表示制御システム
【課題】被写体の背後にある表示手段の表示を撮影に応じて制御することができる表示制御システムを提供する。
【解決手段】建築物(230)の壁面に画像を表示する表示手段(186)と、表示手段(186)を制御する制御信号を出力する送信手段(3A)を有する撮像装置(2)と、建築物(230)に設けられ、前記制御信号を受信する受信手段(185A)と、撮像装置(2)の送信手段(3A)から出力された前記制御信号を受信手段(185A)を介して受信すると、表示手段(186)を制御する制御手段(144)とを備えている。
【解決手段】建築物(230)の壁面に画像を表示する表示手段(186)と、表示手段(186)を制御する制御信号を出力する送信手段(3A)を有する撮像装置(2)と、建築物(230)に設けられ、前記制御信号を受信する受信手段(185A)と、撮像装置(2)の送信手段(3A)から出力された前記制御信号を受信手段(185A)を介して受信すると、表示手段(186)を制御する制御手段(144)とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は表示制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、観客からの指示にしたがって作り出された種々の花火画像をスクリーン面に表示する花火演出装置が知られている(下記特許文献参照)。この装置によれば、スクリーン面に表示された花火画像を背景にして記念撮影等を行うことも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−66163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、動画画像を背景にして静止画撮影した場合、撮影装置のシャッタが開いてから閉じるまでの間スクリーン面上の画像が動くので、その画像の軌跡が取得され、取得画像が流れたようになるという問題がある。特に、花火画像を背景にして撮影した場合、花火画像の美しさが引き立つ夕暮れから夜にかけての薄暗い時に撮影が行われるため、シャッタが開いてから閉じるまでの間の時間が長くなり、取得した花火画像の流れが顕著になる。
【0005】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は被写体の背後にある表示手段の表示を撮影に応じて制御することができる表示制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、建築物の壁面に画像を表示する表示手段と、前記表示手段を制御する制御信号を出力する送信手段を有する撮像装置と、前記建築物に設けられ、前記制御信号を受信する受信手段と、前記撮像装置の送信手段から出力された前記制御信号を前記受信手段を介して受信すると、前記表示手段を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の表示制御システムにおいて、前記画像が動画像であり、前記制御手段は前記動画像の表示を一時停止させることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の表示制御システムにおいて、前記制御手段は、前記制御信号を受信手段を介して受信すると、予め記憶されていたメッセージを前記表示手段の表示領域に表示させることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の表示制御システムにおいて、前記制御手段は、前記メッセージが複数あるとき、前記複数のメッセージを予め割り当てられた複数の表示領域にそれぞれ表示させることを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項記載の表示制御システムにおいて、前記撮像装置の固有の情報は、予め前記制御手段に登録されることを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の表示制御システムにおいて、前記撮像装置の固有の情報は、通信端末装置と通信ネットワークとを介して前記制御手段に登録されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば被写体の背後にある表示手段の表示を撮影に応じて制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態に係る表示制御システムを説明するための概念図である。
【図2】図2は撮影装置で撮影した画像のプリントの一例を示す図である。
【図3】図3は管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図4】図4は撮影装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は撮影装置による登録処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図6は管理サーバによる登録処理の手順を示すフローチャーである。
【図7】図7は撮影装置による撮影処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は管理サーバによる管理処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は決済サーバの内部の構成例を示すブロック図である。
【図10】図10は携帯型通信装置の構成を示すブロック図である。
【図11】図11は端末装置を用いた登録方法を説明するためのブロック図である。
【図12】図12は端末装置の構成を示すブロック図である。
【図13】図13はこの発明の第2実施形態に係る表示制御システムを説明するための図であって、建築物に表示された画像を背景として被写体を撮影したときの画像のプリントの一例を示す図である。
【図14】図14はこの発明の第2実施形態の変形例に係る表示制御システムを説明するための概念図である。
【図15】図15は複数の撮影者が重複しない別のタイミングで建築物に表示された画像を背景にそれぞれ異なる被写体を撮影するときのそれぞれの撮影者のメッセージの表示位置を示す図である。
【図16】図16は複数の撮影者が同じ撮影タイミングで建築物に表示された画像を背景にそれぞれ異なる被写体を撮影するときのそれぞれの撮影者のメッセージの表示位置を示す図である。
【図17】図17は管理サーバによる登録処理の手順を示すフローチャートである。
【図18】図18は管理サーバによる管理処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1はこの発明の第1実施形態に係る表示制御システムを説明するための概念図である。
【0016】
建築物230の壁面には画像を表示する表示部(表示手段)186が設けられている。第1実施形態では画像は動画像200である。
【0017】
表示部186を背景にして立っている被写体4に向かい合って撮影装置(撮像装置)2を持った撮影者1が立っている。撮影装置2の上面にはレリーズボタン25が設けられている。
【0018】
建築物230の屋上には通信部アンテナ3A(図4参照)から出力される制御信号を受信する撮影装置用通信部アンテナ(受信手段)185Aが設けられている。
【0019】
また、建築物230内には、撮影装置用通信部アンテナ185Aが制御信号を受信すると、表示部186に表示されている動画像200を一時停止させる処理を開始する管理サーバ(制御手段)144(図3参照)が設けられている。
【0020】
図2は撮影装置で撮影した画像のプリントの一例を示す図である。
【0021】
プリント250には表示部186に表示された動画像200と動画像200を背景とした被写体4とが写っている。このとき、動画像200は流れることなく写し込まれている。
【0022】
図3は管理サーバ144の構成を示すブロック図である。
【0023】
管理サーバ144のCPU171は、ROM172に記憶されているプログラム、又はRAM173にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM173には、CPU171が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。CPU171、ROM172、RAM173及び入出力インタフェース180はバス174を介して相互に接続されている。
【0024】
入出力インタフェース180には、例えばキーボード、マウスなどの入力部181と、例えばCRT、LCDなどのディスプレイ、スピーカ、プリンタなどの出力部182と、建築物230の壁面に設けられた表示部186と、ハードディスクなどで構成されるデータベース183と、モデム、ターミナルアダプタなどで構成され、アンテナ184Aを介して携帯型通信装置5(図10参照)と無線通信を行う携帯型通信装置用通信部184と、モデム、ターミナルアダプタなどで構成され、アンテナ185Aを介して撮影装置2と無線通信を行う撮影装置用通信部185と、モデム、ターミナルアダプタなどで構成され、決済サーバ148に接続されている有線用通信部187とが接続されている。
【0025】
また、入出力インタフェース180にはドライブ190が接続されている。ドライブ190には、磁気ディスク191、光ディスク192、光磁気ディスク193、半導体メモリ194などが適宜装着される。それらの記憶媒体から読み出されたコンピュータプログラムがRAM173等にインストールされる。
【0026】
図4は撮影装置2の構成を示すブロック図である。
【0027】
CPU11は、ROM12に記憶されているプログラムをRAM13にロードし、そのプログラムにしたがって撮影装置2全体の動作を制御する。また、CPU11は、バス20を介してROM12、撮影部14、操作部21、モニタ22、記憶部23、通信部3及びドライブ30に接続されている。
【0028】
RAM13にはCPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが記憶される。
【0029】
撮影部14は、CCD又はCMOSなどの撮像素子や撮影レンズなどで構成されるカメラ15と、カメラ15を制御するカメラ制御部16とを有する。カメラ15は撮影者1の指示に基づいて被写体4の画像を取り込み(撮影し)、カメラ制御部16は撮影者1によるカメラ15の操作に応じてカメラ15のズーム率、取り込む光量などを制御する。
【0030】
操作部21はレリーズボタン25(図1参照)や調整レバー(図示せず)等で構成されている。撮影者1は操作部21を操作して、撮影、カメラ15のフォーカス調整等の指示を入力する。なお、操作部21をボタンやレバー等で構成する必要はなく、上記の操作ができるものであれば、例えばキーボード又はタッチパッド等のような入力装置を操作部21としてもよい。
【0031】
操作部21の1つであるレリーズボタン25の押し込み方向の押し込み深さの違いで撮影状態を2段階に切り替えるようにしてもよい。半押しと呼ぶ押し込み深さが浅い押し込みの状態で撮影装置2が撮影準備状態になり、全押しと呼ぶ半押しから更にレリーズボタン25を押し込んだ状態で撮影開始状態になり、全押しから半押し状態に戻すと撮影が解除され撮影準備状態に戻る。
【0032】
モニタ22は、例えばCRTやLCDなどであり、撮影部14のカメラ15により撮影された撮影画像を表示する。また、モニタ22には操作の案内、電池残量、撮影枚数等の各種の情報が表示される。
【0033】
記憶部23には撮像装置2を識別可能なID情報(固有の情報)が記憶される。
【0034】
通信部3はアンテナ3Aを介して管理サーバ144と無線通信を行う。通信部3は例えば表示部186を制御する制御信号を出力する。
【0035】
ドライブ30には、磁気ディスク31、半導体メモリ34などが適宜装着される。それらの記憶媒体から読み出されたコンピュータプログラムが記憶部23又はRAM13にインストールされる。
【0036】
カメラ15により撮影された撮影画像に対応する画像データを、ドライブ30を介して、磁気ディスク31又は半導体メモリ34に記憶することができる。
【0037】
次に、表示制御システムを実施可能にするための撮影装置2及び管理サーバ144による登録処理の手順を説明する。
【0038】
図5は撮影装置2による登録処理の手順を示すフローチャート、図6は管理サーバ144による登録処理の手順を示すフローチャートである。
【0039】
撮影者1は撮影装置2を持って建築物230にある受付に出向く。
【0040】
撮影者1は撮影装置2の操作部21を操作して記憶部23に記憶されている撮影装置2のID情報を通信部3のアンテナ3Aから管理サーバ144へ送信する(S1)。このステップS1で撮影装置2による登録処理が終了する。
【0041】
管理サーバ144は撮影装置2から送信されたID情報を撮影装置用通信部185のアンテナ185Aで受信し、RAM173に登録する(S11)。
【0042】
撮影者1が受付でシステム利用料金を支払うと、そのシステム利用料金に応じたポイント数がポイント情報として受付によって入力され、そのポイント情報がRAM173に記憶される(S12)。
【0043】
RAM173に蓄えられたID情報とポイント情報とは関連づけられてデータベース183に保存される(S13)。このステップS13で管理サーバ144による登録処理が終了する。
【0044】
次に、撮影装置2及び管理サーバ144による撮影処理の手順を説明する。
【0045】
図7は撮影装置2による撮影処理の手順を示すフローチャート、図8は管理サーバ144による管理処理の手順を示すフローチャートである。
【0046】
まず、撮影者1は建築物230の外に出て、建築物230を背景にして被写体4に向けて撮影装置2を構える。撮影者1は撮影装置2のレリーズボタン25を半押しして、カメラ制御部16によってフォーカスと露出とを適正にした撮影準備状態にする。
【0047】
その後、レリーズボタン25を全押して撮影を開始する。レリーズボタン25が全押しされると、記憶部23に保存されているID情報と撮影開始信号(制御信号)とが通信部3から送信される(S21)。
【0048】
管理サーバ144では、撮影装置2から送られてきたID情報と撮影開始信号とを撮影装置用通信部185のアンテナ185Aで受信する(S31)。
【0049】
管理サーバ144はID情報が登録済みか否かを判断する(S32)。
【0050】
管理サーバ144はID情報をデータベース183のデータと照合し、データベース183にID情報が登録されていないとき(NO)、処理を終了し、データベース183にID情報が登録されているとき(YES)、ステップS33に進む。
【0051】
管理サーバ144は規定のポイント数が登録されているか否か(規定のポイント数をみたしているか否か)を判断する(S33)。規定のポイント数が登録されていないとき、処理を終了し、規定のポイント数が登録されているとき、ステップS34に進む。
【0052】
管理サーバ144は表示部186の動画像200の表示が一時停止状態か否か(他に撮影している人がいるか否か)を確認する(S34)。動画像200が一時停止状態でないとき(NO)、ステップS35に進んで表示部186の全面に対して動画像200を一時停止状態にする。撮影の間、動画像200は停止するので、動画像200が流れない綺麗なプリント250(図2参照)が得られる。
【0053】
ステップS34で動画像200が一時停止中であるとき(YES)、ステップS36に進む。
【0054】
撮影者1が撮影を終え、レリーズボタン25の全押し状態を解除したとき、撮影装置2はID情報と撮影終了信号とを送信する(S22)。このステップS22で撮影装置2による撮影処理が終了する。
【0055】
管理サーバ144はID情報と撮影終了信号とを受信したとき、ID情報と撮影終了信号とをRAM173に保存する(S36)。
【0056】
管理サーバ144は撮影終了信号待ちになっている他の撮影装置のID情報が存在しないか否かを確認する(S37)。撮影終了信号待ちになっている他の撮影装置のID情報が存在しないとき(YES)、動画像200の一時停止が解除され(S38)、動画像200は再び動きだす。
【0057】
ステップS37で撮影終了信号待ちのID情報が存在したとき(NO)、撮影中の他の撮影者が存在していることになるのでステップS39に進む。
【0058】
管理サーバ144は、RAM173にあるID情報と撮影終了信号とから撮影者1が撮影を終了したと判断し、RAM173に保存していたID情報に関連づけたポイント数からポイントを減じる(S39)。残ったポイント数をID情報に関連づけてデータベース183に保存する。このステップS39で管理サーバ144による撮影処理が終了する。
【0059】
以上のようにすることで、動画像200が流れることなく図2に示すような動画像200が止まった綺麗なプリント250を得ることが可能となる。
【0060】
この実施形態では、撮影者1がお金を受付に払うことによってポイント数が加算されるようにしたが、例えば、その建築物230内の店で買い物をした際に、その購入額の何%かをポイントとして加算し、動画像200を一時停止できる権利を得ることができるようにしてもよく、そうした場合、建築物230の出店者は本発明を顧客を呼ぶ方法として利用することができる。
【0061】
また、登録時に撮影装置2のID情報とともにクレジットカードに関する情報も入力し、管理サーバ144に有線用通信部187から接続されている決済サーバ148から利用したポイント数に換算された金額が引き落とされるようにしても良い。このようにすれば、撮影者1は、ポイント数を加算させるたびに受付者のところに出向く煩わしさをなくすことができる。
【0062】
図9は決済サーバ148の内部の構成例を示すブロック図である。
【0063】
決済サーバ148のCPU201は、ROM202に記憶されているプログラム、又はRAM203にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM203には、CPU201が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。CPU201、ROM202、RAM203及び入出力インタフェース210は、バス204を介して相互に接続されている。
【0064】
入出力インタフェース210には、例えばキーボード、マウスなどの入力部211と、例えばCRT、LCDなどよりなるディスプレイ、スピーカ及びプリンタなどの出力部212、ハードディスクなどで構成される記憶部213、モデム、ターミナルアダプタなどで構成され、管理サーバ144に接続されている通信部214が接続されている。
【0065】
また、入出力インタフェース210にはドライブ220が接続されている。ドライブ220には、磁気ディスク221、光ディスク222、光磁気ディスク223、、半導体メモリ224などが適宜装着される。それらの記憶媒体から読み出されたコンピュータプログラムが、RAM203等にインストールされる。
【0066】
なお、この実施形態ではID情報を、建築物230の受付に出向いて登録するようにしたが、図10に示すような携帯型通信装置5を利用して登録してもよい。
【0067】
図10は携帯型通信装置5の構成を示すブロック図である。
【0068】
CPU51は、ROM52に記憶されているプログラムをRAM53にロードし、そのプログラムにしたがって携帯型通信装置5の全体の動作を制御する。CPU51は、バス60を介してROM52、RAM53、操作部63、モニタ64、記憶部62、マイク65、スピーカ66、通信部61及びドライブ70に接続されている。
【0069】
RAM53にはCPU51が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが記憶される。
【0070】
通信部61はアンテナ5Aを介して撮影装置2、管理サーバ144と無線通信を行う。
【0071】
ドライブ70には半導体メモリ74が装着されている。
【0072】
記憶部62はID情報等を記憶する。
【0073】
操作部63はボタン等で構成されている。撮影者は操作部63を操作して、画像をモニタ64に表示させたり、音声データに対応する音声をスピーカ66より出力させたりすることができる。
【0074】
モニタ64は操作部63からの入力情報等を表示する。
【0075】
マイク65は音声を音声データとして取得する。取得された音声データはRAM53等に保持され、通信部61のアンテナ5Aを介して送信される。
【0076】
スピーカ66は通信部61で取得された音声データに対応する音声を出力する。
【0077】
次に、携帯型通信装置5による登録処理の手順を説明する。
【0078】
撮影者1は撮影装置2の記憶部23に記憶されているID情報を通信部3のアンテナ3Aから携帯型通信装置5に送信する。携帯型通信装置5は、通信部61のアンテナ5AでID情報を受信し、記憶部62にID情報が保存される。撮影者1は携帯型通信装置5の記憶部62に記憶されたID情報を通信部61のアンテナ5Aで管理サーバ144に送信する。管理サーバ144の携帯型通信装置用通信部184のアンテナ184AでID情報を受信し、RAM173に記憶する。以上によって撮影者1は、建築物230の受付に直接出向かなくても登録作業を済ませることができる。例えば、建築物230の受付に出向く前日に上記方法によって予めID情報の登録作業を済ませておけば、当日の登録作業の煩わしさから逃れられ、撮影に集中できる。なお、この実施形態ではID情報を撮影装置2から携帯型通信装置5に送信するようにしたが、ID情報を携帯型通信装置5の操作部63を使って入力して管理サーバ144に送信してもよい。
【0079】
また、図11に示すように端末装置410を用いてID情報の登録を行ってもよい。
【0080】
図11は端末装置410を用いたID情報の登録方法を説明するためのブロック図である。
【0081】
端末装置410と管理サーバ144とはネットワーク400を介して接続されている。撮影者1は、建築物230の受付に直接出向かなくても端末装置410内に記憶されたID情報をネットワーク400を介して管理サーバ144(RAM173)に送って登録することができる。撮影者1は建築物230に出向く前日に登録作業を済ませておけば、当日の登録作業の煩わしさから逃れられる。
【0082】
図12は端末装置410の構成を示すブロック図である。
【0083】
CPU411は、ROM412に記憶されているプログラム又はRAM413にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM413には、CPU411が各種の処理を実行する上において必要なデータなども記憶される。CPU411、ROM412、RAM413及び入出力インタフェース420はバス414を介して相互に接続されている。
【0084】
入出力インタフェース420には、例えばキーボード、マウスなどの入力部421と、例えばCRT、LCDなどのディスプレイ、スピーカ、プリンタなどの出力部422と、ハードディスクなどで構成される記憶部423と、モデム、ターミナルアダプタなどで構成され、ネットワーク400に接続されている通信部424とが接続されている。
【0085】
また、入出力インタフェース420にはドライブ430が接続されている。ドライブ430には磁気ディスク431、光ディスク432、光磁気ディスク433、半導体メモリ434などが適宜装着される。それらの記憶媒体から読み出されたコンピュータプログラムがRAM413等にインストールされる。
【0086】
次に、端末装置410による登録処理の手順を説明する。
【0087】
撮影者1は入力部421からID情報を入力する。入力されたID情報はRAM413に記憶され、通信部424からネットワーク400を介して管理サーバ144へ送信される。管理サーバ144はID情報を受信し、RAM173に記憶する。管理サーバ144はID情報と決済に関わる情報とを関連付けてデータベース183に保存する。以上のようにして登録処理が完了する。
【0088】
なお、ID情報を入力部421から入力するようにしたが、撮影装置2の通信部3と端末装置410の通信部424との間の送受信によってID情報をRAM413に記憶するようにしてもよい。
【0089】
この実施形態によれば、被写体4の背後にある表示部186の表示を撮影に応じて制御することができる。したがって、被写体4を撮影する間、表示部186に表示される動画像200を停止させて撮影することができ、撮影中の画像が流れたようにならない。また、多くの撮影者がこのシステムを利用するために建築物230を訪れるため、建築物230やその周辺地域を活性化させることができる。
【0090】
なお、撮影装置2のレリーズボタン25の半押し状態のときに撮影装置2がID情報と撮影準備信号とを送信するようにし、そのID情報と撮影準備信号とを管理サーバ144が受信したときステップS32とステップS33との処理をあらかじめ進めておき、撮影装置2のレリーズボタン25が全押し状態になり撮影装置2からID情報と撮影開始信号とが送信され、管理サーバ144がそれらを受信したとき、ステップS34から処理を開始するようにしてもよい。このようにすることによって、レリーズボタン25の全押しから動画像200の一時停止までの処理の時間を短縮することができる。
【0091】
また、建築物230の表示部186の動画像200を一時停止させる信号が出たとき、表示部186の全面に対して停止を実行するようにしているが、撮影範囲が表示部186の全面に至らない場合には表示部186の一部の領域(撮影範囲に対応する部分)だけ動画像200を一時停止して撮影エリア以外の領域では動画像200を停止しないようにしてもよい。このようにすることで、撮影者1の関与によって動画像200に変化が生じるので変化にとんだ表示が可能となり、その場に居合わせたという印象が深くなり撮影者1と被写体4にとって思い出深いものとなる。
【0092】
更に、表示部186の一時停止した撮影エリアの動画像200の色を変化させるようにしてもよい。例えば白をピンクに変化させれば、表示部186に場所によって色の変化を加えることができ、またその変化も撮影者1が表示部186のどの撮影エリアをどのタイミングで一時停止させるかによるので、その場でしか得られない動画像200のパターンが形成され、表示部186を鑑賞する人にとっても魅力的な表示となる。
【0093】
図13はこの発明の第2実施形態に係る表示制御システムを説明するための図であって、建築物230に表示された画像を背景として被写体4を撮影したときの画像のプリントの一例を示す図であり、第1実施形態と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0094】
この実施形態は表示部186にメッセージ240を表示させるようにした点で第1実施形態と相違する。
【0095】
プリント250には、被写体4と表示部186に表示された「きっとなおります」というメッセージ240とが写っている。管理サーバ144(図3参照)は、撮影装置2から送られてきたID情報と撮影開始信号(制御信号)とを受信したとき、シャッタが開いたときから閉じるまでの間だけメッセージ240を表示部186の表示領域に表示させる。そのため、撮影者1の方向を見ている被写体4(人間)は、撮影時にメッセージ240が表示部186に表示されていることに気付かない。
【0096】
この実施形態によれば、被写体4の背後にある表示部186の表示を撮影に応じて制御することができる。したがって、被写体4を撮影する間、撮影者の希望するメッセージ240を表示させて撮影することができる。また、メッセージ240は撮影の間だけ表示され、しかも被写体4の人間はメッセージ240が表示されたことを気付かないので、被写体4がプリント250を見たときの感動を高めることができる。なお、表示部186に表示される画像が動画像であるときには、被写体4を撮影する間、第1実施形態と同様に表示部186に表示される動画像200を停止させる。
【0097】
図14はこの発明の第2実施形態の変形例に係る表示制御システムを説明するための概念図であり、第1実施形態と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0098】
この変形例は2人の撮影者1,41が建築物230の表示部186の動画像200を背景にそれぞれ異なる被写体4,40を撮影する点で第2実施形態と相違する。
【0099】
被写体4と被写体40とは所定の距離をおいて表示部186の前に立っている。被写体4に向いて撮影装置2を持った撮影者1が立っており、被写体40に向いて撮影装置42を持った撮影者41が立っている。
【0100】
図15は複数の撮影者が重複しない別のタイミングで建築物に表示された画像を背景にそれぞれ異なる被写体を撮影するときのそれぞれの撮影者のメッセージの表示位置を示す図、図16は複数の撮影者が同じ撮影タイミングで建築物に表示された画像を背景にそれぞれ異なる被写体を撮影するときのそれぞれの撮影者のメッセージの表示位置を示す図である。
【0101】
図15では表示部186上に、「きっとなおります」という撮影者1のメッセージ240と「おたんじょうびおめでとう」という撮影者41のメッセージ270とが重なって表示されているが、撮影タイミングが重複していないので、両方のメッセージが重なって写ることはない。
【0102】
図16では表示部186上に、「きっとなおります」というメッセージ240と「おたんじょうびおめでとう」というメッセージ270とが割り当てられた複数の表示領域に表示され、同時に複数の撮影者1,41がそれぞれ異なる被写体4,40を撮影をしてもメッセージ240とメッセージ270とが重ならない。
【0103】
次に、管理サーバ144による登録処理の手順を説明する。なお、撮影装置2による登録処理の手順は図5に示した手順と同じであるのでその説明を省略する。
【0104】
図17は、管理サーバ144による登録処理の手順を示すフローチャートであり、図6と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0105】
ステップS12の後、撮影者1は受付にメッセージを伝える。受付の担当者は撮影者1から伝えられたメッセージを入力部181から入力し、RAM173に蓄える(S113)。
【0106】
RAM173に蓄えられたID情報及びポイント情報とメッセージとを関連づけてデータベース183に保存する(S114)。このステップS114で管理サーバ144による登録処理が終了する。
【0107】
なお、この登録処理を第1実施形態と同様に携帯型通信装置5や端末装置410を用いて行うことができる。
【0108】
次に、管理サーバ144による管理処理を説明する。なお、撮影装置2による撮影処理は図7に示した手順と同じであるのでその説明を省略する。
【0109】
図18は管理サーバ144による管理処理の手順を示すフローチャートであり、図8と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0110】
ステップS33では、ポイントが登録済みでないとき(NO)、処理を終了する。ポイントが登録済みのとき(YES)、ステップS134に進む。
【0111】
管理サーバ144は表示部186に他の撮影者のメッセージ270が表示されているか否かを確認する(S134)。他の撮影者のメッセージ270が表示されていないとき(NO)、ステップS135に進み、データベース183にID情報に関連づけられているメッセージ240を表示部186の所定の表示領域に表示する。撮影の間、メッセージ240が表示部186に表示されているので、プリント250には表示部186のメッセージ240が写る。
【0112】
ステップS134で他の撮影者のメッセージ270が表示中と判断されたとき(YES)、ステップS136に進み、他の撮影者のメッセージ270の表示領域を避けてメッセージ240を表示させる。例えば、図14に示すように撮影者1,41が表示部186を背景としてそれぞれ異なる被写体4,40を撮影する場合の処理を考える。被写体40を撮影しようとする撮影者41が先に撮影開始状態に入り、表示部186にメッセージ270が表示されているとき、被写体4を撮影しようとする撮影者1が撮影開始状態に入ったとき、被写体40に関連するメッセージ270が表示された表示領域と異なる表示領域に被写体4に関連するメッセージ240を表示させる(図16参照)。撮影の間、メッセージ240が表示部186に表示されるので、プリント250には表示部186のメッセージ240が写る。
【0113】
管理サーバ144はID情報と撮影終了信号とを受信したとき、ID情報と撮影終了信号とをRAM173に保存する(S37)。
【0114】
管理サーバ144は撮影終了信号に基づいてID情報に関連づけられたメッセージ240を表示部186から消去する(S138)。これによって撮影に集中していた被写体4はメッセージ240に気付かず、プリント250を見たときに初めて被写体4がメッセージ240に気付く。なお、メッセージ240の表示部186からの消去方法は、撮影を終了し被写体4が振り返って表示部186を見たときには表示が残っているがメッセージの内容が読み取れないようにぼやけていて徐々に消えていくものでもよい。
【0115】
管理サーバ144は、RAM173にあるID情報と撮影終了信号とから撮影が終了したと判断し、RAM173に保存していたID情報に関連づけられたポイント数からポイントを減じ、減じて残ったポイント数をID情報に関連づけてデータベース183に保存する(S39)。このステップS39で管理サーバ144による管理処理が終了する。
【0116】
以上のようにすることで、撮影するときには被写体4に気付かれないでメッセージ240を表示した撮影ができ、プリント250を見てはじめて被写体4がメッセージ240に気づき被写体4がプリント250を見たときの感動を高めることが可能となる。
【0117】
なお、撮影装置2に予め複数のメッセージを記憶させておき、撮影者1が複数のメッセージの中から所望のメッセージを選択し、撮影のときに管理サーバ144に情報を送る際に、選択したメッセージの情報も送信して、表示部186にメッセージを表示させるようにしてもよい。そのようにすれば、撮影者1はメッセージを切り替えながら複数の撮影を続けて行うことができる。
【0118】
また、撮影装置2の操作部21を使って入力したメッセージを管理サーバ144に送り、そのメッセージを表示部186に表示させるようにしてもよい。
【0119】
この変形例によれば、第2実施形態と同様の効果を奏するとともに、複数の撮影者1,41と被写体4,40とが表示部186を背景として撮影を行った場合であっても、メッセージ240,270が重なって表示されないので、メッセージを確実に被写体4,40に伝えることができる。
【符号の説明】
【0120】
2,42:撮影装置(撮像装置)、3A:アンテナ(送信手段)、144:管理サーバ(制御手段)、185A:アンテナ(受信手段)、186:表示部(表示手段)、200:動画像、230:建築物、240,270:メッセージ、400:ネットワーク、410:端末装置。
【技術分野】
【0001】
この発明は表示制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、観客からの指示にしたがって作り出された種々の花火画像をスクリーン面に表示する花火演出装置が知られている(下記特許文献参照)。この装置によれば、スクリーン面に表示された花火画像を背景にして記念撮影等を行うことも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−66163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、動画画像を背景にして静止画撮影した場合、撮影装置のシャッタが開いてから閉じるまでの間スクリーン面上の画像が動くので、その画像の軌跡が取得され、取得画像が流れたようになるという問題がある。特に、花火画像を背景にして撮影した場合、花火画像の美しさが引き立つ夕暮れから夜にかけての薄暗い時に撮影が行われるため、シャッタが開いてから閉じるまでの間の時間が長くなり、取得した花火画像の流れが顕著になる。
【0005】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は被写体の背後にある表示手段の表示を撮影に応じて制御することができる表示制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、建築物の壁面に画像を表示する表示手段と、前記表示手段を制御する制御信号を出力する送信手段を有する撮像装置と、前記建築物に設けられ、前記制御信号を受信する受信手段と、前記撮像装置の送信手段から出力された前記制御信号を前記受信手段を介して受信すると、前記表示手段を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の表示制御システムにおいて、前記画像が動画像であり、前記制御手段は前記動画像の表示を一時停止させることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の表示制御システムにおいて、前記制御手段は、前記制御信号を受信手段を介して受信すると、予め記憶されていたメッセージを前記表示手段の表示領域に表示させることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の表示制御システムにおいて、前記制御手段は、前記メッセージが複数あるとき、前記複数のメッセージを予め割り当てられた複数の表示領域にそれぞれ表示させることを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項記載の表示制御システムにおいて、前記撮像装置の固有の情報は、予め前記制御手段に登録されることを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の表示制御システムにおいて、前記撮像装置の固有の情報は、通信端末装置と通信ネットワークとを介して前記制御手段に登録されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば被写体の背後にある表示手段の表示を撮影に応じて制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態に係る表示制御システムを説明するための概念図である。
【図2】図2は撮影装置で撮影した画像のプリントの一例を示す図である。
【図3】図3は管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図4】図4は撮影装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は撮影装置による登録処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図6は管理サーバによる登録処理の手順を示すフローチャーである。
【図7】図7は撮影装置による撮影処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は管理サーバによる管理処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は決済サーバの内部の構成例を示すブロック図である。
【図10】図10は携帯型通信装置の構成を示すブロック図である。
【図11】図11は端末装置を用いた登録方法を説明するためのブロック図である。
【図12】図12は端末装置の構成を示すブロック図である。
【図13】図13はこの発明の第2実施形態に係る表示制御システムを説明するための図であって、建築物に表示された画像を背景として被写体を撮影したときの画像のプリントの一例を示す図である。
【図14】図14はこの発明の第2実施形態の変形例に係る表示制御システムを説明するための概念図である。
【図15】図15は複数の撮影者が重複しない別のタイミングで建築物に表示された画像を背景にそれぞれ異なる被写体を撮影するときのそれぞれの撮影者のメッセージの表示位置を示す図である。
【図16】図16は複数の撮影者が同じ撮影タイミングで建築物に表示された画像を背景にそれぞれ異なる被写体を撮影するときのそれぞれの撮影者のメッセージの表示位置を示す図である。
【図17】図17は管理サーバによる登録処理の手順を示すフローチャートである。
【図18】図18は管理サーバによる管理処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1はこの発明の第1実施形態に係る表示制御システムを説明するための概念図である。
【0016】
建築物230の壁面には画像を表示する表示部(表示手段)186が設けられている。第1実施形態では画像は動画像200である。
【0017】
表示部186を背景にして立っている被写体4に向かい合って撮影装置(撮像装置)2を持った撮影者1が立っている。撮影装置2の上面にはレリーズボタン25が設けられている。
【0018】
建築物230の屋上には通信部アンテナ3A(図4参照)から出力される制御信号を受信する撮影装置用通信部アンテナ(受信手段)185Aが設けられている。
【0019】
また、建築物230内には、撮影装置用通信部アンテナ185Aが制御信号を受信すると、表示部186に表示されている動画像200を一時停止させる処理を開始する管理サーバ(制御手段)144(図3参照)が設けられている。
【0020】
図2は撮影装置で撮影した画像のプリントの一例を示す図である。
【0021】
プリント250には表示部186に表示された動画像200と動画像200を背景とした被写体4とが写っている。このとき、動画像200は流れることなく写し込まれている。
【0022】
図3は管理サーバ144の構成を示すブロック図である。
【0023】
管理サーバ144のCPU171は、ROM172に記憶されているプログラム、又はRAM173にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM173には、CPU171が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。CPU171、ROM172、RAM173及び入出力インタフェース180はバス174を介して相互に接続されている。
【0024】
入出力インタフェース180には、例えばキーボード、マウスなどの入力部181と、例えばCRT、LCDなどのディスプレイ、スピーカ、プリンタなどの出力部182と、建築物230の壁面に設けられた表示部186と、ハードディスクなどで構成されるデータベース183と、モデム、ターミナルアダプタなどで構成され、アンテナ184Aを介して携帯型通信装置5(図10参照)と無線通信を行う携帯型通信装置用通信部184と、モデム、ターミナルアダプタなどで構成され、アンテナ185Aを介して撮影装置2と無線通信を行う撮影装置用通信部185と、モデム、ターミナルアダプタなどで構成され、決済サーバ148に接続されている有線用通信部187とが接続されている。
【0025】
また、入出力インタフェース180にはドライブ190が接続されている。ドライブ190には、磁気ディスク191、光ディスク192、光磁気ディスク193、半導体メモリ194などが適宜装着される。それらの記憶媒体から読み出されたコンピュータプログラムがRAM173等にインストールされる。
【0026】
図4は撮影装置2の構成を示すブロック図である。
【0027】
CPU11は、ROM12に記憶されているプログラムをRAM13にロードし、そのプログラムにしたがって撮影装置2全体の動作を制御する。また、CPU11は、バス20を介してROM12、撮影部14、操作部21、モニタ22、記憶部23、通信部3及びドライブ30に接続されている。
【0028】
RAM13にはCPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが記憶される。
【0029】
撮影部14は、CCD又はCMOSなどの撮像素子や撮影レンズなどで構成されるカメラ15と、カメラ15を制御するカメラ制御部16とを有する。カメラ15は撮影者1の指示に基づいて被写体4の画像を取り込み(撮影し)、カメラ制御部16は撮影者1によるカメラ15の操作に応じてカメラ15のズーム率、取り込む光量などを制御する。
【0030】
操作部21はレリーズボタン25(図1参照)や調整レバー(図示せず)等で構成されている。撮影者1は操作部21を操作して、撮影、カメラ15のフォーカス調整等の指示を入力する。なお、操作部21をボタンやレバー等で構成する必要はなく、上記の操作ができるものであれば、例えばキーボード又はタッチパッド等のような入力装置を操作部21としてもよい。
【0031】
操作部21の1つであるレリーズボタン25の押し込み方向の押し込み深さの違いで撮影状態を2段階に切り替えるようにしてもよい。半押しと呼ぶ押し込み深さが浅い押し込みの状態で撮影装置2が撮影準備状態になり、全押しと呼ぶ半押しから更にレリーズボタン25を押し込んだ状態で撮影開始状態になり、全押しから半押し状態に戻すと撮影が解除され撮影準備状態に戻る。
【0032】
モニタ22は、例えばCRTやLCDなどであり、撮影部14のカメラ15により撮影された撮影画像を表示する。また、モニタ22には操作の案内、電池残量、撮影枚数等の各種の情報が表示される。
【0033】
記憶部23には撮像装置2を識別可能なID情報(固有の情報)が記憶される。
【0034】
通信部3はアンテナ3Aを介して管理サーバ144と無線通信を行う。通信部3は例えば表示部186を制御する制御信号を出力する。
【0035】
ドライブ30には、磁気ディスク31、半導体メモリ34などが適宜装着される。それらの記憶媒体から読み出されたコンピュータプログラムが記憶部23又はRAM13にインストールされる。
【0036】
カメラ15により撮影された撮影画像に対応する画像データを、ドライブ30を介して、磁気ディスク31又は半導体メモリ34に記憶することができる。
【0037】
次に、表示制御システムを実施可能にするための撮影装置2及び管理サーバ144による登録処理の手順を説明する。
【0038】
図5は撮影装置2による登録処理の手順を示すフローチャート、図6は管理サーバ144による登録処理の手順を示すフローチャートである。
【0039】
撮影者1は撮影装置2を持って建築物230にある受付に出向く。
【0040】
撮影者1は撮影装置2の操作部21を操作して記憶部23に記憶されている撮影装置2のID情報を通信部3のアンテナ3Aから管理サーバ144へ送信する(S1)。このステップS1で撮影装置2による登録処理が終了する。
【0041】
管理サーバ144は撮影装置2から送信されたID情報を撮影装置用通信部185のアンテナ185Aで受信し、RAM173に登録する(S11)。
【0042】
撮影者1が受付でシステム利用料金を支払うと、そのシステム利用料金に応じたポイント数がポイント情報として受付によって入力され、そのポイント情報がRAM173に記憶される(S12)。
【0043】
RAM173に蓄えられたID情報とポイント情報とは関連づけられてデータベース183に保存される(S13)。このステップS13で管理サーバ144による登録処理が終了する。
【0044】
次に、撮影装置2及び管理サーバ144による撮影処理の手順を説明する。
【0045】
図7は撮影装置2による撮影処理の手順を示すフローチャート、図8は管理サーバ144による管理処理の手順を示すフローチャートである。
【0046】
まず、撮影者1は建築物230の外に出て、建築物230を背景にして被写体4に向けて撮影装置2を構える。撮影者1は撮影装置2のレリーズボタン25を半押しして、カメラ制御部16によってフォーカスと露出とを適正にした撮影準備状態にする。
【0047】
その後、レリーズボタン25を全押して撮影を開始する。レリーズボタン25が全押しされると、記憶部23に保存されているID情報と撮影開始信号(制御信号)とが通信部3から送信される(S21)。
【0048】
管理サーバ144では、撮影装置2から送られてきたID情報と撮影開始信号とを撮影装置用通信部185のアンテナ185Aで受信する(S31)。
【0049】
管理サーバ144はID情報が登録済みか否かを判断する(S32)。
【0050】
管理サーバ144はID情報をデータベース183のデータと照合し、データベース183にID情報が登録されていないとき(NO)、処理を終了し、データベース183にID情報が登録されているとき(YES)、ステップS33に進む。
【0051】
管理サーバ144は規定のポイント数が登録されているか否か(規定のポイント数をみたしているか否か)を判断する(S33)。規定のポイント数が登録されていないとき、処理を終了し、規定のポイント数が登録されているとき、ステップS34に進む。
【0052】
管理サーバ144は表示部186の動画像200の表示が一時停止状態か否か(他に撮影している人がいるか否か)を確認する(S34)。動画像200が一時停止状態でないとき(NO)、ステップS35に進んで表示部186の全面に対して動画像200を一時停止状態にする。撮影の間、動画像200は停止するので、動画像200が流れない綺麗なプリント250(図2参照)が得られる。
【0053】
ステップS34で動画像200が一時停止中であるとき(YES)、ステップS36に進む。
【0054】
撮影者1が撮影を終え、レリーズボタン25の全押し状態を解除したとき、撮影装置2はID情報と撮影終了信号とを送信する(S22)。このステップS22で撮影装置2による撮影処理が終了する。
【0055】
管理サーバ144はID情報と撮影終了信号とを受信したとき、ID情報と撮影終了信号とをRAM173に保存する(S36)。
【0056】
管理サーバ144は撮影終了信号待ちになっている他の撮影装置のID情報が存在しないか否かを確認する(S37)。撮影終了信号待ちになっている他の撮影装置のID情報が存在しないとき(YES)、動画像200の一時停止が解除され(S38)、動画像200は再び動きだす。
【0057】
ステップS37で撮影終了信号待ちのID情報が存在したとき(NO)、撮影中の他の撮影者が存在していることになるのでステップS39に進む。
【0058】
管理サーバ144は、RAM173にあるID情報と撮影終了信号とから撮影者1が撮影を終了したと判断し、RAM173に保存していたID情報に関連づけたポイント数からポイントを減じる(S39)。残ったポイント数をID情報に関連づけてデータベース183に保存する。このステップS39で管理サーバ144による撮影処理が終了する。
【0059】
以上のようにすることで、動画像200が流れることなく図2に示すような動画像200が止まった綺麗なプリント250を得ることが可能となる。
【0060】
この実施形態では、撮影者1がお金を受付に払うことによってポイント数が加算されるようにしたが、例えば、その建築物230内の店で買い物をした際に、その購入額の何%かをポイントとして加算し、動画像200を一時停止できる権利を得ることができるようにしてもよく、そうした場合、建築物230の出店者は本発明を顧客を呼ぶ方法として利用することができる。
【0061】
また、登録時に撮影装置2のID情報とともにクレジットカードに関する情報も入力し、管理サーバ144に有線用通信部187から接続されている決済サーバ148から利用したポイント数に換算された金額が引き落とされるようにしても良い。このようにすれば、撮影者1は、ポイント数を加算させるたびに受付者のところに出向く煩わしさをなくすことができる。
【0062】
図9は決済サーバ148の内部の構成例を示すブロック図である。
【0063】
決済サーバ148のCPU201は、ROM202に記憶されているプログラム、又はRAM203にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM203には、CPU201が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。CPU201、ROM202、RAM203及び入出力インタフェース210は、バス204を介して相互に接続されている。
【0064】
入出力インタフェース210には、例えばキーボード、マウスなどの入力部211と、例えばCRT、LCDなどよりなるディスプレイ、スピーカ及びプリンタなどの出力部212、ハードディスクなどで構成される記憶部213、モデム、ターミナルアダプタなどで構成され、管理サーバ144に接続されている通信部214が接続されている。
【0065】
また、入出力インタフェース210にはドライブ220が接続されている。ドライブ220には、磁気ディスク221、光ディスク222、光磁気ディスク223、、半導体メモリ224などが適宜装着される。それらの記憶媒体から読み出されたコンピュータプログラムが、RAM203等にインストールされる。
【0066】
なお、この実施形態ではID情報を、建築物230の受付に出向いて登録するようにしたが、図10に示すような携帯型通信装置5を利用して登録してもよい。
【0067】
図10は携帯型通信装置5の構成を示すブロック図である。
【0068】
CPU51は、ROM52に記憶されているプログラムをRAM53にロードし、そのプログラムにしたがって携帯型通信装置5の全体の動作を制御する。CPU51は、バス60を介してROM52、RAM53、操作部63、モニタ64、記憶部62、マイク65、スピーカ66、通信部61及びドライブ70に接続されている。
【0069】
RAM53にはCPU51が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが記憶される。
【0070】
通信部61はアンテナ5Aを介して撮影装置2、管理サーバ144と無線通信を行う。
【0071】
ドライブ70には半導体メモリ74が装着されている。
【0072】
記憶部62はID情報等を記憶する。
【0073】
操作部63はボタン等で構成されている。撮影者は操作部63を操作して、画像をモニタ64に表示させたり、音声データに対応する音声をスピーカ66より出力させたりすることができる。
【0074】
モニタ64は操作部63からの入力情報等を表示する。
【0075】
マイク65は音声を音声データとして取得する。取得された音声データはRAM53等に保持され、通信部61のアンテナ5Aを介して送信される。
【0076】
スピーカ66は通信部61で取得された音声データに対応する音声を出力する。
【0077】
次に、携帯型通信装置5による登録処理の手順を説明する。
【0078】
撮影者1は撮影装置2の記憶部23に記憶されているID情報を通信部3のアンテナ3Aから携帯型通信装置5に送信する。携帯型通信装置5は、通信部61のアンテナ5AでID情報を受信し、記憶部62にID情報が保存される。撮影者1は携帯型通信装置5の記憶部62に記憶されたID情報を通信部61のアンテナ5Aで管理サーバ144に送信する。管理サーバ144の携帯型通信装置用通信部184のアンテナ184AでID情報を受信し、RAM173に記憶する。以上によって撮影者1は、建築物230の受付に直接出向かなくても登録作業を済ませることができる。例えば、建築物230の受付に出向く前日に上記方法によって予めID情報の登録作業を済ませておけば、当日の登録作業の煩わしさから逃れられ、撮影に集中できる。なお、この実施形態ではID情報を撮影装置2から携帯型通信装置5に送信するようにしたが、ID情報を携帯型通信装置5の操作部63を使って入力して管理サーバ144に送信してもよい。
【0079】
また、図11に示すように端末装置410を用いてID情報の登録を行ってもよい。
【0080】
図11は端末装置410を用いたID情報の登録方法を説明するためのブロック図である。
【0081】
端末装置410と管理サーバ144とはネットワーク400を介して接続されている。撮影者1は、建築物230の受付に直接出向かなくても端末装置410内に記憶されたID情報をネットワーク400を介して管理サーバ144(RAM173)に送って登録することができる。撮影者1は建築物230に出向く前日に登録作業を済ませておけば、当日の登録作業の煩わしさから逃れられる。
【0082】
図12は端末装置410の構成を示すブロック図である。
【0083】
CPU411は、ROM412に記憶されているプログラム又はRAM413にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM413には、CPU411が各種の処理を実行する上において必要なデータなども記憶される。CPU411、ROM412、RAM413及び入出力インタフェース420はバス414を介して相互に接続されている。
【0084】
入出力インタフェース420には、例えばキーボード、マウスなどの入力部421と、例えばCRT、LCDなどのディスプレイ、スピーカ、プリンタなどの出力部422と、ハードディスクなどで構成される記憶部423と、モデム、ターミナルアダプタなどで構成され、ネットワーク400に接続されている通信部424とが接続されている。
【0085】
また、入出力インタフェース420にはドライブ430が接続されている。ドライブ430には磁気ディスク431、光ディスク432、光磁気ディスク433、半導体メモリ434などが適宜装着される。それらの記憶媒体から読み出されたコンピュータプログラムがRAM413等にインストールされる。
【0086】
次に、端末装置410による登録処理の手順を説明する。
【0087】
撮影者1は入力部421からID情報を入力する。入力されたID情報はRAM413に記憶され、通信部424からネットワーク400を介して管理サーバ144へ送信される。管理サーバ144はID情報を受信し、RAM173に記憶する。管理サーバ144はID情報と決済に関わる情報とを関連付けてデータベース183に保存する。以上のようにして登録処理が完了する。
【0088】
なお、ID情報を入力部421から入力するようにしたが、撮影装置2の通信部3と端末装置410の通信部424との間の送受信によってID情報をRAM413に記憶するようにしてもよい。
【0089】
この実施形態によれば、被写体4の背後にある表示部186の表示を撮影に応じて制御することができる。したがって、被写体4を撮影する間、表示部186に表示される動画像200を停止させて撮影することができ、撮影中の画像が流れたようにならない。また、多くの撮影者がこのシステムを利用するために建築物230を訪れるため、建築物230やその周辺地域を活性化させることができる。
【0090】
なお、撮影装置2のレリーズボタン25の半押し状態のときに撮影装置2がID情報と撮影準備信号とを送信するようにし、そのID情報と撮影準備信号とを管理サーバ144が受信したときステップS32とステップS33との処理をあらかじめ進めておき、撮影装置2のレリーズボタン25が全押し状態になり撮影装置2からID情報と撮影開始信号とが送信され、管理サーバ144がそれらを受信したとき、ステップS34から処理を開始するようにしてもよい。このようにすることによって、レリーズボタン25の全押しから動画像200の一時停止までの処理の時間を短縮することができる。
【0091】
また、建築物230の表示部186の動画像200を一時停止させる信号が出たとき、表示部186の全面に対して停止を実行するようにしているが、撮影範囲が表示部186の全面に至らない場合には表示部186の一部の領域(撮影範囲に対応する部分)だけ動画像200を一時停止して撮影エリア以外の領域では動画像200を停止しないようにしてもよい。このようにすることで、撮影者1の関与によって動画像200に変化が生じるので変化にとんだ表示が可能となり、その場に居合わせたという印象が深くなり撮影者1と被写体4にとって思い出深いものとなる。
【0092】
更に、表示部186の一時停止した撮影エリアの動画像200の色を変化させるようにしてもよい。例えば白をピンクに変化させれば、表示部186に場所によって色の変化を加えることができ、またその変化も撮影者1が表示部186のどの撮影エリアをどのタイミングで一時停止させるかによるので、その場でしか得られない動画像200のパターンが形成され、表示部186を鑑賞する人にとっても魅力的な表示となる。
【0093】
図13はこの発明の第2実施形態に係る表示制御システムを説明するための図であって、建築物230に表示された画像を背景として被写体4を撮影したときの画像のプリントの一例を示す図であり、第1実施形態と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0094】
この実施形態は表示部186にメッセージ240を表示させるようにした点で第1実施形態と相違する。
【0095】
プリント250には、被写体4と表示部186に表示された「きっとなおります」というメッセージ240とが写っている。管理サーバ144(図3参照)は、撮影装置2から送られてきたID情報と撮影開始信号(制御信号)とを受信したとき、シャッタが開いたときから閉じるまでの間だけメッセージ240を表示部186の表示領域に表示させる。そのため、撮影者1の方向を見ている被写体4(人間)は、撮影時にメッセージ240が表示部186に表示されていることに気付かない。
【0096】
この実施形態によれば、被写体4の背後にある表示部186の表示を撮影に応じて制御することができる。したがって、被写体4を撮影する間、撮影者の希望するメッセージ240を表示させて撮影することができる。また、メッセージ240は撮影の間だけ表示され、しかも被写体4の人間はメッセージ240が表示されたことを気付かないので、被写体4がプリント250を見たときの感動を高めることができる。なお、表示部186に表示される画像が動画像であるときには、被写体4を撮影する間、第1実施形態と同様に表示部186に表示される動画像200を停止させる。
【0097】
図14はこの発明の第2実施形態の変形例に係る表示制御システムを説明するための概念図であり、第1実施形態と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0098】
この変形例は2人の撮影者1,41が建築物230の表示部186の動画像200を背景にそれぞれ異なる被写体4,40を撮影する点で第2実施形態と相違する。
【0099】
被写体4と被写体40とは所定の距離をおいて表示部186の前に立っている。被写体4に向いて撮影装置2を持った撮影者1が立っており、被写体40に向いて撮影装置42を持った撮影者41が立っている。
【0100】
図15は複数の撮影者が重複しない別のタイミングで建築物に表示された画像を背景にそれぞれ異なる被写体を撮影するときのそれぞれの撮影者のメッセージの表示位置を示す図、図16は複数の撮影者が同じ撮影タイミングで建築物に表示された画像を背景にそれぞれ異なる被写体を撮影するときのそれぞれの撮影者のメッセージの表示位置を示す図である。
【0101】
図15では表示部186上に、「きっとなおります」という撮影者1のメッセージ240と「おたんじょうびおめでとう」という撮影者41のメッセージ270とが重なって表示されているが、撮影タイミングが重複していないので、両方のメッセージが重なって写ることはない。
【0102】
図16では表示部186上に、「きっとなおります」というメッセージ240と「おたんじょうびおめでとう」というメッセージ270とが割り当てられた複数の表示領域に表示され、同時に複数の撮影者1,41がそれぞれ異なる被写体4,40を撮影をしてもメッセージ240とメッセージ270とが重ならない。
【0103】
次に、管理サーバ144による登録処理の手順を説明する。なお、撮影装置2による登録処理の手順は図5に示した手順と同じであるのでその説明を省略する。
【0104】
図17は、管理サーバ144による登録処理の手順を示すフローチャートであり、図6と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0105】
ステップS12の後、撮影者1は受付にメッセージを伝える。受付の担当者は撮影者1から伝えられたメッセージを入力部181から入力し、RAM173に蓄える(S113)。
【0106】
RAM173に蓄えられたID情報及びポイント情報とメッセージとを関連づけてデータベース183に保存する(S114)。このステップS114で管理サーバ144による登録処理が終了する。
【0107】
なお、この登録処理を第1実施形態と同様に携帯型通信装置5や端末装置410を用いて行うことができる。
【0108】
次に、管理サーバ144による管理処理を説明する。なお、撮影装置2による撮影処理は図7に示した手順と同じであるのでその説明を省略する。
【0109】
図18は管理サーバ144による管理処理の手順を示すフローチャートであり、図8と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0110】
ステップS33では、ポイントが登録済みでないとき(NO)、処理を終了する。ポイントが登録済みのとき(YES)、ステップS134に進む。
【0111】
管理サーバ144は表示部186に他の撮影者のメッセージ270が表示されているか否かを確認する(S134)。他の撮影者のメッセージ270が表示されていないとき(NO)、ステップS135に進み、データベース183にID情報に関連づけられているメッセージ240を表示部186の所定の表示領域に表示する。撮影の間、メッセージ240が表示部186に表示されているので、プリント250には表示部186のメッセージ240が写る。
【0112】
ステップS134で他の撮影者のメッセージ270が表示中と判断されたとき(YES)、ステップS136に進み、他の撮影者のメッセージ270の表示領域を避けてメッセージ240を表示させる。例えば、図14に示すように撮影者1,41が表示部186を背景としてそれぞれ異なる被写体4,40を撮影する場合の処理を考える。被写体40を撮影しようとする撮影者41が先に撮影開始状態に入り、表示部186にメッセージ270が表示されているとき、被写体4を撮影しようとする撮影者1が撮影開始状態に入ったとき、被写体40に関連するメッセージ270が表示された表示領域と異なる表示領域に被写体4に関連するメッセージ240を表示させる(図16参照)。撮影の間、メッセージ240が表示部186に表示されるので、プリント250には表示部186のメッセージ240が写る。
【0113】
管理サーバ144はID情報と撮影終了信号とを受信したとき、ID情報と撮影終了信号とをRAM173に保存する(S37)。
【0114】
管理サーバ144は撮影終了信号に基づいてID情報に関連づけられたメッセージ240を表示部186から消去する(S138)。これによって撮影に集中していた被写体4はメッセージ240に気付かず、プリント250を見たときに初めて被写体4がメッセージ240に気付く。なお、メッセージ240の表示部186からの消去方法は、撮影を終了し被写体4が振り返って表示部186を見たときには表示が残っているがメッセージの内容が読み取れないようにぼやけていて徐々に消えていくものでもよい。
【0115】
管理サーバ144は、RAM173にあるID情報と撮影終了信号とから撮影が終了したと判断し、RAM173に保存していたID情報に関連づけられたポイント数からポイントを減じ、減じて残ったポイント数をID情報に関連づけてデータベース183に保存する(S39)。このステップS39で管理サーバ144による管理処理が終了する。
【0116】
以上のようにすることで、撮影するときには被写体4に気付かれないでメッセージ240を表示した撮影ができ、プリント250を見てはじめて被写体4がメッセージ240に気づき被写体4がプリント250を見たときの感動を高めることが可能となる。
【0117】
なお、撮影装置2に予め複数のメッセージを記憶させておき、撮影者1が複数のメッセージの中から所望のメッセージを選択し、撮影のときに管理サーバ144に情報を送る際に、選択したメッセージの情報も送信して、表示部186にメッセージを表示させるようにしてもよい。そのようにすれば、撮影者1はメッセージを切り替えながら複数の撮影を続けて行うことができる。
【0118】
また、撮影装置2の操作部21を使って入力したメッセージを管理サーバ144に送り、そのメッセージを表示部186に表示させるようにしてもよい。
【0119】
この変形例によれば、第2実施形態と同様の効果を奏するとともに、複数の撮影者1,41と被写体4,40とが表示部186を背景として撮影を行った場合であっても、メッセージ240,270が重なって表示されないので、メッセージを確実に被写体4,40に伝えることができる。
【符号の説明】
【0120】
2,42:撮影装置(撮像装置)、3A:アンテナ(送信手段)、144:管理サーバ(制御手段)、185A:アンテナ(受信手段)、186:表示部(表示手段)、200:動画像、230:建築物、240,270:メッセージ、400:ネットワーク、410:端末装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物の壁面に画像を表示する表示手段と、
前記表示手段を制御する制御信号を出力する送信手段を有する撮像装置と、
前記建築物に設けられ、前記制御信号を受信する受信手段と、
前記撮像装置の送信手段から出力された前記制御信号を前記受信手段を介して受信すると、前記表示手段を制御する制御手段と
を備えていることを特徴とする表示制御システム。
【請求項2】
前記画像が動画像であり、前記制御手段は前記動画像の表示を一時停止させることを特徴とする請求項1記載の表示制御システム。
【請求項3】
前記制御手段は、前記制御信号を受信手段を介して受信すると、予め記憶されていたメッセージを前記表示手段の表示領域に表示させることを特徴とする請求項1又は2記載の表示制御システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記メッセージが複数あるとき、前記複数のメッセージを予め割り当てられた複数の表示領域にそれぞれ表示させることを特徴とする請求項3記載の表示制御システム。
【請求項5】
前記撮像装置の固有の情報は、予め前記制御手段に登録されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の表示制御システム。
【請求項6】
前記撮像装置の固有の情報は、通信端末装置と通信ネットワークとを介して前記制御手段に登録されることを特徴とする請求項5記載の表示制御システム。
【請求項1】
建築物の壁面に画像を表示する表示手段と、
前記表示手段を制御する制御信号を出力する送信手段を有する撮像装置と、
前記建築物に設けられ、前記制御信号を受信する受信手段と、
前記撮像装置の送信手段から出力された前記制御信号を前記受信手段を介して受信すると、前記表示手段を制御する制御手段と
を備えていることを特徴とする表示制御システム。
【請求項2】
前記画像が動画像であり、前記制御手段は前記動画像の表示を一時停止させることを特徴とする請求項1記載の表示制御システム。
【請求項3】
前記制御手段は、前記制御信号を受信手段を介して受信すると、予め記憶されていたメッセージを前記表示手段の表示領域に表示させることを特徴とする請求項1又は2記載の表示制御システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記メッセージが複数あるとき、前記複数のメッセージを予め割り当てられた複数の表示領域にそれぞれ表示させることを特徴とする請求項3記載の表示制御システム。
【請求項5】
前記撮像装置の固有の情報は、予め前記制御手段に登録されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の表示制御システム。
【請求項6】
前記撮像装置の固有の情報は、通信端末装置と通信ネットワークとを介して前記制御手段に登録されることを特徴とする請求項5記載の表示制御システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−204345(P2010−204345A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−49049(P2009−49049)
【出願日】平成21年3月3日(2009.3.3)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月3日(2009.3.3)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
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