複数のディスプレイによって形成される単一大型面ディスプレイに対するディスプレイベゼル補償を設定するための方法及び装置
【解決手段】
方法は単一大型面ディスプレイ上に目視試験オブジェクトの第1の移動可能部分及び第2の固定部分を表示することを含む。第1の部分は設定されるべきディスプレイ上に表示され、また第2の部分は少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に表示され、そしてこれらは設定されるべきディスプレイの第1のベゼル及び少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルによって形成される共通境界部の近傍の相対方位において表示される。共通境界部は、設定されるべきディスプレイの第1のベゼル及び少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルと、間の間隔と、によって形成される。方法は第1の部分を第2の部分に位置合わせすることの入力に応答してベゼル補償設定情報を得る。ユーザは、目視試験オブジェクトの第3の部分が共通境界部によって隠されて現れるように第1の部分を動かしてこれを第2の部分に位置合わせすることによって、入力を提供することができる。従って、オブジェクトは、ベゼルの「背後で」位置合わせされて現れる。
方法は単一大型面ディスプレイ上に目視試験オブジェクトの第1の移動可能部分及び第2の固定部分を表示することを含む。第1の部分は設定されるべきディスプレイ上に表示され、また第2の部分は少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に表示され、そしてこれらは設定されるべきディスプレイの第1のベゼル及び少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルによって形成される共通境界部の近傍の相対方位において表示される。共通境界部は、設定されるべきディスプレイの第1のベゼル及び少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルと、間の間隔と、によって形成される。方法は第1の部分を第2の部分に位置合わせすることの入力に応答してベゼル補償設定情報を得る。ユーザは、目視試験オブジェクトの第3の部分が共通境界部によって隠されて現れるように第1の部分を動かしてこれを第2の部分に位置合わせすることによって、入力を提供することができる。従って、オブジェクトは、ベゼルの「背後で」位置合わせされて現れる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、多重ディスプレイを有するシステムに関し、ここで多重ディスプレイは、結合された複数のディスプレイの面区域にわたって単一の画像を表示するため、即ち単一大型面ディスプレイを形成するために用いられてよく、また本開示は、単一大型面ディスプレイを形成している個々のディスプレイの境界部を囲むベゼルのために補償を提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームアプリケーション等の種々のアプリケーションは、視覚情報が表示され得る面積を増大するために多重ディスプレイを用いることがある。即ち、一群のモニターが配列されることで、区分化された画像を表示可能な単一大型面を形成し得る。多重ディスプレイを駆動する能力は、多数の新たなディスプレイ組み合わせを可能にしつつある。そのような既存の組み合わせは、2つ以上のディスプレイが同じデスクトップを表示する「複製された(cloned)」ディスプレイ、及び各ディスプレイが異なるデスクトップを含む拡張されたディスプレイ、の任意の組み合わせを含む。多重ディスプレイの駆動によって他のモードも可能であり、しばしば「超大型デスクトップ(Very Large Desktop)」(VLD)と称されるモードやストレッチモード(Stretch mode)又はスパンモード(Span Mode)が該当する。例えばVLDは、2つ以上のディスプレイが単一のデスクトップを表示することを可能にし、また1つのGPUのレンダリング能力に結合される2つ以上のGPUを利用して2つ以上のディスプレイ(即ち4つ、6つ、8つ又はそれ以上)を駆動する。ストレッチ又はスパンモードは、単一のGPUを用いて2つのディスプレイが単一のデスクトップを表示することを可能にする。幾つかの既存の製品は、3つまでのディスプレイが一斉に動作することを可能にする。
【0003】
ディスプレイは、ディスプレイのベゼルと称されることがある外側境界部を含む。ディスプレイがグリッド状に配列される場合、ベゼルはディスプレイの可視区域の間に間隔を形成するので、ディスプレイのグリッドは複数の窓ガラスを有する窓に似て見える。ディスプレイグリッドが単一大型面(single large surface)(SLS)ディスプレイとして用いられる場合、各ディスプレイ上に表示される画像部分は、望ましい見え方を適切に提供するようには位置合わせされていないであろう。即ち、ベゼルが窓ガラスの間の仕切りとして現れるので、多重ディスプレイ画像は、大型窓を通して見える単一の画像の見え方を提供するようには適切には位置合わせされていないであろう。望ましい効果を生み出すためには、画像の一部(即ちSLS画素の幾つか)は、ベゼルの背後に隠れて現れるべきであるが、1つのディスプレイから他のディスプレイへと位置合わせされたままである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、画像全体の望ましい連続性を達成するために、ベゼルの間隔に対する補償を提供することが必要になっている。既存のシステムはベゼル補償を提供する能力をユーザにもたらすが、n×1又は2×2ディスプレイ配列に対してのみである。これらのシステムは、セッティングファイルに含まれているパラメータをユーザが色々と操作してみて、ベゼル間隔を補償するためにディスプレイ上で画像を位置合わせするパラメータセッティングを試行錯誤で見出すことを必要としている。
【0005】
しかし、追加的なディスプレイ(例えば2×2グリッドより多い)を用いることによってSLSのサイズが増大するのに従って、ベゼル補償を実施するために必要とされるパラメータ調節の複雑さも増し、そして試行錯誤操作手法は、極めて退屈で且つ時間のかかるものになっているばかりでなく、通常のユーザが達成することが殆ど不可能になっている。しかし、現在のところ、ベゼル補償を実施するためには、ユーザは上述したようにパラメータセッティングを色々とやってみる必要がある。
【0006】
従って、単一大型面に関与している一群のディスプレイに対するベゼル補償を設定する方法及び装置に対する必要性が存在している。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は配列を形成してよい複数のディスプレイに接続される実施形態に従う装置を示すブロック図である。
【0008】
【図2】図2は実施形態に従う装置のブロック図であり、全部で少なくとも12個のディスプレイに対して装置は6個のディスプレイの少なくとも2セットへの接続をサポートし、それらディスプレイはグリッド配列の単一大型区域(SLS)面を形成する。
【0009】
【図3】図3はSLS内の複数のディスプレイの少なくとも1つのディスプレイ上に表示されてよくSLSグリッド配列の指定を可能にするユーザインタフェースウィンドウを示す図である。
【0010】
【図4】図4は、SLSディスプレイグリッド内の各ディスプレイの物理位置情報をユーザがエンターできるように、また複数のディスプレイがディスプレイグリッド配列内のそれらの論理位置(即ちディスプレイグリッド座標)にマッピングされ得るように設けられるユーザインタフェースウィンドウを示す図である。
【0011】
【図5】図5はディスプレイポート番号に対応するディスプレイがSLSディスプレイグリッド内のディスプレイの座標位置にマッピングされる場合に作成されるマッピング情報を示すディスプレイグリッド情報テーブルを示す図である。フレームバッファによって保存された画像データ部分は、ディスプレイのディスプレイグリッド座標位置にマッピングされる。
【0012】
【図6】図6はユーザがSLSディスプレイグリッドのためのベゼル補償を設定することを開始し又はベゼル補償なしに進め得るように提供されるユーザインタフェースウィンドウを示す図である。
【0013】
【図7】図7は3行4列で配列される12個のディスプレイを有するSLSディスプレイグリッドの図であり、実施形態に従いベゼル補償を設定するプロセスフローの一般的な方向の例を示している。
【0014】
【図8】図8は、幾何学形状、例えば直角三角形又は他の適切な形状がベゼル補償を設定するための視覚支援として幾つかの実施形態においてどのように用いられ得るのかを示す図である。幾つかの実施形態に従い幾何学形状を位置合わせするために提供される制御ボタンも示されている。
【0015】
【図9】図9は幾つかの実施形態に従う図8に示される制御ボタンの更なる詳細を示す図である。
【0016】
【図10】図10は幾つかの実施形態に従いグリッド座標(1,3)に対応するディスプレイの1つのためのベゼル補償が設定され得るベゼル補償プロセスにおける例示的なステップを示す図である。
【0017】
【図11】図11は幾つかの実施形態に従いグリッド座標(2,1)に対応するディスプレイの1つのためのベゼル補償が設定され得るベゼル補償プロセスにおける例示的なステップを示す図である。
【0018】
【図12】図12は幾つかの実施形態に従いグリッド座標(1,1)に対応するディスプレイの1つのためのベゼル補償が設定され得るベゼル補償プロセスにおける例示的なステップを示す図である。
【0019】
【図13】図13は幾つかの実施形態に従いグリッド座標(1,2)に対応するディスプレイの1つのためのベゼル補償が設定され得るベゼル補償プロセスにおける例示的なステップを示す図である。
【0020】
【図14】図14はSLSのためのベゼル設定が完了したかどうかをユーザが決定し得るように複数の目視試験オブジェクトが表示される場合におけるベゼル設定確認画面を示す図である。
【0021】
【図15】図15は種々の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【0022】
【図16】図16は参照ディスプレイの論理垂直及び水平座標が固定されてその後はユーザによって設定可能ではなくなる1つの実施形態の動作を示すフローチャートである。
【0023】
【図17】図17はN個のディスプレイを有するSLSディスプレイに対するベゼル設定を達成するための種々の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【0024】
【図18】図18は設定手続きが低減されそれにより単純化されるようにSLSの幾つかのディスプレイの論理座標及びSLSが固定されて水平境界及び/又は垂直境界を規定する別の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本開示は、単一大型面(Single Large Surface)(SLS)を形成している複数のディスプレイに対してベゼル補償を設定するための方法及び装置を提供する。開示される実施形態は直感的で且つ使用が容易なユーザインタフェースを検証したものであり、このユーザインタフェースは、設定されるべきディスプレイ上に幾何学形状又は他の適切な画像を、幾何学形状の一部はベゼル区域の「表面下で(underneath)」延在しその形状の別の一部は隣接ディスプレイ上に表示されるように見せる。幾つかの実施形態においては、ユーザは、幾何学形状の位置決め及び位置合わせを可能にする制御ボタンのセットを用いることによって、幾何学画像をベゼルに沿って位置合わせし且つ位置決めすることができる。関連する装置は、多重ディスプレイ、例えば5個、6個、7個、12個、24個等、又はそれ以上の独立したディスプレイを駆動する能力を含み、これらの多重ディスプレイは、種々の行及び列の組み合わせで配列されてSLSディスプレイグリッドを形成してよい。SLSディスプレイグリッドの各ディスプレイは、デスクトップサイズ全体の整数比(integer fraction)を提供してよい。1つの例においては、4つのディスプレイの各々は、1920×1200画素解像度を提供し、これは次いで3840×2400デスクトップを表示する2×2グリッドとして配列される。別の配列は、7680×1200のデスクトップをもたらす4×1グリッドであってよい。ここに開示される例示的な実施形態は、説明を簡単にするために長方形グリッドを伴うが、実施形態に従って他の実装も可能である。実施形態に従い得られてよい他の例示的なディスプレイ配列は、限定はされないが、幅1×高さ3、幅2×高さ2、及び幅3×高さ2を含む。即ち、実施形態は、種々の単一行及び多重行トポロジーを含む多数の配列をサポートする(全てのトポロジーがグリッドの行及び/又は列において同じ数のディスプレイを含むとは限らない)。
【0026】
ここに開示される種々の実施形態は、設定されるべきディスプレイ上及び単一大型面ディスプレイを形成する複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に、第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを表示することを含む方法を含む。第1の部分は設定されるべきディスプレイ上に表示され、また第2の部分は少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に表示され、そしてこれらは設定されるべきディスプレイと少なくとも1つの隣接ディスプレイの間の、共通境界部の近傍の相対方位において表示される。共通境界部は、設定されるべきディスプレイの第1のベゼル及び少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルと、間の間隔と、によって形成される。方法は、第1の部分を第2の部分に位置合わせすることの入力に応答してベゼル補償設定情報を得ることを更に含む。第1の部分は移動可能であり、また第2の部分は固定され、従ってユーザは、目視試験オブジェクトの第3の部分が共通境界部によって隠されて(hidden)現れるように第1の部分を動かしてこれを第2の部分に位置合わせすることによって、入力を提供することができる。従って、オブジェクトは、ユーザのオブジェクトの知覚に関して、ベゼル及び任意の間隔の「背後で(behind)」位置合わせされて現れる。
【0027】
方法はまた、第1の部分を第2の部分に位置合わせするための位置合わせコントロールを表示することと、設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、ベゼル補償設定情報に基づいて、及び位置合わせコントロールを用いて動かされている目視試験オブジェクトの第1の部分に応答して、調節することと、を含んでいてもよい。1つの実施形態においては、位置合わせコントロールは、ドラッグ・アンド・ドロップ技術を用いてオブジェクトを動かすことを含んでいてよい。
【0028】
幾つかの実施形態においては、目視試験オブジェクトは直角三角形であってよく、更に幾つかの実施形態においては、ユーザの位置合わせの知覚を高め且つ周知のポゲンドルフ錯視に起因する問題を回避するために、塗りつぶし色を有していてよく、また黒色(又は他の適切な暗色)背景上に表示されてよい。
【0029】
方法は更に、複数のディスプレイによって形成されるべき単一大型区域面(SLS)ディスプレイの概算幅及び高さ寸法を入力として得ることと、複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法を入力として得ることと、SLSディスプレイ内の少なくとも1つの参照ディスプレイの垂直及び水平論理座標を概算幅及び高さ寸法に基づいて固定することと、を更に含んでいてよい。複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法は、単一大型区域面ディスプレイ内の隣接ディスプレイのベゼル間の任意の間隔を含んでいてもよい。
【0030】
1つの実施形態においては、方法は、参照ディスプレイの垂直及び水平座標を長方形配列の角に固定することを含み、SLSディスプレイを形成する複数のディスプレイは、長方形配列内に配列される。種々の実施形態において、左上角、右下角、等の任意の適切な角が参照点として選択されてよい。
【0031】
加えて、幾つかの実施形態の方法は、SLSディスプレイを形成する複数のディスプレイから選択される設定されるべきディスプレイのセットを決定することと、ディスプレイのセットの設定されるべき各ディスプレイ上で、一つずつ設定される各ディスプレイに対して、設定されるべき先行するディスプレイの設定の完了の後に設定されるべき次のディスプレイに向かうシーケンスで順次進んで、1つ以上の目視試験オブジェクトを表示することと、を含み、ここでシーケンスは、長方形配列の外側周囲のディスプレイから長方形配列の最も内側である最後の最も内側のディスプレイへと進む概して渦巻き状のパターンに追従する。数ある利点の中でも特に、この方法は、幾つかの周囲が固定されて大型SLSディスプレイを設定するために必要とされる全体の設定入力を減らすことを可能にする。
【0032】
別の実施形態においては、方法は、複数のディスプレイによって形成されるべき単一大型区域面ディスプレイの幅及び高さ寸法を得ることと、複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法を得ることと、設定されるべきディスプレイに対して及び単一大型面ディスプレイを形成する複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイに対して表示可能情報をベゼル補償設定論理により提供することと、設定情報を得ることと、を含み、ここで表示可能情報は第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを表示するためのものであり、ここで第1の部分は設定されるべきディスプレイ上に表示されるべきものであり、ここで第2の部分は少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に表示されるべきものであり、ここで第1の部分及び第2の部分は、設定されるべきディスプレイの第1のベゼルと少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルとによって形成される境界部を横切る相対方位において表示されるべきものであり、設定情報は第1の部分を前記第2の部分に位置合わせすることの入力に基づいて得られる。
【0033】
開示される実施形態はまた、上述の方法を行うことが可能な装置を提供する。例えば、複数のディスプレイに動作可能に接続可能な複数のディスプレイ接続ポートと、複数のディスプレイ接続ポートに動作可能に結合される少なくとも1つのプログラム可能プロセッサと、プログラム可能プロセッサに動作可能に結合されるメモリと、を備える装置の1つの実施形態が開示され、ここでメモリは少なくとも1つのプロセッサによる実行のための実行可能な命令を含む。少なくとも1つのプロセッサは、実行可能な命令を実行する場合に、設定されるべきディスプレイに対して及び単一大型面ディスプレイを形成する複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイに対して表示可能情報を提供することの動作が可能であり、表示可能情報は第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを含み、ここで第1の部分は設定されるべきディスプレイ上での表示のためのものであり、ここで第2の部分は少なくとも1つの隣接ディスプレイ上での表示のためのものであり、ここで第1の部分及び第2の部分は、設定されるべきディスプレイと少なくとも1つの隣接ディスプレイの間の、共通境界部の近傍の相対方位において表示され、共通境界部は、設定されるべきディスプレイの第1のベゼル及び少なくとも1つの隣接ベゼルの第2のベゼルによって形成される。更にプログラム可能プロセッサは、第1の部分を第2の部分に位置合わせすることの入力に応答してベゼル補償設定情報を得るように動作可能であり、ここで設定されるべきディスプレイ上に表示される第1の部分は移動可能であり、また第2の部分は固定され、ここで第1の部分は目視試験オブジェクトの第3の部分が共通境界部によって隠されて現れるように動かされて第1の部分を第2の部分に位置合わせする。
【0034】
装置の少なくとも1つのプロセッサはまた、第1の部分を前記第2の部分に位置合わせするための位置合わせコントロールを表示するための表示可能情報を提供することと、設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、ベゼル補償設定情報に基づいて、及び位置合わせコントロールを用いて動かされている目視試験オブジェクトの第1の部分に応答して、調節することと、の動作が可能であってもよい。
【0035】
開示される装置は複数のディスプレイを更に備えていてよく、各ディスプレイは、複数のディスプレイ接続ポートの対応するディスプレイ接続ポートに接続され、従って複数のディスプレイは、少なくとも1つのプロセッサに動作可能に接続される。複数のディスプレイは、設定されるべきディスプレイ上及び単一の大型面ディスプレイを形成している複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に、表示可能情報に応答して目視試験オブジェクトを表示するように動作する。
【0036】
幾つかの実施形態においては、装置の少なくとも1つのプログラム可能プロセッサは、実行可能な命令を実行する場合に、設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、ベゼル補償設定情報に基づいて、及びドラッグ・アンド・ドロップ技術を用いて動かされている目視試験オブジェクトの第1の部分に応答して、調節することの動作も可能である。少なくとも1つのプログラム可能プロセッサは、目視試験オブジェクトとして直角三角形を表示するために表示可能情報を複数のディスプレイに提供してもよい。方法の動作に関して既に論じたように、直角三角形は、色塗りつぶしを有していてよく、また設定されるディスプレイ上及び少なくとも1つの隣接ディスプレイ上の黒色背景上に表示されてよい。
【0037】
装置の少なくとも1つのプログラム可能プロセッサは、幾つかの実施形態においては、更に、複数のディスプレイによって形成されるべき単一大型区域面(SLS)ディスプレイの概算幅及び高さ寸法を入力として得てよく、複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法を入力として得てよく、そしてSLSディスプレイ内の少なくとも1つの参照ディスプレイの垂直及び水平論理座標を概算幅及び高さ寸法に基づいて固定してよい。総ベゼル高さ及び幅は、単一大型区域面ディスプレイ内の隣接ディスプレイのベゼル間の任意の間隔を含んでいてよい。
【0038】
1つの実施形態においては、装置の少なくとも1つのプログラム可能プロセッサは、実行可能命令を実行する場合に、参照ディスプレイの垂直及び水平座標を長方形配列の角に固定することによって、SLSディスプレイ内の少なくとも1つの参照ディスプレイの垂直及び水平論理座標を概算幅及び高さ寸法に基づいて固定することの動作が可能であり、ここでSLSディスプレイを形成する複数のディスプレイは長方形配列内に配列される。
【0039】
装置の少なくとも1つのプログラム可能プロセッサはまた、SLSディスプレイを形成する複数のディスプレイから選択される設定されるべきディスプレイのセットを決定してよく、ディスプレイのセットの設定されるべき各ディスプレイ上で、一つずつ設定される各ディスプレイに対して、設定されるべき先行するディスプレイの設定の完了の後に設定されるべき次のディスプレイに向かうシーケンスで順次進んで、1つ以上の目視試験オブジェクトを表示するための表示可能情報を提供してよく、ここでシーケンスは、長方形配列の外側周囲のディスプレイから長方形配列の最も内側である最後の最も内側のディスプレイへと進む概して渦巻き状のパターンに追従する。
【0040】
ここに開示される実施形態はまた、少なくとも1つのプロセッサによる実行のための実行可能な命令を記憶しているコンピュータ可読メモリを含み、実行可能な命令は、実行されるときに、上に概要を示した方法の動作の全てを少なくとも1つのプロセッサにさせる。コンピュータ可読メモリは、任意の適切なコンピュータ可読媒体、限定はされないが例えば、サーバメモリ、CD、DVD、ハードディスクドライブ、フラッシュROM(「サムドライブ(thumb drive)」を含む)又は1つ以上のプロセッサによって実行されるためのコードを記憶すると共に提供する他の不揮発性メモリであってよい。
【0041】
次に図面を参照すると、同様の参照番号は同様の要素を表している。図1は種々の実施形態に従い複数のディスプレイに接続される装置のブロック図である。図1に示される例示的な実施形態においては、複数のディスプレイ100は6つのディスプレイを含む。コネクタポート103のセットは、符号001〜006を付された6つのコネクタを含む。後で更に詳細に説明されるように、複数のディスプレイ100は長方形配列で配列されてよい。
【0042】
図1に示されるディスプレイは、コネクタポート103のセットに対応するそれぞれのコネクタポート番号に関連付けられていると考えられてよい。例えば図1に示されるように、1つのディスプレイはポート001に接続されて図示されており、別のディスプレイはコネクタポート002に接続される、等である。図1に示される例示的な実施形態においては、複数のディスプレイ100はコネクタポート103のセットにケーブルを介して接続されているが、コネクタポート103のセットはワイヤレスであってもよい。従って幾つかの実施形態では、複数のディスプレイ100はワイヤレスコネクタポートのセットにワイヤレスで接続されてよい。また、他の実施形態においては、複数のディスプレイ100は、有線/ケーブルとワイヤレスの接続ポートの組み合わせによって接続されてよい。従ってコネクタポート103のセットは、種々の実施形態において、ケーブルタイプのコネクタ、ワイヤレスコネクタ、又はケーブルとワイヤレスのコネクタの組み合わせであってよい。更に他の実施形態においては、複数のディスプレイ100の幾つか又は全ては、デイジーチェイン(daisy-chain)のうちの1つ又は2つのディスプレイのみがコネクタポート103のセットに直接接続されるように、「デイジーチェインにされて(daisy-chained)」いてよい。デイジーチェインにされたディスプレイを用いる実施形態においては、ディスプレイは、初期想定位置に対応する論理ポート番号を割り当てられたままである。これらの初期想定位置(又は論理ポート番号)は、後で更に説明されるようなフレームバッファの画像データ部分(ディスプレイグリッド配列の論理座標に対応)へと最初にマッピングされる。即ち、論理ポート番号は、各接続されたディスプレイへの画像データ部分のデフォルトマッピング(初期マッピング又は初期想定位置)を作成するために用いられてよい。
【0043】
コネクタポート103のセットは装置101に含まれて図示されており、装置101は、幾つかの実施形態では単一の多層PCボードであってよい。他の実施形態においては、装置101は、グラフィクス処理カードと中央処理ユニット109を含むマザーボードとの組み合わせ等の多重PCボードからなるコンピュータシステムであってよい。しかし、他の実施形態においては、装置101は、中央処理ユニット109及びグラフィクス処理ユニット105の両方を含む集積化された単一のPCボードであるかもしれない。また、CPU109及びGPU105は、各々が1つ以上の処理コアを含んでいてよく、そして別々の集積回路上に又は単一の集積回路ダイ上に物理的に配置されてよい。幾つかの実施形態においては、CPU109及びGPU105は、装置101内の別々のプリント回路板上に配置されてよい。また幾つかの実施形態においては、多重のCPU及び/又はGPUが動作可能に互いに結合されると共にコネクタポート103の多重セットに動作可能に結合されてよい。メモリ107は、装置101内の任意の適切な位置にあってよいシステムメモリを表している。
【0044】
当業者によって理解されるような他の必要なコンポーネントもまた装置101内にあってよい。従って、ここに開示される種々の実施形態をどのように作製しまた使用するのかを当業者に説明する目的で示される項目に加えて、装置101が完全に機能的な装置になるために必要であろうし且つ当業者によってそれが理解されるであろうような他のコンポーネントが存在してよいことが理解されるべきである。例えばメモリ制御器があってよく、メモリ制御器は例えば中央処理ユニット109とメモリ107の間でインタフェースしてよい。しかし、そのような追加的なコンポーネントは、それらが本開示に係る実施形態の理解をもたらすために必須ではないという理由で図示されていない。
【0045】
従って実施形態に従うと、装置101は、少なくとも中央処理ユニット109、グラフィクス処理ユニット105及びメモリ107を含み、これら全ては通信バス111によって動作可能に結合される。装置101に関して上で論じたように、内部コンポーネント、限定はされないが例えば通信バス111は、図示されていないが当業者によって理解されるであろうように装置101の動作に必要であろう他のコンポーネントを含んでいてよい。複数のディスプレイポート103もまた通信バス111に動作可能に接続され、従ってディスプレイポート103は、中央処理ユニット109、グラフィクス処理ユニット105及びメモリ107にも動作可能に接続される。メモリ107はフレームバッファ125を含む。フレームバッファ125は、代替的に幾つかの実施形態においてはGPU105の専用メモリ内に含まれていてよく、あるいは更に別の代替的な実施形態においてはシステムメモリ107及びGPU105専用メモリの間で分散されていてよい。
【0046】
図1に示されるように、フレームバッファ125は、SLSディスプレイグリッドの配列に対応する画像データ部分のセットへと区画化される(partitioned)。例えば図示されるように、フレームバッファ125は、各画像データ部分が物理ディスプレイに対応するように、2行×3列グリッド配列で6つの画像データ部分へと区画化される。例示的な6つの画像データ部分は、大型長方形窓の複数の窓ガラス(windowpanes)を通して見える画像部分に対応していると考えられてよい。フレームバッファ125の長方形配列は、最初に想定された例えばデフォルト配列である複数のディスプレイ100の物理的配列に合うようにセットアップされる。この初期想定配列又はデフォルト配列、及びフレームバッファへのディスプレイの対応する初期マッピングは、例えば複数のディスプレイ100の各々が接続される物理ポートの論理指定(logical designations)に基づいていてよい。既に論じたように、幾つかの実施形態はデイジーチェインにされたディスプレイを採用することがあり、この場合、これらデイジーチェインにされたディスプレイは、同じように最初にフレームバッファ125にマッピングされる「初期想定(initially expected)」論理位置を同様に有することになる。つまり、任意の適切な手段(ケーブル、ワイヤレスポート、デイジーチェインにすること、又はこれらの組み合わせ)を介してディスプレイのグループが最初に接続されると、各ディスプレイは、フレームバッファの画像データ部分に最初にマッピングされる。このマッピングは、物理接続に単に基づくデフォルトマッピングと考えられてよい。しかし、想定された又はデフォルトの順序とは異なる順序でディスプレイが配列される場合には、当該グループによってディスプレイされる画像は順序外で現れることになり、従ってスクランブルされて現れることになる。そこでユーザは次いで実施形態に従い、SLSディスプレイを形成している複数のディスプレイ100の実際の物理的な配列に整合するようにフレームバッファのマッピングを訂正することによって、表示された画像のスクランブルを直すことができる。勿論そのようなスクランブルされた画像は、実際には最初に表示される必要はない。しかし、そのようなスクランブルされた画像の出現を想像することは、種々の実施形態の動作を理解する上で役に立つ。マッピング情報は、ディスプレイグリッド情報123としてメモリ107内に記憶され、そして後で更に詳細に説明されるようなベゼル補償論理117によってアクセス可能である。
【0047】
実施形態によると、ディスプレイグリッド情報123は、ディスプレイの実際の物理位置、即ちSLSディスプレイグリッド配列内での各ディスプレイの論理座標に関して複数のディスプレイ100の正しいディスプレイ上にフレームバッファ125の論理画像データ部分を正しく表示するために、中央処理ユニット109及び/又はグラフィクス処理ユニット105によって用いられる。実施形態によると、ディスプレイグリッド情報123内にマッピング情報を作成するためにフレームバッファへのディスプレイの物理位置(SLSディスプレイグリッド座標)のマッピングが達成され得るように、マッピング論理129は、ユーザインタフェースを提供すると共にユーザデータを取得する。幾つかの実施形態においては、マッピング論理129はマッピング論理コード131を用いてもよい。即ち幾つかの実施形態においては、中央処理ユニット109は、メモリ107からのマッピング論理コード131(実行可能な命令としての)を実行してよい。他の実施形態においては、マッピング論理129は、何らマッピング論理コード131を伴わずに独立して動作してよい。
【0048】
ここで用いられる「論理」の用語は、1つ以上のプログラム可能プロセッサ(CPU及び/又はGPUを含む)上で実行するソフトウエア及び/又はファームウエアを含んでいてよく、またASIC、DSP、ハードワイヤード論理又はこれらの組み合わせを含んでいてもよい。従って、実施形態によると、マッピング論理及び/又はベゼル補償論理は、任意の適切なやり方で実装されてよく、そしてここに開示される実施形態に従いそのままであってよい。ここで用いられる「ディスプレイ(display)」の用語は、単一又は複数の画像、限定はされないが例えば絵、コンピュータデスクトップ、ゲームの背景、ビデオ、アプリケーションウィンドウ等を表示する(displays)デバイス(即ちモニター)を参照する。ここで用いられる「画像」の用語は、ディスプレイ(モニター等)上に「表示される(displayed)」ものを概して参照し、限定はされないが、コンピュータデスクトップ、ゲームの背景、ビデオ、アプリケーションウィンドウ等を含む。ここで用いられる「画像データ部分」は、例えば、複数のディスプレイの少なくとも1つのディスプレイにマッピングされていてよい画像の論理区画(logical partition)を参照する。複数のディスプレイの配列内でのディスプレイへの画像データ部分のマッピングは、それら複数のディスプレイが一斉にSLSディスプレイとして作用することを可能にする。
【0049】
ディスプレイがSLSグリッド座標にマッピングされると(そしてフレームバッファ125の画像データ部分にもマッピングされると)、SLSディスプレイグリッドはベゼル補償のために設定される準備が整う。実施形態によると、ベゼル補償論理117は、ユーザインタフェース即ち「ベゼル設定ウィザード(bezel configuration wizard)」を提供して、SLSディスプレイグリッドを形成している複数のディスプレイの可視面区域(viewable surface areas)の間のベゼル及び任意の物理間隔を補償するためにユーザがディスプレイを調節し始めることを可能にする。ベゼル設定ウィザードは、ベゼル設定プロセスを通してユーザを案内する1つ以上のアプリケーションウィンドウを含んでいてよい。幾つかの実施形態においては、ベゼル補償論理117はマッピング論理129と一体化されていてよい。同様にベゼル補償コード119はマッピング論理コード131と一体化されていてよい。幾つかの実施形態においては、ベゼル補償論理117はベゼル補償論理コード119を用いてよい。即ち幾つかの実施形態においては、中央処理ユニット109は、メモリ107からのベゼル補償論理コード119(実行可能な命令としての)を実行してよい。他の実施形態においては、ベゼル補償論理117は、何らベゼル補償論理コード119を伴わずに独立して動作してよい。ベゼル補償論理117は、オペレーティングシステム(OS)115を介して最初に単一又は複数のグラフィクスドライバ127と通信して、SLSディスプレイを構成している種々のディスプレイが「ベゼル補償可能」であるかどうかを決定することになる。即ちドライバ127は、ディスプレイの物理能力、限定はされないが例えばディスプレイの画素密度を調べることになる。ベゼル補償論理117は、この情報をドライバ127から取得し、そしてベゼル補償に適するSLSのディスプレイに対してのみベゼル補償設定を可能にすることになる。
【0050】
ベゼル補償論理117はユーザインタフェース113からの入力を取得し、ユーザインタフェース113は、任意の適切なユーザインタフェース、限定はされないが例えばキーボード、マウス、マイクロホン、ジャイロマウス(gyroscopic mouse)、又は1つ以上のディスプレイ上に表示されるグラフィカルユーザインタフェース(GUI)上に表示されるソフトコントロール、等を含む。ベゼル補償論理117は、OS115(オペレーティングシステム)と通信し、またOS115を介して1つ以上のグラフィクスドライバ127とインタフェースする。グラフィクスドライバ127は、CPU109若しくはGPU105によって実行されてよく、又はCPU及びGPUの両方による動作の何らかの組み合わせを伴っていてよい。グラフィクスドライバ127は、複数のディスプレイ100等の多重ディスプレイを駆動してSLSディスプレイグリッドを形成することができる。
【0051】
ベゼル補償論理117は、例えばベゼル補償論理117による決定に従い目視試験オブジェクト(visual test objects)が表示されるという点において、OS115及びグラフィクスドライバ127を介してディスプレイに「表示可能情報(displayable information)」を提供するものとして考えられてよい。従って表示可能情報は、ディスプレイへと出力される情報であって、ディスプレイがグラフィカルユーザインタフェース(GUI)、目視試験オブジェクト、制御ボタン等を表示するために利用する情報である。目視試験オブジェクトは、例えば幾何学形状(2次元又は3次元)、又は物理オブジェクト(例えばテーブル、椅子、樹木、等)のグラフィック描写、キャラクター(例えばゲームアバター等)であってよい。
【0052】
図2は別の例示的な実施形態の装置201を示しており、装置201は6つのディスプレイの2セット、即ちセット205及びセット207、を駆動することが可能である。ディスプレイの2セットは、各々ディスプレイコネクタポートの対応するセットに接続される。即ちディスプレイセット205はディスプレイコネクタポート203Aに接続され、ディスプレイセット207はディスプレイコネクタポート203Bに接続される。装置201は、図1の装置に関して説明したような内部コンポーネントを含むが、第2のセットのコネクタポート203B等の追加的なコンポーネントを含み、また幾つかの実施形態においては、関連する追加的なGPU及び/又はCPU等を更に含む。
【0053】
1つの例において装置201は、多重グラフィクス処理ユニットを含むコンピュータであってよい。これらグラフィクス処理ユニットは、単一のPCボード上にあってよく、又は各々それら自身の個々のグラフィクス処理カード上にあってよく、この場合グラフィクス処理カードは通信バスによって通信する。グラフィクス処理ユニットの物理的配列にかかわらず、ベゼル補償論理117は、後で説明されるのと同様に動作する。
【0054】
図2に示される例示的な実施形態においては、3行4列(即ち3×4グリッド)を有するSLSディスプレイグリッドを形成するために12個のディスプレイが用いられており、ここでは各ディスプレイは、論理座標、例えば0行0列(グリッド座標(0,0))で始まり3行4列(グリッド座標(2,3)で終わるxy座標と関連付けられている。例示的な論理SLSディスプレイグリッド座標は、説明のために、図2に示される各ディスプレイの左上隅の円内に示されている。ディスプレイはまた、既に論じたように、それらのそれぞれのディスプレイコネクタポートとも関連付けられている。例えば左上隅のディスプレイは、論理SLSグリッド座標(0,0)を有しており、そして図示されるコネクタポートセット203Aの第1のコネクタポートであるコネクタポート「001A」に関連付けられている。図2に示される例示的なSLSグリッドは、種々の実施形態に従うベゼル補償設定を更に説明するために利用されることになる。しかし、任意の数のディスプレイがSLSにおいて用いられてよく、またここに説明される方法及び装置の特徴による利益を享受するであろうことが理解されるべきである。即ちベゼル補償は、任意の設定を伴いまた任意の数のディスプレイを伴うSLSディスプレイに対して、ここに説明される実施形態に従って設定され得る。
【0055】
図3は既に論じたマッピング論理129によって提供されるSLS設定アプリケーションウィンドウ300を示している。例えばユーザは、通知メッセージ305を受けることができ、そしてマウスカーソル303を用いて所望のSLS設定をプルダウンメニュー303から選択することができる。例えばユーザは、図示されるように「幅4×高さ3」を伴う12個のディスプレイ設定を選択することができる。ウィンドウ300は次いで、選択されたSLSグリッド301の表現を表示してよい。ユーザは次いで「OK」をクリックして進んでよい。
【0056】
ディスプレイ設定ウィンドウ400が次いで表示されてよい。ユーザは、各ディスプレイ上での適切な視覚指示(visual indication)(即ち強調されたディスプレイ、明るくされたディスプレイ等)を受けることができ、次いでマウスカーソル403を用いてSLSグリッド配列内の何処に当該ディスプレイが実際には位置しているのかを指し示すことができる。マッピング論理129は、ユーザ提供の情報を得て、図5に示されるようなマッピングをディスプレイグリッド情報123として作成することになる。図5に示されるように、ディスプレイの各々はディスプレイコネクタポートに関連付けられ、ディスプレイコネクタポートは対応するSLSディスプレイグリッド座標にマッピングされ又は関連付けられる。これにより、マッピング論理は、フレームバッファ画像データ部分を適切なディスプレイに更にマッピングすることができる。
【0057】
SLSディスプレイグリッドが設定されそしてディスプレイグリッド情報123が作成された後、SLSディスプレイはベゼル補償のために設定されてよい。図6は実施形態に従って表示されてよい例示的なベゼル補償設定ウィンドウ500を示している。ウィンドウ500は、配列設定が完了したこと及び例えば「ベゼル補償ウィザード」を開始することによってベゼル補償が直ちに設定され得ることをユーザに通知するテキスト505を含んでいてよい。ユーザは「OK」を選択してベゼル補償を開始することができる。そうでない場合には、ユーザは例えば「完了(Done)」を選択することによって何らベゼル補償なしに進むこともできる。
【0058】
図示されそして説明される種々のユーザインタフェース及びユーザインタフェースウィンドウは、例示だけのものであり、また種々の実施形態の動作を説明する目的のためのものである。従って、ここに提示される例において示されるのとは異なる種々の方法で配列される他のユーザインタフェースウィンドウ等が用いられてよく、またそのような他のユーザインタフェースは、ここに説明される実施形態に従っている。
【0059】
図7はSLSディスプレイグリッド700を形成しているディスプレイの2セット205及び207を示している。ディスプレイの各々は、既に論じたように、対応するSLSディスプレイグリッド座標701と関連付けられており、そしてこれらの座標701は説明の目的で各ディスプレイ内に示されている。実施形態に従うと、既に論じたような「ベゼル設定ウィザード」を用いることによって行われてよいベゼル設定プロセスは、経路指示矢印703により指示される経路と同じようにして(しかし必ずしも厳密に同様である必要はない)、SLSディスプレイグリッドを通り抜ける経路をたどる。つまり、長方形配列のディスプレイを通り抜ける設定経路は、概して渦巻きパターンをたどることになる。渦巻きパターンは、長方形配列の外側周囲で開始し、そしてディスプレイ配列の中心に向かって内側へと進む。このことは後で説明される例示的な特定の実施形態によって最もよく理解されるはずである。
【0060】
図7はまた、設定されるべきディスプレイ(例えばディスプレイ(0,1))の可視区域713上の目視試験オブジェクトであって必要な隣接ディスプレイ上にもまたがる目視試験オブジェクト、限定はされないが例えば幾何学形状、限定はされないが例えば三角形、を実施形態が表示することを示している。例えばディスプレイ(0,0)、(0,2)及び(1,1)がディスプレイ(0,1)の「隣接ディスプレイ」であると考えられてよい。しかし、必要な隣接ディスプレイのみが実施形態に従って試験オブジェクトを表示するのであり、つまり更に詳細に説明されるように特定の隣接ディスプレイのみが設定参照として用いられる必要があろうということである。即ち、目視試験オブジェクトは、設定されるべき1つのディスプレイ上で、そして少なくとも1つの隣接ディスプレイ上で表示されることになる。設定されるべきディスプレイが2つ以上の隣接ディスプレイに対して調節される必要のある場合には、各隣接ディスプレイに対応する試験オブジェクトが表示されることになる。目視試験オブジェクト幾何学形状は、ディスプレイのベゼル部分711の背後に部分的に隠されて示されている。例えば図7においては、直角三角形の第1の部分705はディスプレイ(0,0)上に表示され、その直角三角形の第2の部分707はディスプレイ(0,1)上に表示されている。図7から分かるように、その三角形の一部分はベゼル部分711の背後に「隠されて(hidden)」いる。ベゼル部分711は隣接ディスプレイのベゼル間の間隔をも含んでいてよいことが理解されるべきである。即ち、図7におけるディスプレイベゼルは互いに当接して図示されているが、隣接するディスプレイベゼル間には空間があってもよいということである。実施形態のベゼル補償方法は、任意のそのようなベゼル間の間隔をも計算に入れる。
【0061】
図8は幾つかの実施形態において特定のディスプレイに対してベゼル補償設定がどのようにして達成されるかの更なる詳細を示している。図8においては、ディスプレイ(0,0)及び(0,1)のみが示されており、即ちSLSディスプレイグリッド700の一部分である。ディスプレイ(0,1)がベゼル補償のために設定されることになる場合には、幾つかの実施形態においては、制御ボタンのセット900がディスプレイ(0,1)の可視区域上に現れる。加えて、直角三角形の部分803等の幾何学形状の1つ以上の部分も現れる。隣接している単一又は複数のディスプレイは、固定された直角三角形の部分801等の幾何学形状の対応する固定部分を表示する。ユーザは、制御ボタン900を操作して直角三角形の部分803を直角三角形の固定部分801に対して位置合わせするように動かすことによって、ディスプレイのベゼル補償を設定する。図8における破線部分805は、直角三角形全体がベゼル部分809を横切り且つその「背後で(behind)」延在していることを示すための説明の目的で提供されている。即ち、第1の部分803は移動可能であり、第2の部分801は固定されており、そして第3の部分807はベゼル部分809の背後に隠されている。ユーザは、三角形がディスプレイ(0,0)及びディスプレイ(0,1)の間で連続的で且つベゼル部分を横切って現れるように、直角三角形の部分803を説明上の破線部分805と一致するように位置合わせする必要がある。ユーザは、図9に示されるような制御ボタン900を操作して、上へのコントロール905、下へのコントロール907、右へのコントロール901又は左へのコントロール903を選択することによって、幾何学形状をそれぞれ上に向けて、下に向けて、右に向けて又は左に向けて動かすことができる。しかし、幾つかの実施形態においては、制御ボタン900の幾つかの方向は、例えば当該ボタンが非アクティブであることを示す「グレイアウト(grayed-out)」を表示されて無効化されることがある。この理由は、例えば、SLSの外側周囲の行又は列に沿うディスプレイのセットは、ディスプレイの外縁が規定されるように1つの座標に関して「固定される」場合があるところにある。具体的な例においては、ディスプレイ(0,0)からディスプレイ(0,3)までの上位行全体は、ディスプレイのこの行がSLSの最上水平縁を規定するという理由で、当該論理垂直座標(即ちy座標)に関して固定されていてよい。この場合、上へのコントロール905及び下へのコントロール907は、目視試験オブジェクト803が隣接ディスプレイ(0,0)に対して水平方向に左右にのみ動かされ得るように、ディスプレイ(0,1)の設定に対して非アクティブにされてよい。実施形態においては、目視試験オブジェクト803がどのように動き得るのかに影響を与える他の規則があってもよい。例えば目視試験オブジェクト803は、予め定められた想定境界区域を越えて動くことが許されていない。即ち、ベゼル設定論理117は、幾つかの予め定められた入力、例えば想定ベゼル区域(即ち総ベゼル幅及び総ベゼル高さ)、を伴うベゼル設定プロセスを開始することになる。この想定ベゼル区域の1つの例示的な値は総デスクトップサイズ(即ちSLSディスプレイ上に表示される単一の大型デスクトップ)の10%であってよく、ここでデスクトップサイズは画素高さ及び画素幅で測定される。目視試験オブジェクト803が任意の所与の方向において過剰に遠くへ動かされると、想定ベゼル区域に基づいて、当該方向に対する方向制御はグレイアウトにされる、即ち無効化されることになる。しかし、ユーザは、目視試験オブジェクトを反対方向に「戻して(bring back)」方向制御を再有効化することができる。ベゼル補償設定が特定のディスプレイに対して完了した後に、ユーザは、NEXTコントロール911を選択することによって次のディスプレイに進むことができ、あるいは「PREV」コントロール909を選択することによって先に設定されたディスプレイに戻ることができる。代替的な実施形態においては、ユーザは、マウスカーソルを用いて幾何学オブジェクトを適切な位置へとドラッグ・アンド・ドロップ(drag-and-drop)することによって、幾何学オブジェクトを配置することができる。更に別の代替的な実施形態においては、ユーザは、マウスカーソルを用いて幾何学オブジェクトを初期位置へとドラッグ・アンド・ドロップすることによって幾何学オブジェクトを配置することができ、続いて制御ボタン900を用いて当該位置への微調節を行うことができる。目視試験オブジェクトを実施形態に従って動かすために、キーボードカーソルキー又は他のキーボードショートカットが用いられてもよい。幾何学オブジェクトを配置することに対する他の代替的な手法は当業者に明らかであろうし、またそのような手法は開示される実施形態の範囲に従っている。
【0062】
例示的な設定の実施形態においては、全体的なベゼル補償設定プロセスを単純化するために、参照点が選択されてよい。従って、説明を目的として、例えば目視オブジェクト部分803の位置が大きく誇張されている。即ち、図8に示されるようなディスプレイ(0,0)の垂直及び水平画像部分の論理座標(ディスプレイの画素に対応していてよい)が、参照点として固定されてよい。同様に、ディスプレイ(0,1)の上側境界が固定されてもよく、この場合、水平(即ち左右)位置調節のみが目視オブジェクト部分803に対してなされ得る。目視オブジェクト803の初期位置は破線805に近いであろう。即ち、第1の部分803と第2の部分801(固定部分)とが、設定されるべきディスプレイ(0,1)と隣接ディスプレイ(0,0)の間の、共通境界部の近傍の相対方位(relative orientation)において最初に表示され、ここで共通境界部はディスプレイ(0,1)のベゼル及びディスプレイ(0,0)のベゼルとこれらベゼルの間に存在していてよい任意の空間とによって形成される。
【0063】
従って、SLSディスプレイグリッドにおいて用いられるディスプレイの数及び対応する配列に依存するであろう幾つかの実施形態においては、ディスプレイの幾つかは、残りのディスプレイのみが設定される必要があるように、適切な位置に最初に「固定される」ことになる。例えば図10において、上側の一番左のディスプレイ(0,0)は、このディスプレイがSLSディスプレイ全体の左上境界を形成するものと考えられてよいことを理由として、固定されてよい。この場合、設定されるべき最初のディスプレイはディスプレイ(1,0)であってよい。ディスプレイ(1,0)もまた、そのx座標に関して「固定されて」よく、即ちディスプレイ(1,0)の一番左の部分は、SLSディスプレイ全体の外側境界の一部を形成している。このことは、幾つかの実施形態において外側ディスプレイベゼルの位置合わせを前提としてよいが、これに該当する必要はない。議論中の例におけるディスプレイ(1,0)の設定に対して、ユーザは、三角形の部分のy座標がディスプレイ(0,0)に一致するように位置合わせすることになる。プロセスは次いでディスプレイ(0,1)、(0,2)及び(0,3)へと進む。図10に示されるように、ディスプレイ(1,3)がディスプレイ(0,3)に対して設定される。即ち、ディスプレイ(1,3)は設定されるべきディスプレイであり、目視試験オブジェクト移動可能部分1003を有している。従って、隣接ディスプレイ(0,3)は目視試験オブジェクト固定部分1001を有している。任意の特定の形状に対して「固定」部分と「移動可能」部分は完全に幾何学的に交換可能であることが理解されるべきである。従って、幾つかの例では例示的な三角形の「頂点」が移動可能部分であってよい一方で、他の例では「底辺」が移動可能部分であってよい。また、既に論じたように、ディスプレイ(0,3)、(1,3)及び(2,3)(最も外側の右列)は、SLSの外側境界を形成するように論理水平座標、即ちx座標に関して固定されてよい。しかし、既に論じたように、これに該当する必要はない。例示的な設定に戻ると、プロセスはディスプレイ(1,3)、(2,3)、(2,2)及び(2,1)と続く。
【0064】
図11に示されるように、ディスプレイ(2,1)は、三角形の部分をディスプレイ(2,0)及びディスプレイ(2,2)に対して位置決めする必要がある。図11はディスプレイ(2,1)のための位置決めが完了した後にSLSディスプレイがどのように見えるのかを示している。ユーザは次いで、制御ボタン900を用いて「次へ(NEXT)」を選択してよい。説明中の例示的な実施形態によると、図12に示されるように、設定プロセスは次いでディスプレイ(1,1)へと進む。その理由は、この例においては、ディスプレイ(0,0)及び(2,0)がSLSグリッド全体の外側の最も左の境界を形成するものとして「固定された」ところにある。ディスプレイ(1,0)は設定された最初のディスプレイであって。従って、プロセスはディスプレイ(1,1)に進む。図12はディスプレイ(1,1)のための位置決めが完了した後にSLSディスプレイがどのように見えるのかを示している。ユーザは次いで、制御ボタン900を用いて「次へ」を選択して、この進行中の例において設定されるべき最後のディスプレイであるディスプレイ(1,2)へと進んでよい。
【0065】
図13はディスプレイ(1,2)のための位置決めが完了した後にSLSディスプレイがどのように見えるのかを示している。尚、ディスプレイ(1,2)は、その隣接ディスプレイが既に設定されて今や固定を維持されていることを理由として、その水平方向の隣接ディスプレイ(1,1)及び(1,3)の両方に対して並びに垂直方向の隣接ディスプレイ(0,2)及び(2,2)の両方に対して位置合わせ及び位置決めを必要とする。
【0066】
最後のディスプレイのベゼル補償設定を完了すると、幾つかの実施形態においては、「次へ(NEXT)」制御ボタンは「完了(DONE)」制御ボタンに変わる。制御ボタン900で「完了」を選択すると(又はボタンが変わらない実施形態において「次へ」を選択すると)、ベゼル設定ウィザードは、ベゼル設定プロセスの間にユーザ入力によって生成されたベゼル設定データの保存を完了する。ベゼル設定データは図1に示されるベゼル補償セッティング121として保存される。ベゼル設定セッティングは、設定されたディスプレイ及び最初に固定されたディスプレイの各々に対するx及びy座標オフセットを含む。例えば、ディスプレイ(0,0)のために保存されるデータは、ディスプレイ(0,0)の論理水平及び垂直座標がSLS全体の参照角(reference corner)を形成することを示す座標「行=0,列=0」及びオフセット(0,0)を含む。別の例においては、ディスプレイ(0,0)が水平及び垂直スパン「x:0…287」及び「y:0…239」を有していると仮定する(数値は単に例示的なものであることが理解されるべきである)。その場合において、ディスプレイ(0,1)がスパン「x:290…577」及び「y:0…239」を有しているときには、このことはこの例ではディスプレイ(0,0)とディスプレイ(0,1)の間に50のベゼル間隔があることを示している(即ちベゼルは240で始まり289で終り、ディスプレイ(0,1)は290で始る)。両ディスプレイ(0,0)及び(0,1)はSLSディスプレイグリッド全体の上側境界を形成し、従ってこれらのディスプレイのためのy座標は固定されて考えられたので、両ディスプレイ(0,0)及び(0,1)のyオフセットはゼロである。この例でディスプレイ(0,1)のために保存されるオフセットは、ディスプレイ(0,1)の水平上の可視区域が290で始るので、(290,0)であろう。目視試験オブジェクトの移動可能部分を目視試験オブジェクトの固定部分に位置合わせすることによって、ベセル区域の「背後の」画素密度は、設定されるべきディスプレイ及びその隣接ディスプレイの実際の画素密度を前提として、2つの目視試験オブジェクト部分が整列するように事実上拡大され又は縮小される。
【0067】
方法は、任意の数のディスプレイを有する任意のSLSグリッド設定に対しても同様に適用され得る。既に論じた例においては、目視試験オブジェクトの例として直角三角形が図面に示されたが、実施形態に従いベゼル補償を設定するために任意の適切な形状又はオブジェクトが用いられてよいことが理解されるべきである。直角三角形は、位置合わせ状態にあるか又は外れているかを人間の目によって容易に区別可能なオブジェクトであると信じられており、またこの幾何学形状は、十字交差線等の他の幾何学形状を用いる場合に生じ得る光学的錯視を防止すると信じられている。目視知覚能力を更に高めるもとのして、種々の実施形態は、幾何学形状に対する色塗りつぶし(color fill)を用いてもよい。黒色背景上の金色は、直角三角形等の幾何学的形状の位置合わせをユーザが最低限の光学的錯視問題で適切に把握することを支援すると信じられている。1つのそのような光学的錯視例は「ポゲンドルフ(Poggendorff)」の錯視であり、ツェルナー(Zollner)の錯視もそうであり、ポゲンドルフの錯視においては、複数の斜線は、それらの線の一部がオブジェクトの背後に隠されている場合に、即ちそれらの線がオブジェクト境界で終了しており且つオブジェクトの隣接境界から外に向かって続いている場合に、正しく位置合わせされていないように見えることがある。これらの例示的な光学的錯視は、ベゼル補償を提供することに必然的に関連しており、またユーザの知覚による位置調整に伴う問題をもたらすことがある。
【0068】
しかし、任意の幾何学的形状、限定はされないが例えば、交差線、単線、平行線、円、正方形、長方形、多角形、等が、幾何学的形状内で用いられる塗りつぶし、任意の適切な塗りつぶしパターン及び/若しくは任意の所望の塗りつぶし色、並びに任意の所望の背景色若しくは背景パターンを用いることを伴い又は伴わずに、開示される種々の実施形態において用いられてよい。異なる形状、パターン、塗りつぶし、背景、等の組み合わせが種々の実施形態によって用いられてもよい。3次元形状又はオブジェクト、限定はされないが例えば3次元幾何学的形状、キャラクター等が、種々の実施形態によって用いられてもよい。
【0069】
図14はベゼル補償設定が満足に完了したかどうか又は設定セッティングの更なる編集が必要かどうかをユーザが決定することができるようにSLSの個々のディスプレイの各々上に複数の目視試験オブジェクトを表示するベゼル補償設定確認ディスプレイ1400を示している。確認表示1400はまた、それに付随するウィンドウであって、目視試験オブジェクトの見え方が正しいかどうか、及びユーザが設定を完了することを望んでいるのかあるいは設定アプリケーションに戻ってプロセスを再度進めることによってセッティングを編集することを望んでいるのか、をユーザに問い合わせるウィンドウを有していてよく、このウィンドウはSLSディスプレイの任意の1つ上に表示される。
【0070】
図15〜図18は実施形態に従う種々の動作を説明するフローチャートである。例えば図15は、高レベルでの全体的な動作を示している。1501においては、第1の部分及び第2の部分へと分離される目視試験オブジェクトは、設定されるべきディスプレイ上及びSLSディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に表示される。これにより、ユーザは、目視試験オブジェクトの第1の部分を目視試験オブジェクトの第2の部分に位置合わせすることによって、ベゼル補償設定を行うことが可能になる。従って1503においては、第1の部分を第2の部分に位置合わせすることの入力に応答して、ベゼル補償設定情報が得られる。目視試験オブジェクトの第1の部分は設定されるべきディスプレイ上に表示され、移動可能であるが、第2の部分は1つ以上の隣接ディスプレイ上に表示され、適切な位置に固定される。第1の部分は、設定されるべきディスプレイの及びその隣接ディスプレイのベゼルによって形成される共通の境界部により目視試験オブジェクトの第3の部分が隠されて現れるように動かされて第2の部分に位置合わせされる。
【0071】
次に図16を参照すると、ブロック1601は、SLSディスプレイを形成しているディスプレイのベゼル補償設定のために種々の実施形態がユーザインタフェースを提供することを示している。ブロック1603は、ベゼル補償論理117がOS115を介してグラフィクスドライバ127と通信してベゼルの幅及び高さ並びにベゼルの間に存在していてよい任意の間隔を含むSLSディスプレイのサイズを決定することを示している。種々のディスプレイの可視区域の高さ及び幅は、グラフィクスドライバ127によって得られ、グラフィクスドライバ127は、SLSの物理ディスプレイと通信してディスプレイ能力及び各ディスプレイのためのセッティングを取得する。既に論じたように、グラフィクスドライバ127は、ディスプレイの物理的能力、限定はされないが例えばディスプレイ画素密度を調べることになる。従って、例えば画素における高さ及び幅はSLSディスプレイを構成している各個々のディスプレイに対して既に得られているのだから、ブロック1603においては、ベゼル補償論理117はSLS全体のデスクトップサイズに対する情報を有する。
【0072】
ベゼル補償論理117によって取得されるこの情報は、SLSディスプレイの各々がベゼル補償可能であるかどうかを決定するためにも用いられる。また幾つかの実施形態においては、ベゼルの高さ及び幅は、グラフィクスドライバ127によって取得されるディスプレイ情報の一部として取得されてもよい。しかし、幾つかの実施形態はSLS区域内のベゼルの推定された全体の高さ及び幅を用いるであろうし、そしてこの推定された全体の高さ及び幅はベゼル補償論理117によって決定されることになる。例えばベゼル補償論理117は、ベゼル補償セッティング121内に含まれる予め定められた値を単純に用いてよい。例えば、SLS全体のデスクトップ区域の10%、即ちSLS上に表示されることになる大型デスクトップの10%が、ベゼル区域から構成されてよい(より特定的にはベゼル区域の「背後に」隠れてよい)。つまり、ベゼル区域は、ベゼルの背後のデスクトップ画像の一部分を効果的に「隠す」。ユーザは次いで、設定プロセスの間、目視試験オブジェクトを適宜調節することによってこれを修正する。ブロック1605は、ディスプレイの1つ、例えば上側の一番左角のディスプレイ(しかし、SLSディスプレイの任意の角が参照として用いられてよい)が参照ディスプレイとして選択され、そしてその論理垂直及び水平座標がベゼル補償論理117によって固定されることを示している。即ち、その角のディスプレイはユーザによってもはや設定可能ではなくなり、その垂直及び水平座標が「固定される」ことになる。更にブロック1607に示されるように、ベゼル補償論理117は続いて、設定されるべきディスプレイ及び少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に1つ以上の目視試験オブジェクトを表示する。1609に示されるように、ベゼル補償論理117は、1つ以上の目視試験オブジェクトを位置合わせすることの入力への応答としてベゼル補償設定情報を得ることになる。
【0073】
図17は種々の実施形態の動作の更なる詳細を提供する。それに従い1701に示されるように、任意の数のディスプレイ、例えば「N個の」ディスプレイのSLSがベゼル補償のために設定される。1701においては、参照ディスプレイが選択され、その座標が固定される。従って、(N−1)個の残りのディスプレイが設定されるべきままである。そのため1703においては、ベゼル補償論理117が第Iディスプレイ上に目視試験オブジェクトを提供する。1705に示されるように、第Iディスプレイの論理xy座標を修正するユーザ調節入力がベゼル補償論理117によって用いられて、SLSに対する第Iディスプレイの相対xy座標を調節する。また1707においては、セッティングがベゼル補償セッティング121として保存される。1709及び1711において、設定されることを必要とする任意の更なるディスプレイが残っている場合には、プロセスはブロック1703に戻る。一方、更なるディスプレイが残っていない場合には、1713に示されるように、プロセスは、SLSの全てのディスプレイ上に目視試験オブジェクトを提供し、そしてベゼル補償設定の完了を確認すること又は設定を編集することをユーザに促す。これの例は図14に示されており、図14は複数の目視試験オブジェクトがSLSの全てのディスプレイ上に表示されていることを示している。ユーザは次いで1715に示されるように「完了(DONE)」又は「編集(EDIT)」を選択してよく、完了の場合にはプロセスは1717で終了する。ユーザが「編集」を選択した場合には、プロセスは1701に戻って上述したように残りのブロックを続ける。
【0074】
図18は1803に示されるように参照としての角のディスプレイを選択することに加えて幾つかの実施形態がSLSディスプレイの種々の外側周囲縁を規定してもよいことを示している。例えば1805においては、参照縁として垂直縁が選択される。選択される垂直縁は、参照ディスプレイの反対側又は向かい側の列を代表してよい。この垂直縁上の複数のディスプレイ(即ちSLSの列を形成している複数のディスプレイ)の論理x座標は、次いでそれらの論理外側縁に関して固定される。同様に1807に示されるように、参照ディスプレイの反対側又は向かい側の複数のディスプレイの行を代表してよい水平縁が、参照縁として選択されてよい。この場合、参照縁(即ち参照行)を形成している複数のディスプレイのy座標は固定されてよい。従って、当該行を構成する複数のディスプレイは、水平方向(x方向)、即ち左右においてのみ設定され得る。
【0075】
既に論じたように、提供される例に関しては、実施形態に従い、設定は概して参照ディスプレイで始り内側に向かう渦巻き状の順序で起こる。例えば、左上ディスプレイが参照として選択されてよく、そして設定プロセスは概して内側へ向かう時計回り渦巻き状の順序で進んでよい。もちろん、渦巻きの厳密な方向は、選択された順序によって決定されてよく、時計回りである必要はない。つまり、順序は時計回りである必要はなく、反時計回りの順序が用いられてもよい。渦巻き状又は概して渦巻き状の順序に関して既に論じたように、渦巻き状の順序は、多少は変更されてよく、また選択された参照角ディスプレイから直接始る必要はない。例えば、左上角のすぐ右のディスプレイの前に、左上角のすぐ下のディスプレイが設定されてよい。即ち、左上角ディスプレイのすぐ下の行における隣接ディスプレイ(即ちディスプレイ(1,0))は、厳密な渦巻き状の順序の例外とされて、設定されるべき最初のディスプレイとして前倒しされてよい。この例においては、SLSの左上ディスプレイは、ディスプレイ(0,0)として指定されてよく、また、そのxy座標が参照ディスプレイとして固定されることを理由として、設定可能でなくてよい。そしてこの例では、続いて設定されるべき次のディスプレイは、左上角からすぐ右の隣接ディスプレイ、例えばディスプレイ(0,1)であってよい。
【0076】
別の実施形態においては、左上角に位置する参照ディスプレイの向かい側の最も右の列の複数のディスプレイが、参照縁、即ちSLS面の右縁を規定するものとして選択されてよい。この場合、最も右の列にある全てのディスプレイは、右縁に効果的に束縛されるようになるであろうし、従ってそれらのx座標が固定されることになる。従って、最も右の列を形成している全てのディスプレイは、水平(左右)のx方向においては、もはや設定可能ではなくなるであろう。同様に、一番下の行はSLSの底縁を規定するものとして選択されてよい。その場合、一番下の行を形成している全てのディスプレイは、縁に束縛されるようになるであろうし、従って垂直(上下)のy方向においては、もはや設定可能ではなくなるであろう。この例は一般的に図18のフローチャートによって示されている。
【0077】
また、上述の全てに対する代替的実施形態においては、図14に示されるような複数の目視試験オブジェクトは、SLSを形成しているディスプレイ上に同時に表示されてよい。この例示的な実施形態においては、ユーザは、上述した例と同様に、複数の目視試験オブジェクトの各々の移動可能部分をドラッグ・アンド・ドロップすることによって設定を行うことができる。ディスプレイ(0,0)等の参照ディスプレイが選択され且つそのxy座標に関して固定されてもよい。同様に、参照垂直及び水平縁が選択され且つ対応する座標がディスプレイの当該セットのために固定されてよい。いずれにしても、設定されるべき残りの座標及び目視試験オブジェクトの残りの移動可能部分は、全てSLS上に一斉に同時に表示されてよい。しかし、ユーザは、どの目視試験オブジェクトをどのような順序で次と位置合わせするかの指示によって、同じ概して渦巻き状パターンに追従することを促されてよい。幾つかの実施形態は、この指示を例えば設定されるべき境界ディスプレイの周りを強調するこによって達成する。他の指示は、限定はされないが例えば、設定されるべきディスプレイ(及びその必要とされる設定隣接ディスプレイ)の背景色を変更すること、設定されるべきディスプレイの可視区域の境界の周りのベゼルの隣に強調された境界を提供すること、等を含む。
【0078】
更に、長方形配列を有するSLSディスプレイの例が論じられてきたが、SLSは長方形である必要はない。即ち、「長方形」は完全な長方形ではなくてよい。1つのそのような例は、5つのディスプレイを有する十字パターンである。従って、最上行及び最下行は1つの中央ディスプレイのみからなるであろうし、それに3つの中間行が付随してよい。つまり、最上行及び最下行のそれぞれ2つの左右端ディスプレイは長方形から「なくなっている(missing)」。そのような構成もまた、実施形態に従ってベゼル補償設定可能である。当業者によって検討されるであろう他の同様な配列もまた、ここに開示される実施形態の方法及び装置を用いてベゼル補償設定可能である。
【0079】
従って、ここに開示される種々の実施形態は、物理的に配列されたディスプレイの多重セットに多重グラフィクス処理ユニットが接続される場合であっても、種々の物理的配列を収容するのに適している。また、例示的な三角形形状が説明の目的で用いられてきたが、他の目視試験オブジェクトがここに開示される種々の実施形態によって提供されてもよい。例えば、第1の部分及び第2の部分のみを有するよりもむしろ、3つ以上の部分を有するオブジェクトが用いられてよい。この場合、試験オブジェクトはその多重部分へと多重ディスプレイにわたって断片化されて示されてよく、ここで「位置合わせ(alignment)」は、設定されるべきディスプレイ上に表示される移動可能中央部分に対して多重固定部分を位置合わせする。例えば、図13に示される4つの三角形の代わりに、ディスプレイ(1,2)上の単一のオブジェクト部分として現れる幾何学形状又はオブジェクトであってよく、これは上下左右全ての方向において設定可能である。
【0080】
このように、複数のディスプレイから形成される単一大型面(SLS)ディスプレイのユーザベゼル補償設定を可能にする方法及び装置がここに開示されてきた。6つ以上のディスプレイのグループへの動作可能な接続のための多重コネクタポートを伴う装置を有する例示的な実施形態が説明されてきた。ベゼル補償設定例が24ディスプレイSLSディスプレイのために提供されてきた。しかし、ここに開示される実施形態は、特定の数のディスプレイになんら限定されるものとして解釈されるべきではない。即ち、もっと多くの又はもっと少ないディスプレイがSLSディスプレイを形成してよい。更に、一番左上のディスプレイで開始してSLSの内側のディスプレイに向かう概して渦巻き状の設定プロセスの例が説明された。その一方で、4つの角のうちの任意の角が最初の参照点として選択され得たし、従って「渦巻き状」は実施形態に従い種々の適切な位置で開始してよい。更には、参照ディスプレイは角のディスプレイである必要はない。種々の他の「渦巻き状」、ディスプレイ及び/又はディスプレイのセットに接続されるグラフィクス処理ユニットの配列並びに設定が、当業者によって想定されるであろうし、それらはここに開示される実施形態により又は以下の特許請求の範囲に従い意図されている。
【技術分野】
【0001】
本開示は、多重ディスプレイを有するシステムに関し、ここで多重ディスプレイは、結合された複数のディスプレイの面区域にわたって単一の画像を表示するため、即ち単一大型面ディスプレイを形成するために用いられてよく、また本開示は、単一大型面ディスプレイを形成している個々のディスプレイの境界部を囲むベゼルのために補償を提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームアプリケーション等の種々のアプリケーションは、視覚情報が表示され得る面積を増大するために多重ディスプレイを用いることがある。即ち、一群のモニターが配列されることで、区分化された画像を表示可能な単一大型面を形成し得る。多重ディスプレイを駆動する能力は、多数の新たなディスプレイ組み合わせを可能にしつつある。そのような既存の組み合わせは、2つ以上のディスプレイが同じデスクトップを表示する「複製された(cloned)」ディスプレイ、及び各ディスプレイが異なるデスクトップを含む拡張されたディスプレイ、の任意の組み合わせを含む。多重ディスプレイの駆動によって他のモードも可能であり、しばしば「超大型デスクトップ(Very Large Desktop)」(VLD)と称されるモードやストレッチモード(Stretch mode)又はスパンモード(Span Mode)が該当する。例えばVLDは、2つ以上のディスプレイが単一のデスクトップを表示することを可能にし、また1つのGPUのレンダリング能力に結合される2つ以上のGPUを利用して2つ以上のディスプレイ(即ち4つ、6つ、8つ又はそれ以上)を駆動する。ストレッチ又はスパンモードは、単一のGPUを用いて2つのディスプレイが単一のデスクトップを表示することを可能にする。幾つかの既存の製品は、3つまでのディスプレイが一斉に動作することを可能にする。
【0003】
ディスプレイは、ディスプレイのベゼルと称されることがある外側境界部を含む。ディスプレイがグリッド状に配列される場合、ベゼルはディスプレイの可視区域の間に間隔を形成するので、ディスプレイのグリッドは複数の窓ガラスを有する窓に似て見える。ディスプレイグリッドが単一大型面(single large surface)(SLS)ディスプレイとして用いられる場合、各ディスプレイ上に表示される画像部分は、望ましい見え方を適切に提供するようには位置合わせされていないであろう。即ち、ベゼルが窓ガラスの間の仕切りとして現れるので、多重ディスプレイ画像は、大型窓を通して見える単一の画像の見え方を提供するようには適切には位置合わせされていないであろう。望ましい効果を生み出すためには、画像の一部(即ちSLS画素の幾つか)は、ベゼルの背後に隠れて現れるべきであるが、1つのディスプレイから他のディスプレイへと位置合わせされたままである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、画像全体の望ましい連続性を達成するために、ベゼルの間隔に対する補償を提供することが必要になっている。既存のシステムはベゼル補償を提供する能力をユーザにもたらすが、n×1又は2×2ディスプレイ配列に対してのみである。これらのシステムは、セッティングファイルに含まれているパラメータをユーザが色々と操作してみて、ベゼル間隔を補償するためにディスプレイ上で画像を位置合わせするパラメータセッティングを試行錯誤で見出すことを必要としている。
【0005】
しかし、追加的なディスプレイ(例えば2×2グリッドより多い)を用いることによってSLSのサイズが増大するのに従って、ベゼル補償を実施するために必要とされるパラメータ調節の複雑さも増し、そして試行錯誤操作手法は、極めて退屈で且つ時間のかかるものになっているばかりでなく、通常のユーザが達成することが殆ど不可能になっている。しかし、現在のところ、ベゼル補償を実施するためには、ユーザは上述したようにパラメータセッティングを色々とやってみる必要がある。
【0006】
従って、単一大型面に関与している一群のディスプレイに対するベゼル補償を設定する方法及び装置に対する必要性が存在している。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は配列を形成してよい複数のディスプレイに接続される実施形態に従う装置を示すブロック図である。
【0008】
【図2】図2は実施形態に従う装置のブロック図であり、全部で少なくとも12個のディスプレイに対して装置は6個のディスプレイの少なくとも2セットへの接続をサポートし、それらディスプレイはグリッド配列の単一大型区域(SLS)面を形成する。
【0009】
【図3】図3はSLS内の複数のディスプレイの少なくとも1つのディスプレイ上に表示されてよくSLSグリッド配列の指定を可能にするユーザインタフェースウィンドウを示す図である。
【0010】
【図4】図4は、SLSディスプレイグリッド内の各ディスプレイの物理位置情報をユーザがエンターできるように、また複数のディスプレイがディスプレイグリッド配列内のそれらの論理位置(即ちディスプレイグリッド座標)にマッピングされ得るように設けられるユーザインタフェースウィンドウを示す図である。
【0011】
【図5】図5はディスプレイポート番号に対応するディスプレイがSLSディスプレイグリッド内のディスプレイの座標位置にマッピングされる場合に作成されるマッピング情報を示すディスプレイグリッド情報テーブルを示す図である。フレームバッファによって保存された画像データ部分は、ディスプレイのディスプレイグリッド座標位置にマッピングされる。
【0012】
【図6】図6はユーザがSLSディスプレイグリッドのためのベゼル補償を設定することを開始し又はベゼル補償なしに進め得るように提供されるユーザインタフェースウィンドウを示す図である。
【0013】
【図7】図7は3行4列で配列される12個のディスプレイを有するSLSディスプレイグリッドの図であり、実施形態に従いベゼル補償を設定するプロセスフローの一般的な方向の例を示している。
【0014】
【図8】図8は、幾何学形状、例えば直角三角形又は他の適切な形状がベゼル補償を設定するための視覚支援として幾つかの実施形態においてどのように用いられ得るのかを示す図である。幾つかの実施形態に従い幾何学形状を位置合わせするために提供される制御ボタンも示されている。
【0015】
【図9】図9は幾つかの実施形態に従う図8に示される制御ボタンの更なる詳細を示す図である。
【0016】
【図10】図10は幾つかの実施形態に従いグリッド座標(1,3)に対応するディスプレイの1つのためのベゼル補償が設定され得るベゼル補償プロセスにおける例示的なステップを示す図である。
【0017】
【図11】図11は幾つかの実施形態に従いグリッド座標(2,1)に対応するディスプレイの1つのためのベゼル補償が設定され得るベゼル補償プロセスにおける例示的なステップを示す図である。
【0018】
【図12】図12は幾つかの実施形態に従いグリッド座標(1,1)に対応するディスプレイの1つのためのベゼル補償が設定され得るベゼル補償プロセスにおける例示的なステップを示す図である。
【0019】
【図13】図13は幾つかの実施形態に従いグリッド座標(1,2)に対応するディスプレイの1つのためのベゼル補償が設定され得るベゼル補償プロセスにおける例示的なステップを示す図である。
【0020】
【図14】図14はSLSのためのベゼル設定が完了したかどうかをユーザが決定し得るように複数の目視試験オブジェクトが表示される場合におけるベゼル設定確認画面を示す図である。
【0021】
【図15】図15は種々の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【0022】
【図16】図16は参照ディスプレイの論理垂直及び水平座標が固定されてその後はユーザによって設定可能ではなくなる1つの実施形態の動作を示すフローチャートである。
【0023】
【図17】図17はN個のディスプレイを有するSLSディスプレイに対するベゼル設定を達成するための種々の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【0024】
【図18】図18は設定手続きが低減されそれにより単純化されるようにSLSの幾つかのディスプレイの論理座標及びSLSが固定されて水平境界及び/又は垂直境界を規定する別の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本開示は、単一大型面(Single Large Surface)(SLS)を形成している複数のディスプレイに対してベゼル補償を設定するための方法及び装置を提供する。開示される実施形態は直感的で且つ使用が容易なユーザインタフェースを検証したものであり、このユーザインタフェースは、設定されるべきディスプレイ上に幾何学形状又は他の適切な画像を、幾何学形状の一部はベゼル区域の「表面下で(underneath)」延在しその形状の別の一部は隣接ディスプレイ上に表示されるように見せる。幾つかの実施形態においては、ユーザは、幾何学形状の位置決め及び位置合わせを可能にする制御ボタンのセットを用いることによって、幾何学画像をベゼルに沿って位置合わせし且つ位置決めすることができる。関連する装置は、多重ディスプレイ、例えば5個、6個、7個、12個、24個等、又はそれ以上の独立したディスプレイを駆動する能力を含み、これらの多重ディスプレイは、種々の行及び列の組み合わせで配列されてSLSディスプレイグリッドを形成してよい。SLSディスプレイグリッドの各ディスプレイは、デスクトップサイズ全体の整数比(integer fraction)を提供してよい。1つの例においては、4つのディスプレイの各々は、1920×1200画素解像度を提供し、これは次いで3840×2400デスクトップを表示する2×2グリッドとして配列される。別の配列は、7680×1200のデスクトップをもたらす4×1グリッドであってよい。ここに開示される例示的な実施形態は、説明を簡単にするために長方形グリッドを伴うが、実施形態に従って他の実装も可能である。実施形態に従い得られてよい他の例示的なディスプレイ配列は、限定はされないが、幅1×高さ3、幅2×高さ2、及び幅3×高さ2を含む。即ち、実施形態は、種々の単一行及び多重行トポロジーを含む多数の配列をサポートする(全てのトポロジーがグリッドの行及び/又は列において同じ数のディスプレイを含むとは限らない)。
【0026】
ここに開示される種々の実施形態は、設定されるべきディスプレイ上及び単一大型面ディスプレイを形成する複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に、第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを表示することを含む方法を含む。第1の部分は設定されるべきディスプレイ上に表示され、また第2の部分は少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に表示され、そしてこれらは設定されるべきディスプレイと少なくとも1つの隣接ディスプレイの間の、共通境界部の近傍の相対方位において表示される。共通境界部は、設定されるべきディスプレイの第1のベゼル及び少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルと、間の間隔と、によって形成される。方法は、第1の部分を第2の部分に位置合わせすることの入力に応答してベゼル補償設定情報を得ることを更に含む。第1の部分は移動可能であり、また第2の部分は固定され、従ってユーザは、目視試験オブジェクトの第3の部分が共通境界部によって隠されて(hidden)現れるように第1の部分を動かしてこれを第2の部分に位置合わせすることによって、入力を提供することができる。従って、オブジェクトは、ユーザのオブジェクトの知覚に関して、ベゼル及び任意の間隔の「背後で(behind)」位置合わせされて現れる。
【0027】
方法はまた、第1の部分を第2の部分に位置合わせするための位置合わせコントロールを表示することと、設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、ベゼル補償設定情報に基づいて、及び位置合わせコントロールを用いて動かされている目視試験オブジェクトの第1の部分に応答して、調節することと、を含んでいてもよい。1つの実施形態においては、位置合わせコントロールは、ドラッグ・アンド・ドロップ技術を用いてオブジェクトを動かすことを含んでいてよい。
【0028】
幾つかの実施形態においては、目視試験オブジェクトは直角三角形であってよく、更に幾つかの実施形態においては、ユーザの位置合わせの知覚を高め且つ周知のポゲンドルフ錯視に起因する問題を回避するために、塗りつぶし色を有していてよく、また黒色(又は他の適切な暗色)背景上に表示されてよい。
【0029】
方法は更に、複数のディスプレイによって形成されるべき単一大型区域面(SLS)ディスプレイの概算幅及び高さ寸法を入力として得ることと、複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法を入力として得ることと、SLSディスプレイ内の少なくとも1つの参照ディスプレイの垂直及び水平論理座標を概算幅及び高さ寸法に基づいて固定することと、を更に含んでいてよい。複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法は、単一大型区域面ディスプレイ内の隣接ディスプレイのベゼル間の任意の間隔を含んでいてもよい。
【0030】
1つの実施形態においては、方法は、参照ディスプレイの垂直及び水平座標を長方形配列の角に固定することを含み、SLSディスプレイを形成する複数のディスプレイは、長方形配列内に配列される。種々の実施形態において、左上角、右下角、等の任意の適切な角が参照点として選択されてよい。
【0031】
加えて、幾つかの実施形態の方法は、SLSディスプレイを形成する複数のディスプレイから選択される設定されるべきディスプレイのセットを決定することと、ディスプレイのセットの設定されるべき各ディスプレイ上で、一つずつ設定される各ディスプレイに対して、設定されるべき先行するディスプレイの設定の完了の後に設定されるべき次のディスプレイに向かうシーケンスで順次進んで、1つ以上の目視試験オブジェクトを表示することと、を含み、ここでシーケンスは、長方形配列の外側周囲のディスプレイから長方形配列の最も内側である最後の最も内側のディスプレイへと進む概して渦巻き状のパターンに追従する。数ある利点の中でも特に、この方法は、幾つかの周囲が固定されて大型SLSディスプレイを設定するために必要とされる全体の設定入力を減らすことを可能にする。
【0032】
別の実施形態においては、方法は、複数のディスプレイによって形成されるべき単一大型区域面ディスプレイの幅及び高さ寸法を得ることと、複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法を得ることと、設定されるべきディスプレイに対して及び単一大型面ディスプレイを形成する複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイに対して表示可能情報をベゼル補償設定論理により提供することと、設定情報を得ることと、を含み、ここで表示可能情報は第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを表示するためのものであり、ここで第1の部分は設定されるべきディスプレイ上に表示されるべきものであり、ここで第2の部分は少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に表示されるべきものであり、ここで第1の部分及び第2の部分は、設定されるべきディスプレイの第1のベゼルと少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルとによって形成される境界部を横切る相対方位において表示されるべきものであり、設定情報は第1の部分を前記第2の部分に位置合わせすることの入力に基づいて得られる。
【0033】
開示される実施形態はまた、上述の方法を行うことが可能な装置を提供する。例えば、複数のディスプレイに動作可能に接続可能な複数のディスプレイ接続ポートと、複数のディスプレイ接続ポートに動作可能に結合される少なくとも1つのプログラム可能プロセッサと、プログラム可能プロセッサに動作可能に結合されるメモリと、を備える装置の1つの実施形態が開示され、ここでメモリは少なくとも1つのプロセッサによる実行のための実行可能な命令を含む。少なくとも1つのプロセッサは、実行可能な命令を実行する場合に、設定されるべきディスプレイに対して及び単一大型面ディスプレイを形成する複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイに対して表示可能情報を提供することの動作が可能であり、表示可能情報は第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを含み、ここで第1の部分は設定されるべきディスプレイ上での表示のためのものであり、ここで第2の部分は少なくとも1つの隣接ディスプレイ上での表示のためのものであり、ここで第1の部分及び第2の部分は、設定されるべきディスプレイと少なくとも1つの隣接ディスプレイの間の、共通境界部の近傍の相対方位において表示され、共通境界部は、設定されるべきディスプレイの第1のベゼル及び少なくとも1つの隣接ベゼルの第2のベゼルによって形成される。更にプログラム可能プロセッサは、第1の部分を第2の部分に位置合わせすることの入力に応答してベゼル補償設定情報を得るように動作可能であり、ここで設定されるべきディスプレイ上に表示される第1の部分は移動可能であり、また第2の部分は固定され、ここで第1の部分は目視試験オブジェクトの第3の部分が共通境界部によって隠されて現れるように動かされて第1の部分を第2の部分に位置合わせする。
【0034】
装置の少なくとも1つのプロセッサはまた、第1の部分を前記第2の部分に位置合わせするための位置合わせコントロールを表示するための表示可能情報を提供することと、設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、ベゼル補償設定情報に基づいて、及び位置合わせコントロールを用いて動かされている目視試験オブジェクトの第1の部分に応答して、調節することと、の動作が可能であってもよい。
【0035】
開示される装置は複数のディスプレイを更に備えていてよく、各ディスプレイは、複数のディスプレイ接続ポートの対応するディスプレイ接続ポートに接続され、従って複数のディスプレイは、少なくとも1つのプロセッサに動作可能に接続される。複数のディスプレイは、設定されるべきディスプレイ上及び単一の大型面ディスプレイを形成している複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に、表示可能情報に応答して目視試験オブジェクトを表示するように動作する。
【0036】
幾つかの実施形態においては、装置の少なくとも1つのプログラム可能プロセッサは、実行可能な命令を実行する場合に、設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、ベゼル補償設定情報に基づいて、及びドラッグ・アンド・ドロップ技術を用いて動かされている目視試験オブジェクトの第1の部分に応答して、調節することの動作も可能である。少なくとも1つのプログラム可能プロセッサは、目視試験オブジェクトとして直角三角形を表示するために表示可能情報を複数のディスプレイに提供してもよい。方法の動作に関して既に論じたように、直角三角形は、色塗りつぶしを有していてよく、また設定されるディスプレイ上及び少なくとも1つの隣接ディスプレイ上の黒色背景上に表示されてよい。
【0037】
装置の少なくとも1つのプログラム可能プロセッサは、幾つかの実施形態においては、更に、複数のディスプレイによって形成されるべき単一大型区域面(SLS)ディスプレイの概算幅及び高さ寸法を入力として得てよく、複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法を入力として得てよく、そしてSLSディスプレイ内の少なくとも1つの参照ディスプレイの垂直及び水平論理座標を概算幅及び高さ寸法に基づいて固定してよい。総ベゼル高さ及び幅は、単一大型区域面ディスプレイ内の隣接ディスプレイのベゼル間の任意の間隔を含んでいてよい。
【0038】
1つの実施形態においては、装置の少なくとも1つのプログラム可能プロセッサは、実行可能命令を実行する場合に、参照ディスプレイの垂直及び水平座標を長方形配列の角に固定することによって、SLSディスプレイ内の少なくとも1つの参照ディスプレイの垂直及び水平論理座標を概算幅及び高さ寸法に基づいて固定することの動作が可能であり、ここでSLSディスプレイを形成する複数のディスプレイは長方形配列内に配列される。
【0039】
装置の少なくとも1つのプログラム可能プロセッサはまた、SLSディスプレイを形成する複数のディスプレイから選択される設定されるべきディスプレイのセットを決定してよく、ディスプレイのセットの設定されるべき各ディスプレイ上で、一つずつ設定される各ディスプレイに対して、設定されるべき先行するディスプレイの設定の完了の後に設定されるべき次のディスプレイに向かうシーケンスで順次進んで、1つ以上の目視試験オブジェクトを表示するための表示可能情報を提供してよく、ここでシーケンスは、長方形配列の外側周囲のディスプレイから長方形配列の最も内側である最後の最も内側のディスプレイへと進む概して渦巻き状のパターンに追従する。
【0040】
ここに開示される実施形態はまた、少なくとも1つのプロセッサによる実行のための実行可能な命令を記憶しているコンピュータ可読メモリを含み、実行可能な命令は、実行されるときに、上に概要を示した方法の動作の全てを少なくとも1つのプロセッサにさせる。コンピュータ可読メモリは、任意の適切なコンピュータ可読媒体、限定はされないが例えば、サーバメモリ、CD、DVD、ハードディスクドライブ、フラッシュROM(「サムドライブ(thumb drive)」を含む)又は1つ以上のプロセッサによって実行されるためのコードを記憶すると共に提供する他の不揮発性メモリであってよい。
【0041】
次に図面を参照すると、同様の参照番号は同様の要素を表している。図1は種々の実施形態に従い複数のディスプレイに接続される装置のブロック図である。図1に示される例示的な実施形態においては、複数のディスプレイ100は6つのディスプレイを含む。コネクタポート103のセットは、符号001〜006を付された6つのコネクタを含む。後で更に詳細に説明されるように、複数のディスプレイ100は長方形配列で配列されてよい。
【0042】
図1に示されるディスプレイは、コネクタポート103のセットに対応するそれぞれのコネクタポート番号に関連付けられていると考えられてよい。例えば図1に示されるように、1つのディスプレイはポート001に接続されて図示されており、別のディスプレイはコネクタポート002に接続される、等である。図1に示される例示的な実施形態においては、複数のディスプレイ100はコネクタポート103のセットにケーブルを介して接続されているが、コネクタポート103のセットはワイヤレスであってもよい。従って幾つかの実施形態では、複数のディスプレイ100はワイヤレスコネクタポートのセットにワイヤレスで接続されてよい。また、他の実施形態においては、複数のディスプレイ100は、有線/ケーブルとワイヤレスの接続ポートの組み合わせによって接続されてよい。従ってコネクタポート103のセットは、種々の実施形態において、ケーブルタイプのコネクタ、ワイヤレスコネクタ、又はケーブルとワイヤレスのコネクタの組み合わせであってよい。更に他の実施形態においては、複数のディスプレイ100の幾つか又は全ては、デイジーチェイン(daisy-chain)のうちの1つ又は2つのディスプレイのみがコネクタポート103のセットに直接接続されるように、「デイジーチェインにされて(daisy-chained)」いてよい。デイジーチェインにされたディスプレイを用いる実施形態においては、ディスプレイは、初期想定位置に対応する論理ポート番号を割り当てられたままである。これらの初期想定位置(又は論理ポート番号)は、後で更に説明されるようなフレームバッファの画像データ部分(ディスプレイグリッド配列の論理座標に対応)へと最初にマッピングされる。即ち、論理ポート番号は、各接続されたディスプレイへの画像データ部分のデフォルトマッピング(初期マッピング又は初期想定位置)を作成するために用いられてよい。
【0043】
コネクタポート103のセットは装置101に含まれて図示されており、装置101は、幾つかの実施形態では単一の多層PCボードであってよい。他の実施形態においては、装置101は、グラフィクス処理カードと中央処理ユニット109を含むマザーボードとの組み合わせ等の多重PCボードからなるコンピュータシステムであってよい。しかし、他の実施形態においては、装置101は、中央処理ユニット109及びグラフィクス処理ユニット105の両方を含む集積化された単一のPCボードであるかもしれない。また、CPU109及びGPU105は、各々が1つ以上の処理コアを含んでいてよく、そして別々の集積回路上に又は単一の集積回路ダイ上に物理的に配置されてよい。幾つかの実施形態においては、CPU109及びGPU105は、装置101内の別々のプリント回路板上に配置されてよい。また幾つかの実施形態においては、多重のCPU及び/又はGPUが動作可能に互いに結合されると共にコネクタポート103の多重セットに動作可能に結合されてよい。メモリ107は、装置101内の任意の適切な位置にあってよいシステムメモリを表している。
【0044】
当業者によって理解されるような他の必要なコンポーネントもまた装置101内にあってよい。従って、ここに開示される種々の実施形態をどのように作製しまた使用するのかを当業者に説明する目的で示される項目に加えて、装置101が完全に機能的な装置になるために必要であろうし且つ当業者によってそれが理解されるであろうような他のコンポーネントが存在してよいことが理解されるべきである。例えばメモリ制御器があってよく、メモリ制御器は例えば中央処理ユニット109とメモリ107の間でインタフェースしてよい。しかし、そのような追加的なコンポーネントは、それらが本開示に係る実施形態の理解をもたらすために必須ではないという理由で図示されていない。
【0045】
従って実施形態に従うと、装置101は、少なくとも中央処理ユニット109、グラフィクス処理ユニット105及びメモリ107を含み、これら全ては通信バス111によって動作可能に結合される。装置101に関して上で論じたように、内部コンポーネント、限定はされないが例えば通信バス111は、図示されていないが当業者によって理解されるであろうように装置101の動作に必要であろう他のコンポーネントを含んでいてよい。複数のディスプレイポート103もまた通信バス111に動作可能に接続され、従ってディスプレイポート103は、中央処理ユニット109、グラフィクス処理ユニット105及びメモリ107にも動作可能に接続される。メモリ107はフレームバッファ125を含む。フレームバッファ125は、代替的に幾つかの実施形態においてはGPU105の専用メモリ内に含まれていてよく、あるいは更に別の代替的な実施形態においてはシステムメモリ107及びGPU105専用メモリの間で分散されていてよい。
【0046】
図1に示されるように、フレームバッファ125は、SLSディスプレイグリッドの配列に対応する画像データ部分のセットへと区画化される(partitioned)。例えば図示されるように、フレームバッファ125は、各画像データ部分が物理ディスプレイに対応するように、2行×3列グリッド配列で6つの画像データ部分へと区画化される。例示的な6つの画像データ部分は、大型長方形窓の複数の窓ガラス(windowpanes)を通して見える画像部分に対応していると考えられてよい。フレームバッファ125の長方形配列は、最初に想定された例えばデフォルト配列である複数のディスプレイ100の物理的配列に合うようにセットアップされる。この初期想定配列又はデフォルト配列、及びフレームバッファへのディスプレイの対応する初期マッピングは、例えば複数のディスプレイ100の各々が接続される物理ポートの論理指定(logical designations)に基づいていてよい。既に論じたように、幾つかの実施形態はデイジーチェインにされたディスプレイを採用することがあり、この場合、これらデイジーチェインにされたディスプレイは、同じように最初にフレームバッファ125にマッピングされる「初期想定(initially expected)」論理位置を同様に有することになる。つまり、任意の適切な手段(ケーブル、ワイヤレスポート、デイジーチェインにすること、又はこれらの組み合わせ)を介してディスプレイのグループが最初に接続されると、各ディスプレイは、フレームバッファの画像データ部分に最初にマッピングされる。このマッピングは、物理接続に単に基づくデフォルトマッピングと考えられてよい。しかし、想定された又はデフォルトの順序とは異なる順序でディスプレイが配列される場合には、当該グループによってディスプレイされる画像は順序外で現れることになり、従ってスクランブルされて現れることになる。そこでユーザは次いで実施形態に従い、SLSディスプレイを形成している複数のディスプレイ100の実際の物理的な配列に整合するようにフレームバッファのマッピングを訂正することによって、表示された画像のスクランブルを直すことができる。勿論そのようなスクランブルされた画像は、実際には最初に表示される必要はない。しかし、そのようなスクランブルされた画像の出現を想像することは、種々の実施形態の動作を理解する上で役に立つ。マッピング情報は、ディスプレイグリッド情報123としてメモリ107内に記憶され、そして後で更に詳細に説明されるようなベゼル補償論理117によってアクセス可能である。
【0047】
実施形態によると、ディスプレイグリッド情報123は、ディスプレイの実際の物理位置、即ちSLSディスプレイグリッド配列内での各ディスプレイの論理座標に関して複数のディスプレイ100の正しいディスプレイ上にフレームバッファ125の論理画像データ部分を正しく表示するために、中央処理ユニット109及び/又はグラフィクス処理ユニット105によって用いられる。実施形態によると、ディスプレイグリッド情報123内にマッピング情報を作成するためにフレームバッファへのディスプレイの物理位置(SLSディスプレイグリッド座標)のマッピングが達成され得るように、マッピング論理129は、ユーザインタフェースを提供すると共にユーザデータを取得する。幾つかの実施形態においては、マッピング論理129はマッピング論理コード131を用いてもよい。即ち幾つかの実施形態においては、中央処理ユニット109は、メモリ107からのマッピング論理コード131(実行可能な命令としての)を実行してよい。他の実施形態においては、マッピング論理129は、何らマッピング論理コード131を伴わずに独立して動作してよい。
【0048】
ここで用いられる「論理」の用語は、1つ以上のプログラム可能プロセッサ(CPU及び/又はGPUを含む)上で実行するソフトウエア及び/又はファームウエアを含んでいてよく、またASIC、DSP、ハードワイヤード論理又はこれらの組み合わせを含んでいてもよい。従って、実施形態によると、マッピング論理及び/又はベゼル補償論理は、任意の適切なやり方で実装されてよく、そしてここに開示される実施形態に従いそのままであってよい。ここで用いられる「ディスプレイ(display)」の用語は、単一又は複数の画像、限定はされないが例えば絵、コンピュータデスクトップ、ゲームの背景、ビデオ、アプリケーションウィンドウ等を表示する(displays)デバイス(即ちモニター)を参照する。ここで用いられる「画像」の用語は、ディスプレイ(モニター等)上に「表示される(displayed)」ものを概して参照し、限定はされないが、コンピュータデスクトップ、ゲームの背景、ビデオ、アプリケーションウィンドウ等を含む。ここで用いられる「画像データ部分」は、例えば、複数のディスプレイの少なくとも1つのディスプレイにマッピングされていてよい画像の論理区画(logical partition)を参照する。複数のディスプレイの配列内でのディスプレイへの画像データ部分のマッピングは、それら複数のディスプレイが一斉にSLSディスプレイとして作用することを可能にする。
【0049】
ディスプレイがSLSグリッド座標にマッピングされると(そしてフレームバッファ125の画像データ部分にもマッピングされると)、SLSディスプレイグリッドはベゼル補償のために設定される準備が整う。実施形態によると、ベゼル補償論理117は、ユーザインタフェース即ち「ベゼル設定ウィザード(bezel configuration wizard)」を提供して、SLSディスプレイグリッドを形成している複数のディスプレイの可視面区域(viewable surface areas)の間のベゼル及び任意の物理間隔を補償するためにユーザがディスプレイを調節し始めることを可能にする。ベゼル設定ウィザードは、ベゼル設定プロセスを通してユーザを案内する1つ以上のアプリケーションウィンドウを含んでいてよい。幾つかの実施形態においては、ベゼル補償論理117はマッピング論理129と一体化されていてよい。同様にベゼル補償コード119はマッピング論理コード131と一体化されていてよい。幾つかの実施形態においては、ベゼル補償論理117はベゼル補償論理コード119を用いてよい。即ち幾つかの実施形態においては、中央処理ユニット109は、メモリ107からのベゼル補償論理コード119(実行可能な命令としての)を実行してよい。他の実施形態においては、ベゼル補償論理117は、何らベゼル補償論理コード119を伴わずに独立して動作してよい。ベゼル補償論理117は、オペレーティングシステム(OS)115を介して最初に単一又は複数のグラフィクスドライバ127と通信して、SLSディスプレイを構成している種々のディスプレイが「ベゼル補償可能」であるかどうかを決定することになる。即ちドライバ127は、ディスプレイの物理能力、限定はされないが例えばディスプレイの画素密度を調べることになる。ベゼル補償論理117は、この情報をドライバ127から取得し、そしてベゼル補償に適するSLSのディスプレイに対してのみベゼル補償設定を可能にすることになる。
【0050】
ベゼル補償論理117はユーザインタフェース113からの入力を取得し、ユーザインタフェース113は、任意の適切なユーザインタフェース、限定はされないが例えばキーボード、マウス、マイクロホン、ジャイロマウス(gyroscopic mouse)、又は1つ以上のディスプレイ上に表示されるグラフィカルユーザインタフェース(GUI)上に表示されるソフトコントロール、等を含む。ベゼル補償論理117は、OS115(オペレーティングシステム)と通信し、またOS115を介して1つ以上のグラフィクスドライバ127とインタフェースする。グラフィクスドライバ127は、CPU109若しくはGPU105によって実行されてよく、又はCPU及びGPUの両方による動作の何らかの組み合わせを伴っていてよい。グラフィクスドライバ127は、複数のディスプレイ100等の多重ディスプレイを駆動してSLSディスプレイグリッドを形成することができる。
【0051】
ベゼル補償論理117は、例えばベゼル補償論理117による決定に従い目視試験オブジェクト(visual test objects)が表示されるという点において、OS115及びグラフィクスドライバ127を介してディスプレイに「表示可能情報(displayable information)」を提供するものとして考えられてよい。従って表示可能情報は、ディスプレイへと出力される情報であって、ディスプレイがグラフィカルユーザインタフェース(GUI)、目視試験オブジェクト、制御ボタン等を表示するために利用する情報である。目視試験オブジェクトは、例えば幾何学形状(2次元又は3次元)、又は物理オブジェクト(例えばテーブル、椅子、樹木、等)のグラフィック描写、キャラクター(例えばゲームアバター等)であってよい。
【0052】
図2は別の例示的な実施形態の装置201を示しており、装置201は6つのディスプレイの2セット、即ちセット205及びセット207、を駆動することが可能である。ディスプレイの2セットは、各々ディスプレイコネクタポートの対応するセットに接続される。即ちディスプレイセット205はディスプレイコネクタポート203Aに接続され、ディスプレイセット207はディスプレイコネクタポート203Bに接続される。装置201は、図1の装置に関して説明したような内部コンポーネントを含むが、第2のセットのコネクタポート203B等の追加的なコンポーネントを含み、また幾つかの実施形態においては、関連する追加的なGPU及び/又はCPU等を更に含む。
【0053】
1つの例において装置201は、多重グラフィクス処理ユニットを含むコンピュータであってよい。これらグラフィクス処理ユニットは、単一のPCボード上にあってよく、又は各々それら自身の個々のグラフィクス処理カード上にあってよく、この場合グラフィクス処理カードは通信バスによって通信する。グラフィクス処理ユニットの物理的配列にかかわらず、ベゼル補償論理117は、後で説明されるのと同様に動作する。
【0054】
図2に示される例示的な実施形態においては、3行4列(即ち3×4グリッド)を有するSLSディスプレイグリッドを形成するために12個のディスプレイが用いられており、ここでは各ディスプレイは、論理座標、例えば0行0列(グリッド座標(0,0))で始まり3行4列(グリッド座標(2,3)で終わるxy座標と関連付けられている。例示的な論理SLSディスプレイグリッド座標は、説明のために、図2に示される各ディスプレイの左上隅の円内に示されている。ディスプレイはまた、既に論じたように、それらのそれぞれのディスプレイコネクタポートとも関連付けられている。例えば左上隅のディスプレイは、論理SLSグリッド座標(0,0)を有しており、そして図示されるコネクタポートセット203Aの第1のコネクタポートであるコネクタポート「001A」に関連付けられている。図2に示される例示的なSLSグリッドは、種々の実施形態に従うベゼル補償設定を更に説明するために利用されることになる。しかし、任意の数のディスプレイがSLSにおいて用いられてよく、またここに説明される方法及び装置の特徴による利益を享受するであろうことが理解されるべきである。即ちベゼル補償は、任意の設定を伴いまた任意の数のディスプレイを伴うSLSディスプレイに対して、ここに説明される実施形態に従って設定され得る。
【0055】
図3は既に論じたマッピング論理129によって提供されるSLS設定アプリケーションウィンドウ300を示している。例えばユーザは、通知メッセージ305を受けることができ、そしてマウスカーソル303を用いて所望のSLS設定をプルダウンメニュー303から選択することができる。例えばユーザは、図示されるように「幅4×高さ3」を伴う12個のディスプレイ設定を選択することができる。ウィンドウ300は次いで、選択されたSLSグリッド301の表現を表示してよい。ユーザは次いで「OK」をクリックして進んでよい。
【0056】
ディスプレイ設定ウィンドウ400が次いで表示されてよい。ユーザは、各ディスプレイ上での適切な視覚指示(visual indication)(即ち強調されたディスプレイ、明るくされたディスプレイ等)を受けることができ、次いでマウスカーソル403を用いてSLSグリッド配列内の何処に当該ディスプレイが実際には位置しているのかを指し示すことができる。マッピング論理129は、ユーザ提供の情報を得て、図5に示されるようなマッピングをディスプレイグリッド情報123として作成することになる。図5に示されるように、ディスプレイの各々はディスプレイコネクタポートに関連付けられ、ディスプレイコネクタポートは対応するSLSディスプレイグリッド座標にマッピングされ又は関連付けられる。これにより、マッピング論理は、フレームバッファ画像データ部分を適切なディスプレイに更にマッピングすることができる。
【0057】
SLSディスプレイグリッドが設定されそしてディスプレイグリッド情報123が作成された後、SLSディスプレイはベゼル補償のために設定されてよい。図6は実施形態に従って表示されてよい例示的なベゼル補償設定ウィンドウ500を示している。ウィンドウ500は、配列設定が完了したこと及び例えば「ベゼル補償ウィザード」を開始することによってベゼル補償が直ちに設定され得ることをユーザに通知するテキスト505を含んでいてよい。ユーザは「OK」を選択してベゼル補償を開始することができる。そうでない場合には、ユーザは例えば「完了(Done)」を選択することによって何らベゼル補償なしに進むこともできる。
【0058】
図示されそして説明される種々のユーザインタフェース及びユーザインタフェースウィンドウは、例示だけのものであり、また種々の実施形態の動作を説明する目的のためのものである。従って、ここに提示される例において示されるのとは異なる種々の方法で配列される他のユーザインタフェースウィンドウ等が用いられてよく、またそのような他のユーザインタフェースは、ここに説明される実施形態に従っている。
【0059】
図7はSLSディスプレイグリッド700を形成しているディスプレイの2セット205及び207を示している。ディスプレイの各々は、既に論じたように、対応するSLSディスプレイグリッド座標701と関連付けられており、そしてこれらの座標701は説明の目的で各ディスプレイ内に示されている。実施形態に従うと、既に論じたような「ベゼル設定ウィザード」を用いることによって行われてよいベゼル設定プロセスは、経路指示矢印703により指示される経路と同じようにして(しかし必ずしも厳密に同様である必要はない)、SLSディスプレイグリッドを通り抜ける経路をたどる。つまり、長方形配列のディスプレイを通り抜ける設定経路は、概して渦巻きパターンをたどることになる。渦巻きパターンは、長方形配列の外側周囲で開始し、そしてディスプレイ配列の中心に向かって内側へと進む。このことは後で説明される例示的な特定の実施形態によって最もよく理解されるはずである。
【0060】
図7はまた、設定されるべきディスプレイ(例えばディスプレイ(0,1))の可視区域713上の目視試験オブジェクトであって必要な隣接ディスプレイ上にもまたがる目視試験オブジェクト、限定はされないが例えば幾何学形状、限定はされないが例えば三角形、を実施形態が表示することを示している。例えばディスプレイ(0,0)、(0,2)及び(1,1)がディスプレイ(0,1)の「隣接ディスプレイ」であると考えられてよい。しかし、必要な隣接ディスプレイのみが実施形態に従って試験オブジェクトを表示するのであり、つまり更に詳細に説明されるように特定の隣接ディスプレイのみが設定参照として用いられる必要があろうということである。即ち、目視試験オブジェクトは、設定されるべき1つのディスプレイ上で、そして少なくとも1つの隣接ディスプレイ上で表示されることになる。設定されるべきディスプレイが2つ以上の隣接ディスプレイに対して調節される必要のある場合には、各隣接ディスプレイに対応する試験オブジェクトが表示されることになる。目視試験オブジェクト幾何学形状は、ディスプレイのベゼル部分711の背後に部分的に隠されて示されている。例えば図7においては、直角三角形の第1の部分705はディスプレイ(0,0)上に表示され、その直角三角形の第2の部分707はディスプレイ(0,1)上に表示されている。図7から分かるように、その三角形の一部分はベゼル部分711の背後に「隠されて(hidden)」いる。ベゼル部分711は隣接ディスプレイのベゼル間の間隔をも含んでいてよいことが理解されるべきである。即ち、図7におけるディスプレイベゼルは互いに当接して図示されているが、隣接するディスプレイベゼル間には空間があってもよいということである。実施形態のベゼル補償方法は、任意のそのようなベゼル間の間隔をも計算に入れる。
【0061】
図8は幾つかの実施形態において特定のディスプレイに対してベゼル補償設定がどのようにして達成されるかの更なる詳細を示している。図8においては、ディスプレイ(0,0)及び(0,1)のみが示されており、即ちSLSディスプレイグリッド700の一部分である。ディスプレイ(0,1)がベゼル補償のために設定されることになる場合には、幾つかの実施形態においては、制御ボタンのセット900がディスプレイ(0,1)の可視区域上に現れる。加えて、直角三角形の部分803等の幾何学形状の1つ以上の部分も現れる。隣接している単一又は複数のディスプレイは、固定された直角三角形の部分801等の幾何学形状の対応する固定部分を表示する。ユーザは、制御ボタン900を操作して直角三角形の部分803を直角三角形の固定部分801に対して位置合わせするように動かすことによって、ディスプレイのベゼル補償を設定する。図8における破線部分805は、直角三角形全体がベゼル部分809を横切り且つその「背後で(behind)」延在していることを示すための説明の目的で提供されている。即ち、第1の部分803は移動可能であり、第2の部分801は固定されており、そして第3の部分807はベゼル部分809の背後に隠されている。ユーザは、三角形がディスプレイ(0,0)及びディスプレイ(0,1)の間で連続的で且つベゼル部分を横切って現れるように、直角三角形の部分803を説明上の破線部分805と一致するように位置合わせする必要がある。ユーザは、図9に示されるような制御ボタン900を操作して、上へのコントロール905、下へのコントロール907、右へのコントロール901又は左へのコントロール903を選択することによって、幾何学形状をそれぞれ上に向けて、下に向けて、右に向けて又は左に向けて動かすことができる。しかし、幾つかの実施形態においては、制御ボタン900の幾つかの方向は、例えば当該ボタンが非アクティブであることを示す「グレイアウト(grayed-out)」を表示されて無効化されることがある。この理由は、例えば、SLSの外側周囲の行又は列に沿うディスプレイのセットは、ディスプレイの外縁が規定されるように1つの座標に関して「固定される」場合があるところにある。具体的な例においては、ディスプレイ(0,0)からディスプレイ(0,3)までの上位行全体は、ディスプレイのこの行がSLSの最上水平縁を規定するという理由で、当該論理垂直座標(即ちy座標)に関して固定されていてよい。この場合、上へのコントロール905及び下へのコントロール907は、目視試験オブジェクト803が隣接ディスプレイ(0,0)に対して水平方向に左右にのみ動かされ得るように、ディスプレイ(0,1)の設定に対して非アクティブにされてよい。実施形態においては、目視試験オブジェクト803がどのように動き得るのかに影響を与える他の規則があってもよい。例えば目視試験オブジェクト803は、予め定められた想定境界区域を越えて動くことが許されていない。即ち、ベゼル設定論理117は、幾つかの予め定められた入力、例えば想定ベゼル区域(即ち総ベゼル幅及び総ベゼル高さ)、を伴うベゼル設定プロセスを開始することになる。この想定ベゼル区域の1つの例示的な値は総デスクトップサイズ(即ちSLSディスプレイ上に表示される単一の大型デスクトップ)の10%であってよく、ここでデスクトップサイズは画素高さ及び画素幅で測定される。目視試験オブジェクト803が任意の所与の方向において過剰に遠くへ動かされると、想定ベゼル区域に基づいて、当該方向に対する方向制御はグレイアウトにされる、即ち無効化されることになる。しかし、ユーザは、目視試験オブジェクトを反対方向に「戻して(bring back)」方向制御を再有効化することができる。ベゼル補償設定が特定のディスプレイに対して完了した後に、ユーザは、NEXTコントロール911を選択することによって次のディスプレイに進むことができ、あるいは「PREV」コントロール909を選択することによって先に設定されたディスプレイに戻ることができる。代替的な実施形態においては、ユーザは、マウスカーソルを用いて幾何学オブジェクトを適切な位置へとドラッグ・アンド・ドロップ(drag-and-drop)することによって、幾何学オブジェクトを配置することができる。更に別の代替的な実施形態においては、ユーザは、マウスカーソルを用いて幾何学オブジェクトを初期位置へとドラッグ・アンド・ドロップすることによって幾何学オブジェクトを配置することができ、続いて制御ボタン900を用いて当該位置への微調節を行うことができる。目視試験オブジェクトを実施形態に従って動かすために、キーボードカーソルキー又は他のキーボードショートカットが用いられてもよい。幾何学オブジェクトを配置することに対する他の代替的な手法は当業者に明らかであろうし、またそのような手法は開示される実施形態の範囲に従っている。
【0062】
例示的な設定の実施形態においては、全体的なベゼル補償設定プロセスを単純化するために、参照点が選択されてよい。従って、説明を目的として、例えば目視オブジェクト部分803の位置が大きく誇張されている。即ち、図8に示されるようなディスプレイ(0,0)の垂直及び水平画像部分の論理座標(ディスプレイの画素に対応していてよい)が、参照点として固定されてよい。同様に、ディスプレイ(0,1)の上側境界が固定されてもよく、この場合、水平(即ち左右)位置調節のみが目視オブジェクト部分803に対してなされ得る。目視オブジェクト803の初期位置は破線805に近いであろう。即ち、第1の部分803と第2の部分801(固定部分)とが、設定されるべきディスプレイ(0,1)と隣接ディスプレイ(0,0)の間の、共通境界部の近傍の相対方位(relative orientation)において最初に表示され、ここで共通境界部はディスプレイ(0,1)のベゼル及びディスプレイ(0,0)のベゼルとこれらベゼルの間に存在していてよい任意の空間とによって形成される。
【0063】
従って、SLSディスプレイグリッドにおいて用いられるディスプレイの数及び対応する配列に依存するであろう幾つかの実施形態においては、ディスプレイの幾つかは、残りのディスプレイのみが設定される必要があるように、適切な位置に最初に「固定される」ことになる。例えば図10において、上側の一番左のディスプレイ(0,0)は、このディスプレイがSLSディスプレイ全体の左上境界を形成するものと考えられてよいことを理由として、固定されてよい。この場合、設定されるべき最初のディスプレイはディスプレイ(1,0)であってよい。ディスプレイ(1,0)もまた、そのx座標に関して「固定されて」よく、即ちディスプレイ(1,0)の一番左の部分は、SLSディスプレイ全体の外側境界の一部を形成している。このことは、幾つかの実施形態において外側ディスプレイベゼルの位置合わせを前提としてよいが、これに該当する必要はない。議論中の例におけるディスプレイ(1,0)の設定に対して、ユーザは、三角形の部分のy座標がディスプレイ(0,0)に一致するように位置合わせすることになる。プロセスは次いでディスプレイ(0,1)、(0,2)及び(0,3)へと進む。図10に示されるように、ディスプレイ(1,3)がディスプレイ(0,3)に対して設定される。即ち、ディスプレイ(1,3)は設定されるべきディスプレイであり、目視試験オブジェクト移動可能部分1003を有している。従って、隣接ディスプレイ(0,3)は目視試験オブジェクト固定部分1001を有している。任意の特定の形状に対して「固定」部分と「移動可能」部分は完全に幾何学的に交換可能であることが理解されるべきである。従って、幾つかの例では例示的な三角形の「頂点」が移動可能部分であってよい一方で、他の例では「底辺」が移動可能部分であってよい。また、既に論じたように、ディスプレイ(0,3)、(1,3)及び(2,3)(最も外側の右列)は、SLSの外側境界を形成するように論理水平座標、即ちx座標に関して固定されてよい。しかし、既に論じたように、これに該当する必要はない。例示的な設定に戻ると、プロセスはディスプレイ(1,3)、(2,3)、(2,2)及び(2,1)と続く。
【0064】
図11に示されるように、ディスプレイ(2,1)は、三角形の部分をディスプレイ(2,0)及びディスプレイ(2,2)に対して位置決めする必要がある。図11はディスプレイ(2,1)のための位置決めが完了した後にSLSディスプレイがどのように見えるのかを示している。ユーザは次いで、制御ボタン900を用いて「次へ(NEXT)」を選択してよい。説明中の例示的な実施形態によると、図12に示されるように、設定プロセスは次いでディスプレイ(1,1)へと進む。その理由は、この例においては、ディスプレイ(0,0)及び(2,0)がSLSグリッド全体の外側の最も左の境界を形成するものとして「固定された」ところにある。ディスプレイ(1,0)は設定された最初のディスプレイであって。従って、プロセスはディスプレイ(1,1)に進む。図12はディスプレイ(1,1)のための位置決めが完了した後にSLSディスプレイがどのように見えるのかを示している。ユーザは次いで、制御ボタン900を用いて「次へ」を選択して、この進行中の例において設定されるべき最後のディスプレイであるディスプレイ(1,2)へと進んでよい。
【0065】
図13はディスプレイ(1,2)のための位置決めが完了した後にSLSディスプレイがどのように見えるのかを示している。尚、ディスプレイ(1,2)は、その隣接ディスプレイが既に設定されて今や固定を維持されていることを理由として、その水平方向の隣接ディスプレイ(1,1)及び(1,3)の両方に対して並びに垂直方向の隣接ディスプレイ(0,2)及び(2,2)の両方に対して位置合わせ及び位置決めを必要とする。
【0066】
最後のディスプレイのベゼル補償設定を完了すると、幾つかの実施形態においては、「次へ(NEXT)」制御ボタンは「完了(DONE)」制御ボタンに変わる。制御ボタン900で「完了」を選択すると(又はボタンが変わらない実施形態において「次へ」を選択すると)、ベゼル設定ウィザードは、ベゼル設定プロセスの間にユーザ入力によって生成されたベゼル設定データの保存を完了する。ベゼル設定データは図1に示されるベゼル補償セッティング121として保存される。ベゼル設定セッティングは、設定されたディスプレイ及び最初に固定されたディスプレイの各々に対するx及びy座標オフセットを含む。例えば、ディスプレイ(0,0)のために保存されるデータは、ディスプレイ(0,0)の論理水平及び垂直座標がSLS全体の参照角(reference corner)を形成することを示す座標「行=0,列=0」及びオフセット(0,0)を含む。別の例においては、ディスプレイ(0,0)が水平及び垂直スパン「x:0…287」及び「y:0…239」を有していると仮定する(数値は単に例示的なものであることが理解されるべきである)。その場合において、ディスプレイ(0,1)がスパン「x:290…577」及び「y:0…239」を有しているときには、このことはこの例ではディスプレイ(0,0)とディスプレイ(0,1)の間に50のベゼル間隔があることを示している(即ちベゼルは240で始まり289で終り、ディスプレイ(0,1)は290で始る)。両ディスプレイ(0,0)及び(0,1)はSLSディスプレイグリッド全体の上側境界を形成し、従ってこれらのディスプレイのためのy座標は固定されて考えられたので、両ディスプレイ(0,0)及び(0,1)のyオフセットはゼロである。この例でディスプレイ(0,1)のために保存されるオフセットは、ディスプレイ(0,1)の水平上の可視区域が290で始るので、(290,0)であろう。目視試験オブジェクトの移動可能部分を目視試験オブジェクトの固定部分に位置合わせすることによって、ベセル区域の「背後の」画素密度は、設定されるべきディスプレイ及びその隣接ディスプレイの実際の画素密度を前提として、2つの目視試験オブジェクト部分が整列するように事実上拡大され又は縮小される。
【0067】
方法は、任意の数のディスプレイを有する任意のSLSグリッド設定に対しても同様に適用され得る。既に論じた例においては、目視試験オブジェクトの例として直角三角形が図面に示されたが、実施形態に従いベゼル補償を設定するために任意の適切な形状又はオブジェクトが用いられてよいことが理解されるべきである。直角三角形は、位置合わせ状態にあるか又は外れているかを人間の目によって容易に区別可能なオブジェクトであると信じられており、またこの幾何学形状は、十字交差線等の他の幾何学形状を用いる場合に生じ得る光学的錯視を防止すると信じられている。目視知覚能力を更に高めるもとのして、種々の実施形態は、幾何学形状に対する色塗りつぶし(color fill)を用いてもよい。黒色背景上の金色は、直角三角形等の幾何学的形状の位置合わせをユーザが最低限の光学的錯視問題で適切に把握することを支援すると信じられている。1つのそのような光学的錯視例は「ポゲンドルフ(Poggendorff)」の錯視であり、ツェルナー(Zollner)の錯視もそうであり、ポゲンドルフの錯視においては、複数の斜線は、それらの線の一部がオブジェクトの背後に隠されている場合に、即ちそれらの線がオブジェクト境界で終了しており且つオブジェクトの隣接境界から外に向かって続いている場合に、正しく位置合わせされていないように見えることがある。これらの例示的な光学的錯視は、ベゼル補償を提供することに必然的に関連しており、またユーザの知覚による位置調整に伴う問題をもたらすことがある。
【0068】
しかし、任意の幾何学的形状、限定はされないが例えば、交差線、単線、平行線、円、正方形、長方形、多角形、等が、幾何学的形状内で用いられる塗りつぶし、任意の適切な塗りつぶしパターン及び/若しくは任意の所望の塗りつぶし色、並びに任意の所望の背景色若しくは背景パターンを用いることを伴い又は伴わずに、開示される種々の実施形態において用いられてよい。異なる形状、パターン、塗りつぶし、背景、等の組み合わせが種々の実施形態によって用いられてもよい。3次元形状又はオブジェクト、限定はされないが例えば3次元幾何学的形状、キャラクター等が、種々の実施形態によって用いられてもよい。
【0069】
図14はベゼル補償設定が満足に完了したかどうか又は設定セッティングの更なる編集が必要かどうかをユーザが決定することができるようにSLSの個々のディスプレイの各々上に複数の目視試験オブジェクトを表示するベゼル補償設定確認ディスプレイ1400を示している。確認表示1400はまた、それに付随するウィンドウであって、目視試験オブジェクトの見え方が正しいかどうか、及びユーザが設定を完了することを望んでいるのかあるいは設定アプリケーションに戻ってプロセスを再度進めることによってセッティングを編集することを望んでいるのか、をユーザに問い合わせるウィンドウを有していてよく、このウィンドウはSLSディスプレイの任意の1つ上に表示される。
【0070】
図15〜図18は実施形態に従う種々の動作を説明するフローチャートである。例えば図15は、高レベルでの全体的な動作を示している。1501においては、第1の部分及び第2の部分へと分離される目視試験オブジェクトは、設定されるべきディスプレイ上及びSLSディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に表示される。これにより、ユーザは、目視試験オブジェクトの第1の部分を目視試験オブジェクトの第2の部分に位置合わせすることによって、ベゼル補償設定を行うことが可能になる。従って1503においては、第1の部分を第2の部分に位置合わせすることの入力に応答して、ベゼル補償設定情報が得られる。目視試験オブジェクトの第1の部分は設定されるべきディスプレイ上に表示され、移動可能であるが、第2の部分は1つ以上の隣接ディスプレイ上に表示され、適切な位置に固定される。第1の部分は、設定されるべきディスプレイの及びその隣接ディスプレイのベゼルによって形成される共通の境界部により目視試験オブジェクトの第3の部分が隠されて現れるように動かされて第2の部分に位置合わせされる。
【0071】
次に図16を参照すると、ブロック1601は、SLSディスプレイを形成しているディスプレイのベゼル補償設定のために種々の実施形態がユーザインタフェースを提供することを示している。ブロック1603は、ベゼル補償論理117がOS115を介してグラフィクスドライバ127と通信してベゼルの幅及び高さ並びにベゼルの間に存在していてよい任意の間隔を含むSLSディスプレイのサイズを決定することを示している。種々のディスプレイの可視区域の高さ及び幅は、グラフィクスドライバ127によって得られ、グラフィクスドライバ127は、SLSの物理ディスプレイと通信してディスプレイ能力及び各ディスプレイのためのセッティングを取得する。既に論じたように、グラフィクスドライバ127は、ディスプレイの物理的能力、限定はされないが例えばディスプレイ画素密度を調べることになる。従って、例えば画素における高さ及び幅はSLSディスプレイを構成している各個々のディスプレイに対して既に得られているのだから、ブロック1603においては、ベゼル補償論理117はSLS全体のデスクトップサイズに対する情報を有する。
【0072】
ベゼル補償論理117によって取得されるこの情報は、SLSディスプレイの各々がベゼル補償可能であるかどうかを決定するためにも用いられる。また幾つかの実施形態においては、ベゼルの高さ及び幅は、グラフィクスドライバ127によって取得されるディスプレイ情報の一部として取得されてもよい。しかし、幾つかの実施形態はSLS区域内のベゼルの推定された全体の高さ及び幅を用いるであろうし、そしてこの推定された全体の高さ及び幅はベゼル補償論理117によって決定されることになる。例えばベゼル補償論理117は、ベゼル補償セッティング121内に含まれる予め定められた値を単純に用いてよい。例えば、SLS全体のデスクトップ区域の10%、即ちSLS上に表示されることになる大型デスクトップの10%が、ベゼル区域から構成されてよい(より特定的にはベゼル区域の「背後に」隠れてよい)。つまり、ベゼル区域は、ベゼルの背後のデスクトップ画像の一部分を効果的に「隠す」。ユーザは次いで、設定プロセスの間、目視試験オブジェクトを適宜調節することによってこれを修正する。ブロック1605は、ディスプレイの1つ、例えば上側の一番左角のディスプレイ(しかし、SLSディスプレイの任意の角が参照として用いられてよい)が参照ディスプレイとして選択され、そしてその論理垂直及び水平座標がベゼル補償論理117によって固定されることを示している。即ち、その角のディスプレイはユーザによってもはや設定可能ではなくなり、その垂直及び水平座標が「固定される」ことになる。更にブロック1607に示されるように、ベゼル補償論理117は続いて、設定されるべきディスプレイ及び少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に1つ以上の目視試験オブジェクトを表示する。1609に示されるように、ベゼル補償論理117は、1つ以上の目視試験オブジェクトを位置合わせすることの入力への応答としてベゼル補償設定情報を得ることになる。
【0073】
図17は種々の実施形態の動作の更なる詳細を提供する。それに従い1701に示されるように、任意の数のディスプレイ、例えば「N個の」ディスプレイのSLSがベゼル補償のために設定される。1701においては、参照ディスプレイが選択され、その座標が固定される。従って、(N−1)個の残りのディスプレイが設定されるべきままである。そのため1703においては、ベゼル補償論理117が第Iディスプレイ上に目視試験オブジェクトを提供する。1705に示されるように、第Iディスプレイの論理xy座標を修正するユーザ調節入力がベゼル補償論理117によって用いられて、SLSに対する第Iディスプレイの相対xy座標を調節する。また1707においては、セッティングがベゼル補償セッティング121として保存される。1709及び1711において、設定されることを必要とする任意の更なるディスプレイが残っている場合には、プロセスはブロック1703に戻る。一方、更なるディスプレイが残っていない場合には、1713に示されるように、プロセスは、SLSの全てのディスプレイ上に目視試験オブジェクトを提供し、そしてベゼル補償設定の完了を確認すること又は設定を編集することをユーザに促す。これの例は図14に示されており、図14は複数の目視試験オブジェクトがSLSの全てのディスプレイ上に表示されていることを示している。ユーザは次いで1715に示されるように「完了(DONE)」又は「編集(EDIT)」を選択してよく、完了の場合にはプロセスは1717で終了する。ユーザが「編集」を選択した場合には、プロセスは1701に戻って上述したように残りのブロックを続ける。
【0074】
図18は1803に示されるように参照としての角のディスプレイを選択することに加えて幾つかの実施形態がSLSディスプレイの種々の外側周囲縁を規定してもよいことを示している。例えば1805においては、参照縁として垂直縁が選択される。選択される垂直縁は、参照ディスプレイの反対側又は向かい側の列を代表してよい。この垂直縁上の複数のディスプレイ(即ちSLSの列を形成している複数のディスプレイ)の論理x座標は、次いでそれらの論理外側縁に関して固定される。同様に1807に示されるように、参照ディスプレイの反対側又は向かい側の複数のディスプレイの行を代表してよい水平縁が、参照縁として選択されてよい。この場合、参照縁(即ち参照行)を形成している複数のディスプレイのy座標は固定されてよい。従って、当該行を構成する複数のディスプレイは、水平方向(x方向)、即ち左右においてのみ設定され得る。
【0075】
既に論じたように、提供される例に関しては、実施形態に従い、設定は概して参照ディスプレイで始り内側に向かう渦巻き状の順序で起こる。例えば、左上ディスプレイが参照として選択されてよく、そして設定プロセスは概して内側へ向かう時計回り渦巻き状の順序で進んでよい。もちろん、渦巻きの厳密な方向は、選択された順序によって決定されてよく、時計回りである必要はない。つまり、順序は時計回りである必要はなく、反時計回りの順序が用いられてもよい。渦巻き状又は概して渦巻き状の順序に関して既に論じたように、渦巻き状の順序は、多少は変更されてよく、また選択された参照角ディスプレイから直接始る必要はない。例えば、左上角のすぐ右のディスプレイの前に、左上角のすぐ下のディスプレイが設定されてよい。即ち、左上角ディスプレイのすぐ下の行における隣接ディスプレイ(即ちディスプレイ(1,0))は、厳密な渦巻き状の順序の例外とされて、設定されるべき最初のディスプレイとして前倒しされてよい。この例においては、SLSの左上ディスプレイは、ディスプレイ(0,0)として指定されてよく、また、そのxy座標が参照ディスプレイとして固定されることを理由として、設定可能でなくてよい。そしてこの例では、続いて設定されるべき次のディスプレイは、左上角からすぐ右の隣接ディスプレイ、例えばディスプレイ(0,1)であってよい。
【0076】
別の実施形態においては、左上角に位置する参照ディスプレイの向かい側の最も右の列の複数のディスプレイが、参照縁、即ちSLS面の右縁を規定するものとして選択されてよい。この場合、最も右の列にある全てのディスプレイは、右縁に効果的に束縛されるようになるであろうし、従ってそれらのx座標が固定されることになる。従って、最も右の列を形成している全てのディスプレイは、水平(左右)のx方向においては、もはや設定可能ではなくなるであろう。同様に、一番下の行はSLSの底縁を規定するものとして選択されてよい。その場合、一番下の行を形成している全てのディスプレイは、縁に束縛されるようになるであろうし、従って垂直(上下)のy方向においては、もはや設定可能ではなくなるであろう。この例は一般的に図18のフローチャートによって示されている。
【0077】
また、上述の全てに対する代替的実施形態においては、図14に示されるような複数の目視試験オブジェクトは、SLSを形成しているディスプレイ上に同時に表示されてよい。この例示的な実施形態においては、ユーザは、上述した例と同様に、複数の目視試験オブジェクトの各々の移動可能部分をドラッグ・アンド・ドロップすることによって設定を行うことができる。ディスプレイ(0,0)等の参照ディスプレイが選択され且つそのxy座標に関して固定されてもよい。同様に、参照垂直及び水平縁が選択され且つ対応する座標がディスプレイの当該セットのために固定されてよい。いずれにしても、設定されるべき残りの座標及び目視試験オブジェクトの残りの移動可能部分は、全てSLS上に一斉に同時に表示されてよい。しかし、ユーザは、どの目視試験オブジェクトをどのような順序で次と位置合わせするかの指示によって、同じ概して渦巻き状パターンに追従することを促されてよい。幾つかの実施形態は、この指示を例えば設定されるべき境界ディスプレイの周りを強調するこによって達成する。他の指示は、限定はされないが例えば、設定されるべきディスプレイ(及びその必要とされる設定隣接ディスプレイ)の背景色を変更すること、設定されるべきディスプレイの可視区域の境界の周りのベゼルの隣に強調された境界を提供すること、等を含む。
【0078】
更に、長方形配列を有するSLSディスプレイの例が論じられてきたが、SLSは長方形である必要はない。即ち、「長方形」は完全な長方形ではなくてよい。1つのそのような例は、5つのディスプレイを有する十字パターンである。従って、最上行及び最下行は1つの中央ディスプレイのみからなるであろうし、それに3つの中間行が付随してよい。つまり、最上行及び最下行のそれぞれ2つの左右端ディスプレイは長方形から「なくなっている(missing)」。そのような構成もまた、実施形態に従ってベゼル補償設定可能である。当業者によって検討されるであろう他の同様な配列もまた、ここに開示される実施形態の方法及び装置を用いてベゼル補償設定可能である。
【0079】
従って、ここに開示される種々の実施形態は、物理的に配列されたディスプレイの多重セットに多重グラフィクス処理ユニットが接続される場合であっても、種々の物理的配列を収容するのに適している。また、例示的な三角形形状が説明の目的で用いられてきたが、他の目視試験オブジェクトがここに開示される種々の実施形態によって提供されてもよい。例えば、第1の部分及び第2の部分のみを有するよりもむしろ、3つ以上の部分を有するオブジェクトが用いられてよい。この場合、試験オブジェクトはその多重部分へと多重ディスプレイにわたって断片化されて示されてよく、ここで「位置合わせ(alignment)」は、設定されるべきディスプレイ上に表示される移動可能中央部分に対して多重固定部分を位置合わせする。例えば、図13に示される4つの三角形の代わりに、ディスプレイ(1,2)上の単一のオブジェクト部分として現れる幾何学形状又はオブジェクトであってよく、これは上下左右全ての方向において設定可能である。
【0080】
このように、複数のディスプレイから形成される単一大型面(SLS)ディスプレイのユーザベゼル補償設定を可能にする方法及び装置がここに開示されてきた。6つ以上のディスプレイのグループへの動作可能な接続のための多重コネクタポートを伴う装置を有する例示的な実施形態が説明されてきた。ベゼル補償設定例が24ディスプレイSLSディスプレイのために提供されてきた。しかし、ここに開示される実施形態は、特定の数のディスプレイになんら限定されるものとして解釈されるべきではない。即ち、もっと多くの又はもっと少ないディスプレイがSLSディスプレイを形成してよい。更に、一番左上のディスプレイで開始してSLSの内側のディスプレイに向かう概して渦巻き状の設定プロセスの例が説明された。その一方で、4つの角のうちの任意の角が最初の参照点として選択され得たし、従って「渦巻き状」は実施形態に従い種々の適切な位置で開始してよい。更には、参照ディスプレイは角のディスプレイである必要はない。種々の他の「渦巻き状」、ディスプレイ及び/又はディスプレイのセットに接続されるグラフィクス処理ユニットの配列並びに設定が、当業者によって想定されるであろうし、それらはここに開示される実施形態により又は以下の特許請求の範囲に従い意図されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定されるべきディスプレイ上及び単一大型面ディスプレイを形成する複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に、第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを表示することと、ベゼル補償設定情報を得ることと、を備える方法であって、
前記第1の部分は前記設定されるべきディスプレイ上に表示され、前記第2の部分は前記少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に表示され、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記設定されるべきディスプレイと前記少なくとも1つの隣接ディスプレイの間の、共通境界部の近傍の相対方位において表示され、
前記ベゼル補償設定情報は前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせすることの入力に応答して得られ、前記第1の部分は前記目視試験オブジェクトの第3の部分が前記共通境界部によって隠されて現れるように動かされて前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせする方法。
【請求項2】
前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせするための位置合わせコントロールを表示することと、
前記設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、前記ベゼル補償設定情報に基づいて、及び前記位置合わせコントロールを用いて動かされている前記目視試験オブジェクトの前記第1の部分に応答して、調節することと、を備える請求項1の方法。
【請求項3】
前記設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、前記ベゼル補償設定情報に基づいて、及びドラッグ・アンド・ドロップ技術を用いて動かされている前記目視試験オブジェクトの前記第1の部分に応答して、調節することを備える請求項1の方法。
【請求項4】
設定されるべきディスプレイ上及び単一大型面ディスプレイを形成する複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に、第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを表示することは、
前記目視試験オブジェクトとして直角三角形を表示することを備える請求項1の方法。
【請求項5】
色塗りつぶしを有し且つ前記設定されるべきディスプレイ上及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイ上の黒色背景上に表示される前記直角三角形を表示することを備える請求項4の方法。
【請求項6】
前記複数のディスプレイによって形成されるべき前記単一大型区域面(SLS)ディスプレイの幅及び高さ寸法を入力として得ることと、
前記複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法を入力として得ることと、
前記SLSディスプレイ内の少なくとも1つの参照ディスプレイの垂直及び水平論理座標を前記概算幅及び高さ寸法に基づいて固定することと、を備える請求項1の方法。
【請求項7】
前記複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法を入力として得ることは、
前記単一大型区域面ディスプレイ内の隣接ディスプレイのベゼル間の任意の間隔を含む総ベゼル高さ及び幅を得ることを備える請求項6の方法。
【請求項8】
前記SLSディスプレイ内の少なくとも1つの参照ディスプレイの垂直及び水平論理座標を前記概算幅及び高さ寸法に基づいて固定することは、
参照ディスプレイの垂直及び水平座標を長方形配列の角に固定することを備え、前記SLSディスプレイを形成する前記複数のディスプレイは前記長方形配列内に配列される請求項6の方法。
【請求項9】
前記SLSディスプレイを形成する前記複数のディスプレイから選択される設定されるべきディスプレイのセットを決定することと、
ディスプレイの前記セットの設定されるべき各ディスプレイ上で、一つずつ設定される各ディスプレイに対して、設定されるべき先行するディスプレイの設定の完了の後に設定されるべき次のディスプレイに向かうシーケンスで順次進んで、1つ以上の目視試験オブジェクトを表示することと、を更に備え、
前記シーケンスは、前記長方形配列の外側周囲のディスプレイから前記長方形配列の最も内側である最後の最も内側のディスプレイへと進む概して渦巻き状のパターンに追従する請求項8の方法。
【請求項10】
前記共通境界部は前記設定されるべきディスプレイの第1のベゼル及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルによって形成される請求項1の方法。
【請求項11】
前記設定されるべきディスプレイ上に表示される前記第1の部分は移動可能であり、前記第2の部分は固定される請求項1の方法。
【請求項12】
複数のディスプレイによって形成されるべき単一大型区域面ディスプレイの幅及び高さ寸法を得ることと、
前記複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法を得ることと、
設定されるべきディスプレイに対して及び前記単一大型面ディスプレイを形成する前記複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイに対して表示可能情報をベゼル補償設定論理により提供することと、
設定情報を得ることと、を備える方法であって、
前記表示可能情報は第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを表示するためのものであり、前記第1の部分は前記設定されるべきディスプレイ上に表示されるべきものであり、前記第2の部分は前記少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に表示されるべきものであり、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記設定されるべきディスプレイの第1のベゼルと前記少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルとによって形成される境界部を横切る相対方位において表示されるべきものであり、前記設定情報は前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせすることの入力に基づいて得られる方法。
【請求項13】
少なくとも1つのプロセッサ及び前記プロセッサに動作可能に結合されるメモリを備える装置であって、
前記メモリは前記少なくとも1つのプロセッサによる実行のための命令を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、設定されるべきディスプレイのための及び単一大型面ディスプレイを形成する複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイのための表示可能情報を提供することと、ベゼル補償設定情報を得ることと、の動作が可能であり、
前記表示可能情報は第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを含み、前記第1の部分は前記設定されるべきディスプレイ上での表示のためのものであり、前記第2の部分は前記少なくとも1つの隣接ディスプレイ上での表示のためのものであり、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記設定されるべきディスプレイと前記少なくとも1つの隣接ディスプレイの間の共通境界部の近傍の相対方位において表示され、
前記ベゼル補償設定情報は前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせすることの入力に応答して得られ、前記第1の部分は前記目視試験オブジェクトの第3の部分が前記共通境界部によって隠されて現れるように動かされて前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせする装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせするための位置合わせコントロールを表示するための表示可能情報を提供することと、
前記設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、前記ベゼル補償設定情報に基づいて、及び前記位置合わせコントロールを用いて動かされている前記目視試験オブジェクトの前記第1の部分に応答して、調節することと、の動作が可能な請求項13の装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に結合される前記設定されるべきディスプレイ及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイを更に備え、
前記設定されるべきディスプレイ及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイは、前記少なくとも1つのプロセッサから前記表示可能情報を受信することと、前記目視試験オブジェクトを表示することと、の動作が可能である請求項13の装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
前記設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、前記ベゼル補償設定情報に基づいて、及びドラッグ・アンド・ドロップ技術を用いて動かされている前記目視試験オブジェクトの前記第1の部分に応答して、調節することの動作が可能である請求項13の装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
前記目視試験オブジェクトとして直角三角形を表示するための表示可能情報を前記設定されるべきディスプレイに対して及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイに対して提供することの動作が可能である請求項15の装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
色塗りつぶしを有し且つ黒色背景上に表示される前記直角三角形を表示するための表示可能情報を前記設定されるべきディスプレイに対して及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイに対して提供することの動作が可能である請求項17の装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
前記複数のディスプレイによって形成されるべき前記単一大型区域面(SLS)ディスプレイの幅及び高さ寸法を入力として得ることと、
前記複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法を入力として得ることと、
前記SLSディスプレイ内の少なくとも1つの参照ディスプレイの垂直及び水平論理座標を前記概算幅及び高さ寸法に基づいて固定することと、の動作が可能である請求項13の装置。
【請求項20】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
前記単一大型区域面ディスプレイ内の隣接ディスプレイのベゼル間の任意の間隔を含む総ベゼル高さ及び幅を得ることの動作が可能である請求項19の装置。
【請求項21】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
参照ディスプレイの垂直及び水平座標を長方形配列の角に固定することによって、前記SLSディスプレイ内の少なくとも1つの参照ディスプレイの垂直及び水平論理座標を前記概算幅及び高さ寸法に基づいて固定することの動作が可能であり、前記SLSディスプレイを形成する前記複数のディスプレイは前記長方形配列内に配列される請求項19の装置。
【請求項22】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
前記SLSディスプレイを形成する前記複数のディスプレイから選択される設定されるべきディスプレイのセットを決定することと、
ディスプレイの前記セットの設定されるべき各ディスプレイ上で、一つずつ設定される各ディスプレイに対して、設定されるべき先行するディスプレイの設定の完了の後に設定されるべき次のディスプレイに向かうシーケンスで順次進んで、1つ以上の目視試験オブジェクトを表示するための表示可能情報を提供することと、の動作が可能であり、
前記シーケンスは、前記長方形配列の外側周囲のディスプレイから前記長方形配列の最も内側である最後の最も内側のディスプレイへと進む概して渦巻き状のパターンに追従する請求項13の装置。
【請求項23】
前記共通境界部は前記設定されるべきディスプレイの第1のベゼル及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルによって形成される請求項13の装置。
【請求項24】
前記設定されるべきディスプレイ上に表示される前記第1の部分は移動可能であり、前記第2の部分は固定される請求項13の装置。
【請求項25】
少なくとも1つのプロセッサによる実行のための実行可能な命令を備えるコンピュータ可読メモリであって、
前記実行可能な命令は、実行されるときに、設定されるべきディスプレイのための及び単一大型面ディスプレイを形成する複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイのための表示可能情報を提供することと、ベゼル補償設定情報を得ることと、を前記少なくとも1つのプロセッサにさせ、
前記表示可能情報は第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを含み、前記第1の部分は前記設定されるべきディスプレイ上での表示のためのものであり、前記第2の部分は前記少なくとも1つの隣接ディスプレイ上での表示のためのものであり、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記設定されるべきディスプレイと前記少なくとも1つの隣接ディスプレイの間の、共通境界部の近傍の相対方位において表示され、
前記ベゼル補償設定情報は前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせすることの入力に応答して得られ、前記第1の部分は前記目視試験オブジェクトの第3の部分が前記共通境界部によって隠されて現れるように動かされて前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせするコンピュータ可読メモリ。
【請求項26】
前記実行可能な命令は、実行されるときに、
前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせするための位置合わせコントロールを表示するための表示可能情報を提供することと、
前記設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、前記ベゼル補償設定情報に基づいて、及び前記位置合わせコントロールを用いて動かされている前記目視試験オブジェクトの前記第1の部分に応答して、調節することと、を前記少なくとも1つのプロセッサに更にさせる請求項25のコンピュータ可読メモリ。
【請求項27】
前記命令は、実行されるときに、
前記設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、前記ベゼル補償設定情報に基づいて、及びドラッグ・アンド・ドロップ技術を用いて動かされている前記目視試験オブジェクトの前記第1の部分に応答して、調節することを前記少なくとも1つのプロセッサに更にさせる請求項25のコンピュータ可読メモリ。
【請求項28】
前記命令は、実行されるときに、
前記目視試験オブジェクトとして直角三角形を表示するための表示可能情報を前記設定されるべきディスプレイに対して及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイに対して提供することを前記少なくとも1つのプロセッサに更にさせる請求項25のコンピュータ可読メモリ。
【請求項29】
単一大型面ディスプレイ上に目視試験オブジェクトの第1の移動可能部分及び第2の固定部分を表示することと、ベゼル補償設定情報を得ることと、を備える方法であって、
前記第1の部分は設定されるべきディスプレイ上に表示され、前記第2の部分は少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に表示され、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記設定されるべきディスプレイの第1のベゼルと前記少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルとによって形成される共通境界部の近傍の相対方位において表示され、前記ベゼル補償設定情報は前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせすることの入力に応答して得られる方法。
【請求項30】
少なくとも1つのプロセッサ及び前記プロセッサに動作可能に結合されるメモリを備える装置であって、
前記メモリは前記少なくとも1つのプロセッサによる実行のための命令を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、単一大型区域面(SLS)を形成する複数のディスプレイ上での表示のためにベゼル補償設定グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を提供することの動作が可能であり、
前記GUIは第1の部分及び第2の部分を有する目視試験オブジェクトを含み、前記第1の部分は、第1のディスプレイ上で、隣接参照ディスプレイ上に位置する前記第2の部分に対して前記隣接参照ディスプレイ及び前記第1のディスプレイの間の境界部を介して位置合わせするために移動可能である装置。
【請求項31】
前記GUIは前記移動可能部分を前記固定部分に位置合わせするための位置合わせコントロールを更に含む請求項30の装置。
【請求項32】
前記GUIは設定されるべき第1のディスプレイから設定されるべき最後のディスプレイに至るまでディスプレイ単位でユーザを案内する指示を更に含む請求項31の装置。
【請求項1】
設定されるべきディスプレイ上及び単一大型面ディスプレイを形成する複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に、第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを表示することと、ベゼル補償設定情報を得ることと、を備える方法であって、
前記第1の部分は前記設定されるべきディスプレイ上に表示され、前記第2の部分は前記少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に表示され、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記設定されるべきディスプレイと前記少なくとも1つの隣接ディスプレイの間の、共通境界部の近傍の相対方位において表示され、
前記ベゼル補償設定情報は前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせすることの入力に応答して得られ、前記第1の部分は前記目視試験オブジェクトの第3の部分が前記共通境界部によって隠されて現れるように動かされて前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせする方法。
【請求項2】
前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせするための位置合わせコントロールを表示することと、
前記設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、前記ベゼル補償設定情報に基づいて、及び前記位置合わせコントロールを用いて動かされている前記目視試験オブジェクトの前記第1の部分に応答して、調節することと、を備える請求項1の方法。
【請求項3】
前記設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、前記ベゼル補償設定情報に基づいて、及びドラッグ・アンド・ドロップ技術を用いて動かされている前記目視試験オブジェクトの前記第1の部分に応答して、調節することを備える請求項1の方法。
【請求項4】
設定されるべきディスプレイ上及び単一大型面ディスプレイを形成する複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に、第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを表示することは、
前記目視試験オブジェクトとして直角三角形を表示することを備える請求項1の方法。
【請求項5】
色塗りつぶしを有し且つ前記設定されるべきディスプレイ上及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイ上の黒色背景上に表示される前記直角三角形を表示することを備える請求項4の方法。
【請求項6】
前記複数のディスプレイによって形成されるべき前記単一大型区域面(SLS)ディスプレイの幅及び高さ寸法を入力として得ることと、
前記複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法を入力として得ることと、
前記SLSディスプレイ内の少なくとも1つの参照ディスプレイの垂直及び水平論理座標を前記概算幅及び高さ寸法に基づいて固定することと、を備える請求項1の方法。
【請求項7】
前記複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法を入力として得ることは、
前記単一大型区域面ディスプレイ内の隣接ディスプレイのベゼル間の任意の間隔を含む総ベゼル高さ及び幅を得ることを備える請求項6の方法。
【請求項8】
前記SLSディスプレイ内の少なくとも1つの参照ディスプレイの垂直及び水平論理座標を前記概算幅及び高さ寸法に基づいて固定することは、
参照ディスプレイの垂直及び水平座標を長方形配列の角に固定することを備え、前記SLSディスプレイを形成する前記複数のディスプレイは前記長方形配列内に配列される請求項6の方法。
【請求項9】
前記SLSディスプレイを形成する前記複数のディスプレイから選択される設定されるべきディスプレイのセットを決定することと、
ディスプレイの前記セットの設定されるべき各ディスプレイ上で、一つずつ設定される各ディスプレイに対して、設定されるべき先行するディスプレイの設定の完了の後に設定されるべき次のディスプレイに向かうシーケンスで順次進んで、1つ以上の目視試験オブジェクトを表示することと、を更に備え、
前記シーケンスは、前記長方形配列の外側周囲のディスプレイから前記長方形配列の最も内側である最後の最も内側のディスプレイへと進む概して渦巻き状のパターンに追従する請求項8の方法。
【請求項10】
前記共通境界部は前記設定されるべきディスプレイの第1のベゼル及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルによって形成される請求項1の方法。
【請求項11】
前記設定されるべきディスプレイ上に表示される前記第1の部分は移動可能であり、前記第2の部分は固定される請求項1の方法。
【請求項12】
複数のディスプレイによって形成されるべき単一大型区域面ディスプレイの幅及び高さ寸法を得ることと、
前記複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法を得ることと、
設定されるべきディスプレイに対して及び前記単一大型面ディスプレイを形成する前記複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイに対して表示可能情報をベゼル補償設定論理により提供することと、
設定情報を得ることと、を備える方法であって、
前記表示可能情報は第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを表示するためのものであり、前記第1の部分は前記設定されるべきディスプレイ上に表示されるべきものであり、前記第2の部分は前記少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に表示されるべきものであり、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記設定されるべきディスプレイの第1のベゼルと前記少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルとによって形成される境界部を横切る相対方位において表示されるべきものであり、前記設定情報は前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせすることの入力に基づいて得られる方法。
【請求項13】
少なくとも1つのプロセッサ及び前記プロセッサに動作可能に結合されるメモリを備える装置であって、
前記メモリは前記少なくとも1つのプロセッサによる実行のための命令を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、設定されるべきディスプレイのための及び単一大型面ディスプレイを形成する複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイのための表示可能情報を提供することと、ベゼル補償設定情報を得ることと、の動作が可能であり、
前記表示可能情報は第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを含み、前記第1の部分は前記設定されるべきディスプレイ上での表示のためのものであり、前記第2の部分は前記少なくとも1つの隣接ディスプレイ上での表示のためのものであり、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記設定されるべきディスプレイと前記少なくとも1つの隣接ディスプレイの間の共通境界部の近傍の相対方位において表示され、
前記ベゼル補償設定情報は前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせすることの入力に応答して得られ、前記第1の部分は前記目視試験オブジェクトの第3の部分が前記共通境界部によって隠されて現れるように動かされて前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせする装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせするための位置合わせコントロールを表示するための表示可能情報を提供することと、
前記設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、前記ベゼル補償設定情報に基づいて、及び前記位置合わせコントロールを用いて動かされている前記目視試験オブジェクトの前記第1の部分に応答して、調節することと、の動作が可能な請求項13の装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に結合される前記設定されるべきディスプレイ及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイを更に備え、
前記設定されるべきディスプレイ及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイは、前記少なくとも1つのプロセッサから前記表示可能情報を受信することと、前記目視試験オブジェクトを表示することと、の動作が可能である請求項13の装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
前記設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、前記ベゼル補償設定情報に基づいて、及びドラッグ・アンド・ドロップ技術を用いて動かされている前記目視試験オブジェクトの前記第1の部分に応答して、調節することの動作が可能である請求項13の装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
前記目視試験オブジェクトとして直角三角形を表示するための表示可能情報を前記設定されるべきディスプレイに対して及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイに対して提供することの動作が可能である請求項15の装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
色塗りつぶしを有し且つ黒色背景上に表示される前記直角三角形を表示するための表示可能情報を前記設定されるべきディスプレイに対して及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイに対して提供することの動作が可能である請求項17の装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
前記複数のディスプレイによって形成されるべき前記単一大型区域面(SLS)ディスプレイの幅及び高さ寸法を入力として得ることと、
前記複数のディスプレイに対する総ベゼル高さ及び幅の概算高さ及び幅寸法を入力として得ることと、
前記SLSディスプレイ内の少なくとも1つの参照ディスプレイの垂直及び水平論理座標を前記概算幅及び高さ寸法に基づいて固定することと、の動作が可能である請求項13の装置。
【請求項20】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
前記単一大型区域面ディスプレイ内の隣接ディスプレイのベゼル間の任意の間隔を含む総ベゼル高さ及び幅を得ることの動作が可能である請求項19の装置。
【請求項21】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
参照ディスプレイの垂直及び水平座標を長方形配列の角に固定することによって、前記SLSディスプレイ内の少なくとも1つの参照ディスプレイの垂直及び水平論理座標を前記概算幅及び高さ寸法に基づいて固定することの動作が可能であり、前記SLSディスプレイを形成する前記複数のディスプレイは前記長方形配列内に配列される請求項19の装置。
【請求項22】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、
前記SLSディスプレイを形成する前記複数のディスプレイから選択される設定されるべきディスプレイのセットを決定することと、
ディスプレイの前記セットの設定されるべき各ディスプレイ上で、一つずつ設定される各ディスプレイに対して、設定されるべき先行するディスプレイの設定の完了の後に設定されるべき次のディスプレイに向かうシーケンスで順次進んで、1つ以上の目視試験オブジェクトを表示するための表示可能情報を提供することと、の動作が可能であり、
前記シーケンスは、前記長方形配列の外側周囲のディスプレイから前記長方形配列の最も内側である最後の最も内側のディスプレイへと進む概して渦巻き状のパターンに追従する請求項13の装置。
【請求項23】
前記共通境界部は前記設定されるべきディスプレイの第1のベゼル及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルによって形成される請求項13の装置。
【請求項24】
前記設定されるべきディスプレイ上に表示される前記第1の部分は移動可能であり、前記第2の部分は固定される請求項13の装置。
【請求項25】
少なくとも1つのプロセッサによる実行のための実行可能な命令を備えるコンピュータ可読メモリであって、
前記実行可能な命令は、実行されるときに、設定されるべきディスプレイのための及び単一大型面ディスプレイを形成する複数のディスプレイの少なくとも1つの隣接ディスプレイのための表示可能情報を提供することと、ベゼル補償設定情報を得ることと、を前記少なくとも1つのプロセッサにさせ、
前記表示可能情報は第1の部分及び第2の部分に分離される目視試験オブジェクトを含み、前記第1の部分は前記設定されるべきディスプレイ上での表示のためのものであり、前記第2の部分は前記少なくとも1つの隣接ディスプレイ上での表示のためのものであり、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記設定されるべきディスプレイと前記少なくとも1つの隣接ディスプレイの間の、共通境界部の近傍の相対方位において表示され、
前記ベゼル補償設定情報は前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせすることの入力に応答して得られ、前記第1の部分は前記目視試験オブジェクトの第3の部分が前記共通境界部によって隠されて現れるように動かされて前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせするコンピュータ可読メモリ。
【請求項26】
前記実行可能な命令は、実行されるときに、
前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせするための位置合わせコントロールを表示するための表示可能情報を提供することと、
前記設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、前記ベゼル補償設定情報に基づいて、及び前記位置合わせコントロールを用いて動かされている前記目視試験オブジェクトの前記第1の部分に応答して、調節することと、を前記少なくとも1つのプロセッサに更にさせる請求項25のコンピュータ可読メモリ。
【請求項27】
前記命令は、実行されるときに、
前記設定されるべきディスプレイの可視区域の相対垂直及び水平論理座標を、前記ベゼル補償設定情報に基づいて、及びドラッグ・アンド・ドロップ技術を用いて動かされている前記目視試験オブジェクトの前記第1の部分に応答して、調節することを前記少なくとも1つのプロセッサに更にさせる請求項25のコンピュータ可読メモリ。
【請求項28】
前記命令は、実行されるときに、
前記目視試験オブジェクトとして直角三角形を表示するための表示可能情報を前記設定されるべきディスプレイに対して及び前記少なくとも1つの隣接ディスプレイに対して提供することを前記少なくとも1つのプロセッサに更にさせる請求項25のコンピュータ可読メモリ。
【請求項29】
単一大型面ディスプレイ上に目視試験オブジェクトの第1の移動可能部分及び第2の固定部分を表示することと、ベゼル補償設定情報を得ることと、を備える方法であって、
前記第1の部分は設定されるべきディスプレイ上に表示され、前記第2の部分は少なくとも1つの隣接ディスプレイ上に表示され、前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記設定されるべきディスプレイの第1のベゼルと前記少なくとも1つの隣接ディスプレイの第2のベゼルとによって形成される共通境界部の近傍の相対方位において表示され、前記ベゼル補償設定情報は前記第1の部分を前記第2の部分に位置合わせすることの入力に応答して得られる方法。
【請求項30】
少なくとも1つのプロセッサ及び前記プロセッサに動作可能に結合されるメモリを備える装置であって、
前記メモリは前記少なくとも1つのプロセッサによる実行のための命令を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行する場合に、単一大型区域面(SLS)を形成する複数のディスプレイ上での表示のためにベゼル補償設定グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を提供することの動作が可能であり、
前記GUIは第1の部分及び第2の部分を有する目視試験オブジェクトを含み、前記第1の部分は、第1のディスプレイ上で、隣接参照ディスプレイ上に位置する前記第2の部分に対して前記隣接参照ディスプレイ及び前記第1のディスプレイの間の境界部を介して位置合わせするために移動可能である装置。
【請求項31】
前記GUIは前記移動可能部分を前記固定部分に位置合わせするための位置合わせコントロールを更に含む請求項30の装置。
【請求項32】
前記GUIは設定されるべき第1のディスプレイから設定されるべき最後のディスプレイに至るまでディスプレイ単位でユーザを案内する指示を更に含む請求項31の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公表番号】特表2013−516651(P2013−516651A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−547414(P2012−547414)
【出願日】平成23年1月5日(2011.1.5)
【国際出願番号】PCT/CA2011/000012
【国際公開番号】WO2011/082483
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(508301087)エーティーアイ・テクノロジーズ・ユーエルシー (68)
【氏名又は名称原語表記】ATI TECHNOLOGIES ULC
【住所又は居所原語表記】One Commerce Valley Drive East, Markham, Ontario, L3T 7X6 Canada
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月5日(2011.1.5)
【国際出願番号】PCT/CA2011/000012
【国際公開番号】WO2011/082483
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(508301087)エーティーアイ・テクノロジーズ・ユーエルシー (68)
【氏名又は名称原語表記】ATI TECHNOLOGIES ULC
【住所又は居所原語表記】One Commerce Valley Drive East, Markham, Ontario, L3T 7X6 Canada
【Fターム(参考)】
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