成された筒部124を有する。
【0044】
本変形例の薬剤拡散装置100では、連結具120の筒部124を器体102の蒸散孔109に差し込むことで、係止突起123が蒸散孔109に係止される。このとき、蒸散孔109が丸孔であるために、連結具120は、筒部124を中心として器体102の周囲を回動されることで、器体102の正面に加えて両側面等の任意の位置にボードケース104を配置することができる。
【0045】
そして、任意の位置に配置されたボードケース104において、収められている表示ボード105を、表裏を含めて入れ替えて更新することで、季節や気分及び好みに応じて、薬剤拡散装置100の任意の位置において、種々の意匠部115,116,117・・・による演出が行われる。
【0046】
(第2変形例)
次に、図7を参照して、本発明に係る薬剤拡散装置の第2変形例について説明する。図7は第2変形例の一部破断側面図である。
【0047】
本変形例では、ボードケース104が器体102とは別体に形成されており、そのボードケース104に、器体102に着脱自在に取り付けるための係合部130が設けられている。
【0048】
係合部130は、ボードケース104の裏面、即ち器体102の正面側において、例えばコ字形状に形成されており、一端部に係止突部131を有する。
【0049】
本変形例の薬剤拡散装置100では、ボードケース104の係合部130を器体102の下方側から器体102の正面側に押圧進行させていき、係止突部131でもって器体102を挟み込むことで、ボードケース104が器体102の正面に固定される。
【0050】
本変形例においても、第1変形例と同様にして、ボードケース104の係合部130は、器体102の周囲の任意の位置に係止させることができるために、任意の位置に配置されたボードケース104において、収められている表示ボード105を、表裏を含めて入れ替えて更新することで、季節や気分及び好みに応じて、薬剤拡散装置100の任意の位置において、種々の意匠部115,116,117・・・による演出が行われる。
【0051】
以上説明したように、本発明の第1実施形態に係る薬剤拡散装置100によれば、器体102の正面の目視可能な位置に、表示更新手段である表示ボード105を収容したボードケース104が設けられているために、使用者の好み、又は使用シーンに応じて表示ボード105を更新することができる。これにより、装飾用の表示を容易に更新できるようにして、装飾性を高め、商品価値の向上を図ることができる。
【0052】
また、第1変形例に係る薬剤拡散装置100によれば、表示更新手段のボードケース104が器体102に一体に設けられているために、器体102を製造する際に、ボードケース104を同時に作成することができるために、部品点数の削減を図ることができる。
【0053】
また、第2変形例に係る薬剤拡散装置100によれば、表示更新手段のボードケース104が、連結具120又は係合部130でもって器体102に着脱自在に設けられていることで、器体102の表面或いは裏面等の任意の場所を選んで、その場所に表示更新手段を配置することができる。そのため、取り付け位置のバリエーションを高めることができる。
また、この第1変形例及び第2変形例においても、前述した第1実施形態のように、ボードケース104の下端面と容器101の下端面との水平位置が一致するように構成するとよい。
【0054】
また、本発明の第1実施形態に係る薬剤拡散装置100によれば、表示更新手段において、ボードケース104に収容されている表示ボード105を、ボードケース104の窓112から表示することで、フレームを有する絵画的な表現を行って商品価値を向上させることができる。
【0055】
また、薬剤拡散装置100によれば、複数の表示ボード105を表面又は裏面にしてボードケース104に収容することで、使用者の好み又は使用シーンに応じて、ボードケース104の窓112を通じて種々の演出をすることができる。
【0056】
(第2実施形態)
次に、図8及び図9を参照して本発明の第2実施形態について説明する。
図8は本発明の第2実施形態に係る薬剤拡散装置の斜め正面から視た外観斜視図、図9は図8の器体の断面を含む側面図である。
なお、以下の各実施形態において、上述した第1実施形態と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素については、図中に同一符号あるいは相当符号を付することによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0057】
図8、図9に示すように、薬剤拡散装置200は、容器101が、アルミニウム材料等の金属や耐熱性樹脂を用いて箱形状に形成されており、器体102の背面にプラグ110が配置されている。
【0058】
薬剤拡散装置200では、容器101内に、殺虫剤である薬剤201が収容されており、薬剤保持手段として機能している。そして、容器101の上部に、蒸散孔109を有する蓋202が被され、蓋202上に、バージンシールとして機能するガス不透過性フィルム203が貼り付けられている。また、容器101の下部に、拡散手段であるヒーター204が組み付けられている。
【0059】
そして、薬剤拡散装置200は、正面に、表示更新手段である有機ELディスプレイ(organic electroluminescence display)205が組み付けられている。有機ELディスプレイ205は、器体102の下面に、有機ELディスプレイ205に直交する角度でもって制御回路部206が配置されている。有機ELディスプレイ205は、制御回路部206が器体102の下面に嵌め付けられることで、器体102の正面に配置され、制御回路部206がプラグ110に電気的に接続される。
【0060】
薬剤拡散装置200は、用時に、ガス不透過性フィルム203が剥されてから、プラグ110が室内等の不図示のコンセントに差し込まれると、プラグ110を通じてヒーター204に所定の電流が供給されることで、ヒーター204が発熱して、容器101内の薬剤201が加熱され、それに伴って、薬剤201中の殺虫成分が蒸散孔109を通じて空気中に蒸散されることとなる。
【0061】
同時的に、制御回路部206に通電されることで、有機ELディスプレイ205が窓112を通じて表示を始め、制御回路部206によって予め定められた時間や日時に応じて表示の更新がなされることとなる。
【0062】
以上説明したように、第2実施形態の薬剤拡散装置200によれば、表示更新手段が、液晶ディスプレイ205であることで、液晶ディスプレイ205によって種々の表示を電気的に更新して行うことができ、効果的な演出更新を行うことができる。
なお、本実施形態では、表示更新手段として有機ELディスプレイを挙げて説明したが、種々の表示を電気的に更新して行うことができるものであれば、これに限らず、液晶ディスプレイ、通信カード等も適宜採用することができる。
【0063】
(第3実施形態)
次に、図10〜図12を参照して本発明の第3実施形態について説明する。
図10は本発明の第3実施形態に係る薬剤拡散装置の正面図、図11は図10の平面図、図12は図10の底面図である。
【0064】
図10、図11、図12に示すように、薬剤拡散装置300は、ファンを用いた害虫防除装置であり、その器体102が、表面器体301と、中間器体302と、裏面器体303と、の3分割でなり、器体102内の表面器体301の裏面側に、害虫防除成分を含む薬剤を保持している薬剤保持手段である薬剤保持体304が組み付けられている。
【0065】
薬剤拡散装置300は、器体102内の薬剤保持体(送風用担体)304の近傍に、拡散手段であるファンを有するチャンバ305が収容されている。表面器体301には、排気口306が形成されていると共に、スイッチ307が設けられている。中間器体302の上面には、一方の吸気口308が形成されており、中間器体302の下面には、他方の吸気口309が形成されている。また、裏面器体302には、ベルト取付用のクリップ310が設けられている。
【0066】
そして、ボードケース104は、中央部に窓112を有する表示部311と、表示部311の両側部に配置された一対の巻き取り部312,313と、反窓112側に形成された係止突起314と、を有する。
【0067】
一方、表示ボード105は、フィルム状の長尺形状でなり、その片面に、複数の意匠部115,116,117・・・が連続的に整列して描かれており、表示部311を介してその両側の設けられた一対の巻き取り部312,313に引き出し自在に巻回されている。
【0068】
表示ボード105は、係止突起314を表面器体301の排気口306に嵌め付けることで、前述の一対の巻き取り部312,313が表面器体301に係合して、表示部311と表面器体301との間に隙間が形成されると共に薬剤拡散装置300の上下に開口が形成され、排気口306の排気容量を損なうことなく器体102の正面に取り付けられることになる。
【0069】
薬剤拡散装置300は、スイッチ307をオン切換えすることで、不図示の内部電池からチャンバ305に所定の電流が供給されてチャンバ305が駆動される。これにより、チャンバ305内が負圧になり、吸気口308,309から空気を吸引し、吸引した空気を薬剤保持体304に当たり、薬剤拡散装置300の上下方向に気流が発生することになる。即ち、薬剤保持体304の薬剤が空気とともに排気口306から排気されることになる。
なお、このとき、クリップ310により、使用者の身体に薬剤拡散装置300に取り付けられた場合には、身体表面に沿って上下方向に気流が発生するので、効率的な害虫防除効果を発揮することができる。
【0070】
そして、このような用時に、巻き取り部312,313のうちのいずれか一方を巻くことで、いずれか他方から表示ボード105が表示部311へと順方向に移動され、好みの意匠部115,116,117・・・において巻き取りを中止することで、季節や気分に応じて、薬剤拡散装置300の正面において、窓112を通じて、種々の意匠部115,116,117・・・による演出更新が行われる。
【0071】
また、このような巻き取りを反対方向に行うことで、意匠部115,116,117・・・を反対方向に戻り移動させて、種々の意匠部115,116,117・・・による演出更新が行われる。
【0072】
以上説明したように、第3実施形態の薬剤拡散装置300によれば、表示ボード105が、巻回された長尺形状であって、巻回することによりボードケース104の窓112を通じて表示ボード105の表示を更新するようにすることで、引き抜いて差し替える取換え動作を行うことなく、単一の表示ボード105でもって種々の演出更新を行うことができる。
【0073】
(第4実施形態)
次に、図13及び図14を参照して本発明の第4実施形態について説明する。
図13は本発明の第4実施形態に係る薬剤拡散装置の縦断面図、図14は図13の薬剤拡散装置に適用されるボードケースの水平断面図である。
【0074】
図13、図14に示すように、薬剤拡散装置400は、超音波を利用した装置であり、薬剤401を収容して薬剤を保持する容器(即ち、薬剤を保持する薬剤保持手段ともいえる)101が、器体102に貯蔵されている液体402内に浸けられており、拡散手段である振動素子403が液体402の底部に組み付けられている。そして、薬剤拡散装置400は、容器101上に、拡散手段の機能を促進するための筒体404と、送風手段405とを備える。
【0075】
筒体404は、内方筒部406と外方筒部407とからなり、外方筒部407は、内方筒部406の下方側を覆うように一体的に設けられている。筒体404は、外方筒部407の下方端が、容器101の上端部に組付けられている拡散調整部材408を覆っている。
【0076】
送風手段405は、ベンチュリー送風によって空気等の流体を供給する流体供給口409を有し、流体供給口409が筒体404の外方筒部407に取り付けられている。
【0077】
一方、表示更新手段であるボードケース104は、複数の表示ボード105を収容するためのケース本体410と、表示ボード105を表示するための窓112を有する窓体411と、がそれぞれの開口412,413を向かい合わせるようにして、ヒンジ部材414によって回動自在に連結されている。
【0078】
窓体411は、その背面に、容器101の正面に係止させるためのフック形状をなす係止部415を有するために、係止部415を容器101の正面側に係止させることで、容器101に組み付けられる。
【0079】
窓体411にヒンジ連結されているケース本体410は、窓体411が容器101の正面に組み付けられることで、容器101の側部に配置される。
【0080】
このような薬剤拡散装置400は、振動素子403への通電によって振動素子403が超音波を発生すると、その振動成分が液体402を通じて薬剤401に伝達され、薬剤401が微粒化して拡散を始める。
【0081】
同時的に、送風手段405が駆動されることで、空気が流体供給口409から外方筒部407内に図13中の矢印W方向から上昇方向へと流れ、空気が筒体404内を上昇する際に、薬剤401の微粒子を伴いつつ筒体404から上方に放出される。
【0082】
このような用時に、窓体411の窓112を通じて表示されている表示ボード105を更新するに際し、ヒンジ部材414を介して窓体411に対して一直線上になるようにケース本体410を回動させて連結状態とし、それらの開口412,413を一致させる。そして、ケース本体410に収容されている新たな表示ボード105を、窓体411に既に収容されている表示ボード105と入れ替えることで更新を行うこととなる。
【0083】
以上説明したように、第4実施形態の薬剤拡散装置400によれば、表示ボード105の表示を変更するに際し、ケース本体410を窓体411に連結して、ケース本体410に収容されている表示ボード105を窓体411に移すことで表示ボード105の更新を簡単に行うことができる。
【0084】
(第5実施形態)
次に、図15を参照して本発明の第5実施形態について説明する。
図15は本発明の第5実施形態に係る薬剤拡散装置の縦断面図である。
【0085】
図15に示すように、薬剤拡散装置500は、上下に通気口501,502を有する器体102内に、害虫防除液である薬剤503を収容して薬剤を保持する容器(即ち、薬剤保持手段ともいえる)101を倒立させて設置し、容器101の先端部に吸液材504を設け、この吸液材504に薬剤503を浸透させてなる。器体101には、拡散手段である超音波発振機(振動素子)505及びファン506が設けられている。
【0086】
そして、表示更新手段であるボードケース104は、器体102の正面に一体成形されている。
【0087】
このような薬剤拡散装置500は、超音波発振機505を駆動させることで、超音波発振機505から発振された振動成分によって吸液材504に浸透している薬剤503が霧化されて吸液材504から、超音波発振機505の発熱による上昇気流も伴って飛散を始める。そして、ファン506が駆動されることで、図15中矢印で示す上方に向けて薬剤503を含む空気が流れて空気中に拡散させることもできる。
【0088】
そして、このような用時において、ボードケース104に収容されている複数の表示ボード105を、表裏を含めて入れ替えて更新することで、季節や気分及び好みに応じて、薬剤拡散装置500の正面において、種々の意匠部115,116,117・・・による演出が行われることとなる。
【0089】
以上説明したように、第5実施形態の薬剤拡散装置500は、第1実施形態と同様の作用効果を奏するために、それらの説明は省略される。
【0090】
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0091】
例えば、表示ボードの意匠部における絵柄は、図示したものに限定されることはなく、絵画に代えて、アニメーションキャラクターの画像や写真やカレンダー等を適宜適用することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の第1実施形態に係る薬剤拡散装置の一部破断右側面図である。
【図2】図1の薬剤拡散装置の平面図である。
【図3】図1の薬剤拡散装置における表示ボードの更新を説明する正面図である。
【図4】図1の薬剤拡散装置における表示ボードの更新を説明する正面図である。
【図5】図1の薬剤拡散装置における表示ボードの更新を説明する正面図である。
【図6】本発明に係る薬剤拡散装置の第1変形例の一部破断側面図である。
【図7】本発明に係る薬剤拡散装置の第2変形例の一部破断側面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る薬剤拡散装置の斜め正面から視た外観斜視図である。
【図9】図8の器体の断面を含む側面図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る薬剤拡散装置の正面図である。
【図11】図10の平面図である。
【図12】図10の底面図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る薬剤拡散装置の縦断面図である。
【図14】図13の薬剤拡散装置に適用されるボードケースの単体平面図である。
【図15】本発明の第5実施形態に係る薬剤拡散装置の縦断面図である。
【符号の説明】
【0093】
100 薬剤拡散装置
101 容器(薬剤保持手段)
102 器体
103 発熱体(拡散手段)
104 ボードケース(表示更新手段)
105 表示ボード(表示更新手段)
107 吸液芯(薬剤保持手段)
200 薬剤拡散装置
201 薬剤
204 ヒーター(拡散手段)
205 有機ELディスプレイ(表示更新手段)
300 薬剤拡散装置
304 薬剤保持体(薬剤保持手段)
305 チャンバ(拡散手段)
400 薬剤拡散装置
401 薬剤
403 振動素子(拡散手段)
410 ケース本体(表示更新手段)
411 窓体(表示更新手段)
500 薬剤拡散装置
503 薬剤
505 超音波発振機(拡散手段)
506 ファン(拡散手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤を保持するための薬剤保持手段と、
当該薬剤保持手段を収容するための器体と、
前記薬剤保持手段に保持された前記薬剤を拡散させるための拡散手段と、
を備えた薬剤拡散装置であって、
前記器体の目視可能な位置に、表示更新手段が設けられている
ことを特徴とする薬剤拡散装置。
【請求項2】
前記表示更新手段が、前記器体に、一体的に又は着脱自在に、設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の薬剤拡散装置。
【請求項3】
前記表示更新手段が、表示ボードと、当該表示ボードを収容し且つ前記表示ボードを表示するための窓を有するボードケースと、を有している
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の薬剤拡散装置。
【請求項4】
前記表示ボードが、複数枚よりなり、
当該表示ボートの表面又は裏面が前記ボードケースの前記窓を通じて表示される
ことを特徴とする請求項3に記載の薬剤拡散装置。
【請求項5】
前記表示更新手段が、有機ELディスプレイ又は液晶ディスプレイである
ことを特徴とする請求項3に記載の薬剤拡散装置。
【請求項6】
前記表示ボードが、巻回された長尺形状によりなり、巻回により更新表示される
ことを特徴とする請求項3記載の薬剤拡散装置。
【請求項7】
前記ボードケースが、前記表示ボードを収容するケース本体と、当該表示ボードを表示するための窓を有する窓体と、を有し、
これにより、用時に、当該ケース本体に当該窓体が連結されて前記表示ボードの更新が行われる
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の薬剤拡散装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−201430(P2009−201430A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−48185(P2008−48185)
【出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(000100539)アース製薬株式会社 (191)
【Fターム(参考)】