説明

表示デバイス、及び、表示デバイスの製造方法

【課題】少ない電力で表示状態を維持することが可能で、速やかに表示状態を切り替えることができ、容易に低コストで製造可能なシート状の表示デバイス、及び、その製造方法を提供する。
【解決手段】表示用シート1は、ベースシート101に、外部から入射した光のファブリ・ペロー干渉によって所定波長の光を反射する誘電体ミラー142と、ベースシート101の一面にマトリクス状に並べて配置され、周囲の電界に応じて変形することにより誘電体ミラー142の反射率を変化させる複数の駆動用ピエゾ素子140と、各々の駆動用ピエゾ素子140に重なるようにマトリクス状に並ぶ複数の分極用ピエゾ素子120と、複数の分極用ピエゾ素子120の中から特定の分極用ピエゾ素子120を選択可能に構成され、選択された分極用ピエゾ素子120に電圧を印加するための配線部110と、を設けて構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光の反射状態を制御することによって表示を行う表示デバイス、及び、この表示デバイスの構造と製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シート状の記録媒体に画像を形成する場合、プリンターによりインクを記録媒体に付着させて画像を形成することが一般的である。また、近年では、紙を代替する表示デバイスとして、いわゆる電子ペーパーが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された構成は、着色された粒子に電圧を印加して電気泳動させることで、粒子の位置を変化させて、表示状態を切り替えるものである。このような表示デバイスを紙に代えて利用すれば、紙のような使い捨てをすることが少なくなり、省資源化の面で有用である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−502950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたもののように、紙の代替となり得る電子的な表示デバイスを実現するためには、シート状であること、表示状態の維持に要する電力が小さいこと等が求められる。また、紙の代替となり得るには、利便性の観点から、文字や図匠・デザイン等を長期間維持表示し続ける機能、複数の表示面を同時に閲覧できること、集積した枚葉形態にできること、折り曲げ可能であること等が求められる。さらに、使用後に従来の紙のような使い捨てをしないためには表示状態を変化させることが必要になるが、この変化が高速で、かつ容易に行えることも要求される。さらには、容易に低コストで製造可能であることも勿論要求されるが、このような要求を満足する表示デバイスは無かった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、少ない電力で表示状態を維持することが可能で、速やかに表示状態を切り替えることができ、容易に低コストで製造可能なシート状の表示デバイス、及び、その製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、可撓性を有するシートに、外部から入射した光のファブリ・ペロー干渉による光干渉効果によって、入射光のうち所定波長の光を反射する反射層と、前記シートの一面にマトリクス状に並べて配置され、周囲の電界に応じて変形することにより前記反射層の反射率を変化させる反射用圧電体と、各々の前記反射用圧電体に重なるようにマトリクス状に並ぶ複数の電荷蓄積部と、複数の前記電荷蓄積部の中から特定の前記電荷蓄積部を選択可能に構成され、選択された前記電荷蓄積部に電圧を印加するための配線部と、を設けたこと、を特徴とする。
この構成によれば、ファブリ・ペロー干渉による光干渉効果により、入射光に含まれる所定波長の光を反射する機能を備えた表示デバイスにより、電荷蓄積部に電圧を印加することで、反射用圧電体の位置毎に反射率を変化させることができる。つまり、マトリクス状に配置された反射用圧電体ごとに反射光の強弱或いは有無を設定できるので、反射用圧電体の位置がそのまま表示単位(いわゆる画素)として機能し、外光(参照光)を利用した表示を行うことができる。この表示デバイスにおいては、電荷蓄積部に蓄積された電荷により反射用圧電体を変形させ、この変形が保持されるので、表示状態の保持に要する電力量が小さくて済み、給電しなくても長時間にわたって表示状態を保持できる。また、一般に電界による圧電体の変形は迅速であるため、電荷蓄積部に電圧を印加してから反射用圧電体が変形するまでの応答時間が非常に短く、表示状態を高速で切り替えできる。従って、文字や画像等を表示するとともに少ない電力で表示状態を維持することができ、速やかに表示状態を切り替えることができ、容易に低コストで製造可能なシート状の表示デバイスを実現できる。さらに、電荷蓄積部に印加する電圧を制御することで、反射用圧電体の変形量を調整することができ、反射率を細かく調整できるので、階調表現を実現することも可能である。
【0006】
そして、上記構成によれば、紙を代替するものとして、文字あるいは図匠・デザインを長期間維持表示し続ける機能性を有し、並べて使用することで複数の表示面を同時閲覧できるマルチ・ビューイング機能性を満足し、シート状であることから、集積枚葉形態とした場合にコンパクトに収納できる折り曲げ伸縮機能性を継承できる。また、最新の立体画像図形の鑑賞閲覧が可能となる光の反射投影干渉作用を利用できる機能をも付加できる。さらに、紙のように、新聞や広告紙あるいは雑誌、文書本のような一種の製本された積層シート形態による利用方法が可能であり、この形態での見開き複数ページ同時閲覧が容易に実現できる。さらにまた、使用後に従来の紙のような使い捨てをしないために表示状態を高速に変化させることができる。
【0007】
上記構成において、前記反射用圧電体は、前記反射層に接して設けられ、前記電荷蓄積部の電荷により変形した場合に前記反射層を変形させて、反射率を低下させるものとしてもよい。
この場合、反射層における反射率を迅速に変化させることができるので、電荷蓄積部に電圧を印加してからの応答速度が速く、高速に表示切り替えを行うことが可能になる。
【0008】
上記構成において、前記反射膜は誘電体反射膜により構成され、前記電荷蓄積部に蓄積された電荷により前記反射用圧電体が変形した場合に光を透過させ、前記反射用圧電体が非変形状態の場合に光を反射するものとしてもよい。
この場合、反射膜として誘電体反射膜を用いることで、ファブリ・ペロー干渉を起こすために必要なハーフミラーを容易に形成できる。
また、上記構成において、前記電荷蓄積部は圧電体で構成されるものとしてもよい。
この場合、反射用圧電体を変形させるために必要な電荷を効率よく電荷蓄積部に蓄積することができ、反射用圧電体の周囲に強い電界を生じさせ、大きな変形量を実現できる。
【0009】
さらに、上記構成において、前記シートの一面に、前記配線部を構成する複数の配線と前記電荷蓄積部とが積層配置され、その上に重ねて前記反射用圧電体が配置され、前記反射膜が透明な前記表面層により覆われた構成を有するものとしてもよい。
この場合、配線部の配線を介して電荷蓄積部に電圧を印加することにより、マトリクス状に配置された反射用圧電体を変形させ、その表示色を変化させて表示を行う表示デバイスを、容易に実現できる。
【0010】
また、本発明は、可撓性を有するシートを搬送する搬送部と、前記シートに流体材料を噴射する噴射ヘッドを備えた製造装置を用い、前記シートの一面に、マトリクス状に並ぶ電荷蓄積部と、複数の前記電荷蓄積部の中から特定の前記電荷蓄積部を選択可能に構成され、選択された前記電荷蓄積部に電圧を印加するための配線部とを、前記噴射ヘッドから材料を噴射することにより形成し、さらに、前記噴射ヘッドから流体材料を噴射して、前記電荷蓄積部に対応してマトリクス状に並ぶ反射用圧電体を形成し、前記反射用圧電体の表面に、光を反射する反射面を形成すること、を特徴とする。
この方法によれば、可撓性を有するシートに、光を反射する反射層と、この反射層に接し、シートの一面にマトリクス状に並ぶ複数の反射用圧電体と、各々の反射用圧電体に重なるようにマトリクス状に並ぶ複数の電荷蓄積部と、複数の前記電荷蓄積部の中から特定の電荷蓄積部を選択可能に構成され、選択された前記電荷蓄積部に電圧を印加するための配線部と、を有する表示デバイスを、シートに材料を噴射する工程により、一般に高熱処理を必要とする従来の表示体製造方法を全く用いることなく、非常に柔らかいガラス材料からなるシート材やプラスチック材料からなるシート材などを用いて、容易に、シート状の表示デバイスの製造及び加工をすることができる。そして、配線部を介して電荷蓄積部に電圧を印加して、シートの特定の位置における反射率を変化させることにより、上記シートに文字や画像を表示させることができる。これにより、文字や画像等を表示するとともに少ない電力で表示状態を維持可能で、速やかに表示状態を切り替えることが可能なシート状の表示デバイスを、低コストで簡単かつ速やかに製造できる。
【0011】
なお、上記構成における製造装置は、噴射ヘッドにより噴射されてシートに付着した流体材料を固化させる紫外線ランプや低発熱のドライヤー(空気乾燥方法)等の固化手段、固化した材料を研磨あるいは切削して一部を除去する除去手段等を備えていてもよい。この場合、噴射ヘッド、固化手段或いは除去手段と上記シートとの相対位置を移動させる移動手段等を備えていてもよく、具体的には、シートを搬送する搬送手段、噴射ヘッドを走査させるヘッド駆動手段等が挙げられる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ファブリ・ペロー干渉による干渉効果を利用して、文字や画像等を表示するとともに少ない電力で表示状態を維持することができ、速やかに表示状態を切り替えることができ、容易に低コストで製造可能なシート状の表示デバイスを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る表示用シートの構成を示す外観斜視図である。
【図2】表示用シートの構成を示す要部断面図である。
【図3】各部の配置状態を示す要部斜視図である。
【図4】分極用ピエゾ素子と選択回路との接続状態を示す要部平面図である。
【図5】駆動用ピエゾ素子の駆動状態を説明する図である。
【図6】表示用シートを製造する製造装置を示す斜視図である。
【図7】表示用シートの製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用した実施形態に係る表示用シート1の外観斜視図であり、図2は要部断面図である。
表示デバイスとしての表示用シート1は、可撓性を有するシートとして構成され、例えば図1に示すように屈曲させることも可能であり、折り曲げることもできる。表示用シート1の縁には選択回路11が設けられ、この選択回路11に、表示用シート1の表示状態を制御する表示制御装置10が接続されている。
この表示用シート1の表面は、透光性を有する表面層150により覆われ、表示用シート1の裏面側は可撓性を有するベースシート101(シート)で構成され、これらベースシート101と表面層150との間に各部を収めた構成となっている。
【0015】
表面層150は、透明または半透明の、有色(白色を含む)または無色透明の層であり、例えば合成樹脂により構成される。表面層150の下側、すなわちベースシート101側の面は平滑で高い反射率を有するハーフミラーとして機能し、下方から入射した光を反射する。
ベースシート101は、可撓性を有するとともに、後述する各部を支持可能な所定の引っ張り強度を有するシートである。ベースシート101の透明度は任意であるが、表示用シート1の表面(表面層150側)の表示を妨げないように、不透明または半透明であることが好ましい。ベースシート101としては、合成樹脂製のシート或いはガラス等の無機材料からなるシートを用いることができる。
なお、以下の説明においては、便宜上、ベースシート101側を下、表面層150側を上として説明する。勿論、表示用シート1の使用状態においては、上下左右の方向は何ら制限されない。
【0016】
ベースシート101の上側には、分極用ピエゾ素子120(電荷蓄積部)がマトリクス状に並べて配置される。分極用ピエゾ素子120は、圧電体として知られるチタン酸ジルコン酸鉛、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の無機圧電体材料、或いは、ポリフッ化ビニリデン等の有機圧電体材料を薄層(薄膜)状に形成したものである。本実施形態の分極用ピエゾ素子120は、正方形に形成され、表示用シート1の縦方向及び横方向に所定間隔をあけて並んでいる。
分極用ピエゾ素子120の下側には、表示用シート1の幅方向に延びるX方向配線111が配置されている。X方向配線111は金属やカーボン等の導体材料からなる薄膜であり、分極用ピエゾ素子120に電気的に接続されている。X方向配線111は、所定間隔を開けて並ぶ分極用ピエゾ素子120に対応して、表示用シート1の長手方向に平行に並べて複数設けられ、1本のX方向配線111に複数の分極用ピエゾ素子120が接続されている。
【0017】
また、分極用ピエゾ素子120の上側には、表示用シート1の長手方向に延びるY方向配線112が、表示用シート1の幅方向に並べて配置されている。Y方向配線112はX方向配線111と同様、金属やカーボン等の導体材料からなる薄膜であり、分極用ピエゾ素子120に電気的に接続されている。Y方向配線112は、所定間隔を開けて並ぶ分極用ピエゾ素子120に対応して、表示用シート1の幅方向に平行に並べて複数設けられ、1本のY方向配線112に複数の分極用ピエゾ素子120が接続されている。
これらX方向配線111とY方向配線112とを合わせて配線部110と呼ぶ。
分極用ピエゾ素子120の下側に位置するX方向配線111と表面層150との間は、絶縁層131が配されている。絶縁層131は、絶縁性を有する合成樹脂等であり、X方向配線111とX方向配線111との間、及び、X方向配線111と表面層150との間の空間を満たしており、X方向配線111や分極用ピエゾ素子120と表面層150とを絶縁及び保護する役目がある。
【0018】
配線部110及び分極用ピエゾ素子120の上には、駆動用ピエゾ素子140(反射用圧電体)が並べて配置されている。駆動用ピエゾ素子140は、圧電体として知られるチタン酸ジルコン酸鉛、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の無機圧電体材料、或いは、ポリフッ化ビニリデン等の有機圧電体材料を薄層(薄膜)状に形成したものである。本実施形態の駆動用ピエゾ素子140は、正方形に形成され、表示用シート1の縦方向及び横方向に所定間隔をあけて並んでいる。
隣接する駆動用ピエゾ素子140と駆動用ピエゾ素子140との間には、スペーサー141が配設されている。スペーサー141は、合成樹脂等の絶縁材料で構成され、上述した分極用ピエゾ素子120が分極していないときの駆動用ピエゾ素子140と同じ厚みを有し、駆動用ピエゾ素子140とスペーサー141とが一つの層を形成している。この層とY方向配線112との間、及び、Y方向配線112とY方向配線112との間に形成される空間は、絶縁層132により満たされている。絶縁層132は、絶縁層131と同様に構成される絶縁体の層である。
【0019】
駆動用ピエゾ素子140の上面には、誘電体ミラー142が設けられている。誘電体ミラー142は、1層または多層の誘電体の膜で構成され、ハーフミラーとして機能する。すなわち、誘電体ミラー142は、表面層150を通して表示用シート1内部に入射した外光を表面層150へ反射する。本実施形態の誘電体ミラー142はアルミニウムで構成されており、酸化防止のため、誘電体ミラー142の表面は酸化膜143により覆われている。
【0020】
誘電体ミラー142と表面層150の下面は、いずれもハーフミラーであるため、これらの2つの面のファブリ・ペロー干渉の干渉効果により、外部から表面層150を透過して入射した光のうち、特定の波長の光が誘電体ミラー142と表面層150との間で反射され、反射光として外部に放射される。つまり、誘電体ミラー142は表面層150と組み合わされて反射層を構成し、入射光に含まれる所定波長の光を反射する。
ここで、反射される光の波長は、誘電体ミラー142と表面層150との間の空間144の厚み(ギャップ)によって決定される。このギャップは、予め設定された大きさとなっているが、後述するように駆動用ピエゾ素子140が変形すると、この表面層150と誘電体ミラー142とのギャップが拡大する。以下、この一連の動作について説明する。
【0021】
図3は、配線部110、分極用ピエゾ素子120及び駆動用ピエゾ素子140の配置状態を示す要部斜視図であり、図4は、分極用ピエゾ素子120と配線部110との接続状態を示す要部平面図である。
図3及び図4に示すように、一つの分極用ピエゾ素子120には、下側で1本のX方向配線111が接続され、上側で1本のY方向配線112が接続されている。つまり、表示用シート1の全ての分極用ピエゾ素子120に対し、X方向配線111とY方向配線112とが1本ずつ接続されている。このため、複数のX方向配線111及びY方向配線112から、1本のX方向配線111及び1本のY方向配線112を選択することで、一つの分極用ピエゾ素子120のみに対して電圧を印加することができる。例えば、X方向配線111を低電圧側とし、Y方向配線112を高電圧側として、分極用ピエゾ素子120に対して電圧を印加することで、分極用ピエゾ素子120を分極させ、分極用ピエゾ素子120の上面に負電荷が局在し、分極用ピエゾ素子120の下面に正電荷が局在した状態にすることができる。
【0022】
また、各々の駆動用ピエゾ素子140は、一つの分極用ピエゾ素子120の真上に位置している。このため、駆動用ピエゾ素子140は、真下の分極用ピエゾ素子120が生じる電界の影響を受ける。また、隣接する駆動用ピエゾ素子140どうしはスペーサー141によって絶縁及び離隔されているので、駆動用ピエゾ素子140が斜め下方に位置する分極用ピエゾ素子120から受ける影響は無視してよい。さらに、スペーサー141は、一つの駆動用ピエゾ素子140が変形した場合に、この変形によって当該駆動用ピエゾ素子140に生じる起電力が、隣接する駆動用ピエゾ素子140にリークするのを防止する効果がある。
すなわち、上述したように、配線部110から選択された1組のX方向配線111、Y方向配線112に電圧が印加されることで、表示用シート1上の一つの分極用ピエゾ素子120が分極した状態になると、分極用ピエゾ素子120の上面に正電荷或いは負電荷が局在する。この局在した電荷の影響により、駆動用ピエゾ素子140を上下に貫く電界が発生し、この電界の影響により、圧電体で構成される駆動用ピエゾ素子140は、厚み方向に変形する。
なお、分極用ピエゾ素子120が分極した場合に駆動用ピエゾ素子140を貫く電界を確実に発生させるため、駆動用ピエゾ素子140の上に導体を配置してもよい。
【0023】
図5は、駆動用ピエゾ素子140の駆動状態を説明する図であり、駆動用ピエゾ素子140近傍の要部断面図である。図5(A)は駆動用ピエゾ素子140の非駆動時、図5(B)は駆動時を示す。
駆動用ピエゾ素子140の直下の分極用ピエゾ素子120が分極していない状態では、図5(A)に示すように、駆動用ピエゾ素子140はスペーサー141と同じ厚みを保持している。この場合の、表面層150の下面と誘電体ミラー142とのギャップは予め設定された値d1である。
ここで、分極用ピエゾ素子120が分極し、駆動用ピエゾ素子140に電界が与えられると、図5(B)に示すように、駆動用ピエゾ素子140が厚み方向に変形し、誘電体ミラー142を下方に押し下げる。この状態における表面層150の下面と誘電体ミラー142とのギャップは、最も大きい場所で、値d1より拡大し、d2となる。
【0024】
図5(B)に示すように誘電体ミラー142が変位してギャップが拡大した場合、誘電体ミラー142における反射率が低下し、外光が吸収されるため、表面層150から放射される反射光が低減する。このため、駆動用ピエゾ素子140が変形した部分と他の部分とで反射光の光量が大きく異なるので、表示用シート1を表面側から見ると、駆動用ピエゾ素子140が変形した部分が暗く見える。このように、表示用シート1は、ファブリ・ペロー干渉による光干渉効果により、入射光に含まれる所定波長の光を反射する機能を備え、一部の分極用ピエゾ素子120に電圧が印加されることで、駆動用ピエゾ素子140の位置毎に反射光を変化させて、反射光の強弱或いは有無による表示を行える。この場合、各々の駆動用ピエゾ素子140は表示単位(いわゆる画素)として機能し、外光(参照光)を利用して、表示用シート1に文字や画像等を自在に表示できる。
【0025】
図1に示すように表示用シート1の縁に設けられた選択回路11は、表示用シート1に配設された複数のX方向配線111及びY方向配線112に結線されている。選択回路11は、表示制御装置10の制御に従って、複数のX方向配線111及びY方向配線112の中から、一組のX方向配線111とY方向配線112(1本のX方向配線111と1本のY方向配線112)を選択する。そして、表示制御装置10は、選択回路11により選択されたX方向配線111及びY方向配線112に所定の電圧を印加することで、一つの分極用ピエゾ素子120を分極させ、この分極用ピエゾ素子120に対応する駆動用ピエゾ素子140を変形させることで、表示用シート1に画像を表示させる。ここで、選択回路11は、表示制御装置10の制御に従って、複数のX方向配線111と複数のY方向配線112とを同時に選択することも可能である。
【0026】
また、駆動用ピエゾ素子140の変形量は、駆動用ピエゾ素子140に加わる電界の強度によって変化する。このため、配線部110を介して分極用ピエゾ素子120に印加する電圧を変化させることで、その分極用ピエゾ素子120の真上に位置する駆動用ピエゾ素子140の変形量を制御できる。このようにして、駆動用ピエゾ素子140の変形量を制御することで、表面層150と誘電体ミラー142との間のギャップの大きさを所望の値に調整することにより、該誘電体ミラー142により反射される光の反射率、或いは、誘電体ミラー142による反射と吸収を任意に変化させることができる。つまり、選択回路11により選択された配線部110に表示制御装置10が印加する電圧を調整することで、各々の駆動用ピエゾ素子140の変形量を制御し、1枚の表示用シート1上で、各駆動用ピエゾ素子140に対応する各画素の反射率を複数段階に異ならせて、階調表現を実現できる。
【0027】
また、表示用シート1は、分極用ピエゾ素子120に蓄積された電荷により駆動用ピエゾ素子140の変形を保持できるので、表示状態の保持に要する電力量が小さくて済み、給電しなくても長時間にわたって表示状態を保持できる。また、一般に圧電体の変形は極めて迅速であるため、分極用ピエゾ素子120に電圧を印加してから駆動用ピエゾ素子140が変形するまでの応答時間が非常に短く、反射率を高速で切り替えることが可能である。従って、文字や画像等を表示するとともに少ない電力で表示状態を維持することができ、速やかに表示状態を切り替えることができ、容易に低コストで製造可能なシート状の表示デバイスを実現できる。
【0028】
図6は、表示用シート1を製造する製造装置2の概略構成を示す斜視図である。この図6には、内部構造を明らかにするため本体カバーを外した状態を示す。
製造装置2は、表示用シート1のベースシート101を搬送する搬送機構(図示略)と、この搬送機構により搬送されるベースシート101の表面に、配線部110や分極用ピエゾ素子120を構成する材料を噴射する噴射ヘッド21を備えている。製造装置2は、紙や合成樹脂製のシートにインクを噴射して画像を形成するプリンターと同様に構成される。
【0029】
すなわち、製造装置2は、ベースシート101の表面に噴射される材料を蓄えた複数のタンク23と、このタンク23に貯留された液状の材料を噴射する噴射ヘッド21とを備えたキャリッジ20を有する。キャリッジ20は、無端形状のキャリッジ駆動ベルト26を介して、キャリッジ駆動モーター25に連結され、このキャリッジ駆動モーター25の正転及び逆転動作により、本体2aの幅方向に延設されたキャリッジガイド軸24に沿って、図中符号Aで示す主走査方向に往復走査される。
【0030】
さらに、製造装置2は、主走査方向におけるキャリッジ20の位置を検出可能な構成を備える。この構成は、例えば、キャリッジガイド軸24に平行にリニアスケール(図示略)を配設して、このリニアスケールを基準にキャリッジ20の位置を検出する構成や、キャリッジ駆動モーター25をステッピングモーターとし、キャリッジ駆動モーター25の動作ステップ数をもとにキャリッジ20の位置を特定する構成が挙げられる。
【0031】
また、キャリッジ20の直下には、キャリッジ20の主走査方向に沿って延びるプラテン29が配設されている。
製造装置2においては、製造装置2の後方から前方に向かって、図中符号Bで示すように、キャリッジ20の主走査方向とほぼ直交する向きにベースシート101が搬送される。ベースシート101は、キャリッジ20の下面に配設された噴射ヘッド21と、プラテン29との間を通るように搬送され、プラテン29の上に載った位置で、噴射ヘッド21により画像が記録される。上述のようにキャリッジ20は主走査方向に移動可能であり、用紙Pは主走査方向に直交する向きに搬送されるので、キャリッジ20の走査とベースシート101の搬送とを組み合わせて、ベースシート101の全面に、タンク23内の流体材料を噴射することが可能である。
【0032】
この製造装置2を用いた表示用シート1の製造方法は、次の通りである。
まず、ベースシート101上に形成されるX方向配線111、Y方向配線112、分極用ピエゾ素子120、絶縁層131、132、駆動用ピエゾ素子140、スペーサー141、誘電体ミラー142、及び表面層150を構成する材料を、それぞれタンク23に入れて、キャリッジ20に搭載する。
なお、全ての材料が入ったタンク23をまとめてキャリッジ20上に搭載する必要はなく、一部の工程のみを製造装置2によって行った後、キャリッジ20に搭載されるタンク23を交換して、続く工程を実行してもよい。
【0033】
続いて、ベースシート101を製造装置2にセットして、ベースシート101の上に、最下層の絶縁層131から順に、X方向配線111、分極用ピエゾ素子120、Y方向配線112、絶縁層132、駆動用ピエゾ素子140、スペーサー141、誘電体ミラー142、酸化膜143、及び表面層150を形成する。
各層の形成時には、その層を形成する位置を示す画像データが、ホストコンピューター(図示略)から製造装置2に送信され、この画像データに従って製造装置2がタンク23内の流体材料をベースシート101に噴射する。各層の噴射後に所定の乾燥・固化時間が必要な場合には、必要な時間だけ製造装置2が停止する。
【0034】
タンク23に貯留される流体材料としては、例えば、以下のものが挙げられる。すなわち、X方向配線111、Y方向配線112の材料としては、金属やカーボン等の導体の微粒子と、所定条件下で固化するバインダと、微粒子を安定して分散させるための界面活性剤等の分散処理剤と、水または有機溶媒からなる溶媒とを混合した液体を用いればよい。分極用ピエゾ素子120、駆動用ピエゾ素子140の材料としては、無機圧電体の微粒子、バインダ、分散処理剤、溶媒等を混合した液体を用いればよい。分極用ピエゾ素子120及び駆動用ピエゾ素子140の材料としては、有機圧電体の単量体や二量体と溶媒とを混合した液体を用いてもよく、この場合、単量体や二量体の架橋反応を促進するための反応促進剤、反応開始剤等を混合してもよい。絶縁層131、132、スペーサー141、表面層150の材料としては、合成樹脂と溶媒とを混合した液体、或いは、合成樹脂の単量体や二量体に反応促進剤、反応開始剤等と溶媒とを混合した液体を用いればよい。誘電体ミラー142の材料としては、例えば、アルミニウム等の誘電体の微粒子、バインダ、分散処理剤、溶媒等を混合した液体を用いればよい。また、誘電体ミラー142を形成した後で所定時間放置することにより、酸化膜143を形成してもよい。
【0035】
なお、製造装置2においてベースシート101が搬送される搬送経路に、紫外線ランプを設けてもよい。この場合、上記の材料にバインダや反応開始剤、反応促進剤として紫外線に反応する有機材料を用い、紫外線を照射することでバインダを固化させたり、架橋反応を開始または促進させたりすることができる。また、上記搬送経路に、噴射ヘッド21から噴射された材料を乾燥固化させるためのドライヤーを配置してもよい。さらに、固化した材料を研磨し、或いは切削する(カッター、研磨ヘッド、切削機構、切削くずを吸引する吸引装置等)ことで、その一部を除去する除去手段等を備えていてもよい。この場合、噴射ヘッド21、固化手段としてのドライヤーや紫外線ランプ、除去手段等とベースシート101との相対位置を移動させる移動手段等を備えていてもよい。例えば、ベースシート101を搬送する搬送手段、噴射ヘッド21を走査させるヘッド駆動手段としてのキャリッジ20、キャリッジ駆動モーター25及びキャリッジ駆動ベルト26等が該当する。
【0036】
さらに、噴射ヘッド21から噴射する材料は流体であればよく、液状に限らず粉体であってもよい。例えば、ベースシート101にバインダを噴射ヘッド21から噴射し、その上に、噴射ヘッド21から粉体を噴射して定着させてもよい。
さらにまた、製造装置2によってベースシート101に各層を形成する間、或いは全層の形成後に、ベースシート101を加熱して、各層を固着・定着させてもよい。
また、表示用シート1を構成する各層のうち、一部の層を、噴射ヘッド21を用いることなく形成することも可能である。この場合、例えば、表面層150のみを別途透明なシートとして作成しておき、他の層が形成されたベースシート101に被せて表示用シート1を製造できる。
【0037】
図7は、製造装置2による表示用シート1の製造方法を示すフローチャートである。
このフローチャートに示すように、製造装置2は、まずセットされたベースシート101を、噴射ヘッド21による噴射開始位置まで搬送する(ステップS1)。
製造装置2は、パラメーターnを設定し、n=1とする(ステップS2)。このパラメーターnは、噴射ヘッド21からの噴射により形成される層の数を示す。
【0038】
製造装置2は、下からn番目の層(以下、第n層という)を形成するための配置画像データ(ステップS3)と、第n層を形成するための形成条件(ステップS4)とを、図示しないホストコンピューターから取得する。配置画像データは、ベースシート101において第n層の材料を噴射する位置及び範囲を示す画像であり、この画像をインクジェット式プリンターが印刷するように、噴射ヘッド21から材料を噴射する。また、ステップS4で取得される形成条件は、材料の噴射量、噴射速度、噴射時のベースシート101の搬送量や搬送速度、噴射終了後に放置する時間などを含む。
続いて製造装置2は、ベースシート101を搬送しながらキャリッジ20を走査させ、噴射ヘッド21から材料を噴射することにより、第n層を形成し(ステップS5)、ステップS4で取得した形成条件に従って乾燥及び固化させる(ステップS6)。
【0039】
製造装置2は、表示用シート1の全層の形成が完了したか否かを判別し(ステップS7)、まだ形成されていない層がある場合には、ベースシート101を再び噴射開始位置まで搬送し(ステップS8)、パラメーターnをインクリメント(+1)して(ステップS9)、ステップS3に戻る。
また、表示用シート1の全層の形成が完了した場合には(ステップS7;Yes)、ベースシート101を排出して(ステップS10)、動作を終了する。
このように、ベースシート101を搬送する搬送部と、ベースシート101に流体材料を噴射する噴射ヘッド21と、を備えた製造装置2を用い、ベースシート101の一面に、マトリクス状に並ぶ分極用ピエゾ素子120と、複数の分極用ピエゾ素子120の中から特定の分極用ピエゾ素子120を選択可能に構成され、選択された分極用ピエゾ素子120に電圧を印加するための配線部110とを、噴射ヘッド21から材料を噴射することにより形成し、さらに、噴射ヘッド21から流体材料を噴射して、分極用ピエゾ素子120に対応してマトリクス状に並ぶ駆動用ピエゾ素子140を形成し、駆動用ピエゾ素子140の表面に、光を反射する反射面を形成するので、表示用シート1を容易に、低コストで製造できる。
【0040】
なお、上述した実施形態は本発明を適用した一態様を示すものであって、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態では、分極用ピエゾ素子120を分極させることにより電荷を蓄積する構成としたが、分極用ピエゾ素子120に代えて、圧電体以外の材料を用いた電荷蓄積素子を形成し、この電荷蓄積素子に蓄積した電荷により駆動用ピエゾ素子140の周囲に電界を生成させてもよい。また、表示用シート1は、表面層150と誘電体ミラー142との間のファブリ・ペロー干渉により特定波長の光を反射するものであればよいので、誘電体ミラー142に代えて、誘電体に該当しない材料によりハーフミラーを設けてもよい。さらに、表示用シート1における分極用ピエゾ素子120、駆動用ピエゾ素子140の数や配置方向は任意であり、六角形の分極用ピエゾ素子120及び駆動用ピエゾ素子140をハニカム状に配置してもよいし、円形の分極用ピエゾ素子120、駆動用ピエゾ素子140を用いてもよい。隣接する駆動用ピエゾ素子140の間にスペーサー141を設けたように、分極用ピエゾ素子120どうしの間に絶縁体のスペーサーを設けてもよい。そして、表示用シート1における表示色も任意であり、表示制御装置10から表示用シート1へ通電しておらず、全ての分極用ピエゾ素子120が分極していない状態における表示用シート1の色は、白色であってもよいが、他の色であってもよく、その他の細部構成についても任意に変更可能である。
また、表示用シート1を製造する製造装置2について、インクジェットプリンターと同様の構成により流体材料を噴射する噴射ヘッドを備えた構成を例に挙げて説明したが、ベースシート101上に噴射された材料を研磨或いは切削して、その一部を選択的に除去する除去手段を設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
以上説明したように、本発明によれば、書物や書籍が備える文字あるいは図匠・デザインを長期間維持表示し続ける機能性、複数の表示面を同時閲覧できるマルチ・ビューイング機能性、その集積枚葉形態がコンパクトに収納できることによる折り曲げ伸縮機能性を継承できる表示デバイスを実現できる。この表示デバイスとしての表示用シート1には、最新の立体画像図形の鑑賞閲覧が可能となる光の反射投影干渉作用を利用できる機能をも付加できており、紙のような、新聞や広告紙あるいは雑誌、文書本のような一種の製本された積層シート形態による利用方法を考えることができ、このような形態では、見開き複数ページ同時閲覧が容易に実現できる。さらに、使用後に従来の紙のような使い捨てをしないためには表示状態を変化させることが必要になり、この表示状態の変化が高速で、かつ容易に行えることも要求される。さらには、容易に低コストで製造可能であることも勿論要求されるが、本発明ではこれらの要求に完全に応えることが可能である。そして、廃棄あるいは焼却あるいは非可逆的な再生(完全に溶かすあるいは分解し、再度元に戻す)という自然環境破壊を引き起こす作用を施すことが主流であった紙という従来の情報記録装置を代替することにより、地球支援環境を破壊汚染する程度を著しく軽減でき、かつ一層の先進的な表示方法を長期保存できうる、このような要求を満足する電子的な記録保存表示デバイスの基本的な構造と製作原理を提供できる。
【符号の説明】
【0042】
1…表示用シート(表示デバイス)、2…製造装置、10…表示制御装置、11…選択回路、21…噴射ヘッド、101…ベースシート(シート)、110…配線部、111…X方向配線、112…Y方向配線、120…分極用ピエゾ素子(電荷蓄積部)、131、132…絶縁層、140…駆動用ピエゾ素子(反射用圧電体)、141…スペーサー、142…誘電体ミラー(反射層)、143…酸化膜、150…表面層(反射層)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有するシートに、
外部から入射した光のファブリ・ペロー干渉による光干渉効果によって、入射光のうち所定波長の光を反射する反射層と、
前記シートの一面にマトリクス状に並べて配置され、周囲の電界に応じて変形することにより前記反射層の反射率を変化させる反射用圧電体と、
各々の前記反射用圧電体に重なるようにマトリクス状に並ぶ複数の電荷蓄積部と、
複数の前記電荷蓄積部の中から特定の前記電荷蓄積部を選択可能に構成され、選択された前記電荷蓄積部に電圧を印加するための配線部と、を設けたこと、
を特徴とする表示デバイス。
【請求項2】
前記反射用圧電体は、前記反射層に接して設けられ、前記電荷蓄積部の電荷により変形した場合に前記反射層を変形させて、反射率を低下させること、
を特徴とする請求項1記載の表示デバイス。
【請求項3】
前記反射層は、前記表示デバイスの表面に位置する透光性の表面層と、前記表面層とは所定間隔をあけて設けられた誘電体反射膜とを備え、
前記誘電体反射膜は前記反射用圧電体に接しており、前記反射用圧電体の変形に伴って変位して、反射率の低い状態となること、
を特徴とする請求項2記載の表示デバイス。
【請求項4】
前記電荷蓄積部は圧電体で構成されること、を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の表示デバイス。
【請求項5】
可撓性を有するシートに流体材料を噴射して付着させる噴射ヘッドを備えた製造装置を用い、
前記シートの一面に、マトリクス状に並ぶ電荷蓄積部と、複数の前記電荷蓄積部の中から特定の前記電荷蓄積部を選択可能に構成され、選択された前記電荷蓄積部に電圧を印加するための配線部とを、前記噴射ヘッドから材料を噴射することにより形成し、
さらに、前記噴射ヘッドから流体材料を噴射して、前記電荷蓄積部に対応してマトリクス状に並ぶ反射用圧電体を形成し、前記反射用圧電体の表面に、光を反射する反射面を形成すること、
を特徴とする表示デバイスの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−250148(P2010−250148A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−100630(P2009−100630)
【出願日】平成21年4月17日(2009.4.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】