説明

表示制御装置、方法及びプログラム並びに記録媒体

【課題】
アスペクト比1対1の画像を表示画面が横長か縦長かに応じて適切に表示する。
【構成】
CPU(101)は、表示対象画像のアスペクト比が1:1かどうかを判定する。アスペクト比が1:1で且つ縦画像(ポートレート画像)である場合、CPU(101)は、表示対象画像を縦位置の表示になるように回転制御して、ディスプレイ(105)に表示させる。アスペクト比が1:1でない場合、CPU(101)は、表示対象画像を回転無しでディスプレイ(105)に表示させる。また、アスペクト比が1:1でもなく、縦画像でもない場合、CPU(101)は、表示対象画像を回転制御無しでディスプレイ105に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アスペクト比と向きの異なる画像を表示できる表示装置の表示制御装置、方法及びプログラム、並びに表示制御プログラムを記録する記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のデジタルカメラには、撮影時のカメラの向きをセンサで検知し、画像に記録しておくものがある。この機能を使用することで、縦横のどちらの構図で撮影した画像であっても、再生時の画像の向きが撮影時の向きに合致するように再生制御することが可能になる。但し、縦位置の撮影画像の再生に横長の表示装置を使用する場合で、再生方向制御を有効にしないときには、表示装置の表示サイズをフルに活用でき、撮影画像を高精細に表示できる。他方、画像の実質的な表示サイズが小さくなるという問題がある。従って、通常、再生方向制御の有効化/無効化をユーザが選択できるようになっている。また、表示装置自体の向きを回転できる画像表示装置では、このような再生方向制御をオフにすることも可能になっている。
【0003】
特許文献1には、テレビのような大型の外部表示装置への外部出力時と、本体の表示装置への出力時とで縦横自動回転の制御を切り替える技術が記載されている。特許文献2には、アスペクト比1対1の撮影時に、カメラの縦横の向きで撮影パラメータを変更することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−67710号公報
【特許文献2】特開2009−81823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
最近では、3:2や4:3といった撮像素子固有のアスペクト比に限らず、6:7や6:6というような中判フィルムカメラのフォーマットにあるアスペクト比で撮影できるようになって来た。6:6、すなわち1対1のアスペクト比の画像は、縦横どちらで撮影しても正方形となるので、一般に、縦位置撮影をする必要が無い。しかし、アスペクト比が簡単に変更できるようになると、三脚などに固定して構図を決めた後、アスペクト比を変更して何枚かの撮影を行なうことも容易になる。その結果として、縦位置で構図を決め、アスペクト比の選択で1対1を選んで撮影することも起こりうる。
【0006】
従来の技術は、撮影画像のアスペクト比を考慮していない。従って、再生方向制御が有効になっている場合、1対1以外のアスペクト比の縦位置画像が小さく表示されてしまうことがある。他方、再生方向制御を無効にすると、撮影時の向きのままで再生されるので、撮影時の撮影パラメータの変更によっては、再生画像中の被写体の向きが頻繁に変更されることになる。
【0007】
本発明は、このような不都合を解消する表示制御装置、方法及びプログラム並びに記録媒体を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る表示制御装置は、表示対象画像を横長の表示画面の表示装置に表示する表示制御装置であって、前記表示対象画像のアスペクト比が1:1を含む所定アスペクト比範囲にあるかどうかを判定するアスペクト比判定手段と、前記表示対象画像が縦位置で撮影された縦画像か横位置で撮影された横画像かを判定する縦横判定手段と、前記表示対象画像のアスペクト比が前記所定アスペクト比範囲に入り、且つ、前記表示対象画像が前記縦画像である場合に、前記表示対象画像を前記表示装置に回転して表示させ、それ以外の場合には、前記表示対象画像を前記表示装置に回転せずに表示させる制御手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、アスペクト比1:1の画像については、デフォルトの回転制御の有無に関わらず、画像の向きと表示画面の向きを併せて表示することになるので、都度、表示画面の向きを変更する必要がなくなる。また、表示装置の表示解像度を生かせる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施例の概略構成ブロック図である。
【図2】本実施例の背面図である。
【図3】本実施例の再生動作の制御フローチャートである。
【図4】本実施例の連続再生の場合の制御フローチャートである。
【図5】本実施例において、カメラの向きに応じて表示の向きを制御する制御フローチャートである。
【図6】本実施例において、モニタの向きに応じて表示の向きを制御する制御フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明に係る表示制御装置を有するデジタルカメラの概略構成ブロック図を示す。
【0013】
カメラ100のCPU101は、不揮発性メモリ103に格納されるプログラムに従い、メモリ102をワークメモリとして用いて、カメラ100の各部を制御する。メモリ102は、例えばRAM(半導体素子を利用した揮発性のメモリなど)からなる。不揮発性メモリ103には、画像データ、音声データ、デジタルカメラの現在の設定内容、その他のデータ、及びCPU101が動作するための各種プログラムなどが格納される。不揮発性メモリ103は、例えばハードディスク(HD)又は書き換え可能半導体メモリなどでからなる。
【0014】
画像処理部104はCPU101の制御に基づき画像データに各種の画像処理を施す。処理対象の画像データは、不揮発性メモリ103及び記録媒体108に格納される画像データ、外部I/F109を介して取得する映像データ並びに通信I/F110を介して取得する画像データである。画像処理部104が行う画像処理には、A/D変換、D/A変換、画像符号化処理、圧縮伸長処理、拡大/縮小(リサイズ)処理、ノイズ低減処理及び色変換処理などが含まれる。画像処理部104は、特定の画像処理を施す専用回路で構成しても良い。画像処理の内容によっては、CPU101上で動作するプログラムで代替してもよい。
【0015】
ディスプレイ105は、CPU101の制御に基づいて、画像やGUI(Graphical User Interface)を構成するGUI画面などを表示する。CPU101は、プログラムに従い表示制御信号を生成し、ディスプレイ105に表示するための映像信号を生成してディスプレイ105に出力する。ディスプレイ105は、入力された映像信号に基づいて画像を表示する。ディスプレイ105は、カメラ100に外付けされるモニタ又はテレビで構成してもよい。
【0016】
操作部106は、ユーザ操作を受け付けるための入力デバイスである。操作部106は、キーボードなどの文字情報入力デバイスや、マウスやタッチパネルといったポインティングデバイス、ボタン、ダイヤル、ジョイスティック、タッチセンサ、タッチパッドなどからなる。操作部106はまた、画像送りボタン202及び再生ボタン205を含む。タッチパネルは、ディスプレイ105に重ね合わせて平面的に構成され、接触位置に応じた座標情報を出力する入力デバイスである。
【0017】
記録媒体I/F107には、メモリーカードやCD、DVDといった記録媒体108が装着可能である。記録媒体I/F107は、CPU101の制御に基づき、記録媒体108からデータを読み出し、記録媒体108にデータを書き込む。外部I/F109は、外部機器と有線ケーブル又は無線によって接続し、映像信号や音声信号を入出力するインターフェースである。通信I/F107は、ネットワーク111と通信して、ファイルやコマンドなどの各種データを送受信する。
【0018】
姿勢検知部112は、デジタルカメラ100を構えたとき、カメラ100が縦位置か横位置かを判別する手段であり、加速度センサや公知の縦横検知センサなどが採用可能である。
【0019】
撮像部113は、ズームレンズ及びフォーカスレンズなどを含む撮像レンズ、絞り、シャッタ及び撮像素子(CCDセンサやCMOSセンサ)を含む。撮像部113は、被写体の光学像を所定形式の画像信号に変換する。撮像部113で撮像された画像信号は、画像ファイルとして記録媒体108に記録される。記録媒体108に記録された画像ファイルはCPU101の制御下で再生され、ディスプレイ105または外部モニタに表示可能である。
【0020】
CPU101乃至記録媒体I/F107、外部I/F109、通信I/F110、姿勢検知部112及び撮像部113は、内部バス150を介して互いに制御信号又はデータをやりとりする。
【0021】
本実施例では、記録媒体108に記録された画像をディスプレイ105で再生表示する場合の表示方向を、画像データに付加された姿勢フラグに基づいて制御するか、ユーザ指示に従うかを設定できる。その設定値は、不揮発性メモリ103に記憶される。表示方向を姿勢フラグに基づいて制御する場合、その画像は、正立して表示されるので、ユーザは正しい天地方向で画像を視認できる。例えば、縦位置(ポートレート)で撮影された画像を横長に置いたディスプレイで表示するとき、その画像は、画面内の左右にブランキング部(レターボックスやサイドブラックなど)を置いて、縦に回転された状態で表示される。この場合、被写体を正しい天地方向で認識できる。他方、姿勢フラグに応じた方向制御をオフにしたときには、その画像は、横長に置いたディスプレイの全面を使って横向きで表示される。この場合、正しい天地方向にはならないが、画像を大きく高精細に表示できる。画像とディスプレイ105のアスペクト比が同じであればブランキング部無しで表示できる。
【0022】
図2は、デジタルカメラ100の背面図を示す。画像送りボタン202は、再生時の画像送り操作に使用される。再生ボタン205は画像の再生開始を指示するのに使用される。外部モニタ206が、カメラ100の外部I/F109に接続する。外部モニタ206は、カメラ100から供給される画像データの画像を縦位置で表示するか横位置で表示するかを制御又は選択できる。
【0023】
図3は、本実施例の単一画像の再生時の制御フローチャートを示す。この処理は、不揮発性メモリ103に記録されたプログラムをメモリ102に展開し、CPU101が実行することで実現される。
【0024】
カメラ100でユーザが画像再生を指示すると、CPU101は、図3に示す制御フローをスタートする。CPU101は、画像表示処理を初期化する(S301)。この初期化処理は、不揮発性メモリ103から表示制御の設定を読み込む処理を含む。この説明例では、アスペクト比1:1の画像に対して姿勢フラグによる回転制御を有効にし、それ以外のアスペクト比の画像に対して姿勢フラグによる回転制御を無効にした設定になっているとする。換言すると、原則として、回転制御を無効にしつつ、アスペクト比1:1の画像に対して例外的に回転制御を有効にする設定である。
【0025】
CPU101は、表示対象画像のアスペクト比が1:1かどうかを確認する(S302)。すなわち、CPU101は、表示対象画像のアスペクト比が1:1を含む所定アスペクト比範囲にあるかどうかを判定するアスペクト比判定手段として機能する。アスペクト比が1:1の場合(S302)、CPU101は、表示対象画像に付属する姿勢情報に従い、表示対象画像が縦位置で撮影された縦画像か横位置で撮影された横画像かを判定する(S303)。すなわち、CPU101は表示対象画像が縦画像か横画像かを判定する縦横判定手段として機能する。
【0026】
アスペクト比が1:1で(S302)、且つ、縦画像(ポートレート画像)である場合(S303)、CPU101は、表示対象画像を縦位置の表示になるように回転制御して、ディスプレイ105に表示させる(S304)。CPU101は、回転表示履歴として、この画像を回転表示したことを不揮発性メモリ103に記録する(S304)。
【0027】
アスペクト比が1:1でない場合(S302)、CPU101は、表示対象画像を回転制御無しでディスプレイ105に表示させる(S305)。また、アスペクト比が1:1であっても(S302)、縦画像ではない場合(S303)、CPU101は、表示対象画像を回転制御無しでディスプレイ105に表示させる(S305)。何れの場合も、CPU101は、回転表示履歴として、この画像を回転表示しなかったことを不揮発性メモリ103に記録する(S305)。
【0028】
図4は、再生時の画像送りの動作フローチャートを示す。この処理は、不揮発性メモリ103に記録されたプログラムをメモリ102に展開し、CPU101が実行することで実現される。
【0029】
画像送り操作に対し、CPU101は、次の画像を表示するための準備処理を実行する(S401)。具体的には、CPU101は、記録媒体108から次に表示すべき画像の画像データを読み出して、表示対象画像とする。今まで表示していた画像は前回画像となる。また、CPU101は、不揮発性メモリ103から画像回転表示の設定を読み込む。アスペクト比1:1の画像に対して姿勢フラグによる回転制御を有効にし、それ以外のアスペクト比の画像に対して姿勢フラグによる回転制御を無効にした設定になっているとする。
【0030】
CPU101は、表示対象画像のアスペクト比が1:1かどうかを調べる(S402)。アスペクト比が1:1の場合(S402)、CPU101は、不揮発性メモリ103の回転表示履歴を参照し、前回の回転表示結果が縦方向かどうかを調べる(S403)。前回の回転表示結果が横方向であった場合(S403)、CPU101は、回転表示設定に従い今回も横方向かどうかを判定する(S404)。今回も横方向の場合(S404)、CPU101は、表示対象画像を回転制御無しでディスプレイ105に表示させる(S406)。今回が縦方向の場合(S404)、CPU101は、表示対象画像を回転制御して、即ち縦方向で、ディスプレイ105に表示させる(S406)。
【0031】
前回の回転表示結果が縦方向であった場合(S403)、CPU101は、回転表示設定に従い今回も縦方向かどうかを判定する(S405)。今回も縦方向の場合(S405)、CPU101は、表示対象画像を回転制御無しでディスプレイ105に表示させる(S406)。今回が横方向の場合(S405)、CPU101は、表示対象画像を回転制御して、即ち横方向で、ディスプレイ105に表示させる(S406)。
【0032】
また、そもそもアスペクト比が1:1でない画像に対しては(S402)、CPU101は、回転制御無しで表示対象画像を表示する(S406)。
【0033】
このように、本実施例では、前回の表示方向と今回の表示方向が同じ場合には、回転制御無しで表示対象画像を表示し、異なる場合には、表示対象画像を回転制御して表示する。
【0034】
このような制御により、縦位置撮影の画像と横位置撮影の画像が混在していても、次の画像がアスペクト比1:1の画像であれば、ユーザは、ディスプレイ105の向きを変えることなく、正立状態で観賞できる。
【実施例2】
【0035】
ディスプレイ105が縦長位置か横長位置かを検知可能な場合の縦横表示切り替え動作を説明する。図5は、1枚の画像の再生表示の動作フローチャートを示す。ステップS501〜S503は、図3のステップS301〜303と同じであるので、説明を省略する。
【0036】
表示対象画像が縦画像(ポートレート画像)である場合(S503)、CPU101は、姿勢検知部112により、カメラ100、即ちディスプレイ105)が、縦位置か横位置かを判定する(S504)。カメラ100が横位置で構えられている場合、ディスプレイ105の表示画面は横長であり、カメラ100が縦位置で構えられている場合、ディスプレイ105の表示画面は縦長である。
【0037】
カメラ100が横位置にある場合(S504)、CPU101は、表示対象画像を回転制御して、ディスプレイ105に表示させる(S506)。カメラ100が横位置に無い場合(S504)、CPU101は、表示対象画像を回転制御無しでディスプレイ105に表示させる(S507)。
【0038】
また、表示対象画像が横画像(ランドスケープ画像)である場合(S503)、CPU101は、姿勢検知部112により、カメラ100、即ちディスプレイ105)が、縦位置か横位置かを判定する(S505)。カメラ100が横位置にある場合(S505)、CPU101は、表示対象画像を回転制御無しでディスプレイ105に表示させる(S507)。カメラ100が横位置に無い場合(S505)、CPU101は、表示対象画像を回転制御して、ディスプレイ105に表示させる(S506)。
【0039】
ステップS506,S507では、CPU101は、回転表示履歴として、表示対象画像の回転表示の有無を不揮発性メモリ103に記録する。
【0040】
このように、本実施例では、アスペクト比1対1の画像の再生に対し、カメラ、即ちディスプレイの向きに合わせた表示をすることで、再生画像の鑑賞のためにカメラの向きを変更しなくても良くなる。
【実施例3】
【0041】
外部モニタ画面の縦横を変更可能な外部モニタであって、表示方向をカメラ100に伝達可能な外部モニタを使用する場合の再生動作を説明する。外部モニタ206を再生画像の表示手段として使用する。図6は、その動作フローチャートを示す。ステップS601〜S603は、図3のステップS301〜303と同じであるので、説明を省略する。
【0042】
表示対象画像が縦画像である場合(S603)、CPU101は、外部I/F109を介して外部モニタ206が縦向きか横向きかを調べる(S604)。外部モニタ206が横向きの場合(S604)、CPU101は、表示対象画像を回転制御して、外部モニタ206に表示させる(S606)。すなわち、CPU101は、表示対象画像の回転制御した画像データを外部I/F109を介して外部モニタ206に供給する。外部モニタ206が横向きでない場合(S604)、CPU101は、表示対象画像を回転制御無しで外部モニタ206に表示させる(S607)。すなわち、CPU101は、表示対象画像の回転制御無しの画像データを外部I/F109を介して外部モニタ206に供給する。
【0043】
また、表示対象画像が横画像である場合(S603)、CPU101は、外部I/F109を介して外部モニタ206が縦向きか横向きかを調べる(S605)。外部モニタ206が横向きの場合(S604)、CPU101は、表示対象画像を回転制御無しで外部モニタ206に表示させる(S607)。外部モニタ206が横向きでない場合(S605)、CPU101は、表示対象画像を回転制御して、外部モニタ206に表示させる(S606)。
【0044】
ステップS606,S607では、CPU101は、回転表示履歴として、表示対象画像の回転表示の有無を不揮発性メモリ103に記録する。
【0045】
このような制御により、本実施例では、アスペクト比1対1の画像を再生する場合に、外部モニタの表示画面の向きにかかわらず、再生画像を常に適切な方向で鑑賞できる。
【0046】
アスペクト比が1:1の場合の実施例を説明したが、本発明は、1:1に近いアスペクト比の画像、即ち、1:1を含む所定アスペクト比範囲の画像に対しても適用可能である。アスペクト比1:1の画像と同様に扱うことで、送り再生時の画像表示方向の問題を解決でき、操作性が向上する。
【0047】
上述した実施例の表示制御機能の一部又は全部は、CPU101上で動作する表示制御プログラムとしても実現できる。
【0048】
なお、CPU101の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0049】
また、本発明をその好適な実施例に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施例は本発明の一実施例を示すものにすぎず、各実施例を適宜組み合わせることも可能である。
【0050】
また、本発明をデジタルカメラに適用した実施例を説明したが、これはこの例に限定されず、画像を表示可能な表示制御装置であれば適用可能である。すなわち、本発明はパーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、ディスプレイを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダーなどに適用可能である。
【0051】
(他の実施形態)
【0052】
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示対象画像を横長の表示画面の表示装置に表示する表示制御装置であって、
前記表示対象画像のアスペクト比が1:1を含む所定アスペクト比範囲にあるかどうかを判定するアスペクト比判定手段と、
前記表示対象画像が縦位置で撮影された縦画像か横位置で撮影された横画像かを判定する縦横判定手段と、
前記表示対象画像のアスペクト比が前記所定アスペクト比範囲に入り、且つ、前記表示対象画像が前記縦画像である場合に、前記表示対象画像を前記表示装置に回転して表示させ、それ以外の場合には、前記表示対象画像を前記表示装置に回転せずに表示させる制御手段
とを具備することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記縦横判定手段は、前記表示対象画像に付属する姿勢情報であって、前記表示対象画像を取得したときの撮像装置の姿勢を示す姿勢情報により、前記表示対象画像が縦位置で撮影された縦画像か横位置で撮影された横画像かを判定することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
複数の画像を送り操作に従い順に、横長の表示画面の表示装置に表示する表示制御装置であって、
前記送り操作を入力する操作手段と、
前記送り操作で前記表示装置に表示すべき画像として選択された表示対象画像のアスペクト比が1:1を含む所定アスペクト比範囲にあるかどうかを判定するアスペクト比判定手段と、
前記表示対象画像が前記送り操作の前に前記表示装置に表示された画像の表示方向と同じかどうかを判定する判定手段と、
前記表示対象画像のアスペクト比が前記所定アスペクト比範囲に入る場合で、前記表示対象画像が前記送り操作の前に前記表示装置に表示された画像の表示方向と異なるときには、前記表示対象画像を前記表示装置に回転して表示させ、同じときには、前記表示対象画像を前記表示装置に回転せずに表示させる制御手段
とを有することを特徴とする表示制御装置。
【請求項4】
表示対象画像を、表示画面を横長位置と縦長位置に変更できる表示装置に表示する表示制御装置であって、
前記表示対象画像のアスペクト比が1:1を含む所定アスペクト比範囲にあるかどうかを判定するアスペクト比判定手段と、
前記表示対象画像が縦位置で撮影された縦画像か横位置で撮影された横画像かを判定する縦横判定手段と、
前記表示装置の表示画面が前記横長位置か前記縦長位置かを判定する判定手段と、
前記表示対象画像のアスペクト比が前記所定アスペクト比範囲に入る場合で、前記表示対象画像の縦横と前記表示装置の縦横が互いに異なるときに、前記表示対象画像を前記表示装置に回転して表示させ、同じときには、前記表示対象画像を前記表示装置に回転せずに表示させる制御手段
とを具備することを特徴とする表示制御装置。
【請求項5】
表示対象画像を横長の表示画面の表示装置に表示する表示制御方法であって、
前記表示対象画像のアスペクト比が1:1を含む所定アスペクト比範囲にあるかどうかを判定するアスペクト比判定ステップと、
前記表示対象画像が縦位置で撮影された縦画像か横位置で撮影された横画像かを判定する縦横判定ステップと、
前記表示対象画像のアスペクト比が前記所定アスペクト比範囲に入り、且つ、前記表示対象画像が前記縦画像である場合に、前記表示対象画像を前記表示装置に回転して表示させ、それ以外の場合には、前記表示対象画像を前記表示装置に回転せずに表示させる制御ステップ
とを具備することを特徴とする表示制御方法。
【請求項6】
複数の画像を送り操作に従い順に、横長の表示画面の表示装置に表示する表示制御方法であって、
前記送り操作を入力する操作ステップと、
前記送り操作で前記表示装置に表示すべき画像として選択された表示対象画像のアスペクト比が1:1を含む所定アスペクト比範囲にあるかどうかを判定するアスペクト比判定ステップと、
前記表示対象画像が前記送り操作の前に前記表示装置に表示された画像の表示方向と同じかどうかを判定する判定ステップと、
前記表示対象画像のアスペクト比が前記所定アスペクト比範囲に入る場合で、前記表示対象画像が前記送り操作の前に前記表示装置に表示された画像の表示方向と異なるときには、前記表示対象画像を前記表示装置に回転して表示させ、同じときには、前記表示対象画像を前記表示装置に回転せずに表示させる制御ステップ
とを有することを特徴とする表示制御方法。
【請求項7】
表示対象画像を、表示画面を横長位置と縦長位置に変更できる表示装置に表示する表示制御方法であって、
前記表示対象画像のアスペクト比が1:1を含む所定アスペクト比範囲にあるかどうかを判定するアスペクト比判定ステップと、
前記表示対象画像が縦位置で撮影された縦画像か横位置で撮影された横画像かを判定する縦横判定ステップと、
前記表示装置の表示画面が前記横長位置か前記縦長位置かを判定する判定ステップと、
前記表示対象画像のアスペクト比が前記所定アスペクト比範囲に入る場合で、前記表示対象画像の縦横と前記表示装置の縦横が互いに異なるときに、前記表示対象画像を前記表示装置に回転して表示させ、同じときには、前記表示対象画像を前記表示装置に回転せずに表示させる制御ステップ
とを具備することを特徴とする表示制御方法。
【請求項8】
表示対象画像を横長の表示画面の表示装置に表示する表示制御装置のCPUで実行される表示制御プログラムであって、前記CPUを、
前記表示対象画像のアスペクト比が1:1を含む所定アスペクト比範囲にあるかどうかを判定するアスペクト比判定手段と、
前記表示対象画像が縦位置で撮影された縦画像か横位置で撮影された横画像かを判定する縦横判定手段と、
前記表示対象画像のアスペクト比が前記所定アスペクト比範囲に入り、且つ、前記表示対象画像が前記縦画像である場合に、前記表示対象画像を前記表示装置に回転して表示させ、それ以外の場合には、前記表示対象画像を前記表示装置に回転せずに表示させる制御手段
として機能させることを特徴とする表示制御プログラム。
【請求項9】
複数の画像を送り操作に従い順に、横長の表示画面の表示装置に表示する表示制御装置のCPUで実行される表示制御プログラムであって、前記CPUを、
前記送り操作を受け付ける手段と、
前記送り操作で前記表示装置に表示すべき画像として選択された表示対象画像のアスペクト比が1:1を含む所定アスペクト比範囲にあるかどうかを判定するアスペクト比判定手段と、
前記表示対象画像が前記送り操作の前に前記表示装置に表示された画像の表示方向と同じかどうかを判定する判定手段と、
前記表示対象画像のアスペクト比が前記所定アスペクト比範囲に入る場合で、前記表示対象画像が前記送り操作の前に前記表示装置に表示された画像の表示方向と異なるときには、前記表示対象画像を前記表示装置に回転して表示させ、同じときには、前記表示対象画像を前記表示装置に回転せずに表示させる制御手段
として機能させることを特徴とする表示制御プログラム。
【請求項10】
表示対象画像を、表示画面を横長位置と縦長位置に変更できる表示装置に表示する表示制御装置のCPUで実行される表示制御プログラムであって、前記CPUを、
前記表示対象画像のアスペクト比が1:1を含む所定アスペクト比範囲にあるかどうかを判定するアスペクト比判定手段と、
前記表示対象画像が縦位置で撮影された縦画像か横位置で撮影された横画像かを判定する縦横判定手段と、
前記表示装置の表示画面が前記横長位置か前記縦長位置かを判定する判定手段と、
前記表示対象画像のアスペクト比が前記所定アスペクト比範囲に入る場合で、前記表示対象画像の縦横と前記表示装置の縦横が互いに異なるときに、前記表示対象画像を前記表示装置に回転して表示させ、同じときには、前記表示対象画像を前記表示装置に回転せずに表示させる制御手段
として機能させることを特徴とする表示制御プログラム。
【請求項11】
表示対象画像を横長の表示画面の表示装置に表示する表示制御装置のCPUで実行される表示制御プログラムを記録した記録媒体であって、前記表示制御プログラムは前記CPUを、
前記表示対象画像のアスペクト比が1:1を含む所定アスペクト比範囲にあるかどうかを判定するアスペクト比判定手段と、
前記表示対象画像が縦位置で撮影された縦画像か横位置で撮影された横画像かを判定する縦横判定手段と、
前記表示対象画像のアスペクト比が前記所定アスペクト比範囲に入り、且つ、前記表示対象画像が前記縦画像である場合に、前記表示対象画像を前記表示装置に回転して表示させ、それ以外の場合には、前記表示対象画像を前記表示装置に回転せずに表示させる制御手段
として機能させることを特徴とする記録媒体。
【請求項12】
複数の画像を送り操作に従い順に、横長の表示画面の表示装置に表示する表示制御装置のCPUで実行される表示制御プログラムを記録した記録媒体であって、前記表示制御プログラムは前記CPUを、
前記送り操作を受け付ける手段と、
前記送り操作で前記表示装置に表示すべき画像として選択された表示対象画像のアスペクト比が1:1を含む所定アスペクト比範囲にあるかどうかを判定するアスペクト比判定手段と、
前記表示対象画像が前記送り操作の前に前記表示装置に表示された画像の表示方向と同じかどうかを判定する判定手段と、
前記表示対象画像のアスペクト比が前記所定アスペクト比範囲に入る場合で、前記表示対象画像が前記送り操作の前に前記表示装置に表示された画像の表示方向と異なるときには、前記表示対象画像を前記表示装置に回転して表示させ、同じときには、前記表示対象画像を前記表示装置に回転せずに表示させる制御手段
として機能させることを特徴とする記録媒体。
【請求項13】
表示対象画像を、表示画面を横長位置と縦長位置に変更できる表示装置に表示する表示制御装置のCPUで実行される表示制御プログラムを記録した記録媒体であって、前記表示制御プログラムは前記CPUを、
前記表示対象画像のアスペクト比が1:1を含む所定アスペクト比範囲にあるかどうかを判定するアスペクト比判定手段と、
前記表示対象画像が縦位置で撮影された縦画像か横位置で撮影された横画像かを判定する縦横判定手段と、
前記表示装置の表示画面が前記横長位置か前記縦長位置かを判定する判定手段と、
前記表示対象画像のアスペクト比が前記所定アスペクト比範囲に入る場合で、前記表示対象画像の縦横と前記表示装置の縦横が互いに異なるときに、前記表示対象画像を前記表示装置に回転して表示させ、同じときには、前記表示対象画像を前記表示装置に回転せずに表示させる制御手段
として機能させることを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−235373(P2012−235373A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103431(P2011−103431)
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】