説明

計算機式断層写真法(CT)撮像のための散乱低減の装置、及び該装置を製造する方法

【課題】計算機式断層写真法(CT)撮像の散乱低減のために、散乱の量を減少させて、イメージング・システムの全体費用を削減するコリメータを製造する。
【解決手段】イメージング・システム用のコリメータ(11)が、チャネル方向(23)に沿って第一の一次元開口アレイを含む第一の領域(150)と、チャネル方向(23)に沿って第二の一次元開口アレイを含む第二の領域(152)とを含んでおり、第一の領域(150)の開口のアスペクト比が第二の領域(152)のアスペクト比よりも大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の各実施形態は一般的には、診断撮像に関し、さらに具体的には、計算機式断層写真法(CT)撮像のための散乱低減の装置、及び該装置を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的には、計算機式断層写真法(CT)イメージング・システムでは、X線源が患者又は手荷物のような被検体又は物体へ向けてファン(扇形)形状のビームを放出する。以下では、「被検体」及び「対象」「物体」等の用語は、撮像されることが可能な任意の物体を含むものとする。ビームは被検体によって減弱された後に放射線検出器のアレイに入射する。検出器アレイにおいて受光される減弱後のビーム放射線の強度は典型的には、被検体によるX線ビームの減弱量に依存する。検出器アレイの各々の検出器素子が、各々の検出器素子によって受光される減弱後のビームを示す別個の電気信号を発生する。電気信号はデータ処理システムへ伝送されて解析され、これにより最終的に画像を形成する。
【0003】
一般的には、X線源及び検出器アレイは、撮像平面内で被検体を中心としてガントリの周りを回転する。X線源は典型的には、焦点においてX線ビームを放出するX線管を含んでいる。X線検出器は典型的には、検出器において受光されるX線ビームをコリメートするコリメータと、コリメータに隣接して設けられておりX線を光エネルギへ変換するシンチレータと、隣接するシンチレータから光エネルギを受け取ってここから電気信号を発生するフォトダイオードとを含んでいる。
【0004】
典型的には、シンチレータ・アレイの各々のシンチレータがX線を光エネルギへ変換する。各々のシンチレータは、当該シンチレータに隣接するフォトダイオードに光エネルギを放出する。各々のフォトダイオードが光エネルギを検出して、対応する電気信号を発生する。次いで、フォトダイオードの出力はデータ処理システムへ伝送されて、画像再構成を施される。
【0005】
近年、CTシステムは、走査時間を短縮すると共に全体線量を減少させるためにz撮影範囲を拡大している。目標は、心臓部位のような対象の画像を単一の回転で得ることである。しかしながら、CTシステムのz撮影範囲が拡大(すなわちスライス数が増大)するのに伴って、散乱が次第に重要な要因となってきた。例えば、z撮影範囲が10mmの16スライス型スキャナの場合に、散乱線対一次線比(scatter-to-primary ratio、SPR)は35cmポリ・ファントムについて10%未満である。z撮影範囲が40mm(又は64スライス)に増大すると、SPRは同寸ファントムについて20%まで増大する。SPRが増大すると画像アーティファクト及び雑音増大のため画質が低下することは周知である。
【0006】
従来、CTシステムの散乱性能を高める多くの試みが為されている。例えば、被検体透過後(ポスト・ペイシェント)コリメーション・プレートのアスペクト比を増大させることにより、散乱拒絶能力を著しく高めることができる。コリメータのアスペクト比は典型的には、コリメータ・プレートの高さ(H)を開口幅(W)で除したものである。一般的には、アスペクト比が高いほど散乱拒絶能力が良好になる。しかしながら、当技術分野で公知のように、一次元(1D)構成の散乱拒絶能力は、yz平面の散乱放射線が依然遮断されずに検出器まで到達し得るため限定されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
1Dコリメーションの短所を克服するために、二次元(2D)コリメーションを用いてシステムの散乱拒絶能力を高めることができる。かかる構成では、該当方向での散乱放射線を遮断するために各コリメータ・プレートが互いに対して直交して配置され、全てがX線焦点スポットを指向する(又はX線焦点スポットに集束する)。この付加的なコリメーションによれば、16cmのz撮影範囲のシステムについて35cmポリ・ファントムを用いるとSPRを10%未満まで抑え得ることが判明している。しかしながら、このアプローチの欠点は、設計及び製造までの費用が著しく増大することである。
【0008】
従って、散乱の量を減少させて、イメージング・システムの全体費用を削減するコリメータを製造する装置及び方法を設計することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、イメージング・システムにおいてX線をコリメートする装置、及び該装置を製造する方法に関する。
【0010】
一観点によれば、イメージング・システム用のコリメータが、チャネル方向に沿って第一の一次元開口アレイを含む第一の領域と、チャネル方向に沿って第二の一次元開口アレイを含む第二の領域とを含んでおり、第一の領域の開口のアスペクト比が第二の領域のアスペクト比よりも大きい。
【0011】
もう一つの観点によれば、イメージング・システム用のコリメータを形成する方法が、第一の一次元開口アレイを形成するステップと、第一の一次元開口アレイと異なるアスペクト比を有する第二の一次元開口アレイを形成するステップと、第一の一次元開口アレイ及び第二の一次元開口アレイを支持構造に取り付けるステップとを含んでいる。
【0012】
さらにもう一つの観点によれば、CTシステムが、走査される対象を収容する開口を有する回転式ガントリと、対象へ向けて高周波電磁エネルギ・ビームを投射するように構成されている第一の高周波電磁エネルギ投射源と、複数のシンチレータ・セルを有し、各々のセルが対象を通過した高周波電磁エネルギを検出するように構成されている第一のシンチレータ・アレイと、シンチレータ・アレイに光学的に結合されて、対応するシンチレータ・セルから出力される光を検出するように構成されている複数のフォトダイオードを含む第一のフォトダイオード・アレイとを含んでいる。このシステムは、第一のフォトダイオード・アレイに結合されて、第一のフォトダイオード・アレイ出力から対象の画像を再構成するように構成されている画像再構成器と、第一の高周波電磁エネルギ投射源とシンチレータとの間に配置されている第一のコリメータとを含んでいる。第一のコリメータは、第一の一次元開口アレイで構成された第一の小アセンブリと、第二の一次元開口アレイで構成された第二の小アセンブリとを含んでおり、第二の一次元開口アレイのアスペクト比が第一の一次元開口アレイのアスペクト比よりも小さい。このシステムはまた、対象の撮像データを得て、撮像データを用いて対象の画像を再構成するようにプログラムされたコンピュータを含んでいる。
【0013】
他の様々な特徴及び利点が、以下の詳細な説明及び図面から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図面は、本発明を実施するために現状で思量される好ましい各実施形態を示す。
【図1】CTイメージング・システムの見取り図である。
【図2】図1に示すシステムのブロック概略図である。
【図3】CTシステム検出器アレイの一実施形態の遠近図である。
【図4】検出器の一実施形態の遠近図である。
【図5】例示的なファントムの測定された散乱線対一次線(SPR)比を示す図である。
【図6】1Dコリメーション又は2Dコリメーションの何れも含み得るモジュール型コリメータ・アセンブリの遠近図である。
【図7】本発明の一実施形態による複数のコリメーション領域を有する検出器アセンブリの平面図である。
【図8】本発明の一実施形態による検出器アセンブリを示す図である。
【図9】本発明の一実施形態による検出器アセンブリを示す図である。
【図10】本発明の一実施形態による検出器アセンブリを示す図である。
【図11】本発明の一実施形態による検出器アセンブリを示す図である。
【図12】1D及び2Dのコリメータ境界の間の不連続性を補正する散乱補正のための加重関数の一例を示す図である。
【図13】本発明の各実施形態を組み入れた2基の線源及び2基の検出器アセンブリを有するCTイメージング・システムを示す図である。
【図14】非侵襲型小包検査システムと共に用いられるCTシステムの見取り図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
発明の動作環境を64スライス型計算機式断層写真法(CT)システムに関して説明する。しかしながら、当業者には、本発明が他のマルチ・スライス型構成での利用にも同等に適用可能であることが認められよう。また、本発明をX線の検出及び変換に関して説明する。しかしながら、当業者はさらに、本発明が他の高周波電磁エネルギの検出及び変換にも同等に適用可能であることを認められよう。本発明を「第三世代」CTスキャナに関して説明するが、本発明は他のCTシステムについても同等に適用可能である。
【0016】
図1及び図2には、計算機式断層写真法(CT)イメージング・システム10が、「第三世代」CTスキャナに典型的なガントリ12を含むものとして示されている。ガントリ12はX線源14を有し、X線源14は、ガントリ12の反対側に位置する検出器アセンブリ18へ向けてコリメータ・アセンブリ11を通してX線のビーム16を投射する。コリメータ・アセンブリ11は、撮像時に患者22と検出器アセンブリ18との間に配置される被検体透過後コリメータとして図示されている。検出器アセンブリ18は、複数の検出器20及びデータ取得システム(DAS)32によって形成されている。複数の検出器20は、患者22を通過してコリメータ・アセンブリ11によってコリメートされた投射X線16を感知する。DAS32は検出器20からのデータを後続の処理のためにディジタル信号へ変換する。各々の検出器20が、入射X線ビームの強度を表わし従って患者22を透過した減弱後のビームを表わすアナログ電気信号を発生する。X線投影データを取得するための1回の走査の間に、ガントリ12及びガントリ12に装着されている構成部品は回転中心24の周りを回転する。
【0017】
ガントリ12の回転及びX線源14の動作は、CTシステム10の制御機構26によって制御される。制御機構26は、X線源14に電力信号及びタイミング信号を供給するX線制御器28と、ガントリ12の回転速度及び位置を制御するガントリ・モータ制御器30とを含んでいる。画像再構成器34が、標本化されてディジタル化されたX線データをDAS32から受け取って高速再構成を実行する。再構成された画像はコンピュータ36への入力として印加され、コンピュータ36は大容量記憶装置38に画像を記憶させる。
【0018】
コンピュータ36はまた、キーボード、マウス、音声作動式コントローラ、又は他の任意の適当な入力装置のような何らかの形態の操作者インタフェイスを有するコンソール40を介して、操作者から命令及び走査用パラメータを受け取る。付設されている表示器42によって、操作者は、再構成された画像及びコンピュータ36からの他データを観察することができる。操作者が供給した命令及びパラメータはコンピュータ36によって用いられて、DAS32、制御器28及びガントリ・モータ制御器30に制御信号及び情報を供給する。加えて、コンピュータ36は、電動テーブル46を制御するテーブル・モータ制御器44を動作させて、患者24及びガントリ12を配置する。具体的には、テーブル46は患者22を図1のガントリ開口48を通して全体として又は部分的に移動させる。
【0019】
当技術分野で広く理解されているように、患者22は、ガントリ12のz方向21すなわちスライス方向に全体的に平行移動される。また、やはり当技術分野で広く理解されているように、検出器アセンブリ18は、ガントリ12のx方向23すなわちチャネル方向に円周方向に回転させられる。このように、X線16はX線源14から発して患者22を通過しつつ、全体的にy方向25に走行し、コリメータ11を通過して検出器アセンブリ18を通過する。
【0020】
図3に示すように、検出器アセンブリ18は、レール17を含んでいる。一般的には、検出器アセンブリ18はコリメート用ブレード又はプレート19をレール17の間に配置して含み得る。プレート19は、X線ビーム16が例えば検出器アセンブリ18に配置された図4の検出器20に入射する前にX線16をコリメートするように配置されている。一実施形態では、検出器アセンブリ18は57個の検出器20を含んでおり、各々の検出器20が64×16個のピクセル素子50のアレイ寸法を有している。結果として、検出器アセンブリ18は64列の横列及び912列の縦列(16×57個の検出器)を有し、これにより、ガントリ12の各々の回転によってデータの64枚の同時的なスライスを収集することを可能にしている。このように、図1及び図2と一致して、z方向21(又はスライス方向)、x方向23(又はチャネル方向)、及びy方向25が図示されている。しかしながら、後にあらためて議論するように、プレート19の代わりに、コリメーションは代替的に、本発明の各実施形態によれば、図1及び図2に示すように配置されているコリメータ11によって提供されてもよい。
【0021】
図4を参照すると、検出器20はDAS32を含んでおり、各々の検出器20が、パック51として構成されている一定数の検出器素子50を含んでいる。検出器20は、検出器素子50に対してパック51の内部に配置されたピン52を含んでいる。パック51は、複数のダイオード59を有する背面照射型ダイオード・アレイ53の上に配置されている。次に、背面照射型ダイオード・アレイ53は多層基材54の上に配置されている。スペーサ55が多層基材54の上に配置されている。検出器素子50は背面照射型ダイオード・アレイ53に光学的に結合され、次に背面照射型ダイオード・アレイ53は多層基材54に電気的に結合されている。軟質(フレックス)回路56が、多層基材54の面57及びDAS32に取り付けられている。検出器20は、ピン52の利用によって検出器アセンブリ18の内部に配置される。
【0022】
一実施形態の動作時には、検出器素子50の内部に入射するX線がフォトンを発生し、フォトンがパック51を横断することによりアナログ信号を発生して、この信号が背面照射型ダイオード・アレイ53の内部のダイオードにおいて検出される。発生されるアナログ信号は、多層基材54を通り、フレックス回路56を通ってDAS32まで運ばれて、ここでアナログ信号がディジタル信号へ変換される。前述と一致して、z方向21がやはりスライス方向を画定しており、当技術分野で理解されるように、検出器20においてz方向21に沿って配置される検出器素子50の数は、図1及び図2のイメージング・システム10のようなイメージング・システムにおいて取得され得る撮像スライスの数を画定する。典型的には、z方向21に沿ったスライス又は検出器素子50の数は、16、64、又は256の何れであってもよい。しかしながら、本発明はこのように限定される訳ではなく、本発明に従って任意の数のスライスがコリメートされ得るものと思量される。x方向23すなわちチャネル方向も検出器20に関して図示されている。典型的には、上述のように、各々の検出器20がx方向23に16個の検出器素子50を含んでおり、典型的には、57個のかかる検出器20が検出器アセンブリ18に配置されて存在する。しかしながら、本発明はこのように限定される訳ではなく、本発明によれば任意の数のチャネルがコリメートされ得るものと思量される。y方向25は、DAS32と全体的に平行な方向60を有するものとして図示されている。
【0023】
図3に戻ると、同図には3個の例示的な検出器20(検出器モジュールとも呼ぶ)が図示されている(例えば上述の57個のモジュールのうち)。例えば図1及び図2の患者22の撮像時に、視野(FOV)62が、検出器アセンブリ18に装着された検出器20から撮像データを取得することにより撮像され得る。このように、ガントリ12が回転するのに伴って、X線16が線源14から発して患者22を通過し、検出器20によって受光される。典型的には、撮像データは、当技術分野で公知のようにヘリカル・スキャン又はアキシャル・スキャンの何れかを行なってFOV62から取得される。また当技術分野で公知のように、x方向23に沿って検出器アセンブリ18の真中の位置64の近くに配置されたチャネルは典型的には、検出器20の整列不正及び散乱等に対して最も感受性が高い。一般的には、検出器アセンブリ18のx方向23に沿った中心に位置する真中のチャネルがアイソチャネル又はアイソセンタと画定され、このチャネルは、真中の射線66に沿って検出器アセンブリ18まで通過したX線を受光する。さらに詳細に説明するために図2に戻ると、射線66は全体的に回転中心24を通過する真中の射線66を示している。
【0024】
一般的には、散乱放射線レベルは、x方向23でのFOV62の中心の近傍の方が高く、x方向23に沿ってアイソセンタ66から離隔するにつれて低下する。説明のために、図5は、一例として40mmの検出器網羅範囲を有するVCTシステムにおいて収集される35cm水ファントムの測定された散乱線対一次線比(SPR)を示す。散乱は、40mmのzコリメーションによって得られた測定と5mmのzコリメーションによって得られた測定との間の差を取ることにより算出された。5mm測定に存在する散乱の量は無視し得ると想定される。35cm水ファントムは、「典型的な」成人腹部走査をシミュレートするために用いられている。明らかに、SPRは、x方向23に沿って検出器アセンブリ18の中心に位置する射線66において最大であり、射線66において生ずるアイソチャネルからの距離の関数として低下する。しかしながら、散乱拒絶を改善する一つの目的は、特にx方向23に横断して撮像対象の少なくとも幾つかの部分にわたり近似的に一様なSPRを実現することである。
【0025】
以上の議論から、目的が近似的に一様なSPRを保つことであるならば、システムの散乱拒絶能力は位置依存であり得るとの判断が導かれる。換言すると、CTシステムの全体性能に著しい影響を及ぼさずに検出器端辺のチャネル(x方向23での)の散乱拒絶を減少させることが可能である。既述のように、2Dコリメーションは典型的には、1Dコリメーションよりも顕著に高い散乱拒絶能力を有し、また2Dコリメーションの費用も遥かに高い場合がある。このように、費用に対して画質性能を最適化するために、本発明によれば、検出器の中心部(x方向23での)が2Dコリメーション・モジュールで形成され、検出器の端辺部(アイソセンタ射線66から両x方向23に沿った両側)が1Dコリメーション・モジュールで形成されているようなハイブリッド型の被検体透過後コリメーション・システムをシステム10に含める。本発明によれば、2Dコリメーションの寸法は、ファントム実験、及び高SPRが必要とされるような臨床検査又は視野に基づいて決定され得る。例えば、一つの好適実施形態は、30cmFOVに対応する中心領域を2Dコリメーションから成るものとし、残部を1Dコリメーションとするものである。1Dコリメーション及び2Dコリメーションのアスペクト比は、1Dコリメーション及び2Dコリメーションの境界面におけるSPRの差を最小化するように調節され得る。
【0026】
当技術分野で公知のように、1Dコリメータ及び2Dコリメータは、プレートの成形及び利用を含むように多くの公知の方法によって作製され得る。このように、コリメータ・アセンブリ11として図1及び図2に関して議論されているようなコリメーションを提供する任意のコリメータ製造手法が、開示される発明に対して適用可能であるものと思量される。一例として、図6に、側壁102と末端壁104とを有するモジュール型コリメータ・アセンブリ100を示す。z方向21、x方向23、及びy方向25に関して図示されているモジュール型コリメータ・アセンブリ100は、z方向21及びy方向25の両方に全体的に平行なyz平面に配置されているチャネル・プレート106を含んでいる。当技術分野で公知のように、各々のyz平面、及びこの平面に配置されているそれぞれのチャネル・プレート106は、例えば図1及び図2のX線源14から発して共通の焦点スポットを全体的に指向するように互いに関して角度をなしている。
【0027】
モジュール型コリメータ・アセンブリ100はまた、側壁102に配置されたスロット108を含むことができ、チャネル・プレート106が内部にそれぞれのスロットを有し(図示されていない)、スライス・プレート110がxy平面(x方向23及びy方向25の両方に全体的に平行)において内部に配置され得るようにしている。当技術分野で公知のように、各々のxy平面、及びそれぞれのスライス・プレート110は、例えば図1及び図2(並びに後述の図7)のX線源14から発して共通の焦点スポットを全体的に指向するように互いに関して角度をなしている。このように、yz平面に1Dコリメーションを有するモジュール型コリメータ・アセンブリ100が作製され、xy平面にスライス・プレート110を加えることにより2Dコリメーションを有するモジュール型コリメータ・アセンブリ100が作製され得る。さらに、y方向25(又はX線16に全体的に平行)に異なるプレート高さが、モジュール型コリメータ・アセンブリ100の範囲内において又はコリメータ・アセンブリ11を組み立てるときに用いられ得る異なるモジュールの何れかにおいて、チャネル・プレート106及び/又はスライス・プレート110について含められて、各プレートのアスペクト比に変化を与えることができるものと思量される。また、スロット108の数は、スライス・プレート110によって部分的にのみ埋められ(populated)てもよい(例えば1枚置きのスライス)ものと思量される。このようなものとして、モジュール型コリメータ・アセンブリ100は、本発明によれば、改善された散乱拒絶及び全体システムの費用節減を提供する設計融通性を含んでいる。さらに、モジュール型コリメータ・アセンブリ100は、図1〜図3の検出器アセンブリ18のような検出器構造に取り付けられて、コリメータ・アセンブリ11を形成し得る。コリメータ・アセンブリ11は検出器アセンブリ18の凹面側に取り付けられるものとして示されているが、コリメータ・アセンブリは、検出器アセンブリ18の凸面側に配置されてもよいし、図3に示されているコリメート用プレート19の代わりに同図のレール17の間に配置されてもよいものと思量される。
【0028】
図7を参照すると、検出器20を配置した検出器アセンブリ18の平面図が、本発明の一実施形態によるコリメータ・アセンブリ11によって提供されるX線コリメーションを含んでいる。検出器アセンブリ18は、検出器20の真中のチャネル又はアイソチャネル68(図示されていないが、真中の射線66に沿って通過するX線16を受光するように配置されている)を通過する真中の射線66を含んでいる。コリメータ・アセンブリ11は、第一の領域150、第二の領域152、及び第三の領域154を含んでいる。各々の領域150〜154がモジュール型コリメータ・アセンブリ100を含んでいる。しかしながら、前述のように、モジュール型コリメータ・アセンブリ100は、幾つかが2Dコリメーションを含み幾つかが1Dコリメーションを含むように異なる態様で作製され得る。このように、この実施形態によれば、第一の領域150は、アイソチャネル68のためのコリメーションを含んでおり、スライス・プレート110を含むコリメータ・アセンブリ100を有して作製され、このようにしてyz平面及びxy平面の両方での2Dコリメーションを提供する。またこの実施形態によれば、第二及び第三の領域152、154は、スライス・プレート110を含まないコリメータ・アセンブリ100を有して作製され、このようにしてyz平面のみでの1Dコリメーションを提供する。このようなものとして、第一の領域150は、プレート106及び110によって形成される二次元開口アレイを有するモジュール100を含み、第二及び第三の領域152、154は、プレート106によって形成される一次元開口アレイを有するモジュール100を含む。
【0029】
第一の領域150及び第二の領域152は第一の境界156によって分離され、第一の領域150及び第三の領域154は第二の境界158によって分離されている。境界156、158は、アイソチャネル68からx方向23に沿って2Dモジュールと1Dモジュールとの間の位置として画定される。このように、第一の境界156は、x方向23に沿ってアイソチャネル68から第一の距離160に配置され、第二の境界158は、x方向23に沿ってアイソチャネル68から第二の距離162に配置される。一実施形態によれば、境界156、158は、アイソチャネル68に関して又はFOV62のようなFOVに関して対称に対応するように選択される。しかしながら、本発明はこのように限定される訳ではなく、境界156、158は、例として費用、経験的な検討、又は実行されるべき撮像手順に基づく等のように任意の規準に従って非対称に選択されてもよい。このように、境界156、158においては、アスペクト比の急激な変化が生ずる。
【0030】
前述のように、第一の領域150、並びに第二及び第三の領域152/154は、異なるアスペクト比を有するモジュール100を内部に含んでいてよく、一次元コリメート・アレイ、二次元アレイ、又はこれらの組み合わせの何れを有していてもよい。以下の説明では、プレート間隔、プレート高さ、及び結果として得られるアスペクト比は象徴的目的で図示されており、イメージング・システムに典型的に見受けられるようなx方向23の全チャネル又はz方向21の全スライスを含んでいる訳ではないことを理解されたい。すなわち、上で議論された検出器アセンブリ18に全体的に対応する領域が図示されるが、一次元構成及び二次元構成は、本発明の様々な実施形態を伝達するために上述のようなものとして図示される。
【0031】
図8は、本発明の一実施形態による検出器アセンブリ18の平面図を示す。本実施形態では、第一の領域150は二次元プレート・アレイを含んでおり、x方向23及びz方向21の両方でのコリメーションを提供する。第二及び第三の領域152、154は、x方向23のみでのコリメーションを提供する。さらに、一次元構成を有する第二及び第三の領域152、154でのプレート間隔は、二次元構成を有する第一の領域150でのプレート間隔よりも大きい。
【0032】
図9は、本発明のもう一つの実施形態による検出器アセンブリ18の平面図を示す。本実施形態では、第一の領域150は二次元プレート・アレイを含んでおり、x方向23及びz方向21の両方でのコリメーションを提供する。第二及び第三の領域152、154もやはり、x方向23及びz方向21の両方でのコリメーションを提供する。しかしながら、この実施形態では、アスペクト比が第一の領域150と第二及び第三の領域152、154との間で異なる。すなわち、第一の領域150は領域152、154よりも小さい開口を有する。
【0033】
図10は、検出器アセンブリ18の側面図を示す(図示の単純化のために、例えば図7に示すような円弧を設けずに示す)。本実施形態では、プレート高さ(y方向25及びX線線源から検出器へ通過する方向に全体的に沿って測定)は領域152、154におけるよりも領域150における方が大きい。しかしながら、この実施形態では、プレート同士の間の間隔は全ての領域で同じである。すなわち、この実施形態では領域150でのプレート間隔は領域152、154におけるものと同じである。それでも、プレート高さが領域同士の間で異なっているため、アスペクト比は異なる領域で異なっていることは明らかである。このように、本発明によれば、領域150は、プレートの一次元アレイ又は二次元アレイを含み得る。同様に、領域152、154も一次元アレイ又は二次元アレイを含み得る。
【0034】
図11は検出器アセンブリ18の側面図を示し、図10と同様に、実施形態の図示の単純化のために円弧としては図示されていない。本実施形態では、プレート高さ(y方向25に沿って測定)はx方向23に沿って可変であり、真中の射線66が通過する真中のチャネルに最も高いプレートが配置されている。また、領域150のプレート間隔は領域152、154のプレート間隔と同じに示されているが、プレート間隔は領域間で異なっていてよい。さらに、各々の領域150、152、154は、x方向23に沿って一次元プレート・アレイを含んでいてもよいし、x方向23及びz方向21の両方に二次元プレート・アレイを含んでいてもよいことを理解されたい。
【0035】
異なるコリメーション形式の境界156、158の近傍でアスペクト比を調節しても、SPRの間の差が境界156、158に存在することは不可避である。このように、SPRの不連続性のため潜在的なアーティファクトが導入され得る。しかしながら、不連続性を抑える幾つかの解決策を用いることができる。
【0036】
当技術分野で公知のように、調節自在の補正強度を有する散乱補正アルゴリズムを再構成時に例えば図2の画像再構成器34によって適用することができる。このように、境界156、158でのSPRの不連続性を補正する一つのアプローチは、2D領域での散乱補正アルゴリズムの強度を2Dから1Dへの境界に近付くにつれて減少させ、同時に1D領域での散乱補正の強度を1Dから2Dへの境界に近付くにつれて増大させるものである。このように、図12には加重関数の一例が図示されており、この加重関数は、加重関数200を調節することによりかかる不連続性を呼応して補正するために画像再構成器34を用いて適用され得る。すなわち、加重関数200は、第一の境界156において真中の射線66から第一の距離160に生ずる第一の調節関数202を含むことができ、加重関数200は、第二の境界158において真中の射線66から、但し負の方向すなわち第一の距離160とは反対の方向の第二の距離162に生ずる第二の調節関数204を含むことができる。このように、再構成工程時に、加重関数を用いて、最終画像への移行領域の寄与を抑制し、図8はかかる関数の一例を示す。
【0037】
もう一つのアプローチは、1Dコリメーションから2Dコリメーションへの境界156、158をアイソチャネルに対して非対称に配置するものである。すなわち、第一の距離160及び第二の距離162がそれぞれの長さについて互いに異なることを保証することにより、1Dコリメーションと2Dコリメーションとの間の不連続性の影響を減少させ又は最小限にすることができる。また、距離160、162の非対称な長さに加えて、再構成工程時に、図8に関して上で議論されたもののような加重関数を用いて、最終画像への移行領域の寄与を抑制することもできる。
【0038】
図13は、本発明の各実施形態を組み入れた二管及び二検出器型のCTシステム300の見取り図を示す。システム300は、「第三世代」CTスキャナに典型的なガントリ302を含んでいる。ガントリ302は、ガントリ202の反対側に設けられている第一の検出器アセンブリ306へ向けてX線のビームを投射する第一のX線源304を有している。ガントリ302はまた、第二の検出器アセンブリ310へ向けてX線のビームを投射する第二のX線源308を有している。患者312は、電動テーブル314に配置されて、開口316に挿入される。両方の線源/検出器対(すなわち線源304/検出器306及び線源308/検出器310)を用いて撮像データを患者312から同時に取得することができる。また、かかるデータは、二重エネルギ撮像のための異なるエネルギ・レベル(すなわち80kVp及び140kVp)にある線源を用いて得てもよいし、単一の線源/検出器システムに比較して時間分解能を高めるために同じエネルギ・レベルにある線源を用いて得てもよい。検出器306及び310は、本発明の各実施形態に従って作製され得る。実際に、第一の検出器アセンブリ306は上述のようなハイブリッド型検出器構成の任意のものから作製されることができ、また、第二の検出器アセンブリ310は、アセンブリ306と同じハイブリッド型検出器から作製されてもよいし、本書に開示される各実施形態の異なる検出器であってもよいものと思量される。このように、第一の線源304は第一の検出器306へ向けて第一のビーム318を投射することができ、第二の線源308は第二の検出器310へ向けて第二のビーム320を投射することができる。システム300は、図1及び図2に関して上で述べたような制御能力及び他の動作能力を含み得るものと思量される。例えば一方の管/検出器対がコリメーションの二次元アレイを有し、他方の管/検出器対がコリメーションの一次元アレイを有すると思量される。もう一つの例では、各々のアスペクト比が互いに異なる二次元コリメータを各々の管/検出器対が含んでいる。さらにもう一つの例では、各々のアスペクト比が互いに異なる一次元コリメータを各々の管/検出器対が含んでいてもよい。
【0039】
ここで図14を参照すると、小包/手荷物検査システム500が、小包又は手荷物を通過させ得る開口504を内部に有する回転式ガントリ502を含んでいる。回転式ガントリ502は、高周波電磁エネルギ源506と、図4に示されるものと同様のシンチレータ・セルで構成されたシンチレータ・アレイを有する検出器アセンブリ508とを収容している。また、コンベヤ・システム510が設けられており、コンベヤ・システム510は、構造514によって支持されて走査のために小包又は手荷物516を自動的に且つ連続的に開口504に通すコンベヤ・ベルト512を含んでいる。物体516をコンベヤ・ベルト512によって開口504に送り込み、次いで撮像データを取得し、コンベヤ・ベルト512によって開口504から小包516を除去することを、制御された連続的な態様で行なう。結果として、郵便物検査官、手荷物積み降ろし員及び他の警備人員が、爆発物、刃物、銃及び密輸品等について小包516の内容を非侵襲的に検査することができる。
【0040】
開示された方法及び装置の技術的寄与は、CT撮像のための散乱低減のコンピュータ実装型の装置を提供することである。
【0041】
当業者は、本発明の各実施形態が、コンピュータ・プログラムを記憶したコンピュータ可読の記憶媒体に結び付けられて制御され得ることを認められよう。コンピュータ可読の記憶媒体は、電子的構成要素、ハードウェア構成要素、及び/又はコンピュータ・ソフトウェア構成要素の1又は複数のような複数の構成要素を含んでいる。これらの構成要素は、連鎖を成す1若しくは複数の具現化形態又は実施形態の1若しくは複数の部分を実行するソフトウェア、ファームウェア、及び/又はアセンブリ言語のような命令を一般に記憶する1又は複数のコンピュータ可読の記憶媒体を含み得る。これらコンピュータ可読の記憶媒体は一般的には、非一時的であり且つ/又は有形である。かかるコンピュータ可読の記憶媒体の例としては、コンピュータの記録可能なデータ記憶媒体及び/又は記憶装置等がある。コンピュータ可読の記憶媒体は例えば磁気式、電気式、光学式、生物式、及び/又は原子式のデータ記憶媒体の1又は複数を用いていてよい。さらに、かかる媒体は、例えばフロッピィ・ディスク、磁気テープ、CD−ROM、DVD−ROM、ハード・ディスク・ドライブ、及び/又は電子メモリの形態を取り得る。列挙されていない他の形態の非一時的であり且つ/又は有形であるコンピュータ可読の記憶媒体を本発明の各実施形態と共に用いてもよい。
【0042】
多数のかかる構成要素がシステムの具現化形態において結合され又は分割され得る。さらに、かかる構成要素は、当業者には認められるように多数のプログラミング言語の任意のもので書かれ又は具現化された一組及び/又は一連のコンピュータ命令を含み得る。加えて、搬送波のような他の形態のコンピュータ可読の媒体を用いて、1又は複数のコンピュータによって実行されると、連鎖を成す1若しくは複数の具現化形態又は実施形態の1若しくは複数の部分を実行することを当該1又は複数のコンピュータに行なわせる命令の系列を表わすコンピュータ・データ信号を具現化することができる。
【0043】
一実施形態によれば、イメージング・システム用のコリメータが、チャネル方向に沿って第一の一次元開口アレイを含む第一の領域と、チャネル方向に沿って第二の一次元開口アレイを含む第二の領域とを含んでおり、第一の領域の開口のアスペクト比が第二の領域のアスペクト比よりも大きい。
【0044】
もう一つの実施形態によれば、イメージング・システム用のコリメータを形成する方法が、第一の一次元開口アレイを形成するステップと、第一の一次元開口アレイと異なるアスペクト比を有する第二の一次元開口アレイを形成するステップと、第一の一次元開口アレイ及び第二の一次元開口アレイを支持構造に取り付けるステップとを含んでいる。
【0045】
さらにもう一つの実施形態によれば、CTシステムが、走査される対象を収容する開口を有する回転式ガントリと、対象へ向けて高周波電磁エネルギ・ビームを投射するように構成されている第一の高周波電磁エネルギ投射源と、複数のシンチレータ・セルを有し、各々のセルが対象を通過した高周波電磁エネルギを検出するように構成されている第一のシンチレータ・アレイと、シンチレータ・アレイに光学的に結合されて、対応するシンチレータ・セルから出力される光を検出するように構成されている複数のフォトダイオードを含む第一のフォトダイオード・アレイとを含んでいる。このシステムは、第一のフォトダイオード・アレイに結合されて、第一のフォトダイオード・アレイ出力から対象の画像を再構成するように構成されている画像再構成器と、第一の高周波電磁エネルギ投射源とシンチレータとの間に配置されている第一のコリメータとを含んでいる。第一のコリメータは、第一の一次元開口アレイで構成された第一の小アセンブリと、第二の一次元開口アレイで構成された第二の小アセンブリとを含んでおり、第二の一次元開口アレイのアスペクト比が第一の一次元開口アレイのアスペクト比よりも小さい。このシステムはまた、対象の撮像データを得て、撮像データを用いて対象の画像を再構成するようにプログラムされたコンピュータを含んでいる。
【0046】
この書面の記載は、最適な態様を含めて発明を開示し、また任意の装置又はシステムを製造して利用すること及び任意の組み込まれた方法を実行することを含めてあらゆる当業者が発明を実施することを可能にするように実例を用いている。特許付与可能な発明の範囲は特許請求の範囲によって画定されており、当業者に想到される他の実例を含み得る。かかる他の実例は、特許請求の範囲の書字言語に相違しない構造要素を有する場合、又は特許請求の範囲の書字言語と非実質的な相違を有する等価な構造要素を含む場合には、特許請求の範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0047】
10:計算機式断層写真法(CT)イメージング・システム
11:コリメータ・アセンブリ
12:ガントリ
14:X線源
16:投射X線
17:レール
18:検出器アセンブリ
19:コリメート用プレート
20:複数の検出器
21:z方向
22:患者
23:x方向
24:回転中心
25:y方向
26:制御機構
28:X線制御器
30:ガントリ・モータ制御器
32:データ取得システム(DAS)
34:画像再構成器
36:コンピュータ
38:大容量記憶装置
40:コンソール
42:表示器
44:テーブル・モータ制御器
46:電動テーブル
48:ガントリ開口
50:ピクセル素子
51:パック
52:ピン
53:背面照射型ダイオード・アレイ
54:多層基材
55:スペーサ
56:軟質(フレックス)回路
57:面
59:複数のダイオード
60:DAS32と全体的に平行な方向
62:視野(FOV)
64:真中の位置
66:真中の射線(アイソセンタ)
68:真中のチャネル又はアイソチャネル
100:モジュール型コリメータ・アセンブリ
102:側壁
104:末端壁
106:チャネル・プレート
108:スロット
110:スライス・プレート
150:第一の領域
152:第二の領域
154:第三の領域
156:第一の境界
158:第二の境界
160:第一の距離
162:第二の距離
200:加重関数
202:第一の調節関数
204:第二の調節関数
300:二管及び二検出器型CTシステム
302:ガントリ
304:第一のX線源
306:第一の検出器アセンブリ
308:第二のX線源
310:第二の検出器アセンブリ
312:患者
314:電動テーブル
316:開口
318:第一のビーム
320:第二のビーム
500:小包/手荷物検査システム
502:回転式ガントリ
504:開口
506:高周波電磁エネルギ源
508:検出器アセンブリ
510:コンベヤ・システム
512:コンベヤ・ベルト
514:構造
516:小包又は手荷物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージング・システム用のコリメータ(11)であって、
チャネル方向(23)に沿って第一の一次元開口アレイを含む第一の領域(150)と、
前記チャネル方向(23)に沿って第二の一次元開口アレイを含む第二の領域(152)と
を備えており、前記第一の領域(150)の前記開口のアスペクト比が前記第二の領域(152)のアスペクト比よりも大きい、コリメータ(11)。
【請求項2】
前記第一の領域(150)は、前記第一の一次元開口アレイを有する複数の第一のモジュール(100)を含んでおり、
前記第二の領域(152)は、前記第二の一次元開口アレイを有する複数の第二のモジュール(100)を含んでいる、
請求項1に記載のコリメータ(11)。
【請求項3】
前記チャネル方向(23)に沿って第三の一次元開口アレイを含む第三の領域(154)
を含んでおり、
第一の境界(156)が前記第一の領域(150)と前記第二の領域(152)との間に形成されており、
第二の境界(158)が前記第一の領域(150)と前記第三の領域(154)との間に形成されている、
請求項1に記載のコリメータ(11)。
【請求項4】
前記第一の領域(150)は、イメージング・システムの前記チャネル方向(23)に真中のチャネル(66)を含んでいる、請求項3に記載のコリメータ(11)。
【請求項5】
前記第一の境界(156)及び前記第二の境界(158)は、前記第一の境界(156)が、前記第二の境界(158)と前記真中のチャネル(66)との間の距離(162)とは異なる前記真中のチャネル(66)からの距離(160)に位置するように、前記チャネル方向(23)に非対称に配置される、請求項4に記載のコリメータ(11)。
【請求項6】
前記第二の領域(152)の前記チャネル方向(23)における少なくとも一つの開口は、前記第一の領域(150)の前記チャネル方向(23)における前記第一の一次元開口アレイの前記開口よりも広い、請求項3に記載のコリメータ(11)。
【請求項7】
前記第一及び第二の領域(150、152)の少なくとも一方の開口が、前記チャネル方向に沿って変化する高さを有する材料で形成されており、
前記高さは、計算機式断層写真法(CT)イメージング・システムのX線源の焦点スポットから発して当該高さを通過する一次X線(25)に対して全体的に平行な方向に位置するように画定される、
請求項3に記載のコリメータ(11)。
【請求項8】
前記第一の領域(150)のコリメート用プレートの間隔が、前記第二及び第三の領域(152、154)の一方におけるプレートの間隔よりも小さい、請求項3に記載のコリメータ(11)。
【請求項9】
前記第一の一次元開口アレイはまた、前記第一の領域が二次元開口アレイで形成されるようにz方向(21)に沿ってコリメート用プレートを含んでいる、請求項8に記載のコリメータ(11)。
【請求項10】
前記第二の一次元開口アレイはまた、前記第二の領域(152)が二次元開口アレイで形成されるようにz方向(21)に沿ってコリメート用プレートを含んでいる、請求項9に記載のコリメータ(11)。
【請求項11】
最大のコリメート用プレート高さを有する開口が前記チャネル方向に真中のチャネル(66)に位置する、請求項7に記載のコリメータ(11)。
【請求項12】
前記第一の領域の前記複数のプレートの各々は、形成される各々の開口が計算機式断層写真法(CT)イメージング・システムのX線源の焦点スポットを全体的に指向するように互いに関して変化する角度をなして配置される、請求項3に記載のコリメータ(11)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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