説明

記録媒体制御システム、記録媒体制御方法、記録媒体制御プログラム

【課題】故障までには至らなくとも性能低下を起こしている記録媒体を発見し、その記録媒体をミラーリング構成から外すことができる記録媒体制御システム、記録媒体制御方法及び記録媒体制御プログラムを提供すること。
【解決手段】コントローラ1は、記録媒体21、22各々に対し書込みを行う毎に、記録媒体21、22の性能を示す第1の指標を測定し、第1の指標と第1のしきい値とを比較する第1の判定を行う。第1の判定において所定の性能を満たしていないと判定された場合、所定の期間複数回にわたって測定された第1の指標値に基づいて算出される第2の指標と第2のしきい値とを比較する第2の判定を行う。第2の判定において所定の性能を満たしていないと判定された場合、記録媒体21、22を以後の書込みの対象から除外すべきものと判定する第3の判定を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は記録媒体制御システム、記録媒体制御方法及び記録媒体制御プログラムに関するものであり、特に複数の記録媒体に対し同内容のデータの書込みを行うシステム、方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の情報処理システムにおいては、耐障害性を高めるため、記録媒体(例えば磁気ディスク)にミラーリングとよばれる構成を採用することが少なくない。ミラーリングとは、例えば磁気ディスクにデータを書込む際、複数の磁気ディスクに同時に同内容のデータを書込む構成をいう。ミラーリング構成のもとでは、同内容のデータが記録された複数の磁気ディスクが同時に稼働する。そのため、仮に1台の磁気ディスクが故障したとしても、他の磁気ディスクが稼働していれば、情報処理システムは稼働を継続することができる。複数の磁気ディスクが同時に故障する確率は、磁気ディスク単体が故障する確率より低いため、ミラーリング構成を採用した情報処理システムは耐障害性が向上する。
【0003】
これら複数の磁気ディスクは、一般にコントローラとよばれる制御部により制御される。コントローラは、オペレーティングシステムから、記録媒体に対するデータの書込み又は読出し要求を受信する。書込み要求の場合、コントローラは複数の磁気ディスク各々に対し、同じ内容の書込み要求を送る。読出し要求の場合、コントローラはいずれかの磁気ディスクに読出し要求を送り、磁気ディスクから読出したデータをオペレーティングシステムに引渡す。また、コントローラは、ある磁気ディスクから故障信号を受信した場合、その磁気ディスクが故障したことを認識してミラーリング構成から切離し(縮退)、残りの正常な磁気ディスクのみでシステムを継続稼働させることができる。
【0004】
コントローラには、専用ハードウェアを用いるハードウェア方式と、オペレーティングシステム上で動作するアプリケーションソフトウェアを用いるソフトウェア方式とがある。このうち、ソフトウェア方式は、特別なハードウェアの実装等に依存しないため、稼働後の機能拡張等が容易であるという利点を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−267056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年の記録媒体(例えば磁気ディスク)には、書込み及び読出し処理中にエラーが発生したとしても、直ちに上位装置(例えばコントローラ)に故障信号を出力しないものがある。典型的な磁気ディスクでは、磁気ディスクが内蔵する制御プログラムが、エラーが発生しても書込み及び読出し処理の再試行(リトライ)を行い、リトライが規定の回数を超えた場合にのみ故障信号を出力する。コントローラは、このような磁気ディスクであっても、磁気ディスクが故障信号を発するまでは正常と認識しつづける。
【0007】
このようにリトライを繰返す磁気ディスクは、エラーなく動作する磁気ディスクに比べて応答時間が大きくなる。リトライに要する時間の分、応答時間が遅延するからである。
【0008】
情報処理の所要時間にかかる要求が厳しい情報処理システムにおいては、このような遅延は要求を満足するうえで障害となりうる。また、リトライを繰返す磁気ディスクは耐用寿命が近いことが多いため、情報処理システムのダウンタイム短縮の観点から、このようなディスクは早期に発見、交換することが望ましい。
【0009】
本発明は、このような問題点を解消するためになされたものであり、故障までには至らなくとも性能低下を起こしている記録媒体を発見し、その記録媒体をミラーリング構成から外すことができる記録媒体制御システム、記録媒体制御方法及び記録媒体制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明にかかる記録媒体制御システムは、複数の記録媒体と、前記複数の記録媒体に対し同内容のデータの書込みを行うコントローラとを有し、前記コントローラは、前記記録媒体各々に対し前記書込みを行う毎に、前記記録媒体の性能を示す第1の指標を測定し、前記第1の指標と第1のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の性能を満たしているか否かを判定する第1の判定を行い、前記第1の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、所定の期間複数回にわたって測定された前記第1の指標値に基づいて算出される第2の指標と第2のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が前記所定の期間にわたって所定の性能を満たしているか否かを判定する第2の判定を行い、前記第2の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、前記記録媒体を以後の前記書込みの対象から除外すべきものと判定する第3の判定を行うものである。
【0011】
本発明にかかる記録媒体制御方法は、複数の記録媒体に対し同内容のデータの書込みを行う際、前記記録媒体毎に、前記記録媒体の性能を示す第1の指標を測定し、前記第1の指標と第1のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の性能を満たしているか否かを判定する第1の判定を行い、前記第1の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、所定の期間複数回にわたって測定された前記第1の指標値に基づいて算出される第2の指標と第2のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の期間にわたって所定の性能を満たしているか否かを判定する第2の判定を行い、前記第2の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、前記記録媒体を今後前記書込みの対象から除外すべきものと判定する第3の判定を行うものである。
【0012】
本発明にかかる記録媒体制御プログラムは、コンピュータに、複数の記録媒体に対し同内容のデータの書込みを行う際、前記記録媒体毎に、前記記録媒体の性能を示す第1の指標を測定し、前記第1の指標と第1のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の性能を満たしているか否かを判定する第1の判定と、前記第1の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、所定の期間複数回にわたって測定された前記第1の指標値に基づいて算出される第2の指標と第2のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の期間にわたって所定の性能を満たしているか否かを判定する第2の判定と、前記第2の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、前記記録媒体を今後前記書込みの対象から除外すべきものと判定する第3の判定とを実行させるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、故障までには至らなくとも性能低下を起こしている記録媒体を発見し、その記録媒体をミラーリング構成から外すことができる記録媒体制御システム、記録媒体制御方法及び記録媒体制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施の形態1にかかる構成図である。
【図2】実施の形態1にかかる構成図である。
【図3】実施の形態1にかかる処理フロー図である。
【図4】実施の形態2にかかる構成図である。
【図5】実施の形態2にかかる処理フロー図である。
【図6】実施の形態3にかかる構成図である。
【図7】実施の形態3にかかる処理フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施の形態1
図1を参照して本発明の実施の形態1の構成を説明する。
本発明の実施の形態1にかかる記録媒体制御システムは、磁気ディスク21、22とコントローラ1とを備えている。
【0016】
磁気ディスク21、22はいずれもデータの書込み及び読出しが可能な記録媒体である。磁気ディスク21、22はいずれもコントローラ1に接続されており、コントローラ1が発する書込み又は読出し要求に応じて、データの書込み又は読出しを行う。また、磁気ディスク21、22はいずれも制御プログラムを内蔵しており、磁気ディスク21、22に故障が発生した際にはその旨の通知(故障信号)を上位装置であるコントローラ1に送信する。この制御プログラムは、書込み又は読出し要求の処理中に磁気ディスク21、22にエラーが発生したとしても、直ちにコントローラ1に故障信号を送信しない。制御プログラムは、既定の回数を上限として処理を再試行(リトライ)し、リトライが規定の回数を超えた場合は故障が発生したと判断し、コントローラ1に対し故障信号を出力する。
【0017】
コントローラ1は、ミラーリングを制御するためのモジュールであり、本実施の形態ではオペレーションシステム上で動作するアプリケーションソフトウェアである。コントローラ1の具体的な実装例を図2に示す。コントローラ1は、典型的にはコンピュータと磁気ディスクとを接続するホストバスアダプタ(HBA)を制御するドライバを介して、磁気ディスク21、22にアクセスすることができる。またコントローラ1は、磁気ディスク21、22により構成されるミラーディスクを、1つの論理ディスク(ソフトウェアミラーディスク)としてオペレーションシステムに認識させることができる。コントローラ1は、オペレーティングシステムからソフトウェアミラーディスクに対するデータの書込み又は読出し要求を受信すると、HBAドライバを介して、磁気ディスク21、22にデータの書込み又は読出し要求を送信する。書込み要求の場合、コントローラ1は磁気ディスク21、22に対し同時に同内容の要求を送信する。一方、読出し要求の場合は、コントローラ1は、磁気ディスク21、22のいずれか一方に要求を送信し、読出されたデータを受信し、そのデータをオペレーションシステムに引渡す。
【0018】
また、コントローラ1は、磁気ディスク21、22のいずれかから故障信号を受信すると、その磁気ディスクをミラーリング構成から外す処理を行う。すなわち、故障信号を出力した磁気ディスクには、それ以降、書込み又は読出し要求を送信しない。なお、コントローラ1は、残された他の磁気ディスクに対しては継続して書込み又は読出し要求を送信する。これにより情報処理システム全体は継続して稼働することができる。
【0019】
さらに、コントローラ1は、磁気ディスク21、22に書込み又は読出し要求を行う毎に、磁気ディスク21、22の現在の性能を測るための指標として、磁気ディスク21、22各々の応答時間を測定する。応答時間とは、コントローラ1が書込み又は読出し要求を発してから、磁気ディスク21、22が実際にデータの書込み又は読出しを完了するまでの時間である。コントローラ1は、所定の記憶領域に、この応答時間の履歴を少なくとも所定の回数にわたって記録する。
【0020】
コントローラ1は、応答時間を測定すると、その応答時間と予め定められた最大応答時間とを比較する検査を行う。最大応答時間とは、システム設計上磁気ディスク21、22に期待されている応答時間の最大値であり、コントローラ1により予め保持されている数値である。
【0021】
応答時間が最大応答時間未満であった場合、その磁気ディスクは期待通りの性能を維持しているので、コントローラ1は特段処理を行わない。一方、応答時間が最大応答時間以上であった場合には、その磁気ディスクは性能が低下している可能性がある。例えば、その磁気ディスクにおけるエラー発生頻度が慢性的に高くなっており、何度もリトライを繰返すことが原因で応答時間の遅延を招いている可能性がある。しかし、応答時間の遅延は、その磁気ディスクに生じた偶発的なエラーが原因である可能性もある。そこでコントローラ1は、これら原因を切り分けるため、その磁気ディスクに対してさらに以下の検査を行う。
【0022】
コントローラ1は、その磁気ディスクの平均応答時間を取得し、その平均応答時間と予め定められた最大平均応答時間とを比較する。平均応答時間とは、ある一定期間の書込み又は読出しにおける磁気ディスク21、22の性能を表す指標である。よって、平均応答時間を検査することにより、慢性的な性能低下を起こしている磁気ディスクを発見し、適切な対処を行うことができる。
【0023】
平均応答時間は磁気ディスクの応答時間の平均値であり、過去所定回数にわたり記録された応答時間の履歴を基に算出される。例えば、コントローラ1が最近のm回分の応答時間を記録しているならば、そのm回の応答時間の総和をmで割った値を平均応答時間とすることができる。平均応答時間は、この検査を行う都度算出してもよく、又は応答時間を記録する都度算出して所定の記憶領域に記録しておくこととしてもよい。最大平均応答時間は、平均応答時間の上限を画するしきい値としてコントローラ1により予め保持されている数値である。最大平均応答時間は、最大応答時間よりも小さな数値に設定されるのが典型的である。
【0024】
平均応答時間が最大平均応答時間未満であった場合、この度の応答時間の遅延は偶発的なものとみなし得る。よって、コントローラ1は特段処理を行わない。一方、平均応答時間が最大平均応答時間以上であった場合、その磁気ディスクは慢性的に応答時間が遅延しているものとみなされる。そこで、コントローラ1はその磁気ディスクをミラーリング構成から切離す。すなわちその磁気ディスクに対する書込み又は読出し要求の送信を中止する。なお、その他の磁気ディスクに対しては、コントローラ1は継続して書込み又は読出し要求を送信する。このため情報処理システム全体は連続的に稼働する。
【0025】
つづいて、図3を用いて、本発明の実施の形態1の処理フローを説明する。
【0026】
コントローラ1は、オペレーティングシステムから、ソフトウェアミラーディスクに対するデータの書込み又は読出し要求が発せられるのを待機する。ソフトウェアミラーディスクとは、コントローラ1により定義される論理ディスクである。この論理ディスクに対する書込み又は読出し要求は、コントローラ1により、磁気ディスク21、22に対する書込み又は読出し要求として扱われる。
【0027】
コントローラ1は、オペレーティングシステムがソフトウェアミラーディスクに対するデータの書込み又は読出し要求を発すると、その要求を受信する(ステップS1)。以下、オペレーティングシステムにより書込み要求が発せられた場合を例にとって説明する。
【0028】
コントローラ1は、まずソフトウェアミラーディスクが冗長状態であるか縮退状態であるかを判定する(ステップS2)。ここで冗長状態とは磁気ディスク21、22が両方とも稼働している状態をいい、縮退状態とは磁気ディスク21、22のいずれかがミラーリング構成から外された状態をいう。
【0029】
ソフトウェアミラーディスクが冗長状態である場合、すなわち磁気ディスク21、22が両方とも稼働している場合、コントローラ1は磁気ディスク21、22の両方に対しデータの書込み要求を送信する(ステップS31)。このとき、コントローラ1は磁気ディスク21、22の応答時間を測定し、測定結果を記録する。一方、ソフトウェアミラーディスクが縮退状態である場合、すなわち磁気ディスク21、22のいずれかのみが稼働している場合は、コントローラ1はその稼働中の磁気ディスクのみに対してデータの書込み要求を送信する(ステップS32)。ソフトウェアミラーディスクが縮退状態である場合は、ここでコントローラ1はオペレーティングシステムからの要求待ち状態に戻る。この場合は磁気ディスク21、22のいずれかが既にミラーリング構成から外されているので、ミラーリング構成から外すべき磁気ディスクを判定するステップS4以降の処理は必要でないからである。
【0030】
ソフトウェアミラーディスクが冗長状態である場合、コントローラ1は、磁気ディスク21、22の応答時間がいずれも最大応答時間以上であるか否かを判定する(ステップS4)。ここで磁気ディスク21、22の応答時間が共に最大応答時間未満であった場合は、磁気ディスク21、22の性能には問題がないとみなされるため、コントローラ1はオペレーティングシステムからの要求待ち状態に戻る。
【0031】
一方、磁気ディスク21、22のいずれか又は両方の応答時間が共に最大応答時間以上であった場合は、応答時間がより長いほうの磁気ディスクについて、続くステップS61又は62の判定を行う(ステップS5)。なお、応答時間が短いほうの磁気ディスクについてはかかる判定を行わない。これは、磁気ディスク21、22のいずれか一方のみの応答時間が最大応答時間以上であった場合であれば、応答時間が短かったほうの磁気ディスクの応答時間は最大応答時間未満であり、性能上何ら問題がないからである。一方、磁気ディスク21、22の両方の応答時間が最大応答時間以上であった場合は、いずれの磁気ディスクも性能に問題がある可能性がある。しかし、両方の磁気ディスクを縮退させてしまうと情報処理システムが継続稼働できなくなるため、いずれか一方の磁気ディスクは引続き稼働させる必要がある。そこで、本実施の形態においては応答時間が短いほうを引続き稼働させることとしたものである。
【0032】
ステップS5において磁気ディスク21の応答時間のほうが長かった場合、コントローラ1は、磁気ディスク21の平均応答時間が最大平均応答時間以上であるか否かを判定する(ステップS61)。平均応答時間が最大平均応答時間未満であれば、磁気ディスク21の性能には問題がないとみなされるため、コントローラ1はオペレーティングシステムからの要求待ち状態に戻る。
【0033】
一方、磁気ディスク21の平均応答時間が最大平均応答時間以上であった場合は、コントローラ1は、磁気ディスク21をミラーリング構成から外す(ステップS71)。すなわち磁気ディスク21に対する書込み又は読出し要求の送出を中止する。以後、ソフトウェアミラーディスクは縮退状態となって、情報処理システムの稼働が継続される。
【0034】
ステップS5において磁気ディスク22の応答時間のほうが長かった場合も、磁気ディスク22について同様の処理を行う。すなわち、コントローラ1は、磁気ディスク22の平均応答時間が最大平均応答時間以上であるか否かを判定し(ステップS62)、平均応答時間が最大平均応答時間以上であった場合、磁気ディスク22をミラーリング構成から外す(ステップS72)。
【0035】
このように、コントローラ1は磁気ディスク21、22に対して2段階の性能判定を行うことにより、性能低下をきたしている磁気ディスクを的確かつ効率的に発見することができる。また、その磁気ディスクを縮退させることにより、情報処理システム全体の性能を維持することができる。
【0036】
実施の形態2
図4を参照して本発明の実施の形態2の構成を説明する。
本発明の実施の形態2にかかる記録媒体制御システムは、3個以上の磁気ディスクを備えている点で、実施の形態1と相違する。このうち、稼働中のn個(n≧3)磁気ディスクを21、22・・・2nとする。このシステムでは、この磁気ディスク21乃至2nを用いてミラーリングが実現されている。すなわち、コントローラ1が、このn個の磁気ディスク21乃至2nに対して同時に同内容のデータの書込み又は読出し要求を行う。
【0037】
図5を参照して本発明の実施の形態2の処理フローを説明する。
コントローラ1は、オペレーティングシステムからの書込み又は読出し要求を待機し、要求が発せられればそれを受信する(ステップS1)。以下、本実施の形態においても書込み要求が発せられた場合を想定する。
【0038】
コントローラ1は、ソフトウェアミラーディスクが冗長状態であるか縮退状態であるかを判定する(ステップS2)。ここで冗長状態とは磁気ディスク21乃至2nが全て稼働している状態をいい、縮退状態とは1つの磁気ディスクのみが稼働している状態をいう。
【0039】
ソフトウェアミラーディスクが冗長状態である場合、コントローラ1は稼働中の磁気ディスク全てに対しデータの書込み要求を送信し(ステップS31)、ステップS4に遷移する。一方、ソフトウェアミラーディスクが縮退状態である場合、コントローラ1はその稼働中の磁気ディスクのみに対してデータの書込み要求を送信し(ステップS32)た後、オペレーティングシステムからの要求待ち状態に戻る。
【0040】
ソフトウェアミラーディスクが冗長状態である場合、コントローラ1は、応答時間が最大応答時間以上である磁気ディスクの個数pを判定する(ステップS8)。
【0041】
ここでp=0、すなわち全ての磁気ディスクの応答時間が最大応答時間未満であった場合、全ての磁気ディスクについて性能上問題がないとみなし得るから、コントローラ1はオペレーティングシステムからの要求待ち状態に戻る。
【0042】
一方p=n、すなわち全ての磁気ディスクの応答時間が最大応答時間以上であった場合は、応答時間が最も短い磁気ディスクを除く全ての磁気ディスクについて、続くステップS9の判定を行う。p=nの場合は全ての磁気ディスクが性能上の問題を有している可能性があるが、全ての磁気ディスクを縮退させてしまうと情報処理システムが継続稼働できなくなる。そのため、少なくとも1つの磁気ディスクは引続き稼働させる必要がある。そこで、本実施の形態においては応答時間が最も短い磁気ディスクを引続き稼働させることとしたものである。
【0043】
他方0<p<nであった場合は、p個の磁気ディスク全てについて、続くステップS9の判定を行う。
【0044】
コントローラ1は、ステップS8においてステップS9の判定を行わせるべきとされた全ての磁気ディスクについて、平均応答時間が最大平均応答時間以上であるか否かを判定する(ステップS9)。ここで平均応答時間が最大平均応答時間未満であれば、コントローラ1はオペレーティングシステムからの要求待ち状態に戻る。
【0045】
一方、平均応答時間が最大平均応答時間以上であった場合、コントローラ1は、その磁気ディスクをミラーリング構成から外す(ステップS10)。
【0046】
ステップS10においてq個の磁気ディスクがミラーリング構成から外されたならば、コントローラ1は以後の書込み処理において、残るn−q個の磁気ディスクを対象としてステップ1乃至ステップ10に示した処理を行う。なお、n−q=2である場合は、実施の形態1にかかる処理を実行すればよい。
【0047】
かかる構成により、磁気ディスクが3以上の場合であっても、コントローラ1は性能低下をきたしている磁気ディスクを的確かつ効率的に発見することができる。また、その磁気ディスクを縮退させることにより、情報処理システム全体の性能を維持することができる。
【0048】
実施の形態3
図6を参照して本発明の実施の形態3の構成を説明する。
本発明の実施の形態3にかかる記録媒体制御システムは、磁気ディスク21、22、コントローラ1及び設定テーブル3とを備えている。設定テーブル3は、コントローラ1が参照可能な所定の記憶領域内に設けられたテーブルであって、最大応答時間及び最大平均応答時間を数値データとして記憶している。また設定テーブル3は、ユーザの入力により設定値を自由に変更できる。その他の構成要素は実施の形態1と同様である。
【0049】
図7を参照して本発明の実施の形態3の処理フローを説明する。
はじめに、コントローラ1は、設定テーブル3を参照し、ユーザにより設定された最大応答時間及び最大平均応答時間を取得する(ステップS0)。以下、ステップS1からステップS71又はS72にかかる処理は、実施の形態1と同様である。
【0050】
あるいは、コントローラ1は、最初にステップS4の判定を行う際に、設定テーブル3を参照して最大応答時間を取得し、最初にステップS61又はS62の判定を行う際に、設定テーブル3を参照して最大平均応答時間を取得することとしてもよい。
【0051】
かかる構成により、ユーザは、情報処理システムに対する性能要求が変化した場合でも、磁気ディスクの縮退等の判定にかかるしきい値を自在に変更することにより、かかる要求の変化に対応することができる。
【0052】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上記実施の形態においては、応答時間、平均応答時間を指標とし、最大応答時間及び最大平均応答時間をしきい値とする判定ロジックを採用したが、記憶媒体の性能を測定し得る他の指標及びしきい値を用いても良い。具体的には、単位時間当たりのデータ転送量(データ転送量を応答時間で割ってなる値)である転送速度、及び、過去所定回数にわたる転送速度の平均値である平均転送速度の両方または一方を、上記実施の形態における指標に代えて用いてもよい。その際、最低転送速度及び最低平均転送速度をの両方または一方を、しきい値として設定することができる。
【0053】
また、上記実施の形態においては、記録媒体の一定期間にわたる性能を測るための指標及びしきい値として、平均応答時間及び最大平均応答時間を採用したが、同様の目的を達成し得る他の指標及びしきい値を用いても良い。例えば、一定期間にわたり記録された応答速度の中央値、最大値及び最小値等を除いて求められる調整平均、又は、応答速度の変化率等を指標として用い、これら指標の限界をしきい値として適宜定義してもよい。
【0054】
さらに、上述の実施の形態においては記録媒体として磁気ディスクを想定しているが、書込み又は読出しが可能な記録媒体であればいかなる形態のものであってもよい。例えば、磁気以外の記録方式を用いるディスク状記録媒体や、ソリッドステートドライブ等のフラッシュメモリを用いる記録媒体であっても良い。また、本実施の形態においては記憶媒体として複数の物理ディスクを想定しているが、コントローラ1により認識が可能な記録媒体であればいかなる形態のものであっても良い。例えば、1以上の物理ディスク上に論理的に定義された複数の仮想ディスクであっても良い。
【0055】
また、上述の実施の形態においてはコントローラ1はアプリケーションソフトウェアとして実装されているが、例えば専用ハードウェアとして実装されていても良い。
【0056】
さらに、上述の実施の形態3においては設定テーブル3を実施の形態1に適用した構成のみ示したが、設定テーブル3は実施の形態1以外、例えば実施の形態2にも適用し得ることは明らかである。
【0057】
上記実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0058】
(付記1)
複数の記録媒体と、
前記複数の記録媒体に対し同内容のデータの書込みを行うコントローラとを有し、
前記コントローラは、
前記記録媒体各々に対し前記書込みを行う毎に、前記記録媒体の性能を示す第1の指標を測定し、前記第1の指標と第1のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の性能を満たしているか否かを判定する第1の判定を行い、
前記第1の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、所定の期間複数回にわたって測定された前記第1の指標値に基づいて算出される第2の指標と第2のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が前記所定の期間にわたって所定の性能を満たしているか否かを判定する第2の判定を行い、
前記第2の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、前記記録媒体を以後の前記書込みの対象から除外すべきものと判定する第3の判定を行う
記録媒体制御システム。
【0059】
(付記2)
前記コントローラは、前記第1の判定、前記第2の判定又は前記第3の判定のいずれかにおいて、全ての前記記録媒体が前記所定の性能を満たしていない又は前記書込みの対象から除外すべきものと判定された場合、少なくとも1つの前記記録媒体を前記判定の結果から除外する
付記1記載の記録媒体制御システム。
【0060】
(付記3)
前記コントローラは、前記判定の結果から除外すべき前記記録媒体を、前記第1の指標又は前記第2の指標に基づいて決定する
付記2記載の記録媒体制御システム。
【0061】
(付記4)
前記第1の指標は、前記記録媒体の応答時間又はデータ転送速度であり、
前記第1のしきい値は、最大応答時間又は最低データ転送速度であり、
前記第1の判定においては、前記応答時間が前記最大応答時間以上もしくは前記最大応答時間を超える場合、又は、前記データ転送送度が前記最低データ転送速度以下もしくは未満である場合に、前記所定の性能を満たしていないと判定する
付記1乃至3いずれか1項記載の記録媒体制御システム。
【0062】
(付記5)
前記第2の指標は、前記記録媒体に対する過去複数回の前記書込みにおける平均応答時間又は平均データ転送速度であり、
前記第2のしきい値は、最大平均応答時間又は最低平均データ転送速度であり、
前記第2の判定においては、前記平均応答時間が前記最大平均応答時間以上もしくは前記最大平均応答時間を超える場合、又は、前記平均データ転送送度が前記最低平均データ転送速度以下もしくは未満である場合に、前記所定の性能を満たしていないと判定する
付記1乃至4いずれか1項記載の記録媒体制御システム。
【0063】
(付記6)
前記第1のしきい値及び前記第2のしきい値は、所定の記憶領域に設けられた設定テーブルに予め記録されており、
前記コントローラは、前記設定テーブルを参照して前記第1の判定及び前記第2の判定を行う
付記1乃至5いずれか1項記載の記録媒体制御システム。
【0064】
(付記7)
複数の記録媒体に対し同内容のデータの書込みを行う際、前記記録媒体毎に、前記記録媒体の性能を示す第1の指標を測定し、前記第1の指標と第1のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の性能を満たしているか否かを判定する第1の判定を行い、
前記第1の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、所定の期間複数回にわたって測定された前記第1の指標値に基づいて算出される第2の指標と第2のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の期間にわたって所定の性能を満たしているか否かを判定する第2の判定を行い、
前記第2の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、前記記録媒体を今後前記書込みの対象から除外すべきものと判定する第3の判定を行う
記録媒体制御方法。
【0065】
(付記8)
前記第1の判定、前記第2の判定又は前記第3の判定では、全ての前記記録媒体が前記所定の性能を満たしていない又は前記書込みの対象から除外すべきものと判定された場合、少なくとも1つの前記記録媒体を前記判定の結果から除外する
付記7記載の記録媒体制御方法。
【0066】
(付記9)
前記判定の結果から除外すべき前記記録媒体は、前記第1の指標又は前記第2の指標に基づいて決定される
付記8記載の記録媒体制御方法。
【0067】
(付記10)
前記第1の指標は、前記記録媒体の応答時間又はデータ転送速度であり、
前記第1のしきい値は、最大応答時間又は最低データ転送速度であり、
前記第1の判定においては、前記応答時間が前記最大応答時間以上もしくは前記最大応答時間を超える場合、又は、前記データ転送送度が前記最低データ転送速度以下もしくは未満である場合に、前記所定の性能を満たしていないと判定する
付記7乃至9いずれか1項記載の記録媒体制御方法。
【0068】
(付記11)
前記第2の指標は、前記記録媒体に対する過去複数回の前記書込みにおける平均応答時間又は平均データ転送速度であり、
前記第2のしきい値は、最大平均応答時間又は最低平均データ転送速度であり、
前記第2の判定においては、前記平均応答時間が前記最大平均応答時間以上もしくは前記最大平均応答時間を超える場合、又は、前記平均データ転送送度が前記最低平均データ転送速度以下もしくは未満である場合に、前記所定の性能を満たしていないと判定する
付記7乃至10いずれか1項記載の記録媒体制御方法。
【0069】
(付記12)
前記第1の判定及び前記第2の判定では、所定の記憶領域に設けられた設定テーブルを参照し、前記第1のしきい値及び前記第2のしきい値を取得する
請求項7乃至11いずれか1項記載の記録媒体制御方法。
【0070】
(付記13)
コンピュータに、
複数の記録媒体に対し同内容のデータの書込みを行う際、前記記録媒体毎に、前記記録媒体の性能を示す第1の指標を測定し、前記第1の指標と第1のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の性能を満たしているか否かを判定する第1の判定と、
前記第1の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、所定の期間複数回にわたって測定された前記第1の指標値に基づいて算出される第2の指標と第2のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の期間にわたって所定の性能を満たしているか否かを判定する第2の判定と、
前記第2の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、前記記録媒体を今後前記書込みの対象から除外すべきものと判定する第3の判定とを実行させる
記録媒体制御プログラム。
【0071】
(付記14)
前記第1の判定、前記第2の判定又は前記第3の判定では、全ての前記記録媒体が前記所定の性能を満たしていない又は前記書込みの対象から除外すべきものと判定された場合、少なくとも1つの前記記録媒体を前記判定の結果から除外する
付記13記載の記録媒体制御プログラム。
【0072】
(付記15)
前記判定の結果から除外すべき前記記録媒体は、前記第1の指標又は前記第2の指標に基づいて決定される
付記14記載の記録媒体制御プログラム。
【0073】
(付記16)
前記第1の指標は、前記記録媒体の応答時間又はデータ転送速度であり、
前記第1のしきい値は、最大応答時間又は最低データ転送速度であり、
前記第1の判定においては、前記応答時間が前記最大応答時間以上もしくは前記最大応答時間を超える場合、又は、前記データ転送送度が前記最低データ転送速度以下もしくは未満である場合に、前記所定の性能を満たしていないと判定する
付記13乃至15いずれか1項記載の記録媒体制御プログラム。
【0074】
(付記17)
前記第2の指標は、前記記録媒体に対する過去複数回の前記書込みにおける平均応答時間又は平均データ転送速度であり、
前記第2のしきい値は、最大平均応答時間又は最低平均データ転送速度であり、
前記第2の判定においては、前記平均応答時間が前記最大平均応答時間以上もしくは前記最大平均応答時間を超える場合、又は、前記平均データ転送送度が前記最低平均データ転送速度以下もしくは未満である場合に、前記所定の性能を満たしていないと判定する
付記13乃至16いずれか1項記載の記録媒体制御プログラム。
【0075】
(付記18)
前記第1の判定及び前記第2の判定では、所定の記憶領域に設けられた設定テーブルを参照し、前記第1のしきい値及び前記第2のしきい値を取得する
請求項13乃至17いずれか1項記載の記録媒体制御プログラム。
【符号の説明】
【0076】
1 コントローラ
21 磁気ディスク
22 磁気ディスク
3 設定テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の記録媒体と、
前記複数の記録媒体に対し同内容のデータの書込みを行うコントローラとを有し、
前記コントローラは、
前記記録媒体各々に対し前記書込みを行う毎に、前記記録媒体の性能を示す第1の指標を測定し、前記第1の指標と第1のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の性能を満たしているか否かを判定する第1の判定を行い、
前記第1の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、所定の期間複数回にわたって測定された前記第1の指標値に基づいて算出される第2の指標と第2のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が前記所定の期間にわたって所定の性能を満たしているか否かを判定する第2の判定を行い、
前記第2の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、前記記録媒体を以後の前記書込みの対象から除外すべきものと判定する第3の判定を行う
記録媒体制御システム。
【請求項2】
前記コントローラは、前記第1の判定、前記第2の判定又は前記第3の判定のいずれかにおいて、全ての前記記録媒体が前記所定の性能を満たしていない又は前記書込みの対象から除外すべきものと判定された場合、少なくとも1つの前記記録媒体を前記判定の結果から除外する
請求項1記載の記録媒体制御システム。
【請求項3】
前記コントローラは、前記判定の結果から除外すべき前記記録媒体を、前記第1の指標又は前記第2の指標に基づいて決定する
請求項2記載の記録媒体制御システム。
【請求項4】
前記第1の指標は、前記記録媒体の応答時間又はデータ転送速度であり、
前記第1のしきい値は、最大応答時間又は最低データ転送速度であり、
前記第1の判定においては、前記応答時間が前記最大応答時間以上もしくは前記最大応答時間を超える場合、又は、前記データ転送送度が前記最低データ転送速度以下もしくは未満である場合に、前記所定の性能を満たしていないと判定する
請求項1乃至3いずれか1項記載の記録媒体制御システム。
【請求項5】
前記第2の指標は、前記記録媒体に対する過去複数回の前記書込みにおける平均応答時間又は平均データ転送速度であり、
前記第2のしきい値は、最大平均応答時間又は最低平均データ転送速度であり、
前記第2の判定においては、前記平均応答時間が前記最大平均応答時間以上もしくは前記最大平均応答時間を超える場合、又は、前記平均データ転送送度が前記最低平均データ転送速度以下もしくは未満である場合に、前記所定の性能を満たしていないと判定する
請求項1乃至4いずれか1項記載の記録媒体制御システム。
【請求項6】
前記第1のしきい値及び前記第2のしきい値は、所定の記憶領域に設けられた設定テーブルに予め記録されており、
前記コントローラは、前記設定テーブルを参照して前記第1の判定及び前記第2の判定を行う
請求項1乃至5いずれか1項記載の記録媒体制御システム。
【請求項7】
複数の記録媒体に対し同内容のデータの書込みを行う際、前記記録媒体毎に、前記記録媒体の性能を示す第1の指標を測定し、前記第1の指標と第1のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の性能を満たしているか否かを判定する第1の判定を行い、
前記第1の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、所定の期間複数回にわたって測定された前記第1の指標値に基づいて算出される第2の指標と第2のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の期間にわたって所定の性能を満たしているか否かを判定する第2の判定を行い、
前記第2の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、前記記録媒体を今後前記書込みの対象から除外すべきものと判定する第3の判定を行う
記録媒体制御方法。
【請求項8】
前記第1の判定、前記第2の判定又は前記第3の判定では、全ての前記記録媒体が前記所定の性能を満たしていない又は前記書込みの対象から除外すべきものと判定された場合、少なくとも1つの前記記録媒体を前記判定の結果から除外する
請求項7記載の記録媒体制御方法。
【請求項9】
コンピュータに、
複数の記録媒体に対し同内容のデータの書込みを行う際、前記記録媒体毎に、前記記録媒体の性能を示す第1の指標を測定し、前記第1の指標と第1のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の性能を満たしているか否かを判定する第1の判定と、
前記第1の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、所定の期間複数回にわたって測定された前記第1の指標値に基づいて算出される第2の指標と第2のしきい値とを比較することにより、前記記録媒体が所定の期間にわたって所定の性能を満たしているか否かを判定する第2の判定と、
前記第2の判定において前記所定の性能を満たしていないと判定された場合、前記記録媒体を今後前記書込みの対象から除外すべきものと判定する第3の判定とを実行させる
記録媒体制御プログラム。
【請求項10】
前記第1の判定、前記第2の判定又は前記第3の判定では、全ての前記記録媒体が前記所定の性能を満たしていない又は前記書込みの対象から除外すべきものと判定された場合、少なくとも1つの前記記録媒体を前記判定の結果から除外する
請求項9記載の記録媒体制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−178017(P2012−178017A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−40138(P2011−40138)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】