説明

規制物質の乱用を防止するための炭水化物共役体

本発明は、物質の治療有益効果を可能にする一方、物質の乱用をもたらす多幸感効果を減少または排除する規制物質の「ストリートセーフ」バージョンを提供する。本発明は、規制物質および前記規制物質を薬学的に不活性にするかまたはその活性を実質的に減少させるような様式で、前記規制物質に共有結合した炭水化物を含む薬学的組成物、ならびにそれを使用する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照および関連出願
本出願は、2003年1月13日に出願された米国仮出願第60/439,468号の利益を主張し、その内容全体は参考として本明細書に援用される。
【0002】
発明の背景
(i)発明の分野
本発明は、新規の薬学的化合物、より詳細には、化学的部分に共有結合し、もって、経口投与後に時間依存的様式で酵素的および/または化学的手段によって分解されるまで、薬学的に不活性にされている規制物質に関する。共役体(conjugate;コンジュゲート)からの遅延放出は、薬物レベルの乱高下を防止し、延長された期間にわたる遅延放出を付与する。規制物質の放出に必要な酵素的および/または化学的条件は存在しないか、あるいは新規薬学的化合物が鼻腔的に導入されるか、吸入、もしくは注入される場合、最小活性の条件であって;もって、これらの経路によって投与される場合、乱高下を防止するかのいずれかである。これらの新規の特性を伴う規制物質は、修飾された規制物質の「急激な」効果の減少のため、乱用される可能性が低い。従って、これらの製剤の治療価値は、多幸感を減少する一方、鎮痛効果の期間を増加することによって、増強される。
【背景技術】
【0003】
(ii)関連技術の説明
また、多くの薬理学的に有用な化合物は、一般に乱用される規制物質でもある。特に、急性および慢性の痛みの管理に処方される鎮痛薬は、最近数十年間の間にますます乱用されるようになってきた。たとえば、最近数年間はオキシコドンの処方が増加し、米国の所定の地域においてこの薬物が広範に乱用されている。アンフェタミンは、高度に嗜癖性でもあり、一般に乱用される重要な薬理学的使用を伴う規制物質のもう1つの例である。これらの薬物の薬理学的有益性を伴うが、嗜好性が低いかまたは乱用される可能性が低い新規化合物を開発するための研究が鋭意行われている。
【0004】
長期作用型鎮痛薬オキシコンチン(OxyContin)、オキシコドンの遅延放出に関連する問題が広がっており、最近、「ストリートセーフ(street safe)」の麻酔薬の必要性が強調されている。多数のメディアの報告は、遅延放出性マトリックスに処方された高レベルのオキシコドンを含有するこの強力な麻酔薬の乱用の頻度が急速に増加していることを記載している。この問題については、最近、以下の国立薬物乱用研究所(NIDA)のウェブページからの抜粋にまとめられた。
NIDAに所属の地域疫学ワークグループ、薬物乱用における地域レベルの傾向についてモニターおよび報告する米国21の主要都市地域の疫学者および研究者のネットワークを含む様々な情報源から、ピルを咀嚼するか、粉砕するか、または溶解することによって、人々が「短絡的に」この医薬品の徐放型を使用していることが明らかにされている。処方薬を咀嚼または粉砕してしまうと、薬の徐放性の保護部分が崩壊または妨害され、使用者は、設計および処方した通りに服用した場合には得られない迅速かつ強烈な多幸感を経験することが可能である。一旦、ピルを粉砕して、他のピル、マリファナ、またはアルコールと共に、それらを注入、吸入、または経口的に服用しているのである。
【0005】
注入および「鼻から吸引する」投与経路は薬物乱用に最も関連するが、「麻薬取締局(DEA)の研究により、過去2年間にオキシコンチン(OxyContin)を過剰に服用したことが同定された110名の人々の大多数が、粉砕された錠剤を鼻から吸引または注入するのではなく、薬物を経口的に服用したことが見出された(ADAW、2001年11月19日を参照のこと)。忍容性を示さない人々における該医薬品の迅速な放出は、致死性であり得る。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の概要
本発明は、物質の治療有益効果を可能にする一方、物質の乱用をもたらす多幸感効果を減少または排除する規制物質の「ストリートセーフ」バージョンを提供する。本発明の実施態様は、多幸感効果を生じないかまたは減少する選択された条件下のみで規制物質を放出するように化学的に修飾されている規制物質を提供する。本発明のさらなる態様は、多幸感効果を生じないかまたは減少するように制御された速度で、放出が生じることを可能にする。
【0007】
別の実施態様は、胃の酸性条件および/または胃腸管に存在する酵素活性下などの所望される標的位置での化学的あるいは酵素的手段で分解されるまで、不活性および吸収に耐性である、化学的に修飾された制御放出物質を提供する。好適な実施態様では、分解は、共役体が結腸を通過するまで生じない。
【0008】
本発明の1つの実施態様は、物質が吸収に利用可能になるまで、物質の共有結合性修飾を介して、経口的乱用に耐性がある組成物を提供する。
【0009】
本発明の別の実施態様では、化学的に修飾された制御放出物質は、多幸感効果を減少するかまたは生じない制御された速度で、結腸および/または血流において放出される。
【0010】
1つの実施態様では、本発明は、不活性または実質的に不活性にされている規制物質を含んでなり、ここで、前記規制物質は化学的部分に共有結合している。好適な実施態様では、化学的部分は、炭水化物、より好ましくは、炭水化物鎖である。炭水化物鎖は、好ましくは、2〜50の炭水化物群を含んでなり、より好ましくは、炭水化物鎖は、2〜10の炭水化物群である。最も好ましくは、炭水化物は、2〜5の炭水化物群である。別の実施態様では、炭水化物はペプチドに結合し、規制物質は炭水化物またはペプチドのいずれか一方に結合する。
【0011】
別の実施態様では、本発明は、不活性または実質的に不活性にされている規制物質を含んでなり、ここで、規制物質は、結腸の条件下で分解する炭水化物に共有結合し、それによって、胃では有効成分(物質)に対し保護を提供する。
【0012】
本発明の経口用組成物では、規制物質の血流への吸収は、持効的様式で生じ、ここで、類似の用量および処方で与えられた非共役体薬物と比較した場合、薬物のピーク濃度は減少する。
【0013】
本発明の別の態様は、本発明の組成物を患者に経口的に投与することを含んでなる、治療効果は得るが、実質的な多幸感効果は得られないように、規制物質を患者に送達するための方法に関する。
【0014】
本発明は、上記組成物を患者に経口的に投与することを含んでなる、実質的な多幸感効果を伴わずに治療効果を得るために、規制物質を患者に送達するための方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
好適な実施態様の詳細な説明
本発明は、乱用の可能性を減少する様式で、規制物質を改変するための方法を提供する。新規組成物は、錠剤中に適切な賦形剤と共に組み合わされるか、または経口送達のために溶液において処方され得る。経口経路で送達される場合、規制物質は、酸性加水分解および/または酵素的切断によって、時間依存的様式(持効性)で放出される。注入によって投与される場合、規制物質は、血清中酵素によって、時間依存的様式(持効性)で放出される。
【0016】
用語の定義
規制物質−乱用の可能性、もしくは証拠;物理的もしくは生理学的依存性に対する能力のため、製造、販売、または配布の連邦規制に供される物質;該物質は、公衆の健康に対する危険;その薬理学的効果の化学的証拠;または他の規制物質の前駆体としてのその役割を構成する。
【0017】
化学的部分−化学元素からなり、規定された分子組成を特徴とする物質。化学的部分は、薬物共役体の一部分として存在することができ、共役体から分離することができる。例として、炭水化物もしくは炭水化物の鎖、アミノ酸、オリゴペプチド、またはポリペプチドが挙げられるが、他の物質の任意のメンバーでもあり得る。
【0018】
規制物質の経口投与を中心に考察が行われるが、本発明の組成物および方法も同様に、他の投与形態、たとえば、規制物質の注入可能な投与に適用可能であることが理解される。
【0019】
化学的部分の規制物質への共有結合は、物質を薬理学的に不活性にし、かつ吸収に対して耐性にする。しかし、酵素または化学的手段によって化学的部分が脱離されると、活性および吸収される能力が回復する。したがって、結腸、胃の状態および/または胃腸管の標的化された部分に存在する酵素活性は、活性な規制物質の放出に影響する。
【0020】
乱用される場合、規制物質は、典型的に、経口経路以外の手段、すなわち、i)非経口的注入;ii)鼻内送達;またはiii)吸入によって、送達される。これらの経路による投与は、血流への迅速な吸収および使用者または常用者が求める以後の「急速な」効果を生じる。対照的に、これらの経路によって与えられる場合、本発明の共有結合により修飾された化合物(胃または腸管における分解に適応される)は:i)有効成分の放出に必要な化学的および/または酵素的条件に暴露されないか;あるいはii)要求される活性は、迅速な放出/吸収に影響を及ぼすのに十分な量では存在しない。従って、共有結合により修飾された規制物質は、使用者または常用者が求める多幸感効果を生じないが、治療薬としての有効性を保持する。
【0021】
本発明は、麻酔薬などの任意の化学的部分に共有結合した任意の規制物質からなり得る。好ましくは、規制物質は鎮痛薬または興奮薬である。さらに、規制物質は、好ましくは、以下の鎮痛薬:コデイン、フェンタニル、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、レボルファノール、メタドン、モルヒネ、オキシコドン、プロポキシフェン、およびスフェンタニルから選択される。また、規制物質は、アンフェタミンまたはメチルフェニデートであってもよい。
【0022】
本発明を含んでなる化学的部分は、規制物質を薬理学的に不活性にする様式で規制物質に結合させることができる任意の化学物質であり得る。鎮痛薬および興奮薬は、特異的受容体または取り込みタンパク質への結合を介して、それらの薬理学的効果を生じる。したがって、所定の化学的部分の結合は、活性物質が受容体または取り込みタンパク質の認識部位に結合することを防止することができる。さらに、理論に拘束されることを望むものではないが、共有結合による修飾は、薬物が血液脳関門を横切ることを防止することによって、薬理学的効果を防止すると考えられる。好ましくは、化学的部分の規制物質への結合も、特に、化合物が経口投与以外の経路によって送達される場合、化合物の吸収を防止するかまたは実質的に遅延させる。
【0023】
好ましくは、結合される化学的部分は、炭水化物である。炭水化物鎖は、好ましくは、100未満の群、より好ましくは50未満の群、さらにより好ましくは、10未満の群を含んでなる。別の実施態様では、炭水化物は、5未満の個々の炭水化物を含んでなる。別の実施態様では、炭水化物は、4つの個々の炭水化物を含んでなる。別の実施態様では、炭水化物は、3つの個々の炭水化物を含んでなる。別の実施態様では、炭水化物は、2つの個々の炭水化物を含んでなる。別の実施態様では、炭水化物は、単一の炭水化物を含んでなる。
【0024】
また、炭水化物は、好ましくは糖である。好適な実施態様では、糖は、リボース、ガラクトース、ガラクトピラノース、キシロース、マンノフラノース、またはそれらの組み合わせから選択される。
【0025】
結合される化学的部分は他の天然または合成物質からなり得る。規制物質は、たとえば、脂質、アミノ酸、ポリペプチド、核酸、またはビタミンに結合させることができる。これらの化学的部分は、炭水化物と同じ機能を果たす;すなわち、胃腸管における遅延解除に影響を及ぼし、有効成分の迅速な吸収を防止する。
【0026】
1つの実施態様では、共有結合される化学的部分は胃および/または腸管において化合物と遭遇した酵素活性によって脱離される。胃および腸管は消化酵素に浸漬されている。たとえば、膵臓は、小腸に、グリコシダーゼ、プロテアーゼ、リパーゼおよびアミラーゼなどの無数の加水分解酵素を放出する。さらに、GI管の表面を裏打ちする小腸の上皮細胞は、多様な表面関連および細胞内消化酵素(たとえば、刷子縁のペプチダーゼ、エステラーゼ)を産生する。これらの酵素は、摂取される食物に含有されるタンパク質、脂質、炭水化物、および核酸を分解する。したがって、規制物質は、胃腸管において適切な酵素と遭遇する場合、結合される化学的部分から放出されると予想され得る。
【0027】
別の実施態様では、化学的部位は、口内(唾液)、鼻内腔、肺の表面、または血清において見出される条件によって容易に放出されない様式で、規制物質に結合される。胃において遭遇される極端な酸性条件は、ヒトでは胃以外に存在しない。したがって、任意の酸性依存性放出機構は経口投与後にのみ生じる。分解酵素は上記環境に存在するが、それらは、一般に、腸管で見出される高濃度では存在しない。したがって、酵素的切断による規制物質の放出は、新規化合物が経口送達以外の経路で投与される場合、直ぐには生じない。
【0028】
本発明の特定の実施態様では、鎮痛薬(たとえば、オキシコドンまたはヒドロコドン)はリボフラノース(またはリボースもしくはフラノースなどの糖の組み合わせ)に結合される。得られるエステル結合は、胃腸管において遭遇するグリコシダーゼによって加水分解され得る。グリコシダーゼは、唾液中または鼻腔の粘膜表面、肺または口腔上で、高レベルでは存在しない。したがって、本方法によって結合した規制物質は、唾液によりまたは鼻内に送達される場合または吸入によっては直ちに送達されない。
【0029】
本発明の実施態様のそれぞれについて、組成物および本発明を使用する方法は、産業的基準にしたがって、さらに処方または投与され得る。たとえば、Remington’s pharmaceutical sciences(第18版)(ジェネロA.R.(Gennaro,A.R.)(編)、ペンシルバニア州イーストン(Easton,PA);マック・パブ・コ(Mack Pub.Co.)(1990));Physician’s desk reference(PDR)、ニュージャージー州モントヴェール(Montvale,NJ):メディカル・エコノミクス・コ(Medical Economics Co.)、年報;およびUSP DI(米国薬局方医薬品情報)、メリーランド州ロックビル(Rockville,Md.):米国薬局方協会、年報および補遺、第IAおよびB巻:「Information for the health care provider」、第II巻:「Advice for the patient」、第III巻:「Approved drug products and legal requirements」にさらなる情報が記載されている。さらに、当業者は、認識された手順を使用して、組成物の溶解度または処方特徴が有効成分単独とは異なる程度にまで、組成物の適切な投与量を適正に処方および決定することができる。
【0030】
以下の実施例は、例示として提供されるのであって、本発明の全ての請求の範囲に対し限定的であると解釈すべきではない。本発明の他の実施態様および特徴については、図および表から明らかであろう。
【実施例】
【0031】
オピオイド薬物の共役体が遅延放出を供給する一方、乱用の可能性をも低下させるという仮定について、共役体を試験するためのモデル化合物として、ヒドロコドン、オピオイドアゴニストを選択した。
【0032】
実施例1:2,3−O−イソプロピリデン−1−メトキシ−D−リボフラノースのクロロホルメートの調製
【化1】

【0033】
【表1】

【0034】
2,3−O−イソプロピリデン−1−メトキシ−D−リボフラノースのクロロホルメート
不活性大気下トルエン中の20%ホスゲンの撹拌溶液に、シリンジを介して2,3−O−イソプロピリデン−1−メトキシ−D−リボフラノースを添加した。得られた澄明な無色溶液を、周囲温度で、30分間、撹拌した。撹拌後、Ar(g)を溶液に約20分間通気し、過剰のホスゲンを取り出した。次いで、溶媒を除去し、生成物を減圧下で18時間乾燥した。生成物は、さらなる精製または結晶化を伴わずに使用した。
【0035】
実施例2:リボ−ヒドロコドンの調製
【化2】

【0036】
【表2】

【0037】
リボ−ヒドロコドン:
DMF中ヒドロコドンの溶液に、シリンジを介してTHF中LiN(TMS)を添加した。溶液を周囲温度で5分間撹拌し、次いで、DMF中リボースのクロロホルメートを、シリンジを介して添加した。得られた溶液を周囲温度で2時間撹拌した。TLCを行った(9:1 CHCl:MeOH;UVおよびMeOH中5%HSO;Rf(生成物)=約0.5)。反応物は、1M HClでpH7に中和した。溶媒を取り出した。粗生成物をCHCl(50ml)中に採取し、水で洗浄し(3×50ml)、MgSO上で乾燥し、ろ過し、溶媒を取り出した。最終生成物を、分取HPLC(10mM CHCOONH/MeCN;0〜20分間:80/20→0/100)を使用して精製した。固体を、澄明、無色ガラスとして得た(0.095g、収率7%):H NMR(DMSO−d)δ1.26(s,3H)、1.39(s,3H)、1.50(m,2H)、1.89(s,4H)、2.08(m,2H)、2.29(s,4H)、2.40(m,2H)、2.88(d,1H)、3.08(m,1H)、3.25(s,3H)、3.73(s,3H)、4.12(m,2H)、4.28(t,1H)、4.58(d,1H)、4.72(d,1H)、4.97(s,1H)、4.98(s,1H)、5.70(s,1H)、6.66(d,1H)、6.75(d,1H)。MS質量理論値=529.2 測定値=530.4(M+H)。
【0038】
保護されたリボース中間体に10mlの1M HClを添加した。得られた溶液を、周囲温度で2時間撹拌した。溶媒を取り出し、最終生成物を減圧下で乾燥した。固体を、ワックス状淡黄色固体として回収した(0.092g、収量):H NMR(DMSO−d)δ1.51(t,1H)、1.83(d,1H)、2.41(dt,1H)、2.27(t,1H)、2.63(dd,1H)、2.80(s,3H)、2.96(m,2H)、3.20(m,1H)、3.75(s,3H)、3.82−4.34(br m,12H)、5.15(s,1H)、5.72(s,1H)、6.75(d,1H)、6.88(d,1H)、11.37(br s,1H)。
【0039】
実施例3:ガラクト−ヒドロコドンの調製
【化3】

【0040】
【表3】

【0041】
ガラクト−ヒドロコドン
DMF中ヒドロコドンの溶液に、シリンジを介してTHF中LiN(TMS)を添加した。溶液を周囲温度で5分間撹拌し、次いで、DMF中ガラクトースのクロロホルメートを、シリンジを介して添加した。得られた溶液を周囲温度で2時間撹拌した。TLCを行った(9:1 CHCl:MeOH;UVおよびMeOH中5%HSO;Rf(生成物)=約0.5)。反応物は、6M HClでpH7に中和した。溶媒を取り出した。最終生成物を、分取TLC(CHCl中0〜10%MeOH)使用して精製した。固体を、白色固体として得た(0.180g、収率41%):H NMR(DMSO−d)δ1.28(2s,6H)、1.37(s,3H)、1.44(3,3H)、1.49(m,2H)、1.88(dt,1H)、2.08(m,2H)、2.29(s,4H)、2.40(m,2H)、2.90(d,1H)、3.09(s,1H)、3.73(s,3H)、3.99(dd,1H)、4.14(t,1H)、4.26(dt,2H)、4.39(d,1H)、4.63(d,1H)、4.95(s,1H)、5.48(d,1H)、5.68(d,1H)、6.65(d,1H)、6.74(d,1H);MS質量理論値=585.6 測定値=586.4(M+H)。
【0042】
保護されたガラクトース中間体に30mlの1M HClおよび20mlアセトンを添加した。得られた溶液を、周囲温度で3時間撹拌した。溶媒を取り出し、最終生成物を減圧下で乾燥した。固体を、白色固体として回収した:MS質量理論値=505.5 測定値=506.4(M+H)。
【0043】
実施例4:1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデン−D−ガラクトピラノースのクロロホルメートの調製
【化4】

【0044】
【表4】

【0045】
1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデン−D−ガラクトピラノースのクロロホルメート
不活性大気下トルエン中の20%ホスゲンの撹拌溶液に、シリンジを介して1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデン−D−ガラクトピラノースを添加した。得られた澄明な無色溶液を、周囲温度で、30分間、撹拌した。撹拌後、Ar(g)を溶液に約20分間通気し、過剰のホスゲンを取り出した。次いで、溶媒を除去し、生成物を減圧下で18時間乾燥した。生成物は、さらなる精製または結晶化を伴わずに使用した。
【0046】
実施例5:二糖類ヒドロコドンの調製
【化5】

【0047】
ヒドロコドン−二糖類共役体の調製のための一般スキーム:
保護されたマンノフラノース(1)は、以下に記載のように、トリクロロアセトイミデート(2)に変換されている。先行文献に基づいて、これは、順に、オルソゴナルに保護された(orthogonally−protected)キシロース(3)に結合され、対応する二糖類(4)を付与する。二糖類の形成は、触媒量の酸の添加により促進される。オルトゴナル保護(orthogonal protection)スキームを使用すると、イソプロピリデン基の存在下でテトラブチルアンモニウムフルオリドを使用して、シリル保護基を選択的に脱離して、遊離の第1級アルコール(5)を供給することが可能である。ガラクトースおよびリボースコン共役体の調製において既に記載された方法を用いて、次いで、このアルコールをクロロホルメート(6)に変換し、次いで、ヒドロコドン−エノラート(7)に結合させ、カーボネート(8)を生じさせることができる。標準的プロトコルを使用する(8)の脱保護によって、ヒドロコドン−二糖類共役体(9)が供給される。
【0048】
マンノフラノースのトリクロロアセトイミデート(2)の調製
2,3:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マンノフラノース(1、0.50g、1.9mmol)を5mlの無水ジクロロメタンに溶解した。次いで、トリクロロアセトニトリル(0.67ml、6.7mmol)を溶液に添加し、続いて、乾燥KCO(0.54g、03.8mmol)を添加した。次いで、反応物を1晩、室温、アルゴン下で撹拌した。反応混合物の定性的薄層クロマトグラフィー(2:1ヘキサン/アセトン)は、新たにより速く移動するスポットの出現に相関して、マンノフラノース出発物質に対応するスポットの消失に基づき、所望のトリクロロアセトイミデートが形成されていることを示した。これは、先行文献に一致する。次いで、反応物を、焼結ガラスを介してろ過し、ろ液を回収し、高減圧下でのロータリーエバポレーションによって溶媒を除去した。これにより、高減圧下で1晩保存することにより固化した粘性オイルが生じた。
【0049】
実施例6:「キッチン試験(kitchen test)」における麻酔薬の安定性
合成した共役体から活性な麻酔薬のアクセス性を決定するために、その共役体から麻酔薬を放出させることを試みた。キッチン試験では、本発明者らは、任意の薬物常用者に利用可能な条件に供される場合の共役体の安定性を決定した。したがって、キッチン試験は、麻酔薬共役体の「ストリートセーフ」のモデルである。共役体を水浴(80〜90℃)、pH範囲(1〜12)に1時間の時間経過で加熱した。このpH範囲は、食料雑貨店または薬局の市場で見出すことができるあらゆる溶液を構成している。共役体から麻酔薬の放出をHPLCでモニターし、親麻酔薬の用量応答校正曲線により定量した。
【0050】
常用者に利用可能である溶液のみを使用して、共役体を水に溶解した。水に不要な共役体は、(a)最小量(≦5%v/v)の有機溶媒[たとえば、DMSO、メタノール、もしくはエタノール]に溶解したか、(b)懸濁液としてアッセイに添加したか、または(c)クロロホルムに完全に溶解し、そのアリコートを試験チューブ(ここで、クロロホルムはエバポレートされ、既知量の共役体のみが残る)に採取したかのいずれかであった。共役体の調製時に共役体を多様なpH溶液に添加し、0、5、15または60分間加熱する。指示された時間ポイントで、各試験チューブを水浴から取り出し、冷リン酸緩衝液(100mM、pH7、4℃)で中和した。
【0051】
キッチン試験は、以下の通りに行う。
1.HPLCグレードのHOで、pH溶液[1、4、7、9、12]を調製し、NaOHまたはHClで滴定する。
2.熱水浴を調製し、温度を80〜90℃に保つ。
3.上記のように、1mg/mlの濃度で共役体を調製する。
4.250μlの共役体を750μlのpH溶液(最終アッセイ容積は1ml;共役体をCHClからエバポレートした場合、1mlのpH溶液を試験チューブに添加する)。
5.共役体をpH溶液に添加したら直ちに試験チューブを熱水浴(80〜90℃)中に置く。
6.指示された時間ポイントで、熱から試験チューブを取り出し、1mlの冷リン酸緩衝液で中和する[0時間ポイントは加熱せず、各pH溶液への共役体の添加後、直ちにリン酸緩衝液で中和する]。
7.HPLC分析のための各サンプルのアリコートを採取する前に、各チューブの容積を、エバポレーションによる濃度の変化を補うために2mlに調整する。
【0052】
HPLC分析後、親薬物の校正曲線から、放出された麻酔薬の量を外挿し、放出された麻酔薬の%(w/w、共役結合された種の理論的充填量に基づく)対時間としてプロットした。
【0053】
リボース−ヒドロコドン共役体TM34をキッチン試験で分析した。遊離ヒドロコドンの(0時間に対する)パーセントが経時的に増加していく結果を、以下の表に示す。
【0054】
【表5】

【0055】
リボースコ共役体は、pH12以外のpHで比較的安定であり、放出されるヒドロコドンの量は、90℃、1時間後で、27.8%である。pH12では、半量未満のヒドロコドンが共役体から放出され、5分間後には、さらなる放出は認められなかった。
【0056】
実施例7:ヒドロコドン対リボース−ヒドロコドンの経口バイオアベイラビリティ
等価量のヒドロコドン(0.2143mg)を含有するヒドロコドン−重酒石酸塩およびリボース−ヒドロコドン(TM34)の用量を、ゼラチンカプセルで、雄性スプレイグ−ドーリー(Sprague−Dawley)系ラット(約300g)に投与した。リボース−ヒドロコドン共役体のヒドロコドン含有量は、NMRにより66%と決定された。
【0057】
【表6】

【0058】
【表7】

【0059】
【表8】

【0060】
経口投与した場合、リボース−ヒドロコドンTM34のバイオアベイラビリティは、ヒドロコドン−重酒石酸塩にほぼ等しかった(表1〜3)。リボース−ヒドロコドンの曲線下面積(AUC)は、ヒドロコドン−重酒石酸塩のAUCの95%であった(それぞれ37対39)。リボース−ヒドロコドンの平均ピーク血清濃度(Cmax)は、ヒドロコドン−重酒石酸塩の111%であった(それぞれ12.1対10.9)。経口投与されたリボース−ヒドロコドン(TM34)対ヒドロコドン−重酒石酸塩の血清濃度曲線を図1に示す。
【0061】
実施例8:ヒドロコドン対リボース−ヒドロコドンの鼻内バイオアベイラビリティ
等価量のヒドロコドン(0.2143mg)を含有するヒドロコドン−重酒石酸塩およびリボース−ヒドロコドン(TM34)の用量を、雄性スプレイグ−ドーリー(Sprague−Dawley)系ラット(約300g)に鼻内投与した。該用量を、リン酸緩衝化生理食塩水でラットに直接点鼻投与した。
【0062】
鼻内投与した場合、リボース−ヒドロコドンTM34のバイオアベイラビリティは、同じ経路で投与されたヒドロコドン−重酒石酸塩と比較して、減少した。リボース−ヒドロコドンのAUCは、ヒドロコドンのAUCの20%であった(それぞれ1,490対7,303)。さらに、リボース−ヒドロコドンのCmaxは、ヒドロコドンのAUCの36%であった(それぞれ51対143)。鼻内投与されたリボース−ヒドロコドン(TM34)対ヒドロコドン−重酒石酸塩の血清濃度曲線を図2に示す。
【0063】
実施例9:ヒドロコドン対リボース−ヒドロコドンの静脈内バイオアベイラビリティ
等価量のヒドロコドン(0.2143mg)を含有するヒドロコドン−重酒石酸塩およびリボース−ヒドロコドン(TM34)の用量を、雄性スプレイグ−ドーリー(Sprague−Dawley)系ラット(約300g)に静脈内投与した。該用量を、リン酸緩衝化生理食塩水で尾静脈注入により投与した。
【0064】
静脈内投与した場合、リボース−ヒドロコドンTM34のバイオアベイラビリティは、同じ経路で投与されたヒドロコドン−重酒石酸塩と比較して、減少した。リボース−ヒドロコドンのAUCは、ヒドロコドンのAUCの41%であった(それぞれ4,145対10,233)。リボース−ヒドロコドンのCmaxは、ヒドロコドンのAUCの86%であり(それぞれ123対143)、したがって、バイオアベイラビリティの減少は、実質的にリボース−ヒドロコドンのクリアランス速度の増加の結果である。静脈内投与されたリボース−ヒドロコドン(TM34)対ヒドロコドン−重酒石酸塩の血清濃度曲線を図3に示す。
【0065】
以上をまとめると、実施例7〜9は、ヒドロコドンのC6位にリボフラノース部分を結合させると、乱用の可能性が低い化合物が提供されることを例示する。この化合物の経口バイオアベイラビリティは維持されるが、鼻内および静脈内のバイオアベイラビリティは実質的に減少し、したがって、これらの経路によって投与した場合の化合物の多幸感効果を減少する。さらに、実施例8は、鼻内膜を介するリボース−ヒドロコドンの吸収が実質的に遮断されることを例示し、血液脳関門を含むと思われる細胞膜を透過する能力が減少することを示す。麻酔薬が多幸感を発揮するためには、血液脳関門を透過しなければならないため、この特性は、さらに、麻酔薬共役体の鼻内または静脈内投与のいずれかによって、乱用の可能性を減少することができる。実施例9は、静脈内投与されたリボース−ヒドロコドンのクリアランスの増加を例示し、麻酔薬共役体の乱用の可能性の減少のためのさらなる機構を提供している。
【0066】
実施例10:ヒドロコドン対ガラクトース−ヒドロコドンの経口バイオアベイラビリティ
等価量のヒドロコドン(0.2143mg)を含有するヒドロコドン−重酒石酸塩およびガラクトース−ヒドロコドン(TMb20)の用量を、ゼラチンカプセルで雄性スプレイグ−ドーリー(Sprague−Dawley)系ラット(約300g)に投与した。
【0067】
経口投与した場合、ガラクトース−ヒドロコドン(TMb20)のバイオアベイラビリティは、ヒドロコドン−重酒石酸塩に近似した。ガラクトース−ヒドロコドンの曲線下面積(AUC)は、ヒドロコドン−重酒石酸塩のAUCの70%であった(それぞれ422対601)。ガラクトース−ヒドロコドンの平均ピーク血清濃度(Cmax)は、ヒドロコドン−重酒石酸塩の72%であった(それぞれ61対85)。経口投与されたガラクトース−ヒドロコドン(TMb20)対ヒドロコドン−重酒石酸塩の血清濃度曲線を図4に示す。
【0068】
実施例11:ヒドロコドン対ガラクトース−ヒドロコドンの鼻内バイオアベイラビリティ
等価量のヒドロコドン(0.2143mg)を含有するヒドロコドン−重酒石酸塩およびガラクトース−ヒドロコドン(TM34)の用量を、雄性スプレイグ−ドーリー(Sprague−Dawley)系ラット(約300g)に鼻内投与した。該用量を、リン酸緩衝化生理食塩水でラットに直接点鼻投与した。
【0069】
鼻内投与した場合、ガラクトース−ヒドロコドンTMb20のバイオアベイラビリティは、同じ経路で投与されたヒドロコドン−重酒石酸塩と比較して、減少した。ガラクトース−ヒドロコドンのAUCは、ヒドロコドンのAUCの83%であった(それぞれ3,203対3,845)。さらに、ガラクトース−ヒドロコドンのCmaxは、ヒドロコドンのAUCの36%であった(それぞれ130対112)。鼻内投与されたガラクトース−ヒドロコドン(TM34)対ヒドロコドン−重酒石酸塩の血清濃度曲線を図5に示す。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】図1は、経口的に送達されたリボース−ヒドロコドン共役体と比較した平均ヒドロコドン血清レベルを例示する。
【図2】図2は、鼻腔内に送達されたリボース−ヒドロコドン共役体と比較した平均ヒドロコドン血清レベルを例示する。
【図3】図3は、静脈内に送達されたリボース−ヒドロコドン共役体と比較した平均ヒドロコドン血清レベルを例示する。
【図4】図4は、経口的に送達されたガラクトース−ヒドロコドン共役体と比較した平均ヒドロコドン血清レベルを例示する。
【図5】図5は、鼻腔内に送達されたガラクトース−ヒドロコドン共役体と比較した平均ヒドロコドン血清レベルを例示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
規制物質と、
前記規制物質を薬学的に不活性にする、またはその活性を実質的に減少させるような様式で、前記規制物質に共有結合した炭水化物と、
を含む薬学的組成物。
【請求項2】
前記炭水化物は、糖である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記糖は、リボフラノース、リボース、ガラクトース、ガラクトピラノース、キシロース、マンノフラノースまたはそれらの組み合わせから選択される、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記炭水化物は、50未満の個々の炭水化物を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
前記炭水化物は、10未満の個々の炭水化物を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
前記炭水化物は、5未満の個々の炭水化物を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
前記炭水化物は、4つの個々の炭水化物を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
前記炭水化物は、3つの個々の炭水化物を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
前記炭水化物は、2つの個々の炭水化物を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
前記炭水化物は、単一の炭水化物を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
前記化学的部分は、リボフラノースである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
前記化学的部分は、エステルまたは炭酸エステル結合によって前記規制物質に結合している、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
前記規制物質は、コデインである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項14】
前記規制物質は、フェンタニルである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
前記規制物質は、ヒドロコドンである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
前記規制物質は、ヒドロモルホンである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項17】
前記規制物質は、レボルファノールである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項18】
前記規制物質は、メタドンである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
前記規制物質は、モルヒネである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項20】
前記規制物質は、オキシコドンである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項21】
前記規制物質は、プロポキシフェンである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項22】
前記規制物質は、スフェンタニルである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項23】
前記規制物質は、アンフェタミンである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項24】
前記規制物質は、メチルフェニデートである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項25】
非経口注入によって投与する場合、薬学的に活性な形態での前記規制物質の放出に耐性があり、もって、多幸感効果を減少または防止する、請求項1〜24のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項26】
経口経路によってヒト患者に投与する場合、薬学的に活性な形態で前記規制物質を放出する、請求項1〜24のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項27】
鼻腔内経路によって投与する場合、薬学的に活性な形態での前記規制物質の放出および/または吸収に耐性があり、もって、多幸感効果を減少あるいは防止する、請求項1〜24のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項28】
吸入によって投与する場合、薬学的に活性な形態での前記規制物質の放出および/または吸収に耐性があり、もって、多幸感効果を減少あるいは防止する、請求項1〜24のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項29】
前記規制物質は、胃における酸の存在下または腸管もしくは血液血清における酵素の存在下にて活性形態で放出される、請求項1〜24のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項30】
前記規制物質は、胃に存在する酸の存在下または腸管に存在する酵素の存在下にて活性形態で放出される、請求項1〜24のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項31】
非経口注入によって投与する場合、薬学的に活性な形態での前記規制物質の血液脳関門を横切る吸収に耐性があり、もって、多幸感効果を減少または防止する、請求項1〜24のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項32】
請求項1〜24のいずれか1項に記載の組成物を患者に経口的に投与することを含み、治療効果は得るが、実質的な多幸感効果は得られないように、規制物質を前記患者に送達するための方法。
【請求項33】
請求項1〜24のいずれか1項に記載の組成物を患者に非経口的に投与することを含み、治療効果は得るが、実質的な多幸感効果は得られないように、規制物質を前記患者に送達するための方法。
【請求項34】
炭水化物に共有結合した規制物質を提供することを含む、規制物質の多幸感効果を防止するための方法。
【請求項35】
規制物質と
治療CmaxおよびAUCを提供する前記規制物質に共有結合した炭水化物と、
を含む薬学的組成物。
【請求項36】
多幸感効果に関連する乱高下を減少させる、請求項35に記載の組成物。
【請求項37】
maxを鈍化、減少または遅延させる、請求項35に記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−515622(P2006−515622A)
【公表日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−500902(P2006−500902)
【出願日】平成16年1月13日(2004.1.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/000646
【国際公開番号】WO2004/062614
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(503174752)ニュー リバー ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】