説明

記憶装置、データ管理ユニット、記憶媒体の管理方法、およびコンピュータプログラム

【課題】記憶媒体に記憶されているデータの受渡しをセキュアにかつ従来よりも容易に行う。
【解決手段】
第一のUSBメモリ1に、第一のキーを予め設定しておく。認証処理部105は、その第一のキーと、第一のUSBメモリ1が接続されている第一のコンピュータに入力された第二のキーとに基づいて、第一のUSBメモリ1のフラッシュメモリチップ13に記憶されているデータを、第二のコンピュータに送信してもよいか否かを判別する。無線通信制御部103は、第二のコンピュータからの要求に係る、フラッシュメモリチップ13に記憶されているデータを、その第二のコンピュータに送信してもよいと認証処理部105によって判別された場合に、その第二のコンピュータに送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、USBメモリのような記憶装置およびその管理方法などに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子データ(以下、単に「データ」と記載する。)を持ち運ぶための装置として、USBメモリのような、演算装置と記憶媒体とを備えたコンパクトな装置が広く使用されている。USBメモリは、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、またはPDA(Personal Digital Assistant)などのコンピュータのUSBポートに差し込んで使用される、USBコントローラとフラッシュメモリとを備えたポータブルな記憶装置であって、「USBフラッシュメモリ」などと呼ばれることもある。
【0003】
近年、ほとんどのパーソナルコンピュータにはUSBポートが備えられており、しかも、フラッシュメモリの低価格化および大容量化が進んでいるので、USBメモリが使用される機会がますます増えている。
【0004】
USBメモリの所有者は、USBメモリに記憶されているデータを誰かに渡す際に、次のような作業を行う。そのUSBメモリを、受取人のコンピュータのUSBポートに差し込む。そのUSBメモリがそのコンピュータに認識されたら、目的のデータを指定するとともにコピーのコマンドを入力する。すると、そのデータがそのUSBメモリからそのコンピュータのハードディスクにコピーされる。
【0005】
そのほか、記憶媒体に記憶されているデータの受渡しの方法として、特許文献1、2に記載されるような方法が提案されている。
【0006】
特許文献1に記載される方法によると、可搬可能な記憶媒体から送信情報を再生し、再生した送信情報を一時的に情報記憶手段に記憶する。そして、指定されまたは選択された送信先の装置に対して、情報記憶手段に一時的に記憶した送信情報を、通信回線を介して送信する。
【0007】
特許文献2に記載される方法によると、メモリ装置を、メモリ・カードと、メモリ・カードを挿入するアダプタ装置と、によって構成する。さらに、そのアダプタ装置内に無線通信機能を備える。そして、PC、テレビ、またはプリンタなどの外部機器からの無線伝送路を介したデータ要求があった場合に、アダプタ装置内の通信制御部の制御によってメモリ・カード内のメモリの内容を外部装置に出力する。
【0008】
そのほか、特許文献3には、特定のパソコンによる利用を前提とせずかつセキュリティを確保できる携帯型記憶媒体の提供方法が、記載されている。特許文献3に記載される方法によると、利用するパソコンへの、所定のアプリケーションソフトを起動、制御する特定制御プログラムを携帯型記憶媒体に格納しておく。その携帯型記憶媒体がパソコンに装着されると、その特定制御プログラムが起動し、その携帯型記憶媒体およびユーザの認証処理を行う。さらに、その所定のアプリケーションソフトを起動する。そして、そのアプリケーションソフトの終了時に、終了時のデータをその携帯型記憶媒体に保存させる。
【特許文献1】特開2006−338302号公報
【特許文献2】特開2006−202260号公報
【特許文献3】特開2005−92745号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、USBメモリのようなコンパクトな記憶装置に記憶されているデータを誰かに渡す場合は、譲渡人および受取人の双方がセキュリティに気を付けなければならない。
【0010】
つまり、譲渡人は、受取人のパーソナルコンピュータに記憶装置をセットした際に、その記憶装置に設定されているパスワードを受取人に見られないように注意しなければならない。一方、受取人は、自分のパーソナルコンピュータに記憶されているデータを譲渡人の記憶装置に不正にコピーされないように注意しなければならない。
【0011】
このように、従来、記憶装置に記憶されているデータの受渡しを行う際には、譲渡人および受取人は、ともに、セキュリティに気を付けなければならず、面倒であった。
【0012】
本発明は、この問題点に鑑み、記憶媒体に記憶されているデータの受渡しをセキュアにかつ従来よりも容易に行うことができるようにすることを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る記憶装置は、ユーザのデータを記憶するための記憶媒体を備えた記憶装置であって、第一のキーを記憶するキー記憶手段と、前記キー記憶手段に記憶されている前記第一のキーと、当該記憶装置が接続されている第一のコンピュータに入力された第二のキーとに基づいて、前記記憶媒体に記憶されているデータを、第二のコンピュータに送信してもよいか否かを判別する、送信許否判別手段と、前記送信許否判別手段が、前記記憶媒体に記憶されているデータを前記第二のコンピュータに送信してもよいと判別した場合に、当該データを当該第二のコンピュータに送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
【0014】
本発明に係るデータ管理ユニットは、第一のコンピュータに接続されて使用される第一の装置と、第二のコンピュータに接続されて使用される第二の装置と、によって構成され、前記第一の装置は、ユーザのデータを記憶するための記憶媒体と、第一の通信手段と、第一のキーを記憶するキー記憶手段と、前記第一のコンピュータに入力された第二のキーを取得するキー取得手段と、前記記憶媒体に記憶されているデータを前記第二の装置に送信してもよいか否かを、前記キー記憶手段によって取得された前記第一のキーおよび前記キー取得手段によって取得された前記第二のキーに基づいて判別する、送信許否判別手段と、前記送信許否判別手段が前記記憶媒体に記憶されているデータを第二の装置に送信してもよいと判別した場合に、当該データを当該第二の装置に送信するように前記第一の通信手段を制御する、データ送信制御手段と、を有し、前記第二の装置は、前記第一の通信手段と通信を行う第二の通信手段と、当該第二の装置が接続されている前記第二のコンピュータに入力された、前記記憶媒体に記憶されているデータの要求を、前記第一の装置に転送するように前記第二の通信手段を制御する、要求転送制御手段と、前記第一の装置から転送されてきたデータを当該第二の装置が接続されている前記第二のコンピュータに転送するデータ転送手段と、を有する、ことを特徴とする。
【0015】
好ましくは、前記第一の通信手段と前記第二の通信手段とは、無線回線によって通信を行う。
【0016】
または、前記第一の装置は、第一のIDを記憶する第一のID記憶手段を有し、前記第二の装置は、第二のIDを記憶する第二のID記憶手段を有し、前記第一の装置または前記第二の装置のうちの少なくともいずれか一方は、前記記憶媒体に記憶されているデータを前記第二の装置に送信してもよいか否かを、前記第一のID記憶手段に記憶されている前記第一のIDおよび前記第二のID記憶手段に記憶されている前記第二のIDに基づいて判別する、第二の送信許否判別手段と、を有し、前記データ送信制御手段は、前記記憶媒体に記憶されているデータを、第二の装置に送信してもよいと前記送信許否判別手段および前記第二の送信許否判別手段によって判別された場合に、当該第二の装置に送信するように前記第一の通信手段を制御する。
【0017】
または、前記第二の装置を複数有し、前記第一の装置には、1対1モードと1対多モードとを切り換えるための切換手段が設けられており、前記送信許否判別手段は、前記切換手段によって前記1対1モードに切り換えられている場合は、前記第二の装置のうちの1台について、前記記憶媒体に記憶されているデータを送信してもよいか否かを判別し、前記1対多モードに切り換えられている場合は、前記第二の装置のそれぞれについて、前記記憶媒体に記憶されているデータを送信してもよいか否かを判別する。
【0018】
または、前記記憶媒体には、複数のフォルダが設けられており、前記アクセス許否判別手段は、前記記憶媒体に設けられている所定のフォルダに記憶されているデータについては、前記第一のキーおよび前記第二のキーの内容に関わらず、前記第二の装置に送信することを許可しない。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、記憶媒体に記憶されているデータの受渡しをセキュアにかつ従来よりも容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1はUSBメモリユニット3の側面および上面を示す図、図2は第一のUSBメモリ1の構成の例を示す図、図3は第二のUSBメモリ2の構成の例を示す図である。
【0021】
本発明に係るUSBメモリユニット3は、図1に示すように、1対の第一のUSBメモリ1および第二のUSBメモリ2によって構成されている。各USBメモリユニット3には、他のUSBメモリユニット3と識別するためのユニークなUSB−IDが与えられている。
【0022】
第一のUSBメモリ1は、従来のUSBメモリと同様に、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、またはPDA(Personal Digital Assistant)などのコンピュータのUSBポートに装着され、データの保存および持ち運びなどのために使用される。
【0023】
第一のUSBメモリ1は、図1および図2に示すように、ハウジング10、USBコネクタ11、USBコントローラ12、フラッシュメモリチップ13、無線通信装置14、ボタン15、およびボタン16などによって構成される。
【0024】
第二のUSBメモリ2は、第一のUSBメモリ1に記憶されているデータを安全にコンピュータにコピーしまたは移動させたり、コンピュータに記憶されているデータを安全に第一のUSBメモリ1にコピーしまたは移動させたりするために、用いられる。第二のUSBメモリ2は、上に例示したコンピュータのUSBポートに装着される。詳細な使用方法については、後に説明する。
【0025】
第二のUSBメモリ2は、図1および図3に示すように、ハウジング20、USBコネクタ21、USBコントローラ22、フラッシュメモリチップ23、無線通信装置24、ボタン25、およびボタン26などによって構成される。
【0026】
ハウジング10には、USBコントローラ12、フラッシュメモリチップ13、および無線通信装置14などが収納される。同様に、ハウジング20にも、USBコントローラ22、フラッシュメモリチップ23、および無線通信装置24などが収納される。ハウジング10、20は、主に合成樹脂でできている。
【0027】
ハウジング10の正面10aは開口しており、その開口部からUSBコネクタ11が突出するように設けられている。同様に、ハウジング20の正面20aは開口しており、その開口部からUSBコネクタ21が突出するように設けられている。
【0028】
ハウジング10の上面10cには2箇所の開口部があり、それぞれの開口部からボタン15およびボタン16が突出するように設けられている。同様に、ハウジング20の上面20cにも2箇所の開口部があり、それぞれの開口部からボタン25およびボタン26が突出するように設けられている。
【0029】
ハウジング10の形状は、上述の通り、ほぼ直方体であるが、側面10e、10fは背面10b方向の端部が狭くなるような凸形をしている。以下、この端部を「凸部10t」と記載する。
【0030】
一方、ハウジング20の形状も、上述の通り、ほぼ直方体であるが、背面20b方向の端部には側面20e、20fの形状が凹形になるような溝部が設けられている。以下、この溝部を「凹部20h」と記載する。凹部20hには、ハウジング10の凸部10tを嵌め込むことができる。
【0031】
さらに、凹部20hの壁部20h1、20h2の互いに向かい合う面には、それぞれ、爪20p1、20p2が設けられている。ハウジング20は上述の通り合成樹脂でできているので、壁部20h1、20h2は、上下に(上面20cまたは下面20dの方向に)撓む。凸部10tには、凹部20hに凸部10tを嵌め込んだときに爪20p1、20p2が嵌め込まれる穴10r1、10r2が設けられている。
【0032】
このようなハウジング10、20の構成により、第一のUSBメモリ1と第二のUSBメモリ2とをくっ付けたり離したりすることができる。
【0033】
図2および図3において、USBコネクタ11、21は、コンピュータのUSBポートとの連結部となるコネクタである。
【0034】
USBコントローラ12、22は、マイクロプロセッサ、RAM、およびROMなどによって構成される。
【0035】
USBコントローラ12のROMには、USB通信制御部101、メモリ制御部102、無線通信制御部103、USB−ID制御部104、および認証処理部105などの機能を実現するためのプログラムが記憶されている。一方、USBコントローラ22のROMには、USB通信制御部201、メモリ制御部202、無線通信制御部203、およびUSB−ID制御部204などの機能を実現するためのプログラムが記憶されている。
【0036】
フラッシュメモリチップ13、23は、電気的に内容の書換えが可能な不揮発性のメモリデバイスである。
【0037】
無線通信装置14、24は、互いに無線による通信を行う。無線通信装置14、24として、IEEE802.11、Bluetooth、またはIrDA(Infrared Data Association)などの規格の無線通信装置が用いられる。
【0038】
図2において、USB通信制御部101は、第一のUSBメモリ1自身が装着されているコンピュータとの通信を制御する。
【0039】
メモリ制御部102は、フラッシュメモリチップ13にデータを書き込んだり、フラッシュメモリチップ13に記憶されているデータを読み出し、更新し、または削除したりするなど、フラッシュメモリチップ13の制御を行う。また、メモリ制御部102は、データを暗号化してフラッシュメモリチップ13に記憶させておく。そして、読み出すときなど、必要に応じてデータを復号する。
【0040】
無線通信制御部103は、第二のUSBメモリ2との間で通信が行われるように無線通信装置14の制御を行う。
【0041】
USB−ID制御部104は、USBメモリユニット3自身のUSB−IDを記憶し管理しており、無線通信制御部103からの要求に応じてUSB−IDを送出する。
【0042】
認証処理部105は、パスワード61を有しており、このパスワード61と後述する入力パスワード62とを照合することによって認証処理を行う。パスワード61は、第一のUSBメモリ1の所有者が所定のルールに従って任意に決めたものであって、この所有者のみが知っている。
【0043】
図3において、USB通信制御部201は、第二のUSBメモリ2自身が装着されているコンピュータとの通信を制御する。
【0044】
メモリ制御部202は、フラッシュメモリチップ23にデータを書き込んだり、フラッシュメモリチップ23に記憶されているデータを読み出し、更新し、または削除したりするなど、フラッシュメモリチップ23の制御を行う。メモリ制御部202もメモリ制御部102と同様に、データを必要に応じて暗号化しまたは復号しながら管理する。
【0045】
無線通信制御部203は、第一のUSBメモリ1との間で通信が行われるように無線通信装置14の制御を行う。
【0046】
USB−ID制御部204も、第一のUSBメモリ1のUSB−ID制御部104と同様に、USBメモリユニット3自身のUSB−IDを記憶し管理している。そして、無線通信制御部203からの要求に応じてUSB−IDを送出する。
以下、USB−ID制御部104およびUSB−ID制御部204がそれぞれに記憶しているUSB−IDを区別するために、前者を「USB−ID71」と記載し後者を「USB−ID72」と記載する。
【0047】
次に、USB通信制御部101ないしUSB−ID制御部104の処理内容およびUSB通信制御部201ないしUSB−ID制御部204の処理内容を、フローチャートなどを参照しながら、さらに詳細に説明する。
【0048】
図4は第一のUSBメモリ1および第二のUSBメモリ2の使用形態を説明するための図、図5および図6は第一のUSBメモリ1と第二のUSBメモリ2との接続の確立の処理の流れの例を説明するフローチャート、図7はコンピュータ42から第一のUSBメモリ1のフラッシュメモリチップ13へのアクセスの際の処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【0049】
以下、あるユーザXが顧客先に出張した際に第一のUSBメモリ1に記憶されているデータを顧客に渡す必要が生じた場合を例に、第一のUSBメモリ1および第二のUSBメモリ2の各部の処理内容について、説明する。
【0050】
ユーザXは、第一のUSBメモリ1と第二のUSBメモリ2とを引っ張って分離し、図4のように、第一のUSBメモリ1を顧客先の1台のコンピュータ(以下、「コンピュータ41」と記載する。)のUSBポートに差し込み、第二のUSBメモリ2を顧客先のもう1台のコンピュータ(以下、「コンピュータ42」と記載する。)のUSBポートに差し込む。なお、ユーザX自身がノートパソコンまたはPDAなどを携帯している場合は、それをコンピュータ41として用いるのが望ましい。
【0051】
すると、第一のUSBメモリ1、第二のUSBメモリ2、コンピュータ41、およびコンピュータ42は、図5および図6に示すような手順で処理を実行する。
【0052】
第一のUSBメモリ1がコンピュータ41に装着されると、第一のUSBメモリ1のUSB通信制御部101ないし認証処理部105が起動する。USB通信制御部101は、第一のUSBメモリ1自身のデバイス情報を、USBを介してコンピュータ41に出力する(図5の#510)。
【0053】
コンピュータ41は、第一のUSBメモリ1からデバイス情報を受信すると(#500)、PnP(Plug and Play)などの機能によって第一のUSBメモリ1のドライバなどを適宜起動し、第一のUSBメモリ1に設定されているパスワードの入力を促す画面を表示する(#501)。ここで、ユーザXは、コンピュータ41のキーボードを操作するなどして、パスワードを入力する。
【0054】
パスワードの入力を受け付けると(#502)、これを第一のUSBメモリ1に対してUSBを介して出力する(#503)。以下、ユーザXによって入力されたパスワードを「入力パスワード62」と記載する。
【0055】
第一のUSBメモリ1において、USB通信制御部101が入力パスワード62をコンピュータ41から取得すると(#511)、認証処理部105は、自らが有しているパスワード61と取得された入力パスワード62とを照合することによって、ユーザXの認証を行う(#512)。両者が一致する場合はユーザXを正規のユーザであると認める。一致しない場合は、正規のユーザであるとは認めず、パスワードの入力をやり直すように要求する。
【0056】
正規のユーザであると105が認めると(#513でYes)、メモリ制御部102は、コンピュータ41によるフラッシュメモリチップ13へのアクセスを許可する(#514)。つまり、フラッシュメモリチップ13に設けられているフォルダの内容をコンピュータ41が参照したり、そのフォルダに格納されているファイルをコンピュータ41のメモリまたはハードディスクにコピーしたり、コンピュータ41のハードディスクに保存されているファイルをそのフォルダに新たに格納させたりすることを、許可する。
【0057】
さらに、無線通信制御部103は、USB−ID制御部104からUSB−ID71を呼び出し(#515)、第二のUSBメモリ2との接続を無線通信装置14に依頼させる(図6の#516)。この際に、依頼情報とともにそのUSB−ID71が第二のUSBメモリ2の無線通信装置24に送信される。そして、無線通信制御部103は、第二のUSBメモリ2との接続の完了を待つ(#517)。
【0058】
一方、第二のUSBメモリ2がコンピュータ42に装着されると、USB通信制御部201ないしUSB−ID制御部204が起動する。USB通信制御部201は、第二のUSBメモリ2自身のデバイス情報を、USBを介してコンピュータ42に出力する(図5の#530)。そして、第一のUSBメモリ1からの接続の依頼(要求)を待つ(#531)。
【0059】
なお、この時点でユーザXがコンピュータ42を操作してフラッシュメモリチップ13へのアクセスを試みても、コンピュータ42には、空のルートフォルダの画面が表示されるだけである。
【0060】
コンピュータ42は、第二のUSBメモリ2からデバイス情報を受信すると、PnPなどの機能によって第二のUSBメモリ2のドライバなどを適宜起動する(#540)。
【0061】
第二のUSBメモリ2の無線通信制御部203は、接続の依頼情報およびUSB−ID71を第一のUSBメモリ1から受信すると(図6の#532)、USB−ID制御部204からUSB−ID72を呼び出し(#533)、そのUSB−ID72と受信したUSB−ID71とを照合する(#534)。
【0062】
両者が一致しなかった場合は(#534でYes)、依頼元である第一のUSBメモリ1とその第二のUSBメモリ2自身とがペアでないと判別し、無線通信制御部203は、第一のUSBメモリ1との接続を拒否する。または、USB−ID71を再度送信するように要求する。
【0063】
一方、両者が一致した場合は(#535でYes)、依頼元である第一のUSBメモリ1とその第二のUSBメモリ2自身とがペアであると判別できる(#536)。そこで、無線通信制御部203は、コンピュータ42によるフラッシュメモリチップ13へのアクセスを許可する(#537)。つまり、フラッシュメモリチップ13に設けられているフォルダの内容を参照したり、そのフォルダに格納されているファイルをコンピュータ42のメモリまたはハードディスクにコピーしたり、コンピュータ42のハードディスクに保存されているファイルをそのフォルダに新たに格納させたりすることを、許可する。
【0064】
なお、どのようなアクセス権を認めるかは、予めユーザXが任意に設定しておくことができる。例えば、フラッシュメモリチップ13に記憶されているファイルをコンピュータ42で読み取る権限は認めるが、更新しまたは削除する権限は認めないようにしてもよい。
【0065】
さらに、無線通信制御部203は、第一のUSBメモリ1との接続を完了させ、その旨の通知が第一のUSBメモリ1に送信されるように無線通信装置24を制御し(#538)、USB通信制御部201はコンピュータ42からの指令を待つ(#539)。
【0066】
第一のUSBメモリ1において、無線通信制御部103は、接続の完了の通知を受信すると(#518)、第二のUSBメモリ2からのフラッシュメモリチップ13へのアクセスの要求を待つ(#519)。
【0067】
第一のUSBメモリ1と第二のUSBメモリ2との接続が完了したら、ユーザXは、コンピュータ42を操作することによって、フラッシュメモリチップ13に設けられているフォルダおよび記憶されているファイルにアクセスすることができる。このとき、第一のUSBメモリ1、第二のUSBメモリ2、およびコンピュータ42において、図7に示すような手順で処理が行われる。
【0068】
コンピュータ42は、ユーザXが入力した指令を受け付けると(図7の#600)、その指令を第二のUSBメモリ2に出力する(#601)。
【0069】
第二のUSBメモリ2において、USB通信制御部201がその指令を受信すると(#610)、無線通信制御部203は、その指令を第一のUSBメモリ1に転送する(#611)。
【0070】
第一のUSBメモリ1において、無線通信制御部103がその指令を受信すると(#620)、メモリ制御部102は、その指令に基づいてフラッシュメモリチップ13を制御する(#621)。そして、無線通信制御部103は、メモリ制御部102による制御の結果に応じて情報またはファイルを第二のUSBメモリ2に送信する(#622)。
【0071】
例えば、フラッシュメモリチップ13に設けられているフォルダおよび記憶されているファイルの一覧情報を送信すべき旨の指令である場合は、メモリ制御部102は、これらのフォルダおよびファイルそれぞれのパスをチェックし、無線通信制御部103は、これらのパスの一覧を示す情報が第二のUSBメモリ2に転送されるように無線通信装置14を制御する。
【0072】
または、特定のファイルのコピーの指令である場合は、メモリ制御部102は、そのファイルをフラッシュメモリチップ13から呼び出し、無線通信制御部103は、そのファイルが第二のUSBメモリ2に転送されるように無線通信装置14を制御する。
【0073】
または、コンピュータ42のハードディスクに記憶されている特定のファイルをフラッシュメモリチップ13の特定のフォルダに保存すべき旨の指令である場合は、メモリ制御部102は、その指令とともに第二のUSBメモリ2を介してコンピュータ42から送信されてきたそのファイルをそのフォルダに記憶(格納)させ、無線通信制御部103は、その処理の結果つまりそのファイルの格納の成否を示す情報が第二のUSBメモリ2に転送されるように無線通信装置14を制御する。
【0074】
第二のUSBメモリ2において、無線通信制御部203が第一のUSBメモリ1からの情報およびファイルを受信すると(#612)、USB通信制御部201はそれをコンピュータ42に転送する(#613)。
【0075】
そして、コンピュータ42は、第一のUSBメモリ1から第二のUSBメモリ2を介して送信されてきた情報またはファイルを受信すると(#602)、それに基づいて種々の処理を行う(#603)。
【0076】
例えば、フラッシュメモリチップ13のフォルダおよびファイルのパスの一覧を示す情報が送信されてきた場合は、その一覧を配置した画面を表示する。または、ファイルが送信されてきた場合は、自らのハードディスクに設けられているフォルダのうちのユーザXが指定したフォルダにそのファイルを保存する。または、保存などの処理の成否の結果の情報が送信されてきた場合は、その結果を配置した画面を表示する。
【0077】
図7の処理は、ユーザXが通信の切断の指令を入力しまたは無通信の状態が一定時間以上続いたことによって接続が終了し、第一のUSBメモリ1がコンピュータ41から取り外され、第二のUSBメモリ2がコンピュータ42から取り外され、コンピュータ41の電源がオフにされ、またはコンピュータ42の電源がオフにされるなど、所定のイベントが起きるまで、フラッシュメモリチップ13に関する処理の指令がコンピュータ42に入力されるごとに実行される。ユーザXは、コンピュータ42に指令を入力することによって、データ(ファイル)を、コンピュータ42にコピーして顧客に渡すことができる。
【0078】
本実施形態によると、USBメモリに記憶されているデータの受渡しをセキュアにかつ従来よりも容易に行うことができる。
【0079】
図8は第一のUSBメモリ1と第二のUSBメモリ2との1:n接続の例を示す図、図9はID送出処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【0080】
本実施形態では、第一のUSBメモリ1と第二のUSBメモリ2とが1:1で接続する場合を例に説明したが、図8のように1:nで接続できるように第一のUSBメモリ1および第二のUSBメモリ2を構成してもよい。以下、1:nで接続できるように構成した場合の第一のUSBメモリ1および第二のUSBメモリ2の処理内容を、図5および図6で説明した1:1接続の場合と比較しながら説明する。
【0081】
例えば、1つの第一のUSBメモリ1と3つの第二のUSBメモリ2A、2B、2Cとが1組のUSBメモリユニット3をなしている。第一のUSBメモリ1がコンピュータ41に装着され、第二のUSBメモリ2A、2B、2Cがそれぞれコンピュータ42A、42B、42Cに装着されたとする。
【0082】
すると、コンピュータ41および第一のUSBメモリ1は、1:1接続の場合と同様に、前に図5の#500〜#503および#510〜#514で説明した処理を行うことによって、両者の接続の確立およびユーザ認証などを行う。
【0083】
一方、第二のUSBメモリ2A、2B、2Cおよびコンピュータ42A、42B、42Cは、1:1接続の場合と同様に、図5の#530〜#531および#540で説明した処理を行うことによって、両者の接続の確立などを行う。
【0084】
第一のUSBメモリ1は、自らが有しているUSB−ID71を第二のUSBメモリ2A、2B、2Cに送信する。
【0085】
第二のUSBメモリ2A、2B、2Cは、各々、1:1接続の場合と同様に、前に図6の#532〜#537で説明した処理を行うことによって、第一のUSBメモリ1のデバイス認証を行い接続の許否を判別する。
【0086】
そして、第一のUSBメモリ1と接続を許可した第二のUSBメモリ2との接続が確立され、当該第二のUSBメモリ2が装着されているコンピュータ42から第一のUSBメモリ1のフラッシュメモリチップ13へのアクセスが可能になる。第一のUSBメモリ1と許可しなかった第二のUSBメモリ2との接続は確立されない。したがって、例えば、第二のUSBメモリ2A、2Bは許可したが第二のUSBメモリ2Cは許可しなかった場合は、第一のUSBメモリ1と第二のUSBメモリ2A、2Bとの接続、つまり、1:2の接続が確立される。
【0087】
さらに、1:1接続で使用するか1:n接続で使用するかを、ボタンによって切り換えられるようにする。すなわち、第一のUSBメモリ1は、ボタン15が1回押されるごとに、1:1接続のモードおよび1:n接続のモードに交互に切り換える。同様に、第二のUSBメモリ2は、ボタン25が1回押されるごとに、1:1接続のモードおよび1:n接続のモードに交互に切り換える。このように、ボタン15およびボタン25は、1:1接続および1:n接続の各モードの切換スイッチとして用いられる。
【0088】
または、ボタン15、25を1:1接続のスイッチとして用い、ボタン16、26を1:n接続のスイッチとして用いてもよい。
【0089】
または、1:1接続の場合と1:n接続の場合とで、USB−IDを使い分けるように構成してもよい。すなわち、USB−ID制御部104には、1:1接続用のUSB−ID71(以下、「USB−ID711」と記載する。)と1:n接続用のUSB−ID71(以下、「USB−ID712」と記載する。)とを記憶させておく。USB−ID711、712の値は、相違する。そして、USB−ID制御部104は、無線通信制御部103が第二のUSBメモリ2との接続の依頼を行う際に、図9のフローチャートに示す手順でいずれかのUSB−ID71を送出する。
【0090】
第一のUSBメモリ1に装着されると、前に述べた通り、USB−ID制御部104は、USB通信制御部101などとともに起動される。そして、無線通信制御部103からの要求を待つ(#631)。
【0091】
無線通信制御部103からUSB−IDを要求されたら、現在のモードが1:1接続のモードおよび1:n接続のモードのどちらであるかをチェックする(#632)。1:1接続のモードである場合は(#633でYes)、USB−ID711をUSB−ID制御部104に対して送出する(#634)。1:n接続のモードである場合は(#634でNo)、USB−ID712をUSB−ID制御部104に対して送出する(#635)。
【0092】
第二のUSBメモリ2においても同様に、無線通信制御部203に、1:1接続用のUSB−ID72(以下、「USB−ID721」と記載する。)と1:n接続用のUSB−ID72(以下、「USB−ID722」と記載する。)とを記憶させておく。USB−ID721、722の値は相違する。そして、USB−ID制御部204は、無線通信制御部203から要求があった際に、1:1接続のモードである場合はUSB−ID721を送出し、1:n接続のモードである場合はUSB−ID722を送出する。
【0093】
または、無線通信装置14、24間の無線のチャネルを複数用意しておき、ボタン16、26を押した回数によってチャネルを変更できるように構成してもよい。この場合は、同一のチャネルに合わせた第一のUSBメモリ1と第二のUSBメモリ2とが接続を行うことができる。
【0094】
本実施形態では、無線通信装置14と無線通信装置24とが無線回線を介して通信を行う場合を例に説明したが、LANケーブルまたは専用ケーブルなどの有線回線を介して通信を行う場合にも、本発明を適用することができる。
【0095】
本実施形態では、第一のUSBメモリ1とコンピュータ41とをUSBコネクタおよびUSBポートによって繋いだが、WirelessUSBなどの規格を用いて非接触式で繋ぐ場合にも、本発明を適用することができる。
【0096】
ボタン15、16、25、26の形状およびハウジング10、20の形状は、図1に示す以外の形状でも構わない。
【0097】
本実施形態では、第一のUSBメモリ1のフラッシュメモリチップ13に記憶されているデータを第二のUSBメモリ2またはコンピュータ42に送信する場合を例に説明したが、コンピュータ41に内蔵されている記憶媒体(例えば、ハードディスク)に記憶されているデータを送信する場合にも、本発明を適用することができる。
【0098】
第一のUSBメモリ1のフラッシュメモリチップ13に、複数のフォルダを設け、そのうちの一部のフォルダのみを共有フォルダとしてもよい。そして、共有フォルダに記憶されているデータ(ファイル)のみ、第二のUSBメモリ2への送信を認め、それ以外のフォルダに記憶されているデータの第二のUSBメモリ2への送信は認めないようにしてもよい。
【0099】
本実施形態では、パスワード61と入力パスワード62とを照合し両者が一致する場合に、フラッシュメモリチップ13へのアクセスを認めたが、パスワード61と入力パスワード62とが所定の関係を有する場合にアクセスを認めてもよい。例えば、所定の関数に入力パスワード62を代入して得られた文字列とパスワード61とが一致する場合にアクセスを認めてもよい。USB−ID71およびUSB−ID72についても、同様である。
【0100】
本実施形態では、USBメモリを管理する場合を例に説明したが、これ以外の可搬型の記憶装置を管理する場合にも本発明を適用することができる。
【0101】
本実施形態では、USB−ID71とUSB−ID72との照合を無線通信制御部203が行ったが、無線通信制御部103が行ってもよい。または、コンピュータ41または42が行ってもよい。また、パスワード61と入力パスワード62との照合を、認証処理部105の代わりにコンピュータ41、42、または第二のUSBメモリ2が行ってもよい。
【0102】
その他、第一のUSBメモリ1、第二のUSBメモリ2、USBメモリユニット3の全体または各部の構成、処理内容、処理順序などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】USBメモリユニットの側面および上面を示す図である。
【図2】第一のUSBメモリの構成の例を示す図である。
【図3】第二のUSBメモリの構成の例を示す図である。
【図4】第一のUSBメモリおよび第二のUSBメモリの使用形態を説明するための図である。
【図5】第一のUSBメモリと第二のUSBメモリとの接続の確立の処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図6】第一のUSBメモリと第二のUSBメモリとの接続の確立の処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図7】コンピュータから第一のUSBメモリのフラッシュメモリチップへのアクセスの際の処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図8】第一のUSBメモリと第二のUSBメモリとの1:n接続の例を示す図である。
【図9】ID送出処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0104】
1 第一のUSBメモリ(記憶装置、第一の装置)
12 USBコントローラ
13 フラッシュメモリチップ(記憶媒体)
14 無線通信装置(送信手段、第一の通信手段)
15 ボタン(切換手段)
101 USB通信制御部(キー取得手段)
103 無線通信制御部(送信手段、データ送信制御手段)
104 USB−ID制御部(第一のID記憶手段)
105 認証処理部(キー記憶手段、送信許否判別手段)
2 第二のUSBメモリ(第二の装置)
24 無線通信装置(第二の通信手段)
201 USB通信制御部(データ転送手段)
203 無線通信制御部(要求転送制御手段、第二の送信許否判別手段)
204 USB−ID制御部(第二のID記憶手段)
3 USBメモリユニット(データ管理ユニット)
41 コンピュータ(第一のコンピュータ)
42 コンピュータ(第二のコンピュータ)
61 パスワード(第一のキー)
62 入力パスワード(第二のキー)
71 USB−ID(第一のID)
72 USB−ID(第二のID)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのデータを記憶するための記憶媒体を備えた記憶装置であって、
第一のキーを記憶するキー記憶手段と、
前記キー記憶手段に記憶されている前記第一のキーと、当該記憶装置が接続されている第一のコンピュータに入力された第二のキーとに基づいて、前記記憶媒体に記憶されているデータを、第二のコンピュータに送信してもよいか否かを判別する、送信許否判別手段と、
前記送信許否判別手段が、前記記憶媒体に記憶されているデータを前記第二のコンピュータに送信してもよいと判別した場合に、当該データを当該第二のコンピュータに送信する送信手段と、
を有することを特徴とする記憶装置。
【請求項2】
第一のコンピュータに接続されて使用される第一の装置と、第二のコンピュータに接続されて使用される第二の装置と、によって構成され、
前記第一の装置は、
ユーザのデータを記憶するための記憶媒体と、
第一の通信手段と、
第一のキーを記憶するキー記憶手段と、
前記第一のコンピュータに入力された第二のキーを取得するキー取得手段と、
前記記憶媒体に記憶されているデータを前記第二の装置に送信してもよいか否かを、前記キー記憶手段によって取得された前記第一のキーおよび前記キー取得手段によって取得された前記第二のキーに基づいて判別する、送信許否判別手段と、
前記送信許否判別手段が前記記憶媒体に記憶されているデータを第二の装置に送信してもよいと判別した場合に、当該データを当該第二の装置に送信するように前記第一の通信手段を制御する、データ送信制御手段と、
を有し、
前記第二の装置は、
前記第一の通信手段と通信を行う第二の通信手段と、
当該第二の装置が接続されている前記第二のコンピュータに入力された、前記記憶媒体に記憶されているデータの要求を、前記第一の装置に転送するように前記第二の通信手段を制御する、要求転送制御手段と、
前記第一の装置から転送されてきたデータを当該第二の装置が接続されている前記第二のコンピュータに転送するデータ転送手段と、
を有する、
ことを特徴とするデータ管理ユニット。
【請求項3】
前記第一の通信手段と前記第二の通信手段とは、無線回線によって通信を行う、
請求項2記載のデータ管理ユニット。
【請求項4】
前記第一の装置は、
第一のIDを記憶する第一のID記憶手段を有し、
前記第二の装置は、
第二のIDを記憶する第二のID記憶手段を有し、
前記第一の装置または前記第二の装置のうちの少なくともいずれか一方は、
前記記憶媒体に記憶されているデータを前記第二の装置に送信してもよいか否かを、前記第一のID記憶手段に記憶されている前記第一のIDおよび前記第二のID記憶手段に記憶されている前記第二のIDに基づいて判別する、第二の送信許否判別手段と、
を有し、
前記データ送信制御手段は、前記記憶媒体に記憶されているデータを、第二の装置に送信してもよいと前記送信許否判別手段および前記第二の送信許否判別手段によって判別された場合に、当該第二の装置に送信するように前記第一の通信手段を制御する、
請求項2または請求項3記載のデータ管理ユニット。
【請求項5】
前記第二の装置を複数有し、
前記第一の装置には、1対1モードと1対多モードとを切り換えるための切換手段が設けられており、
前記送信許否判別手段は、前記切換手段によって前記1対1モードに切り換えられている場合は、前記第二の装置のうちの1台について、前記記憶媒体に記憶されているデータを送信してもよいか否かを判別し、前記1対多モードに切り換えられている場合は、前記第二の装置のそれぞれについて、前記記憶媒体に記憶されているデータを送信してもよいか否かを判別する、
請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のデータ管理ユニット。
【請求項6】
前記記憶媒体には、複数のフォルダが設けられており、
前記アクセス許否判別手段は、前記記憶媒体に設けられている所定のフォルダに記憶されているデータについては、前記第一のキーおよび前記第二のキーの内容に関わらず、前記第二の装置に送信することを許可しない、
請求項2ないし請求項5のいずれかに記載のデータ管理ユニット。
【請求項7】
ユーザのデータを記憶するための記憶媒体が第一のコンピュータに接続されている状態において、
前記第一のコンピュータに所定のパスワードが入力されたか否かを判別し、
第二のコンピュータからの要求に係る、前記記憶媒体に記憶されているデータを、前記所定のパスワードが入力されたと判別した場合に、当該第二のコンピュータに送信する、
ことを特徴とする記憶媒体の管理方法。
【請求項8】
ユーザのデータを記憶するための記憶媒体を有する記憶装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
前記記憶装置に、
当該記憶装置が接続されている第一のコンピュータに所定のパスワードが入力されたか否かを判別する処理を実行させ、
第二のコンピュータからの要求に係る、前記記憶媒体に記憶されているデータを当該第二のコンピュータに送信する処理を、前記所定のパスワードが入力されたと判別した場合に、実行させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−70298(P2009−70298A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−240098(P2007−240098)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】