説明

記録再生装置および記録再生方法

【課題】記録用のデータ、例えば、映像データや音声データやその他データを効率よく記録媒体上に記録するとともに、効率よく読みだすことができる記録再生装置および記録再生方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る記録再生装置は、記録用のデータ、例えば、符号化した映像データや、音声データや、その他データとともに、これら映像データ、音声データ、その他データの位置情報を含むエントリーデータを、所定データ範囲ごとにパケット化して記録媒体上に連続して記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録再生装置および記録再生方法に関するものであり、特に、監視用途などに適用する記録再生装置、ならびに、記録再生方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の映像信号記録装置においては、カメラなどから入力された映像信号を記録する際に、映像信号を符号化してハードディスクや光ディスクなどの記録媒体に記録する方法が一般的である。たとえば監視用途のように長時間の記録を必要とする用途の場合には、フレーム内の空間的冗長性を利用してデータサイズを小さくするJPEG(Joint Photographic Experts Group)などのイントラ符号化技術や、フレーム間の時間的冗長性を利用してさらに高能率にデータサイズを小さくするMPEG(Moving Picture Expert Group)などのインター符号化技術を用いて記録する手法が広く用いられている。
【0003】
イントラ符号化技術を用いた場合には、1枚のフレームごとにデータは独立しており、フレームデータごとに復号が可能である。一方、インター符号化を用いた場合には、イントラ符号化により生成されるキーフレームがまず符号化され、そのキーフレームを基準に時間軸方向のフレーム間相関を用いて符号化したフレームが続き、それらがまとまって映像情報を形成する。たとえば、MPEGの場合、まず、Iフレームと呼ばれるイントラ符号化したキーフレームのデータが符号化され、その後Iフレームから時間軸方向の相関を用いて予測符号化されたPフレームあるいはBフレームが続く。Pフレームは過去のフレームからの予測を用いた順方向予測符号化フレームであり、BフレームはIフレームとPフレームの両方から予測符号化された双方向予測符号化フレームである。たとえばMPEGで符号化された映像はこのようなデータ構造となっているため、Iフレームはそのデータのみで独立復号可能であるが、PフレームやBフレームを復号する際には、まずIフレームから復号されなければならない。また、イントラ符号化したIフレームに比べて、時間方向の相関も利用して符号化したPフレームやBフレームはデータサイズが小さくなるため、フレームごとの符号量は一定ではなく、符号化データのサイズはフレームごとに不定長となる。
【0004】
ところで、長時間の記録が必要な場合には、有限容量の記録媒体に対して、符号化された記録用のデータをいかに効率よく記録するかが重要となる。一般的に、記録媒体は、記録単位でアライメント(セクタアライン)された記録用のデータが記録されるデータ記録領域と、記録用のデータをその記録単位で管理するための管理データが記録される管理データ領域とを有する。
【0005】
記録媒体は有限であるため、多くの記録用のデータを記録するためには、管理データ領域を小さくして、データ記録領域を大きくすればよい。その管理データ領域を小さくするためには、例えば、記録単位を大きくして記録用のデータを管理する数を減らせばよい。しかし、データサイズが不定データ長である記録用のデータを、大きな記録単位でアライメントすれば、記録用のデータの最後尾でのアライメントにおいて、一部だけ使用しただけでほとんど記録されないデータ記録領域が現れ、効率よく記録されないという問題があった。反対に、不定データ長の記録用のデータを小さな記録単位でアライメントすれば、データ記録領域は無駄なく使用されるようになるが、記録用のデータを管理する数が増えるため、管理データ領域のサイズが大きくなるという問題があった。
【0006】
また、記録映像の再生においては、記録された映像から所望のシーンを見つけることが必要であり、そのために、フレームを読み飛ばして高速に再生したり、逆方向に再生したりすることが重要となる。ところが、MPEGなどのようにインター符号化された映像データにおいては、必ずIフレームから復号処理を行わなければならないので、まずIフレームを符号化したデータが必要となる。しかし、PフレームやBフレームの符号化された記録用のデータのサイズが一定でないため、Iフレームの符号化データを記録媒体から高速に読み出すことは困難であった。
【0007】
これらの改善策として、一定映像フレーム数ごとにキーフレームを記録し、キーフレームごとに記録用のデータをグループ化してデータユニットを形成するものがある(例えば、特許文献1)。特許文献1では、データユニットのサイズをアライメントの記録単位として記録媒体に記録するため、効率よくデータを記録しており、また、管理データ領域に、データユニット単位で、トラック番号、ゾーン番号、セクタ番号のアドレス情報を記録してデータ管理している。また、圧縮されたビデオ、オーディオデータを多重化して、ディスクまたは半導体メモリに記録する際、パケットの先頭位置、記録複数のフレームのまとまりをGOP(Group of Pictures)としたときに、GOPの開始位置、および、GOP毎に少なくとも1つ以上のフレーム内符号化フレームの終了位置などをまとめて管理ファイルを作成し、多重化データとは別に前記の媒体へ記録しているものもある(例えば、特許文献2)。
【特許文献1】特開平7−87443号公報(第11頁、第1図、第6図)
【特許文献2】特開平11−261964号公報(第11頁、第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしなしながら、特許文献1の従来の技術では、約1秒程度のデータをデータユニットごとにまとめてから、各圧縮手段でそれぞれ発生符合量を制御してセクタアラインするため、符号量制御処理が増加するという問題があった。また、セクタアラインを約1秒程度という小さな単位ごとに行うため、頻繁にセクタアラインが発生し、この部分で記録データ領域が効率的に利用できないという問題があった。
【0009】
さらに、この従来の技術では、アドレス情報は1チャンネルのデータを記録することしか考慮されておらず、監視用途などで一般的に行われている複数チャンネルデータの同時記録、および同時再生を行うことが出来ないという問題があった。
【0010】
さらに、この従来の技術では、キーフレームのアドレスがゾーン番号やセクタ番号などの物理アドレスで記述されているため、記録データの一部を別の記録媒体にコピーした場合などには、そのままでは高速再生が困難であるという問題があった。
【0011】
また、特許文献2の従来の技術では、GOPの開始位置やIフレームの位置などを、ビデオ符号化データおよびオーディオ符号化データの多重化データとは別の管理ファイルとして記録媒体に記録するようにしている。この場合、データを連続的に断片化することなく記録しようとすると、事前にこの管理ファイルのために多くの領域を確保しておかなければならないという問題があった。すなわち、記録媒体の単位容量あたりに発生するIフレームの枚数は記録時の符号化条件によって大きく変動するため、たとえば、発生するIフレーム数の最大枚数を見越して、大きな管理データ領域を確保しておく必要があるが、この場合、実際には設定された符号化条件によってはそれだけ大きな管理データ領域は必要とならないため、この場合に記録領域に無駄が発生するといった問題があった。
【0012】
また、この従来の技術では、記録されたデータの一部を削除して空いた領域に新たにデータを記録する場合に、もともと記録されていたデータにおけるGOP個数と、新たに記録したデータにおけるGOP個数とが一致する保証はないため、管理データ領域の再構築に時間がかかるという問題があった。
【0013】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、記録再生装置ならびに記録再生方法において、複数チャンネルの不定長符号化データを効率的に記録し、高速再生や逆方向再生を可能とする手段を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る記録再生装置は、符号化された記録用のデータに対し、所定のデータ範囲ごとに、記録用のデータを復号するための制御情報項目を有するヘッダを付与して、不定データ長のデータパケットを生成するデータ多重化部と、多重化時の管理情報を生成する管理情報生成部と、データパケットが記録されるデータ記録領域と管理情報が記録される管理データ領域とを有する記録媒体と、データ多重化部が生成したデータパケットをデータ記録領域に連続して記録するデータ記録部と、管理情報生成部が生成した管理情報を管理データ領域に記録する管理情報記録部と、ヘッダの制御情報と管理データ領域の管理情報に基づいて、データ記録領域に記録されたデータパケットを読み出すデータ抽出部とを備え、データパケットは、映像信号を符号化した映像データ、および、音声信号を符号化した音声データ、および、映像信号および音声信号以外の信号を符号化したその他データの少なくとも一つを含み、さらに、データパケットは、映像データあるいは音声データあるいはその他のデータにおけるデータパケットの記録媒体上のデータ位置情報を格納したエントリーデータを含み、ヘッダの制御情報には、当該制御情報が付与されたデータパケットのデータの種類を特定するためのID情報を含むものである。
【0015】
本発明に係る記録再生方法は、符号化された記録用のデータに対し、所定のデータ範囲ごとに、記録用のデータを復号するための制御情報項目を有するヘッダを付与して、不定データ長のデータパケットを生成する工程と、データパケット生成時の管理情報を生成する管理情報生成工程と、データパケットを記録媒体のデータ記録領域に連続して記録する工程と、管理情報を記録媒体の管理データ領域に記録する工程と、記録用のデータが、映像信号を符号化した映像データ、および、音声信号を符号化した音声データ、および、映像信号および音声信号以外の信号を符号化したその他データの少なくともひとつを含み、映像データあるいは音声データあるいはその他データについてのデータ位置を記録用のデータの一種類であるエントリーデータとして生成する工程と、制御情報に、当該制御情報が付与されたデータパケットの種類を特定するためのID情報を付与する工程と、ヘッダの制御情報と管理データ領域の管理情報に基づいて、データ記録領域に記録されたデータパケットを読み出す工程とを備えるものである。
【発明の効果】
【0016】
以上、本発明の記録再生装置および記録再生方法によれば、記録用のデータ、例えば、符号化した映像データや、音声データや、その他データとともに、エントリーデータを、所定データ範囲ごとにパケット化して記録媒体上に連続して記録するため、データ記録領域および管理データ領域に無駄の少ない効率的な記録を実現するとともに、効率よく読み出すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1における記録再生装置を説明するブロック図である。図1において、記録再生装置1は、映像入力部2,3と、映像符号化部4,5と、音声入力部6と、音声符号化部7と、データ多重化部8と、制御情報生成部9と、管理情報生成部27と、エントリーデータ生成部28と、データ記録部10と、データ蓄積部11と、制御情報読み出し部12と、管理情報読み出し部29とデータ読み出し部13と、データ分離部14と、映像復号部15,16と、映像出力部17,18と、音声復号部19と、音声出力部20と、付加情報入力部21と、付加情報符号化部22と、付加情報復号部23と、付加情報出力部24とを備える。
【0018】
なお、図1においては、記録再生装置1に設けられる、あるいは、記録再生装置1に直接接続される部分のうち、本発明の効果に直接的な影響を及ぼさない部分(例えば、ユーザが記録の開始や停止などを指定するためのコマンド入力手段、および、機器の状態を表示する状態表示手段、および、画像の符号化および復号処理において一時的にデータを格納するデータ一時格納手段、および、一時的に格納されたデータを制御する制御手段、および、出力された画像信号を表示する表示装置)は省略している。
【0019】
映像入力部2,3それぞれには、カメラなどから出力される映像信号が入力される。本実施の形態では、映像入力部2にはch1の映像信号が入力され、映像入力部3にはch2の映像信号が入力されており、合計2チャンネルの映像信号が入力される構成となっている。映像符号化部4,5それぞれは、映像入力部2,3それぞれから入力された映像信号を符号化して、映像データを生成する。音声入力部6には、マイクなどから出力される1chの音声信号が入力される。音声符号化部7は、音声入力部6から入力された音声信号を符号化して、音声データを生成する。付加情報入力部21には、映像信号、および、音声信号以外の信号(以下、その他信号)が入力され、付加情報符号化部22は、その信号を符号化してその他データを生成する。その他データとしては、例えば、メタデータが該当する。なお、以下、映像符号化部4,5と、音声符号化部7と、付加情報符号化部22をまとめて、符号化部と呼ぶ。
【0020】
管理情報生成部27は、データ記録領域に記録したデータに関する管理情報を生成するものであり、エントリーデータ生成部28は、前記生成された映像データ、あるいは、音声データ、あるいは、その他データの一部のデータに対するアドレス情報、すなわち、エントリーポイント情報のデータであるエントリーデータを生成する。
【0021】
データ多重化部8は、図2に示すように、所定のデータ範囲である記録用のデータ41に対し、映像データ、音声データ、その他のデータ、あるいはエントリーデータといったデータの種類にかかわらず、後述のような同一の制御情報項目を有する共通のヘッダであるアクセス制御ヘッダ30を付与して、不定データ長のパケットを生成し、多重化する。この図で示しているデータパケット40は後述するデータ記録領域11cに記録されるものである。
【0022】
記録用データ41は、上述した、映像信号を符号化した映像データ、および、音声信号を符号化した音声データ、および、その他データ、および、エントリーデータの少なくともひとつを含む。本実施の形態では、記録用のデータ41には、2チャンネルの映像データと、1チャンネルの音声データと、1チャンネルのその他データと、エントリーデータが該当する。以下、映像データと、音声データと、その他データと、エントリーデータを区別しない場合には、記録用のデータ41と呼ぶこととする。
【0023】
アクセス制御ヘッダ30は、記録用のデータ41が、映像データと、音声データと、その他データと、エントリーデータのいずれであるかにかかわらず、同一の情報項目を有する。このアクセス制御ヘッダ30の情報項目は、データパケット40を読み出す制御に用いられる制御情報31〜35を含む。この制御情報31〜35の内容は、制御情報生成部9で与えるが、制御情報生成部を設けずにデータ多重化部8で与えてもよい。アクセス制御ヘッダ30は、所定のデータ範囲ごとの記録用のデータ41に付与されて、不定データ長のデータパケットが生成される。また、以下の図において、横方向にハッチングしたものは、アクセス制御ヘッダ30を表すものとする。
【0024】
図3は、データ蓄積部11内に設けられた記録媒体11aと、記録媒体11a上の記録領域を示す図である。記録媒体11aは、図1の同一番号と同一あるいはこれに相当するものであり、データパケット40が記録されるデータ記録領城11cを有する。また、記録媒体11aの管理データ領域11bには、データパケット40を管理する管理データが保存される。図1のデータ記録部10は、データ多重化部8が生成したデータパケット、ならびに、エントリーデータ生成部が生成したエントリーデータを、データパケット40として記録媒体11aのデータ記録領域11cに連続して記録する。
【0025】
データ記録領域11cに記録されたデータパケット40を再生する場合には、管理情報読み出し部28と制御情報読み出し部12とデータ読み出し部13により構成されるデータ抽出部が、アクセス制御ヘッダ30の制御情報と管理データ領域11bに記録された管理情報とに基づいて、データ記録傾城11cに記録されたデータパケット40を読み出す。本実施の形態では、制御情報読み出し部12が、データ記録領域11cに記録されたデータパケット40の制御情報のうち、所望の制御情報と一致する制御情報を検索して読み出す。データ読み出し部13は、制御情報読み出し部12において一致したデータパケット40を読み出す。
【0026】
データ読み出し部13から読み出されたデータバケット40のうち、映像データは、データ分離部14にて映像復号部15、16に送られる。そして、映像復号部15、16は、データ読み出し部13で読み出された映像データを復号する。映像出力部17、18それぞれは、映像復号部15、16それぞれで復号された映像データ、つまり、映像信号を出力する。同様に、データ読み出し部13から読み出されたデータパケット40のうち、音声データは、データ分離部14にて音声復号部19に送られる。そして、音声復号部19は、データ読み出し部13で読み出された音声データを復号する。音声出力部20は、音声復号部19で復号された音声データ、つまり、音声信号を出力する。同様に、データ読み出し部13から読み出されたデータパケット40のうち、その他データは、データ分離部14にて付加情報復号部23に送られる。そして、付加情報復号部23は、データ読み出し部13で読み出されたその他データを復号する。付加情報出力部24は、付加情報復号部23で復号されたその他データ、つまり、その他信号を出力する。なお、以下、映像復号部15、16、および、音声復号部19、および、付加惰報復号部23をまとめて、復号部と呼ぶ。
【0027】
本実施の形態では、映像符号化部4、5は、映像信号をMPEG符号化し、映像復号部15、16は、MPEG符号化された映像データを復号するものとする。そして、映像データは、独立して映像復号部15、16で復号可能な第1の記録用のデータ41であるIフレームの映像データ、または、Iフレームの映像データに従属して映像復号部15、16で復号可能な第2の記録用のデータ41であるPフレームの映像データを含むものとする。また、音声データは、音声復号部19にて独立して復号可能であるとし、その他データは、付加情報復号部23にて独立して復号可能であるとする。
【0028】
図4は、データパケット40の記録方法を詳細に説明するための図である。なお、この図において、データ記録領域11cは図3で示したものと同一、あるいは、これに相当するものである。また、映像データ42,44,46に付されたch1は、チャンネル1番の映像信号を符号化した映像データを示し、映像データ43,48に付されたch2は、チャンネル2番の映像信号を符号化した映像データを示す。また、映像データ42,43に付された(I)は独立して符号化可能なIフレームの映像データを示し、映像データ44,46,48に付された(P)はIフレームに従属して符号化可能なPフレームの映像データであることを示す。また、各データパケット40のデータサイズが大きくなるにつれて、図のデータパケット40の横幅を大きくしている。この図では、上述したように、データ多重化部8が生成したメディアパケットは、データパケット40として、データ記録領域11cに連続して記録されている。
【0029】
記録用のデータ41の所定のデータ範囲は、記録用のデータ41のデータサイズに相当する。この所定のデータ範囲は、必ずしも一定のサイズによって規定されるものではなく、符号化部、および、復号部によって規定されるデータサイズである。所定のデータ範囲は、例えば、符号化部、および、復号部で認識可能な最小データ単位で規定される。
【0030】
本実施の形態では、映像データ42,43,44,46,48の所定のデータ範囲は、映像符号化部4,5によって、1フレームの映像をMPEG符号化されたときのデータサイズであるとともに、映像復号部15,16によって、MPEG復号されたデータとして認識可能なデータサイズであるものとしている。
【0031】
Pフレームの映像データ44,46,48のデータサイズ、つまり、所定のデータ範囲は、Iフレームとの時間軸方向のフレーム間相関で予測符号化されるため、Iフレームの映像データ42,43の所定のデータ範囲とは異なる。また、ここでは、チャンネル1のPフレームの映像データ44,46と、チャンネル2のPフレームの映像データ48は同じ大きさで表しているが、それらは互いに大きさが異なる場合のほうが多い。したがって、図4に示すように、映像データ42,43,44,46,48の所定のデータ範囲は、不定データ長である。その結果、映像データ42,43,44,46,48に、所定のデータ長からなるアクセス制御ヘッダ30を付与したデータパケット40は、不定データ長となる。
【0032】
映像データの所定のデータ範囲は、不定データ長としたが、もちろん、一部の所定のデータ範囲を一定のデータサイズとしてもよい。本実施の形態では、図4に示すように、音声データ45,49の所定のデータ範囲は、一定のデータサイズ、例えば、1KB程度としている。また、その他データ47,50の所定のデータ範囲も、一定のデータサイズとしている。
【0033】
次に、アクセス制御ヘッダ30に格納される制御情報31〜36と、それらの制御情報を用いた読み出しについて説明する。アクセス制御ヘッダ30に格納される制御情報は、当該制御情報が付与されたデータパケット40が、映像データであるか、音声データであるか、その他データであるか、エントリーデータであるかを特定するためのID情報31を含む。このID情報31は、例えば映像データでチャンネルが異なればチャンネルごとに固有の値を割り当てるものとする。
【0034】
図5に、ID情報31の割り当て例を示す。この例の場合、ID情報31=「0x00」はチャンネル1番のカメラ、ID情報31=「0x01」はチャンネル2番のカメラ、ID情報31=「0x10」はチャンネル1番のマイク、ID情報31=「0x20」はチャンネル1番のその他データ、ID情報31=「0x40」はエントリーデータ、ID情報31=「0x80」はポインタデータというように、ID情報31を割り当てている。本実施の形態では、16進数表記した「0x00」から「0xFF」までのID情報31に対して割り当てできるものとする。
【0035】
このように割り当てた場合、チャンネル1番のカメラ映像から生成される全てのデータパケット40には、ID情報31として「0x00」が与えられる。同様に、チャンネル2番のカメラ映像から生成される全てのデータパケット40には、ID情報31として「0x01」が与えられる。チャンネル1番のマイク音声から生成される全てのデータパケット40には、ID情報31として「0x10」が与えられる。チャンネル1番のその他データから生成される全てのデータパケット40には、ID情報31として「0x20」が与えられる。エントリーデータとして生成されるすべてのデータパケット40には、ID情報31として「0x40」が与えられる。ポインタデータとして生成されるすべてのデータパケット40には、ID情報31として「0x80」が与えられる。
【0036】
データパケット40を再生する場合には、制御情報読み出し部12が、所望のID情報31と一致するデータパケット40のID情報31を読み出す。所望のID情報31と一致する場合には、データ読み出し部13は、制御情報読み出し部12で読み出されたID情報31を含むデータパケット40を読み出す。所望のID情報31と一致しない場合には、一致するID情報31を読み出すまで、次のデータパケット40、例えば、隣のデータパケット40の制御情報を読み出す。
【0037】
アクセス制御ヘッダ30の制御情報は、図4に示すように、その制御情報を含むデータパケット40が、データ記録領域11cに記録された日時情報32を含む。データパケット40を再生する場合には、制御情報読み出し部12は、所望の日時情報32と一致するデータパケット40の日時情報32を読み出す。所望の日時情報32と一致する場合には、データ読み出し部13は、制御情報読み出し部12で読み出された日時情報32を含むデータパケット40を読み出す。所望の日時情報32と一致しない場合には、一致する日時情報32を読み出すまで、次のデータパケット40、例えば、隣のデータパケット40の制御情報を読み出す。
【0038】
アクセス制御ヘッダ30の制御情報は、その制御情報を含むデータパケット40のデータサイズ情報33を含む。制御情報読み出し部12は、このデータサイズ情報33を読み出すことで、隣のデータパケット40が、データ記録領域11cにおいてどの位置から記録開始されたかについて知ることができる。
【0039】
アクセス制御ヘッダ30の制御情報は、その制御情報のID情報31と一致するID情報31を含むデータパケット40のうち、その制御情報を含むメディアパケットの次の時点に生成されたデータパケット40の位置を、その制御情報を含むデータパケット40の位置から相対的に示すアドレス情報である正方向ポインタ34を含む。図6の下側には、正方向ポインタ34について、各データパケット40の正方向ポインタ60〜67が示す位置を矢印で表している。
【0040】
例えば、正方向ポインタ60は、映像ch1のID情報31を含み、自己のデータパケット40の次の時点に生成されたデータパケット40の先頭位置を示す。正方向ポインタ60に示されたデータパケット40の正方向ポインタ61は、映像ch1のID情報31を含み、自己のデータパケット40の次の時点に生成されたデータパケット40の先頭位置を示す。正方向ポインタ61に示されたデータパケット40の正方向ポインタ62は、映像ch1のID情報31を含み、自己のデータパケット40の次の時点に生成されたデータパケット40の先頭位置を示す。正方向ポインタ62に示されたデータパケット40の正方向ポインタ63は、映像ch1のID情報31を含み、自己のデータパケット40の次の時点に生成されたデータパケット40の先頭位置を示す。
【0041】
同様に、正方向ポインタ64は、映像ch2のID情報31を含み、自己のデータパケット40の次の時点に生成されたデータパケット40の先頭位置を示す。正方向ポインタ65,66は、音声ch1のID情報31を含み、自己のデータパケット40の次の時点に生成されたデータパケット40の先頭位置を示す。正方向ポインタ67は、エントリーデータのID情報31を含み、自己のデータパケット40の次の時点に生成されたデータパケット40の先頭位置を示す。
【0042】
アクセス制御ヘッダ30の制御情報は、その制御情報のID情報31と一致するID情報31を含むデータパケット40のうち、その制御情報を含むメディアパケットの前の時点に生成されたデータパケット40の位置を、その制御情報を含むデータパケット40の位置から相対的に示すアドレス情報である逆方向ポインタ35を含む。図6の上側には、この逆方向ポインタ35について、各データパケット40の逆方向ポインタ70,74,75,76,77が示す位置を矢印で表している。
【0043】
さらに、本実施の形態では、アクセス制御ヘッダ30の制御情報は、その制御情報のID情報31と一致するID情報31を含むデータパケット40のうち、その制御情報を含むメディアパケットの前の時点に生成され、独立して復号可能なデータパケット40の位置を、その制御情報を含むデータパケット40の位置から相対的に示すアドレス情報である逆方向ポインタ35を含む。図6の上側には、この逆方向ポインタ35について、各データパケット40の逆方向ポインタ71〜73が示す位置を矢印で表している。
【0044】
図6に示すように、映像ch1の逆方向ポインタ70〜73は、それぞれ、Pフレームのデータパケット40から、独立復号可能なIフレームのデータパケット40の位置を示している。映像ch2の逆方向ポインタ74は、自己の前の時点に生成されたデータパケット40の位置を示しているが、これは、同時に、独立復号可能なIフレームのデータパケット40の位置を示している。音声の逆方向ポインタ75,76は、自己の前の時点に生成されたデータパケット40の位置を示しているが、これは、同時に、独立復号可能なデータパケット40の位置を示している。エントリーデータの逆方向ポインタ77は、自己の前の時点に生成されたデータパケット40の位置を示しているが、これは、同時に、独立復号可能なデータパケット40の位置を示している。以上のように、本実施の形態における逆方向ポインタ70〜77全ては、独立して復号可能なデータパケット40の先頭位置を示しているものとなっている。
【0045】
ここで、図7にてデータ記録領域11cのデータ構造を説明する。図7に示すように、データ記録領域11cは、一定データ間隔ごとに分割された分割データ記録領域89を含んでも良い。この分割データ記録領域89ごとにポインタパケット80が設けられている。なお、本実施の形態では、上記の一定データ間隔は記録媒体11aの記録単位の整数倍の間隔であり、ポインタパケット80は、記録媒体11aの記録単位の整数倍の間隔ごとに設けられているものとする。以下の図において、斜め方向にハッチングしたものは、ポインタパケット80を表すものとする。
【0046】
ポインタパケット80に、そのポインタパケット80が設けられた分割データ記録領域89に記録されたデータパケット40のID情報31それぞれに対して、分割データ記録領域89に記録され、そのID情報31を含むデータパケット40のうち最初に読み出されるデータパケット40の位置を、そのポインタパケット80の位置から相対的に示すアドレス情報である先頭ポインタ81〜83を格納している。なお、本実施の形態の分割データ記録領域89には、「0x00」から「0xFF」までのID情報31を含むデータパケット40が記録できるものとする。
【0047】
ポインタパケット80に格納されている先頭ポインタ81は、ID情報31が「0x00」であるデータパケット40のうち、そのポインタパケット80が設けられた分割データ記録領域89において最初に読み出されるデータパケット40のアドレスを示す。図8は、その様子を示すものであり、この図において、No.1を付したデータパケット40は、その分割データ記録領域89において最初に読み出されるデータパケット40であることを示す。また、ポインタパケット80に格納されている先頭ポインタ83は、ID情報31が「0xFF」であるデータパケット40のうち、そのポインタパケット80が設けられた分割データ記録領域89において最初に読み出されるデータパケット40のアドレスを示す。同様に、「0x01」から「0xFE」までのID情報31それぞれに対して、同様のデータパケット40のアドレスを示す先頭ポインタ82をポインタパケット80に格納している。このようにして、全てのID情報31に対して、最初に読み出されるデータパケット40のアドレスを格納している。なお、分割データ記録領域89に対応するID情報31のデータパケット40がない場合には、その先頭ポインタは、例えば、「0」が格納される。
【0048】
また、ポインタパケット80に、そのポインタパケット80が設けられた分割データ記録領域89に記録されたデータパケット40のID情報31それぞれに対して、分割データ記録領域89に記録され、そのID情報31を含むデータパケット40のうち最後に読み出されるデータパケット40の位置を、そのポインタパケット80の位置から相対的に示すアドレス情報である終端ポインタ84〜86を格納している。
【0049】
ポインタパケット80に格納されている終端ポインタ84は、ID情報31が「0x00」であるデータパケット40のうち、そのポインタパケット80が設けられた分割データ記録領域89において最後に読み出されるデータパケット40のアドレスを示す。この図において、No.k,l,m(k,l,mは自然数)を付したデータパケット40は、その分割データ記録領域89において最後に読み出されるデータパケット40であることを示す。また、ポインタパケット80に格納されている終端ポインタ86は、ID情報31が「0xFF」であるデータパケット40のうち、そのポインタパケット80が設けられた分割データ記録領域89において最後に読み出されるデータパケット40のアドレスを示す。同様に、「0x01」から「0xFE」までのID情報31それぞれに対して、同様のデータパケット40のアドレスを示す終端ポインタ85をポインタパケット80に格納している。このようにして、全てのID情報31に対して、最後に読み出されるデータパケット40のアドレスを格納している。なお、分割データ記録領域89に、対応するID情報31のデータパケット40がない場合には、その終端ポインタは、例えば、「0」が格納される。また、この図でエントリーデータのように、分割データ記録領域にそのIDのデータがひとつしかない場合には、先頭ポインタ、および、終端ポインタは同一の位置を指すこととなる。
【0050】
なお、先頭ポインタ81から先頭ポインタ83、および、終端ポインタ84から終端ポインタ86のデータサイズは、分割データ記録領域89のサイズに決定されるものであり、この分割データ記録領域89の範囲のアドレスを相対的に表現できるだけのサイズが確保されているものとする。
【0051】
図8に示すように、ポインタパケット80には、そのポインタパケット80が設けられた分割データ記録領域89に、データパケット40が最初に記録された日時の情報、すなわち最小日時情報87と、そのポインタパケット80が設けられた分割データ記録領域89に、データパケット40が最後に記録された日時の情報、すなわち最大日時情報88とを格納している。
【0052】
図9にて、データ記録領域11cの分割データ記録領域89のグループ化について示す。データ記録領域11cにおいて、連続した分割データ記録領域89は、規定の複数個の領域を1つのグループ領域100として管理される。たとえば、16個の分割データ記録領域89を1つのグループとして管理する。そして、記録領域11cのアドレスに沿って、グループ番号が付与される。また、1つのグループごとに、記録領域11cのアドレスに沿って、分割データ記録領域番号が付与される。
【0053】
次に、図10にて、エントリーデータの構造を示す。エントリーデータは、独立して復号が可能なIフレームについての情報を格納したデータであり、このデータにはIフレームについてのID情報とアドレス情報と時刻情報が時系列で格納されている。ID情報は、そのIフレームがカメラの何チャンネルのIフレームであるのかを示し、チャンネル1番のカメラであれば0x00、チャンネル2番のカメラであれば0x01というように記述されるものであり、前記ID情報31に相当する。時刻情報は、そのIフレームが生成された時刻情報が記述される。アドレス情報は、そのIフレームのデータがデータ記録領域11cのどこに格納されているかが記述される。このアドレス情報は、このグループ領域100内の何番目の分割データ記録領域89であるのかの領域番号と、その領域で先頭からのデータ位置を明示する。このエントリーデータパケットは、それぞれのグループ内のデータを対象としたものであり、データ記録領域11cに、データパケット40として記録される。
【0054】
なお、ここでは、エントリーデータとして独立復号が可能なIフレームを対象としたが、これに限るものではなく、必要に応じて、音声データや、あるいは、その他データを対象としてエントリーデータを構成しても良い。また、すべてのIフレームを登録する必要はなく、必要に応じてIフレームデータを2回に1回対象とするなど、間引いてデータを構成しても良い。また、当然ながら、それらを混在させても良い。
【0055】
続いて、管理データ領域に設けたエントリーデータへのポインタ情報を図11で示す。この管理情報は、データ記録領域におけるエントリーデータの位置情報を示すものである。この管理情報はグループごとに生成され、そのグループ内での分割データ領域番号と、その分割データ領域先頭からの相対アドレスとで構成される。なお、1つのグループ領域のデータサイズは固定サイズとなっており、記録媒体のサイズが決まればグループの個数は決定するため、この管理情報のデータサイズは固定サイズとなる。この管理情報を参照することで、エントリーデータがグループ領域のどこに格納されているのかをすばやく知ることが可能となる。
【0056】
なお、管理データ領域11bに設ける管理データは、このエントリーデータの位置情報のみに限るものではなく、そのほかの管理情報をエントリーデータの位置情報と同時に格納してもなんら問題はない。たとえば、グループごとの最小年月日情報や最大年月日情報などを格納しても良い。
【0057】
本実施の形態では、制御情報読み出し部12は、データパケット40の制御情報を読み出す前に、まず、ポインタパケット80を読み出す。それから、所望のID情報31を含むデータパケット40に先頭ポインタ81〜83が記録されていて、再生を行う場合には、先頭ポインタ81〜83の情報により、分割データ記録領域89において最初に読み出すべきデータパケット40を読み出す。所望のID情報31を含むデータパケット40に終端ポインタ84〜86が記録されていて、逆再生を行う場合には、終端ポインタ84〜86の情報により、分割データ記録領域89において最後に読み出すべきデータパケット40を読み出す。もし、所望のID情報31を含むデータパケット40が記録されていない場合には、次のポインタパケット80を読み出す。
【0058】
そして、高速再生などでIピクチャのみを選択して再生する場合には、まず管理データ領域に記録されたグループごとのエントリーデータの位置を読み出し、この情報に基づいてエントリーデータをデータ記録領域11cから読み出し、このエントリーデータに記載されたIピクチャの位置情報リストから、所望の情報を含むデータパケット40を読み出す。
【0059】
また、制御情報読み出し部12は、先頭ポインタ81〜83、および、終端ポインタ84〜86を読み出す前に、まず、最小日時情報87、および、最大日時情報88を読み出す。そして、所望の日時が、最小日時情報87から最大日時情報88の間にあるかを読み出す。所望の日時が、最小日時情報87から最大日時情報88の間にあれば、続けて先頭ポインタ81〜83、あるいは、終端ポインタ84〜86を読み出す。もし、所望の日時が、最小日時情報87から最大日時情報88の間になければ、次のポインタパケット80を読み出す。
【0060】
以上のような記録再生装置1、および、記録再生方法によれば、データパケット40を記録媒体11aのデータ記録領域11cに連続して記録する。これにより、データパケット40、つまり、映像データ、音声データ、その他データが不定データ長であっても、データ記録領域11cにおける未使用領域を削減できる。さらに、データの記録条件によって大きくデータサイズが変動するエントリーデータも、データパケット40として同時に多重化して記録するので、従来のように、エントリーデータ用の領域を管理データ領域にあらかじめ大きく確保することが不要となり、記録媒体11aにデータを効率よく記録することができる。
【0061】
また、映像、音声、その他データのエントリー位置を示すエントリーデータをパケット40としてデータと同時に記録する際に、従来のように必ずデータの先頭に配置するなどとエントリー位置が制限されることなく、データ記録領域のグループ領域内で自由な位置に配置できるため、Iフレームなどの位置情報が確定してから書き込みができる。このことで、記録領域を有効に利用できるようになるとともに、データが確定してから再度エントリーデータを書き換えるといった処理が不要となる。
【0062】
このエントリーデータは、グループ内で自由な位置に配置可能である一方、そのエントリーデータの位置を管理情報に格納しているため、すばやくエントリーデータにアクセスすることが可能となる。
【0063】
また、データパケット40を読み出す前に、ポインタパケット80を読み出すことで、対応する分割データ記録領域89に、所望のID情報31を含むデータパケット40が記録されているかどうかを瞬時に検索することができる。こうして、制御情報読み出し部12が、所望の制御情報を読み出す場合に、効率よく所望の制御情報を検索することができるので、高速なデータパケット40の読み出しが可能となる。
【0064】
また、このポインタパケット80は、記録媒体11aの記録単位の整数倍の間隔ごとに設けられているので、記録媒体11aから効率よくポインタパケット80を読み出すことができる。
【0065】
また、最小日時情報87、および、最大日時情報88を読み出すことにより、対応する分割データ記録領域89に、所望のデータパケット40が記録されているかどうかを瞬時に検索することができる。こうして、制御情報読み出し部12が、所望の制御情報を読み出す場合に、効率よく所望の制御情報を検索することができるので、高速なデータパケット40の読み出しが可能となる。
【0066】
なお、この実施の形態1では、一定データ間隔ごとに分割された分割データ記録領域と、規定の個数の分割記録領域をまとめたグループを、それぞれ複数個設けた例を示しているが、分割記録領域およびグループの個数は必ずしも複数である必要はない。記録領域のサイズが小さな場合には、1つの分割記録領域と1つのグループで構成しても良い。
【0067】
実施の形態2.
実施の形態1では、高速読み出しを行うために、データ記録領域11cに一定データ間隔ごとにポインタパケット80を設けた。そのため、ポインタパケット80前後の領域に、データサイズが大きいデータパケット40を記録する場合には、ポインタパケット80の直前のデータ記録領域11cが不足して記録できなくなる場合がある。そのような場合、次のポインタパケット80のデータ記録領域11cに記録しなければならないため、結果として、ポインタパケット80の直前に記録されない領域が生じるようになり、その領域が無駄になってしまう。本実施の形態は、その無駄が生じないようにするためのものである。
【0068】
図12は、この発明を実施するための実施の形態2における記録再生装置1、および、記録再生方法を説明する図であり、より具体的には、データ記録領域11cにおけるデータ格納方法を説明する図である。なお、本実施の形態において、実施の形態1で示した構成と同一、または、これに相当するものについては、同一の符号を付すものとする。
【0069】
映像データ90は、実施の形態1における映像データに相当する。ここでは、映像データ90について示すが、記録用のデータ41であればよく、音声データや、その他データや、エントリーデータであってもよい。データ多重化部8は、ひとつの記録用のデータ41である映像データ90を分割して生成される複数の分割データである分割映像データ91〜93それぞれに、分割前のその映像データ90に付与されるアクセス制御ヘッダ30を付与してメディアパケットを生成する。本実施の形態では、映像データ90の分割を3分割としている。
【0070】
アクセス制御ヘッダ30の制御情報は、分割状態を示すチェインフラグ36を含む。例えば、チェインフラグ36の値が「1」である場合には、その分割映像データ91が、映像データ90の先頭の分割映像データであることを意味する。同様に、チェインフラグの値が「2」である場合には、その分割映像データ92が、映像データ90の中間の分割映像データであることを意味する。チェインフラグ36の値が「3」である場合には、その分割映像データ93が、映像データ90の最後の分割映像データであることを意味する。
【0071】
図12では、先頭の分割映像データ91に付与されるアクセス制御ヘッダ30内のチェインフラグ36には「1」が記述されている。同様に、中間の分割映像データ92に付与されるアクセス制御ヘッダ30内のチェインフラグ36は「2」が記述され、最終の分割映像データ93に付与されるアクセス制御ヘッダ30内のチェインフラグ36は「3」が記述されている。
【0072】
データ記録部10は、ポインタパケット80の直前に生じるデータ記録領域11cの未使用領域に、チェインフラグ36を含むデータパケット40を記録する。制御情報読み出し部12は、データ記録領域11cにおいて、チェインフラグ36を含むデータパケット40を読み出した場合には、対応するチェインフラグ36を含むデータパケット40全てを読み出す。そして、それらのデータパケット40に含まれる分割映像データ91〜93から、元の記録用の映像データ90を復元する。
【0073】
このように構成された本実施の形態に係る記録再生装置1は、所定のデータ範囲を有する映像データ90を分割した分割映像データ91〜93を、データ記録領域11cに記録できるようになる。そのため、ポインタパケット80を設けてデータ記録領域11cに生じる未使用領域に、分割映像データ91〜93をポインタパケット80の前後に分けて記録することで、データ記録領域11cの無駄を発生させることなく、効率よく記録することができる。さらに、ポインタパケット80が設けられた分割データ記録領域89のデータ間隔よりも大きなデータパケット40を記録する場合でも、上記と同様にすれば、そのデータパケット40を分割データ記録領域89に記録することができる。また、上記の構成は、長時間記録するような構成に限ったものではなく、例えば、符号化部から出力された記録用のデータ41を一時的に保持して記録するメモリに適用してもよい。そうすれば、メモリの容量に対して大きな所定のデータ範囲を有する記録用のデータ41を、そのメモリに記録する場合でも、分割して記録するようにすることにより、装置に必要とされるメモリをより小さなメモリで代用することが可能となる。
【0074】
なお、本実施の形態では、一の映像データ90の分割を3分割とした例で示しているが、4分割以上とすることも可能であり、その場合には、中間に位置する複数のデータパケット40のチェインフラグに対して、例えば、2が記述される。また、2分割で記録しても問題はない。また、全ての映像データ90を分割する必要はない。
【0075】
また、本実施の形態では、記録用のデータ41が、映像データであるとして、分割データのパケット化を説明したが、映像データに限ったものではなく、上述した音声データやその他データや、エントリーデータに対しても同様にパケット化するようにしてもよく、その場合にも、上記と同様の効果を得ることができる。
【0076】
実施の形態3.
図13は、この発明を実施するための実施の形態3における記録再生装置1,および、記録再生方法を説明する図であり、より具体的には、データ記録領域11cにおけるデータ構造の説明図である。なお、本実施の形態において、実施の形態1で示した構成と同一、または、これに相当するものについては、同一の符号を付すものとする。
【0077】
図13で示したS1からS10は、データパケット40のそれぞれのデータサイズを示している。本実施の形態においては、データパケット40のデータサイズS1からS10を、離散的な不定データ長で構成するものとする。離散的な不定データ長とは、たとえば、データ転送単位(例えば、32バイト)の整数倍などで構成するものである。記録用のデータ41のデータサイズが32バイトの整数倍でない場合には、記録用のデータ41の終端に、データアライメントのためのスタッフィングを行うものとする。
【0078】
そして、アクセス制御ヘッダ40に格納されているデータサイズ情報33、および、正方向ポインタ34、および、逆方向ポインタ35の値は、この32バイトを基準とした値で表現する。たとえば、データパケット40のサイズが3072バイトであって、基準とした値が32バイトである場合、96(=3072/32)という新たなアドレスで表現する。
【0079】
以上のような記録再生装置1,および、記録再生方法によれば、データパケット40の先頭位置は離散的となり、記録単位で区切った範囲を1単位として新たなアドレスとすることができる。このようにすれば、データパケット40のデータサイズ情報33、および、データパケット40の先頭位置を示す正方向ポインタ34、および、逆方向ポインタ35は、より小さなデータサイズでアドレスを表現することが可能となる。そうすると、アクセス制御ヘッダ30のデータサイズを小さくすることにより、アクセス制御ヘッダ30に対する記録用のデータ41の記録領域が増えるため、記録媒体11aの記録効率を向上することが実現可能となる。この効果は、実施の形態1で説明したポインタパケット80の先頭ポインタ81〜83、および、終端ポインタ84〜86についても同様の効果があり、さらに記録媒体11aの記録効率を向上することが可能となる。さらにこの効果は、実施の形態1で説明した、管理データ領域11bに設けた、エントリーデータのアドレス情報についても同様の効果があり、さらに記録媒体11aの記録効率を向上することが可能となる。
【0080】
実施の形態4.
図14は、この発明を実施するための実施の形態4における記録再生装置1,および、記録再生方法を説明するブロック図であり、より具体的には、実施の形態1に示した記録再生装置1に加え、ネットワーク受信部25と、ネットワーク送信部26とを備える。なお、本実施の形態において、実施の形態1で示した構成と同一、または、これに相当するものについては、同一の符号を付すものとする。また、実施の形態1と同様、図14において、本実施の形態の効果に直接影響を及ぼさない部分は省略して示している。
【0081】
映像入力部2、3それぞれには、カメラなどから出力される映像信号が入力される。本実施の形態では、2チャンネルの映像信号が入力される構成となっている。映像符号化部4、5それぞれは、映像入力部2、3からそれぞれ入力された映像信号を符号化して、映像データを生成する。また、音声入力部6には、マイクなどから出力される音声信号が入力される。音声符号化部7は、音声入力部6から入力された音声信号を符号化して、音声データを生成する。これらは、実施の形態1と同様である。ネットワーク受信部25には、LANなどのネットワークを介して、ネットワークカメラなどの符号化装置が接続される。このように、ネットワーク受信部25は、符号化された記録用のデータ41をネットワークを介して外部、例えば、外部装置から受信する。
【0082】
エントリーデータ生成部28は、前記生成された映像データ、あるいは、音声データ、あるいは、その他データの一部のデータに対するアドレス情報、すなわち、エントリーポイント情報のデータを生成する。
【0083】
データ多重化部8は、符号化された記録用のデータ41に対し、所定のデータ範囲ごとに、データの種類にかかわらず同一の情報項目を有する共通のアクセス制御ヘッダ40を付与して、不定データ長のデータパケットを生成し、多重化する。ここで、記録用のデータ41は、上述した映像信号を符号化した映像データ、および、音声信号を符号化した音声データ、および、ネットワーク受信部25で受信したデータ、さらに、エントリポイントデータの少なくとも一つを含む。ここで、ネットワーク受信部25で受信したデータは、映像データ、音声データ、あるいは、映像信号および音声信号以外のその他信号を符号化したその他データのいずれであってもよい。
【0084】
管理情報生成部27は、データ記録領域に記録したデータに関する管理情報を生成するものであり、エントリーデータ生成部28は、前記生成された映像データ、あるいは、音声データ、あるいは、その他データの一部のデータに対するアドレス情報、すなわち、エントリーポイント情報のデータを生成する。
【0085】
アクセス制御ヘッダ40の情報項目は、パケットメディアを読み出す制御に用いられる制御情報を含む。この制御情報の内容は、データ多重化部8によって与えてもよいし、制御情報生成部9で与えてもよい。その後、データ記録部10は、データ多重化部8が生成したデータパケットを、データパケット40としてデータ記録領域11cに連続して記録する。
【0086】
データ記録領域11cに記録されたデータパケット40を再生する場合には、制御情報読み出し部12とデータ読み出し部14により構成されるデータ抽出部が、アクセス制御ヘッダ40の制御情報に基づいて、データ記録領域11cに記録されたデータパケット40を読み出す。本実施の形態では、制御情報読み出し部12が、データ記録領域11cに記録されたデータパケット40の制御情報のうち、所望の制御情報と一致する制御情報を検索して特定する。さらに、高速再生などで、Iピクチャのデータのみが必要な場合には、管理情報読み出し部29により読み出された管理情報に基づき、エントリーデータパケット位置を特定し、このエントリーデータパケットの情報に基づいて必要なIピクチャのデータのみを特定する。データ読み出し部13は、制御情報およびエントリーデータにおいて一致したデータパケット40を読み出す。
【0087】
データ読み出し部13から読み出された記録用のデータ41は、データ分離部14にて分離して、映像復号部15、16に送られるか、音声復号部19に送られるか、もしくは、ネットワーク送信部26に送出される。ネットワーク送信部26は、制御情報に基づいて読み出されたデータパケット40を、ネットワークを介して外部、例えば、外部装置に送信する。
【0088】
以上の構成からなる本実施の形態に係る記録再生装置1は、ネットワークを介した記録用のデータ41も、データ多重化部8において、アクセス制御ヘッダ40を付与してデータパケット40として記録する。このため、遠隔地のデータを記録再生装置1にて記録する場合や、記録再生装置1に記録された記録用のデータ41をネットワークを介して遠隔地にて再生することができる。そして、記録再生装置1を実施の形態1と同様な構成としているため、実施の形態1と同様な効果を有し、データ記録領域11cの効率的な利用を実現するとともに、アクセス制御ヘッダ40の情報およびポインタパケット80の情報を用いることで、通常の再生、および、早送りなどの特殊再生においても、高速な読み出しを実現することができる。
【0089】
なお、本実施の形態では、ネットワーク受信部25から受信してデータ記録領域11cに記録された記録用のデータ41を、ネットワーク送信部26から外部に送信する構成について説明した。しかし、これに限ったものではなく、ネットワーク受信部25から受信してデータ記録領域11cに記録された記録用のデータ41を、復号部において復号し、映像出力部17、18、あるいは、音声出力部20により出力してもかまわない。このようにすることで、例えば、遠隔地の記録装置に記録された記録用のデータ41を、本記録再生装置1で視聴することができる。また、本記録再生装置1の符号化部で符号化してデータ記録領域11cに記録した記録用のデータ41を、データ読み出し部13にて読み出した後、ネットワーク送信部26にて外部に送信してもよい。このようにすることで、本記録再生装置1での記録用のデータ41を、ネットワークを介して遠隔地の記録再生装置1で視聴することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】実施の形態1に係る記録再生装置を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1に係る記録再生装置および記録再生方法のデータパケットを説明する図である。
【図3】実施の形態1に係る記録再生装置および記録再生方法の記録媒体を説明する図である。
【図4】実施の形態1に係る記録再生装置および記録再生方法の記録方法を詳細に説明する図である。
【図5】実施の形態1に係る記録再生装置および記録再生方法のID情報を説明する図である。
【図6】実施の形態1に係る記録再生装置および記録再生方法の正方向ポインタおよび逆方向ポインタを説明する図である。
【図7】実施の形態1に係る記録再生装置および記録再生方法のデータ記録領域のデータ構造を説明する図である。
【図8】実施の形態1に係る記録再生装置および記録再生方法のポインタパケットを説明する図である。
【図9】実施の形態1に係る記録再生装置および記録再生方法の分割記録領域のグループ化を説明する図である。
【図10】実施の形態1に係る記録再生装置および記録再生方法のエントリーデータの構造を説明する図である。
【図11】実施の形態1に係る記録再生装置および記録再生方法の管理データ領域のエントリーデータへのポインタ情報を説明する図である。
【図12】実施の形態2に係る記録再生装置および記録再生方法の要部を示す図である。
【図13】実施の形態3に係る記録再生装置および記録再生方法の要部を示す図である。
【図14】実施の形態4に係る記録再生装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0091】
1 記録再生装置、2,3 映像入力部、4,5 映像符号化部、6 音声入力部、7 音声符号化部、8 データ多重化部、9 制御情報生成部、10 データ記録部、11 データ蓄積部、11a 記録媒体、11b 管理データ領域、11c データ記録領域、12 制御情報読み出し部、13 データ読み出し部、14 データ分離部、15,16 映像復号部、17,18 映像出力部、19 音声復号部、20 音声出力部、21 付加情報入力部、22 付加情報符号化部、23 付加情報復号部、24 付加情報出力部、25 ネットワーク受信部、26 ネットワーク送信部、27 管理情報生成部、28 エントリーデータ生成部、29 管理情報読み出し部、30 アクセス制御ヘッダ、31 ID情報、32 日時情報、33 データサイズ情報、34,60〜67 正方向ポインタ、35,70〜77 逆方向ポインタ、36 チェインフラグ、40 データパケット、41 記録用のデータ、42 チャンネル1のIフレームの映像データ、43 チャンネル2のIフレームの映像データ、44,46 チャンネル1のPフレームの映像データ、45,49 チャンネル1の音声データ、47,50 その他データ、48 チャンネル2のPフレームの映像データ、51 エントリーデータ、80 ポインタパケット、81〜83 先頭ポインタ、84〜86 終端ポインタ、87 最小日時情報、88 最大日時情報、89 分割データ記録領域、90 映像データ、91〜93 分割映像データ、100 グループ領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
符号化された記録用のデータに対し、所定のデータ範囲ごとに、前記記録用のデータを復号するための制御情報項目を有するヘッダを付与して、不定データ長のデータパケットを生成するデータ多重化部と、多重化時の管理情報を生成する管理情報生成部と、前記データパケットが記録されるデータ記録領域と前記管理情報が記録される管理データ領域とを有する記録媒体と、前記データ多重化部が生成した前記データパケットを前記データ記録領域に連続して記録するデータ記録部と、前記管理情報生成部が生成した前記管理情報を前記管理データ領域に記録する管理情報記録部と、前記ヘッダの制御情報と管理データ領域の管理情報に基づいて、前記データ記録領域に記録されたデータパケットを読み出すデータ抽出部とを備え、
前記データパケットは、映像信号を符号化した映像データ、および、音声信号を符号化した音声データ、および、上記映像信号および上記音声信号以外の信号を符号化したその他データの少なくとも一つを含み、
さらに、前期データパケットは、前記映像データあるいは前記音声データあるいはその他のデータにおける前記データパケットの前記記録媒体上のデータ位置情報を格納したエントリーデータを含み、
前記ヘッダの制御情報には、当該制御情報が付与された前記データパケットのデータの種類を特定するためのID情報を含むことを特徴とする記録再生装置。
【請求項2】
前記制御情報項目は、データの種類にかかわらず同一であることを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
【請求項3】
前記データ抽出部で読み出された前記データパケットを復号する復号部をさらに備え、前記データパケットは、前記復号部で独立して復号可能な第1の記録用のデータ、または、前記第1の記録用のデータに従属して前記復号部で復号可能な第2の記録用のデータのいずれかを含み、前記第1の記録用データの記録位置情報の一部をエントリーデータとして格納していることを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
【請求項4】
前記制御情報は、当該制御情報の前記ID情報と一致する前記ID情報を含む前記データパケットのうち、当該制御情報を含む前記データパケットの生成時間直後に生成された前記データパケットの位置を相対的に示すアドレス情報と、当該制御情報の前記ID情報と一致する前記ID情報を含む前記データパケットのうち、当該制御情報を含む前記パケットの生成時間以前に生成された前記データパケットの位置を相対的に示すアドレス情報と、当該制御情報を含む前記データパケットのデータサイズ情報とを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の記録再生装置。
【請求項5】
前記データ記録領域は、一定データ間隔ごとに分割された分割データ記録領域を含み、 連続した複数個の分割データ記録領域をグループ化して、それら1グループに対して1つのグループ管理情報をデータ領域とは異なる前記管理データ領域に格納していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の記録再生装置。
【請求項6】
前記グループ管理情報として、グループのデータ中に含まれるデータパケットのID情報と位置情報を関連付けて前記管理データ領域に格納し、この位置情報が、データ領域の先頭からアドレス順に付与されたグループ番号と、グループ内でアドレス順に付与された分割データ記録領域番号と、前記分割データ記録領域内で当該分割データ記録領域先頭位置からのアドレス情報で構成されていることを特徴とする請求項5に記載の記録再生装置。
【請求項7】
前記グループ管理情報に記録される管理情報として、前記エントリーデータのID情報と位置情報とを格納していることを特徴とする請求項6に記載の記録再生装置。
【請求項8】
前記データ多重化部は、ひとつの前記記録用のデータを分割して生成される分割データそれぞれに、分割前の当該記録用のデータに付与される前記ヘッダを付与して前記データパケットを生成し、前記制御情報は、分割状態を示す情報を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の記録再生装置。
【請求項9】
前記データパケットのデータサイズが離散的であることを特徴とする請求項1乃至請求項8に記載の記録再生装置。
【請求項10】
前記記録用のデータをネットワークを介して外部から受信するネットワーク受信部を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の記録再生装置。
【請求項11】
前記管理情報と前記制御情報に基づいて読み出された前記データパケットをネットワークを介して外部に送信するネットワーク送信部を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の記録再生装置。
【請求項12】
符号化された記録用のデータに対し、所定のデータ範囲ごとに、前記記録用のデータを復号するための制御情報項目を有するヘッダを付与して、不定データ長のデータパケットを生成する工程と、データパケット生成時の管理情報を生成する管理情報生成工程と、前記データパケットを記録媒体のデータ記録領域に連続して記録する工程と、前記管理情報を記録媒体の管理データ領域に記録する工程と、
前記記録用のデータが、映像信号を符号化した映像データ、および、音声信号を符号化した音声データ、および、前記映像信号および前記音声信号以外の信号を符号化したその他データの少なくともひとつを含み、前記映像データあるいは前記音声データあるいは前記その他データについてのデータ位置を前記記録用のデータの一種類であるエントリーデータとして生成する工程と、
前記制御情報に、当該制御情報が付与された前記データパケットの種類を特定するためのID情報を付与する工程と、
前記ヘッダの制御情報と前記管理データ領域の管理情報に基づいて、前記データ記録領域に記録されたデータパケットを読み出す工程とを備えたことを特徴とする記録再生方法。
【請求項13】
制御情報項目は、データの種類にかかわらず同一であることを特徴とする請求項12に記載の記録再生方法。
【請求項14】
前記制御情報に基づいて読み出された前記データパケットを復号する工程を備え、前記データパケットは、独立して復号可能な第1の記録用のデータ、または、前記第1の記録用のデータに従属して復号可能な第2の記録用のデータのいずれかを含み、前記第1の記録用のデータの記録位置情報の一部をエントリーデータとして格納していることを特徴とする請求項12に記載の記録再生方法。
【請求項15】
前記データ記録領域は、一定データ間隔ごとに分割された分割データ記録領域を含み、この分割データ記録領域の連続した複数個を1つのグループとし、この1つのグループに対して1つのグループ管理情報を、このグループ管理情報としてグループのデータ中に含まれる前記データパケットのID情報と位置情報を関連付けて前記管理データ領域に格納し、
この位置情報を、前記データ記録領域の先頭からアドレス順に付与されたグループ番号と、グループ内でアドレス順に付与された分割データ領域番号と、前記分割データ領域内で前記分割データ領域先頭位置からのアドレス情報として格納する工程を有し、前記グループ管理情報に前記エントリーデータの位置情報を含むことを特徴とする請求項14に記載の記録再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−223924(P2009−223924A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−63933(P2008−63933)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】