説明

複数のファンクションキーを有する電子機器

【課題】電子機器において、ショートカット機能の登録及び変更を容易化する。
【解決手段】電子機器のLCD30aにメニューが表示されている場合、ファンクションキーのいずれかを操作すると、各ファンクションキーに割り当てられているホーム画面におけるショートカットリスト31が画面上に分割表示される。ユーザは割り当てるべき機能をメニューから選択し、割り当てるべきファンクションキーを選択すると、新たに選択されたファンクションキーに選択された機能が割り当てられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のファンクションキーを有する電子機器に関し、特にショートカット機能の割り当て(アサイン)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電子機器において複数のキーに所望の機能や画面を割り当て、当該キーを操作するだけで所望の機能を実行し、あるいは所望の画面に直ちに移行できるショートカット機能が提案されている。
【0003】
下記の特許文献1には、複数のキーに対して所望の機能を割り当てることで設定完了までの操作ステップを削減することを目的として、メニュー項目の中からアサインキー変更の項目を選択し、割り当てたい機能を選択し、選択されたアサインキーに対して選択した機能を割り当てる処理が開示されている。
【0004】
また、下記の特許文献2には、同一の設定メニューにおいて設定操作をやり直す場合に、少数の操作により簡単かつ短時間に設定操作を行うことを目的として、階層化された複数のメニュー画面の一つが表示されている状態でチェックボタンを操作すると表示中のメニュー画面をショートカットメニューとしてメモリに記憶し、メニュー画面が非表示の状態でファンクションボタンを操作するとメモリに記憶されたメニュー画面をビューファインダに表示することが開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2005−267000号公報
【特許文献2】特開2006−101172号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、キー選択メニューを選択し専用のモードに移行することで機能や画面を割り当てるのでは、画面毎にキーの機能が変わる場合に円滑に対応することができない。
【0007】
また、表示中のメニュー画面をショートカットメニューとしてメモリに登録して呼び出すのでは、特定のメニュー画面しか呼び出すことができず、複数のファンクションキーが存在する場合に、いかにこれら複数のファンクションキーに機能を割り当てるかについて開示されていない。
【0008】
本発明の目的は、複数のファンクションキーに所望の画面あるいは機能を効率的に割り当て、ユーザの操作性を一層向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、複数のファンクションキーを有する電子機器であって、表示装置と、階層化メニューの任意の階層において特定のキーが操作された場合に、前記複数のファンクションキーに割り当てられたショートカット機能の一覧を前記表示装置に表示する手段と、前記ショートカット機能の一覧が表示された状態で、前記ファンクションキーのいずれかにショートカット機能を新たに割り当てる手段とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明の1つの実施形態では、前記電子機器は、ハードディスクドライブ及び光ディスクドライブを有するレコーダであり、前記割り当てる手段は、ハードディスクドライブ及び光ディスクドライブのいずれかのドライブで新たに割り当てられた機能が他のドライブでも実行可能である場合に、他のドライブでも自動的に前記機能を同一ファンクションキーに割り当てる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ショートカット機能の割り当て状況を容易に視認できる。また、ショートカット機能の割り当てを容易に変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について、電子機器としてデジタルマスタレコーダを例により説明する。
【0013】
図1に、本実施形態におけるデジタルマスタレコーダの構成を示す。デジタルマスタレコーダは、アナログ入力端子及びデジタル入力端子の外部入力端子を有し、外部入力端子から供給されたオーディオ信号をCD−R/RW、DVD±R、DVD±RWに記録する。また、ハードディスク装置を内蔵し、ハードディスク装置にもオーディオデータを記録することができる。
【0014】
図1において、デジタルマスタレコーダは、CPU10、FPGA(Field Programmable Gate Array:プログラミング可能なLSI)12、DSP14を有し、ハードディスクドライブ26及びDVDドライブ28を有する。
【0015】
CPU10は、クロック16からのクロック信号により動作し、ユーザインタフェースブロック30からの指令に基づいて各種処理を実行する。CPU10の処理プログラムはフラッシュROM18に格納され、CPUの処理データはワークメモリとしてのSDRAM20に格納される。ユーザインタフェースブロック30は、各種キー及び操作状況を視認するための表示用LED、LCD、ロータリエンコーダを有する。ロータリエンコーダは音量調整やメニュー選択等に用いられる。ユーザインタフェースブロック30は、デジタルマスタレコーダのフロントパネルに設けられる。
【0016】
FPGA12は、デジタル入力端子32からデジタルオーディオ信号が供給され、アナログ入力端子34からボリューム36、A/D38、PLD(Programmable Logic Device)40を介してデジタルオーディオ信号が供給される。FPGA12は、PLL22からのクロック信号で動作し、DSP14とシリアルにオーディオデータの送受を行って処理結果をデジタル出力端子46に出力し、あるいはPLD48、D/A50を介してアナログ出力端子52に出力する。CPU10は、FPGA12を介してDSP14の動作を制御し、デジタル入力端子32またはアナログ入力端子34から入力された信号をワークメモリとしてSDRAM24を用いてデジタルデータに変換して、ハードディスクドライブ26に格納したり、DVDドライブ28に装着されたディスクに書き込む(録音)。また、CPU10は、FPGA12を介してハードディスクドライブ28またはDVDドライブ28に装着されたディスクからデータを読み出し、読み出したデータをDVDドライブ28に装着されたディスクまたはハードディスクドライブ28に書き込む(複製)。なお、録音や複製の際、ハードディスクドライブ26にはFATファイルに変換してデータを格納する。DVDドライブ28に装着されたディスクには、該ディスクの種類に応じたファイルフォーマットに変換してデータを書き込む。
【0017】
詳しくは、CPU10は、FPGA12を介して読み出したデータをワークメモリとしてのSDRAM24を用いてフォーマット変換する。フォーマット変換は、上記のようにディスクの種類に応じて決定される。ディスクの種類に応じてフォーマット変換方法を自動選択してもよく、ユーザインタフェースブロック30を用いてユーザが選択したフォーマット変換方式を用いてもよい。自動選択する場合、CPU10は、DVDドライブ28からディスクの種類についての情報を取得し、フォーマット変換方式(変換するファイルシステム)を設定する。マニュアル選択する場合、ユーザインタフェースブロック30から入力された情報はCPU10に供給され、フォーマット変換方式(変換するファイルシステム)が設定される。DSP14は、オーディオデータをPCMオーディオデータに変換する等のオーディオファイルのデータ形式を変換するための処理を行う。また、DSP14は、その他オーディオ信号に対して各種のエフェクト処理を実行してFPGA12に供給する。フェーダー42やD−フィルタ44も各種処理に用いられる。D―フィルタ44は、メータ表示データを生成したり、DSDオーディオデータをPCMオーディオデータに変換する際に用いられる。
【0018】
ハードディスクドライブ26は、例えば2.5インチ型であり、FAT32のファイルシステムフォーマットでデータを格納する。
【0019】
DVDドライブ28はCD及びDVDを駆動可能なコンボドライブであり、CD−R/RW、DVD±R、DVD±RWを駆動可能である。
【0020】
USB端子54はデジタルマスタレコーダのリアパネルに設けられ、パーソナルコンピュータに接続される。
【0021】
以上のような構成において、ユーザインタフェースブロック30内の各種ファンクションキーやロータリエンコーダ(ジョグダイヤル)の操作信号はCPU10に供給され、CPU10は操作信号に応じて適宜LCDにメニュー等を表示し、あるいは選択された処理を実行するが、メニューは階層化されており、任意の階層においてユーザは所望のメニュー画面あるいは所望の機能を簡単な操作で選択したいと欲する場合が多い。そこで、CPU10は、ユーザによる操作に応じてユーザインタフェースブロック30に設けられた複数のファンクションキーのそれぞれにホーム画面の表示時のショートカット機能を割り当てる。各ファンクションキーF1〜F5へのショートカット機能の割り当てデータはフラッシュROM18に登録される。
【0022】
図2に、ユーザインタフェースブロック30の構成を示す。表示装置としてのLCD30a、ユーザ操作手段としてのロータリーエンコーダ(あるいはジョグダイヤル)30b及び選択キー30dが設けられるとともに、複数のファンクションキー30cがLCD30aの下部に設けられる。図では、ファンクションキーとしてF1〜F5の5個のキーが設けられている。LCD30aには各種メニューや情報が階層的に表示される。図では、メインメニューが表示され、メインメニューの項目として、「SYSTEM SETUP」、「PROJECT」、「EDIT」、「DISC」、「COPY」が表示される。また、LCD30aには5個のファンクションキーF1〜F5それぞれの現在の機能が表示される。図では、F1がカーソルの下方への移動、F2がカーソルの上方への移動、F5がホーム画面への移動を示している。カーソルはロータリエンコーダ(ジョグダイヤル)30bを回転操作することによっても移動する。操作キー30dとして、「MEMU」キー、「ENTER」キー、「CANCEL」キーが設けられる。「MEMU」キーはメインメニューを表示する際に、「ENTER」キーは選択した項目を確定登録する際に、「CANCEL」キーは選択した項目をキャンセルする際に操作される。
【0023】
図3に、デジタルマスタレコーダの電源をONした場合の初期画面を示す。この初期画面はホーム画面であり、各種情報が表示される画面である。表示項目としては、メータやディスクの種類、ディスクの状態、現在のプロジェクトのオーディオフォーマット、現在のプロジェクトの名称、現在のファイルの名称、現在のトラック番号、再生中のトラックの時間表示、再生モード表示などであり、さらに、デフォルト状態におけるファンクションキーのショートカット機能が表示される。図では、F1は「I/O SELECT」(入力選択)、F2は「REFERENCE CLOCK」(基準クロック)、F3は「CALENDER」(カレンダー(日時設定))、F4は「PREFERENCE」(プリファレンス)、F5は「UDF管理情報の保存」である。このホーム画面から操作キーの「MEMU」を操作すると、メインメニューの画面に移行する。
【0024】
図4に、メインメニュー画面を示す。図2に示したように、メインメニューとして、「SYSTEM SETUP」、「PROJECT」、「EDIT」、「DISC」、「COPY」が表示される。このメインメニュー画面において、特定のキーとしてF3キーを操作すると、LCD30aに現在のショートカットリスト31、つまりホーム画面表示時における各ファンクションキーのショートカット割り当て一覧がメインメニュー項目と同時に分割表示される。図において、ショートカットリストはLCD30aの画面右側に分割表示されており、メインメニュー項目は画面左側に分割表示される。ショートカット機能がデフォルト状態のままであれば、図に示すようにF1=I/O SELECT、F2=REF.CLOCK、F3=CALENDAR、F4=PREFERENCE、F5=SAVE UDFMIと表示される。ユーザは、このショートカットリストを視認することで、現在、ファンクションキーF1〜F5に割り当てられているショートカット機能を容易に視認することができる。
【0025】
また、F3キーは単にファンクションキーF1〜F5のそれぞれに割り当てられているショートカット機能を表示するだけでなく、メインメニューを表示させつつ、現在割り当てられているショートカット機能を変更する際の変更キーとしても機能する。すなわち、ショートカットリスト31が表示されると、表示されたメインメニューは新たにショートカット機能を割り当てるべきメニュー項目となり、ユーザはロータリーエンコーダ30bを操作してメインメニュー項目から所望のメニューを選択する。そして、選択したメニューをショートカット機能として割り当てたいファンクションキーを操作して「ENTER」キーを操作すると、CPU10は選択されたファンクションキーに選択されたメニューを新たなショートカット機能として登録する。例えば、図4において、ユーザがメインメニューから「EDIT」を選択し、ファンクションキーとしてF4を操作すると、F4のショートカット機能がデフォルトの「PREFERENCE」から「EDIT」に変更される。このようにしてショートカット機能が変更された後、CPUは、F3キーが操作されてショートカットリスト31を表示する際には、F4のショートカット機能として「EDIT」を表示する。また、ホーム画面でF4が操作されると、当該F4に割り当てられた「EDIT」機能(編集機能)を実行するための設定画面に直ちに移行する。
【0026】
以上の処理は、メインメニュー画面においてF3キーが操作された場合であるが、階層化メニューにおける任意の階層においてF3が操作された場合も同様である。各階層においてF3が操作されると、ホーム画面において現在割り当てられているショートカット機能がショートカットリスト31としてLCD30aに分割表示され、新たに割り当てるべきメニューを選択して割り当てるべきファンクションキーを操作し「ENTER」キーを操作することで、所望のファンクションキーに所望の機能あるいは画面を割り当てることができる。
【0027】
図5に、本実施形態の処理フローチャートを示す。装置の電源がONされると、CPU10はLCD30aにホーム画面を表示する(S101)。ユーザが「MEMU」キーを操作すると(S102)、操作信号がCPU10に供給され、CPU10はホーム画面に変えてメインメニュー画面をLCD30aに表示する(S103)。メインメニュー画面が表示された状態で、ユーザがF3キーを操作すると(S104でYES)、操作信号がCPU10に供給され、CPU10は各ファンクションキーF1〜F5に現在割り当てられているショートカット機能をショートカットリスト31としてLCD30aに分割表示する(S105)。現在割り当てられているショートカット機能は、フラッシュROM18に登録されており、CPU10はフラッシュROM18に格納された登録データを読み出してLCD30aに表示する。ファンクションキーF1〜F5のうち、ショートカット機能が割り当てられていないキーについてはブランク表示とすることができる。ショートカットリスト31が表示された状態で、ユーザはロータリーエンコーダ30bを操作してメインメニュー項目から所望のメニュー項目を選択し、また、所望のファンクションキーを選択して「ENTER」キーを操作する。選択信号はCPU10に供給され、CPU10は選択されたファンクションキーに新たに選択されたメニュー項目をショートカット機能として割り当て、フラッシュROM18を上書きして登録する(S106)。新たなショートカット機能の登録が終了すると、CPU10はLCD30aの画面を再びメインメニュー画面表示に戻す(S103)。メインメニュー画面が表示された後、再びF3キーが操作されると、CPU10は新たなショートカットリスト31をLCD30aに表示する。すなわち、前回の登録操作で新たに登録されたショートカット機能が一覧表示される。
【0028】
一方、メインメニュー画面が表示された状態でユーザがF3キーを操作せず、メニュー項目のいずれかを選択して「ENTER」キーを操作した場合(S104にてNO、及びS105)、操作信号はCPU10に供給され、CPU10は選択されたメニューについての下層メニューを表示する(S108)。
【0029】
下層メニューを表示した後、再びユーザがF3キーを操作すると(S109にてYES)、操作信号がCPU10に供給され、CPU10はホーム画面表示時の各ファンクションキーF1〜F5に現在割り当てられているショートカット機能をショートカットリスト31としてLCD30aに分割表示する(S110)。現在割り当てられているショートカット機能は、フラッシュROM18に登録されており、CPU10はフラッシュROM18に格納された登録データを読み出してLCD30aに表示する。ファンクションキーF1〜F5のうち、ショートカット機能が割り当てられていないキーについてはブランク表示とする。ショートカットリスト31が表示された状態で、ユーザはロータリーエンコーダ30bを操作して下層メニューから所望のメニュー項目を選択し、また、所望のファンクションキーを選択して「ENTER」キーを操作する。選択信号はCPU10に供給され、CPU10は選択されたファンクションキーに新たに選択されたメニュー項目をショートカット機能として割り当て、フラッシュROM18を上書きして登録する(S111)。あるいは、ショートカットリスト31が表示された状態でユーザが所望のファンクションキーを選択して「ENTER」キーを操作することで、現在表示中の下層メニューを選択されたファンクションキーにショートカット機能として割り当てられるようにしてもよい。新たなショートカット機能の登録が終了すると、CPU10はLCD30aの画面を再び下層メニュー画面表示に戻す(S108)。ユーザがF3キーを操作することなく、下層メニューから所望のメニュー項目を選択して「ENTER」キーを操作すると、選択されたメニュー項目が実行される(S109にてNO、及びS112)。要するに、任意のメニュー(機能)を呼び出して設定等をしているときに、そのメニュー(機能)を頻繁にその後も使用するのであれば、そのメニュー(機能)をホーム画面にショートカット登録しておく。デジタルマスタレコーダでは、呼び出し中のメニュー(機能)に応じて各ファンクションキーの役割が変化し、LCD30aには現在呼び出し中のメニュー(機能)における各ファンクションキーの役割が視認できるような表示がなされている。したがって、あるメニュー(機能)の呼び出し中は、ユーザはホーム画面での現在のショートカット登録状況が分からないので、特定のキー(F3キー)を操作することで、ホーム画面のショートカットリスト31を表示させる。
【0030】
このように、本実施形態では、ユーザは階層化されたメニューの任意の階層においてF3キーを操作することで、ホーム画面のショートカットの登録状況が一覧表示されるので、より直感的に現在のショートカット登録状況を理解することができる。また、F3キー操作によりショートカットリストが表示されると同時に、ショートカット登録モードに移行するので、容易にショートカット機能の割り当てを変更することができる。すなわち、ユーザはF3キーを操作してショートカットリストを表示した後、単に割り当てたいファンクションキーを選択するだけで、ショートカット機能の割り当てを変更することができる。本実施形態は、任意の階層においてF3キーを操作することによりショートカットリストが表示されるので、ファンクションキーの数が限定されており、ショートカットに利用されるキーがファンクションキーとしてホーム画面以外の各画面で様々な機能を有する場合に特に有効である。
【0031】
本実施形態では、ショートカット機能の割り当てをダイナミックに行うこともできる。例えば、ある機能をある期間だけ連続して使用することが予め予測されている場合、最初にその機能をメニューから呼び出す際に登録しておく。そして、もともと登録されていた機能に戻したい場合も、その機能を使用する際に再登録すればよい。
【0032】
また、本実施形態のデジタルマスタレコーダは、図1に示すようにハードディスクドライブ26とDVDドライブ28とを装備しており、LCD30aに表示されるメニュー項目も現在駆動しているドライブに応じて変化し得るが、これらのドライブで共通するメニュー項目についてはショートカットキーを共通に割り当てることができる。例えば、DVDドライブ28を駆動している場合において、F1キーに「EDIT」を割り当てた場合、ハードディスクドライブ26を駆動する場合においてもデフォルト状態でF1キーに「EDIT」を割り当てる等である。これにより、駆動するドライブによらずにユーザの操作感に統一性を持たせることができる。もちろん、DVDドライブ28とハードディスクドライブ26で共通しない機能、例えばDVDドライブ28固有の機能をあるキーに割り当てた場合、ハードディスクドライブ26を駆動する場合には当該割り当てを無効化してデフォルト状態に戻すことが望ましい。DVDドライブ28とハードディスクドライブ26で共通する機能を割り当てた場合、共通しない機能と識別可能にLCD30aに表示してもよい。例えば、共通する機能に対しては異なる色でLCD30aに表示する等である。DVDドライブ28とハードディスクドライブ26間だけでなく、DVDドライブ28で駆動するDVDディスクの種類間でも同様に割り当ての共通化、あるいは無効化を行うことができる。例えば、CDを駆動する場合とDVDを駆動する場合、DVD±Rを駆動する場合とDVD±RWを駆動する場合とで、共通化する機能については割り当てを共通化し、共通化しない機能についてはその機能を有しないディスクを駆動する場合に割り当てを無効化してデフォルト状態に戻す、あるいはブランクとする等である。フラッシュROM18には、既述したように階層毎に割り当てのデータが登録されるが、さらに駆動ドライブ毎に割り当てデータを登録することで、ドライブ毎に各ファンクションキーへのショートカット機能の割り当てを変更することができ、かつ、共通する機能については共通に割り当てることができる。具体的には、DVDドライブ28とハードディスクドライブ26とで共通化する機能については、いずれかのドライブで最初に割り当てが変更されてフラッシュROM18に登録する時点において自動的に他のドライブの割り当ても併せて変更しておけばよい。
【0033】
本実施形態では、ショートカットキーリストを表示させるとともに、ショートカット登録モードに移行させるための特定のキーとしてF3キーを用いたが、他の任意のキーを用いることができる。ファンクションキーに割り当てられたショートカットリストを表示させるトリガとなるキーであるので、ファンクションキーのいずれかを特定キーとして選択することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】実施形態のデジタルマスタレコーダの構成図である。
【図2】ユーザインタフェースブロックの構成図である。
【図3】ホーム画面の表示説明図である。
【図4】メインメニュー画面の表示説明図である。
【図5】実施形態の処理フローチャートである。
【符号の説明】
【0035】
10 CPU、26 ハードディスクドライブ、28 DVDドライブ、30 ユーザインタフェースブロック。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のファンクションキーを有する電子機器であって、
表示装置と、
階層化メニューの任意の階層において特定のキーが操作された場合に、前記複数のファンクションキーに割り当てられたショートカット機能の一覧を前記表示装置に表示する手段と、
前記ショートカット機能の一覧が表示された状態で、前記ファンクションキーのいずれかにショートカット機能を新たに割り当てる手段と、
を有することを特徴とする複数のファンクションキーを有する電子機器。
【請求項2】
請求項1記載の装置において、
前記電子機器は、ハードディスクドライブ及び光ディスクドライブを有するレコーダであり、
前記割り当てる手段は、ハードディスクドライブ及び光ディスクドライブのいずれかのドライブで新たに割り当てられた機能が他のドライブでも実行可能である場合に、他のドライブでも自動的に前記機能を同一ファンクションキーに割り当てることを特徴とする複数のファンクションキーを有する電子機器。
【請求項3】
複数のファンクションキーを有する電子機器であって、
前記ファンクションキーは、階層化メニューの各階層において異なる機能を有するキーであり、
各階層において前記ファンクションキーの機能を表示するとともに、初期画面において前記ファンクションキーのショートカット機能を表示する表示装置と、
階層化メニューの任意の階層において特定のキーが操作された場合に、前記複数のファンクションキーに割り当てられた前記初期画面における前記ショートカット機能の一覧を前記表示装置に表示し、かつ、前記ショートカット機能の一覧が表示された状態で、前記ファンクションキーのいずれかにショートカット機能を新たに割り当てる手段と、
を有することを特徴とする複数のファンクションキーを有する電子機器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−198138(P2008−198138A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−35513(P2007−35513)
【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(000003676)ティアック株式会社 (339)
【Fターム(参考)】