説明

表示装置

【課題】フォトムービーで予めシナリオで設定された写真の種類や表示順序に従ってフォトムービー表示中に、表示部の画面の向きが任意に変わった場合に最適な表示画像を自動編集することができる表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置は、フォトムービーで表示対象とする表示写真や表示順序に関する第1のシナリオ設定と、それとは別に、第1のシナリオで設定された写真を表示中に表示部の向きが変わった場合にどう表示するかを設定する第2のシナリオ設定を有する。第1のシナリオの表示写真が(A)の横長写真の場合、表示部の画面の向きが同じ横長画面であれば、そのまま表示する(B)。画面の向きが異なる縦長画面であれば、(C)、(D)、(E)のいずれにするかを第2のシナリオで予め設定する。また、(A)の横長写真を縮小表示する(F)、(G)、(H)、(I)(不図示)も第2のシナリオで予め設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予め設定されたシナリオに基づいて写真を順次切替え表示するフォトムービー機能を有する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フォトムービーでは、予めシナリオに基づいて指定された複数の写真が視覚効果をつけて切替りながら表示装置の表示部に表示される。シナリオ指定された後でも、表示装置の表示部の向きは、ユーザの持ち方次第で変わるので、表示部の向きに応じた写真が自動編集されることが望ましい。
【0003】
例えば、表示部の向きに応じて画像の向きを変える表示装置がある(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1の表示装置はフォトムービー表示ではないが、ブックモード(表示部の向きが縦長画面)では、縦長画面の短辺に合わせて横長写真の長辺を縮小表示し、余白領域に画像データに付随するExif情報(メタデータ)を表示する。フレームモード(表示部の向きが横長画面)では、画面いっぱいに横長写真をフルサイズで表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−227409号公報(頁4、図1、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の表示装置は、フォトムービー表示ではないので、フォトムービーでの予めシナリオで設定された写真の種類や表示順序を意識する必要はなく、単純に、画面の向きと表示写真とを対応付けて表示制御したものである。
【0006】
本発明は、フォトムービーで予めシナリオで設定された写真の種類や表示順序に従ってフォトムービー表示中に、表示部の画面の向きが任意に変わった場合に最適な表示画像を自動編集することができる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の表示装置は、予め選択された複数の写真とその表示順序にしたがって写真を切替えながら表示する表示装置であって、前記写真の画像を記憶する写真画像記憶部と、前記写真の表示を行う表示部と、前記表示部の縦長/横長状態を検出するセンサと、前記設定された写真の表示を切替えながら行っている最中に、各写真毎に写真の縦長/横長状態と前記センサが検出する表示部の縦長/横長状態が同じ場合には当該写真をそのまま表示させ、当該写真の縦長/横長状態と前記センサが検出する表示部の縦長/横長状態が異なる場合には予め設定された編集の種別に基づいて当該写真を編集して表示させる制御部とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、フォトムービーで予めシナリオで設定された写真の種類や表示順序に従ってフォトムービー表示中に、表示部の画面の向きが任意に変わった場合に最適な表示画像を自動編集することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施例に係る表示装置100のフォトムービー関連部分のブロック図。
【図2】本発明の実施例に係る表示装置100の写真メタデータベース5を説明する図。
【図3】本発明の実施例に係る表示装置100のフォトムービー表示のシナリオを説明する図。
【図4】本発明の実施例に係る表示装置100のフォトムービー表示のシナリオを説明する図。
【図5】本発明の実施例に係る表示装置100のフォトムービー表示のシナリオを説明する図。
【図6】本発明の実施例に係る表示装置100のフォトムービー表示のシナリオを説明する図。
【図7】本発明の実施例に係る表示装置100のフォトムービーシナリオ生成部14の動作フローチャート。
【図8】本発明の実施例に係る表示装置100のシナリオ記憶部6を説明する図。
【図9】本発明の実施例に係る表示装置100のフォトムービーシナリオ再生部13の動作フローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態では、フォトムービーで表示対象として通常設定される表示写真やその表示順序に関するシナリオ設定を第1のシナリオとし、それとは別に、第1のシナリオで設定された写真を順次切替えながら表示中に表示部の向きが任意に変わった場合にどう表示するかを設定する第2のシナリオ設定を設ける。
【0011】
図1は、本発明の実施例に係る表示装置100のフォトムービー関連部分のブロック図である。表示装置100は、表示部1、操作入力部2、入出力制御部3、写真素材保存部4、写真メタデータベース5、シナリオ記憶部6、編集画像保存部7、傾きセンサ8、制御部10などから構成される。制御部10は、写真素材メタデータ生成部11、写真素材選択部12、フォトムービーシナリオ再生部13、フォトムービーシナリオ生成部14を有する。
【0012】
表示部1と操作入力部2は独立したものであってもよいし、両者が重畳したタッチパネルディスプレイであってもよい。入出力制御部3は、表示部1と操作入力部2の入出力制御を行う。写真素材部4は、写真の画像素材を記憶する。
【0013】
写真メタデータベース5については、次に説明する。
図2は、本発明の実施例に係る表示装置100の写真メタデータベース5を説明する図である。写真メタデータベース5は、写真素材保存部4に記憶されている画像素材毎のメタデータを記憶する記憶部である。
【0014】
符号51は、画像素材IDであり、写真素材保存部4に記憶されている画像素材のIDである。符号52は、画像素材の縦長/横長メタデータであり、画像素材が横長か縦長であるかを記憶する。符号53は、画像素材の撮影情報メタデータであり、撮影場所、撮影日時、撮影状況などが記憶されている。符号54は、画像素材の類似関連付けメタデータであり、画像素材の大まかな分類情報である。
【0015】
これらのメタデータは、自動または操作入力により予め記憶される。符号52の縦長/横長メタデータは画像素材にExif情報などで予め付されていない場合には、画像素材中の被写体の画像認識により、例えば被写体の顔の向きを認識して自動で縦長/横長メタデータを決定して、符号52に記憶するようにしてもよい。
【0016】
再び図1に戻る。シナリオ記憶部6は、フォトムービーの表示に関するシナリオを記憶するものであり、詳細は、あと(図8)で説明する。編集画像保存部7は、シナリオに基づいた編集画像を記憶するものであり、詳細は、あと(図7)で説明する。
【0017】
傾きセンサ8は、表示部1の向きである縦長画面/横長画面状態を検出する。重力加速度センサやその他のセンサを用いて傾きが検出できるものであればよい。
【0018】
制御部10は、図示しないCPU、ROM、RAMなどから構成され、ROMに記憶されているソフトウェアに基づいて、写真素材メタデータ生成部11、写真素材選択部12、フォトムービーシナリオ再生部13、フォトムービーシナリオ生成部14などの機能を実行する。
【0019】
写真素材メタデータ生成部11は、写真素材保存部4に写真素材を保存するときに、その写真のメタデータ(撮影日、撮影場所、被写体(人物、風景、ランドマーク、物体、etc.)、コメント等)を、使用者による操作入力や画像認識等の認識技術により取得または生成して、写真メタデータベース5の撮影情報メタデータ53、類似関連付けメタデータ54に記憶する。
【0020】
また、写真素材メタデータ生成部11は、写真素材のExif情報により横長写真/縦長写真を判別して写真メタデータベース5の縦長/横長メタデータ52に記憶する。写真素材にExif情報が含まれていない場合は、画像認識を用いて写真内の人物または物体の方向を認識して、横長写真/縦長写真を判別して写真メタデータベース5の縦長/横長メタデータ52に記憶する。
【0021】
写真素材選択部12は、フォトムービーシナリオ再生部13の指示により写真素材を選択してフォトムービーシナリオ再生部13に渡す。フォトムービーシナリオ再生部13は、あとの図9のフローチャートで詳しく説明するが、シナリオ記憶部6に予め記憶されているシナリオにしたがって、表示制御を行う。
【0022】
フォトムービーシナリオ生成部14は、あとの図7のフローチャートで詳しく説明するが、使用者のシナリオ設定操作入力をチェックして、第1のシナリオおよび第2のシナリオをシナリオ記憶部6に記憶する。また、このシナリオに基づいた編集画像を作成して、編集画像保存部7に記憶する。
【0023】
次に、フォトムービー表示中の写真の向きと表示部1の向きとを対応付けて表示画像をどう編集するかについて説明する。
図3〜図6は、本発明の実施例に係る表示装置100のフォトムービー表示のシナリオを説明する図である。
図3、図4は、第1のシナリオで横長写真が表示対象として設定された場合に表示部1の向きと対応付けて表示画像をどう編集するかを説明する図である。第1のシナリオで、図3の(A)の横長写真(n)が設定されたとする。(n)は表示順序であり、n番目に表示する写真を意味する。
【0024】
[横長写真に対して横長画面の場合]
n番目に横長写真(n)を表示するときおよび表示中において、傾きセンサ8で表示部1の向きが横長画面であることが検出されると、図3の(B)のように、横長写真(n)をそのままフルサイズで表示する。このフルサイズは、写真の縦横比と画面の縦横比が一致していない場合は厳密にフルサイズではなく、ほぼフルサイズ状態で表示される。
【0025】
[横長写真に対して縦長画面の場合]
n番目に横長写真(n)を表示するときおよび表示中において、傾きセンサ8で表示部1の向きが縦長画面であることが検出されると、どう表示するかの複数の編集種類があり、図3の(C)、(D)、(E)、図4の(F)、(G)、(H)、(I)の計7種類の編集種類のどれにするかを第2のシナリオで予め設定しておくことができる。
【0026】
図3の(C)は、横長写真(n)と類似関連付けメタデータ54が同じ縦長写真を検索してフルサイズで表示するものである。図3の(D)は、横長写真(n)の被写体の特徴部分、この例では顔を画像認識で抽出してその周辺を切り出し拡大してフルサイズで表示するものである。図3の(E)は、横長写真(n)の中央部を切り出し拡大してフルサイズで表示するものである。
【0027】
図4の(F)は、横長写真(n)を縮小し、画面の余白に横長写真(n)の撮影情報メタデータ53を表示するものである。図4の(G)は、横長写真(n)を縮小し、画面の余白に横長写真(n)の類似関連付けメタデータ54が同じであるアニメを検索して表示するものである。図4の(H)は、横長写真(n)を縮小し、画面の余白に操作ボタン表示とフォトムービーの再生時間表示を行うものである。図4の(I)は、(F)(G)(H)の混合表示である。
【0028】
図5、図6は、第1のシナリオで縦長写真が表示対象として設定された場合に表示部1の向きと対応付けて表示画像をどう編集するかを説明する図である。第1のシナリオで、図5の(A)の縦長写真(n)が設定されたとする。(n)は表示順序であり、n番目に表示する写真を意味する。
【0029】
[縦長写真に対して縦長画面の場合]
n番目に縦長写真(n)を表示するときおよび表示中において、傾きセンサ8で表示部1の向きが縦長画面であることが検出されると、図5の(B)のように、縦長写真(n)をそのままフルサイズで表示する。このフルサイズは、写真の縦横比と画面の縦横比が一致していない場合は厳密にフルサイズではなく、ほぼフルサイズ状態で表示される。
【0030】
[縦長写真に対して横長画面の場合]
n番目に縦長写真(n)を表示するときおよび表示中において、傾きセンサ8で表示部1の向きが横長画面であることが検出されると、どう表示するかの複数の編集種類があり、図5の(C)、(D)、(E)、図6の(F)、(G)、(H)、(I)の計7種類の編集種類のどれにするかを第2のシナリオで予め設定しておくことができる。
【0031】
図5の(C)は、縦長写真(n)と類似関連付けメタデータ54が同じである横長写真を検索してフルサイズで表示するものである。図5の(D)は、縦長写真(n)の被写体の特徴部分、この例では顔を画像認識で抽出してその周辺を切り出し拡大してフルサイズで表示するものである。図5の(E)は、縦長写真(n)の中央部を切り出し拡大してフルサイズで表示するものである。
【0032】
図6の(F)は、縦長写真(n)を縮小し、画面の余白に縦長写真(n)の撮影情報メタデータ53を表示するものである。図6の(G)は、縦長写真(n)を縮小し、画面の余白に縦長写真(n)の類似関連付けメタデータ54が同じであるアニメを検索して表示するものである。図6の(H)は、縦長写真(n)を縮小し、画面の余白に操作ボタン表示とフォトムービーの再生時間表示を行うものである。図6の(I)は、(F)(G)(H)の混合表示である。
【0033】
次に、制御部10のフォトムービーシナリオ生成部14の詳細について説明する。
図7は、本発明の実施例に係る表示装置100のフォトムービーシナリオ生成部14の動作フローチャートである。図8のシナリオ記憶部6も用いて説明する。
フォトムービーシナリオ生成部14は、使用者のシナリオ設定操作入力をチェックして、操作入力された第1のシナリオおよび第2のシナリオをシナリオ記憶部6に記憶し、シナリオに基づいた編集画像を作成して編集画像保存部7に記憶するものである。
【0034】
[第1のシナリオ設定]
まず、フォトムービーシナリオ生成部14は、使用者の第1のシナリオ設定操作入力をチェックして、それに従い、表示写真とその表示順序(n)をシナリオ記憶部6の第1のシナリオ部の符号61、62に記憶する(ステップS1)。
【0035】
図8の例では、1番目の表示は写真A(横長写真)、2番目は写真E(縦長写真)、3番目は写真C(横長写真)である。また、フォトムービーシナリオ生成部14は、これらの写真に関し、写真メタデータベース5(図2)の該当の写真の縦長/横長メタデータ52をシナリオ記憶部6(図8)の符号63に書き込む。
【0036】
[第2のシナリオ設定]
次に、フォトムービーシナリオ生成部14は、使用者の第2のシナリオ設定操作入力をチェックして、それに従い、ステップS1で設定された写真に関し、写真の向きに対して表示部1の向きが異なる場合の表示をどうするかの編集シナリオをシナリオ記憶部6の第2のシナリオ部の符号64に記憶する(ステップS2)。
【0037】
すなわち、横長写真(n)に対して、図3(C)、図3(D)、図3(E)、図4(F)、図4(G)、図4(H)、図4(I)のいずれにするかが操作入力される。また、縦長写真(n)に対して、図5(C)、図5(D)、図5(E)、図6(F)、図6(G)、図6(H)、図6(I)のいずれにするかが操作入力される。
【0038】
図8の例では、1番目の写真A(横長写真)に対して図3(C)(横長写真(n)に関連の別の縦長写真を検索してフルサイズ表示)、2番目の写真E(縦長写真)に対して図5(E)(縦長写真(n)の中央部を切り出し拡大してフルサイズ表示)、3番目の写真C(横長写真)に対して図4(H)(横長写真(n)を縮小し、操作ボタンと共に表示する)が操作入力されて記憶される。
【0039】
なお、使用者のシナリオ設定操作は、表示対象の各写真を1枚1枚詳しくユーザが設定するユーザ設定や、ランダムに自動設定するランダムお任せ設定や、撮影情報メタデータ・類似関連付けメタデータなどを基に自動で選択するシナリオお任せ設定などのいずれの設定方法であってもよい。
【0040】
[編集画像作成]
次に、フォトムービーシナリオ生成部14は、前記シナリオに基づく編集画像を作成して、編集画像保存部7に記憶し、その編集画像IDをシナリオ記憶部6の符号65の編集画像IDに記憶する。
【0041】
具体的には、表示順序(1)の写真Aに対しては、図3(C)(横長写真(n)に関連の別の縦長写真を検索してフルサイズ表示)なので、写真メタデータベース5(図2)の写真A(横長写真)の符号54の類似関連付けメタデータの「山」と同じ別の縦長写真を検索して、例えば写真Dを決定して編集画像として編集画像保存部7に記憶し、そのIDをシナリオ記憶部6の符号65の編集画像IDに記憶する。
【0042】
表示順序(2)の写真Eに対しては、図5(E)(縦長写真(n)の中央部を切り出し拡大してフルサイズ表示)なので、写真E(縦長写真)の中央部を横長画面用に切り出して拡大した画像を編集画像保存部7に記憶し、その編集画像のIDをシナリオ記憶部6の符号65の編集画像IDに記憶する。
【0043】
表示順序(3)の写真Cに対しては、図4(H)(横長写真(n)を縮小し、操作ボタンと共に表示する)なので、写真C(横長写真)を縮小し、操作ボタン画像と合わせた編集画像を作成して編集画像保存部7に記憶し、そのIDをシナリオ記憶部6の符号65の編集画像IDに記憶する。操作ボタン表示と共に表示される再生時間表示は、後述(図9)のフォトムービーシナリオ再生部13によるフォトムービー表示時に表示される。
【0044】
図8の3例の編集画像作成について説明したが、図3〜図6に記載の他の第2のシナリオが設定された場合の主要なものについて以下に説明する。
フォトムービーシナリオ生成部14は、図3の(D)が第2のシナリオ設定された場合、横長写真(n)の被写体の特徴部分、例えば顔を画像認識で抽出してその周辺を切り出し拡大したものを編集画像とする。なお、この被写体の特徴部分が抽出できない場合には、図3の(E)の中央部切り出し拡大したものを編集画像とする。
【0045】
図4の(F)が第2のシナリオ設定された場合、横長写真(n)を縮小し、画面の余白に写真メタデータベース5(図2)の横長写真(n)の符号53の撮影情報メタデータと合わせたものを編集画像とする。図4の(G)が第2のシナリオ設定された場合、横長写真(n)を縮小し、画面の余白に写真メタデータベース5(図2)の横長写真(n)の類似関連付けメタデータ54が同じであるアニメを検索して写真素材保存部4のそのアニメ画像と合わせたものを編集画像とする。
【0046】
このようにしてシナリオが設定された後、フォトムービー表示がどのように行われるかを次に説明する。
図9は、本発明の実施例に係る表示装置100のフォトムービーシナリオ再生部13の動作フローチャートである。シナリオ記憶部6(図8)に予め設定記憶されたシナリオに基づいて動作する。
【0047】
[最初の写真A(n=1)]
フォトムービーシナリオ再生部13は、シナリオ記憶部6の第1のシナリオに基づいた表示順序で最初の写真A(n=1)を指定する(ステップS11)。そして、その写真の縦長/横長メタデータをチェックする(ステップS12)。横長写真であるので、次に、傾きセンサ8による表示部の向きをチェックする(ステップS13)。表示部の向きは、使用者の表示装置100の持ち方次第で任意のタイミングで変わる。
【0048】
ステップS13で表示部の向きが横長画面であれば、写真と画面の向きが同じであり、写真A(n=1)(横長写真)をそのままフルサイズ表示する(ステップS14)。
【0049】
そして、写真1枚分の表示時間の終了チェクを行い(ステップS18)、未了であればステップS12へ戻り、S12、S13、S14、S18のループを繰り返して、写真A(n=1)(横長写真)の表示時間満了(ステップS18のYES)を待つ。
【0050】
もし、写真A(n=1)(横長写真)の表示時間未了の間に、ステップS13で、画面の向きが縦長画面になった場合は、写真と画面の向きが異なるので、シナリオ記憶部6の写真A(n=1)の符号65の編集画像IDの編集画像を編集画像保存部7から読み出して表示する(ステップS15)。
【0051】
ステップS18で写真1枚分の表示時間が満了(ステップS18のYES)すると、次に、シナリオで設定された写真全部の表示が終了したかをチェックし(ステップS19)、NOであれば、ステップS11へ戻る。
【0052】
[2番目の写真E(n=2)]
ステップS11では、次の写真E(n=2)(縦長写真)を指定し、ステップS12で縦長写真を確認し、ステップS16で表示部の向きをチェックして縦長画面であれば、写真と画面の向きが同じであり、写真E(n=2)(縦長写真)をそのままフルサイズ表示する(ステップS17)。
【0053】
ステップS16で横長画面であれば、写真と画面の向きが異なるので、シナリオ記憶部6の写真E(n=2)(縦長写真)の符号65の編集画像IDの編集画像を編集画像保存部7から読み出して表示する(ステップS15)。
【0054】
[3番目の写真C(n=3)]
写真E(n=2)関連の表示が終了すると、ステップS11では、次の写真C(n=3)(横長写真)を指定し、ステップS12で横長写真を確認し、ステップS13で表示部の向きをチェックして横長画面であれば、写真と画面の向きが同じであり、写真C(n=3)(横長写真)をそのままフルサイズ表示する(ステップS14)。
【0055】
ステップS13で縦長画面であれば、写真と画面の向きが異なるので、シナリオ記憶部6の写真C(n=3)(横長写真)の第2のシナリオである図5(H)(横長写真(n)を縮小し、操作ボタンと共に表示する)を行う(ステップS15)。この場合、予めわかっているフォトムービー全表示時間とフォトムービー表示開始からの経過時間を余白に表示する。
【0056】
そして、ステップS18を経て、ステップS19で写真全部の表示終了が確認されて、フォトムービー表示を終了する。
【0057】
なお、ステップS15の第2のシナリオに基づく編集画像は、予めシナリオ設定時にフォトムービーシナリオ生成部14がステップS3(図7)で作成保存したものであるが、フォトムービー表示時のフォトムービーシナリオ再生部13の処理能力が高い場合には、ステップS3(図7)の処理を図9のステップS15で行うようにしてもよい。
【0058】
本発明の実施例によれば、フォトムービーで予めシナリオで設定された写真の種類や表示順序に従ってフォトムービー表示中に、表示部の画面の向きが任意に変わった場合に最適な表示画像を得ることができる。
本発明の表示装置として、携帯電話機、電子スタンド、その他の電子機器に適用できる。
【符号の説明】
【0059】
1 表示部
2 操作入力部
3 入出力制御部
4 写真素材保存部
5 写真メタデータベース
6 シナリオ記憶部
7 編集画像保存部
8 傾きセンサ
10 制御部
11 写真素材メタデータ生成部
12 写真素材選択部
13 フォトムービーシナリオ再生部
14 フォトムービーシナリオ生成部
100 表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め選択された複数の写真とその表示順序にしたがって写真を切替えながら表示する表示装置であって、
前記写真の画像を記憶する写真画像記憶部と、
前記写真の表示を行う表示部と、
前記表示部の縦長/横長状態を検出するセンサと、
前記設定された写真の表示を切替えながら行っている最中に、各写真毎に写真の縦長/横長状態と前記センサが検出する表示部の縦長/横長状態が同じ場合には当該写真をそのまま表示させ、当該写真の縦長/横長状態と前記センサが検出する表示部の縦長/横長状態が異なる場合には予め設定された編集の種別に基づいて当該写真を編集して表示させる制御部と
を具備することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記編集の種別は、
前記表示中の写真の縦長/横長状態と反対の縦長/横長状態の写真で関連性のある別の写真を選択か、又は前記表示中の写真の被写体の特徴部を抽出して切り出し拡大加工か、又は前記表示中の写真の中央部を切り出し拡大加工か、又は前記表示中の写真を縮小して該写真の撮影情報メタデータと共に配置加工か、又は前記表示中の写真を縮小して該写真に関連性のある画像を検索して前記縮小画像と関連性画像を共に配置加工かのいずれかであることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
さらに、
前記表示部に重畳されて表示部と共にタッチパネルディスプレイを形成する操作部を有し、
前記編集の種別に、さらに、前記表示中の写真を縮小して該縮小画像と表示ボタンを共に配置加工することを含む
ことを特徴とする請求項2記載の表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記表示中の写真の被写体の特徴部を抽出して切り出し拡大加工を行う場合において、特徴部を抽出できないときには前記表示中の写真の中央部を切り出し拡大加工とすることを特徴とする請求項2記載の表示装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記写真の縦長/横長状態の判断は前記写真のメタデータで判断するか、メタデータがない場合には前記写真の被写体の特徴部を抽出してその向きにより縦長/横長状態を判断することを特徴とする請求項1記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−227164(P2011−227164A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−94628(P2010−94628)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【出願人】(310022372)富士通東芝モバイルコミュニケーションズ株式会社 (219)
【Fターム(参考)】