記録再生装置
【課題】 記録媒体に高速アクセスできるようにする。
【解決手段】 記録再生装置が、書き込み禁止設定がなされたリムーバブル記録媒体のマップファイルを生成し、そのマップファイルを、書き込み禁止設定がなされていない内蔵記録媒体もしくは他のリムーバブル記録媒体に対して選択的に格納することを特徴としたマップファイル格納先決定手段を備える。
【解決手段】 記録再生装置が、書き込み禁止設定がなされたリムーバブル記録媒体のマップファイルを生成し、そのマップファイルを、書き込み禁止設定がなされていない内蔵記録媒体もしくは他のリムーバブル記録媒体に対して選択的に格納することを特徴としたマップファイル格納先決定手段を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラ等で用いられる記録再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、画像や音声をデジタル信号に変換して記録媒体に記録するデジタルカメラが開発されている。このようなデジタルカメラでは、得られる画像や音声のキャプチャーデータを画像ファイルや音声ファイルとして記録媒体に記録することが可能である。また、記録媒体に関していえば、CF(Compact Flash)メモリカードやスマートメディアなど従来から使用されていたフラッシュメモリに加えて、SDメモリカード(Secure Digital memory card)のようにデータの記録だけではなく、著作権保護機能や、書き込み禁止機能を備えた記録媒体も登場してきている。それに加えて、昨今の技術進歩による記録容量の増加は目覚しく、一つの記録媒体内には非常に多くの画像ファイル、音声ファイルを格納することが可能となっている。このように、多くのキャプチャーファイル内に記録される映像モード・撮影条件等の属性情報を格納した場合に、それらの情報を大量にリスト表示する際に、それぞれのキャプチャーファイルをオープンして読み出し、中身を解析する必要から多量の時間を必要とする。そのため、従来の技術として記録媒体内に格納されているキャプチャーデータの情報表示や特定ファイルの検索など高速化するための方法として、キャプチャーデータに関連した撮影年月日、撮影条件などの各種属性情報や記録媒体内のディレクトリ構成、および各ディレクトリ内のファイル構成等に関する情報をまとめたマップファイルをあらかじめ記録媒体内に生成し、所定タイミングでその内容を更新することで、記録媒体内のキャプチャーファイルに対するアクセスを高速化する方法が知られている。(特開平8-147952)
【特許文献1】特開平8-147952号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一方で、デジタルカメラそのものに関しても、内蔵記録媒体を備えたものや、CFメモリカードやスマートメディアなどの取り外し可能なリムーバブル記録媒体を複数個接続可能なもの、およびそれらを組み合わせたものなど、記録媒体を取り巻く状況は多様化している。その上、先に述べたように、従来からあるCFやスマートメディアなどのデータの保存のみが可能な記録媒体からSDメモリカードのようなデータの保存に加えて、記録媒体に対するデータの追加書き込みの禁止や格納されたデータの保護などを備えた多機能な記録媒体が登場してきている。このような取り外し可能なリムーバブル記録媒体を使用するデジタルカメラで、かつその記録媒体を複数個接続可能な場合においては、書き込み禁止がなされた記録媒体となされていない記録媒体とが混在した形で使用される場合がある。このような混在環境においては、当然ながら書き込み禁止がなされた記録媒体内には先に述べたマップファイルを生成することが出来ない。したがって、書き込み禁止がなされた記録媒体上のキャプチャーファイルに関する情報表示等を実施する際には、記録媒体内の各ファイルに対して、オープンして読み出し、中身を解析する必要がありアクセスが遅くなる。一方で、書き込み禁止がなされていない記録媒体に関しては、格納されているキャプチャーファイルに関するマップファイルを事前に生成し記録媒体上に記録することが可能であるため、記録媒体内のキャプチャーファイルに対するアクセスは高速になる。よって、書き込み禁止がなされた記録媒体となされていない記録媒体ではアクセス速度の差が大きくなり、例えば、記録されたキャプチャーファイルを再生表示する場合では、表示対象とする記録媒体を切り替えることによるアクセス速度の差が現れてしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明においては、キャプチャーデータを記録媒体に記録する記録再生装置は、書き込み禁止設定がなされたリムーバブル記録媒体のマップファイルを生成し、そのマップファイルを、書き込み禁止設定がなされていない内蔵記録媒体もしくは他のリムーバブル記録媒体に対して選択的に格納するマップファイル格納先決定手段を備える。また、記録媒体の空き容監視手段により、書き込み禁止設定がなされたリムーバブル記録媒体のマップファイルが格納された記録媒体に新たなキャプチャーデータが追加されることを検出した場合には、前記マップファイル格納先決定手段は、空き容量算出手段の結果を元に、格納先の記録媒体の空き容量が所定値以上か否かを判断し、その結果に応じて書き込み禁止設定がなされたリムーバブル記録媒体のマップファイルの格納先変更を実施する。記録再生装置の記録媒体の挿抜検出手段により、書き込み禁止がなされたリムーバブル記録媒体の挿抜を検出した場合には、その結果に応じて前記マップファイル格納先決定手段が書き込み禁止記録媒体のマップファイルの生成、削除を決定し実行する。
【発明の効果】
【0005】
書き込み禁止がなされた記録媒体と書き込み禁止がなされていない記録媒体とが混在して使用される場合であっても、書き込み禁止がなされていない記録媒体に書込み禁止がなされた記録媒体のマップファイルを格納するだけの空き容量がある限り書き込み禁止がなされた記録媒体内に格納されたキャプチャーファイルの各種属性情報に対するアクセス速度を低下させずに扱うことが可能となる。また、書込み禁止がなされた記録媒体のマップファイルが格納された記録媒体の空き容量が所定量以下になった場合に、他の書き込み禁止がなされていない記録媒体を検索し、マップファイルを他の記録媒体に移動することが可能であるため、記録再生装置内に書込み禁止がなされた記録媒体のマップファイルを格納するだけの空き容量がある記録媒体が存在する限り書き込み禁止記録媒体内に格納されたキャプチャーファイルの各種属性情報に対するアクセス速度を低下させずに扱うことが可能となる。また、リムーバブル記録媒体の挿抜を検出し、その結果に応じて不要となった書込み禁止がなされた記録媒体内のキャプチャーファイルに関するマップファイルを削除することが可能であるため、記録再生装置内の記録媒体の空き容量を効率的に使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、この発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0007】
以下に本発明を適用した記録再生装置の一例として画像記録システム(デジタルカメラ)の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0008】
・画像記録システムの構成
図 10はこの発明の一実施の形態にかかるデジタルカメラ(100 画像記録システム)の内部構成を示している。
【0009】
10は撮影レンズ、12は絞り機能を備えるシャッター、14は光学像を電気信号に変換する撮像素子、16は撮像素子14のアナログ信号出力をデジタル信号に変換するA/D変換器である。
【0010】
18は撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、メモリ制御回路22及びシステム制御回路50により制御される。
【0011】
20は画像処理回路であり、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。
【0012】
また、画像処理回路20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御回路50が露光制御手段40、測距制御手段42に対して制御を行う、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理を行っている。
【0013】
さらに、画像処理回路20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
【0014】
22はメモリ制御回路であり、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮・伸長回路32を制御する。
【0015】
A/D変換器16のデータが画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16のデータが直接メモリ制御回路22を介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
【0016】
24は画像表示メモリ、26はD/A変換器、28はTFT LCD等から成る画像表示部であり、画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。
【0017】
画像表示部28を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダー機能を実現することが可能である。
【0018】
また、画像表示部28は、システム制御回路50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合には画像記録システム100の電力消費を大幅に低減することが出来る。
【0019】
30は撮影した静止画像や動画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶量を備えている。
【0020】
これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連写撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。
【0021】
また、メモリ30はシステム制御回路50の作業領域としても使用することが可能である。
【0022】
32は適応離散コサイン変換(ADCT)、ウェーブレット変換等により画像データを圧縮伸長する圧縮・伸長回路であり、メモリ30に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。
【0023】
40は絞り機能を備えるシャッター12を制御する露光制御手段であり、フラッシュ48と連携することによりフラッシュ調光機能も有するものである。
【0024】
42は撮影レンズ10のフォーカシングを制御する測距制御手段、44は撮影レンズ10のズーミングを制御するズーム制御手段、46はバリアである保護手段102の動作を制御するバリア制御手段である。
【0025】
48はフラッシュであり、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。
【0026】
露光制御手段40、測距制御手段42はTTL方式を用いて制御されており、撮像した画像データを画像処理回路20によって演算した演算結果に基づき、システム制御回路50が露光制御手段40、測距制御手段42に対して制御を行う。
【0027】
50は画像記録システム100全体を制御するシステム制御回路、52はシステム制御回路50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
【0028】
54はシステム制御回路50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶表示装置、スピーカー等の表示部であり、画像記録システム100の操作部近辺の視認し易い位置に単数或いは複数個所設置され、例えばLCDやLED、発音素子等の組み合わせにより構成されている。
【0029】
また、表示部54は、その一部の機能が光学ファインダー104内に設置されている。
【0030】
表示部54の表示内容のうち、LCD等に表示するものとしては、例えば、シングルショット/連写撮影表示、セルフタイマー表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、フラッシュ表示、赤目緩和表示、マクロ撮影表示、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記録媒体200、201の着脱状態表示、通信I/F動作表示、日付・時刻表示、外部コンピュータとの接続状態を示す表示、等がある。
【0031】
また、表示部54の表示内容のうち、光学ファインダー104内に表示するものとしては、例えば、合焦表示、撮影準備完了表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、フラッシュ充電完了表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、記録媒体書き込み動作表示、等がある。
【0032】
さらに、表示部54の表示内容のうち、LED等に表示するものとしては、例えば、合焦表示、撮影準備完了表示、手振れ警告表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、フラッシュ充電完了表示、記録媒体書き込み動作表示、マクロ撮影設定通知表示、二次電池充電状態表示、等がある。
【0033】
そして、表示部54の表示内容のうち、ランプ等に表示するものとしては、例えば、セルフタイマー通知ランプ、等がある。このセルフタイマー通知ランプは、AF補助光と共用して用いても良い。
【0034】
56は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM、フラッシュメモリ等が用いられる。
【0035】
60、62、64、70及び72は、システム制御回路50の各種の動作指示を入力するための操作手段であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。
【0036】
ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。
【0037】
60は電源スイッチ(メインスイッチ)で、画像処理装置100の電源オン、電源オフの各モードを切り替え設定することが出来る。また、画像処理装置100に接続された各種付属装置の電源オン、電源オフの設定も合わせて切り替え設定することが出来る。
【0038】
62はシャッタースイッチSW1で、不図示のシャッターボタンの操作途中でONとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作開始を指示する。
【0039】
64はシャッタースイッチSW2で、不図示のシャッターボタンの操作完了でONとなり、撮像素子12から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御回路22を介してメモリ30に画像データを書き込む露光処理、画像処理回路20やメモリ制御回路22での演算を用いた現像処理、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮・伸長回路32で圧縮を行い、記録媒体200、201、210に画像データを書き込む記録処理という一連の処理の動作開始を指示する。
【0040】
70は各種ボタンやタッチパネル等からなる操作部で、メニューボタン、セットボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマー切り替えボタン、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタン、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付/時間設定ボタン、画像表示ON/OFFボタン、圧縮モードスイッチ、撮影直後に撮影した画像データを、画像表示部28を用いて自動再生表示するクイックレビュー機能を設定するクイックレビュースイッチ、撮影及び或いは再生及び或いは通信を実行する際に各種機能の選択及び切り替えを設定する選択/切り替えスイッチ、撮影及び或いは再生及び或いは通信を実行する際に各種機能の決定及び実行を設定する決定/実行スイッチ等がある。
【0041】
なお、圧縮モードスイッチにおいては、JPEG(Joint Photographic Expert Group)圧縮の圧縮率を選択するため、或いは撮像素子の信号をそのままデジタル化して記録媒体に記録するCCDRAWモードを選択するためのスイッチである。
【0042】
JPEG圧縮のモードは、例えばノーマルモードとファインモードが用意されている。
【0043】
画像記録システム100の利用者は、撮影した画像のデータサイズを重視する場合はノーマルモードを、撮影した画像の画質を重視する場合はファインモードを、それぞれ選択して撮影を行うことが出来る。
【0044】
JPEG圧縮のモードに於いては、撮像素子14から読み出されてA/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出し、圧縮・伸長回路32により設定した圧縮率に圧縮し、記録媒体200、201、210に記録を行う。
【0045】
CCDRAWモードでは、撮像素子14の色フィルタの画素配列に応じて、ライン毎にそのまま画像データを読み出して、A/D変換器16、メモリ制御回路22を介して、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出し、記録媒体200、201、210に記録を行う。
【0046】
72はモードダイアルスイッチで、自動撮影モード、撮影モード、パノラマ撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、PC接続モード等の各機能モードを切り替え設定することが出来る。
【0047】
なお、本実施例の説明においては、特に、撮影モード、再生モードを画像記録システム100が備える構成としている。
【0048】
80は電源制御手段で、電池検出回路、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されており、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御回路50の指示に基づいてDC-DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
【0049】
82はコネクタ、84はコネクタ、86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li-ion電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源手段である。
【0050】
102は、画像記録システム100のレンズ10を含む撮像部を覆う事により、撮像部の汚れや破損を防止するバリアである保護手段である。
【0051】
104は光学ファインダーであり、画像表示部28による電子ファインダー機能を使用すること無しに、光学ファインダーのみを用いて撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダー104内には、表示部54の一部の機能、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示などが設置されている。
【0052】
通信手段114は、RS232CやUSB(Universal Serial Bus)、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 1394等の有線通信、IrDA(Infrared Data Association)、Bluetooth等の無線通信など各種通信機能を有する構成としても良い。
【0053】
90、91はリムーバブル記録媒体を接続するためのカードソケットであり、取り外し可能なリムーバブル記録媒体200、201を挿入し、画像記録システム100によって得られたキャプチャーデータを格納する事が出来る。本実施例中ではSDメモリカードをリムーバブル記録媒体として使用することを想定する。また、210は内蔵記憶装置であり、画像記録システム100の内部に固定されていること意外はリムーバブル記録媒体200,201と同様に得られたキャプチャーデータを格納することが出来る。先に述べた記録媒体200、201、210のいずれにキャプチャーデータを保存するかはユーザーの指定により選択可能である。以上が本実施例における画像記録システムの構成である。
【0054】
なお、本実施例中において、画像記録システム内に存在する記録媒体(200,201,210)の空き容量監視手段、および空き容量算出手段、リムーバブル記録媒体の挿抜検出手段、マップファイル生成/削除手段、マップファイル格納先決定手段は、ソフトウェアとして実現され、不揮発性メモリ56に格納されており、システム制御回路54及びメモリ52によって実行されることにより機能する。
【0055】
・マップファイルの構成
次に、本実施例中で使用するマップファイルの構成を[図 12]に示す。
【0056】
マップファイルは次の2つに分類される。第一のマップファイルは、キャプチャーデータが格納されている各ディレクトリに関する情報をまとめたものである。本実施例中では“ディレクトリマップファイル”と呼ぶ。ディレクトリマップファイルの内部のデータ構造は[図 12]のようになっており、取り外し可能なリムーバブル記録媒体、及び内部の記録媒体などの記録媒体としての実現形態を問わずそれらの中に存在する個々のディレクトリについての情報を保持する。したがって、このディレクトリマップファイルを辿る事で所望のディレクトリにアクセス可能である。また、第二のマップファイルは、ディレクトリ内部に存在するキャプチャーデータそのものに関するデータを管理しており、本実施例中では“コンテンツマップファイル”と呼ぶ。このコンテンツマップファイルにはディレクトリ内のデータの総数及び、キャプチャーデータの記録媒体上の記録位置(ファイルディスクリプタ)、撮影年月日、撮影条件などを保持する。
【0057】
本実施例中におけるそれぞれのマップファイルのネーミング規則は次のとおりである。
【0058】
(1)ディレクトリマップファイル … ドライブ名_DIR.CTG
(Ex. A_DIR.CTG, INTERNAL_DIR.CTG)
(2)コンテンツマップファイル … ドライブ名_ディレクトリ名.CTG
(Ex. A_100XXX.CTG, INTERNAL_101XXX.CTG)
本実施例においては上記のようなネーミングルールを用いることでファイル名よりマップファイルの管理対象としている記録媒体を特定することを可能としているが、前記の方法に限定されるものではなく、マップファイル内部に記録媒体を特定するための情報を記録するなどマップファイルそのものと記録媒体を関連付ける手段は複数存在する。上記のようなマップファイルを書き込み禁止がなされたリムーバブル記録媒体に対しても用意することで、書き込み禁止がなされていない記録媒体と同様のスピードで記録媒体内のキャプチャーデータに対してアクセスすることが可能となる。
【0059】
・マップファイル生成時フロー
次に画像記録システム100を起動させた直後からのマップファイル生成処理について図 1〜図 3のフローチャートにしたがって説明する。その際、リムーバブル記録媒体200、201がカードスロット90、91に挿されているものとし、リムーバブル記録媒体200は書き込み禁止設定がなされておらず、リムーバブル記録媒体201は書き込み禁止設定がなされているものとする。まず、図 2のステップS100において、画像記録システム100内に存在する記録媒体に対して書き込み禁止であるか否かを調べる。本実施例中ではリムーバブル記録媒体200、201の順番でステップS100の処理を実施するが、各記録媒体に対するステップS100の処理は上記の順序に限定されることはない。ステップS100において書き込み禁止設定がなされている判断された場合には、ステップS104において書き込み禁止がなされた記録媒体を特定するための情報を記憶する。この情報はメモリ52上に格納され、電源が投入されている限り保持されるものとする。また、ここで述べた記録媒体を特定するための情報の例としては、機器内でユニークな番号や記録媒体の名称を示す文字列などがあるが、本実施例中では文字列を使用する。ステップS100において、書き込み禁止設定がなされていないと判断された場合には、ステップS101を実施する。ステップS101は書き込み禁止がなされていない記録媒体に対するマップファイルの生成処理を示している。詳細は図 3のフローチャートを元に説明する。まず、ステップS110において処理対象としている記録媒体内部のディレクトリ構成の確認や記録媒体内の全てのキャプチャーファイルに対して、ファイルをオープンして読み出し、中身を解析し、各種属性情報を収集する(スキャン)。次にステップS111を実行し、記憶媒体内に過去に生成した書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイルが存在する場合はそれを削除する。次にS112において、先に図 12を用いて説明したマップファイルを生成する。ステップS113では処理対象としている記録媒体の空き容量とステップS112で生成したマップファイルのサイズから処理対象としている記録媒体上に生成したマップファイルが格納可能かを判断する。ここで、格納可能と判断される場合には次のステップS114で記録媒体上にステップS112で生成したマップファイルを格納する。また、ステップS113で処理対象の記録媒体上にマップファイルサイズ分の空き容量がないと判断された場合には、生成したマップファイルを記録媒体上に保存せずに図1.1のS101を終了する。次に図 2のステップS102で画像記録システム上に存在する記録媒体に対してステップS100からS102までの処理が実施されたか否かを判断し、完了していなければ未実施の記録媒体に対してステップS100以降を繰り返す。全ての記録媒体の処理が完了している場合には次のステップS103を実施する。ステップS103は書き込み禁止がなされた記録媒体に対するマップファイル生成処理である。詳細は図 1のフローチャートに示す。図 1を元に順を追って説明する。まず、S120で先に実施したS100からのマップファイル生成処理において書き込み禁止設定がなされた記録媒体が検出されたか否かを判断する。このステップS120における判定処理を実施する際の判断材料はステップS104で一時的に記憶した情報である。ステップS120において処理対象となる書き込み禁止記録媒体が存在しない場合は図 1および図 2のフローチャートを終了し、電源投入時のマップファイルの生成処理を完了する。一方で、ステップ104において対象となる書き込み禁止記録媒体が存在する場合はステップS121、およびステップS122の処理を実施する。具体的な処理内容は図 3のステップS110、S111と同様である。次にステップS123で内蔵記録媒体210の空き容量とS122で生成した書き込み禁止記録媒体のマップファイルのサイズから内蔵記録媒体210に書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイルが格納可能か否かを判断する。ここで、マップファイルを格納るために必要な空き容量がある場合はステップS124で内蔵記録媒体210上にマップファイルを格納する。一方で、マップファイルを格納るために必要な空き容量がないと判断された場合にはステップS125で画像記録システム上のリムーバブル記録媒体のうち、空き容量が所定値以上で、かつ空き容量が最大となるものを検索する。
【0060】
詳細は図 6に示すとおりである。まずステップS160でリムーバブル記録媒体の空き容量が所定値以上か否かを判断し、所定値未満であれば次の記録媒体の検索を実行し、所定値以上であれば、ステップS161でこれまで検索した中で空き容量が最大か否か判断する。最大であればステップS162で記録媒体の識別子を記憶する。ステップS163では全てのリムーバブル記録媒体の検索が終了したか否かを判断する。全てのリムーバブル記録媒体の検索完了で処理が狩猟する。所定条件を満たすリムーバブル記録媒体の検索処理の結果、該当するリムーバブル記録媒体が存在か否かをステップS126で判断し、存在する場合はステップS127で書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイルを書き込み禁止がなされていないリムーバブル記録媒体上に保存する。ステップS126で該当する記録媒体がないと判断された場合には書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイルを保存せずに処理し、電源投入時のマップファイル生成処理を終了する。ステップS124もしくはステップS127の後、ステップS128において書き込み禁止がなされた記録媒体に関するマップファイルの保存先を管理するための情報をメモリ52上に記録し、画像記録システム100の電源が投入されている限りこれを保持するものとする。本実施例においてはステップS104における書き込み禁止記録媒体を識別するための情報とあわせて[図 4]に示すテーブル形式で管理する例を示す(本実施例中では“書き込み禁止記録媒体管理テーブル”と呼ぶ)。
【0061】
上記の処理を電源投入時および、新たなリムーバブル記録媒体の取り付け時に実施することで、書き込み禁止がなされたリムーバブル記録媒体が使用される場合であっても、画像記録システム内の他の記録媒体上に十分な空き容量がある限り通常の書き込み禁止がなされていない記録媒体と同様のスピードで記録媒体内のキャプチャーデータの各種属性情報に対してアクセスすることが可能となる。
【0062】
・リムーバブル記録媒体抜き取り時フロー
次にリムーバブル記録媒体200、201のいずれかが抜かれた場合の処理フローを示す。まず、図 5のステップS130を実施し、リムーバブル記録媒体の総抜を監視する。次に、ステップS131を実施し、抜かれたリムーバブル記録媒体の書き込み禁止の有無を確認する。ステップS131において抜かれたリムーバブル記録媒体に対して書き込み禁止設定がなされていない場合は、その記録媒体に関連するマップファイルは抜かれたリムーバブル記録媒体上に存在するため、後処理を実施せずに処理を終了する。ステップS131で抜かれたリムーバブル記録媒体に書き込み禁止設定がなされていた場合は次のステップS132の処理を実施する。ステップS132では書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイル生成時に作成した書き込み禁止記録媒体管理テーブルを参照し、記録再生装置上から抜かれた書き込み禁止リムーバブル記録媒体の格納先を特定する。次にステップS133において、参照した書き込み禁止記録媒体管理テーブルに該当するマップファイルの格納先が記録されている場合はステップS134においてマップファイルを削除する。一方で、書き込み禁止記録媒体管理テーブルに格納先が記載されていない場合は該当するマップファイルが記録再生装置内の他の記録媒体上にも該当するマップファイルが存在しないのでそのまま処理を終了する。上記の処理をリムーバブル記録媒体の抜き取り時に実施することで不要となったマップファイルのサイズ分の記録領域を開放し、記録媒体の空き領域を有効に活用することが可能となる。
【0063】
・新規データ追加によるマップファイル更新フロー
次に、撮影動作等により新規データが追加もしくは削除された場合のマップファイルの更新フローを示す。まず、図 7のステップS140を実施し、書き込み禁止記録媒体管理テーブルを参照する。ステップS141においてステップS140の結果からデータを追加しようとする記録媒体が書き込み禁止設定のなされた記録媒体のマップファイル格納先か否かを判断する。格納先でない場合は、記録媒体に対応したマップファイルを更新し終了する。格納先であった場合は、ステップS142において新規データの追加先となる記録媒体の空き容量を確認する。その際、空き容量が所定値以上存在する場合は、記録媒体に対応したマップファイルを更新し終了する。また、空き容量が所定値未満の場合は、書き込み禁止設定のなされた記録媒体のマップファイル格納先変更のための処理を実施する。ここで述べた記録媒体の空き容量の所定値については任意に設定できるものとする。次にステップS143において内蔵記録媒体210の空き容量を確認し、所定値以上であればステップS146を実行し書き込み禁止記録媒体のマップファイルを内蔵記録媒体210に移動する。また、ステップS143において内蔵記録媒体の空き容量が所定値未満の場合はステップS144を実施し、記録再生装置内に存在する他のリムーバブル記録媒体に対して、空き容量が所定値以上かつ最大であるものを検索する。(詳細は図 6)その結果を踏まえ、ステップS145では該当するリムーバブル記録媒体の有無を判定する。また、全てのリムーバブル記録媒体の空き容量が所定値未満である場合はステップS147を実施し書き込み禁止記録媒体のマップファイルを削除する。書き込み禁止記録媒体のマップファイルの削除もしくは移動処理後、ステップS148を実施し書き込み禁止記録媒体管理テーブルの格納先項目の内容を更新する。その後、S149においてマップファイルの更新を行い、処理を終了する。上記の処理を実施することにより、記録再生装置内に存在する記録媒体の空き容量に応じて書き込み禁止記録媒体のマップファイルの格納場所を動的に変更することが可能であるため、書き込み禁止の記録媒体へのアクセス速度を落とさずに、記録再生装置内に存在する記録媒体の空き容量を効率的に利用することが可能となる。
【0064】
・マップファイルの参照フロー
次に書き込み禁止記録媒体上のデータに対してアクセスする際の処理フローを示す。まず、図 8ステップS150を実施し、書き込み禁止記録媒体管理テーブルを参照する。次にステップS151において、S150で書き込み禁止記録媒体管理テーブルを参照した結果より、書き込み禁止記録媒体のマップファイルが、記録再生装置内の記録媒体(内蔵記録媒体210、リムーバブル記録媒体200,201)に存在するか否かを判断し、存在しない場合はステップS152を実施し該当記録媒体内のキャプチャーファイルに対して、ファイルをオープンして読み出し、中身を解析し、各種属性情報を収集し(スキャン)、ステップS153において所望のデータに対してアクセスする。一方で、ステップS151において、記録再生装置内の記録媒体に書き込み禁止記録媒体のマップファイルが存在する場合は、ステップS154においてマップファイルを参照し、ステップS153において所望のデータにアクセスする。
【0065】
このように、マップファイルが存在する場合は、存在しない場合と比較してステップS146の記録媒体内のスキャン処理が必要ない分高速に所望のファイルにアクセスすることが可能となる。また、本発明においては、書き込み禁止設定がなされた記録媒体であっても、他の記録媒体上の空き領域が存在する限りマップファイルを生成することが可能であるため、書き込み禁止設定がなされていない記録媒体と同様に高速に所望のデータにアクセスすることが可能である。
【実施例2】
【0066】
実施例1では内蔵記録媒体210、リムーバブル記録媒体200、201の3つの記録媒体を備えた実施形態を示し、内蔵記録媒体210を書き込み禁止がなされたリムーバブル記録媒体のマップファイル格納先として優先して選択されるような構成を示したが、第二の実施形態としてリムーバブル記録媒体200、201のみを備える場合の実施例を示す。実施例2においてはリムーバブル記録媒体200,201のうち、いずれかに書き込み禁止設定がなされているものとして説明する。まず、基本的な処理の流れは実施例1と同様である。違いは以下の2点である。
【0067】
・マップファイル生成時フロー
実施例2におけるマップファイル生成時フローは実施例1とほぼ同じである。違いは、図 9に示した書き込み禁止設定がなされたリムーバブル記録媒体のマップファイル生成処理である。まず、ステップS200を実施し、書き込み禁止設定がなされた記録媒体が存在するか否かを確認する。存在しない場合は書き込み禁止記録媒体管理テーブルを更新して終了する。書き込み禁止記録媒体が存在する場合は、ステップS201で書き込み禁止記録媒体内をスキャンする。次にステップS201で書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイルを生成する。マップファイルの生成後はステップS203で書き込み禁止設定がなされておらず、マップファイルを格納するに必要な空き容量を持つ利用可能なリムーバブル記録媒体を探し出す。空き容量を持った記録媒体が発見できた場合は、ステップS204で該当する記録媒体上に書き込み禁止がなされたリムーバブル記録媒体のマップファイルを格納し、ステップS206で書き込み禁止記録媒体管理テーブルを更新して終了する。このように、利用可能かつ、空き容量を持ったリムーバブル記録媒体上に書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイルを格納する。
【0068】
・新規データ追加によるマップファイル更新フロー
実施例1との違いは書き込み禁止記録媒体のマップファイル格納先をリムーバブル記録媒体に限定しているところである。まず、ステップS210を実施し、書き込み禁止記録媒体管理テーブルを参照する。ステップS211においてステップS210の結果からデータを追加しようとする記録媒体が書き込み禁止設定のなされた記録媒体のマップファイル格納先か否かを判断する。格納先でない場合は、記録媒体に対応したマップファイルを更新し終了する。格納先であった場合は、ステップS212において新規データの追加先となる記録媒体の空き容量を確認する。その際、空き容量が所定値以上存在する場合は、記録媒体に対応したマップファイルを更新し終了する。また、空き容量が所定値未満の場合は、書き込み禁止設定のなされた記録媒体のマップファイル格納先変更のための処理を実施する。ステップS213において、空き容量が所定値以上で、かつ最大である記録媒体を検索する。その結果を踏まえ、ステップS214を実施し、該当するものが存在するか否かを判断し、存在する場合はステップS215で、書き込み禁止記録媒体のマップファイルを該当するリムーバブル記録媒体に移動し、ステップS217で書き込み禁止記録媒体管理テーブルの内容を更新する。また、ステップS214において条件に該当する記録媒体が記録再生装置上に存在しない場合は、ステップS216において書き込み禁止記録媒体のマップファイルを削除し、ステップS217でその結果を反映するため書き込み禁止記録媒体管理テーブルを更新する。上記の処理を実施することにより、記録再生装置内に存在する記録媒体の空き容量に応じて書き込み禁止記録媒体のマップファイルの格納場所を動的に変更することが可能であるため、書き込み禁止記録媒体内に格納されたキャプチャーファイルの各種属性情報に対するアクセス速度を低下させずに記録再生装置内に存在する記録媒体の空き容量を効率的に利用することが可能となる。
【0069】
また、実施例1,2の中の説明では、マップファイルの生成及び管理処理を画像記録システム100のシステム制御50及びメモリ52を用いたソフトウェアによる実現形態で示したが、本発明はソフトウェアのという実現形態に限ったものではない。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】実施例1における電源投入時の書込み禁止記録媒体のマップファイル生成処理手順を示すフローチャートである。
【図2】実施例1における電源投入時のマップファイル生成処理手順を示すフローチャートである。
【図3】実施例1における電源投入時の書き込み可能記録媒体のマップファイル生成処理手順を示すフローチャートである。
【図4】実施例1における書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイルを管理用のテーブルである。
【図5】実施例1におけるリムーバブル記録媒体の抜き取り時の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】実施例1における書き込み禁止記録媒体のマップファイルの格納先となるリムーバブル記録媒体の検索手順を示すフローチャートである。
【図7】実施例1における記録媒体に新規にデータが追加された際の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】実施例1のマップファイルを用いて所望のデータにアクセスする際の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】実施例2の電源投入時のマップファイル生成処理手順を示すフローチャートである。
【図10】実施例2の記録媒体に新規にデータが追加された際の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明を適用した実施例1の記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明におけるマップファイルの実施形態を示す構成図である。
【符号の説明】
【0071】
100 画像記録システム
200 取り外し可能なリムーバブル記録媒体
201 取り外し可能なリムーバブル記録媒体
210 内蔵記憶装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラ等で用いられる記録再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、画像や音声をデジタル信号に変換して記録媒体に記録するデジタルカメラが開発されている。このようなデジタルカメラでは、得られる画像や音声のキャプチャーデータを画像ファイルや音声ファイルとして記録媒体に記録することが可能である。また、記録媒体に関していえば、CF(Compact Flash)メモリカードやスマートメディアなど従来から使用されていたフラッシュメモリに加えて、SDメモリカード(Secure Digital memory card)のようにデータの記録だけではなく、著作権保護機能や、書き込み禁止機能を備えた記録媒体も登場してきている。それに加えて、昨今の技術進歩による記録容量の増加は目覚しく、一つの記録媒体内には非常に多くの画像ファイル、音声ファイルを格納することが可能となっている。このように、多くのキャプチャーファイル内に記録される映像モード・撮影条件等の属性情報を格納した場合に、それらの情報を大量にリスト表示する際に、それぞれのキャプチャーファイルをオープンして読み出し、中身を解析する必要から多量の時間を必要とする。そのため、従来の技術として記録媒体内に格納されているキャプチャーデータの情報表示や特定ファイルの検索など高速化するための方法として、キャプチャーデータに関連した撮影年月日、撮影条件などの各種属性情報や記録媒体内のディレクトリ構成、および各ディレクトリ内のファイル構成等に関する情報をまとめたマップファイルをあらかじめ記録媒体内に生成し、所定タイミングでその内容を更新することで、記録媒体内のキャプチャーファイルに対するアクセスを高速化する方法が知られている。(特開平8-147952)
【特許文献1】特開平8-147952号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一方で、デジタルカメラそのものに関しても、内蔵記録媒体を備えたものや、CFメモリカードやスマートメディアなどの取り外し可能なリムーバブル記録媒体を複数個接続可能なもの、およびそれらを組み合わせたものなど、記録媒体を取り巻く状況は多様化している。その上、先に述べたように、従来からあるCFやスマートメディアなどのデータの保存のみが可能な記録媒体からSDメモリカードのようなデータの保存に加えて、記録媒体に対するデータの追加書き込みの禁止や格納されたデータの保護などを備えた多機能な記録媒体が登場してきている。このような取り外し可能なリムーバブル記録媒体を使用するデジタルカメラで、かつその記録媒体を複数個接続可能な場合においては、書き込み禁止がなされた記録媒体となされていない記録媒体とが混在した形で使用される場合がある。このような混在環境においては、当然ながら書き込み禁止がなされた記録媒体内には先に述べたマップファイルを生成することが出来ない。したがって、書き込み禁止がなされた記録媒体上のキャプチャーファイルに関する情報表示等を実施する際には、記録媒体内の各ファイルに対して、オープンして読み出し、中身を解析する必要がありアクセスが遅くなる。一方で、書き込み禁止がなされていない記録媒体に関しては、格納されているキャプチャーファイルに関するマップファイルを事前に生成し記録媒体上に記録することが可能であるため、記録媒体内のキャプチャーファイルに対するアクセスは高速になる。よって、書き込み禁止がなされた記録媒体となされていない記録媒体ではアクセス速度の差が大きくなり、例えば、記録されたキャプチャーファイルを再生表示する場合では、表示対象とする記録媒体を切り替えることによるアクセス速度の差が現れてしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明においては、キャプチャーデータを記録媒体に記録する記録再生装置は、書き込み禁止設定がなされたリムーバブル記録媒体のマップファイルを生成し、そのマップファイルを、書き込み禁止設定がなされていない内蔵記録媒体もしくは他のリムーバブル記録媒体に対して選択的に格納するマップファイル格納先決定手段を備える。また、記録媒体の空き容監視手段により、書き込み禁止設定がなされたリムーバブル記録媒体のマップファイルが格納された記録媒体に新たなキャプチャーデータが追加されることを検出した場合には、前記マップファイル格納先決定手段は、空き容量算出手段の結果を元に、格納先の記録媒体の空き容量が所定値以上か否かを判断し、その結果に応じて書き込み禁止設定がなされたリムーバブル記録媒体のマップファイルの格納先変更を実施する。記録再生装置の記録媒体の挿抜検出手段により、書き込み禁止がなされたリムーバブル記録媒体の挿抜を検出した場合には、その結果に応じて前記マップファイル格納先決定手段が書き込み禁止記録媒体のマップファイルの生成、削除を決定し実行する。
【発明の効果】
【0005】
書き込み禁止がなされた記録媒体と書き込み禁止がなされていない記録媒体とが混在して使用される場合であっても、書き込み禁止がなされていない記録媒体に書込み禁止がなされた記録媒体のマップファイルを格納するだけの空き容量がある限り書き込み禁止がなされた記録媒体内に格納されたキャプチャーファイルの各種属性情報に対するアクセス速度を低下させずに扱うことが可能となる。また、書込み禁止がなされた記録媒体のマップファイルが格納された記録媒体の空き容量が所定量以下になった場合に、他の書き込み禁止がなされていない記録媒体を検索し、マップファイルを他の記録媒体に移動することが可能であるため、記録再生装置内に書込み禁止がなされた記録媒体のマップファイルを格納するだけの空き容量がある記録媒体が存在する限り書き込み禁止記録媒体内に格納されたキャプチャーファイルの各種属性情報に対するアクセス速度を低下させずに扱うことが可能となる。また、リムーバブル記録媒体の挿抜を検出し、その結果に応じて不要となった書込み禁止がなされた記録媒体内のキャプチャーファイルに関するマップファイルを削除することが可能であるため、記録再生装置内の記録媒体の空き容量を効率的に使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、この発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0007】
以下に本発明を適用した記録再生装置の一例として画像記録システム(デジタルカメラ)の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0008】
・画像記録システムの構成
図 10はこの発明の一実施の形態にかかるデジタルカメラ(100 画像記録システム)の内部構成を示している。
【0009】
10は撮影レンズ、12は絞り機能を備えるシャッター、14は光学像を電気信号に変換する撮像素子、16は撮像素子14のアナログ信号出力をデジタル信号に変換するA/D変換器である。
【0010】
18は撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、メモリ制御回路22及びシステム制御回路50により制御される。
【0011】
20は画像処理回路であり、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。
【0012】
また、画像処理回路20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御回路50が露光制御手段40、測距制御手段42に対して制御を行う、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理を行っている。
【0013】
さらに、画像処理回路20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
【0014】
22はメモリ制御回路であり、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮・伸長回路32を制御する。
【0015】
A/D変換器16のデータが画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16のデータが直接メモリ制御回路22を介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
【0016】
24は画像表示メモリ、26はD/A変換器、28はTFT LCD等から成る画像表示部であり、画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。
【0017】
画像表示部28を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダー機能を実現することが可能である。
【0018】
また、画像表示部28は、システム制御回路50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合には画像記録システム100の電力消費を大幅に低減することが出来る。
【0019】
30は撮影した静止画像や動画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶量を備えている。
【0020】
これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連写撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。
【0021】
また、メモリ30はシステム制御回路50の作業領域としても使用することが可能である。
【0022】
32は適応離散コサイン変換(ADCT)、ウェーブレット変換等により画像データを圧縮伸長する圧縮・伸長回路であり、メモリ30に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。
【0023】
40は絞り機能を備えるシャッター12を制御する露光制御手段であり、フラッシュ48と連携することによりフラッシュ調光機能も有するものである。
【0024】
42は撮影レンズ10のフォーカシングを制御する測距制御手段、44は撮影レンズ10のズーミングを制御するズーム制御手段、46はバリアである保護手段102の動作を制御するバリア制御手段である。
【0025】
48はフラッシュであり、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。
【0026】
露光制御手段40、測距制御手段42はTTL方式を用いて制御されており、撮像した画像データを画像処理回路20によって演算した演算結果に基づき、システム制御回路50が露光制御手段40、測距制御手段42に対して制御を行う。
【0027】
50は画像記録システム100全体を制御するシステム制御回路、52はシステム制御回路50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
【0028】
54はシステム制御回路50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶表示装置、スピーカー等の表示部であり、画像記録システム100の操作部近辺の視認し易い位置に単数或いは複数個所設置され、例えばLCDやLED、発音素子等の組み合わせにより構成されている。
【0029】
また、表示部54は、その一部の機能が光学ファインダー104内に設置されている。
【0030】
表示部54の表示内容のうち、LCD等に表示するものとしては、例えば、シングルショット/連写撮影表示、セルフタイマー表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、フラッシュ表示、赤目緩和表示、マクロ撮影表示、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記録媒体200、201の着脱状態表示、通信I/F動作表示、日付・時刻表示、外部コンピュータとの接続状態を示す表示、等がある。
【0031】
また、表示部54の表示内容のうち、光学ファインダー104内に表示するものとしては、例えば、合焦表示、撮影準備完了表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、フラッシュ充電完了表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、記録媒体書き込み動作表示、等がある。
【0032】
さらに、表示部54の表示内容のうち、LED等に表示するものとしては、例えば、合焦表示、撮影準備完了表示、手振れ警告表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、フラッシュ充電完了表示、記録媒体書き込み動作表示、マクロ撮影設定通知表示、二次電池充電状態表示、等がある。
【0033】
そして、表示部54の表示内容のうち、ランプ等に表示するものとしては、例えば、セルフタイマー通知ランプ、等がある。このセルフタイマー通知ランプは、AF補助光と共用して用いても良い。
【0034】
56は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM、フラッシュメモリ等が用いられる。
【0035】
60、62、64、70及び72は、システム制御回路50の各種の動作指示を入力するための操作手段であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。
【0036】
ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。
【0037】
60は電源スイッチ(メインスイッチ)で、画像処理装置100の電源オン、電源オフの各モードを切り替え設定することが出来る。また、画像処理装置100に接続された各種付属装置の電源オン、電源オフの設定も合わせて切り替え設定することが出来る。
【0038】
62はシャッタースイッチSW1で、不図示のシャッターボタンの操作途中でONとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作開始を指示する。
【0039】
64はシャッタースイッチSW2で、不図示のシャッターボタンの操作完了でONとなり、撮像素子12から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御回路22を介してメモリ30に画像データを書き込む露光処理、画像処理回路20やメモリ制御回路22での演算を用いた現像処理、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮・伸長回路32で圧縮を行い、記録媒体200、201、210に画像データを書き込む記録処理という一連の処理の動作開始を指示する。
【0040】
70は各種ボタンやタッチパネル等からなる操作部で、メニューボタン、セットボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマー切り替えボタン、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタン、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付/時間設定ボタン、画像表示ON/OFFボタン、圧縮モードスイッチ、撮影直後に撮影した画像データを、画像表示部28を用いて自動再生表示するクイックレビュー機能を設定するクイックレビュースイッチ、撮影及び或いは再生及び或いは通信を実行する際に各種機能の選択及び切り替えを設定する選択/切り替えスイッチ、撮影及び或いは再生及び或いは通信を実行する際に各種機能の決定及び実行を設定する決定/実行スイッチ等がある。
【0041】
なお、圧縮モードスイッチにおいては、JPEG(Joint Photographic Expert Group)圧縮の圧縮率を選択するため、或いは撮像素子の信号をそのままデジタル化して記録媒体に記録するCCDRAWモードを選択するためのスイッチである。
【0042】
JPEG圧縮のモードは、例えばノーマルモードとファインモードが用意されている。
【0043】
画像記録システム100の利用者は、撮影した画像のデータサイズを重視する場合はノーマルモードを、撮影した画像の画質を重視する場合はファインモードを、それぞれ選択して撮影を行うことが出来る。
【0044】
JPEG圧縮のモードに於いては、撮像素子14から読み出されてA/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出し、圧縮・伸長回路32により設定した圧縮率に圧縮し、記録媒体200、201、210に記録を行う。
【0045】
CCDRAWモードでは、撮像素子14の色フィルタの画素配列に応じて、ライン毎にそのまま画像データを読み出して、A/D変換器16、メモリ制御回路22を介して、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出し、記録媒体200、201、210に記録を行う。
【0046】
72はモードダイアルスイッチで、自動撮影モード、撮影モード、パノラマ撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、PC接続モード等の各機能モードを切り替え設定することが出来る。
【0047】
なお、本実施例の説明においては、特に、撮影モード、再生モードを画像記録システム100が備える構成としている。
【0048】
80は電源制御手段で、電池検出回路、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されており、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御回路50の指示に基づいてDC-DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
【0049】
82はコネクタ、84はコネクタ、86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li-ion電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源手段である。
【0050】
102は、画像記録システム100のレンズ10を含む撮像部を覆う事により、撮像部の汚れや破損を防止するバリアである保護手段である。
【0051】
104は光学ファインダーであり、画像表示部28による電子ファインダー機能を使用すること無しに、光学ファインダーのみを用いて撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダー104内には、表示部54の一部の機能、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示などが設置されている。
【0052】
通信手段114は、RS232CやUSB(Universal Serial Bus)、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 1394等の有線通信、IrDA(Infrared Data Association)、Bluetooth等の無線通信など各種通信機能を有する構成としても良い。
【0053】
90、91はリムーバブル記録媒体を接続するためのカードソケットであり、取り外し可能なリムーバブル記録媒体200、201を挿入し、画像記録システム100によって得られたキャプチャーデータを格納する事が出来る。本実施例中ではSDメモリカードをリムーバブル記録媒体として使用することを想定する。また、210は内蔵記憶装置であり、画像記録システム100の内部に固定されていること意外はリムーバブル記録媒体200,201と同様に得られたキャプチャーデータを格納することが出来る。先に述べた記録媒体200、201、210のいずれにキャプチャーデータを保存するかはユーザーの指定により選択可能である。以上が本実施例における画像記録システムの構成である。
【0054】
なお、本実施例中において、画像記録システム内に存在する記録媒体(200,201,210)の空き容量監視手段、および空き容量算出手段、リムーバブル記録媒体の挿抜検出手段、マップファイル生成/削除手段、マップファイル格納先決定手段は、ソフトウェアとして実現され、不揮発性メモリ56に格納されており、システム制御回路54及びメモリ52によって実行されることにより機能する。
【0055】
・マップファイルの構成
次に、本実施例中で使用するマップファイルの構成を[図 12]に示す。
【0056】
マップファイルは次の2つに分類される。第一のマップファイルは、キャプチャーデータが格納されている各ディレクトリに関する情報をまとめたものである。本実施例中では“ディレクトリマップファイル”と呼ぶ。ディレクトリマップファイルの内部のデータ構造は[図 12]のようになっており、取り外し可能なリムーバブル記録媒体、及び内部の記録媒体などの記録媒体としての実現形態を問わずそれらの中に存在する個々のディレクトリについての情報を保持する。したがって、このディレクトリマップファイルを辿る事で所望のディレクトリにアクセス可能である。また、第二のマップファイルは、ディレクトリ内部に存在するキャプチャーデータそのものに関するデータを管理しており、本実施例中では“コンテンツマップファイル”と呼ぶ。このコンテンツマップファイルにはディレクトリ内のデータの総数及び、キャプチャーデータの記録媒体上の記録位置(ファイルディスクリプタ)、撮影年月日、撮影条件などを保持する。
【0057】
本実施例中におけるそれぞれのマップファイルのネーミング規則は次のとおりである。
【0058】
(1)ディレクトリマップファイル … ドライブ名_DIR.CTG
(Ex. A_DIR.CTG, INTERNAL_DIR.CTG)
(2)コンテンツマップファイル … ドライブ名_ディレクトリ名.CTG
(Ex. A_100XXX.CTG, INTERNAL_101XXX.CTG)
本実施例においては上記のようなネーミングルールを用いることでファイル名よりマップファイルの管理対象としている記録媒体を特定することを可能としているが、前記の方法に限定されるものではなく、マップファイル内部に記録媒体を特定するための情報を記録するなどマップファイルそのものと記録媒体を関連付ける手段は複数存在する。上記のようなマップファイルを書き込み禁止がなされたリムーバブル記録媒体に対しても用意することで、書き込み禁止がなされていない記録媒体と同様のスピードで記録媒体内のキャプチャーデータに対してアクセスすることが可能となる。
【0059】
・マップファイル生成時フロー
次に画像記録システム100を起動させた直後からのマップファイル生成処理について図 1〜図 3のフローチャートにしたがって説明する。その際、リムーバブル記録媒体200、201がカードスロット90、91に挿されているものとし、リムーバブル記録媒体200は書き込み禁止設定がなされておらず、リムーバブル記録媒体201は書き込み禁止設定がなされているものとする。まず、図 2のステップS100において、画像記録システム100内に存在する記録媒体に対して書き込み禁止であるか否かを調べる。本実施例中ではリムーバブル記録媒体200、201の順番でステップS100の処理を実施するが、各記録媒体に対するステップS100の処理は上記の順序に限定されることはない。ステップS100において書き込み禁止設定がなされている判断された場合には、ステップS104において書き込み禁止がなされた記録媒体を特定するための情報を記憶する。この情報はメモリ52上に格納され、電源が投入されている限り保持されるものとする。また、ここで述べた記録媒体を特定するための情報の例としては、機器内でユニークな番号や記録媒体の名称を示す文字列などがあるが、本実施例中では文字列を使用する。ステップS100において、書き込み禁止設定がなされていないと判断された場合には、ステップS101を実施する。ステップS101は書き込み禁止がなされていない記録媒体に対するマップファイルの生成処理を示している。詳細は図 3のフローチャートを元に説明する。まず、ステップS110において処理対象としている記録媒体内部のディレクトリ構成の確認や記録媒体内の全てのキャプチャーファイルに対して、ファイルをオープンして読み出し、中身を解析し、各種属性情報を収集する(スキャン)。次にステップS111を実行し、記憶媒体内に過去に生成した書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイルが存在する場合はそれを削除する。次にS112において、先に図 12を用いて説明したマップファイルを生成する。ステップS113では処理対象としている記録媒体の空き容量とステップS112で生成したマップファイルのサイズから処理対象としている記録媒体上に生成したマップファイルが格納可能かを判断する。ここで、格納可能と判断される場合には次のステップS114で記録媒体上にステップS112で生成したマップファイルを格納する。また、ステップS113で処理対象の記録媒体上にマップファイルサイズ分の空き容量がないと判断された場合には、生成したマップファイルを記録媒体上に保存せずに図1.1のS101を終了する。次に図 2のステップS102で画像記録システム上に存在する記録媒体に対してステップS100からS102までの処理が実施されたか否かを判断し、完了していなければ未実施の記録媒体に対してステップS100以降を繰り返す。全ての記録媒体の処理が完了している場合には次のステップS103を実施する。ステップS103は書き込み禁止がなされた記録媒体に対するマップファイル生成処理である。詳細は図 1のフローチャートに示す。図 1を元に順を追って説明する。まず、S120で先に実施したS100からのマップファイル生成処理において書き込み禁止設定がなされた記録媒体が検出されたか否かを判断する。このステップS120における判定処理を実施する際の判断材料はステップS104で一時的に記憶した情報である。ステップS120において処理対象となる書き込み禁止記録媒体が存在しない場合は図 1および図 2のフローチャートを終了し、電源投入時のマップファイルの生成処理を完了する。一方で、ステップ104において対象となる書き込み禁止記録媒体が存在する場合はステップS121、およびステップS122の処理を実施する。具体的な処理内容は図 3のステップS110、S111と同様である。次にステップS123で内蔵記録媒体210の空き容量とS122で生成した書き込み禁止記録媒体のマップファイルのサイズから内蔵記録媒体210に書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイルが格納可能か否かを判断する。ここで、マップファイルを格納るために必要な空き容量がある場合はステップS124で内蔵記録媒体210上にマップファイルを格納する。一方で、マップファイルを格納るために必要な空き容量がないと判断された場合にはステップS125で画像記録システム上のリムーバブル記録媒体のうち、空き容量が所定値以上で、かつ空き容量が最大となるものを検索する。
【0060】
詳細は図 6に示すとおりである。まずステップS160でリムーバブル記録媒体の空き容量が所定値以上か否かを判断し、所定値未満であれば次の記録媒体の検索を実行し、所定値以上であれば、ステップS161でこれまで検索した中で空き容量が最大か否か判断する。最大であればステップS162で記録媒体の識別子を記憶する。ステップS163では全てのリムーバブル記録媒体の検索が終了したか否かを判断する。全てのリムーバブル記録媒体の検索完了で処理が狩猟する。所定条件を満たすリムーバブル記録媒体の検索処理の結果、該当するリムーバブル記録媒体が存在か否かをステップS126で判断し、存在する場合はステップS127で書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイルを書き込み禁止がなされていないリムーバブル記録媒体上に保存する。ステップS126で該当する記録媒体がないと判断された場合には書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイルを保存せずに処理し、電源投入時のマップファイル生成処理を終了する。ステップS124もしくはステップS127の後、ステップS128において書き込み禁止がなされた記録媒体に関するマップファイルの保存先を管理するための情報をメモリ52上に記録し、画像記録システム100の電源が投入されている限りこれを保持するものとする。本実施例においてはステップS104における書き込み禁止記録媒体を識別するための情報とあわせて[図 4]に示すテーブル形式で管理する例を示す(本実施例中では“書き込み禁止記録媒体管理テーブル”と呼ぶ)。
【0061】
上記の処理を電源投入時および、新たなリムーバブル記録媒体の取り付け時に実施することで、書き込み禁止がなされたリムーバブル記録媒体が使用される場合であっても、画像記録システム内の他の記録媒体上に十分な空き容量がある限り通常の書き込み禁止がなされていない記録媒体と同様のスピードで記録媒体内のキャプチャーデータの各種属性情報に対してアクセスすることが可能となる。
【0062】
・リムーバブル記録媒体抜き取り時フロー
次にリムーバブル記録媒体200、201のいずれかが抜かれた場合の処理フローを示す。まず、図 5のステップS130を実施し、リムーバブル記録媒体の総抜を監視する。次に、ステップS131を実施し、抜かれたリムーバブル記録媒体の書き込み禁止の有無を確認する。ステップS131において抜かれたリムーバブル記録媒体に対して書き込み禁止設定がなされていない場合は、その記録媒体に関連するマップファイルは抜かれたリムーバブル記録媒体上に存在するため、後処理を実施せずに処理を終了する。ステップS131で抜かれたリムーバブル記録媒体に書き込み禁止設定がなされていた場合は次のステップS132の処理を実施する。ステップS132では書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイル生成時に作成した書き込み禁止記録媒体管理テーブルを参照し、記録再生装置上から抜かれた書き込み禁止リムーバブル記録媒体の格納先を特定する。次にステップS133において、参照した書き込み禁止記録媒体管理テーブルに該当するマップファイルの格納先が記録されている場合はステップS134においてマップファイルを削除する。一方で、書き込み禁止記録媒体管理テーブルに格納先が記載されていない場合は該当するマップファイルが記録再生装置内の他の記録媒体上にも該当するマップファイルが存在しないのでそのまま処理を終了する。上記の処理をリムーバブル記録媒体の抜き取り時に実施することで不要となったマップファイルのサイズ分の記録領域を開放し、記録媒体の空き領域を有効に活用することが可能となる。
【0063】
・新規データ追加によるマップファイル更新フロー
次に、撮影動作等により新規データが追加もしくは削除された場合のマップファイルの更新フローを示す。まず、図 7のステップS140を実施し、書き込み禁止記録媒体管理テーブルを参照する。ステップS141においてステップS140の結果からデータを追加しようとする記録媒体が書き込み禁止設定のなされた記録媒体のマップファイル格納先か否かを判断する。格納先でない場合は、記録媒体に対応したマップファイルを更新し終了する。格納先であった場合は、ステップS142において新規データの追加先となる記録媒体の空き容量を確認する。その際、空き容量が所定値以上存在する場合は、記録媒体に対応したマップファイルを更新し終了する。また、空き容量が所定値未満の場合は、書き込み禁止設定のなされた記録媒体のマップファイル格納先変更のための処理を実施する。ここで述べた記録媒体の空き容量の所定値については任意に設定できるものとする。次にステップS143において内蔵記録媒体210の空き容量を確認し、所定値以上であればステップS146を実行し書き込み禁止記録媒体のマップファイルを内蔵記録媒体210に移動する。また、ステップS143において内蔵記録媒体の空き容量が所定値未満の場合はステップS144を実施し、記録再生装置内に存在する他のリムーバブル記録媒体に対して、空き容量が所定値以上かつ最大であるものを検索する。(詳細は図 6)その結果を踏まえ、ステップS145では該当するリムーバブル記録媒体の有無を判定する。また、全てのリムーバブル記録媒体の空き容量が所定値未満である場合はステップS147を実施し書き込み禁止記録媒体のマップファイルを削除する。書き込み禁止記録媒体のマップファイルの削除もしくは移動処理後、ステップS148を実施し書き込み禁止記録媒体管理テーブルの格納先項目の内容を更新する。その後、S149においてマップファイルの更新を行い、処理を終了する。上記の処理を実施することにより、記録再生装置内に存在する記録媒体の空き容量に応じて書き込み禁止記録媒体のマップファイルの格納場所を動的に変更することが可能であるため、書き込み禁止の記録媒体へのアクセス速度を落とさずに、記録再生装置内に存在する記録媒体の空き容量を効率的に利用することが可能となる。
【0064】
・マップファイルの参照フロー
次に書き込み禁止記録媒体上のデータに対してアクセスする際の処理フローを示す。まず、図 8ステップS150を実施し、書き込み禁止記録媒体管理テーブルを参照する。次にステップS151において、S150で書き込み禁止記録媒体管理テーブルを参照した結果より、書き込み禁止記録媒体のマップファイルが、記録再生装置内の記録媒体(内蔵記録媒体210、リムーバブル記録媒体200,201)に存在するか否かを判断し、存在しない場合はステップS152を実施し該当記録媒体内のキャプチャーファイルに対して、ファイルをオープンして読み出し、中身を解析し、各種属性情報を収集し(スキャン)、ステップS153において所望のデータに対してアクセスする。一方で、ステップS151において、記録再生装置内の記録媒体に書き込み禁止記録媒体のマップファイルが存在する場合は、ステップS154においてマップファイルを参照し、ステップS153において所望のデータにアクセスする。
【0065】
このように、マップファイルが存在する場合は、存在しない場合と比較してステップS146の記録媒体内のスキャン処理が必要ない分高速に所望のファイルにアクセスすることが可能となる。また、本発明においては、書き込み禁止設定がなされた記録媒体であっても、他の記録媒体上の空き領域が存在する限りマップファイルを生成することが可能であるため、書き込み禁止設定がなされていない記録媒体と同様に高速に所望のデータにアクセスすることが可能である。
【実施例2】
【0066】
実施例1では内蔵記録媒体210、リムーバブル記録媒体200、201の3つの記録媒体を備えた実施形態を示し、内蔵記録媒体210を書き込み禁止がなされたリムーバブル記録媒体のマップファイル格納先として優先して選択されるような構成を示したが、第二の実施形態としてリムーバブル記録媒体200、201のみを備える場合の実施例を示す。実施例2においてはリムーバブル記録媒体200,201のうち、いずれかに書き込み禁止設定がなされているものとして説明する。まず、基本的な処理の流れは実施例1と同様である。違いは以下の2点である。
【0067】
・マップファイル生成時フロー
実施例2におけるマップファイル生成時フローは実施例1とほぼ同じである。違いは、図 9に示した書き込み禁止設定がなされたリムーバブル記録媒体のマップファイル生成処理である。まず、ステップS200を実施し、書き込み禁止設定がなされた記録媒体が存在するか否かを確認する。存在しない場合は書き込み禁止記録媒体管理テーブルを更新して終了する。書き込み禁止記録媒体が存在する場合は、ステップS201で書き込み禁止記録媒体内をスキャンする。次にステップS201で書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイルを生成する。マップファイルの生成後はステップS203で書き込み禁止設定がなされておらず、マップファイルを格納するに必要な空き容量を持つ利用可能なリムーバブル記録媒体を探し出す。空き容量を持った記録媒体が発見できた場合は、ステップS204で該当する記録媒体上に書き込み禁止がなされたリムーバブル記録媒体のマップファイルを格納し、ステップS206で書き込み禁止記録媒体管理テーブルを更新して終了する。このように、利用可能かつ、空き容量を持ったリムーバブル記録媒体上に書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイルを格納する。
【0068】
・新規データ追加によるマップファイル更新フロー
実施例1との違いは書き込み禁止記録媒体のマップファイル格納先をリムーバブル記録媒体に限定しているところである。まず、ステップS210を実施し、書き込み禁止記録媒体管理テーブルを参照する。ステップS211においてステップS210の結果からデータを追加しようとする記録媒体が書き込み禁止設定のなされた記録媒体のマップファイル格納先か否かを判断する。格納先でない場合は、記録媒体に対応したマップファイルを更新し終了する。格納先であった場合は、ステップS212において新規データの追加先となる記録媒体の空き容量を確認する。その際、空き容量が所定値以上存在する場合は、記録媒体に対応したマップファイルを更新し終了する。また、空き容量が所定値未満の場合は、書き込み禁止設定のなされた記録媒体のマップファイル格納先変更のための処理を実施する。ステップS213において、空き容量が所定値以上で、かつ最大である記録媒体を検索する。その結果を踏まえ、ステップS214を実施し、該当するものが存在するか否かを判断し、存在する場合はステップS215で、書き込み禁止記録媒体のマップファイルを該当するリムーバブル記録媒体に移動し、ステップS217で書き込み禁止記録媒体管理テーブルの内容を更新する。また、ステップS214において条件に該当する記録媒体が記録再生装置上に存在しない場合は、ステップS216において書き込み禁止記録媒体のマップファイルを削除し、ステップS217でその結果を反映するため書き込み禁止記録媒体管理テーブルを更新する。上記の処理を実施することにより、記録再生装置内に存在する記録媒体の空き容量に応じて書き込み禁止記録媒体のマップファイルの格納場所を動的に変更することが可能であるため、書き込み禁止記録媒体内に格納されたキャプチャーファイルの各種属性情報に対するアクセス速度を低下させずに記録再生装置内に存在する記録媒体の空き容量を効率的に利用することが可能となる。
【0069】
また、実施例1,2の中の説明では、マップファイルの生成及び管理処理を画像記録システム100のシステム制御50及びメモリ52を用いたソフトウェアによる実現形態で示したが、本発明はソフトウェアのという実現形態に限ったものではない。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】実施例1における電源投入時の書込み禁止記録媒体のマップファイル生成処理手順を示すフローチャートである。
【図2】実施例1における電源投入時のマップファイル生成処理手順を示すフローチャートである。
【図3】実施例1における電源投入時の書き込み可能記録媒体のマップファイル生成処理手順を示すフローチャートである。
【図4】実施例1における書き込み禁止設定がなされた記録媒体のマップファイルを管理用のテーブルである。
【図5】実施例1におけるリムーバブル記録媒体の抜き取り時の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】実施例1における書き込み禁止記録媒体のマップファイルの格納先となるリムーバブル記録媒体の検索手順を示すフローチャートである。
【図7】実施例1における記録媒体に新規にデータが追加された際の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】実施例1のマップファイルを用いて所望のデータにアクセスする際の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】実施例2の電源投入時のマップファイル生成処理手順を示すフローチャートである。
【図10】実施例2の記録媒体に新規にデータが追加された際の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明を適用した実施例1の記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明におけるマップファイルの実施形態を示す構成図である。
【符号の説明】
【0071】
100 画像記録システム
200 取り外し可能なリムーバブル記録媒体
201 取り外し可能なリムーバブル記録媒体
210 内蔵記憶装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内蔵記録媒体である第一の記録媒体と、少なくとも1つ以上の取り外し可能で、かつ書き込み禁止手段を備えた第二の記録媒体と、第一、第二の記録媒体の空き容量を算出する空き容量算出手段と、第一、第二の記録媒体の空き容量を監視する記録媒体空き容量監視手段と、第二の記録媒体の挿抜を検出する記録媒体挿抜検出手段と、第一、第二の記録媒体内のキャプチャデータに関する各種属性情報を記録したマップファイルを生成/削除するマップファイル生成/削除手段と、第一、第二の記録媒体が書き込み可能な場合は、前記マップファイル生成手段により生成したマップファイルを生成元となった記録媒体上に格納し、また、第二の記録媒体に対して書き込み禁止設定がなされている場合は、前記マップファイル生成手段により生成したマップファイルを、前記書き込み禁止設定がなされた第二の記録媒体以外の、第一、第二の記録媒体に格納し、かつ、格納先決定時には前記空き容量算出手段の処理結果を元に格納先を決定することを特徴としたマップファイル格納先決定手段を備えた記録再生装置。
【請求項2】
前記第一の記録媒体と、1つ以上の前記第二の記録媒体とを備える請求項1の記録再生装置において、前記マップファイル格納先決定手段は、第二の記録媒体に対して書き込み禁止設定がなされている場合に、前記マップファイル生成/削除手段により生成したマップファイルの格納先として、前記第一の記録媒体を優先して選択することを特徴とする請求項1の記録再生装置。
【請求項3】
前記第一の記録媒体を備えない、もしくは、空き容量が書き込み禁止記録媒体のマップファイルサイズ以下で、かつ、1つ以上の前記第二の記録媒体を備える請求項1の記録再生装置において、前記マップファイル格納先決定手段は、第二の記録媒体に対して書き込み禁止設定がなされている場合、前記マップファイル生成/削除手段により生成したマップファイルの格納先として、書き込み可能かつ、空き容量が所定値以上かつ最も多い前記第二の記録媒体を優先的に選択することを特徴とする請求項1の記録再生装置。
【請求項4】
前記マップファイル格納先決定手段は、前記記録媒体空き容量監視手段によって書き込み禁止設定がなされた記録媒体の空き容量が所定値以下となった場合に、書き込み禁止がなされた前記第二の記録媒体に関連するマップファイルの格納先決定し、マップファイルの格納先を変更することを特徴とした請求項1の記録再生装置。
【請求項5】
前記記録媒体挿抜検出手段は、前記第二の記録媒体の挿抜を検出した際に、前記マップファイル格納先決定手段は抜き差しされた前記第二の記録媒体が書き込み禁止設定がなされているか否かを判断し、その結果に応じて、挿抜された第二の記録媒体のマップファイルの生成/削除を決定することを特徴とした請求項1の記録再生装置。
【請求項1】
内蔵記録媒体である第一の記録媒体と、少なくとも1つ以上の取り外し可能で、かつ書き込み禁止手段を備えた第二の記録媒体と、第一、第二の記録媒体の空き容量を算出する空き容量算出手段と、第一、第二の記録媒体の空き容量を監視する記録媒体空き容量監視手段と、第二の記録媒体の挿抜を検出する記録媒体挿抜検出手段と、第一、第二の記録媒体内のキャプチャデータに関する各種属性情報を記録したマップファイルを生成/削除するマップファイル生成/削除手段と、第一、第二の記録媒体が書き込み可能な場合は、前記マップファイル生成手段により生成したマップファイルを生成元となった記録媒体上に格納し、また、第二の記録媒体に対して書き込み禁止設定がなされている場合は、前記マップファイル生成手段により生成したマップファイルを、前記書き込み禁止設定がなされた第二の記録媒体以外の、第一、第二の記録媒体に格納し、かつ、格納先決定時には前記空き容量算出手段の処理結果を元に格納先を決定することを特徴としたマップファイル格納先決定手段を備えた記録再生装置。
【請求項2】
前記第一の記録媒体と、1つ以上の前記第二の記録媒体とを備える請求項1の記録再生装置において、前記マップファイル格納先決定手段は、第二の記録媒体に対して書き込み禁止設定がなされている場合に、前記マップファイル生成/削除手段により生成したマップファイルの格納先として、前記第一の記録媒体を優先して選択することを特徴とする請求項1の記録再生装置。
【請求項3】
前記第一の記録媒体を備えない、もしくは、空き容量が書き込み禁止記録媒体のマップファイルサイズ以下で、かつ、1つ以上の前記第二の記録媒体を備える請求項1の記録再生装置において、前記マップファイル格納先決定手段は、第二の記録媒体に対して書き込み禁止設定がなされている場合、前記マップファイル生成/削除手段により生成したマップファイルの格納先として、書き込み可能かつ、空き容量が所定値以上かつ最も多い前記第二の記録媒体を優先的に選択することを特徴とする請求項1の記録再生装置。
【請求項4】
前記マップファイル格納先決定手段は、前記記録媒体空き容量監視手段によって書き込み禁止設定がなされた記録媒体の空き容量が所定値以下となった場合に、書き込み禁止がなされた前記第二の記録媒体に関連するマップファイルの格納先決定し、マップファイルの格納先を変更することを特徴とした請求項1の記録再生装置。
【請求項5】
前記記録媒体挿抜検出手段は、前記第二の記録媒体の挿抜を検出した際に、前記マップファイル格納先決定手段は抜き差しされた前記第二の記録媒体が書き込み禁止設定がなされているか否かを判断し、その結果に応じて、挿抜された第二の記録媒体のマップファイルの生成/削除を決定することを特徴とした請求項1の記録再生装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−107173(P2006−107173A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−293675(P2004−293675)
【出願日】平成16年10月6日(2004.10.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月6日(2004.10.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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