説明

観測装置

【課題】センタ装置との間で有線回線および無線回線を選択的に用いてデータの送受信を行う観測装置において、混信による回線切替の誤動作を防止し、観測データを常に確実にセンタ装置へ送信できるようにする。
【解決手段】無線回線4による送受信動作中に発生したスケルチ信号を検出するスケルチ検出部17と、このスケルチ検出部17により検出されたスケルチ信号の継続時間を計時するタイマ部18と、このタイマ部18により計時されたスケルチ信号の継続時間が予め設定された規定値以上であるか否かを判別する判別手段11と、この判別手段11の判別結果に基づいて有線回線3と無線回線4による送受信を切り替える分岐入出力部15とを備え、スケルチ信号の継続時間が規定値を越えた場合のみ無線回線4を選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば放流警報システム等において、河川の水位や雨量などの観測データの送受信を行う場合に適用される観測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、放流警報システムにおいては、河川に沿って複数箇所に観測装置を設置して水位計や水量計で得られる河川の水位や雨量といった観測データを採取する一方、監視センタに設けられたセンタ装置においては、各観測装置で得られた観測データを収集して河川の監視や水門などの制御を行い、河川の水位が危険水位を超えた場合には河川の周辺や所定の機関等へ防災警報を発するようになっている。
【0003】
従来、このようなシステムにおいて、各観測装置で採取された河川の水位や雨量といった観測データをセンタ装置に送信したり、センタ装置から観測装置に対して観測データを収集するためのデータ送信要求を与えるために、各観測装置とセンタ装置との間を、無線回線および有線回線を介して互いに接続した構成のものがある。ここに、無線回線と有線回線の2つの回線を常備しているのは、システム運用上、安全性や信頼性を十分に確保する必要があるためである。
【0004】
そして、従来技術では、有線回線の切断や無線回線の通信不良等の不具合が発生した場合には、有線回線から無線回線、あるいは無線回線から有線回線に切り替えることにより、観測データが欠落するのを防止するようにしている(例えば、下記の特許文献1参照)。
【0005】
この場合、従来技術においては、観測装置は無線信号の送受信動作に伴って発生するスケルチ信号を検出することにより回線切替を行っている。すなわち、従来、観測装置がセンタ装置からの観測データの送信要求を無線で受信した場合や、観測装置から観測データをセンタ装置に無線送信するような場合、無線信号には例えばAF信号(トーン)が重畳されているために、このような送受信動作に伴って送受信機からはスケルチ信号が発生される。そして、観測装置側において、このケルチ信号が検出されると有線回線から無線回線に切り替えて無線で送受信を行い、スケルチ信号が検出されないときには有線回線を利用して送受信を継続するようにしている。
【0006】
【特許文献1】特開2002−320285号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、センタ装置との間で送受信する際に使用する無線信号以外の外来電波(以下、ノイズという)が混入してきてこれが受信された場合でもスケルチ信号が発生することがある。従来はスケルチ信号の有無を検出することにより単純に回線切替を行っているため、ノイズ受信に起因してスケルチ信号が発生した場合でも回線切替が行われるという誤動作が生じ、その結果、観測データを正常にセンタ装置へ送信できないことがあった。すなわち、ノイズ受信により回線切替が行われてしまうと、センタ装置が観測装置に対して観測データを無線で送信するように要求を出していないのにもかからず、無線回線に切り替えられてしまうため、センタ装置側では観測データを正常に受信することができなくなる。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、ノイズを受信した場合に回線切替が無条件に行われるといった誤動作を防止し、観測データを常に確実にセンタ装置へ送信することができる観測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明は、センタ装置との間で有線回線および無線回線を選択的に用いてデータの送受信を行う観測装置において、次の構成を採用している。
【0010】
すなわち、本発明では、上記無線装置の送受信動作により発生したスケルチ信号を検出するスケルチ検出部と、このスケルチ検出部により検出された上記スケルチ信号の継続時間を計時する計時手段と、この計時手段により計時された上記スケルチ信号の継続時間が予め設定された規定値以上であるか否かを判別する判別手段と、この判別手段の判別結果に基づいて、上記有線回線と無線回線による送受信を切り替える切替手段と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る観測装置は、上記無線装置の送受信動作により発生したスケルチ信号を検出するスケルチ検出部と、このスケルチ検出部により検出された上記スケルチ信号の継続時間を計時する計時手段と、この計時手段により計時された上記スケルチ信号の継続時間が予め設定された規定値以上であるか否かを判別する判別手段と、この判別手段の判別結果に基づいて、上記有線回線と無線回線による送受信を切り替える切替手段と、を備えるので、ノイズ受信による回線切替の誤動作を防止することができ、観測データを常に確実に監視センタへ送信することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における観測装置を有する放流警報システムの全体を示す構成図、図2は同システムに適用される観測装置の構成を示すブロック図である。
【0013】
この放流警報システムは、河川に沿って複数箇所に設置された観測装置1と、河川の状態を監視して集中管理を行う監視センタに設けられたセンタ装置2との間が、有線回線3および無線回線4を介して互いに接続されている。そして、観測装置1は、図示しない水位計や雨量計で得られる河川の水位や雨量といった観測データを採取してこれを各回線3,4を用いてセンタ装置2に送信する一方、センタ装置2からは、各観測装置1で得られた観測データを収集するための送信要求などが各回線3,4を用いて観測装置1に送信されるようになっている。
【0014】
したがって、観測装置1は、センタ装置2からデータ送信要求があると、これに応じて観測データを有線回線3あるいは無線回線4を介してセンタ装置2へ送信し、センタ装置2は、受信した観測データに基づき、河川の水位が危険水位を超えた場合には河川の周辺や所定の機関等へ防災警報を出力する。
【0015】
ここで、観測装置1において、水位計や雨量計等で得られる上記の観測データは、CPU11からの制御信号に応答してデジタル信号の形式で、一旦、図示しない記憶装置に記憶される。そして、アドレス設定部12は、センタ装置2に観測データを送信する際、その観測データに対して、各観測装置1にそれぞれ割り当てられた固有のアドレスを付加する。モデム14は、アドレスが付加された観測データを伝送制御部13を経由した所定の周波数変調信号(FM信号)に変換する。
【0016】
モデム14には分岐入出力部15が接続され、この分岐入出力部15には、通信ケーブル等からなる有線回線3と、無線通信を行うための送受信機16とが接続されている。これにより、分岐入出力部15は、CPU11からの回線切替指令によって有線回線3と送受信機16による無線回線4のいずれか一方へ接続するための回線切替を行う。そして、例えばセンタ装置2から観測データの送信要求があると、観測装置1は、観測データをモデム14により周波数変調し、有線回線3または無線回線4を経由してセンタ装置2に送信する。なお、この場合の回線切替動作については、後で詳述する。
【0017】
スケルチ検出部17は、送受信機16に接続されており、送受信機16の送受信動作に伴って発生するスケルチ信号を検出する。タイマ部18は、スケルチ検出部17により検出されたスケルチ信号の継続時間を計時し、計時した継続時間を示すタイマ情報をCPU11へ送る。そして、CPU11は、このタイマ情報に基づいて無線回線4と有線回線3を切り替えるための回線切替信号を生成して分岐入出力部15に与える。分岐入出力部15は、この回線切替信号に応じて有線回線3と送受信機16による無線回線4との切り替えを行う。
【0018】
なお、上記構成において、CPU11が特許請求の範囲における判別手段に、CPU11および分岐入出力部15が特許請求の範囲における切替手段に、タイマ部18が特許請求の範囲における計時手段に、それぞれ対応している。
【0019】
次に、このように構成された観測装置1における動作について、図3に示すフローチャートを参照して説明する。なお、以下において、符合Sは各処理ステップを意味する。
【0020】
いま、センタ装置2から観測装置1に対して有線回線3を経由して観測データの送信要求があり、これに応じて、観測装置1からは、観測データがモデム14により周波数変調された後、分岐入出力部15を経由して有線回線3を用いてセンタ装置2へ送信されているものとする(S1)。
【0021】
ここで、観測装置1の送受信機16がセンタ装置2から無線による観測データの送信要求を受けた場合や、その送信要求に応じて送受信機16から観測データがセンタ装置2に無線送信される場合には、送受信機16からスケルチ信号が発生される。これらの正常な送受信動作がいずれも行われない場合には、本来、送受信機16からはスケルチ信号が発生されない。しかし、混信によりノイズが送受信機16で受信された場合でもスケルチ信号が発生される。
【0022】
ここに、スケルチ信号は、通常、ある期間にわたってHレベルが継続する信号であり、センタ装置2との間で無線回線4を用いた正常な送受信動作が行われている場合にはHレベルの期間は予め設定された規定値よりも長く、ノイズが受信された場合にはHレベルの期間は規定値よりも短いという特性がある。
【0023】
そこで、この実施の形態1では、送受信機16からスケルチ信号が出力されてこれがスケルチ検出部17で検出された場合には(S2)、これに応じてタイマ部18が起動され、タイマ部181はスケルチ信号を継続して受信している受信時間を計時する。そして、このタイマ部18のタイマ情報がCPU11へ送信される(S3)。
【0024】
また、タイマ部18が起動されると、CPU11は回線切替信号を分岐入出力部15に送出するので、これに応じて分岐入出力部15は、モデム14と送受信機16とを接続する。これにより、有線回線3から無線回線4に一旦回線が切り替えられる(S4)。続いて、CPU11は、タイマ部18のタイマ情報に基づき、スケルチ信号の受信時間が予め設定された規定値以上か否かを判断する(ステップ5)。
【0025】
ここで、スケルチ信号の受信時間が予め設定された規定値未満である場合、CPU11は、センタ装置2との間で無線通信した際に生じる本来のスケルチ信号ではなく、ノイズが送受信機16で受信されたために生じたスケルチ信号である判断する(ステップ6)。そして、CPU11は、分岐入出力部15に回線切替信号を送出するので、モデム14と有線回線3とが再び接続されて、有線回線3による観測データの送信に復帰する(ステップ7)。
【0026】
一方、S5でスケルチ信号の受信時間が予め設定された規定値以上である場合、CPU11は、センタ装置2からの無線による観測データの送信要求があったために生じた本来のスケルチ信号であると判断する(ステップ8)。そして、CPU11は、この場合には分岐入出力部15に対して回線切替信号を送出しない。したがって、無線回線4を使用した観測データの送信動作が継続して行われる(ステップ9)。
【0027】
なお、送受信機16による観測データの送信動作が完了した後、センタ装置2から無線による観測データの送信要求が出されない場合、規定値以上の時間にわたってスケルチ信号は検出されないので、CPU11は分岐入出力部15に回線切替信号を与えて無線回線4から有線回線3に切り替える。このため、有線回線3を使用したデータの送受信が実行されることになる。
【0028】
以上のように、この実施の形態1によれば、従来のように、スケルチ信号が受信された際に単純に有線回線3から無線回線4に回線を切り替えるのではなく、そのスケルチ信号の受信継続時間を加味し、スケルチ信号を受信する継続時間が予め設定された規定値以上の場合にのみ有線回線3から無線回線4へ回線切替を行うので、ノイズ受信による回線切替の誤動作を防止することができ、観測データを常に確実にセンタ装置2へ送信することが可能となる。
【0029】
実施の形態2.
図4はこの実施の形態2における観測装置の構成を示すブロック図であり、図2に示した実施の形態1と対応もしくは相当する構成部分には同一の符合を付す。
【0030】
この実施の形態2における観測装置1の特徴は、図1、図2に示した実施の形態1の構成に加えて、無線信号に含まれるキャリア信号を検出するキャリア信号検出部19が設けられており、CPU11はこのキャリア信号検出部19で検出されたキャリア信号および上記のスケルチ信号の継続時間の双方を用いて、ノイズ受信に起因して生じたスケルチ信号か、センタ装置2との間での無線通信により発生する本来のスケルチ信号かを判断するようにしていることである。
その他の構成は実施の形態1と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
【0031】
次に、このように構成された観測装置1の動作について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0032】
この実施の形態2において、S1〜S7までの動作は、図3に示した実施の形態1のS1〜S7までの動作と同一である。
【0033】
この実施の形態2では、S5において、スケルチ信号の受信時間が予め設定された規定値以上であると判断された場合でも、無線回線4の使用を単純に行うのではなく、送受信機16からの出力に基づいてキャリア信号検出部19で、キャリア信号を検出してそのキャリア周波数の情報を得る(S10)。そして、そのキャリア信号の周波数がセンタ装置2との間の無線通信に使用されている周波数と同一か否かを判断する(S11)。
【0034】
その際、キャリア信号検出部19で検出されるキャリア信号の周波数が、センタ装置2との間の無線通信に使用されている周波数と異なる場合には、CPU11は、この度発生したスケルチ信号は、送受信機16がノイズを受信したことにより発生したスケルチ信号であると判断し(S6)、有線回線3による観測データの送信に復帰する(S7)。
【0035】
これに対して、S11でキャリア信号検出部19で検出されるキャリア信号の周波数が、センタ装置2との間の無線通信に使用されている周波数と同一の場合、CPU11は、センタ装置2との間で無線通信した際に生じる本来のスケルチ信号であると判断し(S8)、無線回線4を使用した観測データの送信動作を継続する(S9)。
【0036】
以上のように、この実施の形態2では、回線切替を行う場合の条件に、キャリア信号を検出する処理(S10,S11)を追加することにより、混信によりノイズを規定値以上の時間にわたって継続して受信した場合であっても、センタ装置2との間の無線通信に使用されているキャリア信号の周波数と同一でない場合は、ノイズを受信したと判断することができる。その結果、実施の形態1の場合よりも、回線切替の誤動作発生を一層確実に防ぐことができ、観測データの正常な送信が可能となる。
【0037】
実施の形態3.
この実施の形態3における観測装置の構成は、図4に示した実施の形態2と基本的に同じである。
【0038】
この実施の形態3において、実施の形態2の場合と異なる点は、CPU11による有線回線3と無線回線4との切り替え制御が若干変更されていることである。すなわち、前述の実施の形態2では、スケルチ信号の受信時間が規定値以上か否かを判断(S5)した後に、センタ装置2との間の無線通信に使用されているキャリア信号の周波数と同一か否かを判断(S11)するようにしているが、この実施の形態3では、その逆に、センタ装置2との間の無線通信に使用されているキャリア信号の周波数と同一か否かの判断(S11)を先に実行し、その後に、スケルチ信号の受信時間が規定値以上か否かを判断(S5)するようにしている。
【0039】
以下、この実施の形態3の動作について、図6に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図6において、図5に示したフローチャートの処理内容と同じ処理ステップには同一の符合を付す。
【0040】
この実施の形態3においても、実施の形態2と同様、観測装置1から観測データがモデム14により周波数変調されて有線回線3を用いてセンタ装置2へ送信されている状態において(S1)、スケルチ検出部17でスケルチ信号が検出された場合には(S2)、キャリア信号検出部19で無線通信におけるキャリア信号を検出してそのキャリア周波数の情報を得る(S10)。
【0041】
次いで、CPU11は、回線切替信号を分岐入出力部15に送出するので、これにより有線回線3から無線回線4に一旦回線が切り替ええらる(S4)。続いて、CPU11は、キャリア信号検出部19で検出されたキャリア信号の周波数がセンタ装置2との間の無線通信に使用されているキャリア信号の周波数と同一か否かを判断する(S11)。
【0042】
その際、キャリア信号の周波数がセンタ装置2との間の無線通信に使用されている周波数と異なる場合、CPU11は、この度発生したスケルチ信号は、送受信機16がノイズを受信したことにより発生したケルチ信号であると判断し(S6)、有線回線3による観測データの送信に復帰する(S7)。
【0043】
一方、S11でキャリア信号検出部19で検出されたキャリア信号の周波数がセンタ装置2との間の無線通信に使用されている周波数と同一の場合には、タイマ部18がスケルチ信号を継続して受信している受信時間を計時し、そのタイマ情報をCPU11に送出する。そこで、CPU11は、タイマ部18のタイマ情報に基づいてスケルチ信号の受信時間が予め設定された規定値以上か否かを判断する(S5)。
【0044】
このとき、CPU11は、スケルチ信号の受信時間が予め設定された規定値未満であると判断した場合には、送受信機16がノイズを受信したことにより生じたスケルチ信号であると判断して前述のS6およびS7に処理が移行する。
【0045】
これに対して、S5でスケルチ信号の受信時間が予め設定された規定値以上の場合、CPU11は、センタ装置2との間で無線通信した際に生じた本来のスケルチ信号であると判断し(S8)、無線回線4を使用した観測データの送信動作を継続する(S9)。
【0046】
以上のように、この実施の形態3によれば、実施の形態2の場合と同様、回線切替を行う場合の条件に、キャリア信号を検出する処理(S10,S11)を追加することにより、混信によって規定値以上の時間にわたって継続してノイズを受信した場合であっても、センタ装置2との間で送受信する無線信号に使用されているキャリア信号の周波数と同一でない場合は、ノイズを受信したと判断することができる。その結果、実施の形態1の場合よりも、回線切替の誤動作発生を一層確実に防ぐことができ、観測データを確実に送信することが可能となる。
【0047】
なお、本発明は上記の実施の形態1〜3の構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において各種の変形を加えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の形態1における観測装置を有する放流警報システムの全体を示す構成図である。
【図2】同システムに適用される観測装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1における観測装置の動作説明に供するフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態2における観測装置の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態2における観測装置の動作説明に供するフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態3における観測装置の動作説明に供するフローチャートである。
【符号の説明】
【0049】
1 観測装置、2 センタ装置、3 有線回線、4 無線装置、
11 CPU(判別手段)、15 分岐入出力部(切替手段)、17 スケルチ検出部、18 タイマ部(計時手段)、19 キャリア信号検出部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センタ装置との間で有線回線および無線回線を選択的に用いてデータの送受信を行う観測装置であって、
上記無線回線による送受信動作により発生したスケルチ信号を検出するスケルチ検出部と、このスケルチ検出部により検出された上記スケルチ信号の継続時間を計時する計時手段と、この計時手段により計時された上記スケルチ信号の継続時間が予め設定された規定値以上であるか否かを判別する判別手段と、この判別手段の判別結果に基づいて、上記有線回線と無線回線による送受信を切り替える切替手段と、を備えることを特徴とする観測装置。
【請求項2】
上記切替手段は、上記判別手段により上記スケルチ信号の継続時間が規定値以上であると判別された場合には、上記無線回線によるデータの送受信を行う一方、上記継続時間が上記規定値未満であると判別された場合には、上記有線回線によるデータの送受信を行うものであることを特徴とする請求項1に記載の観測装置。
【請求項3】
上記センタ装置との間の無線回線による送受信に使用されるキャリア信号の有無を検出するキャリア信号検出手段を備え、上記切替手段は、上記スケルチ信号の継続時間と上記キャリア信号検出手段で検出されるキャリア信号の有無とに基づいて上記有線回線と無線回線による送受信を切り替えるものである、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の観測装置。
【請求項4】
上記切替手段は、上記判別手段により上記スケルチ信号の継続時間が規定値以上であると判断され、かつ上記キャリア信号検知手段により上記キャリア信号が検出された場合には、上記無線回線によるデータの送受信を行う一方、上記判別手段によりスケルチ信号の継続時間が規定値未満であると判断される場合、または上記キャリア信号検知手段によりキャリア信号が検出されない場合には、上記有線回線によるデータの送受信を行うものであることを特徴とする請求項3に記載の観測装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−302612(P2009−302612A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−151428(P2008−151428)
【出願日】平成20年6月10日(2008.6.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】