説明

記録システム、記録装置、撮像装置、UI情報作成方法、及びプログラム

【課題】撮像装置から記録装置に画像データを伝送して印刷する場合において、撮像装置が認識できない記録装置の互換性による印刷設定を可能とする撮像装置の印刷設定画面を提供することを目的とする。
【解決手段】記録装置と撮像装置を直接接続して通信が確立すると、撮像装置と記録装置との間で互換性とユーザインターフェース(UI)情報とを絡めて双方向の通信が行われる。撮像装置では、その互換性とUI情報とを元に印刷設定画面を構築することで、ユーザは印刷指示が可能となる。記録装置と撮像装置とは印刷指示に従って、それぞれの画像処理を行う。このような構成とすることによって課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録システム、記録装置、撮像装置、UI情報作成方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、簡単な操作で被写体を撮影してデジタル画像データ(画像データ)に変換できるデジタルカメラが広く使用されるようになっている。このようなデジタルカメラで撮影した画像データを印刷する場合、通常、一旦、撮影された画像データをPC(パーソナルコンピュータ)に取り込み、PCで画像処理を行った後、PCからカラープリンタに出力して印刷する方法が一般的である。これに対して、最近はPCを介することなくデジタルカメラとカラープリンタとを接続し、画像データを伝送して印刷することができるカラープリントシステムが開発されている。
伝送するための規約として、例えば、PictBridgeが代表的である。PictBridgeでは、互いの能力(Capability)を数値のパラメータを用いて通信する(特許文献1参照)。
また、デジタルカメラで撮影された画像データをよりきれいに出力するための技術も多く開示されている。その一例としては、デジタルカメラで撮影された画像の撮影時に発生するホワイトバランスのずれやコントラストの低下等を出力時に補正し、よりきれいに出力する手法が知られている(特許文献2参照)。この技術は、画像を特徴付ける画像の濃度、彩度、色相、明度等のヒストグラムを個々の画像の特徴として抽出し、それらに基づいて画像をより鮮明に出力するように、画像を補正するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−66602号公報
【特許文献2】特開2000−13625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、デジタルカメラからプリンタに画像データを直接伝送して印刷する場合は、デジタルカメラは、メーカごとにその仕様や操作の方法が異なっているため、お互いのCapabilityを予測するために互いの情報の交換が必須となる。しかしながら、現在のCapabilityは、プリンタからデジタルカメラに単一の方向に送られるものであり、デジタルカメラが認識できないCapabilityがあった場合、それを無視する。そのため、プリンタの内臓ファームウェアのヴァージョンを上げて新規に画像処理の機能や、ペーパーサイズ、ペーパータイプ等の設定が可能となっても、デジタルカメラ側では、それらを認識できずにプリンタの機能を使えないという事態が生じ得る。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、プリンタが有する印刷の機能をより多く利用できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明に係る記録システムは、撮像装置と記録装置とが接続され、前記撮像装置により前記記録装置に画像データが送信されて前記記録装置が前記画像データを記録する記録システムであって、前記記録装置は、前記撮像装置から機能情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された機能情報と前記記録装置が有している機能情報とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較の結果から前記撮像装置のUI情報を作成するUI情報作成手段と、前記UI情報作成手段により作成されたUI情報を前記撮像装置に送信する送信手段と、を有し、前記撮像装置は、前記送信手段により送信されたUI情報により、前記撮像装置のUI画面の作成を行うUI画面作成手段と、前記UI画面作成手段により作成されたUI画面より印刷設定を行う印刷設定手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、プリンタが有する印刷の機能をより多く利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】記録システムに係る構成を示す図である。
【図2】通信の処理に係る手順を示す図である。
【図3】UI作成情報の一例を示す図である。
【図4】UI情報を作成する処理に係るフローチャートを示す図を示す図である。
【図5】Capability、パラメータ等の一例を示す図である。
【図6】Capabilityのスクリプト表記の一例を示す図である。
【図7】UI情報のスクリプト表記の一例を示す図である。
【図8】UI情報の作成方法の一例を示す図である。
【図9】UI情報から作成されるUI画面の一例を示す図である。
【図10】プリントジョブファイルの作成処理に係るフローチャートを示す図である。
【図11】プリントジョブファイルの一例を示す図である。
【図12】印刷の処理に係るフローチャートを示す図である。
【図13】通信の処理に係る手順を示す図である。
【図14】画像データの送信の処理に係るフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0010】
(第1の実施形態)
図1(A)は、本実施形態に係る記録システムの構成を示す図であり、記録装置の一例であるプリンタ装置101と撮像装置の一例であるデジタルカメラ102とを接続した状態を示す図である。プリンタ装置101は、ホストコンピュータ(以下、PC)からデータを受信して印刷する通常のPCプリンタとしての機能と、メモリカード等の記憶媒体に記憶されている画像データを直接読取って印刷する機能とを有している。また、接続部103(後述の通信IF143の一例)とデジタルカメラ102の接続部104(後述の通信IF125の一例)とをケーブル105で接続することで、デジタルカメラ102からの画像データをダイレクトに受信して印刷する機能を有している。
図1(A)に示すように、プリンタ装置101にデジタルカメラ102が接続された場合は、操作パネル106(後述の表示装置150の一例)には、カメラマークだけが表示され、操作パネル106における表示操作が無効となる。したがって、これ以降は、デジタルカメラ102の表示部(後述の表示装置132の一例)への画像表示のみが有効となり、ユーザは、デジタルカメラ102を使用して印刷に係る指定を行うことができる。
【0011】
図1(B)は、デジタルカメラ102のハードウェアの構成を示す図である。制御部121は、CPU等であり、デジタルカメラ102全体を制御する。撮像部123は、被写体を撮影することにより得られる画像信号を変換処理して画像データを生成する。外部記憶装置124は、ハードディスク、メモリカード等であり、画像データ等を記憶する。通信IF125は、プリンタ装置101等の外部機器との接続を制御する。ROM126は、変更を必要としないプログラム、パラメータ等を格納する。RAM127は、外部機器等から供給されるプログラム、データ等を一時的に記憶する。操作入力IF128は、入力機器131との接続を制御し、入力機器131を介してユーザによる操作を受け付け、デジタルカメラ102にデータを入力する。表示IF129は、画像データ、その他のデータを表示する表示装置132との接続を制御する。システムバス130は、信号線等であり、各ユニットを通信可能に接続する。なお、IFは、インターフェイスの略称である。
なお、デジタルカメラ102の構成としては、内部に記憶手段として、メモリ(外部記憶装置124)を備えるものや、着脱可能なメモリを装着するスロットを備えたもの等、種々の構成を採用することができる。
図1(C)は、プリンタ装置101のハードウェアの構成を示す図である。印刷部140は、印刷ジョブ等に基づいて印刷を行う。制御部141は、CPU等であり、プリンタ装置101全体を制御する。外部記憶装置142は、ハードディスク、メモリカード等であり、各種のデータ等を記憶する。通信IF143は、デジタルカメラ102等の外部機器との接続を制御する。ROM144は、変更を必要としないプログラム、パラメータ等を格納する。RAM145は、外部機器等から供給されるプログラム、データ等を一時的に記憶する。操作入力IF146は、入力機器149との接続を制御し、入力機器149を介してユーザによる操作を受け付け、プリンタ装置101にデータを入力する。表示IF147は、各種のデータを表示する表示装置150との接続を制御する。システムバス148は、信号線等であり、各ユニットを通信可能に接続する。なお、プリンタ装置101の構成としては、デジタルカメラ102の構成と同様に、種々の構成を採用することができる。
【0012】
図2は、プリンタ装置101とデジタルカメラ102とを接続した場合における通信の処理に係る手順を示す図である。ここでは、図1(A)に示すようにプリンタ装置101とデジタルカメラ102とが接続され、通信が確立されたことをそれぞれの機器が検知すると、これらの機器間で通信が可能となる。なお、通信等の処理は、これら機器に実装されているアプリケーションにより実行される。例えば、制御部141が、外部記憶装置142に格納されたプログラムの手順に従って処理を行うことによって、プリンタ装置101における機能及び後述するフローチャートに係る処理が実現される。また、例えば、制御部121が、外部記憶装置124に格納されたプログラムの手順に従って処理を行うことによって、デジタルカメラ102における機能及び後述するフローチャートに係る処理が実現される。
【0013】
S200では、デジタルカメラ102及びプリンタ装置101のうち少なくとも一方は、ダイレクトプリント(DP)が実行可能であるか否かの判断を行う。実行可能であると判断された場合、デジタルカメラ102は、S201の処理を行う。なお、デジタルカメラ102にDPが実装されていない場合は、通信制御は実行されない。
S201では、デジタルカメラ102は、デジタルカメラ102のUI(ユーザインターフェース)作成情報をプリンタ装置101に送信する。UI作成情報の一例を図3に示す。図3に示すように、UI作成情報は、デジタルカメラ102における印刷の設定に係る画面(印刷設定画面)を構成する要素のテンプレートである。UI作成情報には、Capabilityを示す数値とそのパラメータの機能を示す文字列とが設定される。名前(例えば、quality name)は、印刷設定画面の選択時に使用する名前を示す。このようにUI作成情報をスクリプト表記とし、他の通信プロトコルのアーキテクチャへの移植を容易にし、情報のやり取りをより標準化しやすくする。このスクリプトは、XML準拠であってもよい。
S202では、デジタルカメラ102は、自己が有するプリンタ装置のCapabilityをプリンタ装置101に対して送信する。従来のCapability通信では、デジタルカメラ102からプリンタ装置101に対してCapabilityを要求する単方向の通信であった。これに対し、本実施形態では、後述するS217において、S202とは逆方向にプリンタ装置101のCapabilityをデジタルカメラ102へ送信することで双方向の通信を行う。
【0014】
S202の後、UI情報作成手段の一例であるプリンタ装置101は、S212で受信したUI作成情報とS213で受信した機能情報(Capability)とを元にUI情報を作成する(S214,S215)。処理の詳細については、図4を用いて説明する。プリンタ装置101は、作成したUI情報をデジタルカメラ102に送信する(S216)。続いて、プリンタ装置101は、自己のCapabilityをデジタルカメラ102に送信する(S217)。
デジタルカメラ102は、UI情報を受信し(S203)、Capabilityを受信する(S204)。続いて、UI画面作成手段の一例であるデジタルカメラ102は、印刷設定画面としてのUI画面の作成を行う(S205〜S207)。UI画面の作成については、図5を用いて説明する。このとき、デジタルカメラ102は、自己が有するプリンタ装置のCapabilityとプリンタ装置101のCapabilityとに基づいて、デジタルカメラ102側で処理可能な機能とプリンタ装置101側で処理する機能との判別を行う。デジタルカメラ102は、UI画面の作成を完了すると、作成したUI画面を表示装置132に表示する(S207)。ここで、デジタルカメラ102は、ユーザによる印刷設定の入力を待ち(S208)、印刷の指示を受け付けると、設定に従ってプリントジョブファイルの作成を行う。プリントジョブファイルに関しては、図10を用いて説明する。そして、デジタルカメラ102は、プリントジョブファイルを作成すると、作成したプリントジョブファイルをプリンタ装置101へ送信する(S209)。続いて、デジタルカメラ102は、ユーザによる印刷設定に従ってデジタルカメラ102で行うべき画像処理(画像補正等)を行う(S210)。
【0015】
ここで、プリンタ装置101は、プリントジョブファイルを受信すると(S218)、プリントジョブファイル(印刷ジョブ)を解析し(S219)、ジョブを生成する。他方、デジタルカメラ102は、ユーザにより指定された画像ファイルをプリンタ装置101に送信する(S211)。S210及びS211の一連の処理は、指定された画像ファイルの枚数分繰り返して行われる。プリンタ装置101は、生成したジョブとS211で送信された画像ファイルとを元にプリンタ装置101側で行う画像処理(画像補正等)を行い(S222)、印刷を開始する(S223)。印刷が終了すると、プリンタ装置101は、デジタルカメラ102に印刷が終了した旨の通知(印刷終了通知)を行い(S224)、通信(シーケンス)を終了する。
【0016】
ここで、図2のS215で作成されるUI情報について図4〜図8を参照して詳細に説明する。図4は、プリンタ装置101がUI情報を作成する処理に係るフローチャートを示す図である。図5は、プリンタ装置101とデジタルカメラ102との間での通信に係る規約(パラメータ)の一例であるCapabilityのパラメータ等を示す図である。図6は、通信時に用いるCapabilityをスクリプト表記とした例を示す図である。図7は、UI情報の一例を示す図である。図8は、UI情報が作成される例を示す図である。
はじめに、図4に示すフローチャートを参照してUI情報の作成に係る処理を詳細に説明する。
S401では、プリンタ装置101は、自己が有するCapabilityとデジタルカメラ102が有するプリンタ装置のCapabilityの解析を行い、続いて、S402の処理を行う。Capabilityは、図5に示すように、「quality」として設定できる機能として、パラメータ「1000」、「1001」、及び「1002」の夫々に対応して、「normal」、「draft」、及び「fine」の3種類がある。ここで、図6(1)の例では、「quality」として「1001」及び「1002」、つまり「normal」及び「fine」の2項目について印刷設定が可能であることを示す。他のパラメータについても同様である。
S402では、プリンタ装置101は、全てのCapabilityについてS403,S404の一連の処理を繰り返すことで、プリンタ装置101が有するCapabilityとデジタルカメラ102が有するプリンタ装置のCapabilityを比較する。プリンタ装置101は、デジタルカメラ102が有するプリンタ装置のCapabilityには含まれないが、自己のCapabilityに含まれる項目(機能)を、受信したUI作成情報に追加することで、UI情報を作成する。
【0017】
図7は、UI情報の一例であり、「quality」に対して「画質」、パラメータ「1000」に対しては「ノーマル」という文字列がマッピングされていることを示す。他の要素についても同様である。プリンタ装置101は、自身のCapabilityを有し、デジタルカメラ102は、自身が認識可能なプリンタ装置のCapabilityを有し、UI情報は、Capabilityに対応して、機能を示す文字列を有している。
図8に示す801はデジタルカメラ102から受信したCapability、802はデジタルカメラ102から受信したUI作成情報、803はプリンタ装置101が有するCapability、804はプリンタ装置101が作成したUI情報である。ここで、デジタルカメラ102が有するプリンタ装置のCapabilityが有する機能として、画質は「ノーマル」及び「ファイン」、ペーパーサイズは「デフォルト」及び「L判」、ペーパータイプは「デフォルト」及び「フォト」の選択ができることが分かる。
プリンタ装置101は、デジタルカメラ102が有するプリンタ装置のCapabilityに対して画質は「ドラフト」、ペーパータイプ「普通紙」も機能として選択可能である。これにより、画質は「ノーマル」、「ドラフト」、及び「ファイン」、ペーパーサイズは「デフォルト」及び「L判」、ペーパータイプは「デフォルト」、「普通紙」、及び「フォト」の中から選択して設定可能とする。ただし、プリンタ装置101が有するデバイスに依存したCapabilityについてL判印刷が不可能な大きさである場合、デジタルカメラ102のプリンタ装置のCapabilityがそれを含む場合等は、UI情報には追加しない(UI情報から排除する)。
【0018】
なお、新たに定義を加える場合や状況によってスクリプトを変更したい場合等には、それに先立つプリンタ装置101とデジタルカメラ102との間での通信時に、各パラメータを確認し、新たにスクリプトを生成するようにしてもよい。その例を、図6(2)に示す。図6(2)では、Capabilityをfunction要素で表現しているので、新規のCapabilityが追加されても柔軟に対応できる。例えば、図6(1)のquality要素は、以下のように記述する。
<function name = "quality">
<no>1000</no>
<no>1002</no>
</function>
また、パラメータも同様で利用の頻度が高いスクリプトについては、利用の頻度が少ないスクリプトよりも数字列を短くして最適化を図るようにしてもよい。また、CapabilityとUI情報とを別のスクリプトとして記述しているが、Capabilityのパラメータと文字列とをマッピングするテーブルを作成してもよいし、Capabilityの中に含めてしまってもよい。
【0019】
図9は、図2のS207の処理に係るフローチャートを示す図である。デジタルカメラ102は、プリンタ装置101により送信されたUI情報を元に、印刷設定に係るUI画面を作成する。901は、送信されたUI情報、902〜904は、それによって作成されたUI画面の一例である。作成されたUI情報には、ペーパーサイズとして「デフォルト」及び「L判」、ペーパータイプとして「デフォルト」、「普通紙」、及び「フォト」が含まれている。デジタルカメラ102は、印刷設定用のGUIのテンプレートを有しており、そこにペーパーサイズ、ペーパータイプという文字列のラベルを付加したボタンコントロールを配置する。ユーザは、作成されたUI画面を操作しながら印刷設定をする。また、本実施形態では、デジタルカメラ102に予めフォント情報を有していることを前提としているが、状況に応じて、UI情報の中にビットマップデータ形式のフォント情報を含めて記述してもよい。
【0020】
図10は、図2のS209,S210の処理に係るフローチャートを示す図である。なお、S209は、ユーザが印刷設定を完了した後に実行される。
S1001では、デジタルカメラ102は、ユーザが入力した項目についての解析を行う。S206までのCapabilityの解析の結果より、入力された全ての項目について、デジタルカメラ102側のCapability、プリンタ装置101側のCapabilityであるか否かを判断する(S1002,S1003)。ここで、デジタルカメラ102側の画像処理に関する設定項目があった場合は、デジタルカメラ102は、S1004の処理を行う。S1004では、デジタルカメラ102は、画像処理を行う。続いて、S1005では、デジタルカメラ102は、プリンタ装置101に送信するプリントジョブファイルに情報を追加してプリントジョブファイルを作成する。図11に、プリントジョブファイルの一例を示す。ここでは、画質「ノーマル」、ペーパーサイズ「デフォルト」、ペーパータイプ「デフォルト」、ファイルID「0001」については、デジタルカメラ102で画像処理を行うことを表すプリントジョブファイルの一例を示す。
【0021】
図12は、図2のS218〜S223の処理に係るフローチャートを示す図である。S1201では、プリンタ装置101は、プリントジョブファイルを受信する。続いて、プリンタ装置101は、プリントジョブファイルの解析を行う(S1202)。続いて、プリンタ装置101は、解析した結果に従って印刷の準備をする(S1203)。続いて、プリンタ装置101は、指定された画像ファイルをデジタルカメラ102に要求し、取得する(S1204)。ここで、デジタルカメラ102の画像処理が終了していなければ、その終了を待つ。続いて、プリンタ装置101は、プリントジョブファイルに基づいてプリンタ装置101での画像処理を必要としているか否かを判断する(S1205)。必要ない場合は、プリンタ装置101は、印刷を開始する(S1207)。他方、画像処理を必要とする場合は、プリンタ装置101は、画像処理を行う(S1206)。続いて、プリンタ装置101は、印刷処理を開始し(S1207)、処理を終了する。
この構成によれば、デジタルカメラ102が認識できないプリンタ装置101が有している機能をユーザに提供できるようになる。
【0022】
(第2の実施形態)
本実施形態は、基本的に、第1の実施形態と同様に図1に示す構成で実現できる。
図13は、本実施形態での通信の処理に係る手順を示す図である。図2で説明した第1の実施形態と同様の処理をする部分に関しては同じ番号を付している。本実施形態と第1の実施形態とは、印刷時の画像ファイルの受け渡し方法が異なる。以下では、第1の実施形態との差異について図13を参照して説明する。
プリンタ装置101には、デジタルカメラ102から送信される画像ファイルを保存するバッファメモリが十分にあるとは限らない。本実施形態では、プリンタ装置101は、S220によって印刷準備が完了した後、S1301の処理を行う。S1301では、プリンタ装置101は、印刷時に使用可能となるメモリのサイズを算出し、そのサイズをデジタルカメラ102に送信する。他方、デジタルカメラ102は、プリンタ装置101で使用可能なメモリのサイズを受信する(S1302)。続いて、デジタルカメラ102は、印刷の指示があった画像データをプリンタ装置101が使用可能なメモリのサイズ分だけ、S211の処理を行う。なお、S1305では、デジタルカメラ102は、メモリのサイズによって処理を変更する。S1305の処理については、後述の図14を参照して説明する。
S211では、デジタルカメラ102は、画像処理を行ったメモリのサイズ分だけの画像データをプリンタ装置101に送信する。他方、S221では、プリンタ装置101は、画像データを取得する(S221)。続いて、プリンタ装置101は、受信したサイズ分の画像処理を行い(S222)、印刷を開始する(S223)。印刷が開始され始めて、印刷に使用していたメモリ領域が解放されると、プリンタ装置101は、再び、使用可能となったメモリのサイズをデジタルカメラ102に通知する(S1306)。デジタルカメラ102は、全ての画像ファイルの印刷処理が終了するまで、前述した処理を繰り返す。全ての画像ファイルの印刷が終了するとS224の処理が行われ、シーケンスが終了する。
【0023】
図14は、S1305の処理に係るフォローチャートを示す図である。S1401では、デジタルカメラ102は、受信したメモリのサイズが画像1枚分以上あるか否かを判断し、画像が枚数単位で送信可能であれば、そのまま画像データを送信する(S1407)。他方、メモリのサイズが画像1枚分未満である場合は、デジタルカメラ102は、S1402の処理を行う。S1402では、デジタルカメラ102は、画像ファイルが圧縮されているか否かを判定し、圧縮されていない場合は、S1406の処理を行う。S1406では、デジタルカメラ102は、画像を回転し、プリンタ装置101が次に印刷する画像データを生成する。続いて、デジタルカメラ102は、画像データを送信する(S1407)。
他方、S1402で画像が圧縮されている場合は、デジタルカメラ102は、画像を解凍する(S1403)。続いて、デジタルカメラ102は、画像を回転し、プリンタ装置101が次に印刷する画像データを生成する(S1404)。続いて、デジタルカメラ102は、解凍前と同じフォーマットに圧縮する(S1405)。続いて、デジタルカメラ102は、画像データを送信する(S1407)。
【0024】
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0025】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0026】
101 プリンタ装置、102 デジタルカメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置と記録装置とが接続され、前記撮像装置により前記記録装置に画像データが送信されて前記記録装置が前記画像データを記録する記録システムであって、
前記記録装置は、
前記撮像装置から機能情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された機能情報と前記記録装置が有している機能情報とを比較する比較手段と、
前記比較手段による比較の結果から前記撮像装置のUI情報を作成するUI情報作成手段と、
前記UI情報作成手段により作成されたUI情報を前記撮像装置に送信する送信手段と、を有し、
前記撮像装置は、
前記送信手段により送信されたUI情報により、前記撮像装置のUI画面の作成を行うUI画面作成手段と、
前記UI画面作成手段により作成されたUI画面より印刷設定を行う印刷設定手段と、を有することを特徴とする記録システム。
【請求項2】
前記UI情報作成手段により作成されたUI情報には、機能情報の機能を示す文字列の情報が含まれることを特徴とした請求項1記載の記録システム。
【請求項3】
前記UI情報作成手段により作成されたUI情報には、機能情報の機能を示す文字列に係るフォントの情報が含まれることを特徴とした請求項1記載の記録システム。
【請求項4】
前記印刷設定手段による印刷設定に従って前記記録装置及び前記撮像装置の少なくとも一方で画像処理を行うことを特徴とした請求項1記載の記録システム。
【請求項5】
撮像装置が接続され、前記撮像装置から送信された画像データを記録する記録装置であって、
前記撮像装置から機能情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された機能情報と前記記録装置が有している機能情報とを比較する比較手段と、
前記比較手段による比較の結果から前記撮像装置のUI情報を作成するUI情報作成手段と、
前記UI情報作成手段により作成されたUI情報を前記撮像装置に送信する送信手段と、を有することを特徴とする記録装置。
【請求項6】
記録装置が接続される撮像装置であって、
前記記録装置により、前記撮像装置が有している機能情報と前記記録装置が有している機能情報とを比較した結果から前記撮像装置のUI情報が作成され、送信された前記UI情報に基づいて、前記撮像装置のUI画面の作成を行うUI画面作成手段と、
前記UI画面作成手段により作成されたUI画面より印刷設定を行う印刷設定手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
撮像装置が接続され、前記撮像装置から送信された画像データを記録する記録装置が実行するUI情報作成方法であって、
前記撮像装置から機能情報を受信する受信工程と、
前記受信工程により受信された機能情報と前記記録装置が有している機能情報とを比較する比較工程と、
前記比較工程による比較の結果から前記撮像装置のUI情報を作成するUI情報作成工程と、
前記UI情報作成工程により作成されたUI情報を前記撮像装置に送信する送信工程と、を有することを特徴とするUI情報作成方法。
【請求項8】
請求項7記載の方法の各工程をコンピュータにて実施させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−119923(P2011−119923A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274750(P2009−274750)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】