説明

表面実装用磁気装置

【課題】階段状の外面を持つ側を有する磁気コア(110)と、磁気コア内部にあるコイルと、コイルの端部(150)との電気的な接続を行うためのターミナルクリップ(106)と、を有する表面装着用磁性組立部品(100)。
【解決手段】コイルの端部は、階段状の外面まで延在し、端子クリップは、階段状の外面に取り付き、外面は、信頼性が向上した電気的な接続を完成させるために回路基板(180)に装着される。その結果、向上した製造可能性及び安定性を保ちながら部品のサイズを更に小さくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野は、一般的に表面実装用電子部品及びその製造に関し、更に詳しくは、誘導子、変圧器等の磁性部品に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品実装の進歩に伴い、小型でも強力な電子装置の製造が可能となってきた。そのような装置のサイズを減少できるようにするために、電子部品が著しく小型化された。そのような要求に適合するための電子部品の製造は多くの困難を示し、それによって製造工程が費用のかかるものとなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
誘導子(インダクタ)、変圧器、それ以外の部品等の磁性部品の製造工程は、非常に競争の激しい電子装置製造業界においてコストを低減するために精査されてきた。製造される部品が低コストで大容量の部品であるときには、製造コストの低減が特に望ましい。当然、大容量の部品において、製造コストのあらゆる低減は重要である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様において、階段状表面を有する少なくとも一つの外側を規定する磁気コアと、磁気コアの内側にあり、第1の端部及び第2の端部を有する導電コイルと、を有し、第1の端部と第2の端部の少なくとも一方が、少なくとも一つの外側まで延在する表面実装用磁性組立部品を開示する。部品を、従来の設計より優れた種々の利点を伴いながら、階段状表面を有する外側を通じて回路基板に表面実装することができる。
【0005】
他の態様において、第1のコーナー、第2のコーナー、第3のコーナー及び第4のコーナー並びに階段状表面を有する少なくとも一つの外側を規定する磁気コアと、磁気コアの内側にあり、第1の端部及び第2の端部を有し、第1の端部と第2の端部のうちの少なくとも一方が少なくとも一つの外側まで延在する導電コイルと、階段状表面に結合され、導電性コイルの第1の端部及び第2の端部にそれぞれ接続する第1及び第2のターミナルクリップと、を有する表面実装用磁性組立部品を開示する。ターミナルクリップを、従来の磁性部品設計より優れた種々の利点を伴いながら、回路基板にある外側を通じて回路基板に表面実装することができる。
【0006】
種々の階段状表面の形態及び階段状表面に入り込む(nest and mate)種々のターミナルクリップ形態を開示し、これらは、回路基板上の素子の設置面積(footprint)及び外形(profile)を小さくしながらコイル端部とターミナルクリップとの間の電気的な接続を向上させる。電気的な接続を、コア構造の外側又は内側でコイル端部とターミナルクリップの部分との間において確立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の典型的な実施の形態による第1の典型的な表面実装用磁性部品の分解図である。
【図2】図1に示す磁性部品の上面斜視組立図である。
【図3】図1に示す磁性部品の底面斜視組立図である。
【図4】本発明の典型的な実施の形態による第2の典型的な表面実装用磁性部品の分解図である。
【図5】図4に示す磁性部品の上面斜視組立図である。
【図6】図4に示す磁性部品の底面斜視組立図である。
【図7】本発明の典型的な実施の形態による第3の典型的な表面実装用磁性部品の分解図である。
【図8】図7に示す磁性部品の上面斜視組立図である。
【図9】図7に示す磁性部品の底面斜視組立図である。
【図10】本発明の典型的な実施の形態による第4の典型的な表面実装用磁性部品の部分分解図である。
【図11】図10に示す磁性部品の上面斜視図である。
【図12】図10に示す磁性部品の上面斜視組立図である。
【図13】図10に示す磁性部品の底面斜視組立図である。
【図14】本発明の典型的な実施の形態による第5の典型的な表面実装用磁性部品の分解図である。
【図15】図14に示す磁性部品の上面斜視図である。
【図16】図14に示す磁性部品の上面斜視組立図である。
【図17】図14に示す磁性部品の底面斜視組立図である。
【図18】既知の表面実装用磁性部品の部分分解図である。
【図19】図18に示す磁性部品の斜視組立図である。
【図20】他の既知の表面実装用磁性部品の部分分解図である。
【図21】図20に示す磁性部品の斜視組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
従来の多数の困難を克服する本発明による電子部品設計の典型的な実施の形態をここに記載する。発明を十分に理解するために、以下の開示を種々のセクション又はパートで行い、ここでは、パートIは、特定の問題及び困難を議論し、パートIIは、そのような問題を克服する典型的な部品構成及び組立部品を記載する。
【0009】
I.発明の序章
【0010】
回路基板用の誘導子のような従来の磁性部品は、典型的には、磁気コアと、磁気コア内にある時々コイルと称される導電巻線と、を有する。磁気コアを、磁性材料から構成された個別のコアピースから、コアピース間に配置される巻線とともに製作することができる。種々の形状及びタイプのコアピース及びアッセンブリは、Uコアアセンブリ及びIコアアセンブリ、ERコアアセンブリ及びIコアアセンブリ、ERコアアセンブリ及びERコアアセンブリ、ポットコアアセンブリ及びTコアアセンブリ、並びに他のマッチング形状(matching shapes)を含む従来のものと同様であるが、必ずしもこれらに限定されない。個別のコアピースを、接着剤によって互いに結合し、典型的には互いに離間(spaced or gapped)させる。
【0011】
一部の既知の部品において、例えば、コイルは、コア又はクリップの回りに巻かれた導電ワイヤから製作される。すなわち、ワイヤを、コアピースを完全に形成した後にドラムコア又は他のボビンコアと称されるコアピースの回りに巻きつけることができる。コイルの各自由端を、リード線と称することができ、回路基板への直接の取付け又はターミナルクリップを通じた間接的な接続によって誘導子を電気回路に結合するのに用いることができる。特に小型のコアピースに対して、コイルを費用効果が高く信頼性をもって巻回することが試みられている。手巻きの部品は、性能が安定しなくなる傾向にある。コアピースの形状によって、コアピースが非常に壊れやすくなり、コイルを巻くときにコアに亀裂が生じる傾向があり、コアピース間のギャップの変動により、部品の性能に不所望な変動が生じることがある。更なる困難は、巻回工程中の不均一な巻回及び張力のために直流抵抗(DCR)が不所望に変動することである。
【0012】
他の既知の素子において、既知の表面実装用磁性部品のコイルは、典型的には、コアピースと個別に製作され、その後、コアピースを組み込む。すなわち、コイルは、コイルの手巻きに起因する問題を回避するとともに磁性部品の組立を簡単にするために時々予め形成され又は予め巻かれたものとして称される。そのような予め形成されたコイルは、小さいサイズの部品に対して特に有利である。
【0013】
磁性部品が回路基板上に表面装着されたときにコイルに対する電気的な接続を形成するために、典型的には導電端子又はクリップが設けられる。クリップは、形成されたコアピースに組み込まれ、コイルの各端部に電気的に接続される。ターミナルクリップは、例えば既知のはんだ付け技術を用いて回路基板上の導電配線及びパッドに電気的に接続することができる一般的に平坦な(flat and planer)領域を有する。そのような接続が行われ、かつ、回路基板に電圧を印加したとき、電流が、回路基板からターミナルクリップの一方に流れ、その後、コイルを通じてターミナルクリップの他方に流れ、そして、回路基板に戻る。電流がコイルに流れることによって、磁気コアに磁界及びエネルギーが誘導される。
【0014】
コイルとターミナルクリップとの間で電気的な接続を行うことに関する複数の実用上の問題が存在する。コイルとターミナルクリップとの間の幾分壊れやすい(rather fragile)接続は、典型的には、コアの外部に形成され、その結果、分離しやすくなる。一部のケースにおいて、コイルとクリップとの間で信頼性のある機械的及び電気的な接続を保証するためにコイルの端部をクリップの一部の回りに巻き付けることが知られている。しかしながら、これは、製造的な観点から煩わしい(tedious)ことがわかっており、更に簡単かつ更に迅速な終結の解決(termination solution)が所望されている。さらに、コイルの端部を巻き付けることは、肉薄で円形のワイヤ構造のような可撓性のない平坦な表面とともに矩形断面を有するコイルのような所定のタイプのコイルに対して実用的でない。
【0015】
電子装置が更に強力になる現在の傾向が続いているので、誘導子のような磁性部品は、大量の電流を流すことが要求される。その結果、コイルを製造するのに用いられるワイヤの内径は、典型的には増大する。コイルの製作に用いられるワイヤのサイズが増大するので、コイルを製造するために円形ワイヤが用いられるとき、例えば、はんだ付け、溶接、導電性接着剤等を用いてターミナルクリップに対する機械的及び電気的な接続を十分に行うために、典型的には端部を平坦にして適切な厚さ及び幅にする。しかしながら、ワイヤの内径が増大すると、端部をターミナルクリップに適切に接続するためにコイルの端部を平坦にするのが困難になる。そのような困難によって、コイルとターミナルクリップとの間に安定しない(inconsistent)接続が生じ、使用中の磁性部品に不所望な性能の問題及び変動が生じうる。そのような変動を減少することは、非常に困難であるとともにコストがかかることがわかっている。
【0016】
円形ではなく平坦な導体からコイルを製作することは、所定の用途に対してそのような問題を軽減することができるが、平坦な導体は、第一に、更に硬くなり、コイルを形成するのが困難であり、したがって、他の製造上の問題をもたらす傾向がある。円形ではなく平坦な導体の使用は、使用中の部品の性能を時々不所望に変化させることもある。さらに、一部の既知の構成、特に、平坦な導体から製造されたコイルを含む既知の構成において、フックのような端子形態又は他の形態を、ターミナルクリップへの接続を容易にするためにコイルの端部に形成することができる。しかしながら、そのような形態をコイルの端部に形成することは、製造工程を更に費用のかかるものにすることがある。
【0017】
電子装置のサイズを減少するがパワー及び機能を増大する最近の傾向は、更に別の試みを示す。電子装置のサイズが減少するに従って、電子装置で用いられる電子部品のサイズもそれに応じて減少し、したがって、装置を給電するために流す電流量を増大するにもかかわらず比較的小さく時々小型化した構造を有するパワーインダクタを経済的に製造することに努力が向けられている。電気装置の外形をできるだけスリムに、場合によっては非常に薄くできるようにするために、回路基板に対する磁気コア構造の側面をできるだけ小さくするのが望ましい。そのような要求への適合は、更なる困難を示す。
【0018】
磁性部品の設置面積及び外形を最適化するための努力は、最近の電子装置の寸法の要求に適合するよう目を向ける部品製造業者にとって非常に関心がある。回路基板上の各部品を、一般的に回路基板に平行な面で測定される垂直方向の幅及び深さの寸法によって規定することができ、幅と深さの積は、時々部品の「設置面積」と称される回路基板上で部品によって占有される表面領域を決定する。それに対し、回路基板に対して垂直方向に測定される部品の全高は、時々部品の「外形」と称される。部品の設置面積は、回路基板上に取り付けることができる部品の個数を部分的に決定し、部品の外形は、電子装置内の互いに平行な回路基板間で許容される間隔を部分的に決定する。更に小さな電子装置は、一般的に、存在する各回路基板上に取り付けるべき更に多くの部品、隣接する回路基板間のクリアランスの減少又はその両方を必要とする。
【0019】
しかしながら、磁性部品に用いられる多くの既知のターミナルクリップは、回路基板に表面実装する際に部品の設置面積及び/又は外形を増大する傾向にある。すなわち、クリップは、回路基板に実装する際に部品の深さ、幅及び/又は高さを伸ばして部品の設置面積及び/又は外形を不所望に増大する傾向にある。特に、磁気コアの上部、底部又は側部で磁気コアピースの外面全体に亘って適合したクリップに対して、完成した部品の設置面積及び/又は外形が、ターミナルクリップによって伸ばされることがある。部品の外形又は高さの伸長が比較的小さい場合でも、部品及び回路基板の数が任意の電子装置内で増大するに従って影響が大きくなることがある。
【0020】
図18及び19は、上述した懸案事項の多くに対処するよう意図した既知の磁性部品構造を示す。図18及び19に示すように、表面装着部品1000は、共同して一般的には矩形又は立方体構造を提供する互いに対向する上面1004及び下面1006並びに互いに対向する側面1008,1010,1012、及び1014によって規定される磁気コア1002を有する。互いに対向するテーパー側面1016及び1018は、コア1002の対角線上で互いに対向する部分に配置され、テーパー部1016は、側面1008と側面1010との間に延在し、テーパー部1018は、側面1012と側面1014との間に延在する。側面1010と側面1012の交差部及び側面1008と側面1004の交差部は、なだらかに丸くなったコーナーを有する。
【0021】
側面1010及び1014並びに上面1004の一部及び底面1006の一部はそれぞれ、導電材料から構成される成形されたターミナルクリップ1024及び1026をそれぞれ受け入れる凹部1020及び1022を有する。図18及び19に示すように、ターミナルクリップ1024及び1026はそれぞれ、C形状チャネル又は上部1032と底部1034との間の受入領域を規定するために一般的に互いに直交するように形成された側部1030、上部1032及び底部1034を有する。受入領域は、磁気コア1002の上側1004、下側1006及び側面1010の凹部1020並びに磁気コア1002の上側1004、下側1006及び側面1014の凹部1022に適合される。ターミナルクリップ1024及び1026は、側部1030から延在するアングル部1036を有し、アングル部1036はそれぞれ、磁気コア1002のテーパー側面1016及び1018の上に配置される。ターミナルクリップ1024,1026のクリップ部1030,1032,1034,1036の一つ以上を、クリップ1024及び1026を磁気コア1002に保持するために磁気コア1002に接着し又は接合することができる。
【0022】
コイルの互いに対向する端部又はリード線1038及び1040を、磁気コア1002のテーパー部1016及び1018から突出するように示し、コイルの残りは磁気コア1002に組み込まれる。コイルを、部品1000に対して所望のインダクタンス値を取得するために磁気コア1002に組み込まれた所定の巻数を有する誘導コイルとすることができる。図19及び20に示すように、コイルを、平坦な導体から製造することができ、したがって、互いに対向する端部1038及び1040は、一般的に平坦であり、例えばはんだ付け技術によるターミナルクリップ1024及び1026のアングル部1036を介したターミナルクリップ1024及び1026に対する表面接着に適している。図19に示すように、スロットのような機械的な形態をアングル部1036に設けることができ、コイル端1038,1040を、機械的な補強を追加するためにスロットを通じて伸長することができる。図示したように、コイル端1024及び1026の最先端の一部の成形、すなわち、クリップアングル部1036のスロットへの挿入を容易にするために最先端にテーパー形状を設けることは、部品1000の組立を容易にするために望ましい。
【0023】
図20及び21は、更に小さい外形を有するが部品1000とほぼ同様な構造を有する他の既知の磁性部品構造1050を示す。したがって、部品1000と部品1050との間の同様な形態を同様な参照文字で示す。
【0024】
部品1000とは異なり、部品1050は、巻回ワイヤから製作した、磁気コア1002に組み込まれたコイルを有し、したがって、磁気コア1002のテーパー側1016及び1018から突出したコイル端部1038,1040は、平坦ではなく、コイルの残りのように円形である。コイル端部1038,1040を収容するために、各クリップ1024及び1026のアングル部1035は、コイル端部1038,1040を受け入れる相補的な(complementary)貫通孔1052を有する。コイル端部1038及び1040を、クリップ1024及び1026のアングル部1036にはんだ付けすることができる。
【0025】
使用の際に、部品100又は1050を、はんだ付け技術又は従来既知の他の技術によりターミナルクリップ1024及び1026の上部1032又は底部1034を介して回路基板上の導電配線又はパッドに表面装着することができる。そのように接続するとき、導電性パスは、例えば、回路基板からターミナルクリップ1024の底部1034まで、底部1034からターミナルクリップ1024の側部1030まで、側部1034からターミナルクリップ1024のアングル部1036まで、ターミナルクリップ1024のアングル部1036からコイル端部1038まで、コイル端部1038からコイルを通じて逆のコイル端部1040まで、コイル端部1040からターミナルクリップ1026のアングル部1036まで、ターミナルクリップ1026のアングル部1036からターミナルクリップ1026の側部1030まで、側部1030からターミナルクリップ1026の底部1034まで、及びターミナルクリップ1026の底部1034から回路基板まで確立される。
【0026】
部品1000及び1050は、これらが多数の従来の誘電部品(inductor component)よりも組立が簡単であるために複数の態様で有利である。コイル端部1038及び1040は、コイル端部1038,1040とターミナルクリップ1024,1026との間の電気的な接続を形成するようはんだ付けによる接続等を簡単にするために一般的には磁気コア1002の外面に露出されている。チャネル形状のクリップ1024及び1026は、適用するのが比較的容易であり、磁気コア1002の凹部1020及び1022によって、ターミナルクリップ1024,1026が装置の外形及び設置面積の全体に亘って延在するのを防止する。
【0027】
しかしながら、部品1000及び1050は、欠点がないわけではない。コイル端部1038,1040を磁気コア1002の外側に露出することは、部品の取付前後にコイル端部1038,1040とターミナルクリップ1024,1026との間のはんだ付けされた接続が一般的には磁気コア1002のテーパー部1016,1018に対して露出されて保護されないという障害がある。したがって、はんだ付けされた接続は、製造工程中、取付位置への移動中、磁性部品又は他の部品の回路基板上への取付手順中、並びに補修手順及び修理手順中に部品が取り扱われる際に損傷又は障害を受けやすい。クリップとコイル端部との間に更に安全な接続を設けることが望ましい。
【0028】
また、磁気コア1002の凹部1020及び1022が装置の全体に亘る設置面積又は外形を保護する傾向にあるが、コイルを製造するのに用いられるワイヤの内径が増大するに従って、磁気コア1002のテーパー側面1016,1018上のターミナルクリップ1024,1026に対するコイル端部1038,1040の十分な接続を行うことによって、装置の所望の外形又は設置面積を超えて延在する接続が簡単に生じうる。
【0029】
さらに、磁気コア1002の三つの側面を包むチャネル形状のターミナルクリップ1024,1026も比較的大きく、幾分長い導電性パスが、クリップ1024及び1026を通じて回路基板からコイル端部1038,1040まで形成される。クリップ1024,1026のサイズ及び導電性パスの長さは、部品1000,1050の電気抵抗及び関連の電力損失に寄与する。そのような装置のクリップの電気抵抗を減少させるのが望ましい。
【0030】
II.典型的な本発明による磁性部品構造
【0031】
従来の表面装着用磁性部品に直面する問題のうちの上述した問題を回避するために独自のコア形状及びターミナルクリップ形態を有する表面装着用磁性部品の実施の形態を開示する。独自のコア形状及びクリップ形態は、設置面積を小さくするとともに製造コストを低減しながら更にコンパクトであり、更に安定し(consistent)、更に強固であり、更に強いパワーであり、かつ、更に高いエネルギー密度の部品を容易にする。回路基板の用途において特に、増大した効率及び向上した製造可能性を有する磁性部品を、部品のサイズを増大せず、かつ、必要以上の空間量(amount of space)を占有することなく設けることができる。更に安定し、かつ、更に信頼性のある製品を製造できるよう製造工程の多くのステップを自動化するために、従来の組立部品に関連した手作業の製造工程が回避される。典型的な実施の形態を誘導性素子に関連して説明するが、変圧器のような他の磁性素子も以下で説明する概念の利益を享受することが認識される。
【0032】
図1〜3は、本発明の典型的な実施の形態による表面装着用磁性部品100の第1の実施の形態を示す。図1は、部品100を分解図で示し、図2は、部品100を上面斜視組立図で示し、図3は、部品100を底面斜視組立図で示す。
【0033】
図1〜3に示すように、部品100は、磁気コア102と、一般的には磁気コア102に含まれるコイル104と、ターミナルクリップ106,108と、を有する。
【0034】
図1〜3に示す典型的な実施の形態において、磁気コア102は、個別のピース、すなわち、コイル104とともに組み立てられる第1のコアピース110及び第2のコアピース112で製作され、コアピース110,112は、コイル104を含む筐体を共同で規定する。コアピース110及び112を、予め形成し、部品100を組み立てる際に互いに離間(gapped or spaced)して結合することができる。コアピース110及び112を、従来の技術によって強磁性体及びフェリ磁性体を含む従来既知の適切な磁性材料から製作することができるが、これらに限定されない。しかしながら、他の実施の形態において、所望の場合には、コア102を、コイル104の回りでプレスすることができる従来既知の鉄粉材料又はアモルファス鉄心材料を用いて一体のピースとして製作することができる。そのような鉄粉材料及びアモルファス鉄心材料は、コア構造に物理的なギャップを設ける必要のない分布ギャップ特性を呈することができる。
【0035】
図示した実施の形態に示すように、第1のコアピース110は、土台壁(base wall)114並びに土台壁114の外側縁から延在する一般的に直交する複数の側壁116,118,120及び122を有する一般的に方形物体に形成される。図1〜3に示す実施の形態において、土台壁114は、時々底壁(bottom wall)と称される。側壁116及び118は、互いに対向し、時々右側及び左側とそれぞれ称される。側壁120及び122は、互いに対向し、時々前方側及び後方側とそれぞれ称される。側壁116,118,120及び122は、部品を組み立てるときに一般的にコイル104を含む土台壁114の上の筐体又は空洞を規定する。
【0036】
さらに、側壁116及び122は第1のコーナー124で互いに接触し、側壁118及び120は、第1のコアピース110の第1のコーナー124に対角線方向で互いに対向する第2のコーナー126で互いに接触する。第3のコーナー128及び第4のコーナー130も土台壁114に形成され、第3のコーナー128及び第4のコーナー130は、底壁114の対応するエッジに沿ってコーナー124及び126に対向して配置される。側壁116及び120は、先が切り取られ、第3のコーナー128まで延在せず、側壁118及び122は、先が切り取られ、第4のコーナー130まで延在しない。すなわち、側壁116及び120は、第3のコーナー128で接触せず、これによって、空間又は窓131(図1及び2)が、側壁116と120との間のコーナー128で土台壁114の上に設けられる。同様に、側壁118及び122は、第4のコーナー130で接触せず、これによって、空間又は窓132(図3)が、側壁118と側壁122との間のコーナー130で土台壁114の上に設けられる。第3のコーナー128及び第4のコーナー130は、土台壁114の上において対角線方向で互いに対向し、各コーナー128及び130の窓131,132はそれぞれ、各位置でコアの内部にアクセスできるようにしている。更に詳しくは、コアの内部へのアクセスは、ターミナルクリップ106及び108でコイル104をそれぞれ終結させるのを容易にするために土台壁114の二つの側端から土台壁114の上の窓131,132を通じて提供される。土台壁114の厚さ全体に亘って延在する貫通孔133,134を、上述したようにターミナルクリップ106,108に対するコイル104の接続を容易にするために第3のコーナー128及び第4のコーナー130の近傍にそれぞれ設ける。
【0037】
第1のコアピース110の土台壁114は、ターミナルクリップ106及び108を受け入れるために階段状になっている外面を有する。階段状の外面は、図1に示すように、一般的には同一平面上に延在する窪みのある(depressed)又は凹形状の(recessed)表面136を有する。窪みのある表面136は、側壁116の下に延在し、第1のコーナー124から第3のコーナー128まで土台壁114に沿った距離又は長さ全体に亘って延在する。窪みのある表面138は、側壁118の下に延在し、第2のコーナー126から第4のコーナー130まで土台壁114に沿った距離又は長さ全体に亘って延在する。窪みのある表面136,138は、互いに対向して延在し、窪みのある表面を含まない土台壁の部分、したがって、窪みのある表面136,138に対して高くなった土台壁の部分によって互いに分離される。代案として説明したように、窪みのある表面136,138は第1の平面に延在し、第1の平面は、窪みのある表面136と窪みのある表面138との間に延在する土台壁の表面の残りに対応する第2の平面に一般的に平行であるが第2の平面から離間している。貫通孔133及び134は、コーナー128に隣接する窪みのある表面136及びコーナー130に隣接する窪みのある表面138にそれぞれ配置される。
【0038】
図1にも示すように、第1のコアピース110の側壁116は、窪みのある表面140も有し、対向する側壁118は、対応する窪みのある表面142を有する。窪みのある表面140は、コーナー124とコーナー128との間の側壁116の長さに沿った一部の距離しか延在せず、窪みのある表面142は、コーナー126とコーナー130との間の側壁118の長さに沿った一部の距離しか延在しない。窪みのある表面140は、底面に垂直な方向に測定した側壁116の高さより短い距離だけ土台壁114から上方に延在し、窪みのある表面142は、底面に垂直な方向に測定した側壁118の高さより短い距離だけ土台壁114から上方に延在する。したがって、窪みのある表面140は、土台壁114に隣接して延在する側壁116の長さの一部だけ土台壁114の窪みのある表面136に隣接しながら側壁116の上端から離間し、窪みのある表面142は、土台壁114に隣接して延在する側壁118の長さの一部だけ土台壁114の窪みのある表面138に隣接しながら側壁118の上端から離間する。
【0039】
第1のコアピース110とは異なり、第2のコアピース112は、一般的に、対向する両方の主表面上で平坦(flat and planar)であり、第1のコアピース110の土台壁114を補完するとともに第1のコアピース110と第2のコアピース112との間に位置するコイル104を有する第1のコアピース110の筐体を完成させるために寸法が設定(sized and dimensioned)される。
【0040】
図1で最もよく見えるように、コイル104を所定の長さの巻回ワイヤから製作し、巻回ワイヤは、第1の端部又はリード線150と、第1の端部に対向する第2の端部又はリード線152と、コイル端部150とコイル端部152との間の巻線部154と、を有し、ワイヤは、部品の選択された最終用途に対して所望のインダクタンス値のような所望の効果を取得するためにコイル軸線156の周りで複数回巻かれる。端部150,152は、巻線部154に対して折り曲げられ、その結果、端部は、後に説明するようにコイル端部150,152の終結を容易にするためにコイル軸線156に平行に延在する。図示した実施の形態において、一つのコイルのみを示すが、他の実施の形態において一つを超えるコイルを設けてもよいことは明らかである。
【0041】
所望の場合には、コイル104を形成するために用いられるワイヤを、コイル104の構造的態様及び機能的態様を向上させるためにエナメルコーティング等によってコーティングすることができる。当業者には理解できるように、コイル104のインダクタンス値104は、ワイヤのタイプ、コイルにおけるワイヤの巻数及びワイヤの直径に部分的に依存する。したがって、コイル104のインダクタンス評価(inductance ratings)は、異なる用途に対して著しく変動することがある。コイル104を、既知の技術を用いてコアピース110及びコアピース112から独立して製作することができ、部品100の組立の際に予め巻回された構造として設けることができる。典型的な実施の形態において、コイル104を、完成したコイルに対して安定した(consistent)インダクタンス値を提供するために自動的に形成するが、所望の場合にはコイルを手巻きにより形成することもできる。一つを超えるコイルを設ける場合には用いられるコイルの全てに対して電気的な接続を行うために追加のターミナルクリップが同様に必要とされることを理解すべきである。
【0042】
図1に示す典型的なターミナルクリップ106及び108は、第1のコアピース110に適用するときには構造上は実質的に同一であるが180°逆であり、したがって、互いの鏡像として延在する。図1で最もよく見えるように、各ターミナルクリップ106及び108は、一般的には平坦な底部160と、底部160に垂直に延在する上方位置決めタブ部162と、底部160に結合するとともに位置決めタブ部162から離間した終端部164と、を有する。底部160は、窪みのある部分136と窪みのある部分138の一方を受け入れるために寸法が設定された細長ストリップとして形成され、位置決めタブ部は、第1のコアピース110の側壁116及び118の窪みのある表面140,142を受け入れるために形成され及び寸法が設定される。図1〜3に示すターミナルクリップ106及び108は、形状が互いに非対称であり、位置決めタブ162は、細長い底部160の長さ方向に沿ってほぼ中央に配置され、終端部164は、細長い底部160の一端に配置される。
【0043】
図1に示すように、各クリップ106,108の終端部164は、底部160の一つの外側縁から垂直方向に延在する延在部166と、一般的には底部160の面に平行であるが底部160から離間するように延在部166から延在する一般的には平坦なコイル部168と、を有する。コーナー128とコーナー130の一方に隣接しながら第1のコアピース110の土台壁114の上に挿入されて土台壁114に係合することができる細長スロット170が、底部160とコイル部168との間に形成される。
【0044】
ターミナルクリップ106,108及び説明したようなその全ての部分を、導電材料からのクリップ106,108の切断、折り曲げ又は他の成形によって比較的簡単な方法で製造することができる。一つの典型的な実施の形態において、端子を、銅のめっき板から形打ちして最終形状に折り曲げるが、他の材料及び形成技術を用いることもできる。クリップ106,108を予め形成し、製造の後段階でコアピース110に組み込むことができる。
【0045】
第1のコアピース110に組み込む際に、コイル部168は、各コーナー128及び130に隣接する窓131及び132の下部に延在し、第1のコアピース110のコーナー128及び130は、各ターミナルクリップ106及び108の係合スロット170を受け入れる。したがって、各クリップ106,108のコイル部168及び底部160は、土台壁114の反対側に延在する。底部160は、土台壁114の外側に延在し、コイル部168は、土台壁114の内側に延在する。クリップ106及び108の各コイル部168は、コーナー128及び130に近接する土台壁114の貫通孔133及び134に整列する(図1〜3において見えない)貫通孔を有する。したがって、コイル端部150を、貫通孔133及びクリップ106のコイル部168の貫通孔まで延在させることができ、コイル端部152を、貫通孔134及びクリップ108のコイル部168の貫通孔まで延在させることができる。しかしながら、各クリップ106,108の底部160は貫通孔を有さず、コイル端部150,152の末端部は、部品100を組み立てるときに土台壁114の外側に露出しない。
【0046】
コアピース110に組み込まれるクリップ106及び108と、貫通孔133及びコイル部168の貫通孔に延在するコイル端部150と、貫通孔134及びコイル部168の貫通孔に延在するコイル端部152とによって、電気的な接続は、コア窓131,132によって提供されるアクセスを通じてコイル端部150,152をコイル部168にはんだ付けすることにより確保される。
【0047】
図2に示すように、部品100を回路基板180に表面装着することができる。回路基板180は、回路基板180の主要面184上に回路経路を規定する導電配線182を有する。部品100を回路基板180に装着すると、土台壁114は、基板表面184に対面しながら隣接し、各ターミナルクリップ106,108の平坦な底部160は、はんだ付け技術又は従来既知の他の技術によって回路基板180の導電配線182に電気的に接続される。したがって、回路経路は、回路配線182間の部品100によって完成される。一つの部品100を回路基板180の一方の側184上で回路基板180に装着しているのを示すが、一つより多い部品100を回路基板の同一又は反対の側で回路基板180に装着できることを理解すべきである。同様に、部品100は、電気回路を完成させるために回路基板100に装着すべき種々のタイプの複数の部品の一つにすぎず、任意の電子装置内で複数の回路基板を組み合わせて用いることができることを理解すべきである。
【0048】
部品100の構成は、図18〜21に示して説明した部品を含むがそれに限定されない従来の部品構成が示す複数の困難を克服することができる。従来の表面装着用部品構成より優れた部品100のアセンブリの複数の利点は、少なくとも以下の態様を含む。
【0049】
第1に、はんだ付け又は他の既知の技術を用いて形成されたかに関係なく、コイル端部150とターミナルクリップ106との間の電気的な接続及びコイル端子152とターミナルクリップ108との間の電気的な接続は、コア窓131,132が接続のためのアクセスを提供しながらコア構造の内側に存在したままである。コイルとターミナルクリップとの間の接続それ自体はコア構造の内側にあるので、コイルとターミナルクリップとの間の接続は、部品の取り扱い中の不注意による損傷又は障害の影響をほとんど受けない。
【0050】
第2に、コイル端部150とターミナルクリップ106との間の内側での電気的な接続及びコイル端子152とターミナルクリップ108との間の内側での電気的な接続は、完成した部品が回路基板180上で必要以上の空間量を占有せず、かつ、部品の設置面積(すなわち、部品100が回路基板180上を占有する表面領域)及び外形(すなわち、回路基板180の上に突出する素子の高さ)が製造中に変動しないことを保証する。さらに、コアピース110の窪みのある表面136,138,140及び142は、装置の設置面積及び外形を維持することを保証する。
【0051】
第3に、コアの貫通孔133,134及びクリップ106,108のコイル部168は、コイル端部150及び152を適所に固定してその場所に保持するためにコイル端部150及び152に対するダブルアンカー(double anchor)を提供する。したがって、更に安全な接続は、先ず第1に、コイル104を製作するのに用いられるワイヤの内径が比較的大きい場合に特に行うことができ、ワイヤの内径が比較的大きい場合には、終結するのが困難となりうる。接続を、クリップの回りにコイルの端部を巻きつけることなく、かつ、フック又は他の機械的な保持形態を用いることなく確立することができ、電気的な接続を容易にしながら製造時間及び費用を削減することができる。
【0052】
第4に、コイル端部150及び152を強固に固定するコアの貫通孔133,134及びクリップ106,108のコイル部168があるので、クリップに対するコイル端部150,152の終結を、コイル端部150,152を平坦にする又は他の形状にする必要なく行うことができ、これによって、更に大きな内径のワイヤを用いたときの製造工程を省略する。
【0053】
第5に、ターミナルクリップ106及び108は、コアへの組み込みを容易に行えるようにしながら一部の既知の構成より小さくなるとともに少ない材料を使用する。クリップの細長スロット170及び位置決めタブ162は、コアピース110におけるクリップ106,108の適切な位置決めを保証する。クリップ106,108を形成するために更に少ない量の材料を用いることによって、製造経費が減少し、クリップの電気抵抗が減少する傾向があり、部品の電力損失が減少する。クリップ106,108を、更に製造コストを削減するために完全ではないとしても大幅に自動化して形成することができる。
【0054】
第6に、コア102、コイル104並びにターミナルクリップ106及び108を組立のために予め形成して設けるときには、部品100を迅速に組み立てることができる。コイル104とクリップ106との間の簡単な電気的な接続のために、更に多くの部品を更に短い時間で製造することができる。
【0055】
図4〜6は、本発明の典型的な実施の形態による第2の典型的な表面装着用磁性部品200の種々の図を示す。図4は、部品200の分解図であり、図5は、部品200の上面斜視組立図であり、図6は、部品200の底面斜視組立図である。部品200は、多くの態様において部品100と同様であり、部品100及び200の同様な形態を示すために同様な参照文字を利用する。
【0056】
図面中の部品100と部品200とを比較すると、階段状の外面が第2のコアピース112に設けられていることがわかる。すなわち、部品200における窪みのある表面136,138及び貫通孔133,134は、部品100に関連して説明した第1のコアピース110ではなく第2のコアピース112に設けられている。第2のコアピース112の外面は、窪みのない第2のコアピース112の部分によって切り離された窪みのある表面136,138を含むように形成される。窪みのある表面136,138は、互いに分離され、一般的に互いに平行に延在する。窪みのある表面136,138は、互いに同一の平面の上に延在するが、窪みのある表面136,138を切り離す第2のコアピース112の窪みのない表面の平面からオフセットし又は離間する。しかしながら、第1のコアピースの土台壁114は、一般的に平坦であり、窪みのある表面を含まない。第1のコアピース110ではなく第2のコアピース112に窪みのある表面136及び138を形成することは、やや簡単であり、部品200を製造するためのコストを低減することができる。
【0057】
さらに、部品200のクリップ106及び108は、部品100に関連して説明した位置決めタブ部162を有しない。その代わりに、部品200のクリップ106及び108は、取付時に第2のコアピース112の側端に隣接するレール部202を有する。図示した実施の形態において、レール部202は、各ターミナルクリップ106,108の底部160の長さ全体に対して軸線方向に延在し、レール部202は、一般的に底部160の上の短い距離に対して底部160の平面に垂直に延在する。クリップ106,108が取り付けられると、レール部202は、第2のコアピース112の側端の周辺を包囲するが、一般的に第1のコアピース110の側壁116,118まで延在しない。したがって、第1のコアピース110の側壁116,118が窪みのある表面を有する必要がないので、第1のコアピース110の形成が更に簡単になる。
【0058】
図5に示すように、部品200が回路基板180に装着されると、第2のコアピース112は、基板表面184に対面して接触し、各ターミナルクリップ106,108の平坦な底部160は、はんだ付け技術又は従来既知の他の技術によって回路基板180上の導電配線182に電気的に接続される。
【0059】
また、図4に示すように、第1のコアピース110は、第1のコアピース110の土台壁114から突出する中央突起又は柱204を有する。柱204は、第1のコアピース110に対するコイル104の更に正確な位置決めを容易にし、使用の際の部品200のインダクタンス値に対する更に良好な制御を可能にする。当然、柱204を、同様な理由で上記部品100(図1〜3)で用いることもできる。
【0060】
上述したように、部品200の利点は、部品100と類似する。
【0061】
図7〜9は、本発明の典型的な実施の形態による第3の典型的な表面装着用磁性部品300の種々の図を示す。図7は、部品300の分解図であり、図8は、部品300の上面斜視組立図であり、図9は、部品300の底面斜視組立図である。部品300は、多くの態様において上述した部品100(図1〜3)及び部品200(図4〜6)と同様であり、部品300,200及び100の同様な形態を示すために同様な参照文字を利用する。
【0062】
図1〜6と図7〜9とを比較すると、部品300において、第1のコアピース110の土台壁114の窪みのある表面136及び138が部品100及び200の位置から90°向きを変えて配置されていることがわかる。すなわち、部品300において、窪みのある表面は、部品100及び200のように側壁116及び118ではなく側壁120及び122に沿って延在する。また、窪みのある表面140,142は、側壁116,118ではなく側壁120及び122に配置される。
【0063】
また、図7に示すように、第1のコアピース110の土台壁114の外面は、第1のコアピース110のコーナー128,130にそれぞれ近接して配置された第3の窪みのある表面302及び第4の窪みのある表面304を有する。第3の窪みのある表面302及び第4の窪みのある表面304は、一般的に互いに同一の平面の上に延在し、窪みのある表面136及び138からオフセットし又は離間している。窪みのある表面136及び138は、窪みのある表面を含まない土台壁114の残りに対して窪んでいる。したがって、部品300の土台壁114は、部品100及び200のように二つではなく三つのレベルの表面を有するよう階段状になっており、三つのレベルは、第1の窪みのある表面136及び第2の窪みのある表面138を分離する窪みのない表面のレベルと、窪みのある表面136及び138の第1の窪みのあるレベルと、窪みのある表面302及び304の第2の窪みのあるレベルである。第3の窪みのある表面302及び第4の窪みのある表面304まで延在する貫通孔306,308を更に設ける。
【0064】
図7に示すように、部品100及び200のコイル104とは異なるコイル320を設け、コイル320を、部品100及び200の円形ワイヤ(round wire)ではなく時々平坦ワイヤ(flat wire)と称される所定の長さの矩形ワイヤから製作する。平坦ワイヤは、第1の端部又はリード線322と、第1の端部に対向する第2の端部又はリード線324と、コイル端部322と324との間の巻回部326と、を有し、巻線は、部品300の選択した最終用途に対して所望のインダクタンス値のような所望の効果を取得するためにコイル軸線328の周りに複数回巻回される。端部322,324は、後に説明するようにコイル端部322,324の終結を容易にするために端部がコイル軸線328に平行に延在するよう巻線部326に対して折り曲げられる。
【0065】
ターミナルクリップ106及び108はそれぞれ、各クリップ106,108の底部160の一端334から軸線方向に延在するコイル部330を有する。コイル部330は、一般的に底部160の平面に平行であるがそれから分離した平面上に延在する。すなわち、クリップ106は、コアピース110の階段状に窪んだ表面138及び306に合わさる(complement)階段状表面160,330を有するように形成され、クリップ108は、コアピース110の階段状に窪んだ表面136及び302に合わさる階段状表面160,330を有するように形成される。クリップ106,108をコアピース100に取り付けると、各クリップ106,108の底部160は、第1の窪んだ表面136及び第2の窪んだ表面138の一方に隣接し、各クリップ106,108のコイル部330は、第3の窪んだ表面302及び第4の窪んだ表面304の一方に隣接する。
【0066】
各ターミナルクリップ106,108のコイル部330は、第1のコアピース110のコーナー128,130に近接して第1のコアピース110に形成された貫通孔306及び308と同様なサイズ及び形状の貫通孔332を更に有することができる。貫通孔306,308及び332の各々は、ターミナルクリップ106,108を第1のコアピース110に組み入れるときに互いに整列し、コイル320の端部322,324を、整列した貫通孔306,308及び332に延在させる。貫通孔306,308及び332は、コイル320を製作するために用いられる平坦なワイヤに対する形状を補完し、したがって、貫通孔306,308及び332は矩形である。貫通孔306,308及び332は、部品300の組立中にコイル320の位置の適切な位置決めを保証し、第1のコアピース110に形成される窓131,132によって、はんだ付け技術又は他の技術によりコイル端部322とターミナルクリップ106のコイル部322との間の電気的な接続及びコイル端部324とターミナルクリップ108のコイル部330との間の電気的な接続を行うためのコイル端部322,324へのアクセスを許容する。
【0067】
図7に示すように、部品300を回路基板180に装着すると、第1のコアピース110の土台壁114が基板表面184に直面して隣接し、各ターミナルクリップ106,108の平坦な底部160は、はんだ付け技術又は従来既知の他の技術によって回路基板180上の導電配線182に電気的に接続される。
【0068】
上述したように、部品300の利点は、部品100及び200と類似する。
【0069】
図10〜13は、本発明の典型的な実施の形態による第4の典型的な表面装着用磁性部品400の種々の図を示す。図10は、部品400の分解図であり、図11は、部品400の上面斜視図であり、図12は、部品400の上面斜視組立図であり、図13は、部品400の底面斜視組立図である。部品400は、多くの態様において上述した部品100(図1〜3)、部品200(図4〜6)及び部品300(図7〜9)と同様であり、部品400,300,200及び100の同様な形態を示すために同様な参照文字を利用する。
【0070】
図1〜9に示す部品100,200及び300と異なり、部品400は、部品100,200及び300に対して既に説明した二つの個別のピースではなく単一のピース110で製作したコア102を有する。一実施の形態において、部品400のコアピース110を、従来と同様な磁性粉材料から製作し、一体のコア及びコイル構造を形成するためにコイル402の回りでプレスすることができる。
【0071】
図11で最もよく見えるコイル402は、所定の長さの巻回ワイヤから製作され、第1の端部又はリード線404と、第1の端部に対向する第2の端部又はリード線406と、コイル端部404と406との間の巻回部408と、を有し、ワイヤは、部品400の選択された最終用途に対して所望のインダクタンス値のような所望の効果を取得するためにコイル軸線410の回りで複数回巻かれる。さらに、図1〜9に示すコイルの例とは異なり、コイルは、軸線410に沿って螺旋状に巻かれ、所望のインダクタンス値を提供しながら小さい外形要求に適合するよう更にコンパクトなコイル設計を提供するために軸線410に対して螺旋形態をとる。端部404,406は、巻線部408に対して折り曲げられ、端部404,406は、後に説明するようにコイル端部404,406の終結を容易にするためにコイル軸線410に対して平行に延在する。
【0072】
コアピース110の土台壁114の外面は、第1の窪みのある表面136及び第2の窪みのある表面138、第3の窪みのある表面302及び第4の窪みのある表面304並びに第5の窪みのある表面412及び第6の窪みのある表面414を分離する窪みのない表面を有する。第5の窪みのある表面412及び第6の窪みのある表面414は、コアピース110のコーナー上で第3の窪みのある表面302及び第4の窪みのある表面304と対向する。図示した実施の形態において、第5の窪みのある表面412及び第6の窪みのある表面414は、一般的に互いに同一の平面の上に延在し、一般的に第3の窪みのある表面302及び第4の窪みのある表面304と同一の平面の上に延在する。したがって、土台壁114は、三つのレベルの表面を有する階段状となっており、第1のレベルは、窪みのない表面であり、第2のレベルは、第1のレベルから第1の量だけ離間した窪みのある表面136及び138であり、第3のレベルは、第1のレベル及び第2のレベルの各々から離間した窪みのある表面302,304,412,414である。窪みのある表面136,304及び412は、窪みのない表面によって窪みのある表面138,302及び414から離間(spaced apart and separated from)している。窪みのある表面302及び414は、窪みのある表面138によって離間し、窪みのある表面304及び412は、窪みのある表面136によって離間している。
【0073】
部品400のターミナルクリップ106及び108は、コイル部330とは逆方向に底部160から延在する装着部146を有する。図示した実施の形態において、装着部416は、一般的にコイル部330と同一の平面上に延在し、底部160の平面から離間している。クリップ106,108はコアピース110に組み入れられ、平坦部160は、窪みのある表面136及び138に隣接し、コイル部330は、窪みのある表面302及び304に隣接し、装着部416は、窪みのある表面412及び414に隣接する。図10及び11にも示すように、コイル端部404及び406を、ターミナルクリップ106,108のコイル部330の貫通孔418まで延在させ、コイル端部404,406とコイル402との間の電気的な接続を保証するためにコイル端部404,406をはんだ付けし又は取り付ける。しかしながら、コイル端部404,406がコアピース110の土台壁114上の凹面に配置されるので、コイル端部404,406は、コアピース110の外面全体から突出せず、部品400を取り扱う際に不所望に分離しにくい。
【0074】
コアピース110がコイル402の回りで押し付けられるので、上記実施の形態に関連して説明したコア窓はもはや必要ではなく、コイル端部404とターミナルクリップ106との間の電気的な接続及びコイル端部406とターミナルクリップ108との間の電気的な接続は、コア構造の外に動かされる。図12に示すように、部品400を回路基板180に装着すると、第1のコアピース110の土台壁114は、基板表面184に対面して隣接し、各ターミナルクリップ106,108の平坦な底部160は、はんだ付け技術又は従来既知の他の技術により回路基板180上の導電配線182に電気的に接続される。各クリップ106,108のコイル部330は、回路基板180にそれぞれ対面し、コイル端部404,406とクリップのコイル部330との間の電気的な接続は、コア構造の下で十分に保護される。
【0075】
上述したように、部品400の利点は、部品100,200及び300と類似する。
【0076】
図14〜17は、本発明の典型的な実施の形態による第5の典型的な表面装着用磁性部品500の種々の図を示す。図14は、部品500の分解図であり、図15は、部品500の上面斜視図であり、図16は、部品500の上面斜視組立図であり、図17は、部品500の底面斜視組立図である。部品500は、多くの態様において上述した部品100(図1〜3)、部品200(図4〜6)、部品300(図7〜9)及び部品400(図10〜13)と同様であり、部品500,400,300,200及び100の同様な形態を示すために同様な参照文字を利用する。
【0077】
部品500は、部品400と同様であるが、個別のコアピース110及び112を有し、第2のコアピース112は、これらの間に配置されたコア402に取り付けられる。部品500の利点は、部品400と類似する。
【0078】
III.結論
【0079】
同様な利点を有する磁性部品の更に別の実施の形態を提供するために上述した部品の所定の形態を組み合わせ又は適合させることができることを理解すべきである。上述した典型的な実施の形態は、限定のためではなく説明のために提供され、説明した実施の形態の特徴は、これらの実施の形態だけに限定することを意図したものではなく、各実施の形態の追加の特徴又は異なる特徴の存在を除外することを意図したものでもない。一例として、一つを超えるコア形状及び/又は端子チップ形態を、各コイルを終結させるために異なる端子チップ形態を用いる一つを超えるコイルを有する実施の形態のように同一装置で組み合わせて用いることができる。他の例として、記載し及び説明した形状及び形態以外のコイルの形状及び形態は、既知であり、同様な効果を有する上述したターミナルクリップのようなターミナルクリップとともに用いることができる。
【0080】
本発明の概念の利点及び利益は明確であると思われる。特に現在の電子装置に対して最適な電力密度及びエネルギー密度を有する更にコンパクトかつ安定した(consistent)部品サイズ及び形状を許容する磁性部品の種々の実施の形態を詳細に説明した。表面装着用磁性部品に対する更に小さな設置面積を、更に少ないステップを有する簡単化した製造工程によって可能にする。コイルのリード線とターミナルクリップとの間の安定した信頼性のある電気的な接続を、比較的低コストの製造技術を用いて更に簡単に達成することができる。部品の更に安定した電気的特性及び機械的特性を実現することができる。
【0081】
上述したような独自のコア形状及びターミナルクリップは、更に良好なフォームファクターと、現存する設計に対して大きな電流が流れるパワーインダクタに対する更に安定し、コンパクトであり、かつ、強固な設計と、を容易にする。
【0082】
ここに書いた説明は、ベストモードを含む発明を開示するとともに任意の装置又はシステムの生産及び使用を並びに任意の併合した方法(incorporated method)の実行を含む発明の実施を当業者によって行えるようにするための例を用いる。特許可能な発明の範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者が思い浮かべる他の例を含むことができる。そのような他の例は、これらが特許請求の範囲の文言上の言葉(literal language)と異ならない構成要素を有する場合又は特許請求の範囲の文言上の言葉と実質的な差がない等価的な構成要素を含む場合には特許請求の範囲内であることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
階段状表面を有する少なくとも一つの外側を規定する磁気コアと、
前記磁気コアの内側にあり、第1の端部及び第2の端部を有する導電コイルと、
を有し、前記第1の端部と前記第2の端部の少なくとも一方が前記少なくとも一つの外側まで延在する表面実装用磁性組立部品。
【請求項2】
前記階段状表面は、第1の表面及び第2の表面を備え、
前記第2の表面は、前記第1の表面に対して窪んでいる請求項1に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項3】
前記少なくとも一つの外側は、第1の端部と、前記第1の端部に対向する第2の端部と、を有し、前記第2の表面は、前記第1の端部と前記第2の端部の間の全体に亘って延在する請求項2に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項4】
前記第2の表面に向かい合って延在する第3の表面を更に備え、前記第1の表面は、前記第2の表面及び前記第3の表面を分離する請求項2に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項5】
前記第2の表面及び前記第3の表面は、実質的に同一の表面の上にある請求項4に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項6】
前記少なくとも一つの外側は、コーナーと、前記コーナーに近接して前記少なくとも一つの外側を通じて延在する貫通孔と、を有する請求項1に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項7】
前記階段状表面は、第1の表面、第2の表面及び第3の表面を備え、前記第2の表面は、前記第1の表面に対して窪んでおり、前記第3の表面は、前記第2の表面に対して窪んでいる請求項1に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項8】
前記少なくとも一つの外側は、第1のコーナー及び第2のコーナーを有し、前記第3の表面は、前記第1のコーナーに近接して配置され、前記第2の表面は、前記第1の表面から前記第3の表面まで延在する請求項7に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項9】
前記少なくとも一つの外側は、前記第1のコーナーに対角線上で対向する第3のコーナーを有し、前記少なくとも一つの外側は、一般的に第3の表面と同一の平面上に延在する第4の表面を有し、前記第4の表面は、前記第3のコーナーに近接して配置される請求項8に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項10】
前記階段状表面は、一般的に第3の表面と同一の平面上に延在する第4の表面を有し、前記第3の表面及び前記第4の表面は、前記第1の表面によって分離される請求項7に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項11】
前記磁気コアは、第1のコアピース及び第2のコアピースを備え、前記第1のコアピースと前記第2のコアピースのうちの一方が前記少なくとも一つの外側を規定する請求項1に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項12】
前記第1のコアピースは、土台壁と、前記土台壁から延在する直立側壁と、を備える請求項11に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項13】
前記第2のコアピースは実質的に平坦である請求項12に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項14】
前記磁気コアは、土台壁と、前記土台壁から延在する第1の側壁と、前記土台壁から延在する第2の側壁と、を備え、
前記第1の側壁及び前記第2の側壁は、前記磁気コアに窓を設けるためにギャップを形成する請求項1に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項15】
前記窓が前記土台壁のコーナーに近接して配置される請求項14に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項16】
前記磁気コアの階段状表面に取り付けるよう形成された少なくとも一つのターミナルクリップを更に備える請求項1に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項17】
前記少なくとも一つのターミナルクリップは、第1の面に延在する底部と、第2の面に延在するコイル部と、を有し、前記第1の面及び前記第2の面は、平行であるが互いに離間している請求項16に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項18】
前記コイル部が前記磁気コアの内側に延在する請求項17に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項19】
前記少なくとも一つのターミナルクリップはスロットを規定し、前記磁気コアの一部は、前記底部と前記コイル部との間で前記スロットに受け入れられる請求項18に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項20】
前記少なくとも一つのターミナルクリップは、第1のターミナルクリップ及び第2のターミナルクリップを備え、前記第1のターミナルクリップ及び前記第2のターミナルクリップは、前記磁気コア及びコイルに取り付けるときに互いに180°反転される請求項17に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項21】
前記少なくとも一つのターミナルクリップは、一般的に前記コイル部と同一の平面にあるが前記底部によってターミナル部から分離した第3の部分を備える請求項17に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項22】
前記ターミナルクリップは貫通孔を規定し、前記コイルの前記第1の端部と前記第2の端部の一方が前記貫通孔に受け入れられる請求項16に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項23】
前記磁気コアは、第1の側に隣接する第2の側を有し、前記第2の側は、前記第1の側に隣接する凹部を有し、前記少なくとも一つのターミナルクリップは、前記凹部に係合する位置決めタブを有する請求項16に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項24】
前記少なくとも一つのターミナルクリップは、第1のターミナルクリップ及び第2のターミナルクリップを備え、前記コイルの前記第1の端部及び前記第2の端部は、前記ターミナルクリップに前記コイルの前記第1の端部及び前記第2の端部を巻き付けることなく前記第1のターミナルクリップ及び前記第2のターミナルクリップにそれぞれ結合する請求項16に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項25】
前記コイルは、前記第1の端部と前記第2の端部との間に巻回部を有し、前記巻回部は、巻線軸線の回りで複数の巻数を有し、前記第1の端部及び前記第2の端部は、一般的に前記巻線軸線に平行に延在する請求項1に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項26】
前記コイルは、複数の巻数となるよう巻回される平坦ワイヤと円形ワイヤの一方を備える請求項25に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項27】
前記巻回部は、前記コイル軸線の回りで螺旋状に延在する請求項25に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項28】
回路基板を更に備え、前記階段状表面の一部が前記回路基板上に存在する請求項1に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項29】
第1のターミナルクリップ及び第2のターミナルクリップを更に備え、前記第1のターミナルクリップ及び前記第2のターミナルクリップは、前記回路基板の表面上の回路経路並びに前記コイルの前記第1の端部及び前記第2の端部に接続される請求項28に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項30】
前記第1のターミナルクリップ及び前記第2のターミナルクリップはそれぞれ、前記回路経路に接続する平坦な底部と、前記平坦な底部に平行な平面に延在するが前記平坦な底部から離間したコイル部と、を有する請求項29に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項31】
前記表面実装用磁性組立部品が誘導子である請求項1に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項32】
第1のコーナー、第2のコーナー、第3のコーナー及び第4のコーナー並びに階段状表面を有する少なくとも一つの外側を規定する磁気コアと、
前記磁気コアの内側にあり、第1の端部及び第2の端部を有し、前記第1の端部と前記第2の端部の少なくとも一方が前記少なくとも一つの外側まで延在する導電コイルと、
前記階段状表面に結合され、前記導電性コイルの前記第1の端部及び前記第2の端部にそれぞれ接続する第1及び第2のターミナルクリップと、
を有する表面実装用磁性組立部品。
【請求項33】
前記磁気コアは、前記磁気コアの内側で前記第1のコイルのリード線及び前記第2のコイルのリード線の一方を前記第1のターミナルクリップと前記第2のターミナルクリップの一方に接続するために前記第1のコーナー、前記第2のコーナー、前記第3のコーナー及び前記第4のコーナーの一つに近接する少なくとも一つの窓を規定する請求項32に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項34】
前記第1のターミナルクリップ及び前記第2のターミナルクリップの各々は、第1の平面に延在する底部と、第2の平面に延在するコイル部と、を有し、前記第2の平面は、前記第1の平面に平行であるが前記第1の平面から離間している請求項32に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項35】
前記第1のコーナー及び前記第3のコーナーは、対角線上で互いに対向し、前記第1のターミナルクリップと前記第2のターミナルクリップの各々の前記コイル部は、前記第1のコーナー及び前記第3のコーナーに近接する請求項32に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項36】
前記コイルは、複数の巻数となるよう軸線の回りで巻かれた平坦ワイヤと円形ワイヤの一方を備える請求項32に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項37】
回路基板を更に備え、前記外側を前記回路基板に表面実装する請求項32に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項38】
前記第1のターミナルクリップと前記第2のターミナルクリップの少なくとも一方は相互に非対称である請求項32に記載の表面実装用磁性組立部品。
【請求項39】
前記表面実装用磁性組立部品が誘導子である請求項32に記載の表面実装用磁性組立部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2012−525009(P2012−525009A)
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507348(P2012−507348)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/031886
【国際公開番号】WO2010/126761
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(506257537)クーパー テクノロジーズ カンパニー (35)
【Fターム(参考)】