説明

薬剤注入装置

薬剤を被験体に注入するための薬剤注入装置は、前記薬剤の前記被験体への注入を容易にするように構成されるマイクロニードルを備える。前記マイクロニードルは、先端部を備え、非活性化位置から活性化位置に移動可能である。前記マイクロニードルが前記活性化位置に移動すると、マイクロニードルの前記先端部は、前記被験体の皮膚への薬剤注入を提供するために前記被験体の皮膚を穿刺するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(本出願に関連の参照文献の表示)
本願発明は、2010年1月8日に出願された米国出願第12/684,834号、2010年1月8日に出願された米国出願第12/684,832号、2010年1月8日に出願された米国出願第12/684,840号、2010年1月8日に出願された米国出願第12/684,844号、2010年1月8日に出願された米国出願第12/684,823号の優先権の利益を主張する。米国出願第12/684,834号、第12/684,832号、第12/684,840号、第12/684,844号及び第12/684,823号はそれらの全体が参照として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、薬剤注入装置の分野に全体的に関する。本発明は、特に一つ以上のマイクロニードルを含む皮膚を通しての薬剤注入装置を作動することに関する。
【背景技術】
【0003】
薬剤或いは薬(例えば、薬物、ワクチン、ホルモン、栄養になる薬、食べ物等)は、様々な方法で患者に投与される。例えば、薬剤は、摂取され、飲み込まれ、注入され、静脈を通して注入される。いくつかのアプリケーションにあって、薬剤は皮膚を通して投与される。いくつかの皮膚を通しての投与にあって、皮膚を通してのニコチン、避妊制御パッチ、薬剤が皮膚を介して吸収される。受動的な皮膚を通してのパッチは、皮膚の外面に配置される吸収性のある層或いは膜を含む。前記膜は、患者に物質を注入するために皮膚を介して吸収される薬剤の一服量を通常含む。一般的に、皮膚の外側層を介して容易に吸収される薬剤のみが、そのような装置によって注入される。
【0004】
他の薬剤注入装置が増加される皮膚浸透性を前記注入される薬剤に提供するように構成される。例えば、いくつかの装置は、薬剤を皮膚に注入するのを容易にするような一つ以上のマイクロニードルのような構造を備える。固体マイクロニードルは、乾燥薬剤物質で被膜される。前記固体マイクロニードルによる皮膚の穿刺は、薬剤物質の吸収を許容する皮膚の透過性を増加する。中空のマイクロニードルは、皮膚の外側層の下への薬剤注入用の流体流路を提供するために用いられる。他の活性化経皮装置は、薬剤注入を容易にするために皮膚の透過性を増加する他の機構(例えば、イオンフォレシス、音響伝達など)を用いる。
【0005】
本発明の一具現化例は、被験体へ薬剤を注入するための薬剤注入装置に関する。この薬剤注入装置は、前記薬剤の前記被験体への注入を容易にするために構成されるマイクロニードルを備える。前記マイクロニードルは、先端部を備え、非活性化位置から活性化位置に移動可能である。前記マイクロニードルが前記活性化位置に移動されると、前記マイクロニードルの前記先端部は前記被験体の皮膚を穿刺するように構成される。前記薬剤注入装置は、チャンネルと嵌合要素とを含む組織サポート構造を備える。前記チャンネルは、第1の端部及び第2の端部を有し、前記マイクロニードルと軸整列する。少なくとも前記マイクロニードルの前記先端部は前記活性化位置にて前記チャンネルの前記第2の端部を過ぎて延びる。前記嵌合要素は、前記チャンネルの近くに位置決めされ、前記マイクロニードルが前記非活性化位置から活性化位置に移動すると前記マイクロニードルによって引き起こされる前記皮膚の変形を阻止するように前記被験者の前記皮膚に嵌合するように構成される。
【0006】
本発明の他の具現化例は、被験体の皮膚に液体薬剤を注入するための薬剤注入装置に関する。前記薬剤注入装置は、一服量の液体薬剤を格納する薬剤貯蔵部と中空のマイクロニードルを含むマイクロニードル部品を備える。前記中空のマイクロニードルは、先端部及び前記中空のマイクロニードルの前記先端部を介して延びる中央チャンネルとを備える。前記マイクロニードル部品は、非活性化位置から活性化位置に移動可能であり、前記活性化位置に移動されると、前記中空のマイクロニードルの前記先端部が前記被験体の皮膚を穿刺するように構成される。前記薬剤注入装置は、前記薬剤貯蔵部が前記中空のマイクロニードルの前記先端部に流動的に接続されるように、前記薬剤貯蔵部から延び、かつ前記マイクロニードル部品に結合される薬剤チャンネルを備える。前記薬剤注入装置は、前記活性化位置にあって前記中空のマイクロニードルの近くに配置される嵌合要素を備える。前記嵌合要素は、前記非活性化位置から活性化位置への前記マイクロニードル部品の移動方向の反対方向にて、前記皮膚上に反応力を及ぼすように、前記被験体の前記皮膚に接着されるように構成される。
【0007】
本発明の他の具現化例は、薬剤を被験体の皮膚に注入する方法に関する。この方法は、薬剤注入装置を提供するステップを備える。前記薬剤注入装置は、注入される一服の薬剤と、マイクロニードルと、アタッチメント要素と、皮膚嵌合要素を含む組織サポート構造を備える。前記方法は、前記アタッチメント要素を介して前記被験体の皮膚に前記薬剤注入装置を取り付けるステップと、前記被験体の皮膚に前記皮膚嵌合要素を取り付けるステップとを備える。前記方法は、非活性化位置から前記マイクロニードルの先端部が前記被験体の皮膚を穿孔する活性化位置に前記マイクロニードルを移動するステップを備える。前記方法は、前記マイクロニードルによる皮膚への穿孔を容易にする前記皮膚嵌合要素を介して前記マイクロニードルの下に配置される前記皮膚の一部の面変形を制限するステップとを備える。前記方法は、前記マイクロニードルを介して前記被験体に前記一服の薬剤を注入するステップを備える。
【0008】
本発明の他の具現化例は、被験体に薬剤を注入するための薬剤注入装置に関する。前記薬剤注入装置は、本体とマイクロニードルを有するマイクロニードル部品を有する。前記マイクロニードルは前記被験体への前記薬剤の注入を容易にするように構成される。前記マイクロニードルは前記マイクロニードル先端部を備えて非活性化位置から活性化位置に移動可能である。前記活性化位置に移動されるときに、前記先端が前記被験体の皮膚に穿刺するように構成される。前記薬剤注入装置は、底壁を有するハウジングと前記底壁に画定されるチャンネルとを備える。前記チャンネルは、第1の端部及び第2の端部を有し、前記マイクロニードルに整列される。少なくとも前記マイクロニードルの前記先端部は活性化位置にて前記チャンネルの前記第2の端部を過ぎて延び、前記マイクロニードル部品の前記本体の少なくとも一部は活性化位置にて前記底壁の面を支える。
【0009】
本発明の他の具現化例は、薬剤を被験体に注入する薬剤注入装置に関する。前記薬剤注入装置は、ハウジングと、前記ハウジングによってサポートされ、前記薬剤を貯蔵する薬剤貯蔵部と、前記ハウジングによってサポートされる中空のマイクロニードルを備える。前記中空のマイクロニードルは、非活性化位置から活性化位置に移動可能であり、前記マイクロニードルが前記活性化位置に移動されると、前記中空のマイクロニードルの先端が前記被験体の皮膚に穿刺するように構成される。前記薬剤注入装置は、前記薬剤貯蔵部と接続される入口と、前記中空のマイクロニードルに接続される出口とを有する。前記入口は前記中空のマイクロニードルが前記非活性化位置のとき、前記薬剤貯蔵部と流動的に接続される。前記薬剤が前記薬剤貯蔵部から前記チャンネル及び前記中空のマイクロニードルを介して流れるのが許可されるように、前記チャンネルは前記薬剤貯蔵部と前記中空のマイクロニードルの間に流動的接続を提供する。前記チャンネルの前記中空のマイクロニードルが前記非活性化位置から活性化位置に移動するので、前記チャンネルは第1の位置から第2の位置に移動する。前記ハウジングに対する前記薬剤貯蔵部の位置は、前記中空のマイクロニードルが前記非活性化位置から前記活性化位置に移動するので、固定されたままである。
【0010】
本発明の他の具現化例は、液体薬剤を被験体の皮膚に注入する装置に関する。この液体薬剤注入装置は、ハウジングと、前記ハウジングに結合される薬剤貯蔵部と、前記薬剤貯蔵部に結合され、かつ一体化される導管と、前記導管に結合されるマイクロニードルと、前記ハウジング内に配置されるマイクロニードルアクチュエータとを備える。前記マイクロニードルアクチュエータは、活性化により前記マイクロニードルを被験体の皮膚に駆動するために前記マイクロニードルに運動エネルギを与えるように構成される。
【0011】
本発明の他の具現化例は、被験体の皮膚に液体薬剤を注入するための着用可能な薬剤注入装置に関する。前記薬剤注入装置は、ハウジングと、前記薬剤注入装置を前記被験体の皮膚に取り付けるためのアタッチメント要素と、前記ハウジングによってサポートされる、前記薬剤を収納する薬剤貯蔵部と、複数の中空のマイクロニードルを含むマイクロニードルアレイとを備える。各中空のマイクロニードルは先端部と前記先端部を介して延びる中央チャンネルを備える。前記マイクロニードルアレイは、非活性化位置から活性化位置に移動可能であり、前記マイクロニードルアレイが前記活性化位置に移動されると、前記複数の中空のマイクロニードルの先端部は、前記被験体の皮膚に穿刺するように構成される。前記薬剤注入装置は、前記薬剤貯蔵部が前記中空のマイクロニードルの前記先端部に流動的に接続されるように、前記薬剤貯蔵部から延び、かつ前記マイクロニードルアレイに結合される薬剤チャンネルと、前記薬剤貯蔵部と前記マイクロニードルアレイの間に延びるチャンネルアームを備える。前記薬剤チャンネルは前記チャンネルアームの材料の少なくとも一部で形成され、前記チャンネルアームが第1の位置から第2の位置へ移動し、前記マイクロニードルアレイが前記非活性化位置から活性化位置に移動するので、前記チャンネルアームは柔軟な材料を有し、前記チャンネルアームは曲がる。前記チャネルアームは前記薬剤貯蔵部と一体化される。前記薬剤注入装置は、前記マイクロニードルアレイを非活性化位置及び活性化位置の両方で前記チャンネルアームに結合するマイクロニードルアタッチメント要素を備える。前記マイクロニードルアクチュエータは、蓄えられるエネルギー、前記ハウジング内に配置され、前記マイクロニードルアレイを前記非活性化位置から前記活性化位置に動かさせるために、前記蓄えられたエネルギーを前記マイクロニードルアレイに伝達するように構成される。
【0012】
本発明の他の具現化例は、薬剤を被験体に注入するための装置に関する。前記薬剤注入装置は、ハウジングと、前記ハウジングに結合され、活性化されたときに前記ハウジングから延びるように構成されるマイクロニードルと、前記ハウジングに結合される活性化制御部と、外側シェルとを備える。前記外側シェルは、内部面を有する上壁と、前記上壁から延びる側壁であって、内部面を有する側壁とを備える。前記外側シェルは、前記ハウジングに取り付けられるように構成される第1のアタッチメント構造を備える。前記外側シェルは、前記第1のアタッチメント構造が前記ハウジングに取り付けられると、活性化されたマイクロニードルを覆う。前記外側シェルは、前記ハウジングに取り付けられるように構成される第2のアタッチメント構造を備える。前記外側シェルは前記第2のアタッチメント構造が前記ハウジングに取り付けられると、活性化されたマイクロニードルを覆う。
【0013】
本発明の他の具現化例は、薬剤を被験体に注入するための装置に関する。前記薬剤注入装置は、ハウジングと、活性化されると前記ハウジングから延びるように構成されるマイクロニードルと、前記ハウジングに結合される活性化制御部と、前記ハウジングに結合される外側シェルとを備える。前記外側シェルは、内部面を有する上壁と、前記上壁の周辺エッジから延びる側壁を有する。前記側壁は内部面を有し、前記上壁の前記内部面及び前記側壁の前記上面は中央チャンバを確定する。前記外側シェルは、前記ハウジングに結合される第1のアタッチメント構造を備える。前記ハウジング及び前記活性化制御部は前記外側シェルが前記第1のアタッチメント構造を介して前記ハウジングに結合されると、前記中央チャンバ内に配置される。前記外側シェルは、前記ハウジングに結合される第2のアタッチメント構造を備える。前記活性化されたマイクロニードルは、前記外側シェルが前記第2のアタッチメント構造を介して前記ハウジングに結合されると、前記中央チャンバ内に配置される。
【0014】
本発明の他の具現化例は、薬剤を被験体の皮膚に注入する方法に関する。前記方法は、保護カバー内に保持されるマイクロニードル薬剤注入装置を提供するステップと、アタッチメント要素を通して前記被験体の皮膚に前記マイクロニードル薬剤注入装置を取り付けるステップとを備える。前記方法は、活性化制御部を露出するために前記マイクロニードル薬剤注入装置が前記被験体の皮膚に取り付けられる間、前記保護カバーを前記マイクロニードル薬剤注入装置から取り除くステップと、マイクロニードルの前記被験体の皮膚への挿入を引き起こすため及び前記マイクロニードルを介して薬剤注入を初期化するために前記活性化制御部を作動するステップとを備える。前記方法は、前記マイクロニードル薬剤注入装置を前記被験体の皮膚から取り除くステップと、前記マイクロニードル薬剤注入装置を、前記露出されたマイクロニードルが前記保護カバーによって覆われるように、前記保護カバーに取り付けるステップとを備える。
【0015】
本発明の他の具現化例は、薬剤を被験体の皮膚に注入する装置に関する。前記装置は、薬剤貯蔵部と、前記薬剤貯蔵部に結合される導管と、マイクロニードル部品とを備える。前記マイクロニードル部品は、本体と、前記マイクロニードル部品を前記導管に結合する嵌合構造と、前記本体から延びる中空マイクロニードルと、前記本体に配置されるハンドリング特徴を備える。前記マイクロニードル部品は、組み立て工具に、前記装置の組み立ての間、ハンドリング特徴を介して、解放可能に結合されるように構成される。
【0016】
本発明の他の具現化例は、薬剤注入装置のマイクロニードル部品に関する。前記マイクロニードル部品は、下部面を有する底壁と、前記底壁に結合される側壁と、前記底壁の下部面から延びるマイクロニードルとを備える。前記マイクロニードル部品は、前記底壁の下部面に形成されるロボティックハンドリング特徴部であり、前記薬剤注入装置の組み立ての間、ロボティック組み立て工具に解放可能に結合される、前記ロボティックハンドリング特徴部を備える。
【0017】
本発明の他の具現化例は、薬剤注入装置を製造する方法に関する。前記方法は、ロボティックハンドリング特徴部を有するマイクロニードル部品を提供するステップと、薬剤貯蔵部を提供するステップと、前記薬剤貯蔵部に結合される導管を提供するステップとを備える。前記方法は、前記マイクロニードル部品をロボティック伝達装置に前記ロボティックハンドリング特徴部と前記ロボティック伝達装置の間の嵌合を介して結合するステップと、前記マイクロニードル部品を前記導管に前記ロボティック伝達装置を伴って結合するステップとを備える。
【0018】
本発明の他の具現化例は、薬剤を被験体の皮膚に注入する装置に関する。前記装置は、薬剤貯蔵部と、先端、長さ、及び先端の鋭さを有し、前記薬剤貯蔵部に結合されるマイクロニードルとを備える。前記マイクロニードルは、前記薬剤貯蔵部に結合される。前記装置は、前記マイクロニードルに結合され、活性化により前記被験体の皮膚に前記マイクロニードルを駆動するために構成されるマイクロニードルアクチュエータを備える。前記先端の鋭さ及び前記アクチュエータは、前記マイクロニードルに活性化に依存して前記皮膚の外側層を通らせ、さらに前記長さは、前記先端が前記被験体の皮膚の表面の下の所望の深さを過ぎて延びないように、制限され、前記所望の深さは乳頭真皮或いは網状真皮に配置される。
【0019】
本発明の他の具現化例は、液体薬剤を被験体の皮膚に注入する装置に関する。前記装置は、一服量の液体薬剤を蓄える液体貯蔵庫と、前記液体貯蔵庫に結合される導管と、先端、長さ及び先端の鋭さを有する中空のマイクロニードルとを備える。前記中空のマイクロニードルは、前記導管に結合され、前記薬剤が前記薬剤貯蔵部から前記導管及び前記中空のマイクロニードルを介して前記被験体の皮膚に流れられるように、前記導管は前記薬剤貯蔵部と前記中空マイクロニードルとの間に流動的接続を提供する。前記装置は、前記中空のマイクロニードルに結合されるマイクロニードルアクチュエータであって、活性化に依存して前記被験体の皮膚に前記中空のマイクロニードルを駆動するように構成される、前記マイクロニードルアクチュエータと、活性化の間前記中空マイクロニードルによって引き起こされる皮膚表面の下方向への凹み及び/又は変形を阻止するように、前記被験体の皮膚に粘着するように構成される嵌合要素とを備える。前記先端の鋭さ、前記アクチュエータ及び前記嵌合要素の少なくとも一つは、活性化後の前記中空のマイクロニードルによって引き起こされる前記被験体の皮膚面の変形を削減するために構成され、さらに前記マイクロニードル長さが前記中空のマイクロニードルの前記先端が前記被験体の乳頭真皮或いは網状真皮に挿入されるようにする。
【0020】
本発明の他の具現化例は、薬剤を被験体の皮膚に注入する方法に関する。前記方法は、薬剤注入装置を提供するステップを含む。前記薬剤注入装置は薬剤貯蔵部と、先端と、前記薬剤貯蔵部に結合されるマイクロニードルと、前記マイクロニードルに結合されて前記マイクロニードルを活性化に依存して被験体の皮膚に駆動するように構成されるマイクロニードルアクチュエータとを備える。前記マイクロニードルは、先端と、長さ及び先端の鋭さを有する。前記方法は、前記先端(及び/又は出口)が被験体の皮膚の表面の下の所望の深さに挿入されるように前記長さ、先端の鋭さ及びマイクロニードルアクチュエータの少なくとも一つを選択するステップであって、前記所望の深さは乳頭真皮又は網状真皮に位置される、前記ステップと、を備える。前記方法は、前記マイクロニードルを前記被験体の皮膚内の前記所望の深さに挿入するために前記マイクロニードルアクチュエータを活性化するステップを備える。前記方法は、前記マイクロニードルを介して前記被験体の皮膚に前記薬剤を注入するステップを備える。
【0021】
本明細書は、類似の要素を類似の参照番号とする、添付の図面と共に参照することで、以下の詳細な説明のより完全な理解をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】一具現化例に係る薬剤注入装置組み立て体のカバー及び防護膜を有する斜視図である。
【図2】一具現化例に係る薬剤注入装置組み立て体のカバー及び防護膜を外した斜視図である。
【図3】一具現化例に係る薬剤注入装置組み立て体の分解斜視図である。
【図4】一具現化例に係る前記薬剤注入装置のハウジング内に取り付けられた様々な部品を示す薬剤注入装置の分解斜視図である。
【図5】一具現化例に係る前記薬剤注入装置のハウジングから取り出された様々な部品を示す薬剤注入装置の分解斜視図である。
【図6】一具現化例に係る活性化前の薬剤注入装置を示す斜視断面図である。
【図7】一具現化例に係る活性化後の薬剤注入装置を示す斜視断面図である。
【図8】一具現化例に係る活性化後の薬剤注入装置を示す側部断面図である。
【図9】一具現化例に係る、薬剤注入後の薬剤注入装置を示す側部断面図である。
【図10】一具現化例に係る、組織サポート構造を含む薬剤注入装置の一部を示す分解図である。
【図11】活性化後の一具現化例に係る薬剤注入装置の一部を示す拡大断面図である。
【図12】一具現化例に係る活性化前の皮膚に付着された薬剤注入装置の一部を示す拡大断面図である。
【図13】一具現化例に係る活性化中の皮膚に付着された薬剤注入装置の一部を示す拡大断面図である。
【図14】一具現化例に係るマイクロニードルを示す拡大図である。
【図15】一具現化例に係る活性化後の皮膚に付着された薬剤注入装置の一部を示す拡大断面図である。
【図16】一具現化例に係る活性化後のマイクロニードルを示す拡大図である。
【図17】活性化後の他の一具現化例に係る薬剤注入装置の一部を示す拡大断面図である。
【図18】他の具現化例に係る、組織サポート構造を含む薬剤注入装置の一部を示す分解図である。
【図19】他の具現化例に係る、組織サポート構造を含む薬剤注入装置の一部を示す分解図である。
【図20】一具現化例に係る、活性化前の薬剤注入装置を示す側部断面図である。
【図21】一具現化例に係る、活性化中の前記薬剤注入装置の部品の動きを示す薬剤注入装置の側部断面図である。
【図22】一具現化例に係る、活性化後の薬剤注入装置のポンピングシステムの活動及び薬剤注入流れの経路を示す、薬剤注入装置の側部断面図である。
【図23】一具現化例に係る、活性化後の薬剤注入装置のマイクロニードル部品を通る薬剤注入流れの経路を示す、薬剤注入装置の一部を示す拡大断面図である。
【図24】一具現化例に係る、カバー及び保護膜を有する薬剤注入装置の斜視図である。
【図25】一具現化例に係る、薬剤注入装置組み立て体の側部断面図である。
【図26】被験体の皮膚への薬剤注入装置の取り付け前の前記薬剤注入装置の斜視図である。
【図27】被験体の皮膚への薬剤注入装置の取り付け後の前記薬剤注入装置の斜視図である。
【図28】被験体の皮膚への薬剤注入装置の取り付けの後であって、さらに保護カバーの除去後の、前記薬剤注入装置組み立て体の斜視図である。
【図29】一具現化例に係る、廃棄準備される薬剤注入装置組み立て体の側部断面図である。
【図30】一具現化例に係る、保護カバーと廃棄準備される薬剤注入装置との間の係合を示す拡大図である。
【図31】一具現化例に係る、薬剤注入装置用のマイクロニードルを示す分解図である。
【図32】一具現化例に係る、マイクロニードル部品の斜視図である。
【図33】一具現化例に係る、マイクロニードル部品の上部面図である。
【図34】一具現化例に係る、マイクロニードル部品の底面図である。
【図35】一具現化例に係る、封止部品の斜視図である。
【図36】一具現化例に係る、マイクロニードル取り付け部の底部を示す図である。
【図37】一具現化例に係る薬剤注入装置用のマイクロニードル部品組み立て体を示す斜視図である。
【図38】一具現化例に係る薬剤注入装置用のマイクロニードル部品組み立て体を示す断面図である。
【図39】一具現化例に係るマイクロニードル薬剤注入装置のための組み立てプロセスを示すフローチャートである。
【図40】一具現化例に係る、活性化前の薬剤注入装置の一部を示す断面図である。
【図41】一具現化例に係る、活性化後の薬剤注入装置の一部を示す断面図である。
【図42】一具現化例に係る、活性化後の薬剤注入装置の一部を示す拡大図である。
【図43】一具現化例に係る、活性化後の薬剤注入装置のマイクロニードルの拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
詳細に具現化例を例示するところの図面をめくる前に、本出願は、発明の詳細な説明に定められる、或いは図面に例示される詳細或いは方法論を制限するものではないことを理解されたい。専門用語は、説明の目的のためものであることを理解されたいし、さらに制限されるものでもないことを理解されたい。
【0024】
全般的に図面を参照すると、様々な具現化例に係る物質注入装置組み立て体が示されている。前記注入装置組み立て体は、様々なパッケージング及び/又は格納及び伝達の間に保護を提供する保護要素を備える。前記組み立て体は、被験体への物質の注入前に、被験体(例えば、人間又は動物など)の皮膚に接触するように配置される物質注入装置をも備える。被験体の皮膚に貼り付けられた後、前記物質注入装置は被験体へ物質を注入するために活性化される。物質の注入の後、前記物質注入装置は、前記被験体の皮膚から取り除かれる。
【0025】
本明細書にて説明される前記注入装置は、所望されるいかなる物質を注入するために用いられてもよい。一具現化例にあって、注入される前記物質は、薬剤であり、さらに前記注入装置は、被験体に薬剤を注入するように構成される薬剤注入装置である。本明細書にて用いられる用語「薬剤」は、被験体に治療、予防或いは医療目的にて注入されるいかなる物質(例えば、ワクチン、調剤、栄養、食品薬など)をも含むことを意図されている。そのような一具現化例にあって、前記薬剤注入装置は、被験体に一服量のワクチンを注入するために構成されるワクチン注入装置である。一具現化例にあって、前記注入装置は流感ワクチンを注入するように構成される。本明細書にて考察される具現化例は、物質を静脈を通して注入するように構成される装置に主に関する。他の具現化例にあって、前記装置は物質を皮膚を通して注入するように構成されるか、或いは薬剤を皮膚よりも直接臓器に注入するように構成される。
【0026】
図1を参照すると、薬剤注入装置組み立て体10が一具現化例にて描かれている。薬剤注入装置組み立て体10は、外側の保護カバー12及び薬剤注入装置組み立て体10用の殺菌シールを提供する保護膜或いはバリア14を含む。図1にあっては、薬剤注入装置組み立て体10が組み合わされた構成にあって保護カバー12及び保護バリア14を伴って示されている。全般的に、カバー12及び保護バリア14は、エンドユーザが使用するよりも前に保管し配送する間に、薬剤注入装置の様々な部品を保護する。様々な具現化例にあって、カバー12は保管、格納又は出荷の間、薬剤注入装置の他の部品を保護するのに適する、比較的に剛性材料(例えば、プラスチック、金属、ダンボールなど)によって製造される。図示されるように、カバー12は不透明材料で製造されてもよいし、他の具現化例にあって、カバー12は透明或いは半透明材料で製造されてもよい。
【0027】
図2及び図3に示すように、薬剤注入装置組み立て体は注入装置16を含む。注入装置16は、ハウジング18、図示されるが制限されるものではない、活性化制御部のボタン20及び、図示されるが制限されるものではない、取り付け要素の粘着性層22を備える。粘着性層22は、一つ以上のホール28(図4参照)を含む。一つ以上のホール28は、以下により詳細に説明される一つ以上の中空の薬剤注入マイクロニードルのための通路を提供する。保管と配送の間、注入装置16がカバー12内に受容されるように、カバー12は注入装置16のハウジング18に取り付けられる。具現化例にあって、カバー12はカバー12の上壁の内面から延びる3つの突起又はタブ24及びカバー12の側壁の内面から延びる3つの突起又はタブ26を備える。カバー12が注入装置16に取り付けられると、注入装置16がカバー12内に適切に位置して保持されるように、前記3つのタブ24及び26はハウジング18の外面に接触する。保護バリア14は、保管及び配送の間に、粘着層22及びホール28をカバーするカバー12の低部に取り付けられる。カバー12及び保護バリア14は、注入装置16のために、殺菌性及び密閉するように封止されるパッキングを提供するように作用する。
【0028】
図3を参照すると、被験体に薬剤を注入するのに注入装置16を用いるため、保護バリア14は粘着層22を露出するために取り外しされる。図示される具現化例にあって、保護バリア14は、取り外しされる間、保護バリア14のグリップを容易にするタブ30を含む。一旦、粘着層22が露出されると、注入装置16は被験体の皮膚上に設置される。粘着層22は、使用の間に、被験体の皮膚上に設置される場所にて、注入装置16を保持するための充分な強度の皮膚と恒久的でない結合を形成する接着材料からなる。カバー12は、カバー12の側部を捻ることによってハウジング18及びボタン20を露出することで注入装置から取りはずされる。被験体の皮膚に接着される注入装置16では、ボタン20が被験体に薬剤を注入するためのきっかけになるように押圧される。薬剤の注入が終了すると、粘着層22によって生み出されたグリップに打ち勝つ充分な力を適用することによって注入装置16は被験体の皮膚から取り外される。
【0029】
一具現化例にあって、注入装置16は薬剤注入の間に、ユーザによって都合良く身に付けられる大きさとされる。一具現化例にあって、注入装置16の装置の長い軸に沿った長さは53.5mmであり、注入装置の短い軸(幅の寸法で)に沿った長さは48mmであり、活性化後のボタン20における注入装置16の高さは、14.7mmである。しかし、他の具現化例にあっては、他の寸法が、装着可能な注入装置16に適切とされる。例えば、他の具現化例にあって、注入装置16の装置長軸に沿った長さは40mmから80mmであり、装置短軸に沿った長さ(幅寸法)は30mmから60mmであり、活性化後のボタン20での装置の高さは10mmから20mmである。
【0030】
例示される具現化例にあってはアタッチメント要素が、粘着層22として示されているが、これに制限されるものではなく、他のアタッチメント要素が用いられてもよい。例えば、一具現化例にあっては、注入装置16は、弾性ストラップを介して取り付けられてもよい。他の具現化例にあっては、注入装置16は、アタッチメント要素を含まなくてもよいし、薬剤の注入の間、しかるべき位置に手動で保持されてもよい。さらに、活性化制御部としてはボタン20が示されているが、前記活性化制御部はスイッチ、トリガ、或いは他の類似の要素でもよいし、さらには薬剤の被験体への注入のトリガとなるような一つ以上のボタン、スイッチ、トリガ、などでもよい。
【0031】
図4を参照すると、注入装置16のハウジング18は、基部32及び貯蔵庫カバー34を備える。基部32は、フランジ60、底壁61として示される底部張力部材、第1のサポート部62及び第2のサポート部63を備える。図示される具現化例にあって、底壁61は、フランジ60の下に配置される剛性壁である。図4に示されるように、第1のサポート部62の外面は、全体的に円筒形状であり、フランジ60から上方に延びる。第2のサポート部63は、全体的に円筒形状であり、フランジ60から第1のサポート部62の上の高さにまで延びる。図4に示すように、注入装置16は、ハウジング18の基部32内に取り付けされる物質注入組み立て体36を含む。
【0032】
貯蔵庫カバー34は、カバー34の内側のエッジの一部から内側にそれぞれ延びる一対のタブ54及び56を備える。基部32は、窪み58及び基部32の反対側にあって窪み58と類似の第2の窪みを含む。図4に示されるように、窪み58及び反対側の窪みの両方は、前記第2のサポート部62の外面の上部周辺のエッジに形成される。貯蔵庫34が基部32に取り付けられると、タブ54は窪み58内に受容され、さらにタブ56は基部32の他の側の類似窪みに、カバー34を基部32に保持するために受容される。
【0033】
図4に示すように、ボタン20は、上壁38を備える。ボタン20は、スカート40が開放セグメント42を定義するように、上壁38の周辺のエッジの一部から、延びる側壁又はスカート40を含む。ボタン20は、全体的に円筒形状の基部32の第2のサポート部63を受容するように形作られる。ボタン20は、上壁38の低部面から全体的に周辺方向に延びる第1のマウンティングポスト46及び第2のマウンティングポスト48を両方備える。第2のサポート部63は第1のチャンネル50及び第2のチャンネル52を備える。マウンティングポスト46及び48は、ボタン20が第2のサポート部63に取り付けられると、チャンネル50及び52内に滑ることができるようにそれぞれ受容される。マウンティングポスト46及び48さらに前記第1のチャンネル50及び第2のチャンネル52は、注入装置16の活性化の間、上壁38に下方に適用される力に反応して、ボタン20が全体的に下方に垂直に動くことを保証するのを助けるために、ボタン20の垂直の動きのガイドとして作用する。明確なボタン20の下方への動きは、ボタン20が活性化の間、物質注入組み立て体36の必要な部品と意図されて相互に作用するのを保証する。
【0034】
ボタン20はさらに第1のサポート用の棚状突起64及び第2のサポート用の棚状突起66を有し、両方の棚状突起は側壁の内面に全体的に垂直に延びている。第2のサポート部63の外面は、第1ボタンサポート面68及び第2ボタンサポート面70を備える。ボタン20が第2のサポート部63に取り付けられると、第1のサポート用の棚状突起64は第1のボタンサポート面68に嵌合、さらにサポートされ、第2のサポート用の棚状突起66は第2のボタンサポート面70に嵌合、さらにサポートされる。第1のサポート用の棚状突起64と第1のボタンサポート面68との間及び第2のサポート用の棚状突起66と第2のボタンサポート面70との間の嵌合は、活性化前位置にあってボタン20をサポートする(図6に具体例が示される)。ボタン20は、共に上壁38の裏面から全体的に垂直な方向に延びる第1のラッチ嵌合要素72及び第2のラッチ嵌合要素74を備える。第1のラッチ嵌合要素72は、角度の付けられた嵌合面76を含み、第2のラッチ嵌合要素74は、角度の付けられた嵌合面78を含む。
【0035】
図4及び図5を参照すると、物質注入組み立て体36は、薬剤貯蔵基部80及び薬剤チャンネルアーム82を備える。薬剤チャンネルアーム82の下部面は、貯蔵基部80から薬剤チャンネルアーム82に沿って延びる窪み或いは溝84を備える。図4及び図5に示されるように、溝84は薬剤チャンネルアーム82の上部面から突出するリブのように見える。物質注入組み立て体36は、薬剤貯蔵基部80及び薬剤チャンネルアーム82の両方の内面に接着されるフレキシブルバリアフィルム86をも備える。バリアフィルム86は、薬剤貯蔵基部80と薬剤チャンネルアーム82との流体のしっかりとした封止或いは密閉した封止を形成するように接着される。このアレンジメントにあって(図6乃至9に最良に示される)、薬剤貯蔵基部80の内面及びバリアフィルム86の内面は、薬剤貯蔵部88を形成し、溝84の内面及びバリアフィルム86の内面は、図示されるが限定されるものではない、薬剤チャンネル90のような流体チャンネルを形成する。この具現化例にあって、薬剤チャンネルアーム82は、薬剤貯蔵部88から流体を流す導管のように作用する。図示されるように、薬剤チャンネルアーム82は、薬剤貯蔵基部80から延びる第1の部分92、図示されるが限定されるものではないが、カップ部94のようなマイクロニードルアタッチメント部、さらには前記第1の部分92を前記カッブ部94に結合する全体的にU形状の部分96を有する。図示される具現化例にあって、薬剤貯蔵基部80及び薬剤チャンネルアーム82は、ポリプロピレンの一体ピースから形成される。しかし、他の具現化例にあって、薬剤貯蔵基部80及び薬剤チャンネルアーム82は、一緒に結合される分離ピースであってもよいし、さらには他のプラスチック或いは他の材料から形成されてもよい。
【0036】
物質注入組み立て体36は、図示されるが限定されるものではない、ヒドロゲル98のような貯蔵アクチュエータ或いはフォース発生要素を備えるし、図6にあって芯100として図示されるが限定されるものではない、流体伝達要素を備える。図5は、事前活性化位置における注入装置16を表現しているので、ヒドロゲル98はヒドロゲルディスクとして形成され、さらに凹型上部面102と凸型下部面104とを備える。図示されるように、芯100は、ヒドロゲル98の下に配置され、下部面104の凸型形状を全体的に裏付ける。
【0037】
物質注入組み立て体36は、図示されるが限定されるものではない、ねじれロッド106のようなマイクロニードル活性化要素或いはマイクロニードルアクチュエータ、及び図示されるが限定されるものではない、ラッチバー108のようなラッチ要素を備える。以下に詳細を説明するが、ねじれロッド106は、注入装置16の活性化に依存して、マイクロニードルに皮膚を穿刺させるために一つ以上のマイクロニードルに伝達するエネルギーを蓄える。物質注入組み立て体36は、流体貯蔵プラグ110及びプラグ解放バー112を備える。底壁61が基部32から取り除かれて示され、粘着層22が底壁61の下部面に接続されるように示されている。底壁61は、一つ以上の、粘着層22にあってホール28と整列するように大きさ及び配置が決定されるホール114を備える。この仕様により、底壁61におけるホール114と粘着層22のホール28は、ニードルチャンネル116として示されるようなチャンネルを形成する。
【0038】
図5に示されるように、第1のサポート部62は、複数の流体チャンネル120を含むサポート壁118を備える。組み立てられると、芯100及びヒドロゲル98は、薬剤貯蔵部88の下のサポート壁118に配置される。図示されるように、サポート壁118は、芯100及びヒドロゲル98の凸型下部面に全体的に適合する上部凹面を備える。流体貯蔵プラグ110は、サポート壁118の凸型下部面に全体的に適合する形状の凹型中央部130を備える。第1のサポート部62は、ねじれロッド106の下方への延設セグメントが、注入装置16が組み立てられると、底壁61の上部面に対して向かうねじれロッド106の下方への延設セグメントを受け入れる一対のチャンネル128をも備える。第2のサポート部63は、カップ部94、U形状部96及び薬剤チャンネルアーム82の第1部92の一部を受容する中央キャビティ122を備える。第2のサポート部63は、ラッチバー108をサポートする一対の並行なサポート面124と、プラグ解放バー112の垂直方向部をスライド可能に受容する一対のチャンネル126を備える。
【0039】
図6を参照すると、注入装置16が、装置の活性化前に、被験体の皮膚132に取り付けられるか或いは接着される斜視、断面が示されている。図示されるように、粘着層22は、被験体の皮膚132への前記注入装置16の全体的な取り付けを提供する。注入装置16は、図示されるが制限されるものではない、複数のマイクロニードルを有するマイクロニードルアレイ134のようなマイクロニードル部品、さらにはマイクロニードルアレイ134の下部面から延びる、図示されるが制限されるものではない、中空のマイクロニードル142を備える。図示される具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134は、マイクロニードルアレイ134の上部面から中空のマイクロニードル142の先端への流動接続を可能とする内部チャンネル141を含む。注入装置16は、図示されるが制限されるものではない、チェックバルブ136のようなバルブ部品をも備える。マイクロニードルアレイ134及びチェックバルブ136の両方は、カップ部94内に取り付けられる。薬剤チャンネル90は、チェックバルブ136の上に配置されるアパーチャ又はホール138にて終わる。図6に示される事前活性化或いは活性化位置にあって、チェックバルブ136は、薬剤貯蔵部88内にて、マイクロニードルアレイ134への薬剤流から、図示されるが制限されるものではない、薬剤146のような物質を保護する薬剤チャンネル90の端部にて、ホール138をブロックする。本明細書にて考察される具現化例は、中空のマイクロニードルを用いる薬剤注入装置に関係し、他の様々な具現化例にあって、固体マイクロニードルのような他のマイクロニードルも用いられる。
【0040】
図6に示すように、事前活性化位置にあって、ラッチバー108は、水平サポート面124によってサポートされる。ラッチバー108は、ねじれロッド106を次々にサポートし、図6に示される、トルクが得られるエネルギー格納位置にて、ねじれロッド106を保持する。ねじれロッド106は、カップ部94上に配置されるバリアフィルム86の上部面の一部に向かうU形状の接触部144を備える。他の具現化例にあって、U形状接触部144は、バリアフィルム86の上に空間をおいて配置される(つまり、バリアフィルム86とは接触しない)。
【0041】
注入装置16は、水148のような駆動流体を含む、図示されるが制限されるものではない、流体貯蔵庫147のような活性化流体貯蔵庫を備える。図示される具現化例にあって、流体貯蔵庫147は、ヒドロゲル98の下に全体的に配置される。図6の事前活性化位置にあって、流体貯蔵プラグ110は、ヒドロゲル98への流体貯蔵庫147からの流体流れから水148を保護するためのプラグとして作用する。前記具現化例にあって、貯蔵プラグ110は、プラグ110の周辺に延びる全体的に水平に配置されるフランジ150を備える。貯蔵プラグ110は、フランジ150に対して全体的に垂直に延び、さらに直交して離れる封止セグメント152をも備える。プラグ110の封止セグメント152はフランジ150の間に延び、さらにフランジ150をプラグ110の凹型中央部130に結合する。基部32の内面は、下方向に延びる環状封止セグメント154を備える。封止セグメント152及び/又はフランジ150の一部は、装置活性化前にヒドロゲル98への流体貯蔵庫147からの流れから水を保護する液密封止(fluid-tight seal)を形成するために、環状封止セグメント154の内面と接するか嵌合する。
【0042】
図7及び8を参照すると、注入装置16の活性化後、すぐの状態が示される。図8にあって、被験体の皮膚への注入後における、皮膚132が中空マイクロニードル142を示すための破線の中に描かれている。注入装置16を活性化するために、ボタン20が下方向に押される(皮膚に向かって)。図6の事前活性化位置から活性化された位置へのボタン20の動きは、マイクロニードルアレイ134及びヒドロゲル98の両方の活性化を引き起こす。押圧ボタン20は、第1のラッチ嵌合要素72及び第2のラッチ嵌合要素74を、ラッチバー108に嵌合させ、ラッチバー108を、ねじれロッド106を図6のトルクがかけられた位置から、図7の置かれた位置へ、回転させるねじれロッド106の下から強制的に動かさせる。ねじれロッド106は、マイクロニードルアレイ134を下方向に駆動し、中空マイクロニードル142を皮膚132に穿刺させる。さらに、押圧ボタン20は、プラグ解放バー112を下方向に強制的に動かすように、ボタン上壁38に、プラグ解放バー112を嵌合させる。プラグ解放バー112は下方向に動かされると、流体貯蔵プラグ110は、基部32の環状封止セグメント154と貯蔵プラグ110の封止セグメント152の間の封止を破壊するため、下方向に動く。
【0043】
封止が破壊されると、貯蔵庫147内の水148は、ヒドロゲル98と流動接続される。水148はヒドロゲル98によって吸収されるので、ヒドロゲル98はバリアフィルム86を上方に薬剤貯蔵基部80に向かって押すように拡張する。バリアフィルム86がヒドロゲル98の拡張によって上方に押されるので、薬剤貯蔵部88及び薬剤チャンネル90の圧力は増加する。薬剤貯蔵部88及び薬剤チャンネル90の圧力が閾値に達すると、チェックバルブ136は薬剤貯蔵部88内の薬剤146が薬剤チャンネル90の端部にてアパーチャ138を介して流れるのを許容する。図示されるようにチェックバルブ136は、複数のホール140を備え、マイクロニードルアレイ134は複数の中空マイクロニードル142を備える。薬剤チャンネル90、ホール138、チェックバルブ136の複数のホール140、マイクロニードルアレイ134の内部チャンネル141及び中空マイクロニードル142は、チェックバルブ136が開放されると薬剤貯蔵部88と被験体との間の流体チャンネルを定義する。したがって、薬剤146は、薬剤貯蔵部88から薬剤チャンネル90を介して、さらに中空マイクロニードル142の先端のホールから、被験体の皮膚に、ヒドロゲル98の拡張によって発生される圧力によって、注入される。
【0044】
図示される具現化例にあって、チェックバルブ136は、薬剤チャンネル90内の流体圧力が薬剤チャンネル90を中空マイクロニードル142と流体的に繋がるようにする閾値に達すると、アパーチャ138から離れて収縮する柔軟性のある材料(例えば医療用シリコン)の一セグメントである。一具現化例にあって、チェックバルブ136を開放するために必要とされる前記圧力閾値は、約0.5−1.0ポンド/平方インチ圧力(psi)である。様々な他の具現化例にあって、チェックバルブ136は、破断バルブ、スウィングチェックバルブ、ボールチェックバルブ、或いは一方向へ流体を流れさせる他のタイプのバルブであってよい。図示される具現化例にあって、マイクロニードルアクチュエータは、ボタン20として示される活性化制御部が押されるまでに、マイクロニードルアレイの活性化のためにエネルギーを蓄えるねじれロッド106である。他の具現化例にあって、他のエネルギー蓄積或いは力の発生部品がマイクロニードル部品を活性化するために用いられる。例えば、様々な具現化例にあって、マイクロニードル活性化要素は、コイル圧縮スプリング或いはリーフスプリングであってもよい。他の具現化例にあって、マイクロニードル部品は、空気或いは液体圧縮によって動かされるピストンによって活性化されてもよい。さらに別の具現化例にあって、マイクロニードル活性化要素は、マイクロニードル部品を被験体の皮膚に押すように動作可能な、モータのような機械要素であってもよい。
【0045】
図示される具現化例にあって、薬剤146のためにポンプ動作を提供するアクチュエータは、水148の吸収により拡張するヒドロゲル98である。他の具現化例にあって、ヒドロゲル98は、他の物質、或いは環境(例えば、加熱、冷却、pH、など)の変化に反応して拡張する拡張可能な物質であってもよい。さらに、用いられるヒドロゲルの詳細なタイプは、注入パラメータを制御するために選択されてもよい。他の様々な具現化例にあって、前記アクチュエータは、被験体の皮膚に薬剤を押し上げるために、薬剤貯蔵部内で圧力を発生するのに適した他の如何なる部品であってもよい。一具現化例にあって、前記アクチュエータは、バリアフィルム86の押圧が解除されたときに、ポンピング動作を発生する一つのスプリングでも或いは複数のスプリングであってもよい。他の具現化例にあって、前記アクチュエータは、手動ポンプであってもよい(つまり、使用者が手動にてポンピング動作を発生する力を適用する)。
【0046】
図9を参照すると、注入装置16が薬剤146の被験体への注入を終わらせた後の状態が示されている。図9にあって、皮膚132は破線にて描かれている。図9に示されるように、ヒドロゲル98は、バリアフィルム86が貯蔵基部80の下部面に押されるまで、拡張する。ヒドロゲル98の拡張が完了すると、実質的に薬剤146の全てが薬剤貯蔵部88から薬剤チャンネル90に押されて、被験体の皮膚132に注入される。ヒドロゲル98による拡張が完了した後に、注入装置16に残る薬剤146の量(つまり、無駄な量)は、薬剤貯蔵の完全な排出を可能とする薬剤貯蔵部88の形状を形成することにより、さらには薬剤チャンネル90、ホール138、チェックバルブ136の複数のホール140及び中空マイクロニードル142によって形成される流体経路の量を最小化することによって最小化される。図示される具現化例にあって、注入装置16は、1回だけの使用であり、被験体の皮膚132から取り外される使い捨て装置は、薬剤の注入が完了すると捨てられる。しかし、他の具現化例にあって、注入装置16は、再利用可能であり、新しい薬剤によって再充填されるように構成されるか、ヒドルゲルが取り換えられ、及び/又はマイクロニードルが取り換えられてもよい。
【0047】
一具現化例にあって、注入装置16及び薬剤貯蔵部88は、最大約500マイクロリットルの服用量の薬剤を注入するような大きさとされる。他の具現化例にあって、注入装置16及び薬剤貯蔵部88は、薬剤の他の量の注入を可能とするような大きさとされてもよい(例えば、最大200マイクロリットル、最大400マイクロリットル、最大1ミリリットルなど)。
【0048】
図10乃至19を参照すると、組織サポート構造を含む物質注入装置の様々な具現化例が示されている。図10によれば、一具現化例の注入装置16のマイクロニードルの拡大図が示されている。図示される具現化例によれば、マイクロニードルアレイ134は、6つの中空のマイクロニードル142を含む。チェックバルブ136は、マイクロニードルアレイ134の上に配置され、組み立てられると、チェックバルブ136とマイクロニードルアレイ134の両方は、チャンネルアーム82のカップ部94内に受容される。図示される具現化例にあって、組み立てられた、マイクロニードルアレイ134のうちの6つのマイクロニードル142が底壁61のホール114及び粘着層22のホールと、整列されると、底壁61は、粘着層22を介して配置される6つの孔28のアレイに対応する6つの孔114のアレイを含む。
【0049】
図11は、マイクロニードルアレイ134及び注入装置16の活性化後にカップ部94内に取り付けられたチェックバルブ136のクローズアップ断面を示す。図11に示すように、マイクロニードル142は、マイクロニードルアレイ134の内部チャンネル141と流体的に連結する各マイクロニードル142の先端を配置する中央チャンネル156を定義するように、カニューレ挿入される。図11に示されるように、底壁61のホール114及び粘着層22におけるホール28は、複数のチャンネル116を形成する。底壁61は、張力部材又は剛性部材にて構成されるので、底壁61は粘着層22の構造的なバックアップを提供する。
【0050】
図12乃至16を全体的に参照すると、一具現化例に係る、組織サポート構造によってサポートされたマイクロニードル142による皮膚132の穿刺により出来た孔或いは穿孔が示されている。マイクロニードルが被験体の皮膚に接触する状態とされると、前記皮膚は通常皮膚にホールが開く前に押されるか或いは変形される。いくつかのケースにあって、皮膚は、皮膚に孔を開けることから針を妨げるのに十分なほど押されるかもしれない。マイクロニードルが皮膚を押すようなケースにあって、マイクロニードルが達する皮膚内の有効な深さにて減少するという結果となる、孔をあけることに続いて、皮膚は押し下げられたままである。皮膚がへこむ距離がマイクロニードルの合計長さの重要な割合となるので、皮膚のへこみはマイクロニードルの有効性のファクタである。さらに、マイクロニードルが皮膚に孔をあけた後、マイクロニードルの中空先端を介して注入される物質の所望されない量が前記マイクロニードルと皮膚の表面の間での弱い封止を介して皮膚の表面にこぼれて戻るかもしれない。
【0051】
図示される具現化例にあって、注入装置16は、皮膚の穿刺の前に生じる皮膚のへこみ量を減少するよう、またマイクロニードルが完全に延ばされた後に残される皮膚のへこみ量を減少するように、さらに皮膚とマイクロニードルの外面との間に生じる封止効果を増加するように構成された組織サポート構造を含む。穿刺の前(或いは間)に生じる皮膚のへこみの減少は、注入装置16に鋭利さが減少されたマイクロニードルを取り付けること、及び必要とされるよりも少ない力及び加速度でマイクロニードルを進ませることを許容する。前記マイクロニードルが皮膚に挿入された後に留まる皮膚のへこみの減少は、マイクロニードルの固有長さで生じるよりもマイクロニードルを皮膚に深く進ませることを許容する。さらに、皮膚とマイクロニードルシャフトの間の封止を増強することは、皮膚面から漏れ、さらに少ない封止で可能とされるよりも高い圧力及び注入レートでマイクロニードルを介して皮膚に薬剤が注入されるのを意図される薬剤量で減少する。これは、これまでに可能とされたよりも短い時間間隔を通してのより高い経皮注入量を可能とする。例えば、一具現化例にあって、本明細書にて説明される組織サポート構造を備える薬剤注入装置16は、約2分間で約0.5mlの薬剤を注入することを可能としてもよい。他の具現化例にあって、本明細書にて説明される組織サポート構造を備える薬剤注入装置16は、約15−30秒間で約1mlの薬剤を注入することを可能としてもよい。
【0052】
図示される具現化例にあって、組織サポート構造は、底壁61及び粘着層22を通して形成されるチャンネル116として示される、少なくとも一つのチャンネル、マイクロニードルアレイ134の下に配置される剛性底壁61の部分として示される、張力膜或いは剛性壁或いは補強用の裏板、さらにはチャンネル116の近傍の粘着層22の一部として示される、嵌合要素を備える。この具現化例にあって、底壁61の一部は、粘着層22が取り付けられる構造層或いは補強用裏板を下に形成する。さらに、図12乃至16に示される具現化例にあって、チャンネル116は、チャンネルの高さに沿って実質的に一定の直径を有する円筒チャンネル(例えば、環状断面形状の)である。さらに、図示される具現化例にあって、チャンネル116の直径は、マイクロニードルの基部142の直径と実質的に同じである。図示される具現化例にあって、粘着層22は注入装置16の総アタッチメントを皮膚132に提供するアタッチメント要素として、また組織サポート構造の嵌合要素として動作することは明らかである。
【0053】
図12は、チャンネル116上で直接的に平衡が保たれているマイクロニードル142付きの活性化前のマイクロニードルアレイ134を示す。前述したように、注入装置16がボタン20を通して活性化されると、ねじれロッド106は解放される。活性化前、ねじれロッド106のU形状の接触部144は、マイクロニードルアレイ134上の上部面バリアフィルム86と接触する。図13に示すように、解放されると、ねじれロッド106は、下に向く力をマイクロニードルアレイ134上の上部面バリアフィルム86に適用する。このアレンジメントにより、ねじれロッド106は、マイクロニードル142をチャンネル116を介して動かし、マイクロニードル142の先端を皮膚132の上部面に接触する状態にするように、マイクロニードルアレイ134を下方向に押す。
【0054】
図13及び14に示すように、皮膚132は、穿刺前のマイクロニードル142の下方への動きによって距離D1押されるか或いは変形される。穿刺前のへこみ距離D1が例示目的に誇張されることに留意してほしい。図15及び16に示されるように、マイクロニードル142が皮膚132の上部面下部に移動を続けると、マイクロニードル142は皮膚の下の層に達する。マイクロニードル142による穿刺に続いて、皮膚132は、皮膚132のへこみ距離が、図16のD2として示されるように、D1よりも小さくなるように、元に戻る。他の具現化例にあって、皮膚132は、穿刺の後、へこんだままである(つまり、復帰しない)。皮膚132は、穿刺の後、チャンネル116での粘着層22の内部エッジとマイクロニードル142のシャフト160との間の距離に依存して、部分的にへこんだままである。さらに、皮膚132内に配置されるマイクロニードル142の一部にあって、皮膚132とマイクロニードル142のシャフト160の間に、インターフェース158がある。流体は、マイクロニードル142の中央チャンネル156を介して皮膚132に注入されるので、インターフェース158は、流体の穿刺ホールを介して、皮膚の表面への漏れ戻りを禁じたり、防ぐための封止として作用する。
【0055】
図示される具現化例にあって、チャンネル116に隣接し囲んでいる粘着層22の一部は、表面の変形、それによって図14にD1で描かれた皮膚132の初期へこみを物理的に制限することによってサポート構造として作用する。粘着層22と皮膚132の間の前記アタッチメント或いは接着は、下方へのマイクロニードル142の動きによって引き起こされる内方及び下方への皮膚132のへこみ或いは変形に抵抗するか或いは妨げる。言い換えると、粘着層22と皮膚132との間の接着は、皮膚の変形に抵抗するために、マイクロニードル142による皮膚132の貫通に反応して皮膚に反応力を働かせる。粘着層22がチャンネル116周辺の皮膚132の外面に接着されるので、粘着層22はチャンネル116の下の皮膚132の外面の一部を、粘着層22が存在しないよりもより正確に、維持しようとする。一具現化例にあって、粘着層22は、マイクロニードルが粘着層22から皮膚を下方向に追い立てるので皮膚が引っ張られる固定ポイントにて、チャンネル116に近接した皮膚132の外面の一部に貼り付けられるか或いはアンカーされる。粘着層22は、チャンネル116の下の皮膚132の一部の張力或いは膜の硬さを機械的に増強し、それによって、マイクロニードル142による皮膚132の貫通を容易にする。増強された膜張力は、マイクロニードルの下の皮膚の一部に従って減少するということになり、マイクロニードルによる皮膚へのホール開けを容易にする。
【0056】
さらに、図14に示される具現化例にあって、チャンネル116は、マイクロニードル142の先端と皮膚132の間での接触部にてマイクロニードル142を囲むか1周しているので、粘着層22はマイクロニードル142の全外面に近接する皮膚132にも接着される。言い換えると、チャンネル116の場合、粘着層22は、マイクロニードル142が皮膚と接触状態とされるので、各マイクロニードル142を完全に囲むか或いは1周する。粘着層22によって提供されるチャンネル116の下の皮膚132の外面の一部を保持することは、粘着層22が無い場合よりも、マイクロニードル142に皮膚132を少ないへこみにて穿刺させる。一具現化例にあって、粘着層22とチャンネル116の近傍の皮膚との間の接着は、マイクロニードル挿入の後にそのままのへこみ量を減少することによって、穿刺の後に皮膚132を粘着層22に向って上方に引っ張る。粘着層22によって提供される組織の強化は、インターフェース158にて発生する封止を増加する傾向にある。加えて、マイクロニードル142のシャフト160の大部分は、皮膚の中に埋め込まれ、インターフェース158に沿って生じる封止を増加するところのインターフェース158の長さは、増加する。
【0057】
剛性の底壁61は、粘着層22が皮膚132の下方のへこみに抵抗し、或いは防ぐように作用するように引っ張るために、粘着層22に剛性のサポート部或いはアンカーを提供する。粘着層22と皮膚132の外面の間の粘着の強度が増加するので、粘着層22のサポート構造の一部としての有効性も増加する。チャンネル116での粘着層のエッジがマイクロニードル142のシャフト160に近接するようになるので、粘着層22のサポート構造の一部としての有効性はまた増加する。したがって、図12−16の具現化例にあって、円筒状のチャンネル116は、マイクロニードル142の基部の直径に整合するために最小化された直径を有する。様々な具現化例によれば、チャンネル116の直径は、1.0mmから1.5mmの間、好ましくは1.20mmから1.35mmの間、さらに好ましくは1.25mmから1.30mmの間である。一つの好ましい具現化例にあって、チャンネル116の直径は、1.27mmである。
【0058】
図15に示されるように、ねじれロッド106は、マイクロニードル142の位置を薬剤注入の間、皮膚132内に保持或いは維持するために力をマイクロニードルアレイ134に適用する。図12乃至16に示されるように、マイクロニードルアレイ134は、本体163を備え、さらにマイクロニードルアレイ134の本体163は、下部面165を含む。この配置にあって、ねじれロッド106は、マイクロニードルアレイ134の下部面165を、底壁61の上部面の一部に適合させる。したがって、ねじれロッド106が、薬剤注入の間、適切なところでマイクロニードル142を保持している間、底壁61はマイクロニードルアレイ134をサポートしている。マイクロニードルアレイ134の下部面165が皮膚132の外面に直接的には適合しないので、皮膚132は注入装置16の活性化の後圧縮をほとんど或いは全く経験することがない。言い換えると、底壁61の上部面及びマイクロニードルアレイ134の下部面165の間の接触は、マイクロニードルアレイ134の下部面165が直接的に皮膚132の外面に接触したとしたときに皮膚132によって経験される圧縮量を防ぐか或いは減少する。皮膚132の圧縮の最小化は、マイクロニードル142の先端を介して注入される薬剤が、マイクロニードルアレイ134の下の皮膚内に、より自由に流れるようにし、マイクロニードルアレイ134の下部面165が皮膚132の外面に直接的に接触するときに得られるよりも、皮膚の多くの層に薬剤が流れるようになる。皮膚の多くの層に薬剤を達せさせることは、いくつかの薬剤注入アプリケーションには有利である。例えば、注入装置16がワクチンの注入用に構成されているならば、皮膚の付加的な及び/或いは浅い層へワクチンを流れさせることは、ワクチンによって引き起こされる免疫反応を向上する。
【0059】
別の具現化例にあって、図17に示されるように、底壁61におけるホール114及び粘着層22のホール28は、それらのホールが、先細りの側壁を有する全体的にコーン形状のチャンネル162を形成する、粘着層22の外面に向う方向にて減少する直径を有するように、先細りの側壁を有する。この具現化例にあって、粘着層22と皮膚132との間の接触点でのチャンネル162の直径は、円筒状チャンネルの場合よりも小さい。したがって、先細りのチャンネル162は、粘着層22のエッジをチャンネル162にて、円筒状のチャンネル116よりも、マイクロニードル142の先端と皮膚132の間の接触点に近接する状態にする。
【0060】
図18を参照すると、サポート構造の別の具現化例が示されている。図18にあって、粘着層22は、第1のホールペア164と第2のホールペア166とを含む。各ホール164は、一つのマイクロニードル142を受容する大きさとされ、さらに各ホール166は二つのマイクロニードル142を受容する大きさとされる。この具現化例にあって、剛性の底壁61は、前記第1のホールペア164及び第2のホールペア166、それぞれと整合する大きさの第1のホールペア168及び第2のホールペア170を備える。粘着層22は、ホール164及び166の内部に、マイクロニードル142の内部エッジの少なくとも一部に沿って粘着を提供する部分172を備える。底壁61は部分172の形状に整合し、かつ粘着層22の部分172にサポートを提供する部分174を備える。
【0061】
図19を参照すると、サポート構造の別の具現化例が示されている。図18にあって、粘着層22は一つのホール176を備え、さらに底壁61は前記一つのホール176に連携する一つのホール178を備える。この具現化例にあって、ホール176及びホール178は、マイクロニードルアレイ134の全6つのマイクロニードル142を受容するチャンネルを形成する。この具現化例にあって、粘着層22によって提供される前記サポート構造は、マイクロニードル142の外側エッジに沿っている。本明細書にあって考察される前記組織サポート構造具現化例はサポートを提供するために皮膚に接着される粘着層を含み、マイクロニードルとの接触によって引き起こされる皮膚の下方向へのへこみを阻止するが、他の皮膚接触要素が下方向へのへこみを阻止するのに用いられてもよいことに留意すべきである。例えば、一具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134の下の底壁61の下部面は、下方向へのへこみ或いは変形に抵抗するためにチャンネル116に近接する皮膚に噛み合うフック構造を備える。他の具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134の下の底壁61は、下方向へのへこみ或いは変形に抵抗するためにチャンネル116に近接する皮膚に噛み合うクランプ或いはピンチ構造を含んでもよい。
【0062】
図20乃至23を全体的に参照すると、薬剤注入装置16の詳細が示されており、装着可能であり、ポンピングと活性化要素が一体化されたコンパクトな薬剤注入装置を提供する特徴を含む。図20は、事前活性化或いは非活性化位置における注入装置16の側部断面図を示す。ねじれロッド106として示される、マイクロニードル活性化要素或いはマイクロニードルアクチュエータは、ラッチバー108として示される、ラッチ要素によってサポートされるように示されている。ラッチバー108は、水平サポート面124によってサポートされる。事前活性化位置にあって、ラッチバー108は、ねじれロッド106に係合し、サポートするために、水平サポート面124(つまり、貯蔵庫88に最も近い水平サポート面124の部分)に配置される。さらに、非活性化位置にあって、第1のラッチ嵌合要素72は、ボタン20の上壁38の下部面から延びる。この位置にあって、第1のラッチ嵌合要素72の角度が付けられた嵌合面76は、ラッチバー108上に直接的に配置される。ねじれバー106のU形状接触部144は、バリアフィルム86と接触し、マイクロニードルアレイ134上に平衡が保たれている。他の具現化例にあって、U形状接触部144は、事前活性化位置にて、バリアフィルム86上に空間を開けて配置される(つまり、バリアフィルム86とは接触せずに)。プラグ解除バー112は、基部32におけるチャンネル126(図5に示される)から上方向に延びるボタン嵌合部180を備える。非活性化位置にあって、ボタン20の上壁38の下部面は、プラグ解除バー112のボタン嵌合部180上に配置される。前述されたように、薬剤チャンネルアーム82は、薬剤貯蔵基部80から延び、バリアフィルム86は、薬剤貯蔵部88及び薬剤チャンネル90を形成するために、貯蔵基部80及び薬剤チャンネルアーム82の両方に接着される。マイクロニードルアレイ134は、薬剤チャンネルアーム82のカップ部94内に取り付けられる。この図示される具現化例にあって、薬剤チャンネルアーム82は、非活性化位置における底壁61上のマイクロニードルアレイ134をサポート或いは保持するのに十分な堅さである。
【0063】
ねじれロッド106として図示されるが限定されるものではない、マイクロニードル活性化要素或いはマイクロニードルアクチュエータは、ボタン20の押圧に依存して解放される潜在的なエネルギーを蓄える。この具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134を非活性化から活性化位置に動かすために用いられるエネルギーは、ハウジング18内にてねじれロッド106によって完全に蓄えられる。したがって、マイクロニードルアレイ134を非活性化から活性化位置に動かすために用いられるエネルギーは、外部ソースから注入装置16に注入される必要がない。薬剤注入装置16を活性化するため、下方向の力182がボタン20に注入される。図21は、ボタン20の押圧によってトリガされる様々な部分の動きを矢印で示す活性化後の注入装置16を示す。ボタン20が下方向に動くと、第1のラッチ嵌合要素72の角度の付いた面76は、ラッチバー108に接触する。第1のラッチ嵌合要素72が下方向に動くと、ラッチバー108は、ねじれロッド106が解放されるように、水平サポート面124に沿って右側に押される。解放されると、ねじれロッド106は、マイクロニードルアレイ134上のバリアフィルム86の上部面に耐えるように、時計周り方向(図21に見られる)にねじられる。ねじれロッド106に蓄えられるエネルギーの解放は、マイクロニードルアレイ134を下方向に強制的に動かし、中空マイクロニードル142によって被験体の皮膚132にホールをあけさせる。
【0064】
図示される具現化例にあって、ねじれロッド106は、二つのU形状の接触部144を含む(図5参照)。ねじれロッド106の二つのU形状の接触部144は、薬剤チャンネル90を広げ、かつマイクロニードルアレイ134の横長エッジ上のバリアフィルム86に接触する。この構造は、U形状接触部144の薬剤チャンネル90への閉鎖或いは圧縮を妨げて、U形状の接触部144とバリアフィルム86の間の接触を許容する。
【0065】
他の具現化例にあって、マイクロニードルアクチュエータは、コイル状にされた圧縮スプリング或いはリーフスプリングであってもよい。しかし、ねじれロッド106は、注入装置16の装着可能な具現化例に適するコンパクトなアクチュエータを提供する。ねじれロッド106は、圧縮スプリング及びリーフスプリングのようないくつかの他の力発生部品よりも小さな空間内にて多くのエネルギーを蓄えるように構成される。さらに、図20及び21に示されるように、ねじれロッド106は非活性化から活性化位置に動くと、ねじれロッド106のハウジング18に対する高さは減少する。
【0066】
注入装置16は、薬剤貯蔵部88と薬剤チャンネル90の流動接続を維持したまま、マイクロニードルアレイ134を非活性化から活性化位置に動かさせるようにも構成される。マイクロニードルアレイ134が薬剤チャンネルアーム82のカップ部94内に取り付けられるので、薬剤チャンネルアーム82は、薬剤貯蔵部88が適所に留まっている間、マイクロニードルアレイ134に沿って動くことができる。図20に示される具現化例にあって、薬剤チャンネル82は、薬剤チャンネルアーム82が曲げられ、収縮され、マイクロニードルアレイ134が活性化位置に非活性化位置から動くとき、マイクロニードルアレイ134と一緒に動くように、フレキシブル材料によって製造される。図21に良く示されるように、薬剤チャンネルアーム82のその長さに沿った収縮は、薬剤チャンネル90を含ませること或いはしぼませることなしに、マイクロニードルアレイ134を皮膚132と接触するために下方向に動かさせる。薬剤チャンネルアーム82の柔軟性は、薬剤貯蔵基部80のハウジング18に対する位置を、活性化中固定されるようにしながらも薬剤チャンネルアーム82を薬剤基部80と一体化させる。
【0067】
さらに、図20によれば、ねじれロッド106の解放及びマイクロニードルアレイ134の活性化の誘発に加えて、ボタン20の押圧も、ヒドロゲル98として示されるが、限定されるものではない、アクチュエータの活性化又は力発生要素による薬剤注入の開始を誘発する。ボタン20の押圧は、ボタン20の上壁38の下部面をプラグ解除バー112のボタン嵌合部180に嵌合する状態にする。プラグ解除バー112は堅いので、ボタン20の押圧によって引き起こされるボタン嵌合部180の下方向への動きは、プラグ解除バー112を下方向に動かさせる。図21に示されるように、プラグ解除バー112が下方向に動くので、プラグ解除バー112は、貯蔵用プラグを環状封止セグメント154から解除させる貯蔵用プラグ110のフランジ150に嵌合する。
【0068】
環状封止セグメント154からの貯蔵用プラグ110のプラグ解除の後、貯蔵用プラグ110は図22に示されるように、流体貯蔵庫147の底に移動される。環状封止セグメント154からの貯蔵用プラグの解放により、流体貯蔵庫147内の水148は、ヒドロゲル98と流動接続するように配置される。矢印184にて示されるように、水148は流体貯蔵庫147から芯100に、サポート壁118に形成されるチャンネル120を介して流れるのを許容される。芯100は水148を吸収し、水をヒドロゲル98に伝達する。一具現化例にあって、芯100は親水性材料にて作られている。ヒドロゲル98が水148を吸収するので、ヒドロゲル98は矢印186によって示されるよって拡張する。前述したように、芯100は、ヒドロゲル98の凸状下部面104に整合する形状であるので、芯100はヒドロゲル98の実質的な全下部面104に接触する。この配置は、ヒドロゲル98の均等な拡張を容易にするように、芯100がヒドロゲル98に水148を均等に配給させる。さらに、芯100は、ヒドロゲル98がサポート壁118に拡張しさらにチャンネル120をブロックすることを妨げすバリアとして機能する。
【0069】
さらに図22によれば、ヒドロゲル98が拡張するので、ヒドロゲル98は、薬剤貯蔵部88下のバリアフィルム86の一部を押して薬剤貯蔵部88内及び薬剤チャンネル90内の圧力を増加する。貯蔵基部80は、ヒドロゲル98の拡張が薬剤146を前記貯蔵庫から薬剤チャンネル90を介して被験体の皮膚132に向かわせる圧力を生成するように、堅くサポートされる。ヒドロゲル98の拡張によって発生される薬剤貯蔵部88内の圧力は、ヒドロゲル98が拡張するときに貯蔵基部80が変形されるよりも少ないものである。
【0070】
図22に示されるように、貯蔵基部80の変形を更に阻止するため、貯蔵基部80の中央部190の外面は、貯蔵カバー34の下部面と接触される。さらに、貯蔵基部80は、貯蔵基部80から上方向に延び、さらに貯蔵基部80の上部面から垂直とされる環状リム或いはカラー188を備える。カラー188はヒドロゲル98の拡張によって引き起こされるかもしれない貯蔵基部80の変形を阻止するため貯蔵カバー34の下部面に接触する。図示される具現化例にあって、カラー188は、カラー188が貯蔵基部80の周辺エッジに沿ってサポートを提供し、中央部190が貯蔵基部80の中央にサポートを提供するように、貯蔵基部80の周辺エッジに向って配置される。変形に抵抗を提供するのに加えて、中央部190と貯蔵基部80のカラー188と貯蔵カバー34の下部面の間の接触は、ハウジング18内に隙間の無い組み立てを提供する。
【0071】
サポート壁118は、ヒドロゲル98の拡張による薬剤貯蔵部88内での圧力発生を容易にするため剛性材料にて製造される。言い換えると、サポート壁118は、拡張の間、ヒドロゲル98を押すための剛性面を提供する。芯100の材料及びサポート壁118の流体チャンネル120の大きさは、拡張の間にヒドロゲル98に充分なサポートを提供するように選択される。
【0072】
図示される具現化例にあって、薬剤チャンネルアーム82及び薬剤貯蔵基部80は、ポリプロピレンのような、一体化された材料からなる。この具現化例にあっては、図22に示されるように、薬剤チャンネルアーム82の材料の厚さは、全体的に薬剤貯蔵基部80の材料厚さと等しい。この具現化例にあって、薬剤チャンネルアーム82及び薬剤貯蔵基部80の材料厚さは、薬剤チャンネルアーム82が活性化の間、曲げられるように、される。この具現化例にあって、薬剤貯蔵基部80の堅さは、カラー118によって提供されるサポート、中央部190の外面と貯蔵カバー34の下部面の間の接触、及び薬剤貯蔵基部80の円形ドーム形状によって主に注入される。他の具現化例にあって、薬剤チャンネルアーム82及び薬剤貯蔵基部80は、変動する厚さの一体型材料にて形成されてもよい。そのような一つの具現化例にあって、薬剤チャンネルアーム82の材料厚さは、薬剤貯蔵基部80の材料厚さよりも小さい。この具現化例にあって、薬剤貯蔵基部80における大きな材料厚さは、薬剤チャンネルアーム82の小さな厚さが薬剤チャンネルアームに曲がりやすさを提供するとはいえ、他のサポート構造を不要としながらも充分な堅さを提供する。さらに他の具現化例にあって、薬剤貯蔵基部80は剛性材料によって作られてもよいし、薬剤チャンネルアーム82は異なる、フレキシブルな材料によって作られてもよい。
【0073】
ヒドロゲル98が拡張するので、薬剤146は薬剤貯蔵部88から、矢印192にて示されるように、薬剤チャンネル90に押し出される。図23に示されるように、薬剤146は、薬剤チャンネル90を介して、矢印194で示されるように、アパーチャ138に流れる。薬剤チャンネル90内の圧力が前述された閾値に達すると、チェックバルブ136は、薬剤146がアパーチャ138を介して流れるように、アパーチャ138から離れて収縮する。矢印196にて示されるように、薬剤146は、ホール140を介してチェックバルブ136に流れ、マイクロニードルアレイ134の内部チャンネル141に流れ込む。薬剤146は、その後、内部チャンネル141を介して流れ、中空のマイクロニードル142の中央チャンネル156を介して、矢印198によって示すように被験体の皮膚132に注入される。
【0074】
図24乃至30を全体的に参照すると、保護シェルを含む物質注入装置組み立て体の様々な具現化例が示されている。図24は、配送或いは格納のための組み立てられた構成における薬剤注入装置組み立て体10の斜視図を示す。前述したように、注入装置組み立て体10は、カバー12として示される外シェル或いはケース、及び保護バリア14を備える。保護バリア14は、薬剤注入装置16が保護バリア14の上部面とカバー12の内面によって形成されるチャンバ内に密封されるように、カバー12に取り付けられている。一具現化例にあって、カバー12は、透明或いは半透明材料(図24参照)からなり、他の具現化例にあって、カバー12は不透明材料からなる。
【0075】
図24及び25に示されるように、カバー12は、上壁200と上壁200の周辺エッジから延びる側壁202を備える。図示される具現化例にあて、上壁200は、全体的に平坦な構造である。他の具現化例にあって、カバー12は、全体的に外側にカーブ面とされる上壁200を伴うドーム形状である。カバー12は、上壁200の内面と側壁202によって定義される中央チャンバ201を備える。図示されるように、組み立て体された構造にあって、ハウジング18及びボタン20を含む注入装置16は、中央チャンバ201内に配置される。
【0076】
下から外側に延びる、側壁202の周辺エッジは、フランジ204である。カバー12内に配置される注入装置16を伴って、保護バリア14は注入装置組み立て体10を形成するためにフランジ204の下部面に接着される。一具現化例にあって、保護バリア14とフランジ204との間に形成される封止は、密閉した封止である。この具現化例にあって、保護バリア14とフランジ204の間の密閉封止は、注入装置16が注入装置組み立て体10内にて殺菌されたままであるのを確実にするために殺菌バリアを提供する。さらに、一具現化例にあって、カバー12と保護バリア14の両方は、搬送と格納の間注入装置16に保護を提供するために剛性材料にて作成される。さらに、カバー12の堅さと保護バリア14の堅さは、それがなければ装置の機能不全をもたらすかもしれない、或いは装置の安全性及び/又は有効性を危うくしてしまうかもしれない、気圧(例えば、航空輸送の間)の変化によって生じる変形を阻止するか或いは防ぐために機能する。
【0077】
無菌封止を提供することに加えて、保護バリア14とフランジ204の間に形成される密閉封止は、注入装置16内に含まれる様々な液体のために、低蒸気レートを提供する。密閉封止は、使用時に注入装置に必要な力を注入するために、十分な活性流体が流体貯蔵庫147内にあるように、流体貯蔵庫147の活性流体(例えば水)の蒸発レートを下げる。密閉封止は、液体薬剤の濃縮具合を使用時に適切な範囲に留めるように、薬剤貯蔵部88内の液体薬剤の蒸発レートも下げる。保護バリア14とフランジ204の間の封止は、蒸発レートを下げるので、その封止は注入装置組み立て体10の保存期間を伸ばすように作用する。
【0078】
カバー12は、カバー12が注入装置16に取り付けられると、注入装置16にサポートとアタッチメントを提供する。カバー12は、上壁200の下部面から延びる3つのタブ24を含む。カバー12が注入装置16に取り付けられると、タブ24は貯蔵カバー34の上部面に接触する。タブ24と貯蔵カバー34の上部面の間の接触は、注入装置16にサポートを提供し、かつカバー12内の注入装置16の垂直の動きを制限する。
【0079】
カバー12は、図24にタブ26として示される、組み立てられた構成にあって注入装置16のハウジング18にはめ込むために形成される第1或いはデバイスアタッチメント構造を備える。組み立てられた構造にあって、注入装置16及びボタン20のハウジングは、カバー12が注入装置16及びボタン20のハウジングを覆う(例えば、隠す、包む、収容するなど)ように、中央チャンバ201内に受容される。タブ26は、図3の斜視図にも示される。タブ26は、側壁202の内面から全体的にカバー12の内面に向って延びる。垂直方向にあって、タブ26は、上壁200の下部面から側壁202の内面に沿ってカバー12の下部面に向って延びる。図示される具現化例にあって、タブ26は、上壁200からカバー12への距離の約70%で延びる。
【0080】
図25を参照すると、タブ26は、保護バリア14を取り外した後でさえも、カバー12内の注入装置16を保持するためにハウジング18の外面をはめ込むように構成される一部を有するそれぞれ内面206を含む。図25に示されるように、内面206の一部はハウジング18の基部32の第1サポート部62の外面をはめ込む。この具現化例にあって、内面206の一部210は、貯蔵カバー34の外面をはめ込む。タブ26の内面206の間のはめ込みは、カバー12を注入装置16に取り付けるために作用する。図示される具現化例にあって、タブ26は、締りばめが注入装置16の重量を保護バリア14が取り外された後に、カバー12内に注入装置16を保持するためにサポートするように、第1のサポート部62の外面と貯蔵カバー32との締りばめを形成する。図25は、第1のサポート部62の外面と貯蔵カバー34のはめ込みにあって複数のタブ26の一つだけを示しているが、複数のタブ26の他の二つも同様の仕様にて形成されることを理解すべきである。
【0081】
図示される具現化例にあっては、カバー12の装置アタッチメント構造は、ハウジング18の外面と部分的に圧力フィットを形成するタブ26として示されるが、カバー12は他のデバイスアタッチメント構造を含んでもよいことを理解すべきである。一具現化例にあって、ハウジング18の外面は、カバー12の内面から延びる一つ以上のタブを受容する一つ以上のスロット或いは窪みを備えてもよい。他の具現化例にあって、カバー12は、ハウジング18の外面に形成される対応窪み内に受容される、側壁202の内面の少なくとも一部に沿って延びる内縁(bead、ビード)を備えてもよい。他の具現化例にあって、カバー12は、ハウジング18の外面に形成される対応するビードを受容する、側壁202の内面の少なくとも一部に沿って延びる窪みを備えてもよい。他の具現化例にあって、カバー12は、カバー12から注入装置16を解放するために破壊されるか或いは取り除かれる、壊れやすい部品(例えば、ミシン目が入れられた、或いは材料の弱められた細長い片など)を介してハウジング18に結合されてもよい。
【0082】
図26乃至28を参照すると、一具現化例の被験体の皮膚132への注入デバイス組み立て体10のアタッチメントが示されている。図26乃至28に示されている具現化例にあって、カバー12は使用者212による注入装置16のハンドリングを容易とするハンドル或いはグリップとして機能とする。カバー12は、便利で快適な掴み面を設けることでハンドリングを容易とし、粘着層22と使用者212との間の不用意な接触を防ぐことによって、使用者212とボタン20等の間の不用意な接触を防ぐ。図26に示すように、保護バリア14の除去の後、カバー12は使用者212によって掴まれ、注入装置組み立て体10は被験体の皮膚132に向って粘着層22が向くように動かされる。前述して図24に示してように、カバー12のタブ26と注入装置16の間の締りばめは、使用者212が皮膚132に向けて注入装置組み立て体10を運ぶと、カバー12内の注入装置16を保持する。
【0083】
図27に示されるように、注入装置組み立て体10は、粘着層22が被験体の皮膚132に接触する状態になるように下方向に移動される(被験体に向けて)。この位置にあって、粘着層22は、注入装置16を皮膚132に取り付けるために皮膚132と恒久的でない結合を形成する。皮膚132に取り付けられた粘着層22により、使用者212はカバー12を注入装置16から取り外す。この図示される具現化例にあって、ユーザ212は、カバー12を注入装置16から取り外すために、カバー12の側壁202の外面を絞る(つまり、内側に向う力を適用する)。力の適用は、カバー12が注入装置16から取り外しされるように一つ以上のタブ26の外れをもたらすところの、カバー12の側壁202にわずかな変形をもたらす。他の具現化例にあって、カバー12は、他の機構を介して注入装置16から取り外されてもよい。例えば、一具現化例にあって、粘着層22と皮膚132の間の結合は、粘着層22が皮膚132から外れずに、カバー12を上方向に引っ張ることが、注入装置16から外されさせるように、カバー12と注入装置16との間の締りばめよりも強い。他の具現化例にあって、カバー12は、機械的ラッチ或いはボタンを介して、或いは電気的取り外し機構を介して、注入装置16から外れてもよい。
【0084】
図28に示されるように、タブ26が注入装置16から外れた後、カバー12は注入装置16を露出するように皮膚132から上方向に移動される。粘着層22と皮膚132との間の恒久的でない結合のため、注入装置16は、カバー12が上方向に動かされたときに、皮膚132に貼り付けられたままである。皮膚132に取り付けられた注入装置16により、前述されたように、薬剤は、ボタン20の押圧によって被験体に注入される。
【0085】
様々な具現化例にあって、カバー12に、薬剤注入装置16のような薬剤注入装置用のシャープセーフ(sharp-safe,使用済みの注射器、注射針を安全に廃棄する)使い捨て容器として機能させる使い捨てアタッチメント構造を含む。図29を参照すると、注入装置16からカバー12が取り外された後、カバー12は、上壁200が表面214(例えば、テーブル、カウンタ、地面など)に置かれて、さかさまに置かれている。薬剤を被験体に注入した後、薬剤注入装置16は皮膚132から取り除かれ、マイクロニードルアレイ134がカバー12のチャンバ201内に配置されるように、カバー12の使い捨てアタッチメント構造に結合される。使い捨てアタッチメント構造を通してカバー12に取り付けられる注入装置16により、カバー12は底壁61に延びる活性化されたマイクロニードル142を覆う(例えば、隠す、包む、収納するなど)。カバー12のチャンバ201によって覆われるか、或いは配置されたマイクロニードル142により、注入装置16及びカバー12は、マイクロニードル142との接触の危険性或いは汚染の可能性なく、使い捨てされる。
【0086】
図29及び30に示される具現化例にあって、カバー12の使い捨てされるアタッチメント構造は、アタッチメント構造部216と一つ以上のサポート面218とを備える。アタッチメント構造部216は、カバー12の側壁202の内面から内側に延びる内縁(bead、ビード)220を備える。一具現化例にあって、ビード220は、側壁202の内面周辺に延びる連続的なビードである。他の具現化例にあって、ビード220は、一つ以上の目立たない突起を含む。ビード220の下に配置されるのは、側壁202の内面に形成される窪み222である。この具現化例にあって、注入装置16は、ビード220の下の窪み222内に、注入装置16の基部32のフランジ60を係合することによってカバー12に取り付けられる。ビード220の表面とフランジの上部面の間の相互作用は、図29及び30に示される使い捨て位置にて注入装置16にカバー12を保持する。
【0087】
図29及び30における使い捨て位置にあって、注入装置16は、一つ以上のサポート面218によってサポートされる。サポート面218は、側壁202の内面から内側に延び、さらに側壁202の内面に対して全体的に直交する。この図示される具現化例にあって、サポート面218は、側壁202の内面から延びる連続的な面である。面214と接触する上壁200により、サポート面218は図29に示されるように、全体的に上に向く。サポート面218は、フランジ60の全体的に下の粘着層22の一部とかみ合う。一具現化例にあって、粘着層22は、使い捨て構造にあって、カバー12及び注入装置16の維持を助けるために、使い捨て位置にあってサポート面218との結合を形成する。さらに、図29及び30に示されるように、タブ26の全体的に水平な面224(図29及び30にあって上方向に向いている)は、サポート面218と接触している。したがって、この具現化例にあって、タブ26の面224は、使い捨て構造にあって、注入装置16にサポートをも提供する。
【0088】
一具現化例にあって、カバー12は、カバー12の使い捨て構造とは分離し別個の構造或いは部品である、例えばタブ26である、デバイスアタッチメント構造を含む。例えば、ハウジング18の外面(図25参照)にはめ込まれるタブ26の面208及び210は、図29及び30に示されるような、使い捨て構成にあって注入装置16とかみ合うビード220及び窪み222とは区別される。具現化例にあって、タブ26として示されるデバイスアタッチメント構造は、上壁200と、ビード220と窪み222とを含んで示される、使い捨てアタッチメント構造との間に配置され、ビード220と窪み222とを含んで示される、使い捨てアタッチメント構造は、カバー12の下エッジと、タブ26として示される、デバイスアタッチメント構造との間に配置される。図29及び30に示される具現化例にあって、ビード220は、フランジ204と窪み222との間に配置され、窪み222はビード220とタブ26との間に配置され、さらにタブ26は窪み222と上壁200との間に配置される。
【0089】
図31乃至38を全体的に参照すると、マイクロニードル部品及びマイクロニードル部品組み立て体の様々な具現化例が示されている。図示される具現化例にあって、マイクロニードル部品組み立て体の部品は、組み立て体の間、組み立て体及びハンドリングを容易にする特徴部を含む。図31は、一具現化例に係る、注入装置16のような薬剤注入装置用のマイクロニードル部品組み立て体250の分解斜視図である。図示される具現化例にあって、マイクロニードル部品組み立て体は、マイクロニードルアレイ134として示されるマイクロニードル部品、チェックバルブ136として示されるバルブ部品、及びカップ部94として示されるマイクロニードルアタッチメント部を備える。前述のように、カップ部94は、溝84を有するチャンネルアーム82に結合される。
【0090】
図31に示される具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134は、上端252と本体部を備える。マイクロニードルアレイ134の本体部は、側壁254と底壁256とを備える。マイクロニードルアレイ134は、底壁256の外面から延び、さらに全体的に前記外面に直交する6つのマイクロニードル142を備える。マイクロニードルアレイ134は、マイクロニードルアレイ134を、カップ部94として市m3去れるマイクロニードルアタッチメント部に結合或いは取り付けるために、一つ以上のタブ258として示される、はめ込み構造をも含む。タブ258は、マイクロニードルアレイ134の側壁254の外面から延びる。マイクロニードルアレイ134の底壁256は、窪み260として示されるハンドリング特徴部を備える。図31の具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134は、全体的に円形の断面領域を有する全体的に円筒状である。
【0091】
チェックバルブ136は、上部端262、側壁264、及び下部端266とを有する。チェックバルブ136は、側壁264から放射状に延びるリム或いは内縁(bead、ビード)268を備える。チェックバルブ136は、下部外側封止部270、下部内側部272及び本体壁274を備える。チェックバルブ136は、本体壁274を介して延びる6つのホール140を備える。下部外側封止部270は、チェックバルブ136の周りに近接して本体壁274の下部面から下方向に延びるリングとして形成される。下部内側部272は、ディスク形状であり、本体壁274の下部面の中央から全体的に下方向に延びる。
【0092】
カップ部94は、上壁276及び、上壁276から下に向って延び、さらに上壁276の周辺エッジに対して全体的に直交する側壁278を備える。図示されるように、バリアフィルム86は、上壁276の上部面に接着される。側壁276は、一つ以上の開口280を含む。マイニードル部品組み立て体250を組み立てるため、チェックバルブ136は、カップ部94の中に配置される。マイクロニードルアレイ134は、タブ258がカップ部94の側壁278に形成される開口280内に受容されるように、チェックバルブ136の下のカップ部94に配置される。
【0093】
図32乃至34を参照すると、マイクロニードルアレイ134として示される、マイクロニードル部品は、具現化例として表現されている。図32は、マイクロニードルアレイ134の上からの斜視図である。マイクロニードルアレイ134は、中央窪み282を含む。図示の具現化例にあって、窪み282は、側壁254の内面と底壁256の上部面で定義される。マイクロニードルアレイ134がカップ部94内に組み立てられると、窪み282は、マイクロニードル142を介してマイクロニードルアレイ134の上端252から流体連通を提供する内部チャンネル141(図7参照)を形成する。図32に示されるように、マイクロニードル142は、マイクロニードル142の先端を介して底壁256の上部面から延びる中央チャンネル156を画定するのに、カニューレ挿入される。この構成は、各マイクロニードル142の先端をマイクロニードルアレイ134の内部チャンネル141と流体連通するように配置する。
【0094】
マイクロニードルアレイ134は、窪み282内に配置される持ち上げられた中央部284を含む。持ち上げ中央部284は、部分的に窪み282を占める底壁256の上部面から上に向って延びる。図示される具現化例にあって、持ち上げ部284は、中央三角部286及び三角部286の各コーナからタブ258に向って延びるアーム部288を備える。持ち上げ部284は、組み立て或いは製造の間生じる負荷から底壁256及び側壁254を強化及びサポートするために作用する。図33に最良に示されるように、持ち上げ部284は、各サブセクション290が二つのマイクロニードル142を含むように、窪み282を3つのサブセクション290に仕切る。視認されるように、3つのサブセクション290の各部は、同じ大きさ及び形状を有し、さらに各サブセクションにおける二つのマイクロニードル142の位置は同じである。この具現化例にあって、持ち上げ部284は、窪み282の容積を減少することによりヒドロゲル98(図9に示される)による拡張の完了の後、注入装置16内に残る薬剤の容積(つまり、デッドボリューム)を削減する。
【0095】
図32乃至34に示される具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134は、全体的に円筒状であり(つまり、全体的に円形の断面を有し)、さらに、側壁254の外面から延びる3つのタブ258を有する。この図示される具現化例にあって、タブ258は、各タブ258の中心がそれぞれ約120°で配置されるように、マイクロニードルアレイ134の周辺に沿って等しく間隔が取られる。複数のタブ258の等間隔及び各サブセクションは、マイクロニードルアレイ134の各120°セクションが、マイクロニードルアレイ134の他の120°セクションと同じになるように、されている。以下に詳細に説明されるように、マイクロニードルアレイ134の120°対称は、組み立て後のカップ部94に対するマイクロニードル142の位置決めが、開口280内でタブ258が受容されるのに依存しないでので、組み立てを容易とする。
【0096】
図32を参照すると、側壁254の上部面は、マイクロニードルアレイ134の側壁254の上部面から延びる、内縁(bead,ビード)292として示される封止面を含む。以下にさらに詳細に説明するように、マイクロニードルアレイ134及びチェックバルブ136がカップ部94内に組み立てられるとき(図31に示されるように)、封止を形成するためビード292はチェックバルブ136をはめ込む。図34に示されるように、マイクロニードルアレイ134は、底壁256の下部面に形成される、窪み260として示される、ハンドリング特徴部を含む。図示される具現化例にあって、窪み260は全体的に三角形状であり、その三角形の各コーナがタブ258のそれぞれ一つを指し示すように構成される。この具現化例にあって、三角形の窪み260は、持ち上げ部284の三角形部286下にあり、さらにその持ち上げ部284の三角形部286に延びる。さらに詳細を後述するように、窪み260は、組み立ての間、マイクロニードルアレイ134の取り付け及び移動を容易にするハンドリング特徴部として作用する。他の具現化例にあって、窪み260は、本明細書にて考察される整合の機能性を提供するために非円形或いは非軸対称形であってもよい。他の具現化例にあって、窪み260は、組み立ての間に、適切な整合を保証するために、他の構造或いは特徴部(例えば、光学的特徴部、磁気的な特徴部など)を伴う円形或いは軸対称の形状であってもよい。
【0097】
一具現化例にあって、マイクロニードル142、側壁254、及び底壁256を含む、マイクロニードルアレイ134の部品は、射出成形プロセスによるプラスチック材料によって一体に形成される。一具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134の部品は、高溶融の流動樹脂の種類の一つをモールドする射出成形によって一体に形成される。一具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134は、液晶ポリマ(LCP)からなる。高溶融の流動樹脂で射出成形される一体型に形成されたマイクロニードルアレイ134は、マイクロニードル142にマイクロニードル部品の側壁254及び底壁256を一体に形成させるので、有利である。一体に形成されたマイクロニードルアレイ142の大きさに比較して相対的に大きい側壁254及び底壁256の大きさは、マイクロニードルアレイ142のハンドリング及びアタッチメントを容易にするのに充分な大きさ及び耐久性の部品を提供する。一具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134は、グラスファイバにて強化されたポリマによって製造される。他の具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134は、グラスファイバにて強化されないポリマによって製造されてもよい。他の具現化例にあって、マイクロニードル部品は、エンボス工程或いはエッチング工程を通して製造されてもよい。
【0098】
図35を参照すると、チェックバルブ136として示される、バルブ部品の上部からの斜視図が詳細に描かれている。チェックバルブ136は、側壁264から放射状に延びるリム或いはビード268を備える。チェックバルブ136は、上部外側封止部294及び上部内側封止部296を備える。上部外側封止部294は、チェックバルブ136の周辺の地殻の本体壁274の上部面から上方向に延びるリングのような形状である。上部内側封止部296は、ディスク状であり、本体壁274の上部面の中央から全体的に上方向に延びる。図35に示されるように、複数のホール140は、上部外側封止部294と上部内側封止部296の間に配置される本体壁274の一部を介して延びる。この構成にあって、前記複数のホール140を含む本体壁274の一部は、上部外側封止部294及び上部内側封止部296の上部面下に窪まされている。詳細は後述するが、放射状のビード268及びチェックバルブ136の封止面は、組み立ての間部品の整列を提供し、組み立ての後に流体の確固とした封止を提供する。
【0099】
図36は、カップ部94内の様々な構造を示す薬剤チャンネルアーム82のカップ部94の底面図である。カップ部94は、上壁276及び側壁278を備える。側壁278は、3つの開口280を定義する。開口280は、各開口の中心が大よそ各120°で配置されるように、側壁278に沿って等しく空間配置される。この具現化例にあって、開口280の空間配置は、マイクロニードルアレイ134の複数タブ258の空間配置(図34参照)と整合する。カップ部94は、ビード298として示される外側封止面と、ビード300として示される、上壁276の下部面から延びるリング形状の内側封止面を備える。図36に示されるように、ビード298は側壁278の内部面の近くに配置され、ビード300はホール138の周りを囲む。詳細については後述するが、ビード298及び300は、組み立ての後に、流体の確固たる封止を提供するために、チェックバルブ136と相互に作用する。
【0100】
図37を参照すると、組み立て後の薬剤注入装置16のマイクロニードル部品組み立て体250が表現されている。図示されるように、チェックバルブ136は、始めにカップ部94に置かれる。マイクロニードルアレイ134は、その後、チェックバルブ136の下のカップ部94に置かれる。組み立てられると、マイクロニードルアレイ134のタブ258は、カップ部94の開口280を通して延びる。一具現化例にあって、開口280は、マイクロニードルアレイ134とカップ部94の間のスナップフィットアタッチメントを提供するためにタブ258に合わせて大きさが決められる。一具現化例にあって、チェックバルブ136は、マイクロニードルアレイ134がカップ部94内に取り付けられると、圧縮される弾力性のある材料(例えば、シリコン)によって製造される。この具現化例にあって、組み立ての後、チェックバルブ136の弾力性のある材料は、マイクロニードルアレイ134の上部面を下方向に押すように拡張する。チェックバルブ136によって注入される下方向の力は、チェックバルブ136が弾力性のある材料で作られていない場合よりも大きな力によって開口280の下部面をはめ込むためにタブ258の下部面を押し付けることによって、マイクロニードルアレイ134とカップ部94の間により安定した係合を与える。
【0101】
図37に示される具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134はタブ258と開口280の間のスナップフィットを介してカップ部94に取り付けられるが、マイクロニードルアレイ134は、他のはめ込み構造を介してカップ部94に取り付けられてもよい。例えば、一具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134のはめ込み構造は、マイクロニードルアレイ134の先細りの側壁とカップ部94の側壁との間の押圧係合テーパロックを介してマイクロニードルアレイ134がカップ部94に取り付けらせる、先細りにされた側壁であってもよい。他の具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134のはめ込み構造は、カップ部94内のねじ山に対応して受容できるねじ山であってもよい。他の具現化例にあって、はめ込み構造は、粘着装置であってもよい。
【0102】
一具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134は、マイクロニードルアレイ134に取り付けられる工具を用い、カップ部94内で操作され、さらには取り付けられる。図34に示されたように、マイクロニードルアレイ134は、組み立て工具のはめ込み部を受容するために構成される窪み260を備える。この具現化例にあって、前記工具のはめ込み部の外面は、マイクロニードルアレイ134を前記工具に取り付けるために、窪み260の側壁をはめ込む。組み立て工具に取り付けられるマイクロニードルアレイ134を伴い、組み立て工具は、マイクロニードルアレイ134をカップ部94内の組み立て位置に動かすように用いられてもよい。この具現化例にあって、図示されるように、窪み260は、マイクロニードルアレイ134の同一面に、マイクロニードル142として形成される。この具現化例にあって、窪み260として示されるハンドリング特徴部は、底壁256の下部面から外側に延びないので、窪み260は、活性化中に皮膚へのマイクロニードル142の挿入と干渉しない。しかし、他の具現化例にあって、前記ハンドリング特徴部は、マイクロニードルアレイ134の外面から延びてもよい。
【0103】
一具現化例にあって、組み立て工具のはめ込み部は、窪み260内に押圧係合する圧縮可能部であってもよい。他の具現化例にあって、前記組み立て工具のはめ込み部は、窪み260の側壁をはめ込むために拡張する拡張可能セクションを含んでもよい。さらに他の具現化例にあって、窪み260は、組み立て工具への取付を補助する磁気材料を含む。他の具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134は、窪みを含まず、組み立て工具は、マイクロニードルアレイの表面に接着する吸引装置を備える。一具現化例にあって、窪み260は、マイクロニードルアレイ134が所定の仕様にて組み立て工具に対して整列されるように、整列特徴部として作用する。組み立て工具のはめ込み部は、前記組み立て工具に対する複数のタブ258の位置が、マイクロニードルアレイ134が前記工具によって操作されるたびに、知られるように、窪み260の三角形状にはめ込むように構成される三角形のキーで留められるセクションを備える。他の具現化例にあって、窪み260は、マイクロニードルアレイ134が所定の仕様にて前記組み立て体に対して整列されるように、前記組み立て工具にてタブを受容するノッチ或いはスロットを備える。前記組み立て工具に対するマイクロニードルアレイ134の所定の整列は、組み立ての間カップ部94の開口280へのタブ258の整列を容易にする(図36参照)。
【0104】
一具現化例にあって、窪み260は、ロボティック組み立て体装置の一部である組み立て工具とのはめ込みを行わせる。この具現化例にあって、ロボティックアームのようなロボティック操作要素は、キーで留められた部分を含んでもよい。この具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134の組み立て工具に対する所定の整列は、マイクロニードルアレイ134がカップ部94内に取り付けられるときに、開口280へのタブ258の整列を確実にするために用いられる。この具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134の組み立て工具に対する整列に関する情報は、マイクロニードルアレイ134をカップ部94に結合する間、ロボティック組み立て体デバイスを制御する制御システムの入力信号であってもよい。マイクロニードルアレイ134のロボティックハンドリングによって窪み260を介してなされる余裕の正確なハンドリングは、注入装置16の製造の間、マイクロニードル142への不注意の接触及び損傷を制限するという有利な点となる。
【0105】
図36及び37を参照すると、マイクロニードルアレイ134及びカップ部94は、組み立て体の間、部品の整列を容易にするように構成される。マイクロニードルアレイ134の各120°区間は同じであるので(図33及び34参照)、マイクロニードル142のカップ部94に対する配置は、タブ258が組み立て体の間開口内に受容されるのに依存しない。言い換えると、マイクロニードル142のカップ部94に対する位置決めは、タブ258が受容される開口280に関係せずに同じである。マイクロニードル142のカップ部94に対する整列は、底壁61と粘着層22に形成されるチャンネル116とのマイクロニードル142の整列を容易にする薬剤注入装置16の組み立てを介して実行される(図5参照)。
【0106】
図38はマイクロニードルアレイ134とカップ部94内に取り付けられるチェックバルブ136付きマイクロニードル部品組み立て体250の断面図である。図示されるように、チェックバルブ136はカップ部94内のマイクロニードルアレイ134の上に取り付けられる。側壁264から放射状に延びるビード268は、カップ部9494の側壁278の内部面と接触する。この具現化例にあって、ビード268を介してのチェックバルブ136の直径は、実質的にカップ部94の内部直径と同じであるので、ビード268は、組み立ての後にホール138と整列されるチェックバルブ136の軸中心を保証する。さらに、チェックバルブ136は放射状に対称であるので、チェックバルブ136は組み立て前にカップ部94に対して回転整列される必要がない。
【0107】
図38は、マイクロニードル部品組み立て体250内の流体の確固たるシーリングをもたらす様々なシーリング面の間の相互作用を示す。チェックバルブ136は、上部外側シーリング部294と下部外側シーリング部270とを含む。カップ部94のビード298は、上部外側シーリング部294をはめ込み、マイクロニードルアレイ134のビード292は、下部外側シーリング部270をはめ込む。図38に示されるように、下部外側シーリング部270は、ビード292との接触点にて変形し、上部外側シーリング部294もビード298との接触点にて変形する。マイクロニードルアレイ134はカップ部94に取り付けられるので、チェックバルブ136の材料は、ビード298と上部外側シーリング部294との間、及びビード292と下部外側シーリング部270との間にシールを形成して圧縮される。図38に示されるように、ビード268の高さは、結果としてビード268の上下にオープンスペース302をもたらすように、上部外側シーリング部294と下部外側シーリング部270とを介したチェックバルブ136の高さより小さい。
【0108】
上部外側シーリング部294と下部外側シーリング部270が組み立ての間、圧縮されるので、圧縮されるシーリング部の材料は前記オープンスペース302の中に動くことができる。ビード268は、組み立ての間、作り出される上部外側シーリング部294と下部外側シーリング部270の圧縮及び変形を収容するためのオープンスペースを提供しながら、カップ部94内にチェックバルブ136の軸整列を提供する。
【0109】
ヒドロゲル98の活性化の前に(図6参照)、ビード300はチェックバルブ136の上部内側シーリング部296とかみ合う。組み立ての後、チェックバルブ136の材料は、装置活性化の前にマイクロニードルアレイ134を介した薬剤の漏れを防ぐ流体の確固たるシールを形成するために、ビード300上に圧縮される。前述したように、上部内側シーリング部296の上のホール138は、薬剤貯蔵部88と流動結合される。注入装置16の活性化の後、流体圧力はビード300によって分離される領域にて増加する。流体圧力が閾値に達すると、上部内側シーリング部296は、シールを破壊するのにビード300から離れて収縮する。ビード300と上部内側シーリング部296との間で破壊されたシールにより、薬剤貯蔵部88からの薬剤流は、チェックバルブ136内のホール140を介してマイクロニードルアレイ134の内部チャンネル141に、マイクロニードル142の先端を通して流れさせられる。
【0110】
図39を参照すると、マイクロニードル薬剤注入装置用の組み立て処理のフローチャートが示されている。ステップ310にて、ハンドリング特徴部(例えば、窪み260)を有するマイクロニードル部品(例えば、マイクロニードルアレイ134)が設けられる。ステップ312にて、薬剤貯蔵部(例えば、薬剤貯蔵部88)が提供される。ステップ314にて、マイクロニードルアタッチメント部(例えば、カップ部94)を有する導管(例えば、チャンネルアーム82)が薬剤貯蔵部に結合されて提供される。ステップ316にて、組み立て工具を有するロボティック組み立て体が提供される。一具現化例にあって、ロボティック組み立て体装置は、マイクロニードル部品を前記導管のマイクロニードルアタッチメント部品に結合するために、マイクロニードル部品を操作するように構成される。一具現化例にあって、ロボティック組み立て体装置は、FANUC Robotics America, Inc.によって製造されるパート伝達ロボットであってもよい。
【0111】
ステップ318にて、マイクロニードル部品は、ハンドリング特徴部と組み立て工具との間のはめ込みを介してロボティック組み立て体装置に結合される。一具現化例にあって、ハンドリング特徴部は、ロボティック組み立て体工具に結合された後に、所定の仕様にて、マイクロニードル部品がロボティック組み立て体装置に対して整列されるように、整列特徴部として機能する。一具現化例にあって、前記工具は、窪み260の側壁の内部面をはめ込むアタッチメント部を備える。ステップ320にて、マイクロニードル部品は、ロボティック組み立て体装置を介してマイクロニードルアタッチメント部に結合される。一具現化例にあって、ロボティック組み立て体装置は、マイクロニードルアレイ134をカップ部94に位置決めし、タブ258が開口280に嵌るようにカップ部94内にマイクロニードルアレイ134を動かす(例えば、押す)。マイクロニードルアレイ134は、カップ部94とのはめ込み内に押されるので、持ち上げ部284(図32に示される)は、組み立て工具によりマイクロニードルアレイ134への力の適用がもたらしてしまうプラスチック変形を阻止し或いは防ぐために、底壁及び側壁を強化するために作用する。一具現化例にあって、前記導管に対するマイクロニードル部品の位置決め及びロボティック組み立て体装置を介しての前記導管への結合は、ロボティック組み立て体装置に対するマイクロニードル部品の所定の整列に基づいている。ステップ322にあって、ハウジングが提供され、ステップ324にて組み立てられる薬剤貯蔵部、チャンネルアーム、及びマイクロニードル部品が前記ハウジングに結合される。
【0112】
一具現化例にあって、窪み260として示される(図31参照)、ハンドリング特徴部は、製造処理の全てのステップの間、マイクロニードルアレイ134のロボティックハンドリングを許容する。この具現化例にあって、ハンドリング特徴部は、薬剤注入装置が組み立て処理のどんなステップの間にも、人間がマイクロニードル部品と接触する必要がなく、製造されるのを可能とする。例えば、一具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134の窪み260は、マイクロニードルアレイ134がモールディング装置(例えば、射出モールド)からマイクロニードルアレイを取り出すためにモールドされるところの設備にて、配置されるロボティックツールによってはめ込まれ、或いは結合する。前記ロボティックツールに取り付けられるマイクロニードルアレイ134により、ロボティックツールは、薬剤注入装置の組み立て前にマイクロニードルアレイの安全な出荷及び搬送を提供するために、マイクロニードルアレイ134を容器或いはパッキング材料の中に置く。この具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134のモールディングは、マイクロニードルアレイ134の注入装置16との組み合わせが生じる設備或いは配置とは異なる設備或いは配置にて生じる。マイクロニードルアレイ134が薬剤注入装置のカップ部94に取り付けられると(例えば、パッケージされたマイクロニードルアレイ134の組み立て体設備への搬送の後)、ロボティックハンドリングツールは、マイクロニードルアレイをコンテナ或いはパッケージングから取り出すために、窪み260とのはめ込みによってマイクロニードルアレイ134に結合されるし、さらに上述したように、マイクロニードルアレイはロボティックハンドリングツールを通してカップ部94に取り付けられる。このように、窪み260は、製造、パッケージング、出荷及び組み立て処理の全ステップの間、マイクロニードルアレイをロボットによって扱わさせる。
【0113】
図40乃至43を全体的に参照すると、注入装置16のような薬剤注入装置は、マイクロニードルの先端及び/又は出口を被験体の皮膚内の特別な所定の或いは所望の深さに届けるように構成される。一具現化例にあって、薬剤注入装置は、マイクロニードルを通して、被験体の皮膚の所望の一つの層或いは複数の層に薬剤を注入するように構成される。様々な具現化例にあって、マイクロニードルの先端が被験体の皮膚内の所望の深さ或いは距離にて静止するように、一つ以上のマイクロニードルが被験者の皮膚を貫くように、薬剤注入装置の部品が選択され、最適化され、構成等される。マイクロニードルの所望の深さへの貫通は、注入される薬剤のタイプ、薬剤溶液の特性(例えば、粘着性、pHなど)、薬剤が注入される体の領域、用いられるマイクロニードルのタイプ等の、様々なファクタに依存する。所望の深さに運ばれるマイクロニードルの先端により、薬剤はマイクロニードルの先端の外側を通して注入される。
【0114】
図40を参照すると、マイクロニードルの先端及び/又は出口を皮膚の所望の層に挿入する構成にされる薬剤注入装置の位置具現化例が示されている。粘着層22は、薬剤注入装置16を皮膚132に取り付けるため、皮膚132の外面と永久的に接着しない結合を形成する。図40に示されるように、皮膚132は、上部層350、中間層352及び下部層354という、3つの層を有する。一具現化例にあって、上部層350は表皮であり、中間層352は乳頭真皮であり、そして下部層354は網状真皮である。皮膚132の3つの層は、例示目的のみで示されているものであり、さらに本明細書にあって考察されているのは一つの特別具体例は、マイクロニードルの先端或いは出口を乳頭真皮或いは網状真皮に挿入することに関するものであるが、他の具現化例の薬剤注入装置16がマイクロニードルを皮膚の他の層或いは他の深さへ挿入するために構成されてもよいのを理解すべきである。
【0115】
図40は、活性化前或いは非活性化の位置における薬剤注入装置16を示す。注入装置16は、ねじれロッド106として示されるが、制限されるものではないマイクロニードル活性化要素或いはマイクロニードルアクチュエータを備える。ねじれロッド106は、ラッチバー108として示されるラッチ要素によってサポートされる。ラッチバー108は、水平サポート面124によってサポートされる。活性化前の位置にあって、ラッチバー108はねじれロッド106と嵌合さらにサポートする。非活性化位置にあって、第1のラッチ嵌合要素72は、ボタン20の上壁30の下部面から延びる。ねじれバー106のU形状接触部144は、バリアフィルム86と接触し、マイクロニードルアレイ134の上に位置される。他の具現化例にあって、U形状接触部144は、バリアフィルム86の上に空間をおいて配置される(つまりバリアフィルム86とは接触しなし)。マイクロニードルアレイ134は、薬剤チャンネルアーム82のカップ部94内に取り付けられる。図示される具現化例にあって、薬剤チャンネルアーム82は、非活性化位置にあって、底壁61の上にマイクロニードルアレイ134をサポート或いは保持するのに十分な堅さである。
【0116】
マイクロニードルアレイ134は、一つ以上のマイニードル142を備える。図示される具現化例にあって、マイクロニードル142は、マイクロニードル142の先端をマイクロニードルアレイ134の内部チャンネル141と流動結合するように置く中央チャンネル156を定義するのに、カニュレート挿入される。図示されるように、底壁61のホール114及び粘着層22のホール28は、複数のチャンネル116を形成する。非活性化位置にあって、各マイクロニードル142は、チャンネル116の一つの上に整列されて配置される。
【0117】
図41を参照すると、活性化後の注入装置16が示されている。注入装置16を活性化するために、ボタン20に下方向の力がかけられる。ボタン20が下方向に動くので、第1のラッチ嵌合要素72の角度付き嵌合面76はラッチバー108に嵌合する。第1のラッチ嵌合要素72が下方向に動くので、ラッチバー108は、ねじれロッド106が解放されるように、水平サポート面124に沿って右に押される。解放されると、ねじれロッド106は、U形状接触部144が全体的に下方向に動くように(図41に示されている)、マイクロニードルアレイ134の上のバリアフィルム86の上部面に対して耐えるように、時計回りに捩じる。ねじれロッド106に蓄えられたエネルギーの解放は、マイクロニードルアレイ134を下方向に強制的に向かわせる。ねじれロッド106は、ボタン20の押圧によって解放されるエネルギーを蓄える。この具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134を非活性化から活性化位置に動かすために用いられるエネルギーは、完全にハウジング18内のねじれロッド106によって蓄えられる。
【0118】
ねじれロッド106が時計回りに捩じれ始めると、マイクロニードルアレイ134は、マイクロニードル142の先端が皮膚132の上部面に接触する状態となるように、各マイクロニードル142を下方向にチャンネル116を介して動かすように下方向に動く。ねじれロッド106が時計回りに捩じれ続けると、マイクロニードル142は被験体の皮膚132にホールをあける。マイクロニードルアレイ134の活性化後、マイクロニードルアレイ134は底壁61の上部面に静止し、マイクロニードル142はチャンネル116を介して延び、さらに皮膚132の所望の深さに達する。
【0119】
図42及び43を参照すると、活性化後のマイクロニードル142と、皮膚の外面の下の所望の深さに延びるマイクロニードル142が示されている。図42及び43に示されるように、マイクロニードル142は、先端356が皮膚132の中間層352内に位置決めされるように、皮膚に刺さる。皮膚132の中間層352内に位置決めされる先端356によって、薬剤はヒドロゲル98(図9参照)の拡張によって発生される圧力により、マイクロニードル142の先端356を介して皮膚132の中間層352に注入される。薬剤の流れは、図42及び43にあって矢印358にて示される。
【0120】
一具現化例にあって、中間層352は乳頭真皮であり、マイクロニードル142の先端356は前記乳頭真皮に送られる。この具現化例にあって、薬剤はマイクロニードル142を通して乳頭真皮層に注入される。乳頭真皮は、上部層350として示される表皮、或いは下部層354として示される網状真皮のどちらよりもコンプライアンスを持つと考えられる。乳頭真皮のコンプライアンスを持つ性質によって、マイクロニードル142の先端356の乳頭真皮への到達は、皮膚を通しての薬剤の注入に有利である。それほどコンプライアンスを持つ性質でない表皮或いは網状真皮と比較すると、乳頭真皮へのマイクロニードルを通した薬剤の注入は、乳頭真皮のコンプライアンスを持つ性質が、薬剤注入時に、組織を拡張及び変形させるので、マイクロニードルを通して注入される薬剤の大きな容積、或いはマイクロニードルを通しての高い薬剤注入レートを可能とする。さらに、乳頭真皮への薬剤の注入は、乳頭真皮のコンプライアンスを持つ性質のせいで、薬剤注入の間、薬剤の皮膚132表面への漏れ戻りを削減すると信じられる。一具現化例にあって、注入装置16はマイクロニードル142の先端356を上腕部の乳頭真皮に運ぶように構成される。他の具現化例あって、注入装置16はマイクロニードル142の先端356を大腿の乳頭真皮に挿入させるように構成される。
【0121】
他の具現化例にあって、中間層352は網状真皮であり、マイクロニードル142の先端356は網状真皮に運ばれる。一つの特定の具現化例にあって、先端356は網状真皮の上部半分に運ばれる。マイクロニードル142の先端356は、網状真皮への薬剤の注入が所望される適用例のときには、網状真皮に挿入される。いくつかの具現化例にあって、網状真皮に配置される先端356により、注入される薬剤は先端356から皮膚を通して上方向に流れる。これは、薬剤を網状真皮と乳頭真皮の両方に注入させる。様々な具現化例にあって、先端356は皮膚の外面の下で様々な深さに挿入される。例えば、一具現化例にあって、先端356は、皮膚の外面の下(例えば、上腕の皮膚)、約100マイクロメータと2ミリメータの間の深さに挿入される。他の具現化例にあって、先端356は皮膚の外面の下(例えば、腹部の皮膚)、約100マイクロメータと1.9ミリメータの間の深さに挿入される。他の具現化例にあって、先端356は皮膚の外面の下、約100マイクロメータと1.1ミリメータの間の深さに挿入される。他の具現化例にあって、先端356は皮膚の外面の下、約250マイクロメータと950マイクロメータの間の深さに挿入される。他の具現化例にあって、先端356は皮膚の外面の下、他の深さ範囲に挿入される(例えば、150マイクロメータから650マイクロメータ、150マイクロメータから200マイクロメータ、300マイクロメータから1.25ミリメータ)。
【0122】
マイクロニードル142の先端356の注入深さに対する注入装置16のいくつかの部品について、特定の特徴、性質等の適切な選択が、皮膚132内の所望の深さにマイクロニードル142の先端356を届けるための注入装置16の一つを形成させる。全体的に、先端356の挿入深さはマイクロニードルの長さ、マイクロニードルの鋭さ、皮膚を貫くためにマイクロニードルに与えられる力、マイクロニードルが延びるチャンネルの長さ、さらにはニードルの貫通の後の皮膚によって経験されるへこみの量に依存する。先端356の挿入深さは、マイクロニードルアレイ134に存在するマイクロニードルの数により変動する。
【0123】
図43を参照すると、マイクロニードル142はニードル長さNLを有する。チャンネル116はチャンネル長さCLを有する。さらに、マイクロニードルが被験体の皮膚に接触する状態となると、前記被験体の皮膚は、皮膚の穿刺の前に押され或いは変形するであろうし、さらに皮膚は、マイクロニードルが達する皮膚内の効果的な深さにあって低減することとなる穿刺に続いて押されたままであるかもしれない。図43に示されるように、マイクロニードル142による穿刺の後、皮膚132は凹みの深さDによって示されるようにいくらか凹んだままである。したがって、図43に示されるように、マイクロニードル142の挿入或いは挿入深さ(穿刺点での皮膚132の上部に対して)は、距離IDとして示される。図43に示されるように、挿入深さIDはニードル長さNLからチャンネル長さNLを減算し、さらに凹み深さDを減算したのに等しい。
【0124】
ニードル長さ、NLは、最大可能挿入深さを設定する。図43に示されるように、チャンネル長さCLは、ニードル長さNLのマイクロニードルのための最大挿入深さを制限する。したがって、先端356を所望の深さに挿入するため、所望の深さよりも大きなニードル長さが選択されるべきである。さらに、図43に示されるように、チャンネル長さは、底壁61及び粘着層22の両方の厚さとして機能する。一具現化例にあって、注入装置16の部品のための必要なサポートを依然として提供しながらも、できるだけ底壁61を薄くすることにより、さらに、皮膚132の充分なアタッチメントを提供しながらも、粘着層22を出来るだけ薄くすることによって、チャンネル長さは最小化される。
【0125】
与えられるニードル長さ及び与えられるチャンネル長さのための、所望の挿入深さIDは、マイクロニードル142の挿入後もそのままの皮膚の凹みの深さDを制御することによって達成される。特定の注入装置でのマイクロニードルの挿入の間に生じる、皮膚の凹みDの深さは、皮膚の物理的な特徴、マイクロニードル142の先端356の鋭さ、及びねじれロッド106によって注入される力の機能である。一具現化例にあって、以下に詳細に説明されることになるように、注入装置は、マイクロニードル142によって引き起こされる下方向への凹み及び/又は面変形を阻止するため、膚132を嵌合する組織サポート構造を含む。この具現化例にあって、皮膚の凹みの深さDは、組織サポート構造によってもたらされる凹み又は変形抵抗の合計としても機能する。
【0126】
皮膚の凹みDは、先端356の鋭さが増し、さらにニードルの幅が狭くなると、減少する。皮膚の凹みDは、さらにマイクロニードルアクチュエータ(例えば、ねじれロッド106)によるマイクロニードルアレイ134に注入される力が増加し、挿入での先端356の速度が増すと、さらに現業する。したがって、与えられる鋭さとニードル長さにより、マイクロニードルアクチュエータ(例えば、ねじれロッド106)は、皮膚の凹みを実質的に削減し、或いは最小化する充分な力を配給するために選択される。一具現化例にあって、マイクロニードルアクチュエータによって与えられる力は、マイクロニードルアクチュエータによって提供される力の機能として、皮膚の凹みDが実質的に減少しないよりも上の閾値より高く選択される。
【0127】
一具現化例にあって、先端356の鋭さは、皮膚の凹みDを低減するように選択される。他の具現化例にあって、ねじれロッド106によって提供される力は、皮膚の凹みDを低減するように選択される。一具現化例にあって、マイクロニードル142の先端356の鋭さ及び/又はニードル長さは、特別な製造技術の選択或いは特別なマイクロニードル材料の選択によって主に決定される。この具現化例にあって、皮膚の凹みの削減はマイクロニードルアクチュエータによって伝達される力の選択によって主に達成される。
【0128】
様々な具現化例により、粘着層22の下部面の下に延びるマイクロニードル142の部品の長さは、0.85mmから1.1mmの間、好ましくは0.9mmから1.05mmの間、さらに好ましくは0.95mmから1mmの間である。一つの好ましい具現化例にあって、粘着層22の下部面の下に延びるマイクロニードル142の部品の長さは、0.95mmである。様々な具現化例にあって、先端356の曲率半径(先端の鋭さを測定する)は、17μmプラスマイナス8μmであってもよい。一具現化例にあって、マイクロニードルアクチュエータ(例えば、ねじれロッド106)に蓄えられる力は、0.0015から0.025Jの間、好ましくは0.018から0.022Jの間、さらに好ましくは0.019から0.021Jの間である。一つの好ましい具現化例に合ってマイクロニードルアクチュエータに蓄えられる力は、0.02Jである。
【0129】
前述したように、皮膚の凹みDの低減は、マイクロニードル142によって引き起こされる下方向の凹み及び/又は表面変形を阻止するために皮膚132に嵌合する組織サポート構造を薬剤注入装置に設けることによって達成される。図示される具現化例にあって、組織サポート構造は、底壁61と粘着層22を介して形成されるチャンネル116として示される、少なくとも一つのチャンネル、マイクロニードルアレイ134の下に位置決めされる剛性底壁61の一部として示されるが、限定されるものではない、張力膜又は剛性壁或いは補強用裏張り、さらにはチャンネル116に近接する粘着層22の一部として示されるが、限定されるものではない嵌合要素を備える。
【0130】
図43を参照すると、一具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134の下の底壁61の一部が、粘着層22に取り付けられる張力膜又は剛性壁或いは補強用裏張りを形成する。さらに、図43に示される具現化例にあって、チャンネル116は、チャンネルの高さに沿って実質的に一定の直径の円筒状のチャンネル(例えば、円形断面を有する形状)である。さらに図示される具現化例にあって、チャンネル116の直径は、実質的にマイクロニードル142の基部の寸法と同じである。
【0131】
図43に示される具現化例にあって、チャンネル116を囲んでかつ近接する粘着層22の一部は、マイクロニードル142によって引き起こされる皮膚132の凹み及び/又は変形を阻止することによってサポート構造として作用する。粘着層22と皮膚132との間のアタッチメント或いは結合は、マイクロニードル142の下方向の動きによって引き起こされる皮膚132の下方向への凹み及び/又は変形を阻止或いは防ぐ。一具現化例にあって、粘着層22と皮膚132との間の結合は、皮膚の変形を阻止するためにマイクロニードルアレイ134の動きの反対の方向における或いは直交する皮膚における反応力を及ぼす。粘着層22はチャンネル116の周辺にて皮膚132の外面に接着されるので、粘着層22は、粘着層22が存在しないときよりも、より正確にチャンネル116の下の皮膚132の外面の位置を維持する傾向にある。一具現化例にあって、粘着層22はチャンネル116に近接の皮膚132の外面の部分に、マイクロニードルが皮膚を内側及び下側に粘着層22から離れて追い立てると、皮膚132が引っ張るところの凝固部にて、貼り付け或いは固定される。粘着層22は、チャンネル116の下の皮膚132の張力膜硬さを幾何的に増加するので、マイクロニードル142による皮膚132の穿刺を用にする。増加される張力硬さは、イクロニードルによる皮膚の穿孔を容易とするマイクロニードルの下の皮膚の一部の追従しての減少という結果となる。一具現化例にあって、粘着層22とチャンネル116に近接する皮膚との間の結合は、穿刺の後に、マイクロニードルの挿入の後に留まる皮膚の凹みDの量を低減するので、皮膚132を粘着層22に上に向けて引っ張る傾向にある。一具現化例にあって、チャンネル116は、マイクロニードル142と皮膚132の間の接触点にてマイクロニードル142を囲む或いは取り囲むので、粘着層22はマイクロニードル142の全外面に近接して皮膚132に取り付けられる。チャンネル116の場合、マイクロニードル142が皮膚と接触する状態となるので、粘着層22は各マイクロニードル142を完全に囲むか或いは取り囲む。様々な具現化例によれば、チャンネル116の直径は1.0mmから1.5mmの間であり、好ましくは1.20mmから1.35mmの間であり、さらに好ましくは1.25mmから1.30mmの間である。一つの好ましい具現化例にあって、チャンネル116の直径は、1.27mmである。
【0132】
底壁61は、粘着層22が皮膚132の内側及び下側の凹み及び/又は変形を阻止或いは防ぐために作用するのに、粘着層22に引っ張るための張力膜或いは剛性サポート或いはアンカーを提供する。サポート構造の一部としての粘着層22の有効性は、粘着層22と皮膚132の外面の間の粘着性が増加するので、増加する。サポート構造の一部としての粘着層22の有効性は、チャンネル116での粘着層のエッジがマイクロニードル142のシャフト160に近づけられるので、やはり増加する。このように、円筒チャンネル116はマイクロニードル142の基部の直径に整合するために最小化される直径を有する。他の具現化例にあって、底壁61のホール114及び粘着層22のホール28は、それらのホールが、先細りの側壁を有する全体的にコーン形状のチャンネル162を形成する、粘着層22の外面に向う方向にて減少する直径を有するように、先細りの側壁を有する。この具現化例にあって、粘着層22と皮膚132との間の接触点でのチャンネル162の直径は、円筒状チャンネルの場合よりも小さい。したがって、先細りのチャンネル162は、粘着層22のエッジをチャンネル162にて、円筒状のチャンネル116よりも、マイクロニードル142の先端と皮膚132の間の接触点に近接する状態にする。
【0133】
本明細書にあって考察される前記組織サポート構造具現化例はサポートを提供するために皮膚に接着される粘着層を含み、マイクロニードルとの接触によって引き起こされる皮膚の下方向へのへこみを阻止するが、他の皮膚接触要素が下方向へのへこみを阻止するのに用いられてもよいことに留意すべきである。例えば、一具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134の下の底壁61の下部面は、下方向へのへこみ或いは変形に抵抗するためにチャンネル116に近接する皮膚に噛み合うフック構造を備える。他の具現化例にあって、マイクロニードルアレイ134の下の底壁61は、下方向へのへこみ或いは変形に抵抗するためにチャンネル116に近接する皮膚に噛み合うクランプ或いはピンチ構造を含んでもよい。
【0134】
皮膚の凹みDは、上述したように組織サポート構造を通して低減される。組織サポート構造を含んだ薬剤注入装置16の一具現化例にあって、ニードル長さ、先端の鋭さ及びマイクロニードルアクチュエータによって伝達される力は、必要とされるよりも少ないかもしれない。一具現化例にあって、ニードル長さ、先端356の鋭さ及びマイクロニードルアクチュエータによって伝達される力(例えば、スプリング材料、スプリング構成を選択することによって)は、先端356を所望の深さに挿入するために選択される。他の具現化例にあって、注入装置16は、マイクロニードル142によって引き起こされる皮膚132の変形を阻止するサポート構造を備え、ニードル長さ、先端356の鋭さ及びマイクロニードルアクチュエータ(例えば、ねじれロッド106)によって伝達される力は先端356を所望の深さに挿入するために選択される。さらに、組織サポート構造によって引き起こされる皮膚の凹みDにおける減少の量は、マイクロニードル142の先端356が皮膚132内の所定の或いは所望の深さに挿入されるように、選択される。一具現化例にあって、先端の鋭さ及びアクチュエータは、マイクロニードルの先端356が活性化によって皮膚の外面を通過するように構成され、ニードルの長さは前記先端が被験体の皮膚内の所望の深さの範囲を超えないように制限される。一具現化例にあって、前記所望の深さは、マイクロニードル142の先端356が乳頭真皮に挿入されるように選択される。
【0135】
本発明の様々な局面のさらなる改良及び代替の具現化例が、本発明に鑑みれば当業者に明白であろう。つまり、この説明は、例示としてのみ解釈される。薬剤注入装置組み立て体及び薬剤注入装置の製造及びアレンジメントは、様々な具現化例に示されたように、例示目的のみである。いくつかの具現化例のみが、この開示にて詳細に説明されけれども、多くの変形(例えば、大きさのバリエーション、寸法、構造、様々な要素の形状及び特性、パラメータの値、取り付け配置、使用材料、色、位置向き等)が、本明細書にあって説明された発明の主題の新規な教示及び利点から実質的に逸れることなく可能である。一体に形成されるように示されたいくつかの要素は、複数の部分又は要素によって製造されてもよいし、複数の要素の配置は逆でも或いは変動されてもよいし、別々の要素の数或いは特性或いは配置は、改造されるか或いは変更されてもよい。いくつかの処理、論理的アルゴリズム、或いは方法ステップの順序或いはシーケンスは、変動されても、或いは他の具現化例により再シーケンス化されてもよい。他の代用、変更、変形及び省略が、設計、操作条件及び様々な具現化例のアレンジメントに、本発明の範囲から逸脱することなくなされてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験体へ薬剤を注入するための薬剤注入装置であって、
前記薬剤の前記被験体への注入を容易にするために構成されるマイクロニードルであって、先端部を備え、非活性化位置から活性化位置に移動可能なマイクロニードルであり、前記マイクロニードルが前記活性化位置に移動されると、前記マイクロニードルの前記先端部は前記被験体の皮膚を穿刺するように構成されるマイクロニードルと、
第1の端部及び第2の端部を有するチャンネルであって、前記マイクロニードルと軸整列し、少なくとも前記マイクロニードルの前記先端部が前記活性化位置にて前記チャンネルの前記第2の端部を過ぎて延びるところの前記チャンネルと、
前記チャンネルの近くに位置決めされる嵌合要素であって、前記マイクロニードルが前記非活性化位置から活性化位置に移動すると前記マイクロニードルによって引き起こされる前記皮膚の変形を阻止するように前記被験者の前記皮膚に嵌合するように構成される嵌合要素と
を含む組織サポート構造と
を備える薬剤注入装置。
【請求項2】
前記嵌合要素は粘着材料を備え、前記粘着材料は前記被験体の皮膚に恒久的にではない結合を形成するように構成され、前記マイクロニードルの下に配置される皮膚の一部にあって前記結合は膜の堅さを増加する充分な強度であり、前記増加された膜の堅さはマイクロニードルによる前記皮膚への穿孔を容易にするように前記皮膚部分のコンプライアンスを低減させることとなる、請求項1記載の薬剤注入装置。
【請求項3】
前記組織サポート構造は上部面と下部面を有する張力壁をさらに備え、前記粘着材料は前記剛性壁の前記下部面に結合される、請求項2記載の薬剤注入装置。
【請求項4】
前記粘着材料は第1のホールを備え、前記張力壁は前記第1のホールに整列される第2のホールを備えてなり、前記第1及び第2のホールは前記チャンネルを画定する請求項3記載の薬剤注入装置。
【請求項5】
前記粘着材料は、活性化位置にあって前記マイクロニードルのシャフトを取り囲む、請求項2記載の薬剤注入装置。
【請求項6】
前記チャンネルは円筒状のチャンネルであり、さらに前記チャンネルの前記第1の端部での直径は前記マイクロニードルの基部の直径と同じである、請求項1記載の薬剤注入装置。
【請求項7】
前記チャンネルは円形断面を有し、さらに前記チャンネルの前記第1の端部での直径は前記チャンネルの前記第2の端部での直径より大きい、請求項1記載の薬剤注入装置。
【請求項8】
前記チャンネルは前記第1の端部と第2の端部の間で、先細りにされている、請求項6記載の薬剤注入装置。
【請求項9】
前記マイクロニードルは、前記マイクロニードルの先端部分を介して延びる中央チャンネルを有する中空のマイクロニードルであり、さらに前記薬剤は前記マイクロニードルの前記中央チャンネル及び前記先端部分を介して前記被験体の皮膚に注入される液体薬剤である、請求項1記載の薬剤注入装置。
【請求項10】
前記薬剤を前記被験体に注入するのを容易にするように構成される第2のマイクロニードルであって、先端部を含み、非活性化位置から活性化位置に移動可能であり、前記活性化位置に移動されると、前記被験体の皮膚を穿孔するように構成される、第2のマイクロニードルとをさらに備え、
前記組織サポート構造は第1の端部及び第2の端部を有する第2のチャンネルであって、前記マイクロニードルに軸整列し、前記第2のマイクロニードルの少なくとも先端が活性化位置にて前記第2のチャンネルの前記第2の端部を過ぎて延びるところの、前記第2のチャンネルと、
前記チャンネルに隣接して位置決めされる第2の嵌合要素であって、前記第2のマイクロニードルが非活性化位置から活性化位置に移動すると、前記第2のマイクロニードルによって引き起こされる前記皮膚の変形を阻止するように前記被験体の皮膚に嵌合するように構成される、第2の嵌合要素とをさらに備える、請求項1記載の薬剤注入装置。
【請求項11】
前記嵌合要素と前記第2の嵌合要素の両方は、前記被験体の皮膚に永久的ではない結合を形成するように構成される粘着材料であり、前記結合は、前記第1及び第2のマイクロニードルが非活性化位置から活性化位置に移動するときの前記被験体の皮膚の変形を阻止するに充分な強度であり、さらに前記第1及び第2の嵌合要素は活性化位置にて前記第1及び第2のマイクロニードルのシャフト部分を取り囲む、請求項10記載の薬剤注入装置。
【請求項12】
被験体の皮膚に液体薬剤を注入するための薬剤注入装置であって、
一服量の液体薬剤を格納する薬剤貯蔵部と、
中空のマイクロニードルを含むマイクロニードル部品であって、先端部及び前記中空のマイクロニードルの前記先端部を介して延びる中央チャンネルとを備え、非活性化位置から活性化位置に移動可能であり、前記活性化位置に移動されると、前記中空のマイクロニードルの前記先端部が前記被験体の皮膚を穿刺するように構成されるマイクロニードル部品と、
前記薬剤貯蔵部が前記中空のマイクロニードルの前記先端部に流動的に接続されるように、前記薬剤貯蔵部から延び、かつ前記マイクロニードル部品に結合される薬剤チャンネルと、
前記活性化位置にあって前記中空のマイクロニードルの近くに配置される嵌合要素であって、前記非活性化位置から活性化位置への前記マイクロニードル部品の移動方向の反対方向にて、前記皮膚上に反応力を及ぼすように、前記被験体の前記皮膚に接着されるように構成される嵌合要素と、
を備える薬剤注入装置。
【請求項13】
前記嵌合要素は粘着材料を備え、前記粘着材料は前記被験体の皮膚に恒久的にではない結合を形成するように構成され、前記結合は、前記中空のマイクロニードルが非活性化位置から活性化位置に移動することによる、前記被験体の皮膚の変形を阻止するに充分な強度である、請求項12記載の薬剤注入装置。
【請求項14】
上部面及び下部面を含む張力膜をさらに備え、前記粘着材料は前記張力壁の前記下部面に結合される、請求項13記載の薬剤注入装置。
【請求項15】
前記粘着材料は第1のホールを備え、前記張力壁は前記第1のホールに整列される第2のホールを備えてなり、前記第1及び第2のホールは前記チャンネルを画定し、前記チャンネルは第1の端部及び第2の端部を有し、前記チャンネルは前記中空のマイクロニードルと軸整列し、少なくとも前記中空のマイクロニードルの先端部は活性化位置にて前記チャンネルの前記第2の端部を過ぎて延びる、請求項14記載の薬剤注入装置。
【請求項16】
前記張力膜は剛性壁であり、前記嵌合要素は前記マイクロニードル部品の移動に直交する前記皮膚上に反応力を及ぼし、さらに前記マイクロニードル部品は複数の中空のマイクロニードルを含むマイクロニードルアレイである、請求項13記載の薬剤注入装置。
【請求項17】
前記複数の中空のマイクロニードルの一にそれぞれ対応する複数のチャンネルを備え、前記複数のチャンネルのそれぞれは第1の端部及び第2の端部を備え、前記複数のチャンネルのそれぞれは前記複数の中空のマイクロニードルの内の一つと軸整列し、各中空のマイクロニードルの少なくとも前記先端部は活性化された位置にてそれぞれのチャンネルの前記第2の端部を過ぎて延びる、請求項16記載の薬剤注入装置。
【請求項18】
前記嵌合要素は、前記複数のチャンネルのそれぞれを囲む粘着材料を備える、請求項17記載の薬剤注入装置。
【請求項19】
薬剤を被験体の皮膚に注入する方法であって、
注入される一服の薬剤と、
マイクロニードルと、
アタッチメント要素と、
皮膚嵌合要素を含む組織サポート構造を
備える薬剤注入装置を提供するステップと、
前記アタッチメント要素を介して前記被験体の皮膚に前記薬剤注入装置を取り付けるステップと、
前記被験体の皮膚に前記皮膚嵌合要素を取り付けるステップと、
非活性化位置から前記マイクロニードルの先端部が前記被験体の皮膚を穿孔する活性化位置に前記マイクロニードルを移動するステップと、
前記マイクロニードルの下に配置される前記皮膚の一部の膜の堅さを増加するステップであり、前記増加された膜の堅さはマイクロニードルによる皮膚への穿孔を容易にするのに、皮膚の一部のコンプライアンスを低減する結果となるところのステップと、
前記マイクロニードルを介して前記被験体に前記一服の薬剤を注入するステップと
を備える薬剤注入方法。
【請求項20】
前記薬剤注入装置は、粘着層をさらに備え、前記粘着層は前記アタッチメント要素及び前記皮膚嵌合要素の両方である、請求項19記載の薬剤注入方法。
【請求項21】
被験体に薬剤を注入するための薬剤注入装置であって、
本体とマイクロニードルを有するマイクロニードル部品であって、前記マイクロニードルが前記被験体への前記薬剤の注入を容易にするように構成され、さらに前記マイクロニードル先端部を備えて非活性化位置から活性化位置に移動可能であり、かつ前記活性化位置に移動されるときに、前記先端が前記被験体の皮膚に穿刺するように構成される、前記マイクロニードル部品と、
底壁を有するハウジングと、
前記底壁に画定されるチャンネルであり、第1の端部及び第2の端部を有し、前記マイクロニードルに整列される前記チャンネルを備え、
少なくとも前記マイクロニードルの前記先端部は活性化位置にて前記チャンネルの前記第2の端部を過ぎて延び、
前記マイクロニードル部品の前記本体の少なくとも一部は活性化位置にて前記底壁の面を支える、薬剤注入装置。
【請求項22】
前記マイクロニードル部品の本体の一部の下部面は、前記底壁の上部面を支える、請求項21記載の薬剤注入装置。
【請求項23】
前記底壁は、前記被験体の皮膚と前記マイクロニードル部品の本体の一部の下部面との間に位置決めされる、請求項22記載の薬剤注入装置。
【請求項24】
薬剤を被験体に注入する薬剤注入装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジングによってサポートされる、前記薬剤を収納する薬剤貯蔵部と、
前記ハウジングによってサポートされる中空のマイクロニードルであって、非活性化位置から活性化位置に移動可能であり、前記マイクロニードルが前記活性化位置に移動されると、前記中空のマイクロニードルの先端が前記被験体の皮膚に穿刺するように構成される、前記マイクロニードルと、
前記薬剤貯蔵部と接続される入口と、前記中空のマイクロニードルに接続される出口とを有するチャンネルであって、前記入口は前記中空のマイクロニードルが前記非活性化位置のとき、前記薬剤貯蔵部と流動的に接続され、前記薬剤が前記薬剤貯蔵部から前記チャンネル及び前記中空のマイクロニードルを介して流れるのが許可されるように、前記チャンネルは前記薬剤貯蔵部と前記中空のマイクロニードルの間に流動的接続を提供する、前記チャンネルとを備え、
前記チャンネルの前記中空のマイクロニードルが前記非活性化位置から活性化位置に移動するので、前記チャンネルが第1の位置から第2の位置に移動し、さらに前記ハウジングに対する前記薬剤貯蔵部の位置は、前記中空のマイクロニードルが前記非活性化位置から前記活性化位置に移動するので、固定されたままである、薬剤注入装置。
【請求項25】
前記薬剤貯蔵部と前記中空のマイクロニードルとの間に延びるチャンネルアームをさらに備え、前記チャンネルは前記チャンネルアームの材料の少なくとも一部に形成され、前記チャンネルアームは前記薬剤貯蔵部に一体化される、請求項24記載の薬剤注入装置。
【請求項26】
前記チャンネルアームは、柔軟な材料を備え、かつ前記チャンネルアームは、前記チャンネルが前記第1の位置から第2の位置に移動されると、曲がる、請求項25記載の薬剤注入装置。
【請求項27】
前記チャンネルアームは、非活性化位置及び活性化位置の両方にて前記中空マイクロニードルに結合されるマイクロニードルアタッチメント部を備える、請求項25記載の薬剤注入装置。
【請求項28】
貯蔵基部の内部面及びフレキシブルフィルムの内部面が前記チャンネルを画定するように、前記貯蔵基部及び前記貯蔵基部に結合される前記フレキシブルフィルムを備える、請求項25記載の薬剤注入装置。
【請求項29】
前記チャンネルアームは、前記チャンネルアームの長さに沿って延びる窪みを備え、前記フレキシブルフィルムは、前記窪みの内部面及び前記フレキシブルフィルムの前記内部面が前記チャンネルを画定するように、前記チャンネルアームに結合される、請求項28記載の薬剤注入装置。
【請求項30】
前記フレキシブルフィルムと接触する貯蔵アクチュエータを備え、前記貯蔵アクチュエータは、前記薬剤を被験体の皮膚に注入するために、前記薬剤を前記薬剤貯蔵部から前記チャンネル及び前記中空のマイクロニードルを介して移動するように前記薬剤貯蔵部内の圧力を増加するように構成される、請求項29記載の薬剤注入装置。
【請求項31】
前記貯蔵アクチュエータは、活性化流体と接触するように配置されると、拡張するように構成されるヒドロゲルである、請求項30記載の薬剤注入装置。
【請求項32】
活性化流体貯蔵庫及び前記活性化流体貯蔵庫と前記ヒドロゲルとの間に位置決めされる流体伝達要素とをさらに備える、請求項31記載の薬剤注入装置。
【請求項33】
前記活性化流体は水であり、前記流体伝達要素は、前記活性化流体貯蔵庫から水を前記ヒドロゲルに伝達するように構成される親水性の芯である、請求項32記載の薬剤注入装置。
【請求項34】
蓄積されたエネルギーを含むマイクロニードルアクチュエータを備え、前記マイクロニードルアクチュエータは前記ハウジング内に配置され、かつ前記中空のマイクロニードルを前記非活性化位置から活性化位置に移動させるように蓄えられたエネルギーを解放するように構成される、請求項24記載の薬剤注入装置。
【請求項35】
前記マイクロニードルアクチュエータは、ねじれロッドである、請求項34記載の薬剤注入装置。
【請求項36】
液体薬剤を被験体の皮膚に注入する装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジングに結合される薬剤貯蔵部と、
前記薬剤貯蔵部に結合され、かつ一体化される導管と、
前記導管に結合されるマイクロニードルと、
前記ハウジング内に配置されるマイクロニードルアクチュエータとを備え、
前記マイクロニードルアクチュエータは、活性化により前記マイクロニードルを被験体の皮膚に駆動するために前記マイクロニードルに運動エネルギーを与えるように構成される、液体薬剤注入装置。
【請求項37】
マイクロニードルの活性化を引き起こすために第1の位置から第2の位置に移動可能である活性化制御部をさらに備える、請求項36記載の液体薬剤注入装置。
【請求項38】
前記マイクロニードルアクチュエータは、ねじれロッドである、請求項37記載の液体薬剤注入装置。
【請求項39】
前記ねじれロッドは、前記活性化制御部が第1の位置にあると、ラッチバーによってサポートされる、請求項38記載の液体薬剤注入装置。
【請求項40】
前記活性化制御部の前記第1の位置から前記第2位置への動きは、前記ねじれロッドを解放するように前記ラッチバーを動かす、請求項39記載の液体薬剤注入装置。
【請求項41】
前記活性化制御部はボタンであり、前記ボタンは上壁と前記上壁の下部面から延びる少なくとも一つの嵌合面を備え、前記ボタンが前記第1の位置から前記第2の位置に移動されると、前記嵌合面は前記ねじれロッドを解放するように前記ラッチバーに嵌合する、請求項40に記載の液体薬剤注入装置。
【請求項42】
被験体の皮膚に液体薬剤を注入するための着用可能な薬剤注入装置であって、
ハウジングと、
前記薬剤注入装置を前記被験体の皮膚に取り付けるためのアタッチメント要素と、
前記ハウジングによってサポートされる、前記薬剤を収納する薬剤貯蔵部と、
複数の中空のマイクロニードルを含むマイクロニードルアレイであって、各中空のマイクロニードルは先端部と前記先端部を介して延びる中央チャンネルを備え、非活性化位置から活性化位置に移動可能であり、前記マイクロニードルアレイが前記活性化位置に移動されると、前記複数の中空のマイクロニードルの先端部は、前記被験体の皮膚に穿刺するように構成される、マイクロニードルアレイと、
前記薬剤貯蔵部が前記中空のマイクロニードルの前記先端部に流動的に接続されるように、前記薬剤貯蔵部から延び、かつ前記マイクロニードルアレイに結合される薬剤チャンネルと、
前記薬剤貯蔵部と前記マイクロニードルアレイの間に延びるチャンネルアームであって、前記薬剤チャンネルは前記チャンネルアームの材料の少なくとも一部で形成され、前記チャンネルアームが第1の位置から第2の位置へ移動し、前記マイクロニードルアレイが前記非活性化位置から活性化位置に移動するので、前記チャンネルアームは柔軟な材料を有し、前記チャンネルアームは曲がり、さらに前記チャネルアームは前記薬剤貯蔵部と一体化される、前記チャンネルアームと、
前記マイクロニードルアレイを非活性化位置及び活性化位置の両方で前記チャンネルアームに結合するマイクロニードルアタッチメント要素と、
蓄えられるエネルギー、前記ハウジング内に配置され、前記マイクロニードルアレイを前記非活性化位置から前記活性化位置に動かさせるために、前記蓄えられたエネルギーを前記マイクロニードルアレイに伝達するように構成されるマイクロニードルアクチュエータを
備える着用可能な液体薬剤注入装置。
【請求項43】
前記マイクロニードルアクチュエータは、ねじれロッドである、請求項42記載の液体薬剤注入装置。
【請求項44】
薬剤を被験体に注入するための薬剤注入装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジングに結合され、活性化されたときに前記ハウジングから延びるように構成されるマイクロニードルと、
前記ハウジングに結合される活性化制御部と、
内部面を有する上壁と、
前記上壁から延びる側壁であって、内部面を有する側壁と、
前記ハウジングに取り付けられるように構成される第1のアタッチメント構造であり、前記外側シェルが前記第1のアタッチメント構造が前記ハウジングに取り付けられると、活性化されたマイクロニードルを覆う前記第1のアタッチメント構造と、
前記ハウジングに取り付けられるように構成される第2のアタッチメント構造であり、前記外側シェルが前記第2のアタッチメント構造が前記ハウジングに取り付けられると、活性化されたマイクロニードルを覆う前記第2のアタッチメント構造と、
を備える外側シェルと
を備える、薬剤注入装置。
【請求項45】
前記上壁の前記内部面と前記側壁の前記内部面が中央チャンバを画定する、請求項44記載の薬剤注入装置。
【請求項46】
前記活性化制御部及びハウジングは、前記第1のアタッチメント構造が前記ハウジングに取り付けられると、前記中央チャンバ内に受容される、請求項45記載の薬剤注入装置。
【請求項47】
前記活性化されたマイクロニードルは、前記第2のアタッチメント構造が前記ハウジングに取り付けられると、前記中央チャンバ内に受容される、請求項45記載の薬剤注入装置。
【請求項48】
前記第1のアタッチメント構造は前記側壁の前記内部面から延びるタブを含み、前記タブは内部面を有し、前記タブの前記内部面は前記外側シェルを前記ハウジングに取り付けるために前記ハウジングに嵌合する、請求項44記載の薬剤注入装置。
【請求項49】
前記外側シェルは、前記タブとハウジングの間の締り嵌めを通して、前記ハウジングに取り付けられるように構成される、請求項48記載の薬剤注入装置。
【請求項50】
前記第2のアタッチメント構造は、前記側壁の前記内部面から延びるビードと、前記ビードに近接して位置決めされて前記側壁内に形成される窪みとを備え、さらに前記ハウジングの一部は、前記外側シェルが前記第2のアタッチメント構造を通して前記ハウジングに取り付けられると、前記窪み内に受容される、請求項48記載の薬剤注入装置。
【請求項51】
前記ハウジングの一部は前記ハウジングの低周辺エッジから延びるフランジであり、前記ビードは、前記第2のアタッチメント構造が前記ハウジングに取り付けられると、前記ハウジングの前記外側シェルに対する動きを阻止するように前記フランジに嵌合する、請求項50記載の薬剤注入装置。
【請求項52】
前記タブは、前記窪みと前記上壁の間の側壁上に配置される、請求項50記載の薬剤注入装置。
【請求項53】
薬剤を被験体に注入するための薬剤注入装置であり、
ハウジングと、
活性化されると前記ハウジングから延びるように構成されるマイクロニードルと、
前記ハウジングに結合される活性化制御部と、
前記ハウジングに結合される外側シェルであり、
内部面を有する上壁と、
前記上壁の周辺エッジから延びる側壁であり、前記側壁は内部面を有し、前記上壁の前記内部面及び前記側壁の前記上面は中央チャンバを確定する、前記側壁と、
前記ハウジングに結合される第1のアタッチメント構造であり、前記ハウジング及び前記活性化制御部は前記外側シェルが前記第1のアタッチメント構造を介して前記ハウジングに結合されると、前記中央チャンバ内に配置される、前記第1のアタッチメント構造と、
前記ハウジングに結合される第2のアタッチメント構造であり、前記活性化されたマイクロニードルは、前記外側シェルが前記第2のアタッチメント構造を介して前記ハウジングに結合されると、前記中央チャンバ内に配置される、前記第2のアタッチメント構造と
を備える外側シェルと
を備える、薬剤注入装置。
【請求項54】
前記外側シェルは、薬剤が注入された後に、マイクロニードルの廃棄のため、使用済みの注射針を安全に廃棄するための容器を提供する、請求項53記載の薬剤注入装置。
【請求項55】
前記外側シェルは、剛性材料よりなる、請求項54記載の薬剤注入装置。
【請求項56】
前記ハウジングは下部面を有する底壁を含み、前記ハウジングの前記下部面は、前記外側シェルが前記第2のアタッチメント構造を介して前記ハウジングに結合されると前記外側シェルの上壁に全体的に向いており、さらに前記ハウジングの前記下部面は、前記外側シェルが前記第1のアタッチメント構造を介して前記ハウジングに結合されると前記外側シェルの前記上壁から全体的に離れる、請求項53記載の薬剤注入装置。
【請求項57】
前記外側シェルは、活性化前に前記第1のアタッチメント構造を介して前記ハウジングに結合され、さらに前記外側シェルは、前記マイクロニードルの廃棄を容易とするように薬剤注入の後に前記第2のアタッチメント構造を介して前記ハウジングに結合される、請求項53記載の薬剤注入装置。
【請求項58】
薬剤を被験体の皮膚に注入する方法であって、
保護カバー内に保持されるマイクロニードル薬剤注入装置を提供するステップと、
アタッチメント要素を通して前記被験体の皮膚に前記マイクロニードル薬剤注入装置を取り付けるステップと、
活性化制御部を露出するために前記マイクロニードル薬剤注入装置が前記被験体の皮膚に取り付けられる間、前記保護カバーを前記マイクロニードル薬剤注入装置から取り除くステップと、
マイクロニードルの前記被験体の皮膚への挿入を引き起こすため及び前記マイクロニードルを介して薬剤注入を初期化するために前記活性化制御部を作動するステップと、
前記マイクロニードル薬剤注入装置を前記被験体の皮膚から取り除くステップと、
前記マイクロニードル薬剤注入装置を、前記露出されたマイクロニードルが前記保護カバーによって覆われるように、前記保護カバーに取り付けるステップと
を備える薬剤注入方法。
【請求項59】
前記保護カバーは、前記保護カバーの内部に前記マイクロニードル薬剤注入装置を保持するために前記マイクロニードル薬剤注入装置の外面に結合されるように構成される複数のタブを備える、請求項58記載の薬剤注入方法。
【請求項60】
前記保護カバーは、前記保護カバーを前記マイクロニードル薬剤注入装置に取り付けるために前記マイクロニードル薬剤注入装置の一部を受容する窪みを備える、請求項59記載の薬剤注入方法。
【請求項61】
前記保護カバーを取り除くステップは、前記保護カバーの側壁に、内側に方向付けられる力を適用するステップを含む、請求項58記載の薬剤注入方法。
【請求項62】
前記保護カバーの上壁が面と接触するように前記面上に前記保護カバーを設置するステップをさらに含む、請求項58記載の薬剤注入方法。
【請求項63】
前記薬剤注入装置は、下部面を有する底壁を含み、前記底壁の前記下部面は、前記使用されたマイクロニードル薬剤注入装置が前記保護カバーに取り付けられると、前記保護カバーの前記上壁に向き合う、請求項62記載の薬剤注入方法。
【請求項64】
薬剤を被験体の皮膚に注入する装置であって、
薬剤貯蔵部と、
前記薬剤貯蔵部に結合される導管と、
マイクロニードル部品であり、
本体と、
前記マイクロニードル部品を前記導管に結合する嵌合構造と、
前記本体から延びる中空マイクロニードルとを備えてなり、組み立て工具に、前記装置の組み立ての間、ハンドリング特徴を介して、解放可能に結合されるように構成される、中空マイクロニードル部品と
を備える、薬剤注入装置。
【請求項65】
前記ハンドリング特徴部は、前記マイクロニードル部品が組み立て工具への結合の後、所定の仕様にて前記組み立て工具に対して整列されるように、構成される、請求項64記載の薬剤注入装置。
【請求項66】
前記ハンドリング特徴部は、前記マイクロニードル部品の本体に形成される窪みを含み、さらに前記窪みの側壁は前記マイクロニードル部品を前記組み立て工具に結合するために前記組み立て工具によって嵌合されるように構成される、請求項64記載の薬剤注入装置。
【請求項67】
前記窪みは、非円形である、請求項66記載の薬剤注入装置。
【請求項68】
前記窪みは三角形で、さらに前記嵌合構造は第1のタブ、第2のタブ、及び第3のタブを含み、さらに前記導管は第1の開口、第2の開口、及び第3の開口を備え、前記マイクロニードル部品は前記第1のタブと前記第1の開口の間の嵌合、前記第2のタブと前記第2の開口の間の嵌合、及び前記第3のタブと前記第3の開口の間の嵌合を介して前記導管に結合される、請求項67記載の薬剤注入装置。
【請求項69】
前記複数のタブと前記複数の開口の間の嵌合はスナップフィット嵌合である、請求項68記載の薬剤注入装置。
【請求項70】
前記三角形の窪みの各コーナは前記複数のタブの一つに整列される、請求項69記載の薬剤注入装置。
【請求項71】
前記マイクロニードル部品の本体は側壁を備え、さらに全体的に円形断面を有し、さらに前記複数のタブは前記側壁の外面から延びる、請求項70記載の薬剤注入装置。
【請求項72】
前記複数のタブは、前記側壁の周辺に等間隔で配置される、請求項71記載の薬剤注入装置。
【請求項73】
薬剤注入装置のマイクロニードル部品であって、
下部面を有する底壁と、
前記底壁に結合される側壁と、
前記底壁の下部面から延びるマイクロニードルと、
前記底壁の下部面に形成されるロボティックハンドリング特徴部であり、前記薬剤注入装置の組み立ての間、ロボティック組み立て工具に解放可能に結合される、前記ロボティックハンドリング特徴部と
を備えるマイクロニードル部品。
【請求項74】
前記ロボティックハンドリング特徴部は、前記マイクロニードル部品が、前記ロボティック組み立て工具に結合された後、所定の仕様にて前記ロボティック組み立て工具に対して整列されるように、構成される、請求項73記載のマイクロニードル部品。
【請求項75】
前記側壁は内部面を備え、前記底壁は上部面を備え、前記側壁の内部面と前記底壁の上部面は前記マイクロニードル部品の上端部に向う中央窪みを画定し、さらに前記マイクロニードルは前記中央窪みと流動的に接続される中央チャンネルを備える、請求項74記載のマイクロニードル部品。
【請求項76】
前記ロボティックハンドリング特徴部は、前記底壁の下部面内に形成される窪みを備え、前記ロボティックハンドリング特徴部の前記窪みは前記マイクロニードル部品の下端部に面する、請求項75記載のマイクロニードル部品。
【請求項77】
前記側壁の外面から延びる複数のタブをさらに備え、前記複数のタブは前記マイクロニードル部品を前記薬剤注入装置に結合するように構成される、請求項76記載のマイクロニードル部品。
【請求項78】
薬剤注入装置を製造するための方法であって、
ロボティックハンドリング特徴部を有するマイクロニードル部品を提供するステップと、
薬剤貯蔵部を提供するステップと、
前記薬剤貯蔵部に結合される導管を提供するステップと、
前記マイクロニードル部品をロボティック伝達装置に前記ロボティックハンドリング特徴部と前記ロボティック伝達装置の間の嵌合を介して結合するステップと、
前記マイクロニードル部品を前記導管に前記ロボティック伝達装置を伴って結合するステップと
を備える、薬剤注入装置の製造方法。
【請求項79】
前記マイクロニードル部品を前記ロボティックハンドリング特徴部と第2のロボティック伝達装置との間の嵌合を介して前記第2のロボティック伝達装置に結合するステップと、
前記マイクロニードル部品を前記第2のロボティック伝達装置によりモールディング機構から取り出すステップと、
前記マイクロニードル部品を前記第2のロボティック伝達装置を用いて出荷コンテナに置くステップと、
前記マイクロニードル部品を前記ロボティック伝達装置により前記出荷コンテナから取り出すステップと
を備える、請求項78記載の薬剤注入装置の製造方法。
【請求項80】
ハウジングを提供するステップと、前記薬剤貯蔵部、導管及びマイクロニードル部品を前記ハウジングに結合するステップとをさらに備える、請求項78記載の薬剤注入装置の製造方法。
【請求項81】
前記マイクロニードル部品結合ステップは、前記マイクロニードル部品を前記導管の一部に位置決めするステップを含む、請求項78記載の薬剤注入装置の製造方法。
【請求項82】
前記ロボティックハンドリング特徴部は、前記マイクロニードル部品が前記ロボティック伝達装置に結合された後に、所定の方法にて前記ロボティック伝達装置に対して整列されるように構成される、請求項78記載の薬剤注入装置の製造方法。
【請求項83】
前記マイクロニードル部品を前記ロボティック伝達装置により前記導管に結合するステップは、前記ロボティック伝達装置に対する前記マイクロニードル部品の所定の調整に基づいている、請求項82記載の薬剤注入装置の製造方法。
【請求項84】
薬剤を被験体の皮膚に注入する装置であって、
薬剤貯蔵部と、
先端、長さ、及び先端の鋭さを有し、前記薬剤貯蔵部に結合されるマイクロニードルと、
前記マイクロニードルに結合され、活性化により前記被験体の皮膚に前記マイクロニードルを駆動するために構成されるマイクロニードルアクチュエータと、
を備え、
前記先端の鋭さ及び前記アクチュエータは、前記マイクロニードルに活性化に依存して前記皮膚の外側層を通らせ、さらに前記長さは、前記先端が前記被験体の皮膚の表面の下の所望の深さを過ぎて延びないように、制限され、前記所望の深さは乳頭真皮或いは網状真皮に配置される、薬剤注入装置。
【請求項85】
前記皮膚の外側の層は、表皮であり、さらに前記所望の深さは前記網状真皮の上半分に設定される、請求項84記載の薬剤注入装置。
【請求項86】
前記薬剤は、前記マイクロニードルを介して活性化に続いて前記被験体に注入される、請求項85記載の薬剤注入装置。
【請求項87】
前記マイクロニードルは中空のマイクロニードルであり、さらに前記薬剤は液体薬剤であり、活性化に続いて前記中空マイクロニードルを介して前記被験体に注入される、請求項85記載の薬剤注入装置。
【請求項88】
前記薬剤注入装置は、前記薬剤を前記被験体の上腕の皮膚に注入するように構成され、前記所望の深さは前記皮膚の外面の下、100マイクロメータから2ミリメータである、請求項84記載の薬剤注入装置。
【請求項89】
前記薬剤注入装置は、前記薬剤を前記被験体の腹部の皮膚に注入するように構成され、前記所望の深さは前記皮膚の外面の下、100マイクロメータから1.9ミリメータである、請求項84記載の薬剤注入装置。
【請求項90】
活性化の間、前記マイクロニードルによって引き起こされる前記皮膚面の変形を阻止するように、前記被験体の皮膚に接着されるように構成される嵌合要素をさらに備える、請求項84記載の薬剤注入装置。
【請求項91】
前記嵌合要素は粘着材料を備え、前記粘着材料は前記被験体の皮膚に恒久的にではない結合を形成するように構成され、前記結合は活性化の間、前記マイクロニードルによって引き起こされる前記皮膚面の変形を阻止するための充分な強度である、請求項90記載の薬剤注入装置。
【請求項92】
上部面と下部面を有し、前記粘着材料が前記下部面に結合される、前記張力膜をさらに備える、請求項91記載の薬剤注入装置。
【請求項93】
前記粘着材料は第1のホールを備え、前記張力膜は前記第1のホールに整列される第2のホールを備えてなり、前記第1及び第2のホールはチャンネルを画定し、前記チャンネルは第1の端部と第2の端部を有し、前記チャンネルは前記マイクロニードルと軸整列し、少なくとも前記先端は活性化に続いて前記チャンネルの前記第2の端部を過ぎて延びる、請求項92記載の薬剤注入装置。
【請求項94】
液体薬剤を被験体の皮膚に注入する装置であって、
一服量の液体薬剤を蓄える液体貯蔵庫と、
前記液体貯蔵庫に結合される導管と、
先端、長さ及び先端の鋭さを有する中空のマイクロニードルであって、前記導管に結合され、前記薬剤が前記薬剤貯蔵部から前記導管及び前記中空のマイクロニードルを介して前記被験体の皮膚に流れられるように、前記導管は前記薬剤貯蔵部と前記中空マイクロニードルとの間に流動的接続を提供する前記中空マイクロニードルと、
前記中空のマイクロニードルに結合されるマイクロニードルアクチュエータであって、活性化に依存して前記被験体の皮膚に前記中空のマイクロニードルを駆動するように構成される、前記マイクロニードルアクチュエータと、
活性化の間前記中空マイクロニードルによって引き起こされる皮膚表面の変形を阻止するように、前記被験体の皮膚に粘着するように構成される嵌合要素とを備え、
前記先端の鋭さ、前記アクチュエータ及び前記嵌合要素の少なくとも一つは、活性化後の前記中空のマイクロニードルによって引き起こされる前記被験体の皮膚面の変形を削減するために構成され、さらに前記マイクロニードル長さが前記中空のマイクロニードルの前記先端が前記被験体の乳頭真皮或いは網状真皮に挿入されるようにする、液体薬剤注入装置。
【請求項95】
前記液体薬剤は、活性化に続いて前記被験体の乳頭真皮或いは前記網状真皮の上半分に注入される、請求項94記載の液体薬剤注入装置。
【請求項96】
前記嵌合要素は粘着材料を備え、前記粘着材料は前記被験体の皮膚に恒久的にではない結合を形成するように構成され、前記結合は、前記中空のマイクロニードルが非活性化位置から活性化位置に移動することによる、前記被験体の皮膚の変形を阻止するに充分な強度である、請求項94記載の液体薬剤注入装置。
【請求項97】
薬剤を被験体の皮膚に注入する方法であって、
薬剤注入装置を提供するステップであって、前記薬剤注入装置は薬剤貯蔵部と、先端と、長さ及び先端の鋭さを有し、かつ前記薬剤貯蔵部に結合されるマイクロニードルと、前記マイクロニードルに結合されて前記マイクロニードルを活性化に依存して被験体の皮膚に駆動するように構成されるマイクロニードルアクチュエータとを有する薬剤注入装置を提供するステップと、
前記先端が被験体の皮膚の表面の下の所望の深さに挿入されるように前記長さ、先端の鋭さ及びマイクロニードルアクチュエータの少なくとも一つを選択するステップであって、前記所望の深さは乳頭真皮又は網状真皮に位置される、前記ステップと、
前記マイクロニードルを前記被験体の皮膚内の前記所望の深さに挿入するために前記マイクロニードルアクチュエータを活性化するステップと、
前記マイクロニードルを介して前記被験体の皮膚に前記薬剤を注入するステップと
を備える薬剤注入方法。
【請求項98】
前記長さ、前記先端の鋭さ、及びマイクロニードルアクチュエータの少なくとも一つが前記マイクロニードルの前記先端が前記被験体の網状真皮の上半分に挿入されるように、選択される、請求項97記載の薬剤注入方法。
【請求項99】
前記薬剤は、前記被験体の乳頭真皮又は網状真皮に注入される、請求項98記載の薬剤注入方法。
【請求項100】
前記薬剤注入装置を前記被験体の皮膚の外面に取り付けるステップをさらに備える、請求項97記載の薬剤注入方法。
【請求項101】
前記薬剤注入装置は前記被験体の上腕の皮膚或いは腹部の皮膚に取り付けられ、前記長さ、前記先端の鋭さ及び前記マイクロニードルアクチュエータの内の少なくとも一つが、前記マイクロニードルの前記先端が前記皮膚の外面の下100マイクロメータから2ミリメータの深さに挿入されるように、選択される、請求項100記載の薬剤注入方法。
【請求項102】
前記薬剤注入装置は、活性化の間、前記マイクロニードルによって引き起こされる皮膚面の変形を阻止するように前記被験体の皮膚に接着するように構成される嵌合要素をさらに備える、請求項97記載の薬剤注入方法。
【請求項103】
前記マイクロニードルは中空のマイクロニードルであり、前記薬剤は液体薬剤であり、さらに前記注入ステップは前記薬剤を前記中空のマイクロニードルを介して前記被験体の乳頭真皮或いは網状真皮の上半分に注入するステップを含む、請求項97記載の薬剤注入方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公表番号】特表2013−516280(P2013−516280A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−548071(P2012−548071)
【出願日】平成23年1月4日(2011.1.4)
【国際出願番号】PCT/US2011/020113
【国際公開番号】WO2011/084951
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(512174620)ラティオ, インコーポレイテッド (1)
【出願人】(512174631)フルゲン, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】