説明

記録再生装置

【課題】専用の記録媒体を使用しなくても、ユーザの好みの設定情報を記録再生装置に自動的に設定できる記録再生装置を提供すること。
【解決手段】記録再生装置1にBD2が挿入されると、設定情報ファイル読み取り部24は、BD2のSETTINGSディレクトリ64に格納された設定情報ファイルのファイル名が、メモリ15に記録されている記録再生装置1の機種情報と同一の場合には、当該設定情報ファイルを読み取り、記録再生処理制御部17に出力する。前記設定情報ファイルを受信した記録再生処理制御部17は、当該設定情報ファイルに記録されている設定情報を記録再生装置1に設定(反映)する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルコンテンツの記録再生装置、特に、ユーザの設定情報を記録再生装置に自動的に設定できる記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の据え置き型の記録再生装置、例えばBD(Blu−ray Disc)レコーダー装置は、多機能化しており、オートチャプターの時間間隔、録画レート、録画リストの表示態様など、多数の設定項目が設けられており、それらの設定操作が複雑になっている。
通常、このような記録再生装置においては、ユーザの利便性を考慮して、平均的な利用形態を反映する設定情報が初期設定情報として設定されている。
【0003】
また、据え置き型の記録再生装置は、家族で共有使用されることが多く、ユーザによっては、高機能化した記録再生装置の機能を十分に利用するため、好みに合わせて、多数の設定情報を変更することがある。
【0004】
このように、多機能化した記録再生装置を複数のユーザが共有使用する場合において、ユーザが好みの設定で記録再生装置を利用してコンテンツを録画/再生する場合、記録再生装置を使用する度に、多数の設定情報を変更する必要があり、このような変更作業は非常に煩雑である。
【0005】
これに対し、特許文献1には、情報処理装置の利用におけるユーザの設定情報変更作業を軽減するために、所定の設定情報が記録された専用のメモリを情報処理装置に装着することにより、当該メモリに記録された設定情報が読み出されて、自動的に設定する手法が開示されている。
【特許文献1】特開2003−223617号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に開示の処理を実現するためには、設定情報が記録された専用のメモリをユーザ毎に所持しなければならず、ユーザの負担になる。
【0007】
また、ユーザによる記録再生装置の使用が終了しても、当該ユーザ用に設定された設定情報はそのまま記録再生装置に設定される。それ故、当該ユーザ用に変更された設定状態を例えば初期設定状態(デフォルト状態)に戻すには、ユーザ自ら記録再生装置を操作し設定情報を元に戻さなければならなかった。
【0008】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、専用の記録媒体を使用しなくても、ユーザの好みの設定情報を記録再生装置に自動的に設定できる記録再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の技術手段は、記録再生装置に設定された所定の設定情報に基づき、挿入された記録媒体にデジタルコンテンツを記録する処理及び当該記録媒体に記録したデジタルコンテンツを再生する処理を実行する記録再生装置において、ユーザの操作により前記設定された所定の設定情報を変更する設定情報変更部と、挿入された記録媒体に設定情報を記録する設定情報書き込み部と、前記挿入された記録媒体に記録された設定情報を読み込む設定情報読み込み部とを備え、前記記録再生装置に挿入された記録媒体に前記設定情報を記録し、当該記録された設定情報に基づいて、デジタルコンテンツを記録し、前記記録再生装置に挿入された記録媒体に記録されている設定情報を読み出し、当該設定情報に基づいて、デジタルコンテンツを記録又は再生することを特徴とする記録再生装置である。
【0010】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記記録媒体に記録された設定情報が変更された場合、当該変更された設定情報を前記記録媒体に上書記録することを特徴とする。
【0011】
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、前記設定情報が記録された記録媒体の取り出し操作が実行されると、前記所定の設定情報を前記記録再生装置に設定し直すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、記録再生装置の複雑な設定操作を繰り返すことなく、ユーザの好みの設定情報で記録再生装置を使用しコンテンツを録画/再生することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明に係わる記録再生装置において表示される、設定情報のメニュー画面50の一例である。
50aは、設定項目を示す設定項目欄、50bは、前記設定項目の内容を示す設定内容欄、50cは、前記設定項目の設定値を示す設定値欄である。
ユーザは、本発明に係わる記録再生装置の操作リモコン等を介して、丸印で示したように前記設定項目の設定値を変更・決定することができる。
以下、設定情報とは、前記設定項目及び当該設定項目に対応する設定値を示す。
【0014】
ここで、ユーザが、初期化されたBDに、コンテンツ例えば連続ドラマを録画する状況を想定する。ユーザは、好みの録画条件を設定するため録画の前に、メニュー画面50を介して、録画レート、オートチャプター等の設定情報を録画対象の連続ドラマ用に変更する。
以後、変更された設定情報に基づき、録画処理が実行される。
【0015】
前記録画処理が終了し、ユーザが、連続ドラマが記録されたBDの排出(取り出し)を指示すると、記録再生装置は、前記BDを排出する際に、ユーザによって変更された設定情報を記録した設定情報ファイルを生成し、前記BDに記録する。また、記録再生装置は、メモリに記録されている初期設定用ファイルを読み出し、記録再生装置の設定情報を初期状態に戻す(デフォルト値に戻す)。
【0016】
その後、ユーザが、前記連続ドラマの続編を前記BDに録画するために、当該BDを記録再生装置に挿入すると、当該記録再生装置は、BDに記録された設定情報ファイルを読み込み、当該設定情報ファイルに記録されたユーザの設定情報を自動的に設定する。
【0017】
このように、設定情報が記録されたBDを挿入するだけで、ユーザの好みの設定情報を記録再生装置に自動的に設定することができるので、ユーザの利便性が向上する。また、設定情報をBDに記録するので、当該設定情報を記録する専用のメモリを所持する必要がなく、ユーザの負担が軽減する。
【0018】
図2は、本発明に係わる記録再生装置1の機能ブロック図である。
11は、ネットワークI/Fで、ネットワークNに対するインターフェイス機能を提供する。ネットワークI/F11は、例えば、コンテンツ配信サーバ(図示しない)から配信されるデジタルコンテンツを、ネットワークNを介して受信し、記録再生装置1に記録する。
【0019】
12は、操作部で、記録再生装置1を操作する。操作部12は、ユーザの操作により、記録再生装置1に設定された所定の設定情報、例えば初期設定情報を変更する設定情報変更部として機能する。
なお、操作部12は、リモコンから構成してもよい。
13は、表示部で、記録再生装置1の状態情報等を表示する。
【0020】
14は、記録媒体挿入排出部で、記録媒体、例えばBD2を記録再生装置1に挿入/BD2を記録再生装置1から排出する(取り出す)ためのインターフェイスとして機能する。なお、BD2を記録再生装置1からの取り出しは、操作部12のボタン操作により実行される。
【0021】
15は、メモリで、初期設定情報が記録された初期設定用ファイル、記録再生装置1の機種情報、各種制御情報などを記録する。なお、メモリ15は、揮発性メモリ/不揮発性メモリから構成されている。
HDD16は、大容量記録装置で、例えば、ネットワークI/F11等を介して取得したデジタルコンテンツを記録する。
【0022】
17は、記録再生処理制御部で、記録再生装置1の初期設定情報、図1のメニュー画面50を介して変更された設定情報などに基づき、挿入されたBD2/HDD16にデジタルコンテンツを記録する処理、及び、BD2/HDD16に記録したデジタルコンテンツを再生する処理を実行する。
18は、制御部で、各機能ブロックを制御する。
【0023】
21は、フォルダ作成部で、記録再生装置1に挿入されたBD2の所定領域に作成されているルートディレクトリの直下に、記録再生装置1の設定情報を記録した設定情報ファイルを格納するための設定情報ディレクトリを作成する。
【0024】
図3は、前記ルートディレクトリのディレクトリ構成の一例を示した図で、61は、ルートディレクトリ(root directory)で、当該ディレクトリ61の直下に、BD規格で定められたファイル群を格納するBDAVディレクトリ62、暗号化鍵情報等を格納するAACSディレクトリ63、記録再生装置1の設定情報を記録した設定情報ファイルを格納するSETTINGSディレクトリ(設定情報ディレクトリ)64が生成されている状態を示している。
【0025】
図2の22は、設定情報ファイル生成部で、ユーザによって変更された記録再生装置1の設定情報を記録した設定情報ファイルを生成する。
【0026】
ユーザによって変更された記録再生装置1の設定情報を記録したファイルの名称は、メモリ15に記録されている記録再生装置1の機種情報例えば“Product_no_1_data”とする。
なお、設定情報ファイルの生成処理の詳細については後述する。
【0027】
23は、設定情報ファイル書き込み部で、挿入されたBD2に設定情報を記録する。具体的には、設定情報ファイル生成部22によって生成された設定情報ファイル等をBD2のSETTINGSディレクトリ64に格納する。
【0028】
24は、設定情報ファイル読み取り部で、挿入されたBD2に記録された設定情報を読み込む。具体的には、記録再生装置1にBD2が挿入されると、当該BD2のSETTINGSディレクトリ64に格納された設定情報ファイルのファイル名が、メモリ15に記録されている記録再生装置1の機種情報例えば“Product_no_1_data”と同一の場合には、当該設定情報ファイルを読み取り、記録再生処理制御部17に出力する。前記設定情報ファイルを受信した記録再生処理制御部17は、当該設定情報ファイルに記録されている設定情報を記録再生装置1に設定(反映)する。
【0029】
また、ユーザにより、設定情報ファイルが記録されたBD2の取り出し操作が実行されて、BD2が記録再生装置1から排出される際に、記録再生処理制御部17は、メモリ15に記録されている初期設定用ファイル(所定の設定情報)を読み出し、所定の設定情報を記録再生装置1に設定し直す、つまり、初期状態に戻す。
【0030】
(初期化記録媒体の挿入/取り出し)
ここでは、ユーザが、初期化されたBD2を記録再生装置1に挿入し、記録再生装置1の使用後、当該BD2を取り出す際に実行される処理について説明する。
【0031】
ここではユーザが、図1のメニュー画面50に示すように、記録再生装置1の設定情報を変更し、変更された設定情報が記録再生装置1に設定されているものとする。
【0032】
記録再生装置1の使用、例えば、変更された設定情報に基づいてBD2へのコンテンツの記録(録画)が終了したので、挿入されているBD2を取り出すため、ユーザが操作部12の記録媒体排出ボタンを操作する。すると、制御部18は、当該操作を検知すると共に、BD2におけるSETTINGSディレクトリ64の有無を検知する。
この場合、BD2は初期化されているので、SETTINGSディレクトリ64は存在しない。そこで、フォルダ作成部21は、新たにSETTINGSディレクトリ64をルートディレクトリ61の直下に作成する。
【0033】
次に、設定情報ファイル生成部22は、変更された設定情報を記録した設定情報ファイルを作成する。
図4は、前記設定情報ファイルの一例を示す図で、設定情報ファイル71は、図1のメニュー画面50の設定項目欄50aに対応する設定項目記録領域72を有する。
【0034】
設定項目記録領域72は、各設定項目の総バイト数を記録する項目長領域72aと、メニュー画面50の設定項目欄50aのIDを記録する設定項目ID領域72bと、設定項目IDに対応するメニュー画面50の設定値欄50cの設定値を記録する設定項目領域72cを有する。
【0035】
設定情報、例えば、図1のメニュー画面50の最上部にある設定項目“マニュアル録画レート(1)”、設定値“M1”を設定情報ファイルに記録する場合には、設定項目記録領域72の項目長領域72aに設定項目のバイト数が記録され、同設定項目ID領域72bには、前記録画レートに対応するID“1”が記録され、同設定項目領域72cには、前記録画レートに対応する設定値“M1”が記録される。なお、その他の設定項目についても同様に記録される。初期設定用ファイルも同様である。
【0036】
そして、変更後の設定情報が記録された設定情報ファイルを生成した設定情報ファイル生成部22は、ファイル名例えば“Product_no_1_data”を当該設定情報ファイルに設定する。
生成された設定情報ファイルは、設定情報ファイル書き込み部23によって、BD2のSETTINGSディレクトリ64に格納される。
【0037】
図5は、SETTINGSディレクトリ64に格納されている設定情報ファイルを模式的に示した図である。
図5に示したように、SETTINGSディレクトリ64には、記録再生装置の機種毎に作成された設定情報ファイル“Product_no_1_data.bin”(71)が格納されている。
【0038】
このように、BD2が記録再生装置1から取り出される際に、当該BD2を所持するユーザが変更した記録再生装置1の設定情報が、該BD2に記録される。
【0039】
そして、BD2が記録再生装置1から取り出される際に、記録再生処理制御部17は、メモリ15に記録されている初期設定用ファイルを読み出し、記録再生装置の設定情報を初期状態に戻す。
【0040】
なお、他の機種で設定情報ファイルが作成された場合には、当該設定情報ファイルがSETTINGSディレクトリ64に格納される。この場合、前記他の機種で作成された設定情報ファイルの名称は、当該他の機種名例えば“Product_no_2_data”となる。
【0041】
(設定情報ファイル記録済み記録媒体の挿入/取り出し)
ここでは、ユーザが、記録再生装置1に、前述した処理によって設定情報ファイルが記録されたBD2を挿入し、その後、当該BD2を取り出す際に実行される処理について説明する。
まず、設定情報ファイルが記録されたBD2が記録装置1に挿入されると、制御部18は、SETTINGSディレクトリ64内に、記録再生装置1の機種情報がファイル名として設定されたファイル、例えば“Product_no_1_data.bin”が格納されているか否かを検知する。
【0042】
記録再生装置1の機種情報がファイル名として設定された設定情報ファイルが格納されていると、設定情報ファイル読み取り部24は、当該設定情報ファイルを読み取り、記録再生処理制御部17に出力する。そして、前記設定情報ファイルを受信した記録再生処理制御部17は、当該ファイルに記録されている設定情報を設定する。以後、記録再生装置1は、設定された設定情報に基づいて、デジタルコンテンツを記録又は再生する処理などを実行する。
【0043】
その後、ユーザによりBD2の排出が指示されると、設定情報ファイル生成部22は、現在の設定情報が記録された設定情報ファイルを生成する。生成された設定情報ファイルは設定情報ファイル書き込み部23によってBD2のSETTINGSディレクトリ64に格納される。つまり、BD2に記録された設定情報が変更された場合、当該変更された設定情報をBD2に上書記録する。
なお、設定された設定情報に変更がない場合には、上記の設定情報ファイル生成処理は実行されない。
【0044】
次いで、記録再生処理制御部17は、メモリ15に記録されている初期設定用ファイルを読み出し、記録再生装置1の設定情報を初期状態に戻す。
なお、上記の設定情報を初期状態に戻さず、後述するように、BD2に記録された設定情報ファイルに基づき設定情報を記録再生装置1に設定する前の設定状態に戻すようにしても良い。
【0045】
ここで、ユーザが、初期化されたBD2を記録再生装置1に挿入し、その後、当該BD2を取り出す際に実行される処理について図6のフロー図を用いて説明する。
なお、初期化されたBD2は既に記録再生装置1に挿入されている。
まず、ユーザが、記録再生装置1の設定情報を変更すると(ステップS1)、変更された設定情報が記録再生装置1に設定される(ステップS2)。
【0046】
その後、ユーザが操作部12の記録媒体排出ボタンを操作し、BD2の取り出しを指示すると(ステップS3)、フォルダ作成部21は、新たにSETTINGSディレクトリ64をルートディレクトリ61の直下に作成する(ステップS4)。そして、設定情報ファイル生成部22は、変更された設定情報を記録した設定情報ファイルを作成し、SETTINGSディレクトリ64に格納する(ステップS5)。
【0047】
同時に、記録再生処理制御部17は、メモリ15に記録されている初期設定用ファイルを読み出し、記録再生装置の設定情報を初期状態に戻す(ステップS6)。
【0048】
次に、ユーザが、上記の設定情報ファイルが記録済みのBD2を挿入し、その後、当該BD2を取り出す際に実行される処理について図7のフロー図を用いて説明する。
設定情報ファイルが記録されたBD2を記録再生装置1に挿入すると(ステップS11)、制御部18は、SETTINGSディレクトリ64内に、設定情報ファイル“Product_no_1_data.bin”が格納されているか否かを検知する(ステップS12)。
【0049】
設定情報ファイルが格納されていると(ステップS12/YES)、設定情報ファイル読み取り部24は、当該ファイルを読み取り(ステップS13)、記録再生処理制御部17は、読み取られたファイルに記録されている設定情報を設定する(ステップS14)。
【0050】
その後、ユーザが操作部12の記録媒体排出ボタンを操作し、BD2の取り出しを指示すると(ステップS15)、設定情報ファイル生成部22は、現在の設定情報が記録された設定情報ファイルを生成し、生成された設定情報ファイルは設定情報ファイル書き込み部23によってBD2のSETTINGSディレクトリ64に格納される(ステップS16)。
【0051】
次いで、記録再生処理制御部17は、メモリ15に記録されている初期設定用ファイルを読み出し、記録再生装置の設定情報を初期状態に戻す。(ステップS17)。
【0052】
このように、一般的な記録媒体であるBDにユーザの好みの設定情報を記録するので、設定情報を記録する専用のメモリを所持する必要がない。また、設定情報が記録されたBDを挿入するだけで、ユーザ毎の好みの設定情報を記録再生装置1に自動的に設定することができるので、ユーザの利便性が向上する。
また、BDを取り出した後は、記録再生装置の設定情報が自動的に初期状態に戻るので、BDを挿入せずに記録再生装置1を使用する他のユーザが知らない間に設定情報が変更されてしまい、当該他のユーザが設定情報を変更し直すという煩雑な作業をせずに済み、当該他のユーザの利便性が向上する。
【0053】
(その他)
ユーザが所持する他のBDに、当該ユーザの設定情報を記録する場合の処理(設定情報のコピー)について説明する。
このようなコピーを行う場合には、ユーザの設定情報を記録したファイルをメモリ15等に記録する。そして、ユーザの指示により、図6のフロー図で説明したように、メモリ15に記録されたファイルを記録再生装置1に挿入された前記他のBDに記録する。
このように、複数のBDにユーザの設定情報をコピーすることができるので、ユーザの利便性が向上する。
【0054】
上記の実施例では、BD2が取り出される際に、記録再生装置1の設定状態を初期設定状態に戻したが、BD2に記録された設定情報ファイルに基づき設定情報を記録再生装置1に設定する前の設定状態に戻すようにしても良い。
この場合、BD2に記録された設定情報を読み出す際に、設定情報ファイル生成部22は、前記ユーザによる設定情報の変更前の設定情報が記録されたバックアップ用ファイルを作成し、BD2のSETTINGSディレクトリ64/記録再生装置1のメモリ15に当該バックアップ用ファイルを記録する。なお、バックアップ用ファイルの名称は例えば“Previous_data”とする。
そして、ユーザの指示により記録再生装置1からBD2が排出されると、設定情報ファイル読み取り部24は、前記バックアップ用ファイルを読み取り、記録再生処理制御部17に出力する。前記バックアップ用ファイルを受信した記録再生処理制御部17は、当該バックアップ用ファイルに記録されている設定情報を設定し、記録再生装置1の設定内容を変更前の状態に戻す。
他にも、家族共有設定に戻すようにしてもよい。
【0055】
記録媒体としてBDを例示して説明したが、DVD、CDであってもよい。
ここでは、生成したファイルの拡張子を“bin”(binary)としたが、当該拡張子に限定されず、様々な拡張子を利用することができる。
設定情報ファイルの生成/格納のタイミングは、上記の実施例に限定されることはなく、実施形態に応じて適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】設定情報のメニュー画面の一例である。
【図2】本発明に係わる記録再生装置の機能ブロック図である。
【図3】ルートディレクトリのディレクトリ構成の一例を示した図である。
【図4】設定情報ファイルの一例を示す図である。
【図5】SETTINGSディレクトリに格納されている設定情報ファイルを模式的に示した図である。
【図6】初期化されたBDを記録再生装置に挿入し、その後、当該BDを取り出す際に実行される処理について説明するためのフロー図である。
【図7】設定情報ファイルが記録済みのBDを挿入し、その後、当該BDを取り出す際に実行される処理について説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
【0057】
1…記録再生装置、2…BD、11…ネットワークI/F、12…操作部(設定情報変更部)、13…表示部、14…記録媒体挿入排出部、15…メモリ、16…HDD、17…記録再生処理制御部、18…制御部、21…フォルダ作成部、22…設定情報ファイル生成部、23…設定情報ファイル書き込み部、24…設定情報ファイル読み取り部、50…メニュー画面、61…ルートディレクトリ、62…BDAVディレクトリ、63…AACSディレクトリ、64…SETTINGSディレクトリ(設定情報ディレクトリ)、71…設定情報ファイル、72…設定項目記録領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録再生装置に設定された所定の設定情報に基づき、挿入された記録媒体にデジタルコンテンツを記録する処理及び当該記録媒体に記録したデジタルコンテンツを再生する処理を実行する記録再生装置において、
ユーザの操作により前記設定された所定の設定情報を変更する設定情報変更部と、
挿入された記録媒体に設定情報を記録する設定情報書き込み部と、
前記挿入された記録媒体に記録された設定情報を読み込む設定情報読み込み部とを備え、
前記記録再生装置に挿入された記録媒体に前記設定情報を記録し、当該記録された設定情報に基づいて、デジタルコンテンツを記録し、
前記記録再生装置に挿入された記録媒体に記録されている設定情報を読み出し、当該設定情報に基づいて、デジタルコンテンツを記録又は再生することを特徴とする記録再生装置。
【請求項2】
前記記録媒体に記録された設定情報が変更された場合、当該変更された設定情報を前記記録媒体に上書記録することを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
【請求項3】
前記設定情報が記録された記録媒体の取り出し操作が実行されると、前記所定の設定情報を前記記録再生装置に設定し直すことを特徴とする請求項1又は2に記載の記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−27125(P2010−27125A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−185626(P2008−185626)
【出願日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】