説明

記録メディア及びその製造方法

【課題】切り目の穿孔精度を上げなくても、切り目の穿孔時におけるデータキャリアのリード線部の切断による製品不良を減少させることができ、また高い穿孔精度が要求されない分製造コストの低減が図れる記録メディア及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】記録メディアMは光ディスク1と、データキャリア2と、該データキャリア2を保持して前記光ディスク1のセンターホール11を閉塞するように該光ディスク11のディスク面に固定する絶縁性のシート3と、カバーラベル5とからなり、シート3及びカバーラベル5にはセンターホール11を閉塞している部位を切り取る切り目7を円周線上に穿孔してある。そして円周線を横断するデータキャリア2のリード線部21の部位を、互いに並列接続され且つ並行する複数の線路21aで構成するとともに、切り目7の間隔を線路21aの幅以上としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラムや音楽プログラム等が書き込まれ、販売と買い取りの流通サービスの商品となる記録メディア及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
公衆電話機等の各種プリペイドカードが流通しているが、この種のプリペイドカードは使用したときにパンチ孔を穿孔したり、カードの一部を切除することで使用/未使用を判別可能とし、不正使用などを防ぐようになっている(例えば特許文献1)。
【0003】
一方記録メディアを用いた次のような流通サービスも提案されている。つまりこの流通サービスはCD−ROM、CD−R、DVD等の各種光ディスクからなる記録メディアを販売する販売業者と、記録メディアを購入若しくは贈られた者から未使用のまま買い取ったり、等価物と交換する引き取り業者とで流通を形成し、引き取り業者側で引き取った未使用の記録メディアは販売者側に転売することで未使用の記録メディアを販売者、顧客、引き取り業者において循環流通させるサービスである。
【0004】
ところで上述のようなプリペイドカードの場合では未使用と使用との識別に、カードに直接孔を空けたり、一部を切除する方法が用いられているが、上記の光ディスクの場合、孔を空けたり、切除する手段が汎用のドライブ装置には備わっておらず、一般的でない。
【0005】
また光ディスクには、販売業者の識別情報を書き込む識別情報部や、使用状態を確認するための手段が備わっておらず、そのためそのままの形では上述の流通サービスに有効に活用できず、当該流通サービスに適し、且つ汎用のドライブ装置において再生することができる光ディスクからなる記録メディアが希求されていた。
【0006】
そこで、本出願人は、光ディスクと無線電波(例えばマイクロ波)を用いた無線型(所謂RF型)のデータキャリアとを組み合わせ、このデータキャリアに販売業者の識別情報や販売日時等の情報を販売時に書き込み、当該光ディスクのプログラム再生を行う場合には、データキャリアの機能を物理的に破壊させなければらならないように光ディスクに対するデータキャリアの取り付け位置や取り付け方法を工夫した記録メディアを既に提案している。
【0007】
例えば、図5に示すように該データキャリア2を保持して光ディスク1のセンターホール11を閉塞するように該光ディスク1のディスク面に絶縁性材料からなるシート3を貼り付け固定してとデータキャリア2のチップ部20をセンターホール11の範囲内に、チップ部20に接続されるアンテナ部22をセンターホール11の周囲のディスク面に夫々配置する構成とするとともに、センターホール11を閉塞しているシート3の部位を切り取る切り目7をセンターホール11と略同心の円周線上に複数設け、切り目7によってセンターホール11に対応するシート3の部位を切り取ったときに、アンテナ部22とチップ部20を接続するリード線部21が切断され、切り取られたシート3の部位とともにチップ部20を光ディスク1から分離することができるようにしている。つまりデータキャリア1は物理的に破壊されて機能しなくなり、また光ディスク1はセンターホール11の閉塞がなくなってドライブ装置による再生が可能となるのである。
【特許文献1】特開2000−182015号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上述のような構成の場合、データキャリア1を保持したままの状態でシート3に切り目7を穿孔する際に、細いリード線部21を切断してしまい、不良品となってしまうという恐れがあった。この恐れを解消するためには、切り目7を穿孔する際にリード線部21を切断しないように穿孔精度を上げる必要があった。
【0009】
本発明は、上述の点に鑑みて為されたもので、その目的とするところは切り目の穿孔精度を上げなくても、切り目の穿孔時におけるデータキャリアのリード線部の切断による製品不良を減少させることができ、また高い穿孔精度が要求されない分製造コストの低減が図れる記録メディア及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために、請求項1の記録メディアの発明では、プログラムやデータが記録された光ディスクと、該光学ディスクに対応する情報を記録した無線型のデータキャリアと、該データキャリアを保持して前記光ディスクのセンターホールを閉塞するように該光ディスクのディスク面に固定する絶縁性のシートとから少なくともなり、前記シートは前記センターホールを閉塞している部位を切り取る切り目を前記センターホールと略同心の円周線上に所定の間隔をあけて複数穿孔し、前記データキャリアはチップ部がセンターホール範囲内に、前記チップ部に接続されるアンテナ部が前記ディスク面の範囲に夫々配置されるとともに、前記アンテナ部と前記チップ部とを接続するリード線部が前記シートの前記円周線を横断して切断自在となっている記録メディアにおいて、前記切り目を横断する前記リード線部の部位を、互いに並列接続され且つ並行する複数の線路で構成するとともに、前記切り目の間隔を前記線路の幅以上としていることを特徴とする。
【0011】
請求項1の発明によれば、切り目を円周線上に穿孔する際に、データキャリアのリード線部の一部の線路を少なくとも切り目により切断されないまま残すことができ、そのため切り目の穿孔時にデータキャリアのチップ部とアンテナ部とが切り離されて製品不良となるのを防ぐことができ、その結果製品不良が減少し、また切り目の穿孔精度を高める必要がなくなるため、穿孔作業が容易となり、その分製造コストの低減化が図れ、更にまた上記一本一本の線路の幅を小さくすることができるため、切り目で囲まれた部位を切り取るときに線路の切断部位に殆どバリが発生せず、そのため光ディスクをドライブ装置に装着して再生する際にセンターホール内に臨むバリが殆どないため、ドライブ装置の装着時におけるトラブル発生の心配がない。
【0012】
請求項2の記録メディアの製造方法の発明では、請求項1の記録メディアの製造方法において、データキャリアを予め保持している絶縁性のシートで光ディスクのセンターホールを閉塞するように、光ディスクの記録読み出し面とは反対側のディスク面に固定する第1の工程と、該第1の工程後、前記シートを覆うようにカバーラベルを前記光ディスクの前記ディスク面に固定する第2の工程と、該第2の工程後、前記センターホールを閉塞している前記カバーラベル及び前記シートの部位を切り取り自在とする切り目を前記センターホールと略同心の円周線上に複数設ける第3の工程とからなることを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明によれば、メディアにカバーラベル及びデータキャリアを保持している絶縁性のシートを固定した状態で切り目の穿孔を行うため、該穿孔時に絶縁性のシートやカバーラベルを安定保持するための部材として光ディスク自体を使用できるため、穿孔加工が容易に行え、カバーラベルを安定保持する手段を別途用意して穿孔するような高価な設備を用いることなく記録メディアの製造ができることになる。
【0014】
請求項3の記録メディアの製造方法の発明では、請求項1の記録メディアの製造方法において、データキャリアを予め保持している絶縁性のシートを、光ディスクのセンターホールに対応するカバーラベルの部位に固定する第1の工程と、該第1の工程後前記光ディスクのセンターホールを閉塞する前記カバーラベル及び前記シートの部位を切り取り自在とする切り目を切り取り対象部位の外周縁に沿った円周線上に複数設ける第2の工程と、該第2の工程後、前記シートで前記センターホールを閉塞するように、前記光ディスクの記録読み出し面とは反対側のディスク面に前記シートとともに前記カバーラベルを固定する第3の工程とからなることを特徴とする。
【0015】
請求項3の発明によれば、光ディスクに固定する前の状態でカバーラベル及びデータキャリアを保持しているシートに対する切り目の穿孔を行うため、切り目加工によるトラブルが発生しても当該カバーラベル及びシートを廃棄するだけで良く、結果光ディスクを含めた製品不良の発生がなくなる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、切り目を円周線上に穿孔する際に、データキャリアのリード線部の一部の線路を少なくとも切り目により切断されないまま残すことができ、そのため切り目の穿孔時にデータキャリアのアンテナ部とチップ部とが切り離されて製品不良となるのを防ぐことができ、その結果製品不良が減少し、また切り目の穿孔精度を高める必要がなくなるため、穿孔作業が容易となり、その分製造コストの低減化が図れ、更にまた上記一本一本の線路の幅を小さくすることができるため、切り目で囲まれた部位を切り取るときに線路の切断部位に殆どバリが発生せず、そのため光ディスクをドライブ装置に装着して再生する際にセンターホール内に臨むバリが殆どないため、ドライブ装置の装着時におけるトラブル発生の心配がない記録メディアを提供でき、また高価な設備なしで製造できたり、或いは製品不良の発生をなくして歩留まりを向上させた製造ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下本発明を実施形態により説明する。
【0018】
図1(a)〜(b)は、本実施形態の記録メディアMを示しており、本実施形態の記録メディアMは外形が長方形の汎用の光ディスク<例えばゲームプログラムや音楽プログラム再生専用或いはデータ再生用のCD−ROM(或いはオーディオCD)>1と、この光ディスク1に取り付ける上述のRF型のデータキャリア2とから構成され、光ディスク1の保護膜面上にはデータキャリア2を保持する円形の絶縁性材料からなるシート3を感圧接着層4により貼り付け、更にシート3の表面及びその周辺のディスク面には光ディスク1よりやや小さな相似形状のカバーラベル5を感圧接着層6により貼り付けてある。
【0019】
本実施形態に用いるデータキャリア2はチップ部20と、このチップ部20の両端から導出された一対のリード線部21,21と、一方のリード線部21の先端に一端が連なり、他方のリード線部21の先端に他端が連なり、チップ部20を中心にしてチップ部20を囲むように形成された渦状のアンテナ部22とからなるもので、前記シート3の裏面に貼り付けられて該シート3を介して光ディスク1に取り付けられるようになっている。そしてシート3をディスク面の所定位置に貼り付けたときに、センターホール11の略中心にチップ部20が位置し、またチップ部20の両側から延設してある対のリード線部21,21の一端がセンターホール11と金属反射膜層10との間の部位上に位置し且つアンテナ部22が当該部位上に位置するようにデータキャリア2のシート3への貼り付け位置、リード線部21,21の長さ、アンテナ部22の大きさが定められている。
【0020】
またディスク面に貼り付けたときにセンターホール11内に位置するシート3及びカバーラベル5の部位にはセンターホール11の内径よりやや大きな径の円周線上にミシン目などの切り目7を複数等間隔で形成し、当該部位を切り取り可能としている。つまり当該部位の切り取りによりデータキャリア2のリード線部21,21が切断されてチップ部20が光ディスク1から取り除かれ、データキャリア2が物理的に破壊されるようなっている。ここで上記円周線を横断するリード線部21,21の部位は並列に接続され且つ並行する複数の線路21a…からなり、この線路21aの幅に対して切り目7の間隔を図2に示すように大きくしてある。
【0021】
次に本実施形態の記録メディアMの製造方法を次の例1及び例2により説明する。
(例1)
本例は、図3(a)に示すように予め音楽プログラムやゲームプログラム或いはデータが記録された光ディスク1を準備しておき、図3(b)で示す第1の工程では、光ディスク1のセンタホール11の直径より大きな直径の円形に形作られ、中央部にデータキャリア2を予め固定保持しているシート3で光ディスク1のセンターホール11を閉塞するように、光ディスク1の記録読み出し面とは反対側のディスク面に上述の感圧接着層4で貼り付けて固定する。この場合データキャリア2を固定保持している面を光ディスク1のディスク面に対向させて貼り付けるとともにデータキャリア2のチップ部20をセンターホール11の中心部に配置し、アンテナ部22をセンタホール11の周囲のディスク面上に配置する。
【0022】
この第1の工程が終了した後、次の第2の工程では、図3(c)に示すように光ディスク1の外形よりやや小さな相似形状のカバーラベル5を、シート3を覆うように光ディスク1のディスク面に上述の感圧接着層6(図1参照)で貼り付け固定する。この貼り付け工程後、次の第3の工程において図3(d)に示すようにカバーラベル5及びシート3に対してセンターホール11の直径よりもやや大きな直径となる円周線上に一定間隔で切り目7を複数穿孔する。これにより所望の記録メディアMが完成することになる。なお切り目7の穿孔作業は光ディスク1自体がカラーラベル5及びシート3を固定保持する部材として使用できるため穿孔用の設備側にはカラーラベル5及びシート3からなる部材を固定保持する手段が不要である。
【0023】
ここでデータキャリア2の各リード線部21において、上記円周線を横断する部位は、上述のように並列接続され並行する複数の線路21a…により構成されているが、図2に示したように穿孔する切り目7の間隔を線路21aの幅より大きく設定することで、切り目7の穿孔時に線路21aの全てが切断されるのを防ぎ、切断されない線路21aを通じてアンテナ部22とチップ部20との電気的接続を確保することで製品不良の発生を防止している。
【0024】
尚図3(a)〜(d)の夫々において上側の図は上面図、下側の図は側断面図を示す。
(例2)
本例では、まず図4(a)に示すようにカバーラベル5を用意し、図4(b)で示す第1の工程において、データキャリア2を予め保持固定しているシート3を、光ディスク1のセンターホール11に対応するカバーラベル5の裏面中央部位に感圧接着層6により貼り付け固定する。
【0025】
この第1の工程後、図4(c)で示す第2の工程で光ディスク1のセンターホール11を閉塞するカバーラベル5及びシート3の部位を切り取り自在とする切り目7を切り取り対象部位の外周縁に沿った円周線上に複数穿孔する。該第2の工程後、図4(d)で示す第3の工程において、シート3で光ディスク1のセンターホール11を閉塞するように、光ディスク1の記録読み出し面とは反対側のディスク面にシート3とともにカバーラベル5を上述の感圧接着層6及び4(図1参照)を用いて貼り付け固定する。これにより所望の記録メディアMが完成することになる。尚本例の場合にも切り目7の間隔を線路21aの幅より大きく設定することで、切り目7の穿孔時に線路21aの全てが切断されるのを防ぎ、切断されない線路21aを通じてアンテナ部22とチップ部20との電気的接続を確保することで製品不良の発生を防止している。
【0026】
尚図4(a)〜(d)の夫々において上側の図は上面図、下側の図は側断面図を示す。
【0027】
次に本発明の記録メディアMを用いた流通サービスを簡単に説明する。
【0028】
まず当該流通サービスにおいては、販売業者が記録メディアMを販売するに際して、販売業者や販売日時等の識別情報をライタ装置によりデータキャリア2に書き込む処理を行う。そして販売業者から記録メディアMを購入した購買者或いは購買者から贈られた者が、当該記録メディアMの記録層に記録されているゲームプログラムや音楽プログラムを再生して楽しみたい場合にはまず切り目7を利用してセンターホール11内に対応するシート3及びカバーラベル5の部位を切り取り、センターホール11を露呈させる。これにより通常の光ディスクと同様に記録メディアMをドライブ装置にセットすれば、光ディスク1の記録層に記録されているプログラムを再生して楽しむことができるのである。
【0029】
一方プログラム再生のために上述のシート3及びカバーラベル5の切り取りを行うと、データキャリア2のチップ部20がリード線部21から切り離される形で光ディスク1から取り除かれるため、チップ部20を取り除いた記録メディアMを客が引き取り業者に持って行っても、使用済みであることが一目で分かることになり、引き取り業者が使用済みの記録メディアMを引き取って(買い取って)しまうという過ちは回避できる。
【0030】
つまりプログラムを再生することで当該記録メディアMを実質的に客が購入したことになる。そして使用したにも拘わらず抜き取ったチップ部20を含む部位を抜き取り部位に嵌め込んで、外観的に未使用状態に偽装したとしても、切断されたリード部21,21を外観上見破られないように接合するのは非常に困難であるため、リーダー装置によってデータキャリア2に書き込まれた識別情報を読み取ることができず、当該記録メディアMが使用済みであることを容易に見破ることができ、偽装した使用済みの記録メディアMの引き取り(買い取り)を防ぐことができるのである。また最初から偽造された記憶メディアMではデータキャリア2の記録情報の読み取りによって見破ることもできるのである。
【0031】
さて販売業者から記録メディアMを購入したものの、他のプログラムの記録メディアMが欲しくなったり、或いは不要となった場合、客は当該記録メディアMを引き取り業者(買い取り業者)に所定の料金で引き取って(買い取って)貰ったり、等価物との交換を行うことが当該流通サービスでは可能となっている。
【0032】
つまり客は未使用の記録メディアMを引き取り業者に持って行けば良く、引き取り業者は持参された記録メディアMが未使用かどうかを外観上で確認し、更にリーダー装置によりデータキャリア2に記録されている識別情報を読み出し、識別情報に基づいて当該記録メディアMが買い取り対象品であることを判断し、所定料金で買い取るか或いは等価物との交換に応じるのである。この場合販売業者が当該引き取り業者と取引関係にあるのかどうかの判断をも識別情報から行い、また販売日時からの経過日時を判断し、経過日時に応じた料金決定や引き取り拒否などの判断に使用する。引き取り業者は引き取った(買い取った)記録メディアMを販売業者に転売することで記録メディアMを商品として流通に還流させることができることになる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】一実施形態を示し、(a)は分解状態を示す側断面図、(b)は側断面図、(c)は下面図である。
【図2】一実施形態における切り目とデータキャリアのリード線部の線路との関係説明図である。
【図3】一実施形態を製造する方法の例1の工程説明図である。
【図4】一実施形態を製造する方法の例2の工程説明図である。
【図5】従来例の切り目とデータキャリアのリード線部の関係説明図である。
【符号の説明】
【0034】
1 光ディスク
10 金属反射膜層
11 センターホール
2 データキャリア
20 チップ部
21 リード線部
21a 線路
22 アンテナ部
3 シート
4 感圧接着層
5 カバーラベル
6 感圧接着層
7 切り目
M 記録メディア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プログラムやデータが記録された光ディスクと、該光学ディスクに対応する情報を記録した無線型のデータキャリアと、該データキャリアを保持して前記光ディスクのセンターホールを閉塞するように該光ディスクのディスク面に固定する絶縁性のシートとから少なくともなり、前記シートは前記センターホールを閉塞している部位を切り取る切り目を前記センターホールと略同心の円周線上に所定の間隔をあけて複数設け、
前記データキャリアはチップ部がセンターホール範囲内に、前記チップ部に接続されるアンテナ部が前記ディスク面の範囲に夫々配置されるとともに、前記アンテナ部と前記チップ部とを接続するリード線部が前記シートの前記円周線を横断して切断自在となっている記録メディアにおいて、
前記切り目を横断する前記リード線部の部位を、互いに並列接続され且つ並行する複数の線路で形成するとともに、前記切り目の間隔を前記線路の幅以上としていることを特徴とする記録メディア。
【請求項2】
請求項1の記録メディアの製造方法において、データキャリアを予め保持している絶縁性のシートで光ディスクのセンターホールを閉塞するように、光ディスクの記録読み出し面とは反対側のディスク面に固定する第1の工程と、
該第1の工程後、前記シートを覆うようにカバーラベルを前記光ディスクの前記ディスク面に固定する第2の工程と、
該第2の工程後、前記センターホールを閉塞している前記カバーラベル及び前記シートの部位を切り取り自在とする切り目を前記センターホールと略同心の円周線上に複数設ける第3の工程とからなることを特徴とする記録メディアの製造方法。
【請求項3】
請求項1の記録メディアの製造方法において、データキャリアを予め保持している絶縁性のシートを、光ディスクのセンターホールに対応するカバーラベルの部位に固定する第1の工程と、
該第1の工程後、前記光ディスクへの固定時に該光ディスクのセンターホールを閉塞する前記カバーラベル及び前記シートの部位を切り取り自在とする切り目を前記センターホールと略同心となる円周線上に複数穿孔する第2の工程と、
該第2の工程後、前記シートで前記センターホールを閉塞するように、前記光ディスクの記録読み出し面とは反対側のディスク面に前記シートとともに前記カバーラベルを固定する第3の工程とからなることを特徴とする記憶メディアの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−154966(P2006−154966A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−341138(P2004−341138)
【出願日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】