説明

表示装置並びにそれを備えるディスプレイ及びデジタルカメラ

【課題】表示装置内の画素回路の電流増幅率β、閾値電圧Vthのばらつきによって有機EL素子に均一な電流を流すことが出来ず、輝度ムラを発生させていた。または、電流増幅率β、閾値電圧Vthを補正する為に画素回路に素子を追加して、画素面積が大きくなり高精細化を阻害していた。
【解決手段】画素回路の電流増幅率β、閾値電圧Vthのばらつき情報を予めデジタル的にメモリに蓄え、画素毎にデジタルデータを読み込み、2つのMOSのゲート−ソース間電圧Vgs電圧を差分を得て、これを画素回路に入力することで有機EL素子には電流増幅率β、閾値電圧Vthに依存しない駆動電流を値を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置並びにそれを備えるディスプレイ及びデジタルカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネッセンス(有機EL(Electro-Luminescence)、OLED(Organic Light Emitting Diode))を用いた表示装置の開発が盛んである。
【0003】
有機EL素子を点灯させる方法は大別して、パッシブマトリックス駆動方法、アクティブマトリックス駆動方法が知られている。
【0004】
パッシブマトリックス駆動方法は表示装置内の有機EL素子で構成される画素全てに行列の配線がなされ、この行列の配線をそれぞれ選択しONさせることで所望の画素を点灯させる。
【0005】
アクティブマトリックス駆動方法は表示装置内の有機EL素子を低温多結晶シリコントランジスタ(以下TFT(Thin Film Transistor))を用いて、これをONすることで所望の画素を点灯させることができる。
【0006】
ここでパッシブマトリックス駆動方法の場合、行列の配線を表示装置内に配列させることから画素と前述配線が占有しており、配線のための空間分画素の空間が狭くなっている。
【0007】
つまりパッシブマトリックス駆動方法の場合配線による影響で画素の面積が縮小される。
【0008】
これに対して、TFTを用いたアクティブマトリックス表示装置は、画素毎にTFTを用い、TFTの上面または下面に有機EL素子を積層配置することで、画素の開口率の高い表示装置ができる。
【0009】
この開口率を大きく取れることは画素をより縮小することを可能にするため、高精細な表示装置に向いている。
【0010】
よって有機EL素子を用いた高精細な表示装置はアクティブマトリックス駆動方法が主流である。
【0011】
TFTを用いて有機EL素子を駆動して表示装置を点灯させる特許文献が以下にある。
【特許文献1】特開2006−038965号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
特許文献1では、有機EL素子とそれを駆動するTFT(以下、「駆動TFT」という。)がスイッチを介して直列に接続され、駆動TFTのゲートに保持容量Cを設けた形になっており、駆動TFTには以下の動作特性の関係式があることが示されている。
【0013】
Ids=(1/2)μ(W/L)Cox(Vgs−Vth)^2 …式(1)
ここで、Idsは駆動TFTのドレイン−ソース間電流、μは駆動TFTのゲートチャネル下のキャリア移動度、(W/L)は駆動TFTの(チャネル幅/チャネル長)、Coxはゲート容量、Vgsはゲート−ソース間電圧、Vthは駆動TFTに電流を流し始めるのに要する電圧(閾値電圧)である。
【0014】
ここで駆動TFTのキャリア移動度μと閾値電圧Vthが全ての画素間で均一である時には、有機EL素子に流れる電流が画素の輝度情報に応じて最適、かつ、ばらつきのない値となり、表示装置の輝度均一性が得られるはずである。
【0015】
しかし実際には駆動TFTのキャリア移動度μと閾値電圧Vthには製造上のばらつきが存在する。したがって、有機EL素子に流れる電流はばらつき、表示装置の輝度は均一性がない。
【0016】
特許文献1には、駆動TFTのキャリア移動度μと閾値電圧Vthのばらつきを補正する手段が開示されている。
【0017】
つまり、閾値電圧Vthのばらつきに関しては、最初に保持容量に閾値電圧Vthを保持させて、次に、直列接続された容量によって、閾値電圧Vthに入力電圧信号(以下、「Vsig」といいうこともある。)が足された電圧(Vth+Vsig)を保持容量に再度保持させる。
【0018】
これによって画素毎によってばらついている閾値電圧Vthの補正ができる。
【0019】
キャリア移動度μのばらつきに関しては、有機EL素子にドレイン−ソース電流Idsを流し、これによって有機EL素子の電圧VELを発生させる。
【0020】
ドレイン−ソース間電流に誤差が生じている時の電流をIds+ΔIdsとした場合、有機ELに発生した電圧をVEL+ΔVELとすると、誤差電圧ΔVELを再度別の容量を介して保持容量にネガティブフィードバックしてΔVELがなくなるように動作させている。
【0021】
これによってドレイン−ソース間電流が画素間で均一となり、表示装置の輝度均一性が得られる。
【0022】
特許文献1では、以上の様にキャリア移動度μ及び閾値電圧Vthのばらつきを保持容量に保持させる電圧として記憶もしくはネガティブフィードバックを行うことで表示装置の輝度均一性を得ることが開示されている。
【0023】
しかし上述した従来例では、下記の2つの問題点がある。
(1)入力電圧信号Vsigのダイナミックレンジについて明記されていない。
【0024】
有機EL素子に流す電流は、素子の面積に依存する。また、有機EL素子に流す電流は、デジタルカメラ、携帯電話等に用いるモバイル用途の表示装置を例にとると、有機EL素子の発光効率にもよるが一般に数10nA〜数10μAの範囲に及ぶ。
【0025】
よって前述駆動TFTのゲート−ソース間電圧Vgs電圧は以下の様に概略見積もることができる。
【0026】
式(1)をゲート−ソース間電圧Vgsに書き直すと
Vgs=Vth+√(2・L/(μ・W・Cox)・Ids)=Vth+√(2 Ids/β) …式(2)
と表される。ここで
β=1/(μ・Cox・(W/L))
である。
【0027】
例としてW/L=10/5、Vth=1v、1/2・μ・Cox=10×10^(−6)[A/V^2]、(Cox=1/Tox・εSio・ε)、Tox=300Å、εSiO=3.9、ε=8.854×10^(−12)とすると、
Ids=10nAの時のゲート−ソース間電圧Vgs(10nA)電圧は
式(2)より
Vgs(10nA)=Vth+√(Ids/(1/2・μ・Cox(W/L)) = Vth+22.36mV =1.02236V
Ids=10μAの時のゲート−ソース間電圧Vgs(10μA)電圧は
式(2)より
Vgs(10μA)=Vth+√(Ids/(1/2・μ・Cox(W/L)) = Vth+0.71V = 1.71V
よって、入力電圧信号Vsigは1.02236〜1.71Vの範囲となり、これを8bit階調のデジタル−アナログ変換部(DAC(Digital Analog Converter))によって出力させると1LSB(Least Significant Bit)=(0.71−0.02236)/256=2.68mVと見積もれる。
【0028】
これはVsigを発生させるDAC出力部の精度が高いことが要求され、DACに入力される基準電圧源、および電源電圧などのばらつき範囲を抑えた高い精度が要求され、コストアップの原因となる。
(2)有機ELに所望の電流IELを流す為に、スイッチングトランジスタが6個となり、またこのスイッチングトランジスタの制御信号が5本必要となっている。
【0029】
これら、スイッチングトランジスタと制御信号線を画素内に配置する為に、画素面積が大きくなり、より高精細な表示装置に不向きである。
【0030】
そこで、本発明は、高い精度の電圧型のDACが不要である表示装置を提供することを目的とする。
【0031】
また、本発明は、利用するスイッチングトランジスタの数が少ない表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0032】
上記を鑑みて、本発明では、ビデオ信号に応じて電流を出力する電流出力型DACを用い、一方の電流をこの電流出力型DACの出力と「或る有限の電流」を加算させたものとし、他方の電流をその「或る有限の電流」のみとした。
【0033】
これら2つの電流を発生させるための電流源を設け、その電流源の2つの出力端子には、駆動TFTの静特性と相似形状で同極のMOSトランジスタが直列にそれぞれ接続されている。
【0034】
これら2つのMOSはゲートとドレインが短絡され、一方のMOSのソースはTFTのソースに接続される電源と共通に接続もしくは同電位である。
【0035】
一方のMOSのドレインにオペアンプの非反転入力端子に、他方のMOSのドレインにオペアンプの反転入力端子にそれぞれ接続される。
【0036】
他方のMOSのソースをオペアンプの出力に接続させて、一方と他方のMOSに発生する電圧をそれぞれ引き算する。
【0037】
前述引き算した電圧を駆動TFTのゲートに印加することで、β、Vthのばらつきに依存しないで所望の電流を有機EL素子に流すことが出来る。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、有機EL素子を駆動する駆動TFTの静特性と擬似的に相似形の特性を示す、MOSを2つ用いて、MOSに電流を注入した時に発生した電圧を引き算することによって、得られる電圧を駆動TFTのゲートに印加することで以下の効果がある。
(1)TFTのβ(=1/2・μ・Cox(W/L))、Vthに関係なく有機ELに流れる電流IELを所望の電流とすることができる。
(2)ビデオ信号に応じてデジタル−アナログ変換するDACにおいてこれを電流出力にすることで高精度な基準電圧、電源を必要とせず、安価に回路を構成できる。
(3) 有機EL素子を駆動する画素回路部が駆動TFTとスイッチ用のTFTとなり、構成素子数を低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0040】
以下に実施例を説明する。
【実施例1】
【0041】
本実施の形態を適応できる実施例1を図1に示す。
【0042】
図1中、101はP型MOSトランジスタ(Tr1)(第1のトランジスタ)であり、このゲートとこのドレインが接続され、このソースが電源に接続されている。
【0043】
102はシンク型の定電流源(第1の電流源)を示し、参照電流Irefとビデオ信号に対応する信号電流IINとが足された値の電流を引き込む。
【0044】
シンク型定電流源102は、Tr1(符号101)のドレインと接続されている。
【0045】
103はオペアンプ(オペレーショナル・アンプリフィア(演算増幅器)の略称)であり、この非反転入力端子にTr1(符号101)のドレインとシンク型定電流源102が接続される。
【0046】
104はP型MOSトランジスタ(Tr2)(第2のトランジスタ)であり、このゲートとこのドレインが接続され、このソースがオペアンプ103の出力端子に接続されている。
【0047】
105はシンク型の定電流源(第2の電流源)を示し、参照電流Irefを引き込む。
【0048】
103のオペアンプの反転入力端子にトランジスタTr2(符号104)のドレインと、シンク型定電流源105が接続される。
【0049】
106は画素を選択する1対nのスイッチである。ここでnは、ディスプレイに含まれる画素数である。
【0050】
107は駆動TFT(Tr3)(符号109)(第3のトランジスタ)のゲートとドレインを接続するためのスイッチである。
【0051】
108は駆動TFT(Tr3)(符号109)のゲート−ソース間電圧を保持するための保持容量である。
【0052】
109は有機EL素子110(電流駆動型表示素子の一例)に所望の電流を注入することにより有機EL素子110を駆動するTFT(Tr3)である。
【0053】
110は有機EL素子であり、注入される電流に比例した輝度で発光する。有機EL素子110のアノードはトランジスタ223のドレインと接続され、動作には、カソードは接地される。
【0054】
駆動TFT(Tr3)(符号109)のドレインと有機EL素子110のアノードは接続されている。
【0055】
有機EL素子110のカソードは共通端子に接続され、この共通端子を介して、外部のGNDに接続されている。
【0056】
111は1つ以上の画素回路(108〜110)を含む表示装置(パネル)を示す。スイッチ106は、1対n(nはパネルの画素数)のスイッチであり、オペアンプ103の出力といずれかの画素とを接続する。
【0057】
P型MOS(Tr1)101の電流増幅率βと閾値Vthは、それぞれ、駆動TFT(Tr3)109の電流増幅率β3と閾値Vth3と次の関係にある:β=β3、Vth=2・Vth3。すなわち、P型MOS101の電流族福率は駆動TFT109の電流増幅率と等しく、P型MOS101の閾値は駆動TFT109の電流増幅率の2倍である。
【0058】
P型MOS(Tr2)104の電流増幅率βと閾値Vthは、それぞれ、駆動TFT(Tr3)109の電流増幅率β3と閾値Vth3と次の関係にある:β=β3、Vth=Vth3。すなわち、P型MOS104の電流族福率は駆動TFT109の電流増幅率と等しく、P型MOS101の閾値は駆動TFT109の電流増幅率と等しい。
【0059】
次に、回路動作の詳細を述べる。
【0060】
電流源102によるシンク電流によってトランジスタTr1(符号101)にIref+IINの電流が流入する。そしてトランジスタTr1(符号101)はMOSダイオード接続構成をしているので、ゲート−ソース間に電圧Vgs1が発生する。
【0061】
電流源105によるシンク電流によってトランジスタTr2(符号104)にIrefの電流が流入する。トランジスタTr1(符号101)に流れる電流Iref+IINのうち電流Irefは、トランジスタTr2に流れる電流Irefと同量である。そして、トランジスタTr1(符号101)に流れる電流Iref+IINのうち電流IINが信号電流である。そしてトランジスタTr2(符号104)はMOSダイオード接続構成をしているので、ゲート−ソース間に電圧Vgs2が発生する。
【0062】
Vgs1の電圧がオペアンプ103の非反転入力端子にかかり、ゲート−ソース間電圧Vgs2の電圧がオペアンプ103の反転入力端子にかかり、オペアンプ103の出力端子がTr2(符号104)のソースに接続されていることからトランジスタTr2(符号104)のドレインの電位はトランジスタTr1(符号101)のドレイン電位と同じになる様にフィードバック制御が働く。
【0063】
つまりオペアンプの出力端子にはVgs1−Vgs2の電圧が発生していることになる。
【0064】
ゲート−ソース間電圧Vgs1、ゲート−ソース間電圧Vgs2の電圧は式(2)より
Vgs1=√((2/β3)・(Iref+IIN))+2・Vth3 …式(3)
Vgs2=√((2/β3)・(Iref))+Vth3 …式(4)
と表される。よって、Vgs1−Vgs2は、式(3)、(4)から
Vgs1−Vgs2=√((2/β3)・(Iref+IIN))
−√((2/β3)・Iref))+Vth3 …式(5)
となる。
【0065】
式(5)に示す Vgs1−Vgs2 電圧が、駆動TFT109のゲートに書き込まれる。
【0066】
よって有機EL素子に流れる電流IELは式(1)に式(5)を代入すると
EL=Ids=(√(Iref+IIN)−√Iref)^2 …式(6)
を得る。
【0067】
式(6)によって TFTの電流増幅率β、閾値Vthに依存しないでIrefとIINの関係だけで有機ELに電流を注入できることが示される。
【0068】
ここでIrefの意味について説明する。
【0069】
図15に式(6)の関係を表したグラフがある。
【0070】
図中1501はIref=0の時の特性、1502はIref=10μAの時の特性、1503はIref=100μAの時の特性をそれぞれ示している。
【0071】
ref=0の時は図1で示された回路はカレントミラー係数1のカレントミラーとして動作する、よって入力IINがそのままIELとして出力される。
【0072】
有機EL素子に流す電流が微小なので、IINの電流出力制御も微小な精度が要求されるため、これは難しい。
【0073】
これに対してIref=10μAの時は、同じIELを流すためのIINの値がμAオーダーとなり、前述のnAオーダーに比較して約1000倍程要求精度に余裕がある。
【0074】
ref=100μAの時は、IINの要求精度にさらに余裕がある。
【0075】
つまりIrefの電流値が高ければ高い程、IINの入力ダイナミックレンジを大きくできる。
【実施例2】
【0076】
本実施の形態を適応できる実施例2を図2〜8及び図9〜14に示す。
【0077】
図2〜8は駆動TFT109の電流増幅率β並びに閾値電圧Vth及び2Vthを等価的にPMOSにコピーをする方法とその回路結線図をしめしている。
【0078】
図9〜14はPMOSトランジスタにTFTの電流増幅率β及び閾値電圧Vthをコピーした場合の等価的静特性を示している。
【0079】
図2中、201は定電流源である。202はPMOSのカレントミラー回路であり、これは、定電流源201と直列に接続されている。
【0080】
203はカレントミラー202の出力の電流を受けるNMOSのカレントミラー回路である。
【0081】
204はカレントミラー203の出力であるゲート−ソース間電圧から電流の重み付けを行ったシンク型の定電流源を示す。
【0082】
205は定電流源204による重み付けを行ったシンク型定電流源のON/OFFを行うスイッチを示し、定電流源とスイッチが一対一の関係で接続されている。スイッチ205のドレインを共通接続し、定電流源204で重み付けされた定電流が加算された定電流が引き込まれる。
【0083】
206はカウンタでその出力がスイッチ205に接続されている。
【0084】
したがって、カウンタ206と定電流源204とスイッチ205の組合せにより、カウンタ206のカウント値が1だけ増加する度に、カレントミラー204が出力する電流は1単位ずつ増加する。また、演算増幅器の出力がカウンタのカウントイネーブル信号として利用される。これは、カウンタ213と定電流源211とスイッチ212の組合せ、カウンタ225と定電流源223とスイッチ224の組合せ、及び、カウンタ230と定電流源228とスイッチ229の組合せについても同様である。
【0085】
207はカウンタのデジタルデータを保持するためのメモリを示す。すなわち、メモリ207は、各画素毎に決定されたカウンタ206、213、225、230のカウント値を全ての画素について保持する。各画素を表示する時に、その画素に対応するアドレスに保持されたカウント値が読み出され、利用される。
【0086】
208はゲート−ドレインが接続されたMOSダイオード(第1の主要ダイオード)を示す、ドレインがスイッチ205を介して定電流源204に接続されている。
【0087】
209は定電流源を示す。
【0088】
210は定電流209を受けてゲート−ソース間電圧Vgsを発生させるNMOSである。
【0089】
211はNMOS210の出力であるゲート−ソース間電圧から電流の重み付けを行ったシンク型の定電流源を示す。
【0090】
212は定電流源211による重み付けを行ったシンク型定電流源のON/OFFを行うスイッチを示し、定電流源11とスイッチ212が一対一の関係で接続されている。スイッチ212のドレインを共通接続し、定電流源211で重み付けされた定電流が加算された定電流が引き込まれる。
【0091】
213はカウンタでその出力がスイッチ212に接続されている。
【0092】
214はPMOSのゲートドレインが接続されたMOSダイオード(第1の閾値電圧調整用ダイオード)となっている。ソースをPMOS208のドレインに接続してある。
【0093】
216は定電流源211、スイッチ212で構成される重み付けを施した定電流源を受けてソース型の定電流源にするカレントミラー回路を示してある。
【0094】
215はカレントミラー回路216と同じ電流を供給する電流源(第1の電流増幅率調整用トランジスタ)である。
【0095】
217、218は定電流源211、スイッチ212で構成される重み付けを施した定電流源を受けてシンク型の定電流源にするカレントミラー回路を示してある。
【0096】
237は定電流源である。231はPMOSのカレントミラー回路であり、定電流源237と直列に接続されている。
【0097】
228はカレントミラー231の出力電流から電流の重み付けを行ったシンク型の定電流源を示す。
【0098】
229は定電流源228で重み付けを行ったシンク型定電流源のON/OFFを行うスイッチを示す。定電流源228とスイッチ229が一対一の関係で接続されている。スイッチのドレインを共通接続し、定電流源228で重み付けされた定電流が加算された定電流が出力される。
【0099】
230はカウンタでその出力がスイッチ229に接続されている。
【0100】
227はゲート−ドレインが接続されたMOSダイオード(第2の主要ダイオード)を示す。MOSダイオード227のドレインがスイッチ229を介して定電流源228に接続されている。MOSダイオード227のソースはTFT233のゲートに接続されている。
【0101】
223はカレントミラー210の出力であるゲート−ソース間電圧から電流の重み付けを行ったシンク型の定電流源を示す。
【0102】
224は定電流源223で重み付けを行ったシンク型定電流源のON/OFFを行うスイッチを示す。定電流源223とスイッチ224が一対一の関係で接続されている。スイッチ224のドレインを共通接続し、定電流源223で重み付けされた定電流が加算された定電流が出力される。
【0103】
225はカウンタでその出力がスイッチ224に接続されている。
【0104】
222はPMOSのゲートドレインが接続されたMOSダイオード(第2の閾値電圧調整用ダイオード)となっている。MOSダイオード222のソースをPMOS227のドレインに接続してある。
【0105】
221は定電流源223、スイッチ224で構成される重み付けを施した定電流源を受けてソース型の定電流源にするカレントミラー回路を示してある。
【0106】
226はカレントミラー回路221と同じ電流を供給する電流源(第2の電流増幅率調整用トランジスタ)である。
【0107】
219、220は定電流源223、スイッチ224で構成される重み付けを施した定電流源を受けてシンク型の定電流源にするカレントミラー回路を示す。
【0108】
ダイオード208、トランジスタ215及びダイオード214の全体で、図1に示すトランジスタ101を構成し、ダイオード227、トランジスタ226及びダイオード222の全体で、図1に示すトランジスタ104を構成する。
【0109】
図2に示す回路の動作を時系列に説明する。
【0110】
時系列の順序を図3→図4→図5→図6→図7→図8と示している。
【0111】
またその時のトランジスタT1,Tr2,T3の静特性を図9→図10→図11→図12→図13→図14の順に示してある。
【0112】
まず、トランジスタTr2の閾値電圧(主要ダイオード227、閾値電圧調整用ダイオード222及び電流増幅率調整用トランジスタ226の組)をトランジスタTr3の閾値電圧Vth3と等しくする場合について、図3及び図9を参照して説明をする。
【0113】
図3は、トランジスタTr2(符号227)の閾値電圧VthをトランジスタTr3(符号233)の閾値電圧Vth3に等しくなるように閾値電圧Vthのシフト動作を行うための結線を示している。
【0114】
定電流源236にて電流I3を流す。トランジスタTr3(符号233)はゲートドレインが接続され、MOSダイオードとなっている。
【0115】
ここで電流I3を低くすると、トランジスタTr3(符号233)のゲート−ソース間電圧VgsはVth3に収束していく、この電圧をオペアンプ232のマイナス入力端子に接続、Tr2(符号227)にI3の電流が流れるように228カレントミラーと229スイッチによって設定し固定する。トランジスタTr3(符号233)のゲート・ソース間電圧は閾値電圧を僅かに上回る低度にし、電流I3をこのゲート・ソース間電流にすることにより、電流増幅率のばらつきからの影響を最小限に抑えて、カウンタ213、225の値を決定することが可能となる。
【0116】
次に、オペアンプ232の出力端子をカウンタ225に接続し、この値がHの時にカウンタがカウントアップをする。
【0117】
カウンタ225の出力値をもって、カレントミラー223とスイッチ224で構成される、電流源の電流を変える、カウントアップしている間前述電流源は電流値を上昇させる。
【0118】
オペアンプ232のプラス入力端子にTr2のゲート−ソース間電圧Vgs2とTrOFS2(符号222)のVOFS2が足された電圧が入力される。
【0119】
オペアンプ232のプラス入力端子の電圧がマイナス入力端子の電圧に等しくなるようにオペアンプの出力が常にHレベルを出力する。
【0120】
オペアンプ232のプラス入力端子の電圧とマイナス入力端子の電圧が等しくなった場合、カウンタ225のカウントアップがなくなり、あるデジタルデータを出力し続ける。
【0121】
この場合I2’の電流となるように、カレントミラー223をスイッチ224で切り替えている。
【0122】
このI2’の電流値の時Vth2+VOF2=Vth3の関係となる。そしてI2’のデジタルデータをメモリに蓄える。
【0123】
図9にTr2の閾値電圧Vthが、電流I3で、Vth2→Vth2+VOF2=Vth3にシフトしている様子を示している。
【0124】
次に、トランジスタTr1の閾値電圧(主要ダイオード208、閾値電圧調整用ダイオード214及び電流増幅率調整用トランジスタ215の組)をトランジスタTr3の閾値電圧Vth3と等しくする場合について、図4及び図10を参照して説明をする。
【0125】
図4は、Tr1(符号208)のVthをTr3(符号233)のVth3に等しくなるようにVth電圧のシフト動作を行うための結線を示している。
【0126】
TrOFS2(符号222)に電流I2’を流し、Vth2+VOFS2=Vth3の電圧をオペアンプ232のマイナス入力端子に接続、Tr1(符号208)にI3の電流が流れるようにカレントミラー204とスイッチ205を設定し固定する。
【0127】
次に、オペアンプ232の出力端子をカウンタ213に接続し、この値がHの時にカウンタがカウントアップをする。
【0128】
カウンタ213の出力値をもって、カレントミラー211とスイッチ212で構成される、電流源の電流を変える。カウントアップしている間、前述電流源は電流値を上昇させる。
【0129】
オペアンプ232のプラス入力端子にTr1のゲート−ソース間電圧Vgs1とTrOFS1(符号214)のVOFS1が足された電圧が入力される。
【0130】
オペアンプ232のプラス入力端子の電圧がマイナス入力端子の電圧に等しくなるようにオペアンプの出力が常にHレベルを出力する。
【0131】
オペアンプ232のプラス入力端子の電圧とマイナス入力端子の電圧が等しくなった場合、カウンタ213のカウントアップがなくなり、あるデジタルデータを出力し続ける。
【0132】
この場合、カレントミラー211の出力電流が電流I2’’となるように、カレントミラー211をスイッチ212で切り替えている。
【0133】
カレントミラー211の出力電流が電流I2’’の時Vth1+VOF1=Vth3の関係となる。そしてI2’’のデジタルデータをメモリに蓄える。
【0134】
図10にTr1の閾値電圧Vthが、電流I3で、Vth1→Vth1+VOF1=Vth3にシフトしている様子を示している。
【0135】
次に、トランジスタTr1の電流増幅率をトランジスタTr3の電流増幅率β3と等しくする場合について、図5及び図11を参照して説明する。
【0136】
図5は、Tr1(符号208)の電流増幅率βをTr3(符号233)の電流増幅率β3に等しくなるように電流増倍係数を変えるための結線を示している。
【0137】
定電流源236にてI4の電流を流す(但しI4>I3)。Tr3(符号233)はゲートとドレインが接続されMOSダイオードとなっている。
【0138】
ここで、Tr3(符号233)に電流I4を流した時に発生するゲート−ソース間電圧Vgs3電圧を、オペアンプ232のマイナス入力端子に接続し、定電流源201に電流I4を流し、この電流I4の値をカレントミラー204と、スイッチ205にてミラー係数(k1)を設定している。
【0139】
スイッチ205はカウンタ206の出力によってON/OFFされる。
【0140】
次に、オペアンプ232の出力端子をカウンタ206に接続し、この値がHの時にカウンタがカウントアップをする。
【0141】
カウンタ206の出力値をもって、カレントミラー204とスイッチ205で構成される電流源の電流を変える。カウントアップしている間、カレントミラー204とスイッチ205で構成される電流源は電流値を上昇させる。
【0142】
オペアンプ232のプラス入力端子にTr1のゲート−ソース間電圧Vgs1とTrOFS1(符号214)のVOFS1が足された電圧が入力される。
【0143】
オペアンプ232のプラス入力端子の電圧がマイナス入力端子の電圧に等しくなるようにオペアンプの出力が常にHレベルを出力する。
【0144】
オペアンプ232のプラス入力端子の電圧とマイナス入力端子の電圧が等しくなった場合、カウンタ225のカウントアップがなくなり、あるデジタルデータを出力し続ける。
【0145】
この場合、カレントミラー204とスイッチ205で構成される電流源の電流がk1・I4の値の電流となるように、カレントミラー204をスイッチ205で切り替えている。
【0146】
カレントミラー204とスイッチ205で構成される電流源の電流がk1・I4の値の電流である時、Vgs1+VOF1=Vgs3の関係となる。そしてk1のデジタルデータをメモリに蓄える。
【0147】
図11は、トランジスタTr3(符号233)を流れる電流が電流I4であるときに、Tr1(符号208)のゲート−ソース間電圧VgsがVgs1→Vgs1(k1・I4)+VOF1(I2’’)=Vgs3(I4)に電流がシフトしている様子を示している。
【0148】
同様に、図6及び図12は、カレントミラー228とスイッチ229で構成される電流源を流れる電流がk2・I4の電流の時、Vgs2+VOFS2=Vgs3の関係となることを示している。そしてk2のデジタルデータをメモリに蓄える。
【0149】
図12は、トランジスタTr3(符号233)を流れる電流がI4電流であるときに、トランジスタTr2(符号227)のゲート−ソース間電圧VgsがVgs2→Vgs2(k1・I4)+VOF2(I2’)=Vgs3(I4)に電流がシフトしている様子を示している。
【0150】
図7及び図13は、Tr1(符号208)の閾値電圧VthをVth3から2・Vth3にシフトするための結線図及び静特性を示している。
【0151】
定電流源236にてI3の電流を流す。Tr3(符号233)はゲートとドレインが接続されMOSダイオードとなっている。
【0152】
ここでI3の電流を低くすると、Tr3(符号233)のゲート−ソース間電圧VgsはVth3に収束していく。このとき、トランジスタTr2(符号227)のソースに電流I3を流す電流源238を接続する。
【0153】
TrOFS2(符号222)にI2’の電流を流し、Vth2+VOFS2+Vth3=2・Vth3の電圧をオペアンプ232のマイナス入力端子に接続する。Tr1(符号208)にI3の電流が流れるようにカレントミラー204とスイッチ205を設定し固定する。
【0154】
次に、オペアンプ232の出力端子をカウンタ213に接続し、オペアンプ232の出力端子の値がHの時にカウンタ213がカウントアップをする。
【0155】
カウンタ213の出力値をもって、カレントミラー211とスイッチ212で構成される電流源の電流を変える。カウントアップしている間、カレントミラー211とスイッチ212で構成される電流源は電流値を上昇させる。
【0156】
オペアンプ232のプラス入力端子にトランジスタTr1(符号208)のゲート−ソース間電圧Vgs1とTrOFS1(符号214)のゲート−ソース間電圧VOFS1とが足された電圧が入力される。
【0157】
オペアンプ232のプラス入力端子の電圧がマイナス入力端子の電圧に等しくなるようにオペアンプ232の出力が常にHレベルを出力する。
【0158】
オペアンプ232のプラス入力端子の電圧とマイナス入力端子の電圧が等しくなった場合、カウンタ213のカウントアップがなくなり、カウンタ213は、あるデジタルデータを出力し続ける。
【0159】
この場合、TrOFS1(符号214)を流れる電流の値がI2’’’となるように、カレントミラー211をスイッチ212で切り替えている。
【0160】
このTrOFS1(符号214)を流れる電流の値がI2’’’である時、Vth1+VOF1=2・Vth3の関係となる。そしてI2’’’に対応したデジタルデータをメモリに蓄える。
【0161】
図13に、トランジスタTr3(符号233)を流れる電流がI3であるときに、トランジスタTr1(符号208)のVthがVth1→Vth1+VOF1(I2’’’)=2・Vth3に電圧がシフトしている様子を示している。
【0162】
トランジスタTr1に関連した閾値電圧2・Vth3に対応したカウンタ213の値を求める前に、トランジスタTr1に関連した閾値電圧Vth3に対応したカウンタ213の値を求め、これを暫定的にメモリ207に保持しているのは、これらの間に、トランジスタTr1に関連した電流増幅率β1に対応したカウンタ206のカウント値及びトランジスタTr2に関連した電流増幅率β2に対応したカウンタ230のカウント値を求めるためである。また、電流増幅率β1、β2を決定した後に、トランジスタTr1に関連した閾値電圧2・Vth3に対応したカウンタ213の値を求めるため、カウンタ213の値の精度が高くなる。
【0163】
図8は、動作時の回路図を示し、図1の回路図に対応するものである。
【0164】
図14にトランジスタTr1、Tr2、及びTr3の静特性をそれぞれ示す。
【0165】
以上述べたように、画素毎の駆動TFTの特性をデジタルデータとして保持し、これを駆動する場合にデジタルデータを読み込むことでTFTの電流増幅率β、閾値電圧Vthのばらつきの影響がない表示装置を提供できる。
【0166】
またパネルの構成素子数がTFT3個、それに伴う制御信号線が3本であり、これらの数は少ない。
【0167】
実施の形態2においてメモリを用いてデジタルデータを保持もしくは出力するとあるが、これを不揮発性のメモリを用いてもよい。
【0168】
パネルの駆動TFT233をP型、トランジスタTr208、227をPMOSトランジスタとしているが、パネル駆動TFTがN型の場合、トランジスタTr208、227は、NMOSトランジスタであってもよい。
【実施例3】
【0169】
図16に本発明適応の第3の実施例を示す。
【0170】
実施例2に示すような結線方法を用い最終的に、トランジスタTr308の閾値電圧VthをVth→Vth’+Vth3として、トランジスタTr308の電流増幅率をβ3としている。
【0171】
また、トランジスタTr327の閾値電圧VthをVth→Vth’として、トランジスタTr327の電流増幅率をβ3としている。
【0172】
ここでVth’はPMOSトランジスタ308、327の電圧シフト前の閾値電圧Vthである。
【0173】
閾値電圧Vth3はTFT333の閾値電圧Vthである。
【0174】
本実施例でも、有機EL素子も335には(6)式で示す電流が流れる。
【産業上の利用可能性】
【0175】
本発明による表示装置を多数マトリックス状に並べて、ディスプレイを形成することができる。また、このディスプレイは、デジタルカメラなどの表示部として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0176】
【図1】有機EL素子を駆動する為の全体を示した回路図
【図2】有機EL素子を駆動する為の全体を詳細に示した回路図
【図3】TFTのVth電圧を他方のMOSに等価的にコピーをする為の結線を示した図
【図4】TFTのVth電圧を一方のMOSに等価的にコピーをする為の結線を示した図
【図5】TFTのβを他方のMOSに等価的にコピーをする為の結線を示した図
【図6】TFTのβを一方のMOSに等価的にコピーをする為の結線を示した図
【図7】一方のMOSに等価的に2Vthをコピーをする為の結線を示した図
【図8】TFTのβ、Vth、2Vthをコピーし、有機ELに所望の電流を流入させることを示した図
【図9】TFTのVthを他方のMOSに等価的にコピーし静特性を示した図
【図10】TFTのVthを一方のMOSに等価的にコピーし静特性を示した図
【図11】TFTのβを一方のMOSに等価的にコピーし静特性を示した図
【図12】TFTのβを他方のMOSに等価的にコピーし静特性を示した図
【図13】一方のMOSに等価的に2Vthをコピーし静特性を示した図
【図14】TFTのβ、Vth、2Vthをコピーし静特性を示した図
【図15】本発明による入力電流と有機EL電流の関係を示した図
【図16】本発明の第3の実施例を示した図
【図17】従来例を示した図
【図18】従来例の動作を時系列に説明した図
【符号の説明】
【0177】
101 P型MOSトランジスタ
102 定電流源
103 オペアンプ
104 P型MOSトランジスタ
105 定電流源
106 スイッチ
107 スイッチ
108 保持容量
109 TFT
110 有機EL素子
111 パネル
201 定電流源
202 カレントミラー
203 カレントミラー
204 重み付け電流源
205 スイッチ
206 nBitカウンタ
207 メモリ
208 P型MOSトランジスタ
209 定電流源
210 カレントミラー
211 重み付け電流源
212 スイッチ
213 nBITカウンタ
214 P型MOSトランジスタ
215 ソース型定電流源
216 カレントミラー
217 カレントミラー
218 シンク型定電流源
219 シンク型定電流源
220 カレントミラー
221 カレントミラー
222 P型MOSトランジスタ
223 重み付け電流源
224 スイッチ
225 nBitカウンタ
226 ソース型定電流源
227 P型MOSトランジスタ
228 重み付け電流源
229 スイッチ
230 nBITカウンタ
231 カレントミラー
232 オペアンプ
233 P型TFT
234 保持容量
235 有機EL素子
236 シンク型定電流源
237 シンク型定電流源
238 ソース型定電流源
301 シンク型定電流源
302 カレントミラー
303 カレントミラー
304 重み付け電流源
305 スイッチ
306 Nbitカウンタ
307 メモリ
308 P型MOSトランジスタ
309 ソース型定電流源
310 カレントミラー
311 重み付け電流源
312 スイッチ
313 Nbitカウンタ
314 P型MOSトランジスタ
315 ソース方定電流源
316 カレントミラー
317 カレントミラー
318 シンク型定電流源
327 P型MOSトランジスタ
328 重み付け電流源
329 スイッチ
332 オペアンプ
333 P型TFT
334 保持容量
335 有機EL素子
336 シンク型定電流源
901 P型MOSトランジスタの静特性
902 P型MOSトランジスタの静特性
903 P型MOSトランジスタの静特性を電圧シフトした特性
904 TFTの静特性
1001 P型MOSトランジスタの静特性
1002 P型MOSトランジスタの静特性を電圧シフトした特性
1003 P型MOSトランジスタの静特性
1004 P型MOSトランジスタの静特性を電圧シフトした特性
1005 TFTの静特性
101 P型MOSトランジスタの静特性
1102 P型MOSトランジスタの静特性の電流係数βを変えたときの特性
1103 P型MOSトランジスタの静特性
1104 TFTの静特性
1201 P型MOSトランジスタの静特性
1202 P型MOSトランジスタの静特性
1203 P型MOSトランジスタの静特性の電流係数βを変えたときの特性
1204 TFTの静特性
1301 P型MOSトランジスタの静特性
1302 P型MOSトランジスタの静特性を電圧シフトした特性
1303 P型MOSトランジスタの静特性を電圧シフトした特性
1304 P型MOSトランジスタの静特性
1305 TFTの静特性
1401 P型MOSトランジスタの静特性(2Vth)
1402 P型MOSトランジスタの静特性(Vth)
1403 TFTの静特性
1501 Iref=0時のIIN−IEL特性
1502 Iref=10μA時のIIN−IEL特性
1503 Iref=100μA時のIIN−IEL特性

【特許請求の範囲】
【請求項1】
演算増幅器と、
前記演算増幅器の非反転入力端子に接続され、参照電流と信号電流とを足し合わせた電流を流す第1の電流源と、
前記演算増幅器の反転入力端子に接続され、前記参照電流と同量の電流を流す第2の電流源と、
一端が電源に接続され、他端が前記演算増幅器の非反転入力端子及び前記第1の電流源に接続された第1のトランジスタと、
一端が前記演算増幅器の出力端子に接続され、他端が前記演算増幅器の反転入力端子及び前記第2の電流源に接続された第2のトランジスタと、
ソースが前記電源に接続され、ゲートが前記演算増幅器の出力端子に接続された第3のトランジスタと、
アノードが前記第3のトランジスタのドレインと接続され、カソードが接地された電流駆動型表示素子と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記第1のトランジスタの全体の電流増幅率は、前記第3のトランジスタの電流増幅率と等しく、
前記第2のトランジスタの全体の電流増幅率は、前記第3のトランジスタの電流増幅率と等しく、
前記第1のトランジスタの全体の閾値電圧は、前記第3のトランジスタの閾値電圧の2倍であり、
前記第2のトランジスタの全体の閾値電圧は、前記第3のトランジスタの閾値電圧と等しいことを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の表示装置において、
前記第1のトランジスタは、3つの第1のトランジスタに置き換わり、1つ目の第1のトランジスタは、第1の主要ダイオードを構成し、2つ目の第1のトランジスタは、第1の閾値電圧調整用ダイオードを構成し、3つ目の第1のトランジスタは、第1の電流増幅率調整用トランジスタを構成し、
前記第1の主要ダイオードのアノードと、前記第1の閾値電圧調整用ダイオードのカソードと、前記第1の電流増幅率調整用トランジスタのアノードとが接続され、
前記第1の主要ダイオードのカソードは前記電源に接続され、
前記第1の電流増幅率調整用トランジスタのドレインは前記電源に接続され、
動作時に、前記第1の閾値電圧調整用ダイオードのアノードは前記演算増幅器の非反転入力端子に接続され、
前記第2のトランジスタは、3つの第2のトランジスタに置き換わり、1つ目の第2のトランジスタは、第2の主要ダイオードを構成し、2つ目の第2のトランジスタは、第2の閾値電圧調整用ダイオードを構成し、3つ目の第2のトランジスタは、第2の電流増幅率調整用トランジスタを構成し、
前記第2の主要ダイオードのアノードと、前記第2の閾値電圧調整用ダイオードのカソードと、前記第2の電流増幅率調整用トランジスタのアノードとが接続され、
動作時に、前記第2の主要ダイオードのカソードは前記電源に接続され、
前記第2の電流増幅率調整用トランジスタのドレインは前記電源に接続され、
動作時に、前記第2の閾値電圧調整用ダイオードのアノードは前記演算増幅器の反転入力端子に接続されることを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の表示装置において、
前記第2の主要ダイオードに、第3のトランジスタの閾値電圧を僅かに上回る電圧に対応した電流を流し、
前記第3のトランジスタに、第3のトランジスタの閾値電圧を僅かに上回る電圧に対応した電流を流している間に、
前記第2の閾値電圧調整用ダイオードと前記第2の電流増幅率調整用トランジスタとを流れる電流を調整することにより、前記3つの第2のトランジスタの全体の閾値電圧を前記第3のトランジスタの閾値電圧と等しくする第1の閾値電圧調整手段を更に備えることを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の表示装置において、
前記第2の主要ダイオードに、第3のトランジスタの閾値電圧を僅かに上回る電圧に対応した電流を流し、
前記第3のトランジスタに、前記第3のトランジスタの閾値電圧を僅かに上回る電圧に対応した電流を流し、
前記第2の閾値電圧調整用ダイオードと前記第2の電流増幅率調整用トランジスタに、前記3つの第2のトランジスタの全体の閾値電圧を前記第3のトランジスタの閾値電圧と等しくする電流を流している間に、
前記第1の閾値電圧調整用ダイオードと前記第1の電流増幅率調整用トランジスタを流れる電流を調整することにより、前記3つの第1のトランジスタの全体の閾値電圧を前記第3のトランジスタの閾値と等しくする第2の閾値電圧調整手段を更に備えることを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項5に記載の表示装置において、
前記第3のトランジスタに、前記第3のトランジスタの閾値電圧を僅かに上回る電圧よりも高い電圧に対応した電流を流し、
前記第1の閾値電圧調整用ダイオードと前記第1の電流増幅率調整用トランジスタに、前記3つの第1のトランジスタの全体の閾値電圧を前記第3のトランジスタの閾値と等しくするための電流を流している間に、
前記第1の主要ダイオードを流れる電流を調整することより、前記3つの第1のトランジスタの全体の電流増幅率を前記第3のトランジスタの電流増幅率と等しくする第1の電流増幅率調整手段を更に備えることを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項6に記載の表示装置において、
前記第3のトランジスタに、前記第3のトランジスタの閾値電圧を僅かに上回る電圧よりも高い電圧に対応した電流を流し、
前記第2の主要ダイオードに、前記第3のトランジスタの閾値電圧を僅かに上回る電圧よりも高い電圧に対応した電流を流し、
前記第2の閾値電圧調整用ダイオードと前記第2の電流増幅率調整用トランジスタに、前記3つの第2のトランジスタの全体の閾値電圧を前記第3のトランジスタの閾値と等しくするための電流を流している間に、
前記第2の主要ダイオードを流れる電流を調整することより、前記3つの第2のトランジスタの全体の電流増幅率を前記第3のトランジスタの電流増幅率と等しくする第2の電流増幅率調整手段を更に備えることを特徴とする表示装置。
【請求項8】
請求項7に記載の表示装置において、
前記第3のトランジスタに、前記第3のトランジスタの閾値電圧を僅かに上回る電圧に対応した電流を流し、
前記第2の閾値電圧調整用ダイオードと前記第1の電流増幅率調整用トランジスタに、前記3つの第2のトランジスタの全体の閾値電圧を前記第3のトランジスタの閾値と等しくするための電流を流し、
前記第2の主要ダイオードのカソードを前記第3のトランジスタのゲートと接続している間に、
前記第1の閾値電圧調整用ダイオードと第1の電流増幅率調整用トランジスタを流れる電流を調整することにより、前記3つの第1のトランジスタの閾値電圧を前記第3のトランジスタの閾値電圧の2倍に調整する第3の閾値電圧調整手段を更に備えることを特徴とする表示装置。
【請求項9】
請求項4に記載の表示装置において、
前記第1の閾値電圧調整手段は、
前記第3のトランジスタのゲートとドレインとを接続し、
前記第3のトランジスタのゲートを前記演算増幅器の反転入力端子に接続し、
前記第2の主要ダイオードのアノードを電源に接続し、
前記第2の閾値電圧調整用ダイオードのアノードを前記演算増幅器の非反転入力端子に接続し、
前記演算増幅器の反転入力端子と非反転入力端子の電圧が等しくなったときに前記第2の閾値電圧調整用ダイオードと前記第2の電流増幅率調整用トランジスタを流れる電流を、前記3つの第2のトランジスタの全体の閾値電圧を前記第3のトランジスタの閾値電圧とを等しくするための電流とすることを特徴とする表示装置。
【請求項10】
請求項5に記載の表示装置において、
前記第2の閾値電圧調整手段は、
前記第3のトランジスタのゲートとドレインとを接続し、
前記第2の主要ダイオードに前記第3のトランジスタを流れる電流と同量の電流を流し、
前記第2の閾値電圧調整用ダイオードと前記第2の電流増幅率調整用トランジスタに、前記3つ第2のトランジスタの全体の閾値電圧を前記第3のトランジスタの閾値電圧とを等しくするための電流を流し、
前記第1の閾値電圧調整用ダイオードのアノードを前記演算増幅器の非反転入力端子に接続し、
前記第2の閾値電圧調整用ダイオードのアノードを前記演算増幅器の反転入力端子に接続し、
前記演算増幅器の反転入力端子と非反転入力端子の電圧が等しくなったときに前記第1の閾値電圧調整用ダイオードと第1の電流増幅率調整用トランジスタを流れる電流を、前記3つの第1のトランジスタの全体の閾値電圧と前記第3のトランジスタの閾値電圧とを等しくするための電流とすることを特徴とする表示装置。
【請求項11】
請求項6に記載の表示装置において、
前記第1の電流増幅率調整手段は、
前記第3のトランジスタのゲートとドレインとを接続し、
前記第2の主要ダイオードのカソードを電源に接続し、
前記第3のトランジスタのゲートを前記演算増幅器の反転入力端子に接続し、
前記第1の閾値電圧調整用ダイオードのアノードを前記演算増幅器の非反転入力端子に接続し、
前記演算増幅器の反転入力端子と非反転入力端子の電圧が等しくなったときに前記第1の主要ダイオードを流れる電流を、前記3つの第1のトランジスタの全体の電流増幅率と前記第3のトランジスタの電流増幅率とを等しくするための電流とすることを特徴とする表示装置。
【請求項12】
請求項7に記載の表示装置において、
前記第2の電流増幅率調整手段は、
前記第3のトランジスタのゲートとドレインとを接続し、
前記第2の主要ダイオードのカソードを電源に接続し、
前記第3のトランジスタのゲートを前記演算増幅器の反転入力端子に接続し、
前記第2の閾値電圧調整用ダイオードのアノードを前記演算増幅器の非反転入力端子に接続し、
前記演算増幅器の反転入力端子と非反転入力端子の電圧が等しくなったときに前記第2の主要ダイオードを流れる電流を、前記3つの第2のトランジスタの全体の電流増幅率と前記第3のトランジスタの電流増幅率とを等しくするための電流とすることを特徴とする表示装置。
【請求項13】
請求項8に記載の表示装置において、
前記第3の閾値電圧調整手段は、
前記第3のトランジスタのゲートとドレインとを接続し、
前記第1の閾値電圧調整用ダイオードのアノードを前記演算増幅器の非反転入力端子に接続し、
前記第2の閾値電圧調整用ダイオードのアノードを前記演算増幅器の反転入力端子に接続し、
前記演算増幅器の反転入力端子と非反転入力端子の電圧が等しくなったときに前記第1の閾値電圧調整用ダイオードを流れる電流を、前記3つの第1のトランジスタの全体の電流増幅率を前記第3のトランジスタの電流増幅率の2倍とする電流とすることを特徴とする表示装置。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか1項に記載の表示装置を表示部に有することを特徴とするディスプレイ。
【請求項15】
請求項1乃至13のいずれか1項に記載の表示装置を表示部に有することを特徴とするデジタルカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−156929(P2009−156929A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−332283(P2007−332283)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】