説明

薬剤揮散方法及びそれに用いる薬剤揮散器具

【課題】薬剤効果の持続性、拡散性、速効性を任意なものにできる薬剤揮散器具とする。
【解決手段】薬剤容器体1の第1薬剤収容部2に第1の薬剤4を収容し、第2薬剤収容部3に第2の薬剤5を収容し、この第1の薬剤4が自然揮散して揮散口6から大気に放出されるようにすると共に、送風機7を駆動した時の空気流れが第2の薬剤5に作用して強制揮散して大気に放出されるようにし、この送風機7の空気流れが第1薬剤収容部2には作用せずに第2の薬剤5を強制揮散した時に第1の薬剤4が自然揮散のみとした薬剤揮散器具で、第1・第2の薬剤4,5の薬剤使用量を変えたり、揮散性を異なるものとしたり、同じものとしたり、強制揮散を間欠的に行うことで薬剤効果の持続性、拡散性、速効性を任意なものにできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香剤、消臭剤、芳香消臭剤、除菌剤、殺虫剤、害虫忌避剤などの揮散性の薬剤を揮散させる方法、及び薬剤を自然に揮散させると同時に強制揮散させる薬剤揮散器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された薬剤揮散器具が知られている。
この薬剤揮散器具は、送風容器体と、この送風容器体内に設けた送風機と、揮散性の薬剤を含有した製剤を収容した薬剤容器体と、前記送風容器体に取付けたカバー体を備えている。
そして、送風機を停止した時には薬剤容器体の上面開口部から自然揮散した薬剤がカバー体の通気部から大気に放出されて自然揮散方式となる。
また、送風機を駆動することで薬剤容器体の上面開口部から製剤の上面に空気が吹きつけられ、強制揮散状態となり、その薬剤を送風機の駆動によって大気に放出して強制揮散方式となる。
要するに、特許文献1に開示された薬剤揮散方法は、自然揮散と強制揮散の一方を選択して実施する薬剤揮散方法である。
【0003】
【特許文献1】特開2003−169843
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した従来の薬剤揮散方法は、1つの薬剤を用い、その薬剤を自然揮散又は強制揮散するものであるから、自然揮散すれば、薬剤効果の持続性が優れたものになると共に、薬剤の使用量を変えたりすることで持続性を調節できる。
【0005】
また、強制揮散すれば、薬剤効果の拡散性、速効性が優れたものになると共に、送風機の送風能力を変えたりすることで拡散性、速効性を調節できる。
【0006】
このように、従来の薬剤揮散方法によれば持続性又は拡散性、速効性を任意なものにできる。
しかし、持続性、拡散性、速効性の3つを任意なものとすることはできない。
【0007】
この理由としては、1つの薬剤を自然揮散又は強制揮散するためと考えられる。
【0008】
本発明者等は、前述のことに基づき鋭意研究、実験した結果、薬剤容器体に収容した薬剤の一部分を強制揮散した時に、残りの部分は強制揮散されることがなく自然揮散のみとすることで、薬剤効果の持続性、拡散性、速効性を任意なものにできることを見出し、本発明に到った。
【0009】
本発明の目的は、薬剤効果の持続性、拡散性、速効性を任意なものにできる薬剤揮散方法及び薬剤容器体に自然揮散用の第1薬剤収容部と強制揮散用の第2薬剤収容部を形成し、その第2薬剤収容部に収容した薬剤を強制揮散した時に、第1薬剤収容部に収容した薬剤は自然揮散のみとした薬剤揮散器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の発明は、第1の薬剤4と第2の薬剤5を同時に揮散する際に、その第1の薬剤4は自然揮散のみとし、第2の薬剤5には送風機7の空気流れを作用して強制揮散させることを特徴とする薬剤揮散方法である。
【0011】
第2の発明は、自然揮散用の第1薬剤収容部2と強制揮散用の第2薬剤収容部3を有する薬剤容器体1と、
前記第1薬剤収容部2に収容した第1の薬剤4と、
前記第2薬剤収容部3に収容した第2の薬剤5と、
前記第2の薬剤5に、空気流れを作用して強制揮散させる送風機7を備え、
前記薬剤容器体1は、第1薬剤収容部2に開口して自然揮散した第1の薬剤4を大気に放出する揮散口6を有することを特徴とする薬剤揮散器具である。
【0012】
第3の発明は、第2の発明において、揮散口6からの自然揮散による空気流れ経路と、強制揮散による空気流れ経路が離間している薬剤揮散器具である。
【0013】
第4の発明は、第2又は第3の発明において、薬剤容器体1に、空気取入口24と開口部25を第2薬剤収容部3に開口連通して形成し、
送風機7の吸込口33を開口部25と連通し、その送風機7を駆動することで、前記空気取入口24から空気が第2薬剤収容部3に流入し、その空気は第2の薬剤5に作用しながら吸込口33から吸い込みされて送風機7の吐出口34から大気に放出されるようにした薬剤揮散器具である。
【0014】
第5の発明は、第4の発明において、薬剤容器体1の上面に、空気取入口24と開口部25を形成し、送風機7の吸い込み空気が第2の薬剤5の上面5aに作用するようにし、
前記送風機7の吐出口34と前記空気取入口24の位置がずれている薬剤揮散器具である。
【0015】
第6の発明は、第4の発明において、薬剤容器体1の下面に空気取入口24を形成し、上面に開口部25を形成し、送風機7の吸い込み空気が第2の薬剤5の下面から上面まで流通するようにした薬剤揮散器具である。
【0016】
第7の発明は、第2又は第3の発明において、薬剤容器体1に空気吹き込み口40と補助揮散口41を第2薬剤収容部3に開口連通して形成し、
送風機7の吸込口33を大気に開口すると共に、吐出口34を前記空気吹き込み口40に開口連通することで、その送風機7を駆動することで吐出空気が第2薬剤収容部3に吹き込まれ、補助揮散口41から大気に放出されるようにした薬剤揮散器具である。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る発明によれば、第1の薬剤4が自然揮散のみで、第2の薬剤5を強制揮散するから、薬剤効果の持続性、拡散性、速効性を任意なものにできる。
【0018】
請求項2に係る発明によれば、送風機7を駆動することで第2薬剤収容部2に収容した第2の薬剤5を強制揮散して大気に放出できるし、この時に送風機7の空気流れが第1薬剤収容部2には作用しないので、その第1薬剤収容部2内に収容した第1の薬剤4は強制揮散されることがなく自然揮散のみであるので、薬剤効果の持続性、拡散性、速効性を任意なものにできる。
【0019】
請求項3に係る発明によれば、自然揮散による空気流れと強制揮散による空気流れが混合することがなく、自然揮散と強制揮散をスムーズに行うことができる。
【0020】
請求項4に係る発明によれば、送風機7の吸い込み空気を利用して第2の薬剤5を強制揮散できる。
【0021】
請求項5に係る発明によれば、空気取入口24から第2薬剤収容部3内に流入する空気と送風機7の吐出空気が混合することがなく、スムーズに強制揮散することができる。
【0022】
請求項6に係る発明によれば、第2の薬剤5の下面から上面に空気が流通することで強制揮散するので、第2の薬剤を効率良く揮散することができる。
【0023】
請求項7に係る発明によれば、送風機7の吐出空気を利用して第2の薬剤を強制揮散できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の第1の実施の形態を図1、図2を参照して説明する。
薬剤容器体1は、自然揮散用の第1薬剤収容部2と強制揮散用の第2薬剤収容部3を有し、この第1薬剤収容部2と第2薬剤収容部3は独立している。
前記第1薬剤収容部2に第1の薬剤4を収容し、第2薬剤収容部3に第2の薬剤5を収容する。
前記薬剤容器体1には第1薬剤収容部2を大気に開口する揮散口6が形成してある。前記第1の薬剤4は自然揮散して揮散口6から大気に放出される。
前記薬剤容器体1には送風機7が設けてある。この送風機7を駆動した時の吸い込み空気又は吐出空気、つまり送風機7を駆動した時の空気流れによって前記第2の薬剤5を強制揮散して大気に放出している。
【0025】
このようであるから、前述した薬剤揮散器具を用い、その送風機7を駆動して薬剤を揮散することで、第1の薬剤4には送風機7の空気流れが作用することがなく、その送風機7の空気流れは第2の薬剤5にのみ作用するから、第2の薬剤5は強制揮散されるが、第1の薬剤4は自然揮散のみである。
【0026】
したがって、第1の薬剤4、第2の薬剤5の薬剤使用量を変えたり、第1の薬剤4と第2の薬剤5の揮散性(揮散し易さ)が異なるものとしたり、同じものとしたり、強制揮散を間欠的に行ったりすることで、薬剤効果の持続性(薬剤の効力が長時間持続する)、拡散性(薬剤分布のスピード化、薬剤分布状態の安定化)、速効性(効力の発現が速い)を任意なものとすることができる。
【0027】
自然揮散、強制揮散の同時揮散を継続する場合、例えば、第1の薬剤4の揮散性を非常に良いもの(常温で揮散するもの)とし、第2の薬剤5の揮散性を良いもの(常温で揮散するがその揮散速度が遅い、又は/及び揮散量が少ない)とすることで第2の薬剤5が充分な拡散性を得、また優れた速効性を得る。また、第1の薬剤4が常時揮散して優れた持続性を得る。さらに、自然揮散と強制揮散の有効期間を同一にし易い。
【0028】
強制揮散を間欠的に行いながら継続する場合、例えば第1の薬剤4の揮散性を良いものとし、第2の薬剤5の揮散性を非常に良いものとし、強制揮散を使用開始(立ち上がり)など要点に行うことで、薬剤効果の優れた拡散性、速効性を得、また第1の薬剤4を常時徐放しつつ持続性を維持する。
【0029】
強制揮散を定期的に行う場合、例えば第1・第2の薬剤4,5の揮散性を良いものとし、薬剤効果の持続性、拡散性、速効性を長期に亘って持続できる。
薬剤効果の一部を優先する場合、例えば第1・第2の薬剤4,5の揮散性を非常に良いものとすれば、特に薬剤効果の拡散性、速効性を優れたものとし、持続性を短期間とする。
なお、前述したこれらの薬剤効果は、最終的には使用目的、使用する薬剤の種類、使用薬剤の収容量、また使用する場所などによって調節されることは勿論である。
【0030】
前述のように、本発明の薬剤揮散方法は、第1の薬剤4と第2の薬剤5を同時に揮散する際に、第1の薬剤4は自然揮散のみとし、第2の薬剤5には送風機7の空気流れを作用して強制揮散させる方法である。
このようにして第1の薬剤4と第2の薬剤5を揮散することで、薬剤効果の持続性、拡散性、速効性を任意なものにできる。
例えば、第1の薬剤4、第2の薬剤5の薬剤使用量を変えたり、第1の薬剤4と第2の薬剤5の揮散性を異なるものとしたり、同じものとしたり、第2の薬剤5の強制揮散を間欠的に行い継続することで、薬剤効果の持続性、拡散性、速効性を任意なものにできる。
【0031】
次に前述した薬剤揮散器具の各部材の具体形状を説明する。
前記薬剤容器体1は容器本体10と蓋体20を備えている。
前記容器本体10は、底面板11と周面板12と筒状の仕切り壁13とで上面が開口した第1凹部14と第2凹部15を有する形状である。
前記蓋体20は、横板21と、容器本体10の周面板12に嵌め合うフランジ22と、仕切り壁13が嵌合する溝23を有し、その横板21に揮散口6が形成してある。
前記周面板12とフランジ22を嵌め合うと共に、仕切り壁13と溝23を嵌合して容器本体10に蓋体20を着脱自在に取付けることで、前記第1凹部14と蓋体20で前述の第1薬剤収容部2を形成し、前記第2凹部15と蓋体20で前述の第2薬剤収容部3を形成している。前記第1・第2の薬剤4,5の上面4a,5aと蓋体20とは離隔し、両者の間には空間部2a,3aが形成されている。
【0032】
前記蓋体20の横板21には前記第2薬剤収容部3(第2凹部15)に開口連通した空気取入口24と開口部25が形成してあると共に、その開口部25の周囲に送風機取付部26が形成してある。
【0033】
前記送風機7は、ハウジング30にモータ31とファン32を設け、そのハウジング30に吸込口33と吐出口34を形成したもので、ハウジング30の電池収納室35に収納した電池36によってモータ31を駆動してファン32を回転することで吸込口33から空気を吸い込み、吐出口34から吐出する。
前記ハウジング30を送風機取付部26に嵌め合わせるようにして送風機7を蓋体20に取付ける。
これによって、前記開口部25と吸込口33が連通する。
【0034】
前述のようであるから、送風機7を駆動(ファン32を回転)することで、矢印aで示すように空気取入口24から空気が第2薬剤収容室3内に流入し、その空気は第2の薬剤5の上面5a付近の空気とともに矢印bで示すように開口部25、吸込口33と流れ、矢印cで示すように吐出口34から大気に吐出する。
したがって、送風機7の吸い込み空気が第2の薬剤5の上面5aに直接作用して強制揮散する。
【0035】
前述のように送風機7を駆動して第2の薬剤5を強制揮散している時に、送風機7の吸い込み空気は第1の薬剤4の上面4aに作用することなく、第1の薬剤4は自然揮散のみで、矢印dに示すように揮散口6から大気に放出される。
【0036】
この実施の形態においては、強制揮散による空気流れ経路は矢印a,b,cで示すようであり、自然揮散による空気流れ経路は矢印dで示すようである。このように両方の空気流れ経路は離間しているので、強制揮散と自然揮散が同時にそれぞれスムーズに実施できる。
【0037】
また、図1と図2に示すように、空気取入口24と吐出口34は、その空気取入口24に流れる空気と吐出口34から吐出する空気が干渉しないように位置がずれているので、スムーズに強制揮散することができる。なお、空気取入口24と吐出口34が前述のように位置がずれるようにするために、ハウジング30と蓋体20に目印を付して送風機7の取付け位置を常に一定にできるようにすることができる。
【0038】
また、送風機7の吐出口34から吐出される空気(強制揮散された薬剤)がスムーズに上方に向けて放出されるように、送風機7のハウジング30における吐出口34と連続して斜め上向きに湾曲した放出誘導路を一体的に設けても良い。
【0039】
次に、前記送風機7の駆動について説明する。
前記送風機7は駆動と停止を交互に繰り返しする、いわゆる間欠駆動される。
前記駆動時間と停止時間は、使用目的、使用する薬剤の種類、使用薬剤の収容量、また使用する場所などに応じて、全ての薬剤効果が得られるように、又は一部の薬剤効果を顕著に得られるようその薬剤の分布濃度を保つように設定する。
また、前記送風機7は連続駆動しても良いし、連続駆動と間欠駆動を切り換えできるようにしても良い。
【0040】
例えば、図3に示すように電池36とモータ31とを主スイッチ37と駆動回路38で電気的に接続する。この駆動回路38は間欠的に通電する間欠駆動回路38aと連続して通電する連続駆動回路38bを有し、切換手段39からの切換信号でどちらか一方を選択するようにしてある。
【0041】
前述の実施の形態では、第1薬剤収容部2と第2薬剤収容部3を1つずつとしてあるが複数としても良い。
【0042】
図1と図2に示す第1薬剤収容部2は、第2薬剤収容部3を中心とするリング形状で、送風機7は薬剤容器体1のほぼ中央に載置して取付け、蓋体20よりも送風機7が上方に突出している。
これに限ることはなく、薬剤容器体1の左右一側寄り部分を第1薬剤収納部2、左右他側寄り部分を第2薬剤収容部3としても良い。
例えば、容器本体10と蓋体20を左右方向の長円形状として薬剤容器体1を左右方向の長円形状とし、その容器本体10は、その左右中央部に仕切り壁13を備え、第1凹部14と第2凹部15を左右にそれぞれ有する形状として薬剤容器体1を、その左右に第1薬剤収容部2と第2薬剤収容部3を有するものとする。
そして、第2薬剤収容部2の上方部分に空気取入口24、開口部25、送風機取付部26を形成する。
【0043】
また、第1・第2薬剤収容部2,3の形状は次のようにすることもできる。
前記第1薬剤収容部2を、ほぼ円形の外面とU字状の内面で囲まれた略C字形状とし、第2薬剤収容部3をU字状と円形の一部で囲まれた形状とする。
例えば、図1、図2に示す仕切り壁13をU字形状とし、その仕切り壁13の両端開口部を周面板12に接して仕切り壁13と周面板12の一部で囲まれた部分を第2薬剤収容部3とし、残りの部分を第1薬剤収容部2とする。
また、送風機7を薬剤容器体1と一体としても良い。例えば、送風機7のハウジング30を蓋体20と一体とする。
また、送風機7よりも蓋体20が上方に突出するようにしても良い。例えば蓋体20に凹陥部を形成し、その凹陥部内に送風機7を取付ける。
また、蓋体20の揮散口6と送風機7の吐出口34を位置をずらし、自然揮散した薬剤に向けて強制揮散した薬剤が放出しないようにしても良い。
【0044】
前述した第1の実施の形態と異なる構成のいくつかを組み合わせた第2の実施の形態を図4、図5に基づいて説明する。
前記薬剤容器体1は、その上面と周面の一部に開口した凹陥部28を有し、この凹陥部28と対向した部分が第2薬剤収容部3で、残りの部分が第1薬剤収容部2である。
そして、凹陥部28の底面に送風機7が設けてあると共に、上面における凹陥部28以外の部分に揮散口6が形成してある。
【0045】
具体的には、容器本体10は底面板11と周面板12と仕切り壁13を備えている。その仕切り壁13はU字形状で、かつ開口端部13aが周面板12の内面と一体的に連結され、半円形状部13bが周面板12のほぼ中央に位置し、この仕切り壁13の外面と周面板12の内面とで円形の一部を切欠きしたほぼU字形状の第1凹部14を形成していると共に、仕切り壁13の内面と周面板12の残りの部分とで前述の切欠きした部分に相当する第2凹部15としてある。
これによって、第1薬剤収容部2はほぼU字状で、第2薬剤収容部3は円形の一部分である。
【0046】
前述の蓋体20は横板21と周面板27とフランジ22を有し、その横板21における前述の仕切り壁13と対向した部分に凹陥部28が形成してある。
この凹陥部28は底面28aと半円形縦面28bと一対の対向縦面28cを有し、その半円形縦面28bと対向した部分が外周面に開口した開口部28dとしてある。この凹陥部28の底面28aに空気取入口24、送風機取付部26、開口部25がそれぞれ形成してある。
前記横板21の凹陥部28以外の部分と前記周面板27の凹陥部28以外の部分に揮散口6が形成してある。このようであるから、揮散口6の開口面積の合計が大きく、スムーズに自然揮散できる。
【0047】
前記送風機7のハウジング30は、凹陥部28の底面28aに形成した送風機取付部26に嵌め込んで取付けてある。
そして、ハウジング30の吐出口34が凹陥部28の半円形縦面28bと反対方向(つまり、凹陥部28の開口方向)に向けて設けてあり、このハウジング30と前記凹陥部28の半円形縦面28bとの間に前述の空気取入口24が形成してある。
【0048】
前述のように、送風機7が凹陥部28内に取付けられ、その送風機7が薬剤容器体1の上面(蓋体20の横板21)及び周面(蓋体20の周面板27)から突出しないので、この薬剤放散器を包装する際に送風機7が邪魔にならず、包装し易い。
【0049】
また、空気取入口24は凹陥部28の底面28aに形成してあり、空気が凹陥部28内から矢印aのように第2薬剤収容部3に流れ込む。この空気は矢印bのように開口部25、吸込口33から吸い込みされ、吐出口34から吐出されて凹陥部28の開口部28dから横向きに大気を放出されるので、強制揮散による空気流れ経路は、凹陥部28に沿った流れとなる。
また、自然揮散による空気流れ経路は矢印dで示すように薬剤容器体1の上面及び周面から大気に向かう流れとなる。
したがって、強制揮散時の空気流れ経路と自然揮散時の空気流れ経路が明確に区分され、両方の空気が混合することがなく、強制揮散と自然揮散が同時にスムーズに実施できる。
【0050】
前述の図4、図5に示す実施の形態では、凹陥部28の一端部が薬剤容器体1の外周面(蓋体20の周面板27)に開口しているが、この凹陥部28の両端部を図6に示すように薬剤容器体1の外周面(蓋体20の周面板27)にそれぞれ開口しても良い。
この場合には、容器本体10の仕切り壁13は、周面板12の内面に連続した一対の縦板状で、第2薬剤収容部3は外周面方向に連続した形状となるし、第1薬剤収容部2は第2薬剤収容部3の両側にそれぞれ形成される。
また、この場合には送風機7のハウジング30に一対の吐出口34を形成し、凹陥部28の両端開口部28dから強制揮散した薬剤を大気に放出するようにする。
【0051】
前述の凹陥部28を図7に示すように十文字形状としても良い。
この場合には、容器本体10の仕切り壁13をほぼ三角形状で4つ有し、各仕切り壁13の両端部13aを周面板12の内面にそれぞれ一体的に連結して4つの第1凹部14と1つの十文字状の第2凹部15を有する形状とし、ほぼ三角形状の4つの第1薬剤収容部2を有すると共に、十文字形状の1つの第2薬剤収容部3を有する形状とする。
そして、送風機7のハウジング30に4つの吐出口34を形成し、十文字形状の凹陥部28の各開口部28d近くに空気取入口24をそれぞれ形成する。
【0052】
前述した各実施の形態の凹陥部28は、薬剤容器体1の外周面に開口し、その開口部から強制揮散した空気を大気に放出するようにしたが、その凹陥部28は薬剤容器体1の上面(蓋体20の横板21)における中央寄りに形成した環状とし、その凹陥部28が薬剤容器体1の外周面に開口しないようにしても良い。
【0053】
この場合には、凹陥部28を漏斗形状として凹陥部28の内周面と送風機7のハウジング30の外周面との間に隙間を形成し、その隙間を通して吐出口34から吐出した空気を大気に放出する。
または、凹陥部28の大きさを送風機7のハウジング30よりも大きくして凹陥部28の内周面と送風機7のハウジング30の外周面との間に隙間を形成し、その隙間を通して吐出口34から吐出した空気を大気に放出する。
または、凹陥部28の内周面形状と送風機7のハウジング30の外周面形状を異ならせて両者の間に隙間を形成し、その隙間を通して吐出口34から吐出した空気を大気に放出する。例えば、凹陥部28の内周面形状を円形、矩形とし、送風機7のハウジング30の外周面形状を矩形、円形として両者の間に隙間を形成する。
【0054】
また、前述のように凹陥部28を環状とした場合には、その凹陥部28の底面に空気取入口24と開口部25を形成することになるが、開口部25を送風機7のハウジング30の外周面寸法よりも大きくし、その開口部25に複数の支持片を設け、この支持片の上にハウジング30を載置して開口部25とハウジング30との間に隙間を形成し、その隙間を空気取入口24とすることもできる。
【0055】
また、薬剤容器体1の上面(蓋体20の横板21の開口部25周縁部分)に、上方に拡開したお椀形状の送風機取付用の筒状体を設け、この筒状体で凹陥部28としても良い。
このようにすれば、送風機7の吐出口34から吐出した空気(強制揮散した薬剤)が筒状体の内側に沿ってスムーズに放散する。
【0056】
前述したように凹陥部28を環状とした場合の実施の形態を説明する。
図8と図9に示すように、蓋体20を横板21と周面板27とフランジ22を有し、その横板21の中央部を漏斗状として環状の凹陥部28とし、その底部を開放して開口部25とする。
この開口部25の周縁に沿ってL字状の支持片29を周方向に間隔を置いて複数設け、この複数の支持片29で送風機取付部26とする。
送風機7のハウジング30は開口部25よりも小径で、複数の支持片29に載置して取付けることで、そのハウジング30の外周面と開口部25との間に隙間が生じ、その隙間を空気取入口24とする。
【0057】
前述の各実施の形態では、空気取入口24を薬剤容器体1の上面(蓋体20)に形成したが、下面に形成し、第2薬剤収容部3に収容した第2の薬剤5を通して送風機7が空気を吸い込むようにしても良い。
例えば、図10と図11に示すように容器本体10の底面板11における第2凹部15を形成する部分に空気取入口24を形成し、送風機7を駆動することで空気取入口24、第2の薬剤5、開口部25を経て吸込口33から空気を吸い込むようにする。
【0058】
このようにすれば、第2の薬剤5の下面から上面までに空気が流れるので、その第2の薬剤5の全てを無駄なく揮散でき、効率良く強制揮散できる。
【0059】
この実施の形態では容器本体10は左右方向の長円形状で、仕切り壁13が左右中間に設けられて第1凹部14と第2凹部15を左右両側に形成している。
蓋体20の横板21は、左右中間の縦面21aを境として左右一側方部分21bが低く、左右他側方部分21cが高く、その左右一側方部分21bが第1凹部14の上方を閉塞して第1薬剤収容部2を形成し、左右他側方部分21cが第2凹部15の上方を閉塞して第2薬剤収容部3を形成している。
【0060】
前記蓋体20の左右一側方部分21bに揮散口6が形成され、第1の薬剤4から自然揮散した薬剤が揮散口6から放出する。
この揮散口6から放出した薬剤が左右他側方部分21cに放散されることを前述の縦面21aが防止する。
前記左右他側方部分21cに前述の凹陥部28が形成してある。この凹陥部28に送風機7が取付けてある。
【0061】
また図示は省略するが、前述の送風機7は、左右他側部分21cの凹陥部28のほぼ中央(第2凹部15のほぼ中央)に取付けているが先端部分(蓋体の外周寄り)に取付けても良く、第2の薬剤5が蓋体20の外側に向けて放散される。この場合、凹陥部28を設けず蓋体20を高低差のない平面としても良い。
また、前述の図4、図5に示す薬剤揮散器具、図6に示す薬剤揮散器具においても同様に蓋体の外周寄りに送風機7を取付けるようにしても良い。
【0062】
以上の実施の形態では、送風機7の吸い込み空気を第2の薬剤5に作用させるようにしたが、送風機7の吐出空気を第2の薬剤5に作用させるようにしても良い。
例えば、図12、図13に示すように薬剤容器体1に、空気吹き込み口40と補助揮散口41を第2薬剤収容室3に開口して形成する。好ましくは、空間部3aに開口して形成し、空気吹き込み口40から吹き込まれた空気が第2の薬剤5の上面5aに吹きつけられると共に、その上面5aからはね返った空気が補助揮散口41から大気に放出されるようにする。
【0063】
そして、送風機7の吐出口34を空気吹き込み口40に開口連通すると共に、吸込口33を大気に開口し、送風機7を駆動することで吸込口33から空気を吸い込み、吐出口34から空気吹き込み口40を通して空間部3a内に吹きつけられるようにする。
【0064】
前記蓋体20は前述の図10、図11に示す蓋体20と同一形状で、その凹陥部28の半円形縦面28bに空気吹き込み口40が形成され、この空気吹き込み口40に送風機7のハウジング30の一部分が嵌合されて吐出口34が空気吹き込み口40から空間部3aに連通する。
前記凹陥部28の底面28aに補助揮散口41が形成してある。
【0065】
また、図示は省略するが、図1、図2に示す薬剤揮散器具、図4、図5に示す薬剤揮散器具、図6、図7に示す薬剤揮散器具における送風機7を上下反転すると共に、吐出口33を空間部3aに開口連通し、空気取入口24を補助揮散口として利用するようにして、送風機7の吐出空気を第2の薬剤5に吹きつけて強制揮散するようにしても良い。
【0066】
前述の各実施の形態では、容器本体10に第1凹部14と第2凹部15を形成して薬剤容器体1に第1・第2薬剤収容部2,3を形成したが、容器本体10に第1凹部14、蓋体20に第2凹部15を形成して薬剤容器体1に第1・第2薬剤収容部2,3を形成しても良い。
例えば、図14と図15に示すように、容器本体10をドーナツ形状の底面板11と周面板12と内周板16でリング形状の第1凹部14と空洞部17を有する形状とする。
蓋体20の横板21に、前記空洞部17に嵌合し、上面が開口した筒状部42を一体的に形成し、その筒状部42内を第2凹部15とする。
【0067】
前記筒状部42の上面開口を開口部25とし、その開口部25の外周寄りにリング状突起を設けて送風機取付部26とする。
送風機7のハウジング30を送風機取付部26に嵌合して取付け、その吸込口33と開口部25を連通する。
前記筒状部42の下面(つまり、薬剤容器体1の下面)に空気取入口24が形成する。
【0068】
また、図16と図17に示すように、蓋体20の横板21に凹陥部28を形成し、この凹陥部28の底面に第2凹部15を形成して第2薬剤収容部3とし、第2の薬剤5を収容する。
前記凹陥部28と第2凹部15を矩形状とし、その凹陥部28よりも第2凹部15を小さくして段差部を形成し、その段差部を送風機取付部26とする。
送風機7のハウジング30を円形とし、そのハウジング30の吸込口30を形成した面を前記送風機取付部26に接して送風機7を凹陥部28に取付ける。
【0069】
これによって、送風機7のハウジング30の外周面と凹陥部28、第2凹部15の円周面との間に隙間50がそれぞれ形成される。
そして、送風機7を駆動することで、この隙間50を通して第2凹部15に空気が流れ、第2薬剤5を通して吸込口33に空気が吸い込みされる。
この吸込口33から吸い込みされた空気は吐出口34から前述の隙間50を通して大気に放出される。
【0070】
このようにすれば、容器本体10を仕切り壁13がない底面板11と周面板12のみから成る形状として第1凹部14を大きくして第1薬剤収容部2を大きくできる。
なお、前述の凹陥部28は前述した実施の形態のように、漏斗形状、直線形状、十文字形状などとしても良い。
【0071】
以上の各実施の形態においては薬剤容器体1を円形、長円形としたが、これに限ることはなく矩形、三角形など任意の形状とすることができる。
また、薬剤容器体1は平面の大きさよりも高さが低い横長の形状としたが、平面の大きさよりも高い縦長の形状とすることができる。
【0072】
本発明の第1の薬剤4、第2の薬剤5としては、同じ薬剤、又は異なる薬剤を使用することができ、以下にその具体例を説明する。
使用目的が同じで、揮散のし易さ(揮散性)が異なる薬剤を使用する場合。
強制揮散の第2の薬剤5の揮散性を良いものとし、強制揮散することで薬剤を使用全域に速く分布させて効力を速く発現させ、また、その分布状態を維持しながら絶えず均一な効力を示し、自然揮散の第1の薬剤4の揮散性を非常に良いものとし、常時、薬剤を揮散しながら薬剤分布状態をより安定なものとして効力を長期間に亘って持続する。
【0073】
これらの場合、強制揮散を連続して行い自然揮散と同時揮散を継続する、又は強制揮散を間欠的に行うことができる。
同時揮散を継続する実施において、例えば自然揮散で近法範囲、強制揮散で遠方範囲の薬剤分布を行う、また、自然揮散で低所範囲、強制揮散で高所範囲の薬剤分布を行うことも効果的である。
強制揮散を間欠的に行う実施において、例えば開始時の速効性を得るために同時揮散を行い、所定時間経過後中断、自然揮散のみとし、その後、薬剤分布の減少時点で強制揮散を繰り返し行う、又は強制揮散を当初から定期的に行う、又は人のいる時間帯に強制揮散を行う、又は薬剤効果が必要な時間帯に強制揮散を行う、などが挙げられる。
【0074】
使用目的が同じで、揮散性が同じ薬剤を使用する場合。
第1・第2の薬剤4,5の揮散性が非常に良いものとし、強制揮散することで多量の薬剤をより短時間で全域に薬剤を分布させて速効的な薬剤効果を得る。例えば、多数の害虫が発生し、強制揮散で一網打尽とし、その後、自然揮散のみで害虫の発生を予防する、など即座に薬剤効果を要する場合、効果的である。
【0075】
第1・第2の薬剤4,5の揮散性が良いものとし、使用開始時強制揮散し、その後、自然揮散のみとし、その後、強制揮散を定期的に行う。例えば、除菌や消臭などによる衛生管理、又は貯蔵庫などの害虫発生を予防する、などに効果的である。
【0076】
使用目的が違う、異なる薬剤を使用する場合。
使用目的とする薬剤効果をより効率的、効果的に得るために、また複数の薬剤効果を得るために、第1・第2の薬剤4,5として使用目的の違う異なる薬剤を使用する。
例えば、害虫駆除として、対象害虫を忌避する忌避剤と殺虫する殺虫剤を用い、害虫の侵入の防止と共に侵入した害虫の殺虫を行うことで薬剤効果である害虫駆除効果をより高める。
また、対象害虫の落下抑転効果に優れた殺虫剤と致死効果に優れた殺虫剤を用い、速効性に優れた害虫駆除効果を得る。
また、対象害虫が違うそれぞれの害虫の殺虫剤や忌避剤を用い、居住空間にいる、又は侵入する複数の害虫を同時に駆除する。
消臭として、異なる臭いのそれぞれの消臭剤を用い、消臭効果をより高める。
また、消臭剤と芳香剤を用い、悪臭のしない香りのある居住空間にする。
また、消臭剤、芳香剤、害虫駆除剤、除菌剤などの薬剤を組み合わせて用い、害虫のいない、良い香りがする、清潔な、など居住空間にする。
これらの薬剤を自然揮散、又は強制揮散の第1・第2の薬剤に用いるかは、使用目的や使用薬剤の性状などによって選択される。また、その薬剤効果の持続性、拡散性、、速効性を任意なものにできる。
【0077】
本発明に用いる揮散性の薬剤としては、従来から害虫駆除剤(殺虫剤、害虫忌避剤、害虫成長阻害剤など)、芳香・消臭剤(香料、ハーブ、消臭剤など)、防菌・防黴剤(殺菌剤、除菌剤、防カビ剤など)等の目的で使用されている自然下で揮散する各種の薬剤を、目的に応じて単独で、または2種以上組合わせて使用できる。
【0078】
本発明に用いる製剤は、形状として、多量の揮散性の薬剤を含有し、取扱いが簡便であればよく、例えばゲル状、ジェル状、粒状、粉状、マット状、綿状、繊維状、ハニカム構造状、又は液状などが例示される。
製剤の材料としては、自然下で含有された揮散性薬剤を放出するものであればよく、例えば多孔質無機物質および有機物質、パルプ材、ゲル化材、合成樹脂などが例示される。
送風機のファンとしては、シロッコファンが好ましいが、軸流ファン、プロペラファンを用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す薬剤揮散器具の平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】送風機の駆動回路図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す薬剤揮散器具の平面図である。
【図5】図4のB−B断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示す薬剤揮散器具の平面図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示す薬剤揮散器具の平面図である
【図8】本発明の第5の実施の形態を示す薬剤揮散器具の平面図である
【図9】図8のC−C断面図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態を示す薬剤揮散器具の平面図である
【図11】図10のD−D断面図である。
【図12】本発明の第7の実施の形態を示す薬剤揮散器具の平面図である
【図13】図12のE−E断面図である。
【図14】本発明の第8の実施の形態を示す薬剤揮散器具の平面図である
【図15】図14のF−F断面図である。
【図16】本発明の第9の実施の形態を示す薬剤揮散器具の平面図である
【図17】図16のG−G断面図である。
【符号の説明】
【0080】
1…薬剤容器体、2…第1薬剤収容部、3…第2薬剤収容部、4…第1の薬剤、5…第2の薬剤、6…揮散口、7…送風機、10…容器本体、20…蓋体、24…空気取入口、25…開口部、30…ハウジング、31…モータ、32…ファン、33…吸込口、34…吐出口、40…空気吹き込み口、41…補助揮散口。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の薬剤4と第2の薬剤5を同時に揮散する際に、その第1の薬剤4は自然揮散のみとし、第2の薬剤5には送風機7の空気流れを作用して強制揮散させることを特徴とする薬剤揮散方法。
【請求項2】
自然揮散用の第1薬剤収容部2と強制揮散用の第2薬剤収容部3を有する薬剤容器体1と、
前記第1薬剤収容部2に収容した第1の薬剤4と、
前記第2薬剤収容部3に収容した第2の薬剤5と、
前記第2の薬剤5に、空気流れを作用して強制揮散させる送風機7を備え、
前記薬剤容器体1は、第1薬剤収容部2に開口して自然揮散した第1の薬剤4を大気に放出する揮散口6を有することを特徴とする薬剤揮散器具。
【請求項3】
揮散口6からの自然揮散による空気流れ経路と、強制揮散による空気流れ経路が離間している請求項2記載の薬剤揮散器具。
【請求項4】
薬剤容器体1に、空気取入口24と開口部25を第2薬剤収容部3に開口連通して形成し、
送風機7の吸込口33を開口部25と連通し、その送風機7を駆動することで、前記空気取入口24から空気が第2薬剤収容部3に流入し、その空気は第2の薬剤5に作用しながら吸込口33から吸い込みされて送風機7の吐出口34から大気に放出されるようにした請求項2又は3記載の薬剤揮散器具。
【請求項5】
薬剤容器体1の上面に、空気取入口24と開口部25を形成し、送風機7の吸い込み空気が第2の薬剤5の上面5aに作用するようにし、
前記送風機7の吐出口34と前記空気取入口24の位置がずれている請求項4記載の薬剤揮散器具。
【請求項6】
薬剤容器体1の下面に空気取入口24を形成し、上面に開口部25を形成し、送風機7の吸い込み空気が第2の薬剤5の下面から上面まで流通するようにした請求項4記載の薬剤揮散器具。
【請求項7】
薬剤容器体1に空気吹き込み口40と補助揮散口41を第2薬剤収容部3に開口連通して形成し、
送風機7の吸込口33を大気に開口すると共に、吐出口34を前記空気吹き込み口40に開口連通することで、その送風機7を駆動することで吐出空気が第2薬剤収容部3に吹き込まれ、補助揮散口41から大気に放出されるようにした請求項2又は3記載の薬剤揮散器具。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2008−23074(P2008−23074A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−198985(P2006−198985)
【出願日】平成18年7月21日(2006.7.21)
【出願人】(000112853)フマキラー株式会社 (155)
【Fターム(参考)】