説明

血流を検出する装置及び方法

対象の指先(20)又は他の体の部分における又はその中の血流を検出する方法及び装置において、ドップラシフト測定ビーム放射線(18)は、赤血球により反射され、レーザダイオード(10)のレーザキャビティに再び入って、前記レーザキャビティの動作に変化をもたらし、このような変化は前記血流を表す。前記装置は、"生体"検出器として指紋センサに組み込まれることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの体の一部に存在する皮下静脈における血流を検出する方法及び装置であって、放射線が前記ユーザの体の一部に向けられ、前記体の一部により反射された放射線が受信及び解析される方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のバイオメトリック方法は、指紋、虹彩若しくは顔の画像又は音声の記録に基づく本人確認及び認識に対して存在する。これらの認識システムは、個人を他の個人から区別する個人の独特な性質を使用する。例えば、米国特許第4393366号に記載された構成において、目の性質が認識の基礎として使用される。しかしながら、このタイプの構成は、例えば、人間の目に虹彩の画像を重ねることにより、偽造されやすいことが知られている。他の既知の構成は、特定の人の特性として知られ、一卵性の双子でさえ異なるパターンを持つ指紋を使用する。いずれにしても、既知のタイプの本人確認及び認識のそれぞれは、便利さ及び割り込みに関して利点及び不利点の両方を持つ。指紋技術は特に、使い勝手の良さ及び便利さのため非常に人気がある。しかしながら、このような技術は、2つの主な理由から非常に偽造されやすい。第一に、指紋は(例えばゼラチン等に)複製するのが容易であり、第二に、比較的容易に"盗難"されることができ、従来の指紋センサに息を吹きかけることにより結果として誤った確認を生じることさえ起こり得る。
【0003】
皮下の血管のパターンが個人の特性であることが分かっており、手の静脈パターンが独特な"指紋"として使用されることができるという事実は、米国特許第5787185号に説明されている。米国特許第4699149号は、ユーザの体の一部が放射線により照射され、前記放射線に対して肌が半透明であり、血管の位置が、例えば、差分温度測定を用いて、又は核磁気共鳴若しくは脈の音響モニタリングのような技術を使用して検出される、個人を識別する装置を記載する。
【0004】
しかしながら、これらのタイプのシステムでさえ、偽物の又は生きていない指紋の使用により偽造されやすい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、上で概説された問題を軽減し、皮下静脈における血流を検出する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、ユーザの体の一部における血流を検出する装置であって、前記装置が、レーザキャビティを持ち、前記ユーザの体の一部の表皮の下の点に集束又は集光されるように構成された測定ビームを生成する少なくとも1つのレーザを有し、前記ユーザの体の一部における皮下静脈内を流れる血液により反射された前記測定ビーム放射線の少なくとも一部が前記レーザキャビティに再び入り、前記装置が、前記レーザキャビティに再び入る反射された測定ビーム放射線及び前記レーザキャビティ内の光波の干渉により生じた前記レーザキャビティの動作の変化を測定する測定手段と、前記ユーザの体の一部における前記皮下静脈内の血流に関するデータを含む前記変化を表す電気信号を供給する手段とを更に有する装置が提供される。
【0007】
本発明は、上で規定された血流を検出する装置を含む心拍数モニタにまで及ぶ。
【0008】
また、本発明によると、ユーザの体の一部における血流を測定する方法であって、前記方法が、レーザキャビティを持つ少なくとも1つのレーザを使用して、前記ユーザの体の一部の表皮の下の点に集束又は集光されるように構成された測定ビームを生成するステップを有し、前記ユーザの体の一部における皮下静脈内を流れる血液により反射された前記測定ビーム放射線の少なくとも一部が前記レーザキャビティに再び入り、前記方法が、前記レーザキャビティに再び入る反射された測定ビーム放射線及び前記レーザキャビティ内の光波の干渉により生じた前記レーザキャビティの動作の変化を測定するステップと、前記ユーザの体の一部における前記皮下静脈内の血流に関するデータを含む前記変化を表す電気信号を供給するステップとを有する方法が提供される。
【0009】
前記レーザキャビティのインピーダンスの変化を測定する手段が設けれてもよい。代わりに、前記測定手段は、前記レーザにより放射された放射線を検出する放射線検出器を有してもよい。
【0010】
一実施例において、前記ユーザの体の一部の中の複数の位置において血流を測定する手段が設けられてもよい。例えば、複数(例えば1次元又は2次元アレイ)の測定手段が設けられてもよい。代わりに、又は加えて、前記測定ビームと前記ユーザの体の一部との間で相対的な運動を生じる手段が設けられてもよい。最も単純な形式において、もちろん、これは、前記装置を用いて前記ユーザの体の一部を走査する能力、及び/又は前記ユーザが、例えば、指先を前記装置の測定領域にわたり移動することを可能にする能力であることができる。
【0011】
前記測定ビームは、赤外線放射線を有してもよく、前記装置は、好ましくは、複数の方向において血流を検出するように配置及び構成される。1つの模範的実施例において、反射された放射線のスペクトルが生成されることができ、前記装置は、有益には、複数の方向において血流を識別するために反射された測定ビーム放射線のスペクトル幅を検出する手段を有する。
【0012】
前記測定ビーム放射線の波長は、前記ユーザの体の一部の表皮を所定の深度まで入り込むように選択されることができる。代わりに又は加えて、前記ユーザの体の一部の前記表皮の下の上述の点に前記測定ビーム放射線を集束及び集光する光学手段が設けられることができる。
【0013】
前記ユーザの体の一部において検出された血流に対応する前記ユーザの体の一部に存在する1以上の静脈の画像を前記電気信号から作成するイメージング手段が設けられることができる。
【0014】
一実施例において、前記ユーザの体の一部は指先を有することができ、本発明は、上で規定された血流を測定する装置を含む指紋検出システムまで及ぶ。前記装置は、既知の指紋検出システムに組み込まれて、単純に"生体(liveness)"検出器を提供してもよく、即ち、血流が無い場合には前記指先は生きていない。
【0015】
前記検出された血流から前記ユーザの心拍を決定する手段が設けられてもよく、実際に、上で述べたように、本発明は、上で規定された血流を検出する装置を含む心拍モニタにまで及ぶ。
【0016】
本発明のこれら及び他の態様は、ここに記載される実施例を参照して説明され、明らかになる。
【0017】
本発明の実施例は、添付の図面を参照して、例としてのみここに記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
レーザダイオードにおいて"自己混合"として知られる現象は、血流を検出する目的で本発明において使用される。この現象は、指の運動がマウスパッドのような機能を実現するために検出される、国際特許出願第WO02/37410号に詳細に記載された光学入力デバイスにおけるセンサに対する指先の運動を検出する既知の構成において使用される。
【0019】
前記既知の構成において、レーザキャビティを持つダイオードレーザは、レーザ又は測定ビームを放射するために設けられる。上側において、前記デバイスは、透明な窓を備え、前記透明な窓を横切って、対象、例えば人の指が移動される。レンズ、例えば、平凸レンズは、前記ダイオードレーザと前記窓との間に配置される。このレンズは、前記レーザビームを前記透明な窓の上側に又は近くに集束する。対象がこの位置に存在する場合、前記対象は前記測定ビームを散乱する。前記測定ビームの放射線の一部は、照明ビームの方向に散乱され、この部分は、前記レンズにより前記レーザダイオードの放射面に集光され、このレーザの前記キャビティに再び入る。前記ダイオードレーザの前記キャビティに再び入る放射線は、前記レーザのゲインに、したがって前記レーザにより放射される放射線の強度に変化を引き起こし、これが、ダイオードレーザにおいて自己混合効果と称される現象である。
【0020】
前記レーザにより放射される前記放射線の強度の変化は、この目的で設けられたフォトダイオードにより検出されることができ、前記ダイオードは、前記放射線の変化を電気信号に変換し、この電気信号を処理する電子回路が設けられる。
【0021】
前記測定ビームに対する前記対象の運動は、前記対象により反射された放射線にドップラーシフトを受けさせる。これは、この放射線の周波数が変化する、又は周波数シフトが生じることを意味する。この周波数シフトは、前記対象が移動する速度に依存し、数kHzからMHzのオーダである。前記レーザキャビティに再び入る周波数シフトを受けた放射線は、前記光波又はこのキャビティ内で生成された放射線と干渉し、即ち、自己混合効果がこのキャビティ内で生じる。前記光波と前記キャビティに再び入る前記放射線との間の位相シフトの量に依存して、前記干渉は、前向き(constructive)又は後向き(negative)であり、即ち、レーザ放射線の強度は周期的に増大又は減少される。このように生成されたレーザ放射線変調の周波数は、前記キャビティ内の前記光波の周波数と前記キャビティに再び入るドップラシフトを受けた放射線の周波数との間の差に正確に等しい。この周波数差は、数kHzからMHzのオーダであり、したがって検出するのが容易である。前記自己混合効果及び前記ドップラシフトの組み合わせは、前記レーザキャビティの動作の変化を生じ、特にゲイン及び光増幅が変化する。前記レーザキャビティのインピーダンス又は前記レーザにより放射される放射線の強度は、例えば測定されることができ、前記センサに対する前記対象の運動の量(即ち移動した距離)が評価されることができるのみならず、国際特許出願第WO02/37410号に詳細に記載されるように前記運動の方向も決定されることができる。
【0022】
同じ原理を使用して、本発明によると、(好ましくは赤外線の)レーザビームを、例えばユーザの指先の肌により深く(即ち前記表皮の下に)集束することにより、前記指先の前記皮下血管内の血流が検出されることができる。赤血球の運動は、反射された(赤外線)レーザ光に所要のドップラシフトを与え、前記レーザキャビティ内に上述の自己混合効果を生じる。
【0023】
図面の図1を参照すると、レーザドップラシフトを用いて血流を検出する第1の模範的な単一画素(single-pixel)システムにおいて、レーザダイオード10と、モニタダイオード12と、ビームスプリッタ14と、レーザダイオード10により放射された放射線ビーム18を対象の指先20の表皮の下の点に集束する集束レンズ16とが設けられる。反射され、レーザダイオード10のレーザキャビティに再び入るコヒーレント光は、レーザフィードバック及び自己混合により生じた前記レーザの測定可能な強度変調を引き起こし、これは、モニタダイオード12を使用して測定されることができ、上述のように処理される。
【0024】
現在のシリコン集積技術は、単一画素検出器サイズが非常に小さくされることを可能にし、したがって、複数のこのような検出器が、単一の集積回路に集積され、例えば、1次元又は2次元アレイを形成することができる。このように、考慮中の指先に位置する血管又は静脈の画像が生成されることができるが、これは、血液がこれらの静脈を流れている場合に限る(なぜなら必要なドップラシフトを作るのはこのような血流により作られる運動だからである)。もちろん、当然のことながら、この静脈パターンは、各個人に対して独特かつ特徴的でありながら、通常の指紋とは異なり、ワイングラス、テーブル又は鍵のようなものに残されることができない。しかしながら、これは、上述の静脈パターンにより与えられるいわゆる"指紋"が"盗む"のが非常に難しいことをも意味する。
【0025】
したがって、上で説明されたように、単一画素検出器の1次元アレイであって、(前記検出器を用いて静止した指先を走査する、又は静止したアレイを横切って指先を移動することのいずれかによる)前記アレイと前記指先との相対的な運動を持つ前記アレイを使用して、又は検出器の2次元アレイを使用して(この場合、前記指先は、前記アレイに対して単純に配置されることができ、所要の測定が実行される間、両方が静止した状態に保たれることができる)、考慮中の対象の体の領域(この場合、指先)の静脈における血流の完全な画像を生成することは可能である。他の模範的実施例において、複数のフォトダイオードは、単一の測定ビームに関して設けられて、前記対象の肌の下の静脈の異なる層から反射された光により生じた前記レーザキャビティにおける変化を検出することができるが、十分な血流測定は、前記レーザダイオードに対して適切に配置された単一のフォトダイオードを使用して得られることができる。
【0026】
図1の構成のダイオードレーザ10がエッジエミッティングダイオードレーザである場合に、モニタダイオード12がレーザダイオード10の後方に配置され、前記光が後方に放射されるので、ビームスプリッタ14が不必要であることは、当業者により理解される。しかしながら、VCSEL(垂直キャビティ面発光レーザ、Vertical Cavity Surface Emitting Laser)の場合、光は後方に放射されない。したがって、VCSEL及び別のフォトダイオードが1つのハウジング内に配置され、ビームスプリッタが使用される必要がないが、ハウジング出力窓は、光を前記モニタダイオードに反射するように配置及び構成される。
【0027】
本発明は、本質的に指紋センサシステムを提供するために使用されることができ、これは偽造に対して非常に強い。加えて、図面の図1に概略的に図示されたようなシステムを従来の指紋センサに組み込むと、結果としてセキュリティ攻撃及び/又は偽造に対してより強い指紋センサシステムを生じる。この場合、本発明のシステムは、単純に"生体"検出器として採用され、前記測定ビームのスポットは、理想的には、前記指紋の画像領域内に位置し、これは、光学ビームスプリッタを使用することにより、又は例えば前記生体検出器及び指紋センサを単一のチップに集積することによりのいずれかで実現されることができる。
【0028】
本発明に関連した利点は多く、生体検出が非接触であり、対象の肌の中及び下の血流を検出するという事実を含む。図1のシステムは、小型化されることができ、したがって非常に低いコストで非常に小さくされることができる。レーザダイオード10、モニタダイオード12及び信号プロセッサは、シリコン上に集積されることができ、所要のレンズが、例えば、このチップの上に接着されることができる。したがって、このような小さいサイズの"生体"検出器は、比較的単純に従来の半導体指紋センサに一体化されることができる。
【0029】
更に、従来の指紋感知技術を使用して、偽物の(死んでいる)指紋は、極めて容易に作成されることができる。しかしながら、肌の中及び下の血流をシミュレートすることは、より難しい。運動する血球をシミュレート(しようと)する1つの方法は、完全な指紋の運動による。しかしながら、この場合、前記指紋の画像も移動し、これは、前記指紋センサ自体により明らかに検出されることができる。最もあり得る結果は、指紋画像が上述の運動のためぼやけてしまい、指紋認識が失敗することである。
【0030】
従来の指紋認識システムが攻撃又は改ざんされることができる他の方法は、偽物の指紋サンプルの上で第2の層を移動することによる。レーザスペクトルピークのシフトに帰着するこの単純な一方向の運動が前記生体検出器により検出され、前記偽物の指紋が十分に薄い場合には、このような偽造は成功する可能性がある。このような攻撃をブロックし、打ち負かすために、前記生体検出器に採用される信号処理は、一方向運動と、静脈ネットワーク内の血流に大幅により典型的である多くの異なる方向における運動とを区別することができるように配置及び構成されることができる。一般に、このような複数の運動は、レーザスペクトルピークの拡大を引き起こし、これは、実質的に即座に検出されることができる。したがって、本発明のシステムが、(信号処理の比較的単純な実施により)前記レーザスペクトルピークのシフトを単に生じる単一の一方向運動(偽造の場合)と、前記レーザスペクトルピークの確定できる拡大が存在する、本物の生きた指紋の場合の複数の運動のより複雑なパターンとを区別することは可能である。
【0031】
図面の図2を参照すると、レーザドップラシフトを用いて血流を検出する第2の模範的なマルチ画素(multi-pixel)システムにおいて、VCSELダイオードの1次元又は2次元アレイ10a−10n(1次元アレイの場合にはvcsel 1....N、2次元アレイの場合にはvcsel 1*1....n*mと番号付けられる)と、レーザダイオード10により放射された放射線ビーム18を対象の指先の表皮24の下の画像面22に集束する集束レンズ16とが設けられる。反射され、レーザダイオード10a−nのレーザキャビティに再び入るコヒーレント光は、静脈26における血流に依存する自己混合及びレーザフィードバックにより生じた前記レーザの測定可能な強度変調を引き起こし、前記強度変調は、上述のように測定及び処理されることができる。
【0032】
上述の実施例が本発明を限定するのではなく説明し、当業者が、添付の請求項により規定される本発明の範囲から外れることなく多くの代替実施例を設計することができることに注意すべきである。請求項において、括弧内に配置された参照符号は、前記請求項を限定するように解釈されるべきでない。単語"有する"及びその活用形等は、請求項又は全体として明細書に記載された要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を除外しない。要素の単数形表示は、複数表示のこのような要素を除外せず、逆も同様である。本発明は、幾つかの別個の要素を有するハードウェアを用いて、及び適切にプログラムされたコンピュータを用いて実施されることができる。幾つかの手段を列挙する装置請求項において、これらの手段の幾つかは、ハードウェアの同一アイテムにより実施されてもよい。特定の方策が相互に異なる請求項に記載されるという単なる事実は、これらの方策の組み合わせが有利に使用されることができないことを示さない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の模範的実施例による血流検出器の概略図である。
【図2】ドップラセンサの1次元又は2次元アレイが採用される本発明の他の模範的実施例による血流検出器の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの体の一部における血流を検出する装置において、前記装置が、レーザキャビティを持つ少なくとも1つのレーザであって、前記ユーザの体の一部の表皮の下の点に集束又は集光されるように構成された測定ビームを生成する当該少なくとも1つのレーザを有し、前記ユーザの体の一部における皮下静脈内を流れる血液により反射された前記測定ビーム放射線の少なくとも一部が前記レーザキャビティに再び入り、前記装置が、前記レーザキャビティに再び入る反射された測定ビーム放射線及び前記レーザキャビティ内の光波の干渉により生じた前記レーザキャビティの動作の変化を測定する測定手段と、前記ユーザの体の一部における前記皮下静脈内の血流に関するデータを含む前記変化を表す電気信号を供給する手段とを更に有する装置。
【請求項2】
前記測定手段が、前記レーザキャビティのインピーダンスの変化を測定する手段を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記測定手段が、前記レーザにより放射された放射線を検出する放射線検出器を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ユーザの体の一部の中の複数の位置における血流を検出する手段を有する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記レーザキャビティに再び入る前記ユーザの体の一部の中の複数のそれぞれの位置からの反射された測定ビーム放射線により生じた前記レーザキャビティの動作の変化を測定する複数の測定手段を有する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記測定ビームと前記ユーザの体の一部との間の相対的な運動を生じる手段を有する、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記測定ビームが赤外線レーザ放射線を有する、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
複数の方向において血流を検出するように構成される、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
複数の方向において前記血流により生じた反射された測定ビーム放射線のスペクトルピークの幅(又は前記幅の変化)を検出する手段を更に有する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記測定ビーム放射線の波長が、前記ユーザの体の一部の表皮を所定の深度まで入り込むように選択される、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記ユーザの体の一部の表皮の下の前記点に前記測定ビーム放射線を集束又は集光する光学手段を更に有する、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記ユーザの体の一部における前記検出された血流に対応する前記ユーザの体の一部に存在する1以上の静脈の画像を前記電気信号から作成するイメージング手段を更に有する、請求項1ないし11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれか一項に記載の装置を含む指紋検出システム。
【請求項14】
前記検出された血流から前記ユーザの心拍を決定する手段を更に有する、請求項1ないし12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
請求項13に記載の装置を含む心拍モニタ。
【請求項16】
ユーザの体の一部における血流を検出する方法において、前記方法が、レーザキャビティを持つ少なくとも1つのレーザを使用して、前記ユーザの体の一部の表皮の下の点に集束又は集光されるように構成される測定ビームを生成するステップを有し、前記ユーザの体の一部における皮下静脈内を流れる血液により反射される前記測定ビーム放射線の少なくとも一部が前記レーザキャビティに再び入り、前記方法が、前記レーザキャビティに再び入る反射された測定ビーム放射線及び前記レーザキャビティ内の光波の干渉により生じた前記レーザキャビティの動作の変化を測定するステップと、前記ユーザの体の一部における前記皮下静脈内の血流に関するデータを含む前記変化を表す電気信号を供給するステップとを更に有する方法。
【請求項17】
前記レーザキャビティのインピーダンスが測定される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記レーザ放射線の強度が測定される、請求項16に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−534421(P2007−534421A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−510214(P2007−510214)
【出願日】平成17年4月26日(2005.4.26)
【国際出願番号】PCT/IB2005/051356
【国際公開番号】WO2005/104935
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】