説明

表示装置

【課題】 表示画面を、所望の画面に簡易に戻すことができる表示装置を提供する。
【解決手段】 表示装置CVにおいて、履歴記憶部56には、表示部52に表示中のWebコンテンツより前に表示したWebコンテンツの履歴情報を格納し、制御部50は、表示中のWebコンテンツから前の画面に戻る操作をされた場合、履歴記憶部56に格納しているWebコンテンツの履歴情報から、各履歴情報に設定された識別子に基づいて画面遷移を許可されたWebコンテンツを判別し、当該画面遷移を許可されたWebコンテンツのうちいずれかのWebコンテンツを表示部52に表示し、画面遷移を許可されたWebコンテンツがない場合は、予め設定された所定のWebコンテンツを表示部52に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、エアコンや照明器具や種々のセキュリティ機器などの住宅設備の監視(或いは、監視と制御)を行う住宅設備監視システムが提供されている(例えば、特許文献1参照)。そして、かかる住宅設備監視システムは、住宅設備の監視(或いは、監視と制御)に関わる情報(例えば、エアコンや照明器具の動作状態、セキュリティ機器である火災感知器の動作状態など)を表示部(CRTやLCD)に表示することで前記情報を認識し易くするものとして表示装置を備えている。
【0003】
この表示装置は、住宅設備の監視と制御の内の少なくとも何れか一方を行うコントローラを含むローカル機器や、情報を統括するセンタ装置にネットワークを介して接続しており、ローカル機器、センタ装置に搭載されたWebサーバが作成するWebコンテンツのURL(Uniform Resource Locator)にアクセスして取得したWebコンテンツを表示部に表示させるWebブラウザを備えている。
【0004】
そして、Webブラウザは、メニュー等の操作画面を表示部に表示している状態で、ローカル機器やセンタ装置からイベント通知(例えば、来客通知等)を受け取ると、当該イベントに関連する画面(Webコンテンツ)を表示部に割り込み表示させる機能を備えている。
【特許文献1】特開2008−97381号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の表示装置では、イベント通知を受け取って、当該イベントに関連する画面を表示部に割り込み表示した後、割り込み前の元の操作画面に戻りたいという要望が強い。そこで、ヒストリーバックを用いて画面を戻す方法が考えられるが、ネットワークでのコネクション接続時間に制限を設けて、操作が一定時間なければ、ヒストリーバックによる戻る操作ができないようにコネクション接続を切断する機能を設けている場合、図15に示すように、画面G101内の戻るボタンB101を押下して戻る操作を行っても「指定されたページは見つかりません(Not Found)」というメッセージ画面G102を表示することがあり、ユーザにとっては、所望の画面に戻ることができずに使い勝手が悪いものとなっていた。
【0006】
また、キャッシュを利用してヒストリーバックさせた場合、時間の経過にともなって状態が変化する画面については不具合が生じる。例えば、IP設定画面を表示しているときに来客通知画面に遷移し、さらに来客通話中画面に遷移した場合、通話後、ユーザは元のIP設定画面に戻りたい。しかし、図15に示すように、通常のヒストリーバック操作(戻るボタンの操作)では、来客通話中画面G101から直前の来客通知画面G103に遷移することになり、ユーザにとっては、所望の画面に戻ることができずに使い勝手が悪いものとなっていた。また、ヒストリーバック操作が不可の場合(メタタグにて、キャッシュの無効や、キャッシュの時間制限を設定する等)にも、現在表示中の画面において最新の画像を取得するか否かの判断しかできず、所望の画面に戻ることはできなかった。
【0007】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示画面を、所望の画面に簡易に戻すことができる表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、住宅設備の監視と制御とのうち少なくともいずれか一方を行う住宅設備監視制御手段と、住宅設備監視制御手段の動作に関するWebコンテンツを作成するWebサーバ手段とを備えた住宅設備監視制御システムに用いられ、Webサーバ手段との間でデータ通信を行う通信手段と、表示部と、Webサーバ手段が作成するWebコンテンツのURLに通信手段を介してアクセスして受け取ったWebコンテンツを表示部で表示させる表示制御手段と、表示部に表示した各Webコンテンツの履歴情報を格納する履歴記憶部とを備え、履歴記憶部に格納した各Webコンテンツの履歴情報には、当該Webコンテンツへの画面遷移の可否を示す識別子が設定されており、表示制御手段は、表示部に表示中のWebコンテンツから前の画面に戻る操作をされた場合、表示中のWebコンテンツより前に表示したWebコンテンツの履歴情報から、各履歴情報に設定された識別子に基づいて画面遷移を許可されたWebコンテンツを判別し、当該画面遷移を許可されたWebコンテンツのうちいずれかのWebコンテンツを表示部に表示し、画面遷移を許可されたWebコンテンツがない場合は、予め設定された所定のWebコンテンツを表示部に表示することを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、戻る操作によって、見る必要のない画面に戻ることはないので、簡易な処理フローで所望の画面に戻ることができ、ユーザにとって違和感のない操作となって使い勝手がよいものとなる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1において、前記表示制御手段は、前記表示部に表示中のWebコンテンツから前の画面に戻る操作をされた場合、前記識別子に基づいて画面遷移を許可されていると判別されたWebコンテンツのうち履歴が最新であるWebコンテンツを表示部に表示することを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、戻る操作時に、できるだけ現在表示している画面に近い画面に画面遷移させることができるので、使い勝手がさらに向上する。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記履歴記憶部に格納した各Webコンテンツの履歴情報に有効期限情報を設定する有効期限設定手段と、時間を計時する計時手段とを備え、前記表示制御手段は、前記表示部に表示中のWebコンテンツから前の画面に戻る操作をされた場合、前記識別子に基づいて画面遷移を許可されていると判別されるとともに計時手段の計時結果が有効期限内であるWebコンテンツのうちいずれかのWebコンテンツを表示部に表示することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、表示してから長い時間が経過したWebコンテンツの履歴情報は無効として、戻る操作時には表示しないので、ユーザに混乱を招くことがない。
【0014】
請求項4の発明は、請求項3において、前記有効期限設定手段は、前記履歴記憶部に格納した各Webコンテンツの履歴情報のうち、少なくとも識別子に基づいて画面遷移を許可されていると判別されたWebコンテンツの履歴情報毎に、有効期限情報を個別に設定することを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、例えば、操作するアイコンの数が多い画面では、操作時間がかかっている場合が考えられるので、そのような画面では有効期限を長く設定できる。
【0016】
請求項5の発明は、請求項1において、前記表示制御手段は、前記表示部に表示中のWebコンテンツから前の画面に戻る操作をされた場合、前記識別子に基づいて画面遷移を許可されていると判別されたWebコンテンツのうち任意のWebコンテンツを選択可能な遷移先選択用画面を表示部に表示し、遷移先選択用画面にて選択されたWebコンテンツを表示部に表示することを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、戻り操作時の画面遷移先の候補から、ユーザが遷移先を選択できるので、ユーザビリティが向上する。
【0018】
請求項6の発明は、請求項5において、前記表示制御手段は、前記識別子に基づいて画面遷移を許可されていると判別されるとともに表示部に表示された後の経過時間が所定時間内であるWebコンテンツのうち、任意のWebコンテンツを選択可能な遷移先選択用画面を表示部に表示することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、ユーザが操作するために戻りたいであろう最近の画面のみを候補として表示するので、無駄な候補を表示することなく使い勝手が向上する。
【0020】
請求項7の発明は、請求項5または6において、前記遷移先選択用画面は、選択可能な各Webコンテンツを、表示部を分割した各領域に配置して表示することを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、戻り操作時の画面遷移先の候補として、実際のWebコンテンツの画面を1つの画面に分割して表示するので、ユーザにとって判り易くなり、ユーザビリティがより向上する。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明では、表示画面を、所望の画面に簡易に戻すことができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
(実施形態1)
本実施形態の表示装置を用いる住宅設備監視制御システムは、図3に示すように住宅内に設置されたコントローラC1,C1’,C2,C3が住宅設備の制御並びに監視を行う複数(図示例では3つ)のサブシステムSS1,SS2,SS3と、各サブシステムSSnのコントローラCn(n=1,2,3)と伝送路(エンハンスト・カテゴリ5若しくはカテゴリ6のLANケーブル)を介して接続される統合管理装置TMと、統合管理装置TMにLANケーブルを介して接続される複数(図示例では、2つ)の端末装置(パーソナルコンピュータPC並びに表示装置CV)とを備え、これら複数のコントローラCと統合管理装置TMと端末装置とが汎用の通信プロトコル(TCP/IP、UDP、HTTPなど)を利用した宅内ネットワークを構成している。この宅内ネットワークは、100BASE-TX(IEEE 802.3u)規格に準拠したローカルエリアネットワーク(LAN)であって、ハブに相当する統合管理装置TMに、ネットワーク端末に相当する各サブシステムSSnのコントローラCnや端末装置(パーソナルコンピュータPC並びに表示装置CV)などがスター配線で接続されている。更に統合管理装置TMは、インターネットに接続するための回線の種類(電話回線、CATV回線、光ファイバ回線など)に応じてADSLモデムやケーブルモデム或いはONU(Optical Network Unit)などのインターネット接続装置MDと通信ケーブル(通常、LANケーブル)によって接続され、インターネット接続装置MDが介在することで宅内ネットワークが外部ネットワークたるインターネットに接続される。尚、この種のインターネット接続装置MDは従来周知であるから詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
【0025】
また、宅内ネットワークにはサービス提供会社の管理センター等に設置されたセンタ装置(センタサーバ)SVがインターネットを通じて接続されており、後述するようにインターネットに接続可能なノート型のパーソナルコンピュータ、携帯電話機MP、PDA(Personal Digital Assistance)等からなる携帯型の端末装置とセンタ装置SVとの間でインターネットを介したデータ通信を行うことにより、例えば、携帯電話機MPを使って外出先から住宅設備の制御や監視を行うことができる。センタ装置SVは、ネットワーク機能を有する汎用のコンピュータ装置で構成されており、携帯電話機MP等の端末装置からインターネットを通じて送信されるコントローラCn宛のメッセージやコントローラCnから宅内ネットワークに属さない端末装置宛に送信されるメッセージを中継する機能や各住戸からの情報統括を行う機能、更に天気情報、交通情報等の情報提供のためのWebサーバ機能有している。但し、上述のようなインターネット接続機能を有する携帯型の端末装置やセンタ装置SVのハードウェア構成は従来周知であるから、詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
【0026】
さて本発明の実施形態である表示装置CVは住宅内の壁面に埋込配設されるものであって、図1に示すようにマイコンを主構成要素とするマイコンからなる制御部50と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続され制御部50と宅内ネットワークのインタフェースを行うLAN用の通信手段たる通信部51と、液晶ディスプレイやドライブ回路からなる表示部52と、押釦スイッチや表示部52の画面上に配設されるタッチパネルを有し、ユーザーの操作入力の情報を取り込む操作部53と、マイコンで実行するプログラムや種々のデータを記憶するフラッシュメモリなどからなる不揮発性のデータ記憶部54と、スピーカおよびマイクロホンを具備する通話部55と、表示部52に表示された後述の各Webコンテンツの履歴情報を格納する履歴記憶部56とを備えている。
【0027】
また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成して制御部50やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路も備えている。
【0028】
制御部50にはWebブラウザが実装され、各コントローラCn等から提供されるWebコンテンツ並びに予めデータ記憶部54に記憶しているWebコンテンツ(以下、内蔵Webコンテンツと呼ぶ。)をWebブラウザで再生して表示部52に表示しており、表示制御手段を構成している。さらには、操作部53のタッチパネルが操作された位置と表示部52に表示されているアイコン等との位置関係に応じた操作入力情報を取り込む機能も有する。
【0029】
また、データ記憶部54には予め警報音や音声メッセージのデータが圧縮して格納されており、制御部50が必要に応じてデータ記憶部54から読み出したデータを伸長して通話部55に出力すれば、前記警報音や音声メッセージがスピーカから鳴動される。
【0030】
また、通話部55は、後述のドアホン子器DSの呼出釦が押操作されると、常時有効である呼出機能によってスピーカから呼出音が鳴動されるとともに、ドアホン子器DSの画像伝送機能が有効になり、ドアホン子器DSのカメラで撮像された画像が表示部52に表示される。その後、通話機能によりドアホン子器DSとの間に通話線を介した通話路が形成されると、表示装置CVとドアホン子器DSとの間においてスピーカとマイクロホンを使った拡声通話(ハンズフリー通話)が可能になるとともに、通話中においても表示部52にドアホン子器DSから伝送される画像を表示させることが可能になる。
【0031】
さらに、表示装置CVは、図2に示すように矩形箱形の合成樹脂成形品からなるハウジング5aの内部に上述した各部50〜56が収納されて構成されており、表示部52の画面がハウジング5a前面の左寄りに配置されている。尚、表示部52の画面には操作部53が有するタッチパネル(透明であるから番号は付さない)が一体に設けられている。ハウジング5a前面の左端には、通話部55のスピーカやマイクロホンに対向した多数の音孔5bが設けられている。また、ハウジング5a前面の右端には、操作部53が具備する複数の押釦スイッチ(図示せず)を押操作するための操作釦53a,53b,53c,53dが縦1列に並べて配設されている。更に、図示は省略するが、ハウジング5aには、電源入/切や制御部50をリセットするための押釦スイッチが配設されており、ハウジング5aの背面には通信部51が有するモジュラジャックの差込口と、商用電源からの電源線が接続される端子部の電線挿入孔とが露出している。
【0032】
一方システムでのネットワーク通信を統合管理する統合管理装置TMは、LANケーブルを介して、設備機器コントローラC1,C1’,C2,C3、パーソナルコンピュータPC、表示装置CV等が接続されるとともに、インターネット接続装置MDからインターネットを通じてセンタ装置SVや携帯電話機MP、又は他のネット端末に接続しており、パケット処理機能、経路切換機能、ネットワークセキュリティ機能、UPnP(ユニバーサル・プラグ・アンド・プレイ)のコントロールポイントの機能等を有して、ネットワークにおけるデータ授受をコントロールしている。
【0033】
サブシステムSS1は、照明器具や空調機器(エアコン)並びに電気錠等の住宅設備(設備機器)Xm(m=1,2,…)と、設備機器Xmの制御並びに監視を行うコントローラ(以下、設備機器コントローラと呼ぶ。)C1とを備えるとともに、住宅における使用電力量を計測し、該計測に基づいて所定の設備機器Xmの制御を行う電力計測装置Dの監視を行う設備機器コントローラC1’を備えている。
【0034】
設備機器コントローラC1は、図4に示すようにマイコンを主構成要素とする制御部10と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続され制御部10と宅内ネットワークのインタフェースを行うLAN用の通信部11と、日本電機工業会(JEMA)の統一規格に適合した設備機器X1(エアコンや給湯器など)と制御部10のインタフェースを行うHA(ホームオートメーション)用の機器インタフェース部(機器I/F部)12と、マイコンで実行するプログラムや設備機器X1,X2の動作状態などの制御情報及び監視情報を記憶する記憶部13とを備えている。また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成して制御部10やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路、更に時刻計時を行う時計部をも備えている。
【0035】
制御部10は、通信部11を通じて端末装置から制御要求のメッセージを受け取ったときに機器I/F部12を介して各設備機器X1,X2を個別に制御して運転(照明器具X2の場合は点灯)と停止(照明器具X2の場合は消灯)を切り換え、通信部11を通じて端末装置から監視要求のメッセージを受け取ったときに機器I/F部12を介して各設備機器X1,X2の動作状態(運転<点灯>又は停止<消灯>)を個別に取得するとともに、制御要求や監視要求に対する応答(各設備機器X1,X2の動作状態)のメッセージを通信部11より要求メッセージの送信元である端末装置に向けて送信させる機能(制御監視機能)を有する。
【0036】
また、制御部10は、自己の配下にある設備機器X1、X2の名称並びに動作状態を文字や記号で表示するための多数のWebコンテンツ(Webページ)を保持しており、端末装置からWebコンテンツのURLに対するアクセスに応じてWebコンテンツ群の中から対応するWebコンテンツのデータを通信部11より端末装置に提供(配信)するWebサーバ機能を有している。
【0037】
設備機器コントローラC1’は、設備機器コントローラC1と基本的に同じ構成を有するので図示は省略するが、設備機器コントローラC1’では機器インタフェース部12が電力計測装置Dと制御部10とのインタフェースを行うようになっている。また制御部10は電力計測装置Dが計測する設備機器Xm毎の電力使用量の履歴情報を記憶部13で記憶させ、自己の配下にある設備機器X3、X4の名称並びに動作状態を文字や記号で表示するための多数のWebコンテンツ(Webページ)や、電力消費量の履歴情報に基づいて各月の機器毎の電力消費量の推移をグラフで表示するためのWebコンテンツを保持しており、端末装置からWebコンテンツのURLに対するアクセスに応じてWebコンテンツ群の中から対応するWebコンテンツのデータを通信部11より端末装置に提供(配信)するWebサーバ機能を有している。
【0038】
電力計測装置Dは、住宅盤に収納されている例えば各分岐ブレーカ(図示せず)からの分岐電力路に挿入されて分岐電力路に流れる電流を検出する電流センサ(カレントトランス)CT、電流センサCTで検出する電流と既知の電源電圧とに基づいてから分岐電力路に接続された設備機器Xm毎の使用電力を計測する機能、設備機器コントローラC1’の機器インタフェース部12を介して制御部10との間でデータ通信を行うためのインタフェース機能、更に日本電機工業会の統一規格に適合した設備機器X3,X4(エアコンや給湯器など)を接続するための機能と、計測する使用電力量の計測値が予め決められている上限値を超えた場合、設備機器コントローラC1’の制御部10に機器停止(電源オフ)指令を送信するか、或いは設備機器X3又はX4の電源をオフさせて電力の使い過ぎを防止する機能(デマンド制御機能)と、設備機器コントローラC1’の制御部10から与えられる指令に応じて設備機器X3,X4の動作制御や状態監視を行う機能、更に計測する電力消費量の情報を設備機器コントローラC1’に与える機能を有している。尚電力量の計測対象として住戸全体の電力量を計測しても勿論良い。
【0039】
また、サブシステムSS2は、図3に示すように住宅内における異常発生を検知する1乃至複数種類のセキュリティ機器Y1,Y2と、各セキュリティ機器Y1,Y2の検知情報を収集するセキュリティ受信器SRと、セキュリティ受信器SRが収集した検知情報を受け取るとともに受け取った当該検知情報を応答メッセージにより宅内ネットワークを通じて伝送するコントローラ(以下、セキュリティコントローラと呼ぶ。)C2とで構成されるセキュリティシステムである。
【0040】
セキュリティ機器Y1は、例えば、人体から放射される熱線を検出することによる監視領域内への人の侵入検知や、窓に設置されているクレセント錠の施解錠検知、窓の開閉検知等を行う防犯用のセンサを具備し、センサで異常(人の侵入やクレセント錠の解錠等)を検知したときに当該検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティ受信器SRに送信する機能を有している。また、セキュリティ機器Y2は、煙や熱を検出することによる火災検知や都市ガス或いはLPガスを検出することによるガス漏れ検知等を行う防災用のセンサを具備し、センサで異常(火災発生やガス漏れ等)を検知したときに当該検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティ受信器SRに送信する機能を有している。但し、上述のような機能を有するセキュリティ機器Y1,Y2については従来周知であるから、詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
【0041】
セキュリティ受信器SRは、セキュリティ機器Y1,Y2から送信された無線信号(若しくは有線信号)を受信することで検知情報を収集し、更に当該検知情報に対応した処理、例えば、火災やガス漏れ不審者の侵入等の異常発生を家人に知らせるために警報音を鳴動する処理を行うとともに検知された異常の種類や場所等の検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティコントローラC2に送信する処理を行う。
【0042】
ここで、セキュリティ機器Y1,Y2には固有の識別符号(ID)が割り当てられており、セキュリティ受信器SRでは当該識別符号によって個々のセキュリティ機器Y1,Y2の検知情報を識別可能となっている。また、セキュリティ受信器SRは、上述のようにセキュリティ機器Y1,Y2から検知情報を収集する警戒状態と検知情報を収集しない非警戒状態の2つの動作状態があり、例えば、ワイヤレス送信機(図示せず)から送信されるワイヤレス信号によって警戒状態と非警戒状態の2つの動作状態が択一的に切り換えられる。但し、ワイヤレス送信機にも固有の識別符号が割り当てられており、予め登録されている識別符号以外の識別符号が割り当てられたワイヤレス送信機では動作状態の切換が行えないようになっている。尚、上述のような機能を有するセキュリティ受信器SRについては従来周知であるから、詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
【0043】
セキュリティコントローラC2は、図5に示すようにマイコンを主構成要素とする制御部30と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続され制御部30と宅内ネットワークのインタフェースを行うLAN用の通信部31と、セキュリティ受信器SRとの間で無線(若しくは有線)によるデータ通信を行う通信部32とを備えるとともに、LED等の発光素子で電源のオン/オフ状態や通信状態等を表示する表示手段と、押釦スイッチ等を有する表示/操作部34と、マイコンで実行するプログラムやセキュリティ機器Y1,Y2から収集した検知情報を記憶する記憶部33とを備えている。また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成して制御部30やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路も備えている。
【0044】
制御部30は、セキュリティ受信器SRから通信部32を介して受け取った検知情報を応答メッセージとして宅内ネットワーク(或いは宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通じて端末装置に送信する機能(警報機能)や、端末装置から制御要求のメッセージを受け取ったときに通信部32を介してセキュリティ受信器SRにコマンド(切換指令)を送信してセキュリティ受信器SRの動作状態(警戒状態又は非警戒状態)を切り換えたり、或いはセキュリティ受信器SRによる警報音の鳴動を停止させたり、端末装置から監視要求のメッセージを受け取ったときに通信部32を介してセキュリティ受信器SRにコマンドを送信してセキュリティ受信器SRの動作状態(警戒状態又は非警戒状態)を通知させるとともに、制御要求や監視要求に対する応答(セキュリティ受信器SRの動作状態や警報音の鳴動状況等)のメッセージを通信部31より要求メッセージの送信元である端末装置に向けて送信させる機能(制御監視機能)を有する。また、制御部30は、自己の配下にあるセキュリティ受信器SRの動作状態等を文字や記号で表示するための多数のWebコンテンツ(Webページ群)を保持しており、端末装置からWebコンテンツのURLに対するアクセスに応じてWebコンテンツ群の中から対応するWebコンテンツのデータを通信部31より端末装置に提供(配信)するWebサーバ機能を有している。
【0045】
サブシステムSS3は、図3に示すように住戸外に設置されるカメラ付きドアホン子器(以下、ドアホン子器と略す。)DSと、人体から放射される熱線を検出することで監視領域内への人の侵入を検知するとともに当該侵入検知時に監視領域を撮像するセンサカメラSCと、住戸内に設置されてドアホン子器DSとの間で通話する通話機能並びにドアホン子器DS並びにセンサカメラSCで撮像された画像を表示する機能を有するインターホン親機IMと、インターホン親機IMよりドアホン子器DSやセンサカメラSCで撮像された画像を受け取るとともに受け取った当該画像をセンタ装置SVおよび表示装置CVに伝送し、さらにはドアホン子器DSと表示装置CVとの間の通話音声の授受を中継するコントローラ(以下、転送コントローラと呼ぶ。)C3とで構成されるインターホンシステムである。
【0046】
ドアホン子器DSは、通話用のマイクロホン並びにスピーカや来訪者を撮像するためのカメラを具備し、マイクロホンで集音した通話音声をインターホン親機IMおよび表示装置CVに通話線を介して伝送し且つインターホン親機IMおよび表示装置CVから通話線を介して伝送される通話音声をスピーカから鳴動させる通話機能と、呼出釦が押操作されたときに通話線を介してインターホン親機IMおよび表示装置CVに呼出信号を送信する呼出機能と、カメラ(例えば、動画像を出力するCCDカメラ)で撮像された画像を周波数変調して通話音声に多重化することで通話線を介してインターホン親機IMおよび表示装置CVに伝送する画像伝送機能とを有している。また、センサカメラSCは、人体から放射される熱線を検出することで監視領域内への人の侵入を検知する熱線センサや動画像を出力するCCDカメラ等を具備し、信号線を介して監視領域の画像をドアホン子器DSに伝送する機能を有している。尚、ドアホン子器DSに伝送された画像は通話線を介してインターホン親機IMおよび表示装置CVに転送される。
【0047】
一方、インターホン親機IMは、全体の制御を行うマイコンや音声処理用のDSP、通話用のマイクロホン並びにスピーカや画像表示用の液晶ディスプレイ、画像や通話音声を記録する不揮発性の半導体メモリ等を具備し、呼出信号を受信したときにスピーカから呼出音を鳴動する機能と、呼出音の鳴動中又は鳴動後の一定時間内に応答釦が押操作されたときにドアホン子器DSとの間に通話線を介した通話路を形成して通話音声を授受する通話機能と、通話中にドアホン子器DSで撮像され且つ伝送される画像(通話相手を撮像した画像)を周波数復調して液晶ディスプレイに表示する機能と、通話中以外でドアホン子器DS又はセンサカメラSCで撮像され且つドアホン子器DSから伝送される画像を周波数復調して液晶ディスプレイに表示する機能(画像モニタ機能)と、留守録設定中に呼出信号を受信した場合に通話線を介してドアホン子器DSから伝送される画像並びに通話音声を不揮発性の半導体メモリに記録する機能(留守録機能)と、センサカメラSCで撮像され且つドアホン子器DSより通話線を介して伝送された画像を不揮発性の半導体メモリに記録する機能(センサカメラ録画機能)と、ドアホン子器DSで特定の操作(例えば、呼出釦の長押し)が行われた場合に通常の呼出音と区別可能な通知音で家人の帰宅を通知する機能(帰宅通知機能)とを有している。
【0048】
また、表示装置CVの通話部55も、インターホン親機IMと同様に、呼出信号を受信したときにスピーカから呼出音を鳴動する機能や、ドアホン子器DSとの間に通話線を介した通話路を形成して通話音声を授受する通話機能や、ドアホン子器DSで撮像されて伝送された画像を周波数復調して表示部52に表示する機能等を有しており、表示装置CVとドアホン子器DSとの間の各情報の授受は、転送コントローラC3およびインターホン親機IMを介して行われる。
【0049】
而して、来訪者がドアホン子器DSの呼出釦を押操作すると、常時有効である呼出機能によってインターホン親機IMおよび表示装置CVに通話線を介して呼出信号が伝送され、インターホン親機IMおよび表示装置CVにおいてスピーカから呼出音が鳴動されるとともに、通話線を介してインターホン親機IMから電源が供給されることでドアホン子器DSの画像伝送機能が有効になり、ドアホン子器DSのカメラで撮像された画像がインターホン親機IMの液晶ディスプレイおよび表示装置CVの表示部52に表示される。そして、表示された画像で来訪者を確認した家人がインターホン親機IMまたは表示装置CVを操作すれば、通話機能によりドアホン子器DSまたは表示装置CVとの間に通話線を介した通話路が形成されてインターホン親機IMまたは表示装置CVとドアホン子器DSとの間においてスピーカとマイクロホンを使った拡声通話(ハンズフリー通話)が可能になるとともに、通話中においてはインターホン親機IMまたは表示装置CVにドアホン子器DSから伝送される画像を表示させることが可能になる。但し、インターホン親機IMまたは表示装置CVとドアホン子器DSとの間の拡声通話並びに画像伝送は、通話路が形成されてから所定時間が経過するか若しくは通話終了操作されたときに終了する。また、監視領域における不審者の侵入を検知するとセンサカメラSCが撮像した監視領域の画像がドアホン子器DS経由でインターホン親機IMおよび表示装置CVに伝送されて表示される。但し、上述のような機能を有するインターホン親機IM、ドアホン子器DS、センサカメラSCについては、従来周知であるから詳細な構成についての図示並びに説明を省略する。
【0050】
転送コントローラC3は、図6に示すようにマイコンを主構成要素とする制御部40と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続され制御部40と宅内ネットワークのインタフェースを行うLAN用の通信部41と、インターホン親機IMとの間で信号線を介したデータ通信を行う通信部42と、LED等の発光素子で電源のオン/オフ状態や通信状態等を表示する表示手段と押釦スイッチ等を有する表示/操作部44と、マイコンで実行するプログラムやインターホン親機IMから信号線を通じて伝送されるデータ(画像データ及び通話音声データ)を記憶する記憶部43とを備えている。
【0051】
また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成して制御部40やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路も備えている。
【0052】
制御部40は、ドアホン子器DS並びにセンサカメラSCからインターホン親機IMに伝送された画像データ及び通話音声データをインターホン親機IMから通信部42を介して受け取るとともに受け取ったデータを所定の圧縮方式(例えば、動画像であればMPEG4、静止画像であればJPEG、音声であればMP3など)で圧縮した後に応答メッセージとして宅内ネットワーク及び外部ネットワークを通じて、表示装置CVやセンタ装置SVに転送したり、逆に表示装置CVからの通話音声データをドアホン子器DSへ転送する機能(転送機能)を有しており、表示装置CVは、この転送コントローラC3の転送機能によって、ドアホン子器DSとの間で通話を行ったり、ドアホン子器DS並びにセンサカメラSCからの画像データを取得している。
【0053】
さらに制御部40は、インターホン親機IMの留守録機能が有効であるときにインターホン親機IMが画像及び通話音声を記録した旨を宅内ネットワーク並びに外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに通知する機能(来客通知機能)と、帰宅通知機能によってインターホン親機IMに家人の帰宅が通知されたときに宅内ネットワーク並びに外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに帰宅通知の応答メッセージを転送する機能(帰宅通知転送機能)とを有する。また、制御部40は、記憶部43に記録している画像の一覧等を開示する多数のWebコンテンツ(Webページ群)を保持しており、端末装置からWebコンテンツのURLに対するアクセスに応じてWebコンテンツ群の中から対応するWebコンテンツのデータを通信部41より端末装置に提供(配信)するWebサーバ機能を有している。
【0054】
また本システムでは、自ら撮像した画像を宅内ネットワーク経由で配信する機能(Webサーバ機能)を有した、いわゆるWebカメラWCがLANケーブルを介して統合管理装置TMの通信ポートに接続されている(図3参照)。
【0055】
ところで統合管理装置TMにもWebサーバ機能が搭載されており、各コントローラCnがWebサーバ機能によって提供するWebコンテンツ(各サブシステムSSnのホームページ)への入り口となるWebコンテンツ(いわゆるポータルサイト)を作成し、宅内ネットワークを通じて住宅内の端末装置(パーソナルコンピュータPCや表示装置CV)に提供(配信)している。例えば、表示装置CVの表示部52には、通常、統合管理装置TMで作成された前記ポータルサイトが表示されている。このポータルサイトでは、各コントローラCnで提供されるWebコンテンツ(各サブシステムSSnのホームページ)へのリンクがアイコンで表示されており、何れかのアイコン上でタッチパネルが操作されれば、当該アイコンで表示されたリンク先のURL(各コントローラCnが保有するWebコンテンツ群のIPアドレス)に対して表示装置CVからWebコンテンツの送信要求メッセージが送信される。そして、送信要求メッセージを受信したコントローラCnが自己の保有するWebコンテンツ群の中から指定されたWebコンテンツを表示装置CVに対して送信すれば、前記ポータルサイトに代わって当該コントローラCnのWebコンテンツ(例えば、各サブシステムSSnのホームページ)が表示部52に表示される。
【0056】
さらに、統合管理装置TMのWebサーバ機能は、各コントローラCnから送信された情報に基づいて、サブシステムSS1〜SS3の全情報から特定の情報のみ抽出したWebコンテンツを生成しており、前記ポータルサイトからは、各コントローラCnで提供されるWebコンテンツへのリンクだけでなく、サブシステムSS1〜SS3の全情報から特定の情報のみ抽出したWebコンテンツへのリンクもアイコンで表示されている。
【0057】
次に、表示装置CVが、ポータルサイトを表示している初期状態からリンク先のWebコンテンツを表示部52に表示し、さらに表示部52に表示しているWebコンテンツからリンク先のWebコンテンツに次々に画面遷移した後、制御部50のWebブラウザが表示部52の画面を前の画面に戻す、ヒストリーバック処理について説明する。
【0058】
まず、図7(a)に示すように、表示装置CVの制御部50は、表示部52にポータルサイト(以降、トップ画面G1と称す)を表示している。このトップ画面G1には、リンク先のURLが関連付けられた複数のメニューアイコンA11が配置されており、操作部53によって各メニューアイコンA11を押操作されることで、関連付けられたURLを有するWebコンテンツに画面遷移する。
【0059】
ここで、操作部53によってあるメニューアイコンA11を押操作されると、システムの制御内容を選択するための図7(b)に示すWebコンテンツ(以降、制御画面G2と称す)に画面遷移する。制御画面G2は、複数の制御アイコンA21,A22,A23が配置されており、操作部53によって制御アイコンA21,A22,A23が押操作されることで、システム内の各設備機器、端末装置の制御・監視が行われる。例えば、制御アイコンA21が押操作されると、WebカメラWCの撮像データのモニタ開始・停止が切り替わり、制御アイコンA22が押操作されると、ドアホン子器DSの撮像データのモニタ開始・停止が切り替わり、制御アイコンA23が押操作されると、センサカメラSCの撮像データのモニタ開始・停止が切り替わる。
【0060】
そして、この制御画面G2を表示部52に表示して、ユーザがどのカメラからのモニタを選択するかを考えている状態で、来客によってドアホン子器DSの呼出釦が押操作されると、ドアホン子器DSに内蔵のカメラで撮像された画像が表示される図7(c)のWebコンテンツ(以降、呼び出し画面G3と称す)に画面遷移して、表示装置CVの表示部52には呼び出し画面G3が割り込み表示される。呼び出し画面G3には、通話開始アイコンA31と、戻る操作アイコンA32と、ドアホン子器からの画像データを表示する画像表示部B1とが配置されている。操作部53によって通話開始アイコンA31が押操作されると、ドアホン子器DSとの間に通話路を形成して通話音声を授受する通話機能を起動させる。操作部53によって戻る操作アイコンA32が押操作されると、前の画面に戻るヒストリーバック処理が行われる。
【0061】
そして、呼び出し画面G3において通話開始アイコンA31が押操作されると、ドアホン子器DSとの間に通話路を形成して通話音声を授受する通話機能が起動するとともに、図7(d)に示す通話中のWebコンテンツ(以降、通話中画面G4と称す)に画面遷移して、表示装置CVの表示部52には通話中画面G4が表示される。通話中画面G4には、通話終了アイコンA41と、戻る操作アイコンA42と、ドアホン子器からの画像データを表示する画像表示部B2とが配置されている。操作部53によって通話終了アイコンA41が押操作されると、ドアホン子器DSとの間の通話路を切断してトップ画面G1に画面遷移する。操作部53によって戻る操作アイコンA42が押操作されると、前の画面に戻るヒストリーバック処理が行われる。
【0062】
そして、上記のように次々と画面遷移を行う表示装置CVの制御部50は、図8(a)に示すように、画面遷移操作によって表示部52に新しい画面を表示させる処理を開始すると(S1)、履歴記憶部56に遷移前の画面のURL(Uniform Resource Locator)を履歴情報(以降、URL履歴情報と称す)として格納し(S2)、処理を終了する(S3)。すなわち、履歴記憶部56には、現在表示している画面の1つ前の画面のURL履歴情報のみが格納されており、画面遷移の度に履歴記憶部56の内容は更新される。
【0063】
ここで、コントローラC1,C1’,C2,C3、統合管理装置TM、WebカメラWCから提供されるWebコンテンツや、表示装置CVのデータ記憶部54に格納されているWebコンテンツの各URLには、Webコンテンツの内容、種別に応じて、バックヒストリー識別子が予め設定されている。バックヒストリー識別子とは、あるWebコンテンツで戻る操作アイコンが押操作された際に、バックヒストリー識別子を設定されたURLを有するWebコンテンツへの画面遷移を禁止するものである。本実施形態では、呼び出し画面G3、通話中画面G4の各URLにバックヒストリー識別子が予め設定されており、バックヒストリー識別子は、図9に示すように、呼び出し画面G3、通話中画面G4の各URLに挿入された「No Return」の文字列で示される。なお、トップ画面G1、制御画面G2の各URLには「No Return」の文字列は挿入されておらず、バックヒストリー識別子が設定されていない。すなわち、基本的には、割り込み画面にバックヒストリー識別子が設定されているが、それ以外でも、実際の運用を考慮してバックヒストリー識別子が設定される。
【0064】
そして、図8(b)は本実施形態のヒストリーバック処理のフローを示しており、例えば表示装置CVの表示部52に通話中画面G4を表示した状態で、戻る操作アイコンA42が押操作されると(S11)、制御部50は、履歴記憶部56に基づいて、通話中画面G4の1つ前に表示された呼び出し画面G3のURL履歴情報を参照し、画面遷移を許可されたWebコンテンツであるか否かを判別する(S12)。すると、呼び出し画面G3のURLには、「No Return」の文字列が挿入されており、バックヒストリー識別子が設定されていることから、通話中画面G4から呼び出し画面G3への戻る操作による画面遷移は禁止されている。制御部50は、現在表示している画面の1つ前に表示された画面のURL履歴情報にバックヒストリー識別子が設定されている場合には、トップ画面G1に画面遷移するように予め設定されており(S14)、トップ画面G1に画面遷移した後に処理を終了する(S15)。一方、通話中画面G4の1つ前に表示された画面のURLに、「No Return」の文字列が挿入されていなければ、バックヒストリー識別子が設定されていないことから、通話中画面G4から当該1つ前の画面への戻る操作による画面遷移は許可されており、制御部50は、1つ前の画面に画面遷移し(S13)、処理を終了する(S15)。
【0065】
すなわち、通話中画面G4で戻る操作を行った場合には、割り込み画面である呼び出し画面G3に画面遷移することなく、トップ画面G1に画面遷移する。したがって、ユーザにとっては、通話中画面G4でドアホン子器DSとの通話が終わった後に、見る必要のない呼び出し画面G3に戻ることはなく、戻る操作でトップ画面G1に戻ってメニューアイコンA11の操作を行うことができるので、簡易な処理フローで所望の画面に戻ることができ、ユーザにとって違和感のない操作となって使い勝手がよいものとなる。
【0066】
(実施形態2)
実施形態1の表示装置CVでは、Webコンテンツの表示中に戻る操作が行われると、制御部50が、履歴記憶部56に基づいて、現在表示している画面の1つ前に表示された画面のURL履歴情報を参照して、バックヒストリー識別子の有無から、1つ前に表示された画面への画面遷移の可否を判別している。
【0067】
しかし、本実施形態の表示装置CVの履歴記憶部56は複数のバッファ領域を備えており、現在表示している画面より前に表示した画面のうち、最新の複数の画面のURL履歴情報を格納している。格納されたURL履歴情報は、その表示順に格納されており、必要であれば表示日時も併せて格納される。
【0068】
そして、あるWebコンテンツで戻る操作が行われると、制御部50が、履歴記憶部56に基づいて、現在表示している画面の前に表示された複数の画面のURL履歴情報を参照して、バックヒストリー識別子の有無から、URL履歴情報に対応する各画面への画面遷移の可否を判別する。そして、バックヒストリー識別子が設定されていないURL履歴情報が2つ以上あった場合、制御部50は、そのうち最新のURL履歴情報を採用し、当該URLを有するWebコンテンツに画面遷移する。
【0069】
例えば、図10に示すように、表示装置CVの表示部52に、画面G11 → 画面G12 → 画面G13 → 画面G14 → 画面G15 → 画面G16 の順で表示し、履歴記憶部56には、画面G11〜G15の5つのURL履歴情報が格納されているとする。そして、表示装置CVの表示部52に画面G16を表示した状態で、戻る操作アイコンA16が押操作されると、制御部50は、履歴記憶部56に格納されている画面G11〜G15の5つのURL履歴情報を参照する。ここで、画面G12,G14,G15の各URLには「No Return」が挿入されており、戻る操作による画面G12,G14,G15への画面遷移は禁止されている。したがって、制御部50は、戻る操作による画面遷移が許可されている画面G11,G13のうち、最新の画面G13に画面遷移させる。
【0070】
このように、戻る操作時に、できるだけ現在表示している画面に近い画面に画面遷移させることができるので、使い勝手がさらに向上する。
【0071】
なお、本実施形態の構成を、実施形態1の図7(a)〜(d)に適用すると、表示装置CVの表示部52に通話中画面G4を表示した状態で、戻る操作アイコンA42が押操作されると、制御部50は、履歴記憶部56に基づいて、通話中画面G4より前に表示された画面G1〜G3の各URL履歴情報を参照し、画面遷移を許可されたWebコンテンツがあるか否かを判別する。すると、呼び出し画面G3のURLには、「No Return」の文字列が挿入されており、通話中画面G4から呼び出し画面G3への戻る操作による画面遷移は禁止されている。しかし、トップ画面G1、制御画面G2の各URLには、「No Return」の文字列が挿入されておらず、通話中画面G4からトップ画面G1、制御画面G2への戻る操作による画面遷移は許可されている。
【0072】
したがって、制御部50は、戻る操作による画面遷移が許可されているトップ画面G1、制御画面G2のうち、最新の画面である制御画面G2に画面遷移させる。
【0073】
(実施形態3)
本実施形態の表示装置CVの履歴記憶部56は、実施形態2と同様に複数のバッファ領域を備えて、現在表示している画面より前に表示した画面のうち、最新の複数の画面のURL履歴情報を格納し、さらに各URL履歴情報に有効期限情報を含めている。有効期限情報は、HTMLで作成されており、各URL履歴情報の有効期限を示しており、図11に示す有効期限設定部57によって自動設定される(または、ユーザが画面毎に有効期限情報を手動設定する構成であってもよい)。この有効期限は、各画面の表示を開始した時点から所定時間後の時刻、または各画面の表示を終了した時点から所定時間後の時刻に設定される。
【0074】
また、有効期限情報の自動設定方法としては、全画面に対して同一の有効期限に設定する方法や、画面の種類(トップ画面、制御画面、呼び出し画面,通話中画面等)毎に異なる有効期限に設定する方法がある。さらに画面の操作アイコンの数によって異なる有効期限に設定してもよい。これは、操作するアイコンの数が多い画面では、操作時間がかかっていることが考えられるので、そのような画面では有効期限を長く設定しておく(この場合の有効期限は、当該画面の表示を開始した時点から所定時間後の時刻に設定されるものとする。)
例えば、図12に示すように、制御画面G2の有効期限情報J2には、”Tue,20,Aug1996 14:25.27 GMT”という有効時刻が設定されており、呼び出し画面G3,通話中画面G4の各有効期限情報J3,J4は未設定とする。
【0075】
そして、図13は本実施形態のヒストリーバック処理のフローを示しており、例えば表示装置CVの表示部52に通話中画面G4を表示した状態で、戻る操作アイコンA42が押操作されると(S21)、制御部50は、履歴記憶部56に基づいて、通話中画面G4より前に表示された制御画面G2、呼び出し画面G3の各URL履歴情報を参照し、画面遷移を許可されたWebコンテンツであるか否かを判別する(S22)。本実施形態では、呼び出し画面G3のURLには、「No Return」の文字列が挿入されており、通話中画面G4から呼び出し画面G3への戻る操作による画面遷移は禁止されている。しかし、制御画面G2のURLには、「No Return」の文字列が挿入されておらず、通話中画面G4から制御画面G2への戻る操作による画面遷移は許可されている。
【0076】
そして、制御部50は現在時刻を計時するタイマ(計時手段)を内蔵しており、制御画面G2の有効期限情報J2内の有効時刻と現在時刻とを比較して(S23)、現在時刻が有効時刻を経過していなければ、制御画面G2に画面遷移させて(S24)、処理を終了する(S27)。現在時刻が有効時刻を経過しておれば、トップ画面G1(図7(a)参照)に画面遷移させて(S25)、処理を終了する(S27)。なお、URLに「No Return」の文字列が挿入されておらず、且つ現在時刻が有効時刻を経過していないURL履歴情報が複数ある場合には、その中で最新のURL履歴情報のWebコンテンツに画面遷移する。
【0077】
S22において、履歴記憶部56に基づいて、通話中画面G4より前に表示された複数の画面の各URL履歴情報を参照し、画面遷移を許可されたWebコンテンツがなければ、トップ画面G1(図7(a)参照)に画面遷移させて(S25)、処理を終了する(S27)。
【0078】
したがって、表示してから長い時間が経過した画面のURL履歴情報は無効として、戻る操作時には表示しないので、ユーザに混乱を招くことがない。
【0079】
(実施形態4)
実施形態1乃至3では、戻る操作が行われた場合、表示装置CVの制御部50が、URL履歴情報に基づき、各URL情報の識別子を参照して、画面遷移先を自動で選択していたが、本実施形態の表示装置CVは、ユーザが戻る操作時の画面遷移先を選択する点が異なる。
【0080】
あるWebコンテンツで戻る操作が行われると、制御部50が、履歴記憶部56に基づいて、現在表示している画面の前に表示された複数の画面のURL履歴情報を参照して、バックヒストリー識別子の有無から、URL履歴情報の各画面への画面遷移の可否を判別する。そして、バックヒストリー識別子が設定されていないURL履歴情報があった場合、当該Webコンテンツは画面遷移を許可されていると判別し、制御部50は、これらの画面遷移を許可されているWebコンテンツを、表示部52の1つの画面上に全て表示する。画面遷移を許可されたWebコンテンツが1つの場合は、表示部52にこの1つのWebコンテンツのみを表示するが、画面遷移を許可されたWebコンテンツが複数の場合は、表示部52の1つの画面をフレーム分割し、分割した各フレーム領域内に各Webコンテンツを配置して表示する。
【0081】
例えば、図14に示すように、表示装置CVの表示部52に、トップ画面G21 → 制御画面G22 → 制御画面G23 → 制御画面G24 の順で表示し、制御画面G24を表示している状態で警報画面G25が割り込み表示されたとする。このとき、履歴記憶部56には、画面G21〜G25の5つのURL履歴情報が格納されている。そして、表示装置CVの表示部52に警報画面G25を表示した状態で、戻る操作アイコンA25が押操作されると、制御部50は、履歴記憶部56に格納されている画面G21〜G25の5つのURL履歴情報を参照する。ここで、警報画面G25のURLには「No Return」が挿入されており、戻る操作による画面G25への画面遷移は禁止されている。しかし、トップ画面G21、制御画面G22〜G24の各URLには「No Return」が挿入されておらず、戻る操作による画面G21〜G24への画面遷移は許可されている。
【0082】
そこで、制御部50は、表示部52の1つの画面を4つにフレーム分割し、分割した各フレーム領域内に画面G21〜G24の縮小画面G21’〜G24’を各々配置した遷移先選択用画面G26を生成して、表示部52に表示する。そしてユーザが、操作部53を操作して、縮小画面G21’〜G24’のうちいずれかを選択すると、制御部50は、選択された縮小画面に対応する画面(G21〜G24のいずれか)を表示部52に表示する。このように、戻り操作時の画面遷移先の候補として、実際のWebコンテンツの画面を1つの画面にフレーム分割して表示するので、ユーザにとって判り易くなり、ユーザビリティが向上する。
【0083】
また、制御部50は、画面G21〜G25が表示部52に表示された後の経過時間を計時し、この計時時間が所定時間内である画面のみを遷移先選択用画面G26に配置してもよい。この場合、ユーザが操作するために戻りたいであろう最近の画面のみを候補として表示するので、無駄な候補を表示することなく使い勝手が向上する。
【0084】
なお、表示部52に複数の画面を表示する方法としては、上記フレーム分割以外に、各画面を縮小してサムネイル表示してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】実施形態1の表示装置のブロック図である。
【図2】同上の外観正面図である。
【図3】同上のシステム構成図である。
【図4】同上の設備機器コントローラのブロック図である。
【図5】同上のセキュリティコントローラのブロック図である。
【図6】同上の転送コントローラのブロック図である。
【図7】(a)〜(d)同上の画面遷移を示す図である。
【図8】(a)(b)同上のヒストリーバック処理のフローを示す図である。
【図9】同上のWebコンテンツの各URLを示す図である。
【図10】実施形態2の画面遷移を示す図である。
【図11】実施形態3の表示装置のブロック図である。
【図12】(a)〜(c)同上の画面遷移を示す図である。
【図13】同上のヒストリーバック処理のフローを示す図である。
【図14】実施形態4の画面遷移を示す図である。
【図15】従来の画面遷移を示す図である。
【符号の説明】
【0086】
CV 表示装置
50 制御部
51 通信部
52 表示部
53 操作部
54 データ記憶部
55 通話部
56 履歴記憶部56

【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅設備の監視と制御とのうち少なくともいずれか一方を行う住宅設備監視制御手段と、住宅設備監視制御手段の動作に関するWebコンテンツを作成するWebサーバ手段とを備えた住宅設備監視制御システムに用いられ、
Webサーバ手段との間でデータ通信を行う通信手段と、表示部と、Webサーバ手段が作成するWebコンテンツのURLに通信手段を介してアクセスして受け取ったWebコンテンツを表示部で表示させる表示制御手段と、表示部に表示した各Webコンテンツの履歴情報を格納する履歴記憶部とを備え、履歴記憶部に格納した各Webコンテンツの履歴情報には、当該Webコンテンツへの画面遷移の可否を示す識別子が設定されており、
表示制御手段は、表示部に表示中のWebコンテンツから前の画面に戻る操作をされた場合、表示中のWebコンテンツより前に表示したWebコンテンツの履歴情報から、各履歴情報に設定された識別子に基づいて画面遷移を許可されたWebコンテンツを判別し、当該画面遷移を許可されたWebコンテンツのうちいずれかのWebコンテンツを表示部に表示し、画面遷移を許可されたWebコンテンツがない場合は、予め設定された所定のWebコンテンツを表示部に表示する
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記表示部に表示中のWebコンテンツから前の画面に戻る操作をされた場合、前記識別子に基づいて画面遷移を許可されていると判別されたWebコンテンツのうち履歴が最新であるWebコンテンツを表示部に表示することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記履歴記憶部に格納した各Webコンテンツの履歴情報に有効期限情報を設定する有効期限設定手段と、時間を計時する計時手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記表示部に表示中のWebコンテンツから前の画面に戻る操作をされた場合、前記識別子に基づいて画面遷移を許可されていると判別されるとともに計時手段の計時結果が有効期限内であるWebコンテンツのうちいずれかのWebコンテンツを表示部に表示することを特徴とする請求項1または2記載の表示装置。
【請求項4】
前記有効期限設定手段は、前記履歴記憶部に格納した各Webコンテンツの履歴情報のうち、少なくとも識別子に基づいて画面遷移を許可されていると判別されたWebコンテンツの履歴情報毎に、有効期限情報を個別に設定することを特徴とする請求項3記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記表示部に表示中のWebコンテンツから前の画面に戻る操作をされた場合、前記識別子に基づいて画面遷移を許可されていると判別されたWebコンテンツのうち任意のWebコンテンツを選択可能な遷移先選択用画面を表示部に表示し、遷移先選択用画面にて選択されたWebコンテンツを表示部に表示することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記識別子に基づいて画面遷移を許可されていると判別されるとともに表示部に表示された後の経過時間が所定時間内であるWebコンテンツのうち、任意のWebコンテンツを選択可能な遷移先選択用画面を表示部に表示することを特徴とする請求項5記載の表示装置。
【請求項7】
前記遷移先選択用画面は、選択可能な各Webコンテンツを、表示部を分割した各領域に配置して表示することを特徴とする請求項5または6記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−97497(P2010−97497A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−269061(P2008−269061)
【出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】