説明

製紙用嵩高剤

【課題】高い嵩高効果を発揮し、また、嵩高剤自体の安定性が良好であると同時に密度低下した成紙の紙力を大きく損なうことが無く、且つ起泡性の低い製紙用嵩高剤を提供すること。
【解決手段】2級アミノ基を有するポリアミン(A)およびモノカルボン酸(B)を反応させて得られるアミド樹脂(C)であって、(アミド樹脂(C)中に存在するポリアミン(A)の2級アミノ基とモノカルボン酸(B)が反応することにより生じる3級アミド基の数)/(ポリアミン(A)中に存在する2級アミノ基の数)の比が0.05〜1であるアミド樹脂(C)を含有する製紙用嵩高剤を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は製紙用嵩高剤に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、資源の有効利用により、環境負荷を低減させる取り組みが広く行われている。紙の製造においては、例えば、少ないパルプ量で従来同様の厚みや不透明度を有する紙(嵩高紙)を製造することで、使用パルプ量の低減、紙の軽量化を図り、環境負荷を低減するということが検討されている。
【0003】
嵩高紙を製造する方法としては、架橋パルプを用いる方法(特許文献1参照)、合成繊維を併用する方法(特許文献2参照)、パルプ繊維間に有機化合物や、無機化合物等を充填する方法(特許文献3等参照)などが提案されている。
【0004】
しかし、架橋パルプや合成繊維を使用する場合には、当該紙をリサイクルする場合に問題が生じる場合があり、また、パルプ繊維間に無機化合物を充填すると、紙力低下が起こるという問題が生じることがあった。そのため、パルプ繊維間に嵩高剤として、有機化合物を充填する方法が使用されるようになってきている。
【0005】
有機化合物を用いた嵩高剤としては、例えば、多価カルボン酸とアルコールまたはアミンを、1分子当たり特定量のカルボキシル基をエステル化またはアミド化させることにより得られる化合物を用いたもの(特許文献4参照)、アミド化合物を尿素架橋し、アルキル化剤を反応させたもの(特許文献5参照)などが提案されているが、より高い嵩高効果を発揮し、また、嵩高剤自体の安定性が良好な製紙用嵩高剤が求められていた。
【0006】
【特許文献1】特開平4−185792号公報
【特許文献2】特開平3−269199号公報
【特許文献3】特開平3−124895号公報
【特許文献4】特開2003−96692号公報
【特許文献5】特開2005−60891号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記課題を解決すること、すなわち、高い嵩高効果を発揮し、また、嵩高剤自体の安定性が良好であると同時に密度低下した成紙の紙力を大きく損なうことが無く、且つ起泡性の低い製紙用嵩高剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は前記課題を解決すべく、鋭意検討したところ、従来は脂肪酸等と反応しないと考えられていたポリアミン中の2級アミノ基とカルボキシル基が反応することを見出し、さらに、2級アミノ基がカルボキシル基と反応した化合物を用いることにより、より嵩高効果が高く、また、嵩高剤の安定性が良好となることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、2級アミノ基を有するポリアミン(A)およびモノカルボン酸(B)を反応させて得られるアミド樹脂(C)中に存在するポリアミン(A)の2級アミノ基とモノカルボン酸(B)が反応することにより生じる3級アミド基の数をxとし、ポリアミン(A)中に存在する2級アミノ基の数をyとする場合、x/yの値が0.05〜1であるアミド樹脂(C)を含有する製紙用嵩高剤;2級アミノ基を有するポリアミン(A)、モノカルボン酸(B)およびエピハロヒドリンまたはグリシドール(D)を反応させて得られるアミド−エピハロヒドリン樹脂(E)であって、アミド−エピハロヒドリン樹脂(E)中に存在するポリアミン(A)の2級アミノ基とモノカルボン酸(B)が反応することにより生じる3級アミド基の数をxとし、ポリアミン(A)中に存在する2級アミノ基の数をyとする場合、x/yの値が0.05〜0.9であり、かつ、アミド−エピハロヒドリン樹脂(E)中に存在するポリアミン(A)の2級アミノ基とエピハロヒドリンまたはグリシドール(D)が反応することにより生じる3級アミノ基の数をzとし、ポリアミン(A)中に存在する2級アミノ基の数をyとする場合、z/yの値が0.1〜0.95であるアミド−エピハロヒドリン樹脂(E)を含有する製紙用嵩高剤に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の製紙用嵩高剤は、化合物の分子の形状が窒素原子から多く枝分かれすることで三次元化され、同時に窒素原子の水素結合力と分子間凝集力を低下させることによって分子間力を弱めることで、高い嵩高効果を発現させるものである。また、嵩高剤自体の安定性が良好で、更には成紙の紙力低下が少なく、さらには泡立ちが少ないという利点も有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、(I)2級アミノ基を有するポリアミン(A)(以下、成分(A)という。)およびモノカルボン酸(B)(以下、成分(B)という。)を反応させて得られるアミド樹脂(C)(以下、成分(C)という。)中に存在する成分(A)の2級アミノ基と成分(B)が反応することにより生じる3級アミド基の数をxとし、成分(A)中に存在する2級アミノ基の数をyとする場合、x/yの値が0.05〜1である成分(C)を含有する製紙用嵩高剤(嵩高剤(I)ということがある。)および(II)成分(A)、成分(B)およびエピハロヒドリンまたはグリシドール(D)(以下、成分(D)という。)を反応させて得られるアミド−エピハロヒドリン樹脂(E)(以下、成分(E)という。)であって、成分(E)中に存在する成分(A)の2級アミノ基と成分(B)が反応することにより生じる3級アミド基の数をxとし、成分(A)中に存在する2級アミノ基の数をyとする場合、x/yの値が0.05〜0.9であり、かつ、成分(E)中に存在する成分(A)の2級アミノ基と成分(D)が反応することにより生じる3級アミノ基の数をzとし、成分(A)中に存在する2級アミノ基の数をyとする場合、z/yの値が0.1〜0.95である成分(E)を含有する製紙用嵩高剤(嵩高剤(II)ということがある。)に関する。なお、嵩高剤(I)において、x/yは0.1〜0.8が好ましく、0.3〜0.8が特に好ましい。また、嵩高剤(II)においては、x/yを0.1〜0.8とすることが好ましく、0.3〜0.8とすることが特に好ましく、z/yは0.2〜0.9とすることが好ましく、0.2〜0.7とすることが特に好ましい。
【0012】
本発明の嵩高剤に使用される成分(A)としては、2級アミノ基を有するものであれば特に限定されず公知のものを使用することができ、分子中に1級アミノ基、3級アミノ基を有するものであってもよい。具体的には、たとえば、一般式(1):HN−[(CHNH]−H(式中、mは1〜6の整数、nは2〜6の整数を表す。)で表されるものなどが挙げられる。当該成分(A)としては、一般式(1)で表されるものを用いることが好ましい。前記一般式(1)で表されるものとしては、たとえば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等のポリエチレンポリアミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラミン、テトラプロピレンペンタミン、ペンタプロピレンヘキサミン等のポリプロピレンポリアミンなどのポリアルキレンポリアミンが挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。これらのなかでも、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンが、汎用工業試薬として入手が容易であり、常温で低粘度の液体で取り扱いやすく、安定供給の面からも好ましい。
【0013】
本発明の嵩高剤の製造に用いられる成分(B)としては、分子中にカルボキシル基を一つ有するものであれば特に限定されず、公知のものを用いることができる。具体的には、芳香族系カルボン酸、脂肪族系カルボン酸等が挙げられる。これらの中では脂肪族系カルボン酸を用いることが嵩高効果等の点から好ましく、炭素数が2〜36のモノカルボン酸を用いることが好ましい。芳香族カルボン酸としては、たとえば、安息香酸、トルイル酸、ナフタレンカルボン酸、キノリン酸などが挙げられる。脂肪族カルボン酸としては、具体的には、例えば、酢酸、プロピオン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ひまし油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、牛脂脂肪酸、大豆油脂肪酸、なたね油脂肪酸、トール油脂肪酸などの他、これらの無水物を用いてもよい。また、反応を容易に進行させるために、酸クロライド等のハロゲン化物としてもよい。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。これらのなかでも、汎用性と性能面(分子構造のバランスに伴う嵩高効果が向上し、乳化物の安定性も良好であること)、特にアミド化に対する反応性、融点と沸点及び分解温度の点から炭素数が12以上22以下の脂肪酸が好ましい。
【0014】
本発明嵩高剤(II)に用いられる成分(D)としては、例えば、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、グリシドールなどを用いることができる。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。これらのなかでも、安価で取り扱いの容易なエピクロロヒドリンの使用が好ましい。
【0015】
嵩高剤(I)は、前記成分(A)および成分(B)を、反応させることにより得られる成分(C)を含有する。
【0016】
成分(C)を得るために用いられる成分(A)および成分(B)の使用量は、成分(A)中に含まれる1級アミノ基の数をM個、2級アミノ基の数をN個とすると、成分(A)1モルに対し、成分(B)を(M+0.05N)〜(M+N)モル程度使用すればよい。なお、成分(A)が複数のポリアミンを混合したものである場合には、Mは平均値とする必要がある。(M+0.05N)より少なくなる場合には、分子構造が2次元化する方向に向かい、分子間の相互作用も強くなるため嵩高効果が低下する傾向があり、(M+N)を超える場合には、残存する成分(B)の量が多くなるため紙の性能に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0017】
成分(A)と成分(B)の反応としては、特に限定されず公知の方法を採用すればよい。具体的には、例えば、成分(A)および成分(B)を混合し、150℃以上に加熱し、副生する水を除去しながら、2〜8時間程度反応させればよい。
【0018】
このようにして得られた成分(C)は、高分子量化させることで融点や白色度が高くなり、耐溶剤性などが向上する。
【0019】
嵩高剤(II)は、成分(A)、成分(B)および成分(D)を、反応させることにより得られる成分(E)を含有する。
【0020】
成分(E)を得るために用いられる成分(A)および成分(B)の使用量は、成分(A)中に含まれる1級アミノ基の数をM個、2級アミノ基の数をN個とすると、成分(A)1モルに対し、成分(B)を(M+0.05N)〜(M+0.9N)モル程度使用すればよい。なお、成分(A)が複数のポリアミンを混合したものである場合には、Mは平均値とする必要がある。嵩高剤(II)の場合も嵩高剤(I)の場合と同様に、(M+0.05N)より少なくなる場合には、分子構造が2次元化、もしくは3次元化し、分子間相互作用も強まり嵩高効果が低下する傾向がある。(M+0.9N)を超える場合には、残存する成分(B)の量が多くなるだけでなく、残存物と成分(D)の副反応が起きる可能性があり、製品の安定性を悪化させるほか、紙の性能に悪影響を及ぼすおそれがある。また、成分(D)の使用量は、成分(A)1モルに対し、0.1N〜1.5Nモル程度が好ましく、更には0.3N〜0.75Nモル程度とすることが好ましい。
【0021】
成分(A)、成分(B)および成分(D)の反応としては、特に限定されず公知の方法を採用すればよい。具体的には、例えば、成分(A)および成分(B)を150℃以上に加熱し、副生する水を除去しながら、2〜8時間程度反応させた後、これを溶剤または水に溶解または分散させて成分(D)を加え、2〜6時間程度反応させればよい。分散させにくい場合には40℃以上120℃以下の範囲で加熱してもよいし、乳化分散剤を併用しても良い。
【0022】
このようにして得られた成分(C)または成分(E)は、そのまま嵩高剤として使用することができるが、通常は、水に分散させて用いられる。水に分散させる方法としては特に限定されず公知の方法を採用できる。具体的には、例えば、成分(C)または成分(E)と水を機械的に乳化させる強制乳化法、成分(C)または成分(E)の溶融物に水を加えていき、反転させる反転乳化法、成分(C)または成分(E)および水に圧力をかけて乳化する高圧乳化法などが挙げられる。なお、乳化に際しては、必要に応じて乳化剤を使用してもよい。乳化剤の使用量は特に限定されないが、通常、成分(C)または成分(E)100重量部に対し、1〜10重量部程度である。
【0023】
使用する乳化剤としては、特に限定されず、公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、反応性乳化剤等が挙げられる。カチオン系界面活性剤としてはテトラアルキルアンモニウムクロライド、トリアルキルベンジルアンモニウムクロライド、アルキルアミン酢酸塩、アルキルアミン塩酸塩、オキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン。アルキルアミン酢酸エステルなどが挙げられる。ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ソルビタン高級脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル類、グリセリン高級脂肪酸エステル類、ポリアルキレンオキサイドのブロックコポリマーなどが挙げられ、具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、オレイン酸モノグリセライド、ステアリン酸モノグリセライド、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブロックコポリマーなどが挙げられる。
【0024】
反応性乳化剤の具体例としては、例えば、ラジカル重合が可能な二重結合を含む官能基を有する乳化剤であれば特に限定されず公知のものを用いることができる。ラジカル重合が可能な二重結合としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、アリル基などが挙げられる。具体的には、例えば、ラジカル重合が可能な二重結合を含む官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンフェニルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンフェニルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンフェニルエーテルの硫酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの硫酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアラルキルフェニルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアラルキルフェニルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアラルキルフェニルエーテルの硫酸エステル塩や、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのリン酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの脂肪族または芳香族カルボン酸塩、酸性リン酸(メタ)アクリル酸エステル系乳化剤、ロジングリシジルエステルアクリレートの酸無水物変性物(特開平4−256429号公報参照)、特開昭63−23725号公報、特開昭63−240931号公報、特開昭62−104802号公報に記載の乳化剤等の各種のものがあげられる。さらには前記反応性乳化剤中のポリオキシエチレンを、ポリオキシプロピレンまたはポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンをブロック共重合またはランダム共重合したものに代えたものもあげられる。なお、これらの市販品としては、例えば、KAYAMER PM−1(商品名、日本化薬(株)製)、KAYAMER PM−2(商品名、日本化薬(株)製)、KAYAMER PM−21(商品名、日本化薬(株)製)、SE−10N(商品名、(株)ADEKA製)、NE−10(商品名、(株)ADEKA製)、NE−20(商品名、(株)ADEKA製)、NE−30(商品名、(株)ADEKA製)、アデカリアソープSR−10(商品名、(株)ADEKA製)、アデカリアソープSR−20(商品名、(株)ADEKA製)、アデカリアソープER−20(商品名、(株)ADEKA製)、ニューフロンティアA229E(商品名、第一工業製薬(株)製)、ニューフロンティアN117E(商品名、第一工業製薬(株)製)、ニューフロンティアN250Z(商品名、第一工業製薬(株)製)、アクアロンRN−10(商品名、第一工業製薬(株)製)、アクアロンRN−20(商品名、第一工業製薬(株)製)、アクアロンRN−50(商品名、第一工業製薬(株)製)、アクアロンHS−10(商品名、第一工業製薬(株)製)、アクアロンKH−05(商品名、第一工業製薬(株)製)、アクアロンKH−10(商品名、第一工業製薬(株)製)、エレミノールJS−2(商品名、三洋化成工業(株)製)、ラテムルK−180(商品名、花王(株)製)等がその代表例としてあげられる。これらのなかでは、ノニオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤を用いることが好ましい。
【0025】
なお、必要に応じて、保護コロイドを用いてもよい。保護コロイドとしては、特に限定されず公知のものを使用できる。具体的には、例えば、アニオン性モノマー、カチオン性モノマーおよびその他のモノマーを重合させて得られたものが挙げられる。アニオン性モノマーとは、少なくとも1つのアニオン性官能基および1つのビニル基を有するものであり、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ムコン酸、シトラコン酸等のジカルボン酸;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸などの有機スルホン酸;またはこれら各種有機酸のナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。カチオン性モノマーとは、少なくとも1つのカチオン性官能基および1つのビニル基を有するものであり、具体的には、例えば、アリルアミンの他、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの第三級アミノ基を有するビニルモノマーまたはそれらの塩酸、硫酸、酢酸などの無機酸もしくは有機酸の塩類、または該第三級アミノ基含有ビニルモノマーとメチルクロライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸、エピクロルヒドリンなどの四級化剤との反応によって得られる第四級アンモニウム塩を含有するビニルモノマー等が挙げられる。アニオン性モノマーおよびカチオン性モノマー以外のモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルエステル類、アリルアルコール等のアリル基を含有するアリル系モノマー類、イソプロピルアクリルアミド等のN−置換アクリルアミド系モノマー類、(メタ)アクリロニトリルなどの他、2官能ビニルモノマー系としてメチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド等のビスアクリルアミド系モノマー類やエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジアクリレート系モノマー類、ジアリルアミン、ジビニルベンゼン等であり、3以上のビニル基を有する多官能ビニルモノマー類としては、1,3,5-トリアクロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルアミン、テトラメチロールメタンテトラアクリレートなどが挙げられる。なお、これらの重合方法は、ラジカル重合法等の公知の方法によればよい。保護コロイドの使用量は特に限定されないが、通常、成分(C)または成分(E)100重量部に対し、1〜10重量部程度である。
【0026】
このようにして得られた水性分散液の固形分濃度は、特に限定されず、任意に決定すればよいが、通常、0.1〜50重量%程度に調製すればよい。当該水性分散液は、白色ないし黄白色を呈し、通常、pHは4〜7程度とすることが好ましく、ゼータ電位は、+10〜+60mV程度とすることが好ましい。ゼータ電位を当該範囲とすることにより、パルプ繊維への定着が良好となる。なお、得られる水性分散液の分散粒子の粒子径は、通常、0.2〜10μm程度であるが、0.2〜3.0μmとすることで、分散安定性が向上するうえ、サイズ性能も良好となるため好ましい。
【0027】
このようにして得られた製紙用嵩高剤は、各種パルプに適用でき、機械パルプ、化学パルプ、古紙パルプの他バガス、竹などの非木材パルプにも使用することができる。
【0028】
本発明の嵩高剤は、製紙工程におけるいずれの工程においても添加することができる。例えば、叩解前後、薬品などを添加する調成工程、抄紙前に添加することができる。また、紙表面に塗工する表面塗工液に配合し使用することもできる。
【0029】
本発明の製紙用嵩高剤を用いる際の、製紙用嵩高剤の使用量は特に限定されないが、通常、パルプ100重量部に対して0.01〜5重量部程度用いることが好ましく、0.1〜2重量部とすることが好ましい。
【0030】
なお、本発明の嵩高剤は、通常の紙の製造に用いられる各種公知の添加剤と併用することができる。添加剤としては、例えば、サイズ剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤、歩留向上剤、消泡剤、填料、顔料、染料などが挙げられる。
【実施例】
【0031】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0032】
実施例1
攪拌機、脱水管、冷却管、温度計及び窒素ガス導入管を備えた反応容器にステアリン酸とパルミチン酸の混合物(ステアリン酸/パルミチン酸=65/35(重量比))601.2重量部を仕込み、加熱溶融したのちテトラエチレンペンタミン207.2重量部を加えた。窒素雰囲気下で180℃まで昇温した後、反応により生成する水を系外に除去しながら180℃から200℃で3時間保持し、反応生成水が39.4重量部に達したところで加熱を停止、冷却してアミド樹脂(1)を得た。続いてこのアミド樹脂(1)にデカン酸188.5重量部を加え、再び反応により生成する水を系外に除去しながら180℃から200℃で3時間反応を行い、アミド樹脂中に存在するポリアミンの2級アミノ基とモノカルボン酸が反応することにより生じる3級アミド基の数をxとし、ポリアミン中に存在する2級アミノ基の数をyとする場合、x/yの値が0.33であるアミド樹脂(2)を得た。このアミド樹脂(2)を80℃に冷却後、樹脂分100重量部に対して15〜30重量部のイソプロピルアルコールを加え、更に80℃に加熱したイオン交換水1002重量部とノニオン性界面活性剤(商品名:エパン720、第一工業製薬(株)製)18.8重量部を加えて攪拌した。懸濁状態となった反応液にカチオン化剤としてエピクロロヒドリン202.5重量部を投入し、この懸濁液を80℃〜85℃で約2〜4時間保温した後、室温まで冷却して、アミド−エピハロヒドリン樹脂中に存在するポリアミンの2級アミノ基とエピハロヒドリンが反応することにより生じる3級アミノ基の数をzとし、ポリアミン中に存在する2級アミノ基の数をyとする場合、z/yの値が0.67であるアミド−エピハロヒドリン樹脂の水性分散液(嵩高剤)を得た。
【0033】
実施例2〜7
実施例1と同様の手法で、ポリアミン種類と、相当するポリアミン種1モルに対して使用する脂肪酸の種類と仕込みモル比率、エピハロヒドリン仕込み比率、及び乳化剤種類を表1に示すように変更して、アミド−エピハロヒドリン樹脂の水性分散液(嵩高剤)を得た。
【0034】
実施例8
攪拌機、脱水管、冷却管、温度計及び窒素ガス導入管を備えた反応容器にステアリン酸1134.3重量部を仕込み、加熱溶融したのちトリエチレンテトラミン166.6重量部を加えて、窒素雰囲気下で180℃まで昇温した後、反応により生成する水を系外に除去しながら180℃から200℃で反応させ、反応生成水が出なくなることを確認した後に、加熱を停止、冷却して、アミド樹脂中に存在するポリアミンの2級アミノ基とモノカルボン酸が反応することにより生じる3級アミド基の数をxとし、ポリアミン中に存在する2級アミノ基の数をyとする場合、x/yの値が0.75であるアミド樹脂(3)を得た。このアミド樹脂(3)100重量部に対して15〜30重量部のイソプロピルアルコールを加え、80℃から90℃で加熱溶融させたものに、更に80℃に加熱したイオン交換水1247重量部を加えて攪拌し懸濁させた。懸濁状態となった反応液にカチオン化剤としてエピクロロヒドリン52.7重量部を投入し、この懸濁液を80℃〜85℃で約2〜4時間保温した後、カチオン性界面活性剤(商品名:カチオーゲンL、第一工業製薬(株)製)24.0重量部を添加して良く攪拌し、高圧乳化機を用いて、アミド−エピハロヒドリン樹脂中に存在するポリアミンの2級アミノ基とエピハロヒドリンが反応することにより生じる3級アミノ基の数をzとし、ポリアミン中に存在する2級アミノ基の数をyとする場合、z/yの値が0.25であるアミド−エピハロヒドリン樹脂の水性分散液(嵩高剤)を得た。
【0035】
実施例9〜10
ポリアミン種類と、相当するポリアミン種1モルに対して使用する脂肪酸の種類と仕込みモル比率、エピハロヒドリン仕込み比率、及び乳化剤種類と仕込み比率を表1に示すように変更した他は、実施例8と同様にして水性分散液(嵩高剤)を得た。
【0036】
比較例1
攪拌機、脱水管、冷却管、温度計及び窒素ガス導入管を備えた反応容器にステアリン酸とパルミチン酸の混合物631.6重量部を仕込み、加熱溶融したのちテトラエチレンペンタミン217.7重量部を加えた。窒素雰囲気下で180℃まで昇温した後、反応により生成する水を系外に除去しながら180℃から200℃で反応させ、反応生成水が出なくなることを確認した後に、加熱を停止、冷却してアミド樹脂(4)を得た。続いてこのアミド樹脂(4)を80℃に冷却後、樹脂分100重量部に対して15〜30重量部のイソプロピルアルコールを加え、更に加熱したイオン交換水846重量部を加えて懸濁状態とし、カチオン化剤としてエピクロロヒドリン159.6重量部を投入してアミド−エピハロヒドリン樹脂の水性分散液(嵩高剤)を得た。
【0037】
比較例2
攪拌機、脱水管、冷却管、温度計及び窒素ガス導入管を備えた反応容器にステアリン酸657.1重量部を仕込み、加熱溶融したのちトリエチレンテトラミン168.9重量部を加えた。窒素雰囲気下で180℃まで昇温した後、反応により生成する水を系外に除去しながら180℃から200℃で3時間保持し、反応生成水が41.6重量部に達したところで加熱を停止、冷却してアミド樹脂(5)を得た。続いてこのアミド樹脂(5)にパルミチン酸14.8重量部を加え、再び反応により生成する水を系外に除去しながら180℃から200℃で3時間反応を行い、アミド樹脂中に存在するポリアミンの2級アミノ基とモノカルボン酸が反応することにより生じる3級アミド基の数をxとし、ポリアミン中に存在する2級アミノ基の数をyとする場合、x/yの値が0.025であるアミド樹脂(6)を得た。このアミド樹脂(6)を80℃に冷却後、樹脂分100重量部に対して15〜30重量部のイソプロピルアルコールを加え、80℃で加熱溶融させたものに、更に80℃に加熱したイオン交換水836重量部を加えて攪拌し懸濁させた。懸濁状態となった反応液にカチオン化剤としてエピクロロヒドリン166.7重量部を投入し、この懸濁液を80℃〜85℃で約2〜4時間保温した後、高圧乳化機を用いてアミド−エピハロヒドリン樹脂の水性分散液(嵩高剤)を得た。
【0038】
比較例3〜4
比較例1と同様の手法で、ポリアミン種類と、相当するポリアミン種1モルに対して使用する脂肪酸の種類と仕込みモル比率、エピハロヒドリン仕込み比率、及び乳化剤種類を表1に示すように変更して、アミド−エピハロヒドリン樹脂の水性分散液(嵩高剤)を得た。
【0039】
【表1】

【0040】
表中、a1は、テトラエチレンペンタミン、a2は、トリエチレンテトラミン、a3は、ジエチレントリアミンとトリエチレンテトラミンの混合物(ジエチレントリアミン/トリエチレンテトラミン=1/3(モル比))、a4は、ジエチレントリアミンとテトラエチレンペンタミンの混合物(ジエチレントリアミン/テトラエチレンペンタミン=1/5(モル比))、a5は、ジエチレントリアミン、b1は、ステアリン酸、b2は、ステアリン酸とパルミチン酸の混合物(ステアリン酸/パルミチン酸=65/35(重量比))、b3は、デカン酸、b4は、ベヘン酸、b5は、ヘキサン酸、b6は、パルミチン酸、b7は、酢酸、b8はオレイン酸、ノニオンはノニオン性界面活性剤(商品名:エパン720、第一工業製薬(株)製)を使用したこと、カチオンはカチオン性界面活性剤(商品名:カチオーゲンL、第一工業製薬(株)製)を使用したこと、アニオンは乳化時にアニオン性界面活性剤(商品名:、モノゲンY−500、第一工業製薬(株)製)を使用したことを示す。表中、乳化剤の量はポリアミンとモノカルボン酸から得られるアミド樹脂100重量部に対する使用重量部である。なお、モノカルボン酸(B1)およびモノカルボン酸(B2)の量は使用するポリアミン(A)とのモル比で、エピクロロヒドリン量(ECH量)は、未反応の2級アミノ基に対する当量比を表す。また、反転乳化は、実施例1に記載した方法と同様の方法によるもの(乳化剤を用いる場合は、アミド樹脂(B)を製造後、イソプロピルアルコールを添加する際に同時に加えた。)であり、高圧乳化は、実施例8に記載した方法と同様の方法によるもの(乳化剤を用いる場合には、エピクロロヒドリンを添加、保温後に加えた。)である。
【0041】
[起泡性試験方法]
(1)前記方法により得られた嵩高剤を用い、ロス−マイルス法に規定される方法により評価を実施した。これは、発生する泡の高さにより、起泡性と泡安定度を評価する方法で、数値が低いほど実使用する上で好ましい。嵩高剤固形分濃度5重量%、試験温度30℃で実施し、1分静置後の泡高さ(mm)を測定した。試験濃度結果を表2に示す。
(2)嵩高剤を添加した0.5重量%濃度のパルプスラリー500gを1000mlのメスシリンダーに移し、ガラスボールフィルターを用いてエアバブリングして強制発泡させた。試験中の最大泡高から試験前の液面高さを差し引き泡立ち量(mm)とした。結果を表2に示す。
【0042】
[粒子径の測定方法]
アミド−エピハロヒドリン樹脂の水性分散液(嵩高剤)の粒子径はレーザー回折式粒度分布測定装置(装置名:SALD2000、島津製作所(株)製)を用いて測定を行った。結果を表2に示す。
【0043】
次に得られた嵩高剤を用いて抄紙を行い、下記評価を行った。結果を表2に示す。
【0044】
[抄紙方法]
上質古紙の再生パルプに、ナイアガラビーターで叩解したL−BKPを重量比7:3で混合し、フリーネス420mlのパルプスラリーを調製した。このスラリーを2重量%に調整して、80g/mの手抄き紙(シート)を作成できるようにスラリーを採取し、攪拌しながら硫酸アルミニウム(対パルプ0.7重量%)、嵩高剤(対パルプ0.6重量%)、無機填料として軽質炭酸カルシウム(対パルプ20重量%)を添加した。このスラリーを1重量%に希釈した後、歩留向上剤(ハイモ(株)製 ハイモロック DR−1200H)を200ppm添加して攪拌した。丸型抄紙機(タッピ・スタンダード・シートマシン)にて抄紙した。抄紙後のシートは自動プレス機で343kPaにて2分間プレス脱水し、その後回転ドライヤーを用い、105℃で1分間乾燥した。乾燥したシートは温度23℃湿度50%の恒温恒湿室で24時間調湿し、その後紙物性の評価に使用した。
【0045】
[評価項目]
(1)アミド樹脂の部分アミン価
アミド樹脂の部分アミン価については、ASTM D 2074に準じて測定を行った。
(2)紙の密度
手抄き紙の密度については、JIS P8118 紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法に準じて測定を行った。
(3)紙の内部結合強さ
手抄き紙の内部強度については、JAPAN TAPPI紙パルプ試験法No.54−93の試験方法に準じて測定を行った。
【0046】
【表2】

表2に示した結果から、実施例に記載した嵩高剤は、高い嵩高効果を発現させ、成紙の紙力低下が小さくなることが明らかである。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
2級アミノ基を有するポリアミン(A)およびモノカルボン酸(B)を反応させて得られるアミド樹脂(C)中に存在するポリアミン(A)の2級アミノ基とモノカルボン酸(B)が反応することにより生じる3級アミド基の数をxとし、ポリアミン(A)中に存在する2級アミノ基の数をyとする場合、x/yの値が0.05〜1であるアミド樹脂(C)を含有する製紙用嵩高剤。
【請求項2】
2級アミノ基を有するポリアミン(A)、モノカルボン酸(B)およびエピハロヒドリンまたはグリシドール(D)を反応させて得られるアミド−エピハロヒドリン樹脂(E)であって、アミド−エピハロヒドリン樹脂(E)中に存在するポリアミン(A)の2級アミノ基とモノカルボン酸(B)が反応することにより生じる3級アミド基の数をxとし、ポリアミン(A)中に存在する2級アミノ基の数をyとする場合、x/yの値が0.05〜0.9であり、かつ、アミド−エピハロヒドリン樹脂(E)中に存在するポリアミン(A)の2級アミノ基とエピハロヒドリンまたはグリシドール(D)が反応することにより生じる3級アミノ基の数をzとし、ポリアミン(A)中に存在する2級アミノ基の数をyとする場合、z/yの値が0.1〜0.95であるアミド−エピハロヒドリン樹脂(E)を含有する製紙用嵩高剤。
【請求項3】
2級アミノ基を有するポリアミン(A)が、一般式(1):HN−[(CHNH]−H(式中、mは1〜6の整数、nは2
〜6の整数を表す。)で表されるポリアミンである請求項1または2に記載の製紙用嵩高剤。
【請求項4】
モノカルボン酸(B)が炭素数2〜36のモノカルボン酸である請求項1〜3のいずれかに記載の製紙用嵩高剤。
【請求項5】
アミド樹脂(C)またはアミド−エピハロヒドリン樹脂(E)が水中に分散されたものである請求項1〜4のいずれかに記載の製紙用嵩高剤。
【請求項6】
アミド樹脂(C)またはアミド−エピハロヒドリン樹脂(E)が、乳化剤を用いて水中に分散されたものである請求項5に記載の製紙用嵩高剤。
【請求項7】
乳化剤として、ノニオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤を用いる請求項6に記載の製紙用嵩高剤。


【公開番号】特開2008−81915(P2008−81915A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−219677(P2007−219677)
【出願日】平成19年8月27日(2007.8.27)
【出願人】(000168414)荒川化学工業株式会社 (301)
【Fターム(参考)】