説明

表示装置および表示方法

【課題】 過去のプレゼンテーションの状況を示す画像をより柔軟に提供することが可能な表示装置等を提供すること。
【解決手段】 表示装置の一種であるプロジェクター100が、表示済みの画像を示す画像データが、表示済みの画像の表示時を示す表示時データと関連付けられたプレゼンテーションデータ132と、指示内容を示す指示情報に基づき、指示内容を反映した指示画像を生成する画像生成部180と、指示画像を投写する投写部190と、指示に応じてプレゼンテーションデータ132を更新する更新部120を含み、画像生成部180が、時間の経過に応じて変化する時間領域と、指示位置に応じて時間領域上を移動する再生対象時を示す指定領域を含む再生対象時指定画像を生成し、投写部190が、当該画像を投写する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置および表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特開2003−58901号公報では、会議等の様子を記録し、再現する手法が記載されている。より具体的には、当該手法は、プレゼンテーションの様子を少ないデータ量で記録し、再現するため、プレゼンテーション記録再生装置が、スライドの頁送り、スライド上のカーソルの軌跡および音声をプレゼンテーションファイルとして記録し、プレゼンテーションファイルごとにプレゼンテーションの様子を再現するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−58901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特開2003−58901号公報の手法の場合、プレゼンテーションファイルごとの再現であるため、例えば、会議の途中で、ホワイトボード等への書き込みを過去の状態に戻すといったことは困難である。
【0005】
本発明にかかるいくつかの態様は、上記課題を解決することにより、過去のプレゼンテーションの状況を示す画像をより柔軟に提供することが可能な表示装置および表示方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様の1つである表示装置は、表示済みの画像を示す画像データが、前記表示済みの画像の表示時を示す表示時データと関連付けられたプレゼンテーションデータと、指示内容を示す指示情報とに基づき、前記指示内容を反映した指示画像を生成する画像生成部と、前記指示画像を表示する表示部と、前記指示画像を示す情報に基づき、前記プレゼンテーションデータを更新する更新部と、を含み、前記画像生成部は、時間の経過に応じて変化する時間領域と、前記指示情報で示される指示位置に応じて前記時間領域上を移動するとともに、前記画像データの再生対象時を示す指定領域とを含む再生対象時指定画像を生成し、前記表示部は、前記再生対象時指定画像を表示することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の態様の1つである表示方法は、表示装置が、表示済みの画像を示す画像データが、前記表示済みの画像の表示時を示す表示時データと関連付けられたプレゼンテーションデータと、指示内容を示す指示情報とに基づき、前記指示内容を反映した指示画像を生成し、前記指示画像を表示し、前記指示画像を示す情報に基づき、前記プレゼンテーションデータを更新し、時間の経過に応じて変化する時間画像と、前記指示具の指示位置に応じて前記時間領域上を移動する再生対象時を示す指定領域とを含む再生対象時指定画像を生成し、前記再生対象時指定画像を表示することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、表示装置は、時間領域上を移動する指定領域を用いて再生対象時の指定を受け付けることにより、過去のプレゼンテーションの状況を示す画像をより柔軟に提供することができる。
【0009】
また、前記画像生成部は、前記再生対象時指定画像における前記時間領域として、前記更新部による更新前のプレゼンテーションの再生時間に応じて大きさが変化する第1の時間領域と、前記更新部による更新後のプレゼンテーションの再生時間に応じて大きさが変化する第2の時間領域とを含む画像を生成してもよい。これによれば、表示装置は、再生時間に応じて画像の大きさを変化させることにより、ユーザーは、より簡易に再生対象時を指定することができる。
【0010】
また、前記画像生成部は、前記第1の時間領域における更新時を示す位置から分岐する形で前記第2の時間領域を示す前記再生対象時指定画像を生成してもよい。これによれば、表示装置は、第1の時間領域における更新時を示す位置から分岐する形で第2の時間領域を示す再生対象時指定画像を表示することができるため、ユーザーは、容易に更新時を把握することができる。
【0011】
また、前記画像生成部は、前記再生対象時からの前記表示済みの画像を生成し、前記表示部は、当該表示済みの画像を表示してもよい。これによれば、表示装置は、再生対象時からの画像を表示することができるため、過去のプレゼンテーションの状況を示す画像をより柔軟に提供することができる。
【0012】
また、前記指示情報は、指示具による指示内容を示す情報であってもよい。これによれば、表示装置は、指示具による指示内容を反映した指示画像を、再生対象時の指定に応じて表示することができる。
【0013】
また、前記画像データは、前記指示画像の表示領域における前記指示具による書き込み内容を示すデータを含み、前記表示時データは、前記書き込み内容の書き込み時点を示すデータを含み、前記画像生成部は、前記再生対象時からの前記表示済みの画像の一部として、前記書き込み内容を示す画像を生成してもよい。これによれば、表示装置は、指定の再生対象時における書き込み内容を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施例における投写状況の一例を示す図である。
【図2】第1の実施例におけるプロジェクターの外観図である。
【図3】第1の実施例におけるプロジェクターの機能ブロック図である。
【図4】第1の実施例におけるプロジェクターのハードウェアブロック図である。
【図5】第1の実施例における投写手順を示すフローチャートである。
【図6】第1の実施例における画像の一例を示す図である。
【図7】第1の実施例における画像の他の一例を示す図である。
【図8】第1の実施例における画像の他の一例を示す図である。
【図9】第1の実施例における画像の他の一例を示す図である。
【図10】第1の実施例における画像の他の一例を示す図である。
【図11】第1の実施例における画像の他の一例を示す図である。
【図12】第1の実施例における画像の他の一例を示す図である。
【図13】第1の実施例における画像の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明をプロジェクターに適用した実施例について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施例は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施例に示す構成のすべてが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0016】
(第1の実施例)
図1は、第1の実施例における投写状況の一例を示す図である。例えば、会議室において、プレゼンター40が、発光機能を有する指示具の一種である指示棒50を用いてプレゼンテーションを行っている。会議室にある壁10には、金具30によって上方に単焦点型のプロジェクター100が取り付けられている。表示装置の一種であるプロジェクター100は、投写対象領域の一種である壁10に画像20を投写している。
【0017】
図2は、第1の実施例におけるプロジェクター100の外観図である。図2のプロジェクター100は、図1の設置状態が上下逆になった状態(底面が天面になった状態)を示す。プロジェクター100の底面における壁10に向かう斜面に投写部190と撮像部110が設けられている。これにより、表示部の一種である投写部190は、壁10に画像20を投写することができ、撮像部110は、壁10に投写された画像20を撮像することができる。
【0018】
次に、プロジェクター100の機能ブロックについて説明する。図3は、第1の実施例におけるプロジェクター100の機能ブロック図である。プロジェクター100は、撮像画像を示す撮像情報を生成する撮像部110と、プレゼンテーションデータ132等を記憶する記憶部130と、撮像情報に基づき、プレゼンテーションデータ132を更新する更新部120と、プレゼンテーションデータ132に基づき、画像20を生成する画像生成部180と、画像20を投写する投写部190を含んで構成されている。
【0019】
なお、プレゼンテーションデータ132は、表示済みの画像を示す画像データ(例えば、色を示すデータ、輝度値を示すデータ、画像を生成するための制御命令を示すデータ等)が、当該表示済みの画像の表示時(例えば、表示日時、表示時刻、プレゼンテーション開始からの経過時間等)を示す表示時データと関連付けられたデータである。また、撮像情報は、指示内容を示す指示情報と、当該指示内容が反映された指示画像を示す情報を含む。
【0020】
また、プロジェクター100は、以下のハードウェアを用いてこれらの各部として機能してもよい。図4は、第1の実施例におけるプロジェクター100のハードウェアブロック図である。例えば、プロジェクター100は、撮像部110はCMOSカメラ920等、更新部120はCPU910等、記憶部130はRAM930等、画像生成部180はCPU910、画像処理回路940等、投写部190はランプ980、液晶パネル982、液晶駆動回路984、レンズ986等を用いてもよい。
【0021】
次に、本実施例における画像20の投写手順について説明する。図5は、第1の実施例における投写手順を示すフローチャートである。また、図6は、第1の実施例における画像200の一例を示す図である。画像生成部180は、プレゼンテーションデータ132に基づき、指示に応じた画像を生成し、投写部190は、当該画像を投写する(ステップS1)。例えば、投写部190が投写する画像200は、メイン画像として、指示に応じた画像を示す指示画像210を含み、サブ画像として、画像データの再生対象時を指定するための指定画像の表示開始を指示するための画像230、当該指定画像の表示終了を指示するための画像232、第1の端子(例えば、HDMI端子、USB端子、PC端子等)を介して入力される画像が縮小された状態の画像240、第2の端子(例えば、HDMI端子、USB端子、PC端子等)を介して入力される画像が縮小された状態の画像242を含む。
【0022】
プレゼンター40は、指示棒50の先端を画像240に数秒間置いた後、指示棒50の先端を指示画像210上に移動させることにより、移動先の指示画像210内の位置に画像240が拡大された画像220を表示することができる。より具体的には、画像生成部180は、撮像部110からの撮像情報に含まれる指示棒50の先端にある発光位置の変化と、プレゼンテーションデータ132で示される画像240等の位置を比較することにより、指示棒50の移動内容を把握し、当該移動内容に応じて指示画像210を生成することができる。
【0023】
図7は、第1の実施例における画像201の他の一例を示す図である。図6に示す状態で、プレゼンター40は、指示棒50の先端を画像242に数秒間置いた後、指示棒50の先端を指示画像211に移動させることにより、移動先の指示画像211内の位置に画像242が拡大された画像222を表示することができる。
【0024】
図8は、第1の実施例における画像202の他の一例を示す図である。図7に示す状態で、プレゼンター40は、指示棒50の先端を指示画像212内の空き領域に数秒間置いてから移動させることにより、指示棒50の先端の移動軌跡を示す画像250を指示画像212内に表示することができる。より具体的には、画像生成部180は、撮像部110からの撮像情報に含まれる指示棒50の発光位置の変化と、プレゼンテーションデータ132で示される画像220等の位置を比較することにより、指示棒50の移動内容を把握し、当該移動内容に応じて指示棒50の書き込み内容を示す指示画像250を生成することができる。
【0025】
更新部120は、画像生成部180によって生成される指示画像210〜212の情報に基づき、プレゼンテーションデータ132を更新する(ステップS2)。画像生成部180は、撮像情報に基づき、再生対象時指定画像の表示開始指示があったかどうかを判定し(ステップS3)、再生対象時指定画像の表示開始指示があった場合、再生対象時指定画像を生成し、投写部190は、当該再生対象時指定画像を投写する(ステップS4)。
【0026】
図9は、第1の実施例における画像203の他の一例を示す図である。例えば、図8に示す状態で、プレゼンター40は、指示棒50の先端を、再生対象時指定画像260の表示開始指示を行うための画像230に数秒間置くことにより、再生対象時指定画像260の表示開始指示を行う。再生対象時指定画像260は、時間の経過に応じて右方向に長くなる棒状の時間画像(時間領域)270と、指示棒50の指示位置に応じて時間画像270上を移動する再生対象時(例えば、表示済みの画像の表示日時、表示時刻、プレゼンテーション開始からの経過時間等)を指定するための画像である逆三角形状の指定画像(指定領域)280を含む。画像生成部180は、表示開始指示に応じて、再生対象時指定画像260を空き領域に示す指示画像213を含む画像203を生成する。なお、再生対象時指定画像260は、指示画像213の空き領域に表示されるが、再生対象時の指定に応じて再生される再生対象ではない。
【0027】
図10は、第1の実施例における画像204の他の一例を示す図である。また、図11は、第1の実施例における画像205の他の一例を示す図である。再生対象時指定画像260が表示された状態で、プレゼンター40は、指示棒50の先端を、指定画像280に数秒間置いてから左に移動させることにより、指示画像214の表示を過去の状態に戻すことができる。画像生成部180は、撮像情報に基づき、指定画像280の移動内容を判定することにより、再生対象時の指定があったかどうかを判定する(ステップS5)。再生対象時の指定があった場合、画像生成部180は、プレゼンテーションデータ132に基づき、過去の再生対象時における画像を生成し、投写部190は、当該画像を投写する(ステップS6)。
【0028】
例えば、指示画像が、プレゼンテーションが開始されてから10秒経過時に図6の指示画像210になり、プレゼンテーションが開始されてから20秒経過時に図7の指示画像211になり、プレゼンテーションが開始されてから30秒経過時に図8の指示画像212になったものとする。例えば、図9の指示画像213を含む画像203が表示された状態で、プレゼンター40が、指定画像280を指示した指示棒50の先端を、10秒分左に移動させた場合、画像生成部180は、指定画像280を10秒分左に移動させた再生対象時指定画像261が指示画像214に表示される画像204を生成する。また、例えば、図9の指示画像213を含む画像203が表示された状態で、プレゼンター40が、指定画像280を指示した指示棒50の先端を、20秒分左に移動させた場合、画像生成部180は、指定画像280を20秒分左に移動させた再生対象時指定画像262が指示画像215に表示される画像205を生成する。
【0029】
さらに、このような再生対象時の指定があった状態で、プレゼンター40が新たな指示を行った場合、画像生成部180は、当該指示に応じた画像を生成し(ステップS1)、更新部120は、画像生成部180によって生成される指示画像の情報に基づき、プレゼンテーションデータ132を更新する(ステップS2)。また、再生対象時指定画像260〜262が表示され、再生対象時を指定する指示があった状態で、プレゼンター40が新たな指示を行った場合、画像生成部180は、プレゼンテーションデータ132に基づき、更新部120による更新前のプレゼンテーションに対応した第1の時間領域と、更新部120による更新後のプレゼンテーションに対応した第2の時間領域を含む再生対象時指定画像を生成する。
【0030】
図12は、第1の実施例における画像206の他の一例を示す図である。例えば、プレゼンター40が、指示棒50を用いて新たな書き込みを行った場合、画像生成部180は、書き込み内容を示す画像252を含む指示画像216を生成し、投写部190は、指示画像216を含む画像206を投写する。また、この場合、画像生成部180は、指示画像216の空き領域に再生対象時指定画像263を生成する。再生対象時指定画像263は、更新部120による更新前のプレゼンテーションに対応した時間画像(第1の時間領域)270と、更新部120による更新後のプレゼンテーションに対応した時間画像(第2の時間領域)272を含む。また、時間画像272は、時間画像270の更新時を示す位置から分岐する形で時間画像270の上側に配置されており、時間画像272の右端には指定画像280が配置されている。なお、プレゼンテーションの時間の経過に応じて、時間画像272は右方向に大きくなり、指定画像280は右方向に移動する。
【0031】
また、画像生成部180は、撮像情報に基づき、再生対象時指定画像260〜263の表示終了指示があったかどうかを判定し(ステップS7)、再生対象時指定画像260〜263の表示終了指示があった場合、再生対象時指定画像260〜263の生成を終了し、投写部190は、再生対象時指定画像260〜263の投写を終了する(ステップS8)。図13は、第1の実施例における画像207の他の一例を示す図である。例えば、図12等に示す状態で、プレゼンター40は、図13に示すように、指示棒50の先端を、再生対象時指定画像260〜263の表示終了指示を行うための画像232上に数秒間置くことにより、再生対象時指定画像260〜263の表示終了指示を行う。
【0032】
以上のように、本実施例によれば、プロジェクター100は、時間画像270、272上を移動する指定画像280を用いて再生対象時の指定を受け付けることにより、過去のプレゼンテーションの状況を示す画像をより柔軟に提供することができる。また、本実施例によれば、プロジェクター100は、再生時間に応じて時間画像270、272の大きさを変化させることにより、プレゼンター40は、より簡易に再生対象時を指定することができる。また、本実施例によれば、プロジェクター100は、時間画像270における更新時を示す位置から分岐する形で時間画像272を表示することができるため、プレゼンター40は、容易に更新時を把握することができる。
【0033】
さらに、本実施例によれば、プロジェクター100は、指定された再生対象時からの表示済みの画像を表示することができるため、書き込み内容等も含めた過去のプレゼンテーションの状況を示す画像をより柔軟に提供することができる。また、本実施例によれば、プレゼンター40は、PC(Personal Computer)やホワイトボード等を用いることなく、指示棒50だけでプレゼンテーションを行うことができる。
【0034】
(その他の実施例)
なお、本発明の適用は上述した実施例に限定されず、変形が可能である。例えば、プロジェクター100は、プレゼンター40や指示棒50を含む撮像画像を示すプレゼンテーションデータ132を記憶し、当該撮像画像を再生してもよい。また、時間画像(時間領域)の形状は棒状に限定されず、例えば、円形状等であってもよい。時間画像は、時間の経過に応じて形状が変化する画像に限定されず、例えば、時間の経過に応じて色または模様が変化する画像であってもよい。時間画像の形状が変化する方向は右方向に限定されず、左方向、下方向等であってもよい。また、時間画像の個数は、上述した実施例に限定されず、3個以上であってもよい。また、本発明の適用は複数のユーザーによる利用に限定されず、1人のユーザーによる利用であってもよい。具体的には、例えば、時間領域は、個人の1日の予定と予定に対する実際の行動を円形状に示す予定実績画像であってもよく、指定領域は、当該円形の外周を移動する矩形等の画像であってもよい。この場合、例えば、表示装置として機能するPCは、画面に問題を示す画像(表示済みの画像)を表示し、ユーザーが複数の選択肢から選択した選択肢を示す情報が指示情報として入力され、指示画像として、当該選択に対して正解かどうかを示す結果画像、得点を示す画像等を表示してもよい。また、当該PCは、ユーザーの指示に応じて指示時点における問題を示す画像と結果画像等を表示してもよい。
【0035】
また、指示具は、指示棒50に限定されず、例えば、発光部または反射部(例えば、アルミ箔、鏡等)を有する指示棒、発光機能を有するリモコン(リモートコントローラー)、光ポインター、発光機能を有するマウス、蛍光ペン、マーカー等であってもよい。より具体的には、例えば、通常は反射部が隠れており、ボタンを押している間だけ反射部が露出するペンや指示棒等が用いられる場合、撮像画像には当該反射部による反射光によって高輝度領域が形成されるため、プロジェクター100は、当該高輝度領域によって指示位置等の指示内容を把握することができる。また、例えば、画像生成部180は、投写対象領域における指示具による押圧を検出したり、撮像画像に含まれる指示具の位置を検出したり、レーザーポインターでの指示位置(光が投射された位置)を撮像部110によって検出したりすることにより、指示位置を検出してもよい。また、画像生成部180は、指示具による指示位置以外にも、例えば、撮像画像に含まれる指の位置等に基づいて指示内容を把握してもよい。
【0036】
また、サブ画像として表示される画像は上述した画像に限定されず、例えば、文書データ、表計算データ、画像データ等を示す画像であってもよい。例えば、画像生成部180は、文書データの縮小画像に対する指示に応じて当該文書データの内容を示す画像を生成してもよい。また、指示画像は、上述した指示画像210〜217に限定されず、例えば、光の点滅によるクリック指示等に応じて指示の行われた領域とは異なる領域を変化させる画像等であってもよい。また、指示内容を示す指示情報および指示画像を示す情報は撮像情報に限定されない。例えば、指示情報は、クリック、ドラッグ等のマウス等からの操作情報、音声指示が行われる場合の音声を示す音声情報等であってもよい。すなわち、撮像部110は必須の構成ではない。また、例えば、指示画像を示す情報は、画像生成部180からの指示画像を示す画像情報、キャプチャー部によってキャプチャーされた指示画像を示す画像情報等であってもよい。
【0037】
また、プロジェクター100の有するコンピューターは、情報記憶媒体に記憶されたプログラムを読み取って画像生成部180等として機能してもよい。このような情報記憶媒体としては、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、ROM、RAM、HDD等を適用できる。
【0038】
また、表示装置は、プロジェクター100に限定されず、例えば、液晶モニター、テレビ等であってもよい。また、プロジェクター100は、単焦点型のプロジェクターに限定されない。また、プロジェクター100は、液晶プロジェクター(透過型、LCOS等の反射型)に限定されず、例えば、デジタルマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクター等であってもよい。また、投写部190は、ランプの代わりに有機EL素子、シリコン発光素子、レーザーダイオード、LED等の固体光源を含む自己発光素子を採用してもよい。また、プロジェクター100の機能を複数の装置(例えば、PCとプロジェクター等)に分散してもよい。
【符号の説明】
【0039】
10 壁、20、200〜207、220、222、230、232、240、242、250 画像、30 金具、40 プレゼンター、50 指示棒(指示具)、100 プロジェクター、110 撮像部、120 更新部、130 記憶部、132 プレゼンテーションデータ(画像データ、表示時データ)、180 画像生成部、190 投写部、210〜217 指示画像、260〜263 再生対象時指定画像、270 時間画像(第1の時間領域)、272 時間画像(第2の時間領域)、280 指定画像(指定領域)、910 CPU、920 CMOSカメラ、930 RAM、940 画像処理回路、980 ランプ、982 液晶パネル、984 液晶駆動回路、986 レンズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示済みの画像を示す画像データが、前記表示済みの画像の表示時を示す表示時データと関連付けられたプレゼンテーションデータと、指示内容を示す指示情報とに基づき、前記指示内容を反映した指示画像を生成する画像生成部と、
前記指示画像を表示する表示部と、
前記指示画像を示す情報に基づき、前記プレゼンテーションデータを更新する更新部と、
を含み、
前記画像生成部は、時間の経過に応じて変化する時間領域と、前記指示情報で示される指示位置に応じて前記時間領域上を移動するとともに、前記画像データの再生対象時を示す指定領域とを含む再生対象時指定画像を生成し、
前記表示部は、前記再生対象時指定画像を表示する、
表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記画像生成部は、前記再生対象時指定画像における前記時間領域として、前記更新部による更新前のプレゼンテーションの再生時間に応じて大きさが変化する第1の時間領域と、前記更新部による更新後のプレゼンテーションの再生時間に応じて大きさが変化する第2の時間領域とを含む画像を生成する、
表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の表示装置において、
前記画像生成部は、前記第1の時間領域における更新時を示す位置から分岐する形で前記第2の時間領域を示す前記再生対象時指定画像を生成する、
表示装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の表示装置において、
前記画像生成部は、前記再生対象時からの前記表示済みの画像を生成し、
前記表示部は、当該表示済みの画像を表示する、
表示装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の表示装置において、
前記指示情報は、指示具による指示内容を示す情報である、
表示装置。
【請求項6】
請求項4に従属する請求項5に記載の表示装置において、
前記画像データは、前記指示画像の表示領域における前記指示具による書き込み内容を示すデータを含み、
前記表示時データは、前記書き込み内容の書き込み時点を示すデータを含み、
前記画像生成部は、前記再生対象時からの前記表示済みの画像の一部として、前記書き込み内容を示す画像を生成する、
表示装置。
【請求項7】
表示装置が、
表示済みの画像を示す画像データが、前記表示済みの画像の表示時を示す表示時データと関連付けられたプレゼンテーションデータと、指示内容を示す指示情報とに基づき、前記指示内容を反映した指示画像を生成し、
前記指示画像を表示し、
前記指示画像を示す情報に基づき、前記プレゼンテーションデータを更新し、
時間の経過に応じて変化する時間領域と、前記指示情報で示される指示位置に応じて前記時間領域上を移動するとともに、前記画像データの再生対象時を示す指定領域とを含む再生対象時指定画像を生成し、
前記再生対象時指定画像を表示する、
表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−242490(P2011−242490A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−112787(P2010−112787)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】