説明

記憶された治療プロトコルを含む治療装置及び関連する方法。

【課題】 多くの経験、技術、及び複雑な治療を提供することが要求される判断を必要とすることなく、提供すべき複雑な治療を可能にすること。
【解決手段】 治療装置は、処理装置と、入力装置と、出力装置とを含む。処理装置は、内部に記憶された複数の処理プロトコルであって受容者に治療を提供するための治療器具に関連して使用可能のプロトコルを有する。装置がカイロプラクティック科学に関係して使用されるとき、各プロトコルは、治療器具が受容者に適用されるいくつかの治療場所を含み、また各治療箇所のための所定の作動パラメータをさらに含む。プロトコルは、その代わりに及び又はさらに、プロトコルの実行に関係して望まれる少なくとも1つの器具のような治療器具の特定の形状を含む。治療装置は、専門医が選択可能の及び解剖箇所等を表す複数の指標を出力する。指標は、特定のプロトコルと関係される。標識の検出に基づいて、装置は、治療プロトコルをメモリから読み出し、各種の治療箇所の図を出力する。プロトコルは、また、各治療箇所のための各種の作動パラメータの説明を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に治療装置、特に内部に記憶された多数の治療プロトコルを有する治療装置及び関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の異なるタイプの治療装置は既知である。そのような治療装置の例は、カイロプラクティック(chiropractic)調整機器、超音波機器、イオン導入機器、多数の他のタイプの機器等を含む。そのような治療装置は、人間や動物等の受容者(recipient)に同種の処置をするように用いられる。そのような処置は、例えば及び制限なしに、自然治療法、受容者に道具を提供する処置、測定する処置、多くの他の種類の処置等を含むことができる。
【0003】
いくつかの治療装置の使用は、機器の複雑さと、所望する処置の複雑さと、他のファクター等から、極端に複雑になる。例えば、機器は、身体の異なる部位に対する治療を含むような、各種の問題に応答して各種の療法を提供する治療等、多種の処置が可能である。治療装置は、例えば、使用者により可変である1以上の、例えばいくつかの作動パラメータにしたがって操作可能である。機器は、上記に加えて又は上記の代わりに、各種の状況に使用されるいくつかの器具を含む。既知の治療装置は、その初期の目的のために一般に有効であるのに対し、制限がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
治療装置の機器構成、治療装置を使用して実行すべき処置の種類、及び他のファクターに依存して、そのような治療装置の使用は、優位な販売、体験、及び専門医からの判断を必要とする。これは、例えば、人体の複雑さ、人体に実行可能のカイロプラクティック手法のさまざまな変化、そのような各治療の複雑さ、他のファクター等のために、カイロプラクティック科学及びカイロプラクティック治療の分野において問題がある。したがって、多くの経験、技術、及びさもなければそのような複雑な治療を提供することが要求される判断を必要とすることなく、提供すべき複雑な治療が可能の治療装置及び関連する方法を提供することが望ましい。そのような治療装置及び方法は、カイロプラクティック科学又は他の分野に関連して、使用可能であることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[発明の概要]
【0006】
改良された治療装置は、処理装置と、入力装置と、治療器具を有する出力装置とを含む。処理装置は内部に記憶された複数の治療プロトルを有しており、プロトコルは受容者に治療を提供する治療器具に関連して使用可能である。代表的な機械器具がカイロプラクティック科学に関連して用いられるとき、各プロトコルは、例えば、治療器具が受容者に適用されるいくつかの治療箇所を含み、また各治療箇所のためにいくつかの所定の治療パラメータをさらに含む。プロトコルは、プロトコルの実行に関連して用いることが望まれる少なくとも1つの器具を含む治療器具の特定の機器構成の説明を前記の代わりに又はさらに含む。治療装置は、専門医により選択することができかつ解剖場所及び又は関係する罹病を表す複数の標識を表示器に出力することができる。標識は、特定の治療プロトコルに関係される。表示器の選択について、機器は、メモリから治療プロトコルを得て、各種の治療プロトコルの図を出力する。プロトコルは、また、治療箇所毎に各種の治療パラメータのための説明を含む。
【0007】
したがって、本発明の1つの面にしたがえば、治療装置での処置の実行において専門医が利用することができる複数の記憶済み治療プロトコルを有する改良された治療装置が提供される。
【0008】
本発明の他の面にしたがえば、専門医が治療装置を容易に操作し得る複数の治療プロトコルが治療装置に提供される。
【0009】
本発明の他の面にしたがえば、専門医が治療装置を用いて治療をする所定の治療プロトコルと相互作用をすることができるユーザーインターフェースを有する改良された治療装置が提供される。
【0010】
本発明の他の面にしたがえば、治療器具を提供する専門医に指示することができかつ治療器具の各種の治療パラメータの調整を制御することができる改良された治療装置が提供される。
【0011】
本発明の他の面にしたがえば、治療装置の治療器具のいくつかの応用に向けられる改良された方法が提供される。
【0012】
本発明の他の面にしたがえば、ユーザーが治療装置での治療処置を行うことができる命令を提供する改良された機械読み取り可能の媒体が提供される。
【0013】
したがって、本発明にしたがえば、改良された治療装置が提供される。その一般的な特徴は、プロセッサ及びメモリを備える処理装置と、入力装置と、表示器及び治療器具を備える出力装置とを含むことにある。表示装置は、複数の標識を表示器に表示するように適合されている。メモリは、内部に記憶された複数の治療プロトコルを有する。複数の治療プロトコルの少なくとの一部の各治療プロトコルは、複数の標識の中の少なくとも第1の標識と関係される。複数の標識の中の標識に関する選択入力の検出に応答して、プロセッサは、複数の治療プロトコルの中の関連する治療プロトコルをメモリから読み出して、その治療プロトコルの少なくとも一部の少なくとも部分を表す出力を表示器に出力する。プロセッサと治療器具とは、互いに接続され、また所定の入力の検出に応答して、治療プロトコルの少なくとも一部にしたがって治療すべく治療器具を作動させる。
【0014】
本発明の他の面にしたがえば、処理装置と、入力装置と、出力装置とを含む治療装置の多くの治療器具の適用に向けられた改良された方法が提供される。処理装置は、複数の治療プロトコルが内部に記憶されたメモリを含む。出力装置は、表示器と治療器具とを含む。方法の一般的な特徴は、複数の標識を表示器に出力し、複数の標識の1つの標識を検出し、選択入力の検出に応答して、複数の治療プロトコルの中のその標識に対応するいくつかの治療プロトコルをメモリから読み出すことを含む。その治療プロトコルは、いくつかの治療箇所を含む。いくつかの治療箇所の少なくとも一部の各治療箇所は、治療器具による治療が発生すべきプロトコルにより特定される受容者の部位である。方法は、さらに、治療プロトコルの少なくとも第1の部分を含む出力を表示器に出力することを含む。
【0015】
本発明の他の面にしたがえば、処理装置と入力装置と出力装置とを含む治療装置において実行され、かつ出力装置が表示器と治療器具とを含むとき、治療装置が作動を行う命令を提供する媒体であって、改良された機械的読み出し可能の媒体が提供される。作動の一般的な特徴は、複数の指標を表示器に出力し、複数の標識の1つの標識に関する選択入力を検出し、選択入力の検出に応答して、複数の治療プロトコルの中の1つの治療プロトコルをメモリから読み出すことを含む。治療プロトコルは、標識に対応し、またいくつかの治療箇所を含む。いくつかの治療箇所の少なくとも一部の各治療箇所は、発生すべきプロトコルにより治療器具の操作が特定される受容者の部位である。作動は、さらに、治療プロトコルの少なくとも第1の部分を含む出力を表示装置に出力することを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は、図面に関連する好ましい実施例の以下の説明からさらに理解し得るであろう。
【0017】
同じ符号は、以下の全ての説明及び図面を通して同じ部材を示す。
【0018】
本発明にしたがう改良された治療装置4は、図1に示されている。治療装置4は、入力装置8と、処理装置12と、出力装置16とを含む。代表的な治療装置4は、制限なしに、当該治療装置4を他の治療のために使用することができ、かつ他の種類の治療に用いられる他の機器に適用することができる。例えば、カイロプラティック治療に使用することができる。より具体的には以下に記載されるように、治療装置4は、他の種類の装置において同様の治療を提供するのに要求される判断と、経験と、広範囲にわたる技能とを要求されることなく、提供すべき治療を行うように優位に構成されている。
【0019】
図1及び2から理解することができるように、出力装置16は、表示装置20と治療器具24とを含む。以下により詳細に説明するように、表示装置20は、受容者(recipient)に治療を提供する目的で各種の治療箇所に応じて治療器具24の位置を専門医に指示する出力を提供する。代表的な治療器具24は、例えば、脊柱の調整と他の治療器具の提供とに用いられる往復運動装置である。所望する種類の治療にしたがって、治療器具24は、例えば、制限なしに及び本発明の概念から逸脱することなしに、超音波トランシーバ又は他の装置のような他の種類の器具に置き換えることができる。
【0020】
図1及び2に示す代表的な治療器具24は、いくつかの適用部材32を取り付けることができるアクチュエータ28を含む。治療器具24は、以下により詳細に説明するように、入力装置8の一部であるセンサ36を含む。処理装置12は、入力装置12から直接入力しかつ出力装置16に出力を提供するように構成されている。
【0021】
アクチュエータ28は、この実施例においては、適用部材32がアクチュエータ28の先端38に取り付けられていてもいなくても往復運動を提供する電気的作動装置である。アクチュエータ28は、周波数、強度及び持続期間のようないくつかの作動パラメータにしたがって作動する。本発明において用いられる表現「いくつかの」及びその変化範囲は、零でない広い意味を有しており、1つの場合をも含む。周波数作動パラメータは、例えば、アクチュエータ28の往復運動の周波数に関係する。強度作動パラメータは、例えば、各往復運動のエネルギーに関係する。持続期間作動パラメータは、アクチュエータ28のトータル量に関係する。これら3つの作動パラメータは変更することができる。また、他の作動パラメータを提供してもよい。治療器具24は、例えば、クレモネーゼ外に対する米国特許第6,539,328号に記載されているような装置である。
【0022】
図1に示すように、治療器具24は、幅広のフォーク状の適用部材32Aと、幅狭のフォーク状の適用部材32Bと、単一フォーク状の適用部材32Cと、小ブロック状の適用部材32Dと、大きいブロック状の適用部材32Eとを含む。これら各種の適用部材32は、アクチュエータ28に交換可能に取り付けられる。アクチュエータ28の往復運動の間、アクチュエータ28の先端に取り付けられた適用部材32は、これを受容者の所望の箇所に接触させて治療を行うように、アクチュエータ28により往復運動をさせられる。
【0023】
入力装置8は、複数のキー44と、表示装置20の近くに配置されたタッチ式感知オーバーレイ48と、アクチュエータ28に取り付けられた前記したセンサ36とを含むキーボード40を含む。タッチ式感知オーバーレイ48は、広く知られた装置であり、また専門医がタッチすることにより処理装置12に入力を提供するように構成されている。タッチ入力に応答してタッチ式感知オーバーレイ48により提供される特定の入力は、タッチ式感知オーバーレイ48のタッチ入力の場所に応じて既知のように異なる。
【0024】
センサ36は、運動及び又は振動を検出する各種の幅広いセンサとすることができ、また圧電センサとすることもできる。センサ36は、これに加えて又はこれの代わりに、適用部材32の負荷を検出する負荷センサとすることもできる。
【0025】
例えば、適用部材32が受容者に適用されてアクチュエータ28が2721.54g(6ポンド)の力で受容者に押圧されるような2721.54g(6ポンド)の負荷に適用部材32がさらされているとき、治療器具24は、治療器具24が受容者に適切に置かれてアクチュエータ28の作動開始の準備ができたことを表す所定の入力を処理装置12に送る。
【0026】
図2から理解することができるように、処理装置12はプロセッサ52とメモリ56とを含む。プロセッサ52は、例えば及び制限なしに、マイクロプロセッサ(μP)又は他のプロセッサとされる。メモリ56は、プロセッサ52と共同することができ、またRAM,ROM,EPROM,EEPROM等、各種の内部又は外部の記憶媒体である。メモリ56は、図2に明確には示されていないが、これに記憶された各種のルーチンを含む。メモリ56は、付加的に及び本発明にしたがって、この実施例においては、複数の治療プロトコルである、内部に記憶された複数のプロトコル60を含む。以下により詳細に説明するように、各プロトコル60は、治療装置4を使用する受容者の治療を行う各種の説明を含む。
【0027】
治療装置4の使用において、表示器20は、図3に示すように、「頭―首(Head-Neck)」、「脊柱―肋骨―骨盤(Spine-Rib-Pelvis)」のように、この実施例において述べる主要な身体的な領域又は系である複数の解剖の種類64を出力する。表示器20は、また、解剖場所及び又は関係する疾患を表す複数の指標68を出力する。一般に、各情報68は、いくつかの情報68が「他(Other)」の解剖の種類と関係付けられる治療の種類64と関係付けられる。指標68と解剖の種類64との関係付けは、解剖の種類64の1つをヘッディングとして提供することにより、及び解剖の種類64の下に描写された関係する指標68を有することにより、視覚的に描写される。関係付けは、他の手法により描写してもよい。
【0028】
各指標68は、少なくとも1つのプロトコル60と関係付けられる。指標68の1つについて選択入力のような入力が提供されることにより、対応するプロトコル60は、メモリ56から読み出され、治療装置を有効に作動させる。選択入力は、例えば、図3にボックス72で示されているように、所望の指標68が表示器20に描写されたタッチ式感知オーバーレイ48の場所にタッチすることにより、指標68の1つについて提供される。代表的なボックス72は、「頭痛(Headaches)」を付されている指標68に関する選択入力を描いている。「頭痛」を付された指標68に関する選択入力が検出されると、プロセッサ52は、「頭痛」の指標68に対応するプロトコル60をメモリ56から読み出す。次いで、読み出されたプロトコル60は、治療装置上で有効にされる。
【0029】
「頭痛」と付された標識68と関係するプロトコル60のような代表的なプロトコル60は、図4に概略的に示されている。プロトコル60は、そのプロトコル60により特定されるいくつかの治療箇所の配置図76を含む。プロトコル60は、そのプロトコル60の実行に用いるために特定される所望の適用部材80を含む。プロトコル60は、治療箇所の配置図70に含まれている各治療箇所のための特定されるいくつかの作動パラメータを含む。例えば、プロトコル60は、治療箇所1(符号84で示す)のための作動パラメータの説明と、治療箇所2(符号88で示す)の作動パラメータの説明と、治療箇所N(符号92で示す)の説明とを含む。治療箇所Nの作動パラメータの説明は、プロトコル60の付加的治療箇所のそれぞれのための作動パラメータの説明を参照することに向けられる。以下により詳細に説明するように、治療箇所の配置図と所望の適用部材80とは、表示器20に出力されて、専門医のために表示される。専門医は、プロトコル60の各種の記憶された治療パラメータ84,88,92により各治療箇所のために設定された作動パラメータで、特定されたシーケンスにおける特定された各治療箇所に治療器具24を置くべく、表示器20の出力にしたがう。
【0030】
複数のルーチンと複数のプロトコル60とは、治療装置4のような機械で実行されるとき、以下により詳細に説明する本発明の方法にしたがうような命令(instruction)を治療装置に実行させる他の命令と共に機械的に読み出し可能の媒体96に記憶しておくことができる。機械的読み取り可能の媒体96は、メモリ56内のプロトコル60、ルーチン及び他の命令を最初に読み取るように構成されている。それゆえに、メモリ56は、それ自身、命令が記憶された機械的読み取り可能媒体として作用する。機械的読み取り可能媒体96は、例えば、制限なしに、ROM装置、テープ、各種のメモリ等のような広範囲の媒体とすることができる。
【0031】
本発明の方法を、図5を参照して以下に説明する。指標68は、表示器20に符号104のように出力される。処理装置12は、符号108で示すように、1つの指標68に関する選択入力を検出する。選択入力を検出すると、プロセッサ52は、符号112で示すように、選択された指標68に関係するプロトコル60をメモリ56から読み出す。次いで、プロトコル60の少なくとも一部が、符号116で示すように、表示器120に表示される。その後、専門医は活動中のプロトコル60で治療装置4を操作することができる。
【0032】
治療装置4がプロトコル60を検出すると、処理装置12は、例えば、図6に示すような視覚出力204を表示器20に出力する。視覚出力204は、例えば、プロトコル60の治療箇所76の配置図を表す治療箇所276の図の視覚描写を含む。視覚出力204は、プロトコル60の記憶された所望の適用部材80を表す適用部材280の視覚描写をさらに含む。
【0033】
治療箇所276の図は、代表的な受容者208の描写に重畳された出力であり、また複数の治療箇所212と、そのような各治療箇所212のための対応する連続符号216とを含む。すなわち、代表的な治療箇所212は治療器具24が適用される場所を含み、また連続符号216は治療器具24により適用される治療箇所212の順序で記述されている。
【0034】
表示器20は、また、現在の治療箇所220である1つの治療箇所212を描写する。この実施例において、図6においては、現在の治療箇所220は符号1の連続符号を有する黒丸で示す治療箇所212として示されており、他の治療箇所212は空白の丸印で示されている。現在の治療箇所220は、例えば、他の治療箇所212の表示色と異なる色で対応する治療箇所212を表示されている。しかし、他の手法によってもよい。
【0035】
本発明に従えば、図6に示す代表的な視覚出力204は、プロトコル60の開始時に表示器20に表示される。現在の治療箇所220は、符号1の連続番号に対応する治療箇所212に表示されている。したがって、視覚出力204は、現在の治療箇所220で示されている受容者208の部位に適用部材280の描写で示された適用部材32を使用しつつ、治療器具24を適用することを専門医に指示する。適用部材32を受容者208に対し2721.54g(6ポンド)の力で押圧するような所定の入力を検出すると、治療器具24は作動を開始する。上記のように、プロトコル60は、各治療場所212用の特定の作動パラメータを含む。現在の治療箇所220が数字1の連続番号を有する治療箇所212である図6に示す代表的な部位のため、プロセッサ52は、符号84で示されている処理箇所1のための上記作動パラメータにしたがって治療器具24の作動パラメータを設定している。符号84で示す治療箇所1用の代表的な作動パラメータは、例えば、周波数、強度及び持続期間の値の明細を含む。現在の作業、すなわち現在の治療箇所220に対応する作業が符号1の連続番号と対応する治療箇所212である治療器具24の作動は、符号84で示す治療箇所1用の特定された作動パラメータにしたがう。
【0036】
代表的な視覚出力204は、これらの作動パラメータを描写している。すなわち、視覚出力204は、周波数パラメータ224の視覚描写と、周波数224を示すカーソル228とを含む。強度パラメータは、符号232で示されており、また強度パラメータ232に現在の設定値を示すカーソル236を含む。持続期間パラメータは、符号240で示されており、また持続期間パラメータ240に現在の設定値を示すカーソル244を含む。表示されたパラメータ224,232及び240は、対応するカーソル228,236及び244と共に、治療器具24の現在の作動において用いられる作動パラメータ値の視覚描写を専門医に提供する。
【0037】
現在の治療箇所220の治療器具24の現在の作動条件が一回決定されると、表示器20は、図7に示すように更新された視覚描写204Aを出力する。図7は、符号2の連続符号216を有する現在の治療箇所212として現在の治療箇所220Aを示す。周波数、強度及び持続期間の作動パラメータは、類似した出力である。ここに示す代表的な実施例において、周波数、強度及び持続時間の作動パラメータの値は、符号1及び2の連続符号216を有する2つの治療箇所212間で同じである。しかし、この実施例において、それら作動パラメータは、各治療箇所212のために表示され、また引き続く治療箇所212と同じとは限らない。
【0038】
作動パラメータ224,232及び240の表示は、対応するカーソル228,236及び244と共に、そのような作動パラメータの現在の設定値を専門医に示す。しかし、専門医は、プロトコル60に記憶された値と異なる作動パラメータの代わりの値を表す無効入力を多くの作動パラメータについて提供することができる。これは、望むならば専門医がプロトコル60から外すことができるようにする。
【0039】
それゆえに、治療装置は、専門医が治療装置4に関連するプロトコル60を用いる指標68を選択することを可能にするプロトコル60は、各種の治療箇所212の視覚描写と、受容者208の引き続く治療箇所の詳細である対応する引き続く符号216とを提供する。各治療箇所212用の各種の作動パラメータは、プロトコル‘60に記憶されており、また各治療箇所212での治療器具24の作動パラメータの設定に用いられる。それゆえに、有利なことに、多くの治療は、プロトコル60のない専門医が要求するような高レベルの判断、経験及び技術を必要とすることのない表示された指標に基づくプロトコル60とその選択とを基に専門医により提供される。すなわち、プロトコル60は、各治療箇所212用の各種の作動パラメータ、連続符号216及び治療箇所212を、適用部材280の表示と共に確立し、専門医による治療の準備を容易にする。
【産業上の利用可能性】
【0040】
以上、本発明の特定の実施例の詳細について記載したが、これらの詳細についての各種の変更及び交換をすることができることは、全ての開示内容からして、当業者であれば容易に理解されるであろう。したがって、記載された特定の装置は、単なる実施例を意味するだけであり、付加する特許請求の範囲に与えられるべき本発明の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る治療装置の斜視図である。
【図2】図1に示す治療装置の概略説明図である。
【図3】図1の治療装置の表示装置の代表的な出力を示す図である。
【図4】図1の治療装置に記憶された治療プロトコルを示す図である。
【図5】本発明に係る方法の少なくとも一部を説明するためのフローチャートを例示的に示す図である。
【図6】図1の治療装置の治療プロトコルの少なくとも一部の出力を例示的に示す図である。
【図7】図1の治療装置の治療プロトコルの少なくとも一部の他の出力を例示的に示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ及びメモリを含む処理装置と、入力装置と、表示器及び治療器具を含む出力装置とを含み、
前記表示器は複数の指標を表示するように適合されており、
前記メモリはその内部に記憶された複数の治療プロトコルを有し、前記複数の治療プロトコルの少なくとも一部の各治療プロトコルは前記複数の指標の中の少なくとも第1の指標と関係されており、
前記複数の指標の中から指標に関する選択入力を決定すべく応答して、前記プロセッサは、前記複数の治療プロトコルの中の前記指標と関係された治療プロトコルを前記メモリから読み出して前記治療プロトコルの少なくとも一部の少なくとも部分を表す出力を前記表示器に出力するように適合されており、
前記プロセッサと前記治療器具とは、互いに接続されており、また所定の入力の検出に応答して、前記プロセッサは前記治療プロトコルの少なくとも一部にしたがって作動すべく前記治療器具を作動させるように適合されている、治療装置。
【請求項2】
前記治療器具はいくつかの作動パラメータにしたがって作動し、少なくとも1つの作動パラメータは調整可能であり、前記プロセッサは前記治療プロトコルの少なくとも一部にしたがって前記治療器具の前記少なくとも1つの作動パラメータを調整するように適合されている、請求項1に記載の治療装置。
【請求項3】
前記作動パラメータの少なくとも1つは、周波数、持続時間及び強度の少なくとも1つを含む、請求項2に記載の治療装置。
【請求項4】
所定の入力に応答して、前記プロセッサは、前記所定入力の少なくとも一部にしたがって、前記治療プロトコルを無効にして、前記治療器具の前記少なくとも1つの作動パラメータを調整する、請求項2に記載の治療装置。
【請求項5】
前記治療プロトコルはいくつかの治療箇所を含み、いくつかの治療箇所の少なくとも一部の各治療箇所は治療器具の作動が発生すべきプロトコルにより特定される受容者の部分であり、前記出力はいくつかの治療箇所の少なくとも一部の視覚描写を含む、請求項1に記載の治療装置。
【請求項6】
前記出力はいくつかの治療箇所の複数の治療箇所の描写を含み、前記出力は、さらに、現在の治療箇所として複数の治療箇所の少なくとも1つの治療箇所の同定を含む、請求項5に記載の治療装置。
【請求項7】
前記複数の治療箇所の少なくとも一部の各治療箇所は第1の色で表示され、前記少なくとも1つの治療箇所の同定は第1の色と異なる第2の色での前記少なくとも1つの治療箇所の描写を含む、請求項6に記載の治療装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記治療器具の作動の所定の入力指示を決定するように適合されており、また前記所定の入力の検出に応答して、複数の治療箇所の他の治療箇所の同定を現在の治療箇所として前記表示器に出力するように適合されている、請求項6に記載の治療装置。
【請求項9】
前記出力は、前記複数の治療箇所の治療器具の連続する順序の治療箇所の視覚描写を含む、請求項6に記載の治療装置。
【請求項10】
前記出力装置は、複数の同定済み解剖箇所を複数の指標として表示するように適合されている、請求項1に記載の治療装置。
【請求項11】
前記出力装置は複数の解剖の種類を出力するように適合されており、前記複数の解剖の種類の少なくとも一部の各解剖の種類は前記複数の解剖箇所のいくつかの解剖箇所に関係されており、前記表示器は前記複数の解剖の種類の少なくとも一部と、いくつかの解剖箇所であってそれらの間の関係を描写する仕方でそれと共に関係された解剖箇所とを出力するように適合されている、請求項10に記載に治療装置。
【請求項12】
前記治療器具は複数の適用部材を含み、前記治療プロトコルは前記複数の適用部材の中の所定の適用部材の説明を含み、前記出力は前記所定の適用部材の可視描写を含む、請求項1に記載の治療装置。
【請求項13】
前記入力装置は前記表示器の近くに配置されたタッチ式感知オーバーレイを含み、該タッチ式感知オーバーレイは前記標識が描写される表示器の場所に対応するタッチ式感知オーバーレイの位置でタッチ入力を検出することにより前記標識に対する選択入力を検出するように適合されている、請求項1に記載の治療装置。
【請求項14】
複数の治療プロトコルが内部に記憶されたメモリを備える処理装置と、入力装置と、表示器及び治療器具を備える出力装置とを備える治療装置の前記治療器具のいくつかの適用を方向付ける方法であって、
複数の標識を前記表示器に出力し、
前記複数の標識の標識に関する選択入力を検出し、
前記選択入力の検出に応答して、前記複数の治療プロトコルの中のその標識に対応する治療プロトコルをメモリから読み出し、前記治療プロトコルはいくつかの治療箇所を含み、いくつかの治療箇所の少なくとも一部の各治療箇所は前記治療器具の作動が発生すべきプロトコルにより特定される受容者の一部であり、
前記処理プロトコルの少なくとも第1の部分を含む出力を前記表示器に出力することを含む、方法。
【請求項15】
さらに、前記治療器具のためにいくつかの作動パラメータ設定値を前記プロトコルから取得し、前記いくつかの作動パラメータ設定値の少なくとも第1の作動パラメータ設定値を出力することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
さらに、所定の入力を検出し、所定の入力を検出したことに応答して、前記少なくとも第1の作動パラメータ設定値にしたがって治療器具の作動を開始させることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
さらに、前記少なくとも第1の作動パラメータ設定値に関する無効入力であって前記第1の作動パラメータ設定値のための交換値を表す無効入力を検出し、所定の入力を検出し、所定の入力の検出に応答して、前記交換値にしたがって治療器具の作動を開始させることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
さらに、いくつかの可視描写の複数の治療箇所を前記治療プロトコルの少なくとも第1の部分として出力し、前記複数の治療箇所の少なくとも1つの治療箇所を現在の治療箇所として同定することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
さらに、前記複数の治療箇所の連続順序の可視描写を出力することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
さらに、前記複数の治療箇所の少なくとも一部の各治療箇所を第1の色で同定し、該第1の色と異なる第2の色で現在の治療箇所を同定することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
さらに、治療器具の作動の所定の入力指示を検出し、前記治療器具の作動の所定入力指示の検出に応答して、前記複数の治療箇所の他の治療箇所の同定を現在の治療箇所として前記表示器に出力することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
さらに、複数の同定済み解剖箇所を前記複数の標識として表示することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
さらに、複数の解剖の種類であってそれらの少なくとも一部の各解剖の種類が前記複数の解剖箇所のいくつかの解剖箇所と関係された複数の解剖の種類を出力し、前記複数の解剖の種類の少なくとも一部の第1の解剖の種類とそれらと関係するいくつかの解剖箇所との間の関係の描写を出力することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記治療器具は複数の適用部材を含み、前記治療プロトコルは前記複数の適用部材の中の所定の適用部材の説明を含み、当該方法は、さらに、前記所定の適用部材の可視描写を出力することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項25】
前記入力装置は、前記表示器の近くに配置されたタッチ式感知オーバーレイを含み、当該方法は、さらに、前記指標が描写される前記表示器の場所に対応するタッチ式感知オーバーレイの場所でのタッチ入力を選択入力として検出することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項26】
処理装置と、入力装置と、表示器及び治療器具を備える出力装置とを含む治療装置で遂行されるとき、作動を実行させる命令を提供する、機械的読み出し可能の媒体であって、前記作動は、
複数の使用を前記表示器に表示し、
前記複数の指標の指標に関する選択入力を検出し、
複数の処理プロトコルの中のいくつかの治療プロトコルを含みかつ前記標識に対応された治療プロトコルをメモリから読み出し、いくつかの治療箇所の少なくとも一部の各治療箇所が、発生すべきプロトコルにより治療器具の作動が特定される受容者の一部であり、
前記治療箇所の少なくとも第1の部分を含む出力を前記表示器に出力することを含む、媒体。
【請求項27】
前記作動は、さらに、前記治療器具のためのいくつかの作動パラメータ設定値を前記プロトコルから得て、前記いくつかの作動パラメータ設定値の少なくとも第1の作動パラメータ設定値を出力することを含む、請求項26に記載の媒体。
【請求項28】
前記作動は、さらに、所定の入力を検出し、前記所定の入力の検出に応答して、少なくとも第1の作動パラメータ設定値にしたがって前記治療器具の作動を開始させることを含む、請求項27に記載の媒体。
【請求項29】
前記作動は、さらに、前記少なくとも第1の作動パラメータ設定値に関する無効入力であって前記第1の作動パラメータ設定値のための交換値を表す無効入力を検出し、所定の入力を検出し、所定の入力の検出に応答して、前記交換値にしたがって前記治療器具の作動を開始させることを含む、請求項27に記載の媒体。
【請求項30】
前記作動は、さらに、前記いくつかの治療箇所の複数の治療箇所の可視描写を前記治療プロトコルの前記少なくとも第1の部分として出力し、前記複数の治療箇所の少なくとも1つを現在の治療箇所として出力することを含む、請求項26に記載の媒体。
【請求項31】
前記作動は、さらに、前記複数の治療箇所の連続順序の可視描写を出力することを含む、請求項30に記載の媒体。
【請求項32】
前記作動は、さらに、第1の色で前記複数の治療箇所の少なくとも一部の各治療箇所を同定し、第1の色と異なる第2の色において現在の治療箇所を同定することを含む、請求項30に記載の媒体。
【請求項33】
前記作動は、さらに、前記治療器具の作動の所定の入力指示を検出し、前記治療器具の作動の所定の入力指示の検出に応答して、前記複数の治療箇所の他の治療箇所の同定を現在の治療箇所として前記表示器に出力することを含む、請求項30に記載の媒体。
【請求項34】
前記作動は、さらに、複数の同定済みの解剖箇所の前記複数の指標として表示することを含む請求項26に記載の媒体。
【請求項35】
前記作動は、さらに、複数の解剖の種類であってそれらの少なくとも一部の各解剖の種類が前記複数の解剖箇所いくつかの解剖箇所と関係された複数の解剖の種類を出力し、前記複数の解剖の種類の少なくとも一部とそれらに関係するいくつかの解剖箇所との間の関係の描写を出力することを含む、請求項34に記載の媒体。
【請求項36】
前記作動は、さらに、前記治療器具の複数の適用部材の中の所定の適用部材の可視描写を出力することを含み、前記治療プロトコルは所定の適用部材を含む、請求項26に記載の媒体。
【請求項37】
前記作動は、さらに、前記指標が描写される前記表示器の位置と対応する前記入力装置のタッチ式感知オーバーレイの位置でのタッチ入力を選択入力として検出することを含む、請求項26に記載の媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−518729(P2008−518729A)
【公表日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−540140(P2007−540140)
【出願日】平成17年11月8日(2005.11.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/040313
【国際公開番号】WO2006/052898
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(507148722)
【Fターム(参考)】