説明

補強部を有する飲用ストロー

本発明は、飲用ストローが、その第1及び/又は第2の端部に補強部と星形の内部横断面を備える、第1と第2の端部を有する壁(4)を有する飲用ストローに関する。更に、本発明は、本発明による飲用ストローを製造するための方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲用ストローが、その第1及び/又は第2の端部に補強部を備える、第1と第2の端部を有する壁を有する飲用ストローに関する。更に本発明は、本発明による引用ストローを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
飲用ストローは、今日しばしば例えば薬、作用物質、ビタミン、食品及び/又は栄養補助物質のような中身を差し出すために使用される。これらの中身は、特に顆粒、ペレット、マイクロタブレット又は粉末の形をしている。中身は、飲用ストロー内に存在し、特に液体と共に飲用ストローから例えば患者もしくは消費者の口内に吸い込まれる。しかしながら、従来技術による飲用ストローは、飲用ストローの内部に存在するコントローラが押しつぶされることによって損傷を受けたり、コントローラが飲用ストローから出たり、及び/又は消費者が飲用ストローの縁で負傷したりするという欠点を備える。
従来技術として、特許文献1〜5が挙げられる。
【特許文献1】国際公開第03/049583号パンフレット
【特許文献2】米国特許第2 036 773号明細書
【特許文献3】米国特許第6 032 831号明細書
【特許文献4】国際公開第98/17228号パンフレット
【特許文献5】米国特許第6 405 938号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の課題は、従来技術の欠点を備えない飲用ストローを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
課題は、請求項1による飲用ストローによって解決される。本発明による引用ストローの好ましい実施形は、従属請求項2〜11に記載されている。
【0005】
本発明による引用ストローでは、コントローラがもはや損傷を受けないこと及びもはや出ないこと、飲用ストローがもはや変形しないこと、消費者にもはや擦り傷もしくは切り傷を負わさないことは、当業者にとって非常に驚異的であり、期待すべきでない。本発明による引用ストローは、簡単かつ安価に製造することができる。
【0006】
本発明の意図する引用ストローは、人の口を通して気体又は液体を吸い込むことができるそれぞれの飲用ストローである。
【0007】
特に、飲用ストローは、熱可塑性又は熱硬化性の合成樹脂から成る。
【0008】
本発明によれば、引用ストローは、その第1及び/又は第2の端部に補強部を備え、この補強部は、引き続く支持部の製造時及び規則的な消費時に壁の変形を少なくとも回避する、特に防止する。
【0009】
特に、その第1及び/又は第2の端部の壁が、45°以上、特に少なくとも90°、特に好ましくは120°以上、更により好ましくは140°以上、更にそれ以上に好ましくは160°以上、大抵は好ましくはほぼ180°だけ内側に曲げられている。
【0010】
更に好ましくは、飲用ストローは、その第1及び/又は第2の端部の領域を2重壁で形成されており、壁は、互いに当接してはならない。本発明のこの実施形では、壁は、特に内側に折り返される。
【0011】
特に、壁は、そのそれぞれの端部にコーナRを備える。この実施形は、特に、消費者の負傷を回避することができるという利点を有する。特に、コーナRは、1mm以上、特に1〜2mmである。
【0012】
更に好ましくは、外側に円形の横断面を有する2重壁の飲用ストローは、内側に星形の横断面を備える。この星は、少なくとも3つの先端、特に5つ以上の先端を備える。
【0013】
更に好ましくは、飲用ストローにはビードが形成されている。
【0014】
好ましい実施形では、本発明による飲用ストローは、コントロール手段、いわゆるコントローラを備える。このコントロール手段は、一方で、飲用ストロー内に満たされた中身が飲用ストローから下に流れ出ることを防止する。更にコントロール手段は、飲用ストロー内に存在する中身を完全に消費するための目安として使用することができる。コントロール手段としては、気体透過性及び/又は液体透過性の材料からなる固体が適している。模範的に、ここではスポンジ及び/又は網状繊維を挙げる。特に、コントロール手段の外部輪郭の形及び大きさは、本質的に飲用ストローの内部輪郭に一致する。
【0015】
特に、曲がった端部及び/又はビードは、コントロール手段用のストッパとして作用するので、このコントロール手段は、標準条件下で飲用ストローから取外し不能であり、これは、即ち、下に脱落したり、消費者によって飲用ストローから吸い出されたり、吹き出されたりすることができないということである。
【0016】
本発明の別の対象は、飲用ストローの壁に補強部を形成する、本発明による飲用ストローを製造するための方法である。
【0017】
本発明による方法は、簡単かつ安価に実施することができる。
【0018】
飲用ストローの壁への補強部の形成は、圧力によってのみ、又は温度と組み合わせた圧力によって行なうことができる。飲用ストローの加熱は、変形の前及び/又はその間に行なうことができる。
【0019】
特に、飲用ストローの少なくとも一旦は、少なくとも45°だけ内側に曲げられる。特に好ましくは、飲用ストローは、90°以上、更により好ましくは120°以上、それ以上に好ましくは140°以上、更にそれ以上に好ましくは160°以上、大抵は好ましくはほぼ180°だけ内側に投げられている。
【0020】
特に、両端部の一方の壁は、飲用ストローのこの箇所が2重壁で形成され、両壁が互いに平行に延在する必要がないように内側に曲げられる。特に、本発明による方法のこの実施形の場合、内壁の横断面は星形である。
【0021】
特に、飲用ストローにはビードが形成されている。
【0022】
特に、飲用ストローの壁の変形は、1つ又は複数のステップで行なわれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下で、図1〜5を基にして本発明を説明する。この説明は、単に模範的なものであり、一般的な発明思想を限定するものではない。説明は、本発明による飲用ストローとこの飲用ストローを製造するための方法とに同様に当て嵌まる。
【0024】
図1に、壁4を備える本発明による飲用ストロー1が図示されている。飲用ストローの内部には、コントロール手段8(コントローラ)が存在し、このコントロール手段は、一方で、コントロール手段8の上に存在する中身10が飲用ストローから下に流れ出ることを防止する。更に、コントロール手段によって、中身10が完全に飲用ストローから吸いだされたかどうかをコントロールすることができる。その上部領域に飲用ストローはキャップ12を備え、このキャップは、中身10の消費の前に、中身が飲用ストローから出ることを防止する。その下部領域に飲用ストローは本発明による補強部7を備え、この補強部は、以下で詳細に説明する。
【0025】
図2は、本発明による補強部の一実施形を示すが、この実施形の場合、飲用ストローの下端部が、この場合は少なくとも160°である角度αだけ内側に曲げられているので、飲用ストローは、この領域が2重壁である。本発明のこの実施形は、一方で、飲用ストローのこの領域の剛性が比較的高くなり、これにより、飲用ストローのこの領域が変形不能であるか、変形が困難であり、従って、補強部の上に存在するコントロール手段8が変形せず、これにより、その機能、特にその飲用ストローとの相互作用をもはや備えないという利点を有する。他方で、このような補強部は、非常に良好なコントローラ用のストッパであるので、コントローラは、飲用ストローのこの端部から出ることはできない。コーナR5によって、患者又は飲用ストローを保存する包装を傷付けることが回避される。
【0026】
図3は、飲用ストローの上又は下の端部を2重壁で形成する際に内壁の横断面が星形である実施形を示す。この実施形により、飲用ストローのこの端部は特に安定している。星形の内部横断面は、図2に図示したように壁4を内側に折り返す時に生じさせられる。この例では、星は5つの先端を有する。当業者であれば、星が少なくとも3つの先端を有するべきであること、しかしながらまた5つよりもはるかに多い先端を有してもよいことに気付く。
【0027】
図4は、本質的に図3による星形の内径を示すが、この場合は、先端間の窪みが強く際立っており、アーチ状に形成されている。
【0028】
図5は、本発明による補強部も他の実施形を示すが、この場合、補強部は、ビード6として図示されている。ビードは、飲用ストローに形成されている。ビード6は、同時にコントローラ8用のストッパとして役立つ。飲用ストローからの抜出しは、ビード6と飲用ストローの下端部の折り曲げがコントローラをストップさせるための重複した手段となるので、本発明による飲用ストローのこの実施形によって特に確実に回避される。
【0029】
図6は、中身10が吸い出される飲用ストローの上端部を示す。この端部は、この場合単に矢印11によって図示されているように内側に引き込まれているので、コントローラ8は、飲用ストローから出ることはできず、この箇所には、ユーザの口又は包装を傷付けてしまうシャープエッジがない。口と接触する端部の場合、粒子の確実な流出を保証するために、内部横断面が比較的狭い公差内で推移することが重要である。この横断面は、形状補完的なキャップ用の結合部としても使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明による飲用ストローを示す。
【図2】補強部の一実施形を示す。
【図3】星形の内部横断面の一実施形を示す。
【図4】星形の内部横断面の別の実施形を示す。
【図5】飲用ストローの補強部の別の実施形を示す。
【図6】飲用ストローの上端部を示す。
【符号の説明】
【0031】
1 飲用ストロー
2 上端部
3 下端部
4 壁
5 コーナR
6 ビード
7 補強部
8 コントローラ
9 星形の内径
10 中身
11 簡単なクリンプ部
12 キャップ
13 直径







【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲用ストロー(1)が、その第1及び/又は第2の端部(2,3)に補強部(7)を備え、その第1及び/又は第2の端部(2,3)の領域を2重壁で形成された、第1と第2の端部(2,3)を有する壁(4)を有する飲用ストロー(1)において、
飲用ストローの内壁の横断面が星形であることを特徴とする飲用ストロー。
【請求項2】
その第1及び/又は第2の端部の壁が、120°以上、特に好ましくは140°以上、更により好ましくは160°以上、大抵は好ましくはほぼ180°だけ内側に曲げられていることを特徴とする請求項2に記載の飲用ストロー。
【請求項3】
壁(4)がコーナR(5)を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の飲用ストロー。
【請求項4】
コーナR(5)が、1mm以上、特に1〜2mmであることを特徴とする請求項3に記載の飲用ストロー。
【請求項5】
飲用ストロー(1)がビード(6)を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の飲用ストロー。
【請求項6】
飲用ストロー(1)がコントロール手段を(3)備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の飲用ストロー。
【請求項7】
曲がった端部(2,3)及び/又はビード(6)が、コントロール手段用のストッパとして作用することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の飲用ストロー。
【請求項8】
飲用ストロー(1)が合成樹脂から成ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の飲用ストロー。
【請求項9】
飲用ストローの少なくとも一方の端部(2,3)が、120°以上、特に好ましくは140°以上、更により好ましくは160°以上、大抵は好ましくはほぼ180°だけ内側に曲げられ、この場合、飲用ストローが、少なくとも一方の端部(2,3)の領域を2重壁で形成された、請求項1〜8のいずれか1つに記載の飲用ストローを製造するための方法において、
飲用ストローの内壁の横断面が星形に形成されることを特徴とする方法。
【請求項10】
飲用ストローの壁(4)にビード(6)が形成されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
飲用ストローが変形のために加熱されることを特徴とする請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
飲用ストローの壁の変形が、1つ又は複数のステップで実施されることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1つに記載の方法。

【公表番号】特表2008−528152(P2008−528152A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−552646(P2007−552646)
【出願日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際出願番号】PCT/EP2006/050471
【国際公開番号】WO2006/079648
【国際公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(390035404)グリュネンタール・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (127)
【Fターム(参考)】