説明

解析領域特定方法、解析領域特定プログラム、及び解析領域特定装置

【課題】測定対象の骨部の大きさに依存しないで正確な測定値を得ること。
【解決手段】このX線画像検査装置1は、放射線画像を基に得られた画像データを用いて検査対象の第2中手骨を含む解析領域を特定する解析領域特定装置であって、画像データにおける第2中手骨の軸を基準にして解析領域を初期設定する領域初期設定部17と、画像データを基に、第2中手骨の隣に位置する第3中手骨のエッジ部分を検出する中手骨検出部15と、解析領域の範囲を第3中手骨のエッジ部分を含まないように調整する領域調整部19とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線画像データを対象に骨に関する計測を行う解析領域を特定する解析領域特定方法、解析領域特定プログラム、及び解析領域特定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、X線画像を用いて第2中手骨の中点の骨塩量測定を行うMD法が広く用いられている。これは、手の甲を対象に標準物質と共にX線撮影を行い、第2中手骨の中点を通る横断パターン濃度を標準物質の濃度と比較して標準物質の厚みに変換した後、骨密度に関する指標を計算する方法である。また、下記特許文献1には、計測値の再現性を向上させるために被検骨の骨管の方向を定量的に計測する骨計測装置が開示されている。この骨計測装置によれば、放射線撮影により得られた影像を対象に、外部入力デバイスを通じて第2中手骨中央の骨管部中央付近に基準点が手動指定され、その基準点を通過する補助線が自動生成される。そして、その基準点上部に補助線を基準にして観測領域が設定され、その観測領域内の投影プロファイルの対称度が最も大きくなるように補助線の角度が自動調整される。さらに、この調整された補助線を基に、外部入力デバイスを通じて第2中手骨の骨底部および骨頭部が手動計測される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−151609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような従来の骨計測装置では、第2中手骨の骨頭部および骨底部が手動計測され、その骨頭部および骨底部によって算出される中心点を基準にして所定サイズの計測領域が設定されている。そして、その計測領域における濃度変化プロファイルから骨塩量指標等の測定データが得られるため、様々な大きさの骨部を測定対象にした場合に正確な測定データを得ることが困難である。
【0005】
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、測定対象の骨部の大きさに依存しないで正確な測定値を得ることが可能な解析領域特定方法、解析領域特定プログラム、及び解析領域特定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の解析領域特定方法は、放射線画像を基に得られた画像データを用いて検査対象の対象中手骨を含む解析領域を特定する解析領域特定方法であって、初期設定手段が、画像データにおける対象中手骨の像を基準にして解析領域を初期設定する初期設定工程と、像検出手段が、画像データを基に、対象中手骨の隣に位置する周辺中手骨の像を検出する像検出工程と、調整手段が、解析領域の範囲を周辺中手骨の像を含まないように調整する調整工程と、を備える。
【0007】
或いは、本発明の解析領域特定プログラムは、放射線画像を基に得られた画像データを用いて検査対象の対象中手骨を含む解析領域を特定する解析領域特定プログラムであって、コンピュータを、画像データにおける対象中手骨の像を基準にして解析領域を初期設定する初期設定手段、画像データを基に、対象中手骨の隣に位置する周辺中手骨の像を検出する像検出手段、及び解析領域の範囲を周辺中手骨の像を含まないように調整する調整手段、として機能させる。
【0008】
或いは、本発明の解析領域特定装置は、放射線画像を基に得られた画像データを用いて検査対象の対象中手骨を含む解析領域を特定する解析領域特定装置であって、画像データにおける対象中手骨の像を基準にして解析領域を初期設定する初期設定手段と、画像データを基に、対象中手骨の隣に位置する周辺中手骨の像を検出する像検出手段と、解析領域の範囲を周辺中手骨の像を含まないように調整する調整手段と、を備える。
【0009】
このような解析領域特定方法、解析領域特定プログラム、或いは解析領域特定装置によれば、画像データの対象中手骨の像を基準に解析領域が初期設定され、その解析領域の範囲が対象中手骨の隣りの周辺中手骨の像を含まないように調整される。これにより、対象中手骨に関する計測値が該中手骨のみを含む画像データの領域から計算されることになり、測定対象の骨部の大きさに依存しないで正確な測定値を得ることができる。
【0010】
像検出工程では、画像データを基に、周辺中手骨を含む領域で境界線を抽出することによって、周辺中手骨の像のエッジ部分を検出する、ことが好適である。こうすれば、周辺中手骨の範囲が簡易に検出され、その検出結果に応じて解析領域の範囲を効率的に調整することができる。
【0011】
また、調整工程では、エッジ部分が解析領域の内側に存在するか否かを判定し、当該判定結果に応じて解析領域の範囲を調整する、ことも好適である。この場合、周辺中手骨が解析領域の範囲に含まれるかが簡易に検出され、その検出結果に応じて解析領域の範囲を効率的に調整することができる。
【0012】
さらに、調整工程では、解析領域の幅を周辺中手骨の像を含まないように小さくする、ことも好適である。こうすれば、解析領域の範囲を骨部の大きさに適合させて適切に調整することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、測定対象の骨部の大きさに依存しないで正確な測定値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の好適な一実施形態に係るX線画像検査装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図2】(a)は図1の平滑化部によって生成された第1平滑化画像データのイメージを示す図、(b)は図1の平滑化部によって生成された第2平滑化画像データのイメージを示す図である。
【図3】図2(a)に示した第1平滑化画像データを対象に生成された第1の二値化データのイメージを示す図である。
【図4】図2(b)に示した第2平滑化画像データを対象に生成された第2の二値化データのイメージを示す図である。
【図5】図1のX線画像検査装置によって実行される骨塩量測定処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図1の外形抽出部によって実行される外形抽出処理の詳細手順を示すフローチャートである。
【図7】図1の外形抽出部の処理対象の画像データのイメージを示す図である。
【図8】図1の外形抽出部の処理対象の画像データのイメージを示す図である。
【図9】図1の骨部抽出部によって実行される骨部抽出処理の詳細手順を示すフローチャートである。
【図10】図1の骨部抽出部の処理対象の画像データのイメージを示す図である。
【図11】図1の骨部抽出部の処理対象の画像データのイメージを示す図である。
【図12】図1の中手骨検出部によって実行される中手骨検出処理の詳細手順を示すフローチャートである。
【図13】図1の中手骨検出部の処理対象の画像データのイメージを示す図である。
【図14】図1の中手骨検出部の処理対象の画像データのイメージを示す図である。
【図15】図1の中手骨検出部の処理対象の画像データのイメージを示す図である。
【図16】図1の中手骨検出部の処理対象の画像データのイメージを示す図である。
【図17】図1の中手骨検出部の処理対象の画像データのイメージを示す図である。
【図18】図1の中手骨検出部の処理対象の画像データのイメージを示す図である。
【図19】図1の中手骨検出部の処理対象の画像データのイメージを示す図である。
【図20】図1の領域初期設定部17によって実行される領域初期設定処理の詳細手順を示すフローチャートである。
【図21】図1の領域初期設定部によって画像データ上に設定される解析領域のイメージを示す図である。
【図22】図1の領域調整部によって実行される領域調整処理の詳細手順を示すフローチャートである。
【図23】図1の領域調整部によって画像データ上で調整される解析領域のイメージを示す図である。
【図24】記録媒体に記録されたプログラムを実行するためのコンピュータのハードウェア構成を示す図である。
【図25】記録媒体に記憶されたプログラムを実行するためのコンピュータの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ本発明に係る解析領域特定方法および解析領域特定装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0016】
図1は、本発明の好適な一実施形態に係る解析領域特定装置であるX線画像検査装置1の概略構成を示す機能ブロック図である。同図に示すX線画像検査装置1は、X線透過画像を基に得られた画像データを取得し、その画像データを参照して手の第2中手骨を対象に骨塩量を測定するための情報処理装置である。この画像データは、厚さが一方向に変化するように形成されたアルミニウム製の標準物質と検査対象者の手とを同時にX線撮影したX線透過画像をビットマップ形式やJPEG形式等のデジタルデータに変換したものである。画像データは、通信ネットワークやCD−ROM、DVD、半導体メモリ等の記録媒体を介してX線画像検査装置1に入力される。ここで、画像データは、X線透過画像が写されたX線フィルムをデジタルカメラで撮影したり、専用の読取装置(図示せず)を用いて、X線透過画像が記録されたイメージングプレートにレーザ照射をして輝尽性蛍光像を得ることによって生成される。
【0017】
このX線画像検査装置1は、図1に示すように、機能的構成要素として、シェーディング補正部3、平滑化部5、第1の二値化部7、第2の二値化部9、外形抽出部11、骨部抽出部13、中手骨検出部(像検出手段)15、領域初期設定部(初期設定手段)17、領域調整部(調整手段)19、及び計測値計算部21を備える。以下、各構成要素の機能について説明する。
【0018】
シェーディング補正部3は、入力された画像データを対象にシェーディング補正を施し、画像データの輝度ムラを補正する。具体的には、シェーディング補正部3は、画像データに9×9メディアンフィルタを適用することにより画素データを平滑化し、平滑化した画像データのフレーム内の左右の固定領域内での平均輝度値をそれぞれ算出する。さらに、シェーディング補正部3は、算出した2つの平均輝度値間の差を用いて補正カーブを算出し、平滑化された画像データ全体を対象に、その補正カーブによって1回目のシェーディング補正を施す。そして、シェーディング補正部3は、上記のようにしてシェーディング補正された画像データ中における手と標準物質の領域を除くバックグラウンド領域を、水平ライン及び垂直ラインに沿ってサンプリングし、サンプリング値を基に水平方向及び垂直方向の補正カーブを2次の最小2乗法を用いて算出し、算出した補正カーブを用いてシェーディング補正用画像を生成する。シェーディング補正部3は、1回目のシェーディング補正が行われた画像データに対して、シェーディング補正用画像を差し引くことで2回目のシェーディング補正が施された画像データを得る。
【0019】
平滑化部5は、シェーディング補正部3からシェーディング補正後の画像データが入力され、その画像データに対して平滑化処理を施す。すなわち、平滑化部5は、画像データに9×9メディアンフィルタを適用することでノイズ除去を行った後、その画像データに対して、9×9平均値フィルタを1回適用することで1回平滑化処理が施された第1平滑化画像データを生成する。さらに、平滑化部5は、第1平滑化画像データに9×9平均値フィルタをもう1回適用することで計2回平滑化処理が施された第2平滑化画像データを生成する。図2(a)には、平滑化部5によって生成された第1平滑化画像データの例、図2(b)には、平滑化部5によって生成された第2平滑化画像データの例を示している。このように、2つの平滑化画像データには、そのフレームに沿った座標軸X,Yによって決まる座標毎に画素値が設定されており、フレームの中央においてY軸方向に沿って配置された標準物質の像Sと、その標準物質を挟んで指先を−Y軸方向に向けるように配置された左右の手の像H,Hが表されている。また、2つの平滑化画像データを比較して分かるように、第1平滑化画像データでは左右の手の像H,Hの皮膚の部分とバックグラウンド画像との境界が明瞭に現れている。これに対して、第2平滑化画像データでは左右の手の像H,Hの皮膚の部分とバックグラウンド画像との境界がさらなる平滑化処理によりぼやけ、左右の手の像H,Hの手骨と皮膚の部分との境界がより明瞭に現れている。これは、平滑化部5による平滑化処理の回数によって画像データの解像度の低下する度合いが変化するためである。
【0020】
第1の二値化部7は、平滑化部5から出力された第1平滑化画像データを対象に、予め設定された第1の閾値VTH1を用いて、各座標の画素値を第1の閾値VTH1との比較結果に応じて二値化データ(第1の二値化データ)に置き換えることによって二値化する。このような第1の閾値VTH1としては、画像データにおける左右の手の像H,Hの皮膚部分をバックグラウンド画像から浮き彫りにできるような適切な値が予め選択されて設定されている。図3には、図2(a)に示した第1平滑化画像データを対象に生成された第1の二値化データの例を示している。この場合は、バックグラウンド画像の領域Aを画素値“0”、左右の手の像の領域AHL1,AHR1を画素値“1“に置き換えている。
【0021】
第2の二値化部9は、平滑化部5から出力された第2平滑化画像データを対象に、予め設定された第1の閾値VTH1とは異なる第2の閾値VTH2を用いて、各座標の画素値を第2の閾値VTH2との比較結果に応じて二値化データ(第2の二値化データ)に置き換えることによって二値化する。このような第2の閾値VTH2としては、画像データにおける左右の手の像H,Hの手骨部分を皮膚部分から浮き彫りにできるような適切な値が予め選択されて設定されている。例えば、バックグラウンド領域、皮膚部分、及び手骨部分の順で画素値が大きくなるネガ画像を対象とする場合には、第2の閾値VTH2は第1の閾値VTH1より大きい値に設定される。逆に、バックグラウンド領域、皮膚部分、及び手骨部分の順で画素値が小さくなるポジ画像を対象とする場合には、第2の閾値VTH2は第1の閾値VTH1より小さい値に設定される。図4には、図2(b)に示した第2平滑化画像データを対象に生成された第2の二値化データの例を示している。この場合は、バックグラウンド画像及び左右の手の手骨を除く領域Aを画素値“0”、左右の手の手骨部分の領域AHL2,AHR2を画素値“1”に置き換えている。
【0022】
外形抽出部11は、第1の二値化部7から出力された第1の二値化データを対象にして、左手の第2指(人差し指)と左手の第3指(中指)との間にある第1の指股部の位置PF1と、左手の第2指(人差し指)と左手の第1指(親指)との間にある第2の指股部の位置PF2と、左手の第3指(中指)と左手の第4指(薬指)との間にある第3の指股部の位置PF3と、を特定する。これにより、第2指及び第3指の両方の付け根位置が特定される。また、骨部抽出部13は、第2の二値化部9から出力された第2の二値化データを対象にして、左手の第2中手骨底と左手の第3中手骨底との間にある第1の骨股部の位置PF4と、左手の第2中手骨底と左手の第1中手骨底との間にある第2の骨股部の位置PF5と、左手の第3中手骨底と左手の第4中手骨底との間にある第3の骨股部の位置PF6とを特定する。これにより、第2中手骨及び第3中手骨の両方の付け根位置が特定される。
【0023】
中手骨検出部15は、外形抽出部11によって特定された2点の位置PF1,PF2と、骨部抽出部13によって特定された2点の位置PF4,PF5とで囲まれる第2中手骨の領域を設定する。さらに、中手骨検出部15は、シェーディング補正部3によってシェーディング補正された画像データ中の設定した領域を対象にして、左手の第2中手骨の像を検出すると共にその第2中手骨の軸出しを行う。また、中手骨検出部15は、外形抽出部11によって特定された2点の位置PF1,PF3と、骨部抽出部13によって特定された2点の位置PF4,PF6とで囲まれる第2中手骨の隣にある第3中手骨の領域を設定する。さらに、中手骨検出部15は、シェーディング補正部3によってシェーディング補正された画像データ中の設定した領域を対象にして、左手の第3中手骨の像を検出する。
【0024】
領域初期設定部17は、中手骨検出部15によって軸出しされた軸を基準にして、シェーディング補正部3によってシェーディング補正された画像データを参照して、第2中手骨のトップ位置とボトム位置を推定する。この第2中手骨のトップ位置とは、第2中手骨の先端(骨頭部)の位置を意味し、第2中手骨のボトム位置とは、第2中手骨の基端(骨底部)の位置を意味する。また、領域初期設定部17は、トップ位置とボトム位置との間の中間点の位置を算出し、その中間点を中心にした矩形の解析領域を初期設定する。
【0025】
領域調整部19は、領域初期設定部17が設定した解析領域の範囲を調整する。すなわち、領域調整部19は、中手骨検出部15によって検出された画像データ内の第3中手骨の像の位置が解析領域の範囲に含まれないように解析領域の範囲を調整する。
【0026】
計測値計算部21は、シェーディング補正部3によってシェーディング補正された画像データ中から、解析領域の骨長手方向と交差する投影プロファイルを数本(30〜40本)読み出す。そして、計測値計算部21は、投影プロファイル中の両端のエッジ点間の画素値のバックグラウンドからのオフセット分Gを検出し、この検出値Gの積分値ΣGをエッジ点間距離Dで除算した後、この値ΣG/Dをさらに標準物質であるアルミニウムの厚さに換算して骨塩量評価に用いる骨密度パラメータとして算出する。計測値計算部21は、算出した値ΣG/Dをディスプレイやプリンタ等の外部出力デバイスや外部データに出力する。
【0027】
次に、本実施形態のX線画像検査装置1によって実行される骨塩量測定方法を説明するとともに、本実施形態の解析領域特定方法について詳細に説明する。
【0028】
図5は、X線画像検査装置1によって実行される骨塩量測定処理の手順を示すフローチャートである。まず、X線画像検査装置1に外部から画像データが入力されると、シェーディング補正部3によって画像データにシェーディング補正が施される(ステップS01)。シェーディング補正された画像データは、平滑化部5によって平滑化処理が施されて、第1平滑化画像データ及び第2平滑化画像データが生成される(ステップS02)。その後、第1の二値化部7によって第1平滑化画像データが二値化されることによって、第1の二値化データが生成される(ステップS03)。さらに、第2の二値化部9によって第2平滑化画像データが二値化されることによって、第2の二値化データが生成される(ステップS04)。
【0029】
次に、外形抽出部11によって、第1の二値化データを対象にして外形抽出処理が実行されることにより、第1〜第3の指股部の位置PF1,PF2,PF3が特定される(ステップS05)。さらに、骨部抽出部13によって、第2の二値化データを対象にして骨部抽出処理が実行されることにより、第1〜第3の骨股部の位置PF4,PF5,PF6が特定される(ステップS06)。その後、中手骨検出部15によって、シェーディング補正された画像データ中に、4点の位置PF1,PF2,PF4,PF5で囲まれた領域が設定され、その領域を対象にして、左手の第2中手骨の像が検出されると共にその第2中手骨の軸を計算する軸出し処理が実行される。また、それと同時に、中手骨検出部15によって、シェーディング補正された画像データ中に、4点の位置PF1,PF3,PF4,PF6で囲まれた領域が設定され、その領域を対象にして、左手の第3中手骨の像が検出される(ステップS07、中手骨検出処理)。
【0030】
そして、領域初期設定部17によって、軸出しされた軸を基準にしてシェーディング補正された画像データが参照されることによって、第2中手骨のトップ位置及びボトム位置が推定された後に、トップ位置とボトム位置との間の中間点の位置が算出され、その中間点を中心にした矩形の解析領域が初期設定される(ステップS08、領域初期設定処理)。次に、領域調整部19によって、中手骨検出部15によって検出された第3中手骨の像の位置が参照され、その像位置が初期設定された解析領域に含まれないように解析領域の範囲が調整される(ステップS09、領域調整処理)。その後、計測値計算部21によって、シェーディング補正された画像データ中の解析領域の画素値を読み出すことによって、骨密度パラメータが算出される(ステップS10)。最後に、計測値計算部21によって算出された骨密度パラメータが外部に出力される(ステップS11)。
【0031】
また、図6は、外形抽出部11によって実行される外形抽出処理の詳細手順を示すフローチャート、図7〜8は、外形抽出部11の処理対象の画像データのイメージを示す図である。
【0032】
この外形抽出処理においては、まず、第1の二値化データにおいて左上(以下、+X軸方向を右方向、+Y軸方向を下方向とする。)の矩形状の固定領域Aが設定され(ステップS101)、その固定領域Aにおいて、画素値が“1”となる最も上方の画素位置の座標が、第3指(中指)の先端位置Pとして探索される(ステップS102、図7)。すなわち、この位置Pは、同一の画素値“1”の画素群である領域AHL1の−Y軸方向に最も突出する画素位置として探索される。
【0033】
次に、第1の二値化データにおける左手像の領域AHL1の境界の画素位置が、第3指の先端位置Pから時計回りに追跡され、追跡された位置が追跡された順番のインデックス情報と共に一時記憶される(ステップS103、図8)。その後、追跡された境界位置の中から、Y軸方向の極大値となる位置が追跡順に抽出され、抽出された位置のうち最も若番のものが第1の指股部の位置PF1として決定される(ステップS104)。さらに、抽出された位置のうち2番目に若番のものが第2の指股部の位置PF2として決定される(ステップS105)。同様にして、第1の二値化データにおける左手像の領域AHL1の境界の画素位置が、第3指の先端位置Pから反時計回りに追跡され、最初にY軸方向の極大値となる位置が第3の指股部の位置PF3として決定される(ステップS106)。
【0034】
また、図9は、骨部抽出部13によって実行される骨部抽出処理の詳細手順を示すフローチャート、図10〜11は、骨部抽出部13の処理対象の画像データのイメージを示す図である。
【0035】
この骨部抽出処理においては、まず、第2の二値化データにおけるフレームに沿った周縁画素が全て画素値“0”に設定される(ステップS201)。次に、第2の二値化データ中で最も左下に位置する画素値“1”の座標が、始点画素の位置Pとして特定される。この位置Pは、画素値“1”の画素のうち、フレームの左下隅部に位置する周縁画素に最も近い位置を探索することにより特定される。さらに、その始点画素の下方に隣接する画素の座標が終点画素の位置Pとして特定され、その終点画素の画素値が“1”に設定される(ステップS202、図10)。これらの位置P,Pは、手骨部分の領域AHL2の境界追跡処理時の始点及び終点として利用される。
【0036】
次に、第2の二値化データにおける画素値“1”を有する左手手骨像の領域AHL2の境界の画素位置が、始点画素の位置Pから時計回りに終点画素の位置Pまで追跡され、第5中手骨、第4中手骨、第3中手骨、第2中手骨、及び第1中手骨の順番で追跡された境界線の位置が、追跡された順番のインデックス情報と共に一時記憶される(ステップS203、図11(a))。その後、追跡された境界位置が、Y軸方向の座標値で平滑化される(図11(b))。この平滑化は、移動平均により実行され、その窓サイズは固定値である。
【0037】
さらに、平滑化された境界線の位置の中から、Y軸方向で極大値となる4点の位置が抽出される(ステップS204)。次に、抽出された位置のうち追跡の順番で3番目のものが選び出されて、第1の骨股部の位置PF4として決定され、追跡の順番で4番目のものが選び出されて、第2の骨股部の位置PF5として決定され、追跡の順番で2番目のものが選び出されて、第3の骨股部の位置PF6として決定される(ステップS205)。ここで、ステップS205で骨股部の位置決定に失敗した場合には、図5のステップS04の処理に戻って、第2の閾値VTH2を変更して再度第2の二値化処理を繰り返す。この場合、第2の閾値VTH2が所定の変更幅で変更され、所定の上限回数まで二値化データを生成しても骨股部の位置決定に失敗した場合には、エラー処理として処理が中断される。
【0038】
また、図12は、中手骨検出部15によって実行される中手骨検出処理の詳細手順を示すフローチャート、図13〜18は、中手骨検出部15の処理対象の画像データのイメージを示す図である。
【0039】
この中手骨検出処理では、まず、シェーディング補正された画像データに対して、9×9メディアンフィルタが適用されることで平滑化処理が施される(ステップS301)。次に、この画像データに対して固定の閾値を用いた7×7の動的二値化処理が実行される(ステップS302、図13(a))。次に、動的二値化された画像データに5×5メディアンフィルタが3回適用されることで、その画像データに平滑化処理が施される(ステップS303、図13(b))。
【0040】
さらに、平滑化された画像データ中に、外形抽出処理(図5のステップS05)及び骨部抽出処理(ステップS06)で特定された4点の位置PF1,PF2,PF4,PF5が、第2中手骨を含む領域を規定する点として設定される(ステップS304、図14)。そして、2点の位置PF2,PF5の間、及び2点の位置PF1,PF4の間をそれぞれ一定比(固定比)で分割した位置が算出された後、算出された2つの位置からその2つの位置を結ぶ線に沿ってフレーム内側へ向かって画素が参照され、画素値“0”から“1”に変化する位置P,Pが追跡開始点として探索される(ステップS305、図14)。このときの画素の探索方向はX軸に対して斜めに傾いている。そこで、追跡開始点が4連結の境界探索の始点として適用できるように、最初に探索された位置からX軸に沿って外側に向かって画素値が“1”から“0”に変化する位置を再度探索し、その位置を追跡開始点として決定することが好ましい。
【0041】
その後、平滑化された画像データ中の第2中手骨の左右のエッジ部分の画像AE1,AE2の境界線が、それぞれ、追跡開始点から追跡される(ステップS306、図15)。このとき、左エッジの画像AE1は時計回りに追跡され、右エッジの画像AE2は反時計回りに追跡される。さらに、追跡された左エッジの境界線の点列が追跡順の末尾から追跡順に対して逆順に再追跡され、Y座標が極小となるトップ位置の点Pから追跡開始点までの点列Lが特定される(図16(a))。加えて、追跡された左エッジの境界線の点列が追跡順の先頭から追跡され、Y座標が極大となるボトム位置の点Pが探索された後、境界線の点列の末尾から逆順に再追跡され、末尾からボトム位置の点Pまでの点列Lが特定される(図16(b))。そして、特定された点列L,Lが結合された後に上下端の一画素ずつの画素データが削除されることによって、第2中手骨の左エッジ部分の外側のラインが抽出される。同様に、追跡する方向を逆回転として、第2中手骨の右エッジ部分の外側のラインが抽出される。
【0042】
次に、抽出された左右のエッジ部分のラインL,Lが整形される(ステップS307)。すなわち、両ラインL,Lが、互いにY軸方向に共通の長さとなるように切り詰めるために、Y軸方向の共通範囲Wを残して上下端の部分L,Lが削除される(図17(a))。さらに、両ラインL,Lを構成する点列を対象にして、同一のY座標の点のうち最も外側の点だけ残して残余の点は削除するように整形処理される(図17(b))。
【0043】
さらに、整形された左右のエッジ部分のラインL,Lを基にして、第2中手骨の軸出しが行われる(ステップS308、図18)。詳細には、エッジ部分のラインL,L間の中点が各Y座標で算出され、それらの中点で構成される点列が構成される。その後、その点列データを基に1次のカーブフィッティングによって係数a,bが算出され、その点列を近似する一次関数y=ax+bが導出される。なお、画像データの座標系はY軸の下方がY座標の増加する方向となっているので、傾き(係数a)が無限となることを防ぐためにX軸とY軸を転置して係数a,bの計算が行われる。
【0044】
その後、平滑化された画像データ中に、外形抽出処理(図5のステップS05)及び骨部抽出処理(ステップS06)で特定された4点の位置PF1,PF3,PF4,PF6が、第3中手骨を含む領域を規定する点として設定される(ステップS309)。そして、上記のステップS305〜S307と同様にして、平滑化された画像データ中から、第2中手骨の左隣りに位置する第3中手骨の左右のエッジ部分のラインL,Lが抽出される(ステップS310〜S312、図19)。
【0045】
また、図20は、領域初期設定部17によって実行される領域初期設定処理の詳細手順を示すフローチャート、図21は、領域初期設定部17によって画像データ上に設定される解析領域のイメージを示す図である。
【0046】
この領域初期設定処理では、まず、シェーディング補正された画像データに対して、エッジ強調処理、動的二値化処理、及び平滑化処理等の各種調整処理が施される(ステップS401)。その後、調整された画像データを対象にして、第2中手骨のトップ位置P及びボトム位置Pが探索される(ステップS402、図21)。具体的には、中手骨検出処理で軸出しされた第2中手骨の軸Lに沿って画像データの画素が探索され、画素値が“1”から“0”に変化する位置がトップ位置P及びボトム位置Pとして探索される。 次に、検出されたトップ位置P及びボトム位置Pの中点の位置P10が算出され、その位置P10を基準に矩形状の解析領域Aが初期設定される(ステップS403)。具体的には、この解析領域Aは、位置P10を中心として、軸Lに沿った幅がトップ位置P及びボトム位置P間の距離の所定割合(例えば、10%)となり、軸Lに垂直な方向の幅が所定値(例えば、実寸値換算で18mm)となるように設定される。
【0047】
また、図22は、領域調整部19によって実行される領域調整処理の詳細手順を示すフローチャート、図23は、領域調整部19によって画像データ上で調整される解析領域のイメージを示す図である。
【0048】
この領域調整処理では、まず、シェーディング補正された画像データ上で第3中手骨の右エッジ部分のラインLの位置が追跡される(ステップS501、図23)。さらに、追跡されたラインLの位置座標と画像データ上に初期設定された解析領域Aの境界座標とが比較され、ラインLの位置座標が解析領域Aの境界の内側に存在するか否かが判定される(ステップS502)。判定の結果、ラインLの位置座標が解析領域Aの境界の内側に存在すると判定された場合には(ステップS502;YES)、解析領域Aの範囲を調整するための縮小幅が計算される(ステップS503)。具体的には、解析領域A内に存在するラインLの位置座標のうち軸Lに最も近い位置P11が抽出され、その位置P11から所定距離Wの位置に解析領域Aの左端が位置するように、縮小幅が計算される。
【0049】
その後、解析領域Aの範囲が、その左端部を算出された縮小幅の分だけ軸Lに近づけるように変更されることによって、調整される(ステップS504)。これによって、解析領域Aは、その内側に第3中手骨の像を含まないように幅が小さくされることによって、解析領域Aに変更される。一方、ラインLの位置座標が解析領域Aの境界の内側に存在しないと判定された場合には(ステップS502;NO)、解析領域Aの範囲が調整されることなく領域調整処理を終了する。
【0050】
以下、コンピュータをX線画像検査装置1として動作させる解析領域特定プログラムについて説明する。
【0051】
本発明の実施形態に係る解析領域特定プログラムは、記録媒体に格納されて提供される。記録媒体としては、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、DVD、あるいはROM等の記録媒体、あるいは半導体メモリ等が例示される。
【0052】
図24は、記録媒体に記録されたプログラムを実行するためのコンピュータのハードウェア構成を示す図であり、図25は、記録媒体に記憶されたプログラムを実行するためのコンピュータの斜視図である。コンピュータとして、CPUを具備しソフトウエアによる処理や制御を行なうサーバ装置、パーソナルコンピュータ等の各種データ処理装置を含む。
【0053】
図24に示すように、コンピュータ30は、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ装置、CD−ROMドライブ装置、DVDドライブ装置等の読取装置12と、オペレーティングシステムを常駐させた作業用メモリ(RAM)14と、記録媒体10に記憶されたプログラムを記憶するメモリ16と、ディスプレイといった表示装置18と、入力装置であるマウス20及びキーボード22と、データ等の送受を行うための通信装置24と、プログラムの実行を制御するCPU26とを備えている。コンピュータ30は、記録媒体10が読取装置12に挿入されると、読取装置12から記録媒体10に格納された解析領域特定プログラムにアクセス可能になり、当該解析領域特定プログラムによって、本実施形態のX線画像検査装置1として動作することが可能になる。
【0054】
図25に示すように、解析領域特定プログラムは、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号41としてネットワークを介して提供されるものであってもよい。この場合、コンピュータ30は、通信装置24によって受信した解析領域特定プログラムをメモリ16に格納し、当該解析領域特定プログラムを実行することができる。
【0055】
以上説明したX線画像検査装置1及びこれを用いた解析領域特定方法によれば、画像データの第2中手骨の軸Lを基準に解析領域Aが初期設定され、その解析領域Aの範囲が第2中手骨の隣りの第3中手骨のエッジ部分を含まないように調整される。これにより、第2中手骨に関する骨塩量等の計測値が該第2中手骨のみを含む画像データの領域から計算されることになり、測定対象の手の骨部の大きさに依存しないで正確な測定値を得ることができる。
【0056】
ここで、第3中手骨の像のエッジ部分が検出されて、この検出結果を基に解析領域Aが調整される。これにより、第3中手骨の範囲が簡易に検出され、その検出結果に応じて解析領域の範囲を効率的に調整することができる。
【0057】
また、第3中手骨の像のエッジ部分が解析領域Aの内側に存在するか否かが判定され、その判定結果に応じて解析領域Aの範囲が調整される。これにより、第3中手骨が解析領域Aの範囲に含まれるかが簡易に検出され、その検出結果に応じて解析領域Aの範囲を効率的に調整することができる。
【0058】
さらに、解析領域Aの幅が第3中手骨の像を含まないように小さくされるので、解析領域Aの範囲を手の骨部の大きさに適合させて適切に調整することができる。
【0059】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。すなわち、上記実施形態の中手骨検出処理及び領域調整処理(図5のステップS07,09)においては、画像データから第2中手骨の左隣の第3中手骨のエッジ部分を検出して、そのエッジ部分が解析領域Aの内側に含まれないように調整している。これに対して、画像データから第2中手骨の右隣の第1中手骨のエッジ部分を検出して、そのエッジ部分が解析領域Aの内側に含まれないように、解析領域Aの右端部を変更するように調整してもよい。このようにしても、第2中手骨を対象とした解析領域が適切に調整される。
【符号の説明】
【0060】
1…X線画像検査装置、15…中手骨検出部(像検出手段)、17…領域初期設定部(初期設定手段)、19…領域調整部(調整手段)。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線画像を基に得られた画像データを用いて検査対象の対象中手骨を含む解析領域を特定する解析領域特定方法であって、
初期設定手段が、前記画像データにおける前記対象中手骨の像を基準にして前記解析領域を初期設定する初期設定工程と、
像検出手段が、前記画像データを基に、前記対象中手骨の隣に位置する周辺中手骨の像を検出する像検出工程と、
調整手段が、前記解析領域の範囲を前記周辺中手骨の像を含まないように調整する調整工程と、
を備えることを特徴とする解析領域特定方法。
【請求項2】
前記像検出工程では、前記画像データを基に、前記周辺中手骨を含む領域で境界線を抽出することによって、前記周辺中手骨の像のエッジ部分を検出する、
ことを特徴とする請求項1記載の解析領域特定方法。
【請求項3】
前記調整工程では、前記エッジ部分が前記解析領域の内側に存在するか否かを判定し、当該判定結果に応じて前記解析領域の範囲を調整する、
ことを特徴とする請求項2に記載の解析領域特定方法。
【請求項4】
前記調整工程では、前記解析領域の幅を前記周辺中手骨の像を含まないように小さくする、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の解析領域特定方法。
【請求項5】
放射線画像を基に得られた画像データを用いて検査対象の対象中手骨を含む解析領域を特定する解析領域特定プログラムであって、
コンピュータを、
前記画像データにおける前記対象中手骨の像を基準にして前記解析領域を初期設定する初期設定手段、
前記画像データを基に、前記対象中手骨の隣に位置する周辺中手骨の像を検出する像検出手段、及び
前記解析領域の範囲を前記周辺中手骨の像を含まないように調整する調整手段、
として機能させることを特徴とする解析領域特定プログラム。
【請求項6】
放射線画像を基に得られた画像データを用いて検査対象の対象中手骨を含む解析領域を特定する解析領域特定装置であって、
前記画像データにおける前記対象中手骨の像を基準にして前記解析領域を初期設定する初期設定手段と、
前記画像データを基に、前記対象中手骨の隣に位置する周辺中手骨の像を検出する像検出手段と、
前記解析領域の範囲を前記周辺中手骨の像を含まないように調整する調整手段と、
を備えることを特徴とする解析領域特定装置。

【図1】
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【図5】
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【図6】
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【図9】
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【図12】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−232062(P2012−232062A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−104348(P2011−104348)
【出願日】平成23年5月9日(2011.5.9)
【出願人】(000236436)浜松ホトニクス株式会社 (1,479)
【Fターム(参考)】