計量デバイスを備える塗装装置
異なる色調で被塗装品を連続的に塗装するための塗装装置が開示される。最も頻繁に使用される塗色のそれぞれのための一体化された塗料バルブFVを備える個々の導入口を有するプランジャ型計量装置20又は計量ポンプ100から特に構成される計量デバイス10が塗装装置の噴霧器中またはその近傍領域に設置される。個々の色切替器12は使用頻度の低い塗色のために設置され得る。該色切替器12の吐出口は計量装置10の他の導入口又は個々の計量装置を介して噴霧器の排出バルブに接続されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なる色で被塗装品を連続的に塗装するための塗装装置およびその塗装装置に使用される計量デバイスおよび容器に関する。
【背景技術】
【0002】
これは、例えば、自動制御される計量デバイスを用いて塗料を塗布する、静電噴霧器、または回転噴霧器、空気噴霧器などを含む他の噴霧器を用いた車体またはその一部の連続塗装を含む。ここで、計量デバイスという用語は、好ましくは、例えばギア式ポンプまたはプランジャ式計量装置といった、容量を測定するデバイスを言い、それは制御可能なモータによって駆動され得るので、塗装中に噴霧器から噴霧される塗料の量(瞬間の流速)は、例えば個別の被塗装品の領域および他のパラメータに応じて必要とされるように調整され得る。このことは、例えば特許文献1または特許文献2に開示されている。容量の測定は、一般に、ギア式ポンプの回転速度またはプランジャ式計量装置のピストン速度を制御することによって実施される。
【0003】
多くの場合、ギア式計量ポンプが、小型であること、連続して塗料を供給することおよび費用面の理由から好ましい。
【0004】
対照的に、プランジャ式計量装置は、ギア式計量ポンプの歯車対とソケットハウジングとの間の滑りを避けることにより、計量精度がより高いという利点を有し、噴霧器とそれらの接地された供給システムとの間に高電圧絶縁が必要とされる静電塗装デバイスにおいては、プランジャ式計量装置の断続的な塗料移送動作によって必要な電位絶縁が達成され得る。更なる利点が説明されるだろう。
【0005】
特許文献3に記載されているように、色替えに必要とされる色切替え時間を低減するために、静電塗装デバイスの一時的な塗料保存容器として働く容器をプランジャ式計量装置の上流に連結し、プランジャ式計量装置から前の塗色で塗装が続けられている間に、その容器が新しい色で前もって充填されることはさらに理に適っているかもしれない。本発明において、この保存容器も、計量デバイスの一構成部品として定義され得る。その保存容器も同様に、容器から塗料を排出するために、シリンダ中にプランジャを包含し得る。
【0006】
容量の測定の代わりに、例えば、特許文献4によると塗料圧コントローラが、または特許文献5によると噴霧器のメインニードルバルブが、塗料の量または流速を制御するレギュレータ回路の最終的な制御要素として働き得、従って計量デバイスとして働く。
【0007】
噴霧器に計量デバイスを取り付けることは、例えば特許文献6、特許文献7、特許文献8または特許文献9から公知である。
【0008】
噴霧器が、多数の色ではあるが、例えば塗料循環システムによって制限された数の色で塗料を噴霧し、色切替えができる限り最短の時間で行われる場合、色切替器と呼ばれる色切替用バルブ装置は、通常、ブロックアセンブリに(即ち機械的単位として)組み込まれ、中央経路を介して、多数の塗料導入口を噴霧部品へと通じる塗料吐出口に接続する。その通常のモジュラアセンブリに基づいて、それらは、異なる数の選択可能な色に調整され得る。ウェット塗装のための一般的なモジュラ色切替器は、例えば、特許文献10および特許文献11により公知であり、本質的には類似する粉末塗装のための色切替器は、特許文献12に開示されている。例えば、特許文献13は、色切替器の洗浄に関する。そのような色切替器は、一般に、公知のギアまたはプランジャ式計量デバイスまたは、可能であれば、既述の塗料保存容器の上流に接続される。
【0009】
色をほとんど必要としない場合、色切替え時に、色切替器から回転噴霧器のベルカップのような噴霧部品までの洗浄する距離を短縮するために、色切替器を噴霧器に搭載し、その下流に計量デバイスを適用することも可能である(特許文献14)。この目的のために、特に小型の色切替器を構築する努力がなされており(特許文献15)、それは、色切替器が、周知のように塗料供給配管を共有し、分離した塗色部位を介して塗布部品と接続される二重のアセンブリにおいて必要とされる場合、特に重要である。実際にICC技術(Integrated Colour Changer)とも呼ばれる色切替バルブ装置の噴霧器への取付は、色切替え時の塗料および洗浄剤の損失を大幅に低減する利点を有する。車体を塗装する場合、例えば、色切替損失は噴霧器あたり塗料約45mlであり、従来の色切替え技術を用いた色切替えでは、約4mlにまで低減される。同様の低減が、洗浄剤の損失においても得られる。さらに、典型的な場合の色切替時間は、約12秒から約6秒へと半分に短縮させることができ、約5〜10%の塗装設備の能力の向上、或いは、例えば一日あたり自動車30〜60台の増加をもたらす。
【0010】
噴霧器への色切替器および塗料供給配管に必要な場所のため、噴霧器に搭載された色切替器を備える公知のシステムでは、選択可能な色の数が減少するという不都合がある。従来型の色切替器の一つ、即ち複数の塗料によって共有される吐出経路を有するモジュラ色切替ブロックを介した塗料供給の代わりに、塗料はまた、例えば、噴霧器中に設置された色切替バルブを介して、噴霧器にそれぞれ通じる個々の塗料配管を通って、直接、循環配管から塗布部品に供給され得、その際、それぞれの塗料に対して別々の計量デバイスが設置され得るので、結果として色切替え時に洗浄される必要がなく、そして使用頻度の低い多数の塗料(いわゆる低消費色(Low−Runner))は外装型色切替器を介して接続され得、これは、2006年5月15日出願の独国特許出願第102006022570.8号明細書および2007年5月2日出願の国際出願PCT/EP2007/003874号明細書に記載され、その全てが、この明細書において、ここに包含される。しかしながら、選択可能な使用頻度の高い塗色(高消費色)の数はまた、ここでは、塗装ロボットの継手を介した塗料配管の設置のために必要な噴霧器中の利用可能な場所によっておよび計量デバイスの上流に接続する、ロボット上のそれらのアセンブリに必要な場所によって制限される。
【0011】
別個の塗料供給システムは、適用可能な塗色の数が制限されないという利点があり、そのシステムでは、塗料は循環配管から供給されるのではなく、塗料混合装置で生成され、色切替器を介して噴霧器に送給される。しかしながら、これらのシステムは、比較的高価であり、循環配管システムと比較して、かなりの量の色切替損失がある。
【0012】
上述のとおり、色切替器が塗装装置中にあることは概して普通であり、周知のように、塗装動作時に一つの塗色から他の塗色への素早い切り替えが可能である。しかしながら、それらは、それぞれの色切替えにおいて、大型か小型の中央経路の洗浄の際に不可避的な塗料の損失が生じるという根本的な欠点を有する。ピグライン、計量デバイスなどにおける塗料損失を最適化した後には、色切替器が、しばしば最も多くの個々の損失を伴う塗装装置の構成要素となる。色切替器によって、より短時間でより多量の塗料を送給できるように、様々な理由(別個の塗色の供給、タンク技術、より高い塗料品質、連続的な被塗装品の塗装のためのより短いサイクル数、より高い粘性など)のためには好ましいかもしれないものの、選択される中央経路の直径が大きいほど、色切替損失が大きくなる。加えて、色切替損失は、接続された塗料の数およびその塗料数による結果的な中央経路の長さによって増加し、それは、塗色数がしばしば望ましくなく制限されてしまうことを意味する。
【0013】
従来型の色切替器における色切替損失を回避するため、ドッキング原理に基づいて作動する色切替システムが開発され、そのシステムでは、様々な色のために設置された塗料配管が機械的に可動なバルブ部品によって噴霧器に通じる配管に接続可能である(特許文献16、特許文献17または特許文献18)。これらの塗装インターフェイスによって、従来型の色切替器と比較して、(各色切替えにおいて概して10mlの)塗料の節約が達成され得る。しかしながら、それらは、接続位置にたどり着くための複雑な動作制御、より高い整備の必要性、インターフェイスの洗浄、インターフェイスでの塗料の乾燥、漏出などの様々な実用上の不都合を有する。
【0014】
色切替え時の塗料損失を低減するという課題のための比較的好ましい解決策は、特許文献19に開示された色切替器によって得られ、その中央経路は洗浄可能な部位に分割され、使用頻度の高い高消費塗料、すなわち高い使用量の塗料は塗料吐出口の前方部位に、一方使用頻度の低い(低消費)塗料は、塗料吐出口と反対に位置する後方部位に接続される。使用頻度の高い前方部位は後方部位とは独立して継続的に洗浄され得るのに対し、使用頻度の低い部位は他の部位と一緒に洗浄され得る。従来型の色切替器のように、色切替え時に中央経路全体を洗浄することがないため、塗料および洗浄剤の損失が低減される。しかしながら、依然として残る色切替損失は、使用頻度の高い塗色にとっては特に好ましくない。
【0015】
色切替器からの吐出口の後に、塗料圧コントローラが通常設置され、その塗料圧コントローラは定量ポンプの初期圧を制御しまたは、すでに説明したように塗料の量を調節するための最終的な制御要素として働き得る。この塗料圧コントローラの領域は、各色切替えに伴って洗浄されなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1314483号明細書
【特許文献2】独国特許第69103218号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第1772194号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第1287900号明細書
【特許文献5】欧州特許出願公開第1346775号明細書
【特許文献6】欧州特許出願公開第1502658号明細書
【特許文献7】独国特許出願公開第10115463号明細書
【特許文献8】独国特許出願公開第10136720号明細書
【特許文献9】独国特許第69510130号明細書
【特許文献10】独国特許出願公開第19836604号明細書
【特許文献11】独国特許出願公開第19846073号明細書
【特許文献12】独国特許第60103281号明細書
【特許文献13】独国特許出願公開第19951956号明細書
【特許文献14】欧州特許出願公開第1502658号明細書
【特許文献15】欧州特許第1502659号明細書
【特許文献16】欧州特許出願公開第1245295号明細書
【特許文献17】独国特許出願公開第10064065号明細書
【特許文献18】独国特許第60111607号明細書
【特許文献19】欧州特許出願公開第1502657号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
例えば特許文献14のような上述の技術に基づいて、本発明の目的の一つは、特に使用頻度の高い異なる色を用いた被塗装品の塗装のために使用され得る塗装装置またはデバイスを提供することであり、それは、塗料、洗浄剤および洗浄時間の最小限または少量の損失での色切替えを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
この課題は、請求項に記載された特徴によって解決される。
【0019】
例えば、自動車産業において、生産量の70または80%が現在7色またはそれ以下に制限されている。本発明によると、これらの使用頻度の高い塗料を自動制御された計量デバイスに直接接続することによって、いわゆる高消費色の個々の頻繁な交換による、塗料および洗浄剤の色切替損失、および同様に必要な色切替時間は、ICC技術においてこれまでに述べられた利点を超えて、滅多に色切替えが実施されないために色切替損失があまり重視されない、多数の使用頻度の低いまたは低消費色を含む選択可能な色の総数が限定されることはなく、最小限にまで低減される。各色切替えに伴って洗浄を必要とする共有された中央経路を有する典型的な色切替器が、高消費色、すなわち最も使用頻度の高い色または、同義であるが生産量の最も多い色に使用されなければ、塗料および時間に関する典型的な色切替損失が回避される。加えて、最も使用頻度の高い色が省かれ、その代わりにより多くの数の選択可能な塗色が接続されることがなければ、その長さがそれに応じて短くなるため、使用頻度の低い色のための典型的な色切替器の色切替損失も減少する。
【0020】
高消費色の塗料に必要な計量デバイスおよび塗料配管の両方が噴霧器内に内蔵されると、高消費色の色切替損失は最も低い。
【0021】
各導入口で全ての塗料配管が計量デバイスに直接接続されることによって、色切替え時に、計量デバイスから、例えば回転噴霧器のベルカップといった塗布部品までの複数の塗料に共有される短い経路のみ洗浄されればよい。ここで、外部色選択シグナルによって制御される連結された塗料バルブは、好ましくは、計量デバイスに取り付けられ、またはその中に搭載されるべきであるが、塗料バルブは、公知の実施形態(特許文献14)に示されるように、塗料によって共有される中央吐出経路を有する、計量デバイスの上流に設置された典型的な色切替器を形成してもよい。
【0022】
本発明の範囲内において、計量デバイスのみを噴霧器内に配置すること、および対照的に高消費色用の塗料バルブを噴霧器の近傍領域、好ましくは噴霧器と、噴霧器を動かす塗装ロボットの手首ジョイントまたは他のプログラム制御された自動機器と、の間に搭載することが可能である。この場合、塗色用の塗料バルブからの吐出配管の一つのみが、噴霧器中の計量デバイスに至り、および塗料バルブはまた典型的な色切替器を形成し得る。加えて、本発明の範囲はまた、計量デバイスと塗料バルブの両方を噴霧器の外部、好ましくはジョイントと噴霧器との間に搭載する可能性を含み、この場合もまた色切替損失は比較的低い。
【0023】
他の場合において、反対に、計量デバイスおよび/または塗料バルブを、従来型の色切替器に適用できれば、噴霧器の近傍領域ではあるが、そこから更に離れて、例えば噴霧器を動かす塗装ロボットのアーム内またはアーム上または他のプログラム制御された自動機器に設置することは、より適切となり得る。特に、特許文献3に開示されているように、上流に塗料保存容器を有した、プランジャ式計量装置から構成される計量デバイスを塗装ロボットの前腕に搭載することは適切となり得る。
【0024】
対照的に、可能であれば、多くの使用頻度の低い色のために設置された色切替器は、常に個別におよび噴霧器から更に離れて、好ましくは塗装ロボットなどのアーム中またはアーム上に設置される。色切替器と噴霧器との間の距離が短ければ短いほど、色切替え時の損失が低減されるが、塗色の数がより多い場合には、空間的必要性のためおよび動的および他の実質的な理由から、一般的に噴霧器中または噴霧器上ではなく塗装ロボット等の手首ジョイントの前に設置され、あまり多くの塗色が接続されていない場合には、高消費塗料バルブに関して多くの場合に可能であるように、手首ジョイントを有するロボット前腕中または前腕上に設置されるのが最適である。しかしながら、本発明の範囲内で、この色切替器は噴霧器からさらに離れて、即ち第2のロボットアームまたはそれに沿って(いわゆる軸7上)または塗装ロボット外部に設置され得る。例えばこの場合のような色切替え時の塗料損失だけでなく、上述した高消費色供給時の塗料損失も、供給システムへの配管に残存する塗料の逆戻し(「リフロー(Reflow)」)および/または塗装配管中にそれぞれ残存している塗色のほぼ完全な消費(「プッシュアウト(Pushout)」)に関するピグ技術のような当業者に公知の追加の手法によって回避され得る。
【0025】
使用頻度の低い色のための個々の色切替器の吐出口は、好ましくは最も使用頻度の高い高消費色の塗料配管と並行に、計量デバイスまたは可能であればその保存容器の個別の追加の導入口に接続される。しかしながら、この構成の代わりに、この色切替器の吐出口はまた、高消費色用の計量デバイス、および噴霧器内または噴霧器の外部に任意に離れた位置のいずれかに設置された別個の計量デバイスに並行に走る配管を介して、噴霧器に、通常はそのメインニードルバルブに直接接続されてもよい。
【0026】
好ましくは、使用頻度の低い塗色用の別個の色切替器と並行に、それと対応するさらなる色切替器が設置され、同一塗色用の塗料配管に接続される。これによって、色切替器およびその吐出配管の洗浄時および次の塗色の準備の際(可能であればリフローを含む)に、噴霧器が他の個々の色切替器から塗料を供給されるので、色切替えの際の好ましくない時間の損失を回避することができる。この交互型の塗料供給は、通常、A/Bオペレーションと呼ばれる(例えば、特許文献1を参照)。両方の連動する供給分枝(AおよびB)は並行に、噴霧器、即ち計量デバイス(可能であればそれらの保存容器)の2つの導入口に、またはここで述べる本発明の好ましい実施の形態によると、別個の計量デバイスを介して噴霧器のメインニードルバルブに接続される。しかしながら、A/Bオペレーションはまた、計量デバイスの更なる構成およびその計量デバイスの構成に応じた制御型塗料バルブを備え、および使用頻度の高い塗色用の制御型塗料バルブが並行に配置され、同一塗料用の塗料配管に接続される両ユニットの塗料バルブを有することで、本発明に係る高消費色の供給にも使用可能である。その代わりに、単一のプランジャ式計量装置であるが、主に欧州特許出願公開第1666158号明細書に開示されているように、交互型オペレーションのために設計された装置、つまりシリンダを有するモータ駆動型プランジャ式計量装置であって、プランジャによって分離されたシリンダの領域に、様々な選択可能な塗色用の多数の制御型導入口それぞれと、メインニードルバルブまたは噴霧器の他の吐出バルブに接続した制御型吐出口それぞれと、を有する装置を使用することも可能である。
【0027】
例えば7つ以下の高消費色を必要とする塗装のための色切替器(A/Bオペレーション用)は、好都合には、少なくとも2つの配管部位を含んでよく、その配管部位それぞれに、選択的に切替え可能な色を有する塗料用の複数の制御型塗料バルブが塗料を放出し、少なくとも一つの配管部位が少なくとも他の一つの配管部位とは独立に洗浄され、その配管部位は制御型遮断可能バルブによって互いにおよび/または色切替器の一つの吐出配管と接続される。そのような色切替器は、特許文献19により公知であり、色切替損失を低減するために、異なる頻度で使用される塗色の間を有用に更に細分化することが可能であり、使用頻度の低い色は、塗料吐出口からさらに離れた色切替器の配管部位に接続され、他の色は、塗料吐出口に位置するその他の配管部位に接続される。
【0028】
2つの別々のおよび並行な計量デバイスが噴霧器中またはその近傍領域に含まれる場合、これらの計量デバイスは同時に作動してもよく、個々の供給配管からの2つの構成成分、つまり2K塗料のような塗料を塗布部品に供給する。
【0029】
本発明の特に好ましい形態において、場合によっては、噴霧器から離れて設置される使用頻度の低い塗色用の色切替器については、前述した特徴を備えていなくても有用且つ有効であるかもしれないが、好ましくは噴霧器内またはその近傍領域に搭載された計量デバイスは、塗装時にピストン速度を調整する計量ユニット用の自動制御可能な駆動を備えるプランジャ式計量装置を有し、この構築のために先行技術が使用され得る。しかしながら、本発明に係るプランジャ式計量装置、または可能であればその上流に設置された保存容器は、既存の構成とは異なり、一つまたは必要であれば(欧州特許出願公開第1666158号明細書に開示されているように)2つの導入口だけでなく、選択可能で使用頻度の高い塗色用の少なくとも一つの個別の導入口と、供給可能な塗料によって共有される少なくとも一つの吐出口と、を有する。色切替え時の低い材料損失および時間損失に加えて、プランジャ式計量装置は、ギア式計量ポンプおよび他の計量システムと比較して、例えば、洗浄の必要性が低い改良された洗浄能力とともに、色切替器および計量デバイスと色切替器との間の接続部位が充填される必要なく、例えば塗料バルブを直接介する循環配管のように供給システムへ塗料を押し戻すこと(リフロー)が可能であるといった特定の利点を有する。プランジャ式計量装置の更なる重要な利点は、主に計量精度のために、接続された塗料配管それぞれの上流に個別の塗料圧コントローラが接続されなければならない、現在標準生産されているギア式計量ポンプとは対照的に、塗料圧コントローラが必要ないことである。プランジャ式計量装置は、費用、色切替時の塗料損失、空間必要性およびロボット軸の重量負荷といった圧コントローラの不都合を回避する。
【0030】
他の点では、空間および構成に関する理由とともに色切替損失低減のため、色選択シグナルによって制御される高消費色の塗料バルブを計量デバイスに搭載するまたは塗料バルブを計量デバイスの構成と一体化することが特に好ましい。プランジャ式計量装置またはその上流のピストンシリンダ(任意の、非環状の横断面を有してもよい容器を意味する)の場合、少なくともピストンシリンダの一方の側で利用可能な空間は、異なる色の塗料用の塗料配管のための多数の導入口を有し、その際、導入口は、好ましくはシリンダに搭載されまたはシリンダに取り付けられたバルブを有し、それは、プランジャ式計量装置に供給される塗料の選択のためのシグナルによって制御可能である。そのようなプランジャ式計量装置は、上流に保存容器を有していてもまたは有していなくても、それ自身においておよびここで述べる塗装装置とは独立して、またプランジャ式計量装置が噴霧器中またはその近傍領域に設置されてないシステムを含む、他のいずれの塗料供給システムにおいても、有用かつ有利であり得る。欧州特許出願公開第1666158号明細書に係る、既述の二重作動型のプランジャ式計量装置にも同様のことが言え、多様な選択可能な塗色のために設置されるシリンダの一方の領域の導入口は、シリンダの前端部またはその内部に設置され得、および他の領域の導入口は、シリンダのそれとは対向する前端部またはその内部に設置され得る。
【0031】
本発明の他の形態において、色選択バルブは従来型のギア式計量ポンプに搭載され、または計量ポンプに接続され得、そして、それはそれ自身においておよび、噴霧器内または噴霧器から幾分離れた色切替器の構成に関する特徴に関わらず有用かつ有利であり得る。
【0032】
本発明の更なる形態において、上述した例の代わりに、塗料バルブはまた、例えば中間物または保存容器のような、計量に使用されないが他の目的のための周知の方法で、例えば塗装ロボットといった塗装デバイスの容器に取り付けられまたは搭載され得、そして、それはそれ自身においておよび他の既述の特徴に関わらず有用かつ有利であり得る。
【0033】
計量デバイス上または計量デバイス中、または対応する多数の塗料導入口用の塗装装置のハウジングに取り付けられまたは搭載された塗料バルブの数は、それぞれ個々の場合によるが、概して、2つ以上、好ましくは4つ以上である。
【0034】
本発明の具体的な実施の形態は、図を用いて説明される。図は、概略的におよび単純化してそれぞれを示す。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る塗装装置の概略図である。
【図2】本発明に係るプランジャ式計量装置を示す図である。
【図3】本発明に係る塗装装置において使用され得る、3つの異なる色切替器を示す図である。
【図4】図2に係る実施形態の変形例を示す図である。
【図5】ギア式計量ポンプを有する実施形態の例を示す図である。
【図6】図2に係る計量デバイスの目的にかなった実装構造を示す図である。
【図7】図6に係るデバイスの端壁部の径方向の断面図である。
【図8】図4に係る計量デバイスの目的にかなった実装構造を示す図である。
【図9】塗装ロボットの前腕中に、例えば図6に係る容器を有する計量デバイスの構造を示す図である。
【図10】図5に係る計量デバイスおよびそのバルブの目的にかなった実装構造を示す図である。
【図11】塗装装置の任意に利用可能なハウジングの領域内への塗料バルブの設置を示す図である。
【図12】図11に係る具体的な実施の形態の変形例を示す図である。
【図13】図12に係る具体的な実施の形態の概略断面図である。
【図14】図11および図12に係る具体的な実施の形態の更なる変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1に示す塗装装置は、計量デバイス10を含み、その吐出口11に、例えば静電回転噴霧器またはエア噴霧器といった塗料のための噴霧器(図示せず)の従来型メインニードルバルブまたは同様のものが接続されている。吐出口11は、計量デバイス11の多数の、本実施形態では6つの塗料導入口によって共有され、その導入口のそれぞれが上位の制御プログラムによって自動制御される塗料バルブFV1、FV2等からFV6を有する。計量デバイス10自体は、どのような種類であってもよく、即ち、プランジャ式計量装置およびギア式計量ポンプ、または塗料圧および塗料の量の調整に働くシステムを含む塗装設備自体のための公知の計量システムに相当する。しかしながら、容量測定デバイスおよび特にプランジャ式計量装置を有するデバイスが、本発明にとって好ましい。
【0037】
例示した実施の形態において、塗装動作に最も高頻度に使用される、または高消費色(2〜6で印付)用の塗料配管13は、計量デバイス10の塗料バルブFV2〜FV6に接続され、例えば塗装設備における従来型の塗料循環配管からの枝配管として設置され、またはそれ自体は、循環配管として設置されてもよい。対照的に、塗料バルブの一つ、ここではFV1は、塗料配管15を介して外装型色切替器12の吐出口に接続され、低消費色切替器12から高消費色の色切替え領域を分離するために使用される。色切替器12は、先に説明したように中央経路を備える従来型のモジュラブロックフォーマットを有してもよく、色切替器の塗料バルブを介して、使用頻度の低いまたは低消費塗料用の塗料配管14が中央経路に接続される。色切替器12の好ましい実施の形態は、図3を参照に以下に述べられる。
【0038】
上記にて説明したように、計量デバイス10および/または塗料バルブFV1〜FV6は、原則的に噴霧器内またはその近傍領域、特に噴霧器と塗装ロボットの手首ジョイントとの間またはその前腕に噴霧器とともに動くことができるように配置され得る。これも上記で説明したように、塗料バルブは、好ましくは計量デバイス10(プランジャ式計量装置、保存容器、計量ポンプまたは、可能であれば、一般に知られている計量システムの計量セルまたは塗料圧コントローラ等)に取り付けられ、またはこれらに搭載される。対照的に、外装型色切替器12は、色切替損失のため、噴霧器にできるだけ接して設置されるべきであるが、任意にそこから離すことも可能である。動作および空間上の理由のため、その前方への構成が実現可能でない場合、後方のロボットアーム上またはその内部の位置で実施可能である。
【0039】
計量デバイスが、プランジャ式計量装置または容量に関して作動する計量ポンプを用いて、例えば電気駆動モータを伴って設計される場合、計量駆動は、計量ポンプの外部に配置されてもよい(例えば、欧州特許第1000667号明細書)。特に、計量駆動は、プランジャ式計量装置または計量ポンプに一体化されてもよい。
【0040】
本発明に係る塗料供給は、どのような噴霧器にも適しており、特に、周知のように例えば100kVの範囲で高電位に塗料を帯電する静電噴霧器に適している。この場合、計量デバイスおよびその電気計量駆動を含む噴霧器内のセンサおよびアクチュエータは、高電圧下の噴霧器内で作動していてもよく、また同様に、可能であれば、回転噴霧器を用いる場合には、従来型のエアタービンの代わりにベルカップ用の電気駆動モータが設置されてもよい。独国特許出願第102006045631.9号明細書および国際出願番号PCT/EP2007/008382の明細書に詳細に記載されているように、高電圧下にある計量駆動および可能であれば高電圧下にある電気ベルカップモータは、少なくとも二次コイル構造を噴霧器内に備える絶縁変圧器を用いて給電されてもよい。絶縁変圧器は、その第一および第二回路の間に高電圧絶縁部位を形成し、両モータを含めた電力を供給するための噴霧器内の部品を、噴霧器に通じる電源供給から電気的に切り離す。
【0041】
すでに引用した独国特許出願第102006045631.9号明細書および国際出願番号PCT/EP2007/008382の明細書に開示されているように、噴霧器のアクチュエータおよびセンサの制御およびセンサシグナルは、電気的に切り離されて噴霧器中および/または噴霧器の外部に、例えば光学的にまたは無線を介して伝送され得る。この場合、特に計測駆動を制御するために使用される外部シグナルは、共通ケーブルまたは無線リンクを介して他の信号とともに伝送され得る。
【0042】
ここで述べた高消費色供給とは独立して有利で実現可能な具体的特徴によれば、噴霧器の従来型のメインニードルバルブ、または他の吐出口またはメインバルブの動作は、吐出口(11)でのメインバルブの上流の計量デバイスによって生じた圧力を介して制御され得る。メインバルブは、計量デバイスの圧力によって、所定の圧力があればすぐにおよびその圧力がある限り開口し、圧力がなくなると自動的に閉口する。機能の原理は、例えば、DURR/BEHR Technisches Handbuch, Einfuhrung in die Technik der PKW-Lackierung, 04/1999-28.04.1999, Chapter.5.3.1 Farbdruckreglerから公知のように、塗装設備における従来型の塗料圧コントローラの原理に対応し、またはそれは欧州特許第1376289号明細書から公知であり、その全ての内容はこの特許出願に包含される。本発明に係る、そのような塗料圧コントローラ(閉ループ制御回路の意味であれば「コントローラ」と必ずしも呼ぶ必要はない)は、主に、通常のメインニードルバルブのピストン駆動およびその外部コントローラと置換されてもよく、それによって、バルブは制御エアではなく塗料圧自体によって開口される。従って、噴霧器または、好ましくはニードルバルブまたはボールバルブまたは塗料用の他のバルブを備える他の塗布装置のメインバルブは、バネ圧によって閉状態を維持し、例えば膜を介してバネ圧に対向して働く塗料圧力により、その圧力が、固定値または多様に調整され得る所定値に達するとすぐに開口する。この実施の形態において、メインバルブの制御型導入口は、既述の計量デバイスの吐出口に接続される。この計量デバイスによるメインニードル制御の(間接的な)自動化は、従来型噴霧器のメインニードル切り替え回路の非常に複雑な調整をなくし、公知のように、そのメインニードルバルブが塗装設備のプログラム制御の外部シグナルだけで開口および閉口され得る(例えば、欧州特許第1245291号明細書参照)。
【0043】
図2において、シリンダ21と、ピストンロッド22によってシリンダ内をスライド可能なピストン23と、計量デバイス(図示せず)と、から主に構成されるプランジャ式計量装置20が概略的に図示されている。プランジャ式計量装置20の構成部品は、高電圧がかかるために絶縁材料と、計量精度を改善するためにセラミック材料と、から構成され得る。計量駆動は、通常、ピストンロッドを動かすために使用される電気モータに一体化されてもよく、塗装プロセスの間、ピストン速度を変化させるといった公知の方法で制御され、塗布される塗料の正確な量を必要に応じて変更し得る。同一の原理で作動するプランジャ式計量装置は、例えば、欧州特許第1384885号明細書および国際公開第93/23173号から公知である。
【0044】
しかしながら、本発明に係るプランジャ式計量装置20は、多数の導入口、例示された実施形態においては、E1〜E5の5つの塗料導入口を有し、その導入口はそれぞれ塗料バルブFV1’〜FV5’を有し、それぞれが異なる高消費色用の5つの塗料配管13’の一つと接続している。追加の導入口E6はまた、バルブVVを備え、シリンダ21の洗浄用洗浄剤として使用される希釈剤V(Verdunner V)とパルスエアPLとを放出することを目的とする。加えてシリンダ21は、噴霧器のメインニードルまたは吐出バルブに通じるプランジャ式計量装置の吐出配管が接続されている吐出バルブVAを備える吐出口Aを有する。
【0045】
塗料バルブFVは、好ましくは、点線24’で示されるように、プランジャ式計量装置のシリンダ本体24に取り付けられ、または一体化される。洗浄バルブVVおよび/または吐出バルブFAも付随して取り付けられまたは搭載され得る。
【0046】
図1の既述のデバイスに基づく計量デバイス10として、図2に述べる本発明のプランジャ式計量装置20が使用される場合、プランジャ式計量装置のE1〜E5のような塗料導入口の一つはまた、(高消費色塗料配管ではなく)外装型色切替器から通じる塗料配管、例えば、図1の色切替器12から通じる使用頻度の低い塗色用の塗料配管に接続されてもよい。しかしながら、その代わりに、ここではまた、外装型色切替器の吐出配管がプランジャ式計量装置20を迂回して噴霧器の吐出バルブに繋がってもよい。
【0047】
本発明の範囲において、図2の要素20はまた、例えば特許文献3に記載された、実際のプランジャ式計量装置の上流に位置する塗料保存容器であってもよいが、そのピストンは、電気モータによって駆動されるのではなく、塗料によって充填される方向に駆動され、および圧縮空気のような圧縮媒体によって排出される方向に駆動される。
【0048】
欧州特許出願第1666158号明細書に開示されているような、ピストン23によって分離されたシリンダ領域の交互型オペレーションのためのプランジャ式計量装置20の更なる開発としては、例えばシリンダ本体24に対向するプランジャ式計量装置のシリンダ本体内に、連動するバルブを有する導入口E1〜E6および吐出口Aに対応する構成が提供される。
【0049】
本発明の好ましい実施の形態において、使用頻度の低い塗料のために設置される外装型色切替器12(図1)は、例えば、特許文献10、特許文献11または特許文献13等から公知である、図3(a)に概略的に図示される構造を備え得る。そのため、それは、既述の例に使用された24個の異なる塗色用塗料バルブと、パルスエアPLおよび希釈剤Vのための洗浄バルブと、リターンバルブRFと、から主に構成され、これらバルブは、色切替器の中央経路30aに接続されている。
【0050】
外装型色切替器に接続された塗色は、その使用頻度が異なるため、特許文献19の実施形態に開示されているように、外装型色切替器を別々に洗浄可能な部位に分割することがより目的にかなっているかもしれない。図3(b)に概略的に図示した色切替器12bは、引用する特許文献19の図2に係る具体的な実施形態に実質的に対応し、この明細書においてその内容全てが包含される。両方の経路部位はそれぞれ30b1と30b2とで示され、制御型遮断可能バルブ16bによって互いに連続して接続されている。使用頻度の高い色は、部位30b1の1〜6で示される塗料バルブと接続され、一方、使用頻度の低い色は部位30b2の通常の塗料バルブに接続されている。これにより、図3(a)に係る標準型色切替器と比較して色切替損失が実際に低減される。
【0051】
図3(c)に図示した色切替器12cは、大部分は、特許文献19の図3または図4に係る具体的な実施形態に対応し得、並行な経路部位30c1および30c2両方から構成され、それぞれの塗料、リンスおよびリターンバルブに沿って、それぞれ制御型遮断可能バルブ16c1または16c2を介して色切替器の吐出配管と接続されている。この色切替器は、少ない色切替損失の他に、必要とされる場所が比較的小さく低重量であり、または所定の大きさの場合に接続可能な塗料がより多数であるといった他の利益を有する。
【0052】
同一の塗色が経路部位30c1および30c2の両方に接続される場合、色切替器はまた、A/Bオペレーションに適している。これにより、全ての選択可能な色のための色切替時間を常に短縮することができる。
【0053】
図2に係る具体的な実施形態において、高消費色用の塗料バルブは、ほぼ同一平面上にあり得、即ちプランジャ式計量装置のシリンダの内壁または可能であればその一時的な保存容器(図7を参照)における塗料損失がない。対照的に、図4は本発明を幾分改変した具体的な実施形態を概略的に示し、高消費色配管43に接続された塗料バルブFV43は、共有経路41に塗料を移送し、この経路はプランジャ式計量装置のシリンダまたは可能であればその一次的な保存容器40に通じる。低消費色用の外装型色切替器42の吐出口からの塗料配管45は、高消費色または低消費色用の2つの塗料供給システムを分離する分離バルブV45を介して共有経路41に接続される。塗料配管45は、構造的に、色切替器42の標準的な中央経路の不可欠の構成部品であり得、経路41に通じまたはそれを形成する(図8参照)。色切替器42は、例えば、図によれば、一方の塗料およびリターンバルブと、他方のパージバルブとの間の分離バルブSPVFWに加えて、n個の異なる利用可能な低消費色用の塗料バルブF1〜Fn、リターンバルブRF2、希釈剤またはパルスエア用の洗浄バルブV1およびPL1といった、図から理解される構成を含む。低消費色の色切替器は、図3に係る構成の一つに対応してもよい。pFWは、異なる低消費色によって共有される色切替器の中央経路における塗料の圧力を測定する塗料圧センサであって、これにより、塗料配管45においてプロセスの信頼性を改善する。塗料損失の多い色切替器42の中央経路は、低消費色での塗装時にこの塗料のみで満たされる必要がある。高消費色で塗装する際、色切替器42は分離バルブV45で分離される。
【0054】
図5において、本発明の具体的な実施形態が概略的に図示され、計量デバイスはギア式計量ポンプ50によって形成されるが、多数の導入口を有する点で従来型の計量ポンプとは異なり、それらの導入口には、高消費色用の塗料配管53が塗料バルブFV53を介して接続され、それと並行に低消費色用の他の色切替器52の吐出口からの塗料配管55がバルブV55を介して接続されている。塗料バルブFV53は、高消費色用の導入口に設置され、好ましくは、ほとんど塗料損失なく計量ポンプ50の計量ギアホイールに直接備えられ得る。ここで本発明の他の具体的な実施形態において、塗料バルブは、好ましくは従来通りにニードルバルブとして構成され得る。低消費色用の分離バルブV55は、計量ポンプ50の導入口またはその上流に取り付けられ得る。色切替器52は、図4に係る色切替器または図3に係る色切替器の一つに対応してもよい。図4および図5に係る低消費色用の色切替器はまた、図1および図2に係る具体的な実施形態のために使用され得る。
【0055】
図6において、細長い塗料容器60が図示されており、容器60は、例えば、数回既述の公知の計量デバイス用の保存容器であってもよく、またはその代わりに図2に係るプランジャ式計量装置であってもよい。例えば、図示された4つまたは5つの高消費色バルブFV63は、容器60の端壁部69において互いに隣り合い容器の軸に並行に配置され、場合によっては、低消費色用の更なるバルブFV65に加えて配置される。これらのバルブによって制御される連結した塗料配管は、容器の外周に沿って配置された放射状の塗料接続部によって適切に接続され得る(図示せず)。低消費色の配管用の分離バルブ(図示せず)(図4中のV45)はまた、バルブFV63とは別に構成され、他の場所に配置され得る。容器60は、少なくとも部分的には円形のシリンダ状にまたは他の横断面を有してもよく、その容器は可動ピストンを包含し得る。
【0056】
図7に示すように、高消費色バルブFV63のニードル73は、図示された従来型モデルのシグナル制御型ニードルバルブユニットであり得、端壁部76(図6では69)に挿入されるので、バルブが閉じると、ニードル末端部78は、少なくとも端壁部76の内側71の面の近傍に位置し、即ちこの面で整列する。75において塗料バルブFV63の円錐型バルブシートが示される。開口部77において、例えば、外周から放射状に端壁部76に通じる塗料接続部の一つは、塗料バルブFW63によって開閉される高消費色用配管(図1において13)のために使用され得る。
【0057】
図6および図7において図示されるバルブ配置の代わりに、例えば、図8〜14に係る実施形態の一つと同様に、塗料バルブFV63(図1または図2においてバルブFV)の放射状の設置または取り付けが可能である。
【0058】
概して、記載された本発明の具体的な実施形態のための高消費色用バルブは、可能な限り小型化すべきであり、それにより、可能な限り多くのバルブが、制限された利用可能な空間内に設置され得る。同様のことが、低消費色の接続のために設置または取り付けられるバルブ(例えば図1におけるバルブFV1)に当てはまる。対照的に、遠位または分離された低消費色用色切替器の塗料バルブは、より大きく設計され得る。取付サイズが大きいほど、流路の開口部が大きくなり、負荷される一定の塗料圧において、塗料の流速がそれに応じて小さくなり得るので、塗料に与えるダメージのリスクが低減されるという利点を有する。
【0059】
図8に示すバルブ配置は、図4に係る具体的な実施形態に対応し、図示された5つの高消費色用塗料バルブFV83は、低消費色用色切替器(図4における42)の中央経路85の周囲に放射状に設置され、およびそれらのバルブニードルの末端部88が中央経路85の外周に達している。塗料バルブFV83は、ここでは、それらのニードル軸によって共有される放射面にある壁要素89の周囲にねじ込まれ得、それらは、既述の容器の端壁部を形成し、または本来の端壁部に付加され得る。図において、塗料バルブFV83の間に接続された高消費色用塗料接続部84は、壁要素89の周囲よりも外部に配置される。図示された星形のバルブ配置の代わりに、例えば、他の公知の色切替器の配置であってもよい。
【0060】
図9は、高消費色用バルブおよび付属の放射状の塗料接続部97を含む端壁部69または例えば図7に示す76と、塗装ロボットの前腕91において上流に接続された低消費色用色切替器92と、を有する、好ましい容器90の配置を示す。色切替器92は、塗装設備中の色切替器のための典型的なモジュラブロック構造を有し、端壁部69の直近に構成されている。非常に類似した配置は、図8に係る実施形態に関しても可能である。(部分的にのみ見える)プランジャ式計量装置99に隣接した容器90の配置および他の詳細な部分は、図から理解され得、特許文献3に記載されたシステムと一致するところは省略し得るので、より詳細な説明は必要ない。
【0061】
図10は、図5における概略図に対応するギア式計量ポンプ100の塗料導入口105での高消費色用塗料バルブFW103の構造上の形態の可能性を示す。計量ギアホイール101およびドライブシフト102の両方は、標準的な構造に対応する。しかしながら、本発明の計量ポンプに係る導入口領域は完全には示されていない。図において、本発明の他の具体的な実施形態に設置されているように、類似のニードルバルブユニットが、塗料バルブとして、例えば図示されていない計量ポンプ100の前板ユニットに放射状に取り付けられ得る。塗料バルブFW103によって制御される高消費色用塗料配管も示されていない。塗料導入口105は、分離バルブV55(図5)を介して本発明に係る分離型低消費色用色切替器に接続され得、それはバルブV105によって形成され得、または他の場所に配置され得る。計量ポンプ100用の塗料吐出口は、106で示される。
【0062】
すでに説明したように、計量装置に関して上述した塗料バルブの設置または取付は、それには依存せず、より一般的に、塗装装置のための他のどのような容器にとっても有用かつ有効であり得る。図11において、そのような容器110が図示され、それは、円筒状または他の形状を有していてもよく、図示するように細長い形状であることが好ましい。図示された例では容器110の外周の周りに配置された18個の自動シグナル制御型ニードルバルブFV113が示され、、そのバルブニードル114は、共有の放射面上で容器110の長手方向の軸に対して交わるように配置されてもよい。例えば、ニードルバルブFV113は、図に示すように、容器110の円筒の壁部111を囲むフランジ112に放射状に差し込まれ、ニードル114がそれを貫通していてもよい。バルブの閉位置では、バルブシートを含むバルブニードルの末端部115は、容器の壁部111の内側表面部116と同一平面上またはほとんど同一平面上に設置されているので、例えば、図7、図8および図10に係る具体的な実施形態と同様に、色切替損失がほとんど生じない。容器110に通じる塗料バルブFV113によって制御される塗料配管は示されていない。
【0063】
本発明のこの具体的な実施形態において、特に、必要な色の数が塗料バルブ113の既存の数を超えない場合、図1〜図5に係る分離型色切替器が設置される必要はなく、図8において58で示すような色切替器の中央経路も全く必要としない。しかしながら、必要に応じて、追加の選択可能な色のための標準的な色切替器を、例えば、塗料バルブFV113の一つまたは容器110の他の自動制御可能な導入口に接続することが可能である。
【0064】
塗装システムにおいて、例えば公知の方法で、塗装ロボットに取り付けられた容器110の塗料導入口が、塗装室の対応する固定された塗料接続部に急速排出バルブを介してドッキングされることも考えられ得る。
【0065】
図12に係る具体的な実施形態と図11に係る実施形態との間の実質的な違いは、図示された形態において12個の塗料バルブFV123のニードル124が一つの放射面に位置するのではなく、容器の軸と垂直の放射面に対して一定の角度で配置され、結果として、図13で示されるバルブFV123の角度配置となることのみである。ここで同様に、バルブの閉位置では、バルブシートひいてはニードル末端部は、容器120の内側表面部126の直近に設置され、それに応じて色切替器における塗料損失を最小化するという利点を有する。
【0066】
容器の外周の周りに円状に設置された2つまたはそれ以上の塗料バルブ群は、図14に示されるように、容器の軸に沿って互いに間を埋め合うように、または一定の間隔を空けて配置され、対応する多数の、図示される態様では30個の、様々な選択可能な塗色用のバルブ制御型塗料配管が容器140に接続され得る。図示された塗料バルブ群FV143またはFV143’は、図12および図13に示されるように一定の角度で、好都合には放射面に関して相対する傾斜角で配置され得る。しかしながら、一つまたはそれぞれの塗料バルブ群はまた、図11に示されるように、容器の軸に水平に、共通の放射面上に設置され得る。それとは別に、図14に係る具体的な実施形態は、図12および図13に係る実施形態に対応してもよい。
【0067】
本発明の既述の具体的な実施形態の塗料バルブの自動制御のため、例えば、図に示されていないが、電気または空気シグナル回路が公知の方法でバルブに接続され得る。
【0068】
概して、この特許出願において述べた特徴のそれぞれを他の既述の特徴の一つまたはそれ以上と、他の特徴に制限されることなく組み合わせることが可能であり、それは具現化の方法に応じて有利である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なる色で被塗装品を連続的に塗装するための塗装装置およびその塗装装置に使用される計量デバイスおよび容器に関する。
【背景技術】
【0002】
これは、例えば、自動制御される計量デバイスを用いて塗料を塗布する、静電噴霧器、または回転噴霧器、空気噴霧器などを含む他の噴霧器を用いた車体またはその一部の連続塗装を含む。ここで、計量デバイスという用語は、好ましくは、例えばギア式ポンプまたはプランジャ式計量装置といった、容量を測定するデバイスを言い、それは制御可能なモータによって駆動され得るので、塗装中に噴霧器から噴霧される塗料の量(瞬間の流速)は、例えば個別の被塗装品の領域および他のパラメータに応じて必要とされるように調整され得る。このことは、例えば特許文献1または特許文献2に開示されている。容量の測定は、一般に、ギア式ポンプの回転速度またはプランジャ式計量装置のピストン速度を制御することによって実施される。
【0003】
多くの場合、ギア式計量ポンプが、小型であること、連続して塗料を供給することおよび費用面の理由から好ましい。
【0004】
対照的に、プランジャ式計量装置は、ギア式計量ポンプの歯車対とソケットハウジングとの間の滑りを避けることにより、計量精度がより高いという利点を有し、噴霧器とそれらの接地された供給システムとの間に高電圧絶縁が必要とされる静電塗装デバイスにおいては、プランジャ式計量装置の断続的な塗料移送動作によって必要な電位絶縁が達成され得る。更なる利点が説明されるだろう。
【0005】
特許文献3に記載されているように、色替えに必要とされる色切替え時間を低減するために、静電塗装デバイスの一時的な塗料保存容器として働く容器をプランジャ式計量装置の上流に連結し、プランジャ式計量装置から前の塗色で塗装が続けられている間に、その容器が新しい色で前もって充填されることはさらに理に適っているかもしれない。本発明において、この保存容器も、計量デバイスの一構成部品として定義され得る。その保存容器も同様に、容器から塗料を排出するために、シリンダ中にプランジャを包含し得る。
【0006】
容量の測定の代わりに、例えば、特許文献4によると塗料圧コントローラが、または特許文献5によると噴霧器のメインニードルバルブが、塗料の量または流速を制御するレギュレータ回路の最終的な制御要素として働き得、従って計量デバイスとして働く。
【0007】
噴霧器に計量デバイスを取り付けることは、例えば特許文献6、特許文献7、特許文献8または特許文献9から公知である。
【0008】
噴霧器が、多数の色ではあるが、例えば塗料循環システムによって制限された数の色で塗料を噴霧し、色切替えができる限り最短の時間で行われる場合、色切替器と呼ばれる色切替用バルブ装置は、通常、ブロックアセンブリに(即ち機械的単位として)組み込まれ、中央経路を介して、多数の塗料導入口を噴霧部品へと通じる塗料吐出口に接続する。その通常のモジュラアセンブリに基づいて、それらは、異なる数の選択可能な色に調整され得る。ウェット塗装のための一般的なモジュラ色切替器は、例えば、特許文献10および特許文献11により公知であり、本質的には類似する粉末塗装のための色切替器は、特許文献12に開示されている。例えば、特許文献13は、色切替器の洗浄に関する。そのような色切替器は、一般に、公知のギアまたはプランジャ式計量デバイスまたは、可能であれば、既述の塗料保存容器の上流に接続される。
【0009】
色をほとんど必要としない場合、色切替え時に、色切替器から回転噴霧器のベルカップのような噴霧部品までの洗浄する距離を短縮するために、色切替器を噴霧器に搭載し、その下流に計量デバイスを適用することも可能である(特許文献14)。この目的のために、特に小型の色切替器を構築する努力がなされており(特許文献15)、それは、色切替器が、周知のように塗料供給配管を共有し、分離した塗色部位を介して塗布部品と接続される二重のアセンブリにおいて必要とされる場合、特に重要である。実際にICC技術(Integrated Colour Changer)とも呼ばれる色切替バルブ装置の噴霧器への取付は、色切替え時の塗料および洗浄剤の損失を大幅に低減する利点を有する。車体を塗装する場合、例えば、色切替損失は噴霧器あたり塗料約45mlであり、従来の色切替え技術を用いた色切替えでは、約4mlにまで低減される。同様の低減が、洗浄剤の損失においても得られる。さらに、典型的な場合の色切替時間は、約12秒から約6秒へと半分に短縮させることができ、約5〜10%の塗装設備の能力の向上、或いは、例えば一日あたり自動車30〜60台の増加をもたらす。
【0010】
噴霧器への色切替器および塗料供給配管に必要な場所のため、噴霧器に搭載された色切替器を備える公知のシステムでは、選択可能な色の数が減少するという不都合がある。従来型の色切替器の一つ、即ち複数の塗料によって共有される吐出経路を有するモジュラ色切替ブロックを介した塗料供給の代わりに、塗料はまた、例えば、噴霧器中に設置された色切替バルブを介して、噴霧器にそれぞれ通じる個々の塗料配管を通って、直接、循環配管から塗布部品に供給され得、その際、それぞれの塗料に対して別々の計量デバイスが設置され得るので、結果として色切替え時に洗浄される必要がなく、そして使用頻度の低い多数の塗料(いわゆる低消費色(Low−Runner))は外装型色切替器を介して接続され得、これは、2006年5月15日出願の独国特許出願第102006022570.8号明細書および2007年5月2日出願の国際出願PCT/EP2007/003874号明細書に記載され、その全てが、この明細書において、ここに包含される。しかしながら、選択可能な使用頻度の高い塗色(高消費色)の数はまた、ここでは、塗装ロボットの継手を介した塗料配管の設置のために必要な噴霧器中の利用可能な場所によっておよび計量デバイスの上流に接続する、ロボット上のそれらのアセンブリに必要な場所によって制限される。
【0011】
別個の塗料供給システムは、適用可能な塗色の数が制限されないという利点があり、そのシステムでは、塗料は循環配管から供給されるのではなく、塗料混合装置で生成され、色切替器を介して噴霧器に送給される。しかしながら、これらのシステムは、比較的高価であり、循環配管システムと比較して、かなりの量の色切替損失がある。
【0012】
上述のとおり、色切替器が塗装装置中にあることは概して普通であり、周知のように、塗装動作時に一つの塗色から他の塗色への素早い切り替えが可能である。しかしながら、それらは、それぞれの色切替えにおいて、大型か小型の中央経路の洗浄の際に不可避的な塗料の損失が生じるという根本的な欠点を有する。ピグライン、計量デバイスなどにおける塗料損失を最適化した後には、色切替器が、しばしば最も多くの個々の損失を伴う塗装装置の構成要素となる。色切替器によって、より短時間でより多量の塗料を送給できるように、様々な理由(別個の塗色の供給、タンク技術、より高い塗料品質、連続的な被塗装品の塗装のためのより短いサイクル数、より高い粘性など)のためには好ましいかもしれないものの、選択される中央経路の直径が大きいほど、色切替損失が大きくなる。加えて、色切替損失は、接続された塗料の数およびその塗料数による結果的な中央経路の長さによって増加し、それは、塗色数がしばしば望ましくなく制限されてしまうことを意味する。
【0013】
従来型の色切替器における色切替損失を回避するため、ドッキング原理に基づいて作動する色切替システムが開発され、そのシステムでは、様々な色のために設置された塗料配管が機械的に可動なバルブ部品によって噴霧器に通じる配管に接続可能である(特許文献16、特許文献17または特許文献18)。これらの塗装インターフェイスによって、従来型の色切替器と比較して、(各色切替えにおいて概して10mlの)塗料の節約が達成され得る。しかしながら、それらは、接続位置にたどり着くための複雑な動作制御、より高い整備の必要性、インターフェイスの洗浄、インターフェイスでの塗料の乾燥、漏出などの様々な実用上の不都合を有する。
【0014】
色切替え時の塗料損失を低減するという課題のための比較的好ましい解決策は、特許文献19に開示された色切替器によって得られ、その中央経路は洗浄可能な部位に分割され、使用頻度の高い高消費塗料、すなわち高い使用量の塗料は塗料吐出口の前方部位に、一方使用頻度の低い(低消費)塗料は、塗料吐出口と反対に位置する後方部位に接続される。使用頻度の高い前方部位は後方部位とは独立して継続的に洗浄され得るのに対し、使用頻度の低い部位は他の部位と一緒に洗浄され得る。従来型の色切替器のように、色切替え時に中央経路全体を洗浄することがないため、塗料および洗浄剤の損失が低減される。しかしながら、依然として残る色切替損失は、使用頻度の高い塗色にとっては特に好ましくない。
【0015】
色切替器からの吐出口の後に、塗料圧コントローラが通常設置され、その塗料圧コントローラは定量ポンプの初期圧を制御しまたは、すでに説明したように塗料の量を調節するための最終的な制御要素として働き得る。この塗料圧コントローラの領域は、各色切替えに伴って洗浄されなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1314483号明細書
【特許文献2】独国特許第69103218号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第1772194号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第1287900号明細書
【特許文献5】欧州特許出願公開第1346775号明細書
【特許文献6】欧州特許出願公開第1502658号明細書
【特許文献7】独国特許出願公開第10115463号明細書
【特許文献8】独国特許出願公開第10136720号明細書
【特許文献9】独国特許第69510130号明細書
【特許文献10】独国特許出願公開第19836604号明細書
【特許文献11】独国特許出願公開第19846073号明細書
【特許文献12】独国特許第60103281号明細書
【特許文献13】独国特許出願公開第19951956号明細書
【特許文献14】欧州特許出願公開第1502658号明細書
【特許文献15】欧州特許第1502659号明細書
【特許文献16】欧州特許出願公開第1245295号明細書
【特許文献17】独国特許出願公開第10064065号明細書
【特許文献18】独国特許第60111607号明細書
【特許文献19】欧州特許出願公開第1502657号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
例えば特許文献14のような上述の技術に基づいて、本発明の目的の一つは、特に使用頻度の高い異なる色を用いた被塗装品の塗装のために使用され得る塗装装置またはデバイスを提供することであり、それは、塗料、洗浄剤および洗浄時間の最小限または少量の損失での色切替えを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
この課題は、請求項に記載された特徴によって解決される。
【0019】
例えば、自動車産業において、生産量の70または80%が現在7色またはそれ以下に制限されている。本発明によると、これらの使用頻度の高い塗料を自動制御された計量デバイスに直接接続することによって、いわゆる高消費色の個々の頻繁な交換による、塗料および洗浄剤の色切替損失、および同様に必要な色切替時間は、ICC技術においてこれまでに述べられた利点を超えて、滅多に色切替えが実施されないために色切替損失があまり重視されない、多数の使用頻度の低いまたは低消費色を含む選択可能な色の総数が限定されることはなく、最小限にまで低減される。各色切替えに伴って洗浄を必要とする共有された中央経路を有する典型的な色切替器が、高消費色、すなわち最も使用頻度の高い色または、同義であるが生産量の最も多い色に使用されなければ、塗料および時間に関する典型的な色切替損失が回避される。加えて、最も使用頻度の高い色が省かれ、その代わりにより多くの数の選択可能な塗色が接続されることがなければ、その長さがそれに応じて短くなるため、使用頻度の低い色のための典型的な色切替器の色切替損失も減少する。
【0020】
高消費色の塗料に必要な計量デバイスおよび塗料配管の両方が噴霧器内に内蔵されると、高消費色の色切替損失は最も低い。
【0021】
各導入口で全ての塗料配管が計量デバイスに直接接続されることによって、色切替え時に、計量デバイスから、例えば回転噴霧器のベルカップといった塗布部品までの複数の塗料に共有される短い経路のみ洗浄されればよい。ここで、外部色選択シグナルによって制御される連結された塗料バルブは、好ましくは、計量デバイスに取り付けられ、またはその中に搭載されるべきであるが、塗料バルブは、公知の実施形態(特許文献14)に示されるように、塗料によって共有される中央吐出経路を有する、計量デバイスの上流に設置された典型的な色切替器を形成してもよい。
【0022】
本発明の範囲内において、計量デバイスのみを噴霧器内に配置すること、および対照的に高消費色用の塗料バルブを噴霧器の近傍領域、好ましくは噴霧器と、噴霧器を動かす塗装ロボットの手首ジョイントまたは他のプログラム制御された自動機器と、の間に搭載することが可能である。この場合、塗色用の塗料バルブからの吐出配管の一つのみが、噴霧器中の計量デバイスに至り、および塗料バルブはまた典型的な色切替器を形成し得る。加えて、本発明の範囲はまた、計量デバイスと塗料バルブの両方を噴霧器の外部、好ましくはジョイントと噴霧器との間に搭載する可能性を含み、この場合もまた色切替損失は比較的低い。
【0023】
他の場合において、反対に、計量デバイスおよび/または塗料バルブを、従来型の色切替器に適用できれば、噴霧器の近傍領域ではあるが、そこから更に離れて、例えば噴霧器を動かす塗装ロボットのアーム内またはアーム上または他のプログラム制御された自動機器に設置することは、より適切となり得る。特に、特許文献3に開示されているように、上流に塗料保存容器を有した、プランジャ式計量装置から構成される計量デバイスを塗装ロボットの前腕に搭載することは適切となり得る。
【0024】
対照的に、可能であれば、多くの使用頻度の低い色のために設置された色切替器は、常に個別におよび噴霧器から更に離れて、好ましくは塗装ロボットなどのアーム中またはアーム上に設置される。色切替器と噴霧器との間の距離が短ければ短いほど、色切替え時の損失が低減されるが、塗色の数がより多い場合には、空間的必要性のためおよび動的および他の実質的な理由から、一般的に噴霧器中または噴霧器上ではなく塗装ロボット等の手首ジョイントの前に設置され、あまり多くの塗色が接続されていない場合には、高消費塗料バルブに関して多くの場合に可能であるように、手首ジョイントを有するロボット前腕中または前腕上に設置されるのが最適である。しかしながら、本発明の範囲内で、この色切替器は噴霧器からさらに離れて、即ち第2のロボットアームまたはそれに沿って(いわゆる軸7上)または塗装ロボット外部に設置され得る。例えばこの場合のような色切替え時の塗料損失だけでなく、上述した高消費色供給時の塗料損失も、供給システムへの配管に残存する塗料の逆戻し(「リフロー(Reflow)」)および/または塗装配管中にそれぞれ残存している塗色のほぼ完全な消費(「プッシュアウト(Pushout)」)に関するピグ技術のような当業者に公知の追加の手法によって回避され得る。
【0025】
使用頻度の低い色のための個々の色切替器の吐出口は、好ましくは最も使用頻度の高い高消費色の塗料配管と並行に、計量デバイスまたは可能であればその保存容器の個別の追加の導入口に接続される。しかしながら、この構成の代わりに、この色切替器の吐出口はまた、高消費色用の計量デバイス、および噴霧器内または噴霧器の外部に任意に離れた位置のいずれかに設置された別個の計量デバイスに並行に走る配管を介して、噴霧器に、通常はそのメインニードルバルブに直接接続されてもよい。
【0026】
好ましくは、使用頻度の低い塗色用の別個の色切替器と並行に、それと対応するさらなる色切替器が設置され、同一塗色用の塗料配管に接続される。これによって、色切替器およびその吐出配管の洗浄時および次の塗色の準備の際(可能であればリフローを含む)に、噴霧器が他の個々の色切替器から塗料を供給されるので、色切替えの際の好ましくない時間の損失を回避することができる。この交互型の塗料供給は、通常、A/Bオペレーションと呼ばれる(例えば、特許文献1を参照)。両方の連動する供給分枝(AおよびB)は並行に、噴霧器、即ち計量デバイス(可能であればそれらの保存容器)の2つの導入口に、またはここで述べる本発明の好ましい実施の形態によると、別個の計量デバイスを介して噴霧器のメインニードルバルブに接続される。しかしながら、A/Bオペレーションはまた、計量デバイスの更なる構成およびその計量デバイスの構成に応じた制御型塗料バルブを備え、および使用頻度の高い塗色用の制御型塗料バルブが並行に配置され、同一塗料用の塗料配管に接続される両ユニットの塗料バルブを有することで、本発明に係る高消費色の供給にも使用可能である。その代わりに、単一のプランジャ式計量装置であるが、主に欧州特許出願公開第1666158号明細書に開示されているように、交互型オペレーションのために設計された装置、つまりシリンダを有するモータ駆動型プランジャ式計量装置であって、プランジャによって分離されたシリンダの領域に、様々な選択可能な塗色用の多数の制御型導入口それぞれと、メインニードルバルブまたは噴霧器の他の吐出バルブに接続した制御型吐出口それぞれと、を有する装置を使用することも可能である。
【0027】
例えば7つ以下の高消費色を必要とする塗装のための色切替器(A/Bオペレーション用)は、好都合には、少なくとも2つの配管部位を含んでよく、その配管部位それぞれに、選択的に切替え可能な色を有する塗料用の複数の制御型塗料バルブが塗料を放出し、少なくとも一つの配管部位が少なくとも他の一つの配管部位とは独立に洗浄され、その配管部位は制御型遮断可能バルブによって互いにおよび/または色切替器の一つの吐出配管と接続される。そのような色切替器は、特許文献19により公知であり、色切替損失を低減するために、異なる頻度で使用される塗色の間を有用に更に細分化することが可能であり、使用頻度の低い色は、塗料吐出口からさらに離れた色切替器の配管部位に接続され、他の色は、塗料吐出口に位置するその他の配管部位に接続される。
【0028】
2つの別々のおよび並行な計量デバイスが噴霧器中またはその近傍領域に含まれる場合、これらの計量デバイスは同時に作動してもよく、個々の供給配管からの2つの構成成分、つまり2K塗料のような塗料を塗布部品に供給する。
【0029】
本発明の特に好ましい形態において、場合によっては、噴霧器から離れて設置される使用頻度の低い塗色用の色切替器については、前述した特徴を備えていなくても有用且つ有効であるかもしれないが、好ましくは噴霧器内またはその近傍領域に搭載された計量デバイスは、塗装時にピストン速度を調整する計量ユニット用の自動制御可能な駆動を備えるプランジャ式計量装置を有し、この構築のために先行技術が使用され得る。しかしながら、本発明に係るプランジャ式計量装置、または可能であればその上流に設置された保存容器は、既存の構成とは異なり、一つまたは必要であれば(欧州特許出願公開第1666158号明細書に開示されているように)2つの導入口だけでなく、選択可能で使用頻度の高い塗色用の少なくとも一つの個別の導入口と、供給可能な塗料によって共有される少なくとも一つの吐出口と、を有する。色切替え時の低い材料損失および時間損失に加えて、プランジャ式計量装置は、ギア式計量ポンプおよび他の計量システムと比較して、例えば、洗浄の必要性が低い改良された洗浄能力とともに、色切替器および計量デバイスと色切替器との間の接続部位が充填される必要なく、例えば塗料バルブを直接介する循環配管のように供給システムへ塗料を押し戻すこと(リフロー)が可能であるといった特定の利点を有する。プランジャ式計量装置の更なる重要な利点は、主に計量精度のために、接続された塗料配管それぞれの上流に個別の塗料圧コントローラが接続されなければならない、現在標準生産されているギア式計量ポンプとは対照的に、塗料圧コントローラが必要ないことである。プランジャ式計量装置は、費用、色切替時の塗料損失、空間必要性およびロボット軸の重量負荷といった圧コントローラの不都合を回避する。
【0030】
他の点では、空間および構成に関する理由とともに色切替損失低減のため、色選択シグナルによって制御される高消費色の塗料バルブを計量デバイスに搭載するまたは塗料バルブを計量デバイスの構成と一体化することが特に好ましい。プランジャ式計量装置またはその上流のピストンシリンダ(任意の、非環状の横断面を有してもよい容器を意味する)の場合、少なくともピストンシリンダの一方の側で利用可能な空間は、異なる色の塗料用の塗料配管のための多数の導入口を有し、その際、導入口は、好ましくはシリンダに搭載されまたはシリンダに取り付けられたバルブを有し、それは、プランジャ式計量装置に供給される塗料の選択のためのシグナルによって制御可能である。そのようなプランジャ式計量装置は、上流に保存容器を有していてもまたは有していなくても、それ自身においておよびここで述べる塗装装置とは独立して、またプランジャ式計量装置が噴霧器中またはその近傍領域に設置されてないシステムを含む、他のいずれの塗料供給システムにおいても、有用かつ有利であり得る。欧州特許出願公開第1666158号明細書に係る、既述の二重作動型のプランジャ式計量装置にも同様のことが言え、多様な選択可能な塗色のために設置されるシリンダの一方の領域の導入口は、シリンダの前端部またはその内部に設置され得、および他の領域の導入口は、シリンダのそれとは対向する前端部またはその内部に設置され得る。
【0031】
本発明の他の形態において、色選択バルブは従来型のギア式計量ポンプに搭載され、または計量ポンプに接続され得、そして、それはそれ自身においておよび、噴霧器内または噴霧器から幾分離れた色切替器の構成に関する特徴に関わらず有用かつ有利であり得る。
【0032】
本発明の更なる形態において、上述した例の代わりに、塗料バルブはまた、例えば中間物または保存容器のような、計量に使用されないが他の目的のための周知の方法で、例えば塗装ロボットといった塗装デバイスの容器に取り付けられまたは搭載され得、そして、それはそれ自身においておよび他の既述の特徴に関わらず有用かつ有利であり得る。
【0033】
計量デバイス上または計量デバイス中、または対応する多数の塗料導入口用の塗装装置のハウジングに取り付けられまたは搭載された塗料バルブの数は、それぞれ個々の場合によるが、概して、2つ以上、好ましくは4つ以上である。
【0034】
本発明の具体的な実施の形態は、図を用いて説明される。図は、概略的におよび単純化してそれぞれを示す。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る塗装装置の概略図である。
【図2】本発明に係るプランジャ式計量装置を示す図である。
【図3】本発明に係る塗装装置において使用され得る、3つの異なる色切替器を示す図である。
【図4】図2に係る実施形態の変形例を示す図である。
【図5】ギア式計量ポンプを有する実施形態の例を示す図である。
【図6】図2に係る計量デバイスの目的にかなった実装構造を示す図である。
【図7】図6に係るデバイスの端壁部の径方向の断面図である。
【図8】図4に係る計量デバイスの目的にかなった実装構造を示す図である。
【図9】塗装ロボットの前腕中に、例えば図6に係る容器を有する計量デバイスの構造を示す図である。
【図10】図5に係る計量デバイスおよびそのバルブの目的にかなった実装構造を示す図である。
【図11】塗装装置の任意に利用可能なハウジングの領域内への塗料バルブの設置を示す図である。
【図12】図11に係る具体的な実施の形態の変形例を示す図である。
【図13】図12に係る具体的な実施の形態の概略断面図である。
【図14】図11および図12に係る具体的な実施の形態の更なる変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1に示す塗装装置は、計量デバイス10を含み、その吐出口11に、例えば静電回転噴霧器またはエア噴霧器といった塗料のための噴霧器(図示せず)の従来型メインニードルバルブまたは同様のものが接続されている。吐出口11は、計量デバイス11の多数の、本実施形態では6つの塗料導入口によって共有され、その導入口のそれぞれが上位の制御プログラムによって自動制御される塗料バルブFV1、FV2等からFV6を有する。計量デバイス10自体は、どのような種類であってもよく、即ち、プランジャ式計量装置およびギア式計量ポンプ、または塗料圧および塗料の量の調整に働くシステムを含む塗装設備自体のための公知の計量システムに相当する。しかしながら、容量測定デバイスおよび特にプランジャ式計量装置を有するデバイスが、本発明にとって好ましい。
【0037】
例示した実施の形態において、塗装動作に最も高頻度に使用される、または高消費色(2〜6で印付)用の塗料配管13は、計量デバイス10の塗料バルブFV2〜FV6に接続され、例えば塗装設備における従来型の塗料循環配管からの枝配管として設置され、またはそれ自体は、循環配管として設置されてもよい。対照的に、塗料バルブの一つ、ここではFV1は、塗料配管15を介して外装型色切替器12の吐出口に接続され、低消費色切替器12から高消費色の色切替え領域を分離するために使用される。色切替器12は、先に説明したように中央経路を備える従来型のモジュラブロックフォーマットを有してもよく、色切替器の塗料バルブを介して、使用頻度の低いまたは低消費塗料用の塗料配管14が中央経路に接続される。色切替器12の好ましい実施の形態は、図3を参照に以下に述べられる。
【0038】
上記にて説明したように、計量デバイス10および/または塗料バルブFV1〜FV6は、原則的に噴霧器内またはその近傍領域、特に噴霧器と塗装ロボットの手首ジョイントとの間またはその前腕に噴霧器とともに動くことができるように配置され得る。これも上記で説明したように、塗料バルブは、好ましくは計量デバイス10(プランジャ式計量装置、保存容器、計量ポンプまたは、可能であれば、一般に知られている計量システムの計量セルまたは塗料圧コントローラ等)に取り付けられ、またはこれらに搭載される。対照的に、外装型色切替器12は、色切替損失のため、噴霧器にできるだけ接して設置されるべきであるが、任意にそこから離すことも可能である。動作および空間上の理由のため、その前方への構成が実現可能でない場合、後方のロボットアーム上またはその内部の位置で実施可能である。
【0039】
計量デバイスが、プランジャ式計量装置または容量に関して作動する計量ポンプを用いて、例えば電気駆動モータを伴って設計される場合、計量駆動は、計量ポンプの外部に配置されてもよい(例えば、欧州特許第1000667号明細書)。特に、計量駆動は、プランジャ式計量装置または計量ポンプに一体化されてもよい。
【0040】
本発明に係る塗料供給は、どのような噴霧器にも適しており、特に、周知のように例えば100kVの範囲で高電位に塗料を帯電する静電噴霧器に適している。この場合、計量デバイスおよびその電気計量駆動を含む噴霧器内のセンサおよびアクチュエータは、高電圧下の噴霧器内で作動していてもよく、また同様に、可能であれば、回転噴霧器を用いる場合には、従来型のエアタービンの代わりにベルカップ用の電気駆動モータが設置されてもよい。独国特許出願第102006045631.9号明細書および国際出願番号PCT/EP2007/008382の明細書に詳細に記載されているように、高電圧下にある計量駆動および可能であれば高電圧下にある電気ベルカップモータは、少なくとも二次コイル構造を噴霧器内に備える絶縁変圧器を用いて給電されてもよい。絶縁変圧器は、その第一および第二回路の間に高電圧絶縁部位を形成し、両モータを含めた電力を供給するための噴霧器内の部品を、噴霧器に通じる電源供給から電気的に切り離す。
【0041】
すでに引用した独国特許出願第102006045631.9号明細書および国際出願番号PCT/EP2007/008382の明細書に開示されているように、噴霧器のアクチュエータおよびセンサの制御およびセンサシグナルは、電気的に切り離されて噴霧器中および/または噴霧器の外部に、例えば光学的にまたは無線を介して伝送され得る。この場合、特に計測駆動を制御するために使用される外部シグナルは、共通ケーブルまたは無線リンクを介して他の信号とともに伝送され得る。
【0042】
ここで述べた高消費色供給とは独立して有利で実現可能な具体的特徴によれば、噴霧器の従来型のメインニードルバルブ、または他の吐出口またはメインバルブの動作は、吐出口(11)でのメインバルブの上流の計量デバイスによって生じた圧力を介して制御され得る。メインバルブは、計量デバイスの圧力によって、所定の圧力があればすぐにおよびその圧力がある限り開口し、圧力がなくなると自動的に閉口する。機能の原理は、例えば、DURR/BEHR Technisches Handbuch, Einfuhrung in die Technik der PKW-Lackierung, 04/1999-28.04.1999, Chapter.5.3.1 Farbdruckreglerから公知のように、塗装設備における従来型の塗料圧コントローラの原理に対応し、またはそれは欧州特許第1376289号明細書から公知であり、その全ての内容はこの特許出願に包含される。本発明に係る、そのような塗料圧コントローラ(閉ループ制御回路の意味であれば「コントローラ」と必ずしも呼ぶ必要はない)は、主に、通常のメインニードルバルブのピストン駆動およびその外部コントローラと置換されてもよく、それによって、バルブは制御エアではなく塗料圧自体によって開口される。従って、噴霧器または、好ましくはニードルバルブまたはボールバルブまたは塗料用の他のバルブを備える他の塗布装置のメインバルブは、バネ圧によって閉状態を維持し、例えば膜を介してバネ圧に対向して働く塗料圧力により、その圧力が、固定値または多様に調整され得る所定値に達するとすぐに開口する。この実施の形態において、メインバルブの制御型導入口は、既述の計量デバイスの吐出口に接続される。この計量デバイスによるメインニードル制御の(間接的な)自動化は、従来型噴霧器のメインニードル切り替え回路の非常に複雑な調整をなくし、公知のように、そのメインニードルバルブが塗装設備のプログラム制御の外部シグナルだけで開口および閉口され得る(例えば、欧州特許第1245291号明細書参照)。
【0043】
図2において、シリンダ21と、ピストンロッド22によってシリンダ内をスライド可能なピストン23と、計量デバイス(図示せず)と、から主に構成されるプランジャ式計量装置20が概略的に図示されている。プランジャ式計量装置20の構成部品は、高電圧がかかるために絶縁材料と、計量精度を改善するためにセラミック材料と、から構成され得る。計量駆動は、通常、ピストンロッドを動かすために使用される電気モータに一体化されてもよく、塗装プロセスの間、ピストン速度を変化させるといった公知の方法で制御され、塗布される塗料の正確な量を必要に応じて変更し得る。同一の原理で作動するプランジャ式計量装置は、例えば、欧州特許第1384885号明細書および国際公開第93/23173号から公知である。
【0044】
しかしながら、本発明に係るプランジャ式計量装置20は、多数の導入口、例示された実施形態においては、E1〜E5の5つの塗料導入口を有し、その導入口はそれぞれ塗料バルブFV1’〜FV5’を有し、それぞれが異なる高消費色用の5つの塗料配管13’の一つと接続している。追加の導入口E6はまた、バルブVVを備え、シリンダ21の洗浄用洗浄剤として使用される希釈剤V(Verdunner V)とパルスエアPLとを放出することを目的とする。加えてシリンダ21は、噴霧器のメインニードルまたは吐出バルブに通じるプランジャ式計量装置の吐出配管が接続されている吐出バルブVAを備える吐出口Aを有する。
【0045】
塗料バルブFVは、好ましくは、点線24’で示されるように、プランジャ式計量装置のシリンダ本体24に取り付けられ、または一体化される。洗浄バルブVVおよび/または吐出バルブFAも付随して取り付けられまたは搭載され得る。
【0046】
図1の既述のデバイスに基づく計量デバイス10として、図2に述べる本発明のプランジャ式計量装置20が使用される場合、プランジャ式計量装置のE1〜E5のような塗料導入口の一つはまた、(高消費色塗料配管ではなく)外装型色切替器から通じる塗料配管、例えば、図1の色切替器12から通じる使用頻度の低い塗色用の塗料配管に接続されてもよい。しかしながら、その代わりに、ここではまた、外装型色切替器の吐出配管がプランジャ式計量装置20を迂回して噴霧器の吐出バルブに繋がってもよい。
【0047】
本発明の範囲において、図2の要素20はまた、例えば特許文献3に記載された、実際のプランジャ式計量装置の上流に位置する塗料保存容器であってもよいが、そのピストンは、電気モータによって駆動されるのではなく、塗料によって充填される方向に駆動され、および圧縮空気のような圧縮媒体によって排出される方向に駆動される。
【0048】
欧州特許出願第1666158号明細書に開示されているような、ピストン23によって分離されたシリンダ領域の交互型オペレーションのためのプランジャ式計量装置20の更なる開発としては、例えばシリンダ本体24に対向するプランジャ式計量装置のシリンダ本体内に、連動するバルブを有する導入口E1〜E6および吐出口Aに対応する構成が提供される。
【0049】
本発明の好ましい実施の形態において、使用頻度の低い塗料のために設置される外装型色切替器12(図1)は、例えば、特許文献10、特許文献11または特許文献13等から公知である、図3(a)に概略的に図示される構造を備え得る。そのため、それは、既述の例に使用された24個の異なる塗色用塗料バルブと、パルスエアPLおよび希釈剤Vのための洗浄バルブと、リターンバルブRFと、から主に構成され、これらバルブは、色切替器の中央経路30aに接続されている。
【0050】
外装型色切替器に接続された塗色は、その使用頻度が異なるため、特許文献19の実施形態に開示されているように、外装型色切替器を別々に洗浄可能な部位に分割することがより目的にかなっているかもしれない。図3(b)に概略的に図示した色切替器12bは、引用する特許文献19の図2に係る具体的な実施形態に実質的に対応し、この明細書においてその内容全てが包含される。両方の経路部位はそれぞれ30b1と30b2とで示され、制御型遮断可能バルブ16bによって互いに連続して接続されている。使用頻度の高い色は、部位30b1の1〜6で示される塗料バルブと接続され、一方、使用頻度の低い色は部位30b2の通常の塗料バルブに接続されている。これにより、図3(a)に係る標準型色切替器と比較して色切替損失が実際に低減される。
【0051】
図3(c)に図示した色切替器12cは、大部分は、特許文献19の図3または図4に係る具体的な実施形態に対応し得、並行な経路部位30c1および30c2両方から構成され、それぞれの塗料、リンスおよびリターンバルブに沿って、それぞれ制御型遮断可能バルブ16c1または16c2を介して色切替器の吐出配管と接続されている。この色切替器は、少ない色切替損失の他に、必要とされる場所が比較的小さく低重量であり、または所定の大きさの場合に接続可能な塗料がより多数であるといった他の利益を有する。
【0052】
同一の塗色が経路部位30c1および30c2の両方に接続される場合、色切替器はまた、A/Bオペレーションに適している。これにより、全ての選択可能な色のための色切替時間を常に短縮することができる。
【0053】
図2に係る具体的な実施形態において、高消費色用の塗料バルブは、ほぼ同一平面上にあり得、即ちプランジャ式計量装置のシリンダの内壁または可能であればその一時的な保存容器(図7を参照)における塗料損失がない。対照的に、図4は本発明を幾分改変した具体的な実施形態を概略的に示し、高消費色配管43に接続された塗料バルブFV43は、共有経路41に塗料を移送し、この経路はプランジャ式計量装置のシリンダまたは可能であればその一次的な保存容器40に通じる。低消費色用の外装型色切替器42の吐出口からの塗料配管45は、高消費色または低消費色用の2つの塗料供給システムを分離する分離バルブV45を介して共有経路41に接続される。塗料配管45は、構造的に、色切替器42の標準的な中央経路の不可欠の構成部品であり得、経路41に通じまたはそれを形成する(図8参照)。色切替器42は、例えば、図によれば、一方の塗料およびリターンバルブと、他方のパージバルブとの間の分離バルブSPVFWに加えて、n個の異なる利用可能な低消費色用の塗料バルブF1〜Fn、リターンバルブRF2、希釈剤またはパルスエア用の洗浄バルブV1およびPL1といった、図から理解される構成を含む。低消費色の色切替器は、図3に係る構成の一つに対応してもよい。pFWは、異なる低消費色によって共有される色切替器の中央経路における塗料の圧力を測定する塗料圧センサであって、これにより、塗料配管45においてプロセスの信頼性を改善する。塗料損失の多い色切替器42の中央経路は、低消費色での塗装時にこの塗料のみで満たされる必要がある。高消費色で塗装する際、色切替器42は分離バルブV45で分離される。
【0054】
図5において、本発明の具体的な実施形態が概略的に図示され、計量デバイスはギア式計量ポンプ50によって形成されるが、多数の導入口を有する点で従来型の計量ポンプとは異なり、それらの導入口には、高消費色用の塗料配管53が塗料バルブFV53を介して接続され、それと並行に低消費色用の他の色切替器52の吐出口からの塗料配管55がバルブV55を介して接続されている。塗料バルブFV53は、高消費色用の導入口に設置され、好ましくは、ほとんど塗料損失なく計量ポンプ50の計量ギアホイールに直接備えられ得る。ここで本発明の他の具体的な実施形態において、塗料バルブは、好ましくは従来通りにニードルバルブとして構成され得る。低消費色用の分離バルブV55は、計量ポンプ50の導入口またはその上流に取り付けられ得る。色切替器52は、図4に係る色切替器または図3に係る色切替器の一つに対応してもよい。図4および図5に係る低消費色用の色切替器はまた、図1および図2に係る具体的な実施形態のために使用され得る。
【0055】
図6において、細長い塗料容器60が図示されており、容器60は、例えば、数回既述の公知の計量デバイス用の保存容器であってもよく、またはその代わりに図2に係るプランジャ式計量装置であってもよい。例えば、図示された4つまたは5つの高消費色バルブFV63は、容器60の端壁部69において互いに隣り合い容器の軸に並行に配置され、場合によっては、低消費色用の更なるバルブFV65に加えて配置される。これらのバルブによって制御される連結した塗料配管は、容器の外周に沿って配置された放射状の塗料接続部によって適切に接続され得る(図示せず)。低消費色の配管用の分離バルブ(図示せず)(図4中のV45)はまた、バルブFV63とは別に構成され、他の場所に配置され得る。容器60は、少なくとも部分的には円形のシリンダ状にまたは他の横断面を有してもよく、その容器は可動ピストンを包含し得る。
【0056】
図7に示すように、高消費色バルブFV63のニードル73は、図示された従来型モデルのシグナル制御型ニードルバルブユニットであり得、端壁部76(図6では69)に挿入されるので、バルブが閉じると、ニードル末端部78は、少なくとも端壁部76の内側71の面の近傍に位置し、即ちこの面で整列する。75において塗料バルブFV63の円錐型バルブシートが示される。開口部77において、例えば、外周から放射状に端壁部76に通じる塗料接続部の一つは、塗料バルブFW63によって開閉される高消費色用配管(図1において13)のために使用され得る。
【0057】
図6および図7において図示されるバルブ配置の代わりに、例えば、図8〜14に係る実施形態の一つと同様に、塗料バルブFV63(図1または図2においてバルブFV)の放射状の設置または取り付けが可能である。
【0058】
概して、記載された本発明の具体的な実施形態のための高消費色用バルブは、可能な限り小型化すべきであり、それにより、可能な限り多くのバルブが、制限された利用可能な空間内に設置され得る。同様のことが、低消費色の接続のために設置または取り付けられるバルブ(例えば図1におけるバルブFV1)に当てはまる。対照的に、遠位または分離された低消費色用色切替器の塗料バルブは、より大きく設計され得る。取付サイズが大きいほど、流路の開口部が大きくなり、負荷される一定の塗料圧において、塗料の流速がそれに応じて小さくなり得るので、塗料に与えるダメージのリスクが低減されるという利点を有する。
【0059】
図8に示すバルブ配置は、図4に係る具体的な実施形態に対応し、図示された5つの高消費色用塗料バルブFV83は、低消費色用色切替器(図4における42)の中央経路85の周囲に放射状に設置され、およびそれらのバルブニードルの末端部88が中央経路85の外周に達している。塗料バルブFV83は、ここでは、それらのニードル軸によって共有される放射面にある壁要素89の周囲にねじ込まれ得、それらは、既述の容器の端壁部を形成し、または本来の端壁部に付加され得る。図において、塗料バルブFV83の間に接続された高消費色用塗料接続部84は、壁要素89の周囲よりも外部に配置される。図示された星形のバルブ配置の代わりに、例えば、他の公知の色切替器の配置であってもよい。
【0060】
図9は、高消費色用バルブおよび付属の放射状の塗料接続部97を含む端壁部69または例えば図7に示す76と、塗装ロボットの前腕91において上流に接続された低消費色用色切替器92と、を有する、好ましい容器90の配置を示す。色切替器92は、塗装設備中の色切替器のための典型的なモジュラブロック構造を有し、端壁部69の直近に構成されている。非常に類似した配置は、図8に係る実施形態に関しても可能である。(部分的にのみ見える)プランジャ式計量装置99に隣接した容器90の配置および他の詳細な部分は、図から理解され得、特許文献3に記載されたシステムと一致するところは省略し得るので、より詳細な説明は必要ない。
【0061】
図10は、図5における概略図に対応するギア式計量ポンプ100の塗料導入口105での高消費色用塗料バルブFW103の構造上の形態の可能性を示す。計量ギアホイール101およびドライブシフト102の両方は、標準的な構造に対応する。しかしながら、本発明の計量ポンプに係る導入口領域は完全には示されていない。図において、本発明の他の具体的な実施形態に設置されているように、類似のニードルバルブユニットが、塗料バルブとして、例えば図示されていない計量ポンプ100の前板ユニットに放射状に取り付けられ得る。塗料バルブFW103によって制御される高消費色用塗料配管も示されていない。塗料導入口105は、分離バルブV55(図5)を介して本発明に係る分離型低消費色用色切替器に接続され得、それはバルブV105によって形成され得、または他の場所に配置され得る。計量ポンプ100用の塗料吐出口は、106で示される。
【0062】
すでに説明したように、計量装置に関して上述した塗料バルブの設置または取付は、それには依存せず、より一般的に、塗装装置のための他のどのような容器にとっても有用かつ有効であり得る。図11において、そのような容器110が図示され、それは、円筒状または他の形状を有していてもよく、図示するように細長い形状であることが好ましい。図示された例では容器110の外周の周りに配置された18個の自動シグナル制御型ニードルバルブFV113が示され、、そのバルブニードル114は、共有の放射面上で容器110の長手方向の軸に対して交わるように配置されてもよい。例えば、ニードルバルブFV113は、図に示すように、容器110の円筒の壁部111を囲むフランジ112に放射状に差し込まれ、ニードル114がそれを貫通していてもよい。バルブの閉位置では、バルブシートを含むバルブニードルの末端部115は、容器の壁部111の内側表面部116と同一平面上またはほとんど同一平面上に設置されているので、例えば、図7、図8および図10に係る具体的な実施形態と同様に、色切替損失がほとんど生じない。容器110に通じる塗料バルブFV113によって制御される塗料配管は示されていない。
【0063】
本発明のこの具体的な実施形態において、特に、必要な色の数が塗料バルブ113の既存の数を超えない場合、図1〜図5に係る分離型色切替器が設置される必要はなく、図8において58で示すような色切替器の中央経路も全く必要としない。しかしながら、必要に応じて、追加の選択可能な色のための標準的な色切替器を、例えば、塗料バルブFV113の一つまたは容器110の他の自動制御可能な導入口に接続することが可能である。
【0064】
塗装システムにおいて、例えば公知の方法で、塗装ロボットに取り付けられた容器110の塗料導入口が、塗装室の対応する固定された塗料接続部に急速排出バルブを介してドッキングされることも考えられ得る。
【0065】
図12に係る具体的な実施形態と図11に係る実施形態との間の実質的な違いは、図示された形態において12個の塗料バルブFV123のニードル124が一つの放射面に位置するのではなく、容器の軸と垂直の放射面に対して一定の角度で配置され、結果として、図13で示されるバルブFV123の角度配置となることのみである。ここで同様に、バルブの閉位置では、バルブシートひいてはニードル末端部は、容器120の内側表面部126の直近に設置され、それに応じて色切替器における塗料損失を最小化するという利点を有する。
【0066】
容器の外周の周りに円状に設置された2つまたはそれ以上の塗料バルブ群は、図14に示されるように、容器の軸に沿って互いに間を埋め合うように、または一定の間隔を空けて配置され、対応する多数の、図示される態様では30個の、様々な選択可能な塗色用のバルブ制御型塗料配管が容器140に接続され得る。図示された塗料バルブ群FV143またはFV143’は、図12および図13に示されるように一定の角度で、好都合には放射面に関して相対する傾斜角で配置され得る。しかしながら、一つまたはそれぞれの塗料バルブ群はまた、図11に示されるように、容器の軸に水平に、共通の放射面上に設置され得る。それとは別に、図14に係る具体的な実施形態は、図12および図13に係る実施形態に対応してもよい。
【0067】
本発明の既述の具体的な実施形態の塗料バルブの自動制御のため、例えば、図に示されていないが、電気または空気シグナル回路が公知の方法でバルブに接続され得る。
【0068】
概して、この特許出願において述べた特徴のそれぞれを他の既述の特徴の一つまたはそれ以上と、他の特徴に制限されることなく組み合わせることが可能であり、それは具現化の方法に応じて有利である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる色での被塗装品の連続塗装のための塗装装置であって、
塗料のための塗布部品を有する噴霧器と、
特に該噴霧器内または該噴霧器の近傍領域に設置され、且つ前記塗布部品の上流で、塗装時に前記塗布される塗料の瞬時の量を制御可能に調整する計量デバイス(10、20)と、
前記塗布部品の上流で、前記計量デバイス(10、20)に、相対的に使用頻度の高い異なる色を有する選択可能な塗料を供給する複数の塗料配管(13、13’)の第1のグループであって、該グループの前記塗料配管(13、13’)から送流される前記塗料によって前記計量デバイス(10、20)の吐出口(11、A)が共有されている塗料配管(13、13’)の第1のグループと、
前記第1のグループの塗料配管(13、13’)からの塗料の選択のためのシグナルによって制御される塗料バルブ(FV)と、
を備え、
前記噴霧器から一定の距離を置いて設置された色切替器(12)であって、複数の塗料バルブを含み、該塗料バルブのそれぞれに使用頻度の低い色を有する塗料のための第2のグループの塗料配管(14)が接続され、および該色切替器(12)の吐出口(15)が前記第2のグループの塗料配管(14)によって共有され、
前記第1のグループの塗料配管(13、13’)と並行に、前記計量デバイス(10、20)または前記計量デバイスの容器(90)に接続され、
または前記計量デバイス(10、20)と並行に、前記噴霧器の前記塗布部品につながっている、色切替器(12)を備える、
ことを特徴とする塗装装置。
【請求項2】
前記計量デバイス(10)が、プランジャ式計量装置(20)である、またはプランジャ式計量装置(99)を含み、その駆動モータが塗装時にピストン速度を制御可能に変更し、および前記プランジャ式計量装置(20)または該プランジャ式計量装置の上流に設置された容器(90)が、前記グループの塗料配管(13’)それぞれのための個々の導入口(E1〜E5)を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
【請求項3】
前記計量デバイスがギア式計量ポンプ(40、100)である、またはギア式計量ポンプ(40、100)を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
【請求項4】
前記第1のグループの前記塗料配管(13)がそれぞれ、塗料の選択のために制御可能な個々の塗料バルブ(FV)を介して前記計量デバイス(10、20)に接続されている、または前記計量デバイスにつながっている配管経路に接続されている、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項5】
前記計量デバイス(10、20)および/または前記第1のグループの塗料配管(13、13’)の前記制御された塗料バルブ(FV)が、前記噴霧器中に設置され、または前記噴霧器とともに動くことができるように前記噴霧器に固定して取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項6】
前記計量デバイス(10、20、90)および/または前記第1のグループの前記制御された塗料バルブ(FV)が、前記噴霧器と手首ジョイントとの間に設置されている、あるいは前記噴霧器を動かす塗装ロボットの可動式アーム(91)中または他のプログラム制御型自動機器に設置されている、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項7】
前記第2のグループの前記色切替器(12、92)が、前記噴霧器を動かす前記塗装ロボットのアーム(91)中または該アーム(91)上に、または前記他のプログラム制御型自動機器に設置されている、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項8】
前記第2のグループの前記色切替器(12b、12c)が、少なくとも2つの配管部分(30b1、30b2;30c1、30b2)を含み、選択可能な異なる色を有する塗料のための複数の制御型塗料バルブが該配管部分のそれぞれに接続され、該配管部分のうち少なくとも1つの該配管部分が、少なくとも1つの他の該配管部分から独立して洗浄可能であり、該配管部分が、制御された遮断可能なバルブ(16b;16c1、16c2)を介して互いにおよび/または前記色切替器(12b、12c)の吐出配管に接続されている、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項9】
塗料選択シグナルによって制御された、前記第1のグループの前記塗料配管の前記塗料バルブ(FV)が、前記計量デバイス(10、20)または前記計量デバイスの前記保存容器(90)に取り付けられ、または内部に設置されている、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項10】
前記計量デバイス(10、20)の電気駆動モータが前記噴霧器中に設置され、または前記噴霧器に固定して取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項11】
静電噴霧器を備え、
前記計量デバイス(10、20)および/または電気計量駆動が動作時に高電圧下にある該噴霧器に位置し、該計量駆動が該噴霧器中または該噴霧器の近傍領域に設置された絶縁型変圧器によって電気的に切り離されて給電され、該変圧器が高電圧絶縁部位を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項12】
前記噴霧器中または前記噴霧器の近傍領域に、2つの別々の計量デバイス(10、20)が並行に設置され、選択的にまたは自動的に交互に作動する、
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項13】
A/Bオペレーションのため、計量デバイスおよび制御型塗料バルブの更に対応する構成が前記計量デバイス(10、20)の構成に並行に設置され、前記使用頻度の高い色の前記制御型塗料バルブ(FV)および/または更に対応する色切替器が、前記第2のグループの前記色切替器(12)に並行に設置され、前記構成の両方または前記色切替器の両方の前記塗料バルブがそれぞれ、同一塗色用の塗料配管に接続されている、
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項14】
前記計量デバイス(10)が、シリンダ(21)を有するモータ駆動型プランジャ式計量装置(20)であり、または該モータ駆動型プランジャ式計量装置を含み、ピストン(23)によって分離された前記シリンダの領域が、選択可能な様々な色を有する塗料のための複数の制御型導入口(E1〜E5)と、前記噴霧器の前記吐出バルブに接続された制御型吐出口(A)と、をそれぞれ有する、
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項15】
前記領域の一方の前記導入口(E1〜E5)が、前記シリンダ(21)の一方の前端部(24)中または該一方の前端部上に設置され、および前記領域の他方の前記導入口が、前記シリンダ(21)の前記一方の前端部と反対側の前端部上または該反対側の前端部中に設置されている、
ことを特徴とする請求項14に記載の塗装装置。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか1項に記載の塗装装置のための容器を有するデバイスであって、
前記容器(60、110)が複数の導入口を有し、該導入口のそれぞれが異なる色の塗料のための複数の塗料配管の一つに接続されているまたは接続可能であり、該導入口が、前記容器に設置され、または該容器上に取り付けられたバルブ(FV)を有し、該バルブが前記容器に供給される塗料を選択するためのシグナルによって制御可能である、
ことを特徴とするデバイス。
【請求項17】
前記バルブ(FV)が前記容器(110)の外周の周りに設置されている、
ことを特徴とする請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
シリンダ(21、60)と、該シリンダ内でスライド可能なピストンと、を有し、
少なくとも前記ピストン(23)の一方の側の該シリンダ(21)の領域が複数の導入口(E1〜E5)を有し、異なる色の塗料のために設置された塗料配管の一つのグループの塗料配管(13’)が該導入口のそれぞれに接続されている、または接続可能である、
ことを特徴とする請求項16に記載のデバイス。
【請求項19】
前記導入口(E1〜E5)が前記シリンダ(21)内に設置され、または該シリンダ上に取り付けられたバルブ(FV)を含み、該バルブは前記計量デバイス(20)に供給可能な前記塗料を選択するのに使用されるシグナルによって制御可能である、
ことを特徴とする請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記バルブ(FV)が、自動制御型ニードルバルブユニット(FV63、FV83)を備える、
ことを特徴とする請求項16乃至19のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項21】
前記バルブ(FV63)の前記ニードル(73)が、前記ピストンシリンダ(60)または前記容器の長手方向の軸に並行に、前記ピストンシリンダの端壁部(76)または前記容器を貫通し、および前記バルブが閉じているとき、ニードル末端部(78)が少なくとも前記端壁部(76)の内側部(71)にほぼ整列している、
ことを特徴とする請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記バルブ(FV83)が、前記ピストンシリンダの壁要素(89)の外周に放射状に設置され、および前記バルブが閉じているとき、前記バルブニードルの末端部(88)が軸方向の中央経路(85)とほぼ当接している、
ことを特徴とする請求項20に記載のデバイス。
【請求項23】
前記バルブ(FV)によって制御された配管のための接続部(77、84、97)は、前記端壁部(69、76)または前記壁要素(89)の外周に放射状に設置されている、
ことを特徴とする請求項21または22に記載のデバイス。
【請求項24】
請求項1乃至15のいずれか1項に記載の塗装装置のための、塗料用の塗布デバイス、特に噴霧器であって、
バネ圧によって閉位置に維持され、および前記バネ圧に対向して作用する制御媒体の圧力によって制御型導入口で開口される、前記塗料のためのメインバルブを有し、
該メインバルブの該制御型導入口が前記塗料の該圧力によって加圧される、
ことを特徴とする塗布デバイス。
【請求項25】
前記メインバルブが、前記塗料の前記圧力によって加圧される膜によって開口される、
ことを特徴する請求項24に記載の塗布デバイス。
【請求項26】
前記メインバルブの前記制御型導入口が、前記塗料のための計量デバイスの前記吐出口に接続されている、
ことを特徴とする請求項24または25に記載の塗布デバイス。
【請求項1】
異なる色での被塗装品の連続塗装のための塗装装置であって、
塗料のための塗布部品を有する噴霧器と、
特に該噴霧器内または該噴霧器の近傍領域に設置され、且つ前記塗布部品の上流で、塗装時に前記塗布される塗料の瞬時の量を制御可能に調整する計量デバイス(10、20)と、
前記塗布部品の上流で、前記計量デバイス(10、20)に、相対的に使用頻度の高い異なる色を有する選択可能な塗料を供給する複数の塗料配管(13、13’)の第1のグループであって、該グループの前記塗料配管(13、13’)から送流される前記塗料によって前記計量デバイス(10、20)の吐出口(11、A)が共有されている塗料配管(13、13’)の第1のグループと、
前記第1のグループの塗料配管(13、13’)からの塗料の選択のためのシグナルによって制御される塗料バルブ(FV)と、
を備え、
前記噴霧器から一定の距離を置いて設置された色切替器(12)であって、複数の塗料バルブを含み、該塗料バルブのそれぞれに使用頻度の低い色を有する塗料のための第2のグループの塗料配管(14)が接続され、および該色切替器(12)の吐出口(15)が前記第2のグループの塗料配管(14)によって共有され、
前記第1のグループの塗料配管(13、13’)と並行に、前記計量デバイス(10、20)または前記計量デバイスの容器(90)に接続され、
または前記計量デバイス(10、20)と並行に、前記噴霧器の前記塗布部品につながっている、色切替器(12)を備える、
ことを特徴とする塗装装置。
【請求項2】
前記計量デバイス(10)が、プランジャ式計量装置(20)である、またはプランジャ式計量装置(99)を含み、その駆動モータが塗装時にピストン速度を制御可能に変更し、および前記プランジャ式計量装置(20)または該プランジャ式計量装置の上流に設置された容器(90)が、前記グループの塗料配管(13’)それぞれのための個々の導入口(E1〜E5)を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
【請求項3】
前記計量デバイスがギア式計量ポンプ(40、100)である、またはギア式計量ポンプ(40、100)を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
【請求項4】
前記第1のグループの前記塗料配管(13)がそれぞれ、塗料の選択のために制御可能な個々の塗料バルブ(FV)を介して前記計量デバイス(10、20)に接続されている、または前記計量デバイスにつながっている配管経路に接続されている、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項5】
前記計量デバイス(10、20)および/または前記第1のグループの塗料配管(13、13’)の前記制御された塗料バルブ(FV)が、前記噴霧器中に設置され、または前記噴霧器とともに動くことができるように前記噴霧器に固定して取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項6】
前記計量デバイス(10、20、90)および/または前記第1のグループの前記制御された塗料バルブ(FV)が、前記噴霧器と手首ジョイントとの間に設置されている、あるいは前記噴霧器を動かす塗装ロボットの可動式アーム(91)中または他のプログラム制御型自動機器に設置されている、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項7】
前記第2のグループの前記色切替器(12、92)が、前記噴霧器を動かす前記塗装ロボットのアーム(91)中または該アーム(91)上に、または前記他のプログラム制御型自動機器に設置されている、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項8】
前記第2のグループの前記色切替器(12b、12c)が、少なくとも2つの配管部分(30b1、30b2;30c1、30b2)を含み、選択可能な異なる色を有する塗料のための複数の制御型塗料バルブが該配管部分のそれぞれに接続され、該配管部分のうち少なくとも1つの該配管部分が、少なくとも1つの他の該配管部分から独立して洗浄可能であり、該配管部分が、制御された遮断可能なバルブ(16b;16c1、16c2)を介して互いにおよび/または前記色切替器(12b、12c)の吐出配管に接続されている、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項9】
塗料選択シグナルによって制御された、前記第1のグループの前記塗料配管の前記塗料バルブ(FV)が、前記計量デバイス(10、20)または前記計量デバイスの前記保存容器(90)に取り付けられ、または内部に設置されている、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項10】
前記計量デバイス(10、20)の電気駆動モータが前記噴霧器中に設置され、または前記噴霧器に固定して取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項11】
静電噴霧器を備え、
前記計量デバイス(10、20)および/または電気計量駆動が動作時に高電圧下にある該噴霧器に位置し、該計量駆動が該噴霧器中または該噴霧器の近傍領域に設置された絶縁型変圧器によって電気的に切り離されて給電され、該変圧器が高電圧絶縁部位を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項12】
前記噴霧器中または前記噴霧器の近傍領域に、2つの別々の計量デバイス(10、20)が並行に設置され、選択的にまたは自動的に交互に作動する、
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項13】
A/Bオペレーションのため、計量デバイスおよび制御型塗料バルブの更に対応する構成が前記計量デバイス(10、20)の構成に並行に設置され、前記使用頻度の高い色の前記制御型塗料バルブ(FV)および/または更に対応する色切替器が、前記第2のグループの前記色切替器(12)に並行に設置され、前記構成の両方または前記色切替器の両方の前記塗料バルブがそれぞれ、同一塗色用の塗料配管に接続されている、
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項14】
前記計量デバイス(10)が、シリンダ(21)を有するモータ駆動型プランジャ式計量装置(20)であり、または該モータ駆動型プランジャ式計量装置を含み、ピストン(23)によって分離された前記シリンダの領域が、選択可能な様々な色を有する塗料のための複数の制御型導入口(E1〜E5)と、前記噴霧器の前記吐出バルブに接続された制御型吐出口(A)と、をそれぞれ有する、
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の塗装装置。
【請求項15】
前記領域の一方の前記導入口(E1〜E5)が、前記シリンダ(21)の一方の前端部(24)中または該一方の前端部上に設置され、および前記領域の他方の前記導入口が、前記シリンダ(21)の前記一方の前端部と反対側の前端部上または該反対側の前端部中に設置されている、
ことを特徴とする請求項14に記載の塗装装置。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか1項に記載の塗装装置のための容器を有するデバイスであって、
前記容器(60、110)が複数の導入口を有し、該導入口のそれぞれが異なる色の塗料のための複数の塗料配管の一つに接続されているまたは接続可能であり、該導入口が、前記容器に設置され、または該容器上に取り付けられたバルブ(FV)を有し、該バルブが前記容器に供給される塗料を選択するためのシグナルによって制御可能である、
ことを特徴とするデバイス。
【請求項17】
前記バルブ(FV)が前記容器(110)の外周の周りに設置されている、
ことを特徴とする請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
シリンダ(21、60)と、該シリンダ内でスライド可能なピストンと、を有し、
少なくとも前記ピストン(23)の一方の側の該シリンダ(21)の領域が複数の導入口(E1〜E5)を有し、異なる色の塗料のために設置された塗料配管の一つのグループの塗料配管(13’)が該導入口のそれぞれに接続されている、または接続可能である、
ことを特徴とする請求項16に記載のデバイス。
【請求項19】
前記導入口(E1〜E5)が前記シリンダ(21)内に設置され、または該シリンダ上に取り付けられたバルブ(FV)を含み、該バルブは前記計量デバイス(20)に供給可能な前記塗料を選択するのに使用されるシグナルによって制御可能である、
ことを特徴とする請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記バルブ(FV)が、自動制御型ニードルバルブユニット(FV63、FV83)を備える、
ことを特徴とする請求項16乃至19のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項21】
前記バルブ(FV63)の前記ニードル(73)が、前記ピストンシリンダ(60)または前記容器の長手方向の軸に並行に、前記ピストンシリンダの端壁部(76)または前記容器を貫通し、および前記バルブが閉じているとき、ニードル末端部(78)が少なくとも前記端壁部(76)の内側部(71)にほぼ整列している、
ことを特徴とする請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記バルブ(FV83)が、前記ピストンシリンダの壁要素(89)の外周に放射状に設置され、および前記バルブが閉じているとき、前記バルブニードルの末端部(88)が軸方向の中央経路(85)とほぼ当接している、
ことを特徴とする請求項20に記載のデバイス。
【請求項23】
前記バルブ(FV)によって制御された配管のための接続部(77、84、97)は、前記端壁部(69、76)または前記壁要素(89)の外周に放射状に設置されている、
ことを特徴とする請求項21または22に記載のデバイス。
【請求項24】
請求項1乃至15のいずれか1項に記載の塗装装置のための、塗料用の塗布デバイス、特に噴霧器であって、
バネ圧によって閉位置に維持され、および前記バネ圧に対向して作用する制御媒体の圧力によって制御型導入口で開口される、前記塗料のためのメインバルブを有し、
該メインバルブの該制御型導入口が前記塗料の該圧力によって加圧される、
ことを特徴とする塗布デバイス。
【請求項25】
前記メインバルブが、前記塗料の前記圧力によって加圧される膜によって開口される、
ことを特徴する請求項24に記載の塗布デバイス。
【請求項26】
前記メインバルブの前記制御型導入口が、前記塗料のための計量デバイスの前記吐出口に接続されている、
ことを特徴とする請求項24または25に記載の塗布デバイス。
【図1】
【図2】
【図3(a)】
【図3(b)】
【図3(c)】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3(a)】
【図3(b)】
【図3(c)】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2010−512241(P2010−512241A)
【公表日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−540615(P2009−540615)
【出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【国際出願番号】PCT/EP2007/009658
【国際公開番号】WO2008/071273
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(504389784)デュール システムズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (54)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【国際出願番号】PCT/EP2007/009658
【国際公開番号】WO2008/071273
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(504389784)デュール システムズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (54)
【Fターム(参考)】
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