説明

表示パネル、および表示装置、並びに電子機器

【課題】縦横表示それぞれにおいて、指向性表示を行うこと。
【解決手段】液晶パネルのバックライトであるBL10は、横表示において指向性表示を行うための横発光画素Lyと、縦表示において指向性表示を行うための縦発光画素Ltと、縦横表示のいずれの指向性表示においても共通に用いられる共通発光画素Lcとを備えている。横表示においては横発光画素Lyを含む横発光画素列Ly1,Ly2…が選択的に点灯され、縦表示においては縦発光画素Ltを含む横発光画素行Lt1,Lt2…が選択的に点灯される。よって、横表示および縦表示、それぞれにおいて指向性表示を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示パネル、および表示装置、並びに当該表示装置を備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(例えば、図1)には、液晶パネルの表面に、所定パターンの開口部を有する遮光性の光学フィルタ(以降、「視差バリア」という)を重ねることで、複数の異なる画像(例えば第1の画像と第2の画像)を互いに異なる範囲に指向性表示する表示装置が開示されている。
この表示装置は、視差バリアにより、視角に応じて異なる画素がマスク(遮光)されること、換言すれば、視角に応じて異なる画素からの光が開口部を通して視認されることを利用したものである。このような指向性表示が可能な表示装置によれば、例えば、第1の画像と第2の画像とを異なる人物に同時に視認させることができる。また、第1の画像を構成する光が左目に、第2の画像を構成する光が右目に入射するような構成とすれば、立体表示を行うこともできる。
【0003】
特許文献2(例えば、図1)には、液晶パネルの背面側に、垂直方向に延在した複数のライン状の光源が形成されたバックライトを備えた表示装置が開示されている。ライン状光源は、液晶パネルの垂直方向における隣り合う2つの画素列の間に配置され、また、それぞれのライン状光源間には間隙が設けられ、縦方向のストライプ状をなしている。
この表示装置においても、前述した表示装置と同様な指向性表示が可能であった。これは、光を出射するライン状光源と、光を出射しないライン状の遮光部(ライン状光源間の間隙)とを有する平面光源が、視差バリアの機能も果たしているからである。
【0004】
また、このような表示装置に対する市場の要望としては、前述した指向性表示に加えて、表示の縦横方向を切換える、いわゆる「縦横表示」を行いたいという要望もある。
例えば、携帯電話において、横長のワイド画面でワンセグ放送を鑑賞しているときに、滝の画像や、エッフェル塔などの縦長画像が表示された場合、画面を縦方向に回して、その縦長の画面に対して、正対した縦長画像を画面一杯に表示したいという要望があった。
【0005】
【特許文献1】特開平8−111286号公報
【特許文献2】米国特許第5349379号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述した従来の表示装置では、縦横表示それぞれにおいて、指向性表示を行うことは困難であるという課題があった。
また、通常の2次元画像を表示する表示装置において、スイッチの切換操作によって、縦横表示の切換えを実現したものは知られていたが、表示画面の姿勢を検知して表示を切換えるものは、見当たらなかった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例又は形態として実現することが可能である。
【0008】
(適用例)
複数の画素が行列をなして配置された表示領域を有する液晶パネルと、複数の発光画素を有し、表示領域を背面から照明する面発光装置とを、備えた表示パネルであって、発光画素には、行列における画素行の延在方向において連続する2つの画素からなる画素対ごとに、2つの画素間に跨って配置された横発光画素と、行列における画素列の延在方向において連続する2つの画素行である画素行対ごとに、2つの画素行間に跨って配置された縦発光画素と、が設けられ、横発光画素と縦発光画素とは、選択的に点灯可能に設けられていることを特徴とする表示パネル。
また、画素行の延在方向を略水平方向とした第1表示姿勢において、画素列の延在方向に連続する画素行における横発光画素の位置が、画素行ごとに画素一つ分ずつ延在方向にシフトして配置されていることが好ましい。
【0009】
この表示パネルによれば、第1表示姿勢(横表示)においては、画素行の延在方向において連続する2つの画素からなる画素対ごとに2つの画素間に跨って配置された横発光画素を選択的に点灯させることができる。
また、第1表示姿勢を90°回転させた第2表示姿勢(縦表示)においては、画素列の延在方向において連続する2つの画素行である画素行対ごとに、2つの画素行間に跨って配置された縦発光画素を選択的に点灯させることができる。
従って、横表示および縦表示、それぞれにおいて指向性表示を行うことができる表示パネルを提供することができる。
【0010】
画素の各々は、赤色、緑色、青色のうち、いずれか1色の画素であり、赤色、緑色、青色の3色の画素から1つのカラー画素が形成され、画素行においては、3色の画素配列を繰り返してカラー画素が配列され、画素列においては、3色のうち、1色の画素が連続して配置されていることが好ましい。
また、表示領域に重なる領域において、横発光画素と縦発光画素とが形成されていない部分に配置された補完発光画素をさらに備え、横発光画素、および縦発光画素、並びに補完発光画素を同時に点灯させることにより、表示領域全面を照射可能に設けられていることが好ましい。
また、複数の横発光画素、複数の縦発光画素、および複数の補完発光画素は、それぞれが、配線によって電気的に1つのセグメントとして接続されていることが好ましい。
【0011】
上記記載の表示パネルと、液晶パネルに2次元画像信号、または3次元画像信号を供給する画像信号処理部と、供給される画像信号の種類に応じて、少なくとも面発光装置の点灯態様を切換える制御部とを、備え、制御部は、2次元画像信号が供給されるときには、横発光画素、および縦発光画素、並びに補完発光画素を同時に点灯させることを特徴とする表示装置。
【0012】
また、液晶パネルの姿勢を検知する姿勢センサをさらに備え、制御部は、供給される画像信号が3次元画像信号であるときに、検知された検知データによる姿勢が第1表示姿勢であった場合には、横発光画素を選択的に点灯し、検知データにより検知された姿勢が第1表示姿勢を90°回転させた第2表示姿勢であった場合には、縦発光画素を選択的に点灯することが好ましい。
また、制御部は、3次元画像信号が供給されている場合、横発光画素、または縦発光画素に加える点灯電圧を、2次元画像信号が供給されているときの点灯電圧の約2倍とすることが好ましい。
【0013】
上記記載の表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0015】
(実施形態1)
「表示装置の概要」
図1は、本実施形態に係る表示装置を備えた電子機器の一態様を示す図である。図2は、表示装置における表示領域の平面図である。
まず、本発明の実施形態1に係る表示装置100の概要について、図1と図2を用いて説明する。
【0016】
図1(a)には、表示装置100を搭載した携帯型のMMP(マルチメディアプレーヤ)200が示されている。MMP200は、内蔵のハードディスクドライブや、メモリデバイスなどに記憶されている音楽や、動画、写真などを再生可能に設けられている。
MMP200には、本実施形態に係る表示装置100が組み込まれている。表示装置100には、矩形(長方形)をなした表示パネル70が備えられており、図1(a)においては、表示パネル70の長辺が上下に位置した状態、換言すれば、横長の表示姿勢になっている。また、この表示姿勢のことを、第1表示姿勢、または横表示という。
なお、ここでの上下とは、天地の方向を指している。また、図1(a)にて、矢印で示した方向は、重力Gの方向を示しており、表示パネル70は、略鉛直な状態で、かつ横表示となっている。
【0017】
横表示となっている表示パネル70には、直立した人物の2次元画像jが表示されている。画像jの人物は、頭部を上に向けて略正対した状態で表示されている。

図1(b)は、横表示となっていた表示パネル70を、紙面に向かって右方向に90°回転させて、短辺が上下に位置した状態、換言すれば、縦長の表示姿勢とした状態を示している。また、この表示姿勢のことを、第2表示姿勢、または縦表示という。
図1(b)に示すように、表示パネル70を縦表示にした場合であっても、画像jは、頭部を上に向けて略正対した状態で表示されている。これが、表示装置100の特徴の一つであり、内蔵した姿勢センサなどの働きにより、表示パネル70の姿勢(縦横)が変化しても常に画像の上方が表示パネル70の上方となるように、表示駆動がなされている。
つまり、表示装置100によれば、表示パネル70の姿勢(縦横)が変化した場合であっても、常に正対した画像を表示することができる。
【0018】
また、上記説明においては、説明を簡略化するために2次元画像を用いて説明したが、表示装置100によれば、縦表示および横表示のいずれの状態であっても、立体表示を含む指向性表示を行うことができる。これも、表示装置100の特徴の一つである。
続いて、指向性表示の概要について説明する。
図2は、横表示における表示パネル70の平面図であり、表示領域を構成する複数の画素P11〜Pmnがm行n列に配列された様子が示されている。図2において、X軸は横表示における長辺の延在方向に相当し、Y軸は短辺の延在方向に対応している。
画素P11は、図2の紙面に向かって最上段の画素行における最も左側に位置し、基準となる画素(以降、「基準画素」ともいう)である。当該画素からX軸(+)方向には、画素P11〜P1nまでの画素行(以降、「画素行P11」ともいう)が形成されている。また、画素P11は赤色の画素R、画素P12は緑色の画素G、画素P13は青色の画素Bというように、画素行において3つの画素ごとにRGBの色画素が繰り返し配置されている。
【0019】
また、画素P11からY軸(−)方向には、画素P11〜Pm1までの画素列(以降、「画素列P11」ともいう)が形成されている。同様に、各画素P12〜P1nにおいても、Y軸(−)方向に、それぞれの画素列が形成されている。
各画素列P11〜P1nの色調は、最上段の画素行P11における対応する画素の色調と同一になっている。
表示パネル70は、図2では省略しているが、透過型の液晶パネルと、当該液晶パネルの背面に配置されたバックライト(BL)とから構成されている。バックライトは、複数の発光画素を備えており、図1のように、2次元画像を表示する場合には、液晶パネルの全画素に2次元画像信号が供給されるとともに、バックライトの全ての発光画素が点灯される。
【0020】
図3は、横表示における指向性表示の説明図。図4は、縦表示における指向性表示の説明図である。
これに対して、指向性表示を行う場合には、画素行において、右目用の画像データと、左目用の画像データとが隣り合う画素にそれぞれ供給され、かつ、当該2つの画素間に跨る領域が選択的に点灯される。なお、以降の説明において、当該隣り合う2つの画素のことを画素対ともいう。また、右目用の画像データと左目用の画像データとを括って、「3次元画像信号」ともいう。
図3に示すように、表示パネル70は、液晶パネル50と、その背面に配置されたBL(バックライト)10とを含んで構成されている。また、図3では、説明を簡単にするために、図1(a)の横表示における最上段の画素行P11を抜き出して、その断面を示している。
【0021】
まず、横表示の場合、例えば、画素対「P11,12」の第1画素である画素P11には左目用の画像信号が供給され、第2画素である画素P12には右目用の画像信号が供給される。つまり、画素行P11における偶数画素P12,14,16…には右目用の画像信号が供給され、奇数画素P11,13,15…には左目用の画像信号が供給される。また、BL10において、奇数画素P11,13,15…と、それぞれ隣り合う偶数画素P12,14,16…との間で平面的に跨る部分の発光画素Lyが選択的に点灯される。
この構成により、図3に示されるように、液晶パネル50に対して右方向から観察する視点VRからは、偶数画素P12,14,P16…に表示された画像が観察される。また、液晶パネル50に対して左方向から観察する視点VLからは、奇数画素P11,13,15…に表示された画像が観察される。
これは、発光画素Lyと、隣り合う発光画素Ly間の非点灯の発光画素Laとが視差バリアとして機能するためであり、これにより指向性表示を実現している。
【0022】
次に、縦表示の場合、図1(b)に示すように表示パネル70が90°回転した状態となっているため、画素P11の位置が、紙面における右上の位置になっている。
このため、縦表示における最上段の画素行を抜き出すと、図4に示すように、Pm1,m1-1、…P31,21,11という配置になる。つまり、縦表示の場合、図2における画素列P11が最上段の画素行となる。なお、以降の説明においては、混乱を防ぐために、行および列の表現を含めて、図2の画素配列に基づいて説明する。
縦表示の場合、画素列P11における奇数画素P11,31,P51…には右目用の画像信号が供給され、偶数画素P21,41,61…には左目用の画像信号が供給される。また、BL10において、奇数画素P11,31,51…と、それぞれ隣り合う偶数画素P21,P41,P61…との間で平面的に跨る部分の発光画素Ltが選択的に点灯される。
これにより、横表示のときと同様に縦表示においても視点VR、および視点VLからの指向性表示を行うことができる。
【0023】
「表示装置の構成」
図5は、表示装置の概略構成図である。
ここでは、前述したような表示装置100の特徴点を実現するための構成について図5を用いて説明する。
表示装置100は、表示パネル70、画像信号供給部60、画像信号処理部61、制御部63などから構成されている。
表示パネル70は、液晶パネル50、面発光装置としてのBL10、姿勢センサ69などから構成されている。
表示パネル70は、複数の画素(図2参照)を備えたアクティブマトリックス型の透過式のカラー液晶パネルである。
BL10は、有機EL(Electro Luminescence)素子を光源として用いたバックライトであり、複数の発光画素を備えている。なお、BL10については、後で詳しく説明する。
【0024】
姿勢センサ69は、加速度センサであり、液晶パネル50の上辺近傍に取り付けられている。加速度センサとしては、3軸加速度センサを用いることができる。具体的には、ピエゾ抵抗型、静電容量型、熱検知型などの小型のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサが好適である。
画像信号供給部60は、平面画像を表す2次元画像信号や、または立体画像を表す3次元画像信号などの画像信号を供給する部位であり、例えば、ハードディスクや、不揮発性メモリなどの記憶媒体から構成される。または、外部のDVD(Digital Versatile Disk)再生機や、チューナなどの画像信号供給装置(いずれも図示せず)からの画像信号を、有線または無線で受信するインターフェース部であっても良い。
なお、画像信号供給部60が供給する画像信号には、左右の視点で異なる画像を表す画像信号も含まれる。
【0025】
画像信号処理部61は、画像プロセッサであり、入力された画像データを液晶パネル50にて表示するのに適切な画像信号に変換する。画像信号処理部61には、ADコンバータ(図示せず)が内蔵されており、アナログRGB信号などのアナログ画像信号が入力された場合には、デジタル画像信号に変換する。
また、画像信号処理部61には、フレームメモリ62が附属しており、変換されたデジタル画像信号、または、デジタル画像信号が入力された場合には、そのデジタル画像信号を、当該画像信号の持つ解像度でフレームメモリ62に書込み、液晶パネル50にて表示するのに適した解像度で読み出す。また、読み出す際には、データの補完、または間引きが適宜行われ、さらにDA変換がなされた後、液晶パネル50に供給される。
つまり、画像信号処理部61は、ビデオスケーラであり、入力された画像信号の解像度や、方向(縦横)を、液晶パネル50にて表示するのに適切な画像信号に変換する。
【0026】
制御部63は、CPU(Central Processing Unit)であり、各部の動作を制御する。また、制御部63には、記憶部64と、操作部65とが附属している。
記憶部64は、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性のメモリにより構成されている。記憶部64には、姿勢センサ69からの検知データに基づいて、液晶パネル50に供給する画像信号の縦横変換を行うための順序と内容を規定したプログラムを含み、表示装置100の動作を制御するための様々なプログラムおよび付随するデータが記憶されている。当該プログラムには、2次元画像信号、および3次元画像信号が供給された場合におけるBL10の点灯態様を規定したプログラム、縦表示または横表示におけるBL10の点灯態様を規定したプログラムも含まれている。
【0027】
また、当該データには、2次元画像信号、および3次元画像信号が供給された場合におけるBL10の駆動電圧データを規定したデータテーブルも含まれている。
操作部65は、表示装置100を操作するための複数の操作ボタン(図示せず)を備えている。複数の操作ボタンには、縦表示と横表示とを切換える切換えボタンも含まれている。
なお、上記各部には、例えば、リチウムイオン電池などの二次電池や、安定化電源などから構成された電源部からの出力配線(いずれも図示せず)が接続されており、安定した直流電力が供給されている。
【0028】
ここで、このような構成を備えた表示装置100において、フレームメモリ62を用いて、2次元画像信号を縦横変換する場合の一例について説明する。なお、フレームメモリ62のメモリセルは、図2の画素配列と同じであるものとして説明する。
まず、図1(a)における横表示の画像を形成する場合は、画素P11〜P1n、次いで画素P21〜P2n…、最後に画素Pm1〜Pmnという順番、換言すれば、画素行P11〜Pm1の順番で、1画面分の画像データが書き込まれたフレームメモリから、この順番で画像データを読み出す。なお、ここでは、画像信号における1画素当たりの画像を表すデータを画像データと表現する。つまり、横表示の場合は、書き込まれた順序と同じ順序で画像データを読み出せば良い。
ここで、フレームメモリ62は、例えば、DRAMなどから構成されたフレームバッファであり、画素ごとの画像データを対応するメモリセルに記憶しているため、書き込みの順序に関係なく、任意のアドレスから画像データを読み出すことが可能である。換言すれば、画像信号変換処理の際に、フレームメモリ62からのデータ読み出し方向を変えることによって、生成される画像信号の方向(縦横)を変換することができる。
【0029】
次に、図1(a)のように横表示された表示パネル70を、90°回転して、(b)の縦表示に切換えた場合について説明する。なお、フレームメモリ62へのデータ書き込みは、横表示のときと同様になされているものとして説明する。
この場合、横表示用の画像データが書き込まれたフレームメモリ62から、P1n,2n…Pmn、次いでP1n-1,2n-1…Pmn-1…という順番、つまり、P1n列から、P1n-1列、P1n-2列、…P12列、P11列という順番で、画像データを読み出すことにより、縦表示の画像信号を生成することができる。なお、読み出す際には、縦表示に合わせて画像データの間引き、または補完が行われる。
これは、姿勢を横表示から縦表示に切換えたとしても、液晶パネル50への画像信号(データ)の書き込み(走査駆動)方向は変わらないため、同じ書き込み方向で書き込んだときに、縦表示において画像が正対するような方向から画像データを読み出すことにより、縦横変換を実現するものである。
【0030】
なお、これらの画像信号変換処理は、姿勢センサ69による縦表示になったことを示す検知データをトリガとして、制御部63が、記憶部64の関連プログラム、およびデータに基づき各部を制御することにより行われる。
また、ここでは、画像信号の方向(縦横)変換の一例として、フレームメモリ62からのデータ読み出し方向を変えることによって変換する方法について説明したが、他の変換方法であっても良い。液晶パネル50の姿勢に応じた適切な画像信号が供給されれば良く、変換方法によって本願の特徴が限定されるものではない。
【0031】
「表示パネルの構成」
図6(a)は、表示パネル70の側断面図である。図6(b)は、図6(a)におけるq部の分拡大図である。
続いて、図6(a),(b)を用いて、表示パネル70を構成する液晶パネル50およびBL10の具体的な構造について説明する。
【0032】
液晶パネル50は、素子基板41、対向基板42、シール材43、液晶44などから構成されている。
液晶パネル50は、対向する素子基板41と対向基板42との間に、例えば、TN型の液晶44を挟持した透過型の液晶パネルである。液晶44は、シール材43によって囲まれた表示領域を含む領域に封入されている。なお、液晶44を含む液晶パネル50の種類は、VA(Vertical Alignment)方式、またはIPS(In Plane Switching)方式、若しくはFFS(Fringe Field Switching)方式であっても良い。
また、素子基板41の背面側には偏光板47が設けられ、対向基板42の表面側には偏光板48が設けられている。偏光板47,48は、吸収型偏光板であり、それぞれの透過偏光軸が略直交するように配置されている。なお、液晶パネル50(表示パネル70)における表示面とは、偏光板48の表面を指す。
【0033】
素子基板41の液晶44側には、画素電極領域45が形成されている。画素電極領域45には、図2で説明した複数の画素P11〜Pmnごとに画素電極が形成されている。また、画素電極領域45の下層には、素子層が設けられており、素子層には、画素電極を表示駆動するための薄膜トランジスタ(いずれも図示せず)が、画素電極ごとに対応して形成されている。
なお、図示は省略しているが、液晶パネル50は、平面的に対向基板42から素子基板41の一辺が突出した張出し部を備えており、張出し部には、画像信号処理部61から供給される画像信号に基づき、液晶パネル50を走査表示駆動するための走査線駆動回路や、データ線駆動回路が形成されている。
また、対向基板42の液晶44側には、カラーフィルタ領域46、および共通電極(図示せず)が形成されている。カラーフィルタ領域46には、図2で説明した複数の画素P11〜Pmnごとに画素電極と平面的に重なるように、RGB各色用のカラーフィルタが形成されている。
【0034】
BL10は、基板1、平面発光部8などから構成されており、液晶パネル50の背面に密着して配置されている。
基板1上には、反射層2、絶縁層3、BL画素電極4、有機機能層5、共通電極6、第1封止層7、第2封止層9が、この順番で積層されている。また、BL画素電極4が形成されている層のことを、BL電極層4ともいう。
平面発光部8は、このうち、反射層2から共通電極6までの積層部分を示している。また、平面発光部8において平面的にBL画素電極4と重なる部分を発光画素Lとしている。
【0035】
発光画素Lの有機機能層5で発した光のうち、シリコン窒化膜、またはシリコン酸化膜からなる第1封止層7側へ向かう光は、透明な当該層、および透明な樹脂からなる第2封止層9を通過して、液晶パネル50に入射する。また、有機機能層5で発した光のうち、基板1側へ向かう光は、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明電極からなるBL画素電極4、および透明な絶縁層3を透過した後、金属薄膜からなる反射層2で反射され、再度、各層を透過した後、液晶パネル50に入射する。
つまり、BL10は、BL画素電極4と共通電極6との間に電圧を印加することにより、第2封止層9側から光を出射するトップエミッション型の有機EL(Electro Luminescence)光源装置である。
【0036】
また、反射層2は、BL画素電極4と同様に、平面的には発光画素Lごとに分割されている。具体的には、平面的にBL画素電極4と同様な大きさに形成されている。
詳細は後述するが、反射層2は、配線層としての機能も果たしており、所定のBL画素電極4間を電気的に接続するのに用いられている。
例えば、2つのBL画素電極4A,4Bを反射層2において接続する場合、各BL画素電極と、対応する下層の反射層2との間を、絶縁層3にコンタクトホール(スルホール)を設けて、それぞれ電気的に接続する。さらに、反射層2において、BL画素電極4A,4Bに対応する反射層2間を繋ぐ配線を形成する。
また、BL電極層4も、配線層として機能する。例えば、隣り合う2つのBL画素電極4が、同時に点灯駆動される画素電極であった場合、それらを繋ぐ配線をITOで形成しておけば、2つのBL画素電極を電気的に1つの画素電極として扱うことができる。
【0037】
なお、図6(b)においては、簡略化のため有機機能層5を1層で示しているが、実際は、複数層から形成されている。具体的には、例えば、トリアリールアミン(ATP)多量体からなる正孔注入層と、TPD(トリフェニルジアミン)系材料からなる正孔輸送層と、アントラセン系ドーパントやルブレン系ドーパントを含むスチリルアミン系材料(ホスト)からなる発光層と、アルミニウムキノリノール(Alq3)からなる電子注入層とを、この順に積層した積層体となっている。また、電子注入層上に、LiFからなる電子注入バッファ層がさらに形成されることもある。
【0038】
「BLの発光画素レイアウト、および点灯態様」
図7(a)は、BLの平面的な発光画素配置を示す図である。図8は横表示における発光画素の点灯態様を示す図。図9は縦表示における発光画素の点灯態様を示す図である。
ここでは、図3および図4を用いて説明した横表示および縦表示における指向性表示を実現するためのBLの発光画素配置および発光態様について、図7〜9を用いて説明する。
図7(a)において、発光画素L(図6)は、横表示の時に選択的に点灯される発光画素Lyと、縦表示の時に選択的に点灯される発光画素Ltと、横表示時および縦表示時の両方において点灯される発光画素Lcと、2次元画像を表示するときに点灯される発光画素Laとの4種類から構成されている。なお、図7において、発光画素Laには模様を付けてあるが、これは、図面を見易くするためであり、他意はない。
【0039】
まず、2次元画像を表示する場合について説明する。
2次元画像を表示する場合、横表示または縦表示の表示姿勢に拘らず、全ての発光画素が点灯される。具体的には、4種類の発光画素Ly、Lt、Lc、Laの全てが同時に点灯される。この時、各発光画素には、「u」Vの駆動電圧が印加される。
なお、これらの動作や処理は、制御部63(図5)が操作部65への操作、または供給される画像信号の種類に応じて、記憶部64の関連プログラム、およびデータに基づき各部を制御することにより行われる。また、以下説明する横表示、縦表示における動作や処理も、制御部63が姿勢センサ69による姿勢が変化したことを示す検知データ、または操作部65への操作、若しくは供給される画像信号の種類をトリガとして、記憶部64の関連プログラム、およびデータに基づき各部を制御することにより行われる。
【0040】
続いて、横表示の場合、X軸(+)方向に隣り合う2つの画素からなる画素対、例えば、「画素P11,12」における画素間を跨ぐように配置された発光画素Lyと、その発光画素LyのY軸(−)方向に連続する発光画素Lc,Lyの繰り返しからなる発光画素列Ly1が選択的に点灯される。また、同様に「画素P11,12」からX軸(+)方向に連続する画素対においても、各画素対を構成する画素間を跨ぐように配置された発光画素列Ly2,Ly3,Ly4…が選択的に点灯される。
なお、複数の発光画素Lyおよび発光画素Lcとからなる発光画素列Ly1,Ly2,Ly3…が横発光画素に相当する。
【0041】
図8には、横表示におけるBL10の点灯態様が示されている。ここでは、一つの発光画素列Ly1を例にして説明する。
発光画素列Ly1から出射された光FRは、画素列P12を透過して、図3における視点VRから観察される。また、発光画素列Ly1から出射された光FLは、画素列P11を透過して、図3における視点VLから観察される。また、このとき、液晶パネル50には3次元画像信号が供給されており、偶数画素列P12,14,P16…には右目用の画像データが書き込まれ、奇数画素列P11,13,15…には左目用の画像データが書き込まれている。
つまり、図3を用いて説明したように、液晶パネル50に対して右方向から観察する視点VRからは、偶数画素列P12,14,P16…に表示された画像が観察される。また、液晶パネル50に対して左方向から観察する視点VLからは、奇数画素列P11,13,15…に表示された画像が観察されることになる。
【0042】
なお、図8においては、光FRと光FLとの進行方向の説明を容易にするために、BL10と液晶パネル50とを平面的に上下分離して描いている。
また、隣り合う発光画素列間、例えば、発光画素列Ly1と発光画素列Ly2との間や、発光画素列Ly2と発光画素列Ly3との間には、非点灯の発光画素Laと発光画素Ltとが複数繰り返して構成された非点灯の発光画素列が配置されている。
このため、横表示における発光画素列Ly1,Ly2,Ly3…は、X軸方向にストライプ状に観察される。
また、横表示において、各発光画素列Ly1,Ly2,Ly3…には、2次元画像表示における駆動電圧の2倍の駆動電圧「2u」Vが印加される。
【0043】
図7に戻る。
次に、縦表示の場合、Y軸(−)方向に連続する2つの画素行からなる画素行対、例えば、「画素行P11,21」における画素行間を跨ぐように配置された発光画素Ltと、その発光画素LtのX軸(+)方向に連続する発光画素Lc,Ltの繰り返しからなる発光画素行Lt1が選択的に点灯される。また、同様に「画素行P11,21」からY軸(−)方向に連続する画素行対においても、各画素行対を構成する画素行間を跨ぐように配置された発光画素行Lt2,Lt3,Lt4…が選択的に点灯される。
なお、複数の発光画素Ltおよび発光画素Lcとからなる発光画素行Lt1,Lt2,Lt3…が縦発光画素に相当する。
また、前述した横表示および縦表示において消灯される発光画素Laは、表示領域(画素領域)に重なる領域において、横発光画素および縦発光画素が形成されていない部分に配置された補完発光画素に相当する。
【0044】
図9には、縦表示におけるBL10の点灯態様が示されている。ここでは、一つの発光画素行Lt1を例にして説明する。
発光画素行Lt1から出射された光FRは、画素行P11を透過して、図4における視点VRから観察される。また、発光画素行Lt1から出射された光FLは、画素行P21を透過して、図4における視点VLから観察される。また、このとき、液晶パネル50には3次元画像信号が供給されており、奇数画素行P11,31,P51…には右目用の画像データが書き込まれ、偶数画素行P21,41,61…には左目用の画像データが書き込まれている。
つまり、図4を用いて説明したように、液晶パネル50に対して右方向から観察する視点VRからは、奇数画素行P11,31,P51…に表示された画像が観察される。また、液晶パネル50に対して左方向から観察する視点VLからは、偶数画素行P21,41,61…に表示された画像が観察されることになる。
【0045】
なお、図9においては、光FRと光FLとの進行方向の説明を容易にするために、BL10と液晶パネル50とを平面的に上下分離して描いている。
また、隣り合う発光画素行間、例えば、発光画素行Lt1と発光画素行Lt2との間や、発光画素行Lt2と発光画素行Lt3との間には、非点灯の発光画素Laと発光画素Lyとが複数繰り返して構成された非点灯の発光画素行が配置されている。
このため、縦表示における発光画素行Lt1,Lt2,Lt3…は、Y軸方向にストライプ状に観察される。
また、縦表示においても、各発光画素行Lt1,Lt2,Lt3…には、2次元画像表示における駆動電圧の2倍の駆動電圧「2u」Vが印加される。
【0046】
図7(b)は、発光画素の配線態様を示す図である。
続いて、発光画素の配線態様について図6および図7を用いて説明する。
上述した通り、複数の発光画素Ly、複数の発光画素Lt、複数の発光画素Lc、複数の発光画素Laの各々は、供給される画像信号の種類や、表示パネル70の姿勢に応じて、同一種類の発光画素ごとに点灯および消灯される。
つまり、電気的には、4種類の発光画素Ly、Lt、Lc、LaにおけるBL画素電極4を、それぞれ種類ごとに電気的に接続して、4つのセグメント電極として構成することができる。
【0047】
具体的には、図6を用いて説明したように、配線層としてBL電極層4、および反射層2を用いて、4種類の発光画素Ly、Lt、Lc、LaにおけるBL画素電極4を、それぞれ種類ごとに電気的に接続する。
まず、発光画素Lyについては、X軸方向に隣り合う発光画素LaのY軸(+)方向の長さを少し短くすることによって生じた間隙に、BL電極層4において配線h1を通すことにより、発光画素Lyの各BL画素電極を電気的に接続し、行方向において1つのセグメント電極とする。
【0048】
また、発光画素Ltについても、X軸方向に隣り合う発光画素LcのY軸(+)方向の長さを少し短くすることによって生じた間隙に、BL電極層4において配線h2を通すことにより、発光画素Ltの各BL画素電極を電気的に接続し、行方向において1つのセグメント電極とする。
なお、発光画素La、または発光画素Lcの短くする長さは、例えば、0.1mm程度で良いため、視覚的に認識できないレベルである。または、あらかじめ各BL画素電極を一回り小さく設計し、発光画素間に配線を形成できるように構成しても良い。
【0049】
また、発光画素Lcについては、発光画素ごとにコンタクトホールによって自らの反射層と導通を取り、反射層の間隙を通る配線h3によって、それぞれのBL画素電極を電気的に接続し、行方向において1つのセグメント電極とする。
発光画素Laについても、BL画素電極ごとにコンタクトホールによって自らの反射層と導通を取り、反射層の間隙を通る配線h4によって、それぞれのBL画素電極を電気的に接続し、行方向において1つのセグメント電極とする。
なお、配線h3,h4を設けるスペースが足りない場合は、X軸方向に隣り合う発光画素Lt、または発光画素Lyの反射層におけるY軸方向の長さを短くしても良い。
このように、4種類の発光画素Ly、Lt、Lc、LaにおけるBL画素電極4を、それぞれ種類ごとに電気的に接続して、4つのセグメント電極として構成している。
【0050】
上述した通り、本実施形態に係る表示パネル70、および表示装置100によれば、以下の効果を得ることができる。
表示パネル70によれば、横表示においては画素対ごとに、2つの画素間に跨って配置されたBL10の発光画素列Ly1,Ly2,Ly3…が選択的に点灯され、また、縦表示においては画素行対ごとに2つの画素行間に跨って配置された発光画素行Lt1,Lt2,Lt3…が選択的に点灯される。
従って、横表示および縦表示、それぞれにおいて指向性表示を行うことができる表示パネル70を提供することができる。
【0051】
また、面発光装置としてのBL10には、横発光画素を構成する発光画素Ly,Lcと、縦発光画素を構成する発光画素Lt,Lcと、当該両画素が配置されていない領域に形成されている補完発光画素としての発光画素Laとが設けられている。
よって、2次元画像信号が供給されたときには、横発光画素、縦発光画素、および補完発光画素の全てを点灯することができる。従って、表示パネル70によれば、液晶パネル50の表示領域を均一に照明することが可能となり、明るさが均一な2次元画像を提供することができる。
【0052】
表示パネル70は、有機EL光源を備えたトップエミッション型のBL10を備えている。BL10における平面発光部8の上層には、第1封止層7と第2封止層9との薄い封止層が2層積層されているのみであり、発光部から、液晶パネル50までの距離を短くすることができる。
指向性表示を行う場合、視差バリアの機能を担うBL10と、液晶パネル50との距離を短くすることにより、右視点VR、左視点VLそれぞれにおいて当該視点側の画像のみを観察できる視野角(適視範囲)を広くすることができる。
【0053】
BL10に配置されている4種類の発光画素Ly、Lt、Lc、Laは、4つのセグメントとして構成されている。
よって、BL10の構成をシンプルにすることができる。また、制御部63は、供給される画像信号の種類や、表示パネル70の姿勢に応じて、電気的に4つの発光画素の点灯および消灯の制御を行えば良い。
従って、表示装置100によれば、複雑な制御を必要とせずに、簡便な制御方法によってBL10の点灯制御を行うことができる。
【0054】
表示装置100は、液晶パネル50の姿勢を検知する姿勢センサ69を備えている。また、検知した検知データに基づき、画像信号の変換処理や、BL10の点灯態様を制御するためのプログラムを含む複数の制御プログラムを記憶した記憶部64、および当該プログラムを実行して、画像信号処理部61や、BL10などを制御する制御部63を備えている。
よって、表示パネル70の姿勢(縦横)が変化しても常に画像の上方が表示パネル70の上方となるように、表示駆動を行うことができる。
従って、表示装置100によれば、表示パネル70の姿勢(縦横)が変化した場合であっても、常に正対した画像を表示することができる。また、同様に、3次元画像信号が供給されたときに、その姿勢、具体的には、横表示、または縦表示に合わせてBL10の点灯態様を切換えることができる。
【0055】
さらに、横表示および縦表示の指向性表示においては、BL10の発光画素に供給する駆動電圧を、2次元画像表示における駆動電圧の2倍としている。
従って、表示装置100によれば、横表示および縦表示のいずれにおける指向性表示時も、2次元画像表示の場合と略同等の表示輝度の画像を提供することができる。
【0056】
(実施形態2)
図10(a)は、実施形態2に係るBLの平面的な発光画素配置を示す図である。図11は、横表示における発光画素の点灯態様を示す図。図12は、横表示における右目画像の態様を示す図。図13は、横表示における左目画像の態様を示す図である。
以下、本発明の実施形態2に係る表示装置について、図10〜13を中心に説明する。
本実施形態における表示装置100(図5)は、実施形態1のBL10とは異なる発光画素レイアウトを持つBL20を備えている。なお、図5においては、BL10をBL20と読み換えるものとする。
ここでは、実施形態1における説明と重複する部分は省略し、BL20の構成を中心に説明する。また、同一の構成部位については同一の番号を附して説明する。
【0057】
本実施形態の表示装置100は、横表示時の指向性表示において、BL20の横発光画素を市松模様状に点灯するとともに、当該点灯態様に合わせた左右の画像データを供給することにより、横表示時の指向性表示における水平方向の解像度を改善したものである。
図10(a)においても、図7(a)と同様に、発光画素Lは、横表示の時に選択的に点灯される発光画素Lyと、縦表示の時に選択的に点灯される発光画素Ltと、横表示時および縦表示時の両方において点灯される発光画素Lcと、2次元画像を表示するときに点灯される発光画素Laとの4種類から構成されている。なお、図10において、発光画素Laには模様を付けてあるが、これは、図面を見易くするためであり、他意はない。
【0058】
まず、2次元画像を表示する場合について説明する。
2次元画像を表示する場合、横表示または縦表示の表示姿勢に拘らず、全ての発光画素が点灯される。具体的には、4種類の発光画素Ly、Lt、Lc、Laの全てが同時に点灯される。また、この時、各発光画素には、「u」Vの駆動電圧が印加される。
なお、これらの動作や処理は、実施形態1と同様に、制御部63(図5)が操作部65への操作、または供給される画像信号の種類に応じて、記憶部64の関連プログラム、およびデータに基づき各部を制御することにより行われる。また、以下説明する横表示、縦表示における動作や処理も、同様である。
【0059】
次に、横表示の場合、画素行の最上段におけるX軸(+)方向に隣り合う2つの画素からなる画素対、例えば、「画素P11,12」における画素間を跨ぐように配置された発光画素Lyと、その発光画素LyのY軸(−)方向に連続する発光画素Lcとからなる発光画素対Ly11が選択的に点灯される。
また、同様に「画素P11,12」からX軸(+)方向に連続する画素対においても、各画素対を構成する画素間を跨ぐように配置された発光画素対Ly12,Ly13,Ly14…が選択的に点灯される。
【0060】
また、最上段の画素行の下(X軸(−)側)の画素行では、隣り合う2つの画素からなる画素対、例えば、「画素P22,23」における画素間を跨ぐように配置された発光画素Lcと、その発光画素LcのY軸(−)方向に連続する発光画素Lyとからなる発光画素対Ly22が選択的に点灯される。また、「画素P22,23」に隣り合う画素対においても、各画素対を構成する画素間を跨ぐように配置された発光画素対Ly21,Ly22…が選択的に点灯される。
以下、上述した2行の画素行のレイアウトが、Y軸(−)方向に繰り返し配置される。なお、上記における発光画素列対Ly11,Ly12,Ly13,Ly14…が横発光画素に相当する。
【0061】
図11には、横表示におけるBL20の点灯態様が示されている。ここでは、二つの発光画素対Ly11,Ly22を例にして説明する。
発光画素対Ly11から出射された光FR1は、画素P12を透過して、図3における視点VRから観察される。また、発光画素対Ly11から出射された光FL1は、画素P11を透過して、図3における視点VLから観察される。同様に、発光画素対Ly22から出射された光FR2は、画素P23を透過して、図3における視点VRから観察される。また、発光画素対Ly22から出射された光FL2は、画素P22を透過して、図3における視点VLから観察される。
図11に示されるように、BL20の横表示における点灯態様は、発光画素対Ly11,Ly12,Ly13…が市松模様、換言すれば、チェック状に観察される。
【0062】
ここで、液晶パネル50には3次元画像信号が供給されており、画素P11,22には左目用の画像データが書き込まれ、画素P12,23には右目用の画像データが書き込まれている。
より詳しくは、図2において、画素列P11における奇数行の画素P11,P31,P51…には左目用の画像データが書き込まれ、偶数行の画素P21,P41,P61…には右目用の画像データが書き込まれる。つまり、画素列P11においては、最上段の画素P11からY軸(−)方向に、「左、右」の画像データがこの順番で繰り返し書き込まれる。
また、各画素行におけるX軸方向に隣り合う画素には「左、右」の画像データが、同じ方向の画像データが連続しないように、この順番で繰り返し書き込まれる。
【0063】
図12(b)には、上述した横表示において、図3の左視点VLから観察したときに観察される画素態様が示されている。
左視点VLから観察される画素は、画素行P11では、画素P11,P13,P15…、画素行P21では、画素P22,P24,P26…、画素行P31では、画素P31,P33,P35…、となっている。また、各画素には左画像データが供給されていることを示す「左」という文字と、図2におけるカラーフィルタの色調RGBがそれそれ附されている。
ここで、水平(X軸)方向での解像度について考えてみる。
まず、左画像データにおけるRGBからなる1つのカラー画素は、画素P11,P13,P22からなる三角状のデルタ配列から構成される。同様に、当該カラー画素のX軸(+)方向には、画素P15,P24,P26からなるデルタ配列のカラー画素が構成されている。
【0064】
図12(a)は、本実施形態との比較図であり、実施形態1での横表示における図3の左視点VLから観察したときに観察される画素態様が示されている。
図12(a)の態様における1つのカラー画素は、画素P11,P13,P15からなる水平方向に直列した3つの画素から構成されている。このため、水平方向に現れる次のカラー画素は、画素P17,P19,P21となる。
例えば、R画素に着目すると、水平方向において画素P11の次に現れるR画素は、画素P17となるため、当該画素間には、5つの画素による間隙5PIXが開いている。
これに対して、図12(b)の画素配列において、同様に、R画素に着目すると、水平方向の同一画素行において画素P11の次に現れるR画素は、画素P17であるが、前述したデルタ配列による隣接カラー画素のR画素である画素P24が、水平方向で2画素分の間隙2PIX開けた位置にある。
画素P24は、画素行P11の1段下の画素行であるが、当該画素間の直線距離を示す矢印Yの長さが示す通り、間隙2PIXよりも少し長い程度で、間隙5PIXの半分以下であることは明らかである。
【0065】
図13(b)には、横表示において、図3の右視点VRから観察したときに観察される画素態様が示されている。
右視点VRの場合も、左視点の場合と同様であり、右画像データにおける1つのカラー画素は、画素P12,P21,P23からなる三角状のデルタ配列から構成される。また、当該カラー画素のX軸(+)方向には、画素P14,P25,P16からなるデルタ配列のカラー画素が構成されている。
図13(a)は、本実施形態との比較図であり、実施形態1での横表示における図3の右視点VRから観察したときに観察される画素態様が示されている。
図13(a)の態様における1つのカラー画素は、画素P12,P14,P16からなる水平方向に直列した3つの画素から構成されており、水平方向に現れる次のカラー画素は、画素P18,P20,P22となる。
【0066】
例えば、G画素に着目すると、水平方向において画素P12の次に現れるG画素は、画素P18となるため、当該画素間には、5つの画素による間隙5PIXが開いている。
これに対して、図13(b)の画素配列において、同様に、G画素に着目すると、水平方向の同一画素行において画素P12の次に現れるG画素は、画素P18であるが、前述したデルタ配列による隣接カラー画素のG画素である画素P25が、水平方向で2画素分の間隙2PIX開けた位置にある。
画素P25は、画素行P11の1段下の画素行であるが、当該画素間の直線距離を示す矢印Yの長さが示す通り、間隙2PIXよりも少し長い程度で、間隙5PIXの半分以下であることは明らかである。
つまり、横発光画素が水平方向にストライプ状に配置された図12(a)、図13(a)の態様と比べて、横発光画素がチェック状に配置された本実施形態の図12(b)、図13(b)の態様の方が、水平解像度が高くなっている。
【0067】
図10(a)に戻る。
次に、縦表示の場合について説明する。
縦表示の場合、Y軸(−)方向に連続する2つの画素行からなる画素行対、例えば、「画素行P11,21」における画素行間を跨ぐように配置された発光画素Lt,Lcの繰り返しからなる発光画素行Lt1が選択的に点灯される。また、同様に「画素行P11,21」からY軸(−)方向に連続する画素行対においても、各画素行対を構成する画素行間を跨ぐように配置された発光画素行Lt2,Lt3…が選択的に点灯される。
なお、複数の発光画素Lt,Lcとからなる発光画素行Lt1,Lt2,Lt3…が縦発光画素に相当する。また、発光画素Laは、補完発光画素に相当する。
【0068】
縦表示におけるBL20の点灯態様は、実施形態1で説明した図9の態様と同一である。ここで、縦表示における水平解像度(この場合、Y軸方向)について考えてみる。
まず、右視点VRにおける一つのカラー画素は、図2および図9を参照して、画素P11,P12,P13から構成される。また、当該カラー画素から水平方向において一番近いカラー画素は、画素P31,P32,P33となる。
ここで、R画素に着目すると、R画素、画素P11から、Y軸方向で一番近いR画素は画素P31であり、当該画素間の間隔は、画素P21と画素P31の一部を加えた長さである。この間隔は、X軸方向における隣り合うカラー画素間の間隔、例えば、画素P11から画素P14までの間隔よりは長いものの、横表示における比率と比べて、その差が小さい。
つまり、縦表示における水平解像度は、垂直方向の解像度と然程変わらないため、観察時の違和感は少ないといえる。また、当該解像度は、画素間の距離からして前述した横表示におけるカラー画素の解像度と略同等である。
なお、横表示、または縦表示の場合には、各発光画素に2次元画像における駆動電圧の2倍の駆動電圧「2u」Vが印加されることも、実施形態1と同様である。
【0069】
図10(b)は、発光画素の配線態様を示す図である。
続いて、発光画素の配線態様について図10(b)を用いて説明する。
まず、発光画素Lyについては、X軸方向に隣り合う発光画素Laを少し削り、BL電極層4(図6)において配線h11を通すことにより、発光画素Lyの各BL画素電極を電気的に接続し、行方向において1つのセグメント電極とする。
同様に、発光画素Ltについても、BL電極層4において、X軸方向に隣り合う発光画素Lc間をジグザグ状に通る配線h12を設けることにより、発光画素Ltの各BL画素電極を電気的に接続し、行方向において1つのセグメント電極とする。
また、発光画素Lcについては、BL画素電極ごとにコンタクトホールによって自らの反射層2(図6)と導通を取り、反射層の間隙を通る配線h13によって、それぞれのBL画素電極を電気的に接続し、行方向において1つのセグメント電極とする。
発光画素Laについても、BL画素電極ごとにコンタクトホールによって自らの反射層と導通を取り、反射層の間隙を通る配線h14によって、それぞれのBL画素電極を電気的に接続し、行方向において1つのセグメント電極とする。
【0070】
このようにして、4種類の発光画素Ly、Lt、Lc、LaにおけるBL画素電極4(図6)を、それぞれ種類ごとに電気的に接続して、4つのセグメント電極として構成することができる。
なお、配線態様は、上記の接続方法に限定するものではなく、BL電極層、および反射層を配線層として用いて、4種類の発光画素をまとめて4つのセグメント電極として構成できる配線パターンであれば良い。
【0071】
上述した通り、本実施形態によれば、実施形態1における効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
BL20によれば、横表示において、縦方向に連続する画素行における横発光画素の位置が、画素行ごとに画素一つ分ずつ横(X軸)方向にシフトして配置されている、換言すれば、横発光画素が市松模様状に配置されている。
よって、BL20のカラー画素における水平解像度を、BL10のカラー画素に比べて、高くすることができる。
従って、横表示において水平および垂直方向の解像度差が小さい、なめらかな指向性表示を可能とした表示装置100を提供することができる。
【0072】
BL20を備えた表示装置100によれば、横表示、および縦表示におけるカラー画素の解像度は、略同等となる。
従って、横表示、および縦表示のいずれにおいても、同等の解像度の指向性表示を可能とした表示装置100を提供することができる。
【0073】
(電子機器)
図14は、各実施形態、および変形例に係る表示装置100を搭載した電子機器としての携帯電話を示す図である。
前記各実施形態、および変形例に係る表示装置100は、例えば、電子機器としての携帯電話300に搭載して用いることができる。
携帯電話300は、本体部350と、当該本体部に対して開閉自在に設けられた表示部370とを備えるとともに、表示装置100を内蔵している。
本体部350には、複数の操作ボタンを有する操作部365が設けられており、当該操作ボタンには、表示装置100の操作部65(図5)の機能も含まれている。
表示部370には、表示パネル70が組み込まれている。
携帯電話300によれば、表示パネル70の姿勢に対応して常に正対した画像を表示することができる。また、横表示および縦表示それぞれにおいて指向性表示を行うことができる。
【0074】
また、携帯電話の態様は、図14に示した折畳み式に限定するものではなく、矩形状の表示パネルを備えた携帯電話であれば良い。
例えば、本体部350に対して表示部370が折畳み、および旋回可能に設けられた携帯電話であっても良い。または、図1のMMP200のように一体型の携帯電話や、一体型の本体部に操作部が収納されているスライド式の携帯電話であっても良い。
また、電子機器としては、携帯電話に限定するものではなく、矩形状の表示パネルを備えた電子機器であれば良い。
例えば、カーナビゲーションシステム用の表示装置や、PDA(Personal Digital Assistants)、モバイルコンピュータ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、車載機器、オーディオ機器などの各種電子機器に用いることができる。
【0075】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
【0076】
(変形例1)
図15は、変形例1に係るBLの平面的な発光画素配置を示す図である。
BL25は、図10におけるBL20の発光画素レイアウトを簡略化したバックライトである。
以下、図15および図10を用いて、前記実施形態における記載と重複する部分は省略して説明する。なお、同一の構成部位については、同一の番号を附して説明する。
【0077】
BL25は、図10におけるBL20の4種類の発光画素Ly、Lt、Lc、Laのうち、発光画素Lcを省略した発光画素レイアウトとなっている。換言すれば、BL25は、発光画素Ly、Lt、Laの3種類の発光画素から構成されている。
具体的には、図10における発光画素Ly11における発光画素は、上段に位置する発光画素Lyと、当該発光画素の下に配置された発光画素Lcとから構成されていたが、BL25では、発光画素Lyを発光画素Lcの領域まで伸ばすことにより、発光画素Lcをなくしている。
同様に、図10における発光画素Ly21における発光画素は、上段に位置する発光画素Lcと、当該発光画素の下に配置された発光画素Lyとから構成されていたが、BL25では、発光画素Lyを発光画素Lcの領域まで伸ばすことにより、発光画素Lcをなくしている。また、他の隣り合う発光画素、および発光画素行においても同様である。
【0078】
また、各発光画素の配線については、図10(b)と同様に、発光画素Lyと、発光画素Ltについては、配線層としてBL電極層4(図6)を用いて配線する。発光画素Laについては、配線層として反射層2(図6)を用いて配線する。
なお、この構成の場合、縦発光画素の発光態様が、図9のようなライン状とはならず、削減した発光画素Lc(図10)分が凹形状となったレイアウトとなるが、この態様であっても縦表示における指向性表示を行うことができる。
また、例えば、凹形状があまり深くなり過ぎないように、横表示画素のY軸方向の長さを短くしたり、または、縦表示のときには、各縦発光画素に「2.5u」Vの電圧を印加するなどの工夫をすることにより、縦表示における画像品質を図10のBL20に近づけることができる。
よって、これらの構成であっても、実施形態2と略同様な作用効果を得ることができる。また、本変形例のBL25は、3種類の発光画素Ly、Lt、Laのから構成されているため、実施形態2のBL20よりも構成がシンプルである。
従って、BL25を安価に構成することができる。また、電気的に3つの発光画素の点灯および消灯の制御を行えば良いため、簡便な制御方法によって点灯制御を行うことができる。
【0079】
(変形例2)
図2を用いて説明する。
前記各実施形態、および変形例においては、図2に示すように、RGBに対応した画素P11,P12,P13から1つの略正方形のカラー画素を形成し、そのカラー画素を繰り返し配置する画素配列を採用していた。換言すれば、Y軸方向に長い長方形の画素を、X軸方向に3つ並べて略正方形からなる1つのカラー画素を形成する画素配列を採用していたが、カラー画素の態様をこれに限定するものではない。
具体的には、1つのカラー画素内におけるカラーフィルタの配列は、RGBの各色が含まれていれば良く、BRGであっても良いし、GBRであっても良い。
また、カラー画素の形状は正方形であることに限定されず、表示される画像コンテンツなどの用途に応じて変更しても良い。例えば、カラー画素の形状は長方形であっても良く、その場合、カラー画素の3画素の形状もそれに合わせて変更する。
これらの構成であっても、前記各実施形態、および変形例と略同様な作用効果を得ることができる。
【0080】
(変形例3)
前記各実施形態、および変形例において、BL10,20,25は、複数の発光画素を備えたトップエミッション型のバックライトであるものとして説明したが、前述したような複数の発光画素を備えた面発光装置であれば良い。
例えば、BLは、発光画素電極が形成された基板側から光を出射するボトムエミッション型の有機EL光源装置であっても良い。または、複数の発光画素としてLED(Light Emitting Diode)を用いた面発光装置であっても良い。
また、前記各実施形態、および変形例において、発光画素を種類ごとに1つのセグメントとして駆動していたが、1つの発光画素ごとに駆動する構成であっても良い。例えば、図10における複数の発光画素それぞれに駆動用の薄膜トランジスタを設け、個別に点灯制御することであっても良い。なお、この場合、薄膜トランジスタは、図6(b)のBL電極層4の下層側における基板1に形成する。
これらの構成であっても、前記各実施形態、および変形例と略同様な作用効果を得ることができる。
【0081】
(変形例4)
図7を用いて説明する。
前記各実施形態、および変形例においては、横発光画素Lyは2画素分のピッチで配置され、また、縦発光画素Ltは2画素行分のピッチで配置されていたが、発光画素の配置ピッチは、画素ピッチ、および画素行ピッチに依存していなくても良い。
例えば、横発光画素Lyの配置ピッチが2画素分よりも短い場合であっても、横発光画素Lyの幅を広げたり、または、配置ピッチを1つ置きに長短とすることによって、横発光画素Lyが2画素の間を跨るように配置されれば良い。
つまり、発光画素の配置ピッチが画素ピッチ、および画素行ピッチに依存していなくても、結果的に、横発光画素Lyが2画素の間を跨るように配置され、また、縦発光画素Ltが2画素行間に跨るように配置される画素レイアウトであれば良い。
これらの構成であっても、前記各実施形態、および変形例と略同様な作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】(a)実施形態1に係る表示装置を備えた電子機器における横表示の態様図、(b)縦表示の態様図。
【図2】表示装置における表示領域の平面図。
【図3】横表示における指向性表示の説明図。
【図4】縦表示における指向性表示の説明図。
【図5】表示装置の概略構成図。
【図6】(a)表示パネルの側断面図、(b)q部の部分拡大図。
【図7】(a)BLの平面的な発光画素配置図、(b)発光画素の配線態様図。
【図8】横表示における発光画素の点灯態様図。
【図9】縦表示における発光画素の点灯態様図。
【図10】(a)実施形態2に係るBLの平面的な発光画素配置図、(b)発光画素の配線態様図。
【図11】横表示における発光画素の点灯態様図。
【図12】(a)実施形態1におけるBLの横表示における左目画像の態様図、(b)実施形態2におけるBLの横表示における左目画像の態様図。
【図13】(a)実施形態1におけるBLの横表示における右目画像の態様図、(b)実施形態2におけるBLの横表示における右目画像の態様図。
【図14】電子機器としての携帯電話を示す図。
【図15】変形例1に係るBLの平面的な発光画素配置図。
【符号の説明】
【0083】
10,20,25…面発光装置としてのBL(バックライト)、50…液晶パネル、61…画像信号処理部、63…制御部、64…記憶部、69…姿勢センサ、70…表示パネル、100…表示装置、200…電子機器としてのMMP、300…電子機器としての携帯電話、P11〜Pmn…画素、P11〜Pm1…画素行、P11〜P1n…画素列、L,Ly,Lt,Lc…発光画素、La…補完発光画素。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素が行列をなして配置された表示領域を有する液晶パネルと、複数の発光画素を有し、前記表示領域を背面から照明する面発光装置とを、備えた表示パネルであって、
前記発光画素には、前記行列における画素行の延在方向において連続する2つの画素からなる画素対ごとに、前記2つの画素間に跨って配置された横発光画素と、
前記行列における画素列の延在方向において連続する2つの画素行である画素行対ごとに、前記2つの画素行間に跨って配置された縦発光画素と、が設けられ、
前記横発光画素と前記縦発光画素とは、選択的に点灯可能に設けられていることを特徴とする表示パネル。
【請求項2】
前記画素行の延在方向を略水平方向とした第1表示姿勢において、
前記画素列の延在方向に連続する前記画素行における前記横発光画素の位置が、前記画素行ごとに前記画素一つ分ずつ前記延在方向にシフトして配置されていることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記画素の各々は、赤色、緑色、青色のうち、いずれか1色の画素であり、
前記赤色、緑色、青色の3色の画素から1つのカラー画素が形成され、
前記画素行においては、前記3色の画素配列を繰り返して前記カラー画素が配列され、
前記画素列においては、前記3色のうち、1色の前記画素が連続して配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記表示領域に重なる領域において、前記横発光画素と前記縦発光画素とが形成されていない部分に配置された補完発光画素をさらに備え、
前記横発光画素、および前記縦発光画素、並びに前記補完発光画素を同時に点灯させることにより、前記表示領域全面を照射可能に設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項5】
複数の前記横発光画素、複数の前記縦発光画素、および複数の前記補完発光画素は、それぞれが、配線によって電気的に1つのセグメントとして接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の表示パネルと、
前記液晶パネルに2次元画像信号、または3次元画像信号を供給する画像信号処理部と、
前記供給される画像信号の種類に応じて、少なくとも前記面発光装置の点灯態様を切換える制御部とを、備え、
前記制御部は、前記2次元画像信号が供給されるときには、前記横発光画素、および前記縦発光画素、並びに前記補完発光画素を同時に点灯させることを特徴とする表示装置。
【請求項7】
前記液晶パネルの姿勢を検知する姿勢センサをさらに備え、
前記制御部は、前記供給される画像信号が前記3次元画像信号であるときに、
前記検知された検知データによる姿勢が前記第1表示姿勢であった場合には、前記横発光画素を選択的に点灯し、
前記検知データにより検知された姿勢が前記第1表示姿勢を90°回転させた第2表示姿勢であった場合には、前記縦発光画素を選択的に点灯することを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記3次元画像信号が供給されている場合、
前記横発光画素、または前記縦発光画素に加える点灯電圧を、前記2次元画像信号が供給されているときの点灯電圧の約2倍とすることを特徴とする請求項6または7に記載の表示装置。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれか一項に記載の表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−32678(P2010−32678A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−193183(P2008−193183)
【出願日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】