袋体

【課題】本発明は、液体を収容する袋体について、液体収容前の嵩を小さくすることができ、袋体の輸送コストを小さくすることができ、吸引により、液体を取り出す際、できるだけ残液が少なくなるようにする。
【解決手段】可撓性袋体に可撓性吸引補助体を内装し、吸引の際、液路が閉塞しないようにする。可撓性吸引補助体を、網状体もしくは短冊状体の形状を袋体の口部から底部にかけて、袋全体的に内装させる。網状体もしくは短冊状体の袋体の底部側については、その一部または全部が、袋体の底部に溶着させておくのが望ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、バッグインボックスや、点滴用液用等の液体を収容するプラスチック製の可撓性袋体に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
バックインボックスや点滴用液用等の液体を収容するプラスチック製の可撓性袋体にいて、吸引により液体を取り出す場合、残液が残るという問題があった。
【０００３】
特許第３２２１７０１号公報（特許文献１）には、チューブの先端部にチューブの外周へ開放する側孔が形成されている体液バッグが開示されている。
特許第２６５６９３５号公報（特許文献２）には、加圧流体の供給によってバッグインボックス内に充填されていた飲料が加圧されて、注出口から注出される方式のバッグインボックスが開示されている。
【０００４】
特開２００２−０２７３６号公報（特許文献３）には、吸引の最終段階において、パウチの剛性による減容限界において吸引不可能となり、容器内に相当量の液が残り、無駄となることがあり、高粘性の内容物を残液の少ない状態で取り出せる注出口組合体を提供ために、パウチの端縁の外側に位置するフランジ面に対し、その一方側に、パウチ本体の内側に取付けられる接着基部を、また他方側に、パウチ取付け時にパウチの外側にある注出口筒部を設け、合成樹脂で一体に成形する注出口本体と、該注出口本体の注出口に着脱可能なキャップからなる注出口組合体において、前記コーン状のフランジの下方に設けた前記接着基部は、パウチの２辺間にあって、２辺が接着し易くして液体密封性が保てるようにした底面視においてシャトル形状であり、該接着基部の下方に、接着基部内の筒部と連通し、かつ、側面に孔部を設けた筒状の閉塞防止リブを設けたことを特徴とする注出口本体が開示されている。
【０００５】
特開２００４−１５９５４５号公報（特許文献４）には、解凍液取り出し手段の吸引パイプにメッシュ材、孔あき材等の透液性構造を有する吸引補助チューブを接続し、この吸引補助チューブを前記包装体に内挿し、これにより包装体内の解凍液を吸引して取り出すとき、包装体が縮小しても、吸引補助チューブの存在により液体部分を吸引しにくくなることが防止され、解凍用包装体であり、マイクロ波を遮断する性質を有する外容器内に装入可能とされ、内部に凍結流動性物質が充填されるとともにマイクロ波透過性を有する資材で構成されており、メッシュ材、孔あき材等の透液性構造を有する吸引補助チューブが内挿されており、前記外容器内に装入してその開口部から照射するマイクロ波により内部の凍結流動性物質を解凍し、前記吸引補助チューブを通じて解凍液を取り出すようにしたことを特徴とする袋体が開示されている。
【０００６】
しかしながら、特開２００２−０２７３６号公報、特開２００４−１５９５４５号公報において、開示されている袋体においては、吸引補助チューブが剛性体状のプラスチックであるため、袋体がかさ張り、輸送コストが高くなり、また内装チューブが袋内全体をカバーしきれていない為、大気圧により袋体の一部がぺしゃんこになり流路が確保できず、吸引終了時にまだ残液がかなり存在するという問題点があった。
【特許文献１】特許第３２２１７０１号公報
【特許文献２】特許第２６５６９３５号公報
【特許文献３】特開２００２−０２７３６号公報
【特許文献４】特開２００４−１５９５４５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明は、液体を収容する袋体について、液体収容前の嵩を小さくすることができ、袋体の輸送コストを小さくすることができ、吸引により、液体を取り出す際、できるだけ残液が少なくなるようにせしめたプラスチック製の可撓性の吸引補助体を内装した、可撓性の袋体を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明らは、可撓性吸引補助体を、網状体もしくは短冊状体の形状を袋体の口部から底部にかけて、袋全体的に内装せしめるものである袋体を提供する。
すなわち、本発明は、下記の構成を要旨とする袋体に関するものである。
（１）可撓性吸引補助体を内装したことを特徴とする、可撓性袋体。
（２）可撓性吸引補助体を、網状体もしくは短冊状体の形状を袋体の口部から底部にかけて、袋全体的に内装していることを特徴とする、可撓性袋体。
【発明の効果】
【０００９】
本発明によれば、液体を収容する袋体について、液体収容前の嵩を小さくすることができ、袋体の輸送コストを小さくすることができ、吸引により、液体を取り出す際、吸引される液路が確保され、できるだけ残液が少なくなるようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
可撓性吸引補助体を、網状体もしくは短冊状体の形状を袋体の口部から底部にかけて、袋全体的に内装させる。網状体もしくは短冊状体の袋体の底部側については、その一部または全部が、袋体の底部に溶着させておくのが望ましい。
【実施例】
【００１１】
以下に本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明は、実施例に限定されるものではない。
【００１２】
図１（Ａ）は、網状の可撓性吸引補助体を内装した袋体であり、図１（Ｂ）は、短冊状の網状の可撓性吸引補助体を内装した袋体である。可撓性吸引補助体を、網状体もしくは短冊状体の形状を袋体の口部から底部にかけて、袋全体的に内装させる。網状体もしくは短冊状体の袋体の底部側については、その一部または全部が、袋体の底部に溶着させておく。短冊の形状は、ストライプ状であるが、その断面形状は、平面形状、よじれた平面形状、波形状、彎曲形状、チューブ形状、チューブの外表面に多数の穴のあいた形状等いろいろのものが適用可能である。材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレンが適当である。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明による可撓性吸引補助体を内装した袋体（Ａ）網状タイプ、（Ｂ）短冊状タイプ。
【図２】本発明（Ｂ）における短冊状の可撓性吸引補助体の短冊部（タイプＡ〜Ｆ）。
【図３】従来の吸引チューブ内装式袋体。
【図４】従来の加圧液出し式袋体。
【図５】従来の吸引補助体装着式袋体（Ａ）とその吸引補助の先端部分（Ｂ）（Ｃ）。
【図６】従来の吸引補助体装着式袋体（Ａ）、（Ｂ）。
【符号の説明】
【００１４】
１可撓性吸引補助体
２袋体
３口部
４内袋
５外袋
６圧送用流体供給口