説明

表面実装型LEDパッケージ

【課題】小形かつ使用温度範囲の広い高輝度表面実装型LEDパッケージを提供する。
【解決手段】本発明の表面実装型LEDパッケージ1は、LED素子2と、LED素子2に接続されたカソード電極31およびアノード電極32と、カソード電極31に接続されたカソード端子33とアノード電極32に接続されたアノード端子34とを備えたパッケージ基板3と、LED素子2、カソード電極31、アノード電極32を封止する透光性樹脂層4と、カソード電極31とカソード端子33との間、またはアノード電極32とアノード端子34との間に接続されるとともに、LED素子2に近接して配置された正特性サーミスタ5とを含んでいる。正特性サーミスタ5は、最小抵抗値温度がLED素子2の最高使用温度以下で、かつ当該最高使用温度の近傍となるように、抵抗温度特性が設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高輝度(ハイパワー)の表面実装型LEDパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、LEDパッケージを高輝度化(ハイパワー化)すべく、LED素子自体の発光効率の改善や、LED素子を大形化することで放熱性を高める改善、または、レンズや反射板を取り付けることで集光を図る改善等が行われてきた。
その結果、LEDパッケージは、表示用として2lm/W程度であった発光効率が、20lm/Wさらには100lm/Wに迫るレベルに達し、照明用途へ適用され得る状況になってきた。
【0003】
LEDパッケージは、省エネルギーかつ長寿命であることから、環境対策の点でも優れており、照明用途には好適である。しかし、高輝度LEDパッケージは、発熱量が多いため、次の(1)〜(3)に示すような問題点を有していた。
【0004】
(1)LEDパッケージは一般に、温度上昇と共に相対光度が低下する(図8参照)。それゆえ、発熱量が多くジャンクション温度が上昇し易い高輝度LEDパッケージでは、相対光度の低下が著しかった。
【0005】
(2)LEDパッケージは一般に、温度上昇と共に順電圧Vfが低下する(図9参照)。それゆえ、高輝度LEDパッケージを定電圧駆動すると、ジャンクション温度が上昇するにつれて駆動電流が増大し、電流値およびジャンクション温度が最大定格を超えてしまう問題があった。
電流値およびジャンクション温度が最大定格を超えてしまうと、LEDパッケージは劣化する。それゆえ、高輝度LEDパッケージは、定電圧駆動するには不向きであり、定電流駆動する以外に方法はなかった。
しかし、高輝度LEDパッケージを定電流駆動するには、定電流レギュレータ、PICなどのプログラマブルICまたはスイッチング電源などの定電流電源を使用する必要があり、大形化を招いていた。
【0006】
(3)前述のとおりLEDパッケージは高温で使用すると劣化するため、ジャンクション温度が最高使用温度を超えないよう、ディレーティングカーブ(周囲温度に対して使用可能な電流を示した温度と駆動電流の相関図)が規定される。
例えば図10のディレーティングカーブでは、ジャンクション温度が最高使用温度(本例では110℃)を超えないように、周囲温度80℃以上では急激に通電電流を下げなければならない。しかし、このディレーティングカーブは、放熱条件の悪い状況においてもジャンクション温度が最高使用温度を超えないよう、ある程度の余裕をもって設定されたものである。
それゆえ、LEDパッケージをディレーティングカーブに基づいて駆動すると、上記余裕分だけ使用温度範囲が狭くなり、その性能を十分に発揮できていなかった。
【0007】
そこで、LED素子の明るさを補償すると同時に、LED素子が破壊されないよう順方向電流の最大値を規制する回路が提案されている(特許文献1参照)。この回路では、正特性サーミスタとLED素子とが直列接続されている。
【0008】
上記の正特性サーミスタは、特許文献1の図2に示されるように、所定温度以下の範囲では温度上昇に応じて抵抗値が減少する負特性を有し、所定温度以上の範囲では温度上昇に応じて抵抗値が増大する正特性を有している。
【0009】
上記の回路によれば、所定温度以下の範囲内で温度上昇してLED素子の明るさが減少すると、正特性サーミスタの負特性により抵抗値が減少して順方向電流が増大するため、明るさの減少が抑制される。
また、上記の回路によれば、所定温度を超えて温度上昇した際、正特性サーミスタの正特性により抵抗値が増大して順方向電流が減少するため、LED素子の破壊が未然に防止される。
【0010】
【特許文献1】実公昭62−25838号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記特許文献1では、正特性サーミスタが、所定温度以下の温度範囲で抵抗温度特性が負抵抗を有し、所定温度を超えた温度範囲で抵抗温度特性が正特性を有することが記載されているにすぎず、上記特許文献1記載の回路において、必ずしもLED素子の性能を十分に発揮している状態とはいえなかった。
すなわち、放熱条件の悪い状況を考慮すると、上述したように、LED素子のジャンクション温度が最高使用温度を超えないように、正特性サーミスタの抵抗温度特性が設定されるのが一般的であり、特許文献1記載の回路では、周囲温度が80℃以上になると、正特性サーミスタの抵抗値が急激に上昇し、LED素子の駆動電流を大きく減少させている(特許文献1の第2図)。このため、周囲温度が80℃以上では、発光素子として機能させることができず、使用温度範囲が狭くなってLED素子の性能を十分に発揮することができなかった。
また、特許文献1には、LED素子と正特性サーミスタとを直列に接続した回路が記載されているだけであって、LED素子と正特性サーミスタとが構造上、どのように配置されるかは何ら記載されていない。したがって、LED素子の抵抗値が最小となる最小抵抗値温度を該LED素子の最高使用温度に対していかに設定するか、また、LED素子と正特性サーミスタとを構成上、どのように配置するかに関して改善の余地が残されていた。
【0012】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、小形かつ使用温度範囲の広い高輝度表面実装型LEDパッケージを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者は、上記課題の解決を目指して種々検討を重ねた結果、高輝度の表面実装型LEDパッケージについては、LED素子のジャンクション温度に基づいて駆動することが最も有効であることを見出した。
そして、そのためには、正特性サーミスタを、正特性サーミスタの感知温度がLED素子のジャンクション温度と同温度になるように、LEDパッケージに一体化させることが効果的であることを見出した。
【0014】
すなわち、本発明の表面実装型LEDパッケージは、LED素子と、前記LED素子に接続されたカソード電極およびアノード電極と、前記カソード電極に接続されたカソード端子と、前記アノード電極に接続されたアノード端子とを備えたパッケージ基板と、前記LED素子、前記カソード電極および前記アノード電極を封止する透光性樹脂層と、を含んでなる表面実装型のLEDパッケージであって、前記カソード電極と前記カソード端子との間、または前記アノード電極と前記アノード端子との間に接続されるとともに、前記LED素子に近接して配置された正特性サーミスタをさらに含み、前記正特性サーミスタは、その抵抗値が最小となる最小抵抗値温度が前記LED素子の最高使用温度以下で、かつ当該最高使用温度の近傍となるように、抵抗温度特性が設定されていることを特徴とする。
【0015】
前記パッケージ基板は、表面側に前記LED素子、前記カソード電極および前記アノード電極を備え、かつ、裏面側に前記カソード端子および前記アノード端子を備え、前記正特性サーミスタは、前記LED素子の裏面に配置されていることを特徴とする。
【0016】
また、上記構成において、前記正特性サーミスタは、前記最小抵抗値温度以下の範囲では負の抵抗温度特性を有し、当該最小抵抗値温度以下の範囲で前記LED素子のジャンクション温度が上昇した際、前記LED素子に流れる電流を増大させることを特徴とする。
【0017】
本発明者はさらに、セラミックパッケージ基板は熱伝導率が良いうえに、多層構造を容易に設計できることに着眼し、セラミックパッケージ基板に凹部を設けて、その凹部内に正特性サーミスタを設置することを見出した。
【0018】
すなわち、本発明の表面実装型LEDパッケージは、上記構成において、前記パッケージ基板がセラミック製であることを特徴とする。
【0019】
また、上記構成において、前記パッケージ基板は内方に向けて窪んだ凹部を有し、前記正特性サーミスタは全体が前記凹部内に収容されていることを特徴とする。
【0020】
そして、前記凹部は、前記パッケージ基板の裏面側において前記カソード端子と前記アノード電極とに挟まれた領域内に形成されていることを特徴とする。
【0021】
本発明者はさらに、面実装型の正特性サーミスタを使用すれば、小形の表面実装型LEDパッケージと一体化し易く、容易にLED素子の裏面に配置し得ることを見出した。
【0022】
すなわち、本発明の表面実装型LEDパッケージは、上記構成において、前記正特性サーミスタが面実装型の正特性サーミスタであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
この発明によれば、LED素子と正特性サーミスタとが近接して配置されるとともに、正特性サーミスタがLEDパッケージに一体化されているので、LED素子の劣化や破壊を防止しながらもLEDパッケージを小形に構成することができる。
しかも、LED素子と正特性サーミスタとが近接して配置されることからLED素子のジャンクション温度と正特性サーミスタの感知温度がほぼ同温度になる。このため、許容されるLED素子のジャンクション温度(ジャンクション温度の最大値)とLED素子の最高使用温度を一致させることができる。
よって、正特性サーミスタの最小抵抗値温度がLED素子の最高使用温度以下で、かつ当該最高使用温度の近傍となるように、正特性サーミスタの抵抗温度特性が設定されることで、LED素子の最高使用温度の近傍までLED素子を劣化させることなく、機能させることができる。つまり、従来技術に対して使用温度範囲を広げ、LED素子の性能を十分に発揮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態につき説明する。
図1は本発明の表面実装型LEDパッケージの一例を示す正面図であり、図2は図1の表面実装型LEDパッケージの平面図である。図3は図1の表面実装型LEDパッケージの底面図であり、図4は図1の表面実装型LEDパッケージのX−X線断面図である。
【0025】
図1〜4に示されるように、本発明の表面実装型LEDパッケージ1は主に、LED素子2と、LED素子2が実装されたパッケージ基板3と、LED素子2を封止する透光性樹脂層4と、パッケージ基板3に内蔵された正特性サーミスタ5とから構成されている。
【0026】
LED素子2は、高輝度LED素子であり、1mm角程度の大きさとなっている。
【0027】
パッケージ基板3は、熱伝導性の良い多層アルミナ製であり、5mm角程度の大きさとなっている。
【0028】
パッケージ基板3の表面3aには、LED素子2のカソード側が接続されたカソード電極31と、LED素子2のアノード側がボンディングワイヤ6を介して接続されたアノード電極32とが設けられている。そして、LED素子2、カソード電極31およびアノード電極32は、透光性樹脂層4によって封止されている。
【0029】
パッケージ基板3の裏面3bには、カソード電極31に接続されたカソード端子33と、後述するサーミスタ用端子36に接続されたアノード端子34とが設けられている。
【0030】
また、パッケージ基板3の裏面3b側の中央部には、内方に向けて窪んだ凹部3cが設けられている。具体的には凹部3cは、パッケージ基板3の裏面側においてカソード端子33とアノード端子34とに挟まれた領域内に形成されている。
凹部3cの底面には、正特性サーミスタ5の両端子7a,7bが接続されるサーミスタ用端子35,36が設けられている。サーミスタ用端子36は、前述のとおりアノード端子34に接続されている。サーミスタ用端子35は、アノード電極32に接続されている。
【0031】
正特性サーミスタ5は、面実装型の正特性サーミスタであり、パッケージ基板3の凹部3c内に全体が収容される大きさとなっている。正特性サーミスタ5は、パッケージ基板3の凹部3c内に配置され、サーミスタ用端子35,36に接続されている。
【0032】
また、正特性サーミスタ5は、その抵抗値が最小となる温度(最小抵抗値温度)がLED素子2の最高使用温度以下で、かつ当該最高使用温度の近傍となるように抵抗温度特性が設定されている。そして、正特性サーミスタ5は、LED素子2の最高使用温度以下の範囲(つまり使用温度範囲)では負の抵抗温度特性を有し、LED素子2の最高使用温度を超える範囲では正の抵抗温度特性を有している。
【0033】
上記のように構成された表面実装型LEDパッケージ1は、カソード端子33およびアノード端子34が実装基板上の配線パターンに接続されて使用される。凹部3c内に正特性サーミスタ5の全体が収容されているので、正特性サーミスタ5がパッケージ基板の裏面3bを越えて外方に飛び出すのを防止している。このため、LEDパッケージ1を基板上に支障なく実装することができる。そして、表面実装型LEDパッケージ1によれば、以下に示す効果が得られる。
【0034】
例えば、LED素子2のジャンクション温度(=周囲温度+自己発熱温度)−相対光度特性が図8に、LED素子2の順電流−相対光度特性が図5に、かつ正特性サーミスタ5の抵抗−感知温度特性が図6に示すものである場合について考える。
【0035】
LED素子2のジャンクション温度が室温(25℃)から上昇すると、図8から明らかなように、LED素子2の相対光度は低下する。例えば、ジャンクション温度が25℃から80℃に上昇すると、LED素子2の相対光度は、25℃を基準として約18%低下する。このとき、図6に示す如く、正特性サーミスタ5は25℃から80℃の範囲では負の抵抗温度特性であるため、その抵抗値は約30%低下する。
【0036】
ここで、電源電圧が一定であり、正特性サーミスタ5の抵抗(Rptc)とLEDのオン抵抗(Rled)がほぼ等しいと仮定したとき、流れる電流Iの変化分ΔIは、
I・Rptc+I・Rled
=(I+ΔI)・(Rptc−ΔRptc)+(I+ΔI)・Rled
となり、Rptc=Rled、ΔRptc=0.3×Rptcであるから、
ΔI/I=0.3/(2−0.3)≒0.18
となる。つまり、正特性サーミスタ5の抵抗値の変化によって、LED素子2に流れる電流(順電流)は約18%増大することになる。
【0037】
順電流が約18%増大すると、図5に示す如く、LED素子2の相対光度は約18%増大する。つまり、本発明の表面実装型LEDパッケージ1によれば、正特性サーミスタ5の負の抵抗温度特性によって、温度上昇による相対光度の低下を補償し、常用温度領域(感知温度55〜110℃)において安定な光出力を得ることができる。
【0038】
次に、LED素子2のジャンクション温度が110℃を超えた場合について説明する。
仮に、110℃よりも高温側で正特性サーミスタ5が継続して負の抵抗温度特性を有する場合には、LED素子2に流れる電流が増え続ける。
これに対し、本発明の実施形態では、正特性サーミスタ5は、最小抵抗値温度がLED素子2の最高使用温度以下で、かつ当該最高使用温度の近傍となるように抵抗温度特性が設定されている。例えば、図6に示す抵抗−温度特性では、感知温度100℃付近が最小抵抗値温度となっており、感知温度110℃以上では、正特性サーミスタ5の抵抗値が急激に増加する。
【0039】
さらに、この実施形態にかかるLEDパッケージ1の構成によれば、熱伝導性の高いセラミック製パッケージ基板3上に正特性サーミスタ5がLED素子2に近接して配置されているので、LED素子2のジャンクション温度と正特性サーミスタ5の感知温度とは、ほぼ同温度とすることができる。
【0040】
このため、感知温度110℃以上の温度領域では、正特性サーミスタ5がLED素子2に流れる順電流を抑制する。これにより、LED素子2の劣化や破壊を防止し、長寿命化を図ることができる。
【0041】
このように、最小抵抗値温度が100℃付近となるように正特性サーミスタ5の抵抗温度特性を設定しておくことにより、LED素子2のジャンクション温度を最高使用温度110℃以下に自動的に保ちながら、LEDパッケージ1を動作させることができる。
つまり、正特性サーミスタ5が周囲温度ではなくジャンクション温度を感知するため、種々の放熱条件を考慮してLEDパッケージ1の使用温度範囲を設定する必要がなく、使用温度範囲を広げることができる。
【0042】
さらに、本発明の実施形態によれば、最高使用温度以上の温度領域では自動的に駆動電流が制御されることから、新たに駆動電流を制御するための制御回路を設けることが不要となる。
【0043】
また、本発明の実施形態によれば、パッケージ基板3上に正特性サーミスタ5をLED素子2に近接して配置しているのでLEDパッケージ1の小形化を図ることができる。さらに、この実施形態によれば、パッケージ基板3の裏面側に凹部3cを形成し、該凹部3cに正特性サーミスタ5の全体を収容しているので、LEDパッケージ1のさらなる小形化に寄与している。
【0044】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は次のように変形して実施することができる。
上記実施形態においては、正特性サーミスタを収容する凹部をパッケージ基板の裏面中央部に設けたが、LED素子の近傍であればパッケージ基板のいずれの場所に設けてもよい。例えば、図7に示す如く、正特性サーミスタ5をパッケージ基板3の表面3aに配置してもよい。また、正特性サーミスタは必ずしもチップ型でなくともよい。
【0045】
また、正特性サーミスタはLED素子に近接配置されていればよく、必ずしも凹部を設けてその内部に正特性サーミスタを収容する構成をとる必要はない。
【0046】
また、LED素子の数は複数であってもよい。この場合、複数のLED素子の総発熱量によってパッケージ基板が加熱されるが、総発熱量としての温度上昇を正特性サーミスタが感知するため、正特性サーミスタは1個でよい。
【0047】
また、パッケージ基板は、熱伝導性の高いものであればよく、金属基板等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の表面実装型LEDパッケージの一例を示す正面図である。
【図2】図1の表面実装型LEDパッケージの平面図である。
【図3】図1の表面実装型LEDパッケージの底面図である。
【図4】図1の表面実装型LEDパッケージのX−X線断面図である。
【図5】LED素子の順電流−相対光度特性の一例を示す図である。
【図6】正特性サーミスタの抵抗−温度特性の一例を示す図である。
【図7】変形例を示す図である。
【図8】LED素子のジャンクション温度−相対光度特性の一例を示す図である。
【図9】LED素子のジャンクション温度−電圧特性の一例を示す図である。
【図10】LEDパッケージの周囲温度−許容順電流特性の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
1 表面実装型LEDパッケージ
2 LED素子
3 パッケージ基板
3a 表面
3b 裏面
31 カソード電極
32 アノード電極
33 カソード端子
34 アノード端子
4 透光性樹脂層
5 正特性サーミスタ
6 ボンディングワイヤ
7a、7b 正特性サーミスタの電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LED素子と、
前記LED素子に接続されたカソード電極およびアノード電極と、前記カソード電極に接続されたカソード端子と、前記アノード電極に接続されたアノード端子とを備えたパッケージ基板と、
前記LED素子、前記カソード電極および前記アノード電極を封止する透光性樹脂層と、
を含んでなる表面実装型のLEDパッケージであって、
前記カソード電極と前記カソード端子との間、または前記アノード電極と前記アノード端子との間に接続されるとともに、前記LED素子に近接して配置された正特性サーミスタをさらに含み、
前記正特性サーミスタは、その抵抗値が最小となる最小抵抗値温度が前記LED素子の最高使用温度以下で、かつ当該最高使用温度の近傍となるように抵抗温度特性が設定されていることを特徴とする表面実装型LEDパッケージ。
【請求項2】
前記パッケージ基板は、表面側に前記LED素子、前記カソード電極および前記アノード電極を備え、かつ、裏面側に前記カソード端子および前記アノード端子を備え、
前記正特性サーミスタは、前記LED素子の裏面に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の表面実装型LEDパッケージ。
【請求項3】
前記正特性サーミスタは、前記最小抵抗値温度以下の範囲では負の抵抗温度特性を有し、当該最小抵抗値温度以下の範囲で前記LED素子のジャンクション温度が上昇した際、前記LED素子に流れる電流を増大させることを特徴とする請求項1または2に記載の表面実装型LEDパッケージ。
【請求項4】
前記パッケージ基板がセラミック製であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表面実装型LEDパッケージ。
【請求項5】
前記パッケージ基板は内方に向けて窪んだ凹部を有し、
前記正特性サーミスタは全体が前記凹部内に収容されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面実装型LEDパッケージ。
【請求項6】
前記凹部は、前記パッケージ基板の裏面側において前記カソード端子と前記アノード電極とに挟まれた領域内に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の表面実装型LEDパッケージ。
【請求項7】
前記正特性サーミスタが面実装型であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の表面実装型LEDパッケージ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−206422(P2009−206422A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−49783(P2008−49783)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(000004606)ニチコン株式会社 (656)
【Fターム(参考)】