表面実装エンドキャップを備え接続性を改善した超小型ヒューズ
【課題】小型ヒューズの製造上、性能上の改善。
【解決手段】超小型の表面実装型チップヒューズは、ヒューズ・エレメントと予め製作済みのエンドキャップを入れる二部品構成ハウジングを備える。ハウジングの端部は、エンドキャップがハウジングに組み付けされた時、ヒューズ・エレメントの端部の移動の自由を制約するように形成される。エンドキャップは、それらを適所に確実に固着すると共にハウジングに対するエンドキャップの相対的移動を制約するような特徴を備えるようにしても良い。エンドキャップ内に穴を設け、エンドキャップの外側位置からの“はんだ”の流れをエンドキャップ内部へと流れさせ、ヒューズ・エレメントとの電気接続を成すようにしても良い。
【解決手段】超小型の表面実装型チップヒューズは、ヒューズ・エレメントと予め製作済みのエンドキャップを入れる二部品構成ハウジングを備える。ハウジングの端部は、エンドキャップがハウジングに組み付けされた時、ヒューズ・エレメントの端部の移動の自由を制約するように形成される。エンドキャップは、それらを適所に確実に固着すると共にハウジングに対するエンドキャップの相対的移動を制約するような特徴を備えるようにしても良い。エンドキャップ内に穴を設け、エンドキャップの外側位置からの“はんだ”の流れをエンドキャップ内部へと流れさせ、ヒューズ・エレメントとの電気接続を成すようにしても良い。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、電気のヒューズに関し、更に具体的には回路基板用途のための表面実装型ヒューズに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気回路に対する高価な損傷を回避するべく過電流保護装置として、ヒューズが広く使用されている。主として、ヒューズ端子やヒューズ接点は、電源と、電気回路内に配置された電気部品、又は部品組み合わせとの間の電流路や電気接続部を構成する。1個又はそれ以上の可溶リンクや要素、或いはヒューズ・エレメントアセンブリがヒューズ端子間又はヒューズ接点間に接続されており、ヒューズを通る電流が所定の閾値を超えた場合にヒューズ・エレメントが溶け、崩壊し、ヒューズ・エレメントを介した電流路、即ちヒューズに関係する回路を分断するか開放し、以て電気部品への損傷を防ぐようになっている。
【0003】
従来、電子回路用ヒューズは、ガラス製シリンダやチューブに入れられ、かつチューブ内の空中につるされたワイヤ状のヒューズ・エレメント(或いは、型打ち及び/又は成形加工した金属製ヒューズ・エレメント)を備える。ヒューズ・エレメントは、電気回路への接続のためチューブに取り付けられる導電性エンドキャップの間を延びる。しかしながら、電子回路におけるプリント回路基板と共に使用する際にはヒューズは通常、非常に小さくあらねばならず、どちらかと言えばリード線を受けるための貫通孔を持った回路基板にはんだ付け可能なリード線を必要とする。この種の小型電子ヒューズは既に知られたものであり、電子回路の保護という点では有効なものである。しかしながら、そのようなヒューズは壊れやすく、そのようなヒューズの挿入実装は、特にヒューズの物理的大きさが増加した場合には、回路基板への装着が面倒かつ困難となる場合がある。
【0004】
挿入実装小型電子ヒューズを製造かつ装着する上での困難さを、少なくともある程度回避するべく、回路基板に表面実装可能な、所謂“チップ・ヒューズ”が開発されている。このチップ・ヒューズは層を成して製造可能であり、壊れやすいヒューズ管や上述した装置のリード・アセンブリを夫々別体で提供する必要性を無くす一方で、同時に幾つかの電子回路に対し良好なヒューズ特性(例えば、高速作動型ヒューズ)を提供する。そのようなチップ・ヒューズは例えば、基板層、ヒューズ・エレメント層、該ヒューズ・エレメント層を覆う1つ以上の絶縁又は保護層、及び回路基板への表面実装のため基板層とヒューズ・エレメント層の上に形成される端子を備える場合がある。そのようなチップ・ヒューズは回路基板にかなり容易に表面実装される低コストヒューズ製品を提供するが、それらは製造コストが比較的高価であり、実行能力には限界がある。
【0005】
更に最近では、ヒューズ・エレメントをまとめて収納する作成済み本体及びカバーと、該本体に組み付けられると共にヒューズ・エレメントに電気的に接続される作成済みエンドキャップとを備えたチップ型ヒューズが作られている。この場合、通常、ヒューズ・エレメントはエンドキャップにはんだ付けされる。ヒューズ・エレメント及びエンドキャップはかなり小さくすることができるが、はんだ付け接続を実践するにあたっては困難さが存在する。
【0006】
特に懸念されるべきはヒューズ・エレメント、使用される“はんだ”、及び導電性エンドキャップ間の不完全結合である。そのような接合問題は、電気的接続を成す上で信頼性がなく、しかるに好ましくないものとして知られ、往々にして“コールドはんだ”結合と呼ばれるものを招くことになるかも知れない。コールドはんだ結合には様々な原因があり、以下のものに限定されるわけではないが、例えば“はんだ付け”工程中において“はんだ”をそのリフロー温度に曝すことの失敗や、はんだ付け工程中においてはんだ付けされた部品(例えば、ヒューズ・エレメントやエンドキャップ)が相対的に移動してしまうことが含まれる。特に、昨今のチップ・ヒューズ装置のように小さな部品がはんだ付けされるような場合には、コールドはんだ結合の事例はそれを制御したり検出することが困難な場合がある。コールドはんだ結合は、結果として、性能のバラツキや時として動作不能ヒューズを招くことがあり、それらは電子機器製造者にとっては容認できないものである。
【0007】
チップ・ヒューズや他の電子部品に対する最近の“鉛フリーはんだ付けプロセス”の重視は産業界にとって更なる挑戦を導いている。既知の鉛フリーはんだは、鉛を含む従来のはんだ材料(例えば、スズ/鉛のはんだ材)よりも高いリフロー温度であって、通常30℃〜40℃の温度を必要とする。しかるに、好適なはんだ材料のためのより高いリフロー温度のため、好ましからざる“コールドはんだ結合”ができる可能性が以前よりも若干高い傾向にある。
【0008】
又、既知のチップ・ヒューズに使用されるような一層小さな部品を、鉛フリーはんだ材料に必要な高いはんだ付け温度に曝すことは、熱に弱いヒューズ部品にとっては更に別の問題を引き起こしてしまうことにもなる。特に、高温のはんだ付け工程であって、特に求められるリフロー温度が、時として制御困難なほど過度になるような場合には、1つ又はそれ以上のヒューズ部品が変形したり、永久的に損傷を受ける可能性もある。例えば、ヒューズの絶縁部分を作るのに用いるプラスチック材は、より高いはんだ付け温度によってその品質を低下させたり溶け易く、ヒューズ性能や信頼性にマイナスの影響を与える可能性がある。
【0009】
近年における電子装置の急増によって、ヒューズ技術に対する要求が増加するという結果をもたらした。特に、回路基板へ表面実装されるべく設計された小型ヒューズに対しては製造上の改善と性能上の改善が特に要望されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記の要望にかなう小型ヒューズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の電気ヒューズは、基部を有する非導電性ハウジングと、基部に適合する別体カバーとを有する。基部は、対向する長手方向側壁と、該長手方向側壁を相互接続する対向端壁とを有する。長手方向側壁は長手方向軸線に対して平行に延び、端壁はその長手方向軸線に対し垂直に延びる。この長手方向側壁と端壁とでそれらの間に内部のヒューズ・エレメントキャビティを形成し、端壁の少なくとも一方が内部のヒューズ・エレメントキャビティに連通するヒューズ・エレメント受容スロットを有する。
【0012】
カバーが基部に適合した際には、同カバーは内部のヒューズ・エレメントキャビティを閉じると共に、カバーが基部に適合した際には、同カバーはヒューズ・エレメント受容スロットから長手方向に離れた状態になっている。ヒューズ・エレメントは基部内に受容される。ヒューズ・エレメントはヒューズ・エレメント受容スロットを通って延びると共に、基部の対向端壁間にあるヒューズ・エレメントキャビティを横断して延びる。
【0013】
第1及び第2導電性エンドキャップが、ヒューズ・エレメントの端部に隣接する基部の各対向端壁に適合され、第1及び第2エンドキャップは回路基板への接続のための表面実装領域を形成する。
【0014】
任意的に、ヒューズ・エレメントはヒューズ・エレメント受容スロットに隣接した位置に屈曲部を備えることで、ヒューズ・エレメント受容キャビティの外側に延びるヒューズ・エレメント端部の一部分は、端壁に対して略平行に延びることになる。端壁は略平坦面を備えることができ、ヒューズ・エレメント受容スロットをその平坦面の平面内に伸長させるようにしても良い。ヒューズ・エレメント受容キャビティの外側に延びるヒューズ・エレメント端部の一部分を、伸長されたヒューズ・エレメント受容スロットと軸方向に整列させることができる。
【0015】
随意に、長手方向側壁は階段状の外面を備えても良い。その階段状外面は対向する端面と、該端面間に位置しかつ端面に対して凹んだ中央面とを備えても良い。
【0016】
随意に、少なくとも1つの端壁が階段状の外面を備えても良い。その階段状面は対向する端面と、該端面間に位置しかつ端面に対して凹んだ中央面とを備えても良い。ヒューズ・エレメント受容スロットはこの中央面を通るように形成され、端面から実質上等しく隔置される場合もある。
【0017】
ヒューズ・エレメントは、対向する端壁間においてヒューズ・エレメントキャビティを横断して真っ直ぐに延びても良い。
【0018】
随意に、第1及び第2エンドキャップの少なくとも一方には、その少なくとも一方のエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端との電気的接続を果たす“はんだ”を設けても良い。或いは、第1及び第2エンドキャップのいずれもヒューズ・エレメントにはんだ付けしなくとも良い。一実施形態において、第1及び第2エンドキャップの一方に、その少なくとも一方のエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端との電気的接続を果たす導電性連結金具を設けても良い。
【0019】
随意に、エンドキャップの少なくとも一方は、エンドキャップを基部に固定する保持窪みを少なくとも1つ備えるようにしても良い。基部の外側に、端壁の少なくとも一方に隣接するエンドキャップ受容キャビティを形成し、少なくとも一方のエンドキャップが基部に適合する際に、保持窪みが受容キャビティに係合されるようにしても良い。又、カバーが基部に適合する際に端壁の少なくとも一方に隣接するようなエンドキャップ受容開口部をカバーに形成し、少なくとも一方のエンドキャップがカバーに適合する際に、保持窪みが受容開口部に係合されるようにしても良い。少なくとも一方のエンドキャップは、端壁と、第1及び第2側壁とを備えても良く、少なくとも1つの保持窪みは、第1側壁に形成される第1の保持窪みと、第2側壁に形成される第2の保持窪みを備えるようにしても良い。随意に、保持窪みは実質的に矩形であっても良い。
【0020】
随意に、エンドキャップの少なくとも一方は、エンドキャップの厚さを完全に通って延び、かつ表面実装領域に隣接する開口を備えるようにしても良い。エンドキャップは更に、エンドキャップを基部かカバーの一方に確実に固定するための保持窪みを備えても良い。
【0021】
随意に、基部とカバーの内、少なくとも一方はセラミック材料から作るようにしても良い。随意に、ヒューズ・エレメント受容キャビティはアーク消去媒体で満たされるようにしても良い。ヒューズ・エレメントをヒューズ・エレメント受容スロットに接着しても良い。カバーは均一な厚みの略平坦なカバーであっても良い。
【0022】
本発明では、基部とカバーを有する非導電性ハウジングを備えた電気ヒューズも又開示される。基部は、対向する長手方向側壁と、該長手方向側壁を相互接続する対向端壁とを有し、側面の側壁と端壁とでその間にヒューズ・エレメント受容キャビティを形成している。カバーは基部に適合され、ヒューズ・エレメント受容キャビティを実質的に閉じる。ヒューズ・エレメント受容スロットに受容されるヒューズ・エレメントは、基部の端壁間のヒューズ・エレメント受容キャビティを横切って延びる。第1及び第2の端子要素は、ヒューズ・エレメントの各端部の近くで基部の各端壁に適合される導電性エンドキャップを備える。第1及び第2エンドキャップは夫々、回路基板への接続のための表面実装領域を形成する。エンドキャップの1つは、少なくとも1つの保持窪みと、表面実装領域近傍においてエンドキャップの厚みを完全に通って形成される開口部とを有する。
【0023】
随意に、基部の外側には保持窪みを受容するエンドキャップ受容キャビティを備えても良い。カバーは随意に、保持窪みを受容するエンドキャップ受容開口部を備えても良い。端壁の少なくとも一方は、ヒューズ・エレメント受容スロットを備えても良い。カバーが基部に適合された際にはカバーはヒューズ・エレメント受容スロットから長手方向に隔てられるようにしても良い。
【0024】
随意に、エンドキャップの1つには、その1エンドキャップとヒューズ・エレメントの一端との電気的接続を果たす“はんだ”を設けても良い。或いは、エンドキャップのどちらの内部にも、1つのエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端との電気的接続を果たす“はんだ”を設けなくとも良い。エンドキャップの一方に、その1エンドキャップとヒューズ・エレメントの一端との電気的接続を果たす導電性連結金具を設けても良い。
【0025】
基部とカバーの内、少なくとも一方をセラミック材料から作るようにしても良い。ヒューズ・エレメント受容キャビティはアーク消去媒体で満たされるようにしても良い。ヒューズ・エレメントをヒューズ・エレメント受容スロットに接着しても良い。カバーは均一な厚みの略平坦要素を含んでも良い。
【0026】
本発明では、また基部と別体カバーを有する非導電性ハウジングを備えた電気ヒューズが開示される。基部は、対向する長手方向側壁と、該長手方向側壁を相互接続する対向端壁とを有し、側面の側壁と端壁とでその間にヒューズ・エレメント受容キャビティを形成している。カバーは基部に適合され、ヒューズ・エレメント受容キャビティを実質的に閉じる。ヒューズ・エレメントはヒューズ・エレメント受容スロットに受容され、基部の端壁間のヒューズ・エレメント受容キャビティを横切って延びる。第1及び第2の端子要素は、基部の各端壁に適合される導電性エンドキャップを備える。第1及び第2エンドキャップは夫々、回路基板への接続のための表面実装領域を形成する。エンドキャップの1つは、表面実装領域近傍においてエンドキャップの厚みを完全に通って形成される開口部を有し、これによりエンドキャップを基部が回路基板にはんだ付けされた際に、“はんだ”が開口部を通り、エンドキャップの外側からエンドキャップ内側へと流れ、ヒューズ・エレメントに対し直接的な電気的接続を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
以下の図を参照しながら非限定的かつ限定的実施形態が記述されるが、特別の定めのない限り種々の図面を通して類似する参照番号は同様の部品を引用する。
【0028】
【図1】本発明の特徴による表面実装型ヒューズの第1の典型的実施形態の斜視図である。
【図2】部分切欠きされた、図1に示す表面実装型ヒューズを示す図である。
【図3】図1及び図2に示すヒューズの分解図である。
【図4】図2及び図3に示すヒューズアセンブリの一部分の側面図である。
【図5】図4に示すヒューズアセンブリ部分の端面図である。
【図6】図5に示すヒューズアセンブリ部分の底面図である。
【図7】図6の線7−7に沿ったアセンブリの断面図である。
【図8】図4乃至図7に示すヒューズアセンブリの斜視図である。
【図9】図1に示すヒューズの部分的分解図である。
【図10】本発明の特徴による第1の代替エンドキャップ構造の斜視図である。
【図11】図10に示すようなエンドキャップを備えた表面実装型ヒューズの第2の典型的実施形態の斜視図である。
【図12】本発明の特徴による第2の代替エンドキャップ構造の斜視図である。
【図13】図12に示すエンドキャップと共に使用するためのヒューズ・サブアセンブリの第2の典型的実施形態の斜視図である。
【図14】図12に示すようなエンドキャップを備えたヒューズの第2の典型的実施形態の斜視図である。
【図15】本発明の特徴による第3の代替エンドキャップ構造の斜視図である。
【図16】図15に示すエンドキャップと共に使用するためのヒューズ・サブアセンブリの第3の典型的実施形態の斜視図である。
【図17】図15に示すようなエンドキャップを備えたヒューズの第3の典型的実施形態の斜視図である。
【図18】本発明の特徴による第4の代替エンドキャップ構造の斜視図である。
【図19】図18に示すエンドキャップと共に使用するためのヒューズ・サブアセンブリの第4の典型的実施形態の斜視図である。
【図20】図18に示すようなエンドキャップを備えたヒューズの第4の典型的実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
従来からの様々な問題を克服するべく、回路基板用途や電子装置のための表面実装型ヒューズ構造の模範的実施形態を以下に記述する。本発明を充分に理解してもらうために、以下の開示は異なるパート又はセグメントにて提供されるが、この内、パートIでは本技術及びそれに関係する問題を案内し、パートIIはパートIで論じた問題点を克服するヒューズ構造と方法に関する好適実施形態を開示するものである。
【0030】
以下、記述する表面実装型ヒューズの実施形態は、除去しないかぎりにおいては、問題ある“コールドはんだ接合”の例を回避するばかりか、低価格や信頼性・性能特性の向上を含む(決してそれらに限定されないが)製造上の利点を提供するものである。記述される表面実装型ヒューズに関連する製造及び装着方法は、以下の説明において部分的に明らかになるだろうし、ある程度具体的に指摘されることになるだろう。特に明記しない限りにおいては様々な図面を通し、類似する参照番号は類似する部品を参照している。
【0031】
図1乃至図9は回路基板102(図1に仮想線で示す)に表面実装接続するための表面実装型ヒューズ100の第1の典型的実施形態を示している。図1に示すように、ヒューズ100は電気的絶縁性又は非導電性本体又はハウジング104と、該ハウジング104の対向端部に取り付けられた導電性エンドキャップ106、108とを具備する。導電性エンドキャップ106,108は、はんだ付プロセスも含まれるがそれだけに限定されない既知技術を用いて、回路パッド又は配線110,112(図1に仮想線で示す)に接続するための各実装領域を形成する。パッド又は配線110は、基板102に連携する電源又はライン側回路114に接続されることもあり、又パッド又は配線112は、基板102に連携する負荷側部品又は回路116に接続されることもある。
【0032】
ヒューズ100のハウジング104を部分的に切欠いた図2に示すように、ヒューズ・エレメント120はエンドキャップ106、108間をハウジング104を通って延び、他方エンドキャップ106、108は、ヒューズ100を介して導電電流路が形成されるようにヒューズ・エレメント120に対し電気的に接続される。立ち代わって、エンドキャップ106、108が回路配線又はパッド110、112(図1)に電気的に接続された際には、ヒューズ・エレメント120を介したライン側回路114・負荷側回路116間に電気回路が成立することになる。ヒューズ・エレメント120は、ヒューズを通る電流が閾値を超えた際には、ヒューズ・エレメント120を介してライン側回路114・負荷側回路116(図1)間に成立した電流路を溶融又は崩壊したり、分断するか、さもなければ開放するように構成される。それ故、これらのような事象が発生した際には、負荷側回路116をライン側回路114から電気的に隔離し、潜在的に有害な電流状態から隔離することができる。これにより負荷側回路116内の高感度かつ高価な部品をヒューズ100によって保護することができる。
【0033】
図2にも示すように、ハウジング104は、往々にして基部122と呼ばれる第1の要素と、往々にしてカバー124と呼ばれることもある第2の要素とを備える。基部122とカバー124は以下説明するように組み付けされ、ヒューズ・エレメント120の信頼性ある作動のためにこれを共同で取り囲み、保護するようにしても良い。
【0034】
図3は分解状態にあるヒューズ100の各部品を示している。ハウジング基部122は電気絶縁性又は非導電性材料から作られ、対向する長手方向側壁126、128と、これら長手方向側壁126、128を相互に接続する対向端壁130、132とを備える。一実施形態において、ハウジング基部122は、高温はんだ付作業に充分耐え得る程の充分な耐熱性を持つセラミック材から作られるが、必要なら他の実施形態において他の非導電性材料も同じように使用することも可能である。
【0035】
ハウジング基部122は長手方向軸線134(図4)を明確にし、長手方向側壁126、128はお互いに、かつ長手方向軸線134に対して略平行に延びている。端壁130、132は長手方向軸線134と長手方向側壁126、128に対し略垂直に延びる。そのようなものとして、ハウジング基部122は略矩形で箱状になっており、側壁126、128及び端壁130、132の内部にはヒューズ・エレメントキャビティ136が形成される。ヒューズ・エレメントキャビティ136は通常、後述するヒューズ・エレメント120の組み付けのため基部122の一方の側138(図3、図4に示す上側)が開いた状態にあり、基部122の対向する側140(図3、図4に示す下側)が閉じられている。
【0036】
図3、4及び図6に示すように、長手方向側壁126、128は階段状の外方又は外側面を備え、この面は、中央面142と、該中央面142の両側で互いに対向して延びる端面144とを有する。図示した実施形態では、中央面142と端面144は、ほぼ平らでかつ平面的である。端面144を中央面142に対して低めるか又は陥没した状態とすることで、同端面144は端壁130、132に通じる側壁126、128の端部分をより薄くする。図6にベストな状態で示されるように、図示した典型的実施形態では、各側壁126、128の中央面142は、長手方向軸線134から第1の距離D1を隔てた平面内で、かつ同軸線134に対し平行に延び、各側壁126、128の端面144は、第1の距離D1より小さな第2の距離D2を以て長手方向軸線134から隔てられたもう1つの平面内で、かつ同軸線134に対し平行に延びる。これら距離D1、D2間の差はエンドキャップ106、108の厚さとほぼ等しい。これによりエンドキャップ106、108を各端壁130、132上に装着した際には、図1にベストな状態で示したように、エンドキャップは、これらエンドキャップ106、108によって覆われないハウジング基部122の外面とほぼ同一平面内に位置することになる。
【0037】
図2乃至図6に示すように、端壁130、132は夫々、中央面146と該中央面146の両側に延びかつ互いに対向する端面148を備える階段状外面を備える。各端壁130、132の中央面146は図6にベストな状態で示すように端面148に対し低められるか凹ませられる一方、端面148は中央面146から外側に突出するようになっている。細長いヒューズ受容スロット150が各端壁130、132内に形成され、図5にベストな状態で示すように端壁の第1エッジ152から中央壁のほぼ中点まで延びている。スロット150は又、突出する端面148間のほぼ中央に位置し、端面148とスロット150が軸方向(例えば、図5の面での縦方向)において互いに略平行に延びるように、スロット150は端面148に対し整列した状態となっている。
【0038】
ヒューズ・エレメント120は図3、5及び図6に示すように各端壁にあるスロット150内に受容される。図3に示すように、ヒューズ・エレメント120はスロット150を介してハウジング基部122のヒューズ・エレメントキャビティ136内に装填するようにしても良く、又図5に示すように、接着剤154を設け、各端壁130、132の中間点に対しヒューズ・エレメント120を適所に固着するようにしても良い。各種実施形態において、接着剤は、エポキシベース剤や非エポキシべース剤や紫外線硬化型接着剤、或いは当業者には馴染みのある他の接着剤であっても良い。また他の実施形態では接着剤をオプションとして考えても良い。使用した場合、接着剤154はヒューズ・エレメント120をハウジング基部122に対し所望の位置に固定・保持することで、ヒューズ・エレメント120の電気的な接続性や性能において高い信頼性が確実となる。
【0039】
図3に示すように、ヒューズ・エレメント120は端壁130、132間をハウジング基部122を横断して延びるほぼ真っすぐなワイヤ状ヒューズ・エレメントである。ヒューズ・エレメント120は、それらに限定されるものではないが銀、銅、ニッケル、スズ、亜鉛、及びそれらの合金、或いは所望なら他の材料を含むような、当該技術において既知の導電性材料から作られるかも知れない。ヒューズ・エレメントの電流容量は使用される導電性材料やそのワイヤ径によって決まる。理想的には、ヒューズ・エレメントは、使用時比較的小さな電流がヒューズ・エレメントを実際に流れるような高い電気抵抗を持つ。エレメントの可融作用を変えたり、異なる性能目的を達成するためにメトカルフ法などを使用しても良い。
【0040】
ここではある特殊な型のヒューズ・エレメント120が示されているが、それに限定されるものではないが、1つ以上の断面減少部分を持ったスタンプ付き金属エレメントを含む、他の種類のヒューズ・エレメントを同様に使用しても良い。更に図3に示す以外の形状のワイヤ状ヒューズ・エレメントを同様に使用することも可能である。例えば、図3に示す略ストレートなワイヤの代りに、コア・エレメント周りにワイヤ状ヒューズ・エレメントを螺旋状に巻いたものを使用しても良い。更には、その他のヒューズ・エレメントタイプや形状も可能であり、更なる実施形態及び/又は代替的実施形態において、1つ以上のヒューズ・エレメントを組み合わせた状態で使用しても良い。
【0041】
例えばハウジングカバー124は、全体を通して均一な厚みを持つ略平坦なカバーであって、形状的には図3に示すように略矩形状となる。そのカバー124は基部122内の相補形状の開口部156に適合する。図2、5、6及び図7に示すように、カバー124はハウジング基部122のヒューズ・エレメントキャビティを実質上閉じる。しなしながら図6に示すように、カバー124の端部はハウジング基部の端壁130、132にあるヒューズ・エレメント受容スロット150からは長手方向に隔てられる。即ち、カバー124はヒューズ・エレメント受容スロット150を超えて延びることはなく、カバー124装着後においてもヒューズ・エレメント受容スロットに対してはアクセス可能になっている。
【0042】
ハウジング基部122のように、カバー124も電気絶縁性又は非導電性材料から作ることができる。一実施形態において、カバー124は高温はんだ付作業に充分耐え得る程の充分な耐熱性を持つセラミック材から作られるが、必要なら他の実施形態において他の非導電性材料も同じように使用することも可能である。全ての計画実施形態においてカバー124は基部と同一材料で作る必要はない。即ち、ハウジング基部122とカバー124を、違う特性を持つ異なった非導電性材料から形成しても良い。様々な模範的実施形態において、カバー124は、僅かな“締まりばめ”や摩擦係合や他の機械的係合方法を介し、或いは結合剤や接着剤を用いてハウジング基部122に機械的に適合しても良い。
【0043】
図3及び図9に示す模範的実施形態を再び参照するに、エンドキャップ106、108はめいめいアセンブリの残りから独立して作られ、後のアセンブリのための分離構成部品として提供される。往々にしてエンドキャップ106、108は既成部品と呼ばれ、メタライゼーション技術、浸漬技術などを用いてハウジングそれ自体の表面上に形成された終端構造と見分けることができる。エンドキャップ106、108は既知方法に従って形成され、各エンドキャップは通常、端壁158と、該端壁158から延びる4つのほぼ直交する側壁160とを備えており、ハウジング基部122の各端壁130、132の上に適合して組み付け可能な略矩形容器162を形成している。各エンドキャップ106、108の端壁158の内面には、例えば、ヒューズ・エレメント120との電気接続を果たすためにリフロー・固化可能な“はんだ”や導電性連結金具などに代表されるような電気接続媒体164を設けるようにしても良い。実施形態によっては、その電気接続媒体164はオプションとして捉えられたり、省略される場合もある。
【0044】
図7に部分的に示すように、ある実施形態において、ハウジング基部122内におけるヒューズ・エレメントキャビティ136には更にアーク消去媒体166で満たされるようにしても良い。様々な実施形態において、このアーク消去媒体166は、砂、又は当業者に馴染みのあるシリカ物質、或いはヒューズ・エレメント作動時、電気的アークを消火するアーク消去特性を有するガラス物質などでも良い。また、他の実施形態としては、アーク消去媒体166をオプションとして捉えたり省略したりすることも可能であり、更に、ヒューズ・エレメント120をハウジング基部122内部の空気によって取り囲むようにしても良い。
【0045】
図8及び図9に示すように、ハウジング基部122のヒューズ・エレメントキャビティ136の外側に延びるヒューズ・エレメント120の自由端168は図示された例ではほぼ直角(約90度)に曲げられることで、結果としてはヒューズ・エレメント端部168が端壁の端面148に対し略平行に延び、さらに端壁の中央面146に対し略平行に延びることになる。又、ヒューズ・エレメント120の屈曲端部168は端壁のヒューズ・エレメント受容スロット150と略軸方向に整列する。ヒューズ・エレメント端部168は、エンドキャップ106、108がハウジング基部122に組み付けられた状態では、ヒューズ・エレメントと並んで延びる突出端面148によって保護されるようになっている。それ故、エンドキャップ106、108がハウジング基部122に適合された際には、完成したヒューズにとっては信頼性の問題にかかわるヒューズ・エレメント端部168への不慮の損傷が実質上回避されることになる。
【0046】
エンドキャップ106、108における接続媒体164(図9)として鉛無しのはんだ材料が提供された際には、アセンブリも又、より高い“はんだ付温度”に対しより上手に耐えるかもしれない。
【0047】
又、突出する端面148は一般に、エンドキャップ106、108がハウジング基部122の端部上に組み付け/装着されてヒューズ・エレメント端部168とエンドキャップ106、108との間に電気的接続が成立した際、エンドキャップ106、108に対するヒューズ・エレメント端部168の移動を制限する。ヒューズ・エレメント端部168を端壁130、132の突出する端面148間の凹んだ中央面146に沿って位置させることで、密閉された接触領域が確実に構築される。ヒューズ・エレメント端部168の移動の自由度を制限することは、所定の場所に恒常的な接触領域を設けることと同様に、エンドキャップ106、108とヒューズ・エレメント端部168の間の電気的接続の信頼性を更に向上させることにもなる。そのようにして、コールドはんだ接合や、ヒューズ・エレメント端部168との電気的接続を成す際にエンドキャップ106、108に対しヒューズ・エレメントが移動することで生じると思われるような、他の信頼性問題が実質上回避される。
【0048】
アセンブリは又、小型レベルで実装可能である。ヒューズは、電子機器用回路基板に取り付けられる他の部品と同様なスケールを持った“チップ型ヒューズ”として用いるべく、小型パッケージサイズで提供されることも可能である。そのようなチップ型ヒューズの寸法は通常、ミリメートル単位で測定される。一例として、完成品としてのヒューズ100は長手軸線134(図4及び図6)に沿う長さで約6mm、長手軸線134に垂直な方向での幅寸法(即ち、ハウジング基部122の長手方向側壁126、128間に延びる端壁130、132の幅)が約3mm又はそれ以下となるかもしれない。これより大きい寸法も小さい寸法も可能である。
【0049】
更に別の実施形態では、導電性連結金具がはんだ材料の代わりに使用された際には、“鉛フリーはんだ”であるなしに係わらず、はんだ付け技術に関係する高温を回避することができ、併せて製造工程におけるコスト削減にもつながる。
【0050】
図10は上述したエンドキャップ106、108の代りに使用でき、更なる利点があるような第1の代替エンドキャップ構造200の斜視図である。エンドキャップ106、108と同様に、エンドキャップ200は端壁158と、該端壁158から延びる4つのほぼ直交する側壁160とを備えており、前述したようにハウジング基部122の各端壁130、132の上に適合して組み付け可能な略矩形容器162を形成している。図9に示すエンドキャップ106、108とは異なり、エンドキャップ200は電気接続媒体(例えば、“はんだ”や導電性連結金具)を備えていない。
【0051】
図10に示すように、エンドキャップはその厚みを完全に貫通して形成された開口又は穴202を有する。穴202は、例えばスタンピングやパンチング技術を使用する既知方法によって形成され、図11に示す基板102のような回路基板に表面実装される側壁160に隣接して配置される。エンドキャップ200は、図11に示すような完成したヒューズ210を形成するべく、上述したのと実質上同じ方法により、上述したアセンブリの残り部分に組み付けることができる。図示した実施形態では穴202は実質上四角形又は矩形に形成されてはいるが、様々な実施形態においてそれは楕円形や円形だったり、或いは別の形状でも良い。
【0052】
エンドキャップ200の穴202は、ヒューズ・エレメント120の端部168と効果的に電気接続するべくエンドキャップ200に設けられるべき“はんだ”や導電性連結金具のような電気接続媒体の必要性がなくなるという理由で、有効なものである。正確に言えば、ヒューズ210が回路基板102にはんだ付けされた際にヒューズ・エレメント端部168とエンドキャップ200との間に電気的接続が成立する。エンドキャップ200を基板102に接続するために使用される“はんだ”の一部は、初めはヒューズ200の外側に供給されるが、やがて基板102近くに位置する穴202の中に入り込み、エンドキャップ200の内側にあるヒューズ・エレメント端部168と直接接触することになる。ハウジング端壁130、132(図9)の凹んだ中央面146は“はんだ”がエンドキャップの中を流れる溝となり、“はんだ”がヒューズ・エレメント端部168と接触するのを確実にすることができる。
【0053】
エンドキャップ200の穴202によって可能となった、基板102やヒューズ・エレメント端部168に対するエンドキャップ200の直接路接続や同時接続により、穴202を設けない内部はんだ接合を含んだエンドキャップ106、108を備えるヒューズ・エレメントと比較した場合、電気抵抗を下げるという結果をもたらす。電流はエンドキャップ200それ自体を流れる必要はないが、ヒューズ210装着の際・外側の“はんだ”がエンドキャップ200の内側に流れるのを可能にする穴202のおかげで、エンドキャップ200の外側位置からヒューズ・エレメント端部168があるエンドキャップ200の内側位置に向かって電流が“はんだ”だけを流れることが可能となる。従って、ヒューズ210の構造における“はんだ材料”に関係した材料コスト、及びヒューズ210を基板102に取り付けるに先立ち、ヒューズ210の内側に別々のはんだ接続部を作るための人件費とがそれぞれ回避される。
【0054】
図12は上述したエンドキャップ200の代りに使用でき、更なる別の利点があるような第2の代替エンドキャップ構造220の斜視図である。エンドキャップ200と同様にエンドキャップ220は、端壁158と、該端壁158から延びる4つのほぼ直交する側壁160とを備えており、前述したようにハウジング基部122の各端壁130、132の上に適合して組み付け可能な略矩形容器162を形成している。エンドキャップ200は上述した利点のある穴202を備え、穴202に対面する壁160の1つに、保持窪み222がエンドキャップ106に設けられる。窪み222は、その窪みがエンドキャップ220の外面に設けられ、かつ突起が窪み222の位置でエンドキャップ220の内側に設けられるように、例えばスタンピング工程や他の既知技術を用いて形成しても良い。
【0055】
図13に示すように、ハウジング基部122にはエンドキャップ220の保持窪み222を相補するように形成された外向き保持キャビティ224が設けられる。エンドキャップ200がハウジング基部122の端壁130、132に適合して完成したヒューズ230(図14)を成した際には、エンドキャップ220の内側に突出する保持窪み222がハウジング基部122の保持キャビティ224と係合し、エンドキャップ220をハウジング基部122に確実に固定する。ハウジング基部122に対してのエンドキャップ220の相対移動は、係合するハウジング基部122とエンドキャップ220によって阻止される。従ってこれを削除しない限りにおいては、内部の電気的接続がヒューズ・エレメント端部168に成立した際にエンドキャップ220を移動させてしまうことに起因する“コールドはんだ結合”やその他の好ましからぬ作用が、実質上回避される。
【0056】
図15は上述したエンドキャップ220の代りに使用できる第3の代替エンドキャップ構造240の斜視図である。エンドキャップ220と同様に、保持窪み222が設けられるが、穴202は設けられない。穴202を設けない理由としては、電気接続媒体164(例えば“はんだ”や導電性連結金具)がエンドキャップ240に設けられており、媒体164をリフロー接合することでエンドキャップ240とヒューズ・エレメント端部168(図16)との間に電気的接続を成すことができるからである。
【0057】
図16に示すように、カバー124にはエンドキャップ240の保持窪み222を相補するように形成された保持開口部242が設けられる。エンドキャップ240がハウジング基部122の端壁130、132に適合して完成したヒューズ250(図17)を成した際には、保持窪み222が保持開口部242と係合し、エンドキャップ240はハウジング基部122に確実に固定される。従ってこれを削除しない限りにおいては、“コールドはんだ結合”やその他の好ましからぬ作用へとつながる恐れのある、ハウジング基部122に対してのエンドキャップ220の相対移動が実質上回避されることになる。
【0058】
図18は上述したエンドキャップ240の代りに使用できる第4の代替エンドキャップ構造260の斜視図である。エンドキャップ260はエンドキャップ260の対向壁160に位置する2つの保持窪み222を備える。
【0059】
図19に示すように、ハウジング基部122のには保持キャビティ224が設けられ、カバー124には、エンドキャップ260の保持窪み222に相補する形状の保持開口部(図19には見えないが、図16に示す開口部242に類似するもの)が設けられる。エンドキャップ260がハウジング基部122の端壁130、132に適合して完成ヒューズ270(図20)を成す際には、各エンドキャップ260の保持窪み222の1つがハウジング基部122の保持開口部242の1つに係合し、各エンドキャップ260の保持窪み222の1つがカバー124の保持開口部242に係合する。それ故、エンドキャップ260は、ヒューズハウジングの一側部以上に確実に固定され、結果として、組み立てや装着の際、更にヒューズ・エレメント端部168・エンドキャップ260間に電気的接続を完成させる際においても、ヒューズ・エレメント端部168に対するエンドキャップ260の相対位置の安定性が更に向上することになる。これを削除しない限りにおいては、“コールドはんだ結合”や、その他の好ましからぬ作用や信頼性上の問題へとつながる恐れのある、ヒューズ・エレメント端部168に対するエンドキャップ260の相対移動が実質上回避されることになる。
【0060】
ここに記載した説明は、最善の形態はもとより本発明を開示するための例や、如何なる装置やシステムを作ったり使用し、如何なる併合方法を実行することはもとより、如何なる当業者でも本発明を実行することができるような例を使用している。発明の特許可能な範囲は「請求の範囲」に定義されており、当業者が想起する他の例を含むかも知れない。仮にそれらの例が「請求の範囲」の逐語的な言語とは異ならない構造的要素を持つものであったり、或いは「請求の範囲」の逐語的な言語と僅かな違いを持つ同等な構造要素を含むものであるならば、そのような他の例は請求の範囲内に含まれることを意図するものである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、電気のヒューズに関し、更に具体的には回路基板用途のための表面実装型ヒューズに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気回路に対する高価な損傷を回避するべく過電流保護装置として、ヒューズが広く使用されている。主として、ヒューズ端子やヒューズ接点は、電源と、電気回路内に配置された電気部品、又は部品組み合わせとの間の電流路や電気接続部を構成する。1個又はそれ以上の可溶リンクや要素、或いはヒューズ・エレメントアセンブリがヒューズ端子間又はヒューズ接点間に接続されており、ヒューズを通る電流が所定の閾値を超えた場合にヒューズ・エレメントが溶け、崩壊し、ヒューズ・エレメントを介した電流路、即ちヒューズに関係する回路を分断するか開放し、以て電気部品への損傷を防ぐようになっている。
【0003】
従来、電子回路用ヒューズは、ガラス製シリンダやチューブに入れられ、かつチューブ内の空中につるされたワイヤ状のヒューズ・エレメント(或いは、型打ち及び/又は成形加工した金属製ヒューズ・エレメント)を備える。ヒューズ・エレメントは、電気回路への接続のためチューブに取り付けられる導電性エンドキャップの間を延びる。しかしながら、電子回路におけるプリント回路基板と共に使用する際にはヒューズは通常、非常に小さくあらねばならず、どちらかと言えばリード線を受けるための貫通孔を持った回路基板にはんだ付け可能なリード線を必要とする。この種の小型電子ヒューズは既に知られたものであり、電子回路の保護という点では有効なものである。しかしながら、そのようなヒューズは壊れやすく、そのようなヒューズの挿入実装は、特にヒューズの物理的大きさが増加した場合には、回路基板への装着が面倒かつ困難となる場合がある。
【0004】
挿入実装小型電子ヒューズを製造かつ装着する上での困難さを、少なくともある程度回避するべく、回路基板に表面実装可能な、所謂“チップ・ヒューズ”が開発されている。このチップ・ヒューズは層を成して製造可能であり、壊れやすいヒューズ管や上述した装置のリード・アセンブリを夫々別体で提供する必要性を無くす一方で、同時に幾つかの電子回路に対し良好なヒューズ特性(例えば、高速作動型ヒューズ)を提供する。そのようなチップ・ヒューズは例えば、基板層、ヒューズ・エレメント層、該ヒューズ・エレメント層を覆う1つ以上の絶縁又は保護層、及び回路基板への表面実装のため基板層とヒューズ・エレメント層の上に形成される端子を備える場合がある。そのようなチップ・ヒューズは回路基板にかなり容易に表面実装される低コストヒューズ製品を提供するが、それらは製造コストが比較的高価であり、実行能力には限界がある。
【0005】
更に最近では、ヒューズ・エレメントをまとめて収納する作成済み本体及びカバーと、該本体に組み付けられると共にヒューズ・エレメントに電気的に接続される作成済みエンドキャップとを備えたチップ型ヒューズが作られている。この場合、通常、ヒューズ・エレメントはエンドキャップにはんだ付けされる。ヒューズ・エレメント及びエンドキャップはかなり小さくすることができるが、はんだ付け接続を実践するにあたっては困難さが存在する。
【0006】
特に懸念されるべきはヒューズ・エレメント、使用される“はんだ”、及び導電性エンドキャップ間の不完全結合である。そのような接合問題は、電気的接続を成す上で信頼性がなく、しかるに好ましくないものとして知られ、往々にして“コールドはんだ”結合と呼ばれるものを招くことになるかも知れない。コールドはんだ結合には様々な原因があり、以下のものに限定されるわけではないが、例えば“はんだ付け”工程中において“はんだ”をそのリフロー温度に曝すことの失敗や、はんだ付け工程中においてはんだ付けされた部品(例えば、ヒューズ・エレメントやエンドキャップ)が相対的に移動してしまうことが含まれる。特に、昨今のチップ・ヒューズ装置のように小さな部品がはんだ付けされるような場合には、コールドはんだ結合の事例はそれを制御したり検出することが困難な場合がある。コールドはんだ結合は、結果として、性能のバラツキや時として動作不能ヒューズを招くことがあり、それらは電子機器製造者にとっては容認できないものである。
【0007】
チップ・ヒューズや他の電子部品に対する最近の“鉛フリーはんだ付けプロセス”の重視は産業界にとって更なる挑戦を導いている。既知の鉛フリーはんだは、鉛を含む従来のはんだ材料(例えば、スズ/鉛のはんだ材)よりも高いリフロー温度であって、通常30℃〜40℃の温度を必要とする。しかるに、好適なはんだ材料のためのより高いリフロー温度のため、好ましからざる“コールドはんだ結合”ができる可能性が以前よりも若干高い傾向にある。
【0008】
又、既知のチップ・ヒューズに使用されるような一層小さな部品を、鉛フリーはんだ材料に必要な高いはんだ付け温度に曝すことは、熱に弱いヒューズ部品にとっては更に別の問題を引き起こしてしまうことにもなる。特に、高温のはんだ付け工程であって、特に求められるリフロー温度が、時として制御困難なほど過度になるような場合には、1つ又はそれ以上のヒューズ部品が変形したり、永久的に損傷を受ける可能性もある。例えば、ヒューズの絶縁部分を作るのに用いるプラスチック材は、より高いはんだ付け温度によってその品質を低下させたり溶け易く、ヒューズ性能や信頼性にマイナスの影響を与える可能性がある。
【0009】
近年における電子装置の急増によって、ヒューズ技術に対する要求が増加するという結果をもたらした。特に、回路基板へ表面実装されるべく設計された小型ヒューズに対しては製造上の改善と性能上の改善が特に要望されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記の要望にかなう小型ヒューズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の電気ヒューズは、基部を有する非導電性ハウジングと、基部に適合する別体カバーとを有する。基部は、対向する長手方向側壁と、該長手方向側壁を相互接続する対向端壁とを有する。長手方向側壁は長手方向軸線に対して平行に延び、端壁はその長手方向軸線に対し垂直に延びる。この長手方向側壁と端壁とでそれらの間に内部のヒューズ・エレメントキャビティを形成し、端壁の少なくとも一方が内部のヒューズ・エレメントキャビティに連通するヒューズ・エレメント受容スロットを有する。
【0012】
カバーが基部に適合した際には、同カバーは内部のヒューズ・エレメントキャビティを閉じると共に、カバーが基部に適合した際には、同カバーはヒューズ・エレメント受容スロットから長手方向に離れた状態になっている。ヒューズ・エレメントは基部内に受容される。ヒューズ・エレメントはヒューズ・エレメント受容スロットを通って延びると共に、基部の対向端壁間にあるヒューズ・エレメントキャビティを横断して延びる。
【0013】
第1及び第2導電性エンドキャップが、ヒューズ・エレメントの端部に隣接する基部の各対向端壁に適合され、第1及び第2エンドキャップは回路基板への接続のための表面実装領域を形成する。
【0014】
任意的に、ヒューズ・エレメントはヒューズ・エレメント受容スロットに隣接した位置に屈曲部を備えることで、ヒューズ・エレメント受容キャビティの外側に延びるヒューズ・エレメント端部の一部分は、端壁に対して略平行に延びることになる。端壁は略平坦面を備えることができ、ヒューズ・エレメント受容スロットをその平坦面の平面内に伸長させるようにしても良い。ヒューズ・エレメント受容キャビティの外側に延びるヒューズ・エレメント端部の一部分を、伸長されたヒューズ・エレメント受容スロットと軸方向に整列させることができる。
【0015】
随意に、長手方向側壁は階段状の外面を備えても良い。その階段状外面は対向する端面と、該端面間に位置しかつ端面に対して凹んだ中央面とを備えても良い。
【0016】
随意に、少なくとも1つの端壁が階段状の外面を備えても良い。その階段状面は対向する端面と、該端面間に位置しかつ端面に対して凹んだ中央面とを備えても良い。ヒューズ・エレメント受容スロットはこの中央面を通るように形成され、端面から実質上等しく隔置される場合もある。
【0017】
ヒューズ・エレメントは、対向する端壁間においてヒューズ・エレメントキャビティを横断して真っ直ぐに延びても良い。
【0018】
随意に、第1及び第2エンドキャップの少なくとも一方には、その少なくとも一方のエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端との電気的接続を果たす“はんだ”を設けても良い。或いは、第1及び第2エンドキャップのいずれもヒューズ・エレメントにはんだ付けしなくとも良い。一実施形態において、第1及び第2エンドキャップの一方に、その少なくとも一方のエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端との電気的接続を果たす導電性連結金具を設けても良い。
【0019】
随意に、エンドキャップの少なくとも一方は、エンドキャップを基部に固定する保持窪みを少なくとも1つ備えるようにしても良い。基部の外側に、端壁の少なくとも一方に隣接するエンドキャップ受容キャビティを形成し、少なくとも一方のエンドキャップが基部に適合する際に、保持窪みが受容キャビティに係合されるようにしても良い。又、カバーが基部に適合する際に端壁の少なくとも一方に隣接するようなエンドキャップ受容開口部をカバーに形成し、少なくとも一方のエンドキャップがカバーに適合する際に、保持窪みが受容開口部に係合されるようにしても良い。少なくとも一方のエンドキャップは、端壁と、第1及び第2側壁とを備えても良く、少なくとも1つの保持窪みは、第1側壁に形成される第1の保持窪みと、第2側壁に形成される第2の保持窪みを備えるようにしても良い。随意に、保持窪みは実質的に矩形であっても良い。
【0020】
随意に、エンドキャップの少なくとも一方は、エンドキャップの厚さを完全に通って延び、かつ表面実装領域に隣接する開口を備えるようにしても良い。エンドキャップは更に、エンドキャップを基部かカバーの一方に確実に固定するための保持窪みを備えても良い。
【0021】
随意に、基部とカバーの内、少なくとも一方はセラミック材料から作るようにしても良い。随意に、ヒューズ・エレメント受容キャビティはアーク消去媒体で満たされるようにしても良い。ヒューズ・エレメントをヒューズ・エレメント受容スロットに接着しても良い。カバーは均一な厚みの略平坦なカバーであっても良い。
【0022】
本発明では、基部とカバーを有する非導電性ハウジングを備えた電気ヒューズも又開示される。基部は、対向する長手方向側壁と、該長手方向側壁を相互接続する対向端壁とを有し、側面の側壁と端壁とでその間にヒューズ・エレメント受容キャビティを形成している。カバーは基部に適合され、ヒューズ・エレメント受容キャビティを実質的に閉じる。ヒューズ・エレメント受容スロットに受容されるヒューズ・エレメントは、基部の端壁間のヒューズ・エレメント受容キャビティを横切って延びる。第1及び第2の端子要素は、ヒューズ・エレメントの各端部の近くで基部の各端壁に適合される導電性エンドキャップを備える。第1及び第2エンドキャップは夫々、回路基板への接続のための表面実装領域を形成する。エンドキャップの1つは、少なくとも1つの保持窪みと、表面実装領域近傍においてエンドキャップの厚みを完全に通って形成される開口部とを有する。
【0023】
随意に、基部の外側には保持窪みを受容するエンドキャップ受容キャビティを備えても良い。カバーは随意に、保持窪みを受容するエンドキャップ受容開口部を備えても良い。端壁の少なくとも一方は、ヒューズ・エレメント受容スロットを備えても良い。カバーが基部に適合された際にはカバーはヒューズ・エレメント受容スロットから長手方向に隔てられるようにしても良い。
【0024】
随意に、エンドキャップの1つには、その1エンドキャップとヒューズ・エレメントの一端との電気的接続を果たす“はんだ”を設けても良い。或いは、エンドキャップのどちらの内部にも、1つのエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端との電気的接続を果たす“はんだ”を設けなくとも良い。エンドキャップの一方に、その1エンドキャップとヒューズ・エレメントの一端との電気的接続を果たす導電性連結金具を設けても良い。
【0025】
基部とカバーの内、少なくとも一方をセラミック材料から作るようにしても良い。ヒューズ・エレメント受容キャビティはアーク消去媒体で満たされるようにしても良い。ヒューズ・エレメントをヒューズ・エレメント受容スロットに接着しても良い。カバーは均一な厚みの略平坦要素を含んでも良い。
【0026】
本発明では、また基部と別体カバーを有する非導電性ハウジングを備えた電気ヒューズが開示される。基部は、対向する長手方向側壁と、該長手方向側壁を相互接続する対向端壁とを有し、側面の側壁と端壁とでその間にヒューズ・エレメント受容キャビティを形成している。カバーは基部に適合され、ヒューズ・エレメント受容キャビティを実質的に閉じる。ヒューズ・エレメントはヒューズ・エレメント受容スロットに受容され、基部の端壁間のヒューズ・エレメント受容キャビティを横切って延びる。第1及び第2の端子要素は、基部の各端壁に適合される導電性エンドキャップを備える。第1及び第2エンドキャップは夫々、回路基板への接続のための表面実装領域を形成する。エンドキャップの1つは、表面実装領域近傍においてエンドキャップの厚みを完全に通って形成される開口部を有し、これによりエンドキャップを基部が回路基板にはんだ付けされた際に、“はんだ”が開口部を通り、エンドキャップの外側からエンドキャップ内側へと流れ、ヒューズ・エレメントに対し直接的な電気的接続を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
以下の図を参照しながら非限定的かつ限定的実施形態が記述されるが、特別の定めのない限り種々の図面を通して類似する参照番号は同様の部品を引用する。
【0028】
【図1】本発明の特徴による表面実装型ヒューズの第1の典型的実施形態の斜視図である。
【図2】部分切欠きされた、図1に示す表面実装型ヒューズを示す図である。
【図3】図1及び図2に示すヒューズの分解図である。
【図4】図2及び図3に示すヒューズアセンブリの一部分の側面図である。
【図5】図4に示すヒューズアセンブリ部分の端面図である。
【図6】図5に示すヒューズアセンブリ部分の底面図である。
【図7】図6の線7−7に沿ったアセンブリの断面図である。
【図8】図4乃至図7に示すヒューズアセンブリの斜視図である。
【図9】図1に示すヒューズの部分的分解図である。
【図10】本発明の特徴による第1の代替エンドキャップ構造の斜視図である。
【図11】図10に示すようなエンドキャップを備えた表面実装型ヒューズの第2の典型的実施形態の斜視図である。
【図12】本発明の特徴による第2の代替エンドキャップ構造の斜視図である。
【図13】図12に示すエンドキャップと共に使用するためのヒューズ・サブアセンブリの第2の典型的実施形態の斜視図である。
【図14】図12に示すようなエンドキャップを備えたヒューズの第2の典型的実施形態の斜視図である。
【図15】本発明の特徴による第3の代替エンドキャップ構造の斜視図である。
【図16】図15に示すエンドキャップと共に使用するためのヒューズ・サブアセンブリの第3の典型的実施形態の斜視図である。
【図17】図15に示すようなエンドキャップを備えたヒューズの第3の典型的実施形態の斜視図である。
【図18】本発明の特徴による第4の代替エンドキャップ構造の斜視図である。
【図19】図18に示すエンドキャップと共に使用するためのヒューズ・サブアセンブリの第4の典型的実施形態の斜視図である。
【図20】図18に示すようなエンドキャップを備えたヒューズの第4の典型的実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
従来からの様々な問題を克服するべく、回路基板用途や電子装置のための表面実装型ヒューズ構造の模範的実施形態を以下に記述する。本発明を充分に理解してもらうために、以下の開示は異なるパート又はセグメントにて提供されるが、この内、パートIでは本技術及びそれに関係する問題を案内し、パートIIはパートIで論じた問題点を克服するヒューズ構造と方法に関する好適実施形態を開示するものである。
【0030】
以下、記述する表面実装型ヒューズの実施形態は、除去しないかぎりにおいては、問題ある“コールドはんだ接合”の例を回避するばかりか、低価格や信頼性・性能特性の向上を含む(決してそれらに限定されないが)製造上の利点を提供するものである。記述される表面実装型ヒューズに関連する製造及び装着方法は、以下の説明において部分的に明らかになるだろうし、ある程度具体的に指摘されることになるだろう。特に明記しない限りにおいては様々な図面を通し、類似する参照番号は類似する部品を参照している。
【0031】
図1乃至図9は回路基板102(図1に仮想線で示す)に表面実装接続するための表面実装型ヒューズ100の第1の典型的実施形態を示している。図1に示すように、ヒューズ100は電気的絶縁性又は非導電性本体又はハウジング104と、該ハウジング104の対向端部に取り付けられた導電性エンドキャップ106、108とを具備する。導電性エンドキャップ106,108は、はんだ付プロセスも含まれるがそれだけに限定されない既知技術を用いて、回路パッド又は配線110,112(図1に仮想線で示す)に接続するための各実装領域を形成する。パッド又は配線110は、基板102に連携する電源又はライン側回路114に接続されることもあり、又パッド又は配線112は、基板102に連携する負荷側部品又は回路116に接続されることもある。
【0032】
ヒューズ100のハウジング104を部分的に切欠いた図2に示すように、ヒューズ・エレメント120はエンドキャップ106、108間をハウジング104を通って延び、他方エンドキャップ106、108は、ヒューズ100を介して導電電流路が形成されるようにヒューズ・エレメント120に対し電気的に接続される。立ち代わって、エンドキャップ106、108が回路配線又はパッド110、112(図1)に電気的に接続された際には、ヒューズ・エレメント120を介したライン側回路114・負荷側回路116間に電気回路が成立することになる。ヒューズ・エレメント120は、ヒューズを通る電流が閾値を超えた際には、ヒューズ・エレメント120を介してライン側回路114・負荷側回路116(図1)間に成立した電流路を溶融又は崩壊したり、分断するか、さもなければ開放するように構成される。それ故、これらのような事象が発生した際には、負荷側回路116をライン側回路114から電気的に隔離し、潜在的に有害な電流状態から隔離することができる。これにより負荷側回路116内の高感度かつ高価な部品をヒューズ100によって保護することができる。
【0033】
図2にも示すように、ハウジング104は、往々にして基部122と呼ばれる第1の要素と、往々にしてカバー124と呼ばれることもある第2の要素とを備える。基部122とカバー124は以下説明するように組み付けされ、ヒューズ・エレメント120の信頼性ある作動のためにこれを共同で取り囲み、保護するようにしても良い。
【0034】
図3は分解状態にあるヒューズ100の各部品を示している。ハウジング基部122は電気絶縁性又は非導電性材料から作られ、対向する長手方向側壁126、128と、これら長手方向側壁126、128を相互に接続する対向端壁130、132とを備える。一実施形態において、ハウジング基部122は、高温はんだ付作業に充分耐え得る程の充分な耐熱性を持つセラミック材から作られるが、必要なら他の実施形態において他の非導電性材料も同じように使用することも可能である。
【0035】
ハウジング基部122は長手方向軸線134(図4)を明確にし、長手方向側壁126、128はお互いに、かつ長手方向軸線134に対して略平行に延びている。端壁130、132は長手方向軸線134と長手方向側壁126、128に対し略垂直に延びる。そのようなものとして、ハウジング基部122は略矩形で箱状になっており、側壁126、128及び端壁130、132の内部にはヒューズ・エレメントキャビティ136が形成される。ヒューズ・エレメントキャビティ136は通常、後述するヒューズ・エレメント120の組み付けのため基部122の一方の側138(図3、図4に示す上側)が開いた状態にあり、基部122の対向する側140(図3、図4に示す下側)が閉じられている。
【0036】
図3、4及び図6に示すように、長手方向側壁126、128は階段状の外方又は外側面を備え、この面は、中央面142と、該中央面142の両側で互いに対向して延びる端面144とを有する。図示した実施形態では、中央面142と端面144は、ほぼ平らでかつ平面的である。端面144を中央面142に対して低めるか又は陥没した状態とすることで、同端面144は端壁130、132に通じる側壁126、128の端部分をより薄くする。図6にベストな状態で示されるように、図示した典型的実施形態では、各側壁126、128の中央面142は、長手方向軸線134から第1の距離D1を隔てた平面内で、かつ同軸線134に対し平行に延び、各側壁126、128の端面144は、第1の距離D1より小さな第2の距離D2を以て長手方向軸線134から隔てられたもう1つの平面内で、かつ同軸線134に対し平行に延びる。これら距離D1、D2間の差はエンドキャップ106、108の厚さとほぼ等しい。これによりエンドキャップ106、108を各端壁130、132上に装着した際には、図1にベストな状態で示したように、エンドキャップは、これらエンドキャップ106、108によって覆われないハウジング基部122の外面とほぼ同一平面内に位置することになる。
【0037】
図2乃至図6に示すように、端壁130、132は夫々、中央面146と該中央面146の両側に延びかつ互いに対向する端面148を備える階段状外面を備える。各端壁130、132の中央面146は図6にベストな状態で示すように端面148に対し低められるか凹ませられる一方、端面148は中央面146から外側に突出するようになっている。細長いヒューズ受容スロット150が各端壁130、132内に形成され、図5にベストな状態で示すように端壁の第1エッジ152から中央壁のほぼ中点まで延びている。スロット150は又、突出する端面148間のほぼ中央に位置し、端面148とスロット150が軸方向(例えば、図5の面での縦方向)において互いに略平行に延びるように、スロット150は端面148に対し整列した状態となっている。
【0038】
ヒューズ・エレメント120は図3、5及び図6に示すように各端壁にあるスロット150内に受容される。図3に示すように、ヒューズ・エレメント120はスロット150を介してハウジング基部122のヒューズ・エレメントキャビティ136内に装填するようにしても良く、又図5に示すように、接着剤154を設け、各端壁130、132の中間点に対しヒューズ・エレメント120を適所に固着するようにしても良い。各種実施形態において、接着剤は、エポキシベース剤や非エポキシべース剤や紫外線硬化型接着剤、或いは当業者には馴染みのある他の接着剤であっても良い。また他の実施形態では接着剤をオプションとして考えても良い。使用した場合、接着剤154はヒューズ・エレメント120をハウジング基部122に対し所望の位置に固定・保持することで、ヒューズ・エレメント120の電気的な接続性や性能において高い信頼性が確実となる。
【0039】
図3に示すように、ヒューズ・エレメント120は端壁130、132間をハウジング基部122を横断して延びるほぼ真っすぐなワイヤ状ヒューズ・エレメントである。ヒューズ・エレメント120は、それらに限定されるものではないが銀、銅、ニッケル、スズ、亜鉛、及びそれらの合金、或いは所望なら他の材料を含むような、当該技術において既知の導電性材料から作られるかも知れない。ヒューズ・エレメントの電流容量は使用される導電性材料やそのワイヤ径によって決まる。理想的には、ヒューズ・エレメントは、使用時比較的小さな電流がヒューズ・エレメントを実際に流れるような高い電気抵抗を持つ。エレメントの可融作用を変えたり、異なる性能目的を達成するためにメトカルフ法などを使用しても良い。
【0040】
ここではある特殊な型のヒューズ・エレメント120が示されているが、それに限定されるものではないが、1つ以上の断面減少部分を持ったスタンプ付き金属エレメントを含む、他の種類のヒューズ・エレメントを同様に使用しても良い。更に図3に示す以外の形状のワイヤ状ヒューズ・エレメントを同様に使用することも可能である。例えば、図3に示す略ストレートなワイヤの代りに、コア・エレメント周りにワイヤ状ヒューズ・エレメントを螺旋状に巻いたものを使用しても良い。更には、その他のヒューズ・エレメントタイプや形状も可能であり、更なる実施形態及び/又は代替的実施形態において、1つ以上のヒューズ・エレメントを組み合わせた状態で使用しても良い。
【0041】
例えばハウジングカバー124は、全体を通して均一な厚みを持つ略平坦なカバーであって、形状的には図3に示すように略矩形状となる。そのカバー124は基部122内の相補形状の開口部156に適合する。図2、5、6及び図7に示すように、カバー124はハウジング基部122のヒューズ・エレメントキャビティを実質上閉じる。しなしながら図6に示すように、カバー124の端部はハウジング基部の端壁130、132にあるヒューズ・エレメント受容スロット150からは長手方向に隔てられる。即ち、カバー124はヒューズ・エレメント受容スロット150を超えて延びることはなく、カバー124装着後においてもヒューズ・エレメント受容スロットに対してはアクセス可能になっている。
【0042】
ハウジング基部122のように、カバー124も電気絶縁性又は非導電性材料から作ることができる。一実施形態において、カバー124は高温はんだ付作業に充分耐え得る程の充分な耐熱性を持つセラミック材から作られるが、必要なら他の実施形態において他の非導電性材料も同じように使用することも可能である。全ての計画実施形態においてカバー124は基部と同一材料で作る必要はない。即ち、ハウジング基部122とカバー124を、違う特性を持つ異なった非導電性材料から形成しても良い。様々な模範的実施形態において、カバー124は、僅かな“締まりばめ”や摩擦係合や他の機械的係合方法を介し、或いは結合剤や接着剤を用いてハウジング基部122に機械的に適合しても良い。
【0043】
図3及び図9に示す模範的実施形態を再び参照するに、エンドキャップ106、108はめいめいアセンブリの残りから独立して作られ、後のアセンブリのための分離構成部品として提供される。往々にしてエンドキャップ106、108は既成部品と呼ばれ、メタライゼーション技術、浸漬技術などを用いてハウジングそれ自体の表面上に形成された終端構造と見分けることができる。エンドキャップ106、108は既知方法に従って形成され、各エンドキャップは通常、端壁158と、該端壁158から延びる4つのほぼ直交する側壁160とを備えており、ハウジング基部122の各端壁130、132の上に適合して組み付け可能な略矩形容器162を形成している。各エンドキャップ106、108の端壁158の内面には、例えば、ヒューズ・エレメント120との電気接続を果たすためにリフロー・固化可能な“はんだ”や導電性連結金具などに代表されるような電気接続媒体164を設けるようにしても良い。実施形態によっては、その電気接続媒体164はオプションとして捉えられたり、省略される場合もある。
【0044】
図7に部分的に示すように、ある実施形態において、ハウジング基部122内におけるヒューズ・エレメントキャビティ136には更にアーク消去媒体166で満たされるようにしても良い。様々な実施形態において、このアーク消去媒体166は、砂、又は当業者に馴染みのあるシリカ物質、或いはヒューズ・エレメント作動時、電気的アークを消火するアーク消去特性を有するガラス物質などでも良い。また、他の実施形態としては、アーク消去媒体166をオプションとして捉えたり省略したりすることも可能であり、更に、ヒューズ・エレメント120をハウジング基部122内部の空気によって取り囲むようにしても良い。
【0045】
図8及び図9に示すように、ハウジング基部122のヒューズ・エレメントキャビティ136の外側に延びるヒューズ・エレメント120の自由端168は図示された例ではほぼ直角(約90度)に曲げられることで、結果としてはヒューズ・エレメント端部168が端壁の端面148に対し略平行に延び、さらに端壁の中央面146に対し略平行に延びることになる。又、ヒューズ・エレメント120の屈曲端部168は端壁のヒューズ・エレメント受容スロット150と略軸方向に整列する。ヒューズ・エレメント端部168は、エンドキャップ106、108がハウジング基部122に組み付けられた状態では、ヒューズ・エレメントと並んで延びる突出端面148によって保護されるようになっている。それ故、エンドキャップ106、108がハウジング基部122に適合された際には、完成したヒューズにとっては信頼性の問題にかかわるヒューズ・エレメント端部168への不慮の損傷が実質上回避されることになる。
【0046】
エンドキャップ106、108における接続媒体164(図9)として鉛無しのはんだ材料が提供された際には、アセンブリも又、より高い“はんだ付温度”に対しより上手に耐えるかもしれない。
【0047】
又、突出する端面148は一般に、エンドキャップ106、108がハウジング基部122の端部上に組み付け/装着されてヒューズ・エレメント端部168とエンドキャップ106、108との間に電気的接続が成立した際、エンドキャップ106、108に対するヒューズ・エレメント端部168の移動を制限する。ヒューズ・エレメント端部168を端壁130、132の突出する端面148間の凹んだ中央面146に沿って位置させることで、密閉された接触領域が確実に構築される。ヒューズ・エレメント端部168の移動の自由度を制限することは、所定の場所に恒常的な接触領域を設けることと同様に、エンドキャップ106、108とヒューズ・エレメント端部168の間の電気的接続の信頼性を更に向上させることにもなる。そのようにして、コールドはんだ接合や、ヒューズ・エレメント端部168との電気的接続を成す際にエンドキャップ106、108に対しヒューズ・エレメントが移動することで生じると思われるような、他の信頼性問題が実質上回避される。
【0048】
アセンブリは又、小型レベルで実装可能である。ヒューズは、電子機器用回路基板に取り付けられる他の部品と同様なスケールを持った“チップ型ヒューズ”として用いるべく、小型パッケージサイズで提供されることも可能である。そのようなチップ型ヒューズの寸法は通常、ミリメートル単位で測定される。一例として、完成品としてのヒューズ100は長手軸線134(図4及び図6)に沿う長さで約6mm、長手軸線134に垂直な方向での幅寸法(即ち、ハウジング基部122の長手方向側壁126、128間に延びる端壁130、132の幅)が約3mm又はそれ以下となるかもしれない。これより大きい寸法も小さい寸法も可能である。
【0049】
更に別の実施形態では、導電性連結金具がはんだ材料の代わりに使用された際には、“鉛フリーはんだ”であるなしに係わらず、はんだ付け技術に関係する高温を回避することができ、併せて製造工程におけるコスト削減にもつながる。
【0050】
図10は上述したエンドキャップ106、108の代りに使用でき、更なる利点があるような第1の代替エンドキャップ構造200の斜視図である。エンドキャップ106、108と同様に、エンドキャップ200は端壁158と、該端壁158から延びる4つのほぼ直交する側壁160とを備えており、前述したようにハウジング基部122の各端壁130、132の上に適合して組み付け可能な略矩形容器162を形成している。図9に示すエンドキャップ106、108とは異なり、エンドキャップ200は電気接続媒体(例えば、“はんだ”や導電性連結金具)を備えていない。
【0051】
図10に示すように、エンドキャップはその厚みを完全に貫通して形成された開口又は穴202を有する。穴202は、例えばスタンピングやパンチング技術を使用する既知方法によって形成され、図11に示す基板102のような回路基板に表面実装される側壁160に隣接して配置される。エンドキャップ200は、図11に示すような完成したヒューズ210を形成するべく、上述したのと実質上同じ方法により、上述したアセンブリの残り部分に組み付けることができる。図示した実施形態では穴202は実質上四角形又は矩形に形成されてはいるが、様々な実施形態においてそれは楕円形や円形だったり、或いは別の形状でも良い。
【0052】
エンドキャップ200の穴202は、ヒューズ・エレメント120の端部168と効果的に電気接続するべくエンドキャップ200に設けられるべき“はんだ”や導電性連結金具のような電気接続媒体の必要性がなくなるという理由で、有効なものである。正確に言えば、ヒューズ210が回路基板102にはんだ付けされた際にヒューズ・エレメント端部168とエンドキャップ200との間に電気的接続が成立する。エンドキャップ200を基板102に接続するために使用される“はんだ”の一部は、初めはヒューズ200の外側に供給されるが、やがて基板102近くに位置する穴202の中に入り込み、エンドキャップ200の内側にあるヒューズ・エレメント端部168と直接接触することになる。ハウジング端壁130、132(図9)の凹んだ中央面146は“はんだ”がエンドキャップの中を流れる溝となり、“はんだ”がヒューズ・エレメント端部168と接触するのを確実にすることができる。
【0053】
エンドキャップ200の穴202によって可能となった、基板102やヒューズ・エレメント端部168に対するエンドキャップ200の直接路接続や同時接続により、穴202を設けない内部はんだ接合を含んだエンドキャップ106、108を備えるヒューズ・エレメントと比較した場合、電気抵抗を下げるという結果をもたらす。電流はエンドキャップ200それ自体を流れる必要はないが、ヒューズ210装着の際・外側の“はんだ”がエンドキャップ200の内側に流れるのを可能にする穴202のおかげで、エンドキャップ200の外側位置からヒューズ・エレメント端部168があるエンドキャップ200の内側位置に向かって電流が“はんだ”だけを流れることが可能となる。従って、ヒューズ210の構造における“はんだ材料”に関係した材料コスト、及びヒューズ210を基板102に取り付けるに先立ち、ヒューズ210の内側に別々のはんだ接続部を作るための人件費とがそれぞれ回避される。
【0054】
図12は上述したエンドキャップ200の代りに使用でき、更なる別の利点があるような第2の代替エンドキャップ構造220の斜視図である。エンドキャップ200と同様にエンドキャップ220は、端壁158と、該端壁158から延びる4つのほぼ直交する側壁160とを備えており、前述したようにハウジング基部122の各端壁130、132の上に適合して組み付け可能な略矩形容器162を形成している。エンドキャップ200は上述した利点のある穴202を備え、穴202に対面する壁160の1つに、保持窪み222がエンドキャップ106に設けられる。窪み222は、その窪みがエンドキャップ220の外面に設けられ、かつ突起が窪み222の位置でエンドキャップ220の内側に設けられるように、例えばスタンピング工程や他の既知技術を用いて形成しても良い。
【0055】
図13に示すように、ハウジング基部122にはエンドキャップ220の保持窪み222を相補するように形成された外向き保持キャビティ224が設けられる。エンドキャップ200がハウジング基部122の端壁130、132に適合して完成したヒューズ230(図14)を成した際には、エンドキャップ220の内側に突出する保持窪み222がハウジング基部122の保持キャビティ224と係合し、エンドキャップ220をハウジング基部122に確実に固定する。ハウジング基部122に対してのエンドキャップ220の相対移動は、係合するハウジング基部122とエンドキャップ220によって阻止される。従ってこれを削除しない限りにおいては、内部の電気的接続がヒューズ・エレメント端部168に成立した際にエンドキャップ220を移動させてしまうことに起因する“コールドはんだ結合”やその他の好ましからぬ作用が、実質上回避される。
【0056】
図15は上述したエンドキャップ220の代りに使用できる第3の代替エンドキャップ構造240の斜視図である。エンドキャップ220と同様に、保持窪み222が設けられるが、穴202は設けられない。穴202を設けない理由としては、電気接続媒体164(例えば“はんだ”や導電性連結金具)がエンドキャップ240に設けられており、媒体164をリフロー接合することでエンドキャップ240とヒューズ・エレメント端部168(図16)との間に電気的接続を成すことができるからである。
【0057】
図16に示すように、カバー124にはエンドキャップ240の保持窪み222を相補するように形成された保持開口部242が設けられる。エンドキャップ240がハウジング基部122の端壁130、132に適合して完成したヒューズ250(図17)を成した際には、保持窪み222が保持開口部242と係合し、エンドキャップ240はハウジング基部122に確実に固定される。従ってこれを削除しない限りにおいては、“コールドはんだ結合”やその他の好ましからぬ作用へとつながる恐れのある、ハウジング基部122に対してのエンドキャップ220の相対移動が実質上回避されることになる。
【0058】
図18は上述したエンドキャップ240の代りに使用できる第4の代替エンドキャップ構造260の斜視図である。エンドキャップ260はエンドキャップ260の対向壁160に位置する2つの保持窪み222を備える。
【0059】
図19に示すように、ハウジング基部122のには保持キャビティ224が設けられ、カバー124には、エンドキャップ260の保持窪み222に相補する形状の保持開口部(図19には見えないが、図16に示す開口部242に類似するもの)が設けられる。エンドキャップ260がハウジング基部122の端壁130、132に適合して完成ヒューズ270(図20)を成す際には、各エンドキャップ260の保持窪み222の1つがハウジング基部122の保持開口部242の1つに係合し、各エンドキャップ260の保持窪み222の1つがカバー124の保持開口部242に係合する。それ故、エンドキャップ260は、ヒューズハウジングの一側部以上に確実に固定され、結果として、組み立てや装着の際、更にヒューズ・エレメント端部168・エンドキャップ260間に電気的接続を完成させる際においても、ヒューズ・エレメント端部168に対するエンドキャップ260の相対位置の安定性が更に向上することになる。これを削除しない限りにおいては、“コールドはんだ結合”や、その他の好ましからぬ作用や信頼性上の問題へとつながる恐れのある、ヒューズ・エレメント端部168に対するエンドキャップ260の相対移動が実質上回避されることになる。
【0060】
ここに記載した説明は、最善の形態はもとより本発明を開示するための例や、如何なる装置やシステムを作ったり使用し、如何なる併合方法を実行することはもとより、如何なる当業者でも本発明を実行することができるような例を使用している。発明の特許可能な範囲は「請求の範囲」に定義されており、当業者が想起する他の例を含むかも知れない。仮にそれらの例が「請求の範囲」の逐語的な言語とは異ならない構造的要素を持つものであったり、或いは「請求の範囲」の逐語的な言語と僅かな違いを持つ同等な構造要素を含むものであるならば、そのような他の例は請求の範囲内に含まれることを意図するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気ヒューズであって、
非導電性ハウジングであって、基部と、該基部に分割して設けられ基部に適合されるカバーと、を有し、
基部は、対向する長手方向側壁と、該長手方向側壁を相互接続する対向端壁とを有し、長手方向側壁は長手軸線に平行に延び、端壁は長手軸線に対し垂直に延び、長手方向側壁と端壁とでその間に内部ヒューズ・エレメントキャビティを形成し、端壁の少なくとも1つが内部ヒューズ・エレメントキャビティと連通状態にあるヒューズ・エレメント受容スロットを有しており、
カバーは基部に適合された際に内部ヒューズ・エレメントキャビティを実質的に閉じ、カバーは基部に適合された際にカバーはヒューズ・エレメント受容スロットから長手方向に分離するようにされている、
非導電性ハウジングと;
基部に受容されるヒューズ・エレメントであって、ヒューズ・エレメント受容スロットを介して延びると共に、ヒューズ・エレメントキャビティを横切って基部の対向端壁間を延びるヒューズ・エレメントと;
ヒューズ・エレメントの各端部に隣接して基部の各対向端壁上に適合される、第1及び第2の導電性エンドキャップと、
を具備する、ことを特徴とする電気ヒューズ。
【請求項2】
ヒューズ・エレメントは、ヒューズ・エレメント受容スロットに隣接する位置に曲げ部を有していて、ヒューズ・エレメント受容キャビティに対し外側に延びるヒューズ・エレメント部分は端壁に略平行に延びる、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項3】
端壁は略平坦面を有し、
ヒューズ・エレメント受容スロットは平坦面の面内に伸長され、
ヒューズ・エレメント受容キャビティに対し外側に延びるヒューズ・エレメント部分は、細長いヒューズ・エレメント受容スロットに対し軸方向に整列している、
ことを特徴とする請求項21に記載の電気ヒューズ。
【請求項4】
長手方向側壁は階段状の外面を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項5】
階段状外面は、対向する端面と、該端面間の中央面とを有し、端面は中央面より低められている、ことを特徴とする請求項4に記載の電気ヒューズ。
【請求項6】
少なくとも1つの端面は階段状の外面を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項7】
階段状面は、対向する端面と、該端面間の中央面とを有し、中央面は端面より低められている、ことを特徴とする請求項6に記載の電気ヒューズ。
【請求項8】
ヒューズ・エレメント受容スロットは中央面を通って形成されると共に、端面から実質的に等間隔になっている、ことを特徴とする請求項7に記載の電気ヒューズ。
【請求項9】
ヒューズ・エレメントは、対向端面間で、ヒューズ・エレメントキャビティを横切って真っ直ぐに延びている、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項10】
第1及び第2のエンドキャップの少なくとも一方には、少なくとも1つのエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端部との間で電気接続を成す、はんだが設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項11】
第1及び第2のエンドキャップのどちらも、ヒューズ・エレメントに対しはんだ付けされない、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項12】
第1及び第2のエンドキャップの一方には、少なくとも1つのエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端部との間で電気接続を成す導電性連結金具が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項13】
エンドキャップの少なくとも一方は、エンドキャップを基部に固着するための少なくとも1つの保持窪みを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項14】
基部には、端壁の少なくとも一方に隣接して、外側エンドキャップ受容キャビティが形成され、
少なくとも1つのエンドキャップが基部に適合された際には保持窪みは受容キャビティに連結される、
ことを特徴とする請求項13に記載の電気ヒューズ。
【請求項15】
カバーにはエンドキャップ受容口が形成され、
カバーは基部に適合された際にはエンドキャップ受容口はエンドキャップの少なくとも一方に隣接して配置され、
少なくとも1つのエンドキャップがカバーに適合された際には保持窪みが受容口に連結される、
ことを特徴とする請求項13に記載の電気ヒューズ。
【請求項16】
少なくとも1つのエンドキャップは、端壁、第1の側壁、及び第2の側壁を有し、
前記少なくとも1つの保持窪みは、第1の側壁に形成された第1の保持窪みと、第2の側壁に形成された第2の保持窪みとを有する、ことを特徴とする請求項13に記載の電気ヒューズ。
【請求項17】
保持窪みの形状は実質上矩形である、ことを特徴とする請求項13に記載の電気ヒューズ。
【請求項18】
少なくとも1つのエンドキャップは、エンドキャップの厚みを介して完全に延びる開口を有し、該開口は実装領域に隣接して配置される、ことを請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項19】
エンドキャップは更に、エンドキャップを基部、カバーのいずれかに確実に固着するための保持窪みを有する、ことを特徴とする請求項18に記載の電気ヒューズ。
【請求項20】
基部とカバーの少なくとも一方は、セラミック材から作られている、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項21】
ヒューズ・エレメント受容キャビティはアーク消去媒体で満たされている、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項22】
ヒューズ・エレメントはヒューズ・エレメント受容スロットに接着されている、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項23】
カバーは均一な厚みを有する略平坦なカバーである、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項24】
電気ヒューズであって、
非導電性ハウジングであって、基部とカバーを有し、
基部は、対向する長手方向側壁と、該長手方向側壁を相互接続する対向端壁とを有し、側面の側壁と端壁とでその間にヒューズ・エレメントキャビティを形成しており、
カバーは基部に適合されヒューズ・エレメントキャビティを実質的に閉じるようにされている、
非導電性ハウジングと;
ヒューズ・エレメントであって、ヒューズ・エレメント受容スロットに受容され、ヒューズ・エレメントキャビティを横切って基部の対向端壁間を延びる、ヒューズ・エレメントと;
第1及び第2の端子要素であって、ヒューズ・エレメントの各端部に隣接して基部の各端壁上に適合される第1及び第2のエンドキャップを有し、第1及び第2のエンドキャップが回路基板へ接続するための実装領域を形成する、第1及び第2の端子要素と、
を具備し、
一方のエンドキャップが、保持窪みと、実装領域に隣接してエンドキャップの厚みを完全に通って形成された開口部、の内の少なくとも一方を有する、
ことを特徴とする電気ヒューズ。
【請求項25】
基部は、保持窪みを受容する外側エンドキャップ保持キャビティを有する、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項26】
カバーは、保持窪みを受容する外側エンドキャップ保持開口部を有する、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項27】
端壁の少なくとも1つはヒューズ・エレメント受容スロットを有する、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項28】
カバーは、基部に適合された際にはヒューズ・エレメント受容スロットから長手方向に隔てられて配置される、ことを特徴とする請求項27に記載の電気ヒューズ。
【請求項29】
エンドキャップの一方には、該一方のエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端部との間で電気接続を成す、はんだが設けられる、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項30】
エンドキャップのどちらの内部にも、一方のエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端部との間で電気接続を成す、はんだが設けられない、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項31】
エンドキャップの一方には、該一方のエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端部との間で電気接続を成す導電性連結金具が設けられる、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項32】
基部とカバーの少なくとも一方はセラミック材から作られる、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項33】
ヒューズ・エレメント受容キャビティはアーク消去媒体で満たされている、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項34】
ヒューズ・エレメントはヒューズ・エレメント受容スロットに接着されている、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項35】
カバーは均一な厚みを有する略平坦な要素である、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項36】
電気ヒューズであって、
非導電性ハウジングであって、基部と、該基部に分割して設けられたカバーとを有し、
基部は、対向する長手方向側壁と、該長手方向側壁を相互接続する対向端壁とを有し、側面の側壁と端壁とでその間に内部ヒューズ・エレメントキャビティを形成し、
カバーは基部に適合されヒューズ・エレメントキャビティを実質的に閉じるようにされている、
非導電性ハウジングと;
ヒューズ・エレメントであって、ヒューズ・エレメント受容スロットに受容されると共に、ヒューズ・エレメントキャビティを横切って基部の端壁間を延びる、ヒューズ・エレメントと;
第1及び第2の端子要素であって、基部の各端壁上に適合される導電性エンドキャップを有し、第1及び第2のエンドキャップは、回路基板へ接続するための実装領域を形成するようにされている第1及び第2の端子要素と、
を具備し、
エンドキャップの一方は、実装領域に隣接してエンドキャップの厚みを完全に通って形成された開口部を有しており、エンドキャップが回路基板にはんだ付けされた際に、はんだは開口部を通ってエンドキャップの外側から内側に流れ、ヒューズ・エレメントに対し直接的な電気接続を成す、
ことを特徴とする電気ヒューズ。
【請求項1】
電気ヒューズであって、
非導電性ハウジングであって、基部と、該基部に分割して設けられ基部に適合されるカバーと、を有し、
基部は、対向する長手方向側壁と、該長手方向側壁を相互接続する対向端壁とを有し、長手方向側壁は長手軸線に平行に延び、端壁は長手軸線に対し垂直に延び、長手方向側壁と端壁とでその間に内部ヒューズ・エレメントキャビティを形成し、端壁の少なくとも1つが内部ヒューズ・エレメントキャビティと連通状態にあるヒューズ・エレメント受容スロットを有しており、
カバーは基部に適合された際に内部ヒューズ・エレメントキャビティを実質的に閉じ、カバーは基部に適合された際にカバーはヒューズ・エレメント受容スロットから長手方向に分離するようにされている、
非導電性ハウジングと;
基部に受容されるヒューズ・エレメントであって、ヒューズ・エレメント受容スロットを介して延びると共に、ヒューズ・エレメントキャビティを横切って基部の対向端壁間を延びるヒューズ・エレメントと;
ヒューズ・エレメントの各端部に隣接して基部の各対向端壁上に適合される、第1及び第2の導電性エンドキャップと、
を具備する、ことを特徴とする電気ヒューズ。
【請求項2】
ヒューズ・エレメントは、ヒューズ・エレメント受容スロットに隣接する位置に曲げ部を有していて、ヒューズ・エレメント受容キャビティに対し外側に延びるヒューズ・エレメント部分は端壁に略平行に延びる、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項3】
端壁は略平坦面を有し、
ヒューズ・エレメント受容スロットは平坦面の面内に伸長され、
ヒューズ・エレメント受容キャビティに対し外側に延びるヒューズ・エレメント部分は、細長いヒューズ・エレメント受容スロットに対し軸方向に整列している、
ことを特徴とする請求項21に記載の電気ヒューズ。
【請求項4】
長手方向側壁は階段状の外面を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項5】
階段状外面は、対向する端面と、該端面間の中央面とを有し、端面は中央面より低められている、ことを特徴とする請求項4に記載の電気ヒューズ。
【請求項6】
少なくとも1つの端面は階段状の外面を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項7】
階段状面は、対向する端面と、該端面間の中央面とを有し、中央面は端面より低められている、ことを特徴とする請求項6に記載の電気ヒューズ。
【請求項8】
ヒューズ・エレメント受容スロットは中央面を通って形成されると共に、端面から実質的に等間隔になっている、ことを特徴とする請求項7に記載の電気ヒューズ。
【請求項9】
ヒューズ・エレメントは、対向端面間で、ヒューズ・エレメントキャビティを横切って真っ直ぐに延びている、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項10】
第1及び第2のエンドキャップの少なくとも一方には、少なくとも1つのエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端部との間で電気接続を成す、はんだが設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項11】
第1及び第2のエンドキャップのどちらも、ヒューズ・エレメントに対しはんだ付けされない、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項12】
第1及び第2のエンドキャップの一方には、少なくとも1つのエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端部との間で電気接続を成す導電性連結金具が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項13】
エンドキャップの少なくとも一方は、エンドキャップを基部に固着するための少なくとも1つの保持窪みを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項14】
基部には、端壁の少なくとも一方に隣接して、外側エンドキャップ受容キャビティが形成され、
少なくとも1つのエンドキャップが基部に適合された際には保持窪みは受容キャビティに連結される、
ことを特徴とする請求項13に記載の電気ヒューズ。
【請求項15】
カバーにはエンドキャップ受容口が形成され、
カバーは基部に適合された際にはエンドキャップ受容口はエンドキャップの少なくとも一方に隣接して配置され、
少なくとも1つのエンドキャップがカバーに適合された際には保持窪みが受容口に連結される、
ことを特徴とする請求項13に記載の電気ヒューズ。
【請求項16】
少なくとも1つのエンドキャップは、端壁、第1の側壁、及び第2の側壁を有し、
前記少なくとも1つの保持窪みは、第1の側壁に形成された第1の保持窪みと、第2の側壁に形成された第2の保持窪みとを有する、ことを特徴とする請求項13に記載の電気ヒューズ。
【請求項17】
保持窪みの形状は実質上矩形である、ことを特徴とする請求項13に記載の電気ヒューズ。
【請求項18】
少なくとも1つのエンドキャップは、エンドキャップの厚みを介して完全に延びる開口を有し、該開口は実装領域に隣接して配置される、ことを請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項19】
エンドキャップは更に、エンドキャップを基部、カバーのいずれかに確実に固着するための保持窪みを有する、ことを特徴とする請求項18に記載の電気ヒューズ。
【請求項20】
基部とカバーの少なくとも一方は、セラミック材から作られている、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項21】
ヒューズ・エレメント受容キャビティはアーク消去媒体で満たされている、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項22】
ヒューズ・エレメントはヒューズ・エレメント受容スロットに接着されている、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項23】
カバーは均一な厚みを有する略平坦なカバーである、ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項24】
電気ヒューズであって、
非導電性ハウジングであって、基部とカバーを有し、
基部は、対向する長手方向側壁と、該長手方向側壁を相互接続する対向端壁とを有し、側面の側壁と端壁とでその間にヒューズ・エレメントキャビティを形成しており、
カバーは基部に適合されヒューズ・エレメントキャビティを実質的に閉じるようにされている、
非導電性ハウジングと;
ヒューズ・エレメントであって、ヒューズ・エレメント受容スロットに受容され、ヒューズ・エレメントキャビティを横切って基部の対向端壁間を延びる、ヒューズ・エレメントと;
第1及び第2の端子要素であって、ヒューズ・エレメントの各端部に隣接して基部の各端壁上に適合される第1及び第2のエンドキャップを有し、第1及び第2のエンドキャップが回路基板へ接続するための実装領域を形成する、第1及び第2の端子要素と、
を具備し、
一方のエンドキャップが、保持窪みと、実装領域に隣接してエンドキャップの厚みを完全に通って形成された開口部、の内の少なくとも一方を有する、
ことを特徴とする電気ヒューズ。
【請求項25】
基部は、保持窪みを受容する外側エンドキャップ保持キャビティを有する、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項26】
カバーは、保持窪みを受容する外側エンドキャップ保持開口部を有する、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項27】
端壁の少なくとも1つはヒューズ・エレメント受容スロットを有する、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項28】
カバーは、基部に適合された際にはヒューズ・エレメント受容スロットから長手方向に隔てられて配置される、ことを特徴とする請求項27に記載の電気ヒューズ。
【請求項29】
エンドキャップの一方には、該一方のエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端部との間で電気接続を成す、はんだが設けられる、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項30】
エンドキャップのどちらの内部にも、一方のエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端部との間で電気接続を成す、はんだが設けられない、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項31】
エンドキャップの一方には、該一方のエンドキャップとヒューズ・エレメントの一端部との間で電気接続を成す導電性連結金具が設けられる、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項32】
基部とカバーの少なくとも一方はセラミック材から作られる、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項33】
ヒューズ・エレメント受容キャビティはアーク消去媒体で満たされている、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項34】
ヒューズ・エレメントはヒューズ・エレメント受容スロットに接着されている、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項35】
カバーは均一な厚みを有する略平坦な要素である、ことを特徴とする請求項24に記載の電気ヒューズ。
【請求項36】
電気ヒューズであって、
非導電性ハウジングであって、基部と、該基部に分割して設けられたカバーとを有し、
基部は、対向する長手方向側壁と、該長手方向側壁を相互接続する対向端壁とを有し、側面の側壁と端壁とでその間に内部ヒューズ・エレメントキャビティを形成し、
カバーは基部に適合されヒューズ・エレメントキャビティを実質的に閉じるようにされている、
非導電性ハウジングと;
ヒューズ・エレメントであって、ヒューズ・エレメント受容スロットに受容されると共に、ヒューズ・エレメントキャビティを横切って基部の端壁間を延びる、ヒューズ・エレメントと;
第1及び第2の端子要素であって、基部の各端壁上に適合される導電性エンドキャップを有し、第1及び第2のエンドキャップは、回路基板へ接続するための実装領域を形成するようにされている第1及び第2の端子要素と、
を具備し、
エンドキャップの一方は、実装領域に隣接してエンドキャップの厚みを完全に通って形成された開口部を有しており、エンドキャップが回路基板にはんだ付けされた際に、はんだは開口部を通ってエンドキャップの外側から内側に流れ、ヒューズ・エレメントに対し直接的な電気接続を成す、
ことを特徴とする電気ヒューズ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2011−9222(P2011−9222A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−146484(P2010−146484)
【出願日】平成22年6月28日(2010.6.28)
【出願人】(506257537)クーパー テクノロジーズ カンパニー (35)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月28日(2010.6.28)
【出願人】(506257537)クーパー テクノロジーズ カンパニー (35)
【Fターム(参考)】
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