説明

記録装置及びシリアルデータの転送方法

【課題】1カラム分の記録データ内の記録ドット数が所定数以下の場合にはシリアルデータを符号化して記録ヘッドに転送するようにした技術を提供する。
【解決手段】記録装置は、1カラム分の記録データとして、各ビットが記録ヘッドのノズルのうちのインクを吐出するノズルを示す第1のシリアルデータと、第1のシリアルデータよりもデータ長が短く、複数のビットを用いてノズルの位置を示す情報を符号化して示す第2のシリアルデータとを生成する生成手段と、1カラム分の記録データにおいて記録ヘッドによりインクを吐出して記録を行なうことを示すビット数が所定数を越える場合、第1のシリアルデータを記録ヘッドに転送し、所定数以下となる場合、第2のシリアルデータを記録ヘッドに転送する転送手段とを具備する。記録ヘッドは、第2のシリアルデータを受信した場合には、該第2のシリアルデータを第1のシリアルデータのデータ形式に変換する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置及びシリアルデータの転送方法に関する
【背景技術】
【0002】
インクを用いて記録を行なうインクジェット方式を採用した記録装置が知られている。このような記録装置には、記録ヘッドが設けられており、ラスタデータに基づいて記録ヘッドを記録媒体に対して相対的に走査して記録を行なう。このとき、記録装置は、記録ヘッドによる1回の走査で複数ラスタ分の記録を行なうことができる。
【0003】
マルチパス記録によって高品位に記録を行なう高品位記録モードが知られている。マルチパス記録では、記録媒体上における同じ領域を複数回に分けて記録する。マルチパス記録では、記録データに対してランダムなマスクをかけて、1回の走査で記録するデータ量を制限する。例えば、マスクを8枚重ねて1枚の記録データを完成させる場合、8回の走査でラスタの記録データが完成する。この場合、1回の走査で記録ヘッドが記録するデータは、8分の1になり、マルチパス時の走査回数が増える程、記録画質は高品位になる。また、この走査回数が増える程、1回の走査で記録されるデータ量は低減する。
【0004】
上述した高品位記録モードとは逆に、記録時のスピードが要求される場合には、1回の走査でラスタデータを全て記録する高速記録モードも存在する。この場合、記録ヘッドによる1回の走査で記録されるデータ量は多くなる(最大となる)。
【0005】
記録ヘッドは、キャリッジと呼ばれる筐体に搭載され、記録媒体上を左右に走査して記録を行なう。そのため、データ処理を行なうコントローラ回路からは、データをシリアル化し、本数を少なくして、フレキシブルな配線で記録ヘッドに向けてデータを転送する必要がある。
【0006】
ここで、シリアルデータのクロックを高速化せず、信号線も増やさずに記録ヘッドに向けてデータを高速に転送する技術が知られている。この技術では、記録ヘッド内の不揮発性メモリにアクセスする信号線が記録動作と排他的に使用されるため、不揮発性メモリの信号線をデータ転送の信号に切り換えて使用する(特許文献1参照)。
【0007】
また、色毎に記録ヘッド長が異なる記録ヘッドにおいて、最も長い記録ヘッドのデータ転送量に合わせた回路構成であるときに、それよりも短い記録ヘッド長の複数色の画像を重畳して一度に転送する技術も知られている(特許文献2参照)。この場合、信号線を削減できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−090262号公報
【特許文献2】特開平07−089137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
データ本数を少なくするためには、一般にデータをシリアル化して転送する方法がとられるが、1カラム辺りのデータ量が増加すると転送クロックの速度を速くするか、キャリッジの走査速度をデータ転送が間に合う速度まで低減させるかしなくてはならない。
【0010】
このとき、高速記録モード時に走査回数が少ない場合、1回のシリアルデータ内にインクの吐出を行なうビット数(記録ドット数)は多いが、複数走査のマルチパス記録時には、データ量が低減するため、ほとんどが「0」(データが無い)の状態になる。例えば、1カラムを複数ブロックに分割して吐出を行なう記録ヘッドにおいて、1ブロックの同時吐出が16ビット(記録ドット)であれば、8回のマルチパス記録時のデータ量は8分の1となる。すなわち、最大でも16ドットのうち2ドットしかデータが入っていないことになる。
【0011】
また、複数走査を行なう高品位記録モード時には、走査方向(カラム)の吐出間隔を狭め(吐出周波数を高め)、より高解像度に記録を行なう必要があるため、データ転送時間が間に合わない場合は、キャリッジの走査速度を低減させる必要がある。データ転送間隔は、短くする必要がありながら、転送するデータ自体は、ほとんどデータが入っていないという矛盾が生じる。
【0012】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、1カラム分の記録データ内の記録ドット数が所定数以下の場合にはシリアルデータを符号化して記録ヘッドに転送するようにした技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、記録媒体上を走査しながら、ノズル列に含まれる各ノズルからインクを吐出して記録を行なう記録ヘッドを有し、該記録ヘッドに対して1カラム分の記録データを転送する記録装置であって、前記1カラム分の記録データとして、各ビットが前記記録ヘッドのノズルのうちのインクを吐出するノズルを示す第1のシリアルデータと、該第1のシリアルデータよりもデータ長が短く、複数のビットを用いてノズルの位置を示す情報を符号化して示す第2のシリアルデータとを生成する生成手段と、前記1カラム分の記録データにおいて前記記録ヘッドによりインクを吐出して記録を行なうことを示すビット数が所定数を越える場合、前記第1のシリアルデータを前記記録ヘッドに転送し、前記所定数以下となる場合、前記第2のシリアルデータを前記記録ヘッドに転送する転送手段とを具備し、前記記録ヘッドは、前記第2のシリアルデータを受信した場合には、該第2のシリアルデータを前記第1のシリアルデータのデータ形式に変換する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、1カラム分の記録データ内の記録ドット数が所定数以下の場合にはシリアルデータを符号化して記録ヘッドに転送する。これにより、データ転送時間の短縮が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施の形態に係わるインクジェット記録装置1の外観構成の一例を示す斜視図。
【図2】マルチパス記録の概要を説明するための図。
【図3】図1に示す記録装置1における機能的な構成の一例を示す図
【図4】図3(a)に示すデータ転送部26の構成の一例を示す図。
【図5】第1のシリアルデータ及び第2のシリアルデータの構成の一例を示す図。
【図6】第2のシリアルデータの構成の一例を示す図。
【図7】第1のシリアルデータとノズルとの対応関係の一例を示す図。
【図8】第2のシリアルデータとノズルとの対応関係の一例を示す図。
【図9】図3に示す記録ヘッド3の構成の一例を示す図。
【図10】1カラム記録時のブロック駆動タイミングの一例を示す図。
【図11】スイッチ制御の一例を示す図。
【図12】シリアルデータとヒート信号との時間的な関係の一例を示す図。
【図13】変形例の一例を示す図。
【図14】変形例に係わる1カラム記録時のブロック駆動タイミングの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。以下の説明においては、インクジェット記録方式を用いた記録装置を例に挙げて説明する。記録装置としては、例えば、記録機能のみを有するシングルファンクションプリンタであってもよいし、また、例えば、記録機能、FAX機能、スキャナ機能等の複数の機能を有するマルチファンクションプリンタであってもよい。また、例えば、カラーフィルタ、電子デバイス、光学デバイス、微小構造物等を所定の記録方式で製造するための製造装置であってもよい。
【0017】
なお、以下の説明において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。更に人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かも問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン、構造物等を形成する、又は媒体の加工を行なう場合も表す。
【0018】
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、樹脂、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表す。
【0019】
更に、「インク」とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきものである。従って、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成又は記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば、記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表す。
【0020】
図1は、本発明の一実施の形態に係わるインクジェット記録装置1の外観構成の一例を示す斜視図である。
【0021】
インクジェット記録装置(以下、記録装置と呼ぶ)1は、インクジェット方式に従ってインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドと呼ぶ)3をキャリッジ2に搭載する。そして、キャリッジ2を所定方向(矢印A)に往復移動させて記録を行なう。記録装置1は、記録紙などの記録媒体Pを給紙機構5を介して給紙し、記録位置まで搬送する。そして、その記録位置において記録ヘッド3から記録媒体Pにインクを吐出することで記録を行なう。
【0022】
記録装置1のキャリッジ2には、記録ヘッド3の他、例えば、インクカートリッジ6が搭載される。インクカートリッジ6は、記録ヘッド3に供給するインクを貯留する。なお、インクカートリッジ6は、キャリッジ2に対して着脱自在になっている。
【0023】
図1に示す記録装置1は、カラー記録が可能である。そのため、キャリッジ2には、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロ(Y)、ブラック(K)のインクをそれぞれ収容する4つのインクカートリッジが搭載されている。これら4つのインクカートリッジは、それぞれ独立して着脱できる。
【0024】
本実施形態に係わる記録ヘッド3は、熱エネルギを利用してインクを吐出するインクジェット方式を採用している。そのため、記録ヘッド3は、電気熱変換体を備えている。電気熱変換体は、各吐出口のそれぞれに対応して設けられ、記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加する。これにより、対応する吐出口からインクが吐出される。
【0025】
ここで、記録装置1は、記録媒体上の同一記録領域に対して記録ヘッド3を複数回走査させて当該領域の記録を完成させるマルチパス記録モードを有する。8パスでマルチパス記録を行なう場合、各パス毎にマスクを用いて記録データを間引く。これにより、1パスの記録では、全体の記録データから8分の1に間引かれた記録データに基づく画像が記録媒体上に形成される。
【0026】
図2を用いて、マルチパス記録について簡単に説明する。1パス目では、全体の記録データを8分の1に間引きしたデータを用いて記録が行なわれ、2パス目では、ノズル先端8分の1の記録データを8分の1に間引いたデータを用いて記録が行なわれる。また、3パス目では、ノズル先端8分の2の記録データを8分の1に間引いたデータで記録が行なわれる。これを続けていき、8パス目では、全体の記録データを8分の1に間引いたデータを用いて記録が行なわれる。
【0027】
これにより、ノズル先端8分の1の画像の記録が完成する。その後、8分の1のノズルの長さ分だけ記録媒体が搬送される。そして、全体の記録データを8分の1に間引いたデータを記録することにより、続く8分の1のノズルの長さ分の画像の記録が完成する。なお、マルチパス数は、8回に限られず、何パスで行なわれても良い。
【0028】
図3(a)は、図1に示す記録装置1における機能的な構成の一例を示す図である。
【0029】
記録装置1は、ホスト装置100と接続されている。ホスト装置100は、画像データの供給源となるコンピュータ(或いは、画像読取用のリーダやデジタルカメラなど)で実現される。ホスト装置100と記録装置1との間では、インタフェース(以下、I/Fと呼ぶ)11を介して画像データ、コマンド等の授受が行なわれる。
【0030】
コントローラ部20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、画像処理部24と、記録ヘッド制御部25とを具備して構成される。
【0031】
CPU(Central Processing Unit)21は、コントローラ部20における処理を統括制御する。ROM(Read Only Memory)22は、プログラムや各種データを記憶する。RAM(Random Access Memory)23は、CPU21によるプログラムの実行時にワークエリアとして使用され、各種演算結果等を一時的に記憶する。
【0032】
画像処理部24は、ホスト装置100からI/F11を介して受信した画像データに対して各種画像処理を行なう。例えば、マルチパス記録モード時であれば、マスクを用いてマルチパスのパス数に応じて間引いた記録データを生成する。
【0033】
記録ヘッド制御部25は、記録ヘッド3を制御する役割を果たし、データ転送部26を具備して構成される。データ転送部26は、記録ヘッド3へ向けて転送するデータ(シリアルデータ)を生成するとともに、当該生成したシリアルデータを記録ヘッドへ向けて転送する。シリアルデータは、クロック信号(CLK)と、データ信号(DATA)と、ラッチ信号(LT)とを含んで構成される。記録ヘッド制御部25においては、データ転送部26により転送されてきたデータに基づいて記録ヘッド3内の各ノズルを駆動させる。これにより、各ノズルからインクが吐出され、記録が実施される。
【0034】
記録ヘッド3には、詳細については後述するが、データ受信部31が設けられる。データ受信部31は、コントローラ部20から送られてくるシリアルデータを受信する。ここで、記録ヘッド3には、図3(b)に示すように、複数のノズル列が配列されている。各ノズルには、ヒータが設けられている。
【0035】
各ノズル列は、隣接するノズルをN個(本実施形態においては、40個)含むM個(本実施形態においては、16個(実際には18個))のグループに分けられている。また、各ノズル列は、各グループにおけるノズルを一つずつ含んで構成されるN個のブロックに分けられる。そして、各グループ内のノズル(ヒータ)は、M個づつN回のタイミングで時分割駆動される。なお、時分割駆動は、一般的な技術であるため、その詳細についての説明は省略するが、例えば、クロック信号(CLK)、データ信号(DATA)、ラッチ信号(LT)等に基づいて行なわれる。
【0036】
ここで、図4を用いて、図3(a)に示すデータ転送部26の構成の一例について説明する。
【0037】
データ転送部26には、機能的な構成として、第1のデータ生成部41と、第2のデータ生成部42と、ヘッドデータ転送部43とが設けられる。
【0038】
第1のデータ生成部41は、ブロック分割データ(ブロック単位に分割された記録データ)51に対してパラレル・シリアル変換を実施する。これにより、一般的なシリアルデータ(第1のシリアルデータ)B1を生成する。
【0039】
第2のデータ生成部42は、ブロック分割データ51に対してパラレル・シリアル変換を実施した後、符号化処理を実施する。これにより、符号化したシリアルデータ(第2のシリアルデータ)B2を生成する。なお、第2のシリアルデータは、第1のシリアルデータよりもデータ長が短い。
【0040】
ヘッドデータ転送部43は、第1のシリアルデータB1及び第2のシリアルデータB2のいずれかを1カラム分の記録データ内の記録ドット数に応じて選択し、当該選択したデータを記録ヘッド3に向けて転送する。ヘッドデータ転送部43では、ブロック分割データ51毎に送信処理を切り替えて行なう。
【0041】
ここで、記録ヘッド3は、第1のシリアルデータを受信した場合には、当該データに対してシリアル・パラレル変換を実施した後、ラッチレジスタ(後述する符号78)にデータを設定する。一方、第2のシリアルデータを受信した場合には、当該データを復号化し(第1のシリアルデータのデータ形式に変換)、シリアル・パラレル変換を実施した後、ラッチレジスタ(後述する符号78)にデータを設定する。
【0042】
次に、図5を用いて、コントローラ部20から記録ヘッド3に向けて転送されるシリアルデータ(第1のシリアルデータ、第2のシリアルデータ)の構成の一例について説明する。
【0043】
第1のシリアルデータは、グループ番号を保持するデータ部(18ビット)と、ブロック番号を保持するブロック選択データ部(6ビット)とを具備して構成される。各データは、クロック信号61の立ち上がり及び立ち下がりに同期して設定されている。
【0044】
第1のシリアルデータ受信時には、記録ヘッド3のデータ受信部31は、クロック信号61が12回入力された後、データの転送完了を示すラッチ信号63が1回入力されると、その間に受信したデータを一つのシリアルデータの固まりとして受信する。データ受信部31では、データ受信後に1トリガのラッチ信号63が入力されると、第1のシリアルデータが入力されたと判定し、それに対応した処理を行なう。
【0045】
第2のシリアルデータは、2つのデータ部(5ビット)と、ブロック選択データ部(6ビット)とを具備して構成される。データ部に保持された2つデータ(符号化データ)は、それぞれ符号化されている。第2のシリアルデータは、16ビットのデータ長となっており、第1のシリアルデータ(24ビット)に比べて、8ビット分、データ転送時間が短縮されることになる。
【0046】
第2のシリアルデータ受信時には、ラッチ信号66は、ローレベルで固定されており、クロック信号64は、データ部及びブロック選択データ部の受信後にハイレベルに変化する。
【0047】
このように長いパルス状にラッチ信号66が入力された場合、記録ヘッド3のデータ受信部31は、第2のシリアルデータが入力されたと判定し、復号化処理を行なう。なお、この復号化によりノズルのグループ番号(m番目、n番目)が分かるため、以降の処理では、第1のシリアルデータ受信時と同様の処理が行なわれる。
【0048】
ここで、図6を用いて、第2のシリアルデータ(符号化データ)の構成の一例について説明する。なお、本実施形態においては、各記録タイミングに対応して生成される記録データ(18ビット)が18ドットで構成され、所定数以下(2個以下)の記録ドットが存在する場合に第2のシリアルデータを生成する場合について説明する。
【0049】
第2のシリアルデータの生成に際しては、記録データ内を1ドットずつ確認し、記録ドットが存在するビット番号があると、当該データを5ビットで表現する。5ビットのデータでは、0〜31の番号を表現できる。
【0050】
ここで、0番及び17番は、一般に、ダミーノズルに使用する特殊な番号であるため、使用せずに、実際の記録に使用するノズルは、1〜16番で指定する。なお、第2のシリアルデータ内には、符号化データが2つ設定される。そのため、記録データ内に記録ドットの存在するビット番号が1つしかない場合には、一方の符号化データに対して、該当無しを示す「11111(31番目)」を設定する。なお、該当無しを示すデータは、「11111(31番目)」に限られず、意味のないデータ(本実施形態の場合、0〜17以外の番号)であればなんでも良い。
【0051】
ここで、図6(a)に示す記録データが入力された場合、5番目と11番目とに記録ドットが設定されているので、それぞれ5ビットで表現した「00101(5番目)」と「01011(11番目)」とを符号化データとしてデータ部に設定する。
【0052】
また、図6(b)の場合、7番目のみに記録ドットが設定されているので、「00111(7番目)」と、該当無し「11111(31番目)」とを符号化データとしてデータ部に設定する。このようにデータ部は、インクを吐出するノズルを所定数分示す(本実施形態においては、2つ)ためのビット領域として設けられており、上述のように該当無しの場合には、ダミーの情報が設定される。これにより、第2のシリアルデータ内においては0〜2個の記録ドットが表現される。
【0053】
次に、図7及び図8を用いて、シリアルデータ(第1のシリアルデータ、第2のシリアルデータ)とノズルとの対応関係について説明する。なお、データ部は、1〜16のグループ番号を示し、それに続く6ビットのブロック選択データ部は、ブロック番号0〜39を示す。そのため、16グループ×40ブロック=640ノズルのデータ位置が示されることになる。ここでは、図7及び図8ともに、グループ2及び15に属するブロック番号2のノズルを用いて記録を行なう場合が示されている。なお、グループ0及びグループ17は、両端のダミーノズルを示すため、その説明については省略する。
【0054】
まず、図7を用いて、第1のシリアルデータとノズルとの対応関係について説明する。
【0055】
第1のシリアルデータでは、0ビット目と17ビット目とを除いた1〜16ビットのデータ部が、1〜16のグループ番号を示している。また、それに続く6ビットのブロック選択データ部が、ブロック番号0〜39を示している。
【0056】
図7の場合、データ部には、「001000000000000100」(MSB〜LSB)が設定され、ブロック選択データ部には、「000010」(MSB〜LSB)が設定されている。これにより、640ノズル内の2ドットが示されている(すなわち、グループ2及び15に属するブロック番号2のノズルが示されている)。
【0057】
図8には、第2のシリアルデータとノズルとの対応関係が示されている。図8に示す第2のシリアルデータと、図7に示す第1のシリアルデータとでは、ブロック選択データ部に保持されるデータは変わらないが、データ部に保持されるデータが相違する。具体的には、グループ2=「00010」と、グループ15=「01111」とを示すため、第2のシリアルデータには、当該2つのデータを合成した「0111100010」(MSB〜LSB)が設定されている。
【0058】
このように同時吐出するデータが2ドット以下の場合には、図8に示すように、第2のシリアルデータを用いるようにすれば、8ビット分、データ転送時間が短縮される。
【0059】
次に、図9を用いて、図3に示す記録ヘッド3の構成の一例について説明する。
【0060】
記録ヘッド3には、上述した通り、M×N個のヒータ(ノズル)34が設けられる。ヒータ34は、隣接するヒータをN個(本実施形態においては、40個)含むM個(本実施形態においては、16個(実際には18個))のグループに分けられる。また、ヒータ34は、各グループにおけるヒータ34を一つずつ含んで構成されるN個のブロックに分けられる。各グループ内のヒータ34は、M個づつN回のタイミングで時分割駆動される。
【0061】
ヒータドライバ33は、各ヒータ34に対応して設けられ、ヒータ34に電圧を印加し、ヒータ34を駆動させる。ヒータ選択回路32は、ヒータドライバ33及びヒータ34に対応して設けられ、当該対応して設けられたヒータドライバ33及びヒータ34が駆動対象となる場合に信号(出力電圧)を出力する。これにより、駆動対象となるヒータ34が選択される。
【0062】
ここで、ヒータ34の駆動に際しては、まず、18ビットのデータを格納するラッチレジスタ78からの記録データ信号とヒート信号(HE)とがヒート回路35に入力される。ヒート回路35は、これら信号を論理積する。そして、ヒート回路35からの当該論理積された記録データ信号とデコーダ73からのブロック選択信号とがヒータ選択回路32に入力される。なお、ヒート信号は、ヒート時間を規定する役割を果たし、1カラム毎のヒータの駆動タイミングを示す。
【0063】
ヒータ選択回路32は、これら信号を論理積し、その結果に基づいてヒータドライバ33に向けて信号を出力する。この信号を受けたヒータドライバ33は、対応するヒータ34に電圧を印加する。以上のような動作をN回繰り返す。これにより、時分割駆動が実現される。
【0064】
1カラム分の記録データの記録に際して、ブロック選択信号は、図10に示すタイミングで生成される。ヒート信号間には、40個のブロック選択信号が存在する。ブロック選択信号は、シリアルデータの転送タイミングと、インクの吐出タイミングとを示す。最初のブロック選択信号でブロック0のデータがヒータドライバ33に入力され、次の信号のタイミングでブロック1のデータがヒータドライバ33に入力さるとともに、ブロック0に属するノズルからインクが吐出される。1回のインクの吐出では、40ブロックの中の1ブロックに属するグループ1〜16のノズルからインクが吐出されるため、各ノズル列において同時に吐出を行なうノズルは、最大16ノズルとなる。
【0065】
ここで、図9を参照して、データ受信部31における処理の流れについて説明する。
【0066】
シリアルデータ(第1のシリアルデータ、第2のシリアルデータ)を受信すると、データ受信部31は、ブロック選択データ部に保持されたデータについては、ラッチ信号(LT)のタイミングで、シフトレジスタ71からラッチレジスタ72に入力する。これにより、ブロック選択データ部に保持されたデータをシリアル・パラレル変換する。パラレル変換されたブロック選択データ部のデータは、デコーダ73において、6ビットから40ビットのデータにデコードされる。
【0067】
ここで、第1のシリアルデータを受信した場合、データ受信部31は、データ部に保持されたデータ(グループ番号を示すデータ)については、ラッチ信号のタイミングで、シフトレジスタ74からスイッチ回路77を介してラッチレジスタ78に入力する。これにより、データ部に保持されたデータをシリアル・パラレル変換する。すなわち、第1のシリアルデータの受信時には、シフトレジスタ74に保持されたデータがラッチレジスタ78に直接入力される。
【0068】
また、第2のシリアルデータを受信した場合、データ受信部31は、データ部に保持されたデータ(グループ番号を示すデータ)については、ラッチ信号のタイミングで、シフトレジスタ74からデコーダ75(75a、75b)に入力する。デコーダ75aには、データ部に保持されたデータのうち、8〜12ビット目のデータが入力され、デコーダ75bには、データ部に保持されたデータのうち、13〜17ビット目のデータが入力される。デコーダ75各々においては、5ビットのデータを18ビットにデコードする。
【0069】
また、デコーダ75とラッチレジスタ78との間には、スイッチ回路77が設けられる。スイッチ回路77は、シフトレジスタ74及びデコーダ75のいずれのデータをラッチレジスタ78に入力するかを切り替える。
【0070】
ここで、スイッチ制御部76によるスイッチ回路77のスイッチ制御について説明する。
【0071】
スイッチ制御部76は、ラッチ信号の立ち下り時とクロック信号の立ち上がり時とにスイッチ回路77を切り替える。具体的には、ラッチ信号の立ち下りを検出すると、ラッチレジスタ78とシフトレジスタ74とを接続するようにスイッチ回路77を切り替える。また、クロック信号の立ち上がりを検出すると、ラッチレジスタ78とデコーダ75とを接続するようにスイッチ回路77を切り替える。
【0072】
これにより、第1のシリアルデータがコントローラ部20から転送されてきた場合には、図11(a)に示す態様でスイッチ回路77の切り替えが行なわれる。具体的には、第1のシリアルデータをシフトレジスタ74に保持している間はデコーダ75側が選択される。そして、当該データの受信が済むと、ラッチ信号が立ち下がり、シフトレジスタ74側が選択される。その後、ラッチ信号が立ち上がると、シフトレジスタ74に保持された記録データは、ラッチレジスタ78に保持される。
【0073】
一方、第2のシリアルデータがコントローラ部20から転送されてきた場合には、図11(b)に示す態様でスイッチ回路77の切り替えが行なわれる。具体的には、データ受信に際してクロック信号が立ち上がり、デコーダ75側が選択される。そして、この状態で第2のシリアルデータがシフトレジスタ74に保持される。その後、当該データの受信が済むと、ラッチ信号が立ち上がり、シフトレジスタ74に保持された記録データは、デコーダ75を介してラッチレジスタ78に保持される。このようにクロック信号に対するラッチ信号の転送タイミングや立ち下がり及び立ち上がりのタイミングが異なることでスイッチ制御が行なわれる。
【0074】
このスイッチ制御により、ダイレクトデータ(第1のシリアルデータ)を扱うか、符号化データ(第2のシリアルデータ)を扱うかについて、受信側(記録ヘッド側)は予めコマンド等を受け取ってスイッチを切り換えておく必要はない。すなわち、本実施形態によれば、特別な構成を追加せず、データ、クロック、ラッチの信号線のみでスイッチの切替制御を行なえる。
【0075】
ここで、図12を用いて、シリアルデータ(第1のシリアルデータ、第2のシリアルデータ)とヒート信号との関係を参照して時間短縮効果について説明する。
【0076】
第1のシリアルデータ(24ビット)をクロック信号(クロック周波数9MHz程)の立ち下り及び立ち上がりを利用して記録ヘッド3側に転送する場合、ラッチ信号のセットアップ時間を含めて1.4us程の時間を要する。ここで、例えば、ヒート信号が0.9usであれば、0.5usは無駄な時間となる。
【0077】
第2のシリアルデータ(16ビット)を用いた場合、同様の周波数を利用した時には、1.0us程にまで時間を短縮できる。これは、ほぼヒート信号の時間と同等となることを指す。すなわち、第2のシリアルデータを用いることで、例えば、マルチパス記録時等に記録ヘッドが吐出できる最大限の能力を生かして記録を行なえる。
【0078】
以上説明したように本実施形態によれば、1カラム分の記録データ内に記録ドットを示す情報が所定数以下である場合、コントローラ部20から記録ヘッド3に向けて符号化したシリアルデータを転送する。これにより、データ転送時間を短縮できる。
【0079】
また、特別な構成を追加せずに、このような符号化したシリアルデータを転送できるため、装置の大型化や配線の増加を招かず、また、コストの増加も生じない。
【0080】
以上が本発明の代表的な実施形態の一例であるが、本発明は、上記及び図面に示す実施形態に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
【0081】
例えば、上述した実施形態においては、1カラム分の記録データ内の記録ドット数が所定数以下(2ドット以下)である場合(同時に吐出されるドット)に第2のシリアルデータを用いる場合について説明したが、これに限られない。例えば、3ドット以下の場合に上述した処理を行なうように構成しても良い。図13を用いて、この場合におけるデータ受信部31の構成について説明する。
【0082】
コントローラ部20は、記録データを送る直前に、40〜42番号を示すデータ(指示信号)を記録ヘッド3に向けて転送する。これにより、記録ヘッド3は、ブロック番号をデコードするデコーダ73に対して、ブロック番号として有効な0〜39以外の番号である40〜42をスイッチ回路に入力する。スイッチ制御部76においては、40〜42にいずれか“1”が立っているときに、それに割り当てているスイッチへ切り替える。40〜42が全て“0”のときは、スイッチを切り替えず、現在の接続を維持する。例えば、40のときは、2ドット以下の符号化データをラッチレジスタ78に入力するために、デコーダ75c及び75bを選択する。また、41のときは、3ドット以下の符号化データをラッチレジスタ78に入力するために、デコーダ75aを選択する。42のときは、ダイレクトデータ(第1のシリアルデータ)をラッチレジスタ78に入力するために、シフトレジスタ74を選択する。
【0083】
この構成により、2ドット以下のデータ、3ドッド以下のデータ、ダイレクトデータのいずれかに応じてスイッチ回路77のスイッチを切替制御できる。スイッチの切り替えは、図14に示すタイミングで行なえば良い。
【0084】
なお、1カラム分の記録データ内の記録ドット数が所定数以下である場合の例として、所定数が2ドットや3ドットである場合について説明したが、これに限られない。上述した説明では、各記録タイミングに対応して生成される記録データのビット数が18ビットであったため、所定数が2ドットや3ドットであった。しかし、この記録データ長が18ドットよりも大きい又は小さい場合には、それに合わせて所定数を適宜変更して実施しても良い。すなわち、通常のシリアルデータよりも上述した符号化手法によりデータ長を短くしてコントローラ部20から記録ヘッド3に向けてデータを転送できるのであれば良く、上述した例示の値に限定されない。
【0085】
また、第2のシリアルデータを利用するのに適した記録モードとしてマルチパス記録モード時を例に挙げて説明したが、これに限られない。1カラム分の記録データ内の記録ドット数が所定数以下であれば、モードに限られず、上述した符号化を行なうようにしても良い。なお、マルチパス記録モード時のみに1カラム分の記録データ内の記録ドット数が所定数以下であるか否かを判定し、上述した処理を行なうように構成しても良い。
【0086】
また、上述した実施形態においては、インクの吐出方式として、ヒータを用いてインクを吐出する場合について説明したが、これに限られない。例えば、ピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式などどのような方式であっても良い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体上を走査しながら、ノズル列に含まれる各ノズルからインクを吐出して記録を行なう記録ヘッドを有し、該記録ヘッドに対して1カラム分の記録データを転送する記録装置であって、
前記1カラム分の記録データとして、各ビットが前記記録ヘッドのノズルのうちのインクを吐出するノズルを示す第1のシリアルデータと、該第1のシリアルデータよりもデータ長が短く、複数のビットを用いてノズルの位置を示す情報を符号化して示す第2のシリアルデータとを生成する生成手段と、
前記1カラム分の記録データにおいて前記記録ヘッドによりインクを吐出して記録を行なうことを示すビット数が所定数を越える場合、前記第1のシリアルデータを前記記録ヘッドに転送し、前記所定数以下となる場合、前記第2のシリアルデータを前記記録ヘッドに転送する転送手段と
を具備し、
前記記録ヘッドは、
前記第2のシリアルデータを受信した場合には、該第2のシリアルデータを前記第1のシリアルデータのデータ形式に変換する
ことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記転送手段は、
クロック信号に同期して前記第1のシリアルデータ又は前記第2のシリアルデータを前記記録ヘッドに転送するとともに、該データの転送完了を示すラッチ信号を前記記録ヘッドに転送し、
前記記録ヘッドは、
前記転送手段から転送されてきた前記第1のシリアルデータ又は前記第2のシリアルデータのいずれかを保持するシフトレジスタと、
前記ラッチ信号に応じて、前記シフトレジスタに保持された前記第1のシリアルデータ又は前記第2のシリアルデータをラッチするラッチレジスタと、
前記第2のシリアルデータを前記第1のシリアルデータのデータ形式に変換するデコーダと、
前記シフトレジスタと前記ラッチレジスタとの間に設けられ、前記シフトレジスタに保持されたシリアルデータを前記デコーダを介して前記ラッチレジスタに入力するか、前記シフトレジスタに保持されたシリアルデータを前記ラッチレジスタに直接入力するかを前記クロック信号と前記ラッチ信号とに応じて切り替えるスイッチ回路と
を具備することを特徴とする請求項1記載の記録装置。
【請求項3】
前記転送手段は、
前記スイッチ回路を切り替えるために前記クロック信号に対する前記ラッチ信号の転送タイミング、立ち下がり及び立ち上がりのタイミングを変更する
ことを特徴とする請求項2記載の記録装置。
【請求項4】
前記転送手段は、
前記第1のシリアルデータ又は前記第2のシリアルデータを前記記録ヘッドに転送する前に前記記録ヘッドに指示信号を転送し、
前記記録ヘッドは、
前記転送手段から送られてきた前記第1のシリアルデータ又は前記第2のシリアルデータのいずれかを保持するシフトレジスタと、
ラッチ信号に応じて、前記シフトレジスタに保持されたシリアルデータをラッチするラッチレジスタと、
前記第2のシリアルデータを前記第1のシリアルデータのデータ形式に変換するデコーダと、
前記シフトレジスタと前記ラッチレジスタとの間に設けられ、前記シフトレジスタに保持されたシリアルデータを前記デコーダを介して前記ラッチレジスタに入力するか、前記シフトレジスタに保持されたシリアルデータを前記ラッチレジスタに直接入力するかを、前記指示信号に応じて切り替えるスイッチ回路と
を具備することを特徴とする請求項1記載の記録装置。
【請求項5】
前記第2のシリアルデータは、
インクを吐出するノズルを前記所定数分示すためのビット領域を有し、
前記生成手段は、
前記1カラム分の記録データにおいて前記記録ヘッドによりインクを吐出して記録を行なうことを示すビット数が前記所定数に満たない場合、前記所定数を満たすために前記ビット領域にダミーの情報を設定する
ことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
【請求項6】
前記記録ヘッドは、
前記ノズル列に含まれる複数のノズルが複数のグループに分けられており、各グループに属する1つのノズルを同時に駆動することにより各ノズルからインクを吐出して記録し、
前記第2のシリアルデータは、
前記各グループを示す情報を含み、
前記生成手段は、
前記複数のビットを用いて前記各グループを示す情報を符号化して前記第2のシリアルデータを生成する
ことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
【請求項7】
記録媒体上を走査しながら、ノズル列に含まれる各ノズルからインクを吐出して記録を行なう記録ヘッドを有し、該記録ヘッドに対して1カラム分の記録データを転送する記録装置におけるシリアルデータの転送方法であって、
生成手段が、前記1カラム分の記録データとして、各ビットが前記記録ヘッドのノズルのうちのインクを吐出するノズルを示す第1のシリアルデータと、該第1のシリアルデータよりもデータ長が短く、複数のビットを用いてノズルの位置を示す情報を符号化して示す第2のシリアルデータとを生成する工程と、
転送手段が、前記1カラム分の記録データにおいて前記記録ヘッドによりインクを吐出して記録を行なうことを示すビット数が所定数を越える場合、前記第1のシリアルデータを前記記録ヘッドに転送し、前記所定数以下となる場合、前記第2のシリアルデータを前記記録ヘッドに転送する工程と
前記記録ヘッドが、前記第2のシリアルデータを受信した場合には、該第2のシリアルデータを前記第1のシリアルデータのデータ形式に変換する工程と
を含むことを特徴とするシリアルデータの転送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−20560(P2012−20560A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−162207(P2010−162207)
【出願日】平成22年7月16日(2010.7.16)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】