説明

複数の通信インターフェースを有する通信機器間の通信パスを決定する方法及び装置

【課題】通信セッションに加わる機器に所定のローカル情報を考慮したパケット送信戦略を可能にする。
【解決手段】一方の通信機器E1は異なる通信アドレスを有する少なくとも2つの通信インターフェースI11,I12を含み、他方の通信機器E2は通信アドレスを有する少なくとも1つの通信インターフェースI21を含み、各通信インターフェースと関連付けされている使用優先レベルに応じて第1の通信機器E1の通信インターフェースのうちの1つI11を選択するステップと、第2の通信機器E2の通信インターフェースのうちの1つI21と第1の通信機器E1のために選択された通信インターフェースI11との間に存在する通信パスのうちの少なくとも1つを、最大許可バンド幅及び通信パス上のパケット送信時間に応じて、選択するステップと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は異なるアクセスネットワークに接続するために通信用の特定及び異なるアドレスを有する1つ又はいくつかの通信インターフェースを有するということのためにマルチパルスタイプの通信セッションに加わることができる通信機器に関する。
【0002】
本明細書では、「通信パス」は通信アドレス(例えば、IPアドレス)によって定義される2つの通信インターフェース(1つの通信機器当たり1つ)を介して2つの通信機器を接続するパスと解釈される。よって、通信パスは2つの通信インターフェースの1対の通信アドレスによって識別される。
【0003】
更に、本明細書では、「通信機器」は好ましくは、いくつかの有線又は無線の通信インターフェースであって、おそらく異なる種類の他の通信機器とテータパケットを交換することができる少なくとも1つの通信インターフェースを備える任意の機器タイプとして解釈される。それ故に、機器は固定又はモバイル電話器、おそらく「スマートフォン」タイプの電話器、固定又はポータブルコンピュータ、パーソナルディジタルアシスタント(「ポケットPC」を含むPDA)、コンテンツレシーバ(例えば、デコーダ、住居用ゲートウエイ又はセットトップボックス(STB)等)、又はネットワーク機器(例えば、コンテンツサーバ等)を含むことができる。
【背景技術】
【0004】
当業者は、(通信)機器がマルチパスモードで他の機器と通信するとき、関係のアプリケーションの(及び使用又は生成する特にデータの種類の)要求、及び機器と他の機器との間に存在する通信パスの特性及び各状態に応じて1つまたはいくつかの通信パスを選択するためにパケット送信戦略を実施する必要があることを知っている。それらの特性及び状態は、通信パスにて取り入れられかつ測定のために定期的に更新されている異なるアクセスネットワークの現在の状態と互換性がある必要がある。
【0005】
非限定的な例として、通信セッションがビデオ放送アプリケーションに関係しているとき、バンド幅又は「バイナリデビット(binary debit)」(実際には、それらは同一の単位、すなわち単位時間当たりビット数を有する同等の名称に関係する)、パケットジッタ、パケットの送信時間(又は「遅延」)等のパラメータによって各通信パスを特徴付けることができる。利用者に負担をかけてはいけない(つまり、障害を起こしてはいけない)という事実のために一般的に些細ではない終端間技術と称される様々な技術を介してそれらのパラメータを測定(又は推定)することができる。例えば、トランスポートプロトコルがTCP(Transmission Control Protocol)又はSCTP(Stream Control Transmission Protocol−IETFの規定RFC4960及び5061で特に定義された)タイプであるとき、送信されたパケットの二重の肯定応答(アクナリッジメント)を介して通信パス上で利用可能なバンド幅をパケット到着時間間隔で継続的に測定することによってバンド幅の使用効率を最大化するためにウエストウッド(Westwood)タイプアルゴリズムを用いることができる。
【0006】
しかしながら、パケット送信戦略が非常に正確なパラメータ値を用いるにしても、それは通信パスの選択を指示することができる通信セッションに加わる機器(中間点又は終端点)に知られたいくつかのローカル情報を考慮していない。そのようなローカル情報の中で、そのアクセスネットワークの使用コストと関係したインターフェースの使用コスト、通信インターフェース上でQoS(クオリティ・オブ・サービス)を制御する可能性、及び与えられたバンド幅でのエネルギー消費(考慮対象とされた場所及び/又は時間に応じて1つの通信インターフェースから他の通信インターフェースに変化することができる)を特に挙げることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
よって、本発明の目的は、その状況を改善すること、特に、通信セッションに加わる機器(中間点又は終端点)に知られた所定のローカル情報を考慮するパケット送信戦略を可能にすることである。
【0008】
この目的のために、本発明は、少なくとも2つの通信パスを使用する通信セッションの範囲において2つの通信機器間で情報を送信する第1の方法を特に提案する。それらの通信機器のうちの1つは異なる通信アドレスを有する少なくとも2つの通信インターフェースを含み、他の通信機器は通信アドレスを有する少なくとも1つの通信インターフェースを含み、その方法は、
−使用優先レベル及び受信時最大許可バンド幅(Kji−インデックスiはインターフェースを指定し、インデックスjは機器を指定する)を各々が表す第1の情報及び第2の情報と関連付けされた通信インターフェースの各々の各通信アドレスを含む制御メッセージを少なくとも1つの通信機器で生成するステップ(i)と、
−それらの通信インターフェースのうちの1つとその制御メッセージを送信した通信機器の通信インターフェースのうちの1つとの間で通信セッションのパケットを送信する少なくとも1つの通信パスを決定するために他の通信機器に制御メッセージを送信するステップ(ii)と、を含む。
【0009】
本明細書では「最大許可バンド幅」は機器が所与のインターフェースで受信するために受け入れる最大バンド幅と解釈される。
【0010】
例えば、各制御メッセージはSCTP(Stream Control Transmission Protocol)トランスポートプロトコルに準拠しても良い。
【0011】
また、本発明は、2つの通信機器間で設立された少なくとも2つの通信パスを用いる通信セッションのパケット用の通信パスの決定のための第2の方法を提案する。それらの機器の一方(第1の通信機器)は異なる通信アドレスを有する少なくとも2つの通信インターフェースを含み、他方の機器(第2の通信機器)は通信アドレスを有する少なくとも1つの通信インターフェースを含み、その方法は、
−それら通信インターフェースと関連付けされている使用優先レベルに応じて第1の通信機器の通信インターフェースのうちの1つを選択することであるステップ(a)と、
−第2の通信機器の通信インターフェースのうちの1つと第1の通信機器のために選択された通信インターフェースとの間に存在する通信パスのうちの少なくとも1つを、通信セッションのパケットを送信するために、この最後のインターフェースについての受信時最大許可バンド幅(Kji)及び存在する通信パス上のパケット送信時間に応じて、選択するステップ(b)と、を含む。
【0012】
本発明による第2の方法は、個々に又は組み合わせで可能な、他の特性を含むことができ、特に、
−ステップ(a)では、通信セッションの送信されるべきパケットのバンド幅より大きい受信時最大許可バンド幅(Kji)と関連付けされている第1の通信機器の通信インターフェースのうちからその選択を実行することができ、
−選択した通信パスで使用可能なバンド幅が第1の通信機器の選択した通信インターフェースのための受信時最大許可バンド幅より常に小さいとき、第2の通信機器の通信インターフェースと第1の通信機器の選択した通信インターフェースとの間に存在する通信パスのうちの他の少なくとも1つを、その存在する通信パス上でパケットを送信するために要求される時間に応じて選択することができ、それにより通信セッションのパケットがその選択した通信パス上を分散方式で送信され、
−存在する通信パス上でのパケットの各送信時間Rmを、単に一例として、次の式:Rm=(Om+D)/min(Bm,km)によって決定することができ、ここで、Omは考慮対象とされた存在する通信パス上で送信中にあるパケットの数であり、Dは送信されなければならないバケットの数であり、Bmは考慮対象とされた存在する通信パス上の現在の送信容量の推定であり、kmは考慮対象とされた存在する通信パスについて第1の通信機器の選択した通信インターフェースにおいて受信時に許可された最大バンド幅であり、
−変形例において、存在する通信パス上のパケットの各送信時間Rmを、単に一例として、次の式:Rm=minRTTm/2+(Om+Sm+D)/min(Bm,km)によって決定することができ、ここで、minRTTmは考慮対象とされた存在する通信パス上で観測された最小行き/戻り時間であり、Omは考慮対象とされた存在する通信パス上で送信中にあるパケットの数であり、Smは考慮対象とされた存在する通信パス上で送信を待っているパケットの数であり、Dは送信されなければならないバケットの数であり、Bmは考慮対象とされた存在する通信パス上の現在の送信容量の推定であり、kmは考慮対象とされた存在する通信パスについて第1の通信機器の選択した通信インターフェースにおいて受信時に許可された最大バンド幅であり、
−非限定的な例として、次の相等式:km=Kji/Njiによって各パラメータkmを与えることができ、ここで、Njiは第1の通信機器の選択した通信インターフェースに到達する存在する通信パスの数であり、
−各機器がその通信インターフェースの各々のレベルでパケットフロー管理アルゴリズムを実施するとき、通信セッションの送信されるべきパケットのバンド幅より大きく、かつ送信中に用いられ得るバンド幅を提供することが考慮対象とされた時点で可能な、その通信インターフェースのうちの1つと、第1の通信機器の選択した通信インターフェースとの間に存在する通信パスのうちの少なくとも1つで、ステップ(b)で第2の通信機器において選択することが可能であり、
−変形例として、各通信機器がその通信インターフェースの各々のレベルでパケットフロー管理アルゴリズムを実施するとき、一方で、余分のバンド幅を引いたその通信セクションの送信されるべきパケットのバンド幅に等しい送信中に用いられ得るバンド幅を提供すること、他方で、選ばれた閾値より小さい遅延においてこの余分のバンド幅に対応するパケットを送信することが考慮対象とされた時点で可能な、その通信インターフェースのうちの1つと、第1の通信機器の選択した通信インターフェースとの間に存在する通信パスのうちの少なくとも1つを、ステップ(b)で第2の通信機器において選択することが可能である。
【0013】
また、本発明は、2つの通信機器間で設立された少なくとも2つの通信パスを用いる通信セッション用の制御メッセージの生成のための第1の装置を提案し、それらの通信機器の一方は異なる通信アドレスを有する少なくとも2つの通信インターフェースを含み、他方の通信機器は通信アドレスを有する少なくとも1つの通信インターフェースを含む。この第1の装置は、使用優先レベル及び受信時最大許可バンド幅を各々が表す第1の情報及び第2の情報と関連付けされた通信インターフェースの各々の各通信アドレスを含む制御メッセージを一方の通信機器のために生成するように適合されていることによって特徴付けられる。
【0014】
更に、SCTPトランスポートプロトコルに応じて制御メッセージを生成するようにこの第1の装置を適合させることができる。
【0015】
また、本発明は、2つの通信機器間で設立された少なくとも2つの通信パスを用いる通信セッションのパケット用の通信パスの決定のための第2の装置を提案し、それらの通信機器のうちの一方の第1の通信機器は異なる通信アドレスを有する少なくとも2つの通信インターフェースを含み、他方の第2の通信機器は通信アドレスを有する少なくとも1つの通信インターフェースを含む。
【0016】
この第2の装置は、
−それら通信インターフェースと関連付けされている使用優先レベルに応じて第1の通信機器の通信インターフェースのうちの1つを選択するために適合された第1の選択手段と、
−第2の通信機器の通信インターフェースのうちの1つと第1の通信機器のために選択された通信インターフェースとの間に存在する通信パスの少なくとも1つを、通信セッションのパケットを送信する目的で、この最後のインターフェースについての受信時最大許可バンド幅(Kji)及び存在する通信パスでのパケット送信時間に応じて、選択するために適合された第2の選択手段と、を備えることによって特徴付けられる。
【0017】
また、本発明は、一方で、通信アドレスを有する少なくとも1つの通信インターフェースと、他方で、前に示された種類のメッセージを生成する装置、及び/又は前に示された種類の通信パスを決定する装置と、を備える通信機器を提案する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の他の特性及び利点は以降の詳細な説明及び添付の図面を参照すると理解できる。
【0019】
【図1】図面において、単一の図は本発明に応じて制御メッセージを生成する装置、本発明に応じて通信パスを決定する装置、及び対をなす異なるアクセスネットワークに各々接続する複数の特定の通信インターフェースが各々備えられた2つの通信機器を図示している。
【0020】
本発明を達成するためだけでなく、必要ならばその定義に寄与するためにその添付図面を使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の目的は、マルチパスモードで通信セッションに加わる通信機器(中間点又は終端点)Ejに知られた、所定のローカル情報を、通信パスのそのセッションの間に、考慮することを可能にすることである。
【0022】
以降において、非限定的な一例として、通信機器Ejがモバイル電話器、住居用ゲートウエイ又はコンテンツサーバであることが考慮される。しかしながら、本発明はそれらの種類の通信機器に限定されない。本発明は実際には、好ましくはいくつかの有線又は無線の通信インターフェースであって、おそらくは異なる種類の他の通信機器Ej'(j'≠j)とデータパケットを交換することができる少なくとも1つの通信インターフェースIjiを備える任意の機器タイプEjに関する。それ故に、無線機器は、例えば、固定電話器、固定又はポータブルコンピュータ、パーソナルディジタルアシスタント(又はポケットPCを含むPDA)、コンテンツレシーバ(例えば、デコーダ、住居用ゲートウエイ又はセットトップボックス(STB)等)、又はデータパケット送信に関係するネットワーク機器を含むことができる。
【0023】
2つの(通信)機器Ej(j=1又は2)間で対をなすマルチパスの非限定的な一例が図示されている。
【0024】
第1の機器E1(j=1)は、この非限定的な一例では、2つの通信インターフェースI1iを備えている。第1の通信インターフェースI11(i=1)は例えば、WiFiタイプの第1のアクセスネットワークR1に接続することができる。第2の通信インターフェースI12(i=2)は、第1のアクセスネットワークR1と対をなし、また例えば、WiFiタイプの第3のアクセスネットワークR3と対をなす例えば、3G+タイプの第2のアクセスネットワークR2に接続することができる。この機器E1は例えば、モバイル電話器である。
【0025】
第2の機器E2(j=2)は、この非限定的な一例では、3つの通信インターフェースI2iを備えている。第1の通信インターフェースI21(i=1)は第1のアクセスネットワークR1に接続することができる。第2の通信インターフェースI22(i=2)は第2のアクセスネットワークR2に接続することができる。第3の通信インターフェースI32(i=3)は第3のアクセスネットワークR3に接続することができる。この第2の機器E2は例えば、(例えば、映像の)コンテンツサーバである。
【0026】
なお、アクセスネットワークR1〜R3を中間ネットワークを介して互いに場合によって接続することができる。示されたアクセスネットワークの組み合わせは実際には多くの他の例の中の単なる非限定的な一例である。
【0027】
更に、示された非限定的な一例において、第1の(通信)インターフェースI11及びI21の間に第1のアクセスネットワークR1を介してパケットC1(m=1)の第1の通信パスを設立することができ、第1の機器E1の第1のインターフェースI11と第2の機器E2の第2のインターフェースI22との間に第1のアクセスネットワークR1及び第2のアクセスネットワークR2を介してパケットC2(m=2)の第2の通信パスを設立することができ、第1の機器E1の第1のインターフェースI11と第2の機器E2の第3のインターフェースI23との間に第1のアクセスネットワークR1、第2のアクセスネットワークR2及び第3のアクセスネットワークR3を介してパケットC3(m=3)の第3の通信パスを設立することができ、第1の機器E1の第2のインターフェースI12と第2の機器E2の第1のインターフェースI21との間に第2のアクセスネットワークR2及び第1のアクセスネットワークR1を介してパケットC4(m=4)の第4の通信パスを設立することができ、第1の機器E1の第2のインターフェースI12と第2の機器E2の第2のインターフェースI22の間に第2のアクセスネットワークR2を介してパケットC5(m=5)の第5の通信パスを設立することができ、第1の機器E1の第2のインターフェースI12と第2の機器E2の第3のインターフェースI23の間に第2のアクセスネットワークR2及び第3のアクセスネットワークR3を介してパケットC6(m=6)の第6の通信パスを設立することができる。
【0028】
機器Ejが通信セッションを設立したい又は設立した機器Ej'の所定のローカル情報を知ることができるために、本発明は機器Ej間で情報を送信する第1の方法を実施することを提案する。
【0029】
この第1の方法は2つのステップ(i)及び(ii)を含んでいる。
【0030】
第1のステップ(i)は少なくとも1つの機器Ejにおいて、使用優先レベル及び受信時最大許可バンド幅Kjiを各々が表す第1の情報及び第2の情報に関連付けされた(通信)インターフェースIjiの各々の各通信アドレスを含む制御メッセージを生成することにある。
【0031】
本明細書では「最大許可バンド幅」は機器が所定のインターフェースで受信するために受け入れる最大バンド幅と解釈される。
【0032】
使用優先レベルは特定の機器Ej内に関係がある。例えば、そのレベルの値が小さいほど対応するインターフェースIjiは更に優先して使用されなければならない。これ以降、1に等しい値の使用優先レベルを有するインターフェースIjiは、2に等しい値の使用優先レベルを有するインターフェースIji'(i'≠i)より大きい優先度を有し、インターフェースIji'自身は3に等しい値の使用優先レベルを有するインターフェースIji''(i''≠i')より大きい優先度を有することが考慮される。
【0033】
特定の機器EjのインターフェースIjiのレベルで受信時最大許可バンド幅(又は最大ビットレート)Kjiを、考慮対象とされた通信セッション
【0034】
【数1】

【0035】
について、この最後のインターフェース(Iji)という結果となる異なる通信パスCmに対するこのインターフェースIjiのレベルで受信時最大許可バンド幅kmの合計とみなすことができる。例えば、示された例において、K11=k1+k2+k3+k4、及びK12=k5である。
【0036】
特定の機器EjのインターフェースIjiのレベルで使用優先レベル及び/又は受信時最大許可バンド幅Kjiがおそらく日及び/又は時間及び/又は場所に応じて変化することに注意しなければならない。更に、機器Ejは、例えば、アップストリームトラフィックのより高い推定(アップストリームトラフィックとダウンストリームトラフィックとの間での分離がない場合に)、又はダウンストリームバンド幅の一部を予約されるように要求する新しいアプリケーションのスタートアップのために、ローカルインターフェースIjiと関連付けされた受信時最大許可バンド幅(Kji)の指示(及び/又は平均バンド幅の指示)をすぐに変化させることができる。
【0037】
例えば、各制御メッセージはSCTP(Stream Control Transmission Protocol)トランスポートプロトコルに基づくことができる。しかしながら、「マルチホーミング」、よってマルチパスをサポートすることが可能な他のトランスポートプロトコルを使用することができる。例えば、各インターフェースIjiに関連してそれら(使用優先レベル及び受信時最大許可バンド幅Kji)にローカル情報を加えるためにSCTPプロトコルのINIT及びASCONFタイプのメッセージを修正することができる。よって、IPv4タイプの通信アドレスの場合に、IPv4アドレス(32ビット)の定義のためのフィールドに使用優先レベル(4ビット)の定義のための第1のフィールドとKji(28ビット)の定義のための第2のフィールドを加えるために「長さ(length)」フィールドの値を8ビットから12ビットに変化させることができる。IPv6タイプの通信アドレスの場合に、IPv6アドレス(128ビット)の定義のためのフィールドに使用優先レベル(4ビット)の定義のための第1のフィールドとKji(28ビット)の定義のための第2のフィールドを加えるために「レングス(length)」のフィールド(20ビットに等しい)の値を保存することができる。
【0038】
なお、この第1のステップ(i)を、機器Ejに各々関連付けされている(制御メッセージを生成する)第1の装置D1jによって実行することができる。
【0039】
本明細書では、「関連付けされた(associated)」は、(示されたように)機器Ejの不可欠部分であること、及び機器Ejと直接的又は間接的に対をなしていることの両方と解釈される。それ故に、(制御メッセージを生成する)第1の装置D1jを、ソフトウエアモジュール、又は電子回路、又は電子回路及びソフトウエアモジュールの組み合わせの形で実施することができる。
【0040】
第1の方法の第2のステップ(ii)は、少なくとも1つの通信パスCmを決定して第2の機器E2の通信インターフェースI2iのうちの少なくとも1つと、(制御メッセージを送信した)第1の機器E1の通信インターフェースI1iのうちの1つとの間で考慮される通信セッションのパケットを送信するために、第1の機器(例えば、E1)によって生成された制御メッセージを第2の機器(例えば、E2)に送信することにある。
【0041】
前述の制御メッセージに含まれているローカル情報を使用することができるように、本発明は2つの機器Ej間での通信セッションのパケットの通信パスを決定するための第2の方法を実施することを提案する。
【0042】
第2の方法は2つのステップ(a)及び(b)を含んでいる。
【0043】
第1のステップ(a)はそれらのインターフェースIj'iと関連付けされている使用優先レベルに応じて第1の機器Ej'(例えば、E1-j'=1)のインターフェースIj'iのうちの1つを選択することにある。
【0044】
この目的のために、インターフェースIj'iが使用優先レベルに応じて大きい順に分類されるリストを構成することによって第1のステップ(a)を開始することができる。
【0045】
例えば、第2の機器E2を介して第1の機器E1に送信される必要がある考慮対象とされた通信セッションのパケットのバンド幅より大きい、(前に受信された制御メッセージに与えられた)受信時最大許可バンド幅K1iと関連付けされている第1の機器E1の通信インターフェースIj'i(ここではI1i)のうちからインターフェースの選択を実行することができる。
【0046】
第2の方法の第2のステップ(b)は、通信セッションのパケットの送信を可能にするために、第2の機器Ej(ここではE2)の通信インターフェースIji(ここではI2i)のうちの1つと第1のステップ(a)の間に選択された第1の機器Ej'(ここではE1)の通信インターフェースIj'i(ここではI1i)との間に存在する通信パスCmの少なくとも1つを選択することにある。この選択は、ステップ(a)で選択されたインターフェースI1iのついての受信時に許可された最大バンド幅K1iと、第1の機器E1と第2の機器E2との間に存在する通信パスCm上でパケットを送信するために要求される時間Rmに応じて行われる。
【0047】
例えば、6つの可能な通信パスC1〜C6のうちから、考慮対象とされた時点で第2の機器E2のパケットが第1の機器E1に非常に速く送信されることを可能にするということのため、第1のステップ(a)の間に、第1の機器E1の第1のインターフェースI11を選択することができ、そして、第2のステップ(b)の間に、第1のアクセスネットワークR1及び第2のアクセスネットワークR2を通る第2の通信パスC2を介して第1のインターフェースI11と対をなす第2の機器E2の第2のインターフェースI22を選択することができる。
【0048】
なお、選択した通信パスCm(例えば、C2)で使用することができるバンド幅Bmが第1の機器E1のために選択されたインターフェースI1i(例えば、I11)についての受信時最大許可バンド幅K1i(例えば、K11)より正確に小さいとき、第2の機器E2のインターフェースI2i'と第1の機器E1のために選択されたインターフェースI11との間に存在する他の通信パスCm(m≠2、例えば、m=1,3又は4)のうちの少なくとも1つを選択することができる。この選択は、選択されたばかりのインターフェースI2i'と(第1のステップ(a)の間に選択された)インターフェースI11との間に存在する通信パスCm(m≠2)上でのパケットの送信時間Rmに応じて行われる。それにより、通信セッションのパケットは、初期に選択した通信パスC2を介して、そして新たに選択した通信パスCm(m≠2、例えば、m=1)を介して分散方式で、第2の機器E2から第1の機器E1に送信される。
【0049】
SCTPプロトコルがパラメータ測定を実行するために用いられるとき、存在する通信パスCm上のパケットの各送信時間Rmを、単に例示として以降に示される2つの式の一方又は他方によって決定することができる。
【0050】
第1の式[Rm=(Om+D)/min(Bm,km)]は、例えば、ウエストウッド(Westwood)タイプSCTPアルゴリズム(W−SCTP)を用いることができる。この第1の式では、Omは(E2からE1までに)考慮対象とされた存在する通信パスCm上で現在送信中にあるパケットの数を表し、Dは第2の機器E2から第1の機器E1に送信されなければならないパケットの数を表し、Bmは考慮対象とされた存在する通信パスCm上の現在の送信容量(又は使用可能なバンド幅)の推定を表し、kmは考慮対象とされた存在する通信パスCmについて(第1の通信機器E1のための第1のステップ(a)の間に選択された)通信インターフェースIj'iの受信時最大許可バンド幅を表している。
【0051】
第2の式[Rm=minRTTm/2+(Om+Sm+D)/min(Bm,km)]は、例えば、ウエストウッド「部分信頼性(partial reliability)」タイプSCTPアルゴリズム(W−SCTP−PR)を用いることができる。この第2の式では、minRTTmは考慮対象とされた存在する通信パスCm上で観測された最小行き/戻り時間であり、Omは(E2からE1までに)考慮対象とされた存在する通信パスCm上で送信中にあるパケットの数を表し、Smは(E2からE1までに)考慮対象とされた存在する通信パスCm上で送信を待っているパケットの数を表し、Dは第2の機器E2から第1の機器E1に送信されなければならないパケットの数を表し、Bmは考慮対象とされた存在する通信パスCm上の現在の送信容量(又は使用可能なバンド幅)の推定を表し、kmは考慮対象とされた存在する通信パスCmについて(第1の通信機器E1のための第1のステップ(a)の間に選択された)通信インターフェースIj'iの受信時最大許可バンド幅を表している。
【0052】
なお、(例として)上記された2つの式において、パラメータkmは知られていない。非限定的な例として、次の相等式:km=Kj'i/Nj'iによってパラメータkmを決定することができる。この(相等)例において、Nj'iは第1の通信機器Ej'(ここではE1)のために第1のステップ(a)の間に選択された通信インターフェースIj'iに到達する存在する通信パスCmの数を表す。例示において、第1の機器E1の第1のインターフェースI11に到達する存在する通信パスCm(m=1〜4)の数は4(又はN11=4)に等しく、それ故、パラメータkmはK11/4に等しい。しかしながら、他の更に複雑で非相等式を用いることができる。更に、経験によって達成されたkmの統計値を用いることを考慮することもできる。しかしながら、更に、変形例において、例えば、
【0053】
【数2】

【0054】
等の一般的な式を用いることができる。
【0055】
なお、第2のステップ(b)において、通信機器Ejの各々がその通信インターフェースIjiの各々のレベルでパケットフロー管理アルゴリズムを実施するとき、(E2からE1に送信されなければならない通信セッションのパケットのバンド幅より大きい送信時に使用可能なバンド幅を考慮対象とされた時点で提供することができる)それらのインターフェースI2iのうちの1つと、第1の機器Ej'(ここではE1)のために第1のステップ(a)の間に選択されたインターフェースIj'i(ここではI1i)との間に存在する通信パスCmのうちから第2の機器Ej(ここではE2)で各通信パスCmの選択を実施することができる。この解決方法は、特に、送信されるべきパケットが第2の機器E2に定期的に到達する場合に適応される。この場合に、実施されるパケットフロー管理アルゴリズムは「リーキーバケット(leaky bucket)」アルゴリズムであることが可能である。
【0056】
送信されるべきパケットが第2の機器E2にバーストの形で到達するときにはできれば動作変形例を考慮する必要がある。この場合には、実施されるパケットフロー管理アルゴリズムは「トークンバケット(token bucket)」アルゴリズムであることが可能である。更に、この場合には、第2のステップ(b)において、(一方で、余分のバンド幅を引いたE2からE1に送信されなければならない通信セッションのパケットのバンド幅に等しい送信時に使用可能なバンド幅を提供し、他方で、選択した閾値より小さいこの余分のバンド幅に対応するパケットを遅延して送信することが考慮対象とされた時点でできる)それらのインターフェースI2iのうちの1つと、第1の機器Ej'(ここではE1)のために第1のステップ(a)の間に選択されたインターフェースIj'i(ここではI1i)との間に存在する通信パスCmのうちから第2の機器Ej(ここではE2)で通信パスCmの各選択を実施することができる。例えば、パケットを送信することを望むアプリケーションによってその閾値を選択することができる。しかしながら、その閾値を予め定めることもできる。
【0057】
選択した閾値が受け入れ可能な最大遅延DMであること、考慮対象とされた時点でパケットが第2の機器Eで送信待ちがない又は特定の通信パスCm上で第2の機器E2と第1の機器E1との間で現在送信されていないことが考慮されるならば、この通信パスCmが受け入れ可能なバーストburstmのパケットの最大数を第3の式:burstm=(DM−minRTTm/2)*min(Bm,km)によって提供することができ、また、それには上記した第2の式[Rm=minRTTm/2+(Om+Sm+D)/min(Bm,km)]によって時間Rmが与えられることが考慮されることも条件である。それ故に、インターフェースIjiが所定の時点で受信可能なバーストBurstjiのパケットの最大数を第4の式:
【0058】
【数3】

【0059】
によって提供することができる。トークンバケットタイプのパケットフロー管理アルゴリズムにおいて各トークンとの関連付けを持つことが可能なパケットの容量を定めるためにこの数Burstjiを用いることができる。
【0060】
小さいRTTm(インターフェースIjiの最大バンド幅の共有に対応する)を有する通信パスCmのパラメータkmのために高い値が選択されるとき、提供されるべきバースト受け入れの最大容量を可能にする。受け入れ可能なバーストであるほど、低い使用優先レベルと関連付けされた通信パスを使用することの負担は少なくなる。
【0061】
なお、機器Ejと各々関連付けされている(通信パスを決定する)第2の装置D2jによって第2の方法を実行することができる。例えば、非限定的に示すように、各第2の装置D2jは、第1のステップ(a)を実行することを担当する第1の選択手段MS1と第2のステップ(b)を実行することを担当する第2の選択手段MS2とを備えることができる。
【0062】
本明細書では、「関連付けされた(associated)」は、(示されたように)機器Ejの不可欠部分であること、及び機器Ejと直接的又は間接的に対をなしていることの両方と解釈される。それ故に、(制御メッセージを生成する)第2の装置D2jを、ソフトウエアモジュール、又は電子回路、又は電子回路及びソフトウエアモジュールの組み合わせの形で実施することができる。
【0063】
本発明は、単に例として上述した、情報を送信する方法、通信パスを決定する方法、制御メッセージを生成する装置、パケット通信パスを決定する装置、及び通信機器の実施形態に限定されず、特許請求の範囲内において本分野の当業者によって考慮され得る任意の変形例を包含する。
【符号の説明】
【0064】
E1、E2 (通信)機器
R1、R2、R3 アクセスネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの通信パスを使用する通信セッションの範囲において2つの通信機器(Ej)間で情報を送信する方法であって、前記通信機器のうちの一方(Ej)は異なる通信アドレスを有する少なくとも2つの通信インターフェース(Iji)を含み、他方の通信機器(Ej')は通信アドレスを有する少なくとも1つの通信インターフェース(Ij'i)を含み、
前記方法は、
使用優先レベル及び受信時最大許可バンド幅(Kji)を各々が表す第1の情報及び第2の情報と関連付けされた通信インターフェース(Iji)の各々の各通信アドレスを含む制御メッセージを前記一方の通信機器(Ej)のうちの少なくとも1つで生成するステップ(i)と、
前記通信インターフェース(Ij'i)のうちの1つと前記制御メッセージを送信した前記一方の通信機器(Ej)の前記通信インターフェース(Iji)のうちの1つとの間で前記通信セッションのパケットを送信する少なくとも1つの通信パスを決定するために前記他方の通信機器(Ej')に前記制御メッセージを送信するステップ(ii)と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記制御メッセージはSCTPトランスポートプロトコルに基づいていることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
2つの通信機器(Ej)間で設立された少なくとも2つの通信パスを用いる通信セッションのパケット用の通信パスを決定する方法であって、前記機器のうちの一方の第1の通信機器(Ej')は異なる通信アドレスを有する少なくとも2つの通信インターフェース(Ij'i)を含み、他方の第2の通信機器(Ej)は通信アドレスを有する少なくとも1つの通信インターフェース(Iji)を含み、
前記方法は、
それら通信インターフェースと関連付けられている使用優先レベルに応じて前記一方の第1の通信機器(Ej')の通信インターフェース(Ij'i)のうちの1つを選択するステップ(a)と、
前記通信セッションのパケットを送信するために、前記第2の通信機器(Ej)の前記通信インターフェース(Iji)のうちの1つと前記第1の通信機器(Ej')の選択された前記通信インターフェース(Ij'i)との間に存在する通信パスのうちの少なくとも1つを、この最後のインターフェース(Ij'i)についての受信時最大許可バンド幅(Kji)及び前記存在する通信パス上のパケット送信時間に応じて、選択するステップ(b)と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
前記ステップ(a)において、前記選択は、前記通信セッションの送信されるべきパケットのバンド幅より大きい受信時最大許可バンド幅(Kj'i)と関連付けされている前記第1の通信機器(Ej')の前記通信インターフェース(Ij'i)のうちから実行されることを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記選択した通信パスで使用可能なバンド幅が前記第1の通信機器(Ej')の前記選択した通信インターフェース(Ij'i)のための前記受信時最大許可バンド幅より常に小さいとき、前記通信パスのうちの他の少なくとも1つが、前記第2の通信機器(Ej)の前記通信インターフェース(Iji)と前記第1の通信機器(Ej')の前記選択した通信インターフェース(Ij'i)との間で、前記存在する通信パス上での前記パケット送信時間に応じて選択され、それにより前記通信セッションのパケットが各選択した通信パス上を分散方式で送信されることを特徴とする請求項3又は4記載の方法。
【請求項6】
存在する通信パス上での各パケット送信時間は、次の式:Rm=(Om+D)/min(Bm,km)によって決定され、ここで、Omは考慮対象とされた前記存在する通信パス上で送信中にあるパケットの数であり、Dは送信されなければならないパケットの数であり、Bmは考慮対象とされた前記存在する通信パス上の現在の送信容量の推定であり、kmは考慮対象とされた前記存在する通信パスについて前記第1の通信機器(Ej')の前記選択した通信インターフェース(Ij'i)において受信時に許可された最大バンド幅であることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
存在する通信パス上のパケットの各送信時間は、次の式:Rm=minRTTm/2+(Om+Sm+D)/min(Bm,km)によって決定され、ここで、minRTTmは考慮対象とされた前記存在する通信パス上で観測された最小行き/戻り時間であり、Omは考慮対象とされた前記存在する通信パス上で送信中であるパケットの数であり、Smは考慮対象とされた前記存在する通信パス上で送信を待っているパケットの数であり、Dは送信されなければならないバケットの数であり、Bmは考慮対象とされた前記存在する通信パス上の現在の送信容量の推定であり、kmは考慮対象とされた前記存在する通信パスについて前記第1の通信機器(Ej')の前記選択した通信インターフェース(Ij'i)における受信時最大許可バンド幅であることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1記載の方法。
【請求項8】
各パラメータkmは次の式:km=Kj'i/Nj'iによって与えられ、ここで、Nj'iは前記第1の通信機器の前記選択した通信インターフェース(Ij'i)に到達する存在する通信パスの数であることを特徴とする請求項6又は7記載の方法。
【請求項9】
各機器(Ej)がその通信インターフェース(Iji)の各々のレベルでパケットフロー管理アルゴリズムを実施するとき、前記通信セッションの送信されるべきパケットのバンド幅より大きく、かつ送信中に用いられ得るバンド幅を提供することが考慮対象とされた時点で可能な、その通信インターフェース(Iji)のうちの1つと、前記第1の通信機器(Ej')の前記選択した通信インターフェース(Ij'i)との間に存在する前記通信パスのうちの少なくとも1つを、前記ステップ(b)で前記第2の通信機器(Ej)において選択することを特徴とする請求項3ないし8のいずれか1記載の方法。
【請求項10】
各通信機器(Ej)がその通信インターフェース(Iji)の各々のレベルでパケットフロー管理アルゴリズムを実施するとき、一方で、余分のバンド幅を引いた前記通信セクションの送信されるべきパケットのバンド幅に等しい送信中に用いられ得るバンド幅を提供すること、他方で、選択した閾値より小さい遅延にて前記余分のバンド幅に対応するパケットを送信することが考慮対象とされた時点で可能な、その通信インターフェース(Iji)のうちの1つと、前記第1の通信機器(Ej')の前記選択した通信インターフェース(Ij'i)との間に存在する通信パスのうちの少なくとも1つを、前記ステップ(b)で前記第2の通信機器(Ej)において選択することを特徴とする請求項3ないし8のいずれか1記載の方法。
【請求項11】
2つの通信機器(Ej)間で設立された少なくとも2つの通信パスを用いる通信セッション用の制御メッセージを生成する装置(D1j)であって、
前記機器のうちの一方(Ej)は異なる通信アドレスを有する少なくとも2つの通信インターフェース(Iji)を含み、他方の通信機器(Ej')は通信アドレスを有する少なくとも1つの通信インターフェース(Ij'i)を含み、
前記装置は、
使用優先レベル及び受信時最大許可バンド幅(Kji)を各々が表す第1の情報及び第2の情報と関連付けされた通信インターフェース(Iji)の各々の各通信アドレスを含む制御メッセージを前記一方の通信機器(Ej)のために生成するように適合されていることを特徴とする装置。
【請求項12】
SCTPトランスポートプロトコルに応じて制御メッセージを生成するように適合されていることを特徴とする請求項11記載の装置。
【請求項13】
2つの通信機器(Ej)間で設立された少なくとも2つの通信パスを用いる通信セッションのパケット用の通信パスを決定する装置(D2j)であって、
前記通信機器のうちの一方の第1の通信機器(Ej')は異なる通信アドレスを有する少なくとも2つの通信インターフェース(Ij'i)を含み、他方の第2の通信機器(Ej)は通信アドレスを有する少なくとも1つの通信インターフェース(Iji)を含み、
前記装置は、
それら通信インターフェースと関連付けされている使用優先レベルに応じて前記第1の通信機器(Ej')の前記通信インターフェース(Ij'i)のうちの1つを選択するために適合された第1の選択手段(MS1)と、
前記第2の通信機器(Ej)の前記通信インターフェース(Iji)のうちの1つと前記第1の通信機器(Ej')の選択された前記通信インターフェース(Ij'i)との間に存在する通信パスの少なくとも1つを、前記通信セッションのパケットを送信する目的で、この最後のインターフェース(Ij'i)についての受信時最大許可バンド幅(Kj'i)及び前記存在する通信パス上でのパケット送信時間に応じて、選択するために適合された第2の選択手段(MS2)と、を備えることを特徴とする装置。
【請求項14】
通信アドレスを有する少なくとも1つの通信インターフェース(Iji)を含む通信機器(Ej)であって、
請求項11及び12のいずれか1に記載の制御メッセージを生成する装置(D1j)、及び/又は請求項13に記載の通信パスを決定する装置(D2j)を含むことを特徴とする通信機器。

【図1】
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【公開番号】特開2012−109975(P2012−109975A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−251772(P2011−251772)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】1−5, rue Jeanne d’Arc, 92130 ISSY LES MOULINEAUX, France
【Fターム(参考)】