説明

被記録物搬送装置

【課題】排出した被記録物のスタック性を確保しつつ搬送のスループットを向上することのできる被記録物搬送装置の提供。
【解決手段】被記録物を、液体噴射ヘッドが液体を当該被記録物に向けて噴射し、記録または印刷が行われる液体噴射領域へ給送する被記録物搬送装置であって、記録または印刷が完了したときの被記録物の後端と、次に給送されるべき被記録物の給送開始位置の距離が、回転防止解除時にモータが逆回転することで被記録物が逆送する逆送量と、被記録物の搬送方向における液体噴射領域の幅の和以上である場合に、次の被記録物の給送を被記録物の排出と並行して行う給送制御部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被記録物搬送装置に関する。特に本発明は、液体が噴射されることにより記録または印刷が行われる被記録物を、当該被記録物に対して液体が噴射される液体噴射領域へ給送する被記録物搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット式記録装置などの液体噴射装置は被記録物搬送装置を内蔵している。液体噴射装置において記録のスループットを向上させるには、被記録物搬送装置による被記録物の搬送速度を上げることが効果的である。しかしながら被記録物の搬送速度は、液体噴射装置の動作状態に応じて制約される。
【0003】
例えば複数の被記録物を排出する場合、排出した複数の被記録物が排出スタッカ上のほぼ同じ位置に積み上がるスタック性を確保する必要がある。スタック性を確保するには、排出ローラが被記録物を排出スタッカに排出する排出速度が一定値以下、例えば10[ips](inch per second)以下でなければならないという制約がある。被記録物の排出速度が一定値を超えると、主に被記録物の帯電に起因する静電気力がスタック性を低下させる。一方、被記録物に対して液体が噴射される液体噴射領域へ当該被記録物を給送する場合は、スループットを上げるために、給送ローラは排出時の排出ローラよりも高速に、例えば14[ips]で被記録物を搬送することが好ましい。
【0004】
また近年の液体噴射装置は、コストダウンを目的として、記録が完了した被記録物を排出する排出ローラと、次の被記録物を給送する給送ローラとを、同一のモータにより駆動する技術が開発されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−283649号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
排出ローラ及び給送ローラを一つのモータで駆動する構造を採用した場合、それぞれのローラは互いに同じ速度で回転する。この場合、スループット向上の目的で給送ローラの回転速度を高速にすると、給送ローラの回転速度も高速になり、スタック性が確保できないという課題があった。
【0007】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる被記録物搬送装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
即ち、本発明の第1の形態によると、液体が噴射されることにより記録または印刷が行われる被記録物を、当該被記録物に対して液体が噴射される液体噴射領域へ給送する被記録物搬送装置は、被記録物を液体噴射領域に給送する給送ローラと、記録または印刷が行われた被記録物を液体噴射領域から排出する排出ローラと、給送ローラ及び排出ローラを駆動するモータと、被記録物を液体噴射領域に給送するときには、被記録物を液体噴射領域から排出するときと比べてモータを高速で回転させるモータ制御部と、記録または印刷が完了したときの被記録物の後端の位置が、排出ローラから、被記録物の給送開始位置と液体噴射領域の間隔より上流の予め定められた位置よりも上流にある場合には、被記録物の排出と並行して次の被記録物の給送を行わせ、記録または印刷が完了したときの被記録物の後端の位置が、排出ローラから、被記録物の給送開始位置と液体噴射領域の間隔より上流の予め定められた位置より下流にある場合には、被記録物の排出が完了した後に、次の被記録物の給送を開始する給送制御部とを備える。
【0009】
以上の構成により、被記録物搬送装置において、次に記録されるべき被記録物を液体噴射領域に給送する間に、記録が完了した被記録物が排出ローラから高速で排出されてしまうことが防止される。従って、被記録物の後端は、給送速度よりも遅い速度で排出される。これにより、被記録物搬送装置は、排出した被記録物のスタック性を確保しつつ搬送のスループットを向上することができる。
【0010】
また、予め定められた位置に設置され、被記録物を検出する被記録物センサを更に備え、給送制御部は、記録または印刷が完了したときに、被記録物センサが被記録物を検出している場合に、被記録物の排出と並行して次の被記録物の給送を行わせ、記録または印刷が完了したときに、被記録物センサが被記録物を検出していない場合に、被記録物の排出が完了した後に、次の被記録物の給送を開始してもよい。これにより、次の被記録物の給送を開始するか否かを、被記録物センサによる検出結果に基づいて容易に判断することができる。
【0011】
モータは、正回転したときに、給送ローラ及び排出ローラを、被記録物を順方向に搬送する方向に回転させ、更に、モータにより駆動され、給送ローラがモータにより回転することを防止するとともに、モータが逆回転することにより給送ローラの回転防止を解除するローラロック機構を更に備え、給送制御部は、予め定められた位置として、次に給送されるべき被記録物の給送開始位置から、回転防止解除時にモータが逆回転することで被記録物が逆送する逆送量と被記録物の搬送方向における液体噴射領域の幅の和以上下流の位置を用いてもよい。これにより、記録が完了した被記録物の後端と次に記録されるべき被記録物の先端とが搬送時に重なることが無く、かつ次に記録されるべき被記録物への記録が開始されるときに既に記録が完了した被記録物の後端に不必要な液体が噴射されることが防止される。
【0012】
本発明の第2の形態によれば、記録または印刷が行われる被記録物を、液体噴射ヘッドが液体を当該被記録物に向けて噴射し、記録または印刷が行われる液体噴射領域へ給送する被記録物搬送装置は、被記録物を液体噴射領域に給送する給送ローラと、記録または印刷が行われた被記録物を液体噴射領域から排出する排出ローラと、正回転したときに給送ローラ及び排出ローラを、被記録物を順方向に搬送する方向に回転させるモータと、モータにより駆動され、給送ローラがモータにより回転することを防止するとともに、モータが逆回転することにより給送ローラの回転防止を解除するローラロック機構と、記録または印刷が完了したときの被記録物の後端と、次に給送されるべき被記録物の給送開始位置の距離が、回転防止解除時にモータが逆回転することで被記録物が逆送する逆送量と、被記録物の搬送方向における液体噴射領域の幅の和以上である場合に、次の被記録物の給送を被記録物の排出と並行して行う給送制御部とを備える。
【0013】
これにより、記録が完了した被記録物の後端と次に記録されるべき被記録物の先端とが搬送時に重なることを防止し、かつ次に記録されるべき被記録物への記録が開始されるときに既に記録が完了した被記録物の後端に不必要な液体が噴射されることを防止した上で、搬送のスループットを向上することができる。
【0014】
次に給送されるべき被記録物の給送開始位置から、逆送量と被記録物の搬送方向における液体噴射領域の幅の和以上下流に設置され、被記録物を検出する被記録物センサを更に備え、給送制御部は、記録または印刷が完了したときに被記録物センサが被記録物を検出していない場合に、被記録物の排出と並行して次の被記録物の給送を行わせ、記録または印刷が完了したときに被記録物センサが被記録物を検出している場合に、被記録物の排出が完了した後に次の被記録物の給送を開始してもよい。これにより、これにより、次の被記録物の給送を開始するか否かを、被記録物センサによる検出結果に基づいて容易に判断することができる。
【0015】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【実施例1】
【0017】
図1は、液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置10の斜視図でる。本実施形態に係るインクジェット式記録装置10は、被記録物搬送装置を内蔵している。被記録物搬送装置は、被記録物を液体噴射領域にむけて給送する給送ローラと、記録または印刷が行われた被記録物を液体噴射領域から排出する排出ローラと、給送ローラ及び排出ローラを駆動するステップモータ60とを備える。被記録物搬送装置は、被記録物を液体噴射領域に給送するときには、被記録物を液体噴射領域から排出するときよりも高速でステップモータ60を回転する。そして、記録または印刷が完了したときの被記録物の後端の位置が、排出ローラから、被記録物の給送開始位置と液体噴射領域の間隔より上流の予め定められた位置よりも上流にある場合には、被記録物の排出と並行して次の被記録物の給送を高速で行う。一方、記録または印刷が完了したときの被記録物の後端の位置が、排出ローラから、被記録物の給送開始位置と液体噴射領域の間隔より上流の予め定められた位置より下流にある場合には、被記録物の排出を低速で完了した後に、次の被記録物を高速で給送する。
【0018】
このようにすれば、被記録物搬送装置は、次に記録されるべき被記録物を液体噴射領域に給送する間に、記録が完了した被記録物が排出ローラから高速で排出されてしまうことを防止する。したがって、被記録物の後端は、給送速度よりも遅い速度で排出される。これにより、被記録物搬送装置は、排出した被記録物のスタック性を確保しつつ搬送のスループットを向上することができる。
【0019】
なお、インクジェット式記録装置10は、被記録物に対して液体を噴射することで記録または印刷を行う液体噴射装置の一例である。また、インクジェット式記録装置10の記録ヘッドは、液体噴射装置の液体噴射ヘッドの一例である。記録ヘッドに設けられるノズルは、液体噴射ヘッドの噴射口の一例である。
【0020】
しかしながら、本発明はこれらに限られない。液体噴射装置の他の例は、液晶ディスプレイのカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造装置である。この場合、カラーフィルタ製造装置の色材噴射ヘッドが液体噴射ヘッドの一例である。液体噴射装置のさらに他の例は、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置である。この場合、電極形成装置の電極材(電導ペースト)噴射ヘッドが液体噴射ヘッドの一例である。液体噴射装置のさらに他の例は、バイオチップを製造するバイオチップ製造装置である。この場合、バイオチップ製造装置の生体有機物噴射ヘッドおよび精密ピペットとしての試料噴射ヘッドが液体噴射ヘッドの一例である。本発明の液体噴射装置は、産業用途を有するその他の液体噴射装置も含む。また被記録物とは、液体が噴射されることにより記録または印刷が行われる物であり、例えば記録用紙、ディスプレイの電極等の回路パターンが印刷される回路基板、ラベルが印刷されるCD−ROM、DNA回路が印刷されるプレパラートが含まれる。
【0021】
次に、インクジェット式記録装置10の他の構成を、図1及び図2を用いて説明する。図2はインクジェット式記録装置10の側面概略図である。なお、図2において、インクジェット式記録装置10は、記録中の被記録物11と共に図示している。
【0022】
インクジェット式記録装置10は、図1及び図2に示すように、複数の被記録物11を保持する被記録物トレイ12、被記録物トレイ12から押し出された被記録物11を液体噴射領域に向けて給送する給送部20、給送部20が給送した被記録物11を液体噴射領域に搬送する搬送部30、液体噴射領域において被記録物11に記録を行う記録部40、被記録物11を液体噴射領域から排出する排出部50、排出部50から排出される被記録物11を載置する排出スタッカ300、ステップモータ60、キャリッジをロックするロックレバー70、インクジェット式記録装置10全体を制御する制御部80、及び検出部200を備える。被記録物トレイ12は、被記録物トレイ12に載置されている被記録物11を押し出すホッパ124を有する。制御部80は、本発明のモータ制御部及び給送制御部の一例である。また、ステップモータ60は本発明のモータの一例である。
【0023】
給送部20は、給送ローラ22、及び給送ローラ22に連れ回るリターダローラ24を有する。給送ローラ22とリターダローラ24は、ホッパ124によって被記録物トレイ12から押し出された被記録物11の束のうち、最上位に位置する被記録物11を互いの間に挟み、一つずつ搬送部30を経由して液体噴射領域に給送する。
【0024】
搬送部30は、ステップモータ60により回転する搬送ローラ32、搬送ローラ32に連れ回る搬送従動ローラ34、及び搬送ローラ32の駆動軸36を有する。搬送ローラ32は、給送ローラ20が給送した被記録物11を搬送従動ローラ34との間に挟んで回転し、液体噴射領域に搬送する。
【0025】
記録部40は、図1に示すキャリッジ42、記録ヘッド44、及びキャリッジ42を移動させるモータ48を有する。さらに、被記録物11の給送方向に対して略垂直な方向である主走査方向にキャリッジ42をスライド可能に支持するガイド板46を有する。
【0026】
排出部50は、ステップモータ60により回転する排出ローラ52、及び排出ローラ52に連れ回る排出従動ローラ54を有する。排出ローラ52は、排出従動ローラ54との間に記録後の被記録物11を挟んで回転し、液体噴射領域から排出する。排出スタッカ300は、排出部50が排出する複数の被記録物11を積み上げて載置する。
【0027】
なお、搬送ローラ32及び排出ローラ52には、ステップモータ60から一本のベルト62を介して動力が伝達される。ベルト62には、テンショナー64により張力が与えられている。ステップモータ60、テンショナー64、搬送ローラ32、及び排出ローラ52は、ベルトの流れ方向においてこの順に配列される。一方、給送ローラ22にはギア及びクラッチ機構を介してステップモータ60から動力が伝達される。ステップモータ60は正回転したときに、給送ローラ22、搬送ローラ32、及び排出ローラ52を、被記録物11を順方向に搬送する方向に回転させる。
【0028】
ロックレバー70は、インクジェット式記録装置10が動作していないときにキャリッジ42の軌道上に突出することで、キャリッジ42が液体噴射領域に向けて移動しないようにする。ロックレバー70は、搬送ローラ32の駆動軸36、及び駆動軸36の端部に設けられたギア機構38を介して、ステップモータ60によって回動される。ロックレバー70は、ステップモータ60が被記録物11を逆送させる方向に回転したときに、キャリッジ42をロックする方向に回動し、ステップモータ60が被記録物11を搬送する方向に回転したときに、キャリッジ42を開放する方向に回動する。なお、ロックレバー70は更に、ステップモータ60の動力を給送ローラ22に伝達するクラッチ機構をロックすることにより、給送ローラ22の回転を防止する。
【0029】
検出部200は、キャリッジ42に押下されて回動し又は被記録物11に接触することで同一方向に回動する接触レバー210、接触レバー210の回動を検出するセンサ220、及びセンサ220の検出結果に基づいてキャリッジ42又は被記録物11を認識する判断部230を有する。
【0030】
ここで、接触レバー210は、一端がキャリッジ42の軌道上に突出しており、この一端がキャリッジ42によって押下される。また、接触レバー210は、被記録物11の給送方向において給送部20及び搬送部30の間に位置している。また、接触レバー210は、キャリッジ42の主走査方向において液体噴射領域とキャリッジ42の待機位置との間に位置している。
【0031】
検出部200は、接触レバー210がキャリッジ42に押下されることでキャリッジ42の移動経路から押し出され、その動きをセンサ220で検知することにより、キャリッジ42を検出する。また、接触レバー210は、被記録物が液体噴射領域に向けて搬送されているときには当該被記録物によってキャリッジ42の移動経路から押し出される方向に回動する。このため検出部200は、被記録物を検出することができる。
【0032】
上記した構成において、制御部80は、キャリッジ42をガイド板46に沿って往復させつつ記録ヘッド44のノズルから液体を噴射させる。そして、制御部80は、キャリッジ42が一走査する毎に被記録物11を搬送することで、被記録物11の全体に記録を行う。なお、インクジェット式記録装置10は、記録ヘッド44の往路及び復路の双方で記録を行う場合もあるし、一方のみで記録を行う場合もある。
【0033】
次に、ステップモータ60の動力を給送ローラ22に伝達するローラロック機構を説明する。図3は、ローラロック機構400の一部の構成を示す斜視図である。ローラロック機構400は、ステップモータ60にギア機構を介して接続される給送歯車153と、給送歯車153に伝達された駆動力を給送ローラ軸151に伝達するか否かを切り替えるクラッチ110とを備える。給送ローラ軸151の一端には給送ローラ22が一体成形されており、また給送ローラ軸151の他端にはクラッチ110及び給送歯車153がこの順序で嵌合する。さらに給送ローラ22とクラッチ110の間のクラッチ110寄りには、ホッパ上下用カム152が給送ローラ軸151に対して一体成形されている。ホッパ上下用カム152は、給送ローラ軸151の回転力を、被記録物トレイ12に載置されている被記録物11を押し出す動力としてホッパ124に伝達する。
【0034】
図4は、給送歯車153の詳細を示す斜視図である。給送歯車153は、フランジ状の歯車153aと、歯車153aに一体成型されたボス状の歯車153bとを有する。歯車153aは、ギア機構を介してステップモータ60と連結されており、ステップモータ60と連動して回転する。図3におけるクラッチ110は、歯車153bと連結するか否かにより、給送歯車153の駆動力を給送ローラ軸151に伝達するか否かを切り替える。すなわち、クラッチ110は、歯車153bと連結しているときに、ステップモータ60の動力を給送ローラ軸151経由で給送ローラ22に伝達し、歯車153bと連結していないときにステップモータ60の動力を給送ローラ22から切り離す。
【0035】
図5は、クラッチ110の詳細を示す斜視図である。クラッチ110は、円盤111、円環112、及びクラッチバネ113を有する。円盤111は一面側に、円環112を回動可能に支持する円環支持軸111a、及びクラッチバネ113の一端を固定するバネ掛け111bを含み、中央部に、給送ローラ軸151の十字状の先端が嵌合する十字状の穴111cを含む。クラッチバネ113は、円環112の円周方向において円環支持軸111aの反対側に設けられる。円環112は内周部に、給送歯車153の歯車153bに噛み合う突起112aを含み、外周部に、クラッチバネ113の他端を固定するバネ掛け112bと、ロックレバー70が係止する係止部112cとを含む。係止部112cは、円環112の円周方向において円環支持軸111aの反対側に設けられる。円環112は、円盤111の円環支持軸111aを支点にしてクラッチバネ113のバネ長を伸ばす方向に回動可能である。
【0036】
図6は、ロックレバー70の詳細を示す斜視図である。ロックレバー70は、回転部71と、回転部71から延出して形成されたアーム部72とを有する。アーム部72はキャリッジ42をロックする保持爪72aと円環112の係止部112cに係止する係止爪72bとを先端部に含む。
【0037】
図7は、給送ローラ22の回転を防止している場合のローラロック機構400の状態を示す透視図である。ロックレバー70の回転部71は、ステップモータ60と搬送ローラ32の駆動軸36、及び駆動軸36の端部に設けられたギア機構38を介して連結され、ステップモータ60の正転により、係止爪72bが円環112の係止部112cに係止する方向に駆動される。ロックレバー70の係止爪72bが円環112の係止部112cに係止している間、円環112は円環支持軸111aを支点に、円環112の突起112aが歯車153bから離れた位置に待機している。この場合、給送歯車153の回転は円環112を介して円盤111に伝達されなくなる。以上のようにして、ローラロック機構400は給送ローラ22の回転を防止する。
【0038】
一方、ステップモータ60が逆転すると、給送歯車153及びロックレバー70は、逆転、すなわち図の反時計回りに回転する。これにより係止爪72bは係止部112cから離脱する。係止爪72bが係止部112cから離脱すると、クラッチ110の円環112は、クラッチバネ113のバネ力で円環支持軸111aを支点に時計回りに回動し、これにより突起112aは歯車153bに噛み合う。これにより、逆転している給送歯車153の回転力は円環112に伝達される。
【0039】
ここで、歯車153bと突起112aの形状は、給送歯車153の逆転方向の回転力を、給送歯車153の円周方向と、給送歯車153の中心から離れる方向とに分散する形状に設けられている。従って、逆転している給送歯車153の回転力が伝達された円環112は、円盤111を逆転させると同時に、円盤111に対して円環支持軸111aを支点に反時計回りに回動する。このとき、円盤111の逆転に伴い、給送ローラ軸151及び給送ローラ22も逆転する。そして、図2に示す被記録物11は給送ローラ22の逆転に伴って逆送される。
円環112が円盤111に対して円環支持軸111aを支点に反時計回りに回動した結果、突起112aが歯車153bに噛み合わなくなると、円環112は、給送歯車153の逆転に対して空転する。
【0040】
次にステップモータ60を正転させると、給送歯車153とロックレバー70は正転、すなわち図の時計回りに回転し始める。ここでクラッチバネ113のバネ力により、突起112aが歯車153bに噛み合うことによって、係止部112cは正転し始める。このとき、係止部112cは、突起112aが歯車153bの逆転時に空転した分、アーム部72の係止爪72bよりも正転方向に進んだ位置にある。従って、ロックレバー70の正転により係止爪72bが係止部112cをロックする位置に復帰する前に、係止部112cは係止爪72bとの係止位置を通過する。以上のようにして、ローラロック機構400は給送ローラ22の回転防止を解除する。
【0041】
そして係止部112cが係止爪72bとの係止位置を通過した後、約一回転するまでに、ロックレバー70は、ステップモータ60の動力により、クラッチ110の係止部112cを係止する位置に復帰する。そして一回転したクラッチ110の係止部112cは、再びロックレバー70の係止爪72bによって係止される。すなわち給送ローラ22は、ローラロック機構400による回転防止が解除されてから正転方向に約一回転すると、再び回転が防止される。給送ローラ22が正転方向に一回転する間、被記録物11は液体噴射領域に向けて給送される。
【0042】
以上のように構成されたインクジェット式記録装置10において、搬送のスループットを向上させる制御の例を以下に説明する。本実施形態において、制御部80は、ステップモータ60の回転方向及び回転速度、並びにロックレバー70の動作を、記録が完了したときの被記録物11の後端の位置に応じて制御することにより、搬送のスループットを向上させる。
【0043】
図8は、被記録物11の搬送動作を被記録物11の後端の位置に応じて制御する第1の例を示す概念図である。被記録物11が給送ローラ22、搬送部30、及び排出部50を経由して排出されるまでの搬送経路を経路Lとする。経路L上において給送ローラ22が被記録物11の給送を開始する給送開始位置310から記録ヘッド44による液体噴射領域の境界312までの距離を距離Aとする。この距離Aは、被記録物11が液体噴射領域に給送される場合の給送距離である。なお、給送開始位置310は、例えばホッパ124が上昇することにより被記録物11が給送ローラ22に接触するときの被記録物11の位置である。
【0044】
記録が終了したときの被記録物11の後端の位置が、排出ローラ52から経路Lに沿って距離Aだけ上流にさかのぼった位置314よりも下流にある場合において、次に記録されるべき被記録物11の給送が開始されると、給送動作が完了する前に被記録物11が排出ローラ52から排出されてしまう。
【0045】
そこで、本実施形態に係るインクジェット式記録装置10は、位置314よりも上流の位置322において被記録物11を検出する検出部200aを備え、記録又は印刷が終了したときに、検出部200aが被記録物11を検出しているか否かに応じて、次の被記録物11を給送するタイミングを制御する。なお、検出部200aは、本発明の被記録物センサの一例であり、かつ図2で説明した検出部200の設置位置の第1の例である。
【0046】
図9は、図8で説明した制御動作の一例を示すフローチャートである。まず、制御部80は、被記録物11への記録または印刷が終了したことを検知する(S100)。次に、検出部200aが被記録物11を検出しているか否かを判断する(S102)。ステップ102において、検出部200aが被記録物11を検出していると判断した場合には(S102:Yes)、制御部80は、ステップモータ60を逆回転させることにより、ローラロック機構400による給送ローラ22の回転防止を解除させ、記録が完了した被記録物11の排出と並行して次に記録されるべき被記録物11を高速で、例えば14[ips]の速度で液体噴射領域に給送する(S104)。なお、ステップ104の完了時点では、被記録物11の排出は完了せず、液体噴射領域に給送された次の被記録物11への記録動作中における搬送動作に連動して排出が完了する。
【0047】
一方、ステップ102において、検出部200aが被記録物11を検出していないと判断した場合には(S102:No)、制御部80は、ローラロック機構400による給送ローラ22の回転防止を維持したまま、ステップモータ60を正転させることにより排出ローラ52を回転し、スタック性が確保される速度、例えば10[ips]の速度で被記録物11を排出する(S106)。次にステップモータ60を逆回転させることにより給送ローラ22の回転防止を解除させ、ステップ106の排出時よりもステップモータ60を高速に回転させることにより、次に記録されるべき被記録物11を高速で、例えば14[ips]の速度で給送する(S108)。以上で本フローは終了する。
以上の動作によれば、インクジェット式記録装置10は、スタック性を確保しつつスループットを向上することができる。
【実施例2】
【0048】
図10は、被記録物11の搬送動作を被記録物11の後端の位置に応じて制御する第2の例を示す概念図である。本例におけるインクジェット式記録装置10は、図9の検出部200aに代えて検出部200bを備える。他の構成は図8の例と同一なので説明を省略する。本実施例において、被記録物11の搬送方向における液体噴射領域の幅を噴射領域幅Bとし、給送ローラ22の回転防止を解除する時にステップモータ60が逆回転することで被記録物11が逆送する距離を逆送量Cとする。検出部200bは、次に給送されるべき被記録物11の給送開始位置310から、噴射領域幅B及び逆送量Cの和(B+C)だけ下流の位置316よりもさらに下流の位置326に設置されている。
【0049】
本実施形態に係るインクジェット式記録装置10は、被記録物11の記録が完了したときに、検出部200bが被記録物11を検出しているか否かに応じて、次の被記録物11を給送するタイミングを制御する。なお、検出部200bは、本発明の被記録物センサの他の例であり、かつ図2で説明した検出部200の設置位置の第2の例である。
【0050】
図11は、図10で説明した制御動作の一例を示すフローチャートである。まず、制御部80は、被記録物11への記録または印刷が終了したことを検知する(S200)。次に、検出部200bが被記録物11を検出しているか否かを判断する(S202)。ステップ202において、検出部200bが被記録物11を検出していないと判断した場合には(S202:No)、制御部80は、ステップモータ60を逆回転させることにより、ローラロック機構400による給送ローラ22の回転防止を解除させ、記録が完了した被記録物11の排出と並行して次に記録されるべき被記録物11を高速で、例えば14[ips]の速度での給送する(S204)。
【0051】
一方、ステップ202において、検出部200bが被記録物11を検出していると判断した場合には(S202:Yes)、制御部80はローラロック機構400による給送ローラ22の回転防止を維持したままステップモータ60を正転させることにより排出ローラ52を回転し、スタック性が確保される速度、例えば10[ips]の速度で被記録物11を排出する(S206)。次にステップモータ60を逆回転させることにより給送ローラ22の回転防止を解除させ、ステップ106の排出時よりもステップモータ60を高速に回転させることにより、次に記録されるべき被記録物11を例えば14[ips]の速度で給送する(S208)。以上で本フローは終了する。
【0052】
以上の動作によれば、記録が完了した被記録物11は、次の被記録物11の給送を開始するためにステップモータ60が逆回転した場合でも、次の被記録物11の先端に重なるまで逆送されることがない。さらに、ステップモータ60の逆回転により記録が完了した被記録物11が逆送されても、次の被記録物11の先端と記録が完了した被記録物11の後端との距離は噴射領域幅B以上に確保される。したがって、次の被記録物11の記録が開始される時点で、記録が完了した被記録物11の後端は記録ヘッド44の液体噴射領域外に位置するので不必要な液体が噴射されることがない。
【実施例3】
【0053】
図12は、被記録物11の搬送動作を被記録物11の後端の位置に応じて制御する第3の例を示す概念図である。本例では、被記録物11の搬送距離に基づいて被記録物11の後端の位置を算出し、記録が完了した被記録物11の後端の位置に基づいて次の被記録物11を給送するタイミングを制御する。本例では、被記録物11を認識する検出部200が、給送開始位置310よりも下流で、かつ液体噴射領域の境界位置312よりも上流における被記録物11の存在を認識するように設けられている。給送開始位置310、位置316、位置314、及び境界位置312、並びに距離A、噴射領域幅B、及び逆送量Cについては第1及び第2の例と同様なので説明を省略する。
【0054】
本実施例に於いて制御部80は、記録が完了したときの被記録物11の後端の位置を被記録物11の搬送量に基づいて算出し、算出した後端の位置が給送開始位置310よりもB+C以上下流であって、かつ排出ローラ52よりも距離A以上上流であるか否かに基づいて被記録物11を給送するタイミングを制御する。これにより、被記録物11の重なり及び汚れをいずれも防止し、スタック性を確保した上で、被記録物搬送装置の搬送のスループットを向上することができる。
【0055】
図13は、図12で説明した制御動作の一例を示すフローチャートである。まず、制御部80は、被記録物11の給送を開始する(S300)。次に検出部200は、被記録物11を検出する(S302)。続いて、制御部80は、検出部200が被記録物11を検出した時点からのステップモータ60の回転量と検出部200が被記録物11を検出した位置201に基づいて被記録物11の先端位置を算出し、算出した先端位置と被記録物11の搬送方向の長さに基づいて、被記録物11の後端の位置を算出し始める(S304)。
【0056】
続いて、被記録物11の給送を完了すると(S306)、制御部80は、被記録物11への記録を実行する(S308)。次に、被記録物11への記録が完了したか否かを判断する(S310)。ステップ310において、記録が完了していないと判断した場合(S310:No)、ステップ308に戻り記録を実行する。ステップ310において、記録が完了したと判断した場合(S310:Yes)、制御部80は、記録が完了した被記録物11の後端の位置が位置314よりも上流であるか否かを判断する(S312)。
【0057】
ステップ312において、後端の位置が位置314よりも上流であると判断した場合には(S312:Yes)、続いて、記録が完了した被記録物11の後端の位置が位置316よりも下流であるか否かを判断する(S314)。ステップ314において、後端の位置が位置316よりも下流であると判断した場合には(S314:Yes)、制御部80は、ステップモータ60を逆回転させることにより、ローラロック機構400による給送ローラ22の回転防止を解除させ、記録が完了した被記録物11の排出と並行して次に記録されるべき被記録物11の給送を例えば14[ips]の速度で実行する(S316)。
【0058】
一方、ステップ312において、後端の位置が位置314よりも上流でないと判断した場合(S312:No)、またはステップ314において、後端の位置が位置316よりも下流でないと判断した場合(S314:No)、制御部80はローラロック機構400による給送ローラ22の回転防止を維持したままステップモータ60を正転させることにより排出ローラ52を回転し、スタック性が確保される速度例えば10[ips]の速度で被記録物11を排出する(S318)。
【0059】
次に、ステップモータ60を逆回転させることにより給送ローラ22の回転防止を解除させ、ステップ106の排出時よりもステップモータ60を高速に回転させることにより、次に記録されるべき被記録物11を例えば14[ips]の速度で給送する(S320)。以上で本フローは終了する。以上の動作によれば、インクジェット式記録装置10は、スタック性の確保、並びに被記録物11の重なり及び汚れの防止をいずれも満足した上で、記録のスループットを向上することができる。
【0060】
上記説明から明らかなように、本実施形態によればインクジェット式記録装置による記録のスループットを向上することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】インクジェット式記録装置10の斜視図である。
【図2】インクジェット式記録装置10の側面概略図である。
【図3】ローラロック機構400の一部の構成を示す斜視図である。
【図4】給送歯車153の詳細を示す斜視図である。
【図5】クラッチ110の詳細を示す斜視図である。
【図6】ロックレバー70の詳細を示す斜視図である。
【図7】ローラロック機構400の透視図である。
【図8】被記録物11の搬送動作を制御する例を示す第1の概念図である。
【図9】インクジェット式記録装置10の第1の動作例である。
【図10】被記録物11の搬送動作を制御する例を示す第2の概念図である。
【図11】インクジェット式記録装置10の第2の動作例である。
【図12】被記録物11の搬送動作を制御する例を示す第3の概念図である。
【図13】インクジェット式記録装置10の第3の動作例である。
【符号の説明】
【0062】
10 インクジェット式記録装置、12 被記録物トレイ、20 給送部、22 給送ローラ、24 リターダローラ、30 搬送部、32 搬送ローラ、34 搬送従動ローラ、36 駆動軸、38 ギア機構、40 記録部、42 キャリッジ、44 記録ヘッド、46 ガイド板、48 モータ、50 排出部、52 排出ローラ、54 排出従動ローラ、60 ステップモータ、70 ロックレバー、72a 保持爪、72b 係止爪、80 制御部、110 クラッチ、111 円盤、112 円環、112a 突起、112c 係止部、113 クラッチバネ、151 給送ローラ軸、153 給送歯車、200 検出部、210 接触レバー、220 センサ、230 判断部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体が噴射されることにより記録または印刷が行われる被記録物を、当該被記録物に対して液体が噴射される液体噴射領域へ給送する被記録物搬送装置であって、
前記被記録物を前記液体噴射領域に給送する給送ローラと、
記録または印刷が行われた前記被記録物を前記液体噴射領域から排出する排出ローラと、
前記給送ローラ及び前記排出ローラを駆動するモータと、
前記被記録物を前記液体噴射領域に給送するときには、前記被記録物を前記液体噴射領域から排出するときと比べて前記モータを高速で回転させるモータ制御部と、
記録または印刷が完了したときの前記被記録物の後端の位置が、前記排出ローラから、前記被記録物の給送開始位置と前記液体噴射領域の間隔より上流の予め定められた位置より上流にある場合には、前記被記録物の排出と並行して次の前記被記録物の給送を行わせ、記録または印刷が完了したときの前記被記録物の後端の位置が、前記排出ローラから、前記被記録物の給送開始位置と前記液体噴射領域の間隔より上流の予め定められた位置より下流にある場合には、前記被記録物の排出が完了した後に、次の前記被記録物の給送を開始する給送制御部と
を備える被記録物搬送装置。
【請求項2】
前記予め定められた位置に設置され、前記被記録物を検出する被記録物センサを更に備え、
前記給送制御部は、
記録または印刷が完了したときに、前記被記録物センサが前記被記録物を検出している場合に、前記被記録物の排出と並行して次の前記被記録物の給送を行わせ、
記録または印刷が完了したときに、前記被記録物センサが前記被記録物を検出していない場合に、前記被記録物の排出が完了した後に、次の前記被記録物の給送を開始する、請求項1に記載の被記録物搬送装置。
【請求項3】
前記モータは、正回転したときに、前記給送ローラ及び前記排出ローラを、前記被記録物を順方向に搬送する方向に回転させ、
更に、前記モータにより駆動され、前記給送ローラが前記モータにより回転することを防止するとともに、前記モータが逆回転することにより前記給送ローラの回転防止を解除するローラロック機構を更に備え、
前記給送制御部は、前記予め定められた位置として、次に給送されるべき被記録物の給送開始位置から、回転防止解除時に前記モータが逆回転することで前記被記録物が逆送する逆送量と前記被記録物の搬送方向における前記液体噴射領域の幅の和以上下流の位置を用いる、請求項1に記載の被記録物搬送装置。
【請求項4】
記録または印刷が行われる被記録物を、液体噴射ヘッドが液体を当該被記録物に向けて噴射し、記録または印刷が行われる液体噴射領域へ給送する被記録物搬送装置であって、
前記被記録物を前記液体噴射領域に給送する給送ローラと、
記録または印刷が行われた前記被記録物を前記液体噴射領域から排出する排出ローラと、
正回転したときに前記給送ローラ及び前記排出ローラを、前記被記録物を順方向に搬送する方向に回転させるモータと、
前記モータにより駆動され、前記給送ローラが前記モータにより回転することを防止するとともに、前記モータが逆回転することにより前記給送ローラの回転防止を解除するローラロック機構と、
記録または印刷が完了したときの前記被記録物の後端と、次に給送されるべき被記録物の給送開始位置の距離が、回転防止解除時に前記モータが逆回転することで前記被記録物が逆送する逆送量と、前記被記録物の搬送方向における前記液体噴射領域の幅の和以上である場合に、次の被記録物の給送を前記被記録物の排出と並行して行う給送制御部と
を備える被記録物搬送装置。
【請求項5】
次に給送されるべき被記録物の給送開始位置から、前記逆送量と前記被記録物の搬送方向における前記液体噴射領域の幅の和以上下流に設置され、前記被記録物を検出する被記録物センサを更に備え、
前記給送制御部は、記録または印刷が完了したときに、前記被記録物センサが前記被記録物を検出していない場合に、前記被記録物の排出と並行して次の前記被記録物の給送を行わせ、
記録または印刷が完了したときに、前記被記録物センサが前記被記録物を検出している場合に、前記被記録物の排出が完了した後に、次の前記被記録物の給送を開始する、請求項4に記載の被記録物搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−150212(P2008−150212A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−312906(P2007−312906)
【出願日】平成19年12月3日(2007.12.3)
【分割の表示】特願2003−123776(P2003−123776)の分割
【原出願日】平成15年4月28日(2003.4.28)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】