説明

記録媒体、情報処理装置、コンピュータシステム、起動方法及び起動プログラム

【課題】入出力デバイスに依存せずに、任意のコンピュータ装置をシンクライアント端末として利用すること。
【解決手段】本発明は、入出力制御装置と、主記憶装置と、CPU(Central Processing Unit)とを備えるコンピュータと、外部の記憶領域を示す位置情報を含む検索情報と、コンピュータの起動時に、当該コンピュータが備える入出力制御装置を検出し、検出された入出力制御装置に対応するドライバプログラムを検索情報に基づいて検索し、検索された第1のドライバプログラムをコンピュータの主記憶装置へ読み込ませる処理をコンピュータに実行させる起動プログラムと、を格納した記録媒体と、を備え、コンピュータは、記録媒体を接続し、CPUは、コンピュータが起動された場合に、記録媒体から主記憶装置へ起動プログラムを読み込み、起動プログラムを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体、情報処理装置、コンピュータシステム、起動方法及び起動プログラムに関し、特に、任意のパーソナルコンピュータをシンクライアント端末として利用するための記録媒体、情報処理装置、コンピュータシステム、起動方法及び起動プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報システムの情報漏洩対策や運用管理コスト削減のための一つの手段として、シンクライアントシステムが注目されている。シンクライアントシステムは、サーバ装置と複数のシンクライアント端末とを備える。サーバ装置は、各シンクライアント端末の動作に必要な情報や処理対象のデータを保持し、かつ、アプリケーションの実行処理を行う。各シンクライアント端末は、逐次、サーバ装置へアクセスし、データの送受信、アプリケーションの実行依頼及び実行結果の受け付けなどを行う。そして、各シンクライアント端末は、可能な限り動作に必要な情報や処理対象のデータを内蔵ハードディスクに保持しない。つまり、各シンクライアント端末の機能は、入出力に必要な最小限の機能と情報保持とに絞られる。そのため、通常、シンクライアント端末には、シンクライアントシステム専用の端末装置が用いられる。
【0003】
シンクライアントシステムの導入及び運用にあたり、シンクライアント端末として専用の端末装置ではなく、既存のパーソナルコンピュータを入出力端末として利用するニーズがある。つまり、当該パーソナルコンピュータが備えるCPU(Central Processing Unit)、主記憶装置及び入出力デバイス制御装置をシンクライアント端末として利用し、内蔵ハードディスクには、極力データを保持しないようにして動作させる。その場合、例えば、予めUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の外部記録媒体にシンクライアントOS(Operating System)を格納しておき、当該パーソナルコンピュータに当該外部記録媒体を接続し、当該シンクライアントOSを起動することにより、パーソナルコンピュータをシンクライアント端末として動作させることが考えられる。
【0004】
尚、特許文献1には、画像データをプリンタ等の周辺デバイスにより印刷する際に、当該周辺デバイスに適応するデバイスドライバプログラムをコンピュータにインストールするコンピュータシステムに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−018611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、OSをパーソナルコンピュータ上で起動する際に、入出力デバイス制御装置を制御するデバイスドライバプログラムを主記憶装置に読み込み、実行する必要がある。入出力デバイス制御装置には、例えば、パーソナルコンピュータのディスク制御装置やネットワークインタフェース制御装置(NIC)、ディスプレイ制御装置(Graphic Adapter)などがある。通常は、デバイスドライバプログラムを、OSのカーネルを起動したブート装置の記憶ボリューム内でのみ固定して検索し、主記憶装置に読み込み、実行している。そのため、パーソナルコンピュータをシンクライアント端末として動作させるためには、当該パーソナルコンピュータが備える入出力デバイス制御装置のデバイスドライバプログラムを予め当該外部記録媒体に格納しておく必要がある。
【0007】
しかしながら、シンクライアントOSが格納された外部記録媒体を用いてコンピュータ装置をシンクライアント端末として動作させる場合、確実に動作させることができるコンピュータ装置が限定されるという問題がある。その理由として、まず、USBメモリやCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの外部記録媒体の容量は、コンピュータ装置が有する内蔵ハードディスクの容量に比べて、相対的に小さいことが挙げられる。そのため、外部記録媒体に予め格納できるデバイスドライバプログラムの数が限定される。そのため、シンクライアントOSが動作可能とすることができる入出力デバイスの種類が限定される。すなわち、当該シンクライアントOSが利用可能であるコンピュータ装置が限定されてしまう。
【0008】
また、入出力デバイス制御装置には、多種多様なネットワークやディスプレイなどの制御コントローラ装置が存在する。そして、パーソナルコンピュータは、更新サイクルが短い。そのため、新装置に対応したデバイスドライバプログラムを随時、シンクライアントOSのソフトウエアモジュールセットに組込み、配布することも困難である。
【0009】
尚、特許文献1では、コンピュータ装置の起動に必須ではないプリンタ等の周辺デバイスにおけるデバイスドライバプログラムを対象としている。つまり、当該コンピュータ装置は、OSが起動済みの状態で、デバイス情報として指定された周辺デバイスを利用する場合を対象としている。そして、OSが起動済みのコンピュータ装置において、指定された周辺デバイスのデバイスプログラムを自動的にインストールするものでしかない。そのため、OS起動時に入出力デバイスに関する情報がない状態で、必要な各種入出力デバイスのドライバファイルを探し出すことはできない。
【0010】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、任意の情報処理装置をシンクライアント端末として利用するための記録媒体、情報処理装置、コンピュータシステム、起動方法及び起動プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様にかかる記録媒体は、外部の記憶領域を示す位置情報を含む検索情報と、接続されたコンピュータの起動時に、当該コンピュータが備える入出力制御装置を検出し、前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを前記検索情報に基づいて検索し、前記検索された第1のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませる処理を前記コンピュータに実行させる起動プログラムと、を前記コンピュータに読み取り可能に記録したものである。
【0012】
本発明の第2の態様にかかる情報処理装置は、外部の記憶領域を示す位置情報を含む検索情報と、情報処理装置の起動プログラムとが記録された記録媒体を接続し、入出力制御装置と、主記憶装置と、CPU(Central Processing Unit)とを備え、前記CPUは、起動時に、前記記録媒体から前記主記憶装置へ前記起動プログラムを読み込み、前記起動プログラムに基づき、前記入出力制御装置を検出し、前記記録媒体から前記検索情報を取得し、前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを前記検索情報に基づいて検索し、前記検索された第1のドライバプログラムを前記主記憶装置へ読み込む処理を実行する。
【0013】
本発明の第3の態様にかかるコンピュータシステムは、入出力制御装置と、主記憶装置と、CPU(Central Processing Unit)とを備えるコンピュータと、外部の記憶領域を示す位置情報を含む検索情報と、前記コンピュータの起動時に、当該コンピュータが備える入出力制御装置を検出し、前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを前記検索情報に基づいて検索し、前記検索された第1のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませる処理を前記コンピュータに実行させる起動プログラムと、を格納した記録媒体と、を備え、前記コンピュータは、前記記録媒体を接続し、前記CPUは、前記コンピュータが起動された場合に、前記記録媒体から前記主記憶装置へ前記起動プログラムを読み込み、前記起動プログラムを実行する。
【0014】
本発明の第4の態様にかかるコンピュータの起動方法は、記録媒体が接続されたコンピュータの起動時に、当該コンピュータが備える入出力制御装置を検出し、前記記録媒体から当該記録媒体とは異なる記憶領域を示す位置情報を含む検索情報を取得し、前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを、前記検索情報に基づいて検索し、前記検索された第1のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませる。
【0015】
本発明の第5の態様にかかる起動プログラムは、記録媒体が接続されたコンピュータの起動時に、当該コンピュータが備える入出力制御装置を検出する処理と、前記記録媒体から当該記録媒体とは異なる記憶領域を示す位置情報を含む検索情報を取得する処理と、前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを、前記検索情報に基づいて検索する処理と、前記検索された第1のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませる処理と、を前記コンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、入出力デバイスに依存せずに、任意の情報処理装置をシンクライアント端末として利用するための記録媒体、情報処理装置、コンピュータシステム、起動方法及び起動プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかるコンピュータの起動処理の流れを示すフローチャート図である。
【図3】本発明の実施の形態1にかかる起動プログラムの処理の流れを示すフローチャート図である。
【図4】本発明の実施の形態2にかかるコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態2にかかるコンピュータの起動処理の流れを示すフローチャート図である。
【図6】本発明の実施の形態3にかかるコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。
【0019】
<発明の実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1にかかるコンピュータシステム100の構成を示すブロック図である。コンピュータシステム100は、記録媒体10と、コンピュータ20とを備える。記録媒体10は、起動プログラム101と、検索情報102とをコンピュータ20に読み取り可能に記録したものである。記録媒体10は、例えば、USBメモリ、CD−ROM等である。また、記録媒体10は、コンピュータ20に接続可能である。
【0020】
起動プログラム101は、任意の情報処理装置を起動し、動作させるための処理が実装されたコンピュータプログラムである。起動プログラム101は、例えば、オペレーティングシステム(以下、「OS」という。)である。
【0021】
検索情報102は、外部の記憶領域を示す位置情報103を含む情報である。位置情報103は、記憶領域を特定する情報、例えば、アドレス、ファイルパス、URL(Uniform Resource Locator)等である。ここで、外部の記憶領域とは、少なくとも記録媒体10以外の記憶領域である。すなわち、位置情報103は、コンピュータ20又はコンピュータ20に接続された記録媒体10以外の記憶装置もしくは記録媒体等における記憶領域を示す情報である。言い換えると、位置情報103は、記録媒体10とは異なる記憶領域を示す情報である。
【0022】
コンピュータ20は、記録媒体10を接続可能な情報処理装置である。コンピュータ20は、CPU201と、主記憶装置202と、入出力制御装置203と、ドライバプログラム204とを備える。
【0023】
CPU201は、コンピュータ20が備える各種装置の制御やデータの計算又は加工の処理を行なう装置である。主記憶装置202は、コンピュータ20で電気的にプログラムやデータなどの情報を記憶する揮発性の記憶装置である。主記憶装置202は、CPU201によりプログラム及びデータの書き込み及び読み出しが行われる。主記憶装置202は、例えば、RAM(Random Access Memory)である。入出力制御装置203は、コンピュータ20における入力又は出力を行うための各種デバイスを制御する装置である。入出力制御装置203は、例えば、ディスプレイ装置、ネットワークインタフェース装置、キーボード又はマウス入出力装置等である。ドライバプログラム204は、コンピュータ20において各種デバイスを動作させるためのコンピュータプログラム、いわゆるデバイスドライバである。ここでは、ドライバプログラム204は、入出力制御装置203に対応するものとする。
【0024】
言い換えると、起動プログラム101は、接続されたコンピュータ20の起動時に、コンピュータ20が備える入出力制御装置203を検出し、検出された入出力制御装置203に対応するドライバプログラムを検索情報102に基づいて検索し、検索されたドライバプログラム204をコンピュータ20の主記憶装置202へ読み込ませる処理をコンピュータ20に実行させるプログラムである。
【0025】
また、CPU201は、コンピュータ20が起動された場合に、記録媒体10から主記憶装置202へ起動プログラム101を読み込む。そして、CPU201は、読み込んだ起動プログラム101を実行する。すなわち、CPU201は、起動プログラム101に基づき、入出力制御装置203を検出し、記録媒体10から検索情報102を取得し、検出された入出力制御装置203に対応するドライバプログラムを検索情報102に基づいて検索し、検索されたドライバプログラム204を主記憶装置202へ読み込む処理を実行する。
【0026】
尚、図1においては、ドライバプログラム204は、コンピュータ20内の記憶領域(不図示)に存在する例を示すが、これに限定されない。少なくとも、ドライバプログラム204は、記録媒体10以外の記憶領域に存在するものである。
【0027】
図2は、本発明の実施の形態1にかかるコンピュータの起動処理の流れを示すフローチャート図である。まず、ユーザは、記録媒体10をコンピュータ20に接続する(S11)。次に、ユーザは、コンピュータ20を起動する(S12)。すなわち、コンピュータ20は、電源が投入される。以降、コンピュータ20の動作となる。
【0028】
続いて、コンピュータ20は、起動プログラム101を読み込む(S13)。すなわち、CPU201は、接続された記録媒体10から主記憶装置202へ起動プログラム101を読み込む。そして、CPU201は、起動プログラム101を実行する(S14)。
【0029】
図3は、本発明の実施の形態1にかかる起動プログラムの処理の流れを示すフローチャート図である。すなわち、図3は、ステップS14の処理の詳細を示す。尚、以下の説明では、位置情報103は、コンピュータ20内の記憶領域を示すものとする。
【0030】
まず、CPU201は、起動プログラム101に基づき、コンピュータ20が備える入出力制御装置203を検出する(S21)。例えば、CPU201は、入出力制御装置203における名称、種別等のデバイスに関する情報を検出する。次に、CPU201は、起動プログラム101に基づき、記録媒体10から検索情報102を取得する(S22)。すなわち、CPU201は、記録媒体10から当該記録媒体とは異なる記憶領域を示す位置情報103を含む検索情報102を取得する。そして、CPU201は、起動プログラム101に基づき、ドライバプログラムを検索する(S23)。すなわち、CPU201は、ステップS21により検出された入出力制御装置203に対応するドライバプログラムを、ステップS22により取得した検索情報102に基づいて検索する。具体的には、まず、CPU201は、検索情報102に含まれる位置情報103から検索対象の記憶領域を特定する。ここでは、コンピュータ20内の記憶領域が検索対象として特定される。次に、CPU201は、特定された検索対象の記憶領域に対して、ステップS21により検出された入出力制御装置203のデバイスに関する情報に一致するドライバプログラムを検索する。ここでは、ドライバプログラム204が検索されるものとする。その後、CPU201は、起動プログラム101に基づき、ドライバプログラム204を主記憶装置202へ読み込む(S24)。
【0031】
これにより、CPU201は、主記憶装置202へ読み込まれたドライバプログラム204を実行することにより、入出力制御装置203を利用可能となる。そして、コンピュータ20を起動プログラム101のOSにより動作させることができる。
【0032】
既存の多種多様なコンピュータ装置を記録媒体10に格納されたOSにより用いるには、当該コンピュータ装置が備える入出力デバイスに対応するデバイスドライバを起動時に当該コンピュータ装置が備えるメモリにロードすることが必要である。また、入出力デバイスは、様々なメーカや種類、バージョン等の差があり、対応するデバイスドライバも併せて多種多様に存在する。一方、多種多様なデバイスドライバの全てを予め記録媒体10に記録しておくことには、上述したように限界がある。仮に、ある機種のコンピュータ装置におけるデバイスドライバを全て記録したとしても、他の機種のコンピュータ装置における入出力デバイスに対応していないため、使用できるコンピュータ装置が限定される。
【0033】
そこで、本発明の実施の形態1にかかる記録媒体10は、入出力制御装置203自体のデバイスに関する情報を記録していない。その代わり、記録媒体10は、ドライバプログラムが存在し得る記憶領域を示す位置情報103を記録している。つまり、記録媒体10には、コンピュータ20及び入出力制御装置203に依存する情報を記録していない。そのため、コンピュータ20の入出力制御装置203に併せて、適宜、記録媒体10内の位置情報103を更新して用いることが可能である。
【0034】
このように、本発明の実施の形態1により、入出力デバイスに依存せずに、任意のコンピュータ装置をシンクライアント端末として利用するための記録媒体、情報処理装置、コンピュータシステム、起動方法及び起動プログラムを提供することができる。
【0035】
<発明の実施の形態2>
近年のパーソナルコンピュータは、内蔵記憶装置にOSが予めインストール、つまり、プレインストールされていることが多い。また、内蔵記憶装置は、大容量であるため、多種のパーソナルコンピュータ用も含めた多種多量に及ぶデバイスドライバを格納しておくことが可能である。そのため、デバイスドライバのプログラムファイルの格納場所が内蔵記憶装置の同一ボリュームであっても問題が生じ難い。しかし、USBメモリやCD−ROMなどの容量の限られた外部記録媒体から、他のオペレーティングシステムを起動し多種のパーソナルコンピュータ向けで動作させる場合には、これら多種及び多量のデバイスドライバをあらかじめ準備し、外部記録媒体に格納しておくことが困難であった。一方、内蔵記憶装置には、プレインストールOSが用いるためのデバイスドライバが格納されている。そこで、本発明の実施の形態2では、OSがインストール済みのパーソナルコンピュータを含むコンピュータシステム200について説明する。
【0036】
図4は、本発明の実施の形態2にかかるコンピュータシステム200の構成を示すブロック図である。コンピュータシステム200は、起動OS記録媒体11と、パーソナルコンピュータ21とを備える。起動OS記録媒体11は、起動OSカーネル111と、内蔵記憶装置ドライバプログラム112と、ファイルシステムアクセスプログラム113と、入出力制御装置検出手段114と、検索情報115とをパーソナルコンピュータ21に読み取り可能に記録したものである。起動OS記録媒体11は、例えば、USBメモリ、CD−ROM等である。また、起動OS記録媒体11は、パーソナルコンピュータ21に接続可能である。
【0037】
起動OSカーネル111は、オペレーティングシステムの中核プログラムである。起動OSカーネル111は、例えば、シンクライアントOSのカーネルプログラムである。内蔵記憶装置ドライバプログラム112は、内蔵記憶装置214にアクセスするために必要なデバイスドライバプログラムである。つまり、内蔵記憶装置ドライバプログラム112は、内蔵記憶装置214に対応するドライバプログラムである。ファイルシステムアクセスプログラム113は、プレインストールOS215のファイル構造アクセス用のプログラムである。すなわち、ファイルシステムアクセスプログラム113は、プレインストールOS215に含まれるデバイスドライバプログラム216a、216b、・・・216nを読み出すことができる。入出力制御装置検出手段114は、接続された情報処理装置が備える全ての入出力デバイスを検出するプログラムである。すなわち、入出力制御装置検出手段114は、パーソナルコンピュータ21内の入出力制御装置213a、213b、・・・213nを検索することができる。検索情報115は、デバイスドライバプログラム216a、216b、・・・216nを検索するための情報である。検索情報115は、位置情報116と、読み出し方法117とを含む。位置情報116は、パーソナルコンピュータ21が備える内蔵記憶装置214における記憶領域を示す。位置情報116は、例えば、デバイスドライバプログラム216a、216b、・・・216nが格納されている可能性の高いファイルシステム上のファイルパスである。読み出し方法117は、位置情報116が示す記憶領域からの読み出し方法を示す。読み出し方法117は、例えば、ファイルアクセスであることを示す情報である。
【0038】
そのため、起動OSカーネル111は、読み出し方法117に従って、位置情報116が示す記憶領域からドライバプログラムを検索する処理をパーソナルコンピュータ21に実行させる。また、起動OSカーネル111は、内蔵記憶装置ドライバプログラム112及びファイルシステムアクセスプログラム113をパーソナルコンピュータ21の主記憶装置212へ読み込ませた後に、ドライバプログラムを位置情報116に基づいて検索する処理をパーソナルコンピュータ21に実行させる。さらに、起動OSカーネル111は、検索されたドライバプログラムを主記憶装置212へ読み込ませた後に、内蔵記憶装置214へのアクセス制限を行う処理をさらにパーソナルコンピュータ21に実行させることが望ましい。また、起動OSカーネル111、内蔵記憶装置ドライバプログラム112、ファイルシステムアクセスプログラム113及び入出力制御装置検出手段114は、起動プログラムである。
【0039】
パーソナルコンピュータ21は、外部記録媒体接続装置210と、CPU211と、主記憶装置212と、入出力制御装置213a、213b、・・・213nと、内蔵記憶装置214とを備える。外部記録媒体接続装置210は、起動OS記録媒体11を接続し、接続された起動OS記録媒体11からOSを読み込むためのI/O制御装置である。外部記録媒体接続装置210は、例えば、USBコントローラやCD−ROM制御装置である。CPU211及び主記憶装置212は、本発明の実施の形態1にかかるCPU201及び主記憶装置202と同様であるため、詳細な説明を省略する。入出力制御装置213a、213b、・・・213nは、パーソナルコンピュータ21が装備している、ディスプレイ装置、ネットワークインタフェース装置、キーボード又はマウス入出力装置等の複数及び複種類のインターフェース制御装置である。内蔵記憶装置214は、パーソナルコンピュータ21に内蔵されている大容量の不揮発性記憶装置である。内蔵記憶装置214は、所定のファイルシステムによりフォーマットされている。そして、ファイルシステムアクセスプログラム113は、所定のファイルシステムに対応し、アクセス可能とするプログラムである。また、内蔵記憶装置214には、予めプレインストールOS215が格納されている。すなわち、パーソナルコンピュータ21は、予めプレインストールOS215がインストールされている。プレインストールOS215は、パーソナルコンピュータ21に付属し、起動設定があらかじめ行われたソフトウェア群である。そして、プレインストールOS215は、起動OS記録媒体11に格納された起動プログラムとは異なる起動プログラムである。また、プレインストールOS215は、デバイスドライバプログラム216a、216b、・・・216nを含む。デバイスドライバプログラム216a、216b、・・・216nは、プレインストールOS215に含まれる複数及び複種類の入出力制御装置213a、213b、・・・213nに対応するデバイスドライバである。
【0040】
図5は、本発明の実施の形態2にかかるコンピュータの起動処理の流れを示すフローチャート図である。前提として、パーソナルコンピュータ21は、BIOS(Basic Input/Output System)より外部記録媒体接続装置210の起動順序が内蔵記憶装置214より先に設定されているものとする。また、パーソナルコンピュータ21には、外部記録媒体接続装置210に起動OS記録媒体11が接続されているものとする。そして、パーソナルコンピュータ21の電源が投入されたものとする。
【0041】
まず、パーソナルコンピュータ21は、起動OSカーネル111を実行する(S31)。具体的には、CPU211は、外部記録媒体接続装置210に接続された起動OS記録媒体11から起動OSカーネル111を主記憶装置212へ読み込む。そして、CPU211は、起動OSカーネル111を実行する。
【0042】
次に、パーソナルコンピュータ21は、入出力制御装置検出手段114を実行する(S32)。具体的には、CPU211は、起動OSカーネル111に基づき、起動OS記録媒体11から入出力制御装置検出手段114を主記憶装置212へ読み込み、実行する。そして、CPU211は、入出力制御装置検出手段114により、パーソナルコンピュータ21が備える全ての入出力制御装置を検出する。ここでは、CPU211は、入出力制御装置検出手段114により、入出力制御装置213a、213b、・・・213nを検出する。そして、CPU211は、検出した全ての入出力制御装置における名称、種別等のデバイスに関する情報を主記憶装置212に格納する。
【0043】
続いて、パーソナルコンピュータ21は、内蔵記憶装置ドライバプログラム112を実行する(S33)。具体的には、CPU211は、起動OSカーネル111に基づき、起動OS記録媒体11から内蔵記憶装置ドライバプログラム112を主記憶装置212へ読み込み、実行する。これにより、CPU211は、内蔵記憶装置214についてのI/O制御処理が開始され、内蔵記憶装置214へのデータの書き込み又は内蔵記憶装置214からのデータの読み込みが可能となる。
【0044】
そして、パーソナルコンピュータ21は、ファイルシステムアクセスプログラム113を実行する(S34)。具体的には、CPU211は、起動OSカーネル111に基づき、起動OS記録媒体11からファイルシステムアクセスプログラム113を主記憶装置212へ読み込み、実行する。これにより、CPU211は、内蔵記憶装置214におけるファイルシステムへのアクセスが可能となる。
【0045】
その後、パーソナルコンピュータ21は、検索情報115を読み出す(S35)。具体的には、CPU211は、起動OSカーネル111に基づき、起動OS記録媒体11から検索情報115を主記憶装置212へ読み込む。つまり、主記憶装置212には、位置情報116及び読み出し方法117を含む情報が格納される。
【0046】
そして、パーソナルコンピュータ21は、検出した入出力制御装置に対応するドライバファイルを、検索情報115に基づいて検索する(S36)。すなわち、CPU211は、ステップS32により検出された入出力制御装置213a、213b、・・・213nの一つに対応するドライバプログラムを、ステップS35により読み出した検索情報115に基づいて検索する。具体的には、まず、CPU211は、検索情報115に含まれる位置情報116から検索対象の記憶領域を特定する。ここでは、パーソナルコンピュータ21の内蔵記憶装置214内のファイルパスが検索対象として特定される。次に、CPU211は、検索情報115に含まれる読み出し方法117から読み出し方法を特定する。ここでは、ファイルアクセスであることが特定される。そして、CPU211は、入出力制御装置213a、213b、・・・213nの内、一つを選択する。その後、CPU211は、特定された読み出し方法に従い、特定された検索対象の記憶領域に対して、選択された入出力制御装置のデバイスに関する情報に一致するドライバプログラムを検索する。例えば、入出力制御装置213aが選択された場合、CPU211は、ファイルアクセスにより特定された内蔵記憶装置214のファイルパス上のファイルについて入出力制御装置213aのデバイスに関する情報に一致するドライバプログラムを検索する。つまり、CPU211は、プレインストールOS215に含まれるデバイスドライバプログラム216a、216b、・・・216nの中から入出力制御装置213aに対応するドライバプログラムを選択する。
【0047】
続いて、パーソナルコンピュータ21は、ステップS36により検索されたドライバファイルを読み込む(S37)。例えば、ステップS36において、入出力制御装置213aに対応するドライバプログラム216aが検索された場合、CPU211は、ドライバプログラム216aを主記憶装置212へ読み込む。
【0048】
ここで、パーソナルコンピュータ21は、全ての入出力制御装置に対して、ドライバファイルの検索が行われた否かを判定する(S38)。具体的には、CPU211は、ステップS32により検出された入出力制御装置213a、213b、・・・213nの内、未選択の入出力制御装置が存在するか否かを判定する。ステップS38において、未選択の入出力制御装置が存在すると判定した場合、パーソナルコンピュータ21は、ステップS36乃至S38を繰り返し実行する。つまり、CPU211は、ステップS32により検出された全ての入出力制御装置213a、213b、・・・213nのそれぞれに対応するデバイスドライバプログラム216a、216b、・・・216nを主記憶装置212へ読み込む。尚、プレインストールOS215内には、パーソナルコンピュータ21が備える全ての入出力制御装置を制御するために必要なデバイスドライバを含むため、ステップS36では、必ず対応するデバイスドライバが検索される。
【0049】
ステップS38において、未選択の入出力制御装置が存在しないと判定した場合、パーソナルコンピュータ21は、デバイスドライバを実行する(S39)。具体的には、CPU211は、主記憶装置212に読み込んだ全てのデバイスドライバプログラム216a、216b、・・・216nを実行し、入出力制御装置213a、213b、・・・213nの制御を開始する。
【0050】
尚、ステップS39の前に、CPU211は、内蔵記憶装置214へのアクセス制限を行うことが望ましい。例えば、CPU211は、主記憶装置212から内蔵記憶装置ドライバプログラム112及びファイルシステムアクセスプログラム113を削除してもよい。または、CPU211は、内蔵記憶装置214内の一部の記憶領域のみを使用可能とするようにアクセス制限をかけるとよい。これにより、パーソナルコンピュータ21をシンクライアント端末として動作させることができる。つまり、パーソナルコンピュータ21は、大容量の内蔵記憶装置214を持ちながら、起動されたOSを使用するにあたっては、データの内蔵記憶装置214への格納を制限することができる。
【0051】
このように、本発明の実施の形態2にかかるOSがインストール済みのパーソナルコンピュータについて、プレインストールOSが使用するデバイスドライバを流用することにより、既存のパーソナルコンピュータをプレインストールOS以外のOSにより動作させることができる。
【0052】
特に、本発明の実施の形態2にかかる読み出し方法117を用いることにより、ファイルアクセスであることを明確にし、ドライバファイルの検索を容易に行うことができる。
【0053】
また、普及しているプレインストールOSは、入出力デバイスの異なる多種のパーソナルコンピュータにインストールされている。一方、当該普及しているプレインストールOSが使用するデバイスドライバの格納先は、概ね同じファイルパス上である。そのため、本発明の実施の形態2にかかる位置情報116は、プレインストールOS215が使用するデバイスドライバの格納先のファイルパスを設定することにより、ドライバファイルの検索の精度を高めることができる。
【0054】
さらに、デバイスドライバが内蔵記憶装置214内に存在する可能性が高い場合に、内蔵記憶装置ドライバプログラム112及びファイルシステムアクセスプログラム113を用いることにより、デバイスドライバプログラム216a、216b、・・・216nが格納されている内蔵記憶装置214へのアクセスを可能とし、検索の精度を高めることができる。
【0055】
このように、本発明の実施の形態2により、OSの起動メディアの記憶領域とは異なる記憶装置上のデバイスドライバを検索し、実行するための検索方法を指定することが可能となるOSのデバイスドライバの検索方法を提供することができる。すなわち、パーソナルコンピュータ起動時のOSの実行において、コンピュータ装置上のI/O制御装置を制御するデバイスドライバを、起動したOSを格納している記憶装置以外の記憶装置から検索し、読み込み実行するための検索場所と方法の指定を可能にする。言い換えると、本発明の実施の形態2では、起動OSカーネル111が入出力制御装置検出手段114よりパーソナルコンピュータ21に存在する入出力制御装置213a、213b、・・・213nに関する情報を検出する。そして、検索情報115に含まれるデバイスドライバの位置情報116及び読み出し方法117を確認し、該当する記憶装置上のドライバファイルの存在有無を検索する。そして、検索されたドライバファイルを主記憶装置212に読み込み、該当入出力デバイスの制御を開始する。
【0056】
これにより、多種及び多数のパーソナルコンピュータの入出力制御装置のデバイスドライバを、起動OS記録媒体11に予め準備し格納しておく必要がなく、ソフトウェアの製造、配布及び保守コストを低減できることにある。その理由は、デバイスドライバの読み出し方法117を作成することにより検索方法を記憶しておくため、パーソナルコンピュータ起動時においても、他の記憶装置からの読み込みが可能となるためである。
【0057】
<発明の実施の形態3>
上述した発明の実施の形態2は、プレインストールOSが使用するデバイスドライバを流用するものであったが、パーソナルコンピュータの入出力デバイスは、適宜、他のデバイスに交換されるか、バージョンアップすることが起こり得る。そのため、既存のパーソナルコンピュータの内蔵記憶装置に格納されているドライバファイルが入出力デバイスに対応するものであるとは限らない。そこで、本発明の実施の形態3では、ネットワーク上から入出力デバイスに対応する最新のドライバファイルを取得するコンピュータシステム200aについて説明する。
【0058】
図6は、本発明の実施の形態3にかかるコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。尚、上述した発明の実施の形態2と同等の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。コンピュータシステム200aは、起動OS記録媒体12と、パーソナルコンピュータ22と、ネットワーク3と、コンピュータ23とを備える。パーソナルコンピュータ22とコンピュータ23とはネットワーク3を介して接続されている。
【0059】
パーソナルコンピュータ22は、パーソナルコンピュータ21との違いとして、ネットワーク接続装置217を備える。尚、内蔵記憶装置214は、図示を省略している。ネットワーク接続装置217は、ネットワーク3に接続するための装置である。ネットワーク接続装置217は、例えば、ネットワークインタフェース制御装置である。
【0060】
ネットワーク3は、インターネット、公衆網、専用線及び移動体通信網等の通信ネットワークである。
【0061】
コンピュータ23は、記憶装置231を備える情報処理装置である。尚、コンピュータ23のその他の構成は、一般的なコンピュータ装置であるため、図示及び説明を省略する。記憶装置231は、大容量の不揮発性記憶装置である。内蔵記憶装置214には、デバイスドライバプログラム232a、232b、・・・232nが格納されている。ここで、デバイスドライバプログラム232a、232b、・・・232nは、入出力制御装置213a、213b、・・・213nに対応する最新のデバイスドライバである。
【0062】
起動OS記録媒体12は、起動OS記録媒体11との違いとして、内蔵記憶装置ドライバプログラム112及びファイルシステムアクセスプログラム113の代わりに、ネットワーク接続装置ドライバプログラム112aを記録する。ネットワーク接続装置ドライバプログラム112aは、パーソナルコンピュータ22が備えるネットワーク接続装置217に対応するドライバプログラムである。また、検索情報115は、位置情報116aと、読み出し方法117aとを含む。位置情報116aは、パーソナルコンピュータ22が接続されたネットワーク3上の記憶装置における記憶領域を示す。ここでは、コンピュータ23が備える記憶装置231を示すURLとする。また、読み出し方法117aは、ネットワーク3上の記憶装置からデータを読み出す方法である。読み出し方法117aは、例えば、通信プロトコル等である。
【0063】
本発明の実施の形態3では、図5のステップS33及びS34の代わりに、CPU211が起動OS記録媒体12からネットワーク接続装置ドライバプログラム112aを読み出し、実行する。そのため、パーソナルコンピュータ22起動時においてインターネット等のネットワーク3上に存在する最新のデバイスドライバを検索することが可能となる。また、位置情報116a及び読み出し方法117aにより記憶装置231へ直接アクセスすることができるため、記憶装置231のデバイスドラバも特に必要とされない。
【0064】
このように、本発明の実施の形態3により、パーソナルコンピュータ22が有するデバイスドライバに限らず、最新のデバイスドライバを取得可能となる。また、起動OS記録媒体12及び内蔵記憶装置214の記憶容量を節減することも可能となる。
【0065】
<その他の発明の実施の形態>
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明の記録媒体10、11及び12には、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、ROM(Read Only Memory)カートリッジ、バッテリバックアップ付きRAM(Random Access Memory)メモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等が含まれる。また、ネットワーク3には、電話回線等の有線通信媒体、マイクロ波回線等の無線通信媒体等が含まれる。
【0066】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0067】
(付記1)外部の記憶領域を示す位置情報を含む検索情報と、接続されたコンピュータの起動時に、当該コンピュータが備える入出力制御装置を検出し、前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを前記検索情報に基づいて検索し、前記検索された第1のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませる処理を前記コンピュータに実行させる起動プログラムと、を前記コンピュータに読み取り可能に記録した記録媒体。
【0068】
(付記2)前記検索情報は、前記位置情報が示す記憶領域からの読み出し方法をさらに含み、前記起動プログラムは、前記読み出し方法に従って、前記位置情報が示す記憶領域から前記第1のドライバプログラムを検索する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1に記載の記録媒体。
【0069】
(付記3)前記位置情報は、前記コンピュータが備える内蔵記憶装置における記憶領域を示すことを特徴とする付記1又は2に記載の記録媒体。
【0070】
(付記4)前記内蔵記憶装置は、前記起動プログラムとは異なる起動プログラムと、前記第1のドライバプログラムと、を格納し、前記記録媒体は、前記内蔵記憶装置に対応する第2のドライバプログラムを前記コンピュータに読み取り可能にさらに記録し、前記起動プログラムは、前記第2のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませた後に、前記第1のドライバプログラムを前記位置情報に基づいて検索する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記3に記載の記録媒体。
【0071】
(付記5)前記起動プログラムは、前記検索された第1のドライバプログラムを前記主記憶装置へ読み込ませた後に、前記内蔵記憶装置へのアクセス制限を行う処理をさらに前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記3又は4に記載の記録媒体。
【0072】
(付記6)前記位置情報は、前記コンピュータが接続されたネットワーク上の記憶装置における記憶領域を示すことを特徴とする付記1又は2に記載の記録媒体。
【0073】
(付記7)外部の記憶領域を示す位置情報を含む検索情報と、情報処理装置の起動プログラムとが記録された記録媒体を接続し、入出力制御装置と、主記憶装置と、CPU(Central Processing Unit)とを備え、前記CPUは、起動時に、前記記録媒体から前記主記憶装置へ前記起動プログラムを読み込み、前記起動プログラムに基づき、前記入出力制御装置を検出し、前記記録媒体から前記検索情報を取得し、前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを前記検索情報に基づいて検索し、前記検索された第1のドライバプログラムを前記主記憶装置へ読み込む処理を実行する情報処理装置。
【0074】
(付記8)前記検索情報は、前記位置情報が示す記憶領域からの読み出し方法をさらに含み、前記CPUは、前記読み出し方法に従って、前記位置情報が示す記憶領域から前記第1のドライバプログラムを検索することを特徴とする付記7に記載の情報処理装置。
【0075】
(付記9)前記情報処理装置は、内蔵記憶装置をさらに備え、前記位置情報は、前記内蔵記憶装置における記憶領域を示すことを特徴とする付記7又は8に記載の情報処理装置。
【0076】
(付記10)前記内蔵記憶装置は、前記起動プログラムとは異なる起動プログラムと、前記第1のドライバプログラムと、を格納し、前記記録媒体は、前記内蔵記憶装置に対応する第2のドライバプログラムをさらに記録し、前記CPUは、前記第2のドライバプログラムを前記主記憶装置へ読み込ませた後に、前記第1のドライバプログラムを前記位置情報に基づいて検索することを特徴とする付記9に記載の情報処理装置。
【0077】
(付記11)前記CPUは、前記検索された第1のドライバプログラムを前記主記憶装置へ読み込ませた後に、前記内蔵記憶装置へのアクセス制限を行う処理をさらに実行することを特徴とする付記9又は10に記載の情報処理装置。
【0078】
(付記12)前記位置情報は、前記情報処理装置が接続されたネットワーク上の記憶装置における記憶領域を示すことを特徴とする付記7又は8に記載の情報処理装置。
【0079】
(付記13)入出力制御装置と、主記憶装置と、CPU(Central Processing Unit)とを備えるコンピュータと、外部の記憶領域を示す位置情報を含む検索情報と、前記コンピュータの起動時に、当該コンピュータが備える入出力制御装置を検出し、前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを前記検索情報に基づいて検索し、前記検索された第1のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませる処理を前記コンピュータに実行させる起動プログラムと、を格納した記録媒体と、を備え、前記コンピュータは、前記記録媒体を接続し、前記CPUは、前記コンピュータが起動された場合に、前記記録媒体から前記主記憶装置へ前記起動プログラムを読み込み、前記起動プログラムを実行するコンピュータシステム。
【0080】
(付記14)前記検索情報は、前記位置情報が示す記憶領域からの読み出し方法をさらに含み、前記起動プログラムは、前記読み出し方法に従って、前記位置情報が示す記憶領域から前記第1のドライバプログラムを検索する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記13に記載のコンピュータシステム。
【0081】
(付記15)前記コンピュータは、内蔵記憶装置をさらに備え、前記位置情報は、前記内蔵記憶装置における記憶領域を示すことを特徴とする付記13又は14に記載のコンピュータシステム。
【0082】
(付記16)前記内蔵記憶装置は、前記起動プログラムとは異なる起動プログラムと、前記第1のドライバプログラムと、を格納し、前記記録媒体は、前記内蔵記憶装置に対応する第2のドライバプログラムを前記コンピュータに読み取り可能にさらに記録し、前記起動プログラムは、前記第2のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませた後に、前記第1のドライバプログラムを前記位置情報に基づいて検索する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記15に記載のコンピュータシステム。
【0083】
(付記17)前記起動プログラムは、前記検索された第1のドライバプログラムを前記主記憶装置へ読み込ませた後に、前記内蔵記憶装置へのアクセス制限を行う処理をさらに前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記15又は16に記載のコンピュータシステム。
【0084】
(付記18)前記位置情報は、前記コンピュータが接続されたネットワーク上の記憶装置における記憶領域を示すことを特徴とする付記13又は14に記載のコンピュータシステム。
【0085】
(付記19)記録媒体が接続されたコンピュータの起動時に、当該コンピュータが備える入出力制御装置を検出し、前記記録媒体から当該記録媒体とは異なる記憶領域を示す位置情報を含む検索情報を取得し、前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを、前記検索情報に基づいて検索し、前記検索された第1のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませる、前記コンピュータの起動方法。
【0086】
(付記20)前記検索情報は、前記位置情報が示す記憶領域からの読み出し方法をさらに含み、前記読み出し方法に従って、前記位置情報が示す記憶領域から前記第1のドライバプログラムを検索することを特徴とする付記19に記載の起動方法。
【0087】
(付記21)前記位置情報は、前記コンピュータが備える内蔵記憶装置における記憶領域を示すことを特徴とする付記19又は20に記載の起動方法。
【0088】
(付記22)前記内蔵記憶装置は、前記起動プログラムとは異なる起動プログラムと、前記第1のドライバプログラムと、を格納し、前記記録媒体は、前記内蔵記憶装置に対応する第2のドライバプログラムを前記コンピュータに読み取り可能にさらに記録し、前記第2のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませた後に、前記第1のドライバプログラムを前記位置情報に基づいて検索することを特徴とする付記21に記載の起動方法。
【0089】
(付記23)前記検索された第1のドライバプログラムを前記主記憶装置へ読み込ませた後に、前記内蔵記憶装置へのアクセス制限を行うことを特徴とする付記21又は22に記載の起動方法。
【0090】
(付記24)前記位置情報は、前記コンピュータが接続されたネットワーク上の記憶装置における記憶領域を示すことを特徴とする付記19又は20に記載の起動方法。
【0091】
(付記25)記録媒体が接続されたコンピュータの起動時に、当該コンピュータが備える入出力制御装置を検出する処理と、前記記録媒体から当該記録媒体とは異なる記憶領域を示す位置情報を含む検索情報を取得する処理と、前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを、前記検索情報に基づいて検索する処理と、前記検索された第1のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませる処理と、を前記コンピュータに実行させる起動プログラム。
【0092】
(付記26)前記検索情報は、前記位置情報が示す記憶領域からの読み出し方法をさらに含み、前記検索処理は、前記読み出し方法に従って、前記位置情報が示す記憶領域から前記第1のドライバプログラムを検索することを特徴とする付記25に記載の起動プログラム。
【0093】
(付記27)前記位置情報は、前記コンピュータが備える内蔵記憶装置における記憶領域を示すことを特徴とする付記25又は26に記載の起動プログラム。
【0094】
(付記28)前記内蔵記憶装置は、前記起動プログラムとは異なる起動プログラムと、前記第1のドライバプログラムと、を格納し、前記記録媒体は、前記内蔵記憶装置に対応する第2のドライバプログラムを前記コンピュータに読み取り可能にさらに記録し、前記検索処理は、前記第2のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませた後に、前記第1のドライバプログラムを前記位置情報に基づいて検索することを特徴とする付記27に記載の起動プログラム。
【0095】
(付記29)前記検索された第1のドライバプログラムを前記主記憶装置へ読み込ませた後に、前記内蔵記憶装置へのアクセス制限を行うアクセス制限処理をさらに、前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記27又は28に記載の起動プログラム。
【0096】
(付記30)前記位置情報は、前記コンピュータが接続されたネットワーク上の記憶装置における記憶領域を示すことを特徴とする付記25又は26に記載の起動プログラム。
【符号の説明】
【0097】
100 コンピュータシステム
10 記録媒体
101 起動プログラム
102 検索情報
103 位置情報
20 コンピュータ
201 CPU
202 主記憶装置
203 入出力制御装置
204 ドライバプログラム
200 コンピュータシステム
11 起動OS記録媒体
111 起動OSカーネル
112 内蔵記憶装置ドライバプログラム
113 ファイルシステムアクセスプログラム
114 入出力制御装置検出手段
115 検索情報
116 位置情報
117 読み出し方法
21 パーソナルコンピュータ
210 外部記録媒体接続装置
211 CPU
212 主記憶装置
213a 入出力制御装置
213b 入出力制御装置
213n 入出力制御装置
214 内蔵記憶装置
215 プレインストールOS
216a デバイスドライバプログラム
216b デバイスドライバプログラム
216n デバイスドライバプログラム
200a コンピュータシステム
12 起動OS記録媒体
112a ネットワーク接続装置ドライバプログラム
116a 位置情報
117a 読み出し方法
22 パーソナルコンピュータ
217 ネットワーク接続装置
23 コンピュータ
231 記憶装置
232a デバイスドライバプログラム
232b デバイスドライバプログラム
232n デバイスドライバプログラム
3 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の記憶領域を示す位置情報を含む検索情報と、
接続されたコンピュータの起動時に、当該コンピュータが備える入出力制御装置を検出し、前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを前記検索情報に基づいて検索し、前記検索された第1のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませる処理を前記コンピュータに実行させる起動プログラムと、
を前記コンピュータに読み取り可能に記録した記録媒体。
【請求項2】
前記検索情報は、前記位置情報が示す記憶領域からの読み出し方法をさらに含み、
前記起動プログラムは、前記読み出し方法に従って、前記位置情報が示す記憶領域から前記第1のドライバプログラムを検索する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
【請求項3】
前記位置情報は、前記コンピュータが備える内蔵記憶装置における記憶領域を示すことを特徴とする請求項1又は2に記載の記録媒体。
【請求項4】
前記内蔵記憶装置は、前記起動プログラムとは異なる起動プログラムと、前記第1のドライバプログラムと、を格納し、
前記記録媒体は、前記内蔵記憶装置に対応する第2のドライバプログラムを前記コンピュータに読み取り可能にさらに記録し、
前記起動プログラムは、前記第2のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませた後に、前記第1のドライバプログラムを前記位置情報に基づいて検索する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項3に記載の記録媒体。
【請求項5】
前記起動プログラムは、前記検索された第1のドライバプログラムを前記主記憶装置へ読み込ませた後に、前記内蔵記憶装置へのアクセス制限を行う処理をさらに前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項3又は4に記載の記録媒体。
【請求項6】
前記位置情報は、前記コンピュータが接続されたネットワーク上の記憶装置における記憶領域を示すことを特徴とする請求項1又は2に記載の記録媒体。
【請求項7】
外部の記憶領域を示す位置情報を含む検索情報と、情報処理装置の起動プログラムとが記録された記録媒体を接続し、
入出力制御装置と、主記憶装置と、CPU(Central Processing Unit)とを備え、
前記CPUは、
起動時に、前記記録媒体から前記主記憶装置へ前記起動プログラムを読み込み、
前記起動プログラムに基づき、前記入出力制御装置を検出し、前記記録媒体から前記検索情報を取得し、前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを前記検索情報に基づいて検索し、前記検索された第1のドライバプログラムを前記主記憶装置へ読み込む処理を実行する情報処理装置。
【請求項8】
入出力制御装置と、主記憶装置と、CPU(Central Processing Unit)とを備えるコンピュータと、
外部の記憶領域を示す位置情報を含む検索情報と、
前記コンピュータの起動時に、当該コンピュータが備える入出力制御装置を検出し、前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを前記検索情報に基づいて検索し、前記検索された第1のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませる処理を前記コンピュータに実行させる起動プログラムと、
を格納した記録媒体と、を備え、
前記コンピュータは、前記記録媒体を接続し、
前記CPUは、前記コンピュータが起動された場合に、前記記録媒体から前記主記憶装置へ前記起動プログラムを読み込み、前記起動プログラムを実行するコンピュータシステム。
【請求項9】
記録媒体が接続されたコンピュータの起動時に、当該コンピュータが備える入出力制御装置を検出し、
前記記録媒体から当該記録媒体とは異なる記憶領域を示す位置情報を含む検索情報を取得し、
前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを、前記検索情報に基づいて検索し、
前記検索された第1のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませる、前記コンピュータの起動方法。
【請求項10】
記録媒体が接続されたコンピュータの起動時に、当該コンピュータが備える入出力制御装置を検出する処理と、
前記記録媒体から当該記録媒体とは異なる記憶領域を示す位置情報を含む検索情報を取得する処理と、
前記検出された入出力制御装置に対応する第1のドライバプログラムを、前記検索情報に基づいて検索する処理と、
前記検索された第1のドライバプログラムを前記コンピュータの主記憶装置へ読み込ませる処理と、
を前記コンピュータに実行させる起動プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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