説明

表示灯

【課題】表示灯設置場所への表示灯設置手法を、表示灯設置場所の選択範囲が広く、また、定位置設置か、可動設置か、吊り下げ設置か等の表示灯設置態様の選択範囲も広く、これらにより使い易く便利な表示灯を提供する。
【解決手段】表示灯設置用部A2として磁石・ボルト保持部材7と、吊下げ用部材8とを含んでおり、保持部材7は、片面側に磁石71が保持され、反対面側にボルト72が突設されており、磁石71及びボルト72のうち一方が使用可能に露出されるとともに他方が表示灯本体A1底部に隣り合う収納空間S1へ収納される状態で該本体底部に取り外し可能に取り付けられる部材であり、吊下げ用部材8は、本体底部に回動可能に連結されていて、保持部材7の外周域に嵌められる収納位置及び該収納位置から起立回動されて該表示灯本体を吊下げ可能の位置のいずれかを選択的にとることができる表示灯A。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種分野において使用できる表示灯に関する。
【背景技術】
【0002】
表示灯は種々のタイプのものが知られているが、多くのものは、表示灯設置対象場所に設置するための表示灯設置用部を備えている。例えば、意匠登録第1311390号公報には、光源を発光ダイオードとする表示灯であって、表示灯設置用部として、表示灯を設置対象場所に載置するための足部を底部に設けた表示灯が記載されている。
【0003】
意匠登録第1223269号公報には、光源を発光ダイオードとする表示灯であって、表示灯設置用部として、表示灯を設置対象場所に螺子留めするための雌ねじ孔を底部に設けた表示灯が記載されている。
【0004】
また、表示灯を磁石吸着可能の設置対象場所に磁力で取り付けるための磁石を備えた表示灯も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】意匠登録第1311390号公報
【特許文献2】意匠登録第1223269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような表示灯のうち、足部を有する表示灯の場合、その足部で表示灯設置対象場所へ載置するだけであり、定位置に固定することはできず、定位置への固定が求められてもその求めに応じられない。
【0007】
その点、底部に雌ねじ孔を設けたような螺子を利用して設置する表示灯では、定位置に設置することができる。しかし、設置用部として雌ねじ孔を設けた表示灯では、設置対象場所にボルトが立設されていなければならず、ボルトが立設されていない場所には設置することはできない。設置用部としてボルトを有する表示灯も考えられるが、その場合には、設置対象場所にボルト通し孔等が設けられていなければならず、ボルト通し孔等が設けられていない場所には設置できない。
【0008】
設置用部として磁石を設けた表示灯は、設置対象場所において表示灯の位置調整ができる利点があるが、設置対象場所は磁石吸着可能でなければならない。
【0009】
さらに、上記した従来の表示灯では、設置対象場所がそこに表示灯を吊るして用いるに適当な場所であっても、表示灯吊下げ手段が備わっていないので、簡単、容易に吊下げ使用することができない。
【0010】
そこで本発明は、表示灯設置対象場所に設置するための表示灯設置用部を有する表示灯であって、表示灯設置場所への表示灯設置手法を、載置設置、ボルトを利用しての螺子留め設置、磁石の吸着作用を利用しての設置、吊下げ設置のうちから選択でき、それだけ表示灯設置場所の選択範囲が広く、また、定位置設置か、可動設置か、吊り下げ設置か等の表示灯設置態様の選択範囲も広く、これらにより使い易く便利な表示灯を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は前記課題を解決するため、
表示灯設置対象場所に設置するための表示灯設置用部を有する表示灯であり、該表示灯設置用部は、磁石・ボルト保持部材と、吊下げ用部材とを含んでおり、
該磁石・ボルト保持部材は、片面側に表示灯設置用磁石が保持されているとともに該片面とは反対面側に表示灯設置用ボルトが突設されており、該磁石及びボルトのうち一方が使用可能に露出されるとともに他方が表示灯本体の底部に隣り合う収納空間へ収納される状態で該表示灯本体底部の下に配置されて該表示灯本体底部に取り外し可能に取り付けられる部材であり、
前記吊下げ用部材は、前記表示灯本体底部に回動可能に連結されていて、前記表示灯本体底部に取り付けられた状態の前記磁石・ボルト保持部材の外周域に嵌められる収納位置及び該収納位置から起立回動されて該表示灯本体を吊下げ可能の位置のいずれかを選択的にとることができ、
前記表示灯本体は少なくとも光源を含んでいる表示灯を提供する。
【0012】
ここで「表示灯設置対象場所」とは、(1) 各種乗り物の内部や外面、(2) 工場等における各種部材の上面、側面や下面、(3) 建造物の内壁や外壁、(4) 建造物内側の天井壁、(5) 工事現場における各種部材の上面、側面や下面、突出部等を指しており、表示灯設置が要請されることがある各種場所である。
【0013】
本発明に係る表示灯によると、その表示灯設置用部の設定状態として、次のいずれかを選択できる。
(1)磁石・ボルト保持部材の表示灯設置用磁石が使用可能に露出されるとともに表示灯設置用ボルトが表示灯本体の底部に隣り合う収納空間へ収納される状態で該磁石・ボルト保持部材が表示灯本体底部に取り付けられており、吊下げ部材がその収納位置に収められている状態。
(2)磁石・ボルト保持部材の表示灯設置用ボルトが使用可能に露出されるとともに表示灯設置用磁石が表示灯本体の底部に隣り合う収納空間へ収納される状態で該磁石・ボルト保持部材が表示灯本体底部に取り付けられており、吊下げ部材がその収納位置に収められている状態。 (3)磁石・ボルト保持部材の磁石及びボルトのうちいずれか一方が使用可能に露出されるとともに他方が表示灯本体の底部に隣り合う収納空間へ収納される状態で該磁石・ボルト保持部材が表示灯本体底部に取り付けられており、吊下げ部材がその収納位置から起立回動されて表示灯本体を吊下げ可能の位置に設定されている状態。
【0014】
前記(1)の設定状態では、磁石部分を単なる足部代わりに用いて表示灯設置対象場所に可動に載置設置することができる。また、表示灯設置対象場所が磁石吸着可能の場所であれば、設置用磁石を該場所に吸着させて定位置に表示灯を設置でき、要すれば、磁石を設置対象場所から外して表示灯を異なる場所へ設置し直すこともできる(このように磁石吸着可能の場所についても可動設置は可能である。)。
【0015】
前記(2)の設定状態では、敢えて言うなら、設置用ボルトを単なる足部代わりに用いて表示灯設置対象場所に可動に載置設置することができる。また、表示灯設置対象場所に例えばボルト通し孔が設けられていれば、そこに該ボルトを通し、反対側からナットを螺合させる等して表示灯を定位置に設置することができる。表示灯設置対象場所にボルト通し孔が位置を変えて複数組設けられているような場合は、表示灯を一つの位置に設置した場合でも、そこからボルトごと外して、他のボルト通し孔を用いて異なる位置に設置しなおすこともできる。
【0016】
前記(3)の状態では、表示灯設置対象場所に吊下げ部材を掛けることができる部分があれば、そこに吊下げ部材にて表示灯を吊下げ設置できる。
【0017】
このように、本発明に係る表示灯によると、それを設置対象場所に設置する手法を、該設置対象場所の状態に応じて、単なる載置設置、ボルトを利用しての螺子留め設置、磁石の吸着作用を利用しての設置、吊下げ設置のうちから選択でき、それだけ表示灯設置場所の選択範囲が広く、また、定位置設置か、可動設置か、吊り下げ設置か等の表示灯設置態様の選択範囲も広く、これらにより使い易く便利である。
【0018】
前記吊下げ部材がその収納位置から不用意に起立回動することがないように、前記磁石・ボルト保持部材は、前記表示灯本体底部に取り付けられた状態の前記磁石・ボルト保持部材の外周域に嵌められ、収納される前記吊下げ用部材を該収納位置に保持するためのロック部を有していてもよい。
【0019】
そのようなロック部材として、磁石・ボルト保持部材に片持ち支持されて自由端部が前記収納位置の吊下げ用部材に重なって該吊り下げ用部材の起立回動を阻止するロック位置をとり、外力にて該ロック位置から該吊下げ用部材の起立回動を許す解放位置へ撓み変形可能であり、該外力の解除にて該ロック位置へ弾性復帰するものを例示できる。
【0020】
また、前記表示灯本体底部に隣り合う収納空間に関して言えば、例えば、表示灯本体底部には支柱部が立設されており、前記磁石・ボルト保持部材は該支柱部に取り外し可能に取り付けられることで該表示灯本体底部に取り外し可能に取り付けられる部材とし、該支柱部により、前記表示灯本体底部に隣り合う収納空間が提供されている場合を例示できる。
【0021】
表示灯本体は前記光源の駆動回路を含んでいてもよい。
表示灯本体としては例えば次のものを挙げることができる。
上端開口部を有するとともに底部が前記表示灯本体底部となるケースと、
該ケース内に設けられ、電池を交換可能に装着できる電池装着部と、
該ケースの上端開口部を含む領域において前記電池装着部を覆う閉位置と該電池装着部を開放する開位置との間で開閉操作可能に該ケースに連結されたベース部材と、
該ベース部材に搭載された前記光源としての複数個の発光ダイオードと、
該ベース部材に搭載され、前記電池装着部に装着される電池の出力で該発光ダイオードを駆動する、光源駆動回路としての発光ダイオード駆動回路と、
前記ケースにケース外部から操作可能に取り付けられ、前記電池装着部と前記発光ダイオード駆動回路とを電気的に接離する電源スイッチと、
前記発光ダイオードの上方に配置されるとともに前記ベース部材に支持された透明な光反射放光体と、
前記ベース部材が前記閉位置におかれた状態で前記光反射放光体及び前記発光ダイオードを覆って前記ケースの上端開口部を閉じるように該ケースに取り外し可能に装着可能の光透過性のキャップと
を含んでいる表示灯本体である。
【0022】
この表示灯本体によると、キャップをケースから取り外し、ベース部材を開位置においてケース内電池装着部を開放し、該電池装着部に電池を装着し、或いは既に該電池装着部に装着されていた電池を新しいものに交換装着し、次いで該ベース部材を閉位置へ閉じ、キャップをケースに装着し、前記設置用部を用いて設置対象場所に設置して使用できる。
【0023】
発光ダイオードを点灯させるにあたっては、電源スイッチをオン操作し(電源スイッチで電池装着部と発光ダイオード駆動回路とを電気的に接続させ)、発光ダイオード駆動回路に前記電池から電力を供給させる。
発光ダイオードは予め駆動回路に設定された点灯パターンで制御点灯される。
【0024】
発光ダイオードから発せられる光は光反射放光体に入射し、該光反射放光体から放出され、さらに前記光透過性キャップを通過して外側へ放出される。この光をキャップ外側から視認することができる。
【0025】
前記電源スイッチをオフ操作することで(電源スイッチで電池装着部と発光ダイオード駆動回路とを電気的に切り離すことで)、発光ダイオードを消灯させることができる。
【0026】
この表示灯本体によると、電源とし表示灯本体自体のケース内電池装着部に交換可能に装着される電池を用いるので、発光ダイオード駆動のための外部電源は不要であるとともに発光ダイオード駆動回路に外部電源出力を供給するための電源コードも不要である。
電池装着部に電池を装着しておけば、発光ダイオードを点灯させることができる。
【0027】
したがって、上記表示灯本体は、商用電源等の外部電源から電力供給受けることができない場所でも使用でき、また、外部電源から電力供給を受けるための電源コードが不要であるから、そのような電源コードが表示灯設置の妨げになるようなことはない。
これらにより、この表示灯本体は点灯駆動に外部電源を必要とする従来の表示灯と比べると簡易、簡便である。
【0028】
また、上記表示灯本体では、電池交換の際には、キャップをケースから取り外し、ベース部材を開位置においてケース内電池装着部を開放し、その状態で該電池装着部に対し電池交換を行い、その後は該ベース部材を閉位置へ閉じ、キャップをケースに装着すれば足りるので、電池交換を容易に行うことができ、この点でも、簡易、簡便である。
【0029】
表示灯本体は、例えば、前記ケースが前記上端開口部及び前記電源スイッチが取り付けられた部分を除いて通水不能に形成されており、該電源スイッチが取り付けられたケース部分は防水カバーに覆われており、該防水カバーは該カバーの外側から該カバーが介在する状態で該電源スイッチの操作を行える柔軟性を有しているものとすることができる。
【0030】
また、前記光透過性のキャップが、該光透過性キャップと前記ケースとの間に介在せしめられる水密シール部材を該ケースとの間に挟着した状態で該ケースに水密に装着されるものとしてもよい。
【0031】
このように、電源スイッチが取り付けられたケース部分を防水カバーで覆ったり、これとともに(又は)光透過性キャップが水密シール部材をケースとの間に挟着した状態で該ケースに水密に装着されるようにすることで、雨中や多湿雰囲気中等においても防水型の表示灯として使用できるようになる。
【0032】
前記ベース部材については、例えば、前記ケースの上端開口部を含む領域で上下に回動可能にベース部材一端部で該ケースに回動可能に連結して、前記電池装着部を覆う閉位置と該電池装着部を開放する開位置との間を上下に往復回動可能とすることができる。
また、該ベース部材を閉じ位置に保持する保持装置をケースに設けてもよい。
【0033】
前記発光ダイオードの配列状態としては、例えば前記ベース部材に環状配列で搭載される場合を挙げることができる。また、発光ダイオードは、光軸が該発光ダイオード上方の前記光反射放光体へ向けられている場合を例示できる。
発光ダイオードが環状配列されている場合、該光反射放光体は中央部で前記ベース部材に支持されている場合を例示できる。
【0034】
該光反射放光体として、それぞれが発光ダイオードの上方に位置して環状に一体的に配列された複数個のブロックを含んでおり、該各ブロックは、下端から上端へ立ち上がる外側面、該外側面の上端から中央部へ向け下り傾斜する、平面から見ると台形を呈する上端面を含んでいるものを例示できる。
【0035】
前記発光ダイオード駆動回路については、例えば、該駆動回路に予め設定された複数の発光ダイオード点灯パターンから該駆動回路に含まれている点灯パターン選択スイッチにて選択された点灯パターンで前記発光ダイオードを点灯制御するものを挙げることができる。
【0036】
前記発光ダイオード駆動回路は光検出回路を含んでいてもよく、その場合、該光検出回路が予め定めた光量以上の光量を検出すると前記発光ダイオードの点灯を許可せず、該光検出回路で検出される光量が該予め定めた光量より少ないと該発光ダイオードの点灯を許可するものでもよい。
【発明の効果】
【0037】
以上説明したように本発明によると、表示灯設置対象場所に設置するための表示灯設置用部を有する表示灯であって、表示灯設置場所への表示灯設置手法を、載置設置、ボルトを利用しての螺子留め設置、磁石の吸着作用を利用しての設置、吊下げ設置のうちから選択でき、それだけ表示灯設置場所の選択範囲が広く、また、定位置設置か、可動設置か、吊り下げ設置か等の表示灯設置態様の選択範囲も広く、これらにより使い易く便利な表示灯を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る表示灯の1例の正面図であり、表示灯設置用部の表示灯設置用磁石部分が露出している状態の正面図である。
【図2】図1に示す表示灯の底面図であり、正面図で見える電源スイッチとそのカバーは図示を省略している。
【図3】本発明に係る表示灯の1例の正面図であり、表示灯設置用部の表示灯設置用ボルト部分が露出している状態の正面図である。
【図4】図3に示す表示灯の底面図であり、正面図で見える電源スイッチとそのカバーは図示を省略している。
【図5】図2に示す表示灯において吊下げ部材を起立させる様子を示す図である。
【図6】表示灯を吊下げ設置した状態の例を示す図である。
【図7】表示灯本体をキャップ及び水密シール部材を外して示す概略平面図である。
【図8】表示灯本体における回路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下本発明に係る表示灯の例について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る表示灯の例(表示灯A)の正面図である。図2は図1に示す表示灯の底面図であり、正面図で見える電源スイッチとそのカバーは図示を省略している。
【0040】
表示灯Aは、表示灯本体A1と該本体底部の下側に設けられた表示灯設置用部A2とを含んでいる。
表示灯本体A1は、ケース1にキャップ2を被着したもので、光源である発光ダイオード等を内蔵している。表示灯本体A1については後ほど詳述する。
【0041】
表示灯設置用部A2は、図1及び図2から分かるように、磁石・ボルト保持部材7及び吊下げ部材8を含んでいる。
磁石・ボルト保持部材7は、円形状の、それには限定されないが本例では合成樹脂製の板状部材であり、片面側に表示灯設置用磁石71が磁石ケース711とともに保持されており、該片面とは反対面側に3本の表示灯設置用ボルト72が120度間隔で突設されている。
【0042】
図1及び図2に示す保持部材7の配置状態では、磁石71が使用可能に下向きに露出しているとともにボルト72は表示灯本体A1のケース1底部に隣り合う収納空間S1に収納されている。
【0043】
さらに説明すると、上方及び下方から見ると円形状のケース1の底部には3本の支柱部73が120度間隔で、図1において下向きに突設されている。保持部材7はこれら支柱部73に図1において下方から当接され、螺子731にて取り外し可能に固定されている。この状態において、ケース1底部に隣り合う空間S1が提供され、これが前記のボルト72の収容空間とされている。
【0044】
磁石71は円形リング形状の永久磁石であり、円形磁石ケース711に接着剤で固定されている。磁石ケース711は保持部材7の片面中央部にボルトナット712で固定されている。かくして磁石71は保持部材7の片面側中央部に保持されている。図1において磁石71の下端面は磁石ケース711の開放下端面より僅かにケース内へ凹んでいる。
後ほど説明するが、空間S1は磁石71の収容空間としても利用される。
【0045】
吊下げ用部材8は、図2も参照すれば分かるように、半円リング形状の部材であり、ケース1の底部の内側に配置され、両端部においてピン81でケース1底部に回動可能に連結されている。吊下げ用部材8は、表示灯本体底部(ケース1の底部)に取り付けられた状態の磁石・ボルト保持部材7の外周域に嵌められる収納位置(図1、図2示す位置)及び図5に示すように該収納位置から起立回動されて図6に示すように表示灯本体A1を吊下げ可能の位置のいずれかを選択的にとることができる。
【0046】
さらに説明すると、磁石・ボルト保持部材7はロック部74を備えている。ロック部74は、保持部材本体と一体的に形成された片持ちアーム状の部分である。
ロック部74は、例えば図2に示すようにケース1底部に取り付けられた状態の保持部材7の外周域に嵌められて収納された吊下げ用部材8を該収納位置に保持するための部分である。
【0047】
ロック部74の自由端部は保持部材7の半径方向外側へ突出する部分741を一体的に有している。図2に示す保持部材7の配置状態では、ロック部74に外力が加えられていないときには、部分741が吊下げ部材8のやや凹ませた係合凹所821に図1において下方から重なり、それにより、吊下げ部材8の図5、図6に示す起立回動を阻止している。
【0048】
例えば、ロック部74の自由端部の突起部742に力を加えて該ロック部を保持部材7の半径方向内側へ撓ませると、前記重なり部分741を係合凹所821の外へ移動させることができ、この状態で、吊下げ部材8を図5に示すように収納位置から起立回動させて図6に示すように表示灯本体A1を吊下げ可能の位置に配置することができる。
【0049】
ロック部74から外力を解除すると、ロック部74はその弾性復元力で図2に示す当初位置へ復帰することができる。
なお、ロック部74の突起部742は、保持部材7が次に説明するように裏返されてケース1底部に取り付けられる場合に備えて反対側にも突設されている。
【0050】
また、吊下げ部材8がその収納位置に置かれたとき、吊下げ部材8が保持部材7の外周域に納まっているように、吊下げ部材8の半円リング形状の中央部から突出する突起83がケース1の周縁部に形成された下方から上方へ凹むストッパ凹所1’に係合するようになっている。突起83は吊下げ部材8を起立回動させる場合等に摘まみ等として利用することもできる。
【0051】
図1、図2に示す状態では、保持部材7は、磁石71が使用可能に露出しているとともに表示灯設置用ボルト72は表示灯本体A1のケース1底部に隣り合う収納空間S1に収納されている。
【0052】
ここで、螺子731を緩め外して保持部材7を裏返し、再び螺子731で支柱部73に固定することで、図3及び図4に示すように、表示灯設置用ボルト72を使用可能に露出させるとともに表示灯設置用磁石71を表示灯本体A1のケース1底部に隣り合う収納空間S1に収納することもできる。
【0053】
図3及び図4に示す保持部材7の配置状態では、保持部材7のロック部74の自由端部の半径方向突出部分741は吊下げ部材8のやや凹ませた係合凹所822に、図3において下方から重なり、それにより、吊下げ部材8の起立回動を阻止している。
【0054】
例えば、ロック部74の自由端部の突起部742に力を加えて該ロック部を保持部材7の半径方向内側へ撓ませると、前記重なり部分741を係合凹所822の外へ移動させることができ、この状態で、吊下げ部材8を図5に示すと同様にして収納位置から起立回動させて図6に示すように表示灯本体A1を吊下げ可能の位置に配置することができる。
【0055】
以上説明した表示灯Aによると、その表示灯設置用部A2の設定状態として、次のいずれかを選択できる。
(1)磁石・ボルト保持部材7の表示灯設置用磁石71が使用可能に露出されるとともに表示灯設置用ボルト72が表示灯本体A1のケース1底部に隣り合う収納空間S1へ収納される状態で保持部材7がケース1底部に取り付けられており、吊下げ部材8がその収納位置に収められている状態。
(2)磁石・ボルト保持部材7の表示灯設置用ボルト72が使用可能に露出されるとともに表示灯設置用磁石71が収納空間S1へ収納される状態で保持部材7がケース1底部に取り付けられており、吊下げ部材8がその収納位置に収められている状態。 (3)磁石・ボルト保持部材7の磁石71及びボルト72のうちいずれか一方が使用可能に露出されるとともに他方が収納空間S1へ収納される状態で保持部材7がケース1底部に取り付けられており、吊下げ部材8がその収納位置から起立回動されて表示灯本体A1を吊下げ可能の位置に設定されている状態。
【0056】
前記(1)の設定状態では、磁石71及びそのケース711の部分を単なる足部代わりに用いて図1に例示するように表示灯設置対象場所F1に可動に載置設置することができる。また、表示灯設置対象場所F1が磁石吸着可能の場所であれば、設置用磁石71を該場所に吸着させて定位置に表示灯Aを設置でき、要すれば、磁石71を設置対象場所F1から外して表示灯Aを異なる場所へ設置し直すこともできる(このように磁石吸着可能の場所についても可動設置は可能である。)。
【0057】
前記(2)の設定状態では、敢えて言うなら、設置用ボルト72を単なる足部代わりに用いて表示灯設置対象場所に可動に載置設置することができる。また、図3に例示するように表示灯設置対象場所F2に例えばボルト通し孔が設けられていれば、そこに該ボルトを通し、反対側からナットNを螺合させる等して表示灯Aを定位置に設置することができる。表示灯設置対象場所F2にボルト通し孔が位置を変えて複数組設けられているような場合は、表示灯Aを一つの位置に設置した場合でも、そこからボルト72ごと外して、他のボルト通し孔を用いて異なる位置に設置しなおすこともできる。
【0058】
前記(3)の状態では、表示灯設置対象場所に吊下げ部材8を掛けることができる部分F3があれば、そこに吊下げ部材8にて表示灯Aを吊下げ設置できる(図6参照)。
【0059】
このように、表示灯Aによると、それを設置対象場所に設置する手法を、該設置対象場所の状態に応じて、単なる載置設置、ボルト72を利用しての螺子留め設置、磁石71の吸着作用を利用しての設置、吊下げ部材8による吊下げ設置のうちから選択でき、それだけ表示灯設置場所の選択範囲が広く、また、定位置設置か、可動設置か、吊り下げ設置か等の表示灯設置態様の選択範囲も広く、これらにより使い易く便利である。
【0060】
次に表示灯本体A1について図7及び図8も参照して説明する。
図7は表示灯本体A1をキャップ2及び水密シールリング部材112を外して示す概略平面図であり、図8は表示灯本体A1における回路を示す図である。
【0061】
表示灯本体A1は、図1、図2等に示すように、ケース1、これに装着されるキャップ2、ケース1内の内底部に設けられた電池装着部3(図7参照)を含んでおり、さらに、発光ダイオード等を搭載するための、ケース1に回動可能に連結されたベース部材4、ベース部材4に搭載された複数個(本例では16個)の発光ダイオードL(L1〜L16)、ベース部材4に搭載された発光ダイオード駆動回路DC(図8参照)、ベース部材4に搭載された光反射放光体5等を含んでいる。
【0062】
ケース1は、本例では上方或いは下方から見ると円形のケースであり、上端に円形開口部11を有しており、該開口部11の外周にはキャップ2装着用の雄ねじ部111が形成されている。雄ねじ部111の下端には水密封止のためのリングシール部材112が嵌められている。
【0063】
ケース1には、ケース外部から操作可能にケース周壁に取り付けられ、電池装着部3とベース部材4上の発光ダイオード駆動回路DCとを電気的に接続し、又は切り離す電源スイッチ(オン・オフスイッチ)SW1も設けられている。
【0064】
ケース1は、上端開口部11及び電源スイッチSW1が取り付けられた部分を除いて通水不能に形成されており、電源スイッチSW1が取り付けられたケース部分は防水カバー13で覆われている。スイッチ操作部SW11はカバー13内にある。ケース1は、それには限定されないが、ここでは非通水性の合成樹脂で形成されている。
【0065】
防水カバー13は、それとは限定さないが、ここでは非通水性の柔軟な合成樹脂からなるもので、カバー13の外側から該カバーが介在する状態で電源スイッチ操作部SW11をオン・オフ操作できる。
【0066】
キャップ2は、本例では光透過性のキャップである。キャップ2はここでは透明合成樹脂製のものである。キャップ2は内部が透けてみえる透明体である必要はなく、透明でなくても光透過性を有するものであればよい。
【0067】
キャップ2は上方或いは下方から見ると円形を呈するものであり、下端部内周面には前記ケース上端開口部外周の雄ねじ部111に螺合可能の雌ねじ部が形成されている。かくして、キャップ2をケース1に取り外し可能に螺合装着することができる。さらに、水密シール部材112をケース1との間に挟着した状態で該ケースに水密に装着される。
【0068】
このような(電源スイッチSW1の部分に対する防水カバー13)及び(キャップ2とケース1との間のシール部材112)等の採用により、表示灯Aは、雨中や多湿雰囲気中等においても使用できる防水型の表示灯となっている。
【0069】
ケース1内の電池装着部3は、本例では乾電池BTを2個直列接続状態で装着できるものであり、電池交換可能である。
【0070】
ベース部材4は、発光ダイオードL(L1〜L16)及び発光ダイオード駆動回路DC(図8参照)を搭載した基板41とこれを支持する支持部材42(ここでは板状の支持部材)とを含んでいる。基板41は支持部材42に重ね配置されて図示省略のネジで固定されている。
【0071】
ベース部材4は、ケース1底部から立ち上がった一対の支持柱15に支持部材42の一端部421の両側端部で回動可能に連結されている。それにより、ベース部材4は、電池装着部3を覆う閉位置と電池装着部3を上方へ向け開放する開位置との間を上下に往復回動可能である。
【0072】
閉位置においては、支持部材42の他端部422がケース内ストッパ16に当接し、その状態で該他端部422にケース内の係止部材17が係止して、該ベース部材4を閉位置に保持する。ここでは、これらストッパ16及び係止部材17がベース部材4の保持装置を構成している。
【0073】
係止部材17は下端がケース1に支持された片持ち様の部材で、その弾性に抗して手動で支持部材他端部422から外すことができ、それにより、ベース部材4を上方へ開くことができる。開けたベース部材4をストッパ16側へ閉じる操作により支持部材他端部422で係止部材17を外側へ押し回動させ、その後弾性復元力で復帰させて該他端部422に係合させることができる。
【0074】
発光ダイオードLは、ここでは白色発光するもので、基板41に環状に配列搭載されている。各発光ダイオードは、光軸が発光ダイオード群上方の光反射放光体5へ向けられた所謂砲弾型の発光ダイオードである。
【0075】
光反射放光体5は、反射ミラーを利用したもの等でもよいが、ここでは透明合成樹脂製のものである。光反射放光体5は、図1、図2、図7に示すように、その中央部51でベース部材4に螺子s1にて固定されている。光反射放光体5は、複数個のブロック52が中央部51の周囲に等中心角度間隔で環状に一体的に配列されたものである。各ブロック52は、下端から上端へかけて立ち上がる互いに若干角度をなす下側平坦外側面a1及び上側平坦外側面a2並びに外側面a2の上端から中央部へ向け下り傾斜する、平面から見ると台形を呈する上端面a3、ささらに下側外側面a1の下端から中央部51へ向け延びる面a4を有している。
【0076】
前記のキャップ2は、ベース部材4が閉位置におかれた状態で光反射放光体5及び環状配列発光ダイオードL1〜L16を覆ってケース上端開口部11を閉じるようにケース1に取り外し可能に装着される。
【0077】
発光ダイオード駆動回路DCは、図8に示すように、マイクロコンピュータMP及びコンピュータMPの指示に基づいて発光ダイオードL1〜L16のそれぞれを点灯消灯制御するためのシリアル/パラレル変換回路及び増幅回路を含んでいる。発光ダイオードL1〜L16は2群に分けられ、それぞれに対してシリアル/パラレル変換回路及び増幅回路が設けられている。
【0078】
この発光ダイオード駆動回路DCは、前記電源オンオフスイッチSW1及び乾電池BTの装着部3等を含む電源回路出力を受けて動作する。すなわち、発光ダイオード駆動回路DCは、電源スイッチSW1をオン操作して、電池装着部3に装着される電池BTの出力を該スイッチSW1を介して回路DCに入力させることで動作する。
【0079】
このとき、発光ダイオードのそれぞれは、マイクロコンピュータMPに予め設定された複数の発光ダイオード点灯パターンから予め選択された点灯パターンで点灯制御される。発光ダイオード点灯パターンの予めの選択は駆動回路DCに含まれている点灯パターン選択スイッチSW2を手動切替え操作することで行える。
【0080】
ここでは、点灯パターンとして、発光ダイオードL1〜L16が一斉に点滅を繰り返すパターンと、互いに隣り合う複数個(本例では2個)ずつの発光ダイオードを順次点灯させることで恰も回転灯のごとく見せるパターンとが設定されている。
図7及び図8に示すスイッチSW2の位置(開位置)では、発光ダイオードL1〜L16が一斉に点滅を繰り返し、スイッチSW2を閉位置におくと、回転灯の如く点灯する。
【0081】
後者については、例えば次のように制御される。すなわち、例えば当初L1、L2点灯で他のもの消灯 → 所定時間経過後にL2、L3点灯で他のもの消灯 → さらに所定時間経過後にL3、L4点灯で他のもの消灯 → さらに所定時間経過後にL4、L5点灯で他のもの消灯、と言うように発光ダイオードが二つずつ順次点灯される一方、他のものが消灯される。
【0082】
電源スイッチSW1がたとえオン状態(閉位置)に設定されていても、表示灯A周囲の明るさに応じて、発光ダイオードL1〜L16が点灯したり、しなかったりするようにしてもよい。
【0083】
そのために、例えば図7及び図8に示すように、駆動回路DCに光検出回路(ここでは光トランジスタを含む回路)PSを設け、光検出回路PSが予め定めた光量より少ない光量を検出するとコンピュータMPにその情報が入力され、発光ダイオードの点灯が許可され、光検出回路PSが予め定めた光量以上の光量を検出してコンピュータMPにその情報を入力されると、発光ダイオードの点灯が許可されないようにしてもよい。
【0084】
以上説明した表示灯本体A1は、そのキャップ2をケース1から取り外し、ベース部材4を開位置においてケース内電池装着部3を開放し、そこに電池BTを装着し、或いは既に装着されていた電池を新しいものに交換装着し、次いでベース部材4を閉位置へ閉じ、キャップ2をケース1に装着して用いることができる。
【0085】
発光ダイオードL1〜L16を点灯させるにあたっては、電源スイッチSW1をオン操作し、ベース部材4上の発光ダイオード駆動回路DCに電池BTから電力を供給させる。 発光ダイオードL1〜L16は既述のとおり、予め駆動回路DCに設定され、選択スイッチSW2で選択された点灯パターンで制御点灯される。
【0086】
発光ダイオードL1〜L16から発せられる光は光反射放光体5に入射し、屈折、反射等して視認性高く該光反射放光体から放出され、さらに光透過性キャップ2を通過して外側へ放出される。この光をキャップ外側から視認することができる。かくして、各種分野で視認性良好に表示灯Aを利用することができる。
【0087】
電源スイッチSW1をオフ操作することで、発光ダイオードL1〜L16を消灯させることができる。
【0088】
表示灯本体A1によると、電源とし表示灯本体自体のケース内電池装着部3に交換可能に装着される電池BTを用いるので、発光ダイオード駆動のための外部電源は不要であるとともに発光ダイオード駆動回路に外部電源出力を供給するための電源コードも不要である。
電池装着部3に電池BTを装着しておけば、発光ダイオードL1〜L16を点灯させることができる。
【0089】
したがって、表示灯Aは、商用電源等の外部電源から電力供給受けることができない場所でも使用でき、また、外部電源から電力供給を受けるための電源コードが不要であるから、そのような電源コードが表示灯設置の妨げになるようなことはない。
これらにより、表示灯Aは点灯駆動に外部電源を必要とする従来の表示灯と比べると簡易、簡便である。
【0090】
また、表示灯Aでは、電池交換の際には、キャップ2をケース1から取り外し、ベース部材4を開位置においてケース内電池装着部3を開放し、その状態で該電池装着部に対し電池交換を行い、その後はベース部材4を閉位置へ閉じ、キャップ2をケース1に装着すれば足りるので、電池交換を容易に行うことができ、この点でも、簡易、簡便な表示灯である。
【0091】
以上説明した表示灯Aでは、いずれの発光ダイオードも白色発光するものであったが、発光ダイオードの発光色に関しては、表示灯Aの用途等に応じて様々のものを採用できる。キャップ3についても、その色は、表示灯の用途や発光ダイオードの発光色に応じて無色透明のもの、着色されたもの等を採用できる。
【0092】
また、以上説明した表示灯Aでは、発光ダイオードの点灯パターンは2種類だけであったが、駆動回路DCには、これらとは異なる、或いはさらに多様な点灯パターンを設定しておくことも可能であり、キャップ2の色や各発光ダイオードの発光色と発光ダイオードの点灯制御の組み合わせにより例えば警告灯、何らかを報知する報知灯などとして利用したり、店舗、展示商品、遊園地遊具などの装飾用の表示灯としても利用できる。
【0093】
以上説明した表示灯Aでは電源として電池BTを用いるが、場合によっては、電源については、外部電源を利用するものであっても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は各種分野で利用できる表示灯を提供することに利用できる。
【符号の説明】
【0095】
A 表示灯
A1 表示灯本体
1 ケース
11 ケース上端開口部
111 雄ねじ部
112 水密封止のためのリングシール部材
13 防水カバー
2 キャップ
3 電池装着部
BT 電池
4 ベース部材 41 基板
42 支持部材
421 支持部材の一端部
422 支持部材の他端部
16 ストッパ
17 係止部材
L1〜L16 発光ダイオード
DC 発光ダイオード駆動回路
SW1 電源スイッチ
SW2 点灯パターン選択スイッチ
PS 光検出回路
5 光反射放光体
51 光反射放光体の中央部
52 光反射放光体を構成しているブロック
a1、a2 ブロック52の外側面
a3 ブロック52の上端面
A2 表示灯設置用部
7 磁石・ボルト保持部材
71 表示灯設置用磁石
72 表示灯設置用ボルト
73 支柱部
74 ロック部
8 吊下げ用部材
S1 表示灯本体底部に隣り合う収納空間
F1、F2、F3 表示灯設置対象場所

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示灯設置対象場所に設置するための表示灯設置用部を有する表示灯であり、該表示灯設置用部は、磁石・ボルト保持部材と、吊下げ用部材とを含んでおり、
該磁石・ボルト保持部材は、片面側に表示灯設置用磁石が保持されているとともに該片面とは反対面側に表示灯設置用ボルトが突設されており、該磁石及びボルトのうち一方が使用可能に露出されるとともに他方が表示灯本体の底部に隣り合う収納空間へ収納される状態で該表示灯本体底部の下に配置されて該表示灯本体底部に取り外し可能に取り付けられる部材であり、
前記吊下げ用部材は、前記表示灯本体底部に回動可能に連結されていて、前記表示灯本体底部に取り付けられた状態の前記磁石・ボルト保持部材の外周域に嵌められる収納位置及び該収納位置から起立回動されて該表示灯本体を吊下げ可能の位置のいずれかを選択的にとることができ、
前記表示灯本体は少なくとも光源を含んでいることを特徴とする表示灯。
【請求項2】
前記磁石・ボルト保持部材は、前記表示灯本体底部に取り付けられた状態の前記磁石・ボルト保持部材の外周域に嵌められ、収納される前記吊下げ用部材を該収納位置に保持するためのロック部を有しており、該ロック部は、該磁石・ボルト保持部材に片持ち支持されて自由端部が前記収納位置の吊下げ用部材に重なって該吊り下げ用部材の起立回動を阻止するロック位置をとり、外力にて該ロック位置から該吊下げ用部材の起立回動を許す解放位置へ撓み変形可能であり、該外力の解除にて該ロック位置へ弾性復帰する請求項1記載の表示灯。
【請求項3】
前記表示灯本体底部には支柱部が立設されており、前記磁石・ボルト保持部材は該支柱部に取り外し可能に取り付けられることで該表示灯本体底部に取り外し可能に取り付けられる部材であり、該支柱部により、前記表示灯本体底部に隣り合う収納空間が提供されている請求項1又は2記載の表示灯。
【請求項4】
前記表示灯本体は、
上端開口部を有するとともに底部が前記表示灯本体底部となるケースと、
該ケース内に設けられ、電池を交換可能に装着できる電池装着部と、
該ケースの上端開口部を含む領域において前記電池装着部を覆う閉位置と該電池装着部を開放する開位置との間で開閉操作可能に該ケースに連結されたベース部材と、
該ベース部材に搭載された前記光源としての複数個の発光ダイオードと、
該ベース部材に搭載され、前記電池装着部に装着される電池の出力で該発光ダイオードを駆動する、光源駆動回路としての発光ダイオード駆動回路と、
前記ケースにケース外部から操作可能に取り付けられ、前記電池装着部と前記発光ダイオード駆動回路とを電気的に接離する電源スイッチと、
前記発光ダイオードの上方に配置されるとともに前記ベース部材に支持された透明な光反射放光体と、
前記ベース部材が前記閉位置におかれた状態で前記光反射放光体及び前記発光ダイオードを覆って前記ケースの上端開口部を閉じるように該ケースに取り外し可能に装着可能の光透過性のキャップと
を含んでいる請求項1、2又は3記載の表示灯。
【請求項5】
前記発光ダイオードは前記ベース部材に環状配列で搭載されており、光軸が該発光ダイオード上方の前記光反射放光体へ向けられており、該光反射放光体は中央部で前記ベース部材に支持されており、それぞれが発光ダイオードの上方に位置して環状に一体的に配列された複数個のブロックを含んでおり、該各ブロックは、下端から上端へ立ち上がる外側面、該外側面の上端から中央部へ向け下り傾斜する、平面から見ると台形を呈する上端面を含んでいる請求項4記載の表示灯。
【請求項6】
前記ケースは前記上端開口部及び前記電源スイッチ部が取り付けられた部分を除いて通水不能に形成されており、該電源スイッチが取り付けられたケース部分は防水カバーに覆われており、該防水カバーは該カバーの外側から該カバーが介在する状態で該電源スイッチの操作を行える柔軟性を有しており、
前記光透過性のキャップは、該光透過性キャップと前記ケースとの間に介在せしめられる水密シール部材を該ケースとの間に挟着した状態で該ケースに水密に装着されるものである請求項4又は5記載の表示灯。
【請求項7】
前記ベース部材は、前記ケースの上端開口部を含む領域で上下に回動可能にベース部材一端部で該ケースに回動可能に連結されており、前記電池装着部を覆う閉位置と該電池装着部を開放する開位置との間を上下に往復回動可能であり、前記ベース部材を前記閉じ位置に保持する保持装置が前記ケースに設けられている請求項4、5又は6記載の表示灯。
【請求項8】
前記発光ダイオード駆動回路は、該駆動回路に予め設定された複数の発光ダイオード点灯パターンから該駆動回路に含まれている点灯パターン選択スイッチで選択された点灯パターンで前記発光ダイオードを点灯制御するものである請求項4から7のいずれかに記載の表示灯。
【請求項9】
前記発光ダイオード駆動回路は、光検出回路を含んでおり、該光検出回路が予め定めた光量以上の光量を検出すると前記発光ダイオードの点灯を許可せず、該光検出回路で検出される光量が該予め定めた光量より少ないと該発光ダイオードの点灯を許可する請求項4から8のいずれかに記載の表示灯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−34019(P2011−34019A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−183019(P2009−183019)
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(599128206)株式会社日惠製作所 (13)
【Fターム(参考)】