衛生材料密閉容器及び衛生材料密閉体の製造方法
【課題】消毒綿その他の衛生材料を密閉容器に密閉するに当たって製造コストの低減、生産性の向上、製造中の汚染の防止並びに開封後の密閉性の向上を容易に図り得るようにする。
【解決手段】開口部6の外周にフランジ部10を有し且つ衛生材料2を収容する容器本体5と、その外周部7aがフランジ部10にシールされて開口部6を密閉するフィルム7とを備え、フィルム7の外周部7aとフランジ部10との間には、フィルム7をフランジ部10に易剥離可能に接着する易剥離接着帯12と、フィルム7をフランジ部10に貼着する感圧接着帯14とが開口部6の全周を取り囲むように内外に形成され、フィルム7の一部に開封用の摘まみ部8を有する。
【解決手段】開口部6の外周にフランジ部10を有し且つ衛生材料2を収容する容器本体5と、その外周部7aがフランジ部10にシールされて開口部6を密閉するフィルム7とを備え、フィルム7の外周部7aとフランジ部10との間には、フィルム7をフランジ部10に易剥離可能に接着する易剥離接着帯12と、フィルム7をフランジ部10に貼着する感圧接着帯14とが開口部6の全周を取り囲むように内外に形成され、フィルム7の一部に開封用の摘まみ部8を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消毒綿、殺菌綿その他の衛生材料を密閉状に収容する衛生材料密閉容器、及び衛生材料が密閉容器に収容された衛生材料密閉体の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
病院等の医療現場での看者の患部の消毒用、医療機器の消毒用には、カット綿にアルコール等の消毒液を含浸した消毒綿が多用されている。この種の消毒綿の収容形態としては、流通段階での密閉状態の確保、使用時の利便性の向上、開封後の消毒液の蒸発防止、ゴミの付着の防止等を考慮して、所定枚数の消毒綿が積層された積層消毒綿をプラスチック製の密閉容器に収容しておき、使用時にその密閉容器の蓋を開けて必要枚数の消毒綿を取り出し、取り出し後は再度蓋を閉じるようにしたものがある(特許文献1)。
【0003】
この従来の密閉容器は、積層消毒綿を収容する容器本体と、この容器本体の開口部の外周に剥離可能に貼着され且つ容器本体の開口部側を密閉するフィルムと、フィルム上から容器本体の開口部側に開閉自在に装着された外蓋とを備えている。使用に際しては、外蓋を開けフィルムを剥がして開封し、容器本体内の消毒綿をその開口部から取り出し、また取り出し後は外蓋を閉じて、容器本体の開口部の外周部と外蓋の周縁部との間でフィルムの全周を挟んで密閉する。
【特許文献1】特開2003−285874号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の密閉容器は、容器本体に対して外蓋を開閉自在に装着し、開封後は容器本体の開口部の外周部と外蓋の周縁部との間でフィルムの全周を挟んで密閉するようにしており、開封後の密閉状態を維持するには、厚手のプラスチック材料を使用して容器本体等の強度を十分に確保する必要があり、容器本体等の成型に時間を要する。
【0005】
従って、容器本体等の成型と消毒綿の製造とを同時に並行して行いながら、成型直後の容器本体に消毒綿を充填して外蓋で密閉する製造方法を採ることは困難であり、容器本体等は容器成型工場で成型し、その容器本体等を重ねてポリ袋で包装し段ボール箱に入れて消毒綿製造工場へと搬入し、消毒綿製造工場において消毒綿を製造しながらその容器本体に充填し密閉する方法を採っている。
【0006】
このため成型容器本体等の成型から消毒綿の製造充填までに容器本体等の保管、搬送、取り出しの各作業が必要となり、作業工数が増加して作業能率が悪く生産性が著しく低下するばかりでなく、それらの作業に多くの人が関与し、また容器本体等の成型から消毒綿の充填までに長時間を要することから、その間の室内環境、人的環境、微生物環境によって容器本体等が汚染される惧れがあり、衛生的であることが絶対の条件である消毒綿の密閉容器としては致命的な欠点がある。
【0007】
また開封後は容器本体の開口部の外周部と外蓋の周縁部との間でフィルムの全周を挟んで密閉しているため、容器本体等の強度を大にしているとは云え、十分な密閉性を確保し難く、消毒綿に含浸したアルコール等の消毒液が蒸発し易いという欠点もある。
【0008】
しかも容器本体等に厚手のプラスチック材料を使用すること、作業工数が増加し作業能率が悪いこと等から製造コストが高騰する欠点もある。また容器本体の開口部側の外周部と外蓋の周縁部との間でフィルムの全周を挟む必要から、容器本体、外蓋の構造、形状が立体的になり複雑で嵩張りが大となる欠点もある。
【0009】
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、消毒綿その他の衛生材料を密閉容器に密閉するに当たって製造コストの低減、生産性の向上、製造中の汚染の防止並びに開封後の密閉性の向上を容易に図り得る衛生材料密閉容器及び衛生材料密閉体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る衛生材料密閉容器は、開口部6の外周にフランジ部10を有し且つ衛生材料2を収容する容器本体5と、その外周部7aが前記フランジ部10にシールされて前記開口部6を密閉するフィルム7とを備え、前記フィルム7の前記外周部7aと前記フランジ部10との間には、前記フィルム7を前記フランジ部10に易剥離可能に接着する易剥離接着帯12と、前記フィルム7を前記フランジ部10に貼着する感圧接着帯14とが前記開口部6の全周を取り囲むように内外に形成され、前記フィルム7の一部に開封用の摘まみ部8を有するものである。
【0011】
前記感圧接着帯14は前記易剥離接着帯12よりも外側に配置されていてもよい。また複数個の前記容器本体5が前記フランジ部10を介して切り離し可能に接続されていてもよい。前記易剥離接着帯12と前記感圧接着帯14との間に、両者を内外に分離する分離帯38を有するものでもよい。前記フィルム7はイージーピールフィルムでもよい。
【0012】
また本発明に係る衛生材料密閉体の製造方法は、衛生材料2を収容する容器本体5の開口部6をフィルム7で密閉してなる衛生材料密閉体1を製造するに際して、プラスチックシート24をその長手方向に送りながら、該プラスチックシート24に長手方向に所定間隔をおいて前記容器本体5を成型する容器成型工程26と、前記容器本体5に前記衛生材料2を充填する材料充填工程29と、前記衛生材料2の充填後に前記容器本体5の開口部6側に前記フィルム7を、前記開口部6の全周を取り囲む内外の感圧接着帯14及び易剥離接着帯12を介して貼着し熱シールする貼着・熱シール工程32と、所定数の前記容器本体5毎に前記プラスチックシート24から前記衛生材料密閉体1を切り取る切り取り工程33とを経て製造するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る衛生材料密閉容器では、消毒綿その他の衛生材料を密閉容器に密閉するに当たって製造コストを低減することができると共に、生産性の向上、開封後の密閉性の向上を容易に図ることができる。
【0014】
また本発明に係る衛生材料密閉体の製造方法では、消毒綿その他の衛生材料を密閉容器に密閉するに当たって製造コストを低減することができると共に、生産性の向上、開封後の密閉性の向上を容易に図ることができ、しかも製造中の汚染を容易に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図7は本発明の第1の実施例を例示する。図1は切り離し可能に接続された2個の衛生材料密閉体1を示し、図2〜図5はそれを切り離した1個の衛生材料密閉体1を示す。図6、図7は2個1組の衛生材料密閉体1を製造する製造方法を示す。
【0016】
衛生材料密閉体1は、図1〜図5に示すように、所定数の衛生材料2が上下方向に積層された積層衛生材料3と、この積層衛生材料3を収容し密閉する密閉容器4とにより構成されている。衛生材料2は例えばシート状のカット脱脂綿に消毒液が含浸された消毒綿であるが、その他のものでもよい。
【0017】
密閉容器4はブリスターパック式であって、積層衛生材料3を収容する容器本体5と、この容器本体5の上側の開口部6側を密閉シールするフィルム7とを備え、そのフィルム7には開封用の摘まみ部8が設けられている。容器本体5は、上側が矩形状の開口部6となる矩形箱状の収容部9と、開口部6側の外周の全周に設けられた所定幅のフランジ部10とを一体に備え、所定の保形性を有する透明なプラスチックシートを真空熱成型する等により成型されている。
【0018】
なお、2個の衛生材料密閉体1は、その容器本体5のフランジ部10の対向端縁でミシン目、ハーフカット等の切り込み部11を介して切り取り可能に接続されている。また容器本体5はブリスターパック用であるため透明な材料により構成されているが、その成型材料には半透明、不透明なプラスチックシートを使用してもよい。
【0019】
フィルム7には内側が熱融着性、ガスバリアー性を有するイージーピールフィルムが使用されている。そして、フィルム7のフランジ部10に対応する外周部7aとフランジ部10との間には、フィルム7を軟接着等によりフランジ部10に易剥離可能にシールする易剥離接着帯12と、フィルム7を感圧接着剤13によりフランジ部10に開閉可能に貼着する感圧接着帯14とが内外に設けられている。なお、フィルム7は収容する積層衛生材料3の量等を考慮して、その衛生材料2を消費し尽くすまでの開閉に耐え得る厚さの可撓性を有するプラスチック材料を使用すればよい。
【0020】
易剥離接着帯12は狭い筋状又は帯状であって、開口部6を周方向の全周で取り囲むように内側に設けられている。なお、易剥離接着帯12は、イージーピールフィルム7を加熱して軟接着状態に熱融着することにより形成されるが、開封時にフィルム7を容易に剥離可能であれば、その他の熱シール法を採用してもよい。感圧接着帯14はフィルム7側に塗布された感圧接着剤13により易剥離接着帯12よりも幅の広い帯状に形成され、易剥離接着帯12の外側の略全幅で周方向の全周に設けられている。
【0021】
摘まみ部8は感圧接着剤13等が塗布されておらず、略矩形状のフィルム7の一方の相対向する二辺にその全長にわたって設けられている。なお、摘まみ部8は何れか一方でもよいし、辺に沿って設ける他、フィルム7の隅部に設けてもよく、外周側の何れかの部分に少なくとも1箇所あれば十分である。
【0022】
このような構成の衛生材料密閉体1を製造する場合には、図6、図7に示すように容器成型ライン21と衛生材料製造ライン22とを包装ライン23に接続して、容器本体5の成型用のプラスチックシート24をその長手方向に送りながら、容器本体5の成型と積層衛生材料3の製造とを並行して行い、その容器本体5に積層衛生材料3を充填し包装して衛生材料密閉体1とするまでの一連の作業を連続的に行う。従って、作業工数が少なく生産性が向上すると共に、容器本体5等の汚染の問題も容易に解消できる。
【0023】
即ち、容器成型ライン21では、ロール体25から繰り出されたプラスチックシート24を長手方向に連続的又は間欠的に送りながら、容器成型工程26でそのプラスチックシート24に長手方向に所定間隔をおいて容器本体5を成型する。プラスチックシート24は、成型後の容器本体5の保形性を確保できる程度の薄手のものを使用する。
【0024】
また容器本体5の成型には、例えば成型凹部を有する真空熱成型金型を使用し、真空熱成型金型上のプラスチックシート24を成型凹部内に真空引きすることにより、その内面形状に沿った形状の収容部9を有する容器本体5を成型する。この場合、プラスチックシート24を使用するため、容器本体5の成型、空気冷却が容易であり、極短時間で成型できる。また成型時に容器本体5の熱殺菌も行える。なお、プレス成型等の他の成型方法を採用してもよい。
【0025】
一方、衛生材料製造ライン22では、その製造工程27において、連続的に送られる衛生材料シート28を所定の大きさの衛生材料2に順次裁断し、その衛生材料2を所定枚数ずつ積層して積層衛生材料3を製造する。
【0026】
このようにして容器本体5の成型と積層衛生材料3の製造とを同時に並行して行いながら、それらを順次包装ライン23へと送る。包装ライン23では、容器本体5に積層衛生材料3を充填する材料充填工程29と、帯状フィルム30の容器本体5側の面に感圧接着帯14に対応してノズル等により感圧接着剤13を塗布する感圧接着剤塗布工程31と、積層衛生材料3の充填後に容器本体5の開口部6側に、感圧接着剤13を塗布済みの帯状フィルム30を重ねて容器本体5を貼着し熱シールする貼着・熱シール工程32と、2個の容器本体5毎にプラスチックシート24から衛生材料密閉体1を切り取る切り取り工程33とを行う。
【0027】
先ず材料充填工程29では、容器本体5を一体に有するプラスチックシート24の送りに同期して積層衛生材料3を供給し、その容器本体5の収容部9内に積層衛生材料3を順次充填する。また積層衛生材料3が消毒綿の場合には、積層衛生材料3の充填の前又は後に所定量の消毒液も充填し、その消毒液を積層衛生材料3に含浸する。なお、積層衛生材料3は予め消毒液を含浸した状態で充填してもよい。
【0028】
感圧接着剤塗布工程31では、プラスチックシート24の送り速度に同期してロール体34から繰り出された帯状フィルム30の容器本体5に対応する側に、各容器本体5の感圧接着帯14に対応してノズル等の塗布手段35により感圧接着剤13を塗布する。この場合、各容器本体5毎に感圧接着帯14に対応して感圧接着剤13を塗布するが、摘まみ部8に対応する部分は感圧接着剤13を塗布しない。従って、感圧接着剤13は帯状フィルム30に長手方向に間欠的に塗布することになる。
【0029】
貼着・熱シール工程32では、積層衛生材料3を充填後プラスチックシート24上に帯状フィルム30を重ねて、帯状フィルム30を感圧接着帯14の感圧接着剤13によりプラスチックシート24に貼着し、また熱融着等の熱シールにより易剥離接着帯12で帯状フィルム30をプラスチックシート24にシールする。
【0030】
例えば、圧着部36aと熱シール部36bとを有する上下一対の加圧ロール36を使用し、帯状フィルム30とプラスチックシート24とをその加圧ロール36に通す。そして、外周側の感圧接着帯14の感圧接着剤13により帯状フィルム30をプラスチックシート24に貼着する。また内側の易剥離接着帯12で加圧ロール36の熱シール部36bによって帯状フィルム30を熱融着等により軟接着して易剥離可能にシールする。
【0031】
なお、この貼着と熱シールは同時に行ってもよいし、貼着を先に行い、その後に熱シールを行ってもよい。また逆の順序で行ってもよい。また下側の加圧ロール36には、容器本体5の収容部9と干渉しないように熱シール部36bの内側に凹部36cが設けられている。
【0032】
切り取り工程33では、2個の容器本体5を1単位として容器本体5毎にプラスチックシート24、帯状フィルム30をフランジ部10の外周側で上下一対の切り取りロール等により所定形状に切り取り、2個の衛生材料密閉体1が一体に接続された製品を取り出す。この切り取り工程33では、2個の容器本体5のフランジ部10間に切り離し用の切り込み部11も形成する。
【0033】
なお、この実施例では、2個の衛生材料密閉体1を1単位として製造しているが、衛生材料密閉体1の数は1個でもよいし、3個以上でもよい。その他、例えばプラスチックシート24の送り方向に多数の衛生材料密閉体1が連続するように製造しておき、その後に所定数の衛生材料密閉体1が1単位となるように切り込み部11で切り離してもよい。
【0034】
各衛生材料密閉体1は、フィルム7を剥離して開封する前の状態では、容器本体5のフランジ部10とフィルム7の外周部7aとが易剥離接着帯12で軟接着によりシールされているため、これによって容器本体5の密閉状態を確実に維持できる。またフィルム7の外周は感圧接着帯14でフランジ部10に貼着しているため、搬送その他の取り扱い時に外周縁が不安定に捲れる等の問題もない。
【0035】
医療現場等で衛生材料2を使用する際には、衛生材料密閉体1を切り離した後、その摘まみ部8を摘んでフィルム7を一端側から剥離する。するとフィルム7が易剥離接着帯12、感圧接着帯14で容器本体5のフランジ部10から剥離して、密閉容器4を容易に開封できる。そして、容器本体5の開封状態で開口部6から容器本体5内の衛生材料2を取り出すことができる。
【0036】
必要枚数の衛生材料2を取り出した後は、フィルム7を感圧接着剤13を介してフィルム7上に貼着することにより再度密閉する。このときフィルム7の外周側の部分が感圧接着剤13を介してフィルム7に貼着するため、従来の容器本体と外蓋との間でフィルム7を挟み込んで密閉する場合に比較して密閉性が向上し、しかも密閉時の操作を含む開閉時の取り扱いを容易にできる利点がある。
【0037】
特に感圧接着剤13による感圧接着帯14が外周側にあり、切り取り工程33でフィルム7の感圧接着剤13の塗布領域内を切り取り線が通るようにプラスチックシート24と帯状フィルム30とを切り取れば、摘まみ部8を除いてフランジ部10とフィルム7との外周側を感圧接着剤13により貼着できる。このため摘まみ部8以外の部分でフィルム7の一部が捲れ上がる等の惧れはなく、容器本体5の開口部6を確実に密閉できる。
【0038】
また感圧接着帯14でフィルム7をフランジ部10に貼着して容器本体5の開口部6側を密閉するため、容器本体5等に従来のような強度が要求されなくなり、容器本体5としての保形性を確保できる程度の薄手のプラスチック材を使用して容器本体5を成型することが可能となる。これによって容器本体5の成型コストを含め衛生材料密閉体1全体の製造コストを容易に低減できると共に、嵩張り等もなく物流コストも低減でき、使用後の廃棄も容易にできる。
【0039】
更に薄手のプラスチック材を使用して容器本体5を成型できることから、容器本体5の成型と並行して衛生材料2の製造を行い、包装ライン23上で成型直後の容器本体5に衛生材料2を充填して密閉することが可能となる。従って、従来に比較して生産性が向上し、また容器本体5の汚染を容易に防止できる。
【0040】
使用後の密閉容器4を多数廃棄する場合には、摘まみ部8を持ってフィルム7を剥離する。そして、各容器本体5の収容部9を嵌合させて重ねる。このようにすれば嵩張ることなく容易に廃棄することができる。
【0041】
また容器本体5に薄手のプラスチック材を使用できるため、積層衛生材料3への消毒液の含浸が不十分な場合には、収容部9の底面を数回押すことにより、積層衛生材料3に対して消毒液を均一に含浸させることができる。
【0042】
複数個の衛生材料密閉体1を接続した状態で製造することにより、物流段階での取り扱いが容易であり、しかも各衛生材料密閉体1は切り離し可能であるため、使用に際しては必要な個数だけ切り取って持ち運びすることもできる。
【0043】
図8は本発明の第1の実施例の変形例を示し、4個の衛生材料密閉体1を1単位として、各衛生材料密閉体1を縦横に2個ずつ切り離し可能に接続したものである。この場合には、プラスチックシート24に2列の容器本体5を成型し、その後の切り取り工程33で4個を1単位として切り取ればよい。
【0044】
図9、図10は本発明の第2の実施例を例示する。この実施例の衛生材料密閉体1は、長い形状の密閉容器4を使用し、その密閉容器4内に2個の積層衛生材料3を並べて収容したものである。
【0045】
密閉容器4は、第1の実施例と同様に容器本体5、フィルム7等を備えているが、共に長く構成されている。そして、容器本体5には長手方向の中間の仕切り部37を介して長手方向に2個の収容部9が設けられ、その収容部9に第1の実施例と同様に積層衛生材料3が収容されている。フィルム7には長手方向の両端が容器本体5の長手方向の両側の二つのフランジ部10に跨がる長さを有し、その両端側に摘まみ部8が夫々形成されている。他の構成は、第1の実施例と同様である。
【0046】
この場合には、容器本体5内に2個の積層衛生材料3が収容されているため、例えば一方の積層衛生材料3を使用する場合には長手方向の一方の摘まみ部8を持って、他方の積層衛生材料3を使用する場合には他方の摘まみ部8を持って夫々フィルム7を半分程度開封すればよい。
【0047】
図11、図12は本発明の第3の実施例を例示する。この実施例では、内側の易剥離接着帯12と外側の感圧接着帯14との間に全周にわたって帯状の分離帯38が設けられ、分離帯38によって易剥離接着帯12と感圧接着帯14とが内外に分離されている。他の構成は、第1の実施例と同様である。
【0048】
このように易剥離接着帯12と感圧接着帯14との間に帯状の分離帯38を設けることにより、貼着・熱シール工程32において、加圧ロール36の熱シール部でプラスチックシート24と帯状フィルム30とを表裏両側から加熱して両者を易剥離可能に熱融着する場合にも、感圧接着剤13がその熱影響を受けることもない。従って、感圧接着剤13の劣化等による貼着不良を招く惧れもない。
【0049】
図13、図14は本発明の第4の実施例を例示する。この実施例では、フランジ部10の易剥離接着帯12と感圧接着帯14との間に下側に凹入する凹溝39が、フランジ部10の外周縁に下側に屈曲する補強部40が夫々形成されている。凹溝39、補強部40は開口部6の全周に設けられている。他の構成は、第1の実施例と同様である。
【0050】
このようにすれば、容器本体5のフランジ部10側の剛性が向上するため、感圧接着剤13を介してフィルム7をフランジ部10に容易且つ確実に貼着でき、密閉性が向上する。なお、補強部40は他の構造、形状でもよい。
【0051】
図15は本発明の第5の実施例を例示する。この実施例では、フィルム7には感圧接着帯14の感圧接着剤13が内外方向に複数本の筋状又は帯状に塗布されている。感圧接着剤13は感圧接着帯14の全面に塗布してもよいが、このように複数本の筋状又は帯状に塗布してもよい。他の構成は、各実施例と同様である。
【0052】
図16は本発明の第6の実施例を例示する。この実施例では、易剥離接着帯12が外側に、感圧接着帯14が内周側に設けられている。このように易剥離接着帯12と感圧接着帯14とを内外逆にしてもよい。他の構成は、各実施例と同様である。
【0053】
この場合には、易剥離接着帯12が外周にあるため、開封前の感圧接着剤13を易剥離接着帯12により保護できる。なお、積層衛生材料3の消毒液で感圧接着剤13が劣化又は変質する惧れがある場合には、感圧接着帯14の内外両側に易剥離接着帯12を設けてもよい。
【0054】
図17は本発明の第7の実施例を例示する。この実施例では、感圧接着帯14の感圧接着剤13は容器本体5のフランジ部10に設けられている。このようにフランジ部10側に感圧接着帯14を設けることも可能である。他の構成は、各実施例と同様である。なお、感圧接着帯14は易剥離接着帯12の外側、内側又は内外両側でもよい。
【0055】
製造に際しては、例えばプラスチックシート24に容器本体5を成型した後、そのフランジ部10に対応する部分に感圧接着剤13を塗布してもよいし、帯状フィルム30に離型処理層を介して感圧接着剤13を塗布しておき、プラスチックシート24に帯状フィルム30を重ねたときに、その感圧接着剤13をプラスチックシート24側に転写してもよい。
【0056】
図18、図19は本発明の第8の実施例を例示する。この実施例では、フランジ部10及びフィルム7の外周縁側に、感圧接着剤13の塗布されていない非塗布帯43が形成されている。従って、摘まみ部8を含めると、感圧接着帯14の外周側の全周に非塗布帯43がある。
【0057】
このようにすれば、感圧接着剤13がフランジ部10及びフィルム7の外周縁から外側にはみ出すようなこともなく、感圧接着剤13に対する他の異物の付着等を極力少なくできる。
【0058】
なお、非塗布帯43は、感圧接着帯14の全周にあれば良く、その一部に摘まみ部8を含むようにしてもよいし、摘まみ部8とは別に設けてもよい。例えば、摘まみ部8がフランジ部10の外側にある場合には、これとは別に非塗布帯43を設けることになる。
【0059】
以上、本発明の各実施例について詳述したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施例では衛生材料2として、消毒液を含浸する湿潤状態の消毒綿を例示しているが、その他の消毒液を含浸する脱脂綿、綿球、ガーゼ、不織布等の消毒液含浸製品、殺菌消毒が施された乾燥状態の殺菌綿等でも採用可能である。また衛生材料2はシート状のものが一般的であるが、個別に取り出し得るものであれば、シート状である必要はない。従って、容器本体5に収容する衛生材料2は、積層衛生材料3以外のものでもよい。
【0060】
感圧接着剤13は製造工程において帯状フィルム30等に塗布するようにしているが、感圧接着剤13が予め所定位置に所定のパターンで塗布された帯状フィルム30を使用してもよい。容器本体5の形状は、収容する衛生材料2との関係で適宜変更可能であり、上側に開口部6があり、その外周のフランジ部10の全周にフィルム7を密閉シールできるものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第1の実施例を示す衛生材料密閉体の斜視図である。
【図2】同衛生材料密閉体の一部破断平面図である。
【図3】図2のX−X線矢視断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例を示す衛生材料密閉体の分解斜視図である。
【図5】同開封時の斜視図である。
【図6】同製造工程のブロック図である。
【図7】同製造工程の説明図である。
【図8】同変形例を示す斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施例を示す斜視図である。
【図10】同断面図である。
【図11】本発明の第3の実施例を示す一部破断平面図である。
【図12】同要部の斜視図である。
【図13】本発明の第4の実施例を示す要部の断面図である。
【図14】同要部の斜視図である。
【図15】本発明の第5の実施例を示す要部の斜視図である。
【図16】本発明の第6の実施例を示す要部の斜視図である。
【図17】本発明の第7の実施例を示す要部の斜視図である。
【図18】本発明の第8の実施例を示す要部の一部破断平面図である。
【図19】同要部の斜視図である。
【符号の説明】
【0062】
1 衛生材料密閉体
2 衛生材料
3 積層衛生材料
4 密閉容器
5 容器本体
6 開口部
7 フィルム
8 摘まみ部
9 感圧接着剤
10 フランジ部
12 易剥離接着帯
13 感圧接着剤
14 感圧接着帯
24 プラスチックシート24
26 容器成型工程
29 材料充填工程
32 貼着・熱シール工程
33 切り取り工程
【技術分野】
【0001】
本発明は、消毒綿、殺菌綿その他の衛生材料を密閉状に収容する衛生材料密閉容器、及び衛生材料が密閉容器に収容された衛生材料密閉体の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
病院等の医療現場での看者の患部の消毒用、医療機器の消毒用には、カット綿にアルコール等の消毒液を含浸した消毒綿が多用されている。この種の消毒綿の収容形態としては、流通段階での密閉状態の確保、使用時の利便性の向上、開封後の消毒液の蒸発防止、ゴミの付着の防止等を考慮して、所定枚数の消毒綿が積層された積層消毒綿をプラスチック製の密閉容器に収容しておき、使用時にその密閉容器の蓋を開けて必要枚数の消毒綿を取り出し、取り出し後は再度蓋を閉じるようにしたものがある(特許文献1)。
【0003】
この従来の密閉容器は、積層消毒綿を収容する容器本体と、この容器本体の開口部の外周に剥離可能に貼着され且つ容器本体の開口部側を密閉するフィルムと、フィルム上から容器本体の開口部側に開閉自在に装着された外蓋とを備えている。使用に際しては、外蓋を開けフィルムを剥がして開封し、容器本体内の消毒綿をその開口部から取り出し、また取り出し後は外蓋を閉じて、容器本体の開口部の外周部と外蓋の周縁部との間でフィルムの全周を挟んで密閉する。
【特許文献1】特開2003−285874号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の密閉容器は、容器本体に対して外蓋を開閉自在に装着し、開封後は容器本体の開口部の外周部と外蓋の周縁部との間でフィルムの全周を挟んで密閉するようにしており、開封後の密閉状態を維持するには、厚手のプラスチック材料を使用して容器本体等の強度を十分に確保する必要があり、容器本体等の成型に時間を要する。
【0005】
従って、容器本体等の成型と消毒綿の製造とを同時に並行して行いながら、成型直後の容器本体に消毒綿を充填して外蓋で密閉する製造方法を採ることは困難であり、容器本体等は容器成型工場で成型し、その容器本体等を重ねてポリ袋で包装し段ボール箱に入れて消毒綿製造工場へと搬入し、消毒綿製造工場において消毒綿を製造しながらその容器本体に充填し密閉する方法を採っている。
【0006】
このため成型容器本体等の成型から消毒綿の製造充填までに容器本体等の保管、搬送、取り出しの各作業が必要となり、作業工数が増加して作業能率が悪く生産性が著しく低下するばかりでなく、それらの作業に多くの人が関与し、また容器本体等の成型から消毒綿の充填までに長時間を要することから、その間の室内環境、人的環境、微生物環境によって容器本体等が汚染される惧れがあり、衛生的であることが絶対の条件である消毒綿の密閉容器としては致命的な欠点がある。
【0007】
また開封後は容器本体の開口部の外周部と外蓋の周縁部との間でフィルムの全周を挟んで密閉しているため、容器本体等の強度を大にしているとは云え、十分な密閉性を確保し難く、消毒綿に含浸したアルコール等の消毒液が蒸発し易いという欠点もある。
【0008】
しかも容器本体等に厚手のプラスチック材料を使用すること、作業工数が増加し作業能率が悪いこと等から製造コストが高騰する欠点もある。また容器本体の開口部側の外周部と外蓋の周縁部との間でフィルムの全周を挟む必要から、容器本体、外蓋の構造、形状が立体的になり複雑で嵩張りが大となる欠点もある。
【0009】
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、消毒綿その他の衛生材料を密閉容器に密閉するに当たって製造コストの低減、生産性の向上、製造中の汚染の防止並びに開封後の密閉性の向上を容易に図り得る衛生材料密閉容器及び衛生材料密閉体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る衛生材料密閉容器は、開口部6の外周にフランジ部10を有し且つ衛生材料2を収容する容器本体5と、その外周部7aが前記フランジ部10にシールされて前記開口部6を密閉するフィルム7とを備え、前記フィルム7の前記外周部7aと前記フランジ部10との間には、前記フィルム7を前記フランジ部10に易剥離可能に接着する易剥離接着帯12と、前記フィルム7を前記フランジ部10に貼着する感圧接着帯14とが前記開口部6の全周を取り囲むように内外に形成され、前記フィルム7の一部に開封用の摘まみ部8を有するものである。
【0011】
前記感圧接着帯14は前記易剥離接着帯12よりも外側に配置されていてもよい。また複数個の前記容器本体5が前記フランジ部10を介して切り離し可能に接続されていてもよい。前記易剥離接着帯12と前記感圧接着帯14との間に、両者を内外に分離する分離帯38を有するものでもよい。前記フィルム7はイージーピールフィルムでもよい。
【0012】
また本発明に係る衛生材料密閉体の製造方法は、衛生材料2を収容する容器本体5の開口部6をフィルム7で密閉してなる衛生材料密閉体1を製造するに際して、プラスチックシート24をその長手方向に送りながら、該プラスチックシート24に長手方向に所定間隔をおいて前記容器本体5を成型する容器成型工程26と、前記容器本体5に前記衛生材料2を充填する材料充填工程29と、前記衛生材料2の充填後に前記容器本体5の開口部6側に前記フィルム7を、前記開口部6の全周を取り囲む内外の感圧接着帯14及び易剥離接着帯12を介して貼着し熱シールする貼着・熱シール工程32と、所定数の前記容器本体5毎に前記プラスチックシート24から前記衛生材料密閉体1を切り取る切り取り工程33とを経て製造するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る衛生材料密閉容器では、消毒綿その他の衛生材料を密閉容器に密閉するに当たって製造コストを低減することができると共に、生産性の向上、開封後の密閉性の向上を容易に図ることができる。
【0014】
また本発明に係る衛生材料密閉体の製造方法では、消毒綿その他の衛生材料を密閉容器に密閉するに当たって製造コストを低減することができると共に、生産性の向上、開封後の密閉性の向上を容易に図ることができ、しかも製造中の汚染を容易に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図7は本発明の第1の実施例を例示する。図1は切り離し可能に接続された2個の衛生材料密閉体1を示し、図2〜図5はそれを切り離した1個の衛生材料密閉体1を示す。図6、図7は2個1組の衛生材料密閉体1を製造する製造方法を示す。
【0016】
衛生材料密閉体1は、図1〜図5に示すように、所定数の衛生材料2が上下方向に積層された積層衛生材料3と、この積層衛生材料3を収容し密閉する密閉容器4とにより構成されている。衛生材料2は例えばシート状のカット脱脂綿に消毒液が含浸された消毒綿であるが、その他のものでもよい。
【0017】
密閉容器4はブリスターパック式であって、積層衛生材料3を収容する容器本体5と、この容器本体5の上側の開口部6側を密閉シールするフィルム7とを備え、そのフィルム7には開封用の摘まみ部8が設けられている。容器本体5は、上側が矩形状の開口部6となる矩形箱状の収容部9と、開口部6側の外周の全周に設けられた所定幅のフランジ部10とを一体に備え、所定の保形性を有する透明なプラスチックシートを真空熱成型する等により成型されている。
【0018】
なお、2個の衛生材料密閉体1は、その容器本体5のフランジ部10の対向端縁でミシン目、ハーフカット等の切り込み部11を介して切り取り可能に接続されている。また容器本体5はブリスターパック用であるため透明な材料により構成されているが、その成型材料には半透明、不透明なプラスチックシートを使用してもよい。
【0019】
フィルム7には内側が熱融着性、ガスバリアー性を有するイージーピールフィルムが使用されている。そして、フィルム7のフランジ部10に対応する外周部7aとフランジ部10との間には、フィルム7を軟接着等によりフランジ部10に易剥離可能にシールする易剥離接着帯12と、フィルム7を感圧接着剤13によりフランジ部10に開閉可能に貼着する感圧接着帯14とが内外に設けられている。なお、フィルム7は収容する積層衛生材料3の量等を考慮して、その衛生材料2を消費し尽くすまでの開閉に耐え得る厚さの可撓性を有するプラスチック材料を使用すればよい。
【0020】
易剥離接着帯12は狭い筋状又は帯状であって、開口部6を周方向の全周で取り囲むように内側に設けられている。なお、易剥離接着帯12は、イージーピールフィルム7を加熱して軟接着状態に熱融着することにより形成されるが、開封時にフィルム7を容易に剥離可能であれば、その他の熱シール法を採用してもよい。感圧接着帯14はフィルム7側に塗布された感圧接着剤13により易剥離接着帯12よりも幅の広い帯状に形成され、易剥離接着帯12の外側の略全幅で周方向の全周に設けられている。
【0021】
摘まみ部8は感圧接着剤13等が塗布されておらず、略矩形状のフィルム7の一方の相対向する二辺にその全長にわたって設けられている。なお、摘まみ部8は何れか一方でもよいし、辺に沿って設ける他、フィルム7の隅部に設けてもよく、外周側の何れかの部分に少なくとも1箇所あれば十分である。
【0022】
このような構成の衛生材料密閉体1を製造する場合には、図6、図7に示すように容器成型ライン21と衛生材料製造ライン22とを包装ライン23に接続して、容器本体5の成型用のプラスチックシート24をその長手方向に送りながら、容器本体5の成型と積層衛生材料3の製造とを並行して行い、その容器本体5に積層衛生材料3を充填し包装して衛生材料密閉体1とするまでの一連の作業を連続的に行う。従って、作業工数が少なく生産性が向上すると共に、容器本体5等の汚染の問題も容易に解消できる。
【0023】
即ち、容器成型ライン21では、ロール体25から繰り出されたプラスチックシート24を長手方向に連続的又は間欠的に送りながら、容器成型工程26でそのプラスチックシート24に長手方向に所定間隔をおいて容器本体5を成型する。プラスチックシート24は、成型後の容器本体5の保形性を確保できる程度の薄手のものを使用する。
【0024】
また容器本体5の成型には、例えば成型凹部を有する真空熱成型金型を使用し、真空熱成型金型上のプラスチックシート24を成型凹部内に真空引きすることにより、その内面形状に沿った形状の収容部9を有する容器本体5を成型する。この場合、プラスチックシート24を使用するため、容器本体5の成型、空気冷却が容易であり、極短時間で成型できる。また成型時に容器本体5の熱殺菌も行える。なお、プレス成型等の他の成型方法を採用してもよい。
【0025】
一方、衛生材料製造ライン22では、その製造工程27において、連続的に送られる衛生材料シート28を所定の大きさの衛生材料2に順次裁断し、その衛生材料2を所定枚数ずつ積層して積層衛生材料3を製造する。
【0026】
このようにして容器本体5の成型と積層衛生材料3の製造とを同時に並行して行いながら、それらを順次包装ライン23へと送る。包装ライン23では、容器本体5に積層衛生材料3を充填する材料充填工程29と、帯状フィルム30の容器本体5側の面に感圧接着帯14に対応してノズル等により感圧接着剤13を塗布する感圧接着剤塗布工程31と、積層衛生材料3の充填後に容器本体5の開口部6側に、感圧接着剤13を塗布済みの帯状フィルム30を重ねて容器本体5を貼着し熱シールする貼着・熱シール工程32と、2個の容器本体5毎にプラスチックシート24から衛生材料密閉体1を切り取る切り取り工程33とを行う。
【0027】
先ず材料充填工程29では、容器本体5を一体に有するプラスチックシート24の送りに同期して積層衛生材料3を供給し、その容器本体5の収容部9内に積層衛生材料3を順次充填する。また積層衛生材料3が消毒綿の場合には、積層衛生材料3の充填の前又は後に所定量の消毒液も充填し、その消毒液を積層衛生材料3に含浸する。なお、積層衛生材料3は予め消毒液を含浸した状態で充填してもよい。
【0028】
感圧接着剤塗布工程31では、プラスチックシート24の送り速度に同期してロール体34から繰り出された帯状フィルム30の容器本体5に対応する側に、各容器本体5の感圧接着帯14に対応してノズル等の塗布手段35により感圧接着剤13を塗布する。この場合、各容器本体5毎に感圧接着帯14に対応して感圧接着剤13を塗布するが、摘まみ部8に対応する部分は感圧接着剤13を塗布しない。従って、感圧接着剤13は帯状フィルム30に長手方向に間欠的に塗布することになる。
【0029】
貼着・熱シール工程32では、積層衛生材料3を充填後プラスチックシート24上に帯状フィルム30を重ねて、帯状フィルム30を感圧接着帯14の感圧接着剤13によりプラスチックシート24に貼着し、また熱融着等の熱シールにより易剥離接着帯12で帯状フィルム30をプラスチックシート24にシールする。
【0030】
例えば、圧着部36aと熱シール部36bとを有する上下一対の加圧ロール36を使用し、帯状フィルム30とプラスチックシート24とをその加圧ロール36に通す。そして、外周側の感圧接着帯14の感圧接着剤13により帯状フィルム30をプラスチックシート24に貼着する。また内側の易剥離接着帯12で加圧ロール36の熱シール部36bによって帯状フィルム30を熱融着等により軟接着して易剥離可能にシールする。
【0031】
なお、この貼着と熱シールは同時に行ってもよいし、貼着を先に行い、その後に熱シールを行ってもよい。また逆の順序で行ってもよい。また下側の加圧ロール36には、容器本体5の収容部9と干渉しないように熱シール部36bの内側に凹部36cが設けられている。
【0032】
切り取り工程33では、2個の容器本体5を1単位として容器本体5毎にプラスチックシート24、帯状フィルム30をフランジ部10の外周側で上下一対の切り取りロール等により所定形状に切り取り、2個の衛生材料密閉体1が一体に接続された製品を取り出す。この切り取り工程33では、2個の容器本体5のフランジ部10間に切り離し用の切り込み部11も形成する。
【0033】
なお、この実施例では、2個の衛生材料密閉体1を1単位として製造しているが、衛生材料密閉体1の数は1個でもよいし、3個以上でもよい。その他、例えばプラスチックシート24の送り方向に多数の衛生材料密閉体1が連続するように製造しておき、その後に所定数の衛生材料密閉体1が1単位となるように切り込み部11で切り離してもよい。
【0034】
各衛生材料密閉体1は、フィルム7を剥離して開封する前の状態では、容器本体5のフランジ部10とフィルム7の外周部7aとが易剥離接着帯12で軟接着によりシールされているため、これによって容器本体5の密閉状態を確実に維持できる。またフィルム7の外周は感圧接着帯14でフランジ部10に貼着しているため、搬送その他の取り扱い時に外周縁が不安定に捲れる等の問題もない。
【0035】
医療現場等で衛生材料2を使用する際には、衛生材料密閉体1を切り離した後、その摘まみ部8を摘んでフィルム7を一端側から剥離する。するとフィルム7が易剥離接着帯12、感圧接着帯14で容器本体5のフランジ部10から剥離して、密閉容器4を容易に開封できる。そして、容器本体5の開封状態で開口部6から容器本体5内の衛生材料2を取り出すことができる。
【0036】
必要枚数の衛生材料2を取り出した後は、フィルム7を感圧接着剤13を介してフィルム7上に貼着することにより再度密閉する。このときフィルム7の外周側の部分が感圧接着剤13を介してフィルム7に貼着するため、従来の容器本体と外蓋との間でフィルム7を挟み込んで密閉する場合に比較して密閉性が向上し、しかも密閉時の操作を含む開閉時の取り扱いを容易にできる利点がある。
【0037】
特に感圧接着剤13による感圧接着帯14が外周側にあり、切り取り工程33でフィルム7の感圧接着剤13の塗布領域内を切り取り線が通るようにプラスチックシート24と帯状フィルム30とを切り取れば、摘まみ部8を除いてフランジ部10とフィルム7との外周側を感圧接着剤13により貼着できる。このため摘まみ部8以外の部分でフィルム7の一部が捲れ上がる等の惧れはなく、容器本体5の開口部6を確実に密閉できる。
【0038】
また感圧接着帯14でフィルム7をフランジ部10に貼着して容器本体5の開口部6側を密閉するため、容器本体5等に従来のような強度が要求されなくなり、容器本体5としての保形性を確保できる程度の薄手のプラスチック材を使用して容器本体5を成型することが可能となる。これによって容器本体5の成型コストを含め衛生材料密閉体1全体の製造コストを容易に低減できると共に、嵩張り等もなく物流コストも低減でき、使用後の廃棄も容易にできる。
【0039】
更に薄手のプラスチック材を使用して容器本体5を成型できることから、容器本体5の成型と並行して衛生材料2の製造を行い、包装ライン23上で成型直後の容器本体5に衛生材料2を充填して密閉することが可能となる。従って、従来に比較して生産性が向上し、また容器本体5の汚染を容易に防止できる。
【0040】
使用後の密閉容器4を多数廃棄する場合には、摘まみ部8を持ってフィルム7を剥離する。そして、各容器本体5の収容部9を嵌合させて重ねる。このようにすれば嵩張ることなく容易に廃棄することができる。
【0041】
また容器本体5に薄手のプラスチック材を使用できるため、積層衛生材料3への消毒液の含浸が不十分な場合には、収容部9の底面を数回押すことにより、積層衛生材料3に対して消毒液を均一に含浸させることができる。
【0042】
複数個の衛生材料密閉体1を接続した状態で製造することにより、物流段階での取り扱いが容易であり、しかも各衛生材料密閉体1は切り離し可能であるため、使用に際しては必要な個数だけ切り取って持ち運びすることもできる。
【0043】
図8は本発明の第1の実施例の変形例を示し、4個の衛生材料密閉体1を1単位として、各衛生材料密閉体1を縦横に2個ずつ切り離し可能に接続したものである。この場合には、プラスチックシート24に2列の容器本体5を成型し、その後の切り取り工程33で4個を1単位として切り取ればよい。
【0044】
図9、図10は本発明の第2の実施例を例示する。この実施例の衛生材料密閉体1は、長い形状の密閉容器4を使用し、その密閉容器4内に2個の積層衛生材料3を並べて収容したものである。
【0045】
密閉容器4は、第1の実施例と同様に容器本体5、フィルム7等を備えているが、共に長く構成されている。そして、容器本体5には長手方向の中間の仕切り部37を介して長手方向に2個の収容部9が設けられ、その収容部9に第1の実施例と同様に積層衛生材料3が収容されている。フィルム7には長手方向の両端が容器本体5の長手方向の両側の二つのフランジ部10に跨がる長さを有し、その両端側に摘まみ部8が夫々形成されている。他の構成は、第1の実施例と同様である。
【0046】
この場合には、容器本体5内に2個の積層衛生材料3が収容されているため、例えば一方の積層衛生材料3を使用する場合には長手方向の一方の摘まみ部8を持って、他方の積層衛生材料3を使用する場合には他方の摘まみ部8を持って夫々フィルム7を半分程度開封すればよい。
【0047】
図11、図12は本発明の第3の実施例を例示する。この実施例では、内側の易剥離接着帯12と外側の感圧接着帯14との間に全周にわたって帯状の分離帯38が設けられ、分離帯38によって易剥離接着帯12と感圧接着帯14とが内外に分離されている。他の構成は、第1の実施例と同様である。
【0048】
このように易剥離接着帯12と感圧接着帯14との間に帯状の分離帯38を設けることにより、貼着・熱シール工程32において、加圧ロール36の熱シール部でプラスチックシート24と帯状フィルム30とを表裏両側から加熱して両者を易剥離可能に熱融着する場合にも、感圧接着剤13がその熱影響を受けることもない。従って、感圧接着剤13の劣化等による貼着不良を招く惧れもない。
【0049】
図13、図14は本発明の第4の実施例を例示する。この実施例では、フランジ部10の易剥離接着帯12と感圧接着帯14との間に下側に凹入する凹溝39が、フランジ部10の外周縁に下側に屈曲する補強部40が夫々形成されている。凹溝39、補強部40は開口部6の全周に設けられている。他の構成は、第1の実施例と同様である。
【0050】
このようにすれば、容器本体5のフランジ部10側の剛性が向上するため、感圧接着剤13を介してフィルム7をフランジ部10に容易且つ確実に貼着でき、密閉性が向上する。なお、補強部40は他の構造、形状でもよい。
【0051】
図15は本発明の第5の実施例を例示する。この実施例では、フィルム7には感圧接着帯14の感圧接着剤13が内外方向に複数本の筋状又は帯状に塗布されている。感圧接着剤13は感圧接着帯14の全面に塗布してもよいが、このように複数本の筋状又は帯状に塗布してもよい。他の構成は、各実施例と同様である。
【0052】
図16は本発明の第6の実施例を例示する。この実施例では、易剥離接着帯12が外側に、感圧接着帯14が内周側に設けられている。このように易剥離接着帯12と感圧接着帯14とを内外逆にしてもよい。他の構成は、各実施例と同様である。
【0053】
この場合には、易剥離接着帯12が外周にあるため、開封前の感圧接着剤13を易剥離接着帯12により保護できる。なお、積層衛生材料3の消毒液で感圧接着剤13が劣化又は変質する惧れがある場合には、感圧接着帯14の内外両側に易剥離接着帯12を設けてもよい。
【0054】
図17は本発明の第7の実施例を例示する。この実施例では、感圧接着帯14の感圧接着剤13は容器本体5のフランジ部10に設けられている。このようにフランジ部10側に感圧接着帯14を設けることも可能である。他の構成は、各実施例と同様である。なお、感圧接着帯14は易剥離接着帯12の外側、内側又は内外両側でもよい。
【0055】
製造に際しては、例えばプラスチックシート24に容器本体5を成型した後、そのフランジ部10に対応する部分に感圧接着剤13を塗布してもよいし、帯状フィルム30に離型処理層を介して感圧接着剤13を塗布しておき、プラスチックシート24に帯状フィルム30を重ねたときに、その感圧接着剤13をプラスチックシート24側に転写してもよい。
【0056】
図18、図19は本発明の第8の実施例を例示する。この実施例では、フランジ部10及びフィルム7の外周縁側に、感圧接着剤13の塗布されていない非塗布帯43が形成されている。従って、摘まみ部8を含めると、感圧接着帯14の外周側の全周に非塗布帯43がある。
【0057】
このようにすれば、感圧接着剤13がフランジ部10及びフィルム7の外周縁から外側にはみ出すようなこともなく、感圧接着剤13に対する他の異物の付着等を極力少なくできる。
【0058】
なお、非塗布帯43は、感圧接着帯14の全周にあれば良く、その一部に摘まみ部8を含むようにしてもよいし、摘まみ部8とは別に設けてもよい。例えば、摘まみ部8がフランジ部10の外側にある場合には、これとは別に非塗布帯43を設けることになる。
【0059】
以上、本発明の各実施例について詳述したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施例では衛生材料2として、消毒液を含浸する湿潤状態の消毒綿を例示しているが、その他の消毒液を含浸する脱脂綿、綿球、ガーゼ、不織布等の消毒液含浸製品、殺菌消毒が施された乾燥状態の殺菌綿等でも採用可能である。また衛生材料2はシート状のものが一般的であるが、個別に取り出し得るものであれば、シート状である必要はない。従って、容器本体5に収容する衛生材料2は、積層衛生材料3以外のものでもよい。
【0060】
感圧接着剤13は製造工程において帯状フィルム30等に塗布するようにしているが、感圧接着剤13が予め所定位置に所定のパターンで塗布された帯状フィルム30を使用してもよい。容器本体5の形状は、収容する衛生材料2との関係で適宜変更可能であり、上側に開口部6があり、その外周のフランジ部10の全周にフィルム7を密閉シールできるものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第1の実施例を示す衛生材料密閉体の斜視図である。
【図2】同衛生材料密閉体の一部破断平面図である。
【図3】図2のX−X線矢視断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例を示す衛生材料密閉体の分解斜視図である。
【図5】同開封時の斜視図である。
【図6】同製造工程のブロック図である。
【図7】同製造工程の説明図である。
【図8】同変形例を示す斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施例を示す斜視図である。
【図10】同断面図である。
【図11】本発明の第3の実施例を示す一部破断平面図である。
【図12】同要部の斜視図である。
【図13】本発明の第4の実施例を示す要部の断面図である。
【図14】同要部の斜視図である。
【図15】本発明の第5の実施例を示す要部の斜視図である。
【図16】本発明の第6の実施例を示す要部の斜視図である。
【図17】本発明の第7の実施例を示す要部の斜視図である。
【図18】本発明の第8の実施例を示す要部の一部破断平面図である。
【図19】同要部の斜視図である。
【符号の説明】
【0062】
1 衛生材料密閉体
2 衛生材料
3 積層衛生材料
4 密閉容器
5 容器本体
6 開口部
7 フィルム
8 摘まみ部
9 感圧接着剤
10 フランジ部
12 易剥離接着帯
13 感圧接着剤
14 感圧接着帯
24 プラスチックシート24
26 容器成型工程
29 材料充填工程
32 貼着・熱シール工程
33 切り取り工程
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部(6)の外周にフランジ部(10)を有し且つ衛生材料(2)を収容する容器本体(5)と、その外周部(7a)が前記フランジ部(10)にシールされて前記開口部(6)を密閉するフィルム(7)とを備え、前記フィルム(7)の前記外周部(7a)と前記フランジ部(10)との間には、前記フィルム(7)を前記フランジ部(10)に易剥離可能に接着する易剥離接着帯(12)と、前記フィルム(7)を前記フランジ部(10)に貼着する感圧接着帯(14)とが前記開口部(6)の全周を取り囲むように内外に形成され、前記フィルム(7)の一部に開封用の摘まみ部(8)を有することを特徴とする衛生材料密閉容器。
【請求項2】
前記感圧接着帯(14)は前記易剥離接着帯(12)よりも外側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の衛生材料密閉容器。
【請求項3】
複数個の前記容器本体(5)が前記フランジ部(10)を介して切り離し可能に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の衛生材料密閉容器。
【請求項4】
前記易剥離接着帯(12)と前記感圧接着帯(14)との間に、両者を内外に分離する分離帯(38)を有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の衛生材料密閉容器。
【請求項5】
前記フィルム(7)はイージーピールフィルムであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の衛生材料密閉容器。
【請求項6】
衛生材料(2)を収容する容器本体(5)の開口部(6)をフィルム(7)で密閉してなる衛生材料密閉体(1)を製造するに際して、プラスチックシート(24)をその長手方向に送りながら、該プラスチックシート(24)に長手方向に所定間隔をおいて前記容器本体(5)を成型する容器成型工程(26)と、前記容器本体(5)に前記衛生材料(2)を充填する材料充填工程(29)と、前記衛生材料(2)の充填後に前記容器本体(5)の開口部(6)側に前記フィルム(7)を、前記開口部(6)の全周を取り囲む内外の感圧接着帯(14)及び易剥離接着帯(12)を介して貼着し熱シールする貼着・熱シール工程(32)と、所定数の前記容器本体(5)毎に前記プラスチックシート(24)から前記衛生材料密閉体(1)を切り取る切り取り工程(33)とを経て製造することを特徴とする衛生材料密閉体の製造方法。
【請求項1】
開口部(6)の外周にフランジ部(10)を有し且つ衛生材料(2)を収容する容器本体(5)と、その外周部(7a)が前記フランジ部(10)にシールされて前記開口部(6)を密閉するフィルム(7)とを備え、前記フィルム(7)の前記外周部(7a)と前記フランジ部(10)との間には、前記フィルム(7)を前記フランジ部(10)に易剥離可能に接着する易剥離接着帯(12)と、前記フィルム(7)を前記フランジ部(10)に貼着する感圧接着帯(14)とが前記開口部(6)の全周を取り囲むように内外に形成され、前記フィルム(7)の一部に開封用の摘まみ部(8)を有することを特徴とする衛生材料密閉容器。
【請求項2】
前記感圧接着帯(14)は前記易剥離接着帯(12)よりも外側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の衛生材料密閉容器。
【請求項3】
複数個の前記容器本体(5)が前記フランジ部(10)を介して切り離し可能に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の衛生材料密閉容器。
【請求項4】
前記易剥離接着帯(12)と前記感圧接着帯(14)との間に、両者を内外に分離する分離帯(38)を有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の衛生材料密閉容器。
【請求項5】
前記フィルム(7)はイージーピールフィルムであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の衛生材料密閉容器。
【請求項6】
衛生材料(2)を収容する容器本体(5)の開口部(6)をフィルム(7)で密閉してなる衛生材料密閉体(1)を製造するに際して、プラスチックシート(24)をその長手方向に送りながら、該プラスチックシート(24)に長手方向に所定間隔をおいて前記容器本体(5)を成型する容器成型工程(26)と、前記容器本体(5)に前記衛生材料(2)を充填する材料充填工程(29)と、前記衛生材料(2)の充填後に前記容器本体(5)の開口部(6)側に前記フィルム(7)を、前記開口部(6)の全周を取り囲む内外の感圧接着帯(14)及び易剥離接着帯(12)を介して貼着し熱シールする貼着・熱シール工程(32)と、所定数の前記容器本体(5)毎に前記プラスチックシート(24)から前記衛生材料密閉体(1)を切り取る切り取り工程(33)とを経て製造することを特徴とする衛生材料密閉体の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
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【図6】
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【図8】
【図9】
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【図14】
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【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2008−150082(P2008−150082A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−341096(P2006−341096)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(504373864)明広商事株式会社 (43)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(504373864)明広商事株式会社 (43)
【Fターム(参考)】
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