説明

表面不活性化ポリイソシアネートを含有する二段階硬化性組成物

本発明は、二段階で硬化することができる単一成分組成物に関し、第1の硬化段階において、水分を用いて予備硬化され、特に塑性特性を有する組成物が形成され、第2の硬化段階において、熱を用いて硬化され、特に弾性を有する組成物が形成される。前記二段階組成物は特に接着剤として適切であり、前記二段階組成物のおかげで、接着剤を支持層に塗布することができ、前記接着剤は、問題なく取り扱い、貯蔵することができるように、水分を用いて硬化され、前記接着剤は、必要なときにのみ熱を用いて接着ステップにおいて容易に硬化され得るという大きな利点を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単一成分の硬化性組成物、および二段階硬化接着剤としてのそれらの使用の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
結合過程は、達成されるその結合が、他の接合技術を超える技術的および商業的利点を示すため、物品の生産において広範に使用されている。特に反応性化学架橋の硬化接着剤による結合過程については、部品への接着剤の結合、すなわち他に接合させる部品の凝集性結合を、一方で、接合過程を速めるために、次に、生産において特別な塗布装置、産業安全対策、およびまたさらなる精製段階を必要とすることが多い接着剤の取扱いを回避するために、実際の接着から空間的または時間的に分離することができることは望ましいことが多いであろう。接着剤の塗布と接着との分離を達成する1つの方法は、二段階硬化接着剤を使用することにある。
【0003】
2成分系の形態の二段階硬化接着剤は現況技術から公知であり、第1の硬化段階が2つの成分を混合することにより誘発され、第2の硬化段階が、例えば熱またはUVへの曝露によって起こる。
【0004】
アミンによる処理によって表面不活性化されている微粒子である固体イソシアネートを含有する熱硬化ポリウレタン組成物は、欧州特許第0062780A1号明細書および欧州特許第0100508A2号明細書から公知である。表面不活性化イソシアネートは主として、ここでポリオールと組み合わせて生じる。これらの系は、揮発性物質を放出せずに、室温で貯蔵安定性であり、70℃〜180℃の範囲の温度で硬くなる。しかし、ヒドロキシル基とイソシアネート基との反応はむしろ遅いため、速い硬化を達成するために、相対的に高い温度または非常に活性な触媒を使用することが必要である。特に塗布と硬化との間に、ある時間が経過した場合、組成物が環境から水分を吸収する可能性があり、イソシアネートと水との反応においてCOが形成されるため、硬化の間に気泡が形成されるリスクがある。
【0005】
ポリオールがポリアミンによって少なくとも部分的に置き換えられている相当する系は、欧州特許第0153579A2号明細書から公知である。実際に、上記の問題はこのように大幅に低減させることができる。しかし、これらの系は、弾性および/または強度に関して特に脆弱性を有し、したがって弾性接着剤として使用するのにあまり適していない。硬化した最終生成物において弾性が得られるように十分な高分子量を有する適切なポリアミンの選択もまた、非常に限られている。Jeffamine(登録商標)(Huntsman製)の商品名で、市販されているが相対的に高価なものなど長鎖タイプのポリエーテルポリアミンが使用され、または末端アミノ基を有する他の適切なポリマー構造が製造されているが、これらは多額の費用と関連している。他の不都合は、ポリアミンの遊離アミノ基の存在から生じる。一方で、アミノ基は、例えばエステル化合物または空気からの二酸化炭素によって望ましくない副反応を受ける。他方、ポリアミンのアミノ基は、それらの塩基性および腐食性のために、取扱いが非常に制限され、仕事場での安全性の問題が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許第0062780A1号明細書
【特許文献2】欧州特許第0100508A2号明細書
【特許文献3】欧州特許第0153579A2号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、弾性接着剤として特に使用することができ、かつ第1の硬化段階において反応し、予備架橋された材料を形成し、第2の硬化段階において反応し、完全に硬化された材料を形成する、単一成分の二段階硬化組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この問題は、請求項1に記載の単一成分組成物SCCによって解決される。
【0009】
所望の硬化特性を有する単一成分組成物SCCは、少なくとも1つのイソシアネート基含有ポリウレタンポリマーと、少なくとも1つの特定のブロック化アミンと、室温で固体である少なくとも1つの表面不活性化ポリイソシアネートとの組合せが使用されるとき、特に良好に得ることができる。特に、これらの単一成分組成物SCCはポリアミンを含有せず、したがって非腐食性であり、取扱いおよび作業の安全性のために有利である。さらに、単一成分組成物SCCは熱に曝露されたときに非常に急速に硬くなり、本質的に気泡が生じない。特に、水分が排除される場合、単一成分組成物SCCは非常に長い保存寿命を示し、水分を用いて形成された予備架橋された組成物は、この形態で貯蔵可能および輸送可能であり、特に、顕著な塑性粘稠性を有する。したがって、このような組成物は、組成物が支持層に塗布され、次いで水分の存在下で、支持層に接着している予備架橋された組成物が得られる、モジュールの形成のために理想的である。このようなモジュールは、容易に貯蔵ができ、結合が行われる場所に輸送することができ、必要な場合、加熱し、複合体に変えることができる。組成物の塗布と結合との間に長い間隔が時々あるにも関わらず、適当な接着を達成することができることは、ここで特に有利である。さらに、この組成物は必ずしも二段階で硬化しないが、この組成物はまた、通常の単一成分のポリウレタン接着剤のように、熱を加える前または間に活性化させることができ、次いで水分を用いて硬化することができることは有利である。
【0010】
このように、単純な方法で、硬化されたときに高レベルの弾性および高い強度を示す組成物を得ることは可能であり、すなわち、このような組成物は、両方ともDIN EN 53504に準拠して測定して、300%の破断伸び、および少なくとも3.0MPaの引張強さを有する。このような材料は、弾性接着剤として使用するのに特に適している。
【0011】
本発明の他の態様は、さらなる独立請求項の対象である。特に好ましい本発明の実施形態は、従属請求項の対象である。
【0012】
本発明は、二段階硬化性の単一成分組成物SCCであり、水分を用いた第1の硬化において、予備架橋された特性を示す組成物が生じ、熱を用いて起こる第2の段階において、硬化された組成物が生成される。
【0013】
特に、予備架橋された組成物は、顕著な塑性特性を示す。硬化された組成物は、主に弾性を示す。
【0014】
本文献で使用される「単一成分」とは、組成物の全ての混合した構成物が同じ容器内に貯蔵され、室温で数週間から数カ月までの期間に亘り貯蔵において安定性であり、したがって貯蔵することによって変化せず、もしくは僅かにのみ変化し、水分を使用して硬化可能である、硬化性組成物を意味する。
【0015】
本文献で使用される「予備架橋された」とは、架橋反応によって、架橋性成分の平均分子量の著しい増加を示す組成物であるが、しかし完全に架橋されることがない組成物を意味する。したがって、予備架橋された組成物は、架橋することができるさらなる反応性基を含有する。
【0016】
本文献で使用される「硬化された」という用語は、実質的に完全に架橋されている組成物を意味する。硬化された組成物は、架橋することができる反応性基を含有しない、または少量のみを含有する。
【0017】
本文献で使用される「顕著な塑性特性」とは、必要に応じてより大きな力を使用して、および必要に応じて60℃未満の温度に加熱することによって、スパチュラによって永久に変形し、特に広げることができるような、粘稠性を有する材料を意味する。
【0018】
本文献で使用される「顕著な弾性」を示すことは、恐らくより大きな力の作用の下で、20℃〜140℃の温度で、スパチュラを用いて永久に変形することができず、むしろ数秒から数分以内で、その最初の形態に本質的に戻るような粘稠性を有する材料を意味する。このような材料は好ましくは、高レベルの弾性および/または高レベルの強度を示す。
【0019】
本文献で使用される「高レベルの弾性」とは、DIN EN 53504に準拠して測定して、少なくとも300%、好ましくは少なくとも400%、さらに好ましくは少なくとも450%の破断伸びを意味する。「高レベルの強度」はここで、DIN EN 53504に準拠して測定すると、少なくとも3.0MPa、好ましくは少なくとも4.0MPa、特に4.5MPaの引張強さを意味する。
【0020】
本文献で使用される「室温」という用語は、25℃の温度を意味する。
【0021】
本文献で使用される「第一級アミノ基」という用語は、有機部分に結合したNH基の形態のアミノ基を意味する。「第二級アミノ基」という用語は、窒素原子が、やはり一緒になって環の部分となり得る2つの有機部分に結合しているアミノ基を意味する。「第三級アミノ基」という用語は、窒素原子(=第三級アミノ窒素)が3つの有機部分に結合しているアミノ基を意味し、これらの部分の2つはやはり一緒になって環の部分となり得る。
【0022】
この文献において、ポリアルジミン、ポリアミン、ポリオールまたはポリイソシアネートなどの接頭辞「ポリ」を有する化学物質の名称は、1分子当たり、それらの名称中に示される官能基の2つ以上をはっきりと含有する物質である。
【0023】
「ポリマー」という用語は、この文献において、重合反応(重合、重付加、重縮合)によって生成された、一方では、化学的に均質な巨大分子の群であるが、後者では、重合度、モル質量および鎖長に関して異なるものが含まれる。この用語はまた、重合によって得られる巨大分子のこのような群の誘導体、すなわち、例えば、存在する巨大分子上の官能基の付加または置換などの反応によって得られる化合物(化学的に均一であってもよく、なくてもよい)を含む。この用語はさらにまた、いわゆるプリポリマー、すなわち、その官能基が巨大分子の合成に関与している反応性オリゴマーの予備付加体を意味する。
【0024】
「ポリウレタンポリマー」という用語は、いわゆるジイソシアネート重付加過程によって製造される全てのポリマーを含む。この用語にはまた、ウレタン基をほぼまたは完全に含有しないそれらのポリマーが含まれる。ポリウレタンポリマーの例は、ポリエーテルポリウレタン、ポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリ尿素、ポリ尿素、ポリエステルポリ尿素、ポリイソシアヌレートおよびポリカルボジイミドである。
【0025】
「匂いが少ない」物質は、個々のヒトが僅かな程度のみ知覚できる、すなわち嗅ぐことができる匂いを有する物質と定義され、前記物質は結果的に強力な匂いを有さず、それによってこの僅かな匂いは、大部分のヒトにとって不快または寄せつけないものとは考えられない。
【0026】
「匂いがない」物質は、大部分の個々のヒトが匂いを嗅ぐことができず、結果的に知覚できる匂いがない物質と定義される。
【0027】
単一成分の二段階硬化性組成物は、
a)少なくとも1つのイソシアネートポリウレタンポリマー(PUP)と、
b)加水分解によって活性化することができる、少なくとも2個のブロック化アミノ基を有する少なくとも1つのブロック化アミン(BA)と、
c)室温で固体である少なくとも1つの表面不活性化ポリイソシアネート(DI)と
を含む、好ましくは単一成分組成物SCCを表す。
【0028】
ただし、ブロック化された加水分解的に活性化可能なアミノ基が、ポリウレタンポリマー(PUP)のイソシアネート基の数に対して化学量論的過剰で存在する。
【0029】
この文献において、PUP、BA、またはDIまたは同様のものなどのボールド体の略語は、よりよく理解し、確認するのに単に役立つ。
【0030】
第1の硬化段階において、単一成分組成物SCCの硬化によって、特に顕著な塑性特性を有する予備架橋された組成物が、水分の存在下で生じ、特に顕著な弾性を有する硬化された組成物が、熱を用いて誘発される硬化の第2の段階において得られる。
【0031】
単一成分組成物SCCは好ましくは、イソシアネート基を含有する少なくとも1つのポリウレタンポリマー(PUP)を含む。特に、ポリウレタンポリマーPUPは、少なくとも1つのポリオールと少なくとも1つのポリイソシアネートとを反応させることによって得ることができる。この反応は、通常使用される方法、例えば50℃〜100℃の温度で、任意選択で適切な触媒の同時使用によって、ポリオールおよびポリイソシアネートが反応するように行うことができ、そのイソシアネート基がポリオールのヒドロキシル基に対して化学量論的過剰で存在するように、ポリイソシアネートを計量することができる。1.3〜5、特に、1.5〜3のNCO/OH比が維持されるように、ポリイソシアネートを有利に計量することができる。「NCO/OH比」とは、使用されるイソシアネート基の数と使用されるヒドロキシル基の数の比を意味する。好ましくは、ポリオールの全てのヒドロキシル基の反応の後、0.5〜15重量%、特に好ましくは0.5〜5重量%の遊離イソシアネート基の含量が、ポリウレタンポリマーPUP中に残存してもよい。
【0032】
任意選択で、ポリウレタンポリマーPUPは、軟化剤の同時使用によって生成することができ、ただし、使用される軟化剤は、イソシアネートに対して反応性である基を含有しない。
【0033】
ポリウレタンポリマーPUPの生成のためのポリオールとして、例えば、下記の市販のポリオールまたはその混合物を使用することができる。
− ポリオキシアルキレンポリオール、またポリエーテルポリオールまたはオリゴエーテロール(oligoetherols)とも称され、2つ以上の活性水素原子を有する出発分子(例えば、水、アンモニア、またはいくつかのOHもしくはNH基を有する化合物、例えば、1,2−エタンジオール、1,2−および1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、異性体のジプロピレングリコールおよびトリプロピレングリコール、異性体のブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセロール、アニリン、ならびに上記の化合物の混合物など)を使用して任意選択で重合される、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、1,2−もしくは2,3−ブチレンオキシド、オキセタン、テトラヒドロフランまたはその混合物の重合生成物である。ポリオキシアルキレンポリオール(低不飽和度(ASTM D−2849−69に準拠して測定し、ポリオール1グラム毎の不飽和のミリ当量(mEq/g)で示す)を有し、例えば、いわゆる二重金属シアン化物錯体触媒(DMC触媒)を使用して生成される)、ならびにポリオキシアルキレンポリオール(高不飽和度を有し、例えば、NaOH、KOH、CsOHまたはアルカリアルコラートなどのアニオン触媒を使用して生成される)の両方を、使用することができる。
【0034】
特に好ましいのは、ポリオキシアルキレンジオールまたはポリオキシアルキレントリオール、特にポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレンのジオールおよびトリオールである。0.02mEq/g未満の不飽和度、および1,000〜30,000g/molの範囲の分子量を有するポリオキシアルキレンジオールおよびトリオール、ならびに400〜8,000g/molの分子量を有するポリオキシプロピレンジオールおよびトリオールが特に適切である。
【0035】
いわゆるエチレンオキシド末端(「EO−エンドキャップされた」、エチレンオキシド−エンドキャップされた)ポリオキシプロピレンポリオールもまた適切である。後者は、特別なポリオキシプロピレンポリオキシエチレンポリオールであり、これは例えば、純粋なポリオキシプロピレンポリオール、特にポリオキシプロピレンジオールおよびトリオールが、エチレンオキシドとのポリプロポキシル化反応が完了した後、さらにアルコキシル化され、その結果第一級ヒドロキシル基を有するように得ることができる。
− スチレン−アクリロニトリルまたはアクリロニトリル−メタクリル酸メチル−グラフトポリエーテルポリオール。
− 公知の方法、特に、ヒドロキシカルボン酸の重縮合、または脂肪族および/もしくは芳香族ポリカルボン酸と二価もしくは多価アルコールとの重縮合によって生成される、ポリエステルポリオール(オリゴエステロール(oligoesterols)とも称される)。
【0036】
ポリエステルポリオールとして特に適切なのは、二価から三価、例えば、二価アルコール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,12−ヒドロキシステアリルアルコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、二量体脂肪酸ジオール(二量体ジオール)、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、グリセロール、1,1,1−トリメチロールプロパンなど)、あるいは上記のアルコールと、有機ジもしくはトリカルボン酸、特にジカルボン酸、またはそれらの無水物もしくはエステル(例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、トリメチル−アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、二量体脂肪酸、フタル酸、フタル酸無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、テレフタル酸ジメチル、ヘキサヒドロフタル酸、トリメリット酸およびトリメリット酸無水物もしくは上記の酸の混合物など)との混合物から生成されるもの、ならびに例えば、ε−カプロラクトンなどのラクトン、および出発物質(上記の二価または三価アルコールなど)でできたポリエステルポリオールである。
【0037】
特に適切なポリエステルポリオールは、ポリエステルジオールである。
− 例えば、ポリエステルポリオールの形成のために使用される上記のアルコールと、炭酸ジアルキル、炭酸ジアリールまたはホスゲンとの反応によって利用可能な、ポリカーボネートポリオール。
− 少なくとも2個のヒドロキシル基を担持し、上記のタイプのポリエーテル、ポリエステルおよび/またはポリカーボネート構造の少なくとも2つの異なるブロックを有するブロックコポリマー、特にポリエーテル−ポリエステルポリオール。
− ポリアクリレートおよびポリメタクリレートポリオール。
− ポリヒドロキシ官能性油脂、例えば、天然油脂、特にヒマシ油;あるいは天然油脂の化学修飾によって得られるポリオール、いわゆるオレオケミカルポリオール、例えば、不飽和油のエポキシ化およびそれに続くカルボン酸またはアルコールによる開環によって得られるエポキシポリエステルもしくはエポキシポリエーテル、または不飽和油のヒドロホルミル化および水素化によって得られるポリオール;あるいは分解過程(加アルコール分解またはオゾン分解など)およびそれに続く化学的架橋によって、例えば、このように得られる分解生成物またはその誘導体の再エステル化もしくは二量体化によって、天然油脂から得られるポリオール。天然油脂の適切な分解生成物は、特に脂肪酸および脂肪アルコール、ならびに脂肪酸エステル、例えば、メチルエステル(FAME)である(例えば、ヒドロホルミル化および水素化により誘導体化し、ヒドロキシ脂肪酸エステルを形成することができる)。
− ポリヒドロカーボンポリオール、またオリゴヒドロカルボノール(oligohydrocarbonols)とも称される、例えば、ポリヒドロキシ官能性ポリオレフィン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン;ポリヒドロキシ官能性エチレン−プロピレン−、エチレン−ブチレン−またはエチレン−プロピレン−ジエンコポリマー(例えば、会社Kraton Polymersによって生産されているもの);ジエン、例えば、1,3−ブタジエンのポリヒドロキシ官能性ポリマー(例えば、またアニオン重合によっても生成することができる);ジエン(1,3−ブタジエンまたはジエン混合物など)、およびビニルモノマー(スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、イソブチレンおよびイソプレンなど)を含むポリヒドロキシ官能性コポリマー、例えばポリヒドロキシ官能性アクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、例えば、エポキシドまたはアミノアルコールおよびカルボキシル末端アクリロニトリル/ブタジエンコポリマーから生成することができるもの(例えば、Nanoresins AG、またはEmerald Performance Materials LLCのHypro(登録商標)(以前は、Hycar(登録商標))CTBNおよびCTBNXおよびETBNの名称で市販されているもの);ならびにジエンの水素化ポリヒドロキシ官能性ポリマーまたはコポリマー。
【0038】
好ましくは、これらの上記のポリオールは、250〜30,000g/mol、特に400〜20,000g/mol平均分子量を有し、好ましくは、1.6〜3の範囲の平均OH官能価を有する。
【0039】
好ましいポリオールは、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネートおよびポリアクリレートポリオール、好ましくはジオールおよびトリオールである。
【0040】
特に好ましいのは、ポリエーテルポリオール、特にポリオキシプロピレンおよびポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンポリオール、ならびに液体ポリエステルポリオールおよびポリエーテル−ポリエステルポリオールである。
【0041】
さらに、40℃〜80℃、特に50℃〜70℃の範囲の融点を有する、アモルファス、部分結晶性および結晶性のポリエステルおよびポリカーボネートジオール、特にアジピン酸/ヘキサンジオールポリエステル、アゼライン酸/ヘキサンジオールポリエステル、ドデカンジカルボン酸/ヘキサンジオールポリエステル、およびヘキサンジオールに基づいたポリカーボネートジオールが、特に好ましい。
【0042】
これらの言及したポリオールに加えて、少量の低分子の二価または多価アルコール、例えば、1,2−エタンジオール、1,2−および1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール;異性体のジプロピレングリコールおよびトリプロピレングリコール、異性体のブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA、二量体脂肪アルコール、1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、糖アルコール(キシリトール、ソルビトールまたはマンニトールなど)、ショ糖などの糖、他の多価アルコール、上記の二価および多価アルコールの低分子アルコキシル化生成物、ならびに上記のアルコールの混合物を、ポリウレタンポリマーPUPの生成に同時に使用することができる。また、少量の3超の平均OH官能価を有するポリオール、例えば糖ポリオールを、同時に使用することができる。
【0043】
芳香族または脂肪族ポリイソシアネート、特にジイソシアネートは、イソシアネート基を有するポリウレタンポリマーPUPの製造のためのポリイソシアネートとして使用される。
【0044】
特に、モノマーのジまたはトリイソシアネート(2,4−および2,6−トルイレンジイソシアネートなど)、ならびにこれらの異性体の任意の混合物(TDI)、4,4’−、2,4’−および2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ならびにこれらの異性体の任意の混合物(MDI)、MDIの混合物およびMDI相同体(ポリマーMDIまたはPMDI)、1,3−および1,4−フェニレンジイソシアネート、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−ジイソシアナトベンゼン、ナフタリン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニル(TODI)、ジアニシジンジイソシアネート(DADI)、1,3,5−トリス−(イソシアナトメチル)ベンゼン、トリス−(4−イソシアナトフェニル)メタン、トリス(4−イソシアナトフェニル)チオホスフェート、上記のイソシアネートのオリゴマーおよびポリマー、ならびに上記のイソシアネートの任意の混合物は、芳香族ポリイソシアネートとして適切である。MDIおよびTDIが好ましい。
【0045】
特に適切な脂肪族ポリイソシアネートは、特にモノマーのジまたはトリイソシアネート、例えば1,4−テトラメチレンジイソシアネート、2−メチル−ペンタメチレン−1,5−ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−および2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、1,10−デカメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、リシンおよびリシンエステルジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−および−1,4−ジイソシアネート、1−メチル−2,4−および−2,6−ジイソシアナトシクロヘキサン、ならびにこれらの異性体の任意の混合物(HTDIまたはHTDI)、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(=イソホロンジイソシアネートまたはIPDI)、ペルヒドロ−2,4’−および−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(HMDIまたはH12MDI)、1,4−ジイソシアナト−2,2,6−トリメチルシクロヘキサン(TMCDI)、1,3−および1,4−ビス−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、m−およびp−キシリレンジイソシアネート(m−およびp−XDI)、m−およびp−テトラメチル−1,3−および−1,4−キシリレンジイソシアネート(m−およびp−TMXDI)、ビス−(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ナフタレン、二量体および三量体の脂肪酸イソシアネート、例えば、3,6−ビス−(9−イソシアナトノニル)−4,5−ジ−(1−ヘプテニル)シクロヘキセン(ジメリルジイソシアネート)、α,α,α’,α’,α”,α”−ヘキサメチル−1,3,5−メシチレントリイソシアネート、上記のイソシアネートのオリゴマーおよびポリマー、ならびに上記のイソシアネートの任意の混合物である。HDIおよびIPDIが好ましい。
【0046】
芳香族または脂肪族ポリイソシアネート、特にMDIは、イソシアネート基を含有するポリウレタンポリマーPUPを生成するためのポリイソシアネートとして特に好ましい。
【0047】
好ましくは、ポリウレタンポリマーPUPは、500g/mol以上の平均分子量を有する。特に、ポリウレタンポリマーPUPは、1000〜30,000g/mol、好ましくは2000〜10,000g/molの平均分子量を有する。さらに、ポリウレタンポリマーPUPは好ましくは、1.7〜3、特に1.8〜2.5の範囲の平均NCO官能価を有する。
【0048】
単一成分組成物SCCは好ましくは、少なくとも1つのポリウレタンポリマーPUPと一緒に、加水分解によって活性化されている少なくとも2個のブロック化アミノ基を有する、さらに少なくとも1つのブロック化アミンBAをさらに含む。
【0049】
ブロック化アミンBAのブロック化された加水分解的に活性化されたアミノ基は特に、オキサゾリジン基およびアルジミノ基を含む群から選択される。このようなブロック化アミンBAは、イソシアネート基を含有する組成物中のいわゆる潜在的硬化剤として使用される、ポリウレタン化学において公知の物質である。
【0050】
「オキサゾリジン基」とはここで、テトラヒドロ−オキサゾール基(5環)およびテトラヒドロ−オキサジン基(6環)の両方を意味する。
【0051】
式(I)のポリアルジミンPAは、ブロック化アミンBAとして好ましく、
【0052】
【化1】

【0053】
式中、
n=2または3または4、好ましくは2または3であり、
Aは、特にエーテル酸素または第三級アミン窒素の形態で、少なくとも1個のヘテロ原子を任意選択で含有する、2〜30個の炭素原子を有するn価の炭化水素部分であり、
Zは、ヒドロキシル、メルカプト、第一級および第二級アミノ基を含まず、かつ式(II)を有する部分Z
【0054】
【化2】

【0055】
(式中、
Yは、エーテル−、カルボニル−、エステル−、アミド−、尿素、ウレタンもしくは第三級アミノ基の形態で、少なくとも1個のヘテロ原子、特に酸素または窒素を任意選択で有し、1〜32個の炭素原子を有する一価炭化水素部分であり、
およびRは、
互いに独立に、各々1〜12個の炭素原子を有する一価炭化水素部分であるか、
または一緒になって、適用可能な場合、5〜8個、好ましくは6個の炭素原子を有する任意選択で置換炭素環の一部である、4〜12個の炭素原子を有する二価炭化水素部分を表す)であるか、あるいは部分Z
(Zは、5〜8個、好ましくは6個の原子の環サイズを有する、置換もしくは非置換のアリールもしくはヘテロアリール基であるか、
または
【0056】
【化3】

【0057】
を表し、式中、Rは、水素原子、あるいは少なくとも6個の炭素原子を有するアルコキシ部分、または置換もしくは非置換アルケニルまたはアリールアルケニル部分を表す)である。
【0058】
この文献の式の点線は、置換基と関連する分子基との間の結合を各々表す。
【0059】
式(I)のポリアルジミンPAは、α位の炭素原子上に水素原子を有さないアルジミノ基を有し、したがって互変異性化してエナミノ基を形成することができない。したがって、これらのアルジミノ基は、水分の非存在下でイソシアネート反応性を示さない、または極度に低いイソシアネート反応性を示す、特に良好に保護(「ブロック化」)された第一級アミノ基である。これによって、これらのアルジミンは、イソシアネート基を含有する化合物と一緒に、特に貯蔵可能なものとなる。
【0060】
Aは好ましくは、ヒドロキシル−、メルカプト−および第一級または第二級アミノ基を含有しない。
【0061】
Zは好ましくは、Zである。
【0062】
およびRは好ましくは、各々メチル部分である。
【0063】
は好ましくは、式(IIa)または(IIb)または(IIc)または(IId)の部分であり、
【0064】
【化4】

【0065】
式中、
は、水素原子、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、またはアリールアルキル基であり、
は、適用可能な場合、エーテル−酸素を含有する、1〜30個の炭素原子を有する炭化水素部分であり、
は、水素原子、
または、適用可能な場合、環状成分を有し、場合により、エーテル、カルボニルもしくはエステル基の形態で、少なくとも1個のヘテロ原子、特に酸素を有する、1〜30個の炭素原子を有する、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であるか、
または、5〜30個の炭素原子を有する、一価もしくは多価の不飽和の直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基を表し、
または、必要に応じて、置換芳香族もしくは複素芳香族の5員または6員環であり、
およびR10は、互いに独立に、適用可能な場合、エーテル酸素または第三級アミン窒素の形態でヘテロ原子を含有し、1〜20個の炭素原子を有する、一価の脂肪族、脂環式またはアリール脂肪族の基であるか、
またはそれらが一緒になって、適用可能な場合、5〜8個、好ましくは6個の環原子を有する置換複素環の一部であり、適用可能な場合、窒素原子に隣接して、エーテル酸素もしくは第三級アミン−窒素の形態で、他のヘテロ原子を含有する、3〜20個の炭素原子を有する二価脂肪族基であり、
11およびR12は、一緒になって、適用可能な場合、置換5員、6員もしくは7員環の一部である、適用可能な場合、酸素もしくは硫黄原子を含有する、2〜10個のC原子を有する二価部分であり、
あるいは
11は、1〜10個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、アリールアルキルまたはアシル部分であり、
12は、水素原子、またはアルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、アリール基、OR12’、SR12’およびNO12’12”からなる群から選択される1〜20個の炭素原子を有する一価基であり、
12’およびR12”は、いずれの場合にも、炭化水素基であり、または一緒になって、5員、6員、もしくは7員環の一部であるアルキレンを表す。
【0066】
は好ましくは、水素原子である。
【0067】
は好ましくは、適用可能な場合、エーテル−酸素を含有する、6〜30個の炭素原子、特に11〜30個の炭素原子を有する炭化水素基である。
【0068】
好ましくは、Rは、6〜30個、特に11〜30個の炭素原子を好ましくは有し、場合により環状成分を有し、場合により少なくとも1個のヘテロ原子を有する、直鎖状もしくは分岐状のアルキル部分であり、または、一価もしくは多価の不飽和の直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基について、6〜30個、特に11〜30個の炭素原子を有する。
【0069】
およびR10は好ましくは、互いに独立に、いずれの場合にも、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシルもしくはベンジルであり、または一緒になって、窒素原子の関与を伴って、環、特にピロリジン、ピペリジン、モルホリンもしくはN−アルキルピペラジン環を形成し、この環は置換されていてもよい。
【0070】
11は好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシルまたはベンジル部分であり、R12は、水素原子またはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル、ベンジル、メトキシ、エトキシ、プロポキシもしくはイソプロポキシ基であり、あるいはR11およびR12は一緒に、窒素原子およびカルボニルまたはチオカルボニル基を含めて、環、特に2−ピロリドン環、ピロリジン−2,5−ジオン環、ピペリジン−2−オン環、ピペリジン−2,6−ジオン環、アゼパン−2−オン環、オキサゾリジン−2−オン環またはチアゾリジン−2−オン環を形成し、このような環は置換されていてもよい。
【0071】
は最も好ましくは、式(IIa’)の部分であり、
【0072】
【化5】

【0073】
式中、
5’は、
適用可能な場合、環状成分を有し、場合により、エーテル、カルボニルもしくはエステル基の形態の少なくとも1個のヘテロ原子、特に酸素を有し、6〜30個、特に11〜30個のC原子を有する、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であるか、
または、6〜30個、特に11〜30個の炭素原子を有する、一価もしくは多価の不飽和の直鎖状もしくは分岐状の炭化水素部分を表し、
、RおよびRは、上記の通りである。
【0074】
5’は最も好ましくは、C11−アルキル基である。
【0075】
式(IIa’)を有するポリアルジミンPA(Zは、部分Zである)は、本明細書において下記の式(III)を有するポリアルジミンPA1であり、
【0076】
【化6】

【0077】
式中、n、A、R、R、RおよびR5’は上記の通りである。
【0078】
式(III)を有するポリアルジミンPA1は、匂いが少ないか、または匂いがなく、それらの放出可能なアルデヒドは、同様に匂いが少ないか、または匂いがないという利点を有する。部分R5’が少なくとも11個の炭素原子を有する場合、このように得られたポリアルジミンは、匂いがなく、それから放出される可能性があるアルデヒドもまた匂いがない。
【0079】
式(I)を有するポリアルジミンPAは、式(V)を有する少なくとも1つのアルデヒドALDと式(IV)を有する少なくとも1つのアミンBとの縮合反応から得ることができ、
【0080】
【化7】

【0081】
式中、n、AおよびZは上記の通りである。
【0082】
下記は、アミンBとしての使用に特に適している。
− 脂肪族、脂環式またはアリール脂肪族ジアミン、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2−メチル−1,2−プロパンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,3−ブタンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,3−ペンタンジアミン(DAMP)、1,5−ペンタンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン(MPMD)、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタンジアミン(C11−ネオジアミン)、1,6−ヘキサンジアミン、2,5−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,2,4−および2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン(TMD)、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,2−、1,3−および1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)−メタン(H12−MDA)、ビス−(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)−メタン、ビス−(4−アミノ−3−エチルシクロヘキシル)メタン、ビス−(4−アミノ−3,5−ジメチルシクロヘキシル)−メタン、ビス−(4−アミノ−3−エチル−5−メチルシクロヘキシル)−メタン(M−MECA)、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(=イソホロンジアミンまたはIPDA)、2−および4−メチル−1,3−ジアミノシクロヘキサンおよびこれらの混合物、1,3−および1,4−ビス−(アミノメチル)シクロヘキサン、2,5(2,6)−ビス−(アミノメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(NBDA)、3(4),8(9)−ビス(アミノメチル)−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、1,4−ジアミノ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサン(TMCDA)、1,8−メンタンジアミン、3,9−ビス−(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、ならびに1,3−および1,4−キシリレンジアミン;
− エーテル基を含有する脂肪族ジアミン、例えば、ビス−(2−アミノエチル)エーテル、3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジアミン、4,7−ジオキサデカン−1,10−ジアミン、4,7−ジオキサデカン−2,9−ジアミン、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン、5,8−ジオキサドデカン−3,10−ジアミン、ビス−(3−アミノプロピル)ポリテトラヒドロフラン、および550g/molまでの分子量を有する他のポリテトラヒドロフランジアミン、および600g/molまでの分子量を有するポリオキシアルキレンジアミン。後者は典型的には、ポリオキシアルキレンジオールのアミノ化からの生成物であり、例えば、Jeffamine(登録商標)(Huntsman製)の登録商標で、ポリエーテルアミン(BASF製)の名称で、またはPC Amine(登録商標)(Nitroil製)の登録商標で得ることができる。特に適切なポリオキシアルキレンジアミンには、Jeffamine(登録商標)D−230、Jeffamine(登録商標)D−400、Jeffamine(登録商標)ED−600、Jeffamine(登録商標)XTJ−568、Jeffamine(登録商標)XTJ−569、Jeffamine(登録商標)EDR−104、Jeffamine(登録商標)EDR−148、Jeffamine(登録商標)EDR−176;ポリエーテルアミンD 230およびポリエーテルアミンD 400、PC Amine(登録商標)DA 250およびPC Amine(登録商標)DA 400が含まれる;
− 脂肪族、脂環式またはアリール脂肪族のトリアミン、例えば、4−アミノメチル−1,8−オクタンジアミン、1,3,5−トリス−(アミノメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス−(アミノメチル)シクロヘキサン、トリス−(2−アミノエチル)アミン、トリス−(2−アミノプロピル)アミン、トリス−(3−アミノプロピル)アミン;
− 例えば、典型的にはポリオキシアルキレントリオールのアミノ化の生成物である、600g/molまでの分子量を有するポリオキシアルキレントリアミン、例えば、Jeffamine(登録商標)T−403、ポリエーテルアミンT403およびPC Amine(登録商標)TA 403と同様に、Jeffamine(登録商標)(Huntsman製)の商品名で、ポリエーテルアミン(BASF製)の名称で、またはPC Amine(登録商標)(Nitroil製)の商品名で入手可能である;
− 芳香族ジおよびトリアミン、例えば、1,2−、1,3−および1,4−フェニレンジアミン、2,4−および2,6−トルエンジアミン(TDA)、3,4−トルエンジアミン、3,5−ジメチルチオ−2,4−および−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチル−2,4−および−2,6−トリレンジアミン(DETDA)、2,4,6−トリエチル−1,3−フェニレンジアミン、2,4,6−トリイソプロピル−1,3−フェニレンジアミン、3−エチル−5−メチル−2,4−トルエンジアミン、3,5−ジイソプロピル−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス−(1−メチルプロピル)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス−(tert−ブチル)−2,4−トルエンジアミン、3−エチル−5−イソプロピル−2,4−トルエンジアミン、5−イソプロピル−2,4−トルエンジアミン、5−(tert−ブチル)−2,4−トルエンジアミン、4,6−ビス−(1−メチルプロピル)−1,3−フェニレンジアミン、4−イソプロピル−6−(tert−ブチル)−1,3−フェニレンジアミン)、4−エチル−6−イソプロピル−1,3−フェニレンジアミン、4−エチル−6−(2−メチルプロピル)−1,3−フェニレンジアミン、4−エチル−6−(1−メチルプロピル)−1,3−フェニレンジアミン、4−エチル−6−(2−メチルプロピル)−1,3−フェニレンジアミン、4−イソプロピル−6−(1−メチルプロピル)−1,3−フェニレンジアミン、4−(tert−ブチル)−6−(2−メチルプロピル)−1,3−フェニレンジアミン、4−シクロペンチル−6−エチル−1,3−フェニレンジアミン、4−シクロペンチル−6−イソプロピル−1,3−フェニレンジアミン、4,6−ジシクロペンチル−1,3−フェニレンジアミン、3−イソプロピル−2,6−トルエンジアミン、2−メチルプロピル−(4−クロロ−3,5−ジアミノベンゾエート)、tert−ブチル−(4−クロロ−3,5−ジアミノベンゾエート)、2,6−ジアミノピリジン、メラミン、4,4−、2,4’−および2,2’−ジアミノジフェニルメタン(MDA)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(M−DEA)、3,3’,5,5’−テトラエチル−2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(M−CDEA)、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(M−MIPA)、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(M−DIPA)、3,3’,5,5’−テトラ−(1−メチルプロピル)−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−5、5’−ジ−tert−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジ−tert−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(DDS)、4−アミノ−N−(4−アミノフェニル)−ベンゼンスルホンアミド、5,5’−メチルジアントラニル酸、ジメチル−(5,5’−メチル(ジ)アントラニレート)、1,3−プロピレン−ビス−(4−アミノベンゾエート)、1,4−ブチレン−ビス−(4−アミノベンゾエート)、ポリテトラメチレン−オキシド−ビス−(4−アミノベンゾエート)(Air ProductsからVersalink(登録商標)として入手可能)、ならびに1,2−ビス−(2−アミノフェニルチオ)エタン;
− 第一級芳香族および第一級脂肪族アミノ基を有するポリアミン、特に4−アミノエチルアニリン、4−アミノメチルアニリン、4−[(4−アミノシクロヘキシル)メチル]アニリン、2−アミノエチルアニリン、[(4−アミノシクロヘキシル)メチル]アニリン、ならびに4−[(2−アミノシクロヘキシル)メチル]アニリン。
【0083】
アミンBは好ましくは、1,6−ヘキサメチレンジアミン、MPMD、DAMP、IPDA、TMD、1,3−キシリレンジアミン、1,3−ビス−(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス−(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、3(4),8(9)−ビス−(アミノメチル)−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、1,2−、1,3−および1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサン、3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジアミン、4,7−ジオキサデカン−1,10−ジアミン、4−アミノメチル−1,8−オクタンジアミン、2個または3個のアミノ基および600g/molまでの分子量を有するポリオキシアルキレンポリアミン、特に、Jeffamine(登録商標)の商品名でHuntsmanから入手可能なタイプD−230、D−400およびT−403、ならびにBASFまたはNitroilからの類似化合物;1,3−および1,4−フェニレンジアミン、2,4−および2,6−トルエンジアミン、4,4’−、2,4’−および2,2’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ならびに上記のポリアミンの混合物を含む群から選択される。
【0084】
アミンBとして、2個または3個のアミノ基および600g/molまでの分子量を有するポリオキシアルキレンポリアミン、特に、Jeffamine(登録商標)の商品名でHuntsmanから入手可能なタイプD−230、D−400およびT−403、ならびにBASFまたはNitroilからの類似化合物、ならびにこのようなポリアミンの混合物、特に二官能性から三官能性タイプの混合物が、特に好ましい。
【0085】
式(V)のアルデヒドALDは、エノール化が可能ではない。エノール化が可能でないアルデヒドに由来する、アルジミノ基を有するアルジミンは、エナミノ基を形成することができず、したがって特に良好にブロック化されたアミンを表す。
【0086】
実装形態の好ましい形態において、アルデヒドALDは、式(IIa)を有する部分Zを有する。このようなアルデヒドは、脂肪族、脂環式またはアリール脂肪族の2,2−二置換3−ヒドロキシアルデヒド(例えば、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロパナール、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−ブタナール、2−ヒドロキシメチル−2−エチル−ブタナール、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−ペンタナール、2−ヒドロキシメチル−2−エチル−ヘキサナール、1−ヒドロキシメチルシクロペンタンカルボキサルデヒド、1−ヒドロキシメチル−シクロヘキサンカルバルデヒド、1−ヒドロキシメチル−シクロヘキサ−3−エンカルボキサルデヒド(encarboxaldehyde)、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−3−フェニル−プロパナール、3−ヒドロキシ−2−メチル−2−フェニル−プロパナールおよび3−ヒドロキシ−2,2−ジフェニル−プロパナールなど)と、適当なカルボン酸とのエステルである。下記が、例えば、カルボン酸として適切である。飽和脂肪族カルボン酸、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、2−エチルカプロン酸、エナント酸、カプリル酸、およびペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸およびステアリン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸;一価不飽和脂肪族カルボン酸(パルミトレイン酸、オレイン酸、エルカ酸など);ポリ不飽和脂肪族カルボン酸(リノール酸、リノレン酸、エラエオステアリン酸(elaeostearic)およびアラキドン酸など);シクロ脂肪族カルボン酸(シクロヘキサンカルボン酸など);アリール脂肪族カルボン酸(フェニル酢酸など);芳香族カルボン酸(安息香酸、ナフトエ酸、トルイル酸、およびアニス酸など);これらの酸の異性体;天然油脂(菜種油、ヒマワリ油、亜麻仁油、オリーブ油、ヤシ油、パーム核油およびパーム油など)の技術的けん化からの脂肪酸混合物;ならびにジカルボン酸、例えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸およびセバシン酸、1,12−ドデカン二酸、マレイン酸、フマル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、3,6,9−トリオキサウンデカン二酸およびポリエチレングリコールの同様の誘導体と、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなど)、ならびにこれらのアルコールの高級相同体および異性体との単純なエステル化によって得られるジカルボン酸アルキルおよびアリールエステル。少なくとも7個の炭素原子を有するカルボン酸、特に12〜31個の炭素原子を有するもの、特にラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸およびオレイン酸が好ましい。ラウリン酸が、特に好ましい。
【0087】
さらなる好ましい実施形態において、アルデヒドALDは、式(IIb)を有する部分Zを有する。このようなアルデヒドは、脂肪族、脂環式またはアリール脂肪族の2,2−二置換3−ヒドロキシアルデヒドと、式R−OHのアルコールまたはフェノールとのエーテルである。このようなエーテルの形態の好ましいアルデヒドALDは、2,2−ジメチル−3−フェノキシプロパナール、3−シクロヘキシルオキシ−2,2−ジメチル−プロパナール、2,2−ジメチル−3−(2−エチルヘキシルオキシ)−プロパナール、2,2−ジメチルラウロキシ(lauroxy)−3−プロパナールおよび2,2−ジメチル−3−ステアロキシプロパナール(stearoxypropanal)である。
【0088】
さらなる好ましい実施形態において、アルデヒドALDは、式(IIc)を有する部分Zを有する。このようなアルデヒドは特に、関連する文献から公知のように、マンニッヒ反応と類似のα−アミノアルキル化の生成物として入手可能である。したがって、このようなアルデヒドは、マンニッヒ塩基と称することができる。ここで、第二級アルデヒド、特にイソブチルアルデヒド、別のアルデヒド、特にホルムアルデヒド、および第二級脂肪族アミンは、水の除去と一緒にアルデヒドALDに変換される。このようなマンニッヒ塩基の形態の特に適切なアルデヒドALDは、2,2−ジメチル−3−(N−モルホリノ)−プロパナール、2,2−ジメチル−3−(N−(2,6−ジメチル)モルホリノ)−プロパナール、2,2−ジメチル−3−(N−ベンジルメチルアミノ)−プロパナール、2,2−ジメチル−3−(N−ベンジルイソプロピルアミノ)−プロパナールおよび2,2−ジメチル−3−(N−シクロヘキシルメチルアミノ)−プロパナールである。
【0089】
さらなる好ましい実施形態において、アルデヒドALDは、式(IId)を有する部分Zを有する。このようなアルデヒドは、式(IIc)を有する部分Zを有するアルデヒドALDと同じ方法で、特に、マンニッヒ反応の生成物として得られ、第二級脂肪族アミンの代わりに、アミド、ラクタム、カルバメートまたはイミドを使用する。式(IId)を有する部分Zを有する特に適切なアルデヒドALDは、N−(2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−N−メチルアセトアミド、N−(2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−N−ブチルアセトアミド、N−(2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−N−(2−エチルヘキシル)アセトアミド、N−(2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−N−ベンジルアセトアミド、N−(2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−N−メチルブチルアミド、N−(2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−N−メチル−(2−エチルカプロンアミド)、N−(2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−N−メチルベンズアミド、O−エチル−N−(2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−N−メチルカルバメート、N−(2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−ピロリジン−2−オン、N−(2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−ピペリジン−2−オン、N−(2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−アゼパン−2−オン、N−(2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−オキサゾリジン−2−オン、N−(2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−ピロリジン−2,5−ジオンおよびN−(2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−フタルイミドである。
【0090】
さらなる好ましい実施形態において、アルデヒドALDは、部分Zを有する。このようなアルデヒドALDには、例えば、芳香族アルデヒド、例えばベンズアルデヒド、2−および3−および4−トルアルデヒド、4−エチル−および4−プロピル−および4−イソプロピル−および4−ブチル−ベンズアルデヒド、2,4−ジメチルベンズアルデヒド、2,4,5−トリメチルベンズアルデヒド、4−アセトキシベンズアルデヒド、4−アニスアルデヒド、4−エトキシベンズアルデヒド、異性体のジおよびトリアルコキシベンズアルデヒド、2−、3−および4−ニトロベンズアルデヒド、2−および3−および4−ホルミルピリジン、2−フルフルアルデヒド、2−チオフェンカルバルデヒド、1−および2−ナフチルアルデヒド、3−および4−フェノキシ−ベンズアルデヒド、キノリン−2−カルバルデヒド、ならびにその3位、4位、5位、6位、7位および8位異性体、ならびにまたアントラセン−9−カルバルデヒド;さらに、またグリオキサール、グリオキシル酸エステル、例えば、グリオキシル酸メチルエステル、桂皮アルデヒドおよび置換桂皮アルデヒドが含まれる。
【0091】
式(V)を有するアルデヒドALDとして、2,2−ジメチル−3−ラウロイルオキシ−プロパナール、2,2−ジメチル−3−ミリストイルオキシ−プロパナール、2,2−ジメチル−3−パルミトイルオキシ−プロパナール、2,2−ジメチル−3ステアロイルオキシ−プロパナールおよび2,2−ジメチル−3−オレイルオキシ−プロパナールが好ましい。
【0092】
式(V)のアルデヒドALDとして、2,2−ジメチル−3−ラウロイルオキシ−プロパナールが最も好ましい。
【0093】
ブロック化アミンBAは、ブロック化された加水分解的に活性化可能なアミノ基が、ポリウレタンポリマー(PUP)のイソシアネート基の数に対して化学量論的過剰で存在する程度まで、単一成分組成物SCC中に存在する。
【0094】
有利なことには、単一成分組成物SCC中のブロック化アミンBAは、ブロック化された加水分解的に活性化可能なアミノ基とポリウレタンポリマーPUPのイソシアネート基の数の比が、1.05〜2.0、好ましくは1.1〜1.75、さらに好ましくは1.2〜1.5となる様に存在する。
【0095】
単一成分組成物SCCは好ましくは、さらに、少なくとも1つのポリウレタンポリマーPUP、および少なくとも1つのブロック化アミンBA、およびさらに、室温で固体である少なくとも1つの表面不活性化ポリイソシアネートDIを含む。
【0096】
表面不活性化ポリイソシアネートDIは好ましくは、微細な粒子形態で存在し、「微細な」とはここでは、120μm未満の平均粒径を有する物質を意味する。
【0097】
さらに好ましくは、表面不活性化ポリイソシアネートDIの平均粒径は、0.01〜100μm、好ましくは0.1〜50μm、特に0.3〜30μmの範囲内にある。
【0098】
室温で固体である表面不活性化ポリイソシアネートは、例えば、欧州特許第0062780A1号明細書、欧州特許第0100508A2号明細書および欧州特許第0153579A2号明細書から、現況技術から公知である。
【0099】
表面不活性化ポリイソシアネートDIは、その融点が有意に室温を超える、室温で固体であるポリイソシアネートに基づいている。有利なことには、室温で固体であるポリイソシアネートは、少なくとも40℃、好ましくは少なくとも80℃、さらに好ましくは少なくとも120℃の融点を有する。
【0100】
特に、室温で固体であるポリイソシアネートは、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニル(TODI)、1,4−フェニレンジイソシアネート、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサンのイソシアヌレート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのウレトジオン、2,4−トルエンジイソシアネートのウレトジオンおよび2,4−トルエンジイソシアネートの尿素を含む群から選択される。ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、2,4−トルエンジイソシアネートのウレトジオンおよび2,4−トルエンジイソシアネートの尿素は、特に好ましい。
【0101】
室温で固体であるポリイソシアネートは好ましくは、0.01〜100μm、好ましくは0.1〜50μm、特に0.3〜30μmの範囲の平均粒径を有する微粒子に基づいている。
【0102】
Addolink(登録商標)TT(Rhein Chemie製)は、2.4−TDIの市販の微粒子ウレトジオンの一例である。
【0103】
表面不活性化ポリイソシアネートDIは、室温で固体であるポリイソシアネートの粒子からなり、その表面は、室温で十分に不透過性および安定的な様々な厚さの物質で覆われており、イソシアネート基は粒子内に封入され、このようにしてイソシアネート基は化学反応パートナー、特に活性水素原子を有する化合物に到達可能でなくなり、したがってイソシアネート基は「不活性化」となる。表面不活性化ポリイソシアネートDIが少なくとも60℃、好ましくは少なくとも80℃の温度に加熱されるとき、ポリイソシアネート粒子上の層は、粒子内のイソシアネート基が化学反応体に到達可能となり、したがって「活性化」されるまで障害を受ける。
【0104】
表面不活性化ポリイソシアネートDIは、イソシアネート基と反応することができる少なくとも1つの基を有する物質による、ポリイソシアネート(特に表面不活性化ポリイソシアネートDIは、これがベースとなっており、室温で固体である)の変換から得られる。ポリイソシアネート粒子の表面上の化学反応によって、室温または僅かに高い温度で、抵抗性、すなわち不透過性および大部分は不溶性である層(「保護層」)が形成される。「表面不活性物質」と称されるこの反応のために適した物質は、特に、水、第一級および第二級脂肪族アミン、アミノアミド、ヒドラジン、ヒドラジド、フェノール、カルボン酸、アミジンならびにグアニジンを含む群から選択される。
【0105】
表面不活性化ポリイソシアネートDIのイソシアネート基が尚早に活性化されることを防止するために、表面不活性物質の選択において、形成される保護層が、組成物中に存在する全ての物質に関して、特にブロック化アミンBAを生成するために使用されるケトンおよびアルデヒドに関して、できるだけ抵抗性であることが重要である。
【0106】
第一級および第二級アミン、特に第一級ポリアミン、特に式(IV)を有するアミンBと称される第一級アミン、およびまた脂肪アミン、ポリアルキレンアミン、ポリアミドアミン、およびこれらのアミンのカルボン酸塩は、表面不活性のために使用される物質として好ましい。ここで、これらの物質によって形成される保護層は、尿素基を含有する。
【0107】
ここで言及する脂肪アミンは、脂肪酸およびこれらの混合物に由来するアミン、例えば、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチンアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ココアルキルアミン、C16〜C22アルキルアミン、大豆アルキルアミン、オレイルアミン、および獣脂アルキルアミン、例えば、Armeen(登録商標)(Akzo Nobel製)またはRofamin(登録商標)(Ecogreen Oleochemicals製)の商品名で入手可能なもの、ならびにさらに、脂肪アミンのシアノエチル化およびそれに続く還元によって得ることができるジアミン、例えば、N−ココアルキル−1,3−プロパンジアミン、N−オレイル−1,3−プロパンジアミン、N−大豆アルキル−1,3−プロパンジアミン、N−獣脂アルキル−1,3−プロパンジアミン、またはN−(C16〜22−アルキル)−1,3−プロパンジアミン、例えば、Duomeen(登録商標)CD、Duomeen(登録商標)M、Duomeen(登録商標)O、Duomeen(登録商標)OVまたはDuomeen(登録商標)T(Akzo Nobel製)として入手可能なもの、ならびにまた脂肪アミンに由来するトリアミンおよびテトラミン、例えば、ココアルキルジプロピレントリアミン、オレイルジプロピレントリアミン、獣脂アルキルジプロピレントリアミン、オレイルトリプロピレンテトラミンおよび獣脂トリプロピレンテトラミン、例えば、Triameen(登録商標)C、Triameen(登録商標)OV、Triameen(登録商標)T、Tetrameen(登録商標)OVおよびTetrameen(登録商標)T(Akzo Nobel製)として入手可能なものである。
【0108】
ポリアルキレンアミンはここで、特に、例えば、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、およびペンタエチレンヘキサミン(PEHA)などの、技術的混合物として存在する、部分第二級アミノ基(partial secondary amino groups)を有するオリゴマーのエチレンアミンである。
【0109】
ポリアミドアミンはここで、少なくとも1つのアミド基および少なくとも1つのアミノ基を有する物質、特に、一価もしくは多価のカルボン酸、または場合によってはそれらのエステルもしくは無水物と、脂肪族、脂環式もしくは芳香族のポリアミン(化学量論的過剰のポリアミンが使用される)との反応生成物である。いわゆる二量体脂肪酸は、多価カルボン酸として通常使用され、ポリアルキレンアミン(ジエチレントリアミン(DETA)またはトリエチレンテトラミン(TETA)など)は、通常ポリアミンとして使用される。市販のポリアミドアミンには、Versamid(登録商標)100、125、140および150(Cognis製)、Aradur(登録商標)223、250および848(Huntsman製)、Euretek(登録商標)505、510、514 S、530、531、540、541、545、547、549、および3607(Huntsman製)ならびにBeckopox(登録商標)EH 651、EH 654、EH 655、EH 661およびEH 663(Cytec製)が含まれる。
【0110】
表面不活性化剤として、下記が、特に好ましい。短鎖脂肪族第一級ジアミン、特にエチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンおよび1,6−ヘキサンジアミン;脂環式第一級ジアミン、特にビス−(4−アミノシクロヘキシル)−メタン、ビス−(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)−メタンおよび1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン;脂肪アミン、特に、ステアリルアミンおよびオレイルアミン;ポリアルキレンアミン、特にジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンおよびテトラエチレンペンタミン;ならびにまたポリアミドアミン、特に二量体脂肪酸およびジエチレントリアミンまたはトリエチレンテトラミンからのもの。
【0111】
表面不活性化ポリイソシアネートDIに関して、ポリアミドアミンを使用して表面不活性化された2,4−TDIのウレトジオンが、特に好ましい。貯蔵において特に安定的な単一成分組成物SCCは、このように得られる。
【0112】
固体ポリイソシアネートの変換のため、表面不活性化のために使用される物質は、100個のイソシアネート基について、イソシアネート基に関して反応性の0.5〜20個、好ましくは1〜15個、より特定すると3〜12個の基が存在する程度まで好ましくは使用される。
【0113】
表面不活性化のために使用される物質による、室温で固体であるポリイソシアネートの変換は、室温で固体であるポリイソシアネートの融点未満の温度で、好ましくは50℃未満の温度で行われ、それによってポリイソシアネートは液状媒体に分散しており、ポリイソシアネート粒子の表面上に形成されている層は、この温度で大部分は不溶性である。適切な液状媒体は特に、可塑剤、特にカルボン酸エステル、例えば、フタル酸エステル、特にフタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニルまたはフタル酸ジイソデシル、アジピン酸エステル、特にアジピン酸ジオクチル、アゼライン酸エステルおよびセバシン酸エステル、有機リン酸およびスルホン酸エステルまたはポリブテンである。ポリウレタンポリマーPUPの生成に関連して上記に記載したようなポリオール、およびキャップされたポリオールとして公知のもの、すなわち、そのヒドロキシル基がエステル、または特にエーテル基に変換されたポリオールはまた、例えば、大部分は液状媒体として適切である。ポリウレタンポリマー、特に、そのイソシアネート基が単官能アルコール、チオールまたは第一級もしくは第二級アミンによって変換されているポリウレタンポリマーPUP、およびさらに、室温で液体であり、大部分はイソシアネート基またはイソシアネート基と反応する基を含有しないポリマーは、さらにまた液状媒体として適切である。
【0114】
室温で固体であり、表面不活性化ポリイソシアネートDIのベースとなっているポリイソシアネートを、表面不活性化の前に、第2のポリイソシアネートが、室温で固体であるポリイソシアネートの表面を濡らしまたはコーティングするように、室温で液体であるこの第2のポリイソシアネートによって処理し、このために使用される物質による表面不活性化をそのときにのみ行うことは可能である。このように、室温で液体である第2のポリイソシアネートの表面不活性化層が形成される。
【0115】
表面不活性化ポリイソシアネートDIは好ましくは、ポリウレタンポリマーPUPが過剰にブロック化されていることに関し、ブロック化アミンBAの加水分解的に活性化可能なアミノ基と、表面不活性化ポリイソシアネートDIのイソシアネート基の比が、0.25〜1、好ましくは0.3〜0.8となる様に単一成分組成物SCC中に存在する。
【0116】
単一成分組成物SCCは、少なくとも1つのポリウレタンポリマーPUP、少なくとも1つのブロック化アミンBA、および少なくとも1つの表面不活性化ポリイソシアネートDIに加えて、さらなる構成物を含有することができる。
【0117】
特に、さらなる構成物は、組成物の熱伝導性を増加させ、かつ/またはその圧電特性、強磁性特性または超常磁性特性によって、磁界および/または交番電界の印加による、特にマイクロ波または誘導による組成物の加熱を可能にする材料を含有し得る。これによって、一般に限定された熱伝導性を有する組成物がより速く加熱し、したがって硬化を加速することが可能となる。このような使用に適した物質は、特に黒鉛、伝導性カーボンブラックおよび金属粉末;圧電体(石英、トルマリン、チタン酸バリウム、硫酸リチウム、酒石酸カリウム(ナトリウム)、エチレンジアミンおよびチタンジルコン酸鉛など);強磁性体または超常磁性物質、例えば、金属のアルミニウム、コバルト、鉄、ニッケルおよびそれらの合金、n−磁赤鉄鉱(γFe)タイプ、N−磁鉄鉱(Fe)、ならびに一般式MFeのフェライト(Mは、銅、亜鉛、コバルト、ニッケル、マグネシウム、カルシウムまたはカドミウムの群からの二価金属を表す)の金属酸化物である。この材料は好ましくは、微粒子形態であり、それによって平均粒径は120μm、特に50μm未満である。超常磁性作用を利用するために、平均粒径は好ましくは、30nm未満である。
【0118】
超常磁性作用を利用するために、平均粒径は、好ましくは50nm未満、特に30nm未満である。
【0119】
さらなる構成物として、単一成分組成物SCCは、例えば下記などの、ポリウレタン組成物中で通常使用される助剤およびさらなる薬剤を含有することができる。
− 可塑剤、特にカルボン酸エステル、例えば、フタル酸エステル、特にフタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニルまたはフタル酸ジイソデシル、アジピン酸エステル、特にアジピン酸ジオクチル、セバシン酸エステルおよびアゼライン酸エステル、ならびに有機リンおよびスルホン酸エステルまたはポリブテン;
− 非反応性熱可塑性ポリマー、例えば、不飽和モノマーのホモまたはコポリマー、特にエチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、アクリレート、イソプレン、酢酸ビニルおよび(メタ)アクリル酸アルキル、特にポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリイソブチレン、エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)およびアタクチックポリ−α−オレフィン(APAO)からなる群からのもの;
− 溶媒;
− 無機および有機の充填剤、特に、適用可能な場合、脂肪酸、特にステアリン酸でコーティングされてもよい重質または沈降炭酸カルシウム、また重晶石(BaSO、また重晶石とも称される)、石英、焼成カオリン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、ケイ酸、特に熱分解過程からの高度に分散したケイ酸、カーボンブラック、特に工業的に生産されたカーボンブラック(以下、「カーボンブラック」と称する)、PVC粉末、または中空球;
− 繊維(ポリエチレンのものなど);
− 顔料(二酸化チタンまたは酸化鉄など);
− アルジミノ基の加水分解を促進する触媒、特に酸、特に有機カルボン酸(安息香酸、サリチル酸もしくは2−ニトロ安息香酸など)、有機カルボン酸無水物(フタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物およびヘキサヒドロメチルフタル酸無水物など)、有機カルボン酸のシリルエステル、有機スルホン酸(メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸もしくは4−ドデシルベンゼンスルホン酸、スルホン酸エステルなど)、他の有機酸もしくは無機酸、またはこれらの酸および酸エステルの混合物;
− イソシアネート基の反応を促進する触媒、特に有機スズ化合物(ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジクロリド、ジブチルスズジアセチルアセトネートおよびジオクチルスズジラウレートなど)、ビスマス化合物(ビスマストリオクトエート(bismuth trioctoate)およびビスマストリ(ネオデカノエート)(bismuth tri(neodecanoate))など)、ならびに第三級アミノ基を含有する化合物(2,2’−ジモルホリノジエチルおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンなど);
− レオロジー改質剤、特に増粘剤またはチキソトロープ剤、例えば、尿素化合物、ポリアミドワックス、ベントナイトおよび発熱性シリカ;
−乾燥剤、例えば、分子篩、酸化カルシウム、高反応性イソシアネート(p−トシルイソシアネート、モノマーのジイソシアネートなど)、オルトホルメート、アルコキシシラン(テトラエトキシシランなど)、オルガノアルコキシシラン(ビニルトリメトキシシラン、およびシラン基に対してα位において官能基を有するオルガノアルコキシシランなど);
−接着促進剤、特にオルガノアルコキシシラン(「シラン」)、例えば、エポキシシラン、ビニルシラン、(メタ)アクリロイルシラン、イソシアナトシラン、カルバマトシラン(carbamatosilanes)、アルキルシラン、S−(アルキルカルボニル)−メルカプトシランおよびアルジミノシラン(aldiminosilanes)、ならびにこれらのシランのオリゴマー形態;
− 熱、光および紫外線に対する安定剤;
− 難燃剤;
− 表面活性物質(特に、湿潤剤、均展材、通気剤または消泡剤など);
− 殺生物剤(殺藻剤、殺真菌剤またはカビ生育阻害物質など)。
【0120】
組成物の他の成分が組成物の貯蔵安定性に大き影響を及ぼさないように、これらの使用に注意を払うことは有利である。これは、特にそれらが水を含有するべきではない、または、含有する水は多くても微量であるべきことを意味する。特定の成分を、それらを組成物中に混合する前に、化学的または物理的に乾燥させることは有用であり得る。
【0121】
単一成分組成物SCCは好ましくは、少なくとも1つの触媒を含有する。触媒は、特に、金属化合物、ならびに/あるいは第三級アミノ基および/または安息香酸もしくはサリチル酸などの上記の酸の1つを含有する化合物である。
【0122】
単一成分組成物SCCは好ましくは、少なくとも1つの充填剤をさらに含有する。
【0123】
単一成分組成物SCCは、室温で貯蔵されたときに安定的であり、すなわち、適切なパッケージング中または適当な構造(ドラム、バケツ、バッグ、カートリッジもしくはボトルなど)中で、数カ月の期間に亘り、その使用のために妥当な程度まで硬化した後、その塗布特性またはその特徴が変化することなく貯蔵することができる。典型的には、貯蔵における安定性を、粘度または押出力を測定することによって決定する。
【0124】
単一成分組成物SCCは好ましくは、二段階で硬化するように使用され、それによって、第1の硬化段階において、主に塑性特性を有する予備架橋された組成物PCCが形成され、この組成物は適当な条件下で貯蔵において安定的であり、第2の硬化段階では、主に弾性を有する硬化された組成物AZがもたらされる。
【0125】
第1の硬化段階において、単一成分組成物SCCは、水分と接触する。ポリウレタンポリマーPUPのイソシアネート基、および適用可能な場合、組成物中に存在するさらなるイソシアネート基(以下「到達可能な」イソシアネート基と称する)は、加水分解性ブロック化アミノ基BAと接触して反応する。しかし、表面不活性化ポリイソシアネートDIのイソシアネート基は、それらが活性化されていない限り反応しない。ケトン、または特に、アルデヒドが、加水分解性ブロック化アミノ基とイソシアネート基との反応から放出される。加水分解性ブロック化アミノ基とイソシアネート基との反応は、遊離アミノ基によって起こる必要はないが、加水分解の中間体との反応もまた可能である。したがって、加水分解性アルジミノ基は、ヘミアミナール基の形態で、例えば、イソシアネート基と反応することができる。到達可能なイソシアネート基に対して過剰に存在するブロック化アミノ基は、それ自体として、または少なくとも部分的に加水分解されたブロック化アミノ基として残存する。
【0126】
第1の硬化段階における温度は好ましくは、50℃未満、特におよそ室温から40℃である。
【0127】
第2の硬化段階において、温度範囲は、特に60℃〜160℃、好ましくは80℃〜140℃、さらに好ましくは90℃〜130℃の範囲内にある。
【0128】
ブロック化アミノ基を加水分解するのに必要な水分は、空気(湿気)に由来してもよく、または組成物は、例えば平滑化剤による例えばブラッシングによって、水を含有する構成物と接触することができ、あるいは、塗布の間に、水を含有する構成物を、特に例えば、スタティックミキサーを使用して混合されている水を含有するペーストの形態で組成物に加えることができる。
【0129】
関与する水分は好ましくは、空気の湿気、または組成物中に混合されている水の形態で、特に水を含有するペーストの形態で存在する。
【0130】
空気の湿気は、水分源として特に好ましい。
【0131】
上記のように、単一成分組成物SCCは、第1の硬化段階において予備架橋された組成物PCCを形成する。
【0132】
したがって、本発明の別の目的は、
a’)イソシアネート基を含有する少なくとも1つのポリウレタンポリマーPUPと、少なくとも1つのブロック化アミンBAおよび水分との反応によって得られる、少なくとも2個のブロック化された加水分解的に活性化可能なアミノ基を有する、少なくとも1つのポリマーブロック化アミンPBAと、
c)室温で固体である少なくとも1つの表面不活性化ポリイソシアネートDIと、
d)水分と
を含む、予備架橋された組成物VZである。
【0133】
水分は空気に由来し、したがって予備架橋された組成物VZ中の湿気の形態であり、特に単一成分組成物SCCからの形成の間に拡散された形態であり、かつ/または水分は、予備架橋された組成物PCCのベースとなっている単一成分組成物SCC中に混合されている水を含有する構成物に由来する。
【0134】
予備架橋された組成物PCCを熱を用いて硬化させるため、予備架橋された組成物中に存在するブロック化アミノ基が、表面不活性化ポリイソシアネートDIの活性化イソシアネート基と反応するように、水分の存在が必要である。予備架橋された組成物PCCが、ブロック化アミノ基の加水分解のために必要な水分を既に含有している場合、予備硬化された組成物の特に速い硬化が達成される。
【0135】
表面不活性化ポリイソシアネートDIが表面不活性化状態のままである限り、すなわち、活性化されていない限り、予備架橋された組成物PCCは、貯蔵されたときに安定的である。予備架橋された組成物PCCは、50℃未満の温度、特に室温から40℃で維持されている限り、貯蔵において特に安定的である。予備架橋された組成物PCCは、特に顕著な塑性特性を示す。ここで「塑性特性」という用語にはまた、熱可塑性特性が含まれる。予備架橋された組成物PCC中に存在する物質のタイプによって、予備架橋された組成物PCCは、特に、柔らかいペースト状粘稠性を有して室温で柔らかくてもよく、または予備架橋された組成物PCCは、僅かにのみ粘着性の表面を伴う、粘着性の粘度を有する塑性体から固体の熱可塑性の粘稠性を有し得る。
【0136】
高粘度を有する塑性体から固体の熱可塑性の粘稠性および僅かに粘着性の表面を有する予備架橋された組成物PCCを得るために、組成物が、室温で固体であり、室温よりはるか上ではなく、例えば40〜80℃の範囲の温度で融解する材料を含有することは有利であり得る。これは、特に、ポリウレタンポリマーPUPでよく、このために、室温で少なくとも部分的に固体であるポリオール、特に、例えば40〜80℃、特に50〜70℃の範囲の融点を有するポリエステルまたはポリカーボネートを使用して、それを生成した。
【0137】
予備架橋された組成物PCCは好ましくは、さらなる硬化のために加熱される時点で、表面不活性化ポリイソシアネートDIのイソシアネート基の数に対して少なくとも化学量論的な程度までの水分を含有する。
【0138】
予備架橋された、または予備硬化された組成物PCCをさらに硬くするために、後者を、第2の硬化段階において、適切な温度に加熱することで、主に弾性を示す硬化された組成物CCが生じる。この過程は、本明細書において下記でまた「それに続く架橋」と称される。
【0139】
予備架橋された組成物PCCを60〜160℃、好ましくは80〜140℃、特に90〜130℃の範囲の温度に加熱することによって、表面不活性化ポリイソシアネートDIの保護層は、そのイソシアネート基が活性化され、それによって予備架橋された組成物PCC中に存在する加水分解されかつ加水分解性のブロック化アミノ基が到達可能となる程度まで障害を受ける。これらのアミノ基は、第1の硬化段階について記載したのと同様にイソシアネート基と反応し、これらのブロック化アミノ基に対して過剰に存在するイソシアネート基は、水分と直接反応する。表面不活性化ポリイソシアネートDIの保護層への障害は不可逆的である。イソシアネート基の活性化は、組成物の起こりうる冷却の後でさえも有効なままである。たとえ予備架橋された組成物PCCが短期間加熱されるだけでも、それに続く架橋はやはり完全に起こる。さらなるイソシアネート基の放出による2,4−TDIウレトジオン環の開環は、130℃の温度まで観察されなかった。
【0140】
ブロック化アミノ基の加水分解のために必要な水分は、例えば、水分が、予備架橋された組成物PCC中の周囲空気からの湿気の形態で、予備架橋された組成物PCCに浸透しているため、あるい水分が、水の形態で供給されて、上記のように単一成分組成物SCCに、水の形態で加えられたため、あるいは水分が熱によって活性化している組成物に徐々に浸透するため、組成物中に十分に既に存在する。ブロック化アミノ基の全てまたは大部分を加水分解するために必要な水分が予備架橋された組成物PCC中に既に存在する場合には、それに続く架橋は加熱によって非常に急速に起こる。しかし、存在する水分の量がこれには不十分である場合には、ブロック化アミノ基の完全な反応のために、水分は組成物に浸透しなくてはならないため、それに続く架橋はよりゆっくりと、外側から内向きに起こる。これらの反応の結果として、硬化された組成物CCが、特に顕著な弾性を有する固体材料の形態で生じる。
【0141】
それに続く架橋のために必要とされる熱は、任意のエネルギー源を使用して生じさせることができる。ここで、加熱を実行するための適切な手段は、空気循環炉、熱風機または赤外線ランプである。組成物が接触している支持層の少なくとも1つが、強磁性であり、かつ/または組成物が、圧電性、強磁性もしくは超常磁性材料である場合、加熱は、磁界および/または交番電界を印加することによって、特にマイクロ波の使用もしくは誘導によってやはり起こり得る。これによって、記載した組成物の特に急速な加熱が可能となる。
【0142】
単一成分組成物SCCは、記載した二段階硬化以外の他の手段によって、基本的に硬化することができる。
【0143】
すなわち、組成物は、それが塗布される前にそれを加熱することによって硬化させてもよく、その後に塗布され、すなわち水分と接触する。加熱は、塗布の前にいつでも行うことができる。60〜160℃、好ましくは80〜140℃、さらに好ましくは90〜130℃の範囲の温度に加熱することによって、表面不活性化ポリイソシアネートDIは早い段階で活性化され、したがってそれによってそのイソシアネート基は、ポリウレタンポリマーPUPのイソシアネート基と同じように化学反応体に到達可能である。このように前処理された組成物は、水分を用いて、その塗布後に一段階で硬化し、それによって硬化された組成物が、硬化された組成物CCから直接生じる。硬化のために必要な水分が空気からくる場合、硬化は外側から内向きに生じる。
【0144】
組成物はまた、その塗布の間にまたは直後に、60〜160℃、好ましくは80〜140℃、さらに好ましくは90〜130℃の範囲の温度にそれを加熱することによって硬化させることができる。またこの手順によって、表面不活性化ポリイソシアネートDIは、早い時点で活性化し、したがってそのイソシアネート基は、ポリウレタンポリマーPUPのイソシアネート基と同じぐらい、化学反応体に到達可能である。したがって、組成物は、加熱時点によって、組成物が硬化された組成物CC中に多かれ少なかれ直接適用された後、水分を用いて硬化される。このアプローチによって、硬化のために必要な水分は好ましくは、特に水を含有するペーストの形態で、組成物と混合される。水が直ちに利用できることによって、組成物の硬化は、加熱されると非常に急速に起こる。
【0145】
単一成分組成物SCCは、室温で、または僅かにそれより高い温度で、すなわち典型的には50℃未満で、良好なレベルの貯蔵安定性によって特徴付けられ、塗布するのが容易である。第1の硬化段階において、SCCは水分を用いて硬化され、50℃未満の温度で、数週間または数カ月貯蔵可能および輸送可能である予備架橋された組成物PCCを形成する。予備架橋された組成物PCCは、基礎を成す単一成分組成物SCCよりも有意により高い粘度を有する。その中に含有されている構成物によって、予備架橋された組成物PCCは、有利に、柔らかいペースト状の高粘度を有する塑性体または固体の粘稠性、および透明な、粘着性、僅かに粘着性または非粘着性の表面を有する。このような予備架橋された組成物PCCは、それが塗布された支持層と一緒にモジュール体として貯蔵することができ、次いで、後になって第2の支持層と接触するように置かれ、熱を用いて硬化することができ、2つの支持層が結合する。このような使用の場合において、予備架橋された組成物PCCが、その予備架橋状態で長期貯蔵された後でさえ、それに続く架橋によって、それに続く架橋の時点で接触する第2の支持層への良好なレベルの接着を示すはずであることは重要である。
【0146】
予備架橋された組成物PCCが記載したように加熱された場合、非常に急速に硬くなり、主に弾性である材料を形成し、それによって気泡を形成する傾向がない。予備架橋された組成物PCCは、既に加熱後短時間で高レベルの強度を示すので、運搬によって、または固定金具の除去によって、上を歩くまたはグラインディングすることによって、取り扱いまたは負荷をかけることができる。硬化された組成物CCは、特に、顕著な弾性特性を伴う高レベルの強度、および高レベルの伸展を示す。
【0147】
単一成分組成物SCCのさらなる特徴は、これが求められている場合、塗布の直後に加熱することによって、単一の段階で硬化することができるという事実である。これによって、二段階硬化において記載したのと同じ機械的性質を有する同じ硬化された組成物CCが形成される。
【0148】
ブロック化アミンBAとしてポリアルジミンPA1のみを使用することにはさらなる利点がある。これらの特に好ましい単一成分組成物SCCは、第1および第2の硬化段階の前、間および後で、匂いが少なく、もしくは匂いがなく、硬化の間に放出されるアルデヒドは予備架橋された組成物PCC中、および硬化された組成物CC中に大部分は留まり、それによってこれらは縮みを殆ど示さない。匂いが少ないか、もしくは匂いがない硬化は、多くの適用、特に屋内での適用について、必須ではないにせよ大きな利点である。
【0149】
上記のように二段階で硬化することができる単一成分組成物は、接着剤またはシール材として、特に工業的用途のための弾性接着剤としての使用に、例えば、自動車、運搬用乗り物および船舶などの乗り物の組立において適切である。
【0150】
特に、このような組成物は、接着剤が支持層に事前塗布され、水分を使用して予備架橋され、支持層と予備架橋された接着剤とを含む化合物構造が、別の支持層と接触するように置かれ、熱への曝露によって硬化する前に、貯蔵および輸送される用途のための弾性接着剤として適切である。予備架橋された接着剤はここで、接合の直前、間および/または直後に加熱することができる。
【0151】
接着剤が、水分を使用して予備コーティングおよび予備架橋された支持層の場合、関連する品目は、例えば、自動車、輸送用乗り物、船舶または他の工業製品の構成要素であり得る。接着剤の塗布、および予備架橋された組成物を生成する第1の硬化段階は、ここで特に、製造者の敷地で行うことができる。予備硬化された組成物が付いた構成要素は、続いて自動車、輸送用乗り物、または他の製品、製造者、または造船業者に届けることができ、そこで構成要素は、予備架橋された組成物を加熱することによって接着によって他の構成要素に急速におよび容易に接合され、後者の硬化によって、特に、顕著な弾性を有する材料が形成される。このアプローチによって、工業製品の製造者が、接着剤を構成要素自体に塗布することが不必要となり、それによって接合過程に関連する時間および費用が節約される。
【0152】
自動車産業における弾性接着のために、単一成分組成物が接着剤として使用される場合、単一成分組成物は好ましくは、ずり減粘特性を伴うペースト状粘稠性を有する。このような接着剤は、適切な機器を使用して、好ましくは実質的に円形または三角形の横断面を有するビーズの形態で、好ましくは支持層に塗布される。接着剤を塗布するために適切な方法は、例えば、手によってもしくは圧縮空気によって操作する市販のカートリッジからの塗布、またはポンプもしくは押出機を使用してドラムもしくは円筒型容器からの塗布、適用可能な場合、塗布ロボットによる塗布である。良好な塗布特性を有する接着剤は、高い安定性および短い糸引き(stringing)を示す。すなわち、この接着剤は、塗布後にそれが塗布された形態のままであり、支持層が汚されないように、塗布用機器が除去された後で短い糸が生じ、または糸は全く生じない。
【0153】
乗り物の組立における弾性結合には、例えば、塗装されたボディーへの部品、(プラスチックカバー、トリム、フランジ、バンパー、運転室もしくは他の付属部品など)の固着、またはボディーへのスクリーンの接着が含まれる。ここで関連する乗り物には、自動車、トラック、バス、列車および船舶が含まれる。
【0154】
本発明の別の態様は、下記のステップを含む、支持層S1と支持層S2とを結合するための方法に関し、
i)予備架橋された組成物が形成されるように、支持層S1に単一成分組成物を塗布し、組成物を50℃未満の温度で水分と接触させるステップと、
ii)適切な方法によって、予備架橋された組成物を、60〜160℃、好ましくは80〜140℃、さらに好ましくは90〜130℃の範囲の温度に加熱するステップと、
iii)予備架橋された、すなわち予備硬化された組成物を、支持層S2と接触させるステップと
を含み、ステップii)およびiii)はまた、同時にまたは逆の順番でも起こることができ、
支持層S2は、支持層S1と同じまたは異なる材料で作製される。
【0155】
ここで下記は、支持層S1および/またはS2として特に適切な材料である。
− ガラス、セラミック材料、コンクリート、モルタル、れんが、赤れんが、石膏および天然石(花崗岩または大理石など);
− 金属または合金(アルミニウム、鋼、鉄、非鉄金属、および亜鉛メッキ金属など);
− 皮、織物、紙、木、樹脂結合木材料(resin−bonded wood materials)、樹脂−布帛複合材料および他のいわゆるポリマー複合材料;
− プラスチック、例えば、ポリ塩化ビニル(剛性および可塑性PVC)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、SMC(シートモールディングコンパウンド)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA)、ポリエステル、ポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)、エポキシ樹脂、ポリウレタン(PUR)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリオレフィン(PO)、ポリエチレン(PE)またはポリプロピレン(PP)、エチレン/プロピレンコポリマー(EPM)およびエチレン/プロピレン/ジエンターポリマー(EPDM)(プラスチックは、好ましくはプラズマ、コロナ放電または炎光によって表面処理することができる);
− コーティングされた支持層(パウダーコーティングされた金属または合金など);および塗料およびワニス。
【0156】
支持層は、必要に応じて、組成物の塗布の前に前処理することができる。このような前処理には、特に物理的および/または化学的クリーニング法(グラインディング、研磨、ブラッシング、もしくは同様のものなど)、または洗浄剤もしくは溶媒による処理、または接着促進剤、接着促進剤溶液もしくは下塗剤の塗布が含まれる。
【0157】
ここで記載されているこの結合方法、さらに具体的には、記載されている組成物を接着剤として使用するこの結合方法によって、製品が得られる。
【0158】
この製品は、特に、建築、特に建築構造もしくは土木、または産業もしくは消費財、特に窓、家庭用品、または輸送手段、特に船舶もしくは陸上の乗り物、好ましくは自動車、バス、トラック、列車もしくは船舶、または乗り物の構成要素、または家具、織物または包装産業用品目である。
【0159】
本発明の別の態様は、支持層S1 11、およびその上の、上記で詳述したような単一成分組成物SCCおよび水分9の作用から得られる予備架橋された組成物5’を含む、モジュール2に関する。このモジュール体は、熱の作用によって、および第2の支持層と接触するように置くことによって複合材料を形成することができる。予備架橋された組成物は、熱によって硬化する。
【0160】
本発明のさらなる態様は、支持層S1 11と、支持層S2 12と、上記で詳述したように、水分9および熱8への曝露によって単一成分組成物SCCから得られる、支持層S1と支持層S2との間に位置する硬化された組成物5”とを含む、複合体3に関する。上記のように、組成物の、熱および水分への曝露の時点および順序については異なる可能性がある。特に、湿気の形態の水分の作用によって、上記の単一成分組成物5の、支持層S1 11への塗布の後に、モジュール体2がもたらされ、次いで熱の影響下でおよび支持層S2 12との接触によって、複合体3が形成される。
【0161】
本発明の実装形態の例を下記に詳細に記載する。様々な図において、同じ要素に同じ参照番号を与える。
【0162】
これらは、下記の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】自動車のフロントガラスの平面図である。
【図2】図1によるフロントガラスの横断面図である。
【図3】モジュール体の平面図(予備架橋された接着剤を有するフロントガラス)である。
【図4】図3によるモジュール体の横断面図である。
【図5】図3または図4によるモジュール体の横断面図である。
【図6】複合体の横断面図(硬化された接着剤を有する一体型フロントガラス)である。
【図7】層状の端部を有するモジュール体の横断面図である。
【図8】複合体の横断面図(硬化された接着剤を有する一体型フロントガラス)である。
【発明を実施するための形態】
【0164】
図面は、図形で表したものである。図面は、本発明の必須要素をすばやく理解する目的のためにのみ示す。
【0165】
図1は、その外縁をセラミック4でコーティングしたガラスパネル6からなる自動車のフロントガラス1を図示し、それに対して上記のような単一成分組成物5が、三角形のビーズの形態の接着剤として塗布されている。セラミック4を有するガラスパネル6は、支持層S1 11である。
【0166】
図2は、図1のフロントガラス1の一部の、線S−Sに沿った横断面を図示する。
【0167】
水分の影響下で、単一成分組成物5は、予備架橋された組成物5’を生じさせる。図3は、支持層S1 11およびその上に位置する予備架橋された組成物5’を含む、このようなモジュール体2を図示する。
【0168】
図4は、図3のモジュール体2の一部の、線S−Sに沿った横断面を図示する。これは、水分への曝露の後の図2の状況に相当する。
【0169】
このモジュール体2は、その特性を有意に変化させずに、今や長期間貯蔵することができる。予備架橋された組成物5’は支持層S1 11、すなわちガラスセラミック要素4、またはガラスパネル6に接着し、特に、非粘着性表面を有する。さらに、予備架橋された組成物5’は特に貯蔵安定性であり、個々のモジュールを重なり合せて積み重ねることができる。図5は、モジュール体2のこのような積重ね10の横断面図を示す。予備架橋された組成物5’は、個々のガラス板が接触せず、それによって互いに引っ掻かないように、積重ねの間のスペーサーの役割を果たす。
【0170】
モジュール体2は、必要に応じ、輸送および再使用することができる。原則的に、単一成分組成物の塗布とモジュール体2のさらなる使用との間に任意の期間、特に1週間から2カ月が経過することができる。モジュール体2は、さらなる使用のために、乗り物のボディーに設置することができる。組み立てるときに、図6に示す予備架橋された組成物5’の変形物は、乗り物のボディーのフランジ7に接触するように置かれ、次いでプレスされ、熱8への曝露によって硬化した。それによって硬化された組成物5”、支持層S1 11および支持層S2 12は複合体3を形成する。
【0171】
図7は、フロントガラスの形態のモジュール体2の横断面を図示し、その端部に予備架橋された組成物5’が、支持層S1に、すなわちガラスパネル6またはセラミック要素4に塗布されていて、端部被覆として置かれている。この実施形態は、パネルが先端を含めていくつかの側で支持層に固着している塗布、および/または過剰な接着剤が、フロントガラスと乗り物のボディーとの間の接合のためにシール材として使用される塗布に特に適している。
【0172】
このタイプの結合は、特に、図8に横断面で示すように、自動車のフロントガラス上にフラッシュ結合(flush bond)が必要であるときに、「フラッシュグレイジング(flush glazing)」のために使用される。予備架橋された組成物5’をここで乗り物のボディーのフランジ7に接触するように置き、プレスし、熱8への曝露によって硬化させた。それによって硬化された組成物5”、支持層S1 11および支持層S2 12は、複合体3を形成する。
【0173】
(実施例)
ここで「通常の空気条件」とは、23±1℃の温度および50±5%の相対湿度を意味する。「RT」とは、室温を意味する。
【0174】
1.測定方法の記述
アミン含量、すなわち、調製した化合物中のブロック化アミノ基(アルジミノ基)および遊離アミノ基の総含量を、滴定によって決定した(氷酢酸中0.1NのHClO、クリスタルバイオレット)。常にmmol N/gで表す。
【0175】
2.ブロック化アミンの生成
アルジミンA−1
625gの2,2−ジメチル−3−ラウロイルオキシプロパナールを、窒素雰囲気下にて丸底フラスコ中に入れた。激しく撹拌しながら、334.2gのポリエーテルトリアミン(Jeffamine(登録商標)T−403、Huntsman、アミン含量6.29mmol N/g)を、滴下漏斗からゆっくりと加えた。次いで、揮発性物質を真空下にて(10ミリバール、80℃)除去した。収量:2.28mmol N/gのアミン含量を有する921gの透明な淡黄色の液体。
【0176】
アルジミンA−2
743gの2,2−ジメチル−3−ラウロイルオキシプロパナールを、丸底フラスコ中で窒素雰囲気下にて提供した。激しく撹拌しながら、300gのポリエーテルジアミン(Jeffamine(登録商標)D−230、Huntsman;アミン含量8.29mmol N/g)を、滴下漏斗からゆっくりと加えた。次いで、揮発性物質を真空下にて(10ミリバール、80℃)除去した。収量:2.53mmol N/gのアミン含量を有する995gの透明で淡黄色の液体。
【0177】
3.ポリウレタンポリマーの生成
ポリマーP−1
400gのポリオキシプロピレンジオール(Acclaim(登録商標)4200 N、Bayer;OH値:28.5mg KOH/g)および52gの4,4’−メチレンジフェニルジイソシアネート(4,4’−MDI、Desmodur(登録商標)44 MC L、Bayer)を、公知の方法によって80℃で変換し、1.90重量%の遊離イソシアネート基の含量を有するNCO末端ポリウレタンポリマーを形成させた。
【0178】
4.表面不活性化ポリイソシアネートの調製
イソシアネートペーストDI−1
40gの微粒子である二量体2,4−トルエンジイソシアネート(Addolink(登録商標)TT、Rhein Chemie、概ね5〜50μmの粒径)を、分散機器中に分散させた。6.6gのポリアミドアミン(Euretek(登録商標)531、Huntsman製−アミン値:195mg KOH/g)をこれに加え、混合物を再分散させることによって処理し、微細なペーストを形成させた。
【0179】
5.単一成分の二段階硬化性接着剤の調製
接着剤K−1および接着剤K−2
接着剤K−1およびK−2の成分を、table 1(表1)に示す重量割合に従って、真空ミキサー中で塊がない均一なペーストの状態にした。次いでこれを、いずれの場合にも、内部がコーティングされたアルミニウムカートリッジに直ちに充填し、カートリッジを気密性にした。
【0180】
【表1】

【0181】
接着剤K−1およびK−2の貯蔵性は、密封した容器中の異なる貯蔵条件について、接着剤の押出圧力として測定した粘度を決定することによって間接的に特性決定した。このために、接着剤を充填したカートリッジを、いずれの場合にも、室温、40℃、および60℃で7日間貯蔵し、次いで、絞り装置(Zwick/Roell Z005)を使用して、各々について押出圧力を測定した。次いで、カートリッジケースを、調節の後に通常の周囲条件中で12時間開けた。5mm内径を有するノズルをカートリッジケースにねじ込み、60mm/分の速度で組成物を押し出すのに必要な力を測定した。ここで述べる値は、22mm、26mmおよび28mmの押出長さでの測定から得た平均値である。結果をここでtable 2(表2)に示す。
【0182】
【表2】

【0183】
Table 2(表2)は、接着剤K−1およびK−2が、押出力のはっきりと認識できる増加を伴わずに、密封したカートリッジケース中で、室温、40℃、および60℃で7日間貯蔵することができることを示す。
【0184】
予備架橋された接着剤K−1およびK−2の貯蔵性は、カートリッジガンによってビーズ形態の接着剤をボール紙に塗布し、第1の硬化段階が始まる(水分によって予備架橋する)ように、周囲空気条件に曝すことによって決定した。1日後、試験を行って、プラスチックビーズの表面が「皮膜」、すなわち、主に弾性粘稠性の層が発生しているか否かを決定した。28日後、ビーズを試験して、それらが主に塑性粘稠性を有するか、またはそれらが硬化して主に弾性粘稠性の材料を形成するかを見た。接着剤はここで、室温、40℃、および60℃で7日間、前もって貯蔵されていた。結果を、下記のtable 3(表3)に示す。
【0185】
【表3】

【0186】
室温および40℃で7日間貯蔵されていた接着剤が、硬化して主に塑性粘稠性の予備架橋された材料を形成し、28日間貯蔵安定性であったことをTable 3(表3)は示す。しかし、前もって60℃で7日間貯蔵されていた接着剤は、周囲空気条件で1日後に皮膜を形成し、最終的に硬化して弾性材料を形成した。これは、表面不活性化ポリイソシアネートDIが、60℃での貯蔵の間に既に活性化されており、それによって硬化は、水分の存在下で2つの別々の段階で起こらず、むしろ硬化した弾性接着剤を形成する直接の転移があったことを示す。
【0187】
予備架橋された接着剤K−1およびK−2の第2の硬化段階における硬化は、加熱期間および温度に関連する引張強さの結果に関して特徴付けられた。このために、まず、接着剤の2mmの厚さの層を、周囲空気条件に7日の期間曝露し、それによって予備架橋された接着剤が形成された。次いでフィルムを、空気循環炉中で、table 4(表4)に示すような温度で記載した期間加熱し、次いでその後通常の周囲条件に7日のさらなる期間曝露し、そのときに下記のように引張強さを最終的に測定した。結果をここでtable 4(表4)に示す。
【0188】
【表4】

【0189】
Table 4(表4)は、接着剤K−1およびK−2が、十分に長期間に亘りまたは十分に高温で硬化することができることを示す。熱供給が低すぎる場合、硬化は不完全であるか、または全く起こらなかった。加熱が強すぎる場合、部分的に小さな気泡が形成され、僅かにより低い引張強さ値となった。
【0190】
硬化された接着剤K−2の機械的性質を、さらにまた決定した。接着剤の2mmの厚さの層はここで周囲空気条件に7日間曝露され、それによって予備架橋された接着剤が形成された。次いで、フィルムを空気循環炉中で120℃にて5分間加熱し、次いで周囲空気条件にさらに7日曝露させた。次いで、30mmのクロスピース長さおよび4mmの幅を有する75mm長さのダンベル形状を打ち抜き、これらを、引張強さ(破断ひずみ)、破断伸びおよび弾性率(0.5〜5%の伸びで)について、200mm/分のけん引速度で工業規格DIN EN 53504に準拠して試験した。得られた結果は、下記の通りであった。
接着剤K−2:引張強さ:5.2MPa
破断伸び:810%
弾性率(0.5〜5%):2.6MPa
【0191】
モジュール体およびそれからの複合体を、接着剤K−1でさらに作製した。
【0192】
モジュール体を生成するために、サイズが40×100×6mmの小さなガラスプレートを、固着する側をSika(登録商標)活性化剤(Sika Schweiz AGから入手可能)で予備処理した。10分の換気期間の後、接着剤K−1を、小さなガラスプレートに、長軸方向の端部に沿って、三角形のビーズ(測定して直径で概ね1cm)として塗布し、周囲条件に7日間曝露させ、それによって予備架橋された接着剤、およびそれによってまたモジュール体も形成された。
【0193】
次いで、小さな陰極ディップコーティングしたシート鋼を、固着する側にSika(登録商標)活性化剤(Sika Schweiz AGから入手可能)で予備処理した。10分間換気した後、モジュール体の予備架橋された接着剤を、陰極ディップコーティングしたシート鋼で覆い、予備架橋された接着剤が3〜4mmの厚さとなるまで一緒にプレスし、次いで後者を30分間に亘り120℃にて空気循環炉中で硬化した。これによって、硬化された接着剤K−2が間に挟まれた、ガラスおよび陰極ディップコーティングしたシート鋼で作製された複合体が生じた。周囲空気条件において7日後、ガラスおよび陰極ディップコーティングしたシート鋼への接着を、複合体が破壊されるまで接着剤が伸展するように、引張試験機で複合体を引き剥がすことによって試験した。これによって、100%凝集性の破損が生じた。ガラス、および陰極ディップコーティングしたシート鋼への接着は、したがって優秀であった。
【符号の説明】
【0194】
1 接着剤を塗布したフロントガラス
2 モジュール体
3 複合体
4 ガラスセラミック
5 単一成分組成物
5’ 予備架橋された組成物
5” 硬化された組成物
6 ガラスパネル
7 乗り物のボディーのフランジ
8 熱への曝露
9 水分への曝露
10 モジュール体2の積重ね
11 支持層S1
12 支持層S2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二段階で硬化することができ、それによって、第1の硬化段階において、予備架橋された組成物が水分を使用して生成され、第2の硬化段階において、硬化された組成物が熱を用いて形成されることを特徴とする、単一成分組成物。
【請求項2】
a)少なくとも1つのイソシアネートポリウレタンポリマーPUPと、
b)加水分解的に活性化することができる、少なくとも2個のブロック化アミノ基を有する少なくとも1つのブロック化アミンBAと、
c)室温で固体である少なくとも1つの表面不活性化ポリイソシアネートDIと
を含み、ただし、組成物中に存在するブロック化された加水分解的に活性化可能なアミノ基が、ポリウレタンポリマーPUPのイソシアネート基の数に対して化学量論的過剰で存在する、請求項1に記載の単一成分組成物SCC。
【請求項3】
ブロック化アミンBAが、式(I)を有するポリアルジミンPAであり、
【化1】

式中、
nは、2または3または4、好ましくは2または3であり、
Aは、適用可能な場合、特にエーテル酸素または第三級アミン窒素の形態で、少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、2〜30個の炭素原子を有するn価の炭化水素基であり、
Zは、ヒドロキシル−、メルカプト−、第一級および第二級アミノ基を含まず、かつ式(II)を有する部分Z
【化2】

(式中、
Yは、適用可能な場合、エーテル、カルボニル、エステル、アミド、尿素、ウレタンもしくは第三級アミノ基の形態で、少なくとも1個のヘテロ原子、特に酸素または窒素を有し、1〜32個の炭素原子を有する一価炭化水素基であり、
およびRは、
各々、互いに独立に、いずれの場合にも1〜12個の炭素原子を有する一価炭化水素基であるか、
または一緒になって、適用可能な場合、5〜8個、好ましくは6個の炭素原子を有する置換炭素環の一部である、4〜12個の炭素原子を有する二価炭化水素基を表す)であるか、
あるいは部分Z
(Zは、5〜8個、好ましくは6個の原子の環サイズを有する、置換もしくは非置換のアリールもしくはヘテロアリール基であるか、
または
【化3】

であり、式中、Rは、水素原子、あるいは少なくとも6個の炭素原子を有するアルコキシ基、または置換もしくは非置換アルケニルまたはアリールアルケニル部分である)であることを特徴とする、請求項2に記載の単一成分組成物SCC。
【請求項4】
ポリアルジミンPAが、式(III)を有するポリアルジミンPA1であり、
【化4】

式中、
は、水素原子、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基、またはシクロアルキルもしくはアリールアルキル基であり、
5’は、
適用可能な場合、環状成分を有し、場合により、エーテル、カルボニルもしくはエステル基の形態で、少なくとも1個のヘテロ原子、特に酸素を有し、6〜30個、特に11〜30個の炭素原子を有する、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であるか、
または、6〜30個、特に11〜30個の炭素原子を有する、一価もしくは多価の不飽和の直鎖状もしくは分岐状の炭化水素部分であることを特徴とする、請求項3に記載の単一成分組成物SCC。
【請求項5】
表面不活性化ポリイソシアネートDIの平均粒径が、0.01〜100ミクロン、好ましくは0.1〜50ミクロン、またはより好ましくは0.3〜30ミクロンの範囲内にあることを特徴とする、請求項2から4のいずれか一項に記載の単一成分組成物SCC。
【請求項6】
表面不活性化ポリイソシアネートDIが、少なくとも1つのイソシアネート反応性基を有する表面不活性化物質による、室温で固体であるポリイソシアネートの変換から得られることを特徴とする、請求項2から5のいずれか一項に記載の単一成分組成物SCC。
【請求項7】
室温で固体であり、表面不活性化ポリイソシアネートDIのベースとなっているポリイソシアネートが、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニル(TODI)、1,4−フェニレンジイソシアネート、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサンのイソシアヌレート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのウレトジオン、2,4−トルエンジイソシアネートおよびトルエンのウレトジオン、ならびに2,4−トルエンジイソシアネートの尿素を含む群から選択されることを特徴とする、請求項6に記載の単一成分組成物SCC。
【請求項8】
表面不活性化のために使用される物質が、第一級または第二級アミン、特に第一級ポリアミン、脂肪アミン、ポリアルキレンアミンまたはポリアミドアミン、およびこれらのアミンのカルボン酸塩であることを特徴とする、請求項6に記載の単一成分組成物SCC。
【請求項9】
表面不活性化ポリイソシアネートDIが、ブロック化アミンBAの過剰にブロック化された加水分解的に活性化可能なアミノ基と、表面不活性化ポリイソシアネートDIのイソシアネート基の比が、0.25〜1、好ましくは0.3〜0.8となる様に組成物中に存在することを特徴とする、請求項2から8のいずれか一項に記載の単一成分組成物SCC。
【請求項10】
第1の硬化段階における温度が50℃未満、特に室温から40℃であり、第2の硬化段階における温度が、60〜160℃、好ましくは80〜140℃、特に好ましくは90〜130℃の範囲内にあることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の単一成分組成物SCC。
【請求項11】
第1の硬化段階のための水分が、空気の湿気または水、特に組成物中に混合された、水を含有するペーストの形態であることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の単一成分組成物SCC。
【請求項12】
a’)請求項2から11のいずれか一項に記載のイソシアネート基を含有する少なくとも1つのポリウレタンポリマーPUPと、請求項2から11のいずれか一項に記載の少なくとも1つのブロック化アミンBAおよび水分との反応によって得られる、少なくとも2個のブロック化された加水分解的に活性化可能なアミノ基を有する、少なくとも1つのポリマーブロック化アミンPBAと、
c)請求項2から11のいずれか一項に記載の、室温で固体である少なくとも1つの表面不活性化ポリイソシアネートDIと、
d)水分と
を含む、予備架橋された組成物PCC。
【請求項13】
支持層S1を支持層S2に結合するための手順であって、
i)予備架橋された組成物が形成されるように、支持層S1に、請求項1から9のいずれか一項に記載の単一成分組成物SCCを塗布し、組成物を50℃未満の温度で水分と接触させるステップと、
ii)適切な方法によって、予備架橋された組成物を、60〜160℃、好ましくは80〜140℃、さらに好ましくは90〜130℃の範囲の温度に加熱するステップと、
iii)予備架橋された、すなわち予備硬化された組成物を、支持層S2と接触させるステップと
を含み、ステップii)およびiii)はまた、同時にまたは逆の順番でも起こることができ、
支持層S2は、支持層S1と同じまたは異なる材料で作製される、手順。
【請求項14】
支持層S1(11)と、請求項1から9のいずれか一項に記載の単一成分組成物SCC、および水分(9)の作用から得られた、その上に位置する予備架橋された組成物(5’)とを含む、モジュール体(2)。
【請求項15】
支持層S1(11)と、支持層S2(12)と、前記支持層S1(11)と支持層S2(12)との間に位置する硬化された組成物(5”)とを含み、この硬化された組成物が、請求項1から9のいずれか一項、ならびに熱(8)および湿気(9)の作用によって、単一成分組成物SCCから得られる、複合体(3)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−522095(P2012−522095A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502656(P2012−502656)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【国際出願番号】PCT/EP2010/054264
【国際公開番号】WO2010/112537
【国際公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(504274505)シーカ・テクノロジー・アーゲー (227)
【Fターム(参考)】