説明

表示装置及び電子機器

【課題】周囲温度を好適に検出しながら光源等の照明装置を好適に制御する。
【解決手段】表示装置(100)は、表示パネル(30)と、光源(10、13)と、光源から出射される光を受光する受光素子(61)と、(i)第1の期間の受光素子の出力に基づいて、光源の輝度を検出し、且つ(ii)第2の期間の受光素子の出力に基づいて、光源の周囲温度を検出する検出手段(52)と、検出手段により検出される輝度及び周囲温度に基づいて、光源の動作条件を調整する調整手段(53)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば液晶装置等の表示装置及びこのような表示装置を備える電子機器の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置の一例として、一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置があげられる。このような液晶装置では、例えば液晶パネルを構成する一対の基板間において液晶を所定の配向状態としておき、例えば画像表示領域に形成された画素部毎に、液晶に所定の電圧を印加することにより、液晶における配向や秩序を変化させて、光を変調することにより階調表示を行う。
【0003】
このような液晶装置では、透過表示を行うために、液晶パネルの背面側に光源(つまり、バックライト)が設けられる。例えば、赤、緑、青の各色のLED(Light Emitting Diode)を有する光源は、それぞれのLEDから出射された光を混光することにより白色光を生成し、生成された白色光を液晶パネルの背面側に照射する。液晶装置は、光源より照射された白色光を、液晶パネルの基板上に積層されている赤、緑、青のそれぞれの波長の光を透過するカラーフィルタに透過させることにより、カラー表示を実現している。
【0004】
しかしながら、LEDは、温度変化や経時変化によって、輝度特性が大きく変わる性質を有している。このため、特許文献1及び2には、光センサによって検出される光源の輝度に基づいて、光源の輝度を調整する液晶装置が開示されている。他方で、このようなLEDの輝度特性の変化は、光源を使用する際の温度や光源自体の温度(以降、適宜“周囲温度”と称する)に大きな影響を受ける。このため、LEDの信頼性を確保するために、一般的には、周囲温度を検出すると共に、該検出された周囲温度に基づいて、LEDの動作電流と周囲温度との関係を規定するディレーティングカーブに応じた最適な動作電流が設定されることが好ましい。
【0005】
【特許文献1】特開2007−18961号公報
【特許文献2】特開2008−9090号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、光源の輝度及び光源の周囲温度の双方を輝度センサ及び温度センサを用いてリアルタイムに検出し且つ最適な動作電流を設定することは容易ではない。このため、ディレーティングカーブに応じて、周囲温度に対する動作電流のマージンを考慮しながら実際の動作電流を設定しているのが現状である。しかしながら、あくまで動作電流のマージンを考慮して実際の動作電流を設定しているに過ぎないため、LEDの動作電流が最適ではないのが現状である。
【0007】
本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、例えば周囲温度を好適に検出しながら光源等の照明装置を好適に制御する表示装置及び電子機器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(表示装置)
上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、第1基板(例えば、後述の素子基板)及び前記第1基板に対向する第2基板(例えば、後述のカラーフィルタ基板)を有する表示パネルと、前記表示パネルに向けて光を出射する光源と、前記表示パネル内に形成され且つ前記光源から出射される光を受光する受光素子と、(i)第1の期間の前記受光素子の出力に基づいて、前記光源の輝度を検出し、且つ(ii)前記第1の期間とは異なる第2の期間の前記受光素子の出力に基づいて、前記光源の周囲温度を検出する検出手段と、前記検出手段により検出される前記輝度及び前記周囲温度に基づいて、前記光源の動作条件を調整する調整手段とを備える。
【0009】
本発明の表示装置によれば、光源から出射する光は、例えば第1基板の側から第2基板の側へ向かって伝搬するように表示パネルを透過した後にユーザに視認される。これにより、所望の画像を表示することができる。このような表示装置の一例として、第1基板と第2基板との間に電気光学物質(例えば、液晶等)が挟持されている電気光学装置が一例としてあげられる。このような電気光学装置では、画像に応じた電界が電気光学物質に印加されることで、画像表示が行われる。
【0010】
本発明に係る表示装置は特に、受光素子と、検出手段と、調整手段とを備えている。
【0011】
受光素子は、光源から出射される光を受光する受光素子である。より具体的には、受光素子は、表示パネル内に形成されており、光源から出射され且つ表示パネル中に伝搬してきた(言い換えれば、例えば第1基板を透過してきた)光を受光する受光素子である。このとき、受光素子は、受光する光に応じた受光電流を出力することが好ましい。他方で、受光素子は、光源以外から出射する光(例えば、表示パネルの外部から入射する環境光等)を受光しないように形成されていることが好ましい。
【0012】
検出手段は、受光素子の出力(つまり、受光電流)に基づいて、光源の輝度及び周囲温度の夫々を検出する。より具体的には、検出手段は、第1の期間における受光素子の出力(具体的には、例えば受光する光に応じた受光電流や、受光素子周辺の又は受光素子自身の熱に応じた熱電流等)に基づいて、光源の輝度を検出する。また、検出手段は、第2の期間における受光素子の出力に基づいて、光源の周囲温度を検出する。
【0013】
ここで、光源から出射される光の輝度が相対的に高い場合には、受光電流が熱電流に比して大きいため、受光素子の出力は、受光電流に依存する又は概ね受光電流に一致する。他方で、光源から出射される光の輝度が相対的に低い場合には、受光電流が相対的に小さくなるため、受光素子の出力は、熱電流に依存する又は概ね熱電流に一致する。従って、検出手段は、受光素子の出力が受光電流に依存する又は概ね一致する期間(つまり、第1の期間)中における受光素子の出力を参照することで、光源の輝度を検出することができる。その一方で、検出手段は、受光素子の出力が熱電流に依存する又は概ね一致する期間(つまり、第2の期間)中における受光素子の出力を参照することで、熱電流を生じさせる発熱(つまりは、光源の周囲温度)を検出できる。
【0014】
その後、調整手段の動作により、検出手段によって検出された光源の輝度及び光源の周囲温度の双方に基づいて、光源の動作条件(例えば、動作電流等)が調整される。
【0015】
このように、本発明では、受光素子の出力を参照する期間を分割する(具体的には、第1の期間と第2の期間とに分割する)ことで、1つの受光素子(具体的には、例えば、1つの光センサ等)を用いて、光源の輝度及び光源の周囲温度の双方を検出することができる。従って、検出された光源の輝度及び光源の周囲温度に基づいて光源の動作条件を調整することで、最適な動作条件の下で光源を動作させることができる。その結果、光源の長寿命化をも実現することができる。
【0016】
本発明の表示装置の一の態様では、前記第1の期間は、前記光源の輝度が第1閾値以上となる期間であり、前記第2の期間は、前記光源の輝度が前記第1閾値よりも小さい第2閾値以下となる期間である。
【0017】
この態様によれば、上述したように、1つの受光素子(具体的には、例えば、1つの光センサ等)を用いて、光源の輝度及び光源の周囲温度の双方を検出することができる。
【0018】
尚、本発明における「第1閾値」としては、受光電流に比して熱電流が無視できる程度に小さくなる場合の光源の輝度の値が一例としてあげられる。或いは、本発明における「第1閾値」としては、光源の輝度の高精度な検出に対して悪影響を与えない程度に受光電流に比して熱電流が小さくなる場合の光源の輝度の値が他の一例としてあげられる。或いは、本発明における「第1閾値」としては、光源の輝度の高精度な検出に対して悪影響を与えない程度の受光電流を生じさせる光源の輝度の値が他の一例としてあげられる。いずれにせよ、光源の輝度の検出を好適に行うことができる値(より具体的には、光源の輝度の値)が、第1閾値として設定される。
【0019】
同様に、本発明における「第2閾値」としては、熱電流に比して受光電流が無視できる程度に小さくなる場合の光源の輝度の値が一例としてあげられる。或いは、本発明における「第2閾値」としては、光源の周囲温度の高精度な検出に対して悪影響を与えない程度に熱電流に比して受光電流が小さくなる場合の光源の輝度の値が他の一例としてあげられる。或いは、本発明における「第2閾値」としては、光源の周囲温度の高精度な検出に対して悪影響を与えない程度にしか受光電流を生じさせない(又は、熱電流を生じさせる)光源の輝度の値が他の一例としてあげられる。いずれにせよ、光源の周囲温度の検出を好適に行うことができる値(より具体的には、光源の輝度の値)が、第2閾値として設定される。
【0020】
本発明の表示装置の他の態様では、前記第1の期間は、前記光源がオン状態にある期間であり、前記第2の期間は、前記光源がオフ状態にある期間である。
【0021】
この態様によれば、上述したように、1つの受光素子(具体的には、例えば、1つの光センサ等)を用いて、光源の輝度及び光源の周囲温度の双方を検出することができる。
【0022】
尚、本発明における「オン状態」とは、例えば画像表示を行うように光源に対して動作電流が供給されている状態が一例としてあげられる。他方で、本発明における「オフ状態」とは、文字通り光源に対して動作電流が供給されていない状態に加えて、動作電流が供給されつつも、周囲温度を好適に検出することができる程度に小さい動作電流が光源に対して供給されている状態をも含む広い趣旨である。
【0023】
本発明の表示装置の他の態様では、前記調整手段は、前記検出手段により検出される前記輝度に基づいて、前記光源の輝度が目標輝度値となるように前記光源の動作電流を調整する。
【0024】
この態様によれば、検出された光源の輝度に基づいて、光源の輝度が目標輝度値となるように(例えば、光源の輝度が一定値となるように)光源の動作電流を調整することができる。
【0025】
本発明の表示装置の他の態様では、前記調整手段は、前記検出手段により検出される前記周囲温度に基づいて、前記光源の動作電流が前記光源のディレーティングカーブに応じた最適電流となるように前記動作電流を調整する。
【0026】
この態様によれば、検出された光源の周囲温度に基づいて、周囲温度に応じて変化し得る光源の最適な動作電流を調整することができる。その結果、周囲温度に応じた最適な動作電流で光源を動作させることができる。
【0027】
本発明の表示装置の他の態様では、前記受光素子は、PINダイオードを含み、前記PINダイオードに入射した光の輝度に応じた電流を出力する。
【0028】
この態様によれば、第1の期間の受光素子の出力に基づいて、PINダイオードを含む受光素子に入射した光の輝度を好適に検出することができる。
【0029】
本発明の表示装置の他の態様では、前記受光素子は、PINダイオードを含み、前記PINダイオードの周囲温度に応じた電流を出力する。
【0030】
この態様によれば、第2の期間の受光素子の出力に基づいて、PINダイオードを含む受光素子の周囲温度(つまり、実質的には光源の周囲温度)を好適に検出することができる。
【0031】
(電子機器)
上記課題を解決するために、本発明の電子機器は、上述した本発明の表示装置(但し、その各種態様を含む)を備える。
【0032】
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の表示装置(或いは、その各種態様)備えているため、上述した本発明の表示装置が享受する各種効果と同様の効果を享受することができる。つまり、上述した本発明の表示装置が享受する各種効果と同様の効果を享受することができる投射型表示装置(例えば、プロジェクタやヘッドアップディスプレイ等)や直視型表示装置(例えば、テレビ、携帯電話、電子手帳、携帯オーディオプレーヤ、ワードプロセッサ、デジタルカメラ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネル等)などの各種電子機器を実現することができる。
【0033】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から更に明らかにされよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づいて説明する。尚、以下では、本発明に係る表示装置の一例として、液晶装置を用いて説明を進める。
【0035】
(1)液晶表示装置の基本構成
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る液晶表示装置100の構成等について説明する。
【0036】
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置100の概略構成を模式的に示す平面図である。図1では、紙面手前側(観察側)にカラーフィルタ基板92が、また、紙面奥側に素子基板91が夫々配置されている。なお、図1では、紙面縦方向(列方向)をY方向と規定し且つ紙面横方向(行方向)をX方向と規定する。また、図1において、R(赤)、G(緑1)、B(青)に対応する各領域は1つのサブ画素SGを示していると共に、R、G、Bに対応する1行3列のサブ画素SGは、1つの表示画素AGを示している。尚、サブ画素SGの配列が図1に示す例に限定されることはない。
【0037】
図2は、液晶表示装置100における切断線A−A’に沿った1つの表示画素AGの拡大断面図である。図2に示すように、液晶表示装置100は、照明装置10と、液晶表示パネル30と、拡散シート14と、プリズムシート15と、反射シート16より構成される。液晶表示パネル30は、本発明における「第1基板」の一具体例を構成する素子基板91と、その素子基板91に対向して配置され且つ本発明における「第2基板」の一具体例を構成するカラーフィルタ基板92とが枠状のシール材5を介して貼り合わされ、そのシール材5の内側に液晶が封入されて液晶層4が形成されてなる。液晶層4に用いられる液晶は、例えばTN(Twisted Nematic)型液晶である。液晶表示パネル30の素子基板91の外面上には、照明装置10が備えられている。
【0038】
本実施形態に係る液晶表示装置100は、R、G、Bの3色を用いて構成されるカラー表示用の液晶表示装置であると共に、スイッチング素子としてポリシリコンTFTを用いたアクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置である。
【0039】
素子基板91の平面構成について説明する。素子基板91の内面上には、主として、複数のソース線32、複数のゲート線33、複数のポリシリコンTFT37、複数の画素電極34、ドライバIC40、外部接続用配線35及びFPC(Flexible Printed Circuit)41などが形成若しくは実装されている。
【0040】
図1に示すように、素子基板91は、カラーフィルタ基板92の一辺側から外側へ張り出してなる張り出し領域31を有しており、その張り出し領域31上には、ドライバIC40が実装されている。ドライバIC40の入力側の端子(図示略)は、複数の外部接続用配線35の一端側と電気的に接続されていると共に、複数の外部接続用配線35の他端側はFPC41と電気的に接続されている。各ソース線32は、Y方向に延在するように且つX方向に適宜の間隔をおいて形成されており、各ソース線32の一端側は、ドライバIC40の出力側の端子(図示略)に電気的に接続されている。
【0041】
各ゲート線33は、Y方向に延在するように形成された第1配線33aと、その第1配線33aの終端部からX方向に延在するように形成された第2配線33bとを備えている。各ゲート線33の第2配線33bは、各ソース線32と交差する方向、即ちX方向に延在するように且つY方向に適宜の間隔をおいて形成されており、各ゲート線33の第1配線33aの一端側は、ドライバIC40の出力側の端子(図示略)に電気的に接続されている。各ソース線32と各ゲート線33の第2配線33bの交差に対応する位置にはポリシリコンTFT37が設けられており、各ポリシリコンTFT37は各ソース線32、各ゲート線33及び各画素電極34等に電気的に接続されている。各ポリシリコンTFT37は、ガラスなどの素子基板91上の各サブ画素SGに対応する位置に設けられている。各画素電極34は、例えばITO(Indium-Tin Oxide)などの透明導電材料により形成されており、素子基板91上の各サブ画素SGに対応する位置に設けられる。各画素電極34は、不図示の層間膜に設けられたコンタクトホールを介してソース線32及び各ポリシリコンTFT37と電気的に接続されている。
【0042】
1つの表示画素AGがX方向及びY方向に複数個、マトリクス状に並べられた領域が有効表示領域V(2点鎖線により囲まれる領域)である。この有効表示領域Vに、文字、数字、図形等の画像が表示される。
【0043】
有効表示領域Vの外側の領域は、表示に寄与しない額縁領域38となっている。後に詳しく述べるが、額縁領域38には、照明装置10から出射された光を検知するための領域として複数の検知領域SGaが設けられている。各検知領域SGaには、本発明における「受光素子」の一具体例を構成する光センサ61が形成されている。光センサ61は、具体的には、PIN(p-intrinsic-n Diode)ダイオードなどやMOSトランジスタ等の半導体素子である。尚、以下の説明では、光センサ61が、PIN(p-intrinsic-n Diode)ダイオードである場合の例について説明を進める。光センサ61は、配線32aを介して検知回路52と電気的に接続されている。
【0044】
検知回路52は、光センサ61で発生した電流を検知することで、当該光センサ61に入射した光の輝度(特に、後に詳述するように、照明装置10から出射される光の輝度等)や周囲温度(例えば、照明装置10の周囲温度)を検出する。
【0045】
検知回路52において検出された輝度及び周囲温度の夫々は、LED制御回路53に出力される。LED制御回路53は、検知回路52において検出された輝度及び周囲温度の夫々に基づいて、照明装置10が備えるLED13の動作電流を調整する。
【0046】
次に、カラーフィルタ基板92の平面構成について説明する。図2に示すように、カラーフィルタ基板92は、ガラスなどの基板2上に、ブラックマトリクスBM、R、G、B、Gの3色の着色層6R、6G、6B及び共通電極8などを有する。ブラックマトリクスBMは、各色のサブ画素SGを区画する位置に形成されている。なお、以下の説明もしくは図面において、R、G、Bの色を特定することなく構成要素を示す場合には、単に「着色層6」のように記し、R、G、Bの色を区別して構成要素を示す場合には、例えば「着色層6R」のように記すこととする。R、G、Bの各色のサブ画素SGは、R、G、Bの着色層6R、6G、6Bの夫々を有している。このR、G、Bの着色層6R、6G、6Bが、夫々の色のカラーフィルタとして機能する。共通電極8は、画素電極と同様にITOなどの透明導電材料からなり、カラーフィルタ基板92の略一面に亘って形成されている。共通電極8は、シール材5の隅の領域E1において配線36の一端側と電気的に接続されていると共に、当該配線36の他端側は、ドライバIC40のCOMに対応する出力端子と電気的に接続されている。
【0047】
次に、照明装置10について説明する。照明装置10は、導光板11と光源部12より構成される。光源部12は、導光板11の端面11cに対し光Lを出射する。光源部12は、後に詳しく述べるが、光源としてRGBの各色のLED(Light Emitting Diode)13を有する。
【0048】
光源部12より出射した光Lは、導光板11の端面(以下、「入光端面」と称す)11cより導光板11内へ入り、導光板11の出射面11a、反射面11bで反射を繰り返すことにより方向を変える。光Lは、導光板11の出射面11aと光Lのなす角が臨界角を超えると、導光板11の出射面11aより液晶表示パネル30へ向けて出射する。光Lは、導光板11の反射面11bと光Lのなす角が臨界角を超えると、導光板11の反射面11bより出射する。しかし、導光板11の反射面11bより出射した光は、光を反射する反射シート16によって反射され、導光板11内部へ戻される。
【0049】
導光板11の出射面11aより液晶表示パネル30へ向けて出射した光Lは、拡散シート14、プリズムシート15を透過した後、液晶表示パネル30を透過する。拡散シート14は、光Lを拡散して出射する。プリズムシート15は、プリズムシート15a、15bより構成される。プリズムシート15a、15bは夫々、断面形状が略三角形となるプリズム形状を全面に有しており、光Lを液晶表示パネル30に向けて出射する。なお、プリズムシート15a、15bは、プリズム形状のプリズムの稜線が互いに略垂直となる配置とされる。液晶表示装置100は、光Lが液晶表示パネル30を透過することによって照明される。これにより、液晶表示装置100は、文字、数字、図形等の画像を表示することができ、観測者が画像を視認することができる。
【0050】
液晶表示装置100では、電子機器のメイン基板等と接続されたFPC41側からの信号及び電力等に基づき、ドライバIC40によって、G1、G2、・・・、Gm−1、Gm(mは自然数)の順にゲート線33が順次排他的に1本ずつ選択されるとともに、選択されたゲート線33には、選択電圧のゲート信号が供給される一方、他の非選択のゲート線33には、非選択電圧のゲート信号が供給される。そして、ドライバIC40は、選択されたゲート線33に対応する位置にある画素電極34に対し、表示内容に応じたソース信号を、それぞれ対応するS1、S2、・・・、Sn−1、Sn(nは自然数)のソース線32及びポリシリコンTFT37を介して供給する。その結果、液晶層4の配向状態が制御され、液晶表示装置100の表示状態が、非表示状態または中間表示状態に切り替えられることとなる。
【0051】
さらに、液晶表示パネル30としては、上述したようなTN液晶からなる液晶層を有する液晶表示パネルには限られず、代わりに、VA(Vertical Alignment)方式、IPS(In Plane Switching)方式、FFS(Fringe Field Structure)方式などの液晶表示パネルを用いるとすることもできる。
【0052】
(2)検知領域の構成
次に、検知領域SGaの構成について説明する。図3は、液晶表示装置100における1つの検知領域SGaの拡大断面図である。
【0053】
図3に示すように、素子基板91の内面上には、不図示のシリコン酸化膜が形成されている。シリコン酸化膜の内面上で、光センサ61が形成される領域には、純粋なポリシリコン(p−Si)の層であるi(intrinsic)層61bが形成され、i層61bの両側には、i層61bを挟み込んで、ポリシリコンにボロン(B)イオンが注入された高不純物濃度のp+層61aと、ポリシリコンにリン(P)イオンが注入された高不純物濃度のN+層61cが形成されている。光センサ61たるPINダイオードは、これらi層61bとp+層61aとN+層61cより構成される。また、N+層61cは、配線32aを介して検知回路52に接続されている。このため、光センサ61の出力電流は、配線32aを介して検知回路52へ出力される。
【0054】
次に、検知領域SGaにおけるカラーフィルタ基板92側の構成について述べる。図3に示すように、カラーフィルタ基板92の内面上(特に、検知領域SGa)には、樹脂などでベタ状のブラックマトリクスBMが形成されている。その結果、検知領域SGaに形成されるブラックマトリクスBMによって、液晶表示パネル30の外部の光が液晶表示パネル30内に入射することが防がれる。
【0055】
照明装置10から液晶表示パネル30に入射した光Lは、光センサ61の背面側(つまり、照明装置10側)から光センサ61に入射する。光センサ61は、PINダイオードであるため、光が照射されると、p+層61aとN+層61cとの間に流れる電流が発生する。当該電流の大きさは、入射した光の輝度に応じて変化する。具体的には、光センサ61に入射した光の輝度が大きくなればなるほど、発生する電流量も大きくなり、光の輝度が小さくなればなるほど、発生する電流量も小さくなる。
【0056】
ここで、光センサ61は、配線32aを介して検知回路52の入力端子が電気的に接続されている。従って、検知回路52には、光センサ61に発生する電流が入力される。検知回路52は、光センサ61に発生する電流に基づいて、後に詳述するように、照明装置10から液晶表示パネル30に対して入射してくる光Lの輝度や周囲温度を検出する。算出された光Lの輝度やの周囲温度は、LED制御回路53へ出力される。
【0057】
(3)液晶表示装置の動作
続いて、図4から図6を参照して、本実施形態に係る液晶表示装置100の動作(特に、光センサ61及び検知回路52を用いた、照明装置10から出射される光の輝度及び周囲温度の検出動作)について説明する。ここに、図4は、本実施形態に係る液晶表示装置100の動作の流れを示すフローチャートであり、図5は、本実施形態に係る液晶表示装置100の動作の流れを示すタイミングチャートであり、図6は、LED13のディレーティングカーブを概念的に示すグラフである。
【0058】
図4に示すように、まず、照明装置10が備えるLED13がオン状態にあるか否か(つまり、点灯しているか否か)が判定される(ステップS10)。
【0059】
このとき、本実施形態では、図5に示すように、LED制御回路53は、周期的にLED13のオン状態(点灯状態)及びオフ状態(消灯状態)が切り替えられるように、LED13の動作を制御することが好ましい。このため、LED制御回路53は、LED13に対して動作電流を供給する状態と、LED13に対して動作電流を供給しない状態とを周期的に切り替えることが好ましい。特に、通常の画像表示に対して悪影響を与えないために、LED制御回路53は、LED13がオフ状態にある期間が、LEDがオン状態にある期間よりも短くなるように、LED13の動作を制御することが好ましい。
【0060】
ステップS10の判定の結果、LED13がオン状態にあると判定された場合には(ステップS10:Yes)、検知回路52は、LED13がオン状態にある期間における光センサ61の出力電流を参照することで、照明装置10が備えるLED13が出射する光Lの輝度B(n)を検出する(ステップS11)。検出された光Lの輝度B(n)は、LED制御回路53へ出力される。
【0061】
その後、LED制御回路53によって、ステップS11において検出された光Lの輝度B(n)が、前回検出された光Lの輝度B(n−1)と同一であるか否かが判定される(ステップS12)。言い換えれば、LED制御回路53によって、ステップS11において検出された光Lの輝度B(n)が変化していないか否かが判定される。
【0062】
ステップS12の判定の結果、ステップS11において検出された光Lの輝度B(n)が、前回検出された光Lの輝度B(n−1)と同一でない(言い換えれば、ステップS11において検出された光Lの輝度B(n)が変化している)と判定された場合には(ステップS12:No)、LED制御回路53により、LED13が出射する光Lの輝度が目標値(例えば、一定値)となるように、LED13が出射する光Lの輝度が調整される。具体的には、例えば、LED制御回路53により、LED13が出射する光Lの輝度が目標値(例えば、一定値)となるように、LED13の動作電流(つまり、LED13に供給される動作電流)が調整される。
【0063】
他方で、ステップS12の判定の結果、ステップS11において検出された光Lの輝度B(n)が、前回検出された光Lの輝度B(n−1)と同一である(言い換えれば、ステップS11において検出された光Lの輝度B(n)が変化していない)と判定された場合には(ステップS12:No)、LED13が出射する光Lの輝度の調整は行われない。
【0064】
他方で、ステップS10における判定の結果、照明装置10が備えるLED13がオン状態にないと判定された場合には(ステップS10:No)、検知回路52は、LED13がオフ状態にある期間における光センサ61の出力電流を参照することで、周囲温度T(n)を検出する(ステップS21)。検出された周囲温度T(n)は、LED制御回路53へ出力される。
【0065】
その後、LED制御回路53によって、LED13のディレーティングカーブが参照される(ステップS22)。その後、LED制御回路53によって、ステップS21において検出された周囲温度T(n)に基づいて、LED13に供給される動作電流が、ディレーティングカーブに応じて規定される最適電流となるように、動作電流が調整される(ステップS23)。
【0066】
尚、ディレーティングカーブは、図6に示すように、周囲温度T(n)と、LED13に供給すべき動作電流(順方向電流)の最適値との対応関係を示すグラフである。このディレーティングカーブは、LED13の種別に応じて異なるグラフとなる。従って、本実施形態に係るLED13がLED(#1)を使用しているとすれば、LED制御回路53は、周囲温度T(n)が0℃から40℃となる場合には、LED13に供給すべき動作電流の最適値として60mAを採用するように動作電流を調整し、周囲温度T(n)が40℃から90℃となる場合には、LED13に供給すべき動作電流の最適値として60mAから10mAの間の電流値であって且つ周囲温度T(n)の増加に応じて単調に減少する電流値を採用するように動作電流を調整することが好ましい。同様に、本実施形態に係るLED13がLED(#2)を使用しているとすれば、LED制御回路53は、周囲温度T(n)が0℃から50℃となる場合には、LED13に供給すべき動作電流の最適値として180mAを採用するように動作電流を調整し、周囲温度T(n)が50℃から100℃となる場合には、LED13に供給すべき動作電流の最適値として180mAから100mAの間の電流値であって且つ周囲温度T(n)の増加に応じて単調に減少する電流値を採用するように動作電流を調整することが好ましい。
【0067】
ここで、図7を参照して、同一の光センサ61の出力電流を参照することで検知回路52が光Lの輝度B(n)及び周囲温度T(n)の双方を検出することができる理由について説明する。ここに、図7は、LED13の輝度とLED13から出射される光Lを受光する光センサ61の出力電流との相関関係を、周囲温度T(n)毎に示すグラフである。
【0068】
光センサ61は、温度依存性を有することが知られている。つまり、光を受光することによって生ずる受光電流が光センサ61から出力することに加えて、光センサ61の周囲温度や光センサ61自身の発熱によって生ずる熱電流が光センサ61から出力されることが知られている。このため、高温環境下になるほど、光センサ61の出力電流に占める熱電流の影響が大きくなる。従って、図7に示すように、高温環境下になるほど、熱電流に起因した大きな誤差ないしはノイズが受光電流に対して重畳された出力電流が光センサ61から出力電流として出力される。つまり、高温環境下になるほど、光センサ61の出力電流は、図7中破線で示す理想値からずれてしまう。これは特に、受光電流が小さくなる状態(つまり、光センサ61に入射する光Lの輝度が弱い状態)で一層顕著になる。他方で、低温環境下では、熱電流の影響が大きくないため、光センサ61の出力電流は、受光電流そのものに近づく又は受光電流そのものとなる。
【0069】
ここで、LED13から出射される光Lの輝度が相対的に高い場合(例えば、光Lの輝度が例えば1000以上となる場合)には、光Lを受光することで光センサ61が出力する受光電流が、熱電流に比して大きくなる。このため、LED13から出射される光Lの輝度が相対的に高い場合には、受光電流に比して熱電流が無視できる程度に小さくなるため、光センサ61の出力電流は、熱電流の影響を受けることはあまり又は殆どなくなると共に受光電流の影響を大きく受ける。従って、図7に示すように、LED13から出射される光Lの輝度が相対的に高い場合には、光センサ61の出力電流は、受光電流に依存する又は概ね受光電流に一致することがわかる。他方で、LED13から出射される光Lの輝度が相対的に低い場合(例えば、光Lの輝度が例えば100未満となる場合)には、光Lに応じた受光電流が相対的に弱まる。このため、LED13から出射される光Lの輝度が相対的に低い場合には、熱電流に比して受光電流が無視できる程度に小さくなる(或いは、熱電流を打ち消さない程度に受光電流が小さくなる)ため、光センサ61の出力電流は、熱電流の影響を大きく受ける。このため、図7に示すように、光センサ61の出力電流は、熱電流に依存する又は概ね熱電流に一致することがわかる。
【0070】
このような光センサ61の特性を考慮すれば、検知回路52は、光センサ61の出力電流が受光電流に依存する又は概ね一致する期間(つまり、LED13から出射される光Lの輝度が相対的に高い期間であり、具体的には例えばLED13がオン状態にある期間)中における光センサ61の出力電流を参照することで、LED13が出射する光Lの輝度B(n)を検出することができる。その一方で、検知回路52は、光センサ61の出力が熱電流に依存する又は概ね一致する期間(つまり、LED13から出射される光Lの輝度が相対的に低い期間であり、具体的には例えばLED13がオフ状態にある期間)中における光センサ61の出力電流を参照することで、周囲温度T(n)を検出することができる。
【0071】
このように、本実施形態では、光センサ61が温度依存性を有している(つまり、光センサ61が、周囲温度に応じた熱電流を出力してしまう)ことを逆に利用して、1つの光センサ61から出力される出力電流に基づいて、LED13が出射する光Lの輝度B(n)及び周囲温度T(n)の双方を好適に検出することができる。言い換えれば、輝度センサ及び温度センサという2つのセンサを別個独立に設けることなく、LED13が出射する光Lの輝度B(n)及び周囲温度T(n)の双方を好適に検出することができる。このため、LED13が出射する光Lの輝度B(n)及び周囲温度T(n)の双方を比較的容易に且つリアルタイムに検出することができる。
【0072】
これにより、リアルタイムに検出された光Lの輝度B(n)及びLED13の周囲温度T(n)に基づいてLED13の動作電流を調整することで、最適な動作条件の下でLED13を動作させることができる。その結果、LED13の長寿命化をも実現することができる。
【0073】
更に、本実施形態に係る液晶表示装置100では、光が入射すると電流を発生させるPINダイオードなどの半導体素子を液晶表示パネル30に対して形成することで、光センサ61としている。このため、独立したモジュールとして作製された光センサを付加するよりも、光センサの大きさを小さくすることができると共にその配置の自由度を高めることができるので、装置全体を大きくせずに済む。また、光センサ61は表示に寄与しない額縁領域38に形成されるので、表示画像への影響を及ぼさずに済む。
【0074】
尚、図7のグラフからわかるように、LED13が確実に消灯していない場合(つまり、光センサ61に対して微量のないしは少量の光Lが照射されている場合)であっても、光センサ61の出力電流には、温度依存性の影響が顕著に現れている。従って、上述の説明では、LED13がオフ状態にある場合の光センサ61の出力電流に基づいて、LED13の周囲温度T(n)を検出する例について説明しているが、LED13がオン状態にあり且つLED13から出射される光Lの輝度が相対的に低い場合(例えば、光Lの輝度が100未満である場合)の光センサ61の出力電流に基づいて、周囲温度T(n)を検出するように構成してもよい。このように構成しても、周囲温度T(n)を相応に検出することができる。この場合、「相対的に低い光Lの輝度」としては、熱電流に比して受光電流が無視できる程度に小さくなる(或いは、熱電流を打ち消さない程度に受光電流が小さくなる)光Lの輝度や、周囲温度T(n)の高精度な検出に対して悪影響を与えない程度に受光電流が小さくなる(言い換えれば、熱電流の影響が消されない)光Lの輝度が一例としてあげられる。
【0075】
同様に、LED13が確実に消灯していない場合(つまり、光センサ61に対して微量のないしは少量の光Lが照射されている場合)であっても、光センサ61の出力電流に温度依存性の影響が現れていることを考慮すれば、光Lの輝度B(n)をより高精度に検出するためには、LED13がオン状態にあり且つLED13から出射される光Lの輝度が相対的に高い場合(例えば、光Lの輝度が1000以上である場合)の光センサ61の出力電流に基づいて、LED13が出射する光Lの輝度B(n)を検出するように構成してもよい。この場合、「相対的に高い光Lの輝度」としては、受光電流に比して熱電流が無視できる程度に小さくなる光Lの輝度や、LED13が出射する光Lの輝度B(n)の高精度な検出に対して悪影響を与えない程度に受光電流が大きくなる(言い換えれば、熱電流の影響を無視できる)光Lの輝度が一例としてあげられる。
【0076】
(5)電子機器
続いて、図8を参照しながら、上述の液晶表示装置100を具備してなる電子機器の例を説明する。ここに、図8は、上述の液晶表示装置100が適用されたヘッドアップディスプレイ(HUD:Head Up Display)200の構成を示す模式図である。
【0077】
図8において、ヘッドアップディスプレイ200は、液晶表示装置100(つまり、液晶パネル30及び照明装置10)、凹面ミラー210及びフロントガラス220を備えて構成されている。尚、本実施形態では、自動車のフロントガラス220の一部を、ヘッドアップディスプレイ200の一部として用いている。
【0078】
この電子機器においても、上述した液晶表示装置100を含んでいるため、上述した各種効果を好適に享受することができる。
【0079】
また、ヘッドアップディスプレイ200等の投射型の表示装置の場合は、超高輝度(例えば、700000cd/mから1500000cd/m)の光源部12が用いられる。この場合、通常の使用時(例えば、光源部12が相対的に高い輝度の光Lを出射している場合)には、受光電流に比して熱電流の影響がより一層小さくなるため、光源部12が出射する光Lの輝度B(n)をより好適にないしは高精度に検出することができる。その一方で、光源部12が光Lを出射していない場合には、熱電流に応じて周囲温度T(n)を好適に検出することができる。従って、上述したように輝度B(n)及び周囲温度T(n)の双方をより好適に検出することができるため、最適な動作条件の下で光源部12を動作させることができる。
【0080】
尚、図8を参照して説明した電子機器の他にも、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた直視型の液晶表示装置やプロジェクタ等の投射型の液晶表示装置を備える電子機器等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に対して、上述した液晶表示装置100を適用可能なのは言うまでもない。
【0081】
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう表示装置及び電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を模式的に示す平面図である。
【図2】液晶表示装置における切断線A−A’に沿った1つの表示画素の拡大断面図である。
【図3】液晶表示装置における1つの検知領域の拡大断面図である。
【図4】実施形態に係る液晶表示装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図5】本実施形態に係る液晶表示装置の動作の流れを示すタイミングチャートである。
【図6】LEDのディレーティングカーブを概念的に示すグラフである。
【図7】LED13の輝度とLEDから出射される光を受光する光センサの出力電流との相関関係を、LEDの周囲温度T毎に示すグラフである。
【図8】液晶表示装置が適用されたヘッドアップディスプレイ(HUD:Head Up Display)の模式図である。
【符号の説明】
【0083】
10…照明装置、13…LED、30…表示パネル、52…検知回路、53…LED制御回路、61…光センサ、91…素子基板、92…カラーフィルタ基板、100…液晶装置、BM…ブラックマトリクス、SGa…検知領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板及び前記第1基板に対向する第2基板を有する表示パネルと、
前記表示パネルに向けて光を出射する光源と、
前記表示パネル内に形成され且つ前記光源から出射される光を受光する受光素子と、
(i)第1の期間の前記受光素子の出力に基づいて、前記光源の輝度を検出し、且つ(ii)前記第1の期間とは異なる第2の期間の前記受光素子の出力に基づいて、前記光源の周囲温度を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出される前記輝度及び前記周囲温度に基づいて、前記光源の動作条件を調整する調整手段と
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記第1の期間は、前記光源の輝度が第1閾値以上となる期間であり、
前記第2の期間は、前記光源の輝度が前記第1閾値よりも小さい第2閾値以下となる期間であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1の期間は、前記光源がオン状態にある期間であり、
前記第2の期間は、前記光源がオフ状態にある期間であることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記調整手段は、前記検出手段により検出される前記輝度に基づいて、前記光源の輝度が目標輝度値となるように前記光源の動作電流を調整することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記調整手段は、前記検出手段により検出される前記周囲温度に基づいて、前記光源の動作電流が前記光源のディレーティングカーブに応じた最適電流となるように前記動作電流を調整することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記受光素子は、PINダイオードを含み、前記PINダイオードに入射した光の輝度に応じた電流を出力することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記受光素子は、PINダイオードを含み、前記PINダイオードの周囲温度に応じた電流を出力することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の表示装置を備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−96943(P2010−96943A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−267139(P2008−267139)
【出願日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願人】(304053854)エプソンイメージングデバイス株式会社 (2,386)
【Fターム(参考)】