説明

複合型油圧集積制御弁ブロックシステム

【課題】
【解決手段】複合型油圧集積制御弁ブロックシステムは、パイロット制御弁組、制御弁部材、パイロット制御弁組と制御弁部材と外部を接続する弁ブロック体の組合せである。パイロット制御弁組は複数のパイロット制御弁から構成し、制御弁部材は複数の2ポートカートリッジバルブ制御部材から構成し、弁ブロック体上のパイロット制御弁の据付面は標準据付面で、弁ブロック体内には四つのメイン通路(P、T、A、B)と若干のパイロット制御通路があり、それぞれ一つまたは二つの外部据付面がある。新しい部材と技術原理を導入した後、複雑回路とシステムの組合せにおいて、従来の回路に広く使われていた“単一部品”組合せ回路の大量の機能と構造の重合がほとんど避けられ、大量の一方向の部材制御バルブの使用が著しく避けられた。より合理的な、コンパクト的な規模性集積の方法を提供した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は1種の複合型油圧集積制御弁ブロックシステムに関し、更に適切に言うと、モジュール化、組合せできるオープン型の油圧集積制御弁ブロックシステムの製品に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧制御弁とそのシステムは広範に油圧伝動と制御システムに応用され、油圧流体の方向、圧力、流量などを制御し、そして各類油圧伝動を採用した工業と移動設備領域に著しく影響している。
【0003】
伝統上では、主流の油圧制御弁が、国際標準のいわゆる板式接続の各種油圧制御弁(たとえば、ISO4401/CETOP標準の据え付け面接続の4ポート方向制御弁とモジュラー弁、ISO6264/5781標準の据付け面接続の2ポート圧力制御弁とISO6263標準の据え付け面接続の流量調節弁など)を採用している。技術原理から言うと、これらの製品は“単一部品”類製品と称される。目下、バルブシステムとは、これら“単一部品”類のバルブ製品が制御要求と経験によってできた様々なバルブ回路とシステム(たとえば方向、圧力、流量及びその混合の多機能制御回路とシステム)である。これらの数多いバルブ回路とシステムにおいて、4ポート方向制御弁の各種の組合せ回路、つまりいわゆる“4ポート回路”が使用上、最も広範的であり且つ最も重要的な回路の1つで、例えば、4ポート方向の制御弁と、各種のスロットル弁と、流量弁(通常一方向部品付け)と、圧力弁(通常一方向部品付け)とにより組み合わせた4ポート回路は、ほとんど全回路の半分以上を占めている。図1は伝統方式の油圧回路(4ポート回路)の原理図で、典型的な4ポート方向制御弁の複雑な4ポート回路である。歴史原因のため、“単一部品”類のバルブ製品自身の機能は単一だが、その内部構造と外部形態はそれぞれ異なり、機能、構造及び形式上はすごく離散化され、応用技術レベルの向上と発展に従って、ますます融通がきかないと使用不便な欠点が現れてくる。この伝統方式の単一部品を組み合わせたバルブ回路とシステム方式、特に最も代表的な4ポート方向制御弁における各種4ポート回路には、“油圧抵抗理論”に基づいて提案された油圧回路設計が“最小油圧抵抗の原則”により判断したら、多くの欠陥と非合理的なところが存在している。その外、技術方法から見れば、伝統方式の“単一部品”の油圧回路には、応用、製造と組み立ての需要により、据付面によるブロック式組合わせまたは集積されたいわゆる回路ブロック(プレート)(またはバルブブロックあるいは集積ブロックと称する)という形式で大量に存在している。これらの回路及びその回路ブロック(バルブブロック、集積ブロック)は、これらの油圧回路と系統製品に対して、改正や部分改正設計とレイアウトをする時に、関連しているバルブ部品製品とバルブ回路、システムの設計とレイアウトを変更するだけではなく、更に回路の組合せと加工コストに対して影響がとても大きい据付と接続用の回路ブロック(バルブブロック、集積ブロック)の全体的な再設計に関与し、そして加工と組み立てに波及する。よっていかなる回路の変更は全サプライチェーンプロセスに相応の変化を引き起こさせて、変更のコストがやや高すぎ、納期も延ばさせるだけではなく、多くの新しい設計と図面ファイルを生じ、間違いの可能性をも増やさせる。管理も複雑で困難になり、ますます高速発展の技術環境に適応しなくなり、特に現代制御に備えなければならないモジュール化、組合せ可能性とオープン型の特徴に対して、近代化の製品開発、先進的な製造と精密な管理のモードを導入するのに不利である。
【0004】
実際には、このような大量応用の“据付面接続と集積方式”は、先ず伝統方式のスタッキング式と接続ブロック式のモジュラ集積方式を採用して、そのモジュールの組合せ性能の改善と解決を試みる。これは割合小さい規格の部品と回路中で、いくつか進展を得たが、全体的には、特に大量に現れた10ミリメートルから32ミリメートルまでの中等規格の範囲内で、この据付面によるモジュラ集積方式は、その欠陥の乗り越えと補充を著しくすることができなく、効果はあまり大きくない。
【0005】
本発明が目指したのは、新しい技術原理と技術方法の製品方案を採用することにより、現代制御に備えなければならないモジュール化、組合せ可能性とオープン型のモードを有し、上述当面の工業と移動設備分野に大量応用された主流の4ポート方向制御弁を含む各類の制御回路と組合せに対して全体式の再編と入れ替えを行う。
【0006】
上述の問題を解決するため、本発明の技術方案は以下のように提案される。
【0007】
複合型油圧集積制御弁ブロックシステムは、パイロット制御弁組と、制御弁部材と、パイロット制御弁組に制御弁部材を据え付けて外部に接続する弁ブロック体とを備えた複合型油圧集積制御弁ブロックシステムにおいて、前記パイロット制御弁組は複数のパイロット制御弁で構成し、前記制御弁部材は複数の2ポートカートリッジバルブ制御部材で構成し、前記弁ブロック体上のパイロット制御弁の据付面が標準据付面で、弁ブロック体内に、4つのメイン通路P、T、A、Bと若干のパイロット制御通路があり、並びに一つまたは二つの外部据付面があることを特徴とするものである。
【0008】
さらに、本発明における複合型油圧集積制御弁ブロックシステムには、等しい直径規格と異なる直径規格の複数の弁ブロックで、横型集積または竪型集積を構成する組合せを含んで、或いは横型と竪型の両方が混合した混合式集積の組合せを含む。
【0009】
さらに、パイロット制御弁組と、四つの2ポートカートリッジバルブ制御部材と、弁ブロック体と、その内部と外部間の接続部品とから構成した本発明の4ポート型集積制御弁ブロックシステムには、四つのメイン通路P、T、A、Bと、若干のパイロット制御通路と、複数の内部据付面と、一つまたは二つの外部据付面がある。
【0010】
前記4ポート型集積制御弁ブロックシステムは下記の組合せである。
【0011】
本発明における4ポート型集積制御弁ブロックシステムとは横型集積の二つの外部据付面を有するものである。前記4ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体は、長方体の多面体鋳造物で、前記弁ブロック体は高強度、高性能の鉄金属または非鉄金属で鋳造してから、機械加工してなる。弁ブロック体の上部に据付用突出台が設けられ、前記突出台は二つの平行の仕上げ加工平面で構成した突出台段差面を含み、前記突出台の突出部据付面に2セットのパイロット制御弁組を据付けて、前記突出台の平面と平行した平面部据付面に二つの2ポートカートリッジバルブ制御部材のフランジ形制御カバーを据付けている。
【0012】
前記弁ブロック体の正面側の仕上げ加工据付面に二つの制御部材を据付けている。
【0013】
前記弁ブロック体の左、右側の仕上げ加工据付面に、メイン通路P、Tのポート、制御通路Pc、Tcのポート及びボルト据付用の接続穴が設けられ、前記弁ブロック体の左、右側の仕上げ加工据付面と弁ブロック体は、二つの2ポートカートリッジバルブ制御部材据付面の正面と、突出台、二つの平行の仕上げ加工平面を含む突出台段差面を有し、共に内部据付面である。
【0014】
前記弁ブロック体の底面とバック面は外部据付面で、メイン通路出力口A、Bのポートと接続据付面として使用し、各種の圧力補償部材の据付及びその他の接続の用途として取っておくこともできる。
【0015】
さらに、本発明における4ポート型集積制御弁ブロックシステムは竪型集積の一つの外部据付面を有するものである。前記4ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体は長方体の多面体鋳造物で、弁ブロック体の正面に据付用突出台が設けられ、該突出台の突出部の仕上げ加工据付面に2セットのパイロット制御弁組が据付けられている。
【0016】
前記弁ブロック体の左、右側面の仕上げ加工据付面に複数の2ポートカートリッジバルブ制御部材のフランジ形制御カバーが据付られている。
【0017】
前記弁ブロック体の上部と底部の仕上げ加工据付面にメイン通路P、Tのポートと、制御通路Pc、Tcのポートと、ボルト据付用の接続穴が設けられている。
【0018】
前記弁ブロック体の後部据付面は外部据付面で、メイン通路出力口A、Bのポート、接続据付面、補助据付及び接続の用途として使用する。
【0019】
前記4ポート型集積制御弁ブロックシステムも、シングルタイプ4ポート型集積制御弁ブロックシステムとして使える。シングルタイプ4ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体は長方体の多面体鋳造物で、弁ブロック体の上部或いは正面には据付突出台が設けられ、前記突出台は二つの平行の仕上げ加工平面で構成された突出台段差面でも良い、前記突出台の突出部据付面に2セットのパイロット制御弁組を据え付け、前記突出台段差面のもう一つの平行の平面部の据付面には二つの2ポートカートリッジバルブ制御部材のフランジ式制御カバーを据付けることができ、その他の接続要素を据付けるように取っておくこともできる。前記弁ブロック体は鍛造品またはセクションバー(成型品)を採用し、前記弁ブロック体の各面及びブロック体内の通路はすべて機械加工により形成される。
【0020】
前記シングルタイプ4ポート型集積制御弁ブロックシステムは横型集積の、少なくとも二つの外部据付面を有するものである。前記シングルタイプ4ポート型集積制御弁の弁ブロック体は長方体の多面体鋳造物で、その上部に据付用突出台が設けられ、前記突出台の突出部仕上げ加工据付面に2セットのパイロット制御弁組が設けられ、突出台段差面における突出台の突出部据付面と平行したもう一つの仕上げ加工面に二つの2ポートカートリッジバルブ制御部材のフランジ形制御カバーが据付けられている。前記弁ブロック体の底面或いは左、右側は、メイン通路の高圧入力口Pと低圧出力口T及びパイロット制御通路の接続用として使用し、前記弁ブロック体の後部はメイン通路の高圧出力口A、Bの接続口として使用し、或いは各種の圧力補償部材の据付及びその他の接続の用途として取っておくこともできる。
【0021】
前記シングルタイプ4ポート型集積制御弁ブロックシステムは竪型集積の、少なくとも一つの外部据付面を有するものである。前記シングルタイプ4ポート型集積制御弁の弁ブロック体は長方体の多面体鋳造物で、その正面に据付用突出台が設けられ、前記突出台の突出部仕上げ加工据付面に2セットのパイロット制御弁組が設けられ、前記弁ブロック体の左、右両側面にそれぞれ各二つの2ポートカートリッジバルブ制御部材のフランジ形制御カバーが対称に据え付けられて、前記弁ブロック体の底面はメイン通路の高圧入力口P、低圧出力口T及びパイロット制御通路の接続用として使用し、前記弁ブロック体の後部はメイン通路の高圧出力口A、Bの接続口として使用し、或いは各種の圧力補償部材の据付及びその他の接続の用途として取っておくこともできる。
【0022】
前記弁ブロック体は鍛造品またはセクションバーを採用し、前記弁ブロック体の各面及びブロック体内の通路はすべて機械加工により形成される。
【0023】
本発明において、パイロット制御弁組と、二つの2ポートカートリッジバルブ制御部材と、弁ブロック体と、その内部と外部間の接続部品とから構成した3ポート型集積制御弁ブロックシステムは、三つのメイン通路P、T、AまたはBと、若干のパイロット制御通路と、複数の内部据付面と、一つまたは二つの外部据付面を備える。
【0024】
前記3ポート型集積制御弁ブロックシステムとは横型接続を採用した二つの外部据付面を有する3ポート型複合型油圧集積制御弁ブロックシステムである。前記3ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体の左、右両側の仕上げ加工据付面にメイン通路P、Tのポートと制御通路Pc、Xc及びボルト据付用の接続穴が設けられている。
【0025】
前記3ポート型集積制御弁ブロックシステムとは竪型重合の方式を採用した一つの外部据付面を有する3ポート型複合型油圧集積制御弁ブロックシステムである。前記3ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体の左、右両側の仕上げ加工据付面にメイン通路P、Tのポートと制御通路Pc、Xc及びボルト据付用の接続穴が設けられている。
【0026】
本発明において、パイロット制御弁組と、制御弁部材と、弁ブロック体とから入力端集積制御弁ブロックシステムを構成し、前記パイロット制御弁組は1セットのパイロット制御弁部材で、前記制御弁部材は二つの2ポートカートリッジバルブ制御部材から構成し、前記パイロット制御弁組は、2ポートカートリッジバルブ制御部材の標準据付面のフランジ形制御カバーに据付けられ、弁ブロック体は六面体の長方体鋳造物で、弁ブロック体は二つのメイン通路P、Tと、若干のパイロット制御通路と、複数の外部据付面と、内部据付面とを備える。
【0027】
前記入力端集積制御弁ブロックシステムは横型接続を採用した少なくとも二つの外部据付面を有するものである。前記入力端集積制御弁ブロックの弁ブロック体の正面と上部面に一つの2ポートカートリッジバルブ制御部材のフランジ形制御カバーを据付け、前記弁ブロック体の右側面にメイン通路P、Tの出力と入力の通路ポート、パイロット制御通路ポート及びボルト据付用の接続穴が設けられ、前記弁ブロック体の左側面と底面に高圧入力端P、低圧出力端T及びパイロット制御の外制御通路が設けられている。
【0028】
本発明の新しい部材と技術原理を採用した後に、複雑な回路とシステムの組合せにおいて、従来の回路に広く使われた “単一部品”による組合回路における大量の機能と構造の重合がほとんど避けられ、一方、一方向の制御バルブの大量使用も著しく避けられ、さらに合理的な、コンパクトな規模性集積方法を提供した。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は従来方式の4ポート油圧回路原理図である。
【図2】図2は単一制御流体抵抗を採用した2ポートカートリッジバルブ制御4ポート回路原理図である。
【図3】図3は本発明の横型集積の4ポート型集積制御弁ブロックシステムの構造を示す図である。
【図4】図4は本発明の竪型集積の4ポート型集積制御弁ブロックシステムの構造を示す図である。
【図5】図5は図4の4ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁体の構造を示す図である。
【図6】図6は図5の断面構造の図である。
【図7】図7は本発明の横型集積の3ポート型集積制御弁ブロックシステムの構造を示す図である。
【図8】図8は図7の3ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体の構造を示す図である。
【図9】図9は本発明に係る2ポートカートリッジバルブの漏れなしの4ポート型集積制御弁ブロックシステムの回路原理を示す図である。
【図10】図10は本発明に係る横型集積の集積化接続による組合式集積制御弁システムの構造を示す図である。
【図11】図11は本発明の異なる直径の集積で、かつ横型集積と竪型集積が混合されている複雑集積制御弁システムの構造を示す図である。
【図12】図12は本発明に係るシングルタイプ4ポート型集積制御弁ブロックシステムの構造を示す図である。
【図13】図13は図3の分解構造図である。
【図14】図14は図4の分解構造図である。
【図15】図15は本発明に係る竪型集積の3ポート型集積制御弁ブロックシステムの構造を示す図である。
【図16】図16は本発明に係る付加背圧とスロットルなどを有した複雑制御の差動と流量再生機能を示す4ポート型集積制御弁ブロックシステムの分解図である。
【図17】図17は本発明に係る多種の入出力の一方向スロットル制御機能を有したシングルタイプ4ポート型集積制御弁ブロックシステムの構造図である。
【図18】図18は本発明に係る多種の入出力のスロットル制御機能を有したシングルタイプ4ポート型集積制御ブロックシステムの他の一例の構造を示す図である。
【図19】図19は本発明に係る入力端集積制御弁ブロックシステムの構造図である。
【図20】図20は図19の入力端集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の技術手段、特徴、目標と効果を理解し易くするために、以下の具体的な図示を参照しながら説明する。
【0031】
本発明は通常、「一つまたは一組、二つまたは二組のISO4401-02/03据付面接続標準の、特に優先的にISO4401-02とCETOP RP121H−4.2−4−P02標準のパイロット制御弁またはその弁組、或いはISO7789据付穴接続標準のネジ付けカートリッジバルブ構造のパイロット制御弁またはその弁組、二つ或いは四つの専用設計されて最適化されたISO7368/DIN2434標準の据付穴とフランジ形カバー据付面の接続要素と寸法に同じまたは近い“単一制御流体抵抗”と称されたスライド式2ポートカートリッジバルブ制御部材、或いは専用設計して最適化された螺込式ネジカートリッジバルブ制御部材」、「いくつかの据え付けられているパイロット制御弁、2ポートカートリッジバルブ等制御部材、入出力オイル回路接続部品、密封部品、付属品等」及び「単独使用も、相互に横型接続または竪型重合わせを行う集積もでき、その内部のオイル回路と通路を順序良く貫通した弁ブロック体。前記弁ブロック体も集積ブロックと称されている。」という三つの主要部分から本特許製品、即ち複合型油圧集積制御弁ブロックシステムを構成する。これら組合式の4ポート、3ポート集積制御弁ブロックと後述のその他の補助または副次的な弁ブロックを、新技術原理と方法によりモジュール化で編成し、さらにさまざまな接続方式と重合せ方式で大規模な集積式制御構造が構成できる。
【0032】
通常、一つまたは一組、二つまたは二組のパイロット制御弁と四つの2ポートカートリッジバルブ制御部材が据付けられて、かつその他の付属品に接続した四つのメインポート041(P)、042(T)、043(A)、044(B)と一つまたは二つの外部据付面とを有した(図3、図4を参照する)集積ブロックは、4ポート型集積制御弁ブロックシステムと称する。一つまたは二つのパイロット制御弁またはその弁部材と二つの2ポートカートリッジバルブ等制御部材とその他の付属品と接続部品が据付けられて、三つのメインポート041(P)、043(A)、042(T)を有するものは3ポート型集積制御弁ブロックシステム(図7を参照する)と称する。また、3ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体の斜視図については図8を参照する。すべての油圧集積制御ブロックにおいて、四つのポートを有した4ポート型集積制御弁ブロックシステムは最も重要で常用されており、その弁ブロック体も最も典型的で基本的である。
【0033】
図3、図13に示した横型集積の4ポート型集積制御弁ブロックシステム4001と、図4、図14に示した竪型集積の4ポート型集積制御弁ブロックシステム4002における弁ブロック体401(図13を参照)と弁ブロック体402(図14を参照)は非常に重要で独創的なものであり、長方体の多面体鋳造物であることが好まく、高強度と高性能の鉄金属或いは非鉄金属で鋳造してから、機械加工して出来上がる。需要により、そのブロック体は鍛造物、セクションバー等材料を機械加工してできたものでもいい。その弁ブロック体は最適化されて独創的な設計がされた複数の据付接続面があり、それぞれの異なる据付接続要素がある。図13の弁ブロック体401、図14の弁ブロック体402は、それぞれ横型と竪型据付が可能な二つ或いは一つの外部据付面を有した典型的な4ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体である。
【0034】
実際上は、2種類のブロック体の基本な外形またはいわゆる鋳造物(素材とも言う)がお互いに兼用であってもよいし、やや違ってもよい、同時に、図に示した横型と竪型であってもよいし、図示の変化位置であってもよい。よって、さまざまな規模性、全体性の集積(たどえば、図11は異なる直径の集積で、横型集積および竪型集積を兼備した複雑な集積制御バルブシステムの構造を示す図である)を達成することに寄与し、また、非常に融通がきき、かつ変化が多くの単体式または単組式の全体型の集積と組合せ(図12は単体式4ポート型集積制御弁ブロックシステムの構造を示す図である)を達成することに寄与する。
【0035】
図13の401と図14の402は共に独創性の長方体で、一つの側面に据付突出台を有した多面体である。
【0036】
横型集積の4ポート型集積制御弁ブロックシステムを例として説明する。図13の面314は実際に一組の段差状面で、二つの相互に平行な仕上げ加工平面で構成し、二つ(或いは二組)のパイロット制御弁111とパイロット制御弁112を据え付けるために用いられて、そして、パイロット制御及びネットワークが使用されたさまざまなマイクロパイロット制御部材と付属品を据付できるように、直接にその突出台平面及びその四辺(主要に左右側前後側)を利用して、ブロックにおいて作用が非常に重要で規格が小さく、数量が多いパイロット制御部材の据付穴やポートなどを加工する。該突出台据付面には、せいぜい二つのISO4401-02/03、CETOP RP121H−4.2−4−P02規格(優先的にISO4401-02、CETOP RP121H-4.2−4−P02規格を採用する)の四ポート一方向弁(図のシャドー部分)の据付面(または二つのネジカートリッジバルブの据付穴)が平行にレイアウトされ、かつ、お互いに干渉しないように、十分な据付スペースを隔てる。面314の突出台を除いた仕上げ加工面は、据付面として使用し、据付面243と据付面244は、2ポートカートリッジバルブ制御部材203と2ポートカートリッジバルブ制御部材204を据付けるためのものである。よって、それらで構成した二つの平行段差状面314は、図で示した4ポート型集積制御弁ブロックシステムに相当なコンパクト化と小型化の特徴を備えさせて、独創的な設計である。図中の面324は弁ブロック体の正面図である。該面314には、面314据付面243、244と同じ二つのISO7386の据付穴と上述のISO7368より小型化のフランジカバーの据付接続面241、242もレイアウトされている。据付接続面241、242は主に、ISO7368据付穴に基本的に合った2ポートカートリッジバルブ201、202とISO7368より寸法が小さいフランジカバーを据付けるためである。
【0037】
上述の技術原理により、面314、324には、フランジ形制御カバーの制御通路と各々対応した四つのパイロット制御通路0251、0252、0253、0254が設けられ、その四つのパイロット制御穴0251、0252、0253、0254によりパイロット制御弁111、112と2ポートカートリッジバルブ201、202、203、204をお互いに秩序と規則を有するように接続貫通し、よって2ポートカートリッジバルブ201、202、203、204のメインクラスのプレコントロールは非常に便利で、制御要求によりポートP、T、A、Bの同士を秩序と規則を有するように接続貫通し、相応の二組メインクラスの“基本的なパワー回路”を構成することにより各種予期の機能が実現できる。
【0038】
図中の弁ブロック体401を少々変更すると、ネジ接続カートリッジバルブの据付けに使える。ネジ接続式パイロット制御弁及びその組合せの再編により、各種の機能が実現できる。
【0039】
図13の面344、334は弁ブロック体の左側と右側である。主にメインオイル回路041(P)、042(T)と制御(主に外部制御する時)オイル回路045(PC)、046(TC)の全行程に使い、また、同規格或いは異なる規格間の接続、重合式集積時の貫通用の弁ブロック体内部通路の接続据付面を実現し、同規格接続と重合式集積時の左、右面の全ポートの設置と位置はほとんど同じで、互いに精確に接続ができる。違うところは左側も右側も、一つ面のオイル回路041(P)、042(T)、045(PC)、046(TC)のポートを選んで、密封圈を入れるために密封圈溝を設けることである。接続と密封を確保するために、面344、面334にそれぞれ4つの据付接続ねじ穴を設け、それぞれ“短ねじ”と “長ねじ”の接続方式に使わせ、すなわち、面344、面354上の四つのねじ穴は需要に合わせて選択加工可能な孔状に設計され、最も有効的な接続効果と品質を得るためである。
【0040】
その外、当該二つの面のほぼ中部位置に、据付面接続密封性能を強化する為の締めねじ用穴の位置を予め取っておいた。
【0041】
以上、四つの据付面はともに“内部据付接続面”と称され、内部配置接続用と見られる。
【0042】
面354、面364はそれぞれ後面と底面で、それらは主に、パイプの流れ方向の設置と需要により出力ポートA、Bのパイプラインを設置し、当該二つの面は、フランジまたはネジまたはその他の据付面である。当該二つの面の出力ポートの近辺には、充分なスペースを取って置いて、必要なときに、油圧集積制御ブロックの付属品と銘板等が適当に設置できる。
【0043】
図5、図6の通路のレイアウトと位置から分かるように、弁ブロック体内のオイル回路P、T、制御オイル回路PC、TCはともにブロックを貫通し、通路は同規格集積する時に互いに平行状態で、即ち、直穴(ダイレクト孔)型である。“異なる直径”にあたっては、需要によりそれらを変更できる。その外、メイン通路P、Tは鋳造物である場合に、鋳造であるため、ポート口以外、切削加工しなくていい。鍛造物、セクションバーの場合には、機械加工しなければいけない。
【0044】
図13から分かるように。2ポートカートリッジバルブ201、202を接続するためのメインオイル回路041の接続穴と、2ポートカートリッジバルブ203、204のドレイン抵抗を制御するメインオイル回路042の接続穴は、ともに直穴状態である。2ポートカートリッジバルブ201、203と202、204の底部出口と出力ポート間の接続は“基本的なパワー回路”の違う形式と見られ、違う方式がある。
【0045】
図面の底面364に、据付用ねじ穴の外、需要に応じてA、B出力ポートの据付面が設けられ、穴面354(図で示したバック面)も同様に上述の出力ポートが設けられている。即ち、図13で示した構造は、二つの外部据付面で、選択に供する。
【0046】
以上の図13の接続方式は最も優先的な方式で、最大部分の制御要求を保証するほか、各種の新しい制御機能(例え漏れなし制御、差動回路と流量再生、またはスロットル付け4ポート回路)も提供する。また、外部据付面354、364があるから、入出力パイプラインのレイアウトと方向選択が非常に便利である。
【0047】
図14はもう一種の優先的な方式で、即ち竪型集積の4ポート型集積制御弁ブロックシステムで、図13と大体同じである。ただし、内部のメインオイル回路Pと2ポートカートリッジバルブ201のメインクラスと2ポートカートリッジバルブ203の制御部材との接続方式、メインオイル回路Tと2ポートカートリッジバルブ202のメインクラス、2ポートカートリッジバルブ204の制御部材との接続が図13と違う。それは同じ“基本的なパワー回路”とメインクラス組合せ方式を採用したが、メインオイル回路等のレイアウトは上述のレイアウトと違い、それらがやはり突出台付けの段差面で、そして、突出台だけに据付面が有り、パイロット制御弁111と112を据付け、ただし、2ポートカートリッジバルブ制御部材の据付面に据付穴が設けられない。よって、後面の一つの外部据付面だけが使える。
【0048】
図13、図14の弁ブロック体は外部据付面の出力ポートの位置に、機能部材の追加可能なフランジ接続の油圧制御弁ブロックの据付スペースを保留している。よって、複雑な出力口の需要を満足した。
【0049】
以上の複合型油圧集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体は鋳造物を採用しなくてよく、直接にセクションバー或いは鍛造物素材を六面機械加工してなる。その時の通路のレイアウトは機械加工で完成し、突出台部分は直接に機械加工方法でも、補助パイロット制御ブロックを追加してねじ据付接続の方法でも完成できる。
【0050】
図7と図15は、3ポート型集積制御弁ブロックシステムの基本型式で、4ポート集積制御弁ブロックシステムと非常に似て、4ポート型集積制御ブロックシステムの簡単化である。その弁ブロック体に一組のパイロット制御部材と一つの2ポートカートリッジバルブ制御部材が据付けられ、または、三つのメイン通路P、T、A(B)が有り、また、それは、一つまたは二つの外部据付面を有した類似方式で組合せした組合式3ポート型集積制御弁ブロックであればいい。同様に、それは以上述べたほかの優先的な方式であればよい、たとえば、そのオイル回路041(P)、043(A)、042(T)同士の接続方式を変えることができる。
【0051】
同じ原理と方式に基づき、図20に示すように、入力端集積制御弁ブロックシステム(図19)の弁ブロック体は、また組合式付加機能集積制御弁ブロックを有し、付加機能と副次制御機能を追加できることに用いられる。その典型型式は図10を見る。
【0052】
上述のパイロット制御弁(弁組)、2ポートカートリッジバルブ制御部材、4ポート型集積制御弁ブロック体、3ポート型集積制御弁ブロック体をメイン組合せ部材として多くの組合式4ポート型集積制御弁ブロックシステムと組合式3ポート型集積制御弁ブロックシステムを構成する。さらに、入力端油圧集積制御弁ブロックと、付加機能制御弁ブロックと、末端弁ブロック等とを追加すれば、大規模の複合型油圧集積制御弁ブロックシステムを組合せることができる。一般的な情况に、各種の制御要求を満足でき、従来組合せ方式において数量が多くさまざまな4ポート、3ポート制御回路、或いは4ポート、3ポート回路を含んだ制御システム及びアセンブリを引き換えることができる。あらゆる油圧集積制御弁ブロックにおいて、最も典型的、最も大量常用されたものは、4ポート油圧集積制御弁ブロック類モジュールである。
【0053】
図11は等しい直径と異なる直径で、かつ横型接続集積と竪型集積がある各種の規模性集積制御システムの斜視図である。
【0054】
以上の組合式集積制御弁ブロックは工業と移動油圧制御に広く使われ、例えば、プラスチック機械、油圧ベーラー、冶金機械及び各種の水平移動型シリンダ(冶金機械中のプッシャー、鍛造機の金型の水平移動)等の応用において、図3、図4に示した二つの二位置4ポートパイロット電磁弁と四つの最常用の標準的な2ポートカートリッジバルブ制御部材を採用すれば、便利に各種の三位置4ポートと四位置4ポートの電気油圧バルブ及びその回路を構成できる。例えば、図2の回路原理図により、一つの二位置4ポート(或いは3ポート)パイロット電磁弁と、一つの三位置4ポートパイロット電磁弁と、四つの2ポートカートリッジバルブ制御部材と、4ポート回路ブロックとから各種の異なる制御要求の組合式四位置4ポート集積制御弁と回路システムを便利に構成できる。図16はこの回路の組合式4ポート集積制御弁ブロックシステムの分解図で、この構造は、特に便利にいわゆる差動と流量再生機能と背圧スロットル等複雑な制御の4ポート回路が得られ、融通と便利に射出成型機の差動開閉型、射出成型、バレルのクイック予圧、鍛造機のモードのクイック移動、及びプッシャーのクイック水平移動等を実現できる。もしこの回路は従来の単一部材で構成したら、特に中等流量以上の場合に割合に複雑で困難で、構造も膨大で、コストもやや高い。
【0055】
また、もし図9に示した2ポートカートリッジバルブ漏れなし4ポート型集積制御ブロックシステムの回路原理図と配置によれば、図3、図4をベースにして、2ポートカートリッジバルブ201、202のメインクラスと2ポートカートリッジバルブ203、204制御部材の配置を変更し、行程調節レバー付けフランジカバー221、222、223、224を採用すれば、十種類以上の従来の“単一部品”で構成した三位置4ポート一方向スロットル弁付け制御回路の組合式4ポート集積制御弁ブロックが便利に得られ、以上の設備と冶金油圧システム中の各種の矯正ローラ制御において油のスロットルの需要がある場合に使える。図18と図17はその組合式油圧制御弁システムの図である。
【0056】
同様に、2ポートカートリッジバルブ制御部材において、異なる圧力制御の機能部材を採用したら、方向制御、スロットル制御、圧力制御等の総合機能の三位置4ポート回路が便利に得られる。例えば、油圧機の下流制御の場合に、この方式をよく使う。図16はその典型的な構造で、基本的に他の組合式4ポート型集積制御弁ブロックシステムの外形と同じで、パイロット制御弁の配置だけには少々の違いがある。
【0057】
新しい部材と技術原理を採用した後に、“単一部品”と組合せ回路の採用による大量の機能と構造の重合せが避けられ、大量の一方向部材付けスロットル弁と圧力制御弁も避けられた。発明者が2ポートカートリッジバルブ流体抵抗理論により提起した油圧回路設計の“最小流体抵抗原則”を本当に独創的に実現した。これは技術と経済上とに高い価値がある。
【0058】
新しい部材と技術原理を採用した後に、簡単な措置を実施するだけで、内部漏れなし制御と良好なヘビーサポート性能が実現でき、例えば、各種の起重制御とリフト制御の領域である。これは“単一部品”の回路には、ずっと困難な要求である。
【0059】
よって、新しい“単一制御流体抵抗”の2ポートカートリッジバルブ制御部材と、新しい分解式油圧回路設計法の技術方法と、据付穴接続と、集積方式とを採用した4ポート集積制御ブロックを主とした組合式油圧制御弁ブロックシステムは、制御構造が簡単且つ合理的で、モジュール化でき、組合せでき及び各種の技術要求多様化に満足できるバルブシステム製品である。このバルブシステム製品は、大大的に設計から製造、応用までの全コースを簡略化し、品質を向上し、コストを下げて、従来の単一部品回路で実現できなかった機能と総合の利益が得られる。よって、従来の制御技術を全体的、規模的に改革し、油圧伝動や制御技術やその他の伝動制御方式の競争能力をも向上させた。
【0060】
本発明の主要目的は、新しい技術原理と技術方法と製品方案を採用することによって、現代制御の再編、モジュール化でき、及び開放式技術特徴の新しいモードで上述の目下の工業と携帯設備に多く応用される四ポート方向制御弁の各類の制御回路と組合せを含んだ各種の応用回路を全体的に再編代替する。新しい技術原理と技術方法は、まず本発明者の2ポートカートリッジバルブの“流体抵抗理論”によって提出した“分解式回路設計法”、“最小流体抵抗原則”等の原則を利用し、“単一部品”と違う、新設計と最適化されたモジュール化、組合せ可能と開放式特徴の“単独制御流体抵抗”と言われた2ポートカートリッジバルブ制御部材を採用し、簡単な原理で、すなわち主に分解式油圧回路方法におけるモジュール化のパイロット制御クラス回路組合せとモジュール化された“パワー回路”(即ち、メインクラス回路)の組合せ原則で前述の4ポート回路を含んでいるあらゆる組合せを実現する。図2は四つの“単独制御油圧抵抗”の典型的な2ポートカートリッジバルブ制御部材で構成し、従来方式と完全に異なる典型的な2ポートカートリッジバルブ制御4ポート回路原理図である。これは従来方式と違い、真新しい4ポート回路で、この“2ポートカートリッジバルブ”“流体抵抗理論”の分解式回路組合せ原理を利用したら、4ポート回路とシステムを変更する場合に、最も簡単な組合せだけでよい、従来のように大規模の変更可能性と全体プロセスへの影響を心配する必要がない。その次、新しい技術方法には、もっと進んだ “据付穴接続と集積方式”を採用したので、主要な技術特徴がパイロット制御、ブロックバルブメインクラス、プラグイン(穴)式接続の2ポートカートリッジバルブ制御部材にとっては、異なる制御機能の制御部材が同じ標準に合う据付と接続方式を持つ。特に、パワークラス部品即ちブロックバルブ部材とプラグイン部品は、みな挿入式とスライド式構造で、直接にモジュール化、標準化と通用化された回路制御の弁ブロック体内に挿入でき、元の据付面の制限を破った。明らかに、オイル回路ブロックの構造形式を変化させた根本原因は、2ポートカートリッジバルブ制御部材の“単独制御流体抵抗”の制御構造特徴である。“流体抵抗理論”の“分解式油圧回路設計法”の回路組合せ原理及び新しい“据付穴接続と集積の方式”による据付と接続の方案を採用すれば、回路とシステムの設計を大量に変更することができるだけでなく、オイル回路ブロックを全体に実質的に変更設計しないまま、原型または基本形態を局部的な少量変更するだけで、制御変更の目的を達成できる。よって、油圧制御バルブ回路とシステムの設計から応用までの全プロセスとサプライチェーンを大々的に簡略化し、油圧制御バルブ回路とシステムの全体性能と設計品質、効率を著しく向上し、省エネ、各プロセスにおける原料と仕事時間の無駄などを減少し、据付けスペースを節約でき、これにより、全体のコストの低下に寄与し、そして、新しい開発、生産と管理モードに十分適合する。
【0061】
本発明のもう一つの重要な目的は、上述の新しい技術原理と技術方式と製品方案を採用することによって、4ポート油圧制御バルブ回路とシステムを含む各種の回路とシステムを新しく組合する際に、従来の方法で実現できなかった新しい制御要求を創造的に提供し、たとえば、簡単な技術措置だけを取れば、完全に漏れなし4ポート制御回路に達成でき、二つの役割を有するシリンダー回路の漏れなし要求を満足できる。これは回路の圧力保持機能または耐荷重性能と運動機能等の要求にも有利である。さらなる技術措置を取った後に、それらの製品組合は、非油圧油類の環境保護媒質と防燃等の特殊類の媒質にも適合でき、さらに、工業と移動油圧以外の広範な油圧の場合に使える。更に例えば、簡単と低コストの方法で差動制御と流量再生機能の複雑な差動回路を組合せしても、便利に差動制御と流量再生の回路機能が実現できる。これは二つの役割の差別直径シリンダーの制御では常用と重要で、従来方式において、特に大規格の場合に、この類の機能を実現するために、複雑な回路組合せが必要で、部材を大量に増加し、その結果、構造、寸法、重量とコストも激しく増加した。
【0062】
本発明のもう一つの従来方法と区別する重要目的は、本発明の油圧集積制御弁ブロックは接続方式からみて、本質に一種のモジュール式の集積構造である。たとえば、複数の機構の制御、規模性集積と組合せを行う時に、モジュール化の組合せにより、複数の油圧制御回路のモジュール化と集積化接続需求を満足し、同じ寸法規格或いは異なる寸法規格の集積化接続と、横型接続の集積と、竪型重合せの集積と、横型及び竪型がある混合式集積とを含む。これは、規模が大きく、制御が複雑な制御システムの規模性集積に全体性の解決方案を提供した。従来方式にはほとんど見られない。
【0063】
その次、本発明は、一種の4ポート回路を含む各種形式のシングルタイプ集積制御システムの全体式組合せと集積の基礎構造である。例えば、シングルポンプ電源の採用には、割合複雑な制御要求と特種の制御要求がある独立エグゼクティブシリンダー、オイルモーター等にとっては、同様に最も基本的な制御ブロックを主として、少量の変形と局部の追加により、一連の従来のいわゆる全体式に似た制御構造を組合せでき、そのシリンダーとオイルモーターに複雑な制御を実施し、図12は図10に示した入力端付け集積制御弁ブロックシステム(図19)の上面図で、述べられた集積弁ブロックシステムは、組合式入力端集積制御弁ブロックシステムと、組合式3ポート型集積制御弁ブロックシステムと、組合式4ポート型集積制御弁ブロックシステムと、組合式付加機能付け末端弁ブロックとから構成した。
【0064】
非常に簡単な方法で多種型式特徴の大規模集積が実現できるので、前述の“据付面の接続と集積方式”の直径10−32mm規格範囲内にコンパクトと低コストの合理的な大規模集積化接続を不可能することが根本的に解決され、本発明は、技術と経済上に明らかに優勢がある。多くの複雑な大きい油圧制御システムの設計にとって、本発明の複合型油圧集積制御弁ブロックシステムは、簡単に融通にバルブ、回路とシステムおける大、中規模の集積制御とアセンブリを実現することができる。本発明の複合型油圧集積制御弁ブロックシステムは、各類の冶金技術プロセスと装備、自動車ラインプロセスと装備等の大規模油圧伝動と制御システムの場合に、特に制御回路とシステムの全体解決方案の実施に有利である。よって、アセンブリの品質を著しく向上し、資源が合理的に利用できる。本発明の据付穴の集積回路制御ブロックの体積と重量は従来の回路組合せ制御ブロックより明らかに減少、軽減し、鋳造物のブロックを採用すれば、その機械加工量は従来の部材及びそのオイル回路制御ブロックの機械加工量よりはるかに少なく、切削くずと金属スクラップの量は自然に著しく減少する。このように、本発明は、全コストが下げられることに寄与し、さらに現代工業と携帯設備のモジュール化、集積化の原則によく合って、材料とエネルギーの節約化にも寄与し、グリーン製造の原則に合って、製造の軟性化と精密化に有力な支持を提供するものである。
【0065】
また、本発明は、特種環境と使用要求、例えば防爆、耐火、耐腐蝕等の専門技術要求があるときに、相応の複雑ではない技術と工程措置で満足できる。
【0066】
また、本発明の重要目的の一つは、スイッチ型油圧制御と集積に広く適用ではなく、比例制御と位置等の検出機能を有するパイロット制御メインクラス部材と各種の智能型電気制御器とバス技術を採用すれば、智能化と精確なクイック制御の電気−液体比例制御に適用でき、新型の電気−液体比例制御製品と集積に創造してなるものである。
【0067】
以上は、本発明の基本原理、主要な特徴とメリットを述べた。業界の人がわかるはずである。本発明は上述の実施例に制限されなく、上述実施例と説明書に記述されるものは本発明の原理だけを説明したが、本発明は、その要旨と範囲を逸脱しない前提下でまだ各種の変化と改良が有る。これらの変化と改良はみな本発明の保護範囲内に属し、本発明が要求した保護範囲は、添付された特許請求の範囲とその相当な物で定義する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイロット制御弁組と、
制御弁部材と、
前記パイロット制御弁組および前記制御弁部材を据付けて外部に接続する弁ブロック体とを備えた複合型油圧集積制御弁ブロックシステムにおいて、
前記パイロット制御弁組は複数のパイロット制御弁で構成し、
前記制御弁部材は複数の2ポートカートリッジバルブ制御部材で構成し、
前記弁ブロック体上のパイロット制御弁の据付面が標準据付面で、弁ブロック体内に四つのメイン通路(P、T、A、B)と若干のパイロット制御通路が有り、しかも一つまたは二つの外部据付面があることを特徴とする複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項2】
4ポート型集積制御弁ブロックシステムは、
パイロット制御弁組と、
四つの前記2ポートカートリッジバルブ制御部材と、
弁ブロック体と、その内部と外部間の接続部品とから構成し、
四つのメイン通路(P、T、A、B)と、
若干のパイロット制御通路と、
複数の内部据付面と、
一つまたは二つの外部据付面とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項3】
前記4ポート型集積制御弁ブロックシステムは、横型集積の二つの外部据付面がある4ポート型集積制御弁ブロックシステムであることを特徴とする請求項2に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項4】
前記4ポート型集積制御弁ブロックシステムは、竪型集積の一つの外部据付面がある4ポート型集積制御弁ブロックシステムであることを特徴とする請求項2に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項5】
前記4ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体は長方体の多面体鋳造物で、前記弁ブロック体は高強度と高性能の金属で鋳造してから機械加工してなり、
前記弁ブロック体の上部に据付用突出台が設けられ、前記突出台は二つの平行の仕上げ加工平面で構成した突出台段差面を含み、前記突出台の突出部据付面に二セットのパイロット制御弁組が据付けられ、前記突出台の平面部据付面に二つの2ポートカートリッジバルブ制御部材のフランジ形制御カバーが据付けられていることを特徴とする請求項3に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項6】
前記弁ブロック体の正面側の仕上げ加工据付面に二つの制御部材が据付けられていることを特徴とする請求項5に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項7】
前記弁ブロック体の左、右側の仕上げ加工据付面にメイン通路(P、T)のポートと制御通路(Pc、Tc)のポートとボルト据付用の接続穴が設けられ、前記弁ブロック体の左、右側の仕上げ加工据付面と弁ブロック体の突出台上の二つの平行の仕上げ加工平面はともに内部据付面であることを特徴とする請求項5に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項8】
前記弁ブロック体の底面と後面は外部据付面で、メイン通路出力口(A、B)のポート及び接続据付面、補助据付と接続用据付面として使用することを特徴とする請求項5に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項9】
前記4ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体は長方体の多面体鋳造物で、弁ブロック体の正面には据付用突出台が設けられ、その突出台突出部の仕上げ加工据付面に二セットのパイロット制御弁組が据付けられていることを特徴とする請求項4に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項10】
前記弁ブロック体の左右側面の仕上げ加工据付面に複数の2ポートカートリッジバルブ制御部材のフランジ形制御カバーが据付られていることを特徴とする請求項9に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項11】
前記弁ブロック体の上部と底部の仕上げ加工据付面にボルト据付用の接続穴が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項12】
前記弁ブロック体の後部据付面は外部据付面で、メイン通路出力口(A、B)のポート、接続据付面、補助据付及び接続の用途として使用することを特徴とする請求項9に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項13】
前記複合型油圧集積制御弁ブロックシステムは、シングルタイプ4ポート型集積制御弁ブロックシステムであることを特徴とする請求項2に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項14】
前記シングルタイプ4ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体は長方体の多面体鋳造物で、弁ブロック体の上部には突出台が設けられ、前記突出台は二つの平行の仕上げ加工平面で構成した突出台段差面を含み、前記突出台の突出部据付面に二セットのパイロット制御弁が据付けられ、前記突出台の平面部据付面に二つの2ポートカートリッジバルブ制御部材のフランジ形制御カバーが据付けられていることを特徴とする請求項13に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項15】
前記シングルタイプ4ポート型集積制御弁ブロックシステムは、竪型集積の一つの外部据付面を有する4ポート型集積制御弁ブロックシステムであることを特徴とする請求項13に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項16】
前記シングルタイプ4ポート型集積制御弁の弁ブロック体は長方体の多面体鋳造物で、その弁ブロック体の正面に据付用突出台が設けられ、前記突出台の突出部仕上げ加工据付面に二セットのパイロット制御弁組が据付けられ、前記弁ブロック体の左右側面にそれぞれ対称的に各二つの2ポートカートリッジバルブ制御部材のフランジ形制御カバーが据付けられ、前記弁ブロック体の底面はメイン通路の高圧入力口(P)、低圧出力口(T)及びパイロット制御通路接続用として使用し、前記弁ブロック体の後部はメイン通路高圧出力口(A、B)の接続口または据付面として使用することを特徴とする請求項15に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項17】
前記弁ブロック体は鍛造物或いはセクションバーでできて、弁ブロック体の各面及びブロック体内の通路はすべて機械加工でできたことを特徴とする請求項14に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項18】
前記シングルタイプ4ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体は鍛造物或いはセクションバーでできて、各面とブロック体内の通路はすべて機械加工でできたことを特徴とする請求項15に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項19】
パイロット制御弁と、二つの2ポートカートリッジバルブ制御部材と、弁ブロック体と、その内部と外部間の接続部品とにより3ポート型集積制御弁ブロックシステムが構成され、前記3ポート型集積制御弁ブロックシステムは、四つのメイン通路(P、T、A、B)と、若干のパイロット制御通路と、多くの内部据付面と、一つまたは二つの外部据付面とを備えることを特徴とする請求項1に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項20】
前記3ポート型集積制御弁ブロックシステムは、横型接続の二つの外部据付面を有する3ポート型複合型油圧集積制御弁ブロックシステムであることを特徴とする請求項19に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項21】
前記3ポート型集積制御弁ブロックシステムは、竪型重合せの一つの外部据付面がある3ポート型複合型油圧集積制御弁ブロックシステムであることを特徴とする請求項19に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項22】
前記3ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体の左、右側の仕上げ加工据付面には、メイン(P、T)のポートと制御通路(Pc、Tc)のポート及びボルト据付用の接続穴が設けられていることを特徴とする請求項21に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項23】
前記3ポート型集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体の左、右側の仕上げ加工据付面には、ボルト据付用の接続穴が設けられていることを特徴とする請求項20に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項24】
パイロット制御弁組と、制御弁部材と、弁ブロック体とから一入力端集積制御弁ブロックシステムを構成し、前記パイロット制御弁組は一組のパイロット制御弁部材で、前記制御弁部材は二つの2ポートカートリッジバルブ制御部材で構成し、前記パイロット制御弁組は2ポートカートリッジバルブ制御部材の標準据付面のフランジ形制御カバーに据付られ、前記弁ブロック体は六面体の長方体鋳造物で、二つのメイン通路(P、T)と、若干のパイロット制御通路と、多くの外部据付面と、少なくとも一つの内部据付面を備えることを特徴とする請求項1に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。
【請求項25】
前記入力端集積制御弁ブロックシステムの弁ブロック体の正面と上部面は二つの2ポートカートリッジバルブ制御部材を据付けるためのフランジ形制御カバーで、前記弁ブロック体の右側面には、メイン通路(P、T)の出力と入力通路のポート、パイロット制御通路のポート及びボルト据付用の接続穴が設けられ、前記弁ブロック体の左側面と底面にはみな高圧入力端(P)、低圧出力端(T)及びパイロット制御の外制御通路が設けられていることを特徴とする請求項24に記載の複合型油圧集積制御弁ブロックシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2012−519804(P2012−519804A)
【公表日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−552308(P2011−552308)
【出願日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際出願番号】PCT/CN2010/000260
【国際公開番号】WO2010/099699
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(511217441)シャンハイ レンハオ ハイドロリック テクノロジー カンパニー リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI RENHAO HYDRAULIC TECHNOLOGY CO., LTD
【Fターム(参考)】