説明

記憶装置及びデータバックアップシステム

【課題】位置のずれを検知して、この検知したタイミングでバックアップを行うことで、外部機器の処理負担を軽減すること。
【解決手段】可搬型メモリ3においては、所定の波長の光を出射する出射部7と、所定の波長の光を受光する受光部8と、受光部8により受光した光の光量が所定の閾値よりも小さい場合には、情報処理装置1にデータのバックアップを行う旨の信号を送信するメモリ制御部33とを備え、メモリ制御部33は、メモリインターフェース部32が情報処理装置1のインターフェース部22に装着された場合に、出射部7から所定の波長の光を出射するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
外部機器に装着されてデータの書き込み及び読み出しが行われる記憶装置及びデータバックアップシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、情報処理装置等の外部機器によりデータの書き込み及び読み出しが行われる記憶装置が知られている。この記憶装置は、インターフェース部を介して、外部機器に装着される。また、記憶装置は、外部機器との装着状態において、外部機器との位置ずれや外部機器からの引き抜き等により、正常にデータの書き込みを行うことができない場合があった。
そこで、例えば、特許文献1に記載される記憶装置においては、データの書き込み不良が生じた場合に備えて、記憶装置にデータを書き込む外部機器によりデータのバックアップを取るように構成される。この特許文献1に記載の記憶装置においては、外部機器により記憶装置に書き込まれるデータのバックアップが定期的に行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−251308号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1記載の記憶装置においては、定期的に書き込みデータのバックアップが行われるために、外部機器の処理負担が増大するという問題があった。
したがって、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、必要なタイミングでバックアップを行うことで、外部機器の処理負担を軽減することができる記憶装置及びバックアップシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の記憶装置では、上述したような問題に鑑みてなされたものであって、所定の規格に準拠して形成される外部機器の挿入口に着脱可能に構成され、前記所定の規格に準拠して形成されるインターフェース部と、前記外部機器によりデータの書き込み及び読み出しが行われる記憶部とを備える記憶装置において、所定の波長の光を出射する出射部と、前記所定の波長の光を受光する受光部と、前記受光部により受光した光の光量が所定の閾値よりも小さい場合には、前記外部機器にデータのバックアップを行う旨の信号を送信する信号送信部とを備え、前記信号送信部は、前記インターフェース部が前記外部機器の挿入口に装着された場合に、前記出射部から前記所定の波長の光を出射するように制御することを特徴とする。
【0006】
また、本発明の記憶装置では、所定の規格に準拠して形成される外部機器の挿入口に着脱可能に構成され、前記所定の規格に準拠して形成されるインターフェース部と、前記外部機器によりデータの書き込み及び読み出しが行われる記憶部とを備える記憶装置において、前記インターフェース部が前記外部機器の挿入口に装着された状態において、当該外部機器から出射される所定の波長の光を反射するように前記インターフェース部上の所定の位置に配置される反射部を備え、前記反射部は、前記インターフェース部が前記外部機器の挿入口に装着された状態において前記外部機器から出射される光を反射可能な所定の大きさであると共に、反射する光の光量が所定の閾値よりも大きくなる反射率となるように形成されることを特徴とする。
【0007】
また、上記記憶装置では、前記反射部は、鏡部材により構成されることを特徴とすることが好ましい。
【0008】
また、本発明の記憶装置では、所定の規格に準拠して形成される外部機器の挿入口に着脱可能に構成され、前記所定の規格に準拠して形成されるインターフェース部と、前記外部機器によりデータの書き込み及び読み出しが行われる記憶部とを備える記憶装置において、前記外部機器から出射される所定の波長の光を受光する受光部と、前記受光部により受光した光の光量が所定の閾値よりも小さい場合に、前記外部機器にデータのバックアップを行う旨の信号を送信する信号送信部とを備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の記憶装置では、所定の規格に準拠して形成される外部機器の挿入口に着脱可能に構成され、前記所定の規格に準拠して形成されるインターフェース部と、前記外部機器によりデータの書き込み及び読み出しが行われる記憶部とを備える記憶装置において、所定の波長の光を前記外部機器へ出射する出射部と、前記インターフェース部が前記外部機器の挿入口に装着された場合に、前記出射部から前記所定の波長の光を出射するように制御する前記信号送信部とを備え、前記出射部は、前記インターフェース部が前記外部機器の挿入口に装着された状態において、前記外部機器に光を受光可能な前記インターフェース部上の所定の位置に配置されることを特徴とする。
【0010】
また、上記記憶装置では、前記インターフェース部は、前記外部機器との間でデータの入出力を行うデータ入出力端子を有し、前記信号送信部は、前記データ入出力端子を介して前記外部機器への信号を送信することを特徴とすることが好ましい。
【0011】
また、上記記憶装置では、前記出射部は、所定の波長の光として赤外線を射出するように構成されることを特徴とすることが好ましい。
【0012】
また、上記記憶装置では、前記記憶部には、前記外部機器に再接続した場合には、当該外部機器によりバックアップされたデータが記憶されることを特徴とすることが好ましい。
【0013】
また、本発明の記憶装置では、所定の規格に準拠して形成される外部機器の挿入口に着脱可能に構成され、前記所定の規格に準拠して形成されるインターフェース部と、前記外部機器によりデータの書き込み及び読み出しが行われる記憶部とを備える記憶装置において、前記外部機器との間で行われる所定の波長の光の受け渡しの結果、受光した光の光量が所定の閾値よりも小さい場合には、前記記憶部にデータのバックアップを行うように制御する記憶制御部とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、上記記憶装置では、前記記憶制御部は、前記外部機器から前記記憶部へのデータの書き込み中に、前記受光した光の光量が所定の閾値よりも小さくなった場合には、当該記憶部における書き込み中のデータのアドレス情報のバックアップを行うように当該記憶部を制御することが好ましい。
【0015】
また、上記記憶装置では、前記記憶制御部は、前記外部機器から前記記憶部へのデータの書き込み中に、前記受光した光の光量が所定の閾値よりも小さくなった場合には、当該データの書き込みに係る書き込みが完了している領域のデータ及び当該データの書き込みに係る書き込みを行う予定の領域のデータのバックアップを行うように当該記憶部を制御することが好ましい。
【0016】
また、上記記憶装置では、前記記憶制御部は、前記外部機器から前記記憶部へデータの書き込み予定がある状態において、前記受光した光の光量が所定の閾値よりも小さくなった場合には、当該データの書き込みを行う予定の領域のデータのバックアップを行うように当該記憶部を制御することが好ましい。
【0017】
また、別の本発明のデータバックアップシステムでは、所定の規格に準拠してデータの送受信が可能な情報処理装置と、当該情報処理装置の挿入口に着脱可能に構成され、前記所定の規格に準拠して形成されるインターフェース部と、前記情報処理装置によりデータの書き込み及び読み出しが行われる記憶部とを有する記憶装置と、を備えるデータバックアップシステムにおいて、前記情報処理装置と前記記憶装置との間で所定の光の受け渡しの結果、受け渡される光量が所定の閾値よりも低い場合に、前記情報処理装置と前記記憶装置との位置ずれを検知する位置ずれ検知部を備え、前記位置ずれ検知部により、前記情報処理装置と前記記憶装置との位置ずれが検知された場合には、前記情報処理装置から前記記憶装置へ書き込まれるデータのバックアップを行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、必要なタイミングでバックアップを行うことで、外部機器の処理負担を軽減することができる記憶装置及びデータバックアップシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明のデータバックアップシステムを示す図で、(a)は可搬型メモリと情報処理装置の外観図であり、(b)は可搬型メモリの端子部分を示す図である。
【図2】第1の実施形態のデータバックアップシステムの機能を示す機能ブロック図である。
【図3】第1の実施形態におけるデータバックアップシステムの位置ずれ検知の機構を示す図で、(a)は可搬型メモリが情報処理装置の挿入口に装着された状態を示す図であり、(b)は可搬型メモリが情報処理装置の挿入口からずれた状態を示す図である。
【図4】メモリの書き込み時の処理を示すタイミングチャートで、(a)は正常な状態を示すタイミングチャートであり、(b)は位置ずれが生じた場合を示すタイミングチャートである。
【図5】メモリの書き換え後の処理を示すタイミングチャートで、(a)はメモリ書き換えが失敗した場合のタイミングチャートであり、(b)はメモリ書き換えが成功した場合のタイミングチャートである。
【図6】第1の実施形態のデータバックアップシステムの変形例の機能を示す機能ブロック図である。
【図7】第2の実施形態におけるデータバックアップシステムの機能を示す機能ブロック図である。
【図8】第2の実施形態におけるデータバックアップシステムの位置ずれ検知の機構を示す図で、(a)は可搬型メモリが情報処理装置の挿入口に装着された状態を示す図であり、(b)は可搬型メモリが情報処理装置の挿入口からずれた状態を示す図である。
【図9】第2の実施形態における変形例の機能を示す機能ブロック図である。
【図10】メモリ書き換え中に位置ずれが生じた場合の処理を示すタイミングチャートで、(a)は処理の一例を示すタイミングチャートであり、(b)は処理の他の例を示すタイミングチャートである。
【図11】メモリ書き換え前に位置ずれが生じた場合の処理を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について、図を用いて説明する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態のデータバックアップシステムSについて説明する。なお、本実施形態においては、記憶装置3に可搬型メモリを適用した場合を一例として説明する。
データバックアップシステムSは、図1に示すように、情報処理装置1(外部機器)と、記憶装置3とを備える。図1は、本発明のデータバックアップシステムSを示す図で、(a)は可搬型メモリ3と情報処理装置1の外観図であり、(b)は可搬型メモリ3の端子部分を示す図である。
【0021】
また、データバックアップシステムSは、情報処理装置1と可搬型メモリ3とが接続している状態において、情報処理装置1と可搬型メモリ3との接続が切断される可能性がある場合に、情報処理装置1から可搬型メモリ3へ書き込まれるデータのバックアップと取るように構成されるシステムである。可搬型メモリ3が情報処理装置1の後述するインターフェース部22(挿入口)に装着されるように構成される本実施形態においては、情報処理装置1と可搬型メモリ3との接続が切断される可能性がある場合として可搬型メモリ3と情報処理装置1との位置ずれを検知した場合に、情報処理装置1から可搬型メモリ3へ書き込まれるデータのバックアップと取るように構成される。
【0022】
情報処理装置1は、図1(a)に示すように、パーソナルコンピュータ(PC)として構成され、ディスプレイ4と、マウス5と、キーボード6と、情報処理装置本体2とを備える。
ディスプレイ4は、出力デバイスであり、情報処理装置本体2での各種処理内容を表示する。マウス5及びキーボード6は、入力デバイスであり、ユーザの操作を信号として情報処理装置本体2に送信する。
【0023】
情報処理装置本体2は、記憶部21と、インターフェース部22と、制御部23とを備える。
記憶部21は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等により構成され、アプリケーションや、各種の情報を記憶する。
【0024】
インターフェース部22は、本実施形態において、USB(Universal Serial Bus)の規格に準拠して形成される挿入口として構成される。インターフェース部22は、USBの規格に準拠した他のインターフェース部を有する外部機器が装着されることにより、装着された外部の記憶装置(本実施形態においては、可搬型メモリ3)と情報処理装置1とを接続可能に構成される。情報処理装置1においては、外部機器(本実施形態においては、可搬型メモリ3)が接続されることにより、外部機器(本実施形態においては、可搬型メモリ3)と情報処理装置1間で、データの書き込みや読み出し等のやりとりが可能となる。
制御部23は、記憶部21とインターフェース部22等を管理し制御する。
【0025】
可搬型メモリ3は、メモリ記憶部31と、メモリインターフェース部32と、メモリ制御部33とを備える。
メモリ記憶部31は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリにより構成され、各種のデータを記憶する。また、メモリ記憶部31は、接続される情報処理装置1により、データが書き込まれ及び読み出しが行われる。
【0026】
メモリインターフェース部32は、USB(Universal Serial Bus)の規格に準拠して形成され、対応する機器(本実施形態においては、情報処理装置1)に接続可能に構成される。可搬型メモリ3においては、対応する機器(本実施形態においては、情報処理装置1)に接続されることにより、対応する機器からデータの読み出しや読み出し等のやりとりが可能となる。
本実施形態において、メモリインターフェース部32は、情報処理装置1のインターフェース部22に装着可能に形成される。
【0027】
また、メモリインターフェース部32は、図1(b)に示すように、データ入出力端子D+、D−と、電源端子Vcc、GNDとを備える。データ入出力端子D+、D−は、情報処理装置1に接続されることにより、メモリ記憶部31からデータが入出力される端子である。電源端子Vccは、情報処理装置1と接続することにより、情報処理装置1から電源が供給されてメモリ制御部33等へ給電する端子である。電源端子GNDは、グランドとして機能する端子である。
【0028】
以上のように構成される可搬型メモリ3は、情報処理装置1と可搬型メモリ3との位置のずれを検知して、この検知したタイミングでバックアップを行うことで、情報処理装置1の処理負担を軽減することができる機能を有する。
【0029】
可搬型メモリ3は、図2に示すように、出射部7と、受光部8(位置ずれ検知部)とを備える。図2は、第1の実施形態のデータバックアップシステムの機能を示す機能ブロック図である。
出射部7は、所定の波長の光を出射する。本実施形態においては、出射部7は、赤外線を出射するが、これに限られない。出射部7は、所定の波長の光を出射するように構成されていればよい。
受光部8は、赤外線(所定の波長の光)を受光する。また、受光部8は、受光した光量が所定の閾値よりも小さい場合には、情報処理装置1と可搬型メモリ3との位置ずれを検知する。
【0030】
メモリ制御部33(信号送信部)は、受光部8により受光した赤外線の光量が所定の閾値よりも小さい場合には、情報処理装置1にデータのバックアップを行う旨の信号を送信する。また、メモリ制御部33は、メモリインターフェース部32が情報処理装置1のインターフェース部22に装着された場合に、出射部7から赤外線を出射するように制御する。
【0031】
メモリ制御部33から送信される信号は、例えば、赤外線の光量が所定の閾値よりも小さい場合には「00」、光量が所定の閾値よりも大きい場合には「01」となるようなデジタル信号で構成することができる。この際、記憶部21には、制御部23により行われる各種の処理と上述した単純なデジタル信号を対応付けた対応テーブルを記憶する。
このように構成することにより、可搬型メモリ3においては、制御部23へ複雑な処理信号を送信する必要がなくなり、メモリ制御部33での処理負担を軽減させることができる。
【0032】
可搬型メモリ3に書き込まれるデータのバックアップは、記憶部21に設けられるバックアップ領域に記憶される。可搬型メモリ3に書き込まれるデータは、書き込んでいる最中のデータに限られず、書き込みを予定しているデータも書き込むことができる。この際、可搬型メモリ3に書き込まれるデータのバックアップは、書き込んでいる最中のデータである場合には、書き込むデータのうち既に書き込まれたデータを除いた残りのデータについて行われるように構成してもよい。
【0033】
情報処理装置1は、反射部9を備える。反射部9は、メモリインターフェース部32がインターフェース部22に装着された状態において、出射部7から出射される赤外線(所定の波長の光)を反射するようにメモリインターフェース部32上の所定の位置に配置される。
【0034】
また、反射部9は、メモリインターフェース部32がインターフェース部22に装着された状態において、出射部7から出射される赤外線を反射可能な所定の大きさに形成される。つまり、反射部9は、情報処理装置1と可搬型メモリ3との位置づれの程度に応じて大きさが決定される。
【0035】
また、反射部9は、メモリインターフェース部32がインターフェース部22に装着された状態において、反射する赤外線の光量が所定の閾値よりも大きくなる反射率となるように形成される。この際、所定の閾値は、受光部8において出射部7から出射された赤外線を受光した状態に基づいて決定される。
【0036】
また、反射部9は、上述した反射部9における反射率等の条件を満たした鏡部材により構成される。なお、反射部9は、本実施形態において、鏡部材として構成したが、これに限られない。反射部9は、出射部7から出射される赤外線を反射できればよく、メモリインターフェース部32の表面を研磨して、赤外線を反射可能な反射率になるようにして形成してもよい。
【0037】
また、制御部23は、メモリ制御部33からの情報処理装置1にデータのバックアップを行う旨の信号に基づいて、可搬型メモリ3に書き込まれるデータのバックアップを取る等の処理を行う。
【0038】
バックアップされるデータは、本実施形態においては、記憶部21に記憶されるように構成されるが、これに限られない。バックアップされるデータは、例えば、メモリ記憶部31や情報処理装置1とネットワーク等を介して接続される外部機器に記憶するように構成することができる。このように構成することにより、可搬型メモリ3においては、データの書き込みが正常に行われなかった場合に、可搬型メモリ3が情報処理装置1とネットワーク等を介して接続される外部機器に接続することにより、この外部機器から可搬型メモリ3に書き込みデータを書き込むように構成することができる。
【0039】
次に、可搬型メモリ3の情報処理装置1からの位置のずれを検知する機構について、図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態におけるデータバックアップシステムSの位置ずれ検知の機構を示す図で、(a)は可搬型メモリ3が情報処理装置1の挿入口に装着された状態を示す図であり、(b)は可搬型メモリ3が情報処理装置1の挿入口からずれた状態を示す図である。
まず、可搬型メモリ3は、情報処理装置1のインターフェース部22に装着される。可搬型メモリ3がインターフェース部22へ装着された状態においては、図3(a)に示すように、可搬型メモリ3側の出射部7及び受光部8と情報処理装置1側の反射部9とが所定の位置関係になる。この状態で、出射部7は、赤外線を出射する。その後、出射された赤外線は、反射部9で所定の角度で反射して、受光部8に受光される。この際、受光部8は、反射部9により反射した赤外線を受光するために、所定の閾値よりも大きい光量の赤外線を受光する。
【0040】
この際、可搬型メモリ3においては、衝撃や振動が加わる等により、情報処理装置1から可搬型メモリ3がずれた場合には、図3(b)に示すように、可搬型メモリ3側の出射部7及び受光部8と情報処理装置1側の反射部9との位置がずれる。この状態においては、出射部7により赤外線が出射されても、反射部9に対して、出射部7の赤外線が照射されないために、受光部8で所定の閾値よりも大きい光量となるような光量の赤外線の反射がされない。このため、可搬型メモリ3においては、可搬型メモリ3と情報処理装置1との位置のずれの検知が可能になる。
【0041】
このように構成されるか可搬型メモリ3において、メモリ制御部33は、メモリインターフェース部32がインターフェース部22に装着されることにより、出射部7から赤外線(所定の波長の光)を出射するように制御する。その結果、出射部7は、所定の波長の光を出射する。出射部7により出射された赤外線は、図3(a)に示すように、情報処理装置1側の反射部9で反射される。反射部9で反射された赤外線は、受光部8で受光される。受光部8では、所定の閾値よりも大きい光量の赤外線が受光される。
【0042】
この際、出射部7からの赤外線は、例えば、情報処理装置1に衝撃が加わる等により、可搬型メモリ3と情報処理装置1との位置がずれてしまった場合には、図3(b)に示すように、反射部9で反射されない。その結果、受光部8は、光量が所定の閾値よりも小さい赤外線を受光する。受光部8において光量が所定の閾値よりも小さい赤外線を受光した場合には、メモリ制御部33は、情報処理装置1にデータのバックアップを行う旨の信号を送信する。その後、メモリ制御部33からの信号を受けた情報処理装置1は、バックアップを行う旨の信号に基づいて、可搬型メモリ3に書き込むデータのバックアップを取るように処理を行う。
【0043】
可搬型メモリ3と情報処理装置1との位置がずれた状態は、可搬型メモリ3が情報処理装置1から外れたり、情報処理装置1から可搬型メモリ3に電源が供給されなかったりする状態となる可能性が高い。この状態においては、情報処理装置1から可搬型メモリ3にデータを書き込んだ場合、可搬型メモリ3ではデータが書き込まれなかったり、異常なデータが書き込まれたりする。そこで、情報処理装置1は、可搬型メモリ3と情報処理装置1との位置がずれた状態となったタイミングで可搬型メモリ3へ書き込まれるデータのバックアップを取る。このため、情報処理装置1においては、定期的にバックアップを取る必要がなくなる。
【0044】
したがって、可搬型メモリ3においては、情報処理装置1と可搬型メモリ3の位置のずれを検知して、この検知したタイミングでバックアップを行うことで、情報処理装置1の処理負担を軽減することができる。
【0045】
また、情報処理装置1は、情報処理装置1への再接続後に、メモリ記憶部31に対してバックアップされたデータを書き込む。このために、可搬型メモリ3においては、ユーザによる再書き込みの操作が不要となる。
【0046】
また、メモリ制御部33は、情報処理装置1に対して、データ入出力端子D+、D−を介して信号を送信するように構成することができる。このように構成することで、可搬型メモリ3においては、バックアップを取る旨の信号を送信するため信号線を新たに設けることなく、データ入出力を行うデータ入出力端子D+、D−で兼用することができる。
【0047】
次に、データバックアップシステムSにおける可搬型メモリ3への書き込み動作について図4及び図5を用いて説明する。図4は、メモリの書き込み時の処理を示すタイミングチャートである。図5は、メモリ書き換え後の処理を示すタイミングチャートである。
まず、可搬型メモリ3と情報処理装置1との位置のずれの可能性がない場合、つまり、正常に書き込みが行われる場合の動作について、図4(a)を用いて説明する。図4(a)は、正常な状態を示すタイミングチャートである。
【0048】
ステップST1において、制御部23は、ユーザからの指示等により、任意の処理を行う。制御部23は、ユーザから可搬型メモリ3のデータの書き換え準備の操作があるまで、任意の処理を行い続ける。具体的には、情報処理装置1においては、アプリケーションを動作させる等の処理が行われる。
【0049】
ステップST2において、制御部23は、メモリの書き換え準備を行う。具体的には、制御部23は、ユーザからの可搬型メモリ3のデータの書き換え準備の操作により、可搬型メモリ3のデータの書き換え準備を行う。
【0050】
ステップST3において、制御部23は、メモリの書き換えを行う。具体的には、制御部23は、書き換え準備が完了することにより、メモリ記憶部31に対して、ファイルを追加する等の可搬型メモリ3のデータの書き換えを行う。
【0051】
ステップST4において、制御部23は、可搬型メモリ3のデータの書き換えが完了することにより、ユーザの指示等を待って、次の処理(任意の処理)を行う。
【0052】
次に、データバックアップシステムSにおいては、可搬型メモリ3と情報処理装置1との位置ずれが生じた場合の動作、つまり、正常にデータの書き込みが行えない可能性がある場合について、図4(b)を用いて説明する。図4(b)は、メモリ書き換え時に位置ずれが生じた場合を示すタイミングチャートである。
ステップST11において、制御部23は、ユーザからの指示等により、任意の処理を行う。制御部23は、ユーザから可搬型メモリ3のデータの書き換え指示があるまで、任意の処理を行い続ける。
【0053】
ステップST12において、制御部23は、メモリの書き換え準備を行う。具体的には、制御部23は、ユーザからの可搬型メモリ3のデータの書き換え指示により、可搬型メモリ3のデータの書き換え準備を行う。可搬型メモリ3のデータの書き換え準備が完了後に、制御部23は、可搬型メモリ3に書き込むデータをメモリ記憶部31に記憶させる。
【0054】
ステップST13において、メモリ制御部33は、赤外線受光失敗のため、位置ずれ通知を行う。メモリ制御部33は、図3(a)に示すような状態から、図3(b)に示すような状態(インターフェース部22において可搬型メモリ3の位置がずれた状態)になった場合には、可搬型メモリ3の位置がずれている旨を情報処理装置1に通知する。
【0055】
可搬型メモリ3においては、位置ずれ通知があった場合とは、具体的には、図3(b)に示すように、可搬型メモリ3がずれてしまって出射部7からの赤外線を受光部8が受光していない状態となった場合である。詳細には、受光部8は、出射部7からの赤外線の光を所定の閾値よりも小さい光量で受光している状態、又は受光しない状態となった場合である。
【0056】
ステップST14において、制御部23は、メモリ書き換えデータバックアップを行う。具体的には、制御部23は、一端、メモリ記憶部31へのデータの書き込みを中断して、記憶部21のバックアップ領域に可搬型メモリ3に書き込まれるデータのバックアップを行う。
【0057】
ステップST15において、制御部23は、メモリ書き換えを行う。具体的には、制御部23は、可搬型メモリ3におけるデータの書き換えを行う。
【0058】
次に、データバックアップシステムSにおいては、可搬型メモリ3の位置づれによりデータの書き込みが行えなかった場合について、図5(a)を用いて説明する。図5(a)は、メモリ書き換えが失敗した場合のタイミングチャートである。
ステップST21において、可搬型メモリ3においては、書き換え中にエラー(Error)が生じる。具体的には、データバックアップシステムSにおいては、可搬型メモリ3と情報処理装置1との位置ずれが生じて、情報処理装置1から可搬型メモリ3に電源が供給されない等により正常なデータが可搬型メモリ3に書き込まれない状態となる。
【0059】
ステップST22において、制御部23は、記憶部21のバックアップ領域にデータがあるかどうかを確認する。具体的には、可搬型メモリ3が再度装着された場合(次起動時)に、制御部23は、記憶部21のバックアップ領域にデータがあるかどうかを確認する。
【0060】
ステップST23において、制御部23は、データを書き戻す。具体的には、制御部23は、記憶部21のバックアップ領域に可搬型メモリ3に書き込むデータのバックアップデータが記憶されている場合には、記憶部21のバックアップ領域にあるデータをメモリ記憶部31に記憶させる。
【0061】
次に、データバックアップシステムSにおいては、バックアップデータの書き込み後の処理について、図5(b)を用いて説明する。図5(b)は、メモリ書き換えが成功した場合のタイミングチャートである。
ステップST31において、制御部23は、メモリ書き換え成功を確認する。具体的には、制御部23は、可搬型メモリ3に情報処理装置1からバックアップデータが書き込まれたか否かの確認を行う。データが書き込まれた場合(成功)には、ステップST26に進む。データが書き込まれなかった場合(失敗)には、再度バックアップデータの書き込みを行う。
【0062】
ステップST32において、制御部23は、可搬型メモリ3にバックアップされたデータが書き込まれた場合には、記憶部21のバックアップ領域内のデータを破棄(消去)する。
ステップST33において、制御部23は、次の処理(任意の処理)を行う。
【0063】
したがって、可搬型メモリ3においては、可搬型メモリ3の位置のずれを検知して、この検知したタイミングでバックアップを行うことで、情報処理装置1の処理負担を軽減することができる。
また、データバックアップシステムSにおいては、可搬型メモリ3と情報処理装置1との位置がずれた場合(位置ずれ通知があった場合)には、記憶部21のバックアップ領域への保存が行われるために、可搬型メモリ3に書き込まれるはずだったデータを失うことなく、その後において、確実に可搬型メモリ3にデータを書き込むことができる。また、データバックアップシステムSにおいては、バックアップデータを可搬型メモリ3に書き込んだ後には、記憶部21のバックアップ領域からデータを破棄するために、記憶部21のデータ領域を圧迫することがない。
【0064】
なお、本実施形態において、データバックアップシステムSは、可搬型メモリ3側に出射部7と受光部8を設け、情報処理装置1側に反射部9を設けたがこれに限られない。データバックアップシステムSは、図6に示すように、変形例として、可搬型メモリ3側に反射部9を設け、情報処理装置1側に出射部7と受光部8を設けるように構成することもできる。このように構成した場合であっても、可搬型メモリ3においては、可搬型メモリ3と情報処理装置1との位置のずれを検知して、この検知したタイミングでバックアップを行うことで、情報処理装置1の処理負担を軽減することができる。なお、図6は、第1の実施形態のデータバックアップシステムSの変形例の機能を示す機能ブロック図である。
【0065】
<第2の実施形態>
第2の実施形態について図7及び図8を用いて説明する。第2の実施形態は、上述した第1の実施形態と異なる点を主に説明し、同様の点は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0066】
第1の実施形態では、情報処理装置1に反射部9を設け、可搬型メモリ3に出射部7及び受光部8を設けたのに対して、本実施形態においては、図7に示すように、情報処理装置1には出射部7を設け、一方の可搬型メモリ3には受光部8を設けるように構成される。つまり、第1の実施形態においては、出射部7から出射される赤外線を反射部9で反射させて受光部8により受光するように、出射部7の赤外線を反射部9を介して間接的に受光するように構成される。一方の本実施形態においては、可搬型メモリ3側に設けられる出射部7から出射される赤外線を情報処理装置1側の受光部8に直接受光させるように構成される。なお、図7は、第2の実施形態におけるデータバックアップシステムSの機能を示す機能ブロック図である。
【0067】
次に、可搬型メモリ3の情報処理装置1からの位置のずれを検知する機構について、図8を用いて説明する。図8は、第2の実施形態におけるデータバックアップシステムSの位置ずれ検知の機構を示す図で、(a)は可搬型メモリ3が情報処理装置1のインターフェース部22(挿入口)に装着された状態を示す図であり、(b)は可搬型メモリ3が情報処理装置1のインターフェース部22(挿入口)からずれた状態を示す図である。
まず、可搬型メモリ3は、インターフェース部22に装着される。可搬型メモリ3がインターフェース部22へ装着された状態においては、図8(a)に示すように、情報処理装置1側の出射部7と可搬型メモリ3側の受光部8とが所定の位置関係になる。この状態で、出射部7は、赤外線を出射する。その後、出射された赤外線は、受光部8に受光される。この際、受光部8は、所定の閾値よりも大きい光量の赤外線を受光する。
【0068】
この際、衝撃や振動が加わる等により、情報処理装置1から可搬型メモリ3がずれた場合には、図8(b)に示すように、情報処理装置1側の出射部7と可搬型メモリ3側の受光部8との位置がずれる。この状態においては、出射部7により赤外線が出射されても、出射部7の赤外線を受光部8により直接受光しない。このために、受光部8は、所定の閾値よりも大きい光量の赤外線を受光しない。
【0069】
このように構成される可搬型メモリ3においては、メモリ制御部33は、メモリインターフェース部32がインターフェース部22に装着されることにより、情報処理装置1により出射部7から所定の波長の光(赤外線)を出射するように制御する。その結果、出射部7は、赤外線を出射する。出射部7により出射された光は、受光部8で受光される。受光部8では、光量が所定の閾値よりも大きい光が受光される。
【0070】
この際、出射部7からの光は、例えば、情報処理装置1に衝撃が加わる等により、可搬型メモリ3が情報処理装置1からずれてしまった場合には、受光部8に直接受光されない場所に照射されるため、受光部8では光量が所定の閾値よりも小さい光が受光される。受光部8において光量が所定の閾値よりも小さい光を受光した場合には、メモリ制御部33は、情報処理装置1にデータのバックアップを行う旨の信号を送信する。その後、メモリ制御部33からの信号を受けた情報処理装置1は、バックアップを行う旨の信号に基づいて、可搬型メモリ3に書き込むデータのバックアップを取るように処理を行う。
【0071】
可搬型メモリ3と情報処理装置1との位置がずれた状態は、可搬型メモリ3が情報処理装置1から外れたり、情報処理装置1から可搬型メモリ3に電源が供給されなかったりする状態となる可能性が高い。この状態では、可搬型メモリ3においては、情報処理装置1からデータが書き込まれた場合に、データが書き込まれなかったり、異常なデータが書き込まれたりする。そこで、情報処理装置1は、可搬型メモリ3と情報処理装置1との位置がずれた状態となったタイミングで可搬型メモリ3へ書き込まれるデータのバックアップを取る。このため、情報処理装置1においては、定期的にバックアップを取る必要がなくなる。
【0072】
したがって、可搬型メモリ3においては、可搬型メモリ3と情報処理装置1との位置のずれを検知して、この検知したタイミングでバックアップを行うことで、情報処理装置1の処理負担を軽減することができる。
【0073】
なお、本実施形態において、データバックアップシステムSは、情報処理装置1には出射部7を設け、一方の可搬型メモリ3には受光部8を設けるように構成したが、これに限られない。データバックアップシステムSは、図9に示すように、変形例として、情報処理装置1には受光部8を設け、一方の可搬型メモリ3には出射部7を設けるように構成してもよい。このように構成した場合であっても、可搬型メモリ3においては、可搬型メモリ3と情報処理装置1との位置のずれを検知して、この検知したタイミングでバックアップを行うことで、情報処理装置1の処理負担を軽減することができる。なお、図9は、第2の実施形態における変形例の機能を示す機能ブロック図である。
【0074】
<第3の実施形態>
第3の実施形態のデータバックアップシステムSについて以下説明する。第3の実施形態は、上述した第1及び第2の実施形態と異なる点を主に説明し、同様の点は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0075】
第3の実施形態は、上述した第1及び第2の実施形態とは、可搬型メモリ3の位置ずれが検知され、その後に、可搬型メモリ3が引き抜かれて、正常にデータが保存されなかった場合の可搬型メモリ3のデータ処理が異なる。したがって、第3の実施形態においては、第1及び第2の実施形態のデータバックアップシステムSの機能ブロック等が適用可能である。なお、本実施形態においては、少なくとも受光部8を可搬型メモリ3側に設けた例について説明するがこれに限られず、可搬型メモリ3の位置ずれを検知した信号に基づいて可搬型メモリ3が動作するように構成できればよい。
【0076】
また、本実施形態においては、メモリ記憶部31は、データ記憶領域の他に、さらに、バックアップ領域が設けられる。
メモリ制御部33は、引き抜きが検知された場合には、引き抜きが検知されたときに書き込まれているデータのデータアドレスや、書き込みが予定されるデータ領域にあるデータをバックアップ領域に記憶させる。
【0077】
メモリ制御部33は、可搬型メモリ3と情報処理装置1との間で行われる所定の波長の光の受け渡しの結果、受光した光の光量が所定の閾値よりも小さい場合には、可搬型メモリ3にデータのバックアップを行うように制御する。
【0078】
このように可搬型メモリ3を構成することにより、受光した光の光量が所定の閾値よりも小さい場合、すなわち、可搬型メモリ3の情報処理装置1からの位置ずれが検知された場合には、メモリ記憶部31にデータのバックアップを行う。
【0079】
したがって、可搬型メモリ3を情報処理装置1に再度接続するだけ、バックアップされたデータに基づいて、当該データの復元に利用することができる。このため、ユーザによる再度の書き換え操作が不要になる。
【0080】
また、メモリ制御部33は、情報処理装置1から可搬型メモリ3へのデータの書き込み中に、受光部8により受光した光の光量が所定の閾値よりも小さくなった場合には、当該可搬型メモリ3における書き込み中のデータのアドレス情報のバックアップを行うようにメモリ記憶部31を制御する。
【0081】
このように構成される可搬型メモリ3は、情報処理装置1に再度接続された際に、メモリ記憶部31に記憶されているデータのアドレス情報に基づいて、残りのデータの書き込みを行えばよく、書き込み処理を再度1から行う必要がないために、ユーザによる再度の書き換え操作が不要になる上に、書き換え作業を速くすることができる。この場合、アドレスが分かっていれば、引き抜き前の領域については、データの破損がない状態に復旧されるために、確実にデータの書き換えを行うことができる。
【0082】
メモリ制御部33は、情報処理装置1から可搬型メモリ3へのデータの書き込み中に、受光部8により受光した光の光量が所定の閾値よりも小さくなった場合には、当該データの書き込みに係る書き込みが完了している領域のデータ及び当該データの書き込みに係る書き込みを行う予定の領域のデータのバックアップを行うようにメモリ記憶部31を制御する。
【0083】
このように構成される可搬型メモリ3においては、書き込み時に引き抜き検知、当該書き込み済領域及び書き込み予定領域のデータをバックアップすることができるために、例えば、引き抜きにより、書き換えに係るデータが破損していた場合においても、再度接続することにより、特段の操作を行わずに、データが復元されるために、再度データの書き換えを行うことができる。
【0084】
メモリ制御部33は、情報処理装置1から可搬型メモリ3へデータの書き込み予定がある状態において、受光部8により受光した光の光量が所定の閾値よりも小さくなった場合には、当該データの書き込みを行う予定の領域のデータのバックアップを行うようにメモリ記憶部31を制御する。
【0085】
このように可搬型メモリ3を構成することにより、再使用可能な状態に復元されるために、例えば、ユーザは、書き換え前のデータで、書き換えまでの間の運用を行うことができる。
【0086】
次に、第3の実施形態においては、情報処理装置1からメモリ記憶部31へのデータの書き込み中に、可搬型メモリ3の引き抜きが検知され、その後に、可搬型メモリ3が引き抜かれた場合の処理の流れの一例について、図10(a)を用いて説明する。また、以下の説明においては、図2に示すように、可搬型メモリ3側に出射部7と受光部8を備え、情報処理装置1側に反射部9を備える例を用いて説明する。なお、図10(a)は、メモリ書き換え中に位置ずれが生じた場合の処理の一例を示すタイミングチャートである。
【0087】
ステップS41において、受光部8は、位置ずれを検知する。具体的には、受光部8は、本実施形態においては、出射部7から出射された赤外線が所定の光量受光していないことをもって、可搬型メモリ3の位置ずれが生じていることを検知する。
【0088】
ステップS42において、メモリ制御部33は、書き込みアドレスのバックアップを行う。具体的には、メモリ制御部33は、位置ずれが検知された時点で書き込まれているメモリ記憶部31のデータ記憶領域のアドレス情報を、メモリ記憶部31のバックアップ領域に記憶する。
【0089】
ステップS43において、可搬型メモリ3が引き抜かれて、メモリ書き換え中にErrorが発生する。メモリ記憶部31においては、情報処理装置1からのデータの書き換えが中断する。
【0090】
ステップS44において、メモリ制御部33は、アドレスがバックアップされているかどうかを確認する。メモリ制御部33は、メモリ記憶部31のバックアップ領域に記憶されたアドレス情報を確認する。
【0091】
ステップS45において、メモリ制御部33は、アドレスがバックアップされていれば、当該アドレスに係るデータが壊れていると判断する。すなわち、メモリ制御部33は、ステップS42において、位置ずれの検知の結果、メモリ記憶部31のバックアップ領域に書き換え中のアドレス情報が記憶されているため、当該アドレスに係るデータの書き換えが完了していない(データが壊れている)と判断する。
【0092】
ステップS46において、メモリ制御部33は、メモリの再書き換えを行う。具体的には、メモリ制御部33は、ステップS45において、アドレスに係るデータの書き換えが完了していないとの判断に基づいて、制御部23に対してアドレス情報に対応するデータの送信をする命令を送信し、受信したデータに基づいてメモリ記憶部31のデータ記憶領域のアドレス情報に対応する位置から再度データの書き換えを行う。
【0093】
したがって、データバックアップシステムSにおいては、可搬型メモリ3へのデータの書き換え中に、可搬型メモリ3が引き抜かれて、正常にデータの書き換えが行われない場合であっても、再度、情報処理装置1へ可搬型メモリ3を接続するだけで、ユーザのデータの書き換え操作を行うことなく、自動的にデータの書き換えを行うことができる。また、データバックアップシステムSにおいては、書き換えが中断される前のアドレス情報を記憶しているため、当該アドレス情報に基づいた領域から書き換えを行うことができ、書き換えの処理を速く行うことができる。
【0094】
次に、情報処理装置1からメモリ記憶部31へのデータの書き込み中に、可搬型メモリ3の引き抜きが検知され、その後に、可搬型メモリ3が引き抜かれた場合の処理の流れの他の例について、図10(b)を用いて説明する。なお、図10(b)は、メモリ書き換え中に位置ずれが生じた場合の処理の他の例を示すタイミングチャートである。
【0095】
ステップS51において、受光部8は、位置ずれを検知する。具体的には、受光部8は、本実施形態においては、所定の光量の赤外線が受光していないことを検知する。
【0096】
ステップS52において、メモリ制御部33は、書き換え中のデータのバックアップを行う。具体的には、メモリ制御部33は、位置ずれの検知に基づいて、書き換え中のデータを、メモリ記憶部31のバックアップ領域に記憶する。
【0097】
ステップS53において、可搬型メモリ3が引き抜かれて、メモリ書き換え中にErrorが発生する。メモリ記憶部31においては、情報処理装置1からのデータの書き換えが中断する。
【0098】
ステップS54において、メモリ制御部33は、バックアップ領域に書き換え中のデータがバックアップされているかどうかを確認する。メモリ制御部33は、メモリ記憶部31のバックアップ領域のアドレス情報を確認する。
【0099】
ステップS55において、メモリ制御部33は、書き換え中のデータがバックアップされていれば、書き込み中に可搬型メモリ3の位置ずれがあったと判断する。すなわち、メモリ制御部33は、ステップS52において、位置ずれの検知の結果、メモリ記憶部31のバックアップ領域に書き換え中のデータが記憶されているため、データの書き換えが完了していないと判断する。
【0100】
ステップS56において、メモリ制御部33は、データを書き戻す。具体的には、メモリ制御部33は、ステップS55での判断に基づいて、メモリ記憶部31のバックアップ領域に記憶されている書き換え中のデータを、書き換えが行われるメモリ記憶部31のデータ記憶領域に書き戻す。
【0101】
したがって、データバックアップシステムSにおいては、可搬型メモリ3へのデータの書き換え中に、可搬型メモリ3が引き抜かれて、例えば、書き換え中のデータが破損した場合でも、再度、情報処理装置1へ可搬型メモリ3を接続することで、ユーザのデータの書き換え操作を行うことなく、自動的にデータの復元を行うことができる。
【0102】
次に、情報処理装置1からメモリ記憶部31へのデータの書き込み前に、可搬型メモリ3の引き抜きが検知され、その後に、可搬型メモリ3が引き抜かれた場合の処理の流れの一例について、図11を用いて説明する。本例において、メモリ制御部33は、情報処理装置1からの処理命令を先読みして、データの書き換えが行われることを確認している状態の下で以下の処理が行われる。なお、図11は、メモリ書き換え前に位置ずれが生じた場合の処理を示すタイミングチャートである。
【0103】
ステップS61において、メモリ制御部33は、位置ずれを検知する。具体的には、メモリ制御部33は、本実施形態においては、受光部8において、所定の光量の赤外線が受光していないことを検知する。
【0104】
ステップS62において、メモリ制御部33は、書き換え中のデータのバックアップを行う。具体的には、メモリ制御部33は、データの書き換えが行われること予め確認している書き換え予定のデータを、メモリ記憶部のバックアップ領域に記憶する。
【0105】
ステップS63において、可搬型メモリ3が情報処理装置1から引き抜かれて、メモリ書き換え前にErrorが発生する。メモリ記憶部31においては、情報処理装置1との接続が切断する。
【0106】
ステップS64において、メモリ制御部33は、メモリ記憶部31のバックアップ領域に書き換え予定のデータがバックアップされているかどうかを確認する。
【0107】
ステップS65において、メモリ制御部33は、書き換え中のデータがバックアップされていれば、書き込み中に可搬型メモリ3の位置ずれがあったと判断する。すなわち、メモリ制御部33は、ステップS62において、位置ずれの検知の結果、メモリ記憶部31のバックアップ領域に書き換え中のデータが記憶されているため、データの書き換えが完了していないと判断する。
【0108】
ステップS66において、メモリ制御部33は、(バックアップ領域にデータが)あればデータを書き戻す。具体的には、メモリ制御部33は、ステップS65での判断に基づいて、メモリ記憶部31のバックアップ領域に記憶されている書き換え前のデータを書き換えが行われるデータ領域に書き戻す。
【0109】
したがって、データバックアップシステムSにおいては、可搬型メモリ3へのデータの書き換え中に、可搬型メモリ3が引き抜かれて、例えば、書き換え中のデータが破損した場合でも、再度、情報処理装置1へ可搬型メモリ3を接続することで、ユーザの操作を行うことなく、自動的にデータの復元が行われるために、例えば、引き抜きにより、データが破損してしまった場合であっても、自動的に引き抜き前の状態にデータを戻すことができる。その結果、ユーザは、データの運用を行うことができる。
【0110】
なお、本実施形態においては、メモリ制御部33がメモリ記憶部31へのバックアップデータ(データアドレス又は書き込み予定のデータ)の確認を行うように構成したが、これに限られず、例えば、情報処理装置1に差し込まれたことを契機にして制御部23がメモリ記憶部31へのバックアップデータの確認を行うように構成してもよい。また、本実施形態においては、可搬型メモリ3の引き抜き後に、再度可搬型メモリ3が差し込まれた場合には、メモリ制御部33がメモリ記憶部31のバックアップの状態を確認するように構成したが、これに限られず、情報処理装置1に差し込まれたことを契機にして制御部23がメモリ記憶部31へのバックアップデータの確認を行うように構成してもよい。
【0111】
以上のように構成されるデータバックアップシステムSは、情報処理装置1と、可搬型メモリ3と、を備える。
情報処理装置1は、USB規格に準拠して可搬型メモリ3との間でデータの送受信が可能に構成される。
可搬型メモリ3は、メモリインターフェース部32と、メモリ記憶部31と、を有する。
メモリインターフェース部32は、情報処理装置1の挿入口に着脱可能に構成され、USB規格に準拠してデータの送受信可能に構成される。
メモリ記憶部31は、情報処理装置1へのデータの書き込み及び読み出しが行われる。
また、データバックアップシステムSにおいては、情報処理装置1又は可搬型メモリ3のいずれかに、受光部8(位置ずれ検知部)を有する。
受光部8は、情報処理装置1と可搬型メモリ3との間で所定の光の受け渡しの結果、受け渡される光量が所定の閾値よりも低い場合に、情報処理装置1と可搬型メモリ3との位置ずれを検知する。
【0112】
このように構成されるデータバックアップシステムSにおいては、受光部8により、情報処理装置1と可搬型メモリ3との間で所定の光の受け渡しの結果、受け渡される光量が所定の閾値よりも低い場合に、情報処理装置1と可搬型メモリ3との位置ずれが検知された場合には、情報処理装置1から可搬型メモリ3へ書き込まれるデータ(例えば、情報処理装置1側から書き込むデータ、可搬型メモリ3側で書き込まれたデータ又は可搬型メモリ3側で書き換えられたデータ等)のバックアップを行う。
【0113】
したがって、データバックアップシステムSにおいては、可搬型メモリ3を再度情報処理装置1に接続することにより、バックアップしたデータを自動的に可搬型メモリ3に書き込むことができ、ユーザは再度の書き込み操作を行う必要がない。
【0114】
なお、以上、本発明のデータバックアップシステムSの好適な実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0115】
また、上述した実施形態においては、記憶装置として可搬型メモリ3に適用したが、これに限られない。記憶装置は、外部機器のインターフェース部と記憶装置のインターフェース部をケーブルを介して接続するように構成することができる。記憶装置は、例えば、情報処理装置とケーブルを介して接続されるプリンタやハードディスク等により構成することができる。このように構成した場合には、情報処理装置は、記憶装置とケーブルあるいは外部機器とケーブルとの位置がずれてしまったことを検知して、バックアップを取るように構成される。
【0116】
また、上述した実施形態においては、本発明のデータの書き込みの一例として、データの書き換えの説明を行ったが、データの書き込みの用語は、既にデータがある場合(書き換え)と、データがない場合(書き込み)を含む概念として定義する。
【0117】
また、上述した実施形態においては、USBと異なる規格に準拠した信号を送受信可能な赤外線により位置ずれの検知を行ったがこれに限られず、USBと異なる規格に準拠した信号を送受信可能な光であればよい。さらに、位置ずれの検知は、光に限られず、情報処理装置1と、可搬型メモリ3との位置ずれを検知できればよく、周知の位置ずれ検知手段を用いて構成してもよい。
【0118】
また、上述した実施形態においては、データバックアップシステムSは、USBの規格に準拠したインターフェースを有する情報処理装置1と可搬型メモリ3から構成されていたが、これに限られない。例えば、図1(a)に示すように、ICカード100と、情報処理装置1に接続されたICカードリーダ101により構成してもよい。
【0119】
また、上述した実施形態においては、データバックアップシステムSは、情報処理装置1と可搬型メモリ3との位置づれを検知した場合に、情報処理装置1により可搬型メモリ3に書き込まれるデータのバックアップを行うように構成したが、これに限られない。
データバックアップシステムSにおいては、情報処理装置1と可搬型メモリ3との位置づれを検知した場合には、例えば、単に位置づれを検知した旨をディスプレイ4に表示する等、ユーザに情報処理装置1と可搬型メモリ3との位置づれがあった旨を報知するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0120】
1 情報処理装置(外部機器)
3 可搬型メモリ(記憶装置)
5 反射部
7 出射部
8 受光部(位置ずれ検知部)
22 挿入口(インターフェース部)
32 メモリインターフェース部(インターフェース部)
33 メモリ制御部(信号送信部)
D+、D− データ入出力端子
S データバックアップシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の規格に準拠して形成される外部機器の挿入口に着脱可能に構成され、前記所定の規格に準拠して形成されるインターフェース部と、前記外部機器によりデータの書き込み及び読み出しが行われる記憶部とを備える記憶装置において、
所定の波長の光を出射する出射部と、
前記所定の波長の光を受光する受光部と、
前記受光部により受光した光の光量が所定の閾値よりも小さい場合には、前記外部機器にデータのバックアップを行う旨の信号を送信する信号送信部とを備え、
前記信号送信部は、前記インターフェース部が前記外部機器の挿入口に装着された場合に、前記出射部から前記所定の波長の光を出射するように制御することを特徴とする記憶装置。
【請求項2】
所定の規格に準拠して形成される外部機器の挿入口に着脱可能に構成され、前記所定の規格に準拠して形成されるインターフェース部と、前記外部機器によりデータの書き込み及び読み出しが行われる記憶部とを備える記憶装置において、
前記インターフェース部が前記外部機器の挿入口に装着された状態において、当該外部機器から出射される所定の波長の光を反射するように前記インターフェース部上の所定の位置に配置される反射部を備え、
前記反射部は、前記インターフェース部が前記外部機器の挿入口に装着された状態において前記外部機器から出射される光を反射可能な所定の大きさであると共に、反射する光の光量が所定の閾値よりも大きくなる反射率となるように形成されることを特徴とする記憶装置。
【請求項3】
前記反射部は、鏡部材により構成されることを特徴とする請求項2記載の記憶装置。
【請求項4】
所定の規格に準拠して形成される外部機器の挿入口に着脱可能に構成され、前記所定の規格に準拠して形成されるインターフェース部と、前記外部機器によりデータの書き込み及び読み出しが行われる記憶部とを備える記憶装置において、
前記外部機器から出射される所定の波長の光を受光する受光部と、
前記受光部により受光した光の光量が所定の閾値よりも小さい場合に、前記外部機器にデータのバックアップを行う旨の信号を送信する信号送信部とを備えることを特徴とする記憶装置。
【請求項5】
所定の規格に準拠して形成される外部機器の挿入口に着脱可能に構成され、前記所定の規格に準拠して形成されるインターフェース部と、前記外部機器によりデータの書き込み及び読み出しが行われる記憶部とを備える記憶装置において、
所定の波長の光を前記外部機器へ出射する出射部と、
前記インターフェース部が前記外部機器の挿入口に装着された場合に、前記出射部から前記所定の波長の光を出射するように制御する信号送信部とを備え、
前記出射部は、前記インターフェース部が前記外部機器の挿入口に装着された状態において、前記外部機器に光を受光可能な前記インターフェース部上の所定の位置に配置されることを特徴とする記憶装置。
【請求項6】
前記インターフェース部は、前記外部機器との間でデータの入出力を行うデータ入出力端子を有し、
前記信号送信部は、前記データ入出力端子を介して前記外部機器への信号を送信することを特徴とする請求項1又は4記載の記憶装置。
【請求項7】
前記出射部は、所定の波長の光として赤外線を射出するように構成されることを特徴とする請求項1又は5記載の記憶装置。
【請求項8】
前記記憶部には、前記外部機器に再接続した場合には、当該外部機器によりバックアップされたデータが記憶されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の記憶装置。
【請求項9】
所定の規格に準拠して形成される外部機器の挿入口に着脱可能に構成され、前記所定の規格に準拠して形成されるインターフェース部と、前記外部機器によりデータの書き込み及び読み出しが行われる記憶部とを備える記憶装置において、
前記外部機器との間で行われる所定の波長の光の受け渡しの結果、受光した光の光量が所定の閾値よりも小さい場合には、前記記憶部にデータのバックアップを行うように制御する記憶制御部とを備えることを特徴とする記憶装置。
【請求項10】
前記記憶制御部は、前記外部機器から前記記憶部へのデータの書き込み中に、前記受光した光の光量が所定の閾値よりも小さくなった場合には、当該記憶部における書き込み中のデータのアドレス情報のバックアップを行うように当該記憶部を制御することを特徴とする請求項9に記載の記憶装置。
【請求項11】
前記記憶制御部は、前記外部機器から前記記憶部へのデータの書き込み中に、前記受光した光の光量が所定の閾値よりも小さくなった場合には、当該データの書き込みに係る書き込みが完了している領域のデータ及び当該データの書き込みに係る書き込みを行う予定の領域のデータのバックアップを行うように当該記憶部を制御することを特徴とする請求項9に記載の記憶装置。
【請求項12】
前記記憶制御部は、前記外部機器から前記記憶部へデータの書き込み予定がある状態において、前記受光した光の光量が所定の閾値よりも小さくなった場合には、当該データの書き込みを行う予定の領域のデータのバックアップを行うように当該記憶部を制御することを特徴とする請求項9に記載の記憶装置。
【請求項13】
所定の規格に準拠してデータの送受信が可能な情報処理装置と、当該情報処理装置の挿入口に着脱可能に構成され、前記所定の規格に準拠して形成されるインターフェース部と、前記情報処理装置によりデータの書き込み及び読み出しが行われる記憶部とを有する記憶装置と、を備えるデータバックアップシステムにおいて、
前記情報処理装置と前記記憶装置との間で所定の光の受け渡しの結果、受け渡される光量が所定の閾値よりも低い場合に、前記情報処理装置と前記記憶装置との位置ずれを検知する位置ずれ検知部を備え、
前記位置ずれ検知部により、前記情報処理装置と前記記憶装置との位置ずれが検知された場合には、前記情報処理装置から前記記憶装置へ書き込まれるデータのバックアップを行うことを特徴とするデータバックアップシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−210249(P2011−210249A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49538(P2011−49538)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】