説明

記録紙反転装置

【課題】記録紙反転装置において、画像形成装置を容易に固定可能にする。
【解決手段】反転装置1の筐体2の側部には、筐体2の上面に載置されるプリンタ(画像形成装置)100の底面の係合孔102に係合可能に突設された係合爪6aを有するラッチ機構5が配置されている。ラッチ機構5は、係合爪6aと筐体2の側面から露出する押し込み部6dとを有するラッチと、筐体2に取り付けられたホルダと、ラッチとホルダとの間に伸長されて配置されたばねとを有している。ラッチは、ホルダに対し摺動可能に取り付けられており、ユーザが押し込み部6dを押し込み操作し、ラッチを筐体2の内部に向け変位させることにより、係合爪6aの係合孔102への係合を容易に解除することができる。ラッチ機構5は、筐体2の側面近傍から筐体2の内部に向けあまり突出しない形状に構成することができ、筐体2の内部の狭いスペースにも配置することが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一面に載置された画像形成装置から排出された記録紙を表裏反転させ、画像形成装置に搬送する記録紙反転装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばレーザプリンタ等の画像形成装置と共に用いられ、記録紙に両面印刷するために、画像形成装置から排出された記録紙を表裏反転させて画像形成装置に搬送する記録紙反転装置がある。このような記録紙反転装置は、装置上面に画像形成装置が載置されて用いられる。
【0003】
ところで、従来、画像形成装置は、例えば重さが20kg程度であり、十分に重く移動させにくいものあるので、記録紙反転装置の上面に単に載置されるだけで安定して使用可能であり、特に記録紙反転装置と互いに係止されていなかった。しかしながら、通常時では記録紙反転装置上で安定して載置されていても、例えば強い振動等が加わると、画像形成装置が記録紙反転装置上の所定位置からずれ、記録紙の反転動作をさせることができなくなる可能性がある。画像形成装置の小型軽量化が進展すると、その傾向がより顕著になる。記録紙反転装置にねじ等を設け、そのねじを画像形成装置に螺結する等して画像形成装置と記録紙反転装置とを連結すれば画像形成装置の位置ずれを防止することができるが、この場合、画像形成装置と記録紙反転装置とを連結したり連結を解除したりする際に手間がかかるという問題がある。
【0004】
ここで、例えば特許文献1乃至特許文献3には、電子機器において、筐体から突出する係合爪を有するラッチを、筐体内部の支持部により支持された圧縮されたばねにより背部を付勢した状態で設け、固定対象物に係合爪を係合させて固定可能にする構造が示されている。しかしながら、このような構造では、ラッチを付勢するばねを配するために、筐体内部のラッチの背方に、ラッチの変位可能量以上のスペースを設けることが必要である。そのため、例えば、筐体内部で回路基板等の部材と近接した部位に、このような構造のラッチを設けることはできない。
【0005】
また、特許文献4には、電子機器において、筐体から突出する係合爪を有するラッチを、筐体内面とラッチとの間で変形する板バネにより付勢した状態で設け、固定対象物に係合爪を係合させて固定可能にする構造が示されている。しかしながら、このような構造では、ラッチを回動可能に軸支する必要があり、筐体内部の部材の配置によっては、この構造を用いることができない。
【0006】
さらにまた、特許文献5には、電子機器において、蓋ケースが閉状態の時に本体ケースに対して突出するように蓋ケースに配置されたロック部材に、本体ケース側に設けた係合爪を係合させることにより、蓋ケースを本体ケースに固定する構造が開示されている。しかしながら、この構造は、蓋ケースと本体ケースとの両方に可動部材を設ける必要があり、部品点数が多くなり、製造コストが高いという問題がある。
【特許文献1】実開平1−174977号公報
【特許文献2】実開平3−63222号公報
【特許文献3】特開平11−266375号公報
【特許文献4】実開平4−77280号公報
【特許文献5】実開平5−55585号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、画像形成装置を振動等が加わっても所定位置からずれないように容易に固定することができ、狭いスペースにも配置可能な記録紙反転装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、筐体上面に画像形成装置が載置されて用いられ、前記画像形成装置から排出された記録紙を表裏反転させて当該画像形成装置に搬送する記録紙反転装置であって、前記筐体の画像形成装置が載置される部位の側周面に露出するように配置されたラッチ機構を備え、前記ラッチ機構は、前記筐体内部の側周面近傍部位に固定されたホルダと、前記ホルダに一端が保持されたばねと、前記筐体側周面から露出しユーザにより押し込み操作される押し込み部と、前記画像形成装置の底部に係合可能に筐体上面から上方に突出する係合爪と、前記ばねの他端部を保持する保持部とを有し、前記ホルダの上方に、筐体側周面から筐体内部に向けて摺動可能に取り付けられたラッチとを有し、前記ばねは、前記ラッチが前記筐体内部に向けて変位すると共に伸長されるように取り付けられており、前記係合爪が前記画像形成装置に係合した状態で、前記ラッチが筐体内部に向けて摺動されることにより、当該画像形成装置との係合を解除可能に構成されているものである。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ラッチは、前記押し込み部が前記筐体側周面から突出しないように、前記筐体内面に当接する抜止リブを有しているものである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記保持部は、前記ばねの他端部を保持する位置が、前記ラッチが前記ホルダに配置された状態で前記ホルダの前記ばねの一端部を保持する位置よりも上方になるように構成されており、前記ばねは、前記ラッチが前記筐体内部に向けて変位されたとき、前記ラッチを下方のホルダに向け押し付けるように、水平姿勢よりも傾いた姿勢で配置されているものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、記録紙反転装置に画像形成装置が載置されたとき、ラッチの係合爪が画像形成装置の底部に係合するので、振動等が加わっても画像形成装置が記録紙反転装置上の所定位置からずれないように画像形成装置を容易に固定することができる。ユーザは、押し込み部を押し込み操作し、ラッチを摺動させることにより、容易に、画像形成装置と記録紙反転装置との係合を解除することができるので、容易に、画像形成装置の取り外し作業を行うことができる。ばねは、ラッチが筐体内部に向けて変位すると共に伸長されるように取り付けられているので、圧縮して用いるようにばねを配置した場合と比較して、ラッチ機構を、筐体側周面近傍から筐体内部に向けあまり突出しない形状に構成することができ、筐体内部の狭いスペースにも配置することが可能になる。特に、小型軽量でユーザが容易に設置場所を変更できるような画像形成装置においては、その効果が特に顕著である。
【0012】
請求項2の発明によれば、ホルダの筐体に対する取付位置に関わらず、ラッチは、抜止リブが筐体内面に当接することにより、筐体側周面から突出しないので、ラッチを、容易且つ確実に、筐体側周面から突出しないように取り付けることができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、ラッチが筐体内部に向けて押し込まれたとき、ラッチが下方のホルダに押し付けられるので、ラッチがホルダから外れにくくなる。従って、別途ラッチをホルダに保持させるための部材等を設けることなく、ラッチ機構を確実に動作可能とすることができ、記録紙反転装置の製造コストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1及び図2は、本発明に係る記録紙反転装置(以下、反転装置と称する)1を示す。図1に示すように、反転装置1は、例えば、筐体2の上面にプリンタ(画像形成装置)100が載置されて用いられる。図2に示すように、反転装置1の筐体2は、上面のプリンタ100が載置される部位が、カバー2aで覆われた略直方体形状に構成されている。反転装置1の背部近傍には、載置されたプリンタ100の背部下方に設けられた記録紙排出口(図示せず)を覆うように形成された搬入部3が設けられている。搬入部3の内部及び筐体2の内部の背部近傍部位には、ローラ(図示せず)及びそれを駆動する反転モータ(図示せず)等で構成された、記録紙排出口から排出された記録紙を筐体2の内部に搬送し表裏反転させる反転機構(図示せず)等が収納されている。筐体2の内部には、反転機構により反転された記録紙を前方に向け搬送する搬送ローラ及びそれを駆動する搬送モータ等が設けられており、筐体2のうち前面近傍部位の上部には、記録紙を筐体2の内部からプリンタ100に搬送するための給紙口4が設けられている。筐体2の内部には、装置各部の動作を制御する制御部を構成する回路が実装された回路基板10(図3に図示)が収納されている。反転装置1は、例えば、制御部とプリンタ100とが通信可能に接続されてプリンタ100と連動するように構成されており、プリンタ100の記録紙排出口から排出された記録紙を、反転機構により表裏反転させたうえでプリンタ100に搬送することにより、プリンタ100による記録紙への両面印刷の実行を可能にする。
【0015】
本実施形態において、反転装置1は、筐体2のプリンタ100が載置される部位の左右両側面に、プリンタ100が筐体2に載置された状態で各側面から露出するように設けられたラッチ機構5を備えている。ラッチ機構5は、筐体2上に載置されたプリンタ100を反転装置1に固定させるために設けられている。
【0016】
図3は、筐体2のうち、筐体2の左側面に露出するラッチ機構5が設けられている部位を示す。図において、筐体2のカバー2aは取り外されている。筐体2の内部底面には、反転された記録紙が給紙口4に向けて筐体2の内部で搬送される際に、その記録紙の搬送路となる筐体2の中央部と、筐体2の左右側部とをそれぞれ互いに分け隔てるように、2つの隔壁2bが立設されている。筐体2の左側面と隔壁2bとの間のスペースには、図に示すように、制御部を構成する回路が実装された回路基板10が配置されている。回路基板10は、モータ等を有する反転機構の近傍となる反転装置1の背部近傍部位に設けられればよいが、反転装置1をできるだけ薄型化するために、本実施形態では、あえて、例えば筐体2の中央部側面近傍部位のスペースに配置されている。筐体2の左側面に露出するラッチ機構5は、回路基板10の上方に、回路基板10と互いに干渉しないように配置されている。他方のラッチ機構5は、ラッチ機構5の下方に回路基板10は存在しないものの、筐体2の右側面と隔壁2bとの間のスペースのうち、一方のラッチ機構5と左右略対称となる位置に配置されている。
【0017】
図に示すように、ラッチ機構5は、筐体2の上面から上方に突出する2つの係合爪6aを有している。プリンタ100の筐体101の底面には、2つの係合爪6aそれぞれに対応するように形成された2つの係合孔102が設けられている。この反転装置1は、筐体2の上面にプリンタ100が載置されたとき、この係合爪6aが係合孔102に嵌入し係合することにより、プリンタ100を反転装置に固定させるように構成されている。以下に、ラッチ機構5のうち、筐体2の側面に露出する部位が設けられている側をラッチ機構5の前方と定義して、ラッチ機構5の構造について説明する。
【0018】
図4、図5(a)、(b)及び図6は、ラッチ機構5を示す。ラッチ機構5は、係合爪6aが設けられているラッチ6と、筐体2の内部に固定され、その上面にラッチ6が摺動可能に取り付けられたホルダ7と、ホルダ7とラッチ6とにそれぞれ一端部と他端部が保持されて伸長された状態のばね9とを有している。ラッチ6は、例えば、樹脂の一体成型により構成されている。また、ホルダ7は、例えば、プレス加工された板金により一体に構成されている。ばね9は、例えば引張コイルばねである。
【0019】
図5(a)、(b)に示すように、ラッチ6は、係合爪6aが突設された部位の左右に裏面から僅かに突出するように形成された摺接片6bと、係合爪6aが突設された部位から前方に延設され筐体2の側面から側方に露出する押し込み部6dとを有している。係合爪6aが設けられた部位の裏面の左右の、摺接片6bよりも側方には、後述するようにホルダ7のストッパ7eに当接する当接部6eが設けられている。ラッチ6の背部には、ばね9の他端部が引っ掛けられて保持される保持部6fが下方に突設されている。押し込み部6dの背面には、押し込み部6dの背面から下方に突出するように、2本の抜止リブ6gが形成されている。ホルダ7は、全面から見て略T字形をなす形状に形成されており、その下端部に設けられ筐体2への取付時にねじ20(図7に図示)が嵌装される取付部7aと、上記略T字形の上部左右両側部から、それぞれ、ラッチ6の摺接片6bに対応するように、略水平に背方に向け延設された2つの摺接部7bとを有している。摺接部7bの前部には、図4に示すようにラッチ6がホルダ7に取り付けられた状態で当接部6eに当接するように、摺接部7bから両側方に突出するように折り曲げられたストッパ7eが形成されている。ホルダ7の上記略T字形の中央部には、摺接部7bよりも下方となる位置に、ばね8の一端部が引っ掛けられて保持される保持部7fが設けられている。
【0020】
本実施形態において、ラッチ6は、摺接片6bが摺接部7bに当接するようにホルダ7の上方に配置され、ホルダ7に対し前後方向に摺動可能に配置される。ラッチ6がホルダ7に配置された状態で、保持部6fは、図6に寸法線で示すように、ばね9の他端部を保持する位置が、保持部7fのばね9の一端部を保持する位置よりも上方になるように形成されている。そのため、図に示すように、ばね9は、ホルダ7に保持された前方の方が下方に位置するように、略水平姿勢よりも傾いた姿勢で配置されている。これにより、ラッチ6が筐体2の内部に向けて変位されたとき、ばね9は、ラッチ6をホルダ7に向け下方に押し付けながら前方に付勢するように復元力を発生する。ラッチ6は、当接部6eの前端部がストッパ7eに当接することにより、ばね9を伸長させた状態で、前方にそれ以上変位しない状態で保持される。なお、ラッチ6は、押し込み部6dの表面が筐体2の側面と略同一平面上に位置するとした場合、当接部6eがストッパ7eに当接してそれ以上ラッチ6が変位しないように構成されている。すなわち、ストッパ7eは、押し込み部6dの表面が筐体2の側面と略同一平面上にある状態で、当接部6eに当接するように形成されている。
【0021】
図7は、ラッチ機構5の筐体2への取り付け構造を示す。筐体2には、ホルダ7の取付部7aに対応するように筐体2の側面近傍に設けられたボス2cを有している。ラッチ機構5は、ねじ20を用いて取付部7aをボス2cに固定することによりホルダ7を筐体2に取り付けた後、ホルダ7にばね9とラッチ6を配置することにより筐体2に取り付けられる。ラッチ6は、ホルダ7に取り付けられる際、抜止リブ6gが筐体2の内部に位置するようにして配置される。
【0022】
ここで、ラッチ6は、ホルダ7に取り付けられたとき、ばね9により前下方に付勢されることにより、抜止リブ6gが筐体2の側面の内面に当接するように構成されている。本実施形態においては、当接部6eがストッパ7eから僅かに離れた状態で、抜止リブ6gが筐体2の側面の内面に当接する。押し込み部6dは、例えば、筐体2の側面と略同じ厚みに形成されており、ラッチ6がホルダ7に取り付けられた状態では、図3に示すように、押し込み部6dの表面が筐体2の側面から突出しないように構成されている。
【0023】
ラッチ機構5の操作は、ユーザが随時行うことができる。ユーザにより、押し込み部6dが筐体2の内部に向けて押し込まれると、ラッチ6がホルダ7に対して後方に摺動する。このとき、ばね9は、ラッチ6が変位すると共に伸長される。押し込み操作が解除されると、ラッチ6は、ばね9の復元力により前方に摺動する。そして、抜止リブ6gが筐体2の内面に当接することにより、ラッチ6は、押し込み部6dの表面が筐体2の側面と略同一平面上に位置する元の状態に戻る。本実施形態において、係合爪6aは、図3に示すように、ラッチ機構5の前方すなわち筐体2の側方に向けて突出しプリンタ100の係合孔102に係合する突起を有する鉤型形状に形成されている。プリンタ100が筐体2の上面に載置されるときには、係合孔102の端縁部が係合爪6aに当接することにより、ラッチ6がラッチ機構5の背方すなわち筐体2の中央部側に向けて摺動し、その後、係合孔102に係合爪6aが係合可能になったときに、ばね9の付勢力によりラッチ6が元の位置に戻り、プリンタ100が反転装置1に固定される。プリンタ100を反転装置1から取り外す作業は、押し込み部6dを筐体2の中央部側に押し込むことにより、ラッチ6を筐体2の内部に向け変位させて係合爪6aの係合孔102への係合を解除して行われる。
【0024】
このように、本実施形態においては、ラッチ機構5により、振動等が加わってもプリンタ100が反転装置1上の所定位置からずれないように、プリンタ100を反転装置1に容易に固定することができる。ユーザは、押し込み部6dを押し込む容易な操作を行うことにより、プリンタ100と反転装置1との係合を解除することができるので、容易に、プリンタ100の載置作業、取り外し作業を行うことができる。ばね9は、ラッチ6が筐体2の内部に向けて変位すると共に伸長されるように取り付けられているので、ばねを圧縮して用いるように筐体2にばねを保持させて配置した場合と比較して、ラッチ機構5を、筐体2の側面近傍から筐体2の内部に向けた突出量が小さい形状に構成することができる。従って、上記のように下方に回路基板10が設けられている場合であっても、筐体2の内部の狭いスペースに配置することが可能になり、反転装置1を小型化することができる。特に、プリンタ100が小型軽量でユーザが容易に設置場所を変更できるようなものである場合、その効果が特に顕著である。
【0025】
また、ばね9が水平姿勢よりも傾いた姿勢で配置されており、ラッチ6が筐体2の内部に向けて押し込まれたとき、ラッチ6が下方のホルダ7に押し付けられるので、ラッチ6がホルダ7から外れにくくなる。従って、別途ラッチ6をホルダ7に保持させるための部材等を設けることなく、少ない部品点数で、ラッチ機構5を確実に動作可能にすることができ、反転装置1の製造コストを低減することができる。さらにまた、ホルダ7の筐体2に対する取付位置に関わらず、ラッチ6は、抜止リブ6gが筐体2の内面に当接することにより、筐体2の側面から突出しないので、ラッチ6を、容易に、筐体2の側面から突出しないように取り付けることができる。
【0026】
なお、本発明は上記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を変更しない範囲で適宜に種々の変形が可能である。例えば、筐体2においてラッチ機構5が取り付けられる位置及び数は上述に限られるものではなく、例えば反転装置の前面側にさらに配置されていてもよい。また、ラッチ6において、抜止リブ6gが設けられていなくてもよい。この場合、例えば、ラッチの当接部が、上述のように形成されたホルダのストッパに当接するように構成することにより、ラッチを、ばねの付勢力によって、押し込み部の表面が筐体の側面と略同一平面上にある状態で保持させることができ、確実にラッチ6を押し込み可能な状態を維持することができる。
【0027】
さらにまた、画像形成装置は、いわゆるレーザプリンタに限られるものではなく、例えば、インクジェットプリンタであってもよく、また、ファクシミリ装置等、画像形成機能の他にさらに別の機能を有しているような電子機器であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係る記録紙反転装置の一例を示す斜視図。
【図2】上記装置にプリンタが載置されていない状態を示す斜視図。
【図3】上記装置のラッチ機構が設けられている部位を示す斜視図。
【図4】上記ラッチ機構を示す斜視図。
【図5】(a)は上記ラッチ機構の分解斜視図、(b)は(a)の別の方向から見たときを示す図。
【図6】上記ラッチ機構の側面図。
【図7】上記ラッチ機構の筐体への取付構造を示す斜視図。
【符号の説明】
【0029】
1 記録紙反転装置
2 筐体
5 ラッチ機構
6 ラッチ
6a 係合爪
6d 押し込み部
6f 保持部
6g 抜止リブ
7 ホルダ
7e ストッパ
9 ばね
100 プリンタ(画像形成装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体上面に画像形成装置が載置されて用いられ、前記画像形成装置から排出された記録紙を表裏反転させて当該画像形成装置に搬送する記録紙反転装置であって、
前記筐体の画像形成装置が載置される部位の側周面に露出するように配置されたラッチ機構を備え、
前記ラッチ機構は、
前記筐体内部の側周面近傍部位に固定されたホルダと、
前記ホルダに一端が保持されたばねと、
前記筐体側周面から露出しユーザにより押し込み操作される押し込み部と、前記画像形成装置の底部に係合可能に筐体上面から上方に突出する係合爪と、前記ばねの他端部を保持する保持部とを有し、前記ホルダの上方に、筐体側周面から筐体内部に向けて摺動可能に取り付けられたラッチとを有し、
前記ばねは、前記ラッチが前記筐体内部に向けて変位すると共に伸長されるように取り付けられており、
前記係合爪が前記画像形成装置に係合した状態で、前記ラッチが筐体内部に向けて摺動されることにより、当該画像形成装置との係合を解除可能に構成されていることを特徴とする記録紙反転装置。
【請求項2】
前記ラッチは、前記押し込み部が前記筐体側周面から突出しないように、前記筐体内面に当接する抜止リブを有していることを特徴とする請求項1記載の記録紙反転装置。
【請求項3】
前記保持部は、前記ばねの他端部を保持する位置が、前記ラッチが前記ホルダに配置された状態で前記ホルダの前記ばねの一端部を保持する位置よりも上方になるように構成されており、
前記ばねは、前記ラッチが前記筐体内部に向けて変位されたとき、前記ラッチを下方のホルダに向け押し付けるように、水平姿勢よりも傾いた姿勢で配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の記録紙反転機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−48114(P2009−48114A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−216384(P2007−216384)
【出願日】平成19年8月22日(2007.8.22)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】