表示制御装置及び表示制御方法
【課題】複数のコンテンツデータを複数の表示装置で構成される表示システム上に表示する際に、各表示装置を有効に利用してそれぞれのコンテンツデータを見やすく表示することを目的とする。
【解決手段】複数の表示装置の仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、複数の表示装置の配置情報を取得する配置情報取得手段と、表示領域の組み合わせの選択に関する選択基準を設定する選択基準設定手段と、各コンテンツデータに関するデータ情報を取得するデータ情報取得手段と仕様情報と、配置情報と、データ情報と、選択基準と、に応じて、各コンテンツデータを表示する表示装置に係る表示領域の組み合わせを選択する組み合わせ選択手段と、選択された表示領域に各コンテンツデータを表示するコンテンツデータ表示手段と、を有することによって課題を解決する。
【解決手段】複数の表示装置の仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、複数の表示装置の配置情報を取得する配置情報取得手段と、表示領域の組み合わせの選択に関する選択基準を設定する選択基準設定手段と、各コンテンツデータに関するデータ情報を取得するデータ情報取得手段と仕様情報と、配置情報と、データ情報と、選択基準と、に応じて、各コンテンツデータを表示する表示装置に係る表示領域の組み合わせを選択する組み合わせ選択手段と、選択された表示領域に各コンテンツデータを表示するコンテンツデータ表示手段と、を有することによって課題を解決する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置及び表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置の大型化への要求が高まってきており、複数のディスプレイを組み合わせたマルチディスプレイシステムへのニーズも増えつつある。マルチディスプレイシステムでは、全てのディスプレイの数や配置を考慮して一つのコンテンツをそれぞれのディスプレイ毎に分割して表示している(特許文献1参照)。また複数のコンテンツを同時にマルチディスプレイ上の個々のディスプレイに表示させ、また重要な画像データを最も見易い位置のディスプレイに表示する画像表示装置も存在する(特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−301131号公報
【特許文献2】特開平10−240209号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、複数のコンテンツデータを複数の表示装置で構成される表示システム上に表示する際に、各表示装置を有効に利用してそれぞれのコンテンツデータを見やすく表示することはできない問題があった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、複数のコンテンツデータを複数の表示装置で構成される表示システム上に表示する際に、各表示装置を有効に利用してそれぞれのコンテンツデータを見やすく表示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明は、複数の表示装置で構成される表示システムの表示制御を行う表示制御装置であって、前記複数の表示装置の仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、前記複数の表示装置の配置情報を取得する配置情報取得手段と、表示領域の組み合わせの選択に関する選択基準を設定する選択基準設定手段と、各コンテンツデータに関するデータ情報を取得するデータ情報取得手段と、前記仕様情報と、前記配置情報と、前記データ情報と、前記選択基準と、に応じて、各コンテンツデータを表示する前記表示装置に係る表示領域の組み合わせを選択する組み合わせ選択手段と、前記選択された表示領域に各コンテンツデータを表示するコンテンツデータ表示手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、複数の表示装置で構成される表示システムの表示制御を行う表示制御装置におけるコンテンツデータの表示制御方法であって、前記複数の表示装置の仕様情報を取得する仕様情報取得ステップと、前記複数の表示装置の配置情報を取得する配置情報取得ステップと、表示領域の組み合わせの選択に関する選択基準を設定する選択基準設定ステップと、各コンテンツデータに関するデータ情報を取得するデータ情報取得ステップと、前記仕様情報と、前記配置情報と、前記データ情報と、前記選択基準と、に応じて、各コンテンツデータを表示する前記表示装置に係る表示領域の組み合わせを選択する組み合わせ選択ステップと、前記選択された表示領域に各コンテンツデータを表示するコンテンツデータ表示ステップと、を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、プログラム及び記憶媒体としても良い。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数のコンテンツデータを複数の表示装置で構成される表示システム上に表示する際に、各表示装置を有効に利用してそれぞれのコンテンツデータを見やすく表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0011】
<実施形態1>
図1は、表示装置制御システム(コンピュータ)のハードウェア構成の一例を示す図である。
図1において、表示装置制御システムは、CPU11、ROM12、RAM13、タイマ14、FlashROM17、ネットワークI/F18、HD19から構成される。
【0012】
CPU(中央処理装置)11は、表示装置制御システム全体を制御する。ROM12は、各種プログラム等を格納する。RAM13は、実行中のプログラムを記憶すると共に実行中のプログラムに用いられるデータ等を一時的に記憶する。
【0013】
タイマ14は、各種時間を計測する。FlashROM17は、各種設定データファイル等を記憶する。ネットワークI/F18は、表示装置制御システムを外部装置(例えばディスプレイシステム等)と接続する。HD19は、各種プログラム及び設定データファイルを記憶する。
【0014】
CPU11は、マイクロプロセッサで構成される。CPU11が、ROM12、又はHD19に記憶されているプログラムをRAM13上に読み出して実行することによって、後述する機能、又はフローチャートに係る処理が実現される。
【0015】
図2は、表示装置制御システムの機能構成の一例を示す図である。表示装置制御システム100は、機能構成として、表示装置仕様情報取得部101、表示装置配置情報取得部102、映像データ変化検出部103、データ分析部104、表示領域決定部105、データ表示部106、を含む。また、表示装置制御システム100は、機能構成として、組み合わせ基準設定部107、表示装置入出力部108、を含む。
【0016】
表示装置仕様情報取得部101は、マルチディスプレイを構成する各表示装置109の仕様情報を取得する。表示装置配置情報取得部102は、各表示装置109の配置情報を取得する。映像データ変化検出部103は、配信された映像データ(コンテンツデータ)の数と、各映像データのアスペクト比と、に変化が無いかを監視し、変化があった場合は、その変化を検出する。
【0017】
組み合わせ基準設定部107は、各映像データの表示領域の組み合わせを決定する基準(選択基準)を設定する(選択基準設定)。より具体的に説明すると、組み合わせ基準設定部107は、表示装置109に、予め定められている選択基準を表示する。そして、組み合わせ基準設定部107は、ユーザの選択操作(例えばリモートコントローラ等を用いた選択操作)に応じて、表示した選択基準の内、一の選択基準を選択して、設定する。なお、本実施形態では、選択基準として、予め
・「アスペクト比を保持したまま各映像データの大きさが近くなる組み合わせ(各コンテンツデータのアスペクト比を保つ)」
・「表示に使用しない領域が最小になる組み合わせ」
・「任意の一つの映像データが最大サイズになる組み合わせ」
・「ユーザが表示領域の組み合わせを選択する」
の4つが設定されているものとする。
【0018】
データ分析部104は、配信された複数の映像データを分析し、映像データに関するデータ情報を取得する(データ情報取得)。例えば、データ分析部104は、配信された複数の映像データの数や各映像データのアスペクト比等を算出する。なお、データ分析部104は、組み合わせ基準設定部107で設定された選択基準に応じて、配信された複数の映像データを分析し、データ情報を取得するようにしても良い。
【0019】
以下、本実施形態では、説明の簡略化のため、組み合わせ基準設定部107で「アスペクト比を保持したまま各映像データの大きさが近くなる組み合わせ」が選択基準として設定されたものとして説明を行う。
表示領域決定部105は、各表示装置109の仕様情報と、各表示装置109の配置情報と、に基づいて、表示装置全体(マルチディスプレイ)の表示領域の大きさと形とを認識する。そして、表示領域決定部105は、配信された映像データのデータ情報(映像データの数及び各映像データのアスペクト比)と、選択基準と、を用いて、マルチディスプレイに係る各映像データの表示領域の組み合わせ(表示装置の組み合わせ)を決定する。
【0020】
データ表示部106は、表示領域決定部105が決定した表示領域に、配信された映像データを表示する(コンテンツデータ表示)。表示装置入出力部108は、表示装置109への映像出力や表示装置109からの表示装置仕様情報の取得等を行う。
なお、マルチディスプレイは、ノーマルサイズ(縦横比3:4)の同じ大きさの表示装置109を11台有するものとする。但し、このことは本実施形態を制限するものではなく、異なる画面サイズ・大きさの表示装置を組み合わせても良い。
【0021】
図3は、表示制御システムが起動したときの処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS200において、表示装置仕様情報取得部101は、表示装置入出力部108を介して、各表示装置109の仕様情報を取得する。
図4は、仕様情報の一例を示す図である。Indexは、各表示装置109の識別IDである。画面サイズは、画面のアスペクト比(ノーマル、ビスタ)である。大きさは、画面の大きさ(対角サイズ)である。また、表示装置仕様情報取得部101は、表示装置109の数を、例えば表示装置入出力部108に接続されており、信号の送受信が行われている表示装置109の台数に基づき、取得する。各表示装置109の仕様情報は、例えば各表示装置109のメモリ等に保持させておき、表示装置仕様情報取得部101が、表示装置入出力部108を介して、ある決められたプロトコルに沿って取得する。なお、各表示装置109のメモリ等に仕様情報を保持させておくのが困難な場合、表示装置仕様情報取得部101は、ユーザに仕様情報を入力させるようにしても良い。
【0022】
次にステップS201において、表示装置配置情報取得部102は、各表示装置109の配置情報を取得する。り具体的に説明すると、表示装置配置情報取得部102は、例えばユーザに各表示装置109の配置情報を入力させ、入力された配置情報を取得する。
図5は、配置情報の一例を示す図である。Indexは、図4の仕様情報と同じ、各表示装置109の識別IDである。X軸座標は、複数の表示装置109で構成されるマルチディスプレイの左下を0とした場合の各表示装置109の左下のX座標である。Y軸座標は、複数の表示装置109で構成されるマルチディスプレイの左下を0とした場合の各表示装置109の左下のY座標である。X軸サイズは、各表示装置109のX軸方向の大きさである。Y軸サイズは、各表示装置109のY軸方向の大きさである。
【0023】
なお、表示装置109の四隅にセンサを設置し、そのセンサで各表示装置109のX、Y軸座標とX、Y軸サイズを計測し、表示装置入出力部108を経由して表示装置配置情報取得部102が表示装置109から直接取得しても良い。
【0024】
次にステップS202において、組み合わせ基準設定部107は、映像データの表示領域の組み合わせに係る選択基準を設定する。より具体的に説明すると、組み合わせ基準設定部107は、ユーザに選択基準を選択させ、ユーザによって選択された選択基準を設定する。上述したように本実施形態では、組み合わせ基準設定部107は、「アスペクト比を保持したまま各映像データの大きさが近くなる組み合わせ(各コンテンツデータのアスペクト比を保つ)」を設定したものとして説明を行う。
表示制御システムは、以上の動作を起動したときに行う。
【0025】
図6は、映像データが配信されてきたときの処理の一例を示すフローチャートである。
はじめに、スタンダードサイズの映像データが1つ配信された場合を例に映像データの出力処理の説明を行う。
ステップS301において、映像データ変化検出部103は、配信された映像データに変化が無いか否かを判定する。映像データ変化検出部103は、配信された映像データに変化が無いと判定した場合、ステップS301の処理を繰り返し、配信された映像データに変化があると判定した場合、ステップS302に処理を進める。ここで、映像データ変化検出部103は、配信された映像データの変化(映像データの数や映像データのアスペクト比の変化)を検出した場合、配信された映像データに変化があると判定する。
【0026】
ステップS302において、データ分析部104は、映像データを分析し、出力する映像データの数や、映像データのアスペクト比を算出する。つまり、データ分析部104は、出力する映像データが1つであり、スタンダードサイズであることを特定する。この映像データを、以降、映像データαとする。
【0027】
ステップS303において、表示領域決定部105は、仕様情報と、配置情報と、選択基準と、映像データの数及びアスペクト比と、に基づいて、映像データαの表示領域の組み合わせを決定する。
ここで、仕様情報は、ステップS200で取得された仕様情報である。また、配置情報は、ステップS201で取得された配置情報である。また、選択基準は、ステップS202で設定された選択基準である。また、映像データの数及びアスペクト比は、ステップS302で算出された映像データの数及びアスペクト比である。
【0028】
組み合わせを決定する方法としては、例えば、表示領域決定部105が、予め表示領域の形ごとに映像データのサイズと数とにあわせた表示領域の組み合わせを保持しておく。そして、表示領域決定部105が、その保持している組み合わせの中から、仕様情報と、配置情報と、映像データのデータ情報(映像データの数及びアスペクト比)と、を基に、該当する組み合わせを抜き出す。そして、表示領域決定部105が、選択基準に基づいて、抜き出した組み合わせの中から一の組み合わせを決定するものとする。但し、表示領域決定部105は、仕様情報と、配置情報と、選択基準と、映像データの数及びアスペクト比と、を用いて、表示領域決定アルゴリズムを基に、組み合わせを決定するようにしても良い。
【0029】
図7は、組み合わせの一例を示す図(その1)である。Indexは、組み合わせを識別する識別IDである。映像データは、出力する映像データを識別する識別IDである。X、Y軸座標は、映像データの左下の表示座標である。X、Y軸サイズは、映像データの表示サイズである。組み合わせIndex1で映像データαを表示した場合の一例が、図8である。図8は、マルチディスプレイに映像データを表示した一例を示す図(その1)である。スタンダードサイズの映像データを1つ出力するため組み合わせは図7に示す組み合わせIndex1の組み合わせのみである。この中からステップS202において組み合わせ基準設定部107で決めた選択基準にのっとって、表示領域決定部105が、表示領域の組み合わせを決定する。前記選択基準は「アスペクト比を保持したまま各映像データの大きさが近くなる組み合わせ」であるが、図7に示す組み合わせはIndex1の組み合わせ1つのみであるため、表示領域決定部105は、これを選択、設定する。よって映像データαの表示領域は、図8のNo.1となる。
【0030】
再び図6の説明に戻りステップ304において、データ表示部106は、映像データαの表示場所を表示領域決定部105から取得し、図8のNo.1の位置に映像データαを表示するように表示装置入出力部108を通してマルチディスプレイに表示命令を出す。表示装置入出力部108は、データ表示部106からの表示命令を受けて、マルチディスプレイを構成する、該当する表示装置109に映像データを出力する。
【0031】
次に、ビスタサイズの映像データが1つ追加された場合の映像データの出力処理の説明を行う。
ステップS301において、映像データ変化検出部103は、映像データがスタンダードサイズの映像データ1つだったものがスタンダードサイズの映像データ1つと、ビスタサイズの映像データ1つと、の計2つに変化したことを検出する。そして、映像データ変化検出部103は、処理をステップS302に進める。
【0032】
ステップS302において、データ分析部104は、映像データを分析し、出力する映像データの数や、映像データのアスペクト比を算出する。つまり、データ分析部104は、出力する映像データが2つであり、追加された映像データがビスタサイズの映像データであることを特定する。この追加された映像データを、以降、映像データβとする。つまり、出力する映像データは、映像データαと、映像データβと、の2つになる。
【0033】
ステップS303において、表示領域決定部105は、仕様情報と、配置情報と、選択基準と、映像データの数及びアスペクト比と、に基づいて、映像データα及び映像データβの表示領域の組み合わせを決定する。
【0034】
表示領域決定部105が、仕様情報と、配置情報と、映像データの数及びアスペクト比と、に基づいて、抜き題した、該当する組み合わせの一例を、図9に示す。図9は、組み合わせの一例を示す図(その2)である。また、図10は、組み合わせIndex1〜Index4で映像データα及び映像データβをマルチディスプレイに表示させた場合の一例を示す図である。
【0035】
つまり、スタンダードサイズの映像データ1つと、ビスタサイズの映像データ1つと、を出力するため組み合わせは図9に示す4つである。
この中から表示領域決定部105は、ステップS202で組み合わせ基準設定部107が選択した選択基準にのっとって、一の組み合わせを決定する。ステップS202で組み合わせ基準設定部107が選択した選択基準は「アスペクト比を保持したまま各映像データの大きさが近くなる組み合わせ」である。よって、表示領域決定部105は、図9に示す組み合わせの中から選択基準に最もあてはまるIndex2を選択する。つまり、表示領域決定部105は、映像データαの表示領域を図10のIndex2のNo.1とし、映像データβの表示領域をNo.2とする。
【0036】
ステップ304において、データ表示部106は、映像データαと映像データβとの表示場所を表示領域決定部105から取得する。そして、データ表示部106は、図10のIndex2のNo.1、No.2の位置にそれぞれ映像データα、βを表示するように表示装置入出力部108を通してマルチディスプレイに表示命令を出す。表示装置入出力部108は、データ表示部106の命令を受けてマルチディスプレイの各表示装置109に映像データを出力する。
【0037】
つまり、映像データαが表示装置109の9画面を使って表示されていたものが、4画面に縮小し、映像データβが表示装置109の6画面を使って表示されるように変更された。
【0038】
次に、ビスタサイズの映像データβがスタンダードサイズの映像データに変化した場合の映像データの出力処理の説明を行う。
ステップS301において、映像データ変化検出部103は、映像データがスタンダードサイズの映像データ1つとビスタサイズの映像データ1つとの計2つだったものがスタンダードサイズの映像データ2つに変化したことを検出する。そして、映像データ変化検出部103は、処理をステップS302に進める。
【0039】
ステップS302において、データ分析部104は、映像データを分析し、出力する映像データの数や、映像データのアスペクト比を算出する。つまり、データ分析部104は、出力する映像データが2つであり、ビスタサイズの映像データがスタンダードサイズの映像データに変更されたことを特定する。つまり、出力する映像データは、スタンダードサイズの映像データα及び映像データβの2つになる。
【0040】
次にステップS303において、表示領域決定部105は、仕様情報と、配置情報と、選択基準と、映像データの数及びアスペクト比と、に基づいて、映像データα及び映像データβの表示領域の組み合わせを決定する。表示領域決定部105が、仕様情報と、配置情報と、映像データの数及びアスペクト比と、に基づいて、抜き題した、該当する組み合わせの一例を、図11に示す。図11は、組み合わせの一例を示す図(その3)である。また、図12は、組み合わせIndex1、Index2で映像データα及び映像データβをマルチディスプレイに表示させた場合の一例を示す図である。
【0041】
つまり、スタンダードサイズの映像データ2つを出力するため組み合わせは図11に示す2つである。
この中から表示領域決定部105は、ステップS202で組み合わせ基準設定部107が選択した選択基準にのっとって、一の組み合わせを決定する。ステップS202で組み合わせ基準設定部107が選択基準は「アスペクト比を保持したまま各映像データの大きさが近くなる組み合わせ」である。よって、表示領域決定部105は、図11に示す組み合わせの中から選択基準に最もあてはまるIndex1を選択する。つまり、表示領域決定部105は、映像データαの表示領域を図12のIndex1のNo.1とし、映像データβの表示領域をNo.2とする。
【0042】
ステップ304において、データ表示部106は、映像データαと映像データβとの表示場所を表示領域決定部105から取得する。そして、データ表示部106は、図12のIndex1のNo.1、No.2の位置にそれぞれ映像データα、βを表示するように表示装置入出力部108を通してマルチディスプレイに表示命令を出す。表示装置入出力部108は、データ表示部106の命令を受けてマルチディスプレイの各表示装置109に映像データを出力する。
【0043】
つまり、映像データβが表示装置109の6画面を使って表示されていたものが、スタンダードサイズになることで横が若干短くなり、4画面で表示されるように変更される。
よって、映像データが複数になっても効率的にマルチディスプレイシステム上に配置することができ、ユーザは見易い大きさで映像を閲覧することができる。
【0044】
<その他の実施形態>
また、本発明の目的は、以下のようにすることによって達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(又は記録媒体)を、システム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置の中央演算処理手段(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0045】
また、システム或いは装置の前記中央演算処理手段が読み出したプログラムコードを実行することにより、そのプログラムコードの指示に基づき、システム或いは装置上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行う。その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0046】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、前記システム或いは装置に挿入された機能拡張カードや、接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれたとする。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0047】
本発明を前記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0048】
以上、上述した実施形態によれば、複数のコンテンツデータを複数の表示装置で構成される表示システム上に表示する際に、各表示装置を有効に利用してそれぞれのコンテンツデータを見やすく表示することができる。
【0049】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】表示装置制御システム(コンピュータ)のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】表示装置制御システムの機能構成の一例を示す図である。
【図3】表示制御システムが起動したときの処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】仕様情報の一例を示す図である。
【図5】配置情報の一例を示す図である。
【図6】映像データが配信されてきたときの処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】組み合わせの一例を示す図(その1)である。
【図8】マルチディスプレイに映像データを表示した一例を示す図(その1)である。
【図9】組み合わせの一例を示す図(その2)である。
【図10】組み合わせIndex1〜Index4で映像データα及び映像データβをマルチディスプレイに表示させた場合の一例を示す図である。
【図11】組み合わせの一例を示す図(その3)である。
【図12】組み合わせIndex1、Index2で映像データα及び映像データβをマルチディスプレイに表示させた場合の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 タイマ
17 FlashROM
18 ネットワークI/F
19 ハードディスク
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置及び表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置の大型化への要求が高まってきており、複数のディスプレイを組み合わせたマルチディスプレイシステムへのニーズも増えつつある。マルチディスプレイシステムでは、全てのディスプレイの数や配置を考慮して一つのコンテンツをそれぞれのディスプレイ毎に分割して表示している(特許文献1参照)。また複数のコンテンツを同時にマルチディスプレイ上の個々のディスプレイに表示させ、また重要な画像データを最も見易い位置のディスプレイに表示する画像表示装置も存在する(特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−301131号公報
【特許文献2】特開平10−240209号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、複数のコンテンツデータを複数の表示装置で構成される表示システム上に表示する際に、各表示装置を有効に利用してそれぞれのコンテンツデータを見やすく表示することはできない問題があった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、複数のコンテンツデータを複数の表示装置で構成される表示システム上に表示する際に、各表示装置を有効に利用してそれぞれのコンテンツデータを見やすく表示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明は、複数の表示装置で構成される表示システムの表示制御を行う表示制御装置であって、前記複数の表示装置の仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、前記複数の表示装置の配置情報を取得する配置情報取得手段と、表示領域の組み合わせの選択に関する選択基準を設定する選択基準設定手段と、各コンテンツデータに関するデータ情報を取得するデータ情報取得手段と、前記仕様情報と、前記配置情報と、前記データ情報と、前記選択基準と、に応じて、各コンテンツデータを表示する前記表示装置に係る表示領域の組み合わせを選択する組み合わせ選択手段と、前記選択された表示領域に各コンテンツデータを表示するコンテンツデータ表示手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、複数の表示装置で構成される表示システムの表示制御を行う表示制御装置におけるコンテンツデータの表示制御方法であって、前記複数の表示装置の仕様情報を取得する仕様情報取得ステップと、前記複数の表示装置の配置情報を取得する配置情報取得ステップと、表示領域の組み合わせの選択に関する選択基準を設定する選択基準設定ステップと、各コンテンツデータに関するデータ情報を取得するデータ情報取得ステップと、前記仕様情報と、前記配置情報と、前記データ情報と、前記選択基準と、に応じて、各コンテンツデータを表示する前記表示装置に係る表示領域の組み合わせを選択する組み合わせ選択ステップと、前記選択された表示領域に各コンテンツデータを表示するコンテンツデータ表示ステップと、を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、プログラム及び記憶媒体としても良い。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数のコンテンツデータを複数の表示装置で構成される表示システム上に表示する際に、各表示装置を有効に利用してそれぞれのコンテンツデータを見やすく表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0011】
<実施形態1>
図1は、表示装置制御システム(コンピュータ)のハードウェア構成の一例を示す図である。
図1において、表示装置制御システムは、CPU11、ROM12、RAM13、タイマ14、FlashROM17、ネットワークI/F18、HD19から構成される。
【0012】
CPU(中央処理装置)11は、表示装置制御システム全体を制御する。ROM12は、各種プログラム等を格納する。RAM13は、実行中のプログラムを記憶すると共に実行中のプログラムに用いられるデータ等を一時的に記憶する。
【0013】
タイマ14は、各種時間を計測する。FlashROM17は、各種設定データファイル等を記憶する。ネットワークI/F18は、表示装置制御システムを外部装置(例えばディスプレイシステム等)と接続する。HD19は、各種プログラム及び設定データファイルを記憶する。
【0014】
CPU11は、マイクロプロセッサで構成される。CPU11が、ROM12、又はHD19に記憶されているプログラムをRAM13上に読み出して実行することによって、後述する機能、又はフローチャートに係る処理が実現される。
【0015】
図2は、表示装置制御システムの機能構成の一例を示す図である。表示装置制御システム100は、機能構成として、表示装置仕様情報取得部101、表示装置配置情報取得部102、映像データ変化検出部103、データ分析部104、表示領域決定部105、データ表示部106、を含む。また、表示装置制御システム100は、機能構成として、組み合わせ基準設定部107、表示装置入出力部108、を含む。
【0016】
表示装置仕様情報取得部101は、マルチディスプレイを構成する各表示装置109の仕様情報を取得する。表示装置配置情報取得部102は、各表示装置109の配置情報を取得する。映像データ変化検出部103は、配信された映像データ(コンテンツデータ)の数と、各映像データのアスペクト比と、に変化が無いかを監視し、変化があった場合は、その変化を検出する。
【0017】
組み合わせ基準設定部107は、各映像データの表示領域の組み合わせを決定する基準(選択基準)を設定する(選択基準設定)。より具体的に説明すると、組み合わせ基準設定部107は、表示装置109に、予め定められている選択基準を表示する。そして、組み合わせ基準設定部107は、ユーザの選択操作(例えばリモートコントローラ等を用いた選択操作)に応じて、表示した選択基準の内、一の選択基準を選択して、設定する。なお、本実施形態では、選択基準として、予め
・「アスペクト比を保持したまま各映像データの大きさが近くなる組み合わせ(各コンテンツデータのアスペクト比を保つ)」
・「表示に使用しない領域が最小になる組み合わせ」
・「任意の一つの映像データが最大サイズになる組み合わせ」
・「ユーザが表示領域の組み合わせを選択する」
の4つが設定されているものとする。
【0018】
データ分析部104は、配信された複数の映像データを分析し、映像データに関するデータ情報を取得する(データ情報取得)。例えば、データ分析部104は、配信された複数の映像データの数や各映像データのアスペクト比等を算出する。なお、データ分析部104は、組み合わせ基準設定部107で設定された選択基準に応じて、配信された複数の映像データを分析し、データ情報を取得するようにしても良い。
【0019】
以下、本実施形態では、説明の簡略化のため、組み合わせ基準設定部107で「アスペクト比を保持したまま各映像データの大きさが近くなる組み合わせ」が選択基準として設定されたものとして説明を行う。
表示領域決定部105は、各表示装置109の仕様情報と、各表示装置109の配置情報と、に基づいて、表示装置全体(マルチディスプレイ)の表示領域の大きさと形とを認識する。そして、表示領域決定部105は、配信された映像データのデータ情報(映像データの数及び各映像データのアスペクト比)と、選択基準と、を用いて、マルチディスプレイに係る各映像データの表示領域の組み合わせ(表示装置の組み合わせ)を決定する。
【0020】
データ表示部106は、表示領域決定部105が決定した表示領域に、配信された映像データを表示する(コンテンツデータ表示)。表示装置入出力部108は、表示装置109への映像出力や表示装置109からの表示装置仕様情報の取得等を行う。
なお、マルチディスプレイは、ノーマルサイズ(縦横比3:4)の同じ大きさの表示装置109を11台有するものとする。但し、このことは本実施形態を制限するものではなく、異なる画面サイズ・大きさの表示装置を組み合わせても良い。
【0021】
図3は、表示制御システムが起動したときの処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS200において、表示装置仕様情報取得部101は、表示装置入出力部108を介して、各表示装置109の仕様情報を取得する。
図4は、仕様情報の一例を示す図である。Indexは、各表示装置109の識別IDである。画面サイズは、画面のアスペクト比(ノーマル、ビスタ)である。大きさは、画面の大きさ(対角サイズ)である。また、表示装置仕様情報取得部101は、表示装置109の数を、例えば表示装置入出力部108に接続されており、信号の送受信が行われている表示装置109の台数に基づき、取得する。各表示装置109の仕様情報は、例えば各表示装置109のメモリ等に保持させておき、表示装置仕様情報取得部101が、表示装置入出力部108を介して、ある決められたプロトコルに沿って取得する。なお、各表示装置109のメモリ等に仕様情報を保持させておくのが困難な場合、表示装置仕様情報取得部101は、ユーザに仕様情報を入力させるようにしても良い。
【0022】
次にステップS201において、表示装置配置情報取得部102は、各表示装置109の配置情報を取得する。り具体的に説明すると、表示装置配置情報取得部102は、例えばユーザに各表示装置109の配置情報を入力させ、入力された配置情報を取得する。
図5は、配置情報の一例を示す図である。Indexは、図4の仕様情報と同じ、各表示装置109の識別IDである。X軸座標は、複数の表示装置109で構成されるマルチディスプレイの左下を0とした場合の各表示装置109の左下のX座標である。Y軸座標は、複数の表示装置109で構成されるマルチディスプレイの左下を0とした場合の各表示装置109の左下のY座標である。X軸サイズは、各表示装置109のX軸方向の大きさである。Y軸サイズは、各表示装置109のY軸方向の大きさである。
【0023】
なお、表示装置109の四隅にセンサを設置し、そのセンサで各表示装置109のX、Y軸座標とX、Y軸サイズを計測し、表示装置入出力部108を経由して表示装置配置情報取得部102が表示装置109から直接取得しても良い。
【0024】
次にステップS202において、組み合わせ基準設定部107は、映像データの表示領域の組み合わせに係る選択基準を設定する。より具体的に説明すると、組み合わせ基準設定部107は、ユーザに選択基準を選択させ、ユーザによって選択された選択基準を設定する。上述したように本実施形態では、組み合わせ基準設定部107は、「アスペクト比を保持したまま各映像データの大きさが近くなる組み合わせ(各コンテンツデータのアスペクト比を保つ)」を設定したものとして説明を行う。
表示制御システムは、以上の動作を起動したときに行う。
【0025】
図6は、映像データが配信されてきたときの処理の一例を示すフローチャートである。
はじめに、スタンダードサイズの映像データが1つ配信された場合を例に映像データの出力処理の説明を行う。
ステップS301において、映像データ変化検出部103は、配信された映像データに変化が無いか否かを判定する。映像データ変化検出部103は、配信された映像データに変化が無いと判定した場合、ステップS301の処理を繰り返し、配信された映像データに変化があると判定した場合、ステップS302に処理を進める。ここで、映像データ変化検出部103は、配信された映像データの変化(映像データの数や映像データのアスペクト比の変化)を検出した場合、配信された映像データに変化があると判定する。
【0026】
ステップS302において、データ分析部104は、映像データを分析し、出力する映像データの数や、映像データのアスペクト比を算出する。つまり、データ分析部104は、出力する映像データが1つであり、スタンダードサイズであることを特定する。この映像データを、以降、映像データαとする。
【0027】
ステップS303において、表示領域決定部105は、仕様情報と、配置情報と、選択基準と、映像データの数及びアスペクト比と、に基づいて、映像データαの表示領域の組み合わせを決定する。
ここで、仕様情報は、ステップS200で取得された仕様情報である。また、配置情報は、ステップS201で取得された配置情報である。また、選択基準は、ステップS202で設定された選択基準である。また、映像データの数及びアスペクト比は、ステップS302で算出された映像データの数及びアスペクト比である。
【0028】
組み合わせを決定する方法としては、例えば、表示領域決定部105が、予め表示領域の形ごとに映像データのサイズと数とにあわせた表示領域の組み合わせを保持しておく。そして、表示領域決定部105が、その保持している組み合わせの中から、仕様情報と、配置情報と、映像データのデータ情報(映像データの数及びアスペクト比)と、を基に、該当する組み合わせを抜き出す。そして、表示領域決定部105が、選択基準に基づいて、抜き出した組み合わせの中から一の組み合わせを決定するものとする。但し、表示領域決定部105は、仕様情報と、配置情報と、選択基準と、映像データの数及びアスペクト比と、を用いて、表示領域決定アルゴリズムを基に、組み合わせを決定するようにしても良い。
【0029】
図7は、組み合わせの一例を示す図(その1)である。Indexは、組み合わせを識別する識別IDである。映像データは、出力する映像データを識別する識別IDである。X、Y軸座標は、映像データの左下の表示座標である。X、Y軸サイズは、映像データの表示サイズである。組み合わせIndex1で映像データαを表示した場合の一例が、図8である。図8は、マルチディスプレイに映像データを表示した一例を示す図(その1)である。スタンダードサイズの映像データを1つ出力するため組み合わせは図7に示す組み合わせIndex1の組み合わせのみである。この中からステップS202において組み合わせ基準設定部107で決めた選択基準にのっとって、表示領域決定部105が、表示領域の組み合わせを決定する。前記選択基準は「アスペクト比を保持したまま各映像データの大きさが近くなる組み合わせ」であるが、図7に示す組み合わせはIndex1の組み合わせ1つのみであるため、表示領域決定部105は、これを選択、設定する。よって映像データαの表示領域は、図8のNo.1となる。
【0030】
再び図6の説明に戻りステップ304において、データ表示部106は、映像データαの表示場所を表示領域決定部105から取得し、図8のNo.1の位置に映像データαを表示するように表示装置入出力部108を通してマルチディスプレイに表示命令を出す。表示装置入出力部108は、データ表示部106からの表示命令を受けて、マルチディスプレイを構成する、該当する表示装置109に映像データを出力する。
【0031】
次に、ビスタサイズの映像データが1つ追加された場合の映像データの出力処理の説明を行う。
ステップS301において、映像データ変化検出部103は、映像データがスタンダードサイズの映像データ1つだったものがスタンダードサイズの映像データ1つと、ビスタサイズの映像データ1つと、の計2つに変化したことを検出する。そして、映像データ変化検出部103は、処理をステップS302に進める。
【0032】
ステップS302において、データ分析部104は、映像データを分析し、出力する映像データの数や、映像データのアスペクト比を算出する。つまり、データ分析部104は、出力する映像データが2つであり、追加された映像データがビスタサイズの映像データであることを特定する。この追加された映像データを、以降、映像データβとする。つまり、出力する映像データは、映像データαと、映像データβと、の2つになる。
【0033】
ステップS303において、表示領域決定部105は、仕様情報と、配置情報と、選択基準と、映像データの数及びアスペクト比と、に基づいて、映像データα及び映像データβの表示領域の組み合わせを決定する。
【0034】
表示領域決定部105が、仕様情報と、配置情報と、映像データの数及びアスペクト比と、に基づいて、抜き題した、該当する組み合わせの一例を、図9に示す。図9は、組み合わせの一例を示す図(その2)である。また、図10は、組み合わせIndex1〜Index4で映像データα及び映像データβをマルチディスプレイに表示させた場合の一例を示す図である。
【0035】
つまり、スタンダードサイズの映像データ1つと、ビスタサイズの映像データ1つと、を出力するため組み合わせは図9に示す4つである。
この中から表示領域決定部105は、ステップS202で組み合わせ基準設定部107が選択した選択基準にのっとって、一の組み合わせを決定する。ステップS202で組み合わせ基準設定部107が選択した選択基準は「アスペクト比を保持したまま各映像データの大きさが近くなる組み合わせ」である。よって、表示領域決定部105は、図9に示す組み合わせの中から選択基準に最もあてはまるIndex2を選択する。つまり、表示領域決定部105は、映像データαの表示領域を図10のIndex2のNo.1とし、映像データβの表示領域をNo.2とする。
【0036】
ステップ304において、データ表示部106は、映像データαと映像データβとの表示場所を表示領域決定部105から取得する。そして、データ表示部106は、図10のIndex2のNo.1、No.2の位置にそれぞれ映像データα、βを表示するように表示装置入出力部108を通してマルチディスプレイに表示命令を出す。表示装置入出力部108は、データ表示部106の命令を受けてマルチディスプレイの各表示装置109に映像データを出力する。
【0037】
つまり、映像データαが表示装置109の9画面を使って表示されていたものが、4画面に縮小し、映像データβが表示装置109の6画面を使って表示されるように変更された。
【0038】
次に、ビスタサイズの映像データβがスタンダードサイズの映像データに変化した場合の映像データの出力処理の説明を行う。
ステップS301において、映像データ変化検出部103は、映像データがスタンダードサイズの映像データ1つとビスタサイズの映像データ1つとの計2つだったものがスタンダードサイズの映像データ2つに変化したことを検出する。そして、映像データ変化検出部103は、処理をステップS302に進める。
【0039】
ステップS302において、データ分析部104は、映像データを分析し、出力する映像データの数や、映像データのアスペクト比を算出する。つまり、データ分析部104は、出力する映像データが2つであり、ビスタサイズの映像データがスタンダードサイズの映像データに変更されたことを特定する。つまり、出力する映像データは、スタンダードサイズの映像データα及び映像データβの2つになる。
【0040】
次にステップS303において、表示領域決定部105は、仕様情報と、配置情報と、選択基準と、映像データの数及びアスペクト比と、に基づいて、映像データα及び映像データβの表示領域の組み合わせを決定する。表示領域決定部105が、仕様情報と、配置情報と、映像データの数及びアスペクト比と、に基づいて、抜き題した、該当する組み合わせの一例を、図11に示す。図11は、組み合わせの一例を示す図(その3)である。また、図12は、組み合わせIndex1、Index2で映像データα及び映像データβをマルチディスプレイに表示させた場合の一例を示す図である。
【0041】
つまり、スタンダードサイズの映像データ2つを出力するため組み合わせは図11に示す2つである。
この中から表示領域決定部105は、ステップS202で組み合わせ基準設定部107が選択した選択基準にのっとって、一の組み合わせを決定する。ステップS202で組み合わせ基準設定部107が選択基準は「アスペクト比を保持したまま各映像データの大きさが近くなる組み合わせ」である。よって、表示領域決定部105は、図11に示す組み合わせの中から選択基準に最もあてはまるIndex1を選択する。つまり、表示領域決定部105は、映像データαの表示領域を図12のIndex1のNo.1とし、映像データβの表示領域をNo.2とする。
【0042】
ステップ304において、データ表示部106は、映像データαと映像データβとの表示場所を表示領域決定部105から取得する。そして、データ表示部106は、図12のIndex1のNo.1、No.2の位置にそれぞれ映像データα、βを表示するように表示装置入出力部108を通してマルチディスプレイに表示命令を出す。表示装置入出力部108は、データ表示部106の命令を受けてマルチディスプレイの各表示装置109に映像データを出力する。
【0043】
つまり、映像データβが表示装置109の6画面を使って表示されていたものが、スタンダードサイズになることで横が若干短くなり、4画面で表示されるように変更される。
よって、映像データが複数になっても効率的にマルチディスプレイシステム上に配置することができ、ユーザは見易い大きさで映像を閲覧することができる。
【0044】
<その他の実施形態>
また、本発明の目的は、以下のようにすることによって達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(又は記録媒体)を、システム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置の中央演算処理手段(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0045】
また、システム或いは装置の前記中央演算処理手段が読み出したプログラムコードを実行することにより、そのプログラムコードの指示に基づき、システム或いは装置上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行う。その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0046】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、前記システム或いは装置に挿入された機能拡張カードや、接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれたとする。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0047】
本発明を前記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0048】
以上、上述した実施形態によれば、複数のコンテンツデータを複数の表示装置で構成される表示システム上に表示する際に、各表示装置を有効に利用してそれぞれのコンテンツデータを見やすく表示することができる。
【0049】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】表示装置制御システム(コンピュータ)のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】表示装置制御システムの機能構成の一例を示す図である。
【図3】表示制御システムが起動したときの処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】仕様情報の一例を示す図である。
【図5】配置情報の一例を示す図である。
【図6】映像データが配信されてきたときの処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】組み合わせの一例を示す図(その1)である。
【図8】マルチディスプレイに映像データを表示した一例を示す図(その1)である。
【図9】組み合わせの一例を示す図(その2)である。
【図10】組み合わせIndex1〜Index4で映像データα及び映像データβをマルチディスプレイに表示させた場合の一例を示す図である。
【図11】組み合わせの一例を示す図(その3)である。
【図12】組み合わせIndex1、Index2で映像データα及び映像データβをマルチディスプレイに表示させた場合の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 タイマ
17 FlashROM
18 ネットワークI/F
19 ハードディスク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の表示装置で構成される表示システムの表示制御を行う表示制御装置であって、
前記複数の表示装置の仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、
前記複数の表示装置の配置情報を取得する配置情報取得手段と、
表示領域の組み合わせの選択に関する選択基準を設定する選択基準設定手段と、
各コンテンツデータに関するデータ情報を取得するデータ情報取得手段と、
前記仕様情報と、前記配置情報と、前記データ情報と、前記選択基準と、に応じて、各コンテンツデータを表示する前記表示装置に係る表示領域の組み合わせを選択する組み合わせ選択手段と、
前記選択された表示領域に各コンテンツデータを表示するコンテンツデータ表示手段と、
を有することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記選択基準設定手段が、各コンテンツデータのアスペクト比を保つ旨の選択基準を設定した場合、
前記データ情報取得手段は、各コンテンツデータのアスペクト比を算出し、各コンテンツデータのアスペクト比をデータ情報として取得して、
前記組み合わせ選択手段は、前記仕様情報と、前記配置情報と、前記データ情報と、前記選択基準と、に応じて、表示領域の組み合わせを選択することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
コンテンツデータの変化を検出する検出手段を更に有し、
前記データ情報取得手段は、前記検出手段においてコンテンツデータの変化が検出された場合、各コンテンツデータのアスペクト比を算出し直すことを特徴とする請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
複数の表示装置で構成される表示システムの表示制御を行う表示制御装置におけるコンテンツデータの表示制御方法であって、
前記複数の表示装置の仕様情報を取得する仕様情報取得ステップと、
前記複数の表示装置の配置情報を取得する配置情報取得ステップと、
表示領域の組み合わせの選択に関する選択基準を設定する選択基準設定ステップと、
各コンテンツデータに関するデータ情報を取得するデータ情報取得ステップと、
前記仕様情報と、前記配置情報と、前記データ情報と、前記選択基準と、に応じて、各コンテンツデータを表示する前記表示装置に係る表示領域の組み合わせを選択する組み合わせ選択ステップと、
前記選択された表示領域に各コンテンツデータを表示するコンテンツデータ表示ステップと、
を有することを特徴とする表示制御方法。
【請求項5】
前記選択基準設定ステップにおいて、各コンテンツデータのアスペクト比を保つ旨の選択基準が設定された場合、
前記データ情報取得ステップでは、各コンテンツデータのアスペクト比を算出し、各コンテンツデータのアスペクト比をデータ情報として取得して、
前記組み合わせ選択ステップでは、前記仕様情報と、前記配置情報と、前記データ情報と、前記選択基準と、に応じて、表示領域の組み合わせを選択することを特徴とする請求項4に記載の表示制御方法。
【請求項6】
コンテンツデータの変化を検出する検出ステップを更に有し、
前記データ情報取得ステップでは、前記検出ステップにおいてコンテンツデータの変化が検出された場合、各コンテンツデータのアスペクト比を算出し直すことを特徴とする請求項5に記載の表示制御方法。
【請求項7】
複数の表示装置で構成される表示システムの表示制御を行うコンピュータを、
前記複数の表示装置の仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、
前記複数の表示装置の配置情報を取得する配置情報取得手段と、
表示領域の組み合わせの選択に関する選択基準を設定する選択基準設定手段と、
各コンテンツデータに関するデータ情報を取得するデータ情報取得手段と、
前記仕様情報と、前記配置情報と、前記データ情報と、前記選択基準と、に応じて、各コンテンツデータを表示する前記表示装置に係る表示領域の組み合わせを選択する組み合わせ選択手段と、
前記選択された表示領域に各コンテンツデータを表示するコンテンツデータ表示手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムを記憶したコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体。
【請求項1】
複数の表示装置で構成される表示システムの表示制御を行う表示制御装置であって、
前記複数の表示装置の仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、
前記複数の表示装置の配置情報を取得する配置情報取得手段と、
表示領域の組み合わせの選択に関する選択基準を設定する選択基準設定手段と、
各コンテンツデータに関するデータ情報を取得するデータ情報取得手段と、
前記仕様情報と、前記配置情報と、前記データ情報と、前記選択基準と、に応じて、各コンテンツデータを表示する前記表示装置に係る表示領域の組み合わせを選択する組み合わせ選択手段と、
前記選択された表示領域に各コンテンツデータを表示するコンテンツデータ表示手段と、
を有することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記選択基準設定手段が、各コンテンツデータのアスペクト比を保つ旨の選択基準を設定した場合、
前記データ情報取得手段は、各コンテンツデータのアスペクト比を算出し、各コンテンツデータのアスペクト比をデータ情報として取得して、
前記組み合わせ選択手段は、前記仕様情報と、前記配置情報と、前記データ情報と、前記選択基準と、に応じて、表示領域の組み合わせを選択することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
コンテンツデータの変化を検出する検出手段を更に有し、
前記データ情報取得手段は、前記検出手段においてコンテンツデータの変化が検出された場合、各コンテンツデータのアスペクト比を算出し直すことを特徴とする請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
複数の表示装置で構成される表示システムの表示制御を行う表示制御装置におけるコンテンツデータの表示制御方法であって、
前記複数の表示装置の仕様情報を取得する仕様情報取得ステップと、
前記複数の表示装置の配置情報を取得する配置情報取得ステップと、
表示領域の組み合わせの選択に関する選択基準を設定する選択基準設定ステップと、
各コンテンツデータに関するデータ情報を取得するデータ情報取得ステップと、
前記仕様情報と、前記配置情報と、前記データ情報と、前記選択基準と、に応じて、各コンテンツデータを表示する前記表示装置に係る表示領域の組み合わせを選択する組み合わせ選択ステップと、
前記選択された表示領域に各コンテンツデータを表示するコンテンツデータ表示ステップと、
を有することを特徴とする表示制御方法。
【請求項5】
前記選択基準設定ステップにおいて、各コンテンツデータのアスペクト比を保つ旨の選択基準が設定された場合、
前記データ情報取得ステップでは、各コンテンツデータのアスペクト比を算出し、各コンテンツデータのアスペクト比をデータ情報として取得して、
前記組み合わせ選択ステップでは、前記仕様情報と、前記配置情報と、前記データ情報と、前記選択基準と、に応じて、表示領域の組み合わせを選択することを特徴とする請求項4に記載の表示制御方法。
【請求項6】
コンテンツデータの変化を検出する検出ステップを更に有し、
前記データ情報取得ステップでは、前記検出ステップにおいてコンテンツデータの変化が検出された場合、各コンテンツデータのアスペクト比を算出し直すことを特徴とする請求項5に記載の表示制御方法。
【請求項7】
複数の表示装置で構成される表示システムの表示制御を行うコンピュータを、
前記複数の表示装置の仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、
前記複数の表示装置の配置情報を取得する配置情報取得手段と、
表示領域の組み合わせの選択に関する選択基準を設定する選択基準設定手段と、
各コンテンツデータに関するデータ情報を取得するデータ情報取得手段と、
前記仕様情報と、前記配置情報と、前記データ情報と、前記選択基準と、に応じて、各コンテンツデータを表示する前記表示装置に係る表示領域の組み合わせを選択する組み合わせ選択手段と、
前記選択された表示領域に各コンテンツデータを表示するコンテンツデータ表示手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムを記憶したコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−139492(P2009−139492A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−313819(P2007−313819)
【出願日】平成19年12月4日(2007.12.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月4日(2007.12.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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