衛生用薄葉紙製品の包装体
【課題】薄葉紙製品包装体の持ち運び性を改善する。
【解決手段】
両端面が側面で連接された直方体又は角筒状をなす本体部と、この包装体外面に沿うように面接して配されたテープ部材とで構成され、そのテープ部材の両端が包装体の各端面において端面の中心位置から偏位した位置でそれぞれ接着されているとともに、その前記接着部以外の部分が前記包装体の外面と非接着とされ、かつ、前記テープ部材の包装体に対して非接着とされている自由部分が、前記端面の一方の中心から他方の中心へと包装体外面に沿って至る最短経路の長さよりも長い衛生用薄葉紙製品の包装体により解決される。
【解決手段】
両端面が側面で連接された直方体又は角筒状をなす本体部と、この包装体外面に沿うように面接して配されたテープ部材とで構成され、そのテープ部材の両端が包装体の各端面において端面の中心位置から偏位した位置でそれぞれ接着されているとともに、その前記接着部以外の部分が前記包装体の外面と非接着とされ、かつ、前記テープ部材の包装体に対して非接着とされている自由部分が、前記端面の一方の中心から他方の中心へと包装体外面に沿って至る最短経路の長さよりも長い衛生用薄葉紙製品の包装体により解決される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ティシュペーパー製品やトイレットロール等の衛生用薄葉紙製品を複数個まとめてシートによって包装した衛生用薄葉紙製品の包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
トイレットロールやティシュペーパー製品などの衛生用薄葉紙製品は、生活必需品であるとともに消費速度が早いことから、通常、消費者は複数個をストックして対応する。
このような消費者の実体に鑑みて、衛生用薄葉紙製品は複数個をまとめてパッケージ包装して販売されている。(トイレットロールを複数個まとめてパッケージ包装した従来例を図12に示す)
かかるパッケージ包装X10は、複数個の薄葉紙製品110・・・をフィルム等のシート111によってガゼット包装やキャラメル包装することで行われ(図示例はガセット包装)、また、複数個をまとめたことによって持ち運び性、取り扱い性の低下を改善すべく、包装体自身に取手部分140を設けて直接的に持ち運びできる形態とされている。
この取手部分140は、図からも理解されるように、外装シート111の余剰代に環状孔を形成したものであり、当該環状孔に指をかけて使用され、簡易に利用でき利便性は高い。
【特許文献1】特開2007−054210
【特許文献2】特開2006−181322
【特許文献3】特開2005−001669
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来包装体X10の取手部分140は、長時間の持ち運びや、内包される製品数が多い場合に、環状孔の縁が指関節に食い込み痛くなることがあった。また破断することもあった。
さらには、かかる包装体X10は、取手部分140を利用すると、一方の手又はその指が塞がってしまうために、買い物等において複数の買い物袋とともに当該包装体を運ぶことが困難である。従って、かかる包装体を購入する際には、他の製品の購入を控えなければならない状況となることがある。
従って、本発明の主たる課題は、上述の衛生用薄葉紙製品の包装体の持ち運びに関する問題を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決した本発明及びその作用効果は次記の通りである。
<請求項1記載の発明>
衛生用薄葉紙製品が複数個整列された衛生用薄葉紙製品群が外装フィルムにより包装されている包装体であって、
前記包装体は、両端面が側面で連接された直方体、角筒状又は円柱状をなす本体部と、この本体部外面に沿うように面接して配されたテープ部材とを有し、
前記テープ部材は、その両端が本体部の各端面において端面の中心位置から偏位した位置でそれぞれ接着されているとともに、その前記接着部以外の部分が前記本体部の外面と非接着とされ、かつ、前記テープ部材の本体部に対して非接着とされている自由部分が、前記端面の一方の中心から他方の中心へと本体部外面に沿って至る最短経路の長さよりも長いことを特徴とする衛生用薄葉紙製品の包装体。
【0005】
(作用効果)
本発明の包装体では、テープ部材と本体部との接着部分の端でテープ部材を折り返し反転させると、前記テープ部材の自由部分が端面の一方の中心から他方の中心へと本体部外面に沿って至る最短経路の長さよりも長く形成されていることから、前記自由部分の拘束が解かれて自由になるとともに、本体部外面より離間する。
そうすると、本体部に対して離間した自由な余裕部分がショルダーストラップあるいはショルダーベルトとも呼ばれる鞄のひものように機能可能となり、もって、例えば、当該テープ部材を肩にかけて持ち運ぶことが可能となる。
【0006】
<請求項2記載の発明>
前記テープ部材は、伸張性を有する請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【0007】
(作用効果)
テープ部材を反転させやすくなる。特に包装体が剛性のある物である場合に有効である。
【0008】
<請求項3記載の発明>
前記テープ部材は、接着縁から稜線までの距離が各端面において相違している請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【0009】
(作用効果)
テープ部材を反転させた状態とした状態で、テープ部材の中心付近を肩に掛けたときに、包装体が水平ではなく若干の角度を有して吊されることになり、より持ち運びやすい形態となる。
【0010】
<請求項4記載の発明>
衛生用薄葉紙製品が、帯状の衛生用薄葉紙を巻き取って筒状にしたものであり、かつ、
衛生用薄用紙製品群が、その筒状の製品が端面同士を隣接させて整列されているものである請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【0011】
(作用効果)
一般的にトイレットロール等の帯状の衛生用薄葉紙を巻き取って筒状にしたものは、4〜12個程度がまとめて市販されることが極めて多く、その大きさ及び形状から本発明の効果を顕著に受けることができる。さらに、当該製品は、衛生用薄葉紙製品自体が弾力性のあるものであることから本体部自体も弾力性を有する。従って、使用の際にテープ部材を反転させやすい。これによって、テープ部材の素材として引張り強度の高いものを利用できる。
【0012】
<請求項5記載の発明>
衛生用薄葉紙製品が、複数枚の薄葉紙が折り畳まれ重層された束が、上面及び底面とこれらに連接する側面とで直六面体形状のカートン箱内に収められたものであり、
衛生用薄用紙製品群が、前記製品が複数個、隣接する製品同士の上面と底面とを付き合わして整列されているものである、請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【0013】
(作用効果)
一般にティシュペーパー製品に代表される数枚の薄葉紙が折り畳まれ重層された束が、上面及び底面とこれらに連接する側面とで直六面体形状のカートン箱内に収められた衛生用薄葉紙製品は、3〜5個程度がまとめて市販されることが極めて多く、その大きさ及び形状から本発明の効果を顕著に受けることができる。特に、本発明ではカートン箱の剛性が高いことから、テープ部材の反転前においてテープ部材がしっかりと本体部外面に拘束された状態を維持でき、棚に陳列する際などにテープ部材が意図せずゆるんで邪魔になることがない。
【発明の効果】
【0014】
以上の本発明によれば、持ち運びに際して指間接が痛くなるなどの欠点がなく、肩に掛けることができて、手をふさぐことなく持ち運びができ、しかも、商品陳列性にも優れる衛生用薄葉紙製品の包装体が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次いで、本発明の実施の形態を図面を参照しながら以下に詳述する。
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態を図1〜8を参照しながら説明する。図1は、本形態の衛生用薄葉紙製品の包装体X1である(以下、単に包装体という)。
本包装体X1は、衛生用薄葉紙製品10,10…を複数個整列された状態で外装フィルムにより包装した本体部1と、本体部1の外面に沿って配されたテープ部材2とを有する。
本包装体X1にかかる衛生用薄葉紙製品10,10…は、帯状の衛生用薄葉紙を巻き取って筒状にしたもの(以下、筒状製品ともいう)であり、例示するならば、トイレットペーパー、ワイプロール等である。前記帯状の衛生用薄葉紙の原料、坪量、密度、幅、プライ数等の具体的な物性は特に限定されない。その製造方法等も周知技術による。
なお、筒状製品の特に好適な例を挙げておくと、芯径が35〜48mm、巻径が100〜120mm、巻長が20〜120mの1〜3枚重ねシートのトイレットロールである。
【0016】
かかる筒状製品10,10…の整列形態としては、例えば、図示例の如く、筒状製品10の端面10sを揃えて複数の筒状製品のそれぞれが四隅となるようにして周面で接してほぼ方形に配置したもの一組が、筒状製品10の端面方向に3列並ぶように合計12個が整列された形態が例示できる。なお、本発明においては内包される筒状製品10の個数は限定されないが、複数の筒状製品の端面10sが揃っているのが極めて好適である。また、特に持ち運びの点からトイレットロールであれば2〜24個程度が適し、整列形態としても、2個×2列の計4個、4個×3列の計12個、6個×3列の計18個、6個×4列の計24個の形態で整列しているのがよい。
【0017】
他方、本包装体X1は、整列された筒状製品群に対して、外装フィルム11がほぼ密着的に又はこれに近い状態で被覆して、内部の筒状製品の整列状態が崩れないように拘束して包装されている。従って、本包装体X1における本体部1の形状は、必然的に筒状製品の整列時の形状に起因した形状となり、両端面1tが側面1sで連接された角筒状又は円柱状をなす。より具体的にいうと、端に位置して周面方向で接する一組の筒状製品群で形成される形状が略角形の場合には、包装体1の端面1tは略方形となって包装体自体は角筒状となり、2個の筒状製品が周面方向に接する組が端面方向に複数配列された整列形態の場合には、包装体1の端面1tは楕円状となり包装体自体は楕円柱状となる。
【0018】
かかる筒状製品10,10…の整列形態を保持する包装の具体例としては、例えば、既知のキャラメル包装、ガゼット包装、シュリンク包装等が例示できる。なかでも本包装体としては、ガゼット包装が好適である。
上述の包装は、周知の技術であるが、より具体的に説明すれば、キャラメル包装は、被包装物を外装フィルム11で巻き込むように包み、その巻き込み方向において重畳する縁部を接着し、さらに被包装物を越えて延び出した部分を、対向する2つの縁から前記被包装物側に折り込み、その際に形成される三角形片又は台形片の少なくとも各先端縁部同士を接着部してなる包装態様である。このキャラメル包装を行う装置等は、既知の装置が利用される。
【0019】
ガゼット包装は、被包装物を両端開口の筒状体内に挿入し、被包装物を超えて飛び出す両端部を余剰代とし、この余剰代を接着した開口を封止する包装態様である。このようなガゼット包装を行う装置等も、既知の装置が利用される。
【0020】
シュリンク包装は、被包装物を被覆した後、外装フィルムを熱などによって収縮する包装態様である。このようなシュリンク包装を行う装置等も、既知の装置が利用される。
【0021】
なお、本包装体X1は、整列された筒状製品群が、外装フィルム11によって全面被覆されているのが望ましいが、後述するテープ部材2の取付け位置以外の部分において被包装物である筒状製品群の一部が露出されるように包装されていてもよい。
ここで、前記外装フィルム11としては、この種の筒状製品10,10の包装材として用いられている既知のフィルムが利用できる。かかる外装フィルム11は、内包される筒状製品が外部から視認できるように、透明であるのがよい。市販に供するにあたって、例えば商品名等の適宜の印刷が設けられていてもよい。
【0022】
外装フィルム11の具体例としては、HDPE(高密度ポリエチレン)フィルム、LDPE(低密度ポリエチレン)フィルム、LLDPE(リニア低密度ポリエチレン)フィルム等のポリエチレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等又はこれらの積層フィルムが挙げられる。安価であり適度な引裂き性を有し、しかも適度な強度を確保できることから、HDPEフィルム、LDPEフィルム、HDPEとLDPE配合フィルムが好適である。 また、これらの樹脂製のフィルムに対して、紙層や不織布層が積層された積層フィルムであってもよい。
【0023】
用いる外装フィルム11の製造方法は限定されない。外装フィルムの原料となる樹脂の種類に応じて適宜のフィルム形成方法によって製造すればよい。例示すれば、Tダイ法などの押し出し法が挙げられる。積層構造の場合は、押し出しラミネート法などが挙げられる。また、所定方向へ裂けやすくするための延伸処理をしてもよい。
外装フィルム11の厚さは少なくとも10μm以上であるのがよい。10μm未満であると強度が十分でなく意図せず破れるおそれが高まる。
また外装フィルム11の引き裂き強度は、100〜800cNであるのが望ましい。なお、ここでの引き裂き強度は、JIS K 7128(トラウザー引き裂き法)に準じて、200mm/minで測定した際のMD方向に引き裂いた時の強度である。この引き裂き強度が100cN未満であると、意図せず破けるおそれがある。800cNを超えると開封作業が困難となる。
さらに、外装フィルム11の伸びは、100〜700%であるのが望ましい。なお、ここでの伸びは、JIS K 7127に準じて試験片幅15mm、チャック間距離50mm、速度300mm/minで測定したMD方向の伸びである。伸びが100%未満であると十分な強度が得られにくく、また、取り扱い性に劣るようになる。700%を超えると、開封時に伸びて開封しづらくなったり、包装体の形状が崩れやすくなり、輸送性や取り扱い性が悪化する。
ここで、フィルムのMD方向とは、フィルム製造時における押し出し方向である。
【0024】
他方、本包装体X1では、本体部1の外面に沿ってテープ部材2が配されている。このテープ部材2は、その両端部2tがそれぞれ本体部の各端面1tに接着されているとともに、延在方向にねじれることなく一方の面が本体部1の外面に面接するようにして配されており、本体部1の外面との一体性が高められている。なお、図示例では、好適な例としてテープ部材2の端部が折り返されて端面1sに接着されているが、必ずしもこのようにする必要はない。
【0025】
また、本体部1の端面1tと側面1sとの間の稜線L1,L1に架橋して配されているとともに、側面1sにおいては隣接する側面同士の稜線L2,L2間の中心をその稜線L2に沿って配され、自身のその動きが本体部1によってある程度拘束されている。なお、より好ましくは、端面1tと側面1sとの間では若干張られた状態で配されるのが望ましい。
【0026】
さらに、このテープ部材2は、特に図1から理解されるように、本体部1との接着部2t、より詳細には接着部2tのテープ部材延在側の端又は端縁2eが、本体部1の端面1tの中心位置から偏位した位置にある。特に本形態では、テープ部材の両端の接着部(縁)2eの双方がともに、本体部端面1tの稜線L1のうちテープ部材2が通る稜線から接着部2までの距離が長くなる関係で偏位している。
それとともに、テープ部材2は、前記接着部以外の本体部外面に対して非接着とされている自由部分の長さが、前記端面1tの一方の中心から他方の端面の中心へと包装体外面に沿って至る最短経路Rの長さよりも長くなるようにして配されている。
【0027】
さらに、端面が短手稜線及び長手稜線とで構成される略直方体の場合には、端面の短手稜線にテープ部材が架かるようにするのがよく、また、テープ部材の端面に面接する自由部分の長さが、当該短手稜線よりも長くなるように配するのがよい。後述するテープ部材の反転性に極めて優れたものとなる。
以上詳述の本体部1の構成とテープ部材2の構成及びそれらの関係、さらには、外装フィルム11の延伸性や、外装フィルム11と筒状製品10との間の余裕、内包物である筒状製品が弾性を有することなどとも相まって、テープ部材2は、接着部分2tの端2eでテープ部材を折り返し反転させることが可能である。より詳細には、テープ部材2の自由部分を、接着部(縁)2eを軸として、テープ部材2が面接している本体部側面の側面間同士にある一方稜線L2方向に向かってずらすように操作することで、テープ部材2は、本体部2の稜線L1,L1間に架橋されていたことによる拘束が解かれ、当該自由部分が本体部1よりフリーな状態とされて反転が可能となる。
【0028】
そして、前記テープ部材2の自由部分が、端面1tの一方の中心Cから他方の中心Cへと本体部外面に沿って至る最短経路の長さよりも長く形成されていることから、前記自由部分の拘束が解かれて自由になるとともに、図3及び4に示されるが如く、本体部外面より離間し、この本体部1に対して離間した自由な余裕部分がショルダーストラップあるいはショルダーベルトとして機能する状態となり、当該テープ部材を肩にかけて持ち運ぶことが可能となる。
このとき、特に図示例では、好適例としてテープ部材2の端部が折り返されて端面1sに接着されているため、反転後にテープ部材が引張られたときに接着部分においては剪断方向に力が加わる形状となり、テープ部材2が本体部1から剥離し難くなる。
なお、端面1tの中心位置とは、詳細に定義すれば角筒状、円柱状の本体部1の中心軸が外装フィルムと交わる点である。
【0029】
ここで、自由部分の具体的な長さとしては、肩掛けしやすいという点から、60〜100mm、より好ましくは、70〜80mmであるのが望ましい。また、テープ部材の幅は30〜60mm、より好ましくは40〜50mmであるのが望ましい。ここで、テープ幅に関しては、テープ全長にわたって等幅である必要はなく、図5に示されるように、接着強度を高めて、意図しない剥離を確実に防止すべく、本体部端面1tとの接着部となるテープ端部のみ幅広にしてもよいし、図6に示されるように、肩にかけたときに当る部分の当接面積を増加させて、肩への負担を低減させるべく、テープの中央部を幅広にしてもよい。
【0030】
他方、前記テープ部材2の素材は限定されない。ただし、ある程度の伸張性を有するものの容易には伸張しないものが適する。ただし、弾性伸縮性のある素材の使用は否定しない。テープ部材2の具体的な素材を例示すれば、樹脂製フィルム、不織布、紙、布、ゴム、ゴム糸を配することで弾性伸縮性を付与した平織り布等が挙げられる。好適には、樹脂製フィルムである。
【0031】
また、テープ部材2は、好ましく本体部と別部材であることが直感的に感じられ視認できるように、有色であるのがよい。具体的な色はとくに限定されない。また、例えば、図8に示されるように、テープ部材2の長手方向中央を境界として、色分けしたり、「前」「後」や「F」「B」などの文字を印刷したりして、前後を視認により理解できるようにしてもよい。
【0032】
テープ部材2の素材となる樹脂製フィルムの具体例としては、OPPフィルム(延伸ポリプロピレンフィルム)、HDPE(高密度ポリエチレン)フィルム、LDPE(低密度ポリエチレン)フィルム、LLDPE(リニア低密度ポリエチレン)フィルム等のポリエチレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等又はこれらの積層フィルムが挙げられる。適度な強度を確保できることから、OPPフィルムが好適である。また、これらの樹脂製のフィルムに対して、紙層や不織布層が積層された積層フィルムであってもよい。
【0033】
テープ部材2に用いる樹脂製フィルム等の製造方法は限定されない。樹脂製フィルムであれば、フィルム樹脂の種類に応じて適宜のフィルム形成方法によって製造すればよい。例示すれば、Tダイ法などの押し出し法が挙げられる。積層構造の場合は、押し出しラミネート法などが挙げられる。
【0034】
テープ部材2の厚さは、樹脂製フィルムにより形成するのであれば少なくとも500μm以上であるのがよい。500μm未満であると強度が十分でなく意図せず破れるおそれが高まる。
またテープ部材2の引き裂き強度は、300cN〜600cNであるのが望ましい。なお、ここでの引き裂き強度は、JIS K 7128(トラウザー引き裂き法)に準じて、200mm/minで測定した際のMD方向に引き裂いた時の強度である。この引き裂き強度が100cN未満であると、意図せず破けるおそれがある。800cNを超えると開封作業が困難となる。
さらに、テープ部材2の伸びは、本形態のように筒状製品にある程度の弾力性がある場合には、テープ自体の伸びがなくても反転可能であるため、300〜600%であるのが望ましい。なお、ここでの伸びは、JIS K 7127に準じて試験片幅15mm、チャック間距離50mm、速度300mm/minで測定したテープ延在方向の伸びである。伸びが100%未満であると十分な強度が得られにくく、また、取り扱い性に劣るようになる。700%を超えると、開封時に伸びて持ち運び性が悪化する。
【0035】
他方、テープ部材2と本体部1との接着に関しては、接着剤による接着等既知の接着方法による。テープ部材2をフィルムで構成するのであれば、外装フィルム11に対して熱融着、超音波融着等の既知の融着技術によって接着させることも可能である。
【0036】
テープ部材2と外装フィルム11との剥離強度については、15〜50Nとするのがよい。15N未満であると肩掛けしたときに剥離するおそれがあり、100Nを超えるとフィルムが伸びたり破れたりするおそれがある。なお、ここでの剥離強度の測定は試験片幅15mm、剥離スピード200mm/min、T型剥離法による。
【0037】
その他、テープ部材2に関しては、テープ部材2の長手方向にのみ容易に裂けるようにして、テープ部材2の実質的な幅を変更可能にすることもできるし、例えば、図8から理解されるように、テープ部材2の幅方向中央にスリットkや容易に裂けるように脆弱にした易裂開線を配して、幅方向の中央にて図中矢印で示される方向に二本に分かれるように構成することができる。このようにすると、例えば、リュックサックのように両肩に背負うことができるようになる。
【0038】
<第2の実施の形態>
次いで、本発明の第2の実施の形態X2を図9及び10を参照しながら説明する。
本形態は、テープ部材2の接着位置が第1の実施の形態と相違する例である。なお、本形態においては、当該接着位置以外の構成については第1の実施の形態と同様であるので、同様の部分は記載重複を避けるため省略して、相違点のみ説明する。 本形態においては、図5及び図6から理解されるように、本体部1との接着部2t、より詳細には接着部2tのテープ部材2延在側の端又は端縁2eが、本体部1の端面1の中心位置から偏位した位置にあるが、一方の端面における接着部(縁)が、テープ部材が通る稜線から接着縁までの距離が長くなるように偏位した位置にあり、他方の端面においては短くなるように偏位した位置にある。
従って、テープ部材2と本体部1との接着部分の端でテープ部材を折り返し反転させて、テープ部材2の自由部分がショルダーストラップ等として機能する状態としたときに、当該自由部分の中心で本体部2を吊すと、図6にも示されるとおり本体部1の側面が傾いた状態となり、肩に掛けたときに、より持ち運びやすい態様となる。
この場合、第1の実施例において他の例として説明した図8に示す前後を視認しやすいものとすると、より、利便性が高まる。なお、本形態では、端縁までの距離が短い側を「前」とするのが肩にかけたときに運びやすい。
もちろん、図5〜7に示される接着部を幅広にする例、中央部を幅広にする例などについても本形態に適用可能である。
【0039】
<第3の実施の形態>
次いで、本発明の第3の実施の形態X3を図7を参照しながら説明する。本形態X3と第1及び第2の実施の形態とは、衛生用薄葉紙製品が相違している。以下、主に製品の相違に起因して第1、2の実施の形態と異なる点について説明し、同様の点については省略する。
【0040】
図7に示されるように、本包装体X3にかかる衛生用薄葉紙製品20,20…は、カートン箱やティシュカートンとも呼ばれる、コートボール紙等の比較的高米坪の紙等で形成された剛性の箱内に、略二つ折りにされた方形の衛生薄葉紙が互い違いに重層された衛生薄葉紙の束が収容されているものである。この主の衛生用薄葉紙製品は、一枚を取り出すと次の一枚の一部が露出するように衛生薄葉紙が折り畳み積層された所謂ポップアップ式のティシュペーパー製品やワイプ製品等としてよく知られているものである。
衛生用薄葉紙製品20,20は、具体的な大きさとしては、縦(上下面の短手稜線)197±10mm×横(上下面の長手稜線)229±10mm×高さ50〜120mm程度であり、内部に収められる衛生用薄葉紙の原料、坪量、密度、幅、プライ数等の具体的な物性は特に限定されない。その製造方法等も周知技術による。
【0041】
本包装体X3においては、この種の直六面体形状の製品(以下、箱製品ともいう)20が、複数個、隣接するは箱形製品同士が、その上面と下面とを付き合わせて積み重なるようにして整列された状態で包装されている。なお、図示例では、上下面に隣接して一列のみの整列形態がしめされているが、これに限らず、上下面において隣接している個数と同様の個数が側面において隣接する整列形態も本発明には包含される。
好適な整列例としては、上下面方向に3〜5個程度積み重ねた形状が最も適する。図示例においては5個積み重ねた例である。
【0042】
ここで、外装フィルム11の種類、包装の態様については、第1の実施の形態で説明したのと同様である。ただし、包装においては、本箱製品は、比較的剛性が高く、その整列時の形状も稜線のはっきりとした直六面体形状となるために、キャラメル包装、シュリンク包装が好適となる。
【0043】
ここまでの説明からして理解されるように、本包装体X3における本体部1についても、整列された衛生用薄葉紙製品群20,20…に対して外装フィルム11が密接的等に被覆しており、従って、本包装体X3における本体部1の端面形状は箱製品の上面形状及び下面形状に依存する。図示例の場合一列の積み重ねであるので、本体部1の端面1tの形状は、箱製品20の上面又は下面とほぼ同様である。
【0044】
テープ部材2と本体部1との関係については、第1又は第2の実施の形態と同様であって、その接着部2tが端面1tの中心から偏位した位置とされる。ただし、図示される本形態のように短手稜線LSと長手稜線LLとで構成される長方形の端面形状の場合、テープ部材が架かる稜線が短手稜線LSであるのがよい。なぜなら、本包装体X3は、本体部1の剛性が高いことから、テープ部材2から側面間稜線L2までの距離が短くても意図せずに側面間稜線L2に至るまでずれてテープ部材が反転するおそれが小さく、また、意図してずらして反転させる際には当該稜線L2からテープ部材2を解放しやすくなるからである。
なお、本包装体X3における端面1tはその形状が角形となるため、端面1tの中心は角形端面の対角線の交わる位置である。
【0045】
他方、本包装体X3におけるテープ部材2としては、テープ部材2の反転を行いやすくすべく、第1及び第2の実施の形態のテープ部材のよりも伸張性、伸縮性の高いものを用いるのがよい。具体的には、JIS K 7127に準じて試験片幅15mm、チャック間距離50mm、速度300mm/minで測定したテープ延在方向の伸びが、300〜600%であるのがよい。伸びが100%未満であると反転操作がし難く、十分な強度が得られにくく、また、取り扱い性に劣るようになる。
その他の構成については、第1及び第2の実施の形態と同様である。もちろん、本第3の形態においても、図5〜8に示される接着部を幅広にする例、中央部を幅広にする例についても本形態に適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
この本発明は、トイレットロール、キッチンロール等の筒状製品、ティシュペーパー製品等の箱製品を複数個整列した状態で包装した包装体に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1の実施の形態の包装体の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の包装体の斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の包装体の使用時の断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の包装体の使用状態の斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の他の包装体例の斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態のさらに他の包装体例の斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の別の包装体例の斜視図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態のさらに別の包装体例の斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態にかかる包装体の断面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態にかかる包装体の使用状態例の断面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態にかかる包装体の斜視図である。
【図12】従来の包装体の斜視図である。
【符号の説明】
【0048】
X1〜X3,X10…衛生用薄葉紙製品包装体、1…本体部、1t…本体部の端面、1s…本体部の側面、2…テープ部材、2t…テープ部材の端部(接着部)、2e…接着部のテープ部材延在側の端又は端縁、C…本体部の端面の中心、L1…包装体の端面と側面との間の稜線、L2…包装体の側面と側面との間の稜線、10…筒状製品、10S…筒状製品の端面、11…外装フィルム、20…箱製品。140…取手、k…スリット。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ティシュペーパー製品やトイレットロール等の衛生用薄葉紙製品を複数個まとめてシートによって包装した衛生用薄葉紙製品の包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
トイレットロールやティシュペーパー製品などの衛生用薄葉紙製品は、生活必需品であるとともに消費速度が早いことから、通常、消費者は複数個をストックして対応する。
このような消費者の実体に鑑みて、衛生用薄葉紙製品は複数個をまとめてパッケージ包装して販売されている。(トイレットロールを複数個まとめてパッケージ包装した従来例を図12に示す)
かかるパッケージ包装X10は、複数個の薄葉紙製品110・・・をフィルム等のシート111によってガゼット包装やキャラメル包装することで行われ(図示例はガセット包装)、また、複数個をまとめたことによって持ち運び性、取り扱い性の低下を改善すべく、包装体自身に取手部分140を設けて直接的に持ち運びできる形態とされている。
この取手部分140は、図からも理解されるように、外装シート111の余剰代に環状孔を形成したものであり、当該環状孔に指をかけて使用され、簡易に利用でき利便性は高い。
【特許文献1】特開2007−054210
【特許文献2】特開2006−181322
【特許文献3】特開2005−001669
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来包装体X10の取手部分140は、長時間の持ち運びや、内包される製品数が多い場合に、環状孔の縁が指関節に食い込み痛くなることがあった。また破断することもあった。
さらには、かかる包装体X10は、取手部分140を利用すると、一方の手又はその指が塞がってしまうために、買い物等において複数の買い物袋とともに当該包装体を運ぶことが困難である。従って、かかる包装体を購入する際には、他の製品の購入を控えなければならない状況となることがある。
従って、本発明の主たる課題は、上述の衛生用薄葉紙製品の包装体の持ち運びに関する問題を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決した本発明及びその作用効果は次記の通りである。
<請求項1記載の発明>
衛生用薄葉紙製品が複数個整列された衛生用薄葉紙製品群が外装フィルムにより包装されている包装体であって、
前記包装体は、両端面が側面で連接された直方体、角筒状又は円柱状をなす本体部と、この本体部外面に沿うように面接して配されたテープ部材とを有し、
前記テープ部材は、その両端が本体部の各端面において端面の中心位置から偏位した位置でそれぞれ接着されているとともに、その前記接着部以外の部分が前記本体部の外面と非接着とされ、かつ、前記テープ部材の本体部に対して非接着とされている自由部分が、前記端面の一方の中心から他方の中心へと本体部外面に沿って至る最短経路の長さよりも長いことを特徴とする衛生用薄葉紙製品の包装体。
【0005】
(作用効果)
本発明の包装体では、テープ部材と本体部との接着部分の端でテープ部材を折り返し反転させると、前記テープ部材の自由部分が端面の一方の中心から他方の中心へと本体部外面に沿って至る最短経路の長さよりも長く形成されていることから、前記自由部分の拘束が解かれて自由になるとともに、本体部外面より離間する。
そうすると、本体部に対して離間した自由な余裕部分がショルダーストラップあるいはショルダーベルトとも呼ばれる鞄のひものように機能可能となり、もって、例えば、当該テープ部材を肩にかけて持ち運ぶことが可能となる。
【0006】
<請求項2記載の発明>
前記テープ部材は、伸張性を有する請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【0007】
(作用効果)
テープ部材を反転させやすくなる。特に包装体が剛性のある物である場合に有効である。
【0008】
<請求項3記載の発明>
前記テープ部材は、接着縁から稜線までの距離が各端面において相違している請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【0009】
(作用効果)
テープ部材を反転させた状態とした状態で、テープ部材の中心付近を肩に掛けたときに、包装体が水平ではなく若干の角度を有して吊されることになり、より持ち運びやすい形態となる。
【0010】
<請求項4記載の発明>
衛生用薄葉紙製品が、帯状の衛生用薄葉紙を巻き取って筒状にしたものであり、かつ、
衛生用薄用紙製品群が、その筒状の製品が端面同士を隣接させて整列されているものである請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【0011】
(作用効果)
一般的にトイレットロール等の帯状の衛生用薄葉紙を巻き取って筒状にしたものは、4〜12個程度がまとめて市販されることが極めて多く、その大きさ及び形状から本発明の効果を顕著に受けることができる。さらに、当該製品は、衛生用薄葉紙製品自体が弾力性のあるものであることから本体部自体も弾力性を有する。従って、使用の際にテープ部材を反転させやすい。これによって、テープ部材の素材として引張り強度の高いものを利用できる。
【0012】
<請求項5記載の発明>
衛生用薄葉紙製品が、複数枚の薄葉紙が折り畳まれ重層された束が、上面及び底面とこれらに連接する側面とで直六面体形状のカートン箱内に収められたものであり、
衛生用薄用紙製品群が、前記製品が複数個、隣接する製品同士の上面と底面とを付き合わして整列されているものである、請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【0013】
(作用効果)
一般にティシュペーパー製品に代表される数枚の薄葉紙が折り畳まれ重層された束が、上面及び底面とこれらに連接する側面とで直六面体形状のカートン箱内に収められた衛生用薄葉紙製品は、3〜5個程度がまとめて市販されることが極めて多く、その大きさ及び形状から本発明の効果を顕著に受けることができる。特に、本発明ではカートン箱の剛性が高いことから、テープ部材の反転前においてテープ部材がしっかりと本体部外面に拘束された状態を維持でき、棚に陳列する際などにテープ部材が意図せずゆるんで邪魔になることがない。
【発明の効果】
【0014】
以上の本発明によれば、持ち運びに際して指間接が痛くなるなどの欠点がなく、肩に掛けることができて、手をふさぐことなく持ち運びができ、しかも、商品陳列性にも優れる衛生用薄葉紙製品の包装体が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次いで、本発明の実施の形態を図面を参照しながら以下に詳述する。
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態を図1〜8を参照しながら説明する。図1は、本形態の衛生用薄葉紙製品の包装体X1である(以下、単に包装体という)。
本包装体X1は、衛生用薄葉紙製品10,10…を複数個整列された状態で外装フィルムにより包装した本体部1と、本体部1の外面に沿って配されたテープ部材2とを有する。
本包装体X1にかかる衛生用薄葉紙製品10,10…は、帯状の衛生用薄葉紙を巻き取って筒状にしたもの(以下、筒状製品ともいう)であり、例示するならば、トイレットペーパー、ワイプロール等である。前記帯状の衛生用薄葉紙の原料、坪量、密度、幅、プライ数等の具体的な物性は特に限定されない。その製造方法等も周知技術による。
なお、筒状製品の特に好適な例を挙げておくと、芯径が35〜48mm、巻径が100〜120mm、巻長が20〜120mの1〜3枚重ねシートのトイレットロールである。
【0016】
かかる筒状製品10,10…の整列形態としては、例えば、図示例の如く、筒状製品10の端面10sを揃えて複数の筒状製品のそれぞれが四隅となるようにして周面で接してほぼ方形に配置したもの一組が、筒状製品10の端面方向に3列並ぶように合計12個が整列された形態が例示できる。なお、本発明においては内包される筒状製品10の個数は限定されないが、複数の筒状製品の端面10sが揃っているのが極めて好適である。また、特に持ち運びの点からトイレットロールであれば2〜24個程度が適し、整列形態としても、2個×2列の計4個、4個×3列の計12個、6個×3列の計18個、6個×4列の計24個の形態で整列しているのがよい。
【0017】
他方、本包装体X1は、整列された筒状製品群に対して、外装フィルム11がほぼ密着的に又はこれに近い状態で被覆して、内部の筒状製品の整列状態が崩れないように拘束して包装されている。従って、本包装体X1における本体部1の形状は、必然的に筒状製品の整列時の形状に起因した形状となり、両端面1tが側面1sで連接された角筒状又は円柱状をなす。より具体的にいうと、端に位置して周面方向で接する一組の筒状製品群で形成される形状が略角形の場合には、包装体1の端面1tは略方形となって包装体自体は角筒状となり、2個の筒状製品が周面方向に接する組が端面方向に複数配列された整列形態の場合には、包装体1の端面1tは楕円状となり包装体自体は楕円柱状となる。
【0018】
かかる筒状製品10,10…の整列形態を保持する包装の具体例としては、例えば、既知のキャラメル包装、ガゼット包装、シュリンク包装等が例示できる。なかでも本包装体としては、ガゼット包装が好適である。
上述の包装は、周知の技術であるが、より具体的に説明すれば、キャラメル包装は、被包装物を外装フィルム11で巻き込むように包み、その巻き込み方向において重畳する縁部を接着し、さらに被包装物を越えて延び出した部分を、対向する2つの縁から前記被包装物側に折り込み、その際に形成される三角形片又は台形片の少なくとも各先端縁部同士を接着部してなる包装態様である。このキャラメル包装を行う装置等は、既知の装置が利用される。
【0019】
ガゼット包装は、被包装物を両端開口の筒状体内に挿入し、被包装物を超えて飛び出す両端部を余剰代とし、この余剰代を接着した開口を封止する包装態様である。このようなガゼット包装を行う装置等も、既知の装置が利用される。
【0020】
シュリンク包装は、被包装物を被覆した後、外装フィルムを熱などによって収縮する包装態様である。このようなシュリンク包装を行う装置等も、既知の装置が利用される。
【0021】
なお、本包装体X1は、整列された筒状製品群が、外装フィルム11によって全面被覆されているのが望ましいが、後述するテープ部材2の取付け位置以外の部分において被包装物である筒状製品群の一部が露出されるように包装されていてもよい。
ここで、前記外装フィルム11としては、この種の筒状製品10,10の包装材として用いられている既知のフィルムが利用できる。かかる外装フィルム11は、内包される筒状製品が外部から視認できるように、透明であるのがよい。市販に供するにあたって、例えば商品名等の適宜の印刷が設けられていてもよい。
【0022】
外装フィルム11の具体例としては、HDPE(高密度ポリエチレン)フィルム、LDPE(低密度ポリエチレン)フィルム、LLDPE(リニア低密度ポリエチレン)フィルム等のポリエチレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等又はこれらの積層フィルムが挙げられる。安価であり適度な引裂き性を有し、しかも適度な強度を確保できることから、HDPEフィルム、LDPEフィルム、HDPEとLDPE配合フィルムが好適である。 また、これらの樹脂製のフィルムに対して、紙層や不織布層が積層された積層フィルムであってもよい。
【0023】
用いる外装フィルム11の製造方法は限定されない。外装フィルムの原料となる樹脂の種類に応じて適宜のフィルム形成方法によって製造すればよい。例示すれば、Tダイ法などの押し出し法が挙げられる。積層構造の場合は、押し出しラミネート法などが挙げられる。また、所定方向へ裂けやすくするための延伸処理をしてもよい。
外装フィルム11の厚さは少なくとも10μm以上であるのがよい。10μm未満であると強度が十分でなく意図せず破れるおそれが高まる。
また外装フィルム11の引き裂き強度は、100〜800cNであるのが望ましい。なお、ここでの引き裂き強度は、JIS K 7128(トラウザー引き裂き法)に準じて、200mm/minで測定した際のMD方向に引き裂いた時の強度である。この引き裂き強度が100cN未満であると、意図せず破けるおそれがある。800cNを超えると開封作業が困難となる。
さらに、外装フィルム11の伸びは、100〜700%であるのが望ましい。なお、ここでの伸びは、JIS K 7127に準じて試験片幅15mm、チャック間距離50mm、速度300mm/minで測定したMD方向の伸びである。伸びが100%未満であると十分な強度が得られにくく、また、取り扱い性に劣るようになる。700%を超えると、開封時に伸びて開封しづらくなったり、包装体の形状が崩れやすくなり、輸送性や取り扱い性が悪化する。
ここで、フィルムのMD方向とは、フィルム製造時における押し出し方向である。
【0024】
他方、本包装体X1では、本体部1の外面に沿ってテープ部材2が配されている。このテープ部材2は、その両端部2tがそれぞれ本体部の各端面1tに接着されているとともに、延在方向にねじれることなく一方の面が本体部1の外面に面接するようにして配されており、本体部1の外面との一体性が高められている。なお、図示例では、好適な例としてテープ部材2の端部が折り返されて端面1sに接着されているが、必ずしもこのようにする必要はない。
【0025】
また、本体部1の端面1tと側面1sとの間の稜線L1,L1に架橋して配されているとともに、側面1sにおいては隣接する側面同士の稜線L2,L2間の中心をその稜線L2に沿って配され、自身のその動きが本体部1によってある程度拘束されている。なお、より好ましくは、端面1tと側面1sとの間では若干張られた状態で配されるのが望ましい。
【0026】
さらに、このテープ部材2は、特に図1から理解されるように、本体部1との接着部2t、より詳細には接着部2tのテープ部材延在側の端又は端縁2eが、本体部1の端面1tの中心位置から偏位した位置にある。特に本形態では、テープ部材の両端の接着部(縁)2eの双方がともに、本体部端面1tの稜線L1のうちテープ部材2が通る稜線から接着部2までの距離が長くなる関係で偏位している。
それとともに、テープ部材2は、前記接着部以外の本体部外面に対して非接着とされている自由部分の長さが、前記端面1tの一方の中心から他方の端面の中心へと包装体外面に沿って至る最短経路Rの長さよりも長くなるようにして配されている。
【0027】
さらに、端面が短手稜線及び長手稜線とで構成される略直方体の場合には、端面の短手稜線にテープ部材が架かるようにするのがよく、また、テープ部材の端面に面接する自由部分の長さが、当該短手稜線よりも長くなるように配するのがよい。後述するテープ部材の反転性に極めて優れたものとなる。
以上詳述の本体部1の構成とテープ部材2の構成及びそれらの関係、さらには、外装フィルム11の延伸性や、外装フィルム11と筒状製品10との間の余裕、内包物である筒状製品が弾性を有することなどとも相まって、テープ部材2は、接着部分2tの端2eでテープ部材を折り返し反転させることが可能である。より詳細には、テープ部材2の自由部分を、接着部(縁)2eを軸として、テープ部材2が面接している本体部側面の側面間同士にある一方稜線L2方向に向かってずらすように操作することで、テープ部材2は、本体部2の稜線L1,L1間に架橋されていたことによる拘束が解かれ、当該自由部分が本体部1よりフリーな状態とされて反転が可能となる。
【0028】
そして、前記テープ部材2の自由部分が、端面1tの一方の中心Cから他方の中心Cへと本体部外面に沿って至る最短経路の長さよりも長く形成されていることから、前記自由部分の拘束が解かれて自由になるとともに、図3及び4に示されるが如く、本体部外面より離間し、この本体部1に対して離間した自由な余裕部分がショルダーストラップあるいはショルダーベルトとして機能する状態となり、当該テープ部材を肩にかけて持ち運ぶことが可能となる。
このとき、特に図示例では、好適例としてテープ部材2の端部が折り返されて端面1sに接着されているため、反転後にテープ部材が引張られたときに接着部分においては剪断方向に力が加わる形状となり、テープ部材2が本体部1から剥離し難くなる。
なお、端面1tの中心位置とは、詳細に定義すれば角筒状、円柱状の本体部1の中心軸が外装フィルムと交わる点である。
【0029】
ここで、自由部分の具体的な長さとしては、肩掛けしやすいという点から、60〜100mm、より好ましくは、70〜80mmであるのが望ましい。また、テープ部材の幅は30〜60mm、より好ましくは40〜50mmであるのが望ましい。ここで、テープ幅に関しては、テープ全長にわたって等幅である必要はなく、図5に示されるように、接着強度を高めて、意図しない剥離を確実に防止すべく、本体部端面1tとの接着部となるテープ端部のみ幅広にしてもよいし、図6に示されるように、肩にかけたときに当る部分の当接面積を増加させて、肩への負担を低減させるべく、テープの中央部を幅広にしてもよい。
【0030】
他方、前記テープ部材2の素材は限定されない。ただし、ある程度の伸張性を有するものの容易には伸張しないものが適する。ただし、弾性伸縮性のある素材の使用は否定しない。テープ部材2の具体的な素材を例示すれば、樹脂製フィルム、不織布、紙、布、ゴム、ゴム糸を配することで弾性伸縮性を付与した平織り布等が挙げられる。好適には、樹脂製フィルムである。
【0031】
また、テープ部材2は、好ましく本体部と別部材であることが直感的に感じられ視認できるように、有色であるのがよい。具体的な色はとくに限定されない。また、例えば、図8に示されるように、テープ部材2の長手方向中央を境界として、色分けしたり、「前」「後」や「F」「B」などの文字を印刷したりして、前後を視認により理解できるようにしてもよい。
【0032】
テープ部材2の素材となる樹脂製フィルムの具体例としては、OPPフィルム(延伸ポリプロピレンフィルム)、HDPE(高密度ポリエチレン)フィルム、LDPE(低密度ポリエチレン)フィルム、LLDPE(リニア低密度ポリエチレン)フィルム等のポリエチレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等又はこれらの積層フィルムが挙げられる。適度な強度を確保できることから、OPPフィルムが好適である。また、これらの樹脂製のフィルムに対して、紙層や不織布層が積層された積層フィルムであってもよい。
【0033】
テープ部材2に用いる樹脂製フィルム等の製造方法は限定されない。樹脂製フィルムであれば、フィルム樹脂の種類に応じて適宜のフィルム形成方法によって製造すればよい。例示すれば、Tダイ法などの押し出し法が挙げられる。積層構造の場合は、押し出しラミネート法などが挙げられる。
【0034】
テープ部材2の厚さは、樹脂製フィルムにより形成するのであれば少なくとも500μm以上であるのがよい。500μm未満であると強度が十分でなく意図せず破れるおそれが高まる。
またテープ部材2の引き裂き強度は、300cN〜600cNであるのが望ましい。なお、ここでの引き裂き強度は、JIS K 7128(トラウザー引き裂き法)に準じて、200mm/minで測定した際のMD方向に引き裂いた時の強度である。この引き裂き強度が100cN未満であると、意図せず破けるおそれがある。800cNを超えると開封作業が困難となる。
さらに、テープ部材2の伸びは、本形態のように筒状製品にある程度の弾力性がある場合には、テープ自体の伸びがなくても反転可能であるため、300〜600%であるのが望ましい。なお、ここでの伸びは、JIS K 7127に準じて試験片幅15mm、チャック間距離50mm、速度300mm/minで測定したテープ延在方向の伸びである。伸びが100%未満であると十分な強度が得られにくく、また、取り扱い性に劣るようになる。700%を超えると、開封時に伸びて持ち運び性が悪化する。
【0035】
他方、テープ部材2と本体部1との接着に関しては、接着剤による接着等既知の接着方法による。テープ部材2をフィルムで構成するのであれば、外装フィルム11に対して熱融着、超音波融着等の既知の融着技術によって接着させることも可能である。
【0036】
テープ部材2と外装フィルム11との剥離強度については、15〜50Nとするのがよい。15N未満であると肩掛けしたときに剥離するおそれがあり、100Nを超えるとフィルムが伸びたり破れたりするおそれがある。なお、ここでの剥離強度の測定は試験片幅15mm、剥離スピード200mm/min、T型剥離法による。
【0037】
その他、テープ部材2に関しては、テープ部材2の長手方向にのみ容易に裂けるようにして、テープ部材2の実質的な幅を変更可能にすることもできるし、例えば、図8から理解されるように、テープ部材2の幅方向中央にスリットkや容易に裂けるように脆弱にした易裂開線を配して、幅方向の中央にて図中矢印で示される方向に二本に分かれるように構成することができる。このようにすると、例えば、リュックサックのように両肩に背負うことができるようになる。
【0038】
<第2の実施の形態>
次いで、本発明の第2の実施の形態X2を図9及び10を参照しながら説明する。
本形態は、テープ部材2の接着位置が第1の実施の形態と相違する例である。なお、本形態においては、当該接着位置以外の構成については第1の実施の形態と同様であるので、同様の部分は記載重複を避けるため省略して、相違点のみ説明する。 本形態においては、図5及び図6から理解されるように、本体部1との接着部2t、より詳細には接着部2tのテープ部材2延在側の端又は端縁2eが、本体部1の端面1の中心位置から偏位した位置にあるが、一方の端面における接着部(縁)が、テープ部材が通る稜線から接着縁までの距離が長くなるように偏位した位置にあり、他方の端面においては短くなるように偏位した位置にある。
従って、テープ部材2と本体部1との接着部分の端でテープ部材を折り返し反転させて、テープ部材2の自由部分がショルダーストラップ等として機能する状態としたときに、当該自由部分の中心で本体部2を吊すと、図6にも示されるとおり本体部1の側面が傾いた状態となり、肩に掛けたときに、より持ち運びやすい態様となる。
この場合、第1の実施例において他の例として説明した図8に示す前後を視認しやすいものとすると、より、利便性が高まる。なお、本形態では、端縁までの距離が短い側を「前」とするのが肩にかけたときに運びやすい。
もちろん、図5〜7に示される接着部を幅広にする例、中央部を幅広にする例などについても本形態に適用可能である。
【0039】
<第3の実施の形態>
次いで、本発明の第3の実施の形態X3を図7を参照しながら説明する。本形態X3と第1及び第2の実施の形態とは、衛生用薄葉紙製品が相違している。以下、主に製品の相違に起因して第1、2の実施の形態と異なる点について説明し、同様の点については省略する。
【0040】
図7に示されるように、本包装体X3にかかる衛生用薄葉紙製品20,20…は、カートン箱やティシュカートンとも呼ばれる、コートボール紙等の比較的高米坪の紙等で形成された剛性の箱内に、略二つ折りにされた方形の衛生薄葉紙が互い違いに重層された衛生薄葉紙の束が収容されているものである。この主の衛生用薄葉紙製品は、一枚を取り出すと次の一枚の一部が露出するように衛生薄葉紙が折り畳み積層された所謂ポップアップ式のティシュペーパー製品やワイプ製品等としてよく知られているものである。
衛生用薄葉紙製品20,20は、具体的な大きさとしては、縦(上下面の短手稜線)197±10mm×横(上下面の長手稜線)229±10mm×高さ50〜120mm程度であり、内部に収められる衛生用薄葉紙の原料、坪量、密度、幅、プライ数等の具体的な物性は特に限定されない。その製造方法等も周知技術による。
【0041】
本包装体X3においては、この種の直六面体形状の製品(以下、箱製品ともいう)20が、複数個、隣接するは箱形製品同士が、その上面と下面とを付き合わせて積み重なるようにして整列された状態で包装されている。なお、図示例では、上下面に隣接して一列のみの整列形態がしめされているが、これに限らず、上下面において隣接している個数と同様の個数が側面において隣接する整列形態も本発明には包含される。
好適な整列例としては、上下面方向に3〜5個程度積み重ねた形状が最も適する。図示例においては5個積み重ねた例である。
【0042】
ここで、外装フィルム11の種類、包装の態様については、第1の実施の形態で説明したのと同様である。ただし、包装においては、本箱製品は、比較的剛性が高く、その整列時の形状も稜線のはっきりとした直六面体形状となるために、キャラメル包装、シュリンク包装が好適となる。
【0043】
ここまでの説明からして理解されるように、本包装体X3における本体部1についても、整列された衛生用薄葉紙製品群20,20…に対して外装フィルム11が密接的等に被覆しており、従って、本包装体X3における本体部1の端面形状は箱製品の上面形状及び下面形状に依存する。図示例の場合一列の積み重ねであるので、本体部1の端面1tの形状は、箱製品20の上面又は下面とほぼ同様である。
【0044】
テープ部材2と本体部1との関係については、第1又は第2の実施の形態と同様であって、その接着部2tが端面1tの中心から偏位した位置とされる。ただし、図示される本形態のように短手稜線LSと長手稜線LLとで構成される長方形の端面形状の場合、テープ部材が架かる稜線が短手稜線LSであるのがよい。なぜなら、本包装体X3は、本体部1の剛性が高いことから、テープ部材2から側面間稜線L2までの距離が短くても意図せずに側面間稜線L2に至るまでずれてテープ部材が反転するおそれが小さく、また、意図してずらして反転させる際には当該稜線L2からテープ部材2を解放しやすくなるからである。
なお、本包装体X3における端面1tはその形状が角形となるため、端面1tの中心は角形端面の対角線の交わる位置である。
【0045】
他方、本包装体X3におけるテープ部材2としては、テープ部材2の反転を行いやすくすべく、第1及び第2の実施の形態のテープ部材のよりも伸張性、伸縮性の高いものを用いるのがよい。具体的には、JIS K 7127に準じて試験片幅15mm、チャック間距離50mm、速度300mm/minで測定したテープ延在方向の伸びが、300〜600%であるのがよい。伸びが100%未満であると反転操作がし難く、十分な強度が得られにくく、また、取り扱い性に劣るようになる。
その他の構成については、第1及び第2の実施の形態と同様である。もちろん、本第3の形態においても、図5〜8に示される接着部を幅広にする例、中央部を幅広にする例についても本形態に適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
この本発明は、トイレットロール、キッチンロール等の筒状製品、ティシュペーパー製品等の箱製品を複数個整列した状態で包装した包装体に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1の実施の形態の包装体の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の包装体の斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の包装体の使用時の断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の包装体の使用状態の斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の他の包装体例の斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態のさらに他の包装体例の斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の別の包装体例の斜視図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態のさらに別の包装体例の斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態にかかる包装体の断面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態にかかる包装体の使用状態例の断面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態にかかる包装体の斜視図である。
【図12】従来の包装体の斜視図である。
【符号の説明】
【0048】
X1〜X3,X10…衛生用薄葉紙製品包装体、1…本体部、1t…本体部の端面、1s…本体部の側面、2…テープ部材、2t…テープ部材の端部(接着部)、2e…接着部のテープ部材延在側の端又は端縁、C…本体部の端面の中心、L1…包装体の端面と側面との間の稜線、L2…包装体の側面と側面との間の稜線、10…筒状製品、10S…筒状製品の端面、11…外装フィルム、20…箱製品。140…取手、k…スリット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衛生用薄葉紙製品が複数個整列された衛生用薄葉紙製品群が外装フィルムにより包装されている包装体であって、
前記包装体は、両端面が側面で連接された直方体、角筒状又は円柱状をなす本体部と、この本体部外面に沿うように面接して配されたテープ部材とを有し、
前記テープ部材は、その両端が本体部の各端面において端面の中心位置から偏位した位置でそれぞれ接着されているとともに、その前記接着部以外の部分が前記本体部の外面と非接着とされ、かつ、前記テープ部材の本体部に対して非接着とされている自由部分が、前記端面の一方の中心から他方の中心へと本体部外面に沿って至る最短経路の長さよりも長いことを特徴とする衛生用薄葉紙製品の包装体。
【請求項2】
前記テープ部材は、伸張性を有する請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【請求項3】
前記テープ部材は、接着縁から稜線までの距離が各端面において相違している請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【請求項4】
衛生用薄葉紙製品が、帯状の衛生用薄葉紙を巻き取って筒状にしたものであり、かつ、
衛生用薄用紙製品群が、その筒状の製品が端面同士を隣接させて整列されているものである請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【請求項5】
衛生用薄葉紙製品が、複数枚の薄葉紙が折り畳まれ重層された束が、上面及び底面とこれらに連接する側面とで直六面体形状のカートン箱内に収められたものであり、
衛生用薄用紙製品群が、前記製品が複数個、隣接する製品同士の上面と底面とを付き合わして整列されているものである、請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【請求項1】
衛生用薄葉紙製品が複数個整列された衛生用薄葉紙製品群が外装フィルムにより包装されている包装体であって、
前記包装体は、両端面が側面で連接された直方体、角筒状又は円柱状をなす本体部と、この本体部外面に沿うように面接して配されたテープ部材とを有し、
前記テープ部材は、その両端が本体部の各端面において端面の中心位置から偏位した位置でそれぞれ接着されているとともに、その前記接着部以外の部分が前記本体部の外面と非接着とされ、かつ、前記テープ部材の本体部に対して非接着とされている自由部分が、前記端面の一方の中心から他方の中心へと本体部外面に沿って至る最短経路の長さよりも長いことを特徴とする衛生用薄葉紙製品の包装体。
【請求項2】
前記テープ部材は、伸張性を有する請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【請求項3】
前記テープ部材は、接着縁から稜線までの距離が各端面において相違している請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【請求項4】
衛生用薄葉紙製品が、帯状の衛生用薄葉紙を巻き取って筒状にしたものであり、かつ、
衛生用薄用紙製品群が、その筒状の製品が端面同士を隣接させて整列されているものである請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【請求項5】
衛生用薄葉紙製品が、複数枚の薄葉紙が折り畳まれ重層された束が、上面及び底面とこれらに連接する側面とで直六面体形状のカートン箱内に収められたものであり、
衛生用薄用紙製品群が、前記製品が複数個、隣接する製品同士の上面と底面とを付き合わして整列されているものである、請求項1記載の衛生用薄葉紙製品の包装体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−6442(P2010−6442A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−170288(P2008−170288)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
【Fターム(参考)】
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