説明

表示装置、表示方法及びプログラム

【課題】利用者に対して利用者が利用可能なカードサービスを分かり易く伝える。
【解決手段】表示手段と、表示手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられ、複数の種類のメモリと非接触通信を行う非接触通信手段と、それぞれのメモリの種類に関する告知データを記憶する記憶手段と、メモリの種類を選択する第1の選択手段と、第1の選択手段によって選択されたメモリの種類の中から更に一のメモリの種類を選択する第2の選択手段と、非接触通信手段でメモリの種類を読み取る前に、記憶手段に記憶された全ての告知データを表示手段に表示し、第1の選択手段によって上記非接触通信手段で非接触通信を行うことができるメモリの種類を選択し、第2の選択手段によって第1の選択手段で選択されたメモリの種類の中から更に一のメモリの種類を選択した後に、第2の選択手段で選択されたメモリの種類に関する告知を行う告知データを上記表示手段に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のカードサービスに対応した非接触ICカードを用いるとき、利用者に対して利用者が利用可能なカードサービスを分かり易く伝えることができる表示装置、表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のカードサービスに対応した非接触ICカードのリーダ/ライタは、利用可能なカードサービスが予め決まっていることが多いため、例えば、非接触ICカードのリーダ/ライタやこの周囲にシールや印刷等によって利用者に対して利用者が利用可能なカードサービスのシンボル等を表示している場合が多い。
【0003】
しかしながら、複数のカードサービスに対応した非接触ICカードのリーダ/ライタを利用するとき、例えば、長年利用されているとシールや印刷等では見づらくなる虞があり、利用者が利用可能なカードサービスが分かり難くなる虞がある。また、利用者が利用可能な複数のカードサービスに対応した非接触ICカードでは、非接触ICカードに備える複数のカードサービスの中からどのカードサービスが利用可能なのか分かり難い等の問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−23864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明では、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、複数のカードサービスに対応した非接触ICカードを利用するとき、利用者に対して利用者が利用可能なカードサービスを分かり易く伝えることができる表示装置、表示方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために本発明に係る表示装置は、表示手段と、上記表示手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられ、複数の種類のメモリと非接触通信を行う非接触通信手段と、上記非接触通信手段で非接触通信を行うことができるそれぞれのメモリの種類に関する告知を行う告知データを記憶する記憶手段と、上記非接触通信手段で非接触通信を行うことができる上記メモリの種類を選択する第1の選択手段と、上記第1の選択手段によって選択された上記メモリの種類の中から更に非接触通信を行う一のメモリの種類を選択する第2の選択手段と、上記非接触通信手段で上記メモリの種類を読み取る前に、上記記憶手段に記憶された全ての告知データを上記表示手段に表示し、上記第1の選択手段によって上記非接触通信手段で非接触通信を行うことができる上記メモリの種類を選択し、上記第2の選択手段によって上記第1の選択手段で選択された上記メモリの種類の中から更に非接触通信を行う一のメモリの種類を選択した後に、第2の選択手段で選択された上記メモリの種類に関する告知を行う上記告知データを上記表示手段に表示する制御手段とを備える。
【0007】
また、本発明に係る表示方法は、表示手段で記憶手段に記憶された非接触通信手段で非接触通信を行うことができるそれぞれのメモリの種類に関する告知を行う告知データを全て表示するステップと、上記表示手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられた上記非接触通信手段で非接触通信を行うステップと、上記第1の選択手段によって上記非接触通信手段で非接触通信を行うことができる上記メモリの種類を選択するステップと、上記第2の選択手段によって上記第1の選択手段で選択された上記メモリの種類の中から更に非接触通信を行う一のメモリの種類を選択するステップと、上記第2の選択手段で選択された上記メモリの種類に関する告知を行う上記告知データを上記表示手段に表示するステップとを有する。
【0008】
以上のような本発明は、ハードウェアにおいて構成できる他に、ソフトウェアによっても実現することができる。すなわち、本発明に係るプログラムは、表示手段で記憶手段に記憶された非接触通信手段で非接触通信を行うことができるそれぞれのメモリの種類に関する告知を行う告知データを全て表示し、上記表示手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられた上記非接触通信手段で非接触通信を行い、上記第1の選択手段によって上記非接触通信手段で非接触通信が行うことができる上記メモリの種類を選択し、上記第2の選択手段によって上記第1の選択手段で選択された上記メモリの種類の中から更に非接触通信を行う一のメモリの種類を選択し、上記第2の選択手段で選択された上記メモリの種類に関する告知を行う上記告知データを上記表示手段に表示する処理をコンピュータに実行させる。このプログラムは、ネットワーク、光ディスク又はICカードといった可搬性の記憶媒体を有して拡布され、コンピュータにインストールされてコンピュータで実行される。
【0009】
また、上述した目的を達成するために本発明に係る表示装置は、表示手段と、上記表示手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられ、複数の種類のメモリと非接触通信を行う非接触通信手段と、上記非接触通信手段で非接触通信を行うことができるそれぞれのメモリの種類に関する告知を行う告知データを記憶する記憶手段と、上記非接触通信手段で読み取られる上記一のメモリの種類を選択する選択手段と、上記選択手段で上記メモリの種類を選択する前に、上記記憶手段に記憶された全ての告知データを上記表示手段に表示し、上記選択手段で上記一のメモリの種類を選択した後に、選択された上記告知データを上記表示手段に表示する制御手段とを備える。
【0010】
また、本発明に係る表示方法は、表示手段で記憶手段に記憶されたそれぞれのメモリの種類に関する告知を行う告知データを全て表示するステップと、上記表示手段に表示された上記全ての告知データの中から選択手段で一のメモリの種類を選択するステップと、上記選択手段で選択された上記告知データを上記表示手段に表示するステップと、上記表示手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられた非接触通信手段で非接触通信を行うステップとを有する。
【0011】
以上のような本発明は、ハードウェアにおいて構成できる他に、ソフトウェアによっても実現することができる。すなわち、本発明に係るプログラムは、表示手段で記憶手段に記憶されたそれぞれのメモリの種類に関する告知を行う告知データを全て表示し、上記表示手段に表示された上記全ての告知データの中から選択手段で一のメモリの種類を選択し、上記選択手段で選択された上記告知データを表示手段に表示し、上記表示手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられた非接触通信手段で非接触通信を行う処理をコンピュータに実行させる。このプログラムは、ネットワーク、光ディスク又はICカードといった可搬性の記憶媒体を有して拡布され、コンピュータにインストールされてコンピュータで実行される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数のカードサービスに対応した非接触ICカードを利用者が利用するとき、利用者がICカードを非接触通信手段で非接触通信を行う前に、記憶手段に記憶された全てのICカードの種類に関する告知データを表示手段に表示し、第1の選択手段によって選択された非接触通信手段で非接触通信を行うことができるメモリの種類の中から第2の選択手段によって更に一のメモリの種類を選択した後に、第2の選択手段によって選択された告知データを、非接触通信手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられた表示手段に表示することで、利用者に対して利用者が利用可能なカードサービスを分かり易く伝えることができる。
【0013】
また、本発明によれば、一のカードサービスに対応した非接触ICカードを複数枚所持する利用者が利用するとき、利用者が選択手段で利用するICカードの種類を選択する前に、記憶手段に記憶された全てのICカードの種類に関する告知データを表示手段に表示し、利用者が選択手段で一のメモリの種類を選択した後に、選択された告知データを、非接触通信手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられた表示手段に表示することで、利用者に対して利用者が利用可能なカードサービスを分かり易く伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明が適用された表示装置の実施例を示した図である。
【図2】本発明が適用された表示装置のブロック図である。
【図3】店舗で利用可能なICカードの全種類をアイコンで表示する表示部の状態を示した図である。
【図4】利用者によってかざされたICカードが備える複数のカードサービスの中からこの店舗で利用可能なICカードの全種類をアイコンで表示した表示部の状態を示した図である。
【図5】利用者によって選択されたICカードのみを表示した表示部の状態を示した図である。
【図6】本発明が適用された表示装置の動作を示したフローチャートである。
【図7】本発明が適用された表示装置の表示部と非接触通信部とを一部重なるように設けた実施例を示した図である。
【図8】本発明が適用された表示装置の表示部と非接触通信部とを近傍に設けた実施例を示した図である。
【図9】本発明が適用された表示装置に更なる表示部を設けた実施例を示した図である。
【図10】本発明が適用された表示装置の装置本体をスタンドタイプに設けた実施例を示した図である。
【図11】本発明が適用された他の例の表示装置の動作を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明が適用された表示装置1について、図面を参照して説明する。
【0016】
本発明が適用された表示装置1は、図1及び図2に示すように、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗に設置されたPOS端末2の近傍に設置されるものである。
【0017】
この表示装置1は、略矩形で板状の外筐を構成する装置本体3と、この店舗で利用可能なICカード4のカードサービスの種類を表示する表示部5と、ICカード4と非接触通信を行う非接触通信部6と、カードサービスの種類を選択する選択手段である操作部7と、カードサービスに関する告知データを記憶する記憶部8と、利用者に対して告知を行うスピーカ9と、ネットワークを介してPOS端末2と通信を行う通信部10と、全体の動作を制御する制御部11とを備えている。
【0018】
この表示装置1は、この店舗で利用可能なカードサービスの全種類をアイコンで表示部5に表示し、カードサービスの種類をスピーカ9から放音する。また、表示装置1は、複数のカードサービスに対応したICカード4を所持している利用者が所望の商品を購入するとき、非接触通信部6にICカード4をかざすことで、利用者がかざしたICカード4が備えるカードサービスの中からこの店舗で利用可能なカードサービスの種類を表示部5にアイコンで表示し、表示部5に表示されたカードサービスの種類の中から利用者が利用するカードサービスの種類を操作部7で選択すると、選択されたカードサービスの種類のみをアイコンで表示部5に表示し、カードサービスの種類をスピーカ9から放音する。そして、表示装置1は、選択されたカードサービスのアイコンのみを表示する表示部5と重なるように設けられた非接触通信部6に利用者がICカード4をかざすことで、決済処理等をするためにICカード4と非接触通信を行う。
【0019】
表示部5は、図1に示すように、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等で構成されている。表示部5には、一方の主面の表面に、図示はしないが、光透過基板が配設されている。この光透過基板は、例えば、光透過性を有するアクリル等の板材からなり、LCD、CRT等に表示された画像を透視できるようになっており、主面の約中央に、ICカード4と非接触通信を行う非接触通信部6が内蔵されている。表示部5は、利用者によってICカード4が後述する非接触通信部6にかざされるまではこの店舗で利用可能なカードサービスの全種類をアイコンで表示し、利用者によってICカード4が非接触通信部6にかざされると、利用者によってかざされたICカード4が備える複数のカードサービスの中からこの店舗で利用可能なカードサービスの種類をアイコンで表示し、このカードサービスのアイコンの中から利用者によってカードサービスが選択されると、選択されたカードサービスのみをアイコンで表示する。
【0020】
具体的に、表示部5は、図3に示すように、店舗で利用可能なカードサービスの全種類をアイコン及びカードサービスの名称で一覧表示する。図3においては、この店舗で利用可能なカードサービスとして、「ABCカード」、「DEFカード」及び「GHIカード」とし、それぞれのアイコン5b,5c,5d(以下、アイコン5b,5c,5dを単にアイコンともいう。)及びカードサービスの名称5e,5f,5g(以下、カードサービスの名称を5e,5f,5gを単にカードサービスの名称ともいう。)が一覧表示されている。そして、表示部5は、「ABCカード」、「DEFカード」及び「JKLカード」のカードサービスに対応しているICカード4が後述する非接触通信部6にかざされると、図4に示すように、後述する制御部11によって利用者がかざしたICカード4が備えるカードサービスの中からこの店舗で利用可能なカードサービスの種類が選択され、「ABCカード」及び「DEFカード」のアイコン5b,5c及びICカード4の名称5e,5fを一覧表示する。
【0021】
そして、表示部5は、利用者が後述する操作部7を操作し、「ABCカード」及び「DEFカード」から利用する「ABCカード」にカーソル5aを合わせて選択すると、図5に示すように、選択された「ABCカード」のアイコン5bのみが表示される。
【0022】
なお、表示部5は、非接触通信部6が略中央に配設されていることに限定されず、非接触通信部6の全てが表示部5に重なるように主面の平面視中央下側、平面視右下側等に内蔵されていてもよい。
【0023】
また、表示部5は、店舗で利用可能なカードサービスの種類をアイコン及びカードサービスの名称で表示することに限定されるものではなく、例えば、どちらか一方の告知データだけでもよく、音声データ等の他の告知データで告知してもよい。更に、表示部5は、店舗で利用可能なカードサービスの種類を一覧表示することに限定されるものではなく、例えば、一又は複数個単位で順次表示するようにしてもよい。
【0024】
非接触通信部6は、図1及び図2に示すように、ICカード4との間でRFID(Radio Frequency Identification System)、NFC(Near Field Communication)等の短距離又は近距離の非接触無線通信でICカード4と通信を行う。非接触通信部6は、少なくとも一部が表示部5に重なって設けられているアンテナコイルと、このアンテナコイルに接続される通信回路とを有する。非接触通信部6は、通信回路で、ICカード4に記録するために送信するデータを変調し、ICカード4に変調データを送信すると共に、ICカード4から読み出すデータを復調して制御部11に出力する。
【0025】
ここで、非接触通信部6と通信を行うICカード4について説明する。このICカード4は、非接触通信部6と通信を行うためのカード側非接触通信部4aと、各種情報データを格納するカード側メモリ4bとを有する。カード側非接触通信部4aは、アンテナコイルと、このアンテナコイルに接続されるカード側通信回路からなる。カード側非接触通信部4aは、カード側通信回路で、カード側メモリ4bに格納された各種情報データを非接触通信部6に送信するとき、送信データを変調してアンテナコイルで出力すると共に、非接触通信部6から受信した受信データを復調してカード側メモリ4bに格納する。カード側メモリ4bは、不揮発性メモリ等の半導体メモリであり、各カードサービスに応じて、ICカード4を識別するための固有のカード識別子データ、貨幣データ及びICカード4の履歴データ等の管理データが格納されている。なお、ICカード4は、一のカードサービスに対応することに限定されず、例えば、カード側メモリ4bを複数個設けることで、複数のカードサービスに対応するように設けてもよい。
【0026】
そして、非接触通信部6及びカード側非接触通信部4aのそれぞれは、各々のアンテナコイルが誘導結合によって磁気的に結合し、ICカード4と表示装置1との間で非接触通信を行う。具体的に、非接触通信部6は、例えば、ICカード4によって商品購入時の決済処理が行われるとき、ICカード4のカード側メモリ4bより貨幣データを読み出し、購入代金分の減額処理を行って減額処理された貨幣データをICカード4に送信すると共に、購入された商品のIDや店舗のID、購入日時等の履歴データをICカード4に送信する。そして、送信データを受信したICカード4は、カード側メモリ4bに格納されている貨幣データや履歴データの更新を行う。
【0027】
操作部7は、図1に示すように、表示部5の近傍に配設されるものであり、押しボタン、十字ボタン、表示部5と一体的なタッチパネル等が併用されて構成されている。操作部7は、図4に示すように、例えば、表示部5に表示されたカードサービスの中から利用者が利用する一のカードサービスを選択するため、利用者の操作に応じてカーソル5aを移動させる。
【0028】
なお、操作部7は、例えば、表示部5に表示されたカーソル5aを移動させることができるとともに、選択決定操作を行うことができる回転押圧型のスイッチで構成してもよい。また、操作部7は、押しボタン、十字ボタン、タッチパネル及び回転押圧型のスイッチを複数又は全て併用して構成してもよく、更に、それぞれ単独で構成してもよい。また、操作部7は、表示部5の近傍に配設されることに限定されず、例えば、店員等が操作できるようにPOS端末2に配設されてもよく、また、表示部5の近傍とPOS端末2とに併設されてもよい。
【0029】
記憶部8は、例えば、大容量ハードディスク、不揮発性メモリ等で構成されており、複数のカードサービスのアイコンが保存されている。なお、アイコンの他に告知データとしては、カードサービスの種類が容易に分かるものであればよく、静止画、動画、文字データ、音声データ又はこれらの組み合わせ等からなり、カードサービスの名称、ICカード発行会社名、ブランドイメージを表現したアイコン、カードサービスにそれぞれ設けた音声データ等であってもよい。
【0030】
また、記憶部8には、ICカード4が備える複数のカードサービスの中に店舗で利用可能なカードサービスの種類がない場合や、選択されたカードサービスと利用者が非接触通信部6にかざしたカードサービスとが一致しない場合や、ICカード4のカード側メモリ4bに記憶されている貨幣データが購入代金分より少なく減額処理が行えない場合等のICカードの処理未了の旨を告知する等のエラーメッセージデータが保存されている。更に、記憶部8には、選択されたカードサービスと利用者が非接触通信部6にかざしたICカード4とが一致してICカードとの処理完了の旨を告知する等の動作確認メッセージデータが保存されている。これらエラーメッセージデータ及び動作確認メッセージデータは、上述した告知データと同様に、アイコン、静止画、動画、文字データ、音声データ又はこれらの組み合わせ等からなる。
【0031】
また、これら記憶部8に記憶されたデータは、表示部5で表示される。なお、これら記憶部8に記憶されたデータは、表示部5で表示することと併用してスピーカ9から放音されるようにしてもよい。
【0032】
通信部10は、POS端末2と、例えば、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して通信が行われる。通信部10は、例えば、ICカード4の減額処理を行い、ICカード4のカード側メモリ4bの貨幣データの更新が正しく完了した旨をPOS端末2にネットワークを介して通信を行う。そして、店員は、POS端末2で利用者が購入する所望の商品の決済処理を行う。
【0033】
制御部11は、表示装置1の全体の動作を制御するものであり、図2に示すように、演算部11aと、制御プログラムを格納した制御メモリ部11bとを備えている。この制御メモリ部11bには、記憶部8に記憶された告知データを表示するための制御プログラムや、それぞれのICカード4と非接触通信を行うための制御プログラムや、利用者がかざしたICカード4が備えるカードサービスの中からこの店舗で利用可能なカードサービスの種類を選択する制御プログラムや、選択されたカードサービスの種類に関する告知を行う告知データを表示するための制御プログラム等が記憶されている。制御部11は、これらのプログラムにしたがって、演算部11aで演算を行って全体の動作を制御する。
【0034】
次に、以上のように構成された表示装置1において、複数のカードサービスに対応したICカード4を所持している利用者が所望の商品を購入して決済処理を行うまでの一連の動作について図6を参照して説明する。
【0035】
ステップS1において、制御部11は、記憶部8にアクセスし、図3に示すように、記憶部8に記憶されているこの店舗で利用可能なカードサービスの全種類のアイコン及びカードサービスの名称を表示部5に表示し、スピーカ9からカードサービスの全種類の名称を順次放音する。
【0036】
ステップS2において、制御部11は、表示部5と重なるように設けられている非接触通信部6にICカード4がかざされると、非接触通信部6を介し、ICカード4と非接触通信を開始する。
【0037】
ステップS3において、制御部11は、非接触通信部6でICカード4と非接触通信を行い、各カードサービスに応じて定義されている所定のアドレスに順次アクセスし、それぞれのアドレスで対話を行うことができるかどうか判断する。
【0038】
ステップS4において、制御部11は、記憶部8にアクセスして、対話を行うことができたカードサービスに関連するアイコン5b,5c及びカードサービスの名称5e,5fを表示部5に表示し、スピーカ9から対話を行うことができる全種類のカードサービスの名称5e,5fを順次放音する。
【0039】
ステップS5において、制御部11は、非接触通信部6にかざされたICカード4に対話を行うことができるカードサービスがないと判断された場合、記憶部8にアクセスし、表示部5にICカード4との処理未完了の旨を表現したアイコンでエラーメッセージを表示し、スピーカ9からICカード4との処理未完了の旨を表現した音声でエラーメッセージを放音する。
【0040】
ステップS6において、利用者は、図4に示すように、表示部5に表示されている対話を行うことができるカードサービスの中から利用者が利用するカードサービスの種類を操作部7で選択する。この際、制御部11は、利用者により操作部7を操作することで操作信号が入力されたとき、この操作信号に応じて、表示部5に表示されているカーソル5aの移動を行う。なお、表示装置1は、店員により、利用者が利用するカードサービスの種類を選択する操作を行ってもよい。
【0041】
ステップS7において、制御部11は、利用者が利用するカードサービスの種類が選択されると記憶部8にアクセスし、図5に示すように、選択されたカードサービスのアイコン5bのみを表示部5に表示し、スピーカ9から選択されたカードサービスの種類の名称を放音する。そして、制御部11は、非接触通信部6が、選択されたICカード4のみと非接触通信が行われるようにする。
【0042】
ステップS8において、制御部11は、選択されたカードサービスが表示された表示部5と重なるように設けられている非接触通信部6に再びICカード4がかざされると、非接触通信部6を介し、ICカード4と非接触通信を開始する。制御部11は、選択されたカードサービスと利用者が非接触通信部6にかざしたICカード4のカードサービスとの種類が一致したか判断し、非接触通信部6でICカード4のカード側メモリ4bより貨幣データを読み出して購入代金分の減額処理を行い、減額処理された貨幣データ及び履歴データ等をICカード4に送信してカード側メモリ4bのデータを更新する。
【0043】
ステップS9において、非接触通信部6とICカード4とが正しく処理が行われたのか判断する。
【0044】
ステップS10において、制御部11は、非接触通信部6とICカード4とが正しく処理が行われた場合、記憶部8にアクセスし、表示部5にICカード4との処理完了の旨を表現したアイコンで動作確認メッセージを表示し、スピーカ9からICカード4との処理完了の旨を表現した音声で動作確認メッセージを放音する。
【0045】
ステップS5において、制御部11は、選択されたカードサービスと利用者が非接触通信部6にかざしたICカード4のカードサービスとが一致しない場合や、ICカード4のカード側メモリ4bに記憶されている貨幣データが購入代金分より少なく減額処理が行えない場合等、非接触通信部6とICカード4とが正しく処理が行われない場合、記憶部8にアクセスし、表示部5にICカード4との処理未完了の旨を表現したアイコンでエラーメッセージを表示し、スピーカ9からICカード4との処理未完了の旨を表現した音声でエラーメッセージを放音する。
【0046】
次いで、制御部11は、ICカード4のカード側メモリ4bの貨幣データの更新完了信号を、通信部10を介してPOS端末2に送信する。
【0047】
なお、表示装置1は、複数のカードサービスに対応したICカード4に限定されるものではなく、一のカードサービスに対応したICカード4にも適応される。このとき、表示装置1は、利用者がどのカードサービスを利用するのか分かっているので、例えば、ステップS6において、ICカード4の種類を操作部7で選択させることなく、制御部11に選択させてもよい。これにより表示装置1は、ICカード4を非接触通信部6に一度かざすことで、決算処理等まで行うことができる。
【0048】
なお、この表示装置1は、店舗が一のICカード4にしか対応していないとき、設置時等に予め一のICカード4にしか対応しないように選択したときでも適応することができる。このとき、表示装置1は、一のICカード4のカードサービスしか利用できないので、例えば、ステップS6において、利用者が利用するカードサービスの種類を操作部7で選択させることなく、制御部11で選択させてもよい。これにより表示装置1は、ICカード4を非接触通信部6に一度かざすことで、決算処理等まで行うことができる。
【0049】
なお、表示装置1は、例えば、一のカードサービスを備えるICカード4が複数枚重ねてかざされたときにも適用することができる。
【0050】
以上のような構成を有する表示装置1は、複数のカードサービスに対応したICカード4を所持している利用者が所望の商品を購入するとき、利用者が非接触通信部6にICカード4をかざすことで、利用者が所持しているICカード4が備えるカードサービスの中からこの店舗で利用可能なカードサービスの種類を表示部5にアイコンで表示し、表示部5に表示されたカードサービスの種類の中から利用者が利用するカードサービスの種類を操作部7で選択すると、選択されたカードサービスの種類のみをアイコンで表示部5に表示し、カードサービスの種類をスピーカ9から放音することで、利用者に対して利用者が選択したカードサービスを分かり易く伝えることができる。
【0051】
また、表示装置1は、表示部5が非接触通信部6と重なるように設けられているので、利用者によって選択されたカードサービスを表示したアイコン5bと非接触通信部6とが重なるように設けることができるため、ICカード4をかざす場所を利用者に対して分かり易く伝えることができる。
【0052】
なお、表示装置1は、非接触通信部6が表示部5と全て重なるように設けられることに限定されず、図7に示すように、非接触通信部6と表示部5との一部が重なるように設けられてもよい。図7の表示装置においても、利用者が選択したカードサービスを分かり易く伝えることができるとともに、非接触通信部6と表示部5との一部が重なるように設けられているので、選択されたカードサービスのアイコン5bと非接触通信部6とを近傍に設けることができるため、ICカード4をかざす場所を利用者に対して分かり易く伝えることができる。
【0053】
なお、表示装置1は、非接触通信部6が、表示部5と少なくとも一部が重なるように設けられることに限定されず、非接触通信部6が、図8に示すように、表示部5の外側近傍に設けられる等、表示部5の近傍に設けられてもよい。図8の表示装置1においても、利用者が選択したカードサービスを分かり易く伝えることができるとともに、非接触通信部6が、表示部5の近傍に設けられているので、選択されたカードサービスのアイコン5bと非接触通信部6とを近傍に設けることができるため、ICカード4をかざす場所を利用者に対して分かり易く伝えることができる。
【0054】
なお、表示装置1には、図9に示すように、広告データを表示する更なる表示部12を設けてもよい。具体的に、表示部12は、動画、静止画、音声データ又は文字データ等で構成された広告データを表示する。広告データとしては、これらに限定されるものではないが、クーポンや広告等である。そして、表示部12は、例えば、広告データを所定時刻になる毎に広告データの内容が変わるように表示する。この際、スピーカ9からは、表示部12と併用して音声で広告データを放音してもよい。表示装置1は、複数のカードサービスに対応したICカード4を所持している利用者が広告データを取得するとき、非接触通信部6にICカード4をかざすことで、利用者がかざしたICカード4が備えるカードサービスの中からこの店舗で取得可能な広告データを表示部5にアイコンで表示し、表示部5に表示された広告データの中から利用者が取得する広告データを操作部7で選択すると、選択された広告データのみをアイコンで表示部5に表示し、広告データをスピーカ9から放音することで、利用者に対して利用者が取得可能な広告データを分かり易く伝えることができる。また、この表示装置1は、表示部5と非接触通信部6とが重なるように設けられており、表示部5に表示された広告データのアイコンが非接触通信部6と少なくとも一部が重なり又は近傍に表示されることで、ICカード4をかざす場所を利用者に対して分かり易く伝えることができる。
【0055】
なお、表示装置1は、表示部5に、動画、静止画、音声データ又は文字データ等で構成されたクーポンや広告等を含む広告データを表示してもよい。すなわち、表示装置1は、図10に示すように、スタンドタイプで構成され、駅、広場、ホテルのロビー等に配置される広告表示装置20としても適用される。この広告表示装置20は、大画面21を備え、この一部に非接触通信部6が設けられている。このため、この広告表示装置20は、複数のカードサービスに対応したICカード4を所持している利用者が広告データを取得するとき、非接触通信部6にICカード4をかざすことで、利用者がかざしたICカード4が備えるカードサービスの中からこの広告表示装置20で取得可能な広告データを大画面21にアイコンで表示し、大画面21に表示された広告データの中から利用者が取得する広告データを操作部7で選択すると、選択された広告データのみをアイコンで表示部5に表示し、広告データをスピーカ9から放音することで、利用者に対して利用者が取得可能な広告データを分かり易く伝えることができる。また、この広告表示装置20は、大画面21と非接触通信部6とが重なるように設けられており、大画面21に表示された広告データのアイコンが非接触通信部6と少なくとも一部が重なり又は近傍に表示されることで、ICカード4をかざす場所を利用者に対して分かり易く伝えることができる。
【0056】
なお、表示装置1は、POS端末2の近傍に設置されることに限定されず、非接触通信部6を設けたノート型やディスクトップ型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に設けてもよい。この場合、非接触通信部6を設けた情報処理装置に本発明に係るプログラムをインストールすることによって、個人用として同様のことを行うことができる。
【0057】
なお、表示装置1は、非接触通信部6にかざされるものとして、ICカード4に限定されるものではなく、ICチップを内蔵した携帯電話等の携帯型情報処理装置でもよい。
【0058】
次に、本発明が適用された表示装置の他の例について、図面を参照して説明する。
【0059】
ここで説明する例は、先に説明したものが、複数のカードサービスに対応したICカード4を非接触通信部にかざした後に、利用者が利用するカードサービスを選択するのに対して、複数のカードサービスから利用者が利用するカードサービスを選択した後に、ICカード4をかざすものである。
【0060】
以下、表示装置30は、上述した表示装置1と同様の構成を有する場合は、同じ符号を付して説明を省略する。
【0061】
本発明が適用された表示装置30は、図1及び図2に示すように、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗に設置されたPOS端末2の近傍に設置されるものである。
【0062】
この表示装置30は、略矩形で板状の外筐を構成する装置本体3と、この店舗で利用可能なICカード4の種類を表示した表示部5と、ICカード4と非接触通信を行う非接触通信部6と、ICカード4の種類を選択する選択手段である操作部7と、ICカードに関する告知データを記憶する記憶部8と、利用者に対して告知を行うスピーカ9と、ネットワークを介してPOS端末2と通信を行う通信部10と、全体の動作を制御する制御部11とを備えている。なお、表示装置30は、上述した表示装置1と同様の構成を有するため説明を省略する。
【0063】
この表示装置30は、複数の種類のICカード4を所持している利用者が所望の商品を購入するとき、この店舗で利用可能なICカード4の全種類をアイコンで表示した表示部5の中から、利用者が利用するICカード4の種類を操作部7で選択し、選択されたICカード4の種類をアイコンで表示部5に表示し、ICカード4の種類をスピーカ9から放音する。そして、表示装置30は、選択されたICカード4のアイコンを表示する表示部5と重なるように設けられた非接触通信部6にICカード4をかざすことで、決済処理等をするためにICカード4と非接触通信を行う。
【0064】
次に、以上のように構成された表示装置30において、一のカードサービスを備えるICカード4を複数枚所持している利用者が所望の商品を購入して決済処理を行うまでの一連の動作について図11を参照して説明する。
【0065】
ステップS20において、制御部11は、記憶部8にアクセスし、記憶部8に記憶されているこの店舗で利用可能なICカード4の全種類を表示部5にアイコンで表示し、スピーカ9からICカード4の全種類を音声で放音する。
【0066】
ステップS21において、複数の種類のICカード4を所持している利用者は、所望の商品を購入するとき、図3に示すように、表示部5に表示されているこの店舗で利用可能なICカード4の中から、利用者が利用するICカード4の種類を操作部7で選択する。この際、制御部11は、利用者により操作部7を操作することで操作信号が入力されたとき、この操作信号に応じて、表示部5に表示されているカーソル5aの移動を行う。なお、表示装置1は、店員により、利用者が利用するICカード4の種類を選択する操作を行ってもよい。
【0067】
ステップS22において、制御部11は、ICカード4の種類が選択されると記憶部8にアクセスし、図5に示すように、選択されたICカード4のアイコン5bのみを表示部5に表示し、ICカード4の種類をスピーカ9から放音する。
【0068】
ステップS23において、制御部11は、選択されたICカード4が表示された表示部5と重なるように設けられている非接触通信部6にICカード4がかざされると、非接触通信部6を介し、ICカード4と非接触通信を開始する。制御部11は、選択されたICカード4と利用者が非接触通信部6にかざしたICカード4との種類が一致したか判断し、非接触通信部6でICカード4のカード側メモリ4bより貨幣データを読み出して購入代金分の減額処理を行い、減額処理された貨幣データ及び履歴データ等をICカード4に送信してカード側メモリ4bのデータを更新する。
【0069】
ステップS24において、非接触通信部6とICカード4とが正しく処理が行われたのか判断する。
【0070】
ステップS25において、制御部11は、非接触通信部6とICカード4とが正しく処理が行われた場合、記憶部8にアクセスし、表示部5にICカード4との処理完了の旨を表現したアイコンで動作確認メッセージを表示し、スピーカ9からICカード4との処理完了の旨を表現した音声で動作確認メッセージを放音する。
【0071】
ステップS26において、制御部11は、選択されたICカード4と利用者が非接触通信部6にかざしたICカード4とが一致しない場合や、ICカード4のカード側メモリ4bに記憶されている貨幣データが購入代金分より少なく減額処理が行えない場合等、非接触通信部6とICカード4とが正しく処理が行われない場合、記憶部8にアクセスし、表示部5にICカード4との処理未完了の旨を表現したアイコンでエラーメッセージを表示し、スピーカ9からICカード4との処理未完了の旨を表現した音声でエラーメッセージを放音する。
【0072】
次いで、制御部11は、ICカード4のカード側メモリ4bの貨幣データの更新完了信号を、通信部10を介してPOS端末2に送信する。
【0073】
以上のような構成を有する表示装置30は、複数の種類のICカード4を所持している利用者が所望の商品を購入するとき、この店舗で利用可能なICカード4の種類をアイコン等で表示した表示部5の中から、利用者が利用するICカード4の種類を操作部7で選択し、選択されたICカード4のアイコン5bを表示部5に表示し、ICカードの種類をスピーカ9から放音することで、利用者に対して利用者が選択したICカード4を分かり易く伝えることができる。
【0074】
また、表示装置30は、表示部5が、非接触通信部6と重なるように設けられているので、選択されたICカード4を表示したアイコン5bと非接触通信部6とが重なるように設けることができるため、ICカード4をかざす場所を利用者に対して分かり易く伝えることができる。
【0075】
なお、表示装置30は、非接触通信部6が表示部5と全て重なるように設けられることに限定されず、図7に示すように、非接触通信部6と表示部5との一部が重なるように設けられてもよい。図7の表示装置30においても、利用者が選択したICカード4を分かり易く伝えることができるとともに、非接触通信部6と表示部5との一部が重なるように設けられているので、選択されたICカード4のアイコン5bと非接触通信部6とを近傍に設けることができるため、ICカード4をかざす場所を利用者に対して分かり易く伝えることができる。
【0076】
なお、表示装置30は、非接触通信部6が、表示部5と少なくとも一部が重なるように設けられることに限定されず、非接触通信部6が、図8に示すように、表示部5の外側近傍に設けられる等、表示部5の近傍に設けられてもよい。図8の表示装置30においても、利用者が選択したICカード4を分かり易く伝えることができるとともに、非接触通信部6が、表示部5の近傍に設けられているので、選択されたICカード4のアイコン5bと非接触通信部6とを近傍に設けることができるため、ICカード4をかざす場所を利用者に対して分かり易く伝えることができる。
【0077】
なお、表示装置30には、図9に示すように、広告データを表示する更なる表示部12を設けてもよい。具体的に、表示部12は、動画、静止画、音声データ又は文字データ等で構成された広告データを表示する。広告データとしては、これらに限定されるものではないが、クーポンや広告等である。そして、表示部12は、例えば、広告データを所定時刻になる毎に広告データの内容が変わるように表示する。この際、スピーカ9からは、表示部12と併用して音声で広告データを放音してもよい。表示装置30は、表示部12で表示されている広告データを利用者又は店員が操作部7で選択し、選択された広告データが格納可能なICカード4を表示部5にアイコンで表示し、選択された広告データが格納可能なICカード4の種類をスピーカ9から放音し、表示部5で表示されているICカード4を利用者又は店員が操作部7で選択し、選択された広告データを格納するICカード4を非接触通信部6にかざすことで、選択された広告データをICカード4に容易に取得することができる。
【0078】
なお、表示装置30は、表示部5に、動画、静止画、音声データ又は文字データ等で構成されたクーポンや広告等を含む広告データを表示してもよい。すなわち、表示装置30は、図10に示すように、スタンドタイプで構成され、駅、広場、ホテルのロビー等に配置される広告表示装置40としても適用される。この広告表示装置40は、大画面21を備え、この一部に非接触通信部6が設けられている。このため、この広告表示装置40は、例えば、大画面に表示されたクーポンを利用者がタッチパネル等の操作部7で選択し、選択されたクーポンのアイコン及びクーポン名が表示された非接触通信部6にICカード4をかざすことで、選択されたクーポンをICカード4に容易に取得することができる。また、この広告表示装置40は、大画面21と非接触通信部6とが重なるように設けられており、大画面21に表示されたクーポンのアイコン及びクーポン名が非接触通信部6と少なくとも一部が重なり又は近傍に表示されることで、ICカード4をかざす場所を利用者に対して分かり易く伝えることができる。
【0079】
なお、表示装置30は、POS端末2の近傍に設置されることに限定されず、非接触通信部6を設けたノート型やディスクトップ型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に設けてもよい。この場合、非接触通信部6を設けた情報処理装置に本発明に係るプログラムをインストールすることによって、個人用として同様のことを行うことができる。
【0080】
なお、表示装置30は、非接触通信部6にかざされるものとして、ICカード4に限定されるものではなく、ICチップを内蔵した携帯電話等の携帯型情報処理装置でもよい。
【符号の説明】
【0081】
1 表示装置、2 POS端末、3 装置本体、4 ICカード、4a カード側非接触通信部、4b カード側メモリ、5 表示部、6 非接触通信部、7 操作部、8 記憶部、9 スピーカ、10 通信部、11 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段と、
上記表示手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられ、複数の種類のメモリと非接触通信を行う非接触通信手段と、
上記非接触通信手段で非接触通信を行うことができるそれぞれのメモリの種類に関する告知を行う告知データを記憶する記憶手段と、
上記非接触通信手段で非接触通信を行うことができる上記メモリの種類を選択する第1の選択手段と、
上記第1の選択手段によって選択された上記メモリの種類の中から更に非接触通信を行う一のメモリの種類を選択する第2の選択手段と、
上記非接触通信手段で上記メモリの種類を読み取る前に、上記記憶手段に記憶された全ての告知データを上記表示手段に表示し、上記第1の選択手段によって上記非接触通信手段で非接触通信を行うことができる上記メモリの種類を選択し、上記第2の選択手段によって上記第1の選択手段で選択された上記メモリの種類の中から更に非接触通信を行う一のメモリの種類を選択した後に、上記第2の選択手段で選択された上記メモリの種類に関する告知を行う上記告知データを上記表示手段に表示する制御手段とを備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
上記告知データは、上記表示手段に表示されるアイコンであることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
上記制御手段は、上記非接触通信手段による上記メモリの種類の読み取り後に、処理の完了を告知することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項4】
上記制御手段は、上記非接触通信手段による上記メモリの種類の読み取り後に、処理の未了を告知することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項5】
広告データを表示する更なる表示手段を備えることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項6】
表示手段で記憶手段に記憶された非接触通信手段で非接触通信を行うことができるそれぞれのメモリの種類に関する告知を行う告知データを全て表示するステップと、
上記表示手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられた上記非接触通信手段で非接触通信を行うステップと、
上記第1の選択手段によって上記非接触通信手段で非接触通信を行うことができる上記メモリの種類を選択するステップと、
上記第2の選択手段によって上記第1の選択手段で選択された上記メモリの種類の中から更に非接触通信を行う一のメモリの種類を選択するステップと、
上記第2の選択手段で選択された上記メモリの種類に関する告知を行う上記告知データを上記表示手段に表示するステップとを有することを特徴とする表示方法。
【請求項7】
表示手段で記憶手段に記憶された非接触通信手段で非接触通信を行うことができるそれぞれのメモリの種類に関する告知を行う告知データを全て表示し、
上記表示手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられた上記非接触通信手段で非接触通信を行い、
上記第1の選択手段によって上記非接触通信手段で非接触通信が行うことができる上記メモリの種類を選択し、
上記第2の選択手段によって上記第1の選択手段で選択された上記メモリの種類の中から更に非接触通信を行う一のメモリの種類を選択し、
上記第2の選択手段で選択された上記メモリの種類に関する告知を行う上記告知データを上記表示手段に表示する処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項8】
表示手段と、
上記表示手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられ、複数の種類のメモリと非接触通信を行う非接触通信手段と、
上記非接触通信手段で非接触通信を行うことができるそれぞれのメモリの種類に関する告知を行う告知データを記憶する記憶手段と、
上記非接触通信手段で読み取られる上記一のメモリの種類を選択する選択手段と、
上記選択手段で上記メモリの種類を選択する前に、上記記憶手段に記憶された全ての告知データを上記表示手段に表示し、上記選択手段で上記一のメモリの種類を選択した後に、選択された上記告知データを上記表示手段に表示する制御手段とを備えることを特徴とする表示装置。
【請求項9】
上記告知データは、上記表示手段に表示されるアイコンであることを特徴とする請求項8記載の表示装置。
【請求項10】
上記制御手段は、上記選択手段で上記メモリの種類を選択した後に、処理の完了を告知することを特徴とする請求項8記載の表示装置。
【請求項11】
上記制御手段は、上記選択手段で上記メモリの種類を選択した後に、処理の未了を告知することを特徴とする請求項8記載の表示装置。
【請求項12】
広告データを表示する更なる表示手段を備えることを特徴とする請求項8記載の表示装置。
【請求項13】
表示手段で記憶手段に記憶されたそれぞれのメモリの種類に関する告知を行う告知データを全て表示するステップと、
上記表示手段に表示された上記全ての告知データの中から選択手段で一のメモリの種類を選択するステップと、
上記選択手段で選択された上記告知データを上記表示手段に表示するステップと、
上記表示手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられた非接触通信手段で非接触通信を行うステップとを有することを特徴とする表示方法。
【請求項14】
表示手段で記憶手段に記憶されたそれぞれのメモリの種類に関する告知を行う告知データを全て表示し、
上記表示手段に表示された上記全ての告知データの中から選択手段で一のメモリの種類を選択し、
上記選択手段で選択された上記告知データを上記表示手段に表示し、
上記表示手段と少なくとも一部が重なり又は近傍に設けられた非接触通信手段で非接触通信を行う処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−190486(P2012−190486A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−134106(P2012−134106)
【出願日】平成24年6月13日(2012.6.13)
【分割の表示】特願2006−326187(P2006−326187)の分割
【原出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】